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ベースラーニングシステム開発
広島工業大学紀要教育編 第 3巻 ( 2 0 0 4 ) pp.21-30 論 文 多人数教育に効果的な教育学習支援の WEBベースラーニングシステム開発 宋 相載*・久保田洋志* (平成 1 5年 9月1 2日受理) D e v e l o p i n gWEB-BasedT e a c h i n gandS e l f -L e a r n i n gS y s t e m sf o r C o n t i n u o u sImprovemento fE n g i n e e r i n gE d u c a t i o n S a n g J .SONGandH i r o s h iKUBOTA 2 0 0 3 ) ( R e c e i v e dS e p .12, Abstract T h i spaperf o c u s e sond e v e l o p i n gandenhancingt h eWEB-basedt e a c h i n gands e l f l e a r n i n g systemst oachieveremarkableimprovementi ntheextremed i v e r s i f i c a t i o no fstudent 's a t t r i b u t e s . TheWEBa p p l i c a t i o ns y n t h e s i z e se f f e c t i v ec o n c e p t sandf e a t u r e so faf u t u r i s t i c e d u c a t i o ns y s t e m . Somee s s e n t i a lrequirementsa r ea l s oproposedt oenhanceandguarantee t h eh i g h q u a l i t ye n g i n e e r i n ge d u c a t i o nf o rJapanesep r i v a t eu n i v e r s i t i e s . I na d d i t i o n,t h i s paperi n t r o d u c e sn o to n l yt o o l sandmanagingo fWEB-basedl e a r n i n gsystembuta l s ot h e newlyproposedane f f e c t i v ee n g i n e e r i n ge d u c a t i o ns o l u t i o nf o rmasseso fc l a s s . Theimportant r o l e so fWEB-basedt e a c h i n gandl e a r n i n gsystema r ea l s od i s c u s s e dt ol e a dt ot h ec r e a t i o no f a t t r a c t i v ee d u c a t i o ns y s t e m s . d i s t i n c t i v e, KeyWords:EngineeringEducation,e-Learning,Internet-BasedTeaching,WEB-Based Learning,WebDesign,CGI,MySQL,ContinuousImprovement 育・産業全体の勢いを低下させる O 1. 研 究 の 背 景 本稿では,独自の知恵と自助努力のみが頼りで,多人数 現在,社会のあらゆる分野において地球規模の知の大競 教育に強いられている私立大学教育にフォーカスを当て, 争が始まっている1l。ビジネスのグローパル化や経済・産 教育の量的拡大と質的向上が両立できる方途として,イン 業活動の知識化,雇用の流動化が急速に進み,個々人の能 ターネットを基軸とする教育学習支援の WEB ベーステ 力・専門知識を発掘し向上させるための取り組みが盛んで イ」チング・ラーニング・システムの開発について論究す ある 23)O また,ナノテクノロジイーや生命科学など国家 るO 間の産業競争力を左右する主力分野を強化するためには, これまで以上に知識社会に適応できる優れた人材が多数必 2 . 研究の意義と効果 デジタル革命は大学教育における知の開放と拡散をもた 要になる。 ところが,知識武装の時代に生きる若者は,学習意欲の らした。なお,大学教育の質的向上には,少人数教育と学 低 下 4) 基礎学力の欠如 5) が指摘されている中,自学自 生一人ひとりの学習意欲が前提となる。現に私立大学には 習時間も極端に少なく(授業外の勉学時間として,アメリ 様々な学習履歴や学生の能力,興味,関心には大きな聞き 1,教育全体においても問題が山積 カの 1/3,中国の 1/5)6 みされている。中でも最大の践は 8割近くの若者教育を を有する多人数教育に対して高い教育パフォーマンスを期 待するところに教育の悩みがある九 担っている私立大学にあり,私立大学の衰弱は日本の教 事広島工業大学工学部知的情報システム工学科 - 2 1一 一 「多人数教育 Jと個々人の能力を重視した「個別教育」 宋相載・久保田洋志 を両立させる効果的なアプローチとして,いつでも,どこ って結ぼれており,従来型の対面授業と合わせて必要に応 でも学ぶことができるインターネット活用技術の国内外に じて適宜学習・自習用の教材を得ることができるようにな おいて先進的な取り組みが次々と行われている 8)0 WEB っている。