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Title ラグジュアリーブランドのデザイン予測の可能性
Title Author(s) Citation Issue Date URL ラグジュアリーブランドのデザイン予測の可能性 : LANVIN、BALENCIAGA を例として 馬場園, 晶司; 大谷, 毅 文化ファッション大学院大学ファッションビジネス研究 1(2011-03) pp.13-33 2011-03-10 http://hdl.handle.net/10457/1149 Rights http://dspace.bunka.ac.jp/dspace ラグジュアリーブランドのデザイン予測の可能性 ~LANVIN、 BALENCIAGA を例として~ Thep o s s i b i l i t yo fp r e d i c t i n gluxurybrand -LANVIN、BALENCIAGAa s巴xamplesー B u n k aF a s h i o nG r a d u a t eU n i v e r s i t y S h o j iB a b a z o n o S h i n s h uU n i v e r s i t y T s u y o s h iO t a n i 文化ファッション大学院大学 助教馬場園晶司 信州大学 名誉教授大谷毅 要旨:日本のアパレル企業は、パリ・ミラノのファッションウィークで発表された作品を 分析し、 トレンドをうまく取り入れてデザインした服を製作している傾向が強い。すなわ ちトレンドの後追いである。その為、日本のアパレル業界における市場は国際化している がアパレル企業は国際化しているとはいえない o 日本発のブランドとして世界に発信する には、デザインカが弱いからである。日本のアパレル企業が国際化するためには、独自の デザインを世界に向けて提案できるクリエイションを重視する必要がある。 この研究は、ラグジュアリーブランドクラスの既製服(以下“プレタポルテ"と表現) をターゲットとし、パリ・ミラノで販売できるような“プレタポルテ"のデザイン予測の 可能性を問う。その為には、実際に世界に向けてオリジナルデザインを発信しているメゾ ンの現状を知る必要がある。ここではパリのメソン 査を行う。そして B A L E N C I A G Aと L A N V I Nを例にあげて調 L A N V I Nの 2 0 1 0 1 1 A / Wで発表されるデザインを実際に予測検証しその可 能性を問う。 1.緒言 ⑤既存商品のアーカイブ⑥メディアの特性 メゾンのプレタポルテは、時代や市場の とこれまでの理解⑦顧客の理解⑧C Dの経歴 動きを反映しながら提案される。そこで、 や思考法および思想⑨素材等の既存取引先 C D ' (クリエイティブ ディレクター以下同 4 様)はその設計 2 について非常に大きな裁量 細に報道されてきた過去のコレクションの をもっ。しかしながらその裁量は、ファッ 内容。 ションビジネスということを考えると、以 これらの事項を総合すれば、プレタポルテ 下の事項によって制約される。 の次期コレクションならびにそれに付随し Dが追加的 ①ブランド本来のコンセプト②C て開催される展示会の動向をある程度予測 に変更したコンセプト③売上、製造原価、 できるかもしれない。すなわち、われわれ 販売費、営業利益等の予算④素材の動向 s Dが製品を設計する過程を推論する手 は 、 C P ⑬C D 自体の人間としての認知的制約@微 1 3 がかりがそこにあるかもしれないと考えた。 合から、メゾンの活動を知るために そして本稿においてその可能性を問うもの B A L E N C I A G Aと L A N V I Nの調査を行う。さら にL A N V I Nの製品の動向を調べ、 2 0 1 0 l lA/W である。 で発表される製品を実際に予測しデザイン 2 .推測のための予備的な考察 予測の可能性を検証する。ファッションウ パリ・ミラノにおけるメゾンの C Dの設計 ィークでは話題を呼ぶための提案と実際に は、おのずから日本のアパレル企業の設計 販売する製品の提案が混在している。本稿 と異なる。推論作業を始める前に、まずそ のターゲットは後者である。 の差異を明らかにしておく。日本のアパレ ル企業は、 トレンドを意識して服を作る傾 3 . 日本のファッション業界の変容 向が強い。それは、日本の消費者が個性的 ファッションの特徴の lつは、頻繁に変 で独自にデザインされた服よりも、 トレン 化しやすい側面である。流行したと思った ドを適度に取り入れてデザインされている ら、たちまち流行遅れになってしまうほど、 服の方を好んで購入するという消費者購買 サイクルが早いのが特徴である。また消費 傾向が大きく影響している。そこには、周 の三大要素である衣・食・住のうちファッ りの人とあまり隔たりのない格好をするこ ション全般にあたる衣は、消費の優先順位 とによって安心感を得るという日本人の性 が決して高くなく、常に経済的な要因によ 格や、白分の好みだけでなく周りの目を意 って左右されるヘここでは、日本における 識して服を着るという心理が働いている。 1 9 8 0年から約 3 0年のファッション業界事 その為、日本のアパレル企業はトレンド発 情を振り返る。その意味は、①日本のアパ 信というよりも、 トレンドを追っている。 レルメーカーは、日本の市場では売上を実 さらには、新しいデザインを作り出すとい 現し成功した。②その中からパリ・ミラノ うクリエイションが重要視されていない。 のファッション業界で活躍する日本人デザ こうした問題は、日本のアパレル企業が国 イナーが生まれた。しかし自動車や電機機 際化していく際に大きな阻害要因になる。 器に比べたら日本のファッションビジネス 消費者購買傾向の変革も重要であるが、こ は、国際的な広がりは少なかった。 こではクリエイションの重要性に視点をあ てる。そこで、パリ・ミラノのファッショ ンウィークで発表されたものを追って設計 株・不動産の高騰によりバブル景気が日 するのではなく、自らのクリエイションを 本を覆い尽した時代。 1 9 8 0年代の 1 0年間 通じて設計することを促す必要がある。そ は「衣J の優先順位がかなり上位に浮上し の促進は、本稿でいう次期ファッションウ た。バブル時代を背景にファッション業界 ィークで発表されるメゾンのプレタポルテ が最も輝いた時代と言われ、 D C 'ブランドブ 製品の推測作業によって加速されると考え ーム・インポートブランドブームがクロー る。推測作業にあたり、まずメゾンを特定 ズアップされた。 しなければならない。われわれは調査の都 14 3 1 :1 9 8 0年代 D Cブランドブームは 8 0年代初頭に、マ ガジンハウス社が発行する雑誌で紹介され ヴィトン」と言えば、 1 5 6年の歴史と伝統 火がついた。その後、他の雑誌社も追従し 8 5 4年)、伝統に支えられた圧倒的 (創業 1 全国の一般層に広がった。その特徴は①日 な手応えと奥深さ(製品としての評価)、手 本人デザイナーによる日本人のためのブラ の届きにくい価格(ブランド価値の評価) ンド群②カラーは黒が中心③他との差別化 という伝統・アーカイブ、主義の印象があっ をはかるために凝ったディテールでブラン 9 9 7年にマーク・ジエイコブス た。そこで 1 Cブラン ドに付加価値を加えたデザイン。 D をC Dに起用。マーク・ジエイコブスはブラ 苫やファッションビルで瞬 ドブームは百貨j ンド全体に現代性を加えたデザインを展開。 く聞に展開していった。 それは、日本の消費者にも支持され、一気 インポートブランドブームは 1 9 8 5年 9月 9 9 8年に に注目を集めた。これと同じく 1 のプラザ合意による円高容認によっておこ 「エルメス」が前衛派のベルギー人デザイ った。これまで高嶺の花だった欧米の舶来 ナーであるマルタン・マルジェラをデザイ 品が、そのまま購入できるようになったこ 9 9 9年に「グッチJがトム・ ナーに起用、 1 とでおきたブームである。これまで日本の フォードを C Dに起用し再注目を集めた。こ 9 7 3年に高島屋が ライセンスビジネスは 1 エルメス Jr グ の事は、「ルイ・ヴィトンJr 「ウンガロ」と契約してライセンスビジネ ッチ」などの伝統・アーカイブ型ハンドバ スを開始し、パリ・オートクチュールブラ ッグブランドがラグジュアリーブランド化 ンドである「クリスチャン・ディオール」 したといえる。すなわちデザイナーには、 イヴ・サンローラ 「ピエール・カルダンJr そのシーズンに販売するウェアをデザイン ン」を中心にライセンス生産を行っていた。 するだけでなく、ブランド全体のイメージ 9 8 5年のプラザ合意後は、「アルマ しかし 1 や方向性を決定付けることが必要であった。 