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発達期および障害回復期における神経回路の再

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発達期および障害回復期における神経回路の再
戦略的創造研究推進事業
CREST
研究領域「脳の機能発達と学習メカニズムの解明」
研究課題「発達期および障害回復期における神経回路の
再編成機構」
研究終了報告書
研究期間
平成16年10月~平成22年3月
研究代表者:鍋倉
淳一
(自然科学研究機構 生理学研究所 教授)
- 1 -
§1
研究実施の概要
脳発達の最終段階において、神経回路の広汎な再編成が観察される。この現象は主に遺伝
子に組み込まれた情報にガイドされて形成された未熟回路の再構築によって、学習や記憶な
どの高次脳機能を含めた脳機能を発現できる成熟回路を形成する過程と考えられる。この過
程は既に脳として機能している回路の変化であるため、しばしば行動やリズムなどの個体と
しての脳機能の変化として表現される。この発達脳では、広汎に活性化される機能回路がま
ず形成され、その後、より細かな機能回路単位の絞り込みが行われ、成熟した回路が完成す
る。さらに、成熟した脳の障害後の回復期には、多くの未熟期に特有な回路特性が再現する
ことが明らかになってきている。このことから再生回路の再編成においても、発達期と同様
のプロセスが再現されることが示唆される。そのため、発達期における回路再編成の抽出と
制御機構を検討することは、機能回復を目的とした回路再構築に向けた方策にも大きな助言
を与える。本研究では神経回路再編機構について、ヒトおよびモデル動物における障害回復
期におこる回路再編を検討するとともに、その背景にある神経回路基盤の再編の理解を深め
るために発達期におけるモデル回路の再編機構の解明を進める。
ヒトにおける機能回復過程について軽度片麻痺患者では、回復早期に両側大脳半球の広
い領域の活動が起こり、その後活動領域の絞り込みが生じ障害後の機能回復と活動領域の
変化の時期が密接に関連していることが光トポグラフィ装置や fMRI を用いて明らかになっ
てきた。
ヒトの急性脳虚血障害後では早期リハビリテーションの開始がより良好な機能回復をも
たらすことは臨床医療の場では経験的に認知されている。しかし、その背景にある脳活動お
よび障害脳領域の変化に対するリハビリの効果の実証は十分に解明されていない。早期リハ
ビリによる脳障害・機能の効果をモデル動物で検証を行った。脳虚血流障害サルを対象に、
脳活動とリハビリによる機能回復についてPETを用いて検討した結果、リハビリテーショ
ン群において有意に運動機能の回復および脳障害エリアの縮小が認められた。さらに回復に
向けたリハビリ開始の「臨界期」の存在が示唆された。
これらの脳障害後の脳機能変化の背景にある神経回路の再編機構の解明について、脳虚
血障害モデルマウスを用いて検討を加えた。神経回路再編機構を生体で観察するために、
非線形光学系多光子励起顕微鏡の生体応用および技術改良を行い世界最高深部レベルの微
細構造の観察技術を構築した。この生体イメージング法を大脳皮質虚血障害モデルマウス
に適用した結果、障害回復期には脳梗塞周辺部位でシナプスの再編成が亢進してしている
ことが判明した。このシナプス再編機構について、脳障害時に活性化する脳内免疫細胞で
あるミクログリアのシナプス監視機構を明らかし、障害後にはミクログリアによりシナプ
ス除去が誘発されることが判明した。また、片側体性感覚野梗塞障害後には、障害と対側
の感覚野においてシナプス再編が限られた期間に起こり、その後、障害によって失われた
機能を代償する神経回路活動パターンが対側半球の相同領域に確立することが判明した。
機能回路の発達および障害後変化をもたらす回路基盤として、シナプス除去と GABA 機
能の脱分極―過分極スイッチを制御する細胞内動態について検討を行なった。GABA 作用
は細胞 Cl-濃度に依存する。主要細胞内 Cl-汲み出し分子 K+- Cl-共役担体(KCC2)は、障害
時には脱リン酸化による機能喪失、内在化による細胞膜における発現低下、引き続く蛋白
自体の発現消失が起こり、GABA 作用は抑制性から興奮性に変化することが判明した。こ
れは障害回復期には広範な領域が活動する一因であることが判明した。また、幼若期脱分
極 GABA 受容体応答は細胞移動を制御し、大脳皮質回路形成に関わっていることが示唆さ
れた。
ネットワークの代表的再編である余剰シナプスの除去について、発達期の小脳登上線維
の除去過程には2つの時期が存在し、P/Q 型カルシウムチャネルは前期過程に関与する。さ
らには、プリキンエ細胞樹状突起を移動した登上線維シナプスが残存し他は除去されるこ
とが判明した。
脳障害後には GABA の抑制―興奮スイッチやシナプス連絡の再編などによる機能神経回
- 2 -
路の変化が障害回路または代償回路におこる。適切な時期に適切なリハビリによって、機
能回復に向けた神経回路再編が促進されるものと期待される。
§2
研究計画に対する達成状況および成果
(1)当初の研究構想
当初予定した研究目標は、障害回復期に一旦形成された機能回路に起こる再編成の理解の
ため、1)成熟した脳の障害後、機能回復に伴う大脳皮質活動領域の変化について、ヒト
および障害モデル動物における非侵襲的計測法による観察と合わせて、背景にある活動回
路の再編成の回路基盤を理解する。2)この回路再編の理解のために、発達期および再生
期におこる活動神経回路再編成の基本原理の解明を進めることを目的とした。
研究の進め方は、ヒトおよびサルにおいて障害後の回復期における脳活動領域の変化を
検討するとともに、その背景にある回路基盤での変化を理解するために、5つのサブ課題で
遂行した。1)脳血管患者の脳機能回復過程に関する近赤外線トポグラフィー・fMRI を用いた検討、
2)サルにおける活動領域の変化と回復の臨界期:非侵襲的 PET による評価、3)モデル動物
を用いた神経回路レベルにおける障害回復期における再編機構の解明、4)発達期・障害
後の GABA の抑制―興奮スイッチ機構の解明、5)余剰シナプスの除去のメカニズムの解
明。
具体的には、
1)ヒトの脳が損傷を受けた場合、その損傷部位(または回復部位)と運動機能・言語機
能の回復の同定から、運動や言語の要素機能を担う脳内の部位の同定が神経学的に可能で
あり、さらに運動の要素構成と活動脳領域の構成との関係を調べることもできる。そのた
めに、近赤外線トポグラフィ(NIRS)や fMRI を用いて急性期から回復期に至るまで追跡し、
脳血管障害患者の回復の脳内機序を同定することを目的とした。NIRS の安全性をシミュレ
ーションにより評価・確認し、Artifact 混入の原因調査および光トポグラフィデータ分析ソ
フトウェアの開発により高精度化・安定化を進めた。片麻痺例、失語症例を対象とした横
断的・経時的脳機能計測により、機能回復が見られる患者では急性期や回復期の早期から、
回復後にかけて脳機能の左右バランスが健常パターンへ変化していくことがわかり、障害
後の機能回復とその変化の時期が密接に関連していることが明らかになってきた。
2)サルにおける障害回復期の評価について、研究計画の第一目標として掲げた PET を用
いて虚血性神経障害をより精度良く検出するための PET プローブの選択・開発では、従来
か ら 使 わ れ て き た [18F]FDG よ り も 優 れ た 特 性 を 有 す る [11C/18F]Ro15-1788 ・
[18F]BMS-747,158-02 を見出した。第二目標に掲げた高分解能小動物 PET の活用に関しては、
ラット脳の虚血モデルについて、同一個体で経時的に実施する事を可能とした。第三目標
に掲げたリハビリテーション効果の PET 画像による定量的評価に関しては、サル脳虚血モ
デルに施したリハビリテーションの有無を神経障害エリアの違いとして非侵襲的に検出す
る事を可能とした。第四目標として掲げたリハビリテーション効果を運動機能を指標とし
て捉える事を掲げたが、訓練を殆ど必要としない「アップルテスト」をリハビリテーショ
ンと機能評価を兼ねたタスクとして採用する事で、時間と手間を掛けずに運動機能回復に
およぼすリハビリテーション効果を評価できる事を見出すのみならず、サル脳の虚血障害
後の運動機能回復には「臨界期」が存在する事を見出すことに成功した。更に第三目標の
非侵襲的 PET 計測の結果と組み合せる事で、最終的なアウトプットとしての運動機能回復
を、分子レベルの脳神経機能の変化と結び付けて議論することを可能とした。
3)脳障害モデル動物における神経回路再編の生体観察に関しては、当初、従来の 1 光子
励起法による生体イメージング構築を計画していたが、深部到達度および組織侵襲性のた
め、非線形光学系である多光子励起法による生体深部微細構造イメージング法に変更し、
その技術の開発・改良に着手した。その結果、世界最深レベルの深部到達度を達成でき、
マウスにおいては大脳皮質最深部における細胞・シナプス構造を生体で可視化できる技術
を構築した。さらに、同一シナプスを数ヶ月にわたり繰り返し観察することも可能にした。
- 3 -
この多光子励起顕微鏡による生体イメージングを利用し、障害後における回復期にはシナ
プス新生・消失(ターンオーバー)が亢進していること、いままで不明であった中枢シナ
プスの除去の動的な機序として、ミクログリアによるシナプス監視機構が関与しているこ
とを明らかにした。また、障害領域と対側半球で起こる機能代償機構をシナプスおよび回
路活動レベルの再編としてとらえることができた。
4)神経回路形成期と障害後の再生期に働く機構に共通点があるのではないかという観点か
ら、障害後の脳機能変化の背景にある「広く活性化される回路」から「細かな機能回路」の構築の
理解のために、(1)GABA の興奮―抑制スイッチングをもたらす Cl- transporter (KCC2,
NKCC1)の動態、(2)ネットワーク過剰投射の除去を検討する目標設定を行った。(1)KCC2
は細胞膜のリピッドラフトにオリゴマーを作って、細胞内 creatine kinase と結合し機能発現
し、細胞内 Cl 濃度を低く保つことで GABA の過分極(抑制作用)を維持していることが判
明した。障害時には、KCC2 のチロシン残基の脱リン酸化、その後 KCC2 自体の発現消失に
より GABA が脱分極性にスイッチする。さらに、発達期にはこの GABA 脱分極作用により
大脳皮質における細胞移動が調節されていることが判明した。(2)余剰シナプスの形成・除去
の基本メカニズムの理解のために、マウス小脳登上線維シナプスの生後発達の機構を解明する
ことを目標とした。生後 2 日齢から7日齢の間に、プルキンエ細胞を支配する複数の登上
線維のうち1本だけが機能的・形態学的に強化されることが明らかになっている(登上線
維の機能分化)。様々な候補遺伝子の遺伝子組み換えマウス等を用いて、主に電気生理学的
解析を行うことにより、これらの登上線維の機能分化・シナプス刈り込みに P/Q カルシウ
ムチャネルおよびシナプスの位置が関わることが判明した。
(2)新たに追加・修正など変更した研究構想
概ね当初の研究計画通りに進行した。
§3
研究実施体制
(○:研究代表者または主たる共同研究者)
(1)「神経回路再編機構研究」グループ
①研究参加者
氏名
所属
○
鍋倉淳一
生理学研究所
石橋 仁
生理学研究所
張
生理学研究所
助教授
生理学研究所
非常勤研究員
北村明彦
生理学研究所
非常勤研究員
渡部美穂
生理学研究所
非常勤研究員
高鶴裕介
生理学研究所
非常勤研究員
和気弘明
生理学研究所
非常勤研究員
前島
一成
役職
教授
准教授
隆司
吉友美樹
生理学研究所
技術職員
西巻拓也
総合研究大学院
D5
稲田浩之
総合研究大学院
D5
- 4 -
参加時期
H16.10~
H19.4~
H16.10~
H17.8
H16.10~
H19.9
H16.10~
H19.9
H16.10~
H18.4~H
21.3
H17.4~
H20.9
H16.10~
H16.10~
H21.3
H17.4~
江藤 圭
平尾顕三
山口純弥
根本知巳
生理学研究所
総合研究大学院
総合研究大学院
生理学研究所
金
Kyung Hee 大学
善光
中畑義久
宮本愛喜子
総合研究大学院
総合研究大学院
非常勤研究員
D4
D4
准教授
外国人特別研究
員
M2
M1
H19.4~
H19.10~
H18.4~
H18.4~H20.3
H20.10~
H20.11~
H20.4~
②研究項目
・障害モデル動物作成と障害後における回路再編成機構
・多光子顕微鏡を用いた同一個体脳内回路の回復期における長期観察
・GABA 機能の発達および障害における可塑的変化と分子基盤の検討
・発達期における神経回路再編機構:伝達物質のスイッチング
<加藤グループ>
(2)「ヒト脳機能回復計測」グループ
①研究参加者
氏名
所属
国際医療福祉大学病院
○
加藤 宏之
神経内科
国際医療福祉大学病院
樋渡 正夫
リハビリテーション科
国際医療福祉大学病院
橋本 律夫
神経内科
国際医療福祉大学
潮見 泰蔵
保健医療学部 理学療法
学科
日立製作所
川口 英夫
基礎研究所
日立製作所
木口 雅史
基礎研究所
自治医科大学
渡辺 英寿
脳神経外科学講座
国際医療福祉大学
下田 信明
保健医療学部 作業療法
学科
国際医療福祉大学
金子 純一朗 保健医療学部 理学療法
学科
国際医療福祉大学病院
武田 湖太郎
神経内科
国際医療福祉大学病院
五味 幸寛
リハビリテーション科
那須脳神経外科病院 リ
今井 樹
ハビリテーション科
②研究項目
- 5 -
役職
参加時期
教授
H16.10~
教授
H16.10~H20.3
教授
H16.10~
教授
H16.10~H20.3
主任研究員
H16.10~H19.3
主任研究員
H16.10~H19.3
教授
H16.10~
准教授
H17.4~
講師
H17.4~
CREST 研究員
H17.4~
作業療法士
H18.3~
理学療法士
H19.4~
・脳血管障害患者の脳機能回復過程に関する光トポグラフィ・fMRI を用いた検討
<塚田グループ>
(3)「サル脳機能回復測定」グループ
①研究参加者
氏名
所属
役職
参加時期
浜松ホトニクス㈱
○
塚田 秀夫
PET センター長
H16.10~
中央研究所
②研究項目
・障害モデル動物における活動領域の変化と再臨界期:活動領域の変化について、動物
用 PET を用いた検討
<福田グループ>
(4)「細胞内クロール調節機構解析」グループ
① 研究参加者
氏名
所属
○
福田 敦夫
浜松医科大学
井上
浩一
浜松医科大学
窪田
熊田
古川
寿彦
竜郎
智範
森島
寿貴
浜松医科大学
浜松医科大学
浜松医科大学
浜松医科大学
群馬大学(浜松医科大学)
浜松医科大学
浜松医科大学
浜松医科大学
魏 兵
内田 琢
王 天英
江川
潔
北海道大学(浜松医科大学)
浜松医科大学
役職
教授
助手
助教
助手
助教
助教
助教
訪問共同研究員
D4
D3
D3
D4(受託)
特任研究員
参加時期
H16.10~
H17.4~H18.3
H21.8~
H17.4~H18.3
H18.4~
H17.4~
H19.4~
H21.8~
H18.4~H19.3
H19.4~
H19.4~
H19.4~
H20.4~
②研究項目
・神経回路の発達・再編と再臨界期への Cl- transporter の関与の証明
<橋本グループ>
(5)「小脳シナプス発達機構」グループ
①研究参加者
氏名
所属
○
橋本浩一
東京大学
高橋円
大阪大学医学系研究科
山崎美和子
金沢大学
谷村あさみ
東京大学
橋爪幹
東京大学
役職
准教授
CREST 研究員
D4
D1
D2
参加時期
H17.10~
H17.10~H19.9
H17.10~H18.3
H21.4~H22.3
H21.4~H22.3
②研究項目
・実験系として小脳登上線維-プルキンエ細胞シナプスを用い、生後発達期におこる
機能的神経回路網の成熟に関わる因子の解明を行う。
- 6 -
§4
研究実施内容及び成果
3.1発達期・障害再生期における神経回路再編機能の解明(生理学研究所 鍋倉グループ)
(1)研究実施内容及び成果
1、生体2光子顕微鏡の技術改良により、組織表面から 1 mm の深部において、サブミク
ロンレベルでの解像度を獲得することが可能となった。そこで、これらの技術をマウス
大脳皮質への適応の可能性を検討した。麻酔下の thy1 promotor YGP マウス (大脳皮質第
2/3 および 5 層の錐体細胞に蛍光蛋白発現)の場合、第5層(700-800 μm)の basal dendrite
などの構造を in vivo で可視化することに成功した(上左図)。得られた画像から構築された
写真パネル「生きた脳の内側から神経細胞を覗う」は文部科学省科学技術週間パネル展
において受賞を受けた(右上図)。
これに加えて、高 NA の多光子励起観察用の対物レンズの開発にも着手した(「JST;
シーズイノベーション顕在化ス
テージ」H18-19 年度、にてオリ
ンパスと共同開発)。
長期間繰り返しイメージン
グ:脳表血管マッピングと初回
イメージングでえられたZ軸情
報をもとに、同一個体での脳内
微細構造の繰り返しイメージン
グを行い、現在3ヶ月の同一神
経細胞微細構造の繰り返しイメージング技術を構築した。長期間におけるシナプスの新
生・消失の同一個体における観察が可能となった(右下図)。
2、改良した多光子顕微鏡を用いて障害回復期における神経回路再編機構について検討
を行った。
2-1 障害回復期における梗塞周囲領域のシナプス再編
(1)虚血性脳梗塞モデル動物の作成。
個体差の少ない安定した梗塞モデル動物を作成するためにレーザーを利用した
photo-induced thrombosis 法を用いた。マウス末梢血管からローズベンガル注入後、頭蓋骨
を透して確認できる中大脳動脈にクリプトンレーザー(波長 568 nm、10 秒間)照射し、
血管閉塞を行った。更に 30 分後(任意に時間設定可能)YAG レーザー(355nm)照射によ
って血栓破壊(Watson 2003)による再還流モデルを作成した。障害領域は 2,3,5-トリフェ
- 7 -
ニルテトラゾリウム(TTC)染色を用いて検討した。体性感覚野を中心とした大脳皮質に
限局した梗塞巣を作成した。中大脳動脈永久閉塞と 30 分梗塞モデルにおいていずれも比
較的一定した梗塞部位の作成を行うことができ、2群の梗塞部位の差領域を回復可能な
領域(ペナンブラ領域)として設定した。更に、脳内深部の極微小循環を直視下で閉塞
する技術も確立した。
(2)神経細胞のブートン構造およびスパイン構造のリモデリング。
thy1-GFP マウスに脳梗塞を作成し、梗塞周辺領域の神経細胞微細構造、特にシナプス
構造であるシナプス前 bouton 構
造とシナプス後スパイン構造の
動態について検討を行った。シナ
プス前構造である bouton 構造は
正常動物では非常に安定してお
り、1週間毎の 2-3 週間の繰り
返し観察でも殆ど構造変化は観
察されない(5%以下)。しかし、脳
梗塞周辺領域では、bouton 様構造
の盛んな形成・消失が見られる。
この形成・消失は障害後1週間で
最も盛んになり、2 週間まで持続
するが 3 週目以降になると正常脳
と同様にリモデリングは殆ど観
察されない(右図)。一方、シナプ
ス後構造についても、フィロポディア様構造―スパイン構造の盛んな構造変化は障害後 2
-3 週間まで観察される。
2-2 ミクログリアによるシナプス監視:障害回路の除去
脳内免疫細胞であるミクログリ
アは各種脳障害で種々の活性物質
を放出し、遊走・貪食作用をしめす。
脳虚血障害時におけるミクログリ
アの機能を検討するために、まず正
常脳におけるミクログリアのシナ
プスに対する動態を観察した。Iba
1―GFP マウス(ミクログリアに
GFP 発現)と大脳皮質錐体細胞に
YFP を発現している Thy1YFP マウ
スを交配させ、両細胞を可視化出来
る動物を作成した。イメージングは
脳内を可能な限りインタクトに保
つために頭蓋骨を開口せずに 30 ミ
クロンまで薄く削り、経頭蓋骨的に
観察した。ミクログリアはシナプス構造(スパイン、ブートン)に選択的に接触、接触
時間は4分40秒+10秒であった。この接触は、スパインの先端部およびブートン構
造部に選択的に接触し、軸索および樹状突起自体への接触は観察されなかった。そのた
め、ミクログリアは正常脳ではシナプスに選択的に接触することが考えられる。接触に
際し、ミクログリアの突起の先端が膨大していた(正常脳における特徴)。また、その頻
度は約 1 時間毎であった。体温低下や眼球への TTX 投与(視覚野で観察)により神経回路
活動を減少させると接触頻度は有意に減少し、活動依存性であることが判明した。これ
に対し、脳梗塞動物ではシナプス接触時間は 1 時間以上に延長し、その接触はシナプス
- 8 -
全体を包括していた。さらにしばし
ば、長時間の接触後にシナプス構造
の消失が観察された。この結果から、
障害脳で亢進するシナプス再編(タ
ーンオーバー)の一因を担っている
可能性が示唆される。
2-3 脳虚血対側半球における神
経回路再編―機能代償回路の構築
ヒトにおける中程度の虚血の障害
では、梗塞領域周辺部位に加えて対
側半球の相同領域の活動亢進が数ヶ
月以上長期間持続する(加藤グルー
プ)。この結果を受けて、マウスにお
いて、片側体性感覚野全領域を含む
脳梗塞を作成し、対側半球対側感覚
野におけるシナプス再編機構を検討
した。対側半球感覚野では梗塞直後
から 1 週間にわたり活動が亢進して
いることが、2DG 取り込みを用いた
イメージングプレートで明らかにな
った。さらに梗塞 1 週目後半から同
側四肢からの誘発電気入力活動が増
加していること、2 週目の限られた期
間において、スパイン構造のターン
オーバーが亢進していることが判明
した。その後 3-4 週目にかけて、次
第に同側末梢感覚刺激に対する大脳
皮質内で電気活動パターンが、対側
末梢に対する感覚処理(正常感覚処
理)と類似したパターンを獲得する
(右下図)
。梗塞で障害され
た末梢感覚が、障害と対側
の大脳半球の感覚野で処理
され回復することが判明し
た。
2-2および2-3の結
果から、マウス大脳皮質脳
虚血障害後には、梗塞周辺
領域では、障害直後から 3
週間シナプスのターンオー
バー(シナプスの再編)が
亢進していること、これに
はミクログリアによるシナ
プス除去が関連している。
また、対側半球の相同領域
では梗塞後の限られた期間
にシナプス再編が亢進し、障害された機能を代償する回路が形成されてくることが判明し
た。
- 9 -
3、障害による GABA の興奮―抑制スイッチのメカニズムの解明
発達期および障害後の活動回
路の変化は、前述のネットワー
クの変化とともに GABA 応答の
ダイナミックな抑制作用―興奮
性作用のスイッチによってもた
らされる。未熟期には、細胞内
Cl-濃度が高いため GABA は脱
分極性(しばしば興奮性)であ
り、発達に伴い、細胞内 Cl-汲み
出し分子である神経細胞特異的
K-Cl 共役担体(KCC2)の機能
発現による細胞内 Cl 濃度低下
に伴い抑制性にスイッチする。
また、細胞障害時には KCC2 は
急速に機能消失し、GABA は再
び脱分極性にスイッチする。しか
し障害時における急速な機能喪失のメカニズム
については未解決な部分が多い。脳虚血による細
胞障害として酸化ストレスに注目し、同ストレス
による KCC2 の機能変化を観察した。
海馬培養細胞において、酸化ストレス・過剰興
奮を負荷後、細胞内 Cl-上昇が 1 時間以内、および
6-9 時間後の 2 段階で観察された。後半は KCC2
蛋白自体の発現消失によることが考えられた。一
方、リン酸化 KCC2 は障害直後から減少し、時間
経過は早期の細胞内 Cl-イオン上昇と一致した。
KCC2 の脱リン酸化と機能の相関を検討するため、
KCC2 の チ ロ シ ン リ ン 酸 化 部 位 の mutation
(Y1087D、Y1087F)を作成し、native KCC2 が発
- 10 -
現していない GT1 細胞に mutant を強制発現させて検討した結果、細胞内 Cl-濃度の減少
は観察されず、リン酸化が KCC2 の機能発現に不可欠であることが判明した。更に、障
害後の脱燐酸化により KCC2 は細胞膜表面から消失(細胞質への内在化)することが免
疫組織およびビオチン化による膜発現 KCC2 測定により判明した。この脱リン酸化は、
障害後の細胞内 Ca2+上昇によって引き起こされる。障害による脱リン酸化促進の機序と
して、リン酸化過程の低下か脱リン酸化の促進が考えられる。脱リン酸化酵素阻害剤
(Na3VO4)の存在下で酸化ストレスを負荷するとリン酸化 KCC2 は正常より増加した。
この結果から、酸化ストレス下ではリン酸化および脱リン酸化ともに亢進しているが、
脱リン酸化過程が優位になるためリン酸化 KCC2 が減少し、
KCC2 の細胞膜からの消失(内
在化)が起こることが判明した。
この KCC2 の機能制御は、発達期 GABA 作用の興奮性から抑制性へのスイッチにおける論点
である「KCC2 蛋白はあるが機能していない時期の存在」に対しても1案を投じることができる。
さらに障害急性期には GABA による細胞障害が増強すること、この GABA 障害は KCC2
脱リン酸化抑制および KCC2蛋白の強制発現によりレスキューされることが判明した。
4、発達期における母子解離ストレスによるシ
ナプスターンオーバーの長期促進とシナプス
密度の低下、感覚過敏の長期持続。
マウスを生後 2 日目から 14 日目まで毎日 3
時間母子解離(MS)を行った。触覚過敏検査で
あるテープテストおよび von Frey テストで成
熟後においても、ストレス負荷群ではコントロ
ール群と比較し知覚過敏であることが観察さ
れた。運動機能には差は見られなかった。体性
感覚野においてシナプスターンオーバーおよ
びシナプス密度を多光子顕微鏡を用いて検討
した結果、正常では発達に伴いシナプス再編
(gain& loss)が低下していくのに対し、早期
母子解離ストレス群では一定の漸減傾向は見
られなかった(右図)。また、生後 8 週目において安定シナプスである mushroom タイプ
のスパインの有意な減少が認められた。フィロポディアおよび stabby タイプのスパイン
には差は見られなかった。8 週目にはシナプスの増加率(gain)よりも減少率(loss)が大きい
結果であることが判明した(右図)
。同様に、前頭野における安定シナプス密度も生後 8
週目以降の成熟期にはコントロール群と比較し減少していることが判明した。この変化
の意義については不明だが、早期短時間母子解離によって、体性感覚野(および前頭野)
の回路発達再編が長期間にわたり影響をうけ、関連する機能の異常をもたらす可能性が
あることが示唆される。
5、伝達物質の発達スイッチングの意義の解明
発達期に起こる再編成として、受容体の変化、ネットワークの変化と並んで大きなカ
テゴリーである伝達物質自体の GABA からグリシンへの発達スイッチング(脳幹聴覚中
継路外側上オリーブ核へ内側台形体核から入力する GABA/グリシン作動性シナプス:
鍋倉ら Nature Neurosci 2004)について、何故同じ Cl-チャネルを開口する GABA からグ
リシンへ発達スイッチする必要があるのか、その意義について、グリシンの受容体には
ない代謝型の GABAB受容体に着目した。外側上オリーブ核(LSO)神経細胞および、内
側台形体核(NMTB)から同核への GABA/グリシン入力終末には未熟期には GABAB受容
体が高発現しており、発達にともない減少し、生後 3 週目には消失した。未熟期のGA
BAである必要性および LSO へ入力する回路の機能再編への GABAB受容体受容体の意
義を解明するため、GABAB受容体ノックアウトマウスを用いて、解析を行った。ノック
- 11 -
アウトマウスにおいては、
生後 3 週目においてコント
ロ ール マウス と比 較し、
NMTB-LSO シナプス機能
として、細胞間のばらつき
均一な特徴
が 有意 に大き いこ とが判
明した。この入力のばらつ
きは release probability と
ready releasable pool のばら
つ きに よるも ので あるこ
シナプス応答
とが判明した。この結果は、
未熟期の GABA は GABAB
受容体の活性化を介して、
NMTB-LSO シナプス入力
機能の LSO 細胞間の均一
性の獲得に関与していることが判明した。
(2)研究成果の今後期待される効果
今回、2 光子励起顕微鏡観察手法のレーザー光学系および動物装着リングの改良を重ね、
生体組織表面から約 1mm の深部の微細構造をサブミクロンレベルで可視化する技術を構
築した。また、生体由来振動を除去しシナプスなどの同一構造を 1-2 時間リアルタイム
観察することが可能となった。さらに生体深部微細構造を数ヶ月間繰り返し観察する技