他の詳細は図 1を参考されたい。 ベースティーチング・ラーニング・システムの期待効果と 3 . 2 研究の方法 して以下のことが挙げられる O (1)教員側の時間のゆとり 出席状況把握や成績処 日本の豊かな人聞社会と高度な技術社会をけん引する理 理,レポート受理・確認・評価,授業終了後のフォロー, 工系教育を継続的に維持・発展するためには,学部教育の アンケート実施・集計など,授業時間外の業務に対して, 八割に当たる学生を抱えて,多人数教育に強いられている 正確かつ迅速さを期することができ,適切な指導が可能に 私立大学に対する理工学教育の教育学習支援システム開発 なる。 が最大の眼である。ここでは,学生一人ひとりが ( 2 ) 個別学習 すべての学生が知る,感じる,分かる よう個に応じたきめ細かな教育が可能になる O 学生一人ひ Windows ノート PC を持って教員と学生が相互インタラ クテイブ授業を行う多人数教育に効果が期待される, ( 1 ) とりは学ぶ速度も関心の持ち方も違う。個人の学習ベース WEB をベースにした学生の学習履歴情報のきめ細かな収 や理解度に応じて学習できる。授業が分からないまま堪え 集 , ( 2 ) 収集された学生の過去と現在,未来の学習情報から ている学生こそが,わかる楽しさを感じ自信がつく 3河頃向を基に継続的な教 傾向分析と教育指導への再活用, ( 時空自在にネットにつなげ従 育改善, ( 4 ) 教育内容・質の評価,など 4つの主要機能を絶 来までの受身的に開く学習から学習者が自分の興味や目的 えず支援できる WEB ベースティーチング・ラーニン に応じて主体的・自発的な学習スケジ、ユールがくめる O グ・システムの開発を試みる。 ( 3 ) 学習機会の多様化 O ( 4 ) 学習進捗管理の容易さ 学生が自らの学習履歴・ 進度,成績を時系列的に確認することができ,日頃の勉学 3 . 3 WEBサーバーのシステム構成 WEBベースの教育,セルフラーニングシステムの運用 の励みにもなる。 ( 5 ) 教材コンテンツの豊かさ 文字をはじめ,音声, i n u xRedHat7 . 3( O S ),MySQL (データベース), には, L 静止画,動画等の多様な教育的資料を取り入れることが容 r o L i a n tML370T03 (ハード ヒューレットパッカード社 P 易である。 ウエア), AIT データカートリッジ(パックアップ),不 測の状況に備えてシステムの堅牢性を確保するためミラー 3 . WEB対 応 の 教 育 学 習 支 援 情 報 シ ス テ ム ニング用のハードディスク 1台,サーバーストレージ管理 3 . 1 学科教育の現状 e t V a u l t6 0 . 3 (ソフト),遠隔から WEBブラウザー 用の N 新しい世紀の幕開けとともに, 2 0 0 0年度に情報とマネジ o n t r o l l e r3 . 0( ソ 経由でサーバーを統制・管理する HDEC メント技術応用の知的モノづくり教育をキャッチフレーズ フト), Appache (WEBサーバー), Tomcat (WEBサー としてスタートし,来年春には第 1期生が社会に巣立ちを バー)をそれぞれ導入している。 果たす。情報と経営科学の二刀流で,知識産業社会で能力 発揮をめざす学生たちは 2年前期から全員が自分のノー 3. 4 教育学習支援情報システムの開発環境 トパソコンを教室に持ち込む授業形態を取り入れている。 情報化された教室環境の中で専門教育の充実が叫ばれて 各教室は 1 0 0BASE-TX の高速専用インターネットによ いる今,従来の受身的な講義形式に中に,その場で学んだ 学科紹介ー慢報 xマ ネ シeメント技衝 ことをその場で実習ができる多様な授業形態を取り入れ, 「あきない JI 習って楽しい JI 自分のベースにあった学習 ができる Jなど“学生参加型の双方向教育"へと授業改善 ロ多人数数膏一学生数 150 名 ロマネジメントが分かる矯報技檎者膏議 をはかるため,次の 8つの主要機能についてシステム開発 ロ構報の緩~な活用-3Dデジタルiζよる を試みた。 知的モノづくり ロ2年次から学生ノートPC持参 思沼本拐の導入ソフト、 υM しおa 討 ∞a l Ro錦.Simuta 話αトProMode l& S断 vice Moc耗語 図 1 学科教育の現状 ① アーキテクチャーとナビゲーション設計 システム運用倶u はサーバーを意識せず,極力 WEB ブ ラウザー上で,日常的になされるシステムの維持・設定・ 管理・運用ができるよう主力をおいた。アンケート質問内 容の編集,出席登録時間編集,学生ユーザー管理,成績評 価掲示板内容編集などを WEB ブラウザーだけで管理で きる統一環境を用意する O - 2 2一 多人数教育に効果的な教育学習支援の WEBベースラーニングシステム開発 学生ユーザーには,受講科目ごとにユーザー登録をさせ, 教科ごとの出席,提出ファイル,テキストファイル,アン 畿銀麓欝盤麓鶴韓議欝護霊援額欝欝欝欝襲麟罰麗灘甥鴎教科在灘択して侵害t ¥. ; : : j 鍾 畿 郵 襲 撃 襲 ケート結果,シラパス,インフォメーション,講義スケジ j 議機霊響働事態態題瀦麗猿輯欝鑓麓戴難欝畿態鑓溜麓艶欝灘襲麗艶癌種態語欝 鋸趨鰭瀦髄欝轍轍轍留鰭欝趨鑓額趨翻趨麓鑓趨趨鍵瀦題麓謹雛務趨欝盟関賜援額醐彊醗斡開時 務鶴鍾麹膨 ュール,などを一元的にまとめて,個別学習内容の表示・ 提出・確認ができるよう WEB設計を行った。