ーニJ r ヴェルサーチ J r マックスマーラ j D といわれる人物 チーフデザイナーから C のようなイタリアブランドが中心的存在に が注目されるようになり、デザイナーを中 なったのもインポートブランドの特徴であ 心に回っていた 9 0年代以前のファッショ る。「アルマーニ Jr ヴェルサーチ Jr マック 0年代以降は C Dが演出するラ ン業界から 9 スマーラ j はライセンスではなかった。 0 グジュアリーブランドが主役となった。 9 年代は「デザイナーの時代」から「ブラン 3 2 :1 9 9 0年代 ドの時代」へ移行した時代といえるロ バブルが崩壊。消費者には高価でもいい 製品を長く使いたいという心理が生まれた。 3 3:2 0 0 0年代前半 また、地価の下落にともなってラグジュア バブル崩壊後の 90 年代 ~2005 年あたり リーブランドが東京の銀座周辺に続々と聞 までの 1 5年問、ラグジュアリーブランドは 広した。ラグジュアリーブランドブームは、 成長し続けた。そこには、「ラグジュアリー 8 0年代後半のインポートブランドブームの の大衆化」というブランドビジネスの新し 延長である。その特徴を「ルイ・ヴィトン j いパラダイムがあった。ハンドバッグを例 の例をあげて説明する。これまで「ルイ・ にあげる。ハンドバッグはプレタポルテに 1 5 比べて手頃な価格帯、 トレンドに左右され 3 5:ファッション予測の必要性 にくい、定番比率も高いなど『ラグジュア 日本のファッションビジネスは豊穣な日 リーの大衆化』を図るには絶好のアイテム 本市場に恵まれ成長してきた。パリ・ミラ である。日本の市場は、中流所得層が分厚 ノのラグジュアリーブランドが攻めてきて い、ブランド志向が強い、日本の百貨唐が も余裕があった。日本のアパレル企業は販 好条件でのスペース提供、資本のあるブラ 売面での国際化は必要なかった。パリ・ミ ンドの大型路面底やブランドビルの誕生な ラノのメゾンとは条件が異なり、めぐまれ ど、この大衆化の格好の実験場でもあったロ た市場が目の前にあった。パリ・ミラノの このような情況から、 2 0 0 0年前半までラグ 動向に追従するだけで売上を実現できた。 ジュアリーブランドは大衆化という特徴を つまり日本に上陸したファストファッショ 持って一気に成長し続けた。 ンは日本のアパレル企業と似たコンセプト にある。ともにクリエイションを要しない ト 4: 2 0 0 0年代後半 デザインである。ここはまともに競合にな 2 0 0 0年後半になると、 G A P 'Z A R A・自助卜 F O R E V E R 2 1など流行をいち早く取り入れた る。日本のファッションデザイナー自体も そういう環境で育ってきた。こういう状況 低価格なファストファッションが注目され を十分に意識しなければならない。そのう る。ファストファッションの特徴は、自社 A L E N C I A G A えで、われわれが例題に選んだ B 工場を持たずアジアや欧州のサプライヤー とL A N V I Nについてトレースしてみる。 に委託し、商品が売り切れても再生産せず、 次々新商品を投入し値下げもせずに最初か ら低価格で売り切ることで、常に新しいも クリストパル・バレンシアガ ( C r i s t o b a l のを提供することである。低価格である程 、 1 8 9 5年スペインサン・ B a l e n c i a g a )は 度流行を取り入れたデザインのファストフ セパスチャン生まれ。父親は漁師、母親は ァッションは日本の消費者の要求にぴった お針子をしており、パレンシアガは母親か りとあてはまった。銀座はこれまでラグジ ら仕立てを習い、独学で裁断と縫製を学ぶ。 ュアリーブランドの一大集積地だったが、 グッチが撤退し、 L V 聞が新たな出庖計画を A P .F O R E V E R 2 1がオープ 白紙にする一方、 G 1 9 1 9年にパリ・オートクチュールコレクシ 9 3 7年にパリのジョルジュ ョンに初参加。 1 サンク通り 1 0番地に「ハウス・オブ・バレ ン。さらにはアメリカンカジュアルの ンシアガ」を開業。シンプルで完撃なシル A b e r c r o m b i e晶 Fi t c hが日本一号屈をオー エットが好評となり、パリファッションの プン。銀座はこれまでとは打って変わりま 象徴として世界的な名声を得る。コクー すますファストフ 7 ツション化し、グロー ン・シルヱット、バレル・シルエット、チ S P Aブランドの一大集積地となった。 2 0 0 0年後半は激化するファストファッショ ュニックドレス、ベビードール・ルック、 バル ン戦争の時代といえる。 1 6 4 .B A L E N C I A G A サックドレスなど新しいシルエッ卜を提案 1 9 6 8年にオートクチュー 9 7 2年に ル事業を閉鎖しスペインに戻る。 1 し注包を集める。 スペイン・ヴァレンシアにて死去。 ろからファッションに親しむ。 1 9 9 8年 、 B A L E N C I A G Aデビューコレクションを発表。 独特な素材使いと斬新なデザインで新生 B A L E N C I A G Aを世界にアピールし、ジャーナ リストやバイヤーから注目を集める。 ここで、ニコラ・ゲスキエールがデザイ ンする作品と創立者バレンシアガによるデ 0 0 6 07A/W ザインの作品を比較してみる。 2 図 コクーンシルエット 21 9 5 1年 バレルシルエット に発表された作品(図 6 )は 、 1 9 5 8年に発 表された作品(図 5 ) からインスピレーシ ョン受けたと考えられる。全体の着丈を短 くし、新しいボリュームとプロポーション 0 0 6 0 7A 1 Wのテーマは丸 を提案している。 2 いのにシャープ。言葉にすると矛盾してい るが、柔らかいのにハリがある素材使いと、 クチュールテクニックが服の中で調和され 表現されている。また、 2 0 0 8 2 0 0 9 A 1 Wに発 図 チュニックドレス 41 9 5 7年 ベピードール・ルック 9 4 7年に発表さ 表された作品(図7)は、 1 れたコクーンシルエット(図1)からイン スピレーションを受けたと考えられる。丸 みのある肩を強調しウエストと袖口は細く デザインされている。 4 0年代後半から 5 0 年代のクチュールテクニックに現代の強い 女性像をプラスして表現されている。また ラテックス(天然ゴム)素材を使用するこ とで現代的で独特のシルエット作りが可能 図 となっている。これらの作品から、デザイ 51 9 5 8年 サックドレスをベース 1 : 裾1 :ポリュ ムを持たせた作品 その後、弟子のデザイナーがプレタポル A L E N C I A G Aをスタート。 1 9 9 7年、現在 テB のデザイナーであるこコラ・ゲスキエール ( N i c h o l a sG h e s Q u i e r e )が弱冠 2 6歳で C Dに 抜擢される。ニコラ・ゲスキエールは 1 9 7 1 ンのベースにアーカイブの存在があること が分かる。ニコラ・ゲスキエールは独自の デザインを強く主張しながらも、 B A L E N C I A G A本来のコンセプトやアーカイブ を意識しながら、デザインを考えていると いうことが分かる。 年フランス生まれ。ベルギー人の父とフラ ンス人の母の聞に生まれる。 1 1歳でデザイ ンスケッチを描いていたといわれ、幼いこ 1 7 図6 2 0 0 6 2 0 0 7 A , 情 図7 2 0 0 8 2 0 0 9 A ! W 図8 1 9 3 9年 エンプロイダリー ボレロジャケット 図9 1 9 2 3年 チュールの イヴニングドレス 5 .L A N V I N ジャンヌ・ランパン ( J e a n n eL a n v i n )は 、 2 0 0 1年、現在デザイナーを務めるアルベ 1 8 6 7年フランス生まれ。 1 8 8 8年、パリのフ b e rE 1b a z )が C Dに就任。 ール・エルパス(AI ォーブル・サントノーレに帽子デザイナー 9 6 1年モロッコの アルベール・エルパスは 1 として帽子庖を開業。娘が生まれ、彼女の 0歳の時にイスラエ カサプランカ生まれ。 1 ために作ったドレスをきっかけに子供服の ルのテルアビブに移住。イスラエルでファ 9 0 9年、若い女性のイ 仕立てを手がける。 1 ッションを学び、その後はニューヨークへ ヴニングドスなども手がけるようになり、 渡りさらにその後渡仏。「ギ・ラロッシュ j 本格的にレディースウェアに参入。ランバ 「イヴ・サンローランJr クリツィア」のデ ンの特徴は、東洋的なシルエットや民族的 ザインを担当。 2 0 0 7年 l月には、フランス なディテール使い。絵画や古美術からのイ のレジョン・ドヌール勲章シュヴ、ァリエを ンスピレーションを受けたエレガントなス 受章するなど、最も注目されているデザイ タイルや、スパンコール、ビーズを巧みに ナーの 1人である。 