術も構築した。この技術は他の脳内構造ばかりでなく、脳以外の組織の深部微細構造動
態・細胞活動さらには血流イメージングなどにも応用可能である。さらに、2 光子励起法
は分子・細胞などの活性・活動を生体で操作する技術として広く用いられることが期待
できる。今回の技術改良により、より深部微細構造への様々なアプローチが期待できる。
中枢神経ネットワーク再編に関しては、技術的な制約のためこれまで発達および障害
後の各時期の動物から取り出した標本に対するアプローチがなされてきた。これに対し、
神経筋接合部などの末梢シナプスでは 20 年来生体長期イメージングが行われており、余
剰シナプスの除去などのシナプス再編に対し、詳細なアプローチがなされている。その
ため、ネットワークの再編に対しては、末梢神経ネットワークでの研究が圧倒的に進ん
でいる。しかし、神経筋シナプスは一旦形成されると通常は生涯維持される。これに対
し、可塑性の高い中枢シナプスは様々なリモデリングがおこることが培養細胞や固定標
本などを用いて示唆されてきた。しかし、中枢シナプスの長期可塑性の特性を明らかに
するためには、2 光子励起法などによる中枢シナプスの低(非)侵襲的長期観察が不可欠
である。今回得られた障害後のシナプスの再編成について、マウスにおいて梗塞周囲ペ
- 12 -
ナンブラ領域では障害後2週目までは盛んにシナプスの消失・形成が繰り返されている
ことが判明した。今後運動・感覚リハビリなど合わせて検証することにより、リハビリ
による回路活動が最終的に安定化するシナプス(回路)を制御することを示し、リハビ
リの回路レベルでの科学的有効性を示すことが期待できる。
これまで、シナプスのターンオーバーに関わる動的な機序は全く不明であったが、本研
究でミクログリアが正常シナプスを時間的に精密なルールをもって監視していること、お
よび障害回路に対してその監視機構が大きく変化するという結果から、分子メカニズムな
ど関しての制御メカニズムを解明することにより障害回路への特異的アプローチ法の確立、
および選択的な活性物質の投与法などが期待できる。、また、障害と対側半球の相同領域の
シナプス再編が限られた期間(マウスでは障害後 2 週目の 1 週間)に起こり、機能回復の
ための活動(末梢刺激に対する応答)パターンが、新たに作られた回路に構築されていく。
そのため、失われた機能を代償するために、シナプス再編およびその後の活動パターン形
成という時間的に異なるステップの機能回路の回復の存在が示唆される。ヒトにおいても
中程度以上の脳梗塞障害後において観察される新たに構築される大脳皮質活動領域(加藤
グループ)の回路メカニズムであることが示唆される。機能代償のための非障害領域にお
こる回路再編について、それぞれの時期に応じた治療法やリハビリテーション法の開発、
およびその評価法の確立に貢献することが期待できる。
本研究で確立した定量的な血流イメージングと神経ネットワークのイメージングを組み
合わせることにより、これまで臨床治療の指標・評価対象としてきた脳梗塞周囲「ペナン
ブラ」(ドプラーによる総血流評価で領域を推測)に対して、ネットワークというレベルか
らの新たな評価を加えるとともに、微細血管血流評価+神経細胞ダメージの短期・長期評
価という新たなパラメーターの組み合わせによって「障害されているが回復可能な領域」
の再評価を行うことが期待される。また、これを指標として、脳梗塞治療薬の新たな評価
法の確立も期待できる。
一方、本研究で明らかになった GABA 機能の障害変化に関しては、障害後急速な KCC2
の脱リン酸化、内在化および蛋白発現消失により脱分極にスイッチする。障害直後にはこ
の GABA による興奮性はしばしば細胞障害を促進するため、急性期における細胞死の治療
の新たなターゲット分子として期待できるかも知れない。その後、GABA の脱分極によっ
て回復期にはより広い機能回路が活動する。我々の過去の報告では KCC2の機能発現は回
路活動依存性である。そのため、発達期には KCC2 の機能発現により細かな機能回路が形
成されることと合わせて考えると、リハビリなどの回路賦活法による KCC2 機能発現制御
により、機能回復のための細かな活動回路の構築が促進されることが予想される。
一方、発達期における回路再編では、これまで GABA 脱分極による回路再編の重要性に
関連する GABAA 受容体とともに、今回 GABAB 受容体の重要性を提示した。中枢シナプス
除去や機能回路の臨界期など回路発達・成熟に対する GABA 回路の重要性が増すなかで、
新たに GABAB 受容体というなターゲットを中心とした研究への展開が期待できる。
3.2 脳血管障害患者の脳機能回復過程に関する光トポグラフィ・fMRI を用いた検討(国
際医療福祉大学 加藤グループ)
(1) 研究実施内容及び成果
1.光トポグラフィ計測の高精度化・安定化
光トポグラフィ装置は近赤外光レーザーを頭部に照射
する計測法であるが、その安全性はレーザーの安全規格
(眼・皮膚を対象)では不十分と考えられ、脳へのレーザ
ー照射の安全性を確認する必要がある。そこで、MRI デー
タより構築した実形状頭部モデルを用いて光伝播計算シ
ミュレータの開発を行い、光トポグラフィ装置(ETG-100、 図 1:実形状頭部 MRI モデルによる
日立メディコ)による脳機能計測時の照射量を、太陽光を
シミュレーション
- 13 -
浴びた場合の照射量と比較し、その安全性を評価した。
図 1 は実形状頭部 MRI モデル(40 代男性)を用い
た光伝播シミュレーション結果である。図中の赤色
曲線は等光度曲線を示し、頭部内部構造によって光
強度分布が影響を受けている。また、このモデルを
利用し、光トポグラフィ計測時の脳表における光強
度が真夏晴天日正午の太陽光を浴びた場合の約
1.3%程度であることが示された(図 2)。
NIRS 計測の高精度化のために、装置の安定化に関
する基礎検討として光源の温度による安定性を検討
した。光源に LED(発光ダイオード)用いた場合(図 図 2:太陽光強度とプローブ照射光強度
3 左図)と LD(レーザーダイオー
ド)を用いた場合(図 3 右図)を
比較すると、LED の場合温度によ
る影響が低く、高い安定度が得ら
れる事が示された。
安定計測のため、頭部位置によ
る擬陽的 Artifact の評価を行った。
左右一次感覚運動野と推定され
る国際 10-20 法における C3・C4
図 3:LED(発光ダイオード)と LD(レーザーダイオード)の比較
に光トポグラフィプローブを配
置し、他動的頭部傾斜時の計測を行
った。また、頸部エコーを用いて総
頸動脈・内頸静脈の断面積を計測し
た。頭部傾斜時の光トポグラフィ計
測結果例を図 4 に示す。黒色線は
Δ[Oxy-Hb](酸素化ヘモグロビン濃
度長変化量)
、灰色線はΔ[Deoxy-Hb]
(脱酸素化ヘモグロビン濃度長変
図 4:頭部傾斜時の擬陽的変化
化量)を示す。傾斜側では両者とも
に増加し、傾斜と対側では減少する傾
向が得られた。図 5 に右頸部の頸部超
音波計測結果を示す。総頸動脈(白色
線)の断面積はほとんど頭部傾斜の影
響を受けなかったが内頸静脈(斜線
部)の断面積は傾斜角度に依存して変
化した。
頭部傾斜で得られたΔ[Oxy-Hb]の時
間変化は典型的な光トポグラフィ信
号と同様の経過を示した。また、頭部
傾斜時に傾斜側の内頸静脈の断面積
が増大した。これは頭部を傾斜するこ
とにより傾斜側の頭部静脈内または
図 5:頭部傾斜時の頸部エコー
皮膚血流の血液量が増大したことを
示唆している。傾斜側の計測チャネルでは、照射された光が体積の増えた静脈でより吸収
されることで検出光量が減少し、光トポグラフィ信号としてはΔ[Hb]が増大したように計測
されたと考えられる。これまでの我々の光トポグラフィ計測研究では、手指屈曲伸展運動
中のΔ[Oxy-Hb]最大振幅は 0.1-0.3 [mMmm]程度であった。本例では 15 度の頭部傾斜時にそ
- 14 -
の 10 倍近い振幅変化が見られ、角度に依存し
て振幅は大きくなる結果が得られた。これは
頭の動きが少しであっても、神経活動に依存
したΔ[Hb]に似た計測結果が得られてしまう
危険性を示唆している。
光トポグラフィ計測データ分析ソフトウェ
アの開発(図 6)を行い、計測データに対して
様々な統計処理を行うことが可能となり、脳
活動の有無・活動領域の広さなどをより詳細
に検討できるようになった。このソフトウェ
アは 2009 年 9 月まで公開され、複数の研究者
に利用された。
図 6:ソフトウェアの概観
2.光トポグラフィ装置および fMRI による脳卒中片麻痺例の脳機能計測
脳卒中による片麻痺や失語症といった後遺障害は通常、急性期から慢性期にかけて何ら
かの機能回復が見られることが多い。この機能回復には一般に対側優位とされる脳活動に
対し同側の脳活動または両側の脳活動が関与している事が考えられる。
軽度~中等度の脳卒中片麻痺患者(脳梗塞 16 例,脳出血 5 例,左片麻痺 13 例,右片麻
痺 8 例,58-85 歳)を対象とした fMRI による計測では,急性期(または亜急性期)
・慢性期
の 2 回計測の比較により,麻痺手運動時に以下に示すようないくつかの活動パターンが計
測された。
1) 既存のネットワークが
修復されたと考えられ
る脳活動(図 7 パター
ン 1)
2) 障害の修復と一過性の
ネットワークによる代
償がみられる脳活動(図
7 パターン 2)
3) 障害の修復と脳機能の
再構築が生じたと考え
られる脳活動(図 7 パ
ターン 3)
4) 新規ネットワークの再
構築が生じたと考えら
れる脳活動(図 7 パタ
ーン 4)
図 7:fMRI による横断的計測
光トポグラフィ装置による計測(ETG-4000、日立メディコ)では、両側大脳半球の一次
感覚運動野・運動前野を中心とした運
動 関 連 領 域 に お け る Δ[Oxy-Hb] 、
Δ[Deoxy-Hb]の濃度変化量を計測した。
図 8 は左視床梗塞により右片麻痺を呈
した症例の計測結果である。麻痺手運
動時(Hand Grasping)には急性期には
両側大脳半球において広範囲の脳活動
が見られたが、麻痺回復後には運動手
図 8:光トポグラフィ装置による経時的
- 15 -
と対側優位の健常パターンに近い脳活動へと変化した。
図 9 は健常例・中等度片麻痺例(慢性期)・軽度片麻痺例(慢性期)の横断的計測結果で
ある。中等度片麻痺群・軽度片麻痺群の非麻痺手運動時や健常成人では、片手運動時に運
動手と対側の一次感覚運動野・運動前野がより広く活動した(図 9A)。中等度片麻痺群では、
同側優位に賦活するパターン(図 9B)と両側が広範囲に賦活するパターン(図 9C)がみら
れた。軽度片麻痺群では慢性期(回復後)に健常群と同等の対側優位パターンが見られた
(図 9D)。
図 9:光トポグラフィ装置による横断的計測(左手運動)
光トポグラフィ装置による計測結果における左右大脳半球の活動領域の広さを比較する
ため、優位大脳半球の同定を Contralaterality Index (CI)という、+1 に近いほど対側大脳半球
優位、-1 に近いほど同側大脳半球優位という指標を用い、健常群(5 例,42-70 歳)、軽度片
麻痺群(脳梗塞 5 例,右片麻痺 2 例,左片麻痺 3 例,52-73 歳)、中等度片麻痺群(脳梗塞 1
例,脳出血 6 例,右片麻痺 5 例,左片麻痺 2 例,39-67
歳)の優位半球を比較した(図 10)。健常群の CI
に対し、軽度片麻痺群・中等度片麻痺群の CI に有
意な差は無かったが、軽度片麻痺群の急性期、中等
度片麻痺群の慢性期の CI は有意に低かった(同側
大脳半球賦活、または同側大脳半球優位)。軽度片
麻痺群の場合、発症後 30 日を境として両側大脳半
球の賦活パターンから対側一次感覚運動野優位パ
ターン(健常例と同等)へ変化している事が示され
た。これらは障害後の機能回復と活動領域の変化の
図 10:対側優位指標による比較
時期が密接に関連していることを示している。
3.光トポグラフィ装置による失語症例の脳機能計測
片麻痺例における脳損傷後の麻痺手運動時に、一過性の同側脳活動が活性化する現象は、
脳の機能代償を表していると考えられるが、同様の現象は失語症の回復過程でもみられた。
図 11 に示す例では、光トポグラフィ装置(ETG-100、日立メディコ)を用いて失語症例
を対象に左右 Broca 近傍領
域を計測した例である。通
常 Broca 領域(左側)が活
性化される語想起課題に
おいて、失語症発症後 1.5
年に右 Broca 相当領域の賦
活が計測され、発症後 3 年
時には活性化領域が失語
図 11:失語症例における語想起課題中の光トポグラフィ計測結果
症状の改善に伴って左大
- 16 -
脳半球にも現れた例を示している。
初年度から次第に症例数を増やし、
総計 30 名の失語症患者につき機能計測を続けてきた。
30 例中 13 例は右(劣位)半球下前頭回に言語活動に一致した血流増加が観察され、この部
位の神経活動が言語機能を支えていると考えられた。10 例は優位側(左)に活性が認めら
れ、7例は左に血流が低下するような、異常な反応が認められた。30 例中 11 名は複数回の
計測を行い、活動部位の変遷を検討した。11 例中 7 例は右に活性が認められたが、2 例は半
年後に他の 5 例は 3-6 ヵ月後に活動が優位側にも出現し、同時に非優位側の活動が低減し
ていることが観察された。このように、回復期の早期には非優位側が言語活動を支え、次第
に優位側が回復してくるとともに、
非優位側の活動が下がって切り替えが行われる現象が起
こることが分かった。一方、残りの 4 例ははじめから左に潜時の遅れや波形逆転など波形の
異常はあるもののなんらかの活性があり、経過とともに明確で正常な反応へと正常化する傾
向が認められた。
4.脳機能再構築を促進する方法を探るための基礎研究
片麻痺患者や失語症患者の脳活動は健常の脳活動パターンと異なる事が示され、
その活動
の様相はいくつかの活動パターンとして計測された。これらの様相は障害側大脳半球の活性
化領域の拡大、非障害側大脳半球の活性化による非交叉性線維の動員、両側半球神経ネット
ワークの活性化など、いくつかの要因が考えられる。近年、
脳機能の側面からみた鏡療法や、
心的回転課題を用いた運動関連領域賦活などの新しいリハビリテーションが提案されてい
るが、それらの療法がいかに脳を活性化させ、損傷修復・ネットワーク再構築を促し、機能
回復へ関与するか知る必要がある。そこで、脳機能再構築を促進する方法を探るための基礎
研究として、近年注目されている鏡療法や、運動イメージを目的とした心的回転課題による
脳活動の計測を健常被験者で行い、リハビリテーション効果の検証への pilot study とした。
鏡療法は運動している非麻痺
手を鏡に写し、麻痺手が運動し
ているような錯覚を与える訓練
法(図 12A)であるが、健常被
験者を対象として計測した場合、
一次感覚運動野の側性が単純右
手運動(Hand Grasping)時には
図 12:鏡療法と側性化
対側優位(左大脳半球優位)で
あるのに対し、鏡療法時には左
右のバランスに変化が生じ、非運動手の運動を司る領域が活性化(右大脳半球)すること
を示した。
心的回転課題では、図 13A に示すような、上段と同じものが下段に何個あるかを考える
課題を用いた。心的回転課題では運動関連領域が賦活する可能性が示されているが、光ト
ポグラフィ装置による脳機能計測を行ったところ、右頭頂連合野だけではなく、左右大脳
半球の運動野・運動前野などの運動関連領域が活動することがわかった。運動関連領域の
賦活が計測されたことにより、新しい片麻痺上肢機能障害のリハビリテーション訓練とし
て応用できる可能性が示された。
図 13:心的回転課題と活動領域
- 17 -
(2) 研究成果の今後期待される効果
光トポグラフィ装置の計測信号は、血流量・頭部構造に依存することが知られている。
重度脳損傷部位は健常脳部位と形態が異なる可能性があり、また、発達期・回復期は形態
変化を伴う場合もある。研究成果のひとつである実形状頭部 MRI モデルを用いた光伝播シ
ミュレーションは、今回レーザー照射の安全性を評価するために用いたが、形態変化に対
応した光強度分布の同定により、より正確な脳機能計測ができるようになると期待できる。
また、光トポグラフィ装置の計測 Artifact として頭部位置により擬陽成分が混入することが
示されたが、特にリハビリテーション領域において脳卒中患者の運動機能を評価する場合、
Hand Grasping のような単純な動作であっても課題遂行時に他の動作が同時に生じる事が多
く、計測時の Motion Artifact の影響が問題となり、重度片麻痺例については脳機能を評価す
ることができず、軽度~中等度の片麻痺例を評価するにとどめた。近年、皮膚血流の影響
を除外するアルゴリズムが提案されており、計測時の頭部位置をモニタリングし、また皮
膚血流変化の影響を除外することにより、重度片麻痺例についても脳機能を評価すること
が可能となると考えられる。
光トポグラフィ装置の特徴は他の脳機能計測法に比し、非常に簡便な計測法であり、低
拘束性・高安全性の点においても優位に立つ計測法である。そのため近年、様々なモダリ
ティー、精神疾患、幼少児の計測など、これまでの計測法では困難とされてきた分野で多
くの報告がみられる。特に、リハビリテーション領域においては被験者が様々な動作・姿
勢で行う療法が多いが、拘束性の低い光トポグラフィ装置の利点が最も活かされる領域で
あると考えられる。本研究が示した新しいリハビリテーション効果の検証などの分野では
今後最も多く用いられる技術になると考えられる。
脳卒中患者の計測では、同様の研究が fMRI や PET を用いて計測されているが、侵襲性
の点から PET の計測は数ヶ月毎、非簡便性から fMRI の計測は 1 ヵ月程度毎の計測が限界
である。我々は光トポグラフィ装置を用いることで、急性期から 1 週間単位で運動機能を
計測する事ができ、軽度麻痺患者において 1 ヶ月を境とした活性化の急激な変化を捉える
ことができた。脳卒中のリハビリテーションではクリティカルピリオドがあると考えられ
るため、効果的なリハビリテーションを行う上で経時的に脳機能を計測することは非常に
重要である。活動部位の同定では fMRI に遠く及ばないが、本研究で用いたような左右バラ
ンスの比較による評価を用いることで、脳卒中患者の脳機能の状態がある程度把握できる
ようになり、fMRI を用いた詳細な脳機能評価に加え、経時的な状態を評価する簡易検査と
して利用することが可能となると考えられる。
3.3 サル脳機能回復測定グループ(浜松ホトニクス 塚田グループ)
(1)研究実施内容及び成果
脳梗塞の急性期には、できるだけ早く血流を再還流して酸素不足状態を解除する事と、再
還流時に惹起される再還流障害を抑制する事が、虚血性神経細胞死を抑制する上で重要であ
る。虚血および再還流時の神経障害を抑制するために、虚血に関連した生体分子を特異的に
ターゲットとする化合物を治療薬とする試みが数多くなされてきたが、患者を対象とした臨
床評価で有効性を示す化合物は驚くほど少ない。我々は少し視点を変えて、虚血障害の根本
的原因である「酸素不足」を解消するために、酸素運搬能を有する人工赤血球を脳梗塞の治
療薬として用いる事ができないか、検討していた。この人工赤血球は、直径 200nm 程のリ
ポソームの中にヒト由来のヘモグロビンを含有させたもので、直径 5~7μm の大きさを持つ
赤血球が入っていけないような狭窄部位へも、酸素を供給できると期待された。そこで、評
価には露出させた左脳中大脳動脈にローズベンガル投与直後から 10 分間 540nm の光を照射
し て 、 血 管 内 で 局 所 的 に ラ ジ カ ル を 発 生 さ せ て 血 栓 を 生 成 さ せ る 、 ラ ッ ト 脳 PIT
- 18 -
(Photo-induced Thrombosis)モデルを用いた。これは、虚血状態と再開通状態を繰り返すた
めに、中大脳動脈の永久結紮モデルよりも強い虚血性神経細胞障害を起こし、他の脳虚血動
物モデルよりも臨床症状に近似している。この人工赤血球を PIT 後直ちに投与したところ、
24時間後に TTC 染色で評価した神経障害部位が、有意に減少していて(図1a)、さらに
人工赤血球が虚血部位に集積する事も確認した(図1b)。
図1a 人工赤血球によるラット脳虚血神経障害の抑制効果
ラット脳 PIT モデルに人工赤血球(HEL)を投与して、24 時間後に摘出した脳を TTC で染
色したところ、コントロール(Empty Liposome)に比較して障害部位が縮小した。
図1b [18F]標識人工赤血球のラット脳内分布・動態
ラット脳虚血モデルに、[18F]標識人工赤血球([18F]HEL)を投与したところ、時間の経
過と共に虚血部位の周囲から中心に向かって集積して行く事が観察された。
そこで、次に体重 4-6kg の雄性カニクイザル(Macaca fascicularis)を対象にして。2個
の脳動脈瘤クリップを用いてクリップ間に側副血行路が可能な限り多く含まれる様に留意
して右中大脳動脈を挟んで血流を閉塞し、虚血開始3時間後に中大脳脈のクリップを外して
血流を再開通させる、サル「虚血再還流モデル」を対象にして、[15O]ガス計測法でこの人
工赤血球の神経保護作用を確認した。その結果、ラット PIT モデルと同様に、人工赤血球に
より虚血性神経細胞死を抑制できる事が確認できた(図1c)。
図1c 人工赤血球によるサル脳虚血神経障害の抑制効果
サル脳虚血モデルに人工赤血球(HEL)を投与して、再還流3時間後に酸素代謝率を PET
計測したところ、コントロール(Empty Liposome)に比較して障害部位が縮小した。
- 19 -
次に、このような虚血性神経細胞死およびその治療につながる神経保護薬の PET を用い
た評価を、単なる脳循環計測ではなく、より生化学的な指標を用いて評価する事を試みた。
従来より、脳機能評価用 PET リガンドとして、脳の主たるエネルギー減であるグルコース
のアナログである[18F]FDG を用いたグルコース代謝率(Cerebral Metabolic Rate of Glucose;
CMRglc)の指標が広く用いられてきた。しかし、[18F]FDG の弱点として、正常な神経細胞
のみならず脳神経障害の際に惹起される様々な炎症反応に伴うミクログリア等の免疫系に
関与して活性化される細胞群にも取り込まれる事が知られている。そのため、特に脳虚血障
害が起こった直後の急性期から亜急性期に掛けて、[18F]FDG を用いた PET 計測では、障害
を受けずに残存した正常組織の領域を正しく評価するのは難しいと予想された。そこで、弊
社 PET セ ン タ ー に 新 た に 導 入 さ れ た 高 分 解 能 小 動 物 用 PET カ メ ラ ( SHIMADZU
ClairvivoPET)および高分解能小動物用 X 線 CT(SHIMADZU ClairvivoCT)を活用して、ラ
ット脳虚血モデルを対象に[18F]FDG の限界について検討した。
ラット脳虚血モデルとして前述の PIT モデルを用いて、脳虚血を惹起してから 1 日後・3
日後・7 日後・14 日後に、小動物用 PET で[18F]FDG を用いてラット脳の PET イメージング
を実施したところ、PIT モデルでは 3 日以降に正常側に比較して虚血側のネクローシス部位
の周辺に高い[18F]FDG の集積が観測され、7 日後に最大の集積を示し、14 日後には低下す
る傾向を示した。この[18F]FDG の異常集積の原因を探るために、末梢性ベンゾジアゼピン
受容体に特異的に結合する[11C]PK11195 を用いて、同様に脳虚血 1 日後・3 日後・7 日後・
14 日後に、小動物用 PET を用いて計測したところ、[18F]FDG の異常集積を示したのと一致
した部位に、同様の経時的変化を示す集積を認めた(図2a)。末梢性ベンゾジアゼピン受容
体は、脳内では活性化されたミクログリア細胞で高い発現を示す事が知られているため、
PET 計測後に摘出したラット脳の病理切片を、ミクログリア特異的なマーカーである IbaI
の抗体を用いて免疫組織学的に解析したところ、[18F]FDG および[11C]PK11195 が高い集積
を示した部位に強い免疫反応を示し、その経時的変化も[18F]FDG および[11C]PK11195 のそ
れと良く一致していた(図2b)
。以上の結果から、[18F]FDG は、特に急性期から亜急性期
の病態脳で残存する正常神経細胞の領域を評価するのには、必ずしも適していない事が示唆
された。そこで、より特異的に残存正常神経細胞を評価する PET プローブとして、中枢性
ベンゾジアゼピン受容体に特異的に結合する[11C/18F]Ro15-1788 を選択して、同様にラット
PIT モデルを用いて評価したところ、大脳皮質領域においては病理切片を TTC 染色して検
出した障害領域と良く一致したイメージを得る事ができた。
ミトコンドリアは細胞を維持していくために必要なエネルギーを産生するための、いわば
「自家発電所」であり、ミトコンドリアの機能低下は直接細胞機能の低下につながる。中枢
神経のミトコンドリア機能を非侵襲的に PET で計測できれば、本研究の目的である虚血性
神経障害の予後予測においても有用である事は想像に難くないが、従来脳機能評価用に適し
た PET リガンドは報告されていなかった。一方、心臓 PET 研究の分野では、心筋のミトコ
ンドリアの Complex1 の機能評価に[18F]BMS-747158-02 という化合物が使用されてきたが、
開発時期に報告された全身分布を評価した文献では、心筋だけでなく脳にも集積されている
事を見出した。この[18F]BMS-747158-02 のポジトロン標識合成を試みて、ラット脳虚血モデ
ルを対象にした評価を行った、その結果、正常のラット脳で十分な集積があること、さらに
虚血再還流後の神経障害部位に相当する部位で、正常側に比較して有意な集積低下が認めら
れた(図2a)。
- 20 -
図2ラット脳虚血モデルにおける[18F]FDG・[11C]PK11195・[18F]BMS-747158-02 の脳内分布の
経時変化(a)および免疫染色によるマイクログリアの検出(b)
ラット PIT 脳虚血モデルを対象に、虚血前・虚血 1 日後・7 日後の時点で[18F]FDG・
[11C]PK11195・[18F]BMS-747158-02 の計測を実施した後、摘出した脳を Iba1 で免疫染色した。
興味深い事に、同時に実施した[11C]Ro15-1788 によるベンゾジアゼピン受容体結合の低下
部位よりも、より広範な部位での低下が認められた事から、まずミトコンドリア機能低下が
先行し、その後に細胞脱落によるベンゾジアゼピン受容体が検出されるという事が示唆され
た。同様の結果は、サルの脳虚血モデルでも確認できた(図3)。
図3サル脳虚血モデルにおける[11C]Ro15-1788 および[18F]BMS-747158-02 の脳内分布の
経時変化
サル脳虚血モデルを対象に、虚血前・虚血 1 日後・3 日後・7 日後の時点で
[11C]Ro15-1788・[18F]BMS-747158-02 の計測を実施した。
- 21 -
サルの運動機能や認知機能を評価するために用いるタスクは、通常長い時間を掛けたト
レーニングを要するため、訓練してタスクをできるようになったサルを脳梗塞にするのは
躊躇される。今回、リハビリテーションタスクとして、運動機能評価に用いているのと同
じ「アップルテスト」を採用したが、餌を摘んで口に運ぶという食欲という本能をモチベ
ーションとした単純なタスク/テストであるため事前の訓練を殆ど必要とせず、サルの運動
機能評価を伴った実験としては、効率良く進めることが可能となった。このテストには、
正面扉の左右の両隅に小窓を開けて、右の小窓からは右手だけが、左の小窓からは左手だ
けを出せるケージを用いて、それぞれの小窓の前に置いたプラットホーム上に置かれた4
個のリンゴの小片を、それぞれの手で摘んで食べるのに要する時間をデジタルビデオカメ
ラで計測することで、運動機能を評価した。この「アップルテスト」は、運動機能評価と
同時に機能回復訓練のための「リハビリテーションタスク」にも用いた。リハビリテーシ
ョンを行なわない「コントロール条件」では、自然回復の度合いを見るために、虚血再潅
流後に1週間毎にテストした。「リハビリテーション条件」では、虚血再潅流後 4 日目、7
日目または 14 日目から機能回復訓練のためのタスクを毎日実施して、データ収集のための
テストはコントロール条件と同じタイミングで行った。
虚血再灌流後の 3 日間程度は全身症状があまり良好でなく意欲も低下しているため、ア
ップルテストによるリハビリテーションは行なえなかった。4 日後になると、殆ど全ての個
体がアップルテストが可能になったため、リハビリテーション条件群では、虚血再潅流後
の4日目、7 日目または 14 日目から機能回復訓練のためアップルテストのタスクを毎日実