さらに, 対面学習では得られなかったよりインタラクテイブな学習 環境を確保するため, HotNewsのメイン掲示板と講義用 のデジタル教材取得のログイン画面に分けて,授業終了後 の教員と継続的な学習支援をはかれるようにする O ②グラフィックス・デザイン 図 2 ユーザー及び出席登録画面 システムのメイン画面に配置する掲示板は,過去の履歴 B u l l e t i nBoardS e r v i c e ) に基づ を残す CGIの一行 BBS ( く掲示板と授業関連のビジ、ユアル掲示板に 2つに分けて開 発する O システム起動時,必ず読んでほしい内容はビジュ アル掲示板に表示して学生へ周知させるが,編集には P h o t o s h o pのアクション機能を用いて手間を省くようにす る。なお,授業実施後,学生から同じ質問が複数出る授業 内容については,ワンポイントアドバイスの形で,掲示板 の編集には HTML タグを用いてテキストと画像を組み合 わせて,情報伝達の確実性と見栄えの両立を目指した WEBページ生成が可能になる。 ③プログラミング開発 WEBページの設計にはダイナミックインタラクティブ 図 3 教員側l の出席時間・科目登録画面 a v a S c r i p tや A c t i o n S c r i p tを適 メニュー表示を考慮して ] 材適所に用いる O また HTML タ グ 生 成 ・ 編 集 に は DreamwaveMXの支援ツールを利用する データ処理に 学習の場として学外にも広げて,学生一人ひとりの自由 e r l言語による CGIプログラミング 9) によりデータベ はP 時間に合わせて学習の機会を増やすため,ユーザー登録機 ースとの連携をはかる O 学生と教員のデータベースやテー 能を設ける O 講義内容を公開することと著作権保護を考え ブル作成はクエリフォーム,レポート機能によって自 て,講義用ノートの閲覧は 2重構造にした。ユーザー未登 動生成ができるようにしデータベースを意識しなくても, 録者にも全体講義内容の構成やテキスト,関連デジタル教 データ管理ができるようにした。また,システム開発の実 材が分かるようにした。毎週の講義に使うデジタル WEB 装段階で,繰り返し使用頻度の高いテーブル構造を決める コンテンツは既登録ユーザーに限定して,パーミッション HTML ファイル生成は P e r l言語でモジュール化をはか を与え学外からも時空自在に学習できるようインターネッ り,システムのメンテナンスや拡張性を向上させた。なお, トの利便性と保護の両立をはかった。 O 出席登録機能では学外,時間外,代理登録を防止するため, I P アドレス照会とクッキー機能を開発して不正なアクセ ② スに対して防御できる仕組みを設けている。 受講科目登録 科目開講に先立つて,教員は科目名と実施曜日,コマ時 間設定,授業開始時間と終了時間について事前に設定する 3 . 5 システムの諸機能 0 学生は該当する科目 (休講・補講の場合はその都度変更 ) 学生,教員双方にとって教育学習支援に必要な講義資料 を選択して受講登録を行って,学生ユ}ザーに一人ひとり の作成・管理・公開,学生の学習履歴データの管理を継続 に学習指導コンテンツを提供する O また,授業形態,学習 的支援する主要な機能として次の WEB コンテンツを開 内容を勘案して科目ごとの成績評価の配分点とレポート受 発・実施・運用している O 付可能な番号を必要に応じて指定できるようにした。レポ ② ート締め切り期聞が過ぎるとチェックを外してレポート番 システム利用パーミッション取得 ~ 2 3 宋相載・久保田洋志 さらに,各週に設定された提出締め切り後の送信受付を 号を学生に表示させないシステム設計になっている O のレポート管理用のページ(図 3を 制限するため,教員倶u ③ 参照)でチェックを外すことで,学生のレポート提出画面 レポート受理・検索・確認 1科目 1 5週の講義回数に合わせて 1 5回のレポート提出を には該当するレポート番号を表示させない仕組みを取って 求めている O レポートは WEB上のウインドーに直接記 いる O これは時間設定による機械的な制限より授業運用上 入し提出する記述式と指定のアプリケーションでモデリン (例えば祝日やネット接続など)の柔軟性を持たせるよう グと求解アルゴリズムを作成して添付ファイルを送信する に改良した。 三つの形式を取っている。デフォルト値によるレポート検 ④ 索では全科目について閲覧ができ,科目指定だと該当する レポート評価 科目だけを抽出することができる O また,複数の検索条件 学生から提出されたレポートの内容については,表現力 を組み合わせることで学生の学習履歴を多面的な活用が可 25%,プロセス 25%,正しい解答50%の基準を設けて,優 ! 照 ) 。 能になる(図 4参 →良→可→再提出,の 4段階評価を付けている(図 5, 6 学生はレポート提出時,予め設定されたレポート番号選 参照)。レポート点数は全体評価の 20% (点)を割り当て, 択と題名の記入を求めており,送信後はその場でそれまで 2 0x (集計 優を 3点,良を 2点,可を 1点に設定して, 1 提出した全てのレポート内容を確認,参照,削除ができ, J で算定する方法を取って学生 値)ム (3x授業実施回数) 教員側から付けられた評価値をも確認でき学習への達成度 に周知,運用している O この算定方式では,授業回数が少 を自己評価することができる。