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第3章 本市の文化の現状と課題

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第3章 本市の文化の現状と課題
第3章
第3章
本市の文化の現状と課題
本市の文化の現状と課題
1.宇都宮市の文化特性
本市には長い歴史と伝統の中で培われてきた,市民の誇りとなる文化
資源が数多く存在しています。本市の文化施策の実施にあたっては,こ
れらの貴重な文化資源を尊重し,守り,伝え,更にその価値を高め,文
化を通じた人づくり,まちづくりまで広げていくことが必要です。
( 1) 本 市 の 歴 史 と 伝 統
本 市 は ,中 心 市 街 地 に 今 も 鎮 座 す る 二 荒 の 杜 を 中 心 に 栄 え た 長 い 歴 史
を 持 つ ま ち で ,数 多 く の 文 化 財 等 が あ り ま す 。特 に 全 国 に 類 を 見 な い 大
谷地区の奇岩群は,本市の観光資源となっています。
■
二荒山神社
■
大谷景観公園
( 2) 生 活 文 化 の 継 承
本 市 に は ,指 定 ,未 指 定 の お 祭 り や 芸 能 ,伝 統 工 芸 ,伝 統 料 理 な ど の
生 活 文 化 が 各 地 域 に 残 っ て お り ,現 在 で も 地 域 の 保 存 会 や 自 治 会 な ど が
中心となって,地域に根ざした伝統行事が行われています。
■
出初式
■
- 11 -
梵天祭
第3章
本市の文化の現状と課題
( 3) 地 域 の 文 化 資 源 を 活 か し た 個 性 あ る ま ち づ く り
本 市 は 全 国 的 に「 餃 子 の ま ち 」と し て 有 名 で あ り ,特 に 中 心 市 街 地 等
で は「 餃 子 」の 他 に も「 カ ク テ ル 」な ど「 食 文 化 」に よ る ま ち づ く り に
成 功 し て い ま す 。更 に「 ジ ャ ズ 」「 妖 精 」「 百 人 一 首 」の ま ち と し て「 文
化」を通じたまちづくりを推進しています。
■ 市内のジャズイベント
■
うつのみや百人一首市民大会
( 4) 質 の 高 い 芸 術 文 化 に 触 れ る こ と が 出 来 る 機 会 の 創 出
本市は,県内最多の座席数を誇るホールを持つ「宇都宮市文化会館」
や 他 の 公 立 館 に は 少 な い ,フ ァ イ ン ア ー ト 同 様 デ ザ イ ン 作 品 収 集 に 力 を
入 れ て い る「 宇 都 宮 美 術 館 」を 所 有 し て お り ,市 内 外 の 多 く の 方 に 質 の
高い芸術文化にいつでも触れていただけるといった恵まれた環境を持
っています。
■ 宇都宮美術館
■
宇都宮市文化会館
( 5)「 宇 都 宮 」 の 文 化 を 支 え る 市 民 の 存 在
本 市 の 文 化 活 動 は ,全 国 的 に も 誇 れ る 自 主 的 な 活 動 を 行 っ て い る 文 化
財 ボ ラ ン テ ィ ア 協 議 会 や 宇 都 宮 の「 ジ ャ ズ 」を 盛 り 上 げ よ う と 組 織 さ れ
た「 う つ の み や ジ ャ ズ の ま ち 委 員 会 」を は じ め と す る 各 種 文 化 団 体 ,文
化人による市民主体の活動に支えられ発展を続けています。
- 12 -
第3章
本市の文化の現状と課題
2.宇都宮市における文化を取り巻く環境の変化
( 1) 少 子 高 齢 化
全 国 的 な 動 向 の 例 に も れ ず ,本 市 に お い て も「 年 齢 構 造 別 人 口 及 び 構
成比」のデータにあるとおり,少子高齢化が進行しています。
文 化 振 興 面 に お い て は ,各 分 野 の 文 化 活 動 者 か ら 活 動 の 中 核 と な る 人
の高齢化や活動を引き継ぐ担い手不足といった問題が挙がっています。
【年齢構造別人口及び構成比】
84,984
91,753
97,840
113,706
344,578
342,649
339,342
328,847
72,839
72,738
72,466
69,640
平成17年
平成19年
平成22年
平成27年
老年人口(65歳以上)
生産年齢人口(15~64歳)
年少人口(0~14歳)
( 2) 市 町 合 併
宇 都 宮 市 は ,平 成 1 9 年 3 月 に 周 辺 の 旧 上 河 内 町 ,旧 河 内 町 と 合 併 し ,
北関東初の50万都市となりました。
