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電子回路学

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電子回路学
科目名
科目コード
教官名
教官コード
対象
開講
電子回路学
T405
大田一郎
T01
T4
通年
使用教科書
参考書
単位数 必・選
2
必修
押山保常、相川孝作、他著「改訂電子回路」コロナ社
伊藤規之著「テキストブック
電子回路」日本理工出版会
授
業
の
概
要
3年次で学習したトランジスタとFETの基礎を基にして、4年次では、その応用回路として電力
増幅器、発振回路、パルス回路および電源回路を通して、トランジスタとFETの大振幅動作、小
振幅動作およびスイッチング動作を学習する。
授
業
の
目
標
3年次の電子回路で、能動素子の基礎となるトランジスタとFETの動作および小振幅等価回路を
理解しておくこと。4年次では、トランジスタやFETを用いた比較的簡単な電子回路の回路図が
読めるようにする。即ち、回路図を見ただけでその回路がどういう動作をするかがわかるようにな
るように授業する。また、回路図を等価回路に直し、各動作量を解析的に求める技法を修得させる。
授業項目
第 1週
第 2週
第 3週
第 4週
第 5週
第 6週
第 7週
第 8週
第 9週
第10週
第11週
第12週
第13週
第14週
第15週
第16週
第17週
第18週
第19週
第20週
第21週
第22週
第23週
第24週
第25週
第26週
第27週
第28週
第29週
第30週
時間数
ガイダンス、電力増幅器と分類
電力増幅器の動作、A級増幅器
B級プッシュプル増幅器
SEPP、B級高周波増幅器
課題レポート
C級増幅器
インピーダンス変換器、エミッタホロワ、ソースホロワ
小テスト
雑音指数
試験の解答
前期中間試験
発振器、二端子対発振器の発振、発振条件、ループ利得による解法
キルヒホッフ法則による解法、RC発振器、移相発振器
ターマン発振器、ウィーンブリッジ発振器
小テスト
LC発振器、LC発振器の分類、発振条件
三点接続発振器、コレクタ同調発振器、ドレーン同調発振器
課題レポート
コルピッツ発振器、ハートレー発振器、LC発振器の実際
試験の解答
前期期末試験
水晶発振器、電気系と機械系の対応、負抵抗発振器
ダイオードのパルス応答、トランジスタのパルス応答
リミッタ、スライサ、クランパ
マルチバイブレータの分類、無安定マルチバイブレータ
課題レポート
単安定マルチバイブレータ
小テスト
双安定マルチバイブレータ
後期中間試験
試験の解答
ミラー積分回路、ブートストラップ回路
シュミット回路、CMOSインバータ
整流回路、単相半波整流回路、単相全波整流回路、全波ブリッジ
三相半波・全波整流回路、倍電圧波整流回路、コッククロフトウォルトン回路
コンデンサを用いた平滑回路、コイルを用いた平滑回路
課題レポート
電圧安定化回路、三端子レギュレータ
小テスト
スイッチングレギュレータ、インバータ、コンバータ
試験の解答
後期期末試験
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評
価 定期試験70%、小テスト20%、および演習レポート10%で評価する。なお、未受験の小テスト、未提
方 出や期限を過ぎて提出されたレポートは0点とする。
針
質問は授業中や授業の直後は勿論ですが、い 関
つでも受け付けるので休み時間や放課後に直 連
科
接教官室に来て気軽に質問して下さい。
目
考
備
電気回路学、電子工学、電子計測、
通信基礎工学
授業の内容
第1週∼5週(電力増幅器の動作と効率)
電力増幅器としてA級増幅器、B級増幅器、C級増幅器のそれぞれについて、バイアス回路、動作点の
位置、コレクタ効率等の差異について学習する。B級プッシュプル増幅器では、DEPPからSEPP(O
TL)に変更する方法や単一電源にする方法を学習する。また、電力増幅器では効率が問題になるので、
各増幅器についてコレクタ効率を導出する方法を習得する。