さらに,提出されたレポー ない内は評価の重みが多くなるので,学生に早い内に刺激 ト内容に対して教員側からコメントを朱書きすれば,学生 を与える潜在的効果も期待できる O 用のレポート確認画面で「コメントあり」と表示色を変え ⑤ て学生へ知らせるようにしてできる限り個別指導に近づけ 出席データの閲覧と評価 私立大学の多人数教育を考えると学生の出席内容を正確 るよう留意した。 にかっ手間をかけず、とることは容易なことではない。しか も出席が成績評価に反映されれば,公欠や電車タイヤの乱 れ,ノート P C ・ネット故障などを考慮に入れた登録内容 の適宜変更する機能も必要になってくる。本システムでは, 講義開始時間 20分前から開始後 10分までを~, 1 0分後から 2 0分までを 0,20分から 30分までをム, 3 0分以降から授業 修了までを…,授業時間外と未登録を ,に登録時間帯よ って表示内容を 5段階に区別し,必要に応じて学生一人ひ 図 5 教員側の学生レポート閲覧画面 図 4 学生倶j i のレポート提出画面と教員側のレポート検索・ソー 一議磁 ト画面 図 6 学生側のレポート・成績確認画面 2 4 多人数教育に効果的な教育学習支援の WEBベースラーニングシステム開発 とりの過去と現在の出席状況をいつでも閲覧させることで 数分布を見ながら相対的な評価基準にも役に立つようにし 出席率の向上と授業の活性化をはかる。また,ノート PC た。実験や演習など期末試験を設けない複数担当科目につ の不調による不測な事態にそなえてブラウザー上で出席登 いては,通常の対面形式の座学とは成績評価基準が異なる 録内容の変更ができるように運用上の利便性を考慮した。 ことから,図 7に示すように,科目毎に出席点,レポート 出席したかしていないかのバイナリではなく,きめ細か く学生の授業に望む態度を把握し,教育指導にも利活用が 点,授業中の小テスト点,期末テスト点の配分基準値を柔 軟に設定できるような機能を設けている。 期末テストの評価点が付けば,学生一人ひとりの個別確 期待される。また,同じ日に複数の出席登録があった場合 は 2回目以降は登録を受け付けないようにしないで,複 0以上を@, 80認画面(図 8と同一形式)には合計値が9 数登録内容の内最も評価の高いものを選んで表示されるよ うに改良した。 出席点の評価は全体評価の 20% (点)を割り当て,。を 3点 , 0を 2点,ムを 1点に設定して, 1 2 0x(集計値)7 (3x授業実施回数) J で計算した値とする。ちなみに期末 テストの評価は 60点を満点として,レポート点 20,出席点 20を足し合わせて総合評価を行う O 時空自在にいつでもどこでもインターネットにつながる 開かれた環境下での出席登録はモラルハザードの可能性を P アドレス はらんでいる O 本システムでは,許可された I 以外のところからアクセスがあった場合は登録を拒否す るO また,一台のノート PCから一定時間の間に重複して 異なる 線影後援響緩工学常的安綴君主へ 今録的疲灘寮議議議場必 激務語障/':j-争警嬢錯するミこと e綴霧幾織が終わったら/…争 炉ぴlJ愚秘品ζ i よします,事蛇泌譲治綴緩ノ 料革泌叙ぺ待機してく1 さ紙、.パソコ二冷襲撃: めるどけれが機縁務費鍍カ' 1 1 喜 重 量( ; . : 1 守容まぜん。以上ぬ4 こと牽くれぐれもよろ主パ 1! I Dで出席登録はできないようにクッキー機能を開 j 事 ζ欄 齢 あ j家 し て 、 湾 臨 む と バ ス ワ イ ね 吋 -j 量級倦持ってください.でき! t姥ちており去すめで番街噂躍にてください.次寵知雛第鍛 ? てくださる弘主包絡デ タI せておいてくださ弘、 発し代理出席を防ぐようにしている O M 続域除毒議鰯換機条第~- -~ ⑥ 図 9 電子掲示板の運用画面 成績評価一覧と集計 学生の成績は科目別に集められ管理されており,検索機 I 貢・降順に並べ替えることで,評価毎の人 能で評価値の昇 } 一一一一一一議一一一一一一一一 能君臨互換駆曹関瀦品部思想瀦掠郡伊輔 資信機緩ん曹、最も'"て滋まると怒う番号れ -6)をさf"ヲ矢,1:くだ語い. 図 7 評価基準設定画面 図 8 教員側の成績評価関覧画面 図1 0 授業評価アンケートの実施画面(途中繋ぎ合せ) ~ 2 5~ j 宋栢載・久保田洋志 を A,70~ を B , 60~ を C ,それ以下を D と表示・確認さ 学生のユーザー登録内容はデータベースによって管理さ せる O 期末試験欄に「未評価」だと Eの評価を表示させる れており,受講科目の申請ミスやユーザー登録時のケアレ 仕組みになっており,学生からは好評である。 スによる誤った登録内容について確認・修正・削除を手聞 かけず同一アプリケーション環境内で継続的支援するた ⑦ め,データベース機能を意識せず, WEB ブラウザー上で 電子掲示板の内容作成・表示 授業に関するすべての案内は 2種類の電子掲示板を用い 関連作業がシンプルかつ完結できるように,データベー て学生への周知案内を行っている(図 9参照)。休講・補 ス・クエリー実行により必要なデータソースを得るように 講の案内はもとより,授業開始前までにやっておく事前準 している 備,授業後のフォローアップ,宿題のワンポイントアド、パ 様な利用にきめ細かな対応が可能になると考えられる O (~ll 参照) 0 これにより,シムレスに学生の多 イス,その他システム運用上の知らせなど,気づいたとき ⑮ 気軽に学生の疑問に応えられるよう, WEB ブラウザー上 講義用のデジタル教材 WEB 教材開発・公開・更新機能としてトラック・アン で HTML タグによる内容作成・編集が容易になるようシ ド・ドロップの簡単操作によって学生がいつでもどこでも ステム開発を試みた。 