使用した刺繍技術、生地を染色しランバン ここで、アルベール・エルパスがデザイ オリジナルカラーといわれる絶妙な色彩表 ンする L A N V I N と創立者ランバンによる作 9 3 7年には、パ 現の作品が注目を集める。 1 品を比較してみる。 リ・オートクチュール協会の会長を努めフ 0 )は 、 1 9 3 9年に発表された れた作品(図 1 9 4 6年 ァッション界へ大きく貢献するが、 1 ) エンブロイダリーボレロジャケット(図 8 A N V I Nを娘が引き に死去。その後、メゾン L からインスピレーションを受けたと考えら 9 5 0年に娘も引退。様々なデザイ 継ぐが、 1 れる。ボレロジャケット全体にビーズ刺繍 A N V I Nのデザイナーに就任し、メゾ ナーが L をほどこし、丈もバストの位置まで短〈す ンを継承する。 ることで、現代的で活動的な女性が表現さ 2 0 0 8 2 0 0 9 A ! Wに発表さ 0 0 5年 S / Sに発表された れている。また、 2 1 ) は 、 1 9 2 3年に発表されたチュ 作品(図 1 ールのイヴニングドレス(図的からイン スピレーションを受けたと考えられる。シ 1 8 ルエットや独特の色使いは比較的忠実に再 I 繍を用いた装飾ではなくプリー 現され、車J ツ素材を巧みに使用し、シャープさと女性 らしさを表現している。 A N V I Nも B A L E N C I A G A これらの作品から L 同様、デザインのベースにアーカイブの存 在が確認できる。アルベール・エルパスも 時代を的確に捉えオリジナルデザインを強 く展開しながらも、 L A N V I N本来のコンセプ トやアーカイブを意識しオマージュ的なデ ザインを展開しているということが分かる。 ぞT 。 @CD 骨 ゆ官 ピ 匂 . , μ沿 い 図1 02 0 0 8 2 0 0 9A/W ①テキスタイル担当 デザイナーに提案するため、素材展 (例:P r e m i e r eV i s i o n l や生地屋を チェックし、様々な素材サンプルを調 達する。コレクション終了後、ただち に次シーズンの素材をデザイナーに 提案する。 ②C D コレクション発表後、次シーズンの素 材を検討し決定。テキスタイル担当者 は、決定した素材をサンプル用として 発注。 C Dは、次シーズンのイメージを S T U D I Oスタッフである A D (アシスタ ントデザイナー以下同様)に伝達。 ③A D 図書館や自社のアーカイブ保管室な どで資料をまとめ、 C Dにプレゼンテ ーションを行う。イメージスケッチ や参考資料だけでなく、実際に立体 Dに提案する A D 物を何体も製作し、 C もいるロ 図 1 1 2 0 0 5 S / S 6 .メゾンの現状 C Dと C Dを取り巻くスタッフの各シーズ D l ~のプレゼンテーションをもとに イメージをまとめデザイン画を描くロ ⑤A T E L I E Rスタッフ デザイー立体物などのイ メージ資料を受け、サンプルを製作 する。デザイン画とイメージ資料は、 コレクション約 1ヶ月前に渡される。 ンにおける動向およびメゾンと素材の取引 先との関係を中心に、メゾンを知りえた範 @CD 囲で紹介する。ここに寸描するメゾンの C D サンプルを仮縫いモデルに着用させ 仮縫いチェックを行い、最終デザイ ン決定をする。最初のデザイン画と 全く異なるデザインになる事も多々 ある。 ⑦A T E L I E Rスタッフ が、日本のアパレル企業におけるデザイナ ーとかなり異なる存在であることを明確に しておきたいからである。 B A L E N C I A G A、 L A N V I Nの両メゾンで働く経験を持つスタッ フへのインタビュー調査の結果、メゾン内 部はデザイン全般を担当する S T U D I O部門 とファーストパターン、サンプル縫製を担 当する A T E L I E部門の 2つ分かれており、メ ゾン全体の流れは次のとおりである。 ! サ ー 上 げ る 約 lヶ月とい う短期間で直しも含めて約 200体 のサンプルを製作する D ⑧C D J コレクションで作品を発表する。 コレクション終了後、テキスタイル 担当者から次シーズンの素材の提案 1 9 ! を受け 加ル一一イ一ズ (① 同様の流れで次シ一ズンへ向 けC ω D 、A Dおよび A T E L I E Rスタッフは 再び動く。) ⑨営業・プレス担当者 i ユ展示会を行い、商品の受注を受ける。 ⑬テキスタイル担当者 展示会での受注を受払量産問 地を発注する。 ⑪量産用パターン担当者 l j 量産用のパタバ作し縫製工 場に出す。(量産用のパターンは、 A T E L I E Rスタッフは担当しない。) @営業担当 縫製工場か吋品を受け展示会 での受注先に商品を振り分ける。 ⑬販売スタッフ 応頭で販売する。 l からあらゆる手法で試作したイメージ資料 Dに の提案を受け、多くの時間を費やす。 C は、デザインを発想するという能力はもち ろん、 A Dの提案する様々なデザイン要素を まとめ、 lつのテーマとして提案するプロ デユース能力も必要と考えられる。 c ) アーカイブを保管する場所を自社に確 保しており、デザインを決定する上で重要 な資料の 1っとして考えている。アーカイ ブ作品のシルエット、素材、カラー、プリ ントなどからデザインのベースとなるヒン トを得て、その時の時代性に合わせデザイ ンしている時もある。この事は、ブランド 本来のコンセプトや顧客の理解を考慮して いると考えられる。 d )C Dは仮縫いをチェックする際、最初か またインタビューした結果、メゾンの現 ら最後まで必ず立ち会う。他のメゾンの C D 状として明らかになった点は、次のとおり の中には、最初のチェックは A Dに任せ、最 であるロ Dもいる。仮縫い 終チェックのみ立ち会う C a ) 毎シーズンコレクションを行うにあた の期間は、フィッテイングモデルがメゾン り、素材選びからはじまる。 C Dが直接素材 に待機しており、 l日 8時間をかけて仮縫 展(例:P r e m i e r e V i s i o n l に行くという事 いチェックを行い、 l 体につき 7~8 回の直 はない。それは、コレクション発表の時期 しがある事もある。作品に強いこだわりを と重なるため、実際に行くことが困難であ 持ち、納得するまでオリジナルを追及する。 るからである。その為、各メゾンのテキス こうして作り出された製品が、ファッショ タイル担当者が素材展などに行き、おもし ンジャーナリストやバイヤーに注目され、 ろい素材を集めて C Dに提案する。そこで さらにメディアに取り上げられ、 トレンド C Dが気に入った素材に関しては、直接テキ の源に大きく関係していると考えられる。 スタイル会社に出向き交渉をするロまた、 得意先のテキスタイル会社が直接提案して 20 7 . デザイン予測の手法 くる場合もおおいにある。いずれの場合も、 アルベール・エルパスが L A N V I Nの C Dに C Dの好みを意識して提案しなければ実際に 就任してからパリコレクションで実際に発 は選んでもらえない。デザインを考える上 表した製品 (2002 年 ~2009 年)を分析し、 で、服の基盤ともいえる素材の選択は C Dに デザイン予測l の可能性を探る。分析内容は とって非常に重要な決断と考えられる。 次の 4つを中心に行う。①コレクションの b )C Dがデザインを決定するまでには、 A D キーワード②フォルム@使用している素材 (素材の加工なども含める)④色・柄・ア [ 2 0 0 3 8 / 8 ] クセサリー コレクションのキーワードを調べること により、 C Dが時代をどのように捉え世間に 対してどのようなメッセージを主張してい Dの るかを知ることができる。すなわち、 C 思考法および思想を予測できる可能性があ る。またそのキーワードによって表現され た製品の素材を調べることで、素材の動向 を予測できる可能性があり、フォルムや 色・柄を調べることにより、アーカイブや 図 1 4 2 0 0 3 ν 5 図 1 5 2 0 0 3 S / S ①「インダストリアル・クチュール」 より l点ものに近い着こなしに重点を置 顧客の理解を予測することが可能である。 いた服を表現 Dの言動なども考慮し、デザイ また同時に C ②タイトシルエット、ストレートライン ン予測l の精度を向上させていく。 ③ラフに編まれたリネン、ガーゼ ④黒、ベージュ、ゴールド、花柄、アフリ 8 .L A N V I Nコレクションの分析 [ 2 0 0 2 . 