第6週∼8週(インピーダンス変換器と増幅器の雑音指数)
インピーダンス変換器として、エミッタホロワとソースホロワのそれぞれについて、等価回路を描き増
幅度や入出力インピーダンスを解析的に求める。その結果、電圧利得はほぼ1倍で、入力インピーダンス
が非常に大きくなり、出力インピーダンスが小さくなることを確認する。次に、増幅器の雑音指数につい
て定義して、抵抗やトランジスタ増幅器の雑音とその周波数特性を習得する。
第9週∼11週(RC発振器と発振条件の導出)
出力の一部を入力に正帰還させることで正弦波を発生させる発振回路のメカニズムについて説明する。
発振条件(振幅条件と周波数条件)を導出する方法として、ループ利得による解法とキルヒホッフ法則に
よる解法学習する。RC発振器の具体例として、移相発振器、ターマン発振器、ウィーンブリッジ発振器
について、それぞれの動作と発振条件を解析する。
第12週∼15週(LC発振器と発振条件の導出)
LC発振器の分類について説明し、ドレーン同調発振器、ゲート同調発振器、コレクタ同調発振器、ベ
ース同調発振器、コルピッツ発振器、ハートレー発振器の動作と発振条件を導出する。また、三点接続発
振器について発振条件を求め、発振が生じるためには、LとCをどのように配置したらよいかを一般的に
解析する。更に、LC発振器の実際構成とその理由ついて説明する。
第16週∼18週(水晶発振器と波形整形回路)
水晶発振器の原理について述べ、水晶振動子の等価回路を機械系と電気系との対応から導出し、その周
波数特性を説明する。また、水晶発振器の発振器周波数が安定な理由を説明する。次に、負抵抗発振器と
負コンダクタンス発振器について説明する。
次に、ダイオードとトランジスタのパルス応答について説明し、遅れ時間、立ち上がり時間、蓄積時間、
立ち下がり時間、ターンオン時間、ターンオフ時間、飽和時間、蓄積時間の定義と意味を学習する。次に、
波形整形回路として、リミッタ、スライサ、クランパの動作ついて説明し、入力波形が与えられた場合、
出力波形を描く演習を行う。
第19週∼24週(方形波や三角波を発生させる回路とコンパレータ)
方形波を発生させる回路としてマルチバイブレータの分類を説明し、無安定マルチバイブレータ、単安
定マルチバイブレータおよび双安定マルチバイブレータについて、回路とその動作原理について学習す
る。次に、三角波を発生させる回路として、ミラー積分回路とブートストラップ回路について動作と波形
を学習する。次に、波形比較器(コンパレータ)としてシュミット回路やCMOSインバータの動作と波形
を学習する。
第25週∼27週(整流回路と平滑回路)
ここでは電源回路の基本回路である整流回路と平滑回路について説明する。具体的には、単相半波整流
回路、単相全波整流回路、全波ブリッジ、三相半波・全波整流回路、倍電圧波整流回路、コッククロフト
ウォルトン回路について動作と各部の波形を学習する。また、平滑回路ではコンデンサを用いた場合とコ
イルを用いた場合について、動作と波形および長所と短所について学習する。また、語句の説明として、
コンデンサ入力形、チョーク入力形、リプル、スパイク、整流器の逆電圧、整流効率などについて、定義
と意味を説明する。
第28週∼30週(ドロッパ形電源とスイッチング電源)
ここでは出力電圧を安定化する方法として、ドロッパ形電源とスイッチング電源とその原理について説
明する。トランジスタを用いた電圧安定化回路の例を示し、等価回路を描いて電圧と安定指数や出力抵抗
を導出する。次に、スイッチングレギュレータの一例として、Buck形コンパレータ、スイッチトキャパシ
タ電源について説明する。
語句の説明として、インバータ、コンバータ、電力変換効率、電圧変動率、電源の安定指数や出力抵抗
などについて、定義とその意味を説明する。更に、送電線の電圧が高い理由、ICの電源電圧が次第に低
くなっている理由、電源回路がドロッパ形からスイッチング方式になった理由について説明する。
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