自学自宵が可能な教育学習支援環境を整備した。講義用の ⑧ 学習教材は HTML形式と PDF形式の二種類のファイル 授業アンケート作成・集計・閲覧 形式を用いる。 HTML形式のファイルは,パワーポイン 必要に応じて手間をかけずいつでも実施された授業の内 容を受講生によってオンラインで評価し,その結果を自動 5週分の講義内容を PNG ファイルに変換し トで作成した 1 収集・分析して傾向を導き出し授業の継続的改善を支援す て一つのフォルダに収め,それを る。質問・評価項目は共通項目と個別項目,自由記述に分 ImageReadyのアクション機能を利用して一定の作業手順 けてブラウザー上で簡単に編集ができる柔軟なアンケート をパッチ処理にして WEB サーバーにアップロードする 0 )c また,アンケートによる授 システムを構築した(図 1 形式をとっている。また, PDF ファイル形式は主に学生 業評価結果については受講生全員と共有できるように開示 ノート PCへのダウンロードを主目的として運用する。ま し,自分が答えたアンケート内容について学生自らが考え た,毎週の講義スケジュールには HomeWork と One Adobe 社 の る機会を与えるシステムにした。システム開発に当たって P o i n t学習を用意しており,ワンポイント学習では授業で は,二重送信や解答漏れがあれば受理できない仕組みをと ,Wha , t Howが分か 使われる数学的・理論的内容の Why っており,匿名・実名いずれにも対応,また一科目につき るようなピギナ一向けの解説資料,アプリケーションの操 複数アンケート実施・集計・閲覧ができるようにした。 2参照)。 作方法などを用意している(図 1 実験や演習,総合ゼミナール科目については,課題作成 ⑤ に必要な関連教材をタイムリーに提供している O 実験実習 学生登録データ確認・修正・削除 緩物除機榊 4 量破犠霊場 U41 ム齢制 h h H H H L H J九嗣曹人口パ J J J J H 刷出 怖い官録制帆肝心一 手 安 山 窓 お 右 揮 下 斧 園 開 高 与 宙e 恥恥申告秋緩九一現札点目輔肌今今 m m岩上e川 車問出童書壇石務上母驚上 z 鰭鶴議議犠穣 帯主 図12 ユーザー認証後の講義スケジュール利用画面 図1 1 教員側の学生~'<録データ管理用の画面 26 多人数教育に効果的な教育学習支援の WEBベースラーニングシステム開発 トを求めることはごくごく自然なことである。アメリカの 務磁繰嚇嚇鞠主要事辞書苦戦績 教材を髄縫になるには、 Qu 品J1rreをタウンロ}がしてくだき'~ 溢議議選 ' 0 名門大学では大学認定のノート取り業者が学生のニーズに 応えている。本システムを 1年間運用して感じたこと悩む こと雑感を以下まとめる O ( 1) 逗しく学ぶ力の欠落 これまで以上に多様な学生について高度化,複雑化が増 袖n.e'開伊.g 1モデリ' / ' J の自臣官軍 υ " ' YT 包 場.方言 心乎蓋悟辺臨 袖 r u a l開9j 2 初 勧 抽i 開 仲-j8 3コマの先線事君分め作成 之内往0)作成 。スケッチミ議縄 3坤~梯重縁めスケッチ 2がおりスケッチ時~ 図1 3 3次 元 CADの動画ビデオ画面(一部) す専門教育を教授し,一定の教育成果を得るためには教員 も学生も一生懸命になることが肝要で、ある。インターネッ トを基軸とする e ラーニング標語に後押しされ,前章で では,デジタル技術応用による「知的モノづくり」体験学 述べたデジタル学習教材の製作に一年以上の全研究時間を 習をテーマとして設け,商品企画から 3次元設計モデリン 傾げた。授業に臨む学生の表情には明るさが戻ったように グ,加工シミュレーション,試作品製作,試作品の評価, 5年前から OHP フィルムによる講義ノートを用 感じる。 1 に至る一連の課題に取り組んでいる 10.11: 正規の授業では 意し,ここ数年前まで授業を実施運用してきた。基礎学力 3次元 CADやデジタルマニュファクチャリング技法につ と勉学意欲が前提にならないとインターネット環境が整っ いて触れる機会がないことから,実 験に先立つて,チーム た教室で一人一台のノート PCを持って授業を受ける教育 編成や実験スケジュール表の作成,レポートのまとめ方, 環境では,大半の学生が受け身の姿勢に転じることが多く 3次元 CADチュートリアル 確かな専門知識は身に付かない。 d 3次元加工シミュレーショ ンソフト C r a f t M i l lのチュートリアル,試作機の操作マニ 工学系の多くの専門科目は地味に積み重ねによって身に ュアル,そしてそれぞれの動画ピデオ教材などを用意して 付く知識が多い。時には演習科目で分かる教育に深みを与 3参照)。 学習効果の向上をはかった(図 1 え,実験実習科目では「分かる教育」から実践・応用がき なお,実験用のデジタル教材は教員だけではなく,既修 作れる教育」へとよくなっていく。 く「できる教育 JI ルソーの教育論エミールの一節, 得学生たちと一緒に製作に当たり,使うユーザー側に立っ I 子どもを不幸にする て暖昧さをなくして,多人数教育での個別学習指導を心か 一番確実な方法はなにか。それはいつでもなんでも手に入 けた。