2 0 0 3 A1W] カンエスニック柄、水晶の宝石、アンティ ークジュエリー、黒のサテンリボン [ 2 0 0 3 2 0 0 4 A / W ] ①「マスキュリン&プリミティブJ マスキュリンなムードに、クリスタルの 輝きをプラスして、新しいドレス・アップを 表現 図1 62 0 0 3 2 0 0 4 A , 明 図 1 72 0 0 3 2 0 04 A / W ①「鳥」 自由に羽ばたく女性をイメージし、クチ ②タイトシルエット ュールとモダンのコントラストを表現 ③ツイード(切りっぱなしの始末)、シルク ②タイトシルエット シフォン、ファ一、レザー ③シルクタフ夕、ファ一、レザー、シャン ④黒、ベージュ、茶、グレー、スパングル ティーレース、プリーツ加工 刺繍 ④黒、茶、こげ茶、部分的に育、赤、黄を 使用、スパングル刺繍、サテンリボン 2 1 クリスタル、クローバのブローチ、取り外 し可能なカフスとシャツ襟、 2W A Yで着装 できるスタイルの提案 [ 2 0 0 5 8 / 8 J 図1 82 0 0 4 S / S 函 1 92 0 0 4 S / S ① i 3 0年代のセクシーでミステリアスな女 性J 宝石で飾り立てるのではなく、カッティ 図2 22 0 0 5 S / 5 ングとデ、イテールのこだわりでモダンさを 表現 図 2 32 0 0 5 5 / 5 ①「フェミニンモダン」 女性らしさを丸みのあるボリュームやプ ②タイトシルエット ③シルクサテン、シルクタフ夕、レース、 リーツなどを用い、軽やかに現代らしく表 切りっぱなしの始末 現 ④黒、ゴールド、ピン夕、白、紫、黄、フ ②フィット&フレア、丸みのあるボリュー ックや金属スナップ使い ム感 ③ファイユ、コットン、プリーツ加工、切 [ 2 0 0 4 -2005 A1W J りっぱなしの始末 ④黒、白、紫、茶、こげ茶、黄、ゴールド、 シルバー刺繍、真珠 図2 02 0 0 4 2 0 0 5 A / W 図 2 12 0 0 4 2 0 0 5A/W ①「シック・マスキュリン」 マスキュリンな要素に加え、アクセサリ ー使いでフェミニンかっゴージャスなムー ドを表現 ②タイトシルエット ③シルクタフ夕、シルクシフォン、ファー ④黒、白、こげ茶、グレー、蝶ネクタイ、 2 2 図2 42 0 0 5 2 0 0 6 A / 百 図 2 52 0 0 5 2 0 0 6 A/ W ①「自立した現代女性」 肩パッドをなくし、優しいラインのジャ ケットを中心に力強さではなく、優しい自 立した女性を表現 ①「イリュージョンj ②タイトシルエット、やや丸みのあるシル リアルクローズよりトリッキーでなおか エット つエレガントさを強く意識してデザインし ③ベルベット、ウール、ウールジャージー、 た服 チュール、シルクタフタ ②タイトシルエット、 Aラインシルエット、 ④黒、白、オレンジ、花柄、真珠 ニュールックシルエット(ウエストをシエ ープし、腰を膨らませる) ③シルクサテン、シルクジャージ一、チユ ール、ファー ④黒、ベージュ、オレンジ、紫、黄金色、 スパングル刺繍 図 2 6 2 0 0 6 S / S作品 図2 7 2 0 0 6 S / S ①「芸者」 カクテルパーティーで作り笑いするより、 外の世界で大股で歩き、より多くの時間を 過ごす女性のための服。芸者の華やかさを パリオートクチュールスタイルをベースに 表現 図 3 02 0 0 7 S / S 図 3 12 0 0 7 S / S ①「新フューチャリズムな 6 0年代ドレス」 ②タイトシルエット 「フューチャリズム」と「デイリーなド ③シルクサテン、ベルベット、ガザル レス J をキーワードに、現代女性のライフ ④黒、白、 i 農紺、紫、帯風ベルト、折り紙 スタイルを意識して表現 風ストラップ、梅ゃあやめをモチーフにし ②タイトシルエット、 トラペーズライン た刺繍 ③パラシュート素材、 NASA開発素材(非 常に軽くて、艶がある)、メタルを織り込ん [ 2 0 0 6 2 0 0 7 A1WJ だコットンシルク、シルクサテン、シルク シャンタン、シルクギャバジン ④黒、白、ピン夕、黄、ベージュ、アクリ ルプレートのアクセサリー 図2 82 0 0 6 2 0 0 7 A / 百 図2 92 0 0 6 2 0 0 7 A / 胃 2 3 の裾に使用) ④黒、白、カーキ、ベージュ、黄、緑、紫、 オレンジ、ピンク、大きな石のアクセサリ 一、ホースへアの入った立体的なフリル [ 2 0 0 8 -2 0 0 9 A1W J ①「マイホーム J 創立者ジャンヌ・ランバンが遺した 1 9 3 0 年代のアーカイブに回帰。新しいプロポー ションとシルエットで現代的に表現 ②タイトシルエット、ビッグショルダー ③ウール、ナイロンタフ夕、洗いをかけた ①「はかなさと力強さのアンバランス」 女性の持つはかなさと力強さをリボンと シルクサテン ④黒、濃紺、白、赤、ベージュ、紫、スワ 黒を中心に表現 ロフスキー(スタッズ感覚で使用)、 2WAY ②ベースはタイトシルエットだが、リボン で着装できるスタイルの提案 を立体的に付けることにより、独特なボリ ューム感を表現 ③ウールジャージ一、シルクサテン、シル クオーガンジ一、ファ一、グログランのリ ボン、シルクリボン ④黒、紺、ベージュ、リボン使い、ビーズ 刺繍 [20098/8J 函3 42 0 0 8 S / S 図3 52 0 0 8 S / S ①「空飛ぶ烏のようにハッピーに」 ハードに働かなければならない現代女性 の服は、快適でなければならない。そして シンプルでも夢見ることが必要 ②タイトボリューム ③日本製の高級ポリエステル、シルクシフ ォン、マラブーの羽、ホースへア(フリル 24 図 3 82 0 0 9 S / S 図3 92 0 0 9 S / S ①「リアルJ [ 2 0 1 0 8 / 8 J リアリティーのあるスタイルにこだわり ながらも、強い色のコントラストと流れる ようなドレープやタック・ギャザーを駆使 し、造形美を表現 ②タイトシルエット、丸みのある肩 ③シルクサテン、シルクジョーゼット、シ ルクオーガンジ一、ガザル ④黒、ベージュ、赤、ピンク、紫、緑、黄、 図 4 22 0 1 0 S / S 図4 32 0 1 0 S / S ①「ドレスアップの思考」 花柄のスパングル刺繍 アルゼンチンの年配女性が着る色鮮やか なドレスからインスパイアされ、新しいド レスアップとして表現 ②タイトシルエット(ポイントして、ボリ ューム感のあるフリルやドレープでアクセ ントをつける) ③シルクシフォン、シルクジャージ一、レ ザー、特殊な形状のキルティング ④黒、白、ベージュ、黄、赤、ピンク、 ド 図 4 02 0 0 9 2 0 1 0A / 百 図 4 12 0 0 9 2 0 1 0 A / 官 レープとフリル使い、スパングル刺繍 ①「女性の身体をそっと包み込む優しさ j 何かに守られている感じゃ安堵感を得た L A N V I Nコレクション分析の結果は次のと 女性を表現 おりである。 ②タイトシルエット(タイトだが、バイア ①キーワード ス生地を使用することによって、伸縮し身 時代の背景には左右されず、その時デザ 体を優しく包み込む) イナー自身が強く興味を持った事をキーワ ③ウール、シルクサテン、チュール ードとして取り上げ、デザインに反映して ④黒、ベージュ、グレー、赤、チューブや 表現している。感性重視型といえる。 工場資材を思わせる素材のアクセサリー ②フォルム タイトシルエットが中心。丸みのあるカ ッティングや部分的にボリューム感を持た せたデザインも数シーズン共通して目立つ。 フリルやドレープのデザインがイメージを 変えて多様に使われている。 ③素材・加工 ウール、シルクサテン、シルクタフ夕、シ 25 ルクシフォンを中心に使用。チュールやフ ァ一、特殊素材も積極的に取り入れている。 プリーツ加工も多く使用している。 ④色・柄・アクセサリー 黒、茶系をベースに、創立者ジャンヌ・ ランバンらしい鮮やかな配色も目立つ。ス パングル刺繍も多様に使用。リボンやベル トをポイントに使用しているスタイリング 図4 4 フラッグシップショップ f L A N V I N J銀座庖 が多い。 9 .2 0 1 0 2 0 1 1 A I WL A N V I Nコレクションの デザイン予測実験 A N V I Nのコ アルベール・エルパスによる L レクションで発表された製品の分析をふま え 、 2 0 1 0 2 0日A/Wで発表されるコレクショ ンのデザインの予測を実際に試みる。今回 ファッションショーの様子 の実験は、デザインを対象として行い、色、 素材の予測は対象外とする。 i)アルベール・エルパスの関心予測 u) イメージ予測 日本の様々な伝統(衣服、建築、技法) 2 0 0 9年 1 0月 2日にパリにて開催された 2 0 1 0 S / Sのコレクション終了後のアルベー 感じ取れるイメージを西洋風に自由にアレ ル・エルパスの動向を中心に考えてみる。 ンジして独自の日本美を表現。 2 0 0 9年 1 0月 2 8日 、 L A N V I N創 業 1 2 0周年を 出)デザイン予測l 記念して両国国技館においてメンズ・レデ からインスピレーションを得て、日本から 扇子のひだのような直線的なイメージを、 ィースのファッションショーを開催。