町 指 定 指 定 文 化 財 が 継 続 し て 市 指 定 文 化 財 へ 移 行 さ れ ,そ れ に 伴 い 愛
護 団 体 が 新 設 さ れ る な ど ,旧 市 町 の 伝 統 や 文 化 を 守 り つ つ ,新 市 に 紹 介
し広めるような活発な動きも出てきています。
( 3) 都 市 ブ ラ ン ド の 推 進
都市間競争が激化する中,宇都宮市は都市の魅力を「都市ブランド」
と し て 発 信 し て い く こ と で , 宇 都 宮 が 「 100 年 先 も 誇 れ る ま ち 」 と な る
ことを目指す「宇都宮ブランド戦略の推進」に取り組みはじめました。
こ う し た 中 で ,本 市 独 自 の 文 化 は ,都 市 の 魅 力 を 向 上 さ せ ,市 内 外 に
発信できるとともに,市民のアイデンティティを確立する要素として,
大変重要な役割を担うものとして重要視されてきています。
- 13 -
第3章
本市の文化の現状と課題
3.計画前期(H18~H22)の推進状況
これまで本市では,基本理念である「歴史と個性を活かした宇都宮文化の創造と
心豊かな人づくり」の下,3つの基本方針と,それを構成する基本施策を推進して
きました。
各基本施策の取組の達成状況は次のとおりです。
( 1) 基 本 方 針 Ⅰ 「 自 主 的 な 文 化 芸 術 活 動 を 展 開 し や す い 環 境 づ く り 」
基本施策1
文化芸術の学習機会の充実
各種教育普及事業については,参加者数や開催回数の目標値を達成しており,文化
芸術の学習機会の充実が図ることができたといえます。
【 主 要 な 取 組 の 達 成 状 況 】 ※ 平 成 22( 現 状 ) の 数 字 は 平 成 22 年 3 月 31 日 現 在
○ 文化会館や美術館による出前授業や出前講座など教育普及事業の充実
指標名
文化会館の教育普及事業参加者数
美術館の教育普及事業参加者数
平 成 16
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
9,000 人
9,500 人
25,693 人
4,000 人
4,400 人
5,453 人
○ ふれあい文化教室の拡大による小・中学生の学習機会の充実
指標名
ふれあい文化教室開催数
平 成 16
80 回
- 14 -
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
120 回
126 回
第3章
基本施策2
本市の文化の現状と課題
優れた文化芸術の鑑賞機会の充実
文化鑑賞を行っている市民の割合が目標値を大幅に上回り,文化会館の利用者数は
若干減少したものの美術館の鑑賞者数は増加しており,文化鑑賞を行っている市民の
割合も増加しています。
こうしたことから,優れた文化芸術の鑑賞機会の充実が図ることができたといえま
す。
【主要な取組の達成状況】
○ 文化会館・美術館での優れた舞台芸術や美術作品などの鑑賞機会の充実
指標名
平 成 16
文化鑑賞を行っている市民の割合
文化会館の利用者数
美術館の鑑賞者数
基本施策3
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
70%
73%
89. 8%
530,000 人
545,000 人
525,000 人
61,000 人
70,000 人
92,445 人
文化芸術の発表機会の充実
市民芸術祭やジュニア芸術祭への参加者が増加しており,発表機会の充実が図るこ
とができたといえます。
【主要な取組の達成状況】
○ 市民芸術祭,ジュニア芸術祭の発表の場としての充実
指標名
市民芸術祭の参加者数
ジュニア芸術祭の参加者数
平 成 16
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
3,500 人
4,500 人
3,836 人
17,000 人
18,000 人
25,647 人
- 15 -
第3章
基本施策4
本市の文化の現状と課題
芸術家の育成・支援
エスペール文化振興事業については,成果発表などにより受賞者の育成に努めてい
ます。
【主要な取組の達成状況】
○ 宇都宮エスペール文化振興事業(若手芸術家の育成事業)の充実
平 成 22
指標名
平 成 16
(目標値)
エスペール賞受賞者の成果発表な
2回
10 回
どの展示会や公演回数
基本施策5
平 成 22
(現状)
10 回
文化芸術を担う人材・団体の育成・支援・顕彰
芸術団体への活動支援としての後援名義支援や市民ボランティアの養成などは着実