動画ビデオ教材作成には,カノープス社のディスプ れられるようにしてやることだ」は, WEB ベースラーニ レイ・キャッチャーとビデオ DV カメラ,適度の編集や ングシステムを考える教育関係者にとって大変重要な意味 i n a lCutPro (Mac版)のソフトを ファイル分割のため F を持つ 121 ほしがるものを与え続ければ子どもはやがて弱 用いた。 くなるという意味だろう O 大学における E ラーニングは, 教えることだけが教育だとする価値観から転換し教えられ ⑮ 受講科目のインフォメーションとシラパス なくても学ぶ視点を教育現場に取り入れることにもなる O 担当授業科目の関連情報は,インフォメーションとシラ 対象を間違うと WEB ベースラーニングシステムの教 パス,講義スケジ、ユールの 3つの内容に分けて教育学習支 育効果は乏しし、企業の人材教育や目的,勉学意欲が明確 援を行っている。インフォメーションでは,主に講義の内 な人を対象にしてシステム導入になれば「鬼に金棒」へ変 容とねらい,受講要件,教科書と参考書,授業運用方法, 身するだろう C まず,システム導入に先立つて教員は次の 学習用のデジタル教材,成績評価基準などを簡潔にまとめ 3原則を前提にすべきである。 る。シラパスでは,教員のオフィスアワー,学生相談日, 主 講義ノートをとるくせを身に付ける インフォメーション内容のより細かな内容説明を行ってい 玄 ; 教員の話を聞く力を身に付ける る。その詳細は WEB ペ ー ジ http・ //websi .i si .t - ⑤ 手を動かしながら自ら問題解決に取り組むくせを身に 付ける。 h i r o s h i m a . a c . j p /s t u /を参考されたい。 4. WEB対応の学習支援システム雑感 O G ( Z I 誰のための WEBベースラーニングシステム 本システムの開発に当たり,対象と目的を次のように考 教育に万能策はない。多人数教育における組織的な個別 指導は教育の永久課題でもある。当方が提供する WEB える O 学習支援システムを利用する学生のほとんどが(アンケー ( 1 : 教員の日常的な業務を軽減する。成績処理や出欠席管 5 8名中 2名例外?!)必要性を訴えている。こ ト実施結果 1 理,レポート処理など学生数が多くなると,正確かっ れは当然な結果であり,古今東西,学生が教員の講義ノー 迅速に業務をこなせることは難しくなる O 毎年繰り返 27一 宋相載・久保田洋志 しの多い業務をシステム化し,時間のゆとりをつくる O んでいる。その諸問題を体系的に究明し,効果的な問題解 ② 授業時間以外で物足りなさを感じる学生には一歩先に 決をはか仏教育の概念と方法論を再構築する技法として 行かせる教育,成績が振るわない学生には遅れを取り “設計原理"が提案されている凶。著者は,教育制度,授 戻せる教育と,時空白在に学生と向き合えるシステム 業形態の固定化をかんがみ,全学の教育資源を個々の学生 を目指す。 に応じて柔軟に活用できる教育改善ツールとして, EDFX 演習や実験実習の体験学習では学生自ら問題を見つけ の概念を提案したお)。工学教育の真髄は人工的なモノを創 調査し学習できる能動的な学生教育に徹する c そのた 生する“設計"にあると考え,システムや制度,組織のリ めに手助けになる学習資料をタイムリーに提供する。 デザインを可能にする設計原理・公理や基本プロセスの確 システム技術やコンテンツ開発の一定の知識がなくて 立が教育改善に効果をもたらす。 ③ ④ も , WEB ブラウザーさえあれば誰でも普通に使える ⑤ ここでは数学,設計,コンビュータ応用技術をエンジニ ユニバーサル・デザインを目指す。 アの必須の要件として捉え,教育の量的拡大と質的向上の WEBベースラーニングシステムの開発環境やノウハ d u c a t i o nD e s i g nForX (EDFX) ツ 両立をはかるため, E ウを教育関係者と共有化し私立大学における教育環境 ールに基づく高度な理工学教育を継続的に改善・支援しう の改善・向上をはかる。 る WEBアプリケーション開発を試みた。 5 . 教育改善の効果的なアプローチ 6 . 工学教育の継続的改善に向けて 5 . 1 正規の授業の総点検からリエンジニアリング a r t h e rbackwardyou いち早く,チャーチルは,“ Thef 今後,国際的にも通用する研究重点の大学教育,専門性 を持った教養人を育てる工学教育,実務能力を養う大学教 c a nl o o k .t h ef a r t h e rf o r w a r dyoua r el i k e l yt os e e . (我々 育を目指して,良質な工学教育を制度的に保証していくた はより遠くの歴史を知ることによって,遥かに遠くの未来 めの要件として 16),以下幾っかを考えてみる。 を予測することができる)..と言い残したように,未来の 教育像を構想するためには,過去と現在の教育実態をみつ 6 . 1 X=層の厚い多人数教育 めることが重要である 13)。新しい制度の導入に先立つて, 日本の私立大学における工学教育を考える際,最大の関 現有の教育内容,例えば,卒業研究指導,講義と体験学習 心事は,やはり学力レベル差が著しい多くの学生を相手に, と多様な授業形態,正規の授業改善,チューター制度など 授業の中で方向を探しながら目標を導き出し,その目標を について再考し,教育方法を強化した方が合理的な問題解 実現するための学習意欲や向学心をどう引き立てるかに集 決につながる場合が多くある。 中するであろう。百人を越す授業形態では,全人教育はそ もそも無理があり,大半を占める見劣りのある学生をきち 5 . 