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Intel 5/6 Series ChipsetとUBF-blueとの相性問題について
D110532 お客様 各位 2011 年 10 月 12 日 株式会社ディー・ディー・エス バイオセキュリティ事業本部 Intel 5/6 シリーズ チップセットと UBF-blue との相性問題について 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 Intel 5/6 シリーズ チップセット環境にて、弊社 UBF-blue(UB-P010)と他の USB 機器 を複数接続すると、 一部の USB 機器が利用できなくなる現象が発生しております。 以下に、 詳細を記載致します。(複数接続した USB 機器すべてが利用できなくなるわけではござい ません) 1. 現象 USB 機器(マウス、キーボードなど)が複数接続されている環境に UBF-blue を接続する と、UBF-blue が利用不可の状態(「センサーが接続されていません」の画面表示)となりま す。本現象は、これまで以下のチップセットを搭載した PC で発生しており、同じシリーズ のチップセットでは同様の現象が発生すると考えられます。 - Intel 5 シリーズ(Intel 5 Series Chipset and Intel 3400 Series Chipset) - Intel 6 シリーズ(Intel 6 Series Chipset and Intel C200 Series Chipset) 2. 原因 上記チップセットは、USB1.1 通信(Low Speed, Full Speed)を USB2.0 通信(High Speed) に変換する機構(Transaction Translator、以下 TT)を持つ USB ハブを内蔵しています。こ の内蔵ハブでは、複数のポートに接続された USB1.1 通信を 1 つの TT で処理する構成にな っています(Single TT)。このような構成で、ポートにマウス、キーボード、UBF-blue など USB1.1 通信を行う機器を複数接続すると、USB1.1 通信の帯域幅を超過し、帯域幅を超え た時点の機器が利用できなくなります。本現象は、Single TT の外付け USB ハブでも発生 する現象です。 ※ UBF-blue は Full Speed モードでの通信を行います。 ※ USB2.0(High Speed)での通信を行う機器は、USB1.1 通信の帯域を消費しません。 1 D110532 3. 対策 以下のいずれかの対策をお願い致します。 (1) EHCI コントローラ 1 つに対して UBF-blue のみを接続するように、USB 機器の ポート接続位置を変更する。(参考情報 4.1.を参照) (例:PC の前面と背面に USB ポートがある場合、前面に UBF-blue のみを、背面 にマウス、キーボードを接続するなど) (2) UBF-blue を利用する際に、一時的に他の USB1.1 機器を抜く。 (3) Single TT の外付け USB2.0 ハブに UBF-blue を接続し、USB ハブを PC に接続す る。 ※ USB ハブには、他の USB1.1 機器を接続しないでください。 ※ Multiple TT のハブの場合、他の USB1.1 機器を接続しても問題ありません。 (4) 指紋認証ユニットとして UBF-neo を利用する。 (UBF-neo は、帯域不足が発生しにくい転送方式を採用しています) 4. 参考情報 4.1. Intel 社のデータシートより ● Intel 5 Series Chipset and Intel 3400 Series Chipset datasheet http://www.intel.com/content/www/us/en/chipsets/5-chipset-3400-chipset-datasheet.html 「5.19 Integrated USB 2.0 Rate Matching Hub」より下図 Figure5-10 を引用。 ● Intel 6 Series Chipset and Intel C200 Series Chipset datasheet http://www.intel.com/content/www/us/en/chipsets/6-chipset-c200-chipset-datasheet.html 「5.19 Integrated USB 2.0 Rate Matching Hub」より下図 Figure5-10 を引用。 Figure 5-10. EHCI with USB 2.0 with Rate Matching Hub 1つの EHCI(USB コントローラ)に対し、Single TT の内蔵ハブ(USB 2.0 Rate Matching Hub)が1つあり、ハブに複数の USB ポートがあります。1つのハブに対し、複数の USB1.1 機器を接続すると帯域不足が発生しやすくなります。対策(1)に記載の通り、UBF-blue と他 の USB1.1 機器とを別の内蔵ハブに対して接続することで UBF-blue の帯域不足を解消す ることができます。 2 D110532 4.2. Intel 技術者からの回避策について ● Intel 技術者からの回避策について http://www.4gamer.net/games/065/G006503/20090913001/ 上記サイトより引用: P55 チップセットは,2 系統の USB コントローラを内蔵し ているため,系統の異なる USB ポートに接続を振り分ければ問題ないとのこと。 4.3. Microsoft 社の関連情報 ● 帯域幅の確認方法について http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc772242.aspx http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc782825(WS.10).aspx (以上) 3