に推進しました。
一方,芸術家の顕彰事業としての文化功労賞の創設については,他の賞との差別化
などが課題であり,未実施となっています。
【主要な取組の達成状況】
○
市民ボランティアの育成講習会の開催とネットワークの構築
指標名
市民ボランティア養成講習会の受
講者総数
○
平 成 16
100 人
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
300 人
198 人
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
宇都宮市文化功労賞の創設
指標名
文化功労賞の受賞者
平 成 16
0人
- 16 -
40 人
0人
第3章
基本施策6
本市の文化の現状と課題
文化活動施設の整備
ホ ー ル 関 係 施 設 の 整 備 に つ い て は ,平 成 19 年 度 に 屋 外 ス テ ー ジ( オ リ オ ン ス ク エ ア )
が 整 備 さ れ ま し た 。文 化 会 館 に つ い て は ,開 館 か ら 30 年 が 経 ち ,施 設 の 老 朽 化 へ の 対
応が必要になっています。
ギ ャ ラ リ ー 関 係 施 設 の 整 備 に つ い て は 平 成 19 年 に 市 民 ギ ャ ラ リ ー と 妖 精 ミ ュ ー ジ
アムが開設され充実しました。
また,市公共施設の活用と管理については学校校舎の開放が進むなど,公共施設の
有効活用が図られてきています。
(2)基本方針Ⅱ「文化遺産・伝統文化などを活かし,伝える仕組みづくり」
基本施策1
文化財の保存・活用
本市は,サテライト型の文化財公開施設により,各地域でテーマ別に文化財を公開
していますが,収蔵スペースは狭く分散化しています。
こうした中でも,宇都宮城址公園の整備に伴いガイダンス施設を新設するなどした
結果,市の文化財等施設の来訪者数は目標を大幅に上回りました。
また,学校単位での文化財保護活動なども活発で,文化財の活用については成果が
見られています。
【主要な取組の達成状況】
○
飛山城史跡公園やとびやま歴史体験館を活用した啓発事業の展開
指標名
市の文化財等施設※の来訪者数
平 成 16
50,000 人
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
75,000 人
126,000 人
※ う つ の み や 遺 跡 の 広 場 ,飛 山 城 史 跡 公 園 ,旧 篠 原 家 住 宅 ,宇 都 宮 城 址 公 園 ガ イ ダ ン ス 施 設 ,
上河内民俗資料館,
○
上神主・茂原官衙遺跡の保存・活用の推進
指標名
上 神 主・茂 原 官 衙 遺 跡 の 土 地 の
公有化
平 成 16
5%
- 17 -
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
100%
79.8%
第3章
基本施策2
本市の文化の現状と課題
伝統芸能や生活文化の継承
平 成 19 年 度 か ら 新 た に ス タ ー ト し た 伝 統 文 化 継 承 事 業 で の 参 加 者・鑑 賞 者 数 は 目 標
を大幅に上回り,伝統文化の継承に十分な成果をあげています。
【主要な取組の達成状況】
○
宇都宮伝統(ふるさと)文化継承事業の新設
指標名
平 成 16
宇 都 宮 伝 統( ふ る さ と )文 化 継
―
承事業の参加者・鑑賞者数
基本施策3
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
600 人
17,000 人
潤いのある文化的環境の整備
まちなみ景観賞などは充実し,文化的環境の意識高揚が図れていますが,大谷の文
化的景観保存事業については,保存計画策定が必要になるなどの課題があり,検討を
進めているところです。
- 18 -
第3章
本市の文化の現状と課題
(3)基本方針Ⅲ「文化資源を活用した宇都宮の特色づくり」
基本施策1
個性のある文化資源の活用
ジャズ・妖精・百人一首といった宇都宮の文化資源を活用した事業に積極的に取り
組んでおり,ジャズにおいては参加者が増えている一方で,百人一首は参加者が伸び
悩んでいます。
【主要な取組の達成状況】
○ ジャズのまちづくり事業の推進
指標名
ジ ャ ズ の イ ベ ン ト 参 加 者・鑑 賞
者数
○
平 成 16
65,000 人
平 成 22
(目標値)
72,500 人
平 成 22
(現状)
127,515 人
百人一首市民大会の拡充
指標名