2 OneS h o t型から OnG o i n g的な問題解決ヘ 大学を取り巻く環境が年々厳しく変化する中,多人数教 んと責任持って教育することが,今私立大学に求められて いる。 育を質的に保証できる将来に向けた教育改善策を考える場 h o t型ではなく,継続的改善に基づ 合,一回限りの OneS 6 . 2 X=確かな専門教育 o i n g的な問題解決が威力を発揮する。大学という く OnG (処方案1) 多様な授業形態 大半の学生が授業に興味を持てず,今日の授業が判らな 性格上,拙速より確実を重視し最初から完成度の高く全 員の納得が得られる改善策をまとめることは,一点の陰も いと明日の授業内容にはついて行けない授業の連続性が要 許さない慎重さに拘り長時間に渡る議論を要する場合が多 求される工学教育を質的に保証するためには,理論中心の く,いざ実行しようとしても,時代遅れになってしまう。 講義と演習を一つの授業時間の中でどう織りまぜるかが重 今日の最善策も明日の保証ができないスピーデイでダイナ 要である O ミックな環境変化を考慮すれば,多少の陰部分があっても, (処方筆 2) 繰り返しが効く教育プログラム 0分授業を週 2 諸外国における工学専門教育の授業は, 5 陽当たりの部分が大きければ実行に移し,その結果を見て 継続的に一歩前進を計れる姿勢・気持ちの転換が,大学の 回繰り返し実施することで,教員と学生は程良い緊張感を 競争優位を占める得策といえる。 持てる,学習内容が手ごろであり学習ポイントを絞れる, 忘れる頃もう一度記憶を取り戻せる,などメリットは計り 5 . 3 E d u c a t i o nD e s i g nF o rX (EDFX) ツール 知れない。また,教育内容の連続性が必要な場合は,必要 私立大学が掲げる独特な教育問題は,社会情勢の動態的 0分授業にすることも可能 に応じて 2回の授業をまとめて 9 変化と文教施策のはざまで,多岐にわたって大変複雑に絡 である。さらに,専門教育の高度化・複雑化が進む中,教 2 8一 多人数教育に効果的な教育学習支援の WEBベースラーニングシステム開発 える内容を厳選し大事なことは繰り返して,まずは大半の 〉 工学技術の実行能力(設計,開発,創案,適用,改善) 学生が興味を持てるように教育方法を改善することであ 〉 社会経済的アプローチ能力(環境,法規,経営,経済) るO 〉 工学的アプローチ能力(合理性,客観性,論理性,経 あるが,分からなければ興味が持てない,興味がなければ 》 企画と実践能力(判断力,組織力,分析力,洞察力) 自らの学習意欲もわかない。一歩先の教育を求める学生は, 〉 倫理意識,社会共益性,協同心 それによって,授業内容は大幅に削減される可能性すら 済性,最適性) 適切なインセンテイブを与える教育と同時に,ゼミ所属の 早期化, e ラーニング導入によってある程度ニーズに答え (処方筆 2) マージャンより面白くカラオケより楽しい数 0世紀最大の形而上学者と称される英国 ることができる o 2 学教育 の哲学者ホワイトヘッドは, I あまり多くのことを教える なかれ。しかし教えるべき事は徹底的に教えるべし。 Jと 繰り返し教育の重要性を指摘している 17)。 理工系の学生であればできて当然な数学問題を, I~ が できない大学生」と,ショッキングな話題が世間を騒がす 中,エンジニアにとって,数学は欠くことができない必須 の科目である。しかし,数学は美しい“言葉"であるとさ 6 . 3 x=インセンティブによる活性化 日本の教育システムの中には,教員と学生にインセンテ れながら,なぜここまで数学が嫌われものになったのか, 事態は深刻である。マージャンより面白くカラオケより楽 ? J を教 イブの不在が教育パフォーマンスを高める上で大きなネッ しい数学教育を実現するためには,まず「なにか クとなっている。先人の知恵だが,大学関係者は,大学が える教育から「なぜ必要か 我々に何をしてくれるのかを問う前に,我々が大学のため ことが重要である。この教育こそが,数学が身近なものに 何ができるのかを問う姿勢の転換が肝要である O 感じられ,学習の動機付けを与えると同時に応用力を向上 (処方筆) 真の機会均等・公平性を追求 させ, ? Jが判る教育に発想、を変える I 使える」数学にしていくことが可能となる。 大学により高い教育内容を求め自己研錆に励む学生に は,一歩先を行かせる教育制度が必要である。アメリカの 6 . 5 x=ネットワーク対面型個別教育 ように,一人を育てれば何万人,何十万人の雇用を生み出 教育の基本は人間と人間とのコミュニケーションにあ せる能力ある学生には,全学の教育資源を個々の学生に応 るO よって教育情報支援システムは IT(情報技術)だけ じて,固定化された教育プログラムではなく,上級学年の でなく ICT (情報コミュニケーション技術)による双方 授業を受けさせ,試験に合格すれば単位を認めることや, 向性の教育システムが現在の工学教育の一部を補うことが その延長で早期卒業も可能になるように動機付けを与え 期待される O 学校教育や家庭教育,そして社会教育による る,あるいは学部の学生にも,大学院授業を受けられるよ 人との出会いこそ教育の原点であり,その出会いの場にお うにするなど,教育プログラムの弾力的かつ柔軟な運用が, ける教員と学生の触れ合いは,学生の将来性や人生観まで 学びの場に活性化をもたらす。 大きく変えてしまう例は数多く見られる O ネットワーク型 教育は,新世紀の成熟した資本主義社会に向け,学校や学 6. 