施して、評価はコントロール条件と同じタイミングの虚血再潅流後の1週間毎に行った。
その結果、虚血再潅流前は両手とも 4-5 秒で 4 個のリンゴ片を取り終えるが、右中大脳動
脈を虚血再灌流して障害を惹起すると反対側の左手に運動障害が出て 60 秒程度に遅延が起
こった。リハビリテーションタスクを虚血再灌流の 4 日目に開始すると、左手の運動機能
に急速な回復が認められ、7 日目に開始するとやや回復度に低下が見られて、14 日目に開
始すると機能回復は起こらなかった事から、サルの脳梗塞による運動機能回復には一定の
「臨界期」が存在する事が示唆された(図4)
。
Started at 7th day
Started at 4th day
60
40
*
*
20
80
Pick-up Time (sec)
Pick-up Time (sec)
80
Control-L
Rehabilitation-L
Control-R
Rehabilitation-R
60
40
*
20
0
0
*
0
10
20
30
Time after Ischemic Insult
(days)
0
10
20
30
Time after Ischemic Insult
(days)
- 22 -
Started at 14th day
Pick-up Time (sec)
80
図4 サル脳虚血モデルの運動機能回復におよぼ
すリハビリテーション効果
サル脳虚血モデルを対象に、虚血4日後・7日
後・14 日後から、
「アップルテスト法」を用い
て、左右の前肢に別々に運動機能回復のリハビ
リテーションを施した。
60
40
20
0
0
10 20 30 40
Time after Ischemic Insult
(days)
各画素毎に虚血再灌流前の Control 状態からの{11C]Ro15-1788 の結合変化を算出して、そ
れらをコントロールの 0-40、41-70、71-100、101%以上の4段階にクラス分けして、各クラ
スに相当する画素の割合を算出した。その結果、虚血再灌流の4日目にリハビリテーション
タスクを開始すると、コントロールの 71-100%に低下する軽度障害部位の割合がリハビリ
テーションを施さないコントロール群と比較して有意に低下して、その分正常状態を保つ部
位を示す 101%以上の割合が増加した。7日目に開始した場合は、軽度障害部位の低下割合
がやや減少し、14日目にはコントロールとの差が見られなくなった。これらの結果は、リ
ハビリテーションを開始するタイミングが運動機能改善効果におよぼす効果を、
非常に良く
反映していた(図5)。
Started at 7th day
Started at 4th day
Control
Rehabilitation
30
*
20
10
0
0-40
*
40
*
Damaged Area (%)
Damaged Area (%)
40
30
20
10
0
41-70 71-100 101-
*
0-40
41-70 71-100 101-
Decreased Area Range (%)
Decreased Area Range (%)
- 23 -
Started at 14th day
Damaged Area (%)
40
30
図5 サル脳虚血モデルのリハビリテーションの
開始時期がおよぼす神経障害抑制効果
サル脳虚血モデルを対象に、虚血4日後・7日
後・14日後から、「アップルテスト法」を用
いて、左右の前肢に別々に運動機能回復のリハ
ビリテーションを施し、4 週間後に[11C]Ro151788 を用いて、神経機能障害の程度を比較し
た。
20
10
0
0-40
41-70 71-100 101-
Decreased Area Range (%)
以上、本研究によって、非侵襲的 PET 計測の結果と最終的なアウトプットとしての運動
機能回復を組み合せる事で、脳梗塞後のリハビリテーションの効果を分子レベルの脳神経機
能の変化と結び付けて議論する事を可能とした。
(2)研究成果の今後期待される効果
[18F]FDG は、国内では PET による腫瘍診断において保険適用が認められているため、自
施設のサイクロトロンを使用しなくても、外部からのデリバリー供給を受けての PET 計測
も可能になっている。そのため、腫瘍診断のみならず、脳機能診断にも汎用されているが、
必ずしも万能ではない。その最大の弱点は、炎症部位への高い取り込みが認められる事であ
り、腫瘍計測では化学治療や放射線治療の直後に惹起される炎症によって、本来は治療効果
の指標としては[18F]FDG の「集積低下」が期待されるが、実際には「集積不変」や逆に「集
積増加」となる事が知られてきた。同様の事が、アルツハイマー病・パーキンソン病・脳梗
塞等の様々な神経変性疾患で惹起される炎症性細胞の活性化でも観察されてもおかしくな
いと考えられるが、実際には殆ど報告されていない。今回の研究により、特に脳梗塞時に惹
起される活性化ミクログリア細胞が高い[18F]FDG 集積性を示すため、虚血障害を受けてい
ない部位の同定が正しくできない事が、活性化ミクログリア細胞を特異的に検出する PET
リガンド[11C]PK11195 および死後脳を用いた免疫組織学的手法により、判明した。さらに、
より特異的に虚血性神経障害を検出するためには、中枢性ベンゾジアゼピン受容体に特異的
な[11C/18F]Ro15-1788 や細胞内ミトコンドリアの Complex 1 に特異的な[18F]BMS-747158-02
が 、 [18F]FDG よ り も 適 し た PET リ ガ ン ド で あ る 事 を 示 し た 。 [18F]Ro15-1788 と
[18F]BMS-747158-02 は、いずれも半減期 110 分とが比較的長い F-18 で標識された PET リガ
ンドであり、[18F]FDG と同様にデリバリー供給の対象になり得るため、近い将来には特異
的な脳機能評価用 PET リガンドとして汎用される事が期待される。
さらに今後の発展が期待される成果は、ヒトに最も近い実験動物であるサルも脳虚血モデ
ルを用いて、人工赤血球を用いて虚血神経障害を抑制できる事を示した事と、リハビリテー
ションの効果を定量画像として計測できた事と、有効な運動機能回復のためにはある適切な
「臨界期」までにリハビリテーションを開始しなければならない事を示した点であろう。脳
梗塞の急性期には、できるだけ早く血流を再還流して酸素不足状態を解除する事と、再還流
時に惹起される再還流障害を抑制する事が、ハードウエアとしての神経組織を守るために重
要である。今回試みた人工赤血球による神経保護作用は、虚血部位に少しずつではあるが酸
- 24 -
素を供給できるため、治療のタイムウインドウを広げてやる事ができると期待される。現在
脳梗塞発症の3時間以内と規定されている t-PA による血栓溶解療法の適用時間も、人工赤
血球の投与で更に広げてやる事ができると期待される。また、低酸素状態で惹起される再還
流障害への脆弱性も、人工赤血球の投与によって緩和されれば、これも虚血再還流障害を抑
制できる事になり、急性期の治療に有効と期待される。急性期の神経保護作用で、可能な限
りハードウエアとしての神経組織を守った後には、亜急性期から慢性期に掛けてのリハビリ
テーションによるソフトウエアの再構築が、治療の上では不可欠である。現在の脳梗塞後の
運動機能回復を目指したリハビリテーションは、多分に経験的な部分が多くて、その科学的
裏付けに乏しかったのは否めない。特に、運動機能回復と脳機能回復の関係を結びつける事
が出来ていなかったが、今回サルの脳虚血モデルに「アップルテスト」によるリハビリテー
ションを施してみたところ、リハビリテーションを施さないコントロールに比較して有意に
運動機能の回復は早くなり、それに呼応するように{11C]Ro15-1788 を用いた PET 計測で特
に軽度に機能低下をきたす部位の割合が減っている事を見出した。この結果は、リハビリテ
ーションによる運動機能回復が脳機能の再構築を伴っている事を示唆するものであると同
時に、何より患者に改善状態を視覚的に提示する事で、リハビリテーションの最も重要なフ
ァクターである患者自身の「意欲」を鼓舞する事につながると期待される。さらに、運動機
能回復およびそれに伴う脳機能再構築を誘導するためには、発症後の適切な期間内にリハビ
リテーションを開始しなければならない、いわゆる「臨界期」が存在する事を示唆した事も、
今後の治療戦略を考える上で重要な情報になると期待している。
PET 計測の良い所は、実験動物からヒトまで同じ計測システムと同じ PET リガンドを使
える点であり、前臨床の成果が直接臨床に反映させる事ができる事から、今回得られた成果
は実験動物にとどまらず脳梗塞患者の診断および治療効果の判定をより確実に行う事を可
能とすると期待される。
3.4 神経回路の発達・再編と再臨界期への Cl- transporter の関与の証明(浜松医科大学 福
田グループ)
(1)研究実施内容及び成果
神経回路の発達・再編と再臨界期への Cl- transporter の関与を証明することを目標とし、
発達および障害後の回路再編における GABA の興奮―抑制スイッチングへの Cl- transporter
(排出型の KCC2, 取込型の NKCC1)の関与を分子・細胞・回路レベルで検討した。
神経細胞のダイナミックな細胞内 Cl-濃度([Cl-]i)変化から、局所的かつ短時間で働く KCC2
の細胞内アクセサリー蛋白の存在が示唆される。そこで、KCC2 の細胞内調節機構を知るた
め、yeast two-hybrid 法を用いて KCC2
機能修飾蛋白を探索し、さらに免疫沈
降法で細胞内での相互作用を確認し、
細胞内での KCC2 機能修飾蛋白の候
補として脳型 creatine kinase(CKB)
を同定した。KCC2 の機能評価細胞系
として、HEK293 細胞に KCC2 を stable
で発現させ、さらに高 Cl-コンダクタ
ンスのグリシン受容体α2 subunit の
homomeric Cl- channel を transient で共
発現させて、グラミシジン穿孔パッチ
クランプ法で Cl-平衡電位を測定して
[Cl-]i を測る KCC2 機能の制御評価の
細胞系を確立した。これを用いて CKB
や CKB の dominant negative をさらに transient で発現させた結果、KCC2 機能に対して CKB
が促進的に働くことを見出した。
- 25 -
回路形成と再編における GABA の興奮―抑制スイッチを検討するためのモデルとして、
P0 ラット新生仔の頭骸骨上から液体窒素で冷却した金属棒で focal freeze-lesion を行い、神
経回路形成過程の障害モデルである皮質凍結損傷による限局的皮質形成異常モデルを作製
した。異常皮質の構成細胞に一過性の KCC2 発現低下、NKCC1 発現上昇により[Cl-]i 上昇が
おこり、移動中の未熟細胞にみられる特性である興奮性 GABAA 受容体作用を再獲得し、そ
の結果異常な細胞移動がおこり
皮質形成異常が形成されること
を明らかにした。これは Cl-ホメ
オスタシスの未熟型への回帰と
考えられた。これは生後 1 日以
内の皮質板でのみおこり、定着
した 5 層の細胞には移動そのも
のが起こらなかったことから、
細胞移動による回路再編は本来
の移動終了直後までが臨界期と
考えられた。すなわち、Cl-ホメ
オスタシスと GABA 作用に関
するある種の脱分化が誘導され
た皮質板細胞は損傷部位に移動
したが、5-6 層の細胞はそれよ
り発生が早いため脱分化が起こらず、そのため移動も起こらずに、結果として微小脳回が
形成されたと考えた。一方で胎生期の脳室帯は物理的損傷を与えても特に変化を認めてい
ない。胎生期は KCC2 発現が無く、NKCC1 発現により[Cl-]i が高いことが関係しているのか
もしれない。また、出生直後からの GABAA 受容体遮断薬の硬膜下への持続投与によっても
異所性灰白質に類似した皮質形成異常が発生した。以上から radial migration に関しては
GABAA 受容体の刺激が興奮性に作用し、これが皮質板における細胞移動のストップシグナ
ルになっている可能性が示唆された。そこでさらに、細胞移動、形成異常臨界期、細胞種、
GABA、KCC2、NKCC1 などの相互関係を明らかにするため、GABA 細胞特異的に EGFP
を発現する GAD67-EGFP knock-in マウスを用い、胎生 14.5 日および 17.5 日に BrdU で発生
細胞をラベルし、生後 0 日齢で新生仔の大脳皮質に focal freeze-lesion を作成し、微小脳回の
形成過程での傷害部位への移動細胞の種類と出生時期を同定した。GABA 細胞は発生時期
によらず、傷害部位の表層にいちはやく集積し、やがて周囲を取り囲むように移動した。
これら移動細胞では KCC2 の発現が低下していることを確認したが、各々GABA 細胞の移
動に関与するとされる Cxcl12/Cxcr4 は変化しておらず、新奇な GABA 細胞移動メカニズム
が示唆された。GABA イメージング法で細胞外 GABA を可視化したところ、集積した GABA
細胞から放出される GABA が生後 4 日目には傷害部位に蓄積していた。
これに対し glutamate
- 26 -
の上昇はないことをイメージングで確認した。また、胎生 17.5 日発生の皮質板細胞は移動
したが胎生 14.5 日発生の皮質板細胞は移動せず、傷害部位へ移動した皮質板細胞でのみ、
KCC2 の発現低下が見られた。以上のことから、Cl-上昇と脱分極性 GABA 作用が GABA 細
胞の早期移動と皮質板細胞の出生時期依存性の異常な細胞移動に関与して微小脳回が形成
される可能性が示唆され、回路形成や再編過程における Cl-上昇と脱分極性 GABA 作用の必
要性が示唆された。傷害モデルの[Cl-]i をかく乱して、形態・機能の異常やその臨界期と Clホメオスタシスの関係を検討するのに用いるモデルの作成手段として、まず GAD67-EGFP
knock-in マウスの子宮内胎仔の脳に、HcRed/mRFP 遺伝子を in utero electroporation(子宮内
胎仔電気穿孔)法で導入した。その後、任意の時期に仔マウス脳の新鮮スライス標本を観
察すると、EGFP 発現細胞と HcRed 発現細胞を同定できた。すなわち、tangential 移動中の
GABA 細胞(EGFP)と、導入当日に発生した radial 移動中の glutamate 細胞(HcRed)を識
別する方法を確立できた。子宮内胎仔電気穿孔法の施術時に bicuculline を脳室内に導入して
GABAA 受容体を持続的にブロックすると radial(mRFP)細胞移動がコントロールより早く
なることを明らかにし、radial migration に関しては GABAA 受容体の刺激がストップシグナ
ルになっていることを証明した。また、KCC2 の発現プラスミドを EGFP の発現プラスミド
と同時にに子宮内胎仔電気穿孔法でラット胎仔脳室帯の新生神経細胞に選択的に導入し、
KCC2 を過剰発現した細胞の移動状態を脳スライス中で EGFP 蛍光で同定し、回路形成過程
の[Cl-]i の役割を検討した。免疫組織化学法によって KCC2 の radial 移動中の細胞での発現
を確認した。KCC2 が強発現しているにもかかわらず、細胞移動は変化せず、GABA の作用
も KCC2 を発現していない正常な移動細胞と全く同様であった。[Cl-]i は脳スライス中の
KCC2 過剰細胞でも変化無かった。すなわち、細胞移動中の外来性 KCC2 は in vivo では機
能していないことが示唆された、何らかの液性因子が KCC2 機能を抑制することが示唆さ
れた(後述)
。
ついで、NKCC1 のシナプス形成に対する影響を見るため、NKCC1 阻害薬の bumetanide
で[Cl-]i を低下させ、GABA 反応が過分極性になるようにして胎生期大脳皮質神経細胞を培
養した。glutamate 作動性自発性 EPSC は bumetanide の影響を受けないが、GABA 作動性の
自発性 IPSC の頻度は、慢性の bumetanide 処置によって有意に減少した。小胞性 GABA
transporter の免疫染色で GABA シナプス数が有意に減少していることを確認した。すなわち、
神経回路の発達・再編と再臨界期には KCC2 だけでなく NKCC1 も重要な役割を持つ可能性
が示された。
発達期の大脳皮質辺縁帯は細胞移動や大脳皮質の層構造構築に重要な役割を担っている。
そこで、辺縁帯の tangential slice を作成し興奮の空間的伝播を膜電位イメージングで可視化
した。活動電位は径シナプス的に放射状に伝播し、GABAA 受容体とグリシン受容体が関与
しており、グルタミン酸受容体は関与していなかった。NKCC1 活性を阻害すると興奮伝播
は抑制された。すなわち、NKCC1 によって高[Cl-]i を維持する辺縁帯では GABA が興奮性
に働いていることが示唆された。
その他、新たな障害モデルとして末梢神経傷害と母体ストレスについて検討した。ラッ
トの三叉神経一次ニューロン結紮傷害モデルでは、傷害側の脊髄路核尾部での KCC2 の減
少と神経節での NKCC1 の増加があり、このような[Cl-]i 変化が傷害側における興奮伝播の拡
大と痛覚過敏に関与することを明らかにした。母体ストレスモデルでは、胎生 15 日に BrdU
で発生細胞をラベルした GAD67-GFP knock-in マウスをもちい、胎生15-17.5 日に母体に拘
束ストレスをかけ、妊娠 17.5 日目に胎仔脳を取り出し胎仔大脳皮質内 GABA 細胞や皮質板
細胞の発生や移動に影響がないか検討した。その結果、皮質板細胞の発生や移動に全く異
常が見られなかったのに対し、胎生 15 日発生の GABA 細胞が内側線条体原基と中間帯/脳
室下帯で優位に減少していた。これに対し、胎生 15 日以前に発生した GABA 細胞が多い辺
縁帯では細胞数の減少は無かった。したがって、ストレスにより GABA 細胞選択的に発生
が障害されることが明らかとなった。
神経前駆細胞からの分化(Kriegstein)や細胞移動(Barker)などの神経回路発達過程で、
本来は抑制性の GABA がむしろ興奮性に作用することが報告されている(Ben-Ari, Luhmann,
- 27 -
小幡, 鍋倉,福田ら)。我々は遺伝子プログラムや環境に応じた‘能動的’Cl-ホメオスタシ
スが、Cl-をチャージキャリアとする GABAA 受容体作用の興奮/抑制の制御を行い、神経回
路の形成や機能の発達に積極的に関与すると考えている。
(2) 研究成果の今後期待される効果
上記障害モデルの[Cl-]i をかく乱して、形態・機能の異常やその臨界期との関係を検討する
ため、子宮内胎仔電気穿孔法で導入ができる、KCC2、NKCC1 の siRNA を作成したので、
今後、過剰発現とともにその影響をみていくことができる。
前述のごとく、異所性 KCC2 がインビボでは胎生期のみ機能しないが、培養すると速や
かに機能することを発見した。この事実から、出生直後に低下する何らかの内在性液性因
子が KCC2 機能を抑制している可能性がある。神経回路形成や細胞移動に GABA による興
奮が重要であり、これが抑制性に作用しないように KCC2 機能にブレーキをかけているの
かもしれない。これまでは神経回路形成や細胞移動に傍分泌的に放出された GABA が重要
と信じられてきたが(Kriegstein, Nat Rev Neurosci 2002; Ben-Ari, Nat Rev Neurosci 2002)、実
はこれがタウリンの作用であった可能性もある。また、胎仔のタウリンは大部分が母体由
来であるので、タウリンが母体-胎児間の情報伝達因子である可能性もある。
そこで、脳の発達環境のセルセンサーとしての GABAA 受容体、シナプス外シグナルメデ
ィエータとしてのタウリン及びそのセンシングモダリティを制御する Cl-トランスポーター、
そしてこれらを発達というベクトル軸に投影してはじめて見えてくるタウリンによるモー
ダルシフトに着目した。もしこの仮説が事実だとすると、母体-胎児間の情報伝達因子に
よる脳発達の制御機構、すなわち胎児が母体を介して体外環境をセンシングするという画
期的な概念を世界に発信できる。すなわち母体ストレス等によって、もしタウリン合成経
路が影響を受けることがあるならば、その影響は胎児を直撃することになる。したがって
胎児脳発達におけるタウリンの臨床的意義についても検討する価値があると考える。また、
細胞ストレスによってタウリンの細胞内取込に異常が惹起されれば、周産期脳障害と皮質
形成異常の因果関係解明への糸口となるかもしれない。
これ以外にも、トニック GABA 作用の発達過程や脳部位によって異なるモーダルシフト
も重要である。例えば、成熟後では GABA シナプスからの spill-over で興奮性調節に関与す
る。また、ES 細胞が GABAA 受容体と GABA 合成酵素を有し、自己分泌的な作用で過分極
を惹起して増殖を止めることが去年報告された。(Andäng et al., Nature 2008)
今後展開しようとする「Cl-ホメオダイナミクスと GABA 神経回路のモーダルシフト」と
いう新たなカテゴリーの GABA 神経回路の動作変移の基本原理の詳細な検証は、脳神経回
路の形成・動作原理の解明に直結しており、世界をリードできる。GABA 神経回路関連性
分子の障害による発達期の神経障害が明らかになることで、従来と異なる発達障害の治療
薬選択や新しい治療薬の開発シーズとなる可能性がある。さらに遺伝的素因のみならず、
後天的、環境的因子により GABA 神経回路が修飾され、さまざまな神経疾患の病因病態と
関連していることが明らかとなると、解明への社会的要請が高い発達障害や統合失調症、
神経変性疾患などの病態理解のための基礎知識としても貴重である。
3.5 小脳シナプス発達機構研究グループ (東京大学 橋本グループ)
(1)研究実施内容及び成果
(1)登上線維のシナプス投射領域の樹状突起への移動
成熟動物の小脳では、1 本の登上線維が、プルキンエ細胞の樹状突起にからみつくように
シナプスを形成しているが、細胞体にはシナプスは存在しない。一方、生まれたばかりの
動物の小脳では、複数の登上線維が個々のプルキンエ細胞の細胞体を多重支配している。
このことは、生後発達に伴う登上線維の本数の減少に加えて、登上線維の投射位置が、細
胞体から樹状突起に移動することを表している。登上線維の刈り込みに関してはこれまで
に様々な報告がされているが、移動に関しては研究が進んでおらず、移動が起こる時期や、
- 28 -
多重支配する登上線維の移動のパターンなど、不明な点が多かった。
そこで、まず電気生理学的手法を用いて、登上線維の投射位置の生後変化を解析した。
生後 7 日~14 日齢の小脳から切り出した急性スライス上のプルキンエ細胞からホールセル
記録を行った。登上線維の電気刺激により誘発された興奮性シナプス後電流(Excitatory
postsynaptic current;EPSC)の振幅を計測し、登上線維を以下の3群に分類した;
①プルキンエ細胞を単一支配する登上線維(CF-mono)
②多重支配されるプルキンエ細胞を支配する登上線維のうち、最も大きな EPSC を発生
するもの(CF-multi-S)、
③ 同じプルキンエ細胞において、②以外の小さい EPSC を発生するもの(CF-multi-W)。
登上線維の、プルキンエ細胞上における投射位置を電気生理学的に推定するために、
Quantal EPSC (qEPSC;シナプス小胞1個によって生じる EPSC)を計測した。おのおのの登
上線維は、プルキンエ細胞上に、自らの軸索の通り道に沿って多数のシナプスを形成して
いる。樹状突起上のシナプスで発生した qEPSC を、記録部位である細胞体で記録すると、
シナプスの位置が細胞体から遠い程、細胞膜の電気的な性質により記録波形が変形し、立
ち上がり時間が遅くなる(図 1A)。
図 1、qEPSC の時間経過から、投射領
域を推測する原理。
シナプス電流は細胞体から記録されて
いる。樹状突起の電気生理学的な性質
により、樹状突起を支配する登上線維
(A)の qEPSC には、立ち上がり時間
が早いもの(左)と遅いもの(右)が
含まれる。一方、細胞体近傍のみを支
配する登上線維(B)の qEPSC には、
立ち上がり時間が早いもののみが観察
される。
よって、樹状突起を支配する登上線維(図 1A)は、細胞体のみを支配する登上線維(図
1B)に比べて、立ち上がり時間が遅い qEPSC を多く含むことになる。qEPSC の測定は、Sr2+
を含む細胞外液中で、登上線維を電気刺激することにより行った。Sr2+を含む外液中では、
シナプス小胞の放出が一部非同期的となるため、電気刺激により誘発された EPSC の減衰相
において、刺激された登上線維から放出される qEPSC を記録できるようになる(図 2A, B
左)。
まず生後 7~8 日齢において、qEPSC の立ち上がり時間の累積度数分布を解析したところ、
CF-multi-S と CF-multi-W との間に顕著な差は見られなかった(図 2A、C)。しかし、生後 9
~10 日齢になると、優勢な登上線維(CF-mono、CF-multi-S)において立ち上がり時間の遅
い qEPSC の含まれる割合が増え始め、その傾向は生後 11~14 日齢でさらに顕著になった(図
2B、D)。この結果は、生後 7~8 日齢では全ての登上線維が細胞体にシナプスを形成してい
るが(図 2E)、生後 9 日齢以降、プルキンエ細胞に結合する登上線維のうち、一番大きな振
幅をもつもののみが樹状突起に移動してシナプスを形成することを表している(図 2F)。ま
たこの間、CF-multi-W の qEPSC の立ち上がり時間の累積度数分布はほとんど変化しなかっ
た。このことは、弱い登上線維は樹状突起に移行せずに、細胞体近傍に取り残されている
ことを表している(図 2F)。
- 29 -
図 2、登上線維の投射パターンの生後変化
A、B:生後 7-8 日齢(A)、生後 11-14 日齢(B)のプルキンエ細胞から記録された登上線維応答
の典型例。(左列)通常の細胞外液中で記録された、登上線維 EPSC の典型例(膜電位-20mV)。
(右列)Sr2+を含む細胞外液中で、登上線維を電気刺激することにより記録された波形の典型例
(膜電位-90mV)。C、D:生後 7-8 日齢(C)、生後 11-14 日齢(D)の各登上線維グループで記
録された、qEPSC の 10-90%立ち上がり時間の累積度数分布。E、F:生後 7-8 日齢(E)、生後
11-14 日齢(F)における、登上線維のシナプスの位置を示した模式図。
次に、形態学的手法を用いて、登上線維の投射領域の生後変化を解析した。まず、樹状
突起への登上線維の移動が始まる時期を調べるために、順行性トレーザー(BDA)により
一部の登上線維を染色し、光学顕微鏡を用いて登上線維の投射位置の生後変化を解析した。
その結果、樹状突起への伸長は、電気生理学的な解析と同じく、生後 9 日齢に始まること
がわかった。さらに、BDA による一部の登上線維の標識と、登上線維終末のマーカー分子
である VGluT2 の染色を組み合わせて行い、電子顕微鏡による連続切片観察を行った。BDA
と VGluT2 により共染色された登上線維シナプス終末と、VGluT2 のみの単染色で BDA の
染色が見られないシナプス終末は、それぞれ異なる登上線維に由来する。よってこれらの
登上線維シナプスのプルキンエ細胞体上での分布を調べることにより、由来の異なる登上
線維の相対的な位置関係を知ることができる。生後 9 日齢では、多くのシナプス終末はま
た細胞体上に形成されていたが、細胞体上で最も広い範囲を支配している登上線維(優勢
な登上線維)が、樹状突起へ投射領域を伸ばし始めていた。生後 12 日齢では、1 本の登上
線維のみが樹状突起の広い範囲でシナプスを形成しており、それ以外の登上線維は細胞体
近傍にのみ投射していた。この日齢では、優勢な登上線維もまだ細胞体にシナプスを残し
ていたが、生後 15 日齢までに、細胞体近傍のシナプスは過剰な入力線維とともにほとんど
消失し、単一登上線維による樹状突起支配に移行していた。
上記の結果から得られた、登上線維の投射パターンの生後変化を模式的にまとめたのが
図 2 である。なお、これらの成果は、Neuron 誌(Neuron 63, 106-118, 2009)に掲載された。
これら一連の解析は、生後発達期におけるシナプス刈り込みを理解する上で重要な以下の 2
つの知見を提供する。
- 30 -
図 3、登上線維の投射パターンの生後日齢変化
まず 1 つ目は、多重支配している登上線維の競合は、プルキンエ細胞の細胞体上で始ま
ることが明らかになった点である。以前の我々の研究によると、生後 7 日齢までに、プル