同時 タックやプリーツを巧みに使用して表現。 に銀座のフラッグシップショップもリニュ 全体的にはタイトなシルエット中心だが、 ーアル。それに伴い日本に何度も来日をし 布にボリュームを持たせ立体的なデザイン ており、日本でのビジネス展開を加速して も同時に展開。繊細さとダイナミックさを いる。そのことから、日本におけるターゲ 持ち合わせた、エレガントで新しいバラン ットを中心とした消費者のリサーチや様々 スを提案。 な観点において日本に対して強く関心を持 っていると考えられる。 図 26 4 6 デザインのイメージソース プルは、 2 0 1 0年 2月に次のアドレスに提示 i v ) デザイン予測実験 実際に 2体のデザインを考え、イメージ 立体サンプルを製作。 し、ここまでの経過を K E E R 2 0 1 0 'に投稿し 発表した。 ) (イメージ A I l t t o : / / w w w k e .s h i n s h u uaιioFo t a n i / o g 2 6 .h 皿l 目 ジャケットは、ウエストをタイトにし、 肩とヒップ周りにボリュームを持たせ女性 らしいフォルムの中に強さを表現。ショー 1 0 . 2 0 1 0 2 0 1 1 A! WLANVINコレクション ト丈のタイトスカートとウエストに細いベ 分析 ルトをコーディネイトし、エレガントさを 上記 8同様に、 2 0 1 0年 3月に発表された 2 0 1 0 1 1A 1 WL A N V I Nコレクションにおいて、 強調。 ①コレクションのキーワード②フォルム③ 使用している素材(素材の加工なども含め る)④色・柄・アクセサリーを中心に調査・ 分析を行う。 [ 2 0 1 0 2 01 l AIWl ) (イメージ B プリーツを巧みに使用し、直線的と曲線 で強さと女性らしさを表現。全体的にはタ イトシルエットで、肩に立体的なボリュー ムをデザイン。ウエストに細いベルトをコ ーディネイトし、シルエットに強弱をつけ る 。 図 立体サンプル 5 32 0 1 0 2 0 1 1 A / 官 図 5 42 0 1 0 2 0 1 1 A / 百 ①「アフリカン・トライバル」 ピュアでシンプル、それでいて静かに湧 イメージ A、Bのデザイン画および立体サン き上がってくるような躍動感をアフリカへ 27 と重ね合わせて表現。力強さを秘めたエレ (衣服、建築、技法)からの発想ではなか ガントなスタイル。 った。しかし直線的なイメージをタックや ②タイトシルエット、スクエアシルエット プリーツを用いて表現したデザイン、全体 ③ウール、ナイロン、エラスティックファ 的にはタイトなシルエットだが布にボリュ ブリックヘフェザ一、レザー、ファー ームを持たせ立体的に表現したデザインが ④黒、グレー、カーキ、こげ茶、赤、ベー 実際に発表された。全く同じデザインでは ジュ、紫、クリスタルをちりばめた重量感 ないが、全体のイメージや表現方法におい のあるウッテ ィーなアクセサリー ては、おおよそ予測できた結果となった。 e 1の作品を比 イメージ Aのデザイン画と図 5 1 1.デザイン予測実験の結果と分析 較してみると、肩や腰の膨らみの表現方法 i)アルベール・エルパスの関心予測とイ は異なるが全体のシルエットやデザイン傾 メージ予測の結果 向は非常に似ている。同様に、イメージ B 関心事を「日本」と予測したが、実際に のデザイン画と図 5 4の作品を比較してみ は「アフリカ」であった。今回、アルベー ると、肩や胸周辺のデザインは異なるもの ル・エルパスは、実際にアフリカに行く時 の、どちらもプリーツ加工で表現されてお 聞が取れなかった為、アフリカのイメージ り、ベルトのアクセサリー使いや全体のシ を空想で捉えた。実際に現地に行き、五感 ルエットは似ているといえる。 すべてで何かを感じ取りイメージを膨らま せるのではなく、頭の中だけでイメージを 無限に膨らませデザインをまとめる。そこ には既存のアフリカではなく、これまでに ないアルベール・エルパス独自の解釈で表 現されたアフリカがデザインに反映された。 C Dの関心事やイメージの発想j 原を第三者 が予測することは、非常に難しい。そこに Dの毎シーズン新しいデザインを提案 は 、 C する為の原点があり同時に苦労がある。今 回のようにアルベール・エルパスの動向か ら予測をしても、実際には空想からの意外 な発想が展開される。しかしそこには、新 しさと顧客を驚かせ惹きつける魅力があり、 その独特な発想とオリジナルな製品が世界 に向けて発信するには重要だと考えられる。 i i ) デザイン予測の結果 デザインにおいては、日本の様々な伝統 28 今回、ある程度アルベール・エルパスと 近いデザインを予測できたのは、これまで てもデザインを考える上で重視しなければ 発表されたコレクションの分析で、毎シー ならない。デザイナーを中心に独自のアイ ズンイメージを 1 8 0度変えず、数シーズン ディアで発想し、オリジナルの製品を製作 は素材やボリューム感を変えながらも、比 することが、日本のアパレル企業が国際化 較的同じような手法でデザインを提案する する上では必要不可欠である。またそれと という特徴を捉えた結果といえる。その特 同時に、顧客への理解も必要となる。その 徴はアルベール・エルパス自身の考えでも 為には、日本の消費者に対してもデザイン あるが、 L A N V I Nの顧客への理解も考慮して と製作の過程において、多くの手間と時間 いると思える。他のメゾンによっては、毎 を費やして作り出された服の良さと意義を シーズン全く違うイメージを提案する C D 知ってもらう必要性がある。高価格に設定 もいる。その場合、今回とは違ったアプロ された服には、それなりの理由があり、そ ーチで予測する必要がある。 の服を着ることで得られる満足感は大きい。 アパレル企業におけるデザイナーの重要性 l l i l 今後の課題 今回の実験では、デザインを対象として と消費者の理解の為の意識改革活動が今後 国際化するための鍵となるであろう。 予測実験を行ったが、今後は素材および色 においても調査・分析を行い、実際に製品 [参考文献] を製作し予測実験の可能性を追求していき f P A S H I O N 2 0世紀のファッションデザイナー」 1 9 0 0 1 9 9 9 :シャルロッテ・ゼーリング G r a f i c aE d i l o r a l eG r a f e d i l e .A .. A z z a n oK O N E M A N N2 0 0 1 S .p f B A L E N C I A G A JM e m o r i r ed el am o d e たい。また、主観的な観点からの予測だけ ではなく、 C Dや新しいデザインを提案する 役目を大いに担っている A D、そして最終的 に購入する顧客への取材をとおし、メンタ ルな面からも予測に関する観点から調査す ることで、予測の信頼性を高めていきたい。 1 2 . 結論 世界に向けてオリジナルデザインを発信 し注目されているメゾンは、 C Dの独特で自 由な発想でデザインコンセプトが確立され、 そのコンセプトに基づきメゾンスタッフが マリー・アンドレ・ジューヴ 光琳社出版株式会社 1 9 9 7 f B A L E N C I A G A J マリ・アンドレ・ジューヴ、 ジャクリーヌ・ドモルネック 9 9 0 学校法人植田学園 1 「パレンシアガ衣装展j ギヨーム・ガルエル 財団法人ファッション振興財団編集 大日本印刷株式会社 1 9 8 7 f J E A N N EL A N V I N JG r a z i e l l aB u c c e l l a l ie l D a n i e l l eh e n r i o l D e c o m i s 最後までこだわりを持って仕上げ提案して フランコ・マリア・リッチ出版株式会社 ミラノ 1 9 8 9 いる。デザインを予測するにあたっても、 f L A N V I N JM e m o r i r ed el a皿o d巴 C Dが何に注目してデザインを発想し、製品 工リザベート・パリエ 光琳社出版株式会社 1 9 9 7 に展開させていくかというプロセスからす べてがはじまる。 C Dの裁量が重要なのであ る。この事は、日本のアパレル企業におい f L A N V I N JD E A NL .M E R C E R O N R i z z o 1 oI n l e r n a t i o n a lP u b li c a l i o n s .I n c 2 0 0 7 29 「ファッション週刊誌阿DジャパンJ 株式会社 I N S A Sファブリケーションズ N o v e m b e r1 0v ol .1 5 0 0P 4 52 0 0 8 r P a s h i o nN e w s J 株式会社 I N S A Sファブリケーションズ J u n e1 9 9 9v o. l5 4p 1 6 1 7 J u n e2 0 0 2v ol .7 8p 4 9 J a n u a r y2 0 0 3v o. l8 2p 9 5 J u n e2 0 0 3v o l .8 6p 7 2 7 3 19 0P1 0 2 J a n u a r y2 0 0 4v o. J u n e2 0 0 4v o l . 