百人一首市民大会参加者数
基本施策2
平 成 16
440 人
平 成 22
(目標値)
640 人
平 成 22
(現状)
426 人
観光・産業振興との連携
ジャズ関連イベントなど,まちなかの観光イベント来場者数も増加しています。ま
た,大谷地区の観光もイベント来場者が増加するなど,地域の文化資源が観光や産業
の資源としても活用されており,特色あるまちづくりが進められています。
【主要な取組の達成状況】
○
商店街事業との連携強化
指標名
商店街事業との連携事業数
平 成 16
7本
- 19 -
平 成 22
(目標値)
12 本
平 成 22
(現状)
16 本 以 上
第3章
基本施策3
本市の文化の現状と課題
文化芸術情報の集約,発信
平 成 22 年 度 か ら ,文 化 財 情 報 メ ー ル マ ガ ジ ン を 配 信 す る な ど ,情 報 ネ ッ ト ワ ー ク を
活用した文化情報の発信に積極的に取り組んでいますが,その利用が伸び悩んでいま
す。
【主要な取組の達成状況】
○
文化に関する総合的な情報ネットワークシステムの構築
指標名
歴 史・文 化 財 ネ ッ ト ワ ー ク の 年
間アクセス数
基本施策4
平 成 16
20,000 件
平 成 22
平 成 22
(目標値)
(現状)
35,000 件
18,000 件
文化芸術交流の促進
民間団体等を通じた文化芸術交流など民間主体の活動が行われています。
- 20 -
第3章
本市の文化の現状と課題
4.市民アンケート結果
下 記 の と お り 市 民 の 文 化 に 関 す る 意 識 調 査 を ,一 般 市 民 や 文 化 活 動 者 ,
文 化 団 体 な ど を 対 象 に 実 施 し ま し た 。市 民 意 識 調 査 の 結 果 は 概 ね 次 の よ
うにまとめることができます。
■調査の概要
(1) 調 査 地 域
宇都宮市全域
(2) 調 査 対 象 者
満 20 歳 以 上 80 歳 未 満 の市 民 3,000 人
住 民 基 本 台 帳 から 100 分 の1の無 作 為 抽
出 及 び文 化 活 動 関 係 者
※前 回 調 査 対 象 は文 化 活 動 関 係 者 のみ
(3) 抽 出 方 法
であったが,今 回 の調 査 にあたり,より一 般
的 な市 民 のニーズを把 握 するため,半 分 の
調 査 対 象 を無 作 為 抽 出 した。
(4) 調 査 方 法
郵送法
(5) 調 査 期 間
平 成 22 年 2 月 24 日 ~3 月 10 日
■回収結果
標本数
回答数
回答率
3,000
1,769
59.0%
( 1) 環 境 整 備 の 必 要 性 に つ い て
N=1,769
とても必要
0%
やや必要
どちらともいえない
20%
文化会館の催しの充実
37.9
美術館の催しの充実
37.7
歴史的な建物や史跡などの整備
必要ない
60%
30.5
28.2
25.0
41.7
30.9
38.2
30.9
2.0 8.9
3.4
17.8
1.8 1.2 11.0
2.2 1.4 11.6
2.8 1.2
23.7
49.9
100%
17.5
18.9
27.0
無回答
80%
23.5
33.0
子どもが芸術に親しむ機会の充実
文化財・地域の芸能や祭りなどの継承・保存
40%
44.7
文化会館・美術館などの文化施設の充実
芸術家や文化団体の活動の支援
あまり必要ではない
12.2
10.1 1.4 0.8
12.8
13.4 0.7 0.7
12.6
1.7 0.8
12.3
16.0
環 境 整 備 の 必 要 性 に つ い て は 、「 必 要 性 を 感 じ る ( と て も 必 要 、 や や 必 要 )」
が 、 全 て の 項 目 で 6 割 以 上 と 高 い 結 果 と な っ て い ま す 。 特 に 、「 子 ど も が 芸 術 に
親しむ機会の充実」と「文化財・地域の芸能や祭りなどの継承・保存」については
7 割 以 上 と 高 い 結 果 と な り ,文 化 の 担 い 手 育 成 に つ い て の ニ ー ズ が 高 く な っ て い ま
す。
- 21 -
第3章
本市の文化の現状と課題
(2)「 鑑 賞 ・ 見 学 」 の 場 所 ( 複 数 回 答 可 )
N=1,589
0
20
40
60
1 00
%
62.6
宇都宮市文化会館
48.3
宇都宮美術館
10.4
うつのみや妖精ミュージアム
11.5
うつのみや遺跡の広場
15.7
旧篠原家住宅
16.4
飛山城跡
上河内民族資料館
5.6
その他文化財に関する施設