キンエ細胞を多重支配する登上線維のうち 1 本のみが選択的に強化される(図 3A→B)が、
この競合が細胞体上で起こるのか、樹状突起上で起こるのかこれまで明らかではなかった。
本研究から明らかになった、樹状突起への移動が起こる時期(生後 9 日~)は、選択的強
化が起こる時期(生後 3 日~生後 7 日)の直後である。よって、すべての登上線維が比較
的限られた領域(細胞体上)に存在する間に、1 本の登上線維の選択的強化が始まることに
なる(図 3B)。おそらく多重支配する登上線維がお互いに近い範囲に存在することが、シナ
プス競合に必要なのではないかと推測される。これらの結果は、将来的にシナプス競合の
メカニズムを解析する際の重要な足がかりになると思われる。
2 つ目は、機能的に不必要な入力を、選択的に除去する機序を示唆する結果が得られた点
である。同じ細胞上に存在する入力線維の中で、必要な入力を残し、不必要な入力を除去
するためには、両者を何らかの方法で区別する必要がある。これまでは、必要な入力と不
必要な入力を特徴付ける、何らかの分子等の存在が議論されていたが(シナプスタグ仮説)、
詳細は不明であった。本研究により、樹状突起を支配する登上線維(将来残存すると思わ
れる登上線維)は、生後 12 日齢では、まだ細胞体にもシナプスを形成しているが、生後 15
日齢までにそれら細胞体のシナプスを失うことが分かった。このことは、生後 12 日~15 日
齢の間に起こるシナプス刈り込みの機構が、将来必要とされる登上線維・除去される過剰
な登上線維の区別なく、細胞体上にある登上線維のシナプスを、非選択的に除去する可能
性を示唆している。この結果、樹状突起を支配する登上線維は、細胞体上のシナプスを失
うだけで生き残るが、細胞体しか投射支配していない過剰な登上線維は、シナプスを失っ
て完全に除去され、結果的に過剰な入力が選択的に除去されることになる。このことは、
樹状突起への移動の結果生じた投射パターンの違いが、選択的なシナプス除去のために巧
みに利用されていることを示唆しており、これまで全く検討されてこなかった方法で、選
択的なシナプス除去がなされている可能性が示された。
(2)登上線維シナプス刈り込みにおける、P/Q 型電位依存性カルシウムチャネルの関与
シナプス刈り込みは神経活動依存的であるため、各種電位依存性チャネルなど、神経活
動に関与する分子の関与が予想されるが、特に電位依存性カルシウムチャネルの関与につ
いてはよく分かっていなかった。本研究では、P/Q 型電位依存性カルシウムチャネルの主要
な構成分子である、αサブユニットのノックアウトマウス(Cav2.1 KO)の解析を行った。
生後 5~21 日齢の小脳から切り出した急性スライス上のプルキンエ細胞からホールセル記
- 31 -
録を行い、刺激強度を少しずつ変化させながら登上線維 EPSC を記録した。刺激強度を徐々
に大きくすると、刺激できる範囲が広くなって刺激できる登上線維の数が増え、EPSC の振
幅がステップ上に大きくなる。1 つ 1 つのステップは、それぞれ 1 本の登上線維の応答を反
映するため、ステップの数を数えることにより、投射している登上線維の本数を見積もっ
た。
まず、投射している登上線維の本数の生後日齢変化を解析した。対照実験として用いた
コントロールマウスでは、生後 7 日齢を過ぎると登上線維の本数が徐々に減少し始めたが、
Cav2.1 KO マウスでは、生後 12 日齢前後までほとんどのプルキンエ細胞が 4 本以上の登上
線維に支配されたままであった。この結果は、生後 7 日齢から 12 日齢前後にかけて起こる
シナプスの除去過程が障害されていることを表している。これまでの報告から、登上線維
の除去過程は、分子機構のそれぞれ異なる前期(生後 7 日~12 日前後)と後期(生後 12 日
以降)の少なくとも 2 つの時期に分けられることが明らかになっている。本研究の結果は、
P/Q 型電位依存性カルシウムチャネルが、前期シナプス除去過程に関与することを示唆する。
また、この Cav2.1 KO マウスでは、登上線維の機能分化の過程にも障害が見られた。以
前の我々の研究から、生後すぐの小脳のプルキンエ細胞は、複数の弱い登上線維により多
重支配されているが、生後 1 週目に 1 本の登上線維のみが、他の同じ細胞を支配する登上
線維に比べて相対的に強化されることが明らかになっている(図 4 上段)。
コントロールマウスでは、以前の報告とほぼ同様に、生後 1 週目に 1 本の登上線維の選
択的な強化が観察されたが、Cav2.1 KO マウスでは、この過程が障害されていた。ただ、
Cav2.1 KO マウスでシナプスの強化が全く起こらないわけではない。本来なら 1 本の登上線
維のみが選択的に強化を受けるのに対し、Cav2.1 KO マウスでは、複数の登上線維が同等の
強化を受けていたために、相対的なシナプス強度にほとんど変化が見られなかったことが
分かった(図 4 下段)。この結果は、シナプス応答を強化する機構と、その強化を特定のシ
ナプスに振り分ける機構が別々に制御されていることを示唆している。P/Q 型電位依存性カ
ルシウムチャネルノックアウトマウスでは、後者の過程が障害されているため、複数の登
上線維が強化されていると考えられる。
図 4、P/Q 型電位依存性カルシウムチ
ャネル(Cav2.1)ノックアウトマウス
における、登上線維の機能分化の異常。
Control マウス(上段)では、生後 1 週
目に 1 本の登上線維の選択的な強化が
起こる。一方、Cav2.1 KO マウス(下
段)では、複数の登上線維が同等な強
化を受け、相対的なシナプス強度はほ
とんど変化しない。
これらの結果は、登上線維の機能分化と前期シナプス除去過程という、比較的生後発達
初期に起こる登上線維の刈り込みのイベントに、P/Q 型電位依存性カルシウムチャネルが必
須であることを示している。上記の研究実施内容(1)の研究結果と考え合わせると、Cav2.1
KO マウスで登上線維の機能分化の異常がみられるのは、全ての登上線維が細胞体上に存在
する時期とほぼ一致している。このことは、細胞体上で起こる競合に、P/Q 型電位依存性カ
ルシウムチャネル、及びその活動に伴う Ca2+流入が必須であることを示唆している。これ
まで、登上線維の機能分化と、前期シナプス除去過程については分子機構が明らかになっ
- 32 -
ていなかったため、本研究はこれらの点を探るための足掛かりになると思われる。
(2)研究成果の今後期待される効果
本研究により、多重支配登上線維間の競合は、すべての登上線維が細胞体上に投射して
いる時期に始まることが分かった。また、この競合過程に、P/Q 型電位依存性カルシウムチ
ャネルが必須であることも明らかになった。電位依存性カルシウムチャネルは、細胞の電
気活動に伴い、細胞外からの Ca2+の流入を促す。よって、登上線維間の競合には、Ca2+の流
入により誘導される活動依存的シナプス可塑性の関与が示唆される。実際、登上線維のシ
ナプス可塑性の存在が近年報告されている。しかし、今のところ、急性的・人工的に引き
起こされるシナプス可塑性と、数日間をかけて形態学的な変化を伴いつつおこる登上線維
の競合を結びつけて考えるには、いまだ知見が不十分である。今後は、これらの理解の溝
を埋めるような解析が必要になると思われる。
また、プルキンエ細胞の樹状突起の伸長は、生後 7 日齢ではすでに始まっているが、登
上線維の樹状突起への移動は生後 9 日齢にならないと起こらない。このことは、細胞体上
での登上線維間の競合があるレベルに達するまで、樹状突起への伸長を阻止する機構が存
在することを示唆する。また、加えて、強化された登上線維のみ樹状突起への移動を可能
にする(あるいはそれ以外の登上線維の侵入を阻害する)機構が存在することも予想され
る。今後は、これらの機構の解明を進める必要があると思われる。例えば、登上線維の伸
長に必要な接着因子等の分布が、生後発達に伴い変化するなどの可能性を追求したい。
さらに本研究により、生後 12 日齢以降に起こる登上線維の除去過程は、必要な登上線維・
不必要な登上線維にかかわらず、細胞体上のシナプスを非選択的に除去する作用がある可
能性が示唆された。以前の我々の解析から、この時期は後期シナプス除去過程に相当し、
代謝型グルタミン酸受容体 1 型(mGluR1)を介するシグナル伝達系(Gaq→PLCb4→PKCg)
が必須であることが明らかになっている。しかし、これ以降に働くシグナル伝達系や、最
終的に登上線維を形態学的に除去する機構については明らかになっていない。本研究から、
これらの分子がプルキンエ細胞の細胞体近傍に局在している可能性が示された。このこと
は今後、候補分子を絞り込むための手がかりになると思われる。
シナプス刈り込みは発達期の脳で広く観察される現象であり、機能的で健やかな脳の発
育に不可欠なものであると考えられている。今後は、小脳以外の他の脳領域におけるシナ
プス刈り込みの解析を進め、中枢神経系のシナプス刈り込みの原理の解明にせまる必要が
ある。このとき、登上線維-プルキンエ細胞シナプスの解析から得られた様々な知見は、
他の脳領域の研究の足掛かりとして大きく貢献することになると思われる。登上線維-プ
ルキンエ細胞シナプスは、中枢神経系において入力線維の変化を解析できる数少ない実験
系の一つであり、1 本 1 本の入力線維間の変化など、現在の技術水準では他の中枢神経系で
はほとんど不可能な実験も可能である。よって本研究により明らかになった様々な知見を
礎に、生後発達期シナプス刈り込みの理解がさらに進むことが期待される。
さらに本研究は、神経回路障害時に働く機構の解明にも貢献すると思われる。事故や病気
により一時的に神経機能が障害された場合でも、時間がたつと徐々に機能が回復する場合が
ある。この過程は、リハビリテーションなどを繰り返し行うことにより、回復を亢進するこ
とができる(加藤、塚田グループ)
。繰り返し練習することは、神経回路を何度も電気的に活
動させることに相当すると考えられ、恐らくこのことが、失われた神経回路に代わる、新た
な機能的神経回路の再編成に必要であると思われる。また、障害領域においては、神経細胞
の抑制性シナプス伝達が、幼若神経回路のように興奮性になる(鍋倉 G、福田グループ)
。こ
れらのことは、障害領域では一時的に幼若神経細胞のように可塑的変化が起こりやすい状態
になり、神経活動依存的に回路を再編成している可能性を示唆する。このプロセスは、生後
発達期のシナプス刈り込みで起こる現象と非常によく似ており、同じ様なメカニズムが働い
ている可能性が高い。メカニズムの相同性については今後のさらなる検証が必要ではあるが、
生後発達期シナプス刈り込みの研究から得られた成果は、将来的には神経障害からの回復の
ための方法論の確立や、創薬などに貢献できる可能性が考えられる。
- 33 -
§5
成果発表等
(1)原著論文発表
(国内(和文)誌 10 件、国際(欧文)誌 91 件)
<鍋倉グループ>
1. Suzuki, H., Kadowaki, T., Maeda, M., Sasaki, H., Nabekura, J., Sakaguchi, M., & Mihara,
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(2)その他の著作物(総説、書籍など)
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<鍋倉グループ>
1. 鍋倉淳一、石橋仁、張一成、賀数康弘:発達後期に生じるシナプス伝達物質のスイッ
チング 医学のあゆみ vol 212(10) 897-903 (2005)
2.
鍋倉淳一: 神経回路の発達:子どもの脳から大人の脳へ.“こどもの脳から大人の脳へ”
(脳の世紀推進会議 編), クバプロ, 東京, pp 41-68 (2006)
3.
鍋倉淳一:発達する脳を光で見てみよう爆発する光科学の世界 立花隆監修 クバプロ
PP195-214 (2007)
4.
鍋倉淳一:脳機能の発達と回復―神経回路の再編成―
(2008)
岡崎市医師会 52(297)PP28-31
<加藤グループ>
5. 加藤宏之: Brain attack 時代の脳代謝測定 Near infrared による脳代謝測定. 脳循環代謝
16, 290-294, (2004).
6.
加藤宏之: 光トポグラフィーによる脳機能診断. Mebio 22, 82-87, (2005).
7.
渡辺英寿: 失語の近赤外線光トポグラフィー. Clinical Neuroscience 24, 763-766, (2006).
8.
渡辺英寿: 光トポグラフィーの臨床応用と今後の展望. 医学検査 55, 1173-1185, (2006).
9.
加藤宏之: 高脂血症治療による老年認知障害予防のエビデンス. Mebio 23, 6-13, (2006).
10. 武田湖太郎: 近赤外分光法 (Near Infrared Spectroscopy: NIRS)-原理と基礎-. Journal of
Total Medical Imaging Technology 17, 8-11, (2006).
11. 加藤宏之: fMRI による脳卒中後の運動・言語機能回復機序の解明と臨界期の同定.
INNERVISION 21, 57, (2006).
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12. 潮見泰藏: 脳卒中に対する標準的理学療法介入. 文光堂, 2007.
13. 渡辺英寿: 脳神経外科における光トポグラフィーの応用. 臨床神経生理学 35, 272,
(2007).
14. 渡辺英寿: 光トポグラフィーによる脳機能の計測. BRAIN and NERVE: 神経研究の進歩
59, 459-466, (2007).
15. 渡辺英寿: 近赤外線光トポグラフィーによる脳機能計測. 脳 21 10, 293-298, (2007).
16. 渡 辺 英 寿 : ナ ビ ゲ ー シ ョ ン シ ス テ ム に よ る 脳 神 経 外 科 手 術 へ の 貢 献 . Clinical
Neuroscience 25, 114-115, (2007).
17. 武田湖太郎, 加藤宏之: Near-infrared spectroscopy-計測原理と臨床応用-. 脳科学とリ
ハビリテーション 7, 5-14, (2007).
18. 横田英典, 小黒恵司, 渡辺英寿: てんかん外科の術前診断の現状. 脳神経外科ジャーナ
ル 16, 164-170, (2007).
19. 小黒恵司, 横田英典, 山口崇, 宮田貴広, 庄島正明, 渡辺英寿: 言語優位半球同定のた
めの光トポグラフィーの有用性, アミタールテストとの比較. 臨床神経生理学 35, 401,
(2007).
20. 加藤宏之: 脳血管障害 Microbleeds の臨床的意義とその対応. Annual Review 神経 2007,
中外医学社, p.133-140, 2007.
21. 加藤宏之: 脳機能再構築に関する脳機能画像診断の実際. 理学療法科学 22, 7-12,
(2007).
22. 潮見泰藏: 科学的根拠に基づく理学療法―理論を実践に生かすヒント. エルゼビア・ジ
ャパン株式会社, 2008.
23. 武田湖太郎, 加藤宏之, 渡辺英寿: 近赤外光トポグラフィーによる運動機能の評価. 臨
床脳波 50, 397-404, (2008).
24. 武田湖太郎: 近赤外脳機能計測のリハビリテーション領域への応用における信号処理.
国際医療福祉大学紀要 12, 72-78, (2008).
25. 小黒恵司, 横田英典, 渡辺英寿: 脳神経外科疾患と脳波 光トポグラフィーによる非侵
襲的言語機能の計測. 臨床脳波 50, 110-117, (2008).
26. 小黒恵司, 横田英典, 渡辺英寿: 光トポグラフィーによる高次脳機能の計測. 神経内科
68, 70-81, (2008).
27. 小黒恵司, 横田英典, 渡辺英寿: 近赤外線光イメージングによる非侵襲脳機能モニタリ
ングの臨床応用. CI 研究 29, 173-182, (2008).
28. 渡辺英寿: NIRS(近赤外線スペクトロスコピー)による脳機能画像. 細胞 41, 143-146,
(2009).
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Medicine 46, 17-21, (2009).
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-近赤外分光法を用いた事例研究-. 国際医療福祉大学紀要 14, (2009).
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using recombinant adeno-associated viral vectors. Expert Opinion on Biological Therapy, 5,
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36. 塚田秀夫:機能的画像計測による脳循環代謝および神経伝達機能の測定. 認知症治療薬
開発の最前線, 齋藤 洋, 阿部和穂 編, シーエムシー出版,153-159 (2006).
37. 塚田秀夫, 西村伸太郎:第4章 PET イメージング技術、4.非臨床評価. マイクロド
ーズ臨床試験 理論と実践 - 新たな創薬開発ツールの活用に向けて -, 杉山雄一,栗
原千絵子 編,じほう,162-167 (2006)
38. 塚田秀夫:1.病態モデル動物における脳分子イメージング. 脳循環代謝 18, 141-144
(2006)
39. 塚田秀夫:第3章 新しい分子イメージングの活用,2.医薬品開発への分子イメージン
グの応用,3 動物 PET による薬理作用・治療効果の前臨床評価. 遺伝子医学 MOOK, 佐
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ルニューロサイエンス 24, 153-156 (2006).
50. Kumada, T., Jiang , Y., Cameron, D. B. & Komuro, H.: How does alcohol impair neuronal
migration? Journal of Neuroscience Research 85, 465-470 (2007).
51. Jiang, Y., Kumada, T., Cameron, D. B. & Komuro H.: Cerebellar granule cell migration and the
effects of alcohol. Developmental Neuroscience 30, 7-23 (2008).
52. 福田敦夫:動物モデルからヒトへ. ベビーサイエンス 8, 33-35 (2009).
<橋本グループ>
53. Hashimoto, K. & Kano, M.: Postnatal development and synapse elimination of climbing fiber
to Purkinje cell projection in the cerebellum. Neuroscience Research 53, 221-228 (2005).
54. 橋本浩一,狩野方伸: 生後発達における小脳登上線維-Purkinje 細胞シナプスの成熟.
医学のあゆみ 212,891-896(2005).
55. 橋本浩一,狩野方伸: 登上線維-プルキンエ細胞シナプスの生後発達.遺伝子制御に
よる選択的シナプス強化・除去機構の解明,39-67(2005)
.
56. 橋本浩一,狩野方伸: 小脳におけるシナプス刈り込みの分子基盤.蛋白質・核酸・
酵素 53,495-499(2008).
57. Kano, M., Hashimoto, K. & Tabata, T.: Type-1 metabotropic glutamate receptor in cerebellar
Purkinje cells: a key molecule responsible for long-term depression, endocannabinoid
signalling and synapse elimination. Philosophical transactions of the Royal Society of London.
Series B, Biological sciences 363, 2173-2186 (2008).
58. Hashimoto, K., Yoshida, T., Sakimura, K., Mishina, M., Watanabe, M. & Kano, M.: Influence
of parallel fiber-purkinje cell synapse formation on postnatal development of climbing
fiber-Purkinje cell synapses in the cerebellum. Neuroscience. 162, 601-611 (2009).
59. Kano, M. & Hashimoto, K.: Synapse elimination in the central nervous system. Current
Opinion in Neurobiology 19, 154-161 (2009).
60. 橋本浩一,狩野方伸:
発達期の小脳プルキンエ細胞におけるシナプス刈り込み.細
- 45 -
胞工学,印刷中
(3)国際学会発表及び主要な国内学会発表
①招待講演
(国内会議 85 件、国際会議 27 件)
<鍋倉グループ>
1. 鍋倉淳一:環研・生理研合同シンポジウム「発達期における抑制性神経回路の再編成
-伝達物質のスイッチング」 2005 年 10 月 31 日,岡崎
2. 鍋倉淳一:発達期におこる神経伝達のスイッチング
端,2006 年 9 月,神奈川湘南村
第 3 回バイオサイエンスの最先
3. 鍋倉淳一:2 光子励起法によるミクログリアの in vivo 動態. 特定領域グリア回路網サ
マーワークショップ,2007 年 7 月,熱海.
4. 鍋倉淳一:脳機能の発達と回復,-神経回路の再編成-.岡崎医師会講演会,2007 年 11 月,
岡崎
5. Wake, H., Nabekura, J.: Microglia surveillance of synapses in the normal and damaged brain.
Advanced non-linear imaging and fluorescent-based biosensor (NIPS-JST International
Workshop) 2008 年 4 月 18 日,岡崎
6. 鍋倉淳一:フェント秒パルスレーザーを利用した多光子励起法による神経回路イメー
ジング,Crest 12,2008 年5月,東京
7. Nabekura, J.: Remodeling of Neuronal Circuits in Development , The 19th FUKUOKA
INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON PEDIATRIC/MATERNAL-CHILD HEALTH
RESEARCH,2008 年 9 月 6 日,福岡
8. 鍋倉淳一:2 光子励起法による生体内神経回路の観察、第 9 回医療・バイオデバイス応
用レーザー専門委員会、2008 年 9 月 26 日,九州
9. Nabekura, J.: Visualization of fine structures and motility of neurons and glias in living animals
with multiphoton excitation microscopy, Chinese Society for Anatomical Sciences,2008 年 10
月,西安,中国
10.鍋倉淳一:神経回路イメージング
年 12 月 6 日,東京
多次元共同脳科学推進センターシンポジウム,2008
11.Nabekura, J.: Remodeling of neuronal Circuits in Development and Recovery. 2009 IUPS
International Conference of Physiological Sciences,2009 年,Busan,韓国
12.Nabekura, J.: Remodeling of Neural Circuits in development and repair. 2nd SERC-DST
SCHOOL IN NEUROSCIENCE, Indian Institute for Science Bangalore India, 2009 年 2 月
14-16 日,Bangalore India
13.Nabekura, J.: Technical developments in the study of Neurons and Neuronal Circuits. 2nd
SERC-DST SCHOOL IN NEUROSCIENCE, Indian Institute for Science Bangalore India,
2009 年 2 月 14-16 日,Bangalore India
- 46 -
14.Nabekura, J.: Developmental changes in synaptic transmission-transmitter switching in an
inhibitory circuit. 2nd SERC-DST SCHOOL IN NEUROSCIENCE, Indian Institute for Science
Bangalore India, 2009 年 2 月 14-16 日,Bangalore India
15.Nabekura J.: In vivo two-photon imaging of microglia –synapse interactions in healthy and
damaged brain. Symposium on Cellular Neuroscience and Imaging Techniques, 2009 年 5 月 6
日,Sydney, Australia
16.鍋倉淳一:発達期の神経回路機能の再編成,第 17 回脳の世紀シンポジウム,2009 年 9 月 30
日,東京
<加藤グループ>
17. 加藤宏之: 脳機能再生・脳機能画像診断に関するトピックス. 栃木県作業療法士会研修
会, 2004 年 10 月 23 日, 宇都宮市.
18. 加藤宏之: 最近の脳梗塞の診断と治療とガイドライン. 那須郡市医師会黒羽支部会特
別講演会, 2005 年 2 月 8 日, 黒羽町.
19. 加藤宏之: 脳機能再生におけるリハビリテーションへの展望. 第 8 回栃木県理学療法士
学会, 2005 年 3 月 13 日, 鹿沼市.
20. 渡辺英寿: 近赤外線光イメージングの臨床応用. 第 7 回ヒト脳機能マッピング学会,
2005 年 3 月 19-20 日, 文京区.
21. 加藤宏之: 心房細動による心原性脳梗塞の診断と治療. 第 10 回県北・呼吸と循環の会,
2005 年 8 月 03 日, 大田原市.
22. 加藤宏之: 脳梗塞急性期の画像診断. 第 5 回ブレイン・アタックフォーラム, 2005 年 11
月 19 日, 仙台市.
23. Kato, H.: Ischemic tolerance: an inherent mechanism of neuroprotection. International
Congress of Neuroscience and Molecular Imaging, 2006 年 1 月 22 日, Linkou, Taiwan.
24. 加藤宏之: 脳虚血に対するピタバスタチンの神経細胞保護作用. 第 5 回星陵談話会 in 栃
木, 2006 年 1 月 26 日, 宇都宮市.
25. 武田湖太郎: 近赤外分光法 (Near Infrared Spectroscopy: NIRS) ~原理とその可能性に
ついて~. 総合医用画像技術研究会, 2006 年 2 月 25 日, 港区.
26. 武田湖太郎: 脳卒中片麻痺の機能回復に伴う脳活動領域の変化. 第 13 回玉川大学 21 世
紀 COE プログラム COE 若手の会談話会, 2006 年 3 月 07 日, 町田市.
27. 渡辺英寿: 光トポグラフィーによるてんかん焦点の診断. 第 35 回山陰てんかん懇話会,
2006 年 06 月 10 日, 米子市.
28. 渡辺英寿: 脳と言葉. 国際医療福祉大学 公開講座, 2006 年 06 月 22 日, 大田原市.