4 X=工学教育の個性化 人文社会学と比較して工学教育の優位性を保つために 年の垣根を越え,社会人や主婦,高齢者などを対象とした 様々な生涯学習,リフレッシュ教育に威力発揮が期待され は,人工物の設計や客観性・論理性・最適性を追求する数 るO 学,コンピュータの応用技術が欠かせない。 (処方筆) いつでもどこでも eラーニング インターネット上で WEB教材を作成し,いつでもど (処方筆1) 工学設計教育の強化 日本では「設計」と言えば,設計図面を想像しがちだが, こでも学生は好きなとき適宜学習・自習用の教材を得るこ 本来「設計」とは,ソフトウェア,システム,組織,工業 とができるように大学全体で教育学習支援情報システムの 製品などの人工物を自然科学の知識を利用して具現化する 導入が期待される。出欠席の把握と集計が容易で,デジタ 一連のプロセスと考えられる。さらに,設計で行う諸意思 ル教材の公聞が簡単で,レポート受理や授業アンケート, 決定が,下流でなされる人工物の計画,管理,運用,メン 学生呼び出しなどができる,コンテンツの雛型をつくり学 テナンスに与える影響は 70%~90% にいたると指摘する声 内でどなたでも簡単に利用できるデジタル・キャンパスの もある則。工学的設計はサイエンスとテクノロジーの両分 推進が切望される。 野を結びつけ,実世界の複雑な問題について合理的かっ経 済的な問題解決をはかる総合的な学問である 15)。設計教育 7 .お わ り に 国際的に通用する良質な工学教育,今日の授業が判らな の強化によって,次のような能力が育める O 2 9一 宋相載・久保田洋志 いと明日の授業について行けない授業の連続性や積み重ね 0 0 1年 1 0月1 7日(18 ) 5)読売新聞, 2 を重視する理工学教育,を制度的にきちんと保証していく 0 0 0年 3月 1 7日 ( 3 8 ) 6)日本経済新聞, 2 ため,学力の差が著しい多くの学生を柏手に講義と演習を 7)宋相載, J ava応用による理工学教育を継続的支援す 4 年度工学・工業教育 る Web コンテンツ開発,平成 1 一つの授業に織りまぜて,その場で学んだことをその場で 実習できる多様な授業形態を取り入れ, I あきない JI 習っ 自分のベースにあった学習ができる」など て楽しい JI 3 7-5 4 0,2 0 0 2 研究講演会講演論文集, 5 8)先進学習基盤協議会編著 2 0 0 4年版,オーム社, 2 0 0 3 “学生参加型双方向教育"への授業改善をめざし,時空自 在に学生と向き合える理工学教育支援の WEB ベース・ 9)ラリー ウオール(著),プログラミング P e r l (Vo . l 1 ,Vo . 12 ),オライリー・ジヤノ fン , 2 0 0 2 ティーチング・ラーニング・システムの開発を試みた。も うすでに社会のあらゆる分野で知の大競争時代が始まって e ラーニング白書 2003/ 1 0 ) 宋相載・久保田洋志 :IT と経営科学応用による知的 いる oIT 関連技術の進歩も凄まじい。さらに軽快で、拡張 モノ造り総合教育システム 最適化設計とラピッドモ 性に富みメンテナンスが容易な教育学習支援の WEB ア 5年度工学・工業教育研 デリング技法を中心に,平成 1 プリケーションを目指して,美しいプログラミング言語 1-8 4,2 0 0 3 究講演会講演論文集, 8 Java による開発・運用がすでに始まっており,わくわく 1 1 ) 久保田洋志・宋相載 :IT と経営科学応用による知的 モノ造り総合教育システム どきどきと幼い気持になれる。 商品企画と試作品評価の 5年度工学・工業研究講演会 体験学習について,平成 1 7-8 0,2 0 0 3 講演論文集, 7 〈追記〉 本稿は,平成 1 4 年1 5年 2年間私立大学教育研究高度化推 1 2 ) ルソー(著),今野一雄(翻訳),エミール〈上),岩 1 9,1 9 6 2 波文庫, 1 進特別補助を受けて計画・実施・運用した教育研究成果を 1 3 ) 宋相載,グローパル時代における工学教育の高揚を目 まとめたものである O 参 考 文 献 1 2-7,1 9 9 8 指して,日本工学教育会誌, 46-, 1 4 ) NamP .Suh,TheP r i n c i p l e so fDesign,Oxford U n i v .P r e s s, 1990 1)ハーバード・ビジネス・レビ、ュー, 2 0 0 3年 3月号,ダ 1 5 ) 宋相載,継続的改善に基づくエンジニアリング・エデ イヤモンド社 ュケーション・フォー X,広島工業大学紀要教育編, 2) JimB o t k i n (著),米倉誠一郎ほか 1名(翻訳),ナレ ッジ・イノベーション 第 1巻 , 2 0 0 2年 , 41-4 7,2 0 0 2 知的資本が競争優位を生む, 0 0 1 ダイヤモンド社, 2 1 6 ) 宋相載,工学教育のエクセレンスに向けた構想,日本 9 9 8 工学教育会誌, 46-2,3-8,1 3) AlanBurton-J o n e s (著),野中郁次郎ほか 1名(翻 訳) ,知識資本主義 ビジネス,就労,学習の意味が 0 0 1 根本から変わる,臼本経済新聞社, 2 17)藤川吉美,ホワイトヘッド著作集 5,松績社, 2 0 0 2 1 8 ) HamidR .Parsaei,e ta , . lC oncurrentEngineering, Chapman& H a l l , p .3,1993 4) 科学, 2 0 0 1年 1 0月号, p.1288 3 0一