6.2
30.0
生涯学習センター・地区市民センター・コミュニティセンター
8.1
学校
上記以外の市の公共施設
80
3.7
52.3
栃木県総合文化センター
29.2
栃木県立美術館
21.2
栃木県立博物館
市外のホール
16.0
33.5
市外の美術館・博物館
ストリート(屋外の公園等)
上記以外の施設
11.6
16.7
「 鑑 賞 ・ 見 学 」 の 場 所 に つ い て は 、「 宇 都 宮 市 文 化 会 館 」( 62.6% ) が 6 割 以 上 で
最 も 多 く 、次 い で「 栃 木 県 総 合 文 化 セ ン タ ー 」
( 52.3% )、
「宇都宮美術館」
( 48.3% )
が5割前後となっています。
「宇都宮市文化会館」及び「宇都宮美術館」は市民にとって身近な文化芸術を鑑
賞する施設として評価されていると分析できます。
- 22 -
第3章
本市の文化の現状と課題
( 3) 練 習 室 や 工 房 の 整 備 や 拡 充 を 図 る こ と を 希 望 し て い る 文 化 芸 術 団 体
(N)
(N)
20
40
60
80
100
%
23.4
22.6
25.5
0
20
40
60
6.伝統芸能等
雅楽 (8)
13.8
16.0
19.0
25.0
33.3
能楽・狂言 (49)
32.7
民俗芸能 (19)
21.1
その他 (8)
12.5
講談 (7)
7.芸能
39.5
45.0
27.5
33.8
18.4
23.3
19.8
16.5
22.7
19.6
21.9
17.6
17.5
26.5
25.0
20.7
28.0
42.9
落語 (36)
13.9
浪曲 (7)
14.3
20.0
漫談 (5)
漫才 (19)
15.8
マジック (33)
27.3
歌謡・歌唱 (100)
19.0
その他 (5)
25.0
19.0
8.生活文化
茶道 (105)
3.7
香道 (13)
15.4
その他(20)
15.0
囲碁 (47)
21.3
将棋 (39)
25.6
その他 (7)
14.3
郷土史や保存技術 (62)
16.1
普及啓発活動 (88)
14.8
18.2
愛護活動 (44)
その他 (10)
.
11.ストリートパフォーマンス (28)
.
12.その他 (30)
13.何も活動を していない(444)
30.0
22.2
17.7
書道 (237)
21.3
15.4
20.6
華道 (102)
10.文化財 9.国民娯楽
46.7
22.0
19.2
22.6
100 %
23.1
文楽 (3)
31.8
29.5
80
50.0
歌舞伎 (26)
.
5.メディア芸術
4.演劇・舞踊等
3.美術
2.音楽
1.文学・文芸
0
創作 (47)
随筆 (53)
詩 (51)
短歌 (65)
俳句 (75)
川柳 (42)
その他 (16)
クラ シック (110)
ポピ ュラ ー (122)
ジャズ (76)
オペラ・オペレッタ (20)
合唱 (80)
邦楽 (77)
民謡 (49)
その他 (73)
日本画 (131)
洋画 (266)
彫刻 (44)
版画 (46)
工芸 (96)
書 (256)
写真 (166)
その他 (34)
演劇 (32)
ミュージカ ル (29)
バレエ (25)
モダン ダン ス (15)
日本舞踊 (41)
民舞 (26)
吟詠剣詩舞 (31)
その他 (27)
映画 (122)
漫画 (20)
アニメーション (13)
その他 (9)
10.0
39.3
3.3
10.1
芸能伝統等の「雅楽」では、半数が整備や充実を図ることを希望しています。
ま た 、音 楽 の「 オ ペ ラ・オ ペ レ ッ タ 」、演 劇・舞 踊 等 に「 モ ダ ン ダ ン ス 」、芸 能 の「 講
談」でも4割以上となっています。
能楽などの伝統芸能等においては,専用の舞台が必要であり,演劇・舞踊系及び音
楽系の文化活動においては,大きな音を出せる場所が必要不可欠です。このような,
多様な文化活動を支援する環境の整備が求められています。
(4)文 化 財 保 護 行 政 へ の 要 望
N=1,769
0
20
40
60
文化財を見学できる機会を増やす
41.1
文化財に関する 情報提供を充実する
40.8
100
%
21.1
文化財保護に関する研修制度や体験学習を充実する
23.7
文化財の所有者や保存団体への支援策を充実する
9.8
文化財の愛護団体への支援策を充実する
40.7
まちづくりに役立つ文化財活用策を充実する
12.1
特になし
その他
80
1.9