29. 加藤宏之: 脳卒中予防における脂質管理の意義. 那須郡市医師会 学術講演会, 2006 年
11 月 22 日, 那須塩原市.
30. 下田信明: 上肢・手の機能へのアプロ-チ. 作業療法士協会 現職者研修会, 2007 年 1 月
- 47 -
27 日, 大田原市.
31. 加藤宏之: 脳機能再構築に関する脳機能画像診断の実際. 第7回理学療法科学学会春
季研修会, 2007 年 3 月 24 日, 那須塩原市.
32. 渡辺英寿: 導入プレセンテーション:IGS(Image Guided Surgery)の現状と今後. 第 16 回脳
神経外科手術と機器学会, 2007 年 4 月 13 日, 文京区.
33. 渡辺英寿: てんかんの術前診断における光トポグラフィーの応用. 第 62 回岡山てんか
ん懇話会, 2007 年 6 月 21 日, 岡山市.
34. Kaneko, J., Takeda, K., Shiomi, T., Shimoda, N., Ogano, M., Maruyama, H. & Kato, H.:
Measurement of cerebral activation during a weight-bearing task of a lower limb using near
infrared spectroscopy. The Ho Chi Minh City Physical Therapy Conference, 2007 年 08 月 04
日, Ho Chi Minh City, Vietnam.
35. 渡辺英寿: 光トポグラフィーによるてんかん焦点の診断. 第 14 回新潟神経疾患研究会,
2007 年 8 月 31 日, 新潟市.
36. 今井樹: 脳損傷後のリハビリテーションに活用したい知識・話題-もう少し臨床を深く
考えてみよう!-. PT・OT スキルアップセミナー, 2007 年 10 月 27 日, さいたま市.
37. 渡辺英寿: 光トポグラフィーによる新しい脳機能計測の臨床. 第 31 回東京電機大学公
開講座 ME 講座 先端技術がひらく医療と福祉の未来, 2007 年 11 月 14 日, 千代田区.
38. 今井樹: 脳損傷後の回復機序「環境・課題と脳の可塑的変化」-機能的課題指向型介入
に関連して-. 理学療法士協会 第 935 回現職者講習会, 2007 年 12 月 01-02 日, 川越市.
39. 武田湖太郎: NIRS を用いた脳卒中片麻痺例の脳機能評価-リハビリテーション場面に
おける計測と実際-. 東京湾岸リハビリテーション病院 特別講演, 2007 年 12 月 13 日,
習志野市.
40. 下田信明: 要介護者の個別機能訓練とリハビリテ-ションについて. 栃木県老人福祉
施設協議会研修会, 2008 年 3 月 10 日, 宇都宮市.
41. 武田湖太郎: リハビリテーション領域における NIRS 計測-脳卒中片麻痺例の脳機能評
価を中心に-. 日立製作所 基礎研究所招待講演, 2008 年 5 月 16 日, 比企郡鳩山町.
42. 今井樹: 脳損傷後の回復機序「環境・課題と脳の可塑的変化」. 理学療法科学学会 第 1
回脳卒中講習会, 2008 年 7 月 5 日, 川越市.
43. 加藤宏之: 脳機能再生・脳機能画像診断. 第 42 回日本作業療法士協会 全国研修会, 2008
年 10 月 04 日, 栃木県宇都宮市.
44. 武田湖太郎: 非侵襲脳機能計測機器の臨床および臨床研究における有用性-NIRS によ
る脳機能評価とリハビリテーション領域における利用-. 第 15 回脳機能とリハビリテ
ーション研究会 2008 年 10 月 5 日, 江戸川区.
45. 武田湖太郎: 光トポグラフィにおける計測・解析の詳細 リハビリテーション分野にお
ける応用. 日立 光トポグラフィユーザ会, 2008 年 11 月 29 日, 千代田区.
- 48 -
46. 今井樹: 脳損傷後の回復機序「環境・課題と脳の可塑的変化」-機能的課題指向型介入
に関連して-. 理学療法士協会 第 1009 回現職者講習会, 2008 年 12 月 6 日, 川越市.
47. 金子純一朗: 動作分析からみた運動課題. 第 9 回理学療法科学学会春期研修会プログラ
ム, 2009 年 3 月 21-22 日, 那須郡那須町.
48. 潮見泰藏: 機能的動作に対する戦略的評価と課題指向型介入. 第 9 回理学療法科学学会
春期研修会プログラム, 2009 年 3 月 23 日, 那須郡那須町.
49. 渡辺英寿: NIRS の基礎と臨床 NIRS の臨床神経学への応用. 第 14 回認知神経科学会学
術集会, 2009 年 7 月 25-26 日, 目黒区.
<塚田グループ>
50. 塚田秀夫:脳科学研究における PET - 動物 PET 研究の現状と可能性 -. 第 32 回日本
脳科学会, 2005 年 6 月 3 日, 千葉
51. Tsukada, H.: Application of Animal PET for Molecular Imaging. BioJapan 2005, 2005 年 9 月 7
日, Yokohama, Japan
52. 塚田秀夫:マイクロダイアリシス法の PET 研究への応用. 第 10 回神経科学領域におけ
る分子モニタリングシンポジウム, 2005 年 11 月 22 日, 東京
53. 塚田秀夫:病態モデル動物における脳分子モニタリング. 第 17 回日本脳循環代謝学会,
2005 年 11 月 25 日, 名古屋
54. Tsukada, H.: Evaluation of 11C-labeled ligands for α7 nicotinic acetylcholine receptors.
PACIFICHEM 2005, 2005 年 12 月 17 日, Hawaii, USA
55. 塚田秀夫:病態モデル動物における創薬のための生体分子イメージング. 第7回創薬ビジョ
ンシンポポジウム, 2006 年 2 月 23 日, 東京
56. Tsukada, H.: Application of positron imaging for drug development. Taiwan Atomic Energy
Forum, 2006 年 4 月 28 日, Longtan, Taiwan
57. Tsukada, H.: PET imaging of serotonergic system in the conscious monkey brain. The 7th
Biennial Meeting of the Asia Pacific Society for Neurochemistry, 2006 年 7 月 4 日, Singapore,
Singapore
58. Tsukada, H: Application of PET and planar positron imaging system (PPIS) for small animal
imaging. The Second Hangzhou International Molecular Imaging Conference & The First
Small Animal Molecular Imaging Conference, 2006 年 9 月 17 日, Hangzhou, China
59. 塚田秀夫:分子イメージングが変える医薬品開発. 第6回新光バイオシンポポジウム,
2006 年 10 月 4 日, 東京
60. 塚田秀夫:動物 PET による分子イメージングと創薬研究. 第3回 Molecular Imaging
研究会, 2006 年 11 月 9 日, 鹿児島
61. 塚田秀夫:創薬と再生医療の分子イメージング. 分子イメージング研究シンポジウム
2007―創薬プロセスの革新―, 2007 年 1 月 17 日, 神戸
- 49 -
62. 塚田秀夫:動物 PET と創薬. 第9回日本ヒト脳機能マッピング学会特別講演, 2007 年 3
月 17 日, 秋田
63. 塚田秀夫:動物 PET による虚血性神経障害のイメージング. 第 80 回日本薬理学会年会
シンポジウム, 2007 年 3 月 15 日, 名古屋
64. 塚田秀夫:効率的な医薬品開発を目指した動物 PET による前臨床評価の可能性. 日本
薬学会第 127 年会シンポジウム, 2007 年 3 月 29 日, 富山
65. Tsukada, H.: Molecular Imaging of Brain Aging: PET Study in Monkeys. CINP Asia-Pacific
2008, 2008 年 3 月 3 日, Kuala Lumpur, Malaysia
66. 塚田秀夫:動物における分子イメージング最先端. 第 21 回日本薬物動態学会ワークシ
ョップ, 2007 年 4 月 12 日, 東京
67. 塚田秀夫:PET と生体分子イメージング. 日本学術振興会分子ナノテクノロジー第 174
委員会, 2007 年 6 月 20 日, 浜松
68. 塚田秀夫:PET 分子イメージング法の医薬品開発への応用. 第 13 回 CYPRIS 技術交流
会, 2007 年 11 月 3 日, 仙台
69. 塚田秀夫:In vitro や動物実験を含めたプレクリニカルリサーチ. PET 科学アカデミー,
2007 年 11 月 4 日, 神戸
70. 塚田秀夫:PET を用いた霊長類の分子イメージング研究. 霊長類医科学フォーラム,
2007 年 11 月 6 日, 筑波
71. 塚田秀夫:PET イメージングの最新動向. SHIMADZU BIOTECH ライフサイエンスセミ
ナー~実験動物用 PET イメージングの最前線~, 2008 年 2 月 26 日, 東京
72. 塚田秀夫:PET イメージングの最新動向, SHIMADZU BIOTECH ライフサイエンスセミ
ナー~実験動物用 PET イメージングの最前線~, 2008 年 3 月 7 日, 大阪
73. 塚田秀夫 : PET による分子イメージングと創薬. 第24回日本 DDS 学会, 2008 年 6 月
30 日. 東京
74. 塚田秀夫 : PET を用いた分子イメージング法による脳機能計測:基礎研究から創薬研
究へ. 第14回日本脳代謝モニタリング研究会, 2008 年 7 月 5 日, 東京
75. 塚田秀夫 : PET による分子イメージングと創薬. 政策研究大学院大学 TR 研究会, 2008
年 8 月 1 日, 東京
76. 塚田秀夫 : PET を用いた分子イメージング法による生体機能研究. 第13講研究開発
リーダー実務講座2008, 2008 年 8 月 6 日, 大阪
77. 塚田秀夫 : In vitro や動物実験を含めたプレクリニカルリサーチ. PET 科学アカデミー,
2008.08.07, 神戸
78. 塚田秀夫 :
PET を用いた分子イメージング法による脳機能計測:基礎研究から創薬
- 50 -
研究へ. 慶応義塾大学中央機器テクニカルセミナー, 2008 年 10 月 15 日, 東京
79. 塚田秀夫 : PET を用いた分子イメージング法による前臨床研究. 放射線医学総合研究
所 第 3 回分子イメージング研究センターシンポジウム, 2009 年 1 月 22 日, 千葉
80. 塚田秀夫 : 動物用 PET の基礎研究および創薬研究への応用. 理化学研究所 第13回
理事長ファンドワークショップ「創薬研究基盤システム構築の展開」, 2009 年 2 月 7 日,
掛川
81. 塚田秀夫 : PET による分子イメージングと創薬. 大阪大学大学院教育改革支援プログ
ラム「創薬推進教育」第2回 創薬とイメージングに関するシンポジウム, 2009.02.09, 大
阪
82. Tsukada, H., Nishiyama, S., Fukumoto, D., Kakiuchi, T.: Protective effects of minocycline on
methamphetamine-induced dopaminergic neuronal damage: a positron emission tomography
(PET) study with conscious monkeys. Ehrlich II – 2nd World Conference on Magic Bullets,
2008 年 10 月 3 日, Nurnberg, Germany
83. 塚田秀夫:PET を用いた分子イメージング法による脳機能計測:基礎研究から創薬研
究へ. 慶応義塾大学中央機器テクニカルセミナー, 2008 年 10 月 15 日, 東京
84. 塚田秀夫:PET による薬効・毒性予測の可能性. 日本薬物動態学会 第2回ビジョンシ
ンポジウム, 2009 年 6 月 6 日, 東京
85. 塚田秀夫:In vitro や動物実験を含めたプレクリニカルリサーチ. 理研 PET サマースク
ール, 2008 年 8 月 7 日, 神戸
86. 塚田秀夫:PET を用いた分子イメージングと創薬. 第 33 回 星薬科大学大学院・研究科
助手会・大学院自治会 合同公開セミナー, 2009 年 10 月 10 日, 東京
<福田グループ>
87.Fukuda, A.: Monitoring the dynamics of neural functions modulated by intracellular Cl-.
Frontiers in Cellular Neuroimaging RIKEN Brain Science Institute workshop, 2005 年 6 月
17-22 日, Wako, Japan
88.Fukuda, A., Yamamoto, S., Yamada, J., Ueno S, Kubota, H. & Yamamoto, S.: A novel
presynaptic cholinergic modulatory mechanism affecting GABAergic transmission. The 5th
Japan-Korea Joint Symposium of Brain Sciences, and Cardiac and Smooth Muscles, 2005 年 7
月 22-24 日, Kitakyusyu, Japan
89.Fukuda, A.: The “dynamic Cl- homeostasis hypothesis” on the development and the
pathogenesis of the brain. The 5th Hamamatsu-Kyungpook Joint Medical Symposium, 2005 年
9 月 23 日, Daegu, Korea
90.Fukuda, A.: Imaging approaches for exploration of neural functions modulated by intracellular
Cl-. The 6th International Symposium on Medical Photonics “Take a Look into Brains in
Function and Dysfunction”, 2006 年 3 月 1 日, Hamamatsu, Japan
91.Fukuda, A.: Cl- homeostasis ,GABA and glycine regain immature properties during abnormal
lamination following cortical focal freeze-lesion. シンポジウム“Re-arrangement of neural
- 51 -
circuits during recovery and development”, 第 29 回日本神経科学大会, 2006 年 7 月 19-21
日, 京都
92.Fukuda, A., Qian, T., Nakamura, M., Furukawa, T., Yamada, J., Kouchi, T., Kilb, W., Luhmann,
H. J. & Nakahara, D.: Endogenous taurine facilitates the horizontal excitatory
neurotransmission in the marginal zone of the immature cortex. 6th Korea-Japan Joint
Symposium, 2006 年 10 月 13-14 日, Soul, Korea
93.福田敦夫:大脳皮質 V 層錐体細胞への GABA 作動性シナプス伝達に関するシナプス前と
シナプス外の新知見.平成 18 年度生理学研究所研究会「シナプス伝達の細胞分子調節
機構」,2006 年 12 月 4-5 日, 岡崎
94.Fukuda, A.: Roles of NKCC1 and taurine in early neocortical development. NEUROSCIENCE
SEMINAR SERIES, 2006 年 12 月 8 日, Helsinki, Finland
95.福田敦夫:てんかん病態研究における能動的 Cl-ホメオスタシス仮説の役割. 第 62 回東海て
んかん集談会, 2007 年 2 月 24 日, 浜松
96.福田敦夫:脳の異常反応を引き起こす細胞内分子機構を見る. 県民フォーラム 21世紀
COE プログラムジョイントシンポジウム「知の創造と知の集積-静岡からの発信」, 2007 年 3 月
15 日, 静岡
97.Fukuda, A.: Roles of Cl- transporters in development, injury and recovery of neural network.
第 84 回日本生理学会大会, 2007 年 3 月 20-22 日, 大阪
98.Fukuda, A.: Modal shift of the tonic GABAA receptor-mediated conductance during neocortical
development. 第 30 回日本神経科学大会, 2007 年 9 月 10-12 日, 横浜
99.福田敦夫: “How does chloride ion modulate brain function?”. 第 12 回静岡健康・長寿学術フ
ォーラム, 2007 年 10 月 19-20 日, 静岡
100. 福田敦夫:脳神経細胞の応答の多様性を調べる研究方法と課題.「メディカルイノベーション
フォーラム 2007HAMAMATSU」, 2007 年 11 月 20 日, 浜松
101. Fukuda, A., Wei, B., Furukawa, T., Kumada, T., Okabe, A., Ohno, K. & Sato, K.: Rat facial
hyperalgesia induced by the trigeminal nerve constriction is associated with changes in Cltransporters expression in the spinal nucleus and the ganglion. The 7th Korea-Japan Joint
Symposium of Brain Sciences, and Cardiac and Smooth Muscles, 2007 年 12 月 7-9 日, Sendai,
Japan
102. 福田敦夫:GABA 機能逆転の Cl-ホメオダイナミクス. 第 6 回京都神経科学セミナー,
2008 年 2 月 28 日, 京都
103. Fukuda, A.: The Cl- homeo-dynamics modulates GABA actions and hence the neural network
dynamics. ISTC-RIKEN BSI workshop (44th Japan Workshop): Bridging non-linear dynamics
with cellular and molecular neuroscience, 2008 年 3 月 18-19 日, Wako, Japan
104. 福田敦夫:てんかん病態の新しい仮説としての能動的 Cl-ホメオスタシス. 第 14 回漆山
てんかん懇話会, 2008 年 6 月 14 日, 静岡
105. 福田敦夫:研究者に必要な identity とは.文部科学省特定領域研究「細胞感覚」第三回
- 52 -
若手の会
メッセージ講演, 2008 年 12 月 16-17 日,蒲郡
106. Fukuda, A., Furukawa, T., Morishima, T. & Kumada, T.: Ambient GABA and taurine during
corticogenesis. (In Symposium 10. Neurobiology and Pathophysiology) 2009 International
Union of Physiological Sciences, International Conference of Physiological Sciences in
conjunction with The 8th Korea-Japan Joint Symposium of Brain Sciences, and Cardiac and
Smooth Muscles, 2009 年 1 月 15-17 日, Busan, Korea
107. Fukuda, A.: Physiological roles of taurine-mediated tonic GABAA-receptor activation in
corticogenesis. II the International Symposium Topical Problems of Biophotonics-2009, 2009
年 7 月 19-24 日, Nizhny Novgorod, Russia
108. Fukuda, A.: Physiological significance of taurine-mediated Cl- conductances during
corticogenesis. XXXVI International Union of Physiological, 2009 年 7 月 21-8 月 1 日, Kyoto,
Japan
109. Fukuda, A., Furukawa, T., Morishima, T. & Kumada, T.: Endogenous taurine tonically activates
GABAA receptors in embryonic mouse neocortex. International Joint Symposium: Physiology
of Anion Transport and Cell Volume Regulation, 2009 年 8 月 3-6 日, Okazaki, Japan
<橋本グループ>
100. 橋本浩一,狩野方伸:小脳登上線維-プルキンエ細胞シナプスの生後発達における電位
依存性カルシウムチャネルの役割.生理学研究所研研究会,2004 年 10 月,岡崎.
101. Hashimoto, K.: Mechanisms for refinement of climbing fiber to Purkinje cell Synapses during
postnatal development. 理研 BSI, 2008 年 5 月,埼玉.
102. 橋本浩一:小脳登上線維−プルキンエ細胞シナプスの生後発達過程 2009 年 生理学研
究所研究会「シナプス可塑性の分子的基盤」.2009 年 6 月,岡崎.
(国内会議 104 件、国際会議 5 件)
② 口頭発表
<鍋倉グループ>
1. 鍋倉淳一:「回復は発達を繰り返す?」 「脳と機能発達と学習メカニズムの解明」
第 1 回公開シンポジウム,2005 年 11 月 19 日,東京
2. 和気弘明、渡部美穂、鍋倉淳一:神経特異的 KCC2(K+-Cl- cotransporter)のリン酸化と神
経細胞虚血障害時における GABA 作用の経時的変化。第 52 回中部日本生理学会,2005
年 9 月,名古屋
3. 西巻拓也、張 一成、鍋倉淳一:上オリーブ核に入力する抑制性シナプス前終末の
GABAB 受容体のはたらき,第 52 回 中部日本生理学会,2005 年 9 月,名古屋
4. Nabekura, J.: Re-arrangement of neuronal circuits function in development,第 29 回日本神経
科会,2006 年 7 月,京都
5. Nabekura, J.: Transmitter switching in developing circuits and a new approach for circuit
remodeling. The6th Korea-Japan Joint symposium of cardiovascular, smooth muscle and
neuroscience,2006 年 10 月,Seoul, Korea
- 53 -
6. 和気弘明, 高鶴裕介, 根本知己, 鍋倉淳一:2 光子顕微鏡による In Vivo Imaging. 第5回
理研・分子研合同シンポジウム エクストリームフォトニクス研究 (シンポジウム発
表)2007 年 4 月,和光.
7. 和気弘明, 江藤圭, 稲田浩之, 高鶴裕介, 根本知己, 鍋倉淳一:多光子励起法による大脳
皮質の in vivo imaging. 平成19年度生理学研究所研究会「グリア細胞による脳機能調
節機構の解明 新しいグリア研究の手がかりを求めて」2007 年 4 月,岡崎.
8. Wake, H.: Early changes in KCC2 phosphorylation in response to neuronal stress results in
functional downregulation. BMO seminar Max Plank institute, 2007 年 6 月,German,
9. 石橋 仁: 機械的に急性単離した中枢ニューロンを用いた神経伝達物質放出機構の電
気生理学手的解析. 生理学研究所昼食セミナー, 2007 年 7 月,岡崎.
10.鍋倉淳一:発達/障害による K-Cl 共役担体機能制御と GABA 応答のモーダルシフト.
特定領域「細胞感覚」夏の班会議,2007 年 8 月,葉山.
11.渡部美穂, 和氣弘明, 鍋倉淳一:カリウム-クロライド共役担体 KCC2 の機能発現制御.
特定領域「細胞感覚」夏の班会議,2007 年 8 月,葉山.
12.石橋 仁:脱分極が Ca2+ 流入に依存せずに伝達物質放出を増強する機序とその生理的
意義の解明. 平成19年度特定領域研究「統合脳」合同班会議,2007 年 8 月,札幌.
13.和気弘明, 根本知己, 鍋倉淳一: Long term imaging of fine structural plasticity of neurons
and glia in damaged cerebral cortex of living mouse. 第 30 回日本神経科学大会・ 第 50 回
日本神経化学会大会・第 17 回日本神経回路学会大会、合同大会(Neuro 2007)
(シンポ
ジウム発表)
,2007 年 9 月,横浜.
14.鍋倉淳一, 和気弘明:Interaction of microglias and neurons: in vivo observation. International
Symposium:Recent advances in glial research ,2007 年 10 月,岡崎.
15.鍋倉淳一:光でみる脳回路の変化.クレスト「脳学習」第 3 回公開シンポジウム,2007
年 10 月,東京.
16.西巻拓也:抑制性伝達物質の GABA からグリシンへのスイッチングの生理学的意義の
解明. 第4回総合研究大学院大学生命科学研究科合同セミナー,2007 年 10 月,岡崎.
17.渡部美穂, 和氣弘明, 鍋倉淳一:GnRH ニューロンの活動性制御機 構における性差の解
明. 特定領域「性分化」班会議,2007 年 10 月,掛川.
18.渡部美穂, 和氣弘明, 鍋倉淳一:カリウム-クロライド共役担体 KCC2 の機能発現制御.
生理学研究所研究会 シナプス伝達ダイナミクス解明の新戦略-シナプス伝達の細胞
分子調節 機構,2007 年 11 月,岡崎.
19.鍋倉淳一, 渡部美穂:K-Cl 共役担体のリン酸化・脱燐酸化による機能制御. 特定領域
「細胞感覚」冬の班会議,2007 年 12 月,岡崎.
20.渡部美穂, 和氣弘明, 鍋倉淳一:カリウム-クロライド共役担体 KCC2 の機能発現制御.
特定領域「細胞感覚」冬の班会議,2007 年 12 月,岡崎.
- 54 -
21.鍋倉淳一:脳回路の発達変化,国研セミナー,2008 年 2 月 5 日,生理学研究所,岡崎
22.鍋倉淳一:脳機能の発達と回復:神経回路の再編成第 5 回自然科学研究機構シンポジ
ウム 解き明かされる脳の不思議,2008 年 3 月 22 日,東京
23.鍋倉淳一、和気弘明、高鶴裕介、江藤圭、稲田浩之、根本知己:2 光子励起法による生
体内神経回路の観察、第 9 回医療・バイオデバイス応用レーザー専門委員会、2008 年
9 月 26 日,九州
24.山口純弥、石橋仁、鍋倉淳一:抑制性伝達物質スイッチングの電気生理学的解析、第
55 回中部日本生理学会、2008 年 10 月 17 日~18 日,名古屋
25.鍋倉淳一:神経回路イメージング,多次元共同脳科学推進センターシンポジウム,2008
年 12 月 6 日,虎ノ門パストラル,東京,
<加藤グループ>
26.加藤宏之: fMRI, NIRS による脳卒中後の運動障害の回復過程評価. 第 3 回損傷脳研究会,
2004 年 12 月 5 日, 東京都.
27.渡辺英寿: 前頭葉機能研究の最前線 光トポグラフィーによる言語機能の評価. 第 35 回
日本臨床神経生理学会, 2005 年 11 月 30-12 月 2 日, 福岡市.
28.加藤宏之: fMRI-DTI-NIRS による脳卒中の運動障害の回復過程評価. 第 4 回損傷脳研究
会, 2005 年 12 月 23 日, 東京都.
29.渡辺英寿, 室田由美子, 中島千鶴: 失語症回復期における言語活性部位の光トポグラフ
ィによる計測. JHBM, 第 8 回日本ヒト脳機能マッピング学会大会, 2006 年 3 月 11-12 日,
岡崎市.
30.下田信明, 武田湖太郎, 潮見泰藏, 金子純一朗, 今井樹, 五味幸寛, 加藤宏之: 健常左手
利き者と右手利き者の空間認知課題における局所脳血流量変化の比較-NIRS による検
討-. 第 8 回ヒト脳機能マッピング学会大会 プログラム・講演抄録集: p. 43, 2006 年 3
月 11-12 日, 岡崎市.
31.武田湖太郎, 五味幸寛, 今井樹, 下田信明, 加藤宏之: 脳卒中患者の麻痺手の他動的運
動時における脳血流変化-NIRS による計測-. 第 10 回脳機能とリハビリテーション研
究会, 脳科学とリハビリテーション 7: p. 37, 2006 年 3 月 19 日, 川崎市.
32.五味幸寛, 武田湖太郎, 谷口敬道, 杉原素子, 加藤俊徳, 加藤宏之: 上肢機能訓練時の
大脳皮質運動関連領域の活性化について. 第 10 回脳機能とリハビリテーション研究会,
脳科学とリハビリテーション 7: p. 38, 2006 年 3 月 19 日, 川崎市.
33.Kato, H.: Reorganization of cortical motor network during motor functional recovery after
hemiparetic stroke. Symposium on Rearrangements of neuronal circuits during recovery and
development, Neuro2006, The 29th Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society, 2006
年 7 月 19-21 日, 京都市.
34.菅野倫子, 藤田郁代, 武田湖太郎: 脳内の構文処理機能の分析-近赤外分光法(NIRS)
と失語症における文容認性判断から-. 第 30 回日本神経心理学会総会, 神経心理学
22(4): p. 282, 2006 年 9 月 22-23 日, 名古屋市.
- 55 -
35.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 岩崎博之, 下泉秀夫, 杉原素子: 重症心身障害児・者
に関する NIRS-imaging を用いた療育的計測プロトコルの検討. 第 32 回日本重症心身障
害学会学術集会, 日本重症心身障害学会誌 31(2): p. 182, 2006 年 9 月 28-29 日, 熊本市.
36.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 岩崎博之, 下泉秀夫, 杉原素子: 重症心身障害児・者
への介入方法を NIRS 検査から検討する試み. 第 17 回小児誘発脳波談話会(小児脳機
能研究会)
・第 36 回日本臨床神経生理学会サテライトシンポジウム, 2006 年 11 月 29 日,
横浜市.
37.渡辺英寿: 近赤外線光スペクトロスコピー(NIRS)を用いた前頭前野の評価. 第 36 回
日本臨床神経生理学会, 2006 年 11 月 29-12 月 1 日, 横浜市.
38.渡辺英寿: ニューロイメージングで脳機能がどこまで分かるか 運動機能の大脳局在に
迫る近赤外光トポグラフィーによる運動機能の評価. 第 36 回日本臨床神経生理学会,
2006 年 11 月 29-12 月 1 日, 横浜市.
