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現代社会アップデート
現代社会アップデート 教科書と資料集の掲載資料を、 日々変化する現代の社会に合わせて最新データで再考しました。 再生可能エネルギー固定価格買取制度スタート 最新情報 『アクセス現代社会 2012』p.33 Ⅲ3「日本の再生可能エネルギーの現状」 2011年に再生可能エネルギー特別措置法が成立 注目! 電力会社 電気買い取り 売電 電気を供給 1kwあたり発電量買い取り価格 太陽光 風力 水力 電気の利用者 再生可能エネルギー の発電者 ︵家計・企業︶ し、12年7月から再生可能エネルギー固定価格買 上のせ代金 (月平均87円) ※2012年度 地熱 バイオマス 取制度が始まった。電力会社は、太陽光、風力、水 力、地熱、バイオマスによって発電された電力を、 一定期間、全量買い取ることが義務づけられた。 制度開始を受け、大規模太陽光発電施設(メガ ソーラー)を建設して電力販売事業を始める企業 や地方自治体も出てきており、高コストが課題と なっている再生可能エネルギーの普及が進むこと が期待されている。また、発電パネル関連企業な 23.1∼ 53.75円 34∼42円 25.2∼ 35.7円 27.3∼ 42円 13.65∼ 40.95円 『アクセス現代社会 2013』p.37 Ⅳ 3 「再生可能エネルギーの普及に向けて」 どへの経済効果もあるとみられる。しかし、買い 取り費用は電気料金に上のせされており、消費者 の負担増になっている一面もある。 山中伸弥教授、 ノーベル生理学・医学賞受賞 最新情報 『アクセス現代社会 2012』p.37 Ⅲ3「iPS細胞」 2012年10月、世界で初めてiPS細胞(人工多能 性幹細胞)を作成した山中伸弥京都大学教授が、 ノーベル生理学・医学賞を受賞した。 iPS細胞は、受精卵のようにあらゆる組織に成 『アクセス現代社会 2013』 p.40 導入「ノーベル生理学・ 医学賞を受賞した山中伸弥 京都大学教授」 長しうる細胞である。山中教授ら京都大学の研究 グループは、2006年に世界で初めてマウスの皮膚 細胞からiPS細胞をつくり、07年には人の皮膚細胞 からiPS細胞をつくることに成功した。 人間の身体は約60兆個の細胞からできているが、 皮膚細胞など 移植などの再生医療 患者 もともとは1個の受精卵が分裂を繰り返し、皮膚 遺伝子操作 細胞など約200種類の細胞に変化したものである。 iPS細胞 今回の研究は、時計の針を巻き戻すように、すで に成長した細胞をもとの受精卵のような状態に戻 したという点できわめて画期的であった。 さまざまな細胞に成長 将来的にはiPS細胞を筋肉や内臓、神経などの 細胞に成長させて、病気で損傷した組織をもとの 筋肉 内臓 神経 『アクセス現代社会 2013』p.40 導入「iPS細胞でできること」 13 健康な状態に戻す、iPS細胞を利用した再生医療 の実現が期待されている。 オスプレイ配備で強まる各地の反発 最新情報 『アクセス現代社会 2012』p.192 Ⅰ「沖縄の位置的価値」 2012年10月、沖縄県の在日米軍普天間飛行場に ロシア 新型輸送機オスプレイ(MV-22)が配備された。 中国 タイ このオスプレイは、回転翼の角度を垂直から水 ペキン ウラジオストク ピョンヤン 北朝鮮 日本 ソウル 韓国 東京 タイペイ 那覇 ホンコン バンコク 平に変化させることが可能で、航続距離は旧型輸 送ヘリコプターの5倍以上の約3900kmに及ぶ。米 軍の東アジア戦略の一環として配備されているが、 2006年から11年にかけて約30件の事故が発生して マニラ おり、安全性が危惧されている。 フィリピン グアム シンガポール 旧型輸送機の航続 距 離( 那 覇から約 700km) シンガポール ジャカルタ 那覇から1500km インドネシア オーストラリア 注目! 新型輸送機(オス プレイ)の航続距離 (那覇から約3900km) 『アクセス現代社会 2013』p.14⑦「沖縄の地政学的位置」 日本政府は、オスプレイの配備にあたって、事 故は人為的なミスであり、十分な再発防止策がな されているとして「安全宣言」を出した。また、 日米両政府間で、垂直離着陸モードは米軍施設・ 区域内で行うことなどが合意された。しかし、垂 直離着陸モードで米軍区域の外を飛行するオスプ レイも目撃されており、沖縄をはじめ訓練飛行の ルートにあたる地域の反発は強まっている。 岐路に立つEU 最新情報 『アクセス現代社会 2012』p.251 導入「国家経済の破綻(ギリシャの例)」 支援国 年次 2010.5 ギリシャ 2012.2 支援内容 1100億ユーロの支援で合意(1次支援) 1300億ユーロ規模の追加支援で合意 (2次支援) アイルランドやポルトガル、スペインなどもEUに 財政支援を要請した。さらに、これらの国々に対 アイルランド 2010.11 850億ユーロの支援で合意 して債権をもつドイツ、フランスなどの金融機関 ポルトガル 2011.5 最大780億ユーロの支援で合意 も危機に巻き込まれ、破綻する銀行も現れた。こ うした状況のなかで、共通通貨ユーロに対する信 スペイン 2012.6 ユ ー ロ 財 務 相 会 合 で, 最 大1000億 ユーロの支援を行うことで合意 キプロス 2012.6 EUに支援を正式要請 『アクセス現代社会 2013』p.249導入「EUに支援を要請した国」 注目! ギリシャ財政危機に伴う信用不安は広がり続け、 用不安が高まり、ユーロ危機が起きている。 ユーロ危機の拡大を防ぐために、ユーロ参加国 は欧州金融安定ファシリティー(EFSF)や欧州 名称 概要 EFSM 欧州金融安定メカニズムのこと。債券を発行して融 資資金を調達する。最大支援額は600億ユーロ。 EFSF 欧州金融安定ファシリティーのこと。EFSM同様, 債券を発行して融資資金を調達する(2013年6月 末までの期間限定)。最大支援額は4400億ユーロ。 への支援を行っている。 ESM 欧州安定メカニズムのこと。EFSFを引きつぐ組織 で,2012年10月に発足。最大支援額はEFSF/ESM 合計で7000億ユーロ。 し、南のギリシャやスペインなどでは「緊縮疲れ」 、 2012年,各国は欧州債務危機に備えて,IMFの融 資能力を拡大すべく,計4560億ドルを拠出。内訳 は日本13%,ドイツ12%,中国・フランス9%。ユー ロ圏では約2000億ドルを拠出している。 にある。地域統合のさきがけとしてのEUは岐路に IMF 安定メカニズム(ESM)を創設し、IMF(国際通 貨基金)と協調しつつ、財政危機におちいった国々 ユーロ危機は、ギリシャの財政破綻以降長期化 北のドイツやフランスなどは「支援疲れ」の状態 立たされている。 『アクセス現代社会 2013』p.259Ⅲ「ユーロ危機を防ぐた めのメカニズム」 14