9 4p 9 2 J a n u a r y2 0 0 5v o. l9 9p 9 2 J u n e2 0 0 5v ol .1 0 4p 7 4 J a n u a r y2 0 0 6v o l .1 0 9p 4 8 .1 1 4p 2 8 J u n e2 0 0 6v ol J a n u a r y2 0 0 7v o. l1 1 9p 2 0 J u n e2 0 0 7v ol .1 2 4p 3 6 J a n u a r y2 0 0 8v o l .1 2 9p 5 0 J u n e2 0 0 8v ol .1 3 4p 1 8 J a n u a r y2 0 0 9v o l .1 3 9p 5 6 J u n e2 0 0 9v o. l1 4 4p 3 2 D e c e m b e r2 0 0 9v ol .1 4 9p 3 6 M a y2 0 1 0v o. l1 5 4p 4 8 [図版出展] 図l f a s h i o nm e m o i rB A L E N C I A G AM a r i e A n d r e e J o u v ep 2 3 図2 f a s h i o nm e m o i rB A L E N C I A G AM a r i e A n d r e e J o u v ep 3 0 図 3 A S H I O N2 0世紀のファッションデザイナー 1 9 0 0 1 9 9 9シャルロッテ・ゼーリング, P 2 1 4 K o n e m a n nV e r l a g s g e s l l s c h a f tm b H B o n n e rS t r b e1 2 6,D 5 0 9 6 8C o l o g n e,ドイツ 図4 C R I S T O B A LB A L E N C I A G AE D I T I O N SD UR E G A R D 刊 p 2 2 0A .D .A .G .P .S P A D E M M A R I E A N D R E EJ O U 3 0 図5 C R I S T O B A LB A L E N C I A G AE D I T I O N SD UR E G A R D M A R I E 州D R E EJ O U V Ep 3 5 5A .D .AιP.S P A D E M 図6 h t t p : / / w 剛ー s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s l i d e s h o w / F2 0 0 6 R T W B A L E N C I A / ? l o o p = 侃i p h o t o = 1 6 品c n t = 1 9( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l & p l a y = f a l s e 図7 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l et e/s 1 i d e s h o w / F2 0 0 8 R T W B A L E N C I A / ?l o o p = 郎i p h o t o = 1 6 品p l a y = f a l s e品c n t = 1 7( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図8 L A N V I ND E A NL . M E R C E R O Np 2 4 2 n c R i z z o l oI n t e r n a t i o n a lP u b li c a t i o n s,I 図9 L A N V I ND E A NL . M E R C E R O Np 2 4 5 R i z z o l oI n t e r n a t i o n a lP u b l i c a t i o n s,I n c 図1 0 h t t p : / / 剛I W .s t y l e .c 口 四/ f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s l i d e s h o w / F2 0 0 8 R T V トL A N V I N / ? l o o p =悦 i p h o t o = 4 8 & p I a y = f a l s e 晶c n t = 4 9( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図 1 h t t p : / / w 阿 s t y l e . c o m/f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s l i d e s h o w / S 2 0 0 5 R T W L A N V I N / ? 1 0 o p = 0 品i p h o t o = 5 7 品p l a y = f a l s e 品c n t = 5 8( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図 1 2 / s h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p le t e l i d e s h o w / F2 0 0 2 R T W L A N V I N / ? l o o p = 0 & i p h o t o = 7 品p l a y = f a l s e & c n t = 8( P h o t o :A n t o i n ed eP a r s e v al/S h o o t D i g i t a lf o rS T Y LE .c o ω 図1 3 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p le t e / s l i d e s h o w / F 2 0 0 2 R T W L A N V I N / ? l o o p =郎 i p h o t o = l & p l a y = f a l s e 品c n t = 2( P h o t o :A n t o i n ed eP a r s e v al/S h o o t D i g it a lf o rS T Y L E .c o m l 図1 4 h t t p : / / 帆叩 s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s 1 i d e s h o w / S 2 0 0 3 R T l H A N V I N / ?l o o p =倣 i p h o t o = 4 0 品p l a Y = f a l s e 品c n t = 4 9 ( P h o t o :S h o o tD i g it a lf o rS t y l e .c o m l 図1 5 l a y = f a l s e 品c n t = 1 5( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l h t t p : / / w w w . s t y l e . c o 皿/ f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s 図 1 i d e s h o w / S 2 0 0 3 R T ¥ H釧 V I N / ? 1 0 0 p = 0 & i p h o ! 