39.小黒恵司, 横田英典, 山口崇, 渡辺英寿: 言語優位半球同定のためのアイオナールテス
ト. 第 30 回日本てんかん外科学会, 2007 年 1 月 26 日, 福岡市.
40.金山和弘, 谷口敬道, 平野大輔, 武田湖太郎, 杉原素子: Fist-Edge-Palm 課題を用いた運
動実施時と運動イメージ時の局所脳血流動態の比較について-近赤外分光法による検
討-. 第 12 回脳機能とリハビリテーション研究会, 脳科学とリハビリテーション 8: p.
27, 2007 年 3 月 11 日, 横浜市.
41.武田湖太郎, 今井樹, 前田眞治, 樋渡正夫, 渡辺英寿, 加藤宏之: 広範な外傷性大脳半
球損傷で失語が生じなかった右手利き者の一症例-NIRS による言語優位半球の同定-.
第 12 回脳機能とリハビリテーション研究会, 脳科学とリハビリテーション 8: p. 26,
2007 年 3 月 11 日, 横浜市.
42.菅野倫子, 武田湖太郎, 藤田郁代: 脳内の構文理解機能の分析-NIRS による検討-. 第
9 回日本ヒト脳機能マッピング学会大会 プログラム・講演抄録集: p. 66, 2007 年 3 月
16-17 日, 秋田市.
43.武田湖太郎, 五味幸寛, 今井樹, 下田信明, 加藤宏之: NIRS 計測による脳卒中片麻痺の
回復過程における手指運動時の脳活動領域変化. 第 9 回日本ヒト脳機能マッピング学
会大会 プログラム・講演抄録集: p. 45, 2007 年 3 月 16-17 日, 秋田市.
44.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 岩崎博之, 下泉秀夫, 杉原素子: NIRS を用いた重症
心身障害児・者の刺激-応答の様相の客観化. 第 9 回日本ヒト脳機能マッピング学会大
会 プログラム・講演抄録集: p. 65, 2007 年 3 月 16-17 日, 秋田市.
45.小泉唯子, 加藤正哉, 藤本健一, 菊地千一郎, 渡辺英寿: 近赤外線光トポグラフィーを
用いた脳深部刺激療法中の局所脳血流測定. 第 9 回日本ヒト脳機能マッピング学会大
会, 2007 年 3 月 16-17 日, 秋田市.
46.下田信明, 武田湖太郎, 金子純一朗, 今井樹, 五味幸寛, 谷口敬道, 潮見泰藏, 加藤宏
之: 健常左手利き者と右手利き者の空間認知課題における局所脳血流量変化の比較-
NIRS による検討-(第 2 報). 第 9 回日本ヒト脳機能マッピング学会大会 プログラム・
講演抄録集: p. 52, 2007 年 3 月 16-17 日, 秋田市.
- 56 -
47.Koizumi, Y., Kato, S., Fujimoto, K., Kikuchi, S. & Watanabe, E.: Functional brain mapping
using multi channel NIRS for the Parkinson's disease patients with deep brain stimulation
therapy on and off. The Organization for Human Brain Mapping 13th Annual Meeting, 2007 年
6 月 10-14 日, Chicago, U.S.A.
48.藤田和美, 武田湖太郎, 五味幸寛, 谷口敬道: 折り紙遂行時の脳活動に関する一考察-
近赤外分光法を用いて-. 第 41 回日本作業療法学会抄録集: p. O243, 2007 年 6 月 22-24
日, 鹿児島市.
49.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 岩崎博之, 下泉秀夫, 杉原素子: 近赤外分光法(NIRS)
を用いた重症心身障害児・者の刺激-応答の様相の明確化. 第 41 回日本作業療法学会抄
録集: p. O137, 2007 年 6 月 22-24 日, 鹿児島市.
50.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 岩崎博之, 滝口慎一郎, 関戸真里恵, 下泉秀夫, 杉原
素子: 重症心身障害児・者への療育的介入に役立つ NIRS の使用. 第 7 回光脳機能イメ
ージング研究会, 2007 年 7 月 14 日, 千代田区.
51.木村唯子, 横田英典, 小黒恵司, 渡辺英寿: 光トポグラフィー(OT)が焦点診断に有用で
あった新皮質てんかんの一例. 第 25 回関東機能的脳外科カンファレンス, 2007 年 9 月 1
日, 東京都.
52.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 岩崎博之, 滝口慎一郎, 関戸真里恵, 下泉秀夫, 杉原
素子: 重症心身障害児・者の個別の応答の明確化 近赤外分光法(NIRS)による検討. 第
33 回日本重症心身障害学会学術集会, 日本重症心身障害学会誌 32(2): p. 239, 2007 年 9
月 27-28 日, 高知市.
53.宮崎朋美, 武田湖太郎, 平野大輔, 加藤宏之, 橋本律夫: RAVLT の即時再生課題中の脳
活動変化-NIRS を用いた研究-. 第 31 回日本神経心理学会総会, 神経心理学 23(4): p.
295, 2007 年 9 月 27-28 日, 金沢市.
54.紺野武彦, 小黒恵司, 横田英典, 山口崇, 宮田貴広, 庄島正明, 渡辺英寿: アイオナール
テスト-言語優位半球同定のための有効性と安全性-. 第 66 回日本脳神経外科学会総
会, 2007 年 10 月 3-5 日, 港区.
55.石川眞美, 山口則之, 松本英司, 小黒恵司, 田中裕一, 渡辺英寿: くも膜下出血後の急
性期炎症反応-細静脈内の血小板白血接着現象-. 第 66 回日本脳神経外科学会総会,
2007 年 10 月 3-5 日, 港区.
56.田中裕一, 海老原彰, 渡辺英寿: 光トポグラフィーを用いた脳血管攣縮の早期診断と治
療. 第 66 回日本脳神経外科学会総会, 2007 年 10 月 3-5 日, 港区.
57.横田英典, 小黒恵司, 藤井博子, 渡辺英寿, 真柳佳昭: てんかん焦点診断における光ト
ポグラフィーの有用性の検討. 第 66 回日本脳神経外科学会総会, 2007 年 10 月 3-5 日, 港
区.
58.宮田貴広, 庄島正明, 根本繁, 田中裕一, 渡辺英寿: 破裂動脈瘤に対する血管内手術後
の血性髄液ドレナージの必要性についての検討. 第 66 回日本脳神経外科学会総会,
2007 年 10 月 3-5 日, 港区.
- 57 -
59.藤岡崇, 谷口敬道, 平野大輔, 武田湖太郎, 杉原素子: 手工芸活動の教示方法の違いに
おける脳賦活の様相の違い-近赤外分光法(NIRS)による検討-. 第 14 回脳機能とリハ
ビリテーション研究会, 2008 年 4 月 29 日, 江戸川区.
60.武田湖太郎, 宮崎朋美, 平野大輔, 加藤宏之, 橋本律夫: NIRS による Rey's Auditory
Verbal Learning Test の即時再生時における脳活動計測. 第 14 回脳機能とリハビリテーシ
ョン研究会, 2008 年 4 月 29 日, 江戸川区.
61.加藤宏之: 随意運動の機能回復:機能的 MRI の知見. 第 45 回日本リハビリテーション
医学会学術集会, 2008 年 6 月 4 日, 横浜市.
62.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 滝口慎一郎, 関戸真理恵, 荒井恵子, 岩崎博之, 下泉
秀夫, 杉原素子: 重症心身障害者への継続的な介入による脳活動の変化-近赤外分光
法(NIRS)を用いた事例報告- 第 10 回日本ヒト脳機能マッピング学会大会 プログラ
ム・講演抄録集: p. 42, 2008 年 6 月 6-7 日, 山形市.
63.藤岡崇, 谷口敬道, 平野大輔, 武田湖太郎, 杉原素子: 手工芸活動における異なった教
示方法による前頭前野領域の脳賦活パターンの検討. 第 42 回日本作業療法学会抄録集:
p. O220, 2008 年 6 月 20-22 日, 長崎市.
64.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 下泉秀夫, 杉原素子: 重症心身障害者への継続的な
介入によりスイッチ操作を獲得した 1 事例-近赤外分光法(NIRS)による脳活動の変化
-. 第 42 回日本作業療法学会抄録集: p. O127, 2008 年 6 月 20-22 日, 長崎市.
65.畦上恭彦, 遠藤重典, 谷口敬道, 武田湖太郎, 田中裕美子: 脳イメージングを用いた語
彙修得(Lexical mapping)の情報処理過程の検討. 第 9 回日本言語聴覚学会 プログラム・
抄録集 p. 122, 2008 年 6 月 21-22 日, 宇都宮市.
66.武田湖太郎, 小森規代, 渡辺英寿, 加藤宏之: 44 チャネル NIRS 計測による語想起課題中
の言語優位半球の同定. 第 9 回日本言語聴覚学会 プログラム・抄録集 p. 121, 2008 年 6
月 21-22 日, 宇都宮市.
67.石鍋浩, 武田湖太郎, 谷口敬道: 日本語学習者による日本語音声理解時の脳活動-近赤
外分光法 (Near-infrared spectroscopy: NIRS) による測定-. 第 7 回日本語教育国際研究
大会 (International Conference on Japanese Language Education) 予稿集 2: pp. 381-384,
2008 年 7 月 11-13 日, 釜山, 韓国.
68.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 滝口慎一郎, 関戸真理恵, 荒井恵子, 岩崎博之, 下泉
秀夫, 杉原素子: 療育者の介入による重症心身障害者の脳活動の変化-近赤外分光法
(NIRS)を用いた事例報告-. 第 9 回日本光脳機能イメージング研究会, 2008 年 7 月 19
日, 千代田区.
69.滝口慎一郎, 平野大輔, 谷口敬道, 杉原素子, 武田湖太郎, 荒井恵子, 関戸真理恵, 下泉
秀夫: 継続的な介入によりスイッチ動作を獲得した重症心身障害者の NIRS 測定評価.
第 34 回日本重症心身障害学会学術集会, 日本重症心身障害学会誌 33(2): p. 223, 2008 年
9 月 25-26 日, 日高市.
70.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 滝口慎一郎, 関戸真理恵, 荒井恵子, 岩崎博之, 下泉
秀夫, 杉原素子: 近赤外分光法(NIRS)による脳機能計測ができなかった重症心身障害児
(者)の要因. 第 34 回日本重症心身障害学会学術集会, 日本重症心身障害学会誌 33(2): p.
- 58 -
224, 2008 年 9 月 25-26 日, 日高市.
71.石川眞実, 草鹿元, 山口則之, 加持春菜, 篠田宗次, 渡辺英寿: くも膜下出血直後の脳
微小循環 脳血流と炎症反応. 第 67 回日本脳神経外科学会総会, 2008 年 10 月 1-3 日, 盛
岡市.
72.田中裕一, 海老原彰, 紺野武彦, 渡辺英寿: 脳血管攣縮研究の新しい展開 光トポグラ
フィーによる脳血管攣縮の早期診断. 第 67 回日本脳神経外科学会総会, 2008 年 10 月 1-3
日, 盛岡市.
73.海老原彰, 紺野武彦, 田中裕一, 渡辺英寿: 光トポグラフィーによる脳虚血診断法
素吸入法の開発. 第 67 回日本脳神経外科学会総会, 2008 年 10 月 1-3 日, 盛岡市.
酸
74.海老原彰, 田中裕一, 渡辺英寿: 光トポグラフィーによる脳虚血診断法 酸素吸入法の
開発. 第 38 回日本臨床神経生理学会・学術大会, 2008 年 11 月 12-14 日, 神戸市.
75.加藤宏之: 脳機能再構築に関する脳機能画像診断. 第 38 回日本臨床神経生理学会学術
大会, 2008 年 11 月 12-14 日, 神戸市.
76.石鍋浩, 武田湖太郎, 谷口敬道: 日本語聴解時における日本語学習者と日本語ネイティ
ブの脳活動の相違-近赤外分光法(Near-infrared Spectroscopy: NIRS)による測定-. 第二
言語習得研究会(JASLA)全国大会, 2008 年 12 月 13-14 日, 札幌市.
77.武田湖太郎: 光トポグラフィーによる脳卒中片麻痺例の脳機能評価. 第 8 回 県北脳卒
中研究会, 2009 年 2 月 26 日, 大田原市.
78.加藤宏之, 武田湖太郎, 橋本律夫, 下田信明, 今井樹: NIRS を用いた脳卒中後の片麻痺
の回復と脳機能再構築の検討. 第 50 回日本神経学会総会, 2009 年 5 月 20-22 日, 仙台市.
79.平野大輔, 谷口敬道, 武田湖太郎, 下泉秀夫, 杉原素子: 重症心身障害児・者の評価や介
入効果の判断に役立つ近赤外分光法(NIRS)の使用. 第 43 回日本作業療法学会抄録集:
p. C5-II-5, 2009 年 6 月 19-21 日, 郡山市.
80.藤岡崇, 谷口敬道, 平野大輔, 武田湖太郎: 手工芸教授方法の違いによる脳賦活の様相
-統合失調症患者の作業療法応用にむけて-. 第 11 回日本光脳機能イメージング研究
会, 2009 年 7 月 18 日, 千代田区.
<塚田グループ>
81. 塚田秀夫:PET によるサル脳の虚血性神経細胞障害およびその予防効果のイメージン
グ. 第 29 回日本神経科学大会, 2006 年 6 月 19 日, 京都
82. 塚田秀夫:動物 PET による虚血性神経障害のイメージング. 第 80 回日本薬理学会年会,
2007 年 3 月 15 日, 名古屋
83. 塚田秀夫:効率的な医薬品開発を目指した動物 PET による前臨床評価の可能性. 日本
薬学会第 127 年会, 2007 年 3 月 29 日, 富山
- 59 -
84. 塚田秀夫:動物用 PET を用いた分子イメージングの創薬研究への応用. 第 47 回日本核
医学会学術総会, 2007 年 11 月 5 日, 仙台
<福田グループ>
85.井上浩一, 山田順子, 上野伸哉, 福田敦夫:脳型クレアチンキナーゼは K-Cl 共輸送体
KCC2 を活性化する.第 51 回中部日本生理学会, 2004 年 10 月 2-3 日, 静岡
86.窪田寿彦, 赤池紀生, 福田敦夫:仙髄背側交連核におけるグリシンと GABA のシナプ
ス小胞への充填速度の差異による共放出(corelease)の出現.第 51 回中部日本生理学会,
2004 年 10 月 2-3 日, 静岡
87.古川智範, 山田順子, 井上浩一, 天野 賢, 柳川右千夫, 福田敦夫:GAD67-GFP ノッ
クインマウスへの子宮内胎仔電気穿孔法により同定した皮質板細胞の GABAA 受容
体反応. 第 51 回中部日本生理学会, 2004 年 10 月 2-3 日, 静岡
88.千太哲, 中村直人 ,Kilb, W.,古川智範, 山田順子, Luhmann, H. J., 中原大一郎, 福田敦
夫:発達期の大脳皮質辺縁帯のシナプス伝達における Cl-ホメオスタシスの役割の光学
的・化学的解析. 第 52 回中部日本生理学会, 2005 年 9 月 29-30 日, 名古屋
89.古川智範, 山田順子, 井上浩一, 柳川右千夫, 福田敦夫:大脳皮質移動細胞の GABAA
受容体を介する細胞外の GABA と Taurine の影響. 第 53 回中部日本生理学会, 2006 年 9
月 27-28 日, 甲府
90.森島寿貴, 上松正和, 福田敦夫, 吉田祥子: ラット小脳分化過程における興奮性 GABA
作用. 第 53 回中部日本生理学会, 2006 年 9 月 27-28 日, 甲府
91.魏兵, 佐藤康二, 福田敦夫:三叉神経痛モデルラットにおける痛覚過敏と Cl-トランスポ
ーター発現変化の相関.第 34 回日本脳科学会大会, 2007 年 6 月 7-9 日, 出雲
92.王天英, 福田敦夫: 大脳皮質形成異常モデルの microgyrus 形成過程における GABA 細胞
移動.第 35 回日本脳科学会, 2008 年 6 月 13-14 日, 東京
93.福田敦夫:てんかん病態の新しい仮説としての能動的 Cl-ホメオスタシス. 第 14 回漆山
てんかん懇話会, 2008 年 6 月 14 日, 静岡
94.王天英, 熊田竜郎, 森島寿貴, 福田敦夫:皮質凍結損傷で誘発したマウス微小脳回の形
成期における GABA 作動性ニューロンの集積. 第 55 回中部日本生理学会, 2008 年 10 月
17-18 日, 長久手
95.江川潔, 山田順子, 古川智範, 福田敦夫: 海馬 CA1 アストロサイトにおける GABA カレ
ントと細胞内 Cl-濃度変化.第 55 回中部日本生理学会, 2008 年 10 月 17-18 日, 長久手
96.内田琢, 森島寿貴, 古川智範, 沖隆, 江川潔, 熊田竜郎, 柳川右千夫, 福田敦夫: 母体ス
トレスが及ぼすマウス胎仔大脳皮質形成の異常. 第 36 日本脳科学大会, 2009 年 6 月
12-13 日, 金沢
97.福田敦夫:母体由来のタウリンがもたらす胎仔脳 GABAA 受容体作用の発達的モーダル
シフト. 平成 21 年度特定領域「細胞感覚」夏の班会議, 2009 年 6 月 29-30 日, 沖縄
- 60 -
98.森島寿貴: 小脳皮質形成期の外顆粒細胞層で一時的に GABA が放出され顆粒細胞前駆
体(GCP)の増殖を制御している. 平成 21 年度生理学研究所研究会, 7 月 16-18 日, 岡崎
99.Luhmann, H. J., Kilb,W., Fukuda, A.: Ionotoropic GABA receptors control neuronal migration
in neonatal rat cerebral cortex. XXXVI International Union of Physiological, 2009 年 7 月 21-8
月 1 日, Kyoto, Japan
100. 福田敦夫: インビボ胎仔大脳皮質におけるクロライドトランスポーターKCC2の翻
訳後修飾. 平成 21 年度「統合脳」夏のワークショップと領域班会議, 2009 年 8 月 9-12
日, 札幌
<橋本グループ>(国内会議 9 件、国際会議 0 件)
101. 山崎美和子,橋本浩一,狩野方伸: カンナビノイド受容体の活性化はカルシウム依
存的な微小シナプス後電流を選択的に抑制する.第 28 回日本神経科学学会,2005 年 7
月,横浜
102. 橋本浩一,狩野方伸: 小脳登上線維-プルキンエ細胞シナプス発達過程における P/Q
型電位依存性カルシウムチャネルの関与について.第 29 回日本神経科学学会,2006 年
7 月,京都
103. 山崎美和子,橋本浩一,宮崎太輔,渡辺雅彦,狩野方伸: PKCγ欠損マウスにおける
登上線維多重支配様式の形態学的解析. 第 29 回日本神経科学学会,2006 年 7 月,京
都
104. 鳴島円,橋本浩一,狩野方伸: ムスカリン受容体による線条体内因性カンナビノイ
ド系の修飾. 第 84 回日本生理学会,2007 年 3 月,大阪
105. 中山寿子,橋本浩一,宮崎太輔,柳川右千夫,小幡邦彦,渡辺雅彦,狩野方伸: 発
達期小脳の神経回路形成過程における登上線維シナプス除去への GABA 作動性シナプ
ス伝達の関与. 第 30 回神経科学学会, 2007 年 9 月,横浜
106. Harada, T., Hirai, Y., Yamasaki, M., Hashimoto, K., Nakao, H., Tabata, T., Watanabe, M., Kano,
M. & Aiba, A.: ERK is required for developmental synapse elimination in the cerebellum. 第
31 回日本神経科学学会大会, 2008 年 7 月,東京
107. Narushima, M., Uchigashima, M., Tanimura, A., Hashimoto, K., Aiba, A., Watanabe, M. &
Kano, M.: Involvement of type 1 metabotropic glutamate receptor in developmental synapse
elimination in the lateral geniculate nucleus. 第 31 回日本神経科学学会大会,2008 年 7 月,
東京
108. Nakayama, H., Miyazaki, T., Hashimoto, K., Yanagawa, Y., Obata, K., Watanabe & M., Kano,
M.: GABAergic inhibition onto Purkinje cell soma is crucial for climbing fiber synapse
elimination in developing cerebellum. 第 32 回日本神経科学学会大会, 2009 年 9 月,名古
屋
109. Tanimura, A., Kawata, S., Hashimoto, K. & Kano, M.: 2-Arachidonoylglycerol mediates
short-term retrograde suppression at cerebellar parallel fiber to Purkinje cell synapses in young
adult mice. 第 32 回日本神経科学学会大会, 2009 年 9 月,名古屋
② ポスター発表
<鍋倉グループ>
(国内会議 99 件、国際会議 74 件)
- 61 -
1.
西 巻拓也、張 一成、鍋倉淳一:GABAB receptor-mediated presynaptic modulation of
inhibitory synaptic transmission in developing rat LSO neurons,第 82 回 日本生理学会大会,
2005 年 5 月,仙台
2.
鍋倉淳一、西巻拓也、張 一成:単一終末内における伝達物質の発達スイッチング,
第 28 回日本神経科学大会、2005 年 7 月、横浜
3.
Watanabe, M., Wake, H. & Nabekura, J.: Phosphorylation by tyrosine kinase regulates the
functional expression of neuron-specific K+-Cl- cotransporter, KCC2. Society for Neuroscience
35th Annual Meeting, 2005 年 11 月,Washington, DC, .
4.
Wake, H., Watanabe, M. & Nabekura, J.: Time course of the functional loss of KCC2 in
neuronal damage. Society for Neuroscience 35th Annual Meeting, 2005 年 11 月,Washington,
DC.
5.
Yamada, K., Wake, H., Watanabe, M., Takada, K., Matsukawa, N., Yamawaki, T., Nabekura, J.
& Ojika, K.: Neuronal expressions of hippocampal cholinergic neurostimulating peptide
precursor protein follo hippocampal neuronal wing the damage in vitro. Society for
Neuroscience 35th Annual Meeting, 2005 年 11 月,Washington, DC.
6.
西巻拓也、張 一成、鍋倉淳一:Reduction in metabortopic glutamate receptor-mediated
presynaptic inhibition of GABA/glycine synapses on developing rat LSO neurons,第 83 回日
本生理学会大会、2006 年 3 月、群馬
7.
Nishimaki, T., Jang, IS.& Nabekura, J.: Developmental Decrease of Presynaptic GABAB
Receptor Function in Rat LSO Neurons 第 29 回日本神経科会, 2006 年 7 月,京都
8.
Nishimaki, T., Jang, IS., Ohno, K.& Nabekura, J.: Physiological Role of GABAB Receptor at
Inhibitory synapses in Developing Rat LSO neurons Society for Neuroscience 36th Annual
Meeting,2006 年 10 月,Atlanta, USA
9.
Wake, H., Watanabe, W. & Nabekura, J.: Early Changes In KCC2 Phosphorylation In Response
To Neuronal Stress Results In Functional Downregulation.Society for Neuroscience 36th
Annual Meeting,2006 年 10 月,Atlanta, USA
10. 前島隆司:神経回路の機能的発達に対する内因性カンナビノイドを介するシナプス可
塑性の寄与. 平成19年度 特定領域研究「統合脳」合同班会議,2007 年 8 月,札幌.
11. 稲田浩之, 和気弘明, 根本知己, 柳川右千夫, 鍋倉淳一:生後発達期における大脳皮質
抑制性神経細胞移動の in vivo タイムラプスイメージング. 第 30 回日本神経科学大会・
第 50 回日本神経化学会大会・第 17 回日本神経回路学会大会、 合同大会(Neuro 2007),
2007 年 9 月,横浜.
12. 石橋仁, 張 一成, 鍋倉淳一:高 K+ による神経終末部の脱分極は細胞外 Ca2+ に依存
せずに神経伝達物質放出を増強する. 第 30 回日本神経科学大会・ 第 50 回日本神経化
学会大会・第 17 回日本神経回路学会大会、合同大会(Neuro 2007),2007 年 9 月,横
浜.
13. 石橋仁, 江藤圭, 鍋倉淳一:脊髄グリシン作動性抑制性シナプス後電流の亜鉛による制
- 62 -
御. 第 54 回中部日本生理学会,2007 年 10 月,津.
14. Inada, H., Wake, H., NEMOTO, T. & Nabekura, J.: In vivo time-lapse imaging of migrating
cortical interneurons during postnatal development. 第 4 回総合研究大学院大学 生命科学研
究科 合同セミナー,2007 年 10 月,岡崎.
15. 山口純弥:抑制性シナプスにおける GABA/グリシンのスイッチングのメカニズムに関
する電気生理学的研究. 第 4 回総合研究大学院大学生命科学研究科合同セミナー,2007
年 10 月,岡崎.
16. 江藤圭:マウス大脳皮質神経細胞の in vivo two-photon Ca2+ imaging. 第 4 回総合研究大
学院大学生命科学研究科合同セミナー,2007 年 10 月,岡崎.
17. 西巻拓也:抑制性伝達物質の GABA からグリシンへのスイッチングの生理学的意義の
解明. 第4回総合研究大学院大学生命科学研究科合同セミナー,2007 年 10 月,岡崎.
18. Wake, H., Jinno, S., Nemoto, T. & Nabekura, J.: Long term imaging of fine structural plasticity
of neurons and glia in damaged cerebral cortex of living mice. 第4回総合研究大学院大学生
命科学研究科合同セミナー,2007 年 10 月,岡崎.
19. 高鶴裕介:Stress caused by mother-separation affects dendritic spine development in layer V
pyramidal neuron of mouse motor cortex. 第 4 回総合研究大学院大学生命科学研究科合同
セミナー,2007 年 10 月,岡崎.
20. 石橋仁:脱分極が Ca2+ 流入に依存せずに伝達物質放出を増強する機序とその生理的意
義の解明. 平成19年度 特定領域研究「統合脳」合同班会議,2007 年 10 月,東京.
21. Inada, H., Wake, H., Nemoto, T. & Nabekura, J.: In vivo time-lapse imaging of migration of
cortical interneurons during postnatal development. The 37th Annual Meeting of the Society for
Neuroscience,2007 年 11 月, San Diego, California, USA.
22. Wake, H., Nemoto, T. & Nabekura, J.: Time lapse imaging of axonalstructural plasticity of
pyramidal neurons and microglias in damaged cerebral cortex of living mice. The 37th Annual
Meeting of the Society for Neuroscience,2007 年 11 月, San Diego, California, USA.
23. Kitamura, A., Ishibashi, H., Brodwick, M. & Nabekura, J.: On the modulation of the chloride
equilibrium potential following glutamate stimulation in hippocampal neurons. The 37th
Annual Meeting of the Society for Neuroscience, 2007 年 11 月, San Diego, California, USA.
24. Takatsuru, Y. & Nabekura, J.: The stress of mother-separation cause significant effectts for
development of dendritic spines in layer V pyramidal neuron in motor cortex. The 38th
Seiriken/Sokendai -International Conference, 2008 年 3 月 17 日―19 日,岡崎
25. Nishimaki, T., Jang, IS., Ohno, K. & Nabekura, J.: Physiological role of GABAB receptor at
inhibitory synapses in developing LSO neurons,The 38th Seiriken/Sokendai International
Conference “Stock and flow of functional molecules in synapse”, P-03, 2008 年 3 月 17 日-19
日,岡崎
26. 石橋仁、山口純弥、西巻拓也、鍋倉淳一:抑制性シナプスにおけるGABAからグリシン
へのスイッチングに関する電気生理学的研究.第81回日本薬理学会年会、2008年3月17
日-19日、横浜.