文 化 財 保 護 行 政 に 対 し 希 望 す る こ と は 、「 文 化 財 を 見 学 で き る 機 会 を 増 や す 」
( 41.1% )、
「文化財に関する情報提供を充実する」
( 40.8% )、
「まちづくりに役立つ
文 化 財 活 用 策 を 充 実 す る 」( 40.7% ) で 4 割 以 上 と 多 い 結 果 と な っ て い ま す 。
- 23 -
第3章
本市の文化の現状と課題
(5)文 化 事 業 の 認 知
%
N=1,769
0
20
40
60
100
66.9
市民芸術祭
24.3
うつのみやジュニア芸術祭
16.0
宇都宮エスペール賞
20.8
うつのみや百人一首市民大会
59.9
ジャズのまちづくり事業
25.6
妖精のまちづくり事業
20.8
文化財の保存・啓発・普及事業
17.7
宇都宮伝統文化継承事業
10.8
特になし
その他
80
1.3
宇都宮市で実施している文化事業について聞いたところ、
「市民芸術祭」
( 66.9% )
で 6 割 台 半 ば 、「 ジ ャ ズ の ま ち づ く り 事 業 」( 59.9% ) で 約 5 割 が 参 加 ま た は 知 っ て
い る 事 業 と 回 答 し て お り ,他 項 目 と 比 較 す る と 3 割 以 上 も 多 い 結 果 と な っ て い ま す 。
(6)芸 術 文 化 振 興 行 政 へ の 要 望
N=1,769
0
20
40
100
%
29.6
33.5
コンサートや美術展などに関する情報提供を充実する
13.3
文化団体に関する情報の提供を行う
14.9
文化ホールの整備や拡充を図る
展示ギャラリーの整備や拡充を図る
17.4
練習室や工房の整備や拡充を図る
17.6
25.6
様々な文化講座等を充実する
24.3
市民が行う文化活動を発表する場の提供を行う
20.4
文化団体に対して助成や支援を行う
24.8
次代を担う若手芸術家への支援を行う
31.5
青少年の文化芸術に対する関心や興味を高揚する事業を充実する
12.1
指導者養成や派遣を行う
文化関係の研修制度を設置する
7.7
地域文化に貢献した者を対象とする顕彰制度を充実する
6.8
その他
80
33.2
ホールでのコンサートなどの鑑賞機会を増やす
ギャラリーでの美術展示などの鑑賞機会を増やす
特になし
60
8.5
5.2
芸術文化振興行政に対し希望することは、
「コンサートや美術展などに関する情報
提 供 を 充 実 す る 」( 33.5 % )、「 ホ ー ル で の コ ン サ ー ト な ど の 鑑 賞 機 会 を 増 や す 」
( 33.2 % )、「 青 少 年 の 文 化 芸 術 に 対 す る 関 心 や 興 味 を 高 揚 す る 事 業 を 充 実 す る 」
( 31.5% ) で 3 割 以 上 と 多 い 結 果 と な り ま し た 。
文化芸術に関する情報提供に対する市民の要望が高いことがうかがえます。
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第3章
本市の文化の現状と課題
(7)情 報 交 流 の 場 が 少 な い と 感 じ て い る 文 化 芸 術 団 体
(N)
(N)
40
60
80
100
%
0
8.5
20
40
66.7
10.5
0.0
講談 (7)
14.3
落語 (36)
13.9
浪曲 (7)
28.6
漫談 (5)
40.0
漫才 (19)
5.3
マジック (33)
9.1
歌謡・歌唱 (100)
その他 (5)
5.0
0.0
茶道 (105)
9.5
華道 (102)
書道 (237)
5.9
3.8
香道 (13)
7.7
10.0
その他 (20)
郷土史や保存技術(62)
11.ストリートパフォーマンス(28)
12.その他 (30)
囲碁 (47)
4.3
5.1
将棋 (39)
その他 (7)
0.0
9.7
普及啓発活動 (88)
9.1
愛護活動 (44)
100 %
4.1
民俗芸能 (19)
その他 (8)
80
25.0
文楽 (3)
能楽・狂言 (49)
7.芸能
9.3
7.1
6.3
5.5
7.4
11.8
15.0
6.3
7.8
6.1
8.2
10.7
8.3
13.6
8.7
9.4
5.1
6.6
17.6
9.4
3.4
0.0
0.0
12.2
3.8
0.0
3.7
6.6
0.0
7.7
22.2
8.生活文化
3.1
60
7.7
歌舞伎 (26)
10.文化財 9.国民娯楽
13.7
6.伝統芸能等
雅楽 (8)
3.8
.