- 63 -
27. 山口純弥、石橋仁、鍋倉淳一:抑制性シナプスにおけるGABA/グリシンのスイッチン
グのメカニズム.第85回日本生理学会大会、2008年3月25日-27日、東京.
28. 田村啓太、石橋仁、花岡健二郎、小山実、長野哲雄、鍋倉淳一、宮下保司:N-アシル
化ムシモール誘導体の GABA-A 型受容体に対する薬理活性.第 85 回日本生理学会大会、
2008 年 3 月 25 日-27 日、東京.
29. 渡部美穂、和気弘明、鍋倉淳一:GnRH ニューロンにおけるカルシウムオシレーション
のメカニズムの解明,第 85 回日本生理学会大会,2008 年 3 月 26 日,東京
30. 和気弘明、Andrew J Moorehouse、 神野尚三、高坂新一、鍋倉淳一:CREST 領域内会議,
posterLong term imaging of fine structural plasticity of neurons and glia in damaged cerebral
cortex of livinh mouse,2008 年 3 月,大阪
31. 和気弘明、Andrew J Moorehouse、 神野尚三、高坂新一、鍋倉淳一: CDB symposium
posterLong term imaging of fine structural plasticity of neurons and glia in damaged cerebral
cortex of livinh mouse,2008 年 3 月,神戸 理化学研究所
32. 和気弘明、Andrew J Moorehouse、 神野尚三、高坂新一、鍋倉淳:38th 生理研カンファ
レンス国際シンポジウム posterLong term imaging of fine structural plasticity of neurons and
glia in damaged cerebral cortex of livinh mouse ,200 8 年 3 月,岡崎
33. 稲田浩之、和気弘明、根本知己、柳川右千夫、鍋倉淳一:生後発達期における大脳皮
質抑制性神経細胞移動の in vivo タイムラプスイメージング,第 85 回に本生理学会大会,
2008 年 3 月 26 日,東京
34. Inada, H., Wake, H., Nemoto, T. & Nabekura, J.: In vivo time-lapse imaging of the migration of
cortical interneurons during postnatal development. NIPS-JST 国際ワークショップ,多光子
励起イメージングの最前線,2008 年 4 月,岡崎.
35. Wake, H. & Nabekura, J.: Microglial surveillance of synapses in the normal and damaged brain.
NIPS-JST,国際ワークショップ,多光子励起イメージングの最前線,2008 年 4 月,岡
崎.
36. Takatsuru, Y. & Nabekura, J.: The stress of mother-separation cause significant effectts for
development of dendritic spines in layer V pyramidal neuron in motor cortex. NIPS-JST 国際
ワークショップ 多光子励起イメージングの最前線,2008 年 4 月,岡崎.
37. Eto, K., Wake, H., Ishibashi, H., Noda, M. & Nabekura, J.: In vivo two-photon calcium imaging
of somatosensory cortex in a mouse model of inflammatory pain. NIPS-JST 国際ワークショ
ップ 多光子励起イメージングの最前線,2008 年 4 月,岡崎.
38. 鍋倉淳一:フェント秒パルスレーザーを利用した多光子励起法による神経回路イメー
ジング,Crest 12,2008 年 5 月,東京
39. 石橋 仁, 北村明彦, 渡部美穂, Brodwick M, 鍋倉淳一:グルタミン酸刺激による GABA
応答の変化. 第 31 回日本神経科学大会 ,2008 年 7 月,東京.
40. 渡部美穂, 和氣弘明, 鍋倉淳一:カリウム-クロライド共役担体 KCC2 の機能発現制御.
The role of tyrosine phosphorylation in regulation of neuron-specific K+-Cl- cotransporter,
KCC2 in mature hippocampal neurons. 第 31 回日本神経科学大会,2008 年 7 月,東京.
- 64 -
41. 和氣弘明, Moorhouse A, 神野尚三, 高坂新一, 鍋倉淳一:In vivo におけるミクログリア
の活動依存性シナプス監視メカニズム. Resting microglia directly monitor synapses in
vivo and determine the fate of ischemic terminals. 第 31 回日本神経科学大会,2008 年 7 月,
東京.
42. 高鶴裕介, 鍋倉淳一:母子解離ストレスモデルマウスにおける大脳皮質第 V 層錐体神経
細胞スパイン形成の障害. The stress of mother-separation cause significant effects for
development of dendritic spines in layer V pyramidal neuron in motor cortex. 第 31 回日本神
経科学大会,2008 年 7 月,東京.
43. 江藤圭, 和気弘明, 石橋仁, 野田百美, 鍋倉淳一:炎症性疼痛モデルマウスの体性感覚
野における in vivo 二光子カルシウムイメージング. 第 31 回日本神経科学大会 ,2008
年 7 月,東京.
44. 山口純弥, 石橋仁, 鍋倉淳一:抑制性シナプスにおける GABA/グリシンのスイッチン
グのメカニズム. Mechanisms underlying the switch from GABA to glycine release at
inhibitory nerve terminals. 第 31 回日本神経科学大会,2008 年 7 月,東京.
45. Watanabe, M., Wake, H. & Nabekura, J.: Tyrosine phosphorylation regulating neuronal-specific
K+-Cl- cotransporter, KCC2 in mature hippocampal neurons. 6th Forum of European
Neuroscience,2008 年 7 月,Geneva, Switzerland.
46. Wake, H., Moorhouse, A., Jinno, S. & Nabekura, J.: Resting microglia directly monitor
synapses in vivo and determine the fate of ischemic terminals. 6th Forum of European
Neuroscience,2008 年 7 月,Geneva, Switzerland.
47. Nabekura, J.: Remodeling of Neuronal Circuits in Development. The 19th FUKUOKA
INTERNATIONAL SYMPOSIUM ON PEDIATRIC/MATERNAL-CHILD HEALTH
RESEARCH,2008 年 9 月,福岡
48. 鍋倉淳一:2 光子励起法による生体内神経回路の観察,第 9 回医療・バイオデバイス応
用レーザー専門委員会,2008 年 9 月,九州
49. 山口純弥,石橋仁,鍋倉淳一:抑制性伝達物質スイッチングの機能的意義の解明,第
55回中部日本生理学会,2008年10月,長久手町
50. Nabekura, J.: Visualization of fine structures and motility of neurons and glias in living
animals with multiphoton excitation microscopy. Chinese Society for Anatomical Sciences,
Plenary Lecture,2008 年 10 月,西安,中国
51. Takatsuru, Y., Nemoto, T. & Nabekura, J.: The dendritic spine of layer V pyramidal neuron in
contralateral area of focal ischemia was actively remodeling in somatosensory cortex.
Neuroscience2008,2008年11月,ワシントンDC
52. 山口純弥:Mechanisms underlying the switch from GABA to glycine release at inhibitory
nerve terminals. 総研大 生命科学・先導科学研究科合同セミナー,2008年11月,葉山
53. Inada, H., Wake, H., Nemoto, T., Yanagawa, Y. & Nabekura, J.: In vivo time-lapse imaging of
migrating GABAergic interneurons in the cortex during postnatal development. 総研大生命科
学研究科合同セミナー,2008年11月,葉山
- 65 -
54. 渡部美穂, 鍋倉淳一:GnRHニューロンの活動性制御機構における性差の解明. 特定領
域「性分化」班会議,2008年11月,熊本
55. 鍋倉淳一:神経回路イメージング,多次元共同脳科学推進センターシンポジウム,2008
年 12 月,東京
56. 鍋倉淳一,渡部美穂:細胞内クロライド調節分子 KCC2 のリン酸化による機能制御,特
定領域「細胞感覚」班会議,2008 年 12 月,岡崎
<加藤グループ>
57. Kaneko, J., Kato, H., Shiomi, T., Takeda, K., Shimoda, N. & Maruyama, H.: Consideration of
cerebral activity in repetitive movement of the lower limbs with near infrared spectroscopic
topography (NIRS). ACPT, The 4th world confederation for physical therapy - Asia western
pacific region & The 9th Asia confederation for physical therapy congress 2005, 2005 年 10 月
30-11 月 1 日, Seoul, Korea.
58. Takeda, K., Gomi, Y., Masuda, Y., Kaneko, J., Shimoda, N., Hashimoto, R., Hiwatari, M. &
Kato, H.: Near-infrared spectroscopy for monitoring cerebral activation after hemiparetic stroke.
SfN, Program No. 283.8. 2005 Abstract Viewer 月 Itinerary Planner. Washington, DC: Society
for Neuroscience, 2005. Online, 2005 年 11 月 12-16 日, Washington DC, U.S.A.
59. 五味幸寛, 武田湖太郎, 谷口敬道, 杉原素子, 加藤俊徳: 単純動作と目的動作時の大脳
皮質運動関連領域の酸素交換機能の違いについて. 第 40 回日本作業療法学会抄録集: p.
P543, 2006 年 6 月 30-7 月 2 日, 京都府京都市.
60. Takeda, K., Gomi, Y., Imai, I., Shimoda, N., Hiwatari, M. & Kato, H.: Shift of activation areas
induced by hand movement during recovery from post-stroke hemiparesis: An NIRS study.
Neuro2006, The 29th Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society, Neuroscience
Research 55 Supplement 1: S123, 2006 年 7 月 19-21 日, 京都府京都市.
61. 渡 辺 英 寿 : 光 ト ポ グ ラ フ ィ ー に よ る 催 眠 療 法 に お け る 脳 活 動 の モ ニ タ ー . 2006
International Congress of Psychotherapy in Japan and The Third International Conference of
the Asian Federation For Psychotherapy, 2006 年 8 月 31 日, 東京都新宿区.
62. Takeda, K., Gomi, Y., Imai, I., Shimoda, N., Hiwatari, M. & Kato, H.: An involvement of
secondary motor areas during recovery from mild hemiparetic stroke: An NIRS study. SfN,
Program No. 559.11. 2006 Neuroscience Meeting Planner. Atlanta, GA: Society for
Neuroscience, 2006. Online, 2006 年 10 月 14-18 日, Atlanta, U.S.A.
63. Shimoda, N., Takeda, K., Shiomi, T., Kaneko, J., Imai, I., Gomi, Y. & Kato, H.: Comparison of
local cerebral hemodynamic response in frontal and parietal cortices during a mental rotation
task between normal left- and right-handed subjects: a NIRS study. SfN, Program No. 262.10.
2006 Neuroscience Meeting Planner. Atlanta, GA: Society for Neuroscience, 2006. Online,
2006 年 10 月 14-18 日, Atlanta, U.S.A.
64. Takeda, K., Imai, I., Maruyama, K., Gomi, Y., Shimoda, N., Hiwatari, M. & Kato, H.: Transient
hyperactivation in bilateral motor related areas during recovery from poststroke mild
hemiparesis - A study with NIRS -. Brain'07 and BrainPET'07, The 23rd International
Symposium on Cerebral Blood Flow and Metabolism & The 8th International Conference on
Quantification of Brain Function with PET, 2007 年 5 月 20-24 日, Osaka.
65. Kaneko, J., Takeda, K., Shiomi, T., Ogano, M., Imai, I., Maruyama, H. & Kato, H.:
- 66 -
Measurement of cerebral activation during different motor tasks of a lower limb using near
infrared spectroscopy. Brain'07 and BrainPET'07, The 23rd International Symposium on
Cerebral Blood Flow and Metabolism & The 8th International Conference on Quantification of
Brain Function with PET, 2007 年 5 月 20-24 日, Osaka.
66. Hirano, D., Taniguchi, T., Takeda, K., Iwasaki, H., Shimoizumi, H. & Sugihara, M.: The
therapeutic intervention for persons with profound multiple disabilities -Case study using
near-infrared spectroscopy-. Brain'07 and BrainPET'07, The 23rd International Symposium on
Cerebral Blood Flow and Metabolism & The 8th International Conference on Quantification of
Brain Function with PET, 2007 年 5 月 20-24 日, Osaka.
67. Kaneko, J., Takeda, K., Shiomi, T., Shimoda, N., Ogano, M., Maruyama, H. & Kato, H.:
Measurement of cerebral activation during a weight-bearing task of a lower limb using near
infrared spectroscopy. World Physical Therapy 2007, 2007 年 6 月 2-6 日, Vancouver, Canada.
68. Imai, I., Shiomi, T., Takeda, K., Taniguchi, T. & Kato, H.: Sensorimotor cortex activation
during the mirror therapy in healthy right-handed subjects: a study of near-infrared
spectroscopy (NIRS). World Physical Therapy 2007, 2007 年 6 月 2-6 日, Vancouver, Canada.
69. Shimoda, N., Takeda, K., Kaneko, J., Gomi, Y. & Kato, H.: Comparison of local cerebral
hemodynamic response in frontal and parietal cortices during a spatial cognitive task between
normal left- and right-handed subjects: A NIRS study. 4th Asia Pacific Occupational Therapy
Congress. 2007 年 6 月 23-26 日, Hong Kong, China.
70. Takeda, K., Imai, I., Maeda, M. & Kato, H.: Primary sensorimotor activation during affected
hand grasping after hemiparetic stroke: A cross-sectional NIRS study. Neuro2007, The 30th
Annual Meeting of Japan Neuroscience Society, Neuroscience Research 58 Supplement 1: S90,
2007 年 9 月 10-12 日, 横浜市.
71. 渡辺英寿, 横田英典, 小黒恵司: 光トポグラフィーの神経疾患への臨床応用. 第 66 回日
本脳神経外科学会総会, 2007 年 10 月 3-5 日, 港区.
72. Takeda, K., Imai, I., Gomi, Y., Maruyama, K., Shimoda, N., Hiwatari, M. & Kato, H.:
Comparative study of motor related activation areas after hemiparetic stroke between well- and
poorly recovered patients using near-infrared spectroscopy. SfN, Program No. 900.11. 2007
Neuroscience Meeting Planner. San Diego, CA: Society for Neuroscience, 2007. Online, 2007
年 11 月 3-7 日, San Diego, U.S.A.
73. Shimoda, N., Takeda, K., Imai, I., Kaneko, J., Taniguchi, T. & Kato, H.: Local cerebral
hemodynamic response in frontal and parietal cortices during mental rotation of hand: a
near-infrared spectroscopy study. SfN, Program No. 737.10. 2007 Neuroscience Meeting
Planner. San Diego, CA: Society for Neuroscience, 2007. Online, 2007 年 11 月 3-7 日, San
Diego, U.S.A.
74. Hirano, D., Taniguchi, T., Takeda, K., Iwasaki, H., Takiguchi, S., Sekido, M., Shimoizumi, H. &
Sugihara, M.: The therapeutic intervention for persons with profound multiple disabilities: An
near-infrared spectroscopy study. SfN, Program No. 201.4. 2007 Neuroscience Meeting Planner.
San Diego, CA: Society for Neuroscience, 2007. Online, 2007 年 11 月 3-7 日, San Diego,
U.S.A.
75. Takeda, K., Gunji, Y., Watanabe, M. & Kato, H.: Effect of neck tilting on NIRS data: an
investigation of false positive activation. The 31st Annual Meeting of the Japan Neuroscience
Society (Neuroscience 2008), Neuroscience Research 61 Supplement 1: S137, 2008 年 7 月 9-11
- 67 -
日, 東京都千代田区.
76. Kaneko, J., Takeda, K., Shimoda, N., Ogano, M., Maruyama, H. & Kato, H.: Evaluation of
Cerebral Activity in Weight Bearing of the Lower Limb with Near-infrared Spectroscopy
(NIRS). 10th International Congress of the Asian Confederation for Physical Therapy, 2008 年 8
月 29-9 月 01 日, Chiba.
77. Takeda, K., Imai, I., Shimoda, N. & Kato, H.: Longitudinal NIRS study on motor-functional
recovery after hemiparetic stroke. SfN, Program No. 380.19. 2008 Neuroscience Meeting
Planner. Washington, DC: Society for Neuroscience, 2008. Online. 2008 年 11 月 15-19 日,
Washington DC, U.S.A.
78. 石鍋浩, 武田湖太郎, 谷口敬道: 日本語聴解時における日本語学習者と日本語ネイティ
ブの脳活動の相違-近赤外分光法(Near-infrared Spectroscopy: NIRS)による測定-. 第二
言語習得研究会(JASLA)全国大会, 2008 年 12 月 13-14 日, 札幌市.
79. 武田湖太郎, 下田信明, 佐藤裕, 加藤宏之: 手の心的回転-提示角度と反応時間の検討
-. 第 14 回認知神経科学会学術集会, 2009 年 7 月 25-26 日, 東京都目黒区.
80. 下田信明, 武田湖太郎, 加藤宏之: 手の心的回転-近赤外分光法による脳活動の検討-.
第 14 回認知神経科学会学術集会, 2009 年 7 月 25-26 日, 目黒区.
81. Takeda, K., Shimoda, N. & Kato, H.: Motor imagery in mental rotation of hand pictures. The
32st Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society (Neuroscience 2009), 2009 年 09 月
16-18 日, Nagoya, Japan.
<塚田グループ>
82. Tsukada, H., Fukumoto, D., Nishiyama, S., Harada, N., Hosoya, T., Yamamoto, S.: Imaging
neuronal damages and microglial cell activation in ischemic rat brain with a high-resolution
small animal PET. World Molecular Imaging Congress, 2008 年 9 月 12 日, Nice, France
83. Tsukada, H.: Imaging impairment of mitochondrial function in ischemic brain: A PET study in
monkeys with an animal PET. World Molecular Imaging Congress, 2009 年 9 月 23 日,
Montreal, Canada
<福田グループ>
84. Shimizu-Okabe, C., Tanaka, M., Matsuda, K., Mihara, T., Okabe, A., Sugimura, N., Sato, K.,
Yagi, K., Fujiwara, T., Inoue, Y. & Fukuda, A.: KCC2 expression is downregulated in human
epileptogenic cortical dysplasia. 34th Annual Meeting Society for Neuroscience, 2004 年 10 月
23-27 日, San Diego, CA, USA
85. Okabe, A., Shimizu-Okabe, C., Kilb, W., Kobayashi, K., Kawashima, Y., Takayama, Y.,
Luhmman, H. J. & Fukuda, A.: Changes in the expression of mRNAs for glycine and GABAA
receptor subunits in the rat freeze-lesion model of cortical malformation. 34th Annual Meeting
Society for Neuroscience, 2004 年 10 月 23-27 日, San Diego, CA, USA
86. Qian, T., Nakamura, M., Kilb, W., Amano, S., Furukawa, T., Yamada, J., Nakahara, D.,
Luhmann, H. J. & Fukuda, A.: Taurine facilitates the excitatory GABAergic neurotransmission
in the marginal zone of neocortex. 34th Annual Meeting Society for Neuroscience, 2004 年 10
月 23-27 日, San Diego, CA, USA
87. Inoue, K., Yamada, J., Ueno, S. & Fukuda, A.: Brain-type creatine kiase activates the function
- 68 -
of KCC2: Study by a novel method to assess Cl- transporter function. 34th Annual Meeting
Society for Neuroscience, 2004 年 10 月 23-27 日, San Diego, CA, USA
88. Nakahara, D., Zhu, Y., Takahashi, T., Shimizu-Okabe, C., Suzuki, K., Fukuda, A. & Mori, N.:
Rewarding brain stimulation increases cytogenesis in hippocampus and nucleus accumbens of
adult mice. 34th Annual Meeting Society for Neuroscience, 2004 年 10 月 23-27 日, San Diego,
CA, USA
89. 千太哲, 中村直人, Kilb, W., 古川智範, 山田順子, Luhmann, H. J., 中原大一郎, 福田敦
夫: 新生ラット大脳皮質辺縁帯のシナプス伝達における Cl-トランスポーターと神経伝
達アミノ酸の役割. 第 82 回日本生理学会大会, 2005 年 5 月 18-20 日, 仙台
90. 山本純偉, 山田順子, 上野伸哉, 窪田寿彦, 山本清二, 福田敦夫: ベンゾジアゼピン
による大脳皮質第 V 層の GABA 作動性シナプスにおける α7 ニコチン受容体の insertion
は PKC を介する. 第 82 回日本生理学会大会, 2005 年 5 月 18-20 日, 仙台
91. 古川智範, 山田順子, 井上浩一, 柳川右千夫, 福田敦夫: GAD67-GFP ノックインマ
ウスへの子宮内胎仔電気穿孔法の適用により発生期を同定した大脳皮質移動細胞の
GABAA 受容体反応. 第 82 回日本生理学会大会, 2005 年 5 月 18-20 日, 仙台
92. 中西圭子, 大平敦彦, 福田敦夫: 培養ニューロンのシナプス発達における Cl-トランス
ポーターの役割. 第 82 回日本生理学会大会, 2005 年 5 月 18-20 日, 仙台
93. 井上浩一, 古川智範, 山田順子, 福田敦夫: 胎性期大脳皮質神経細胞移動における異所
性 KCC2 発現の影響. 第 28 回日本神経科学大会, 2005 年 7 月 26-28 日, 横浜
94. 窪田寿彦, 古川智範, 柳川右千夫, 福田敦夫: Cl-トランスポーターによるアストロサ
イトの Cl-調節機構. 第 28 回日本神経科学大会, 2005 年 7 月 26-28 日, 横浜
95. 古川智範, 山田順子, 井上浩一, 柳川右千夫, 福田敦夫: GAD67-GFP ノックインマウ
スへの子宮内胎仔電気穿孔法の適用により発生期を同定した大脳皮質移動細胞の
GABAA 受容体応答. 第 28 回日本神経科学大会, 2005 年 7 月 26-28 日, 横浜
96. 山本純偉, 山田順子, 上野伸哉, 窪田寿彦, 山本清二, 福田敦夫: GABA 作動性シナ
プスにおけるミダゾラムによる α7 ニコチン受容体誘導のメカニズム. 第 28 回日本神経
科学大会, 2005 年 7 月 26-28 日, 横浜
97. Yamamoto, S., Yamada, J., Ueno, S., Kubota, H., Yamamoto, S. & Fukuda, A.: An insertion of
presynaptic α7 nicotinic receptors affecting GABAergic transmission in neocortex. Fourth
INMED/TINS CONFERENCEC, 2005 年 9 月 4-7 日, La Ciotat, France
98. 熊田竜郎, 小室仁, 福田敦夫:自発性 Ca2+ transient の消失が小脳顆粒細胞の移動の終了
を惹起する.第 52 回中部日本生理学会, 2005 年 9 月 29 日-30 日, 名古屋
99. Inoue, K., Furukawa, T., Yamada, J. & Fukuda, A.: Function of KCC2 protein ectopically
expressed in immature brain. 35th Annual Meeting Society for Neuroscience, 2005 年 11 月
12-16 日, Washington, DC, USA
100. Furukawa, T., Yamada, J., Inoue, K., Yanagawa, Y. & Fukuda, A.: Properties of GABAA
receptor-mediated actions in neocortical neurons of GAD67-GFP knock-in mice with identified
birth period by in utero electroporation. 35th Annual Meeting Society for Neuroscience, 2005
- 69 -
年 11 月 12-16 日, Washington, DC, USA
101. Kubota, H., Furukawa, T., Yanagawa, Y. & Fukuda, A.: The property of chloride ion regulation
in astrocyte. 35th Annual Meeting Society for Neuroscience, 2005 年 11 月 12-16 日,
Washington, DC, USA
102. Kumada, T. & Komuro, H.,: Reversal of Aberrant neuronal migration in fetal alcohol
syndrome. 35th Annual Meeting Society for Neuroscience, 2005 年 11 月 12-16 日, Washington,
DC, USA
103. Achilles, K., Okabe, A., Ikeda, M., Yamada, J., Shimizu-Okabe, C., Fukuda, A., Luhmann, H. J.
& Kilb, W.: Chloride Regulation in Cajal-Retzius Cells of the Neonatal Rat Cerebral Cortex.
85th Annual metting of Deutshe Physiologische Gesellschaft, 2006 年 3 月 26-29 日, München,
Germany
104. 古川智範, 山田順子, 井上浩一, 柳川右千夫, 松島芳隆, 福田敦夫: 大脳皮質移動細
胞の GABAA 受容体反応に対する細胞外に存在する GABA と Taurine の影響. 第83回
日本生理学会大会, 2006 年 3 月 28-30 日, 前橋
105. 熊田竜郎, 小室仁, 福田敦夫:自発性 Ca2+ transient の消失が小脳顆粒細胞の移動の終
了を惹起する. 第 83 回日本生理学会大会, 2006 年 3 月 28-30 日, 前橋
106. 山本純偉, 山田順子, 古川智範, 福田敦夫: プロポフォールのラット大脳皮質第 V 層
錐体細胞の GABA 作動性トニックカレントへの作用, 第 83 回日本生理学会大会, 2006
年 3 月 28-30 日, 前橋
107. 魏 兵,佐藤 康二,福田 敦夫: 入力損傷のある三叉神経核におけるクロライド恒常性
変化関連遺伝子. 第 83 回日本生理学会大会, 2006 年 3 月 28-30 日, 前橋
108. 井上浩一,山田順子,上野伸哉,福田敦夫: 脳型クレアチンキナーゼによる神経特異的
K-Cl 共輸送体 KCC2 の活性化. 第 83 回日本生理学会大会, 2006 年 3 月 28-30 日, 前橋
109. Okabe, A., Kilb, W., Hanganu, I. L., Quian, T., Nakahara, D., Fukuda, A. & Luhmann, H. J.:
Taurine inhibits epileptiform activity in neonatal rat hippocampus via activation of glycine and
GABAA receptors. The 5th Forum of European Neuroscience, 2006 年 7 月 8-12 日, Vienna,
Austri
110. Achilles, K., Okabe, A., Ikeda, M., Shimizu-Okabe, C., Fukuda, A., Luhmann, H. J. & Kilb, W.:
Excitatory GABA actions in Cajal-Retzius cells are mediated by NKCC1. The 5th Forum of
European Neuroscience, 2006 年 7 月 8-12 日, Vienna, Austria
111. Kilb, W., Hanganu, I., Okabe, A., Shimizu-Okabe, C., Fukuda, A. & Luhmann, H. J.: Different
cell types of the developing rat neocortex express glycine receptors with similar molecular and
distinct functional properties. The 5th Forum of European Neuroscience, 2006 年 7 月 8-12 日,
Vienna, Austria
112. Furukawa, T., Yamamda, J., Inoue, K., Yanagawa, Y. & Fukuda, A.: Influence of extracellular
GABA and taurine to GABAA receptor-mediated actions of radially migrating cells in
developing neocortex. The 5th Forum of European Neuroscience, 2006 年 7 月 8-12 日, Vienna,
Austria
113. Fukuda, A., Qian, T., Nakamura, M., Furukawa, T., Yamada, J., Kouchi, T., Kilb, W., Luhmann,
- 70 -
H. J. & Nakahara, D.: Endogenous taurine facilitates the horizontal excitatory
neurotransmission in the marginal zone of the immature cortex. The 5th Forum of European
Neuroscience, 2006 年 7 月 8-12 日, Vienna, Austria
114. 岡部明仁, Kilb, W., Hanganu, I. L., 千太哲,中原大一郎,福田敦夫: 幼若ラット海馬にお
けるてんかん様発作はグリシン及び GABAA 受容体を活性化するタウリンにより抑制
される. 第 29 回日本神経科学大会, 2006 年 7 月 19-21 日, 京都
115. 古川智範,山田順子,井上浩一,柳川右千夫,福田敦夫: 子宮内胎仔電気穿孔法によ
り同定した大脳皮質移動細胞の GABAA 受容体反応に対する細胞外に存在する GABA
と Taurine の影響. 第 29 回日本神経科学大会, 2006 年7月 19-21 日, 京都
116. 熊田竜郎,中西康彦,福田敦夫: グリオーマ細胞における細胞移動とイオンイメージ
ングの同時タイムラプス観察. 第 29 回日本神経科学大会, 2006 年7月 19-21 日, 京都
117. 古川智範,山田順子,井上浩一,柳川右千夫,松島芳隆,福田敦夫: GABAA 受容体
を介する細胞外 GABA とタウリンの大脳皮質発達過程における役割. 第 84 回日本生
理学会大会, 2007 年 3 月 20-22 日, 大阪
118. 魏兵,古川智範,熊田竜郎,岡部明仁,大野浩司,佐藤康二,福田 敦夫: 下眼窩神経
損傷による痛覚過敏モデルにおける三叉神経脊髄路核のクロライド恒常性関連遺伝子
発現変化. 第 84 回日本生理学会大会, 2007 年 3 月 20-22 日, 大阪
119. 古川智範,山田順子,井上浩一,柳川右千夫,松島芳隆,福田敦夫: 発達期大脳皮質
における細胞外タウリンの GABAA 受容体を介する役割.第 30 回日本神経科学大会,
2007 年 9 月 10-12 日, 横浜
120. 魏兵,古川智範,熊田竜郎,岡部明仁,大野浩司,佐藤康二,福田敦夫: 入力損傷の
ある三叉神経核におけるクロライド恒常性変化関連遺伝子.第 30 回日本神経科学大会,
2007 年 9 月 10-12 日, 横浜
121. 熊田竜郎,福田敦夫: 移動中のグリオブラストーマ細胞における[Ca2+]i と[Cl-]i の変動
解析.第 30 回日本神経科学大会, 2007 年 9 月 10-12 日, 横浜
122. 正木志保,福士絵梨奈,森島寿貴,松田厚範,小林和人,穂積直裕,吉田祥子: 音響
インピーダンス顕微鏡を用いた,発達期小脳の L 型カルシウムチャネル分布の観察.
第 30 回日本神経科学大会, 2007 年 9 月 10-12 日, 横浜
123. 大河内健吾,田中真理子,平野翔一郎,森島寿貴,川口泰雄, 柳川右千夫,穂積直裕,
吉田祥子: 小脳外顆粒層での GABA 放出と一過性の VGAT 分布.第 30 回日本神経科
学大会, 2007 年 9 月 10-12 日, 横浜
124. Morishima, T., Hirano, S., Hozumi, N., Yanagawa, Y., Takayama, C., Yoshida, S. & Fukuda, A.:
Transition of GABA releasing pattern modulates the tone of granule cell development,
migration or proliferation. 37th Annual Meeting Society for Neuroscience, 2007 年 11 月 3-7 日,
San Diego, CA, USA
125. 王天英,熊田竜郎,岡部明仁,福田敦夫: マウス大脳新皮質における凍結損傷法により
誘発された microgyrus の皮質形成. 第 85 回日本生理学会, 2008 年 3 月 25-27 日, 東京
126. 福田敦夫,魏兵,古川智範,熊田竜郎,佐藤康二: 三叉神経痛モデルラットにおける痛
- 71 -
覚過敏と Cl-トランスポーター発現変化の相関. 第 85 回日本生理学会, 2008 年 3 月 25-27
日, 東京
127. 古川智範,山田順子,井上浩一,柳川右千夫,松島芳隆,福田敦夫: 大脳皮質発達期に
おける GABAA 受容体を介した細胞外タウリンの作用.第 85 回日本生理学会, 2008 年
3 月 25-27 日, 東京
128. 内田琢,古川智範,沖隆,柳川右千夫,福田敦夫: GAD67-GFP knock in マウスを用いた
母体ストレスモデル動物の作成. 第 85 回日本生理学会, 2008 年 3 月 25-27 日, 東京
129. 江川潔,山田順子,古川智範,福田敦夫: 海馬 CA1 アストロサイトにおける GABA カ
レントと細胞内 Cl-濃度変化. 第 85 回日本生理学会, 2008 年 3 月 25-27 日, 東京
130. 熊田竜郎,福田敦夫: 移動中のグリオブラストーマ細胞における[Ca2+]i と[Cl-]i の変動
の役割. 第 85 回日本生理学会, 2008 年 3 月 25-27 日, 東京
131. 森島寿貴,熊田竜郎,古川智範,柳川右千夫,高山千利,吉田祥子,福田敦夫: 小脳皮
質形成期の外顆粒細胞層で一時的に GABA が放出される.第 85 回日本生理学会, 2008
年 3 月 25-27 日, 東京
132. 福田敦夫,魏兵,古川智範,熊田竜郎,佐藤康二: 三叉神経痛モデルの三叉神経脊髄路
核と神経節における KCC2 と NKCC1 の発現変化. 第 31 回日本神経科学大会, 2008 年 7
月 9-11 日, 東京
133. 熊田竜郎,福田敦夫: グリオーマ細胞の移動時における時空間的な[Cl-]i の変化. 第 31
回日本神経科学大会, 2008 年 7 月 9-11 日, 東京
134. 森島寿貴,熊田竜郎,古川智範,高山千利,吉田祥子,福田敦夫: 小脳皮質形成期の外
顆粒細胞層で一時的に GABA が放出される. 第 31 回日本神経科学大会, 2008 年 7 月 9-11
日, 東京
135. 内田琢,古川智範,沖隆,柳川右千夫,福田敦夫: GAD67-GFP knock in マウスを用いた
母体ストレス動物の作成. 第 31 回日本神経科学大会. 2008 年 7 月 9-11 日, 東京
136. 王天英,熊田竜郎,岡部明仁,森島寿貴,福田敦夫: マウスの多小脳回モデルである凍
結損傷で誘発した微小脳回における異常な皮質形成. 第 31 回日本神経科学大会,2008
年 7 月 9-11 日, 東京
137. 古川智範,山田順子,井上浩一,柳川右千夫,松島芳隆,福田敦夫: 発達期大脳皮質に
おける細胞外タウリンの GABAA 受容体を介する影響. 第 31 回日本神経科学大会, 2008
年 7 月 9-11 日, 東京
138. 江川潔,山田順子,古川智範,福田敦夫: 海馬 CA1 アストロサイトにおける GABA 応
答カレントと細胞内 Cl-濃度変化. 第 31 回日本神経科学大会, 2008 年 7 月 9-11 日, 東
京
139. Fukuda, A., Wei, B., Furukawa, T., Kumada, T. & Sato, K.: Changes in KCC2 and NKCC1
expressions in spinal nucleus and ganglion of the trigeminal nerve in a rat model of trigeminal
neuropathic pain. The 6th Forum of European Neuroscience, 2008 年 7 月 12-16 日, Geneva,
Switzerland
140. Uchida, T., Morishima, T., Furukawa, T., Oki, Y., Kumada, T., Yanagawa, Y. & Fukuda A.:
- 72 -
Maternal stress decreased the generation of the GABAergic but not pyramidal neurons in the
cerebral cortex. XXXVI International Union of Physiological, 2009 年 7 月 21 日-8 月 1 日,
Kyoto, Japan
141. Kumada, T. & Fukuda, A.: Role of [Ca2+]i and [Cl-]i alterations in distinct pattern of
glioblastoma cell migration. XXXVI International Union of Physiological, 2009 年 7 月 21-8 月
1 日, Kyoto, Japan
142. Morishima, T., Kumada, T., Takayama, C., Yanagawa, Y., Yoshida, S. & Fukuda, A.: Temporal
release of GABA from Bergmann glia accelerates granule cell precursors (GCPs) proliferation
during rat cerebellar cortex development. XXXVI International Union of Physiological, 2009
年 7 月 21-8 月 1 日, Kyoto, Japan
143. Furukawa, T., Yamada, J., Inoue, K., Yanagawa, Y., Matsushima, Y. & Fukuda A.: The effect of
ambient GABA and taurine on cortical plate cells in developing cortex. XXXVI International
Union of Physiological, 2009 年 7 月 21-8 月 1 日, Kyoto, Japan
144. Wang, T., Kumada, T., Morishima, T., Okabe, A., Yanagawa, Y & Fukuda, A.: Peculiar
accumulation of GABAergic and glutamatergic neurons at the early stage of freeze
lesion-inducedmicrogyrus in mice. XXXVI International Union of Physiological, 2009 年 7 月
21-8 月 1 日, Kyoto, Japan
145. Morishima, T., Kumada, T., Takayama, C., Yoshida, S. & Fukuda, A.: Temporal release of
GABA regulates granule cell precursors (GCPs) proliferation during rat cerebellar cortical
development. International Joint Symposium: Physiology of Anion Transport and Cell Volume
Regulation, 2009 年 8 月 3-6 日, Okazaki, Japan
146. Kumada, T. & Fukuda, A.: [Ca2+]i and [Cl-]i alterations in migrating glioblastoma cells.
International Joint Symposium: Physiology of Anion Transport and Cell Volume Regulation,
2009 年 8 月 3-6 日, Okazaki, Japan
147. Uchida, T., Morishima, T., Furukawa, T., Oki, Y., Kumada, T., Yanagawa, Y. & Fukuda, A.:
Neurogenesis of GABAergic interneurons but not of cortical plate cells in the fetal cerebral
cortex was decreased by maternal stress. International Joint Symposium: Physiology of Anion
Transport and Cell Volume Regulation, 2009 年 8 月 3-6 日, Okazaki, Japan
148. Egawa, K., Yamada, J., Furukawa, T., Yanagawa, Y. & Fukuda, A.: Astrocytic responses to
GABA spill-over from synaptic clefts and their functional role for regulating extracellular Cl- in
hippocampus. International Joint Symposium: Physiology of Anion Transport and Cell Volume
Regulation, 2009 年 8 月 3-6 日, Okazaki, Japan
149. 森島寿貴,熊田竜郎,高山千利,吉田祥子,福田敦夫: Temporal release of GABA from
Bergmann glia (BG) accelerates granule cell precursors (GCPs) proliferation during rat
cerebellar cortex development. 第 32 日本神経科学大会, 2009 年 9 月 16-18 日, 名古屋
150. 古川智範,山田順子,井上浩一,柳川右千夫,松島芳隆,福田敦夫: The role of
GABAA-R-mediated actions of ambient taurine in developing cerebral cortex. 第 32 日本神経
科学大会, 2009 年 9 月 16-18 日, 名古屋
151. 内田琢,森島寿貴,古川智範,沖隆,熊田竜郎,柳川右千夫,福田敦夫: Proliferation of
GABAergic interneurons but not cortical plate cells was reduced by maternal stress in the fetal
cerebral cortex. 第 32 日本神経科学大会, 2009 年 9 月 16-18 日, 名古屋
- 73 -
152. 熊田竜郎,福田敦夫: Role of chloride transport in distinct pattern of glioblastoma cell
migration. 第 32 日本神経科学大会, 2009 年 9 月 16-18 日, 名古屋
153. 江 川 潔 , 山 田 順 子 , 古 川 智 範 , 福 田 敦 夫 : Evoked currents in CA1 stratum
lacunosum-moleculare (SLM) astrocyte by adjacent interneuron firings. 第 32 日本神経科学大
会, 2009 年 9 月 16-18 日, 名古屋
<橋本グループ>
154. Tabata, T., Araishi, K., Hashimoto, K., Hashimotodani, Y. & Kano, M.: Interaction of GABAB
receptor with extracellular Ca2+ enhances neuronal metabotropic glutamate receptor signaling.
Society for Neuroscience annual meeting, Oct 23-27, 2004, San Diego, USA
155. Miyazaki. T., Hashimoto, K., Shin, H., Kano, M. & Watanabe, M.: P/Q-type calcium channel
α1A fuels synaptic competition on developing cerebellar Purkinje cells. Society for
Neuroscience annual meeting, Oct 23-27, 2004, San Diego, USA
156. 高岸芳子,橋本浩一,茅原哲郎,渡辺雅彦,大塚裕之,溝口明,狩野方伸,村田善晴:
ミオシン Va 遺伝子変異マウス・ラットの小脳における登上線維投射の異常. 第 28
回日本神経科学学会, 2005 年 7 月,横浜
157. Tabata, T., Yoshida, T., Hashimoto, K., Hashimotodani, Y. & Kano, M.: A1 adenosine
receptor modulates neuronal metabotropic glutamate signaling via a G-protein-independent
pathway. Society for Neuroscience annual meeting, Nov 2005, Washington DC, USA
158. Takagishi, Y., Miyata, M., Kishimoto, Y., Hashimoto, K., Imoto, K., Kano, M. & Murata, Y.:
A point mutation myo5ad-n transports smooth endoplasmic reticulum in the spine of Purkinje
cells: A possible rescue of cerebellar long-term depression and motor learning in
Dilute-Neurological mice. Society for Neuroscience annual meeting, Nov 2005, Washington
DC, USA
159. Miyata, M., Kishimoto, Y., Hashimoto, K., Imoto, K., Murata, Y., Kano, M. & Takagishi, Y.:
Dynamic behavior of smooth endoplasmic reticulum in Purkinje cell spines is correlated with
cerebellar long-term depression and motor learning in myosin VA mutant mice myo5ad-n.
Society for Neuroscience annual meeting, Nov 2005, Washington DC, USA
160. 橋本浩一,狩野方伸、中山寿子: 登上線維の発達過程に関わる因子. 「脳の機能
発達と学習メカニズムの解明」第3回領域内研究報告会,2006 年 3 月,千里ライフサ
イエンスセンター
161. Narushima, M., Uchigashima, M., Matsui, M., Manabe, T., Hashimoto, K., Watanabe, M. &
Kano, M.: Enhancement of endocannabinoid-mediated retrograde suppression of inhibition by
ambient acethylcholine in the striatum. 5th Forum of European Neuroscience, July 2006, Vienna,
Austria
162. 橋本浩一: 小脳回路発達に関わる分子メカニズム. 研究領域「脳の機能発達と学
習メカニズムの解明」第4回領域内研究報告会,2007 年 3 月,千里ライフサイエンス
センター
163. 雲出佑,濱田俊,木津川尚史,橋本浩一,宮崎太輔,狩野方伸,渡辺雅彦,八木健:
小脳神経回路におけるプロトカドヘリンアルファのアイソフォーム発現と機能解析.
第 30 回神経科学学会, 2007 年 9 月,横浜
164. Kakizawa, S., Kishimoto, Y., Hashimoto, K., Miyazaki, T., Furutani, K., Shimizu, H., Fukaya,
- 74 -
M., Nishi, M., Sakagami, H., Ikeda, A., Kondo, H., Kano, M., Watanabe, M., Iino, M. &
Takeshima, H.: Junctophilin-mediated functional crosstalk between ryanodine receptors and SK
channels essential for cerebellar long-term depression. Society for Neuroscience annual
meeting, Nov 2007, San Diego, USA
165. Kumode, Y., Hamada, S., Hashimoto, K., Miyazaki, T., Kitsukawa, T., Hasegawa, S., Kano, M.,
Watanabe, M. & Yagi, T.: Protocadherin-alpha family in the olivo-cerebellar system; their
isoform expression and loss of function analysis. Society for Neuroscience annual meeting,
Nov 2007, San Diego, USA
166. 橋本浩一,狩野方伸: 小脳登上線維-プルキンエ細胞の生後発達に関わる機構. 研
究領域「脳の機能発達と学習メカニズムの解明」第 5 回領域内研究報告会,2008 年 3
月,千里ライフサイエンスセンター
167. Yamazaki, M., Hashimoto, K., Fukaya, M., Abe, M., Natsume, R., Watanabe, M., Kano, M. &
Sakimura, K.: The transmembrane AMPA receptor regulatory protein gamma-7 regulates the
stability and surface expression of AMPA receptors but may not modulate their functions. 6th
Forum of European Neuroscience, July 2008, Geneva, Switzerland
168. Narushima-Takahashi, M., Uchigashima, M., Tanimura, A., Hashimoto, K., Aiba, A., Watanabe,
M. & Kano, M.: Requirement of type 1 metabotropic glutamate receptor for activity-dependent
synapse elimination in the lateral geniculate nucleus. 6th Forum of European Neuroscience, July
2008, Geneva, Switzerland
169. Tanimura, A., Hashimoto, K. & Kano, M.: Endocannabinoids mediate retrograde suppression at
cerebellar parallel fiber to Purkinje cell synapses in young adult mice. 第 31 回日本神経科学
学会大会,2008 年 7 月,東京.
170. Nakao, H., Hashimoto, K., Yamasaki, M., Nakao, K., Watanabe, M., Kano, M. & Aiba, A.:
Roles of metabotropic glutamate receptor subtype-1 in the adult cerebellum. 第 31 回日本神経
科学学会大会, 2008 年 8 月,東京
171. Nakayama, H., Hashimoto, K., Miyazaki, T., Yanagawa, Y., Obata, K., Watanabe, M. & Kano,
M.: Strength of GABAA receptor-mediated transmission is crucial for the late phase of
climbing fiber synapse elimination during postnatal cerebellar development. The 38th annual
meeting of the Society for Neuroscience, Nov 15–19, 2008, Washington DC, USA
172. Hashimoto, K. & Kano, M.: Translocation of the strongest climbing fiber to Purkinje cell
dendrites after synaptic competition on the soma in developing cerebellum. 第 36 回 国際生
理学会,2009 年 7 月,京都
173. Nakao, H., Kishimoto, Y., Hashimoto, K., Nakao, K., Kano, M., Kirino, Y. & Aiba, A.: mGluR1
is essential for acquisition but not for expression or retention in eyeblink conditioning. 第 32 回
日本神経科学学会大会,2009 年 9 月,名古屋
(4)知財出願
①国内出願(1件)
願書番号:2009286695
発明名称:生体内特定代謝物の迅速測定法と装置
発明概要:生体内の代謝酵素活性をその酵素特異的代謝される蛍光試薬を用いて、迅
速に測定する。生体内の蛍光増加を指標とする測定法は、測定開始時まで
に蛍光が増加している。この状態から背景光が高いため高感度化しがたい。
- 75 -
そこで、測定開始時の蛍光を生体内で消去する方法を提案する。
発明者1:岸本 拓哉(ソニー株式会社 AML・ライフサイエンス研究部)
発明者2:大西 通博(ソニー株式会社 AML・ライフサイエンス研究部)
発明者3:根本 知己(自然科学機構生理学研究所 自然科学機構生理学研究所)
発明者4:鍋倉 淳一(自然科学機構生理学研究所 自然科学機構生理学研究所)
出 願 日:2009 年 12 月 17 日
②その他の知的財産権
なし
(5)受賞・報道等
<鍋倉グループ>
①受賞
なし
②マスコミ(新聞・TV)報道
1. 鍋倉淳一:NHK 特集 生きる力「復活した”脳の力”」番組内にて脳障害後の回復過程
における神経回路の回復過程を初めてライブ撮影として紹介される。NHK (2009 年 3
月 24 日 再放送:同 4 月 2 日、4 月 4 日、5 月 4 日)
2. 脳内の医者
働き解明.中日新聞,朝刊,1(2009 年 4 月 1 日)
3. 脳免疫細胞の働き解明.毎日新聞,夕刊,6(2009 年 4 月 1 日)
4. 脳の救急医 働き初観察.読売新聞,朝刊,30(2009 年 4 月 2 日)
5. ミクログリア細胞
シナプスに接触し機能.日刊工業新聞,22(2009 年 4 月 2 日)
6. 脳の修復過程 撮影.日本経済新聞,朝刊,34(2009 年 4 月 2 日)
7. 脳内ミクログリア 細胞の機能解明.化学工業新聞,8 面(2009 年 4 月 7 日)
8. 脳梗塞で機能損傷.中日新聞,夕刊,3(2009 年 8 月 12 日)
9. 脳梗塞になっても・・・反対側の脳が肩代わり.日本経済新聞,夕刊,14(2009 年 8 月
12 日)
10. 脳梗塞で失われた身体機能.毎日新聞,夕刊,3(2009 年 8 月 13 日)
11. 脳梗塞で損傷時 逆側の脳活発化.日経産業新聞,5(2009 年 8 月 13 日)
12. 脳梗塞後も機能維持.日刊工業新聞,14(2009 年 8 月 13 日)
13. 脳梗塞
反対側で機能補完.読売新聞,夕刊,12(2009 年 8 月 12 日)
14. Mouse brains show signs of rewiring.Japan Times,(2009 年 8 月 13 日)
15. ミクログリアがシナプスの検診や除去を行う様子を観察
11 日)
- 76 -
NatureJapan (2009 年 9 月
<加藤グループ>
なし
<塚田グループ>
①受賞
なし
②マスコミ(新聞・TV)報道
1. 脊髄損傷で体のまひ回復 脳の働きサルで解明. 日経産業新聞, 朝刊(2007 年 11 月 16
日)
2.
脊髄損傷後の指先リハビリ回復過程 脳の活動部位に変化. 日刊工業新聞, 朝刊(2007
年 11 月 16 日)
3.
脊髄損傷 回復に脳がんばる, 朝日新聞, 朝刊(2007 年 11 月 16 日)
4.
脊髄損傷 脳がカバー, 読売新聞, 朝刊(2007 年 11 月 16 日)
5.
リハビリで脳機能活性化 精髄損傷のサルで実験, 毎日新聞, 朝刊(2007 年 11 月 16 日)
6.
リハビリで脳活動拡大, 中日新聞, 朝刊(2007 年 11 月 16 日)
7.
脊髄の機能損傷 脳が回復カバー, 日本経済新聞, 朝刊(2007 月 11 月 17 日)
8.
サルの脊髄損傷実験で実証 リハビリ法開発へ弾み 脳梗塞の機能回復に朗報. 東海愛
知新聞, 朝刊(2007 年 11 月 16 日)
9.
塚田秀夫:リアルタイムしずおか:特集 浜松ホトニクス 医学の発展に貢献, 静岡第
一テレビ(2007 年 11 月 22 日)
10. 脊髄損傷後の機能回復 脳の変化をサルで解明 リハビリへの応用に期待, 科学新聞
(2007 年 11 月 23 日)
11. 川口 章:19 分間ボックス理科:血液の探求―人工赤血球に挑むー. NHK 教育テレビ
(2009 年 5 月 3 日)
<福田グループ>
なし
<橋本グループ>
①受賞
2007 年 3 月
第 8 回 日本生理学会奨励賞
②マスコミ(新聞・TV等)報道
(原著論文発表 No.13 に対する新聞報道)
1. 2009 年 7 月 17 日 日経産業新聞 p11
2.
2009 年 7 月 24 日
朝日新聞
p25 科学
3.
2009 年 7 月 27 日
読売新聞(大阪)
p17 科学
- 77 -
(6)成果展開事例
①実用化に向けての展開
JST「産学共同シーズイノベーション化事業(顕在化ステージ)」
課題名:In vivo2光子励起レーザー顕微鏡を用いた哺乳動物個体の長期間測定法の顕在化
(平成 18-19 年度)
多光子励起顕微鏡による深部イメージング技術の実用化のため、オリンパス社と自動ケ
プラー装置の改良、生体アタッチメントの開発、および2光子励起顕微鏡用の対物レン
ズの開発を行なった。
① 社会還元的な展開活動
・ 得られた成果「2 光子励起法による生体深部観察」について、CREST12 という成果公開
展示会(平成20年5月)に出展した。
・ 生理研トレーニングコースなどで、研究者に対し本研究で開発した in vivo2 光子励起法
による脳内微細構造の観察について紹介・指導を行っている。
・ 本研究成果について、「脳学習」一般公開でのシンポジウムで紹介した。(第1回公開シ
ンポジウム;平成17年11月19日、第3回公開シンポジウム;平成19年11月1
0日、第5回公開シンポジウム平成21年11月28日(予定)
・ 成果に関して、脳の世紀シンポジウム(平成21年9月30日)、日本未来館シンポジ
ウム(平成21年11月28日予定)、生理研多次元脳シンポジウム(平成20年12
月10日)で紹介した。
(いずれも東京で開催)
・ 2光子励起イメージング技術は生理研共同研究(計画研究)として、現在まで22件の
共同研究に供与している。
§6
研究期間中の主な活動 (ワークショップ・シンポジウム等)
<鍋倉グループ>
年月日
名称
場所
参加人数
2006 年
チーム内連絡会
生理学研
究所
20 名
京都
80 名
岡崎
15 名
生理学研究
所(岡崎)
岡崎コンフ
ァレンスセ
ンター
15 名
発達および回復期にお
ける神経回路再編機
構」
2006 年 10 月 チーム内ミーティング
6日
2007 年 2 月 チーム内ミーティング
23 日
2008 年 4 月 NIPS JST 国際ワーク
18 日~19 日 ショップ 多光子励起
イメージングの最前線
2006 年 7 月
20 日
2008 年 10 月 チーム内ミーティング 岡崎
9日
- 78 -
120 名
15 名
概要
第 29 回日本神経科学会で
シンポジウムとして開催
JST および生理研の支援に
より、海外 5 名、国内 10
名の招待講演者によるシ
ンポジウムを開催
<加藤グループ>
なし
<塚田グループ>
なし
<福田グループ>
年月日
名称
場所
2008 年 9 月 新たなコンセプトでシナ 自然科学研究機構
19 日-20 日 プス伝達機構を考える
生理学研究所、
1階会議室
参加人数
概要
58 名
<橋本グループ>
なし
§7
結び
5年間あまりの支援を行なっていただき感謝しています。特に、当初は従来の1光子励起
光学顕微鏡にて末梢神経ネットワークの観察予定であったが、生体多光子顕微鏡の開発・改
良への着手とチャレンジングな生体イメージング技術を取り入れることが出来たことは本
クレスト研究にサポートされた結果です。さらに、技術革新により世界トップクラスの生体
深部到達度を達成できたことは、技術改良のための柔軟な支援および研究員・技術員の雇用
が出来たことによることが非常に大きいと感謝しています。また、5年あまりの研究期間が
あったため、十分な実験技術の開発・改良に取り組む時間が取れ、その後この技術を利用し
たデータ取得・検証にも時間が取れたことは適切な期間設定であったと思います。今後は、
技術としては2光子ファイバーなどのイメージングの開発などに加えて、光による分子・細
胞・回路の操作技術の改良とともに、
覚醒動物への応用・理解を進めることが期待されます。
チーム内各グループはヒト・サルからマウスまで動物種およびそれぞれのアプローチ技術
も異なり、更に発達・回復と時間軸の異なる研究対象であったにも係わらず、神経回路の発
達・回復再編について共通性と特殊性を記述できたと確信しています。本研究のように種を
越えた横断的研究、機能から回路・シナプスまでの縦断的研究、および発達と回復期という
脳における可塑的変化に最も富む過程を対比させたチャレンジングな研究を遂行できたこ
とに感謝しています。細胞・分子など微視的方向性とリハビリ・行動など巨視的方向性に脳
機能の研究が 2 極化しています。脳機能の発現基盤を神経ネットワーク活動という共通性で
考え、このような多角的な視点からの脳の可塑性にアプローチする研究はまだスタートにた
ったばかりです。ヒトの障害回復のための新たな方策の生み出す基盤情報になることを期待
するとともに、発達期に起こるダイナミックな脳回路再編の研究にも大きく寄与することが
期待できると考えています。
また、若手支援として、参加メンバーから教授や助教など次につながる若手研究者が育っ
たことも大きな成果として挙げられます。
本研究および今後の研究がヒトの障害脳機能の回復のための新たな方策の構築に少しで
もお役に立てれば甚幸です。
- 79 -
<鍋倉グループ>
<福田グループ>
- 80 -
<加藤グループ>
光トポグラフィー
- 81 -
<橋本グループ>
- 82 -
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