創作 (47)
随筆 (53)
詩 (51)
短歌 (65)
俳句 (75)
川柳 (42)
その他 (16)
クラ シック (110)
ポピ ュラ ー (122)
ジャズ (76)
オペラ・オペレッタ (20)
合唱 (80)
邦楽 (77)
民謡 (49)
その他 (73)
日本画 (131)
洋画 (266)
彫刻 (44)
版画 (46)
工芸 (96)
書 (256)
写真 (166)
その他 (34)
演劇 (32)
ミュージカ ル (29)
バレエ (25)
モダン ダン ス (15)
日本舞踊 (41)
民舞 (26)
吟詠剣詩舞 (31)
その他 (27)
映画 (122)
漫画 (20)
アニメーション (13)
その他 (9)
20
.
5.メディア芸術
4.演劇・舞踊等
3.美術
2.音楽
1.文学・文芸
0
6.8
その他 (10)
20.0
17.9
10.0
伝統芸能等の「文楽」で6割以上が情報交流の場が少ないと感じており、次いで芸
能の「漫談」で4割となっています。
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第3章
本市の文化の現状と課題
5.今後重点的に取り組むべき課題
第 2 章 の 「 文 化 を 取 り 巻 く 環 境 の 動 向 」, 第 3 章 の 「 宇 都 宮 市 に お け
る文化を取り巻く環境の変化」
「 前 期 計 画( H18~ H22 )の 推 進 状 況 」
「市
民 ア ン ケ ー ト 結 果 」を 踏 ま え ,文 化 振 興 に か か る 課 題 を ,以 下 の よ う に
まとめました。
課題1文化の担い手づくりの取組を強化する必要があります
本市はこれまでも各種教育普及事業を展開してきましたが,
「 高 齢 化 」や
「人口減少」により文化の担い手不足が課題となっています。今後,地域
文化の担い手の育成を強化するため,特に子どもを対象に鑑賞・体験・活
動など文化に触れる機会を充実し,生涯にわたる文化活動につなげるとと
もに,文化活動に対する支援を強化することで,市民の創造的な文化活動
につなげる必要があります。
課題2文化活動の場の充実に取り組む必要があります
市民の「文化」へのかかわり方は,これまでの「鑑賞」中心から,活力
ある地域づくり等と結びつき,徐々に積極的な「活動」とへ展開されつつ
あります。
こ の よ う な 動 き を と ら え ,市 民 の 主 体 的 な 文 化 活 動 を 更 に 促 進 す る た め ,
経済状況等を勘案しながら,市民に身近な施設である市文化会館や美術館
や既存の市有施設などを中心に文化芸術の活動や発表の場を充実する必要
があります。
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第3章
本市の文化の現状と課題
課題3特色ある文化を次代につなぎ,まちづくりに活かす必要があります
国や県において,個性的で活力ある地域社会の実現に向けた取組が重点
的に進められており,本市においても,宇都宮市民の誇りとなる文化的環
境を次世代に伝えるため,個性的で活力ある地域づくりを積極的に推進し
てきました。今後も引き続き,市民の宇都宮に対する愛着や郷土愛の醸成
の 促 進 の 観 点 や ,こ れ ま で の 取 組 の 成 果 と し て「 ジ ャ ズ の ま ち づ く り 事 業 」
などに対する市民の認知度が高くなりつつある点を踏まえ,宇都宮の強み
を活かし,地域の文化的資源をまちづくりに役立てることが必要です。
課題4文化情報の発信を強化する必要があります
市 民 の 文 化 活 動 が 活 発 化 し ,「 文 化 」 に つ い て の 「 情 報 提 供 の 充 実 」
に対する要望も高くなっています。現在,市では歴史・文化財活用ネッ
トワークなど,情報ネットワークによる文化情報の発信を始めたところ
ですが,今後更に市民が知りたい情報をいつでも気軽に収集できる手法
等を検討し,情報発信の強化を行う必要があります。
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