0 = 2悩p h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / fa s h io n s h o w s / c o m p1 e t e / s 品c n ! = 3 1 l a Y = f a l s e l i d e s h o w / F2 0 0 5 R T W L A N V I N / ? l o o p = ω i p h o t o = 3 0 品p ( P h o t o :S h o o tD i g i t a lf o rS t y l e .c o 皿 ) 図 1 6 2 4 品c n t = 3 3( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l l a y = f a l s e 図 2 5 h !t p : / / w 冊 .s ! y l e .c 口m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s 明町 s t y l e .c o 皿/ f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / l i d e s h o w / F2 0 0 3 R T W L A N V I N / ? l o o p = 悩i p h o t o = 4 7 品p I i d e s h o w / F2 0 0 5 R T 件L A N V I N / ? l o o p = ω i p h o t o = 3 5 & p 品c n t = 4 8( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l l a Y = f a l s e 品c n t = 3 8( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l l a Y = f a l s e 図1 7 図 h t t pゾ/ w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / m 町.s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o 皿p l e t e / s 1 i d e s h o w / F2 0 0 3 R T ¥ H A N V I N / ?1 0 0 p = 0 品i p h o ! 0 = 3 7 品p 1 i d e s h o w / S 2 0 0 6 R T W L A N V I N / ? 1o o p = 0 & i p h o t o = 5 2 & p l a y = f a l s e 品c n t = 3 8( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l l a Y = f a l s e & c n t = 5 5( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図 1 8 図 2 6 2 7 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o 即l e t e / s h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o 皿p l e t e! s トL A N V I N /? lo o p = O品i p h o t o = 1 6 品p l i d e s h o w / S 2 0 0 4 R T l i d e s h o w / S 2 0 0 6 R T V トL A N V I N / ? I o o p = 産 日i p h o t o = 3 8 品p l a y = f a l s e 品c n t = 1 9( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l l a y = f a l s e & c n t = 3 9( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図 1 9 図 2 8 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p le t e / s http://W\~v. 1 i d e s h o w / S 2 0 0 4 R T V トL A N V I N / ?1 o o p = O品i p h o t o = 1品p l 1 i d e s h o w / F2 0 0 6 R T V トL A N V I N / ? l o o p = 0 & i p h o t o = 3 1晶p n t = 4( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l a y = f a l s e品c l a Y = f a I s e 品c n t = 3 4( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図2 0 図 h t t p : / / w 胴 s t Y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / 川阿.s t y l e . c o m !f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s 帥i p h o t o = 2 7 品p 1 i d e s h o w / F 2 0 0 4 R T I V L A N V I N / ? l o o p = I i d e s h o w / F2 0 0 6 R T W L 釧I V I N / ?l o o p = O品i p h o t o = 1鎚p 品c nt = 3 0( P h o t0 :M a r c i0M a d ei r a l l a y = f a l s e I a y = f a l s e 品c n t = 1 9( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図2 1 図 皿/ f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / w w w .s t y l e .c o m !f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / w w w . s t y l e . c o l i d e s h o w / F2 0 0 4 R T W L A N V I N / ? 1 0 0 p = 0品i p h o t o = 2 8 & p l i d e s h o w / S 2 0 0 7 R T W L A N V I N / ? l o o p = 0品i p h o t o = 7 品p I l a y = f a l s e 品c n t = 3 1( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l a y = f a l s e 品c n t = 1 0( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図2 2 図3 1 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o 皿' P l e t e / s 皿/ f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / w w w .s t y l e .c o l i d e s h o w / S 2 0 0 5 R T W L A N V I N / ? l o o p =印 i p h o t o = 1侃 p 1 i d e s h o w / S 2 0 0 7 R T W L A N V I N / ?l o o p = 悦i p h o t o = 3 6品p l a Y = f a l s e 品c n! = 2 0( P h o t0 :M a r ci oM a d ei r a l l a Y = f a l s e 品c n t = 3 9( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a l 図 2 3 図 s t y l e .c o 皿/ f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s 2 9 3 0 3 2 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m !f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / w w w . s t y l e . c o 皿/ f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s 悦i p h o t o = 1 4 品p 1 i d e s h o w / S 2 0 0 5 R T W L A N V I N / ?1 o o p = 1 i d e s h o w / F2 0 0 7 R T ¥ H A N V I N / ?l o o p = O品i p h o t o = 4 3品p 3 1 l a y = f a l s e & c n t = 4 4( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) 図 3 3 ニf a l s e & c n t = 7( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) a Y 図4 2 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / w 附 s t y l e .c o m !f a s h i o n s h o w s / c口n p l e t e / s l i d e s h o w / F 2 0 0 7 R T W L A N V I N / ? l o o p = 似i p h o t o = 3 8 & p I i d e s h o w / S 2 0 1 0 R T W L A N V I N / ? I o o p = 0 & i p h o t o = 5 品p l l a y = f a l s e 品c n t = 3 9( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) a Y = f a l s e 品c n t = 6( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) 図3 4 図 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o I D P l e t e / s http://w\~v.style.com!fashionshows/coIDPlete!s I i d e s h o w / S 2 0 0 8 R T V トL A N V I N / ? I o o p = 侃i p h o t o = 2 2 & p I i d e s h o w / S 2 0l OR 引トL A N V I N /? lo o p = O品i p h o t o = 2 9品p 品c n t = 2 5( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) l a Y = f a l s e 品c n t = 3 2( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) l a y = f a l s e 図 3 5 図5 1 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m !f a s h io n s h o w s / c o m pI e t e /s h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s l i d e s h o w / S 2 0 0 8 R T W L A N V I N / ? l o o p = 0 & i p h o t o = 1 3 & p / F2 0 1 0 R T W L A N V I N / ? l o o p = 悩i p h o t o = I O & p l i d e s h o w 品c n t = 1 6( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) l a y = f a l s e l a Y = f a l s e 品c n t = 1 1 C P h o t o :M a r c i oM a d e i r a/F i r s t V i e w .c o m ) 図3 6 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s 図5 2 l i d e s h o w / F2 0 0 8 R T W L A N V I N / ? I o o p = 悩i p h o t o = 1 1旬 岡市. s t y le .c o m / fa s h io n s h o w s / c o m pI e t e /s h t t p : / / l a y = f a l s e & c n t = 1 6( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) l i d e s h o w / F2 0 1 0 R T W L A N V I N / ? l o o p = 0品i p h o t o = 2 5 品p 図 3 7 l a y = f a I s e & c n t = 2 8 C P h o t o :M a r c i oM a d e i r a/F i r s t V i e w .c o m ) h t t p : / / 岡町 s t y l e .c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s I i d e s h o w / F2 0 0 8 R T W L A N V I N / ? l o o p = 倣i p h o t o = 4 晶p l 図 品c n t = 7( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) a y = f a l s e h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m !f a s h io n s h o w s / c o m pI e t e! s 図 3 8 開 s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / w a Y = f a l s e 品c n t = 8( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) 図 3 9 5 3 I i d e s h o w / F 2 0l OR T I V L A N VI N / ?I o o p = 0 & i p h o t o = 4 & pI a y = f a l s e品c n t = 5 C P h o t o :M a r c i oM a d e i r a/F i r s t V i e w .c o m ) I i d e s h o w / S 2 0 0 9 R T W L A N V 1 N / ?I o o p = O 品i p h o t o = 7 品p l 図 5 4 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m !f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m !f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s I i d e s h o w / F2 01 0 R T W L A N V I N / ?l o o p = 悦i p h o t o = 5 & p l l i d e s h o w / S 2 0 0 9 R T W L A N V I N / ? l o o p = 0 & i p h o t o = 5 0品p a Y = f a l s e 品c n t = 6 C P h o t o :M a r c i oM a d e i r a/F i r s t V i e w .c o m ) l a y = f a l s e 品c n t = 5 1( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) 図 4 0 h t t p : / / w w w . s t y l e . c o m / f a s h i o n s h o w s / c o 皿p l e t e / s l i d e s h o w / F2 0 0 9 R T W L A N V I N / ? l o o p = 倣i p h o t o = 2 品p l a y = f a l s e 品c n t = 5( P h o t o :M a r c i oM a d e i r a ) 図4 1 h t t p : / / w 胴 .s t y l e .c o m / f a s h i o n s h o w s / c o m p l e t e / s l i d e s h o w / F2 0 0 9 R T W L A N V I N / ? l o o p = 悦i p h o t o = 4 卸l 32 4 3 [注釈] メゾンによってジョブタイトルの呼称が異なる。デザ イナー・スティリスタという場合もある。 と乙で使用する設計とは、デザインするという意味合 いで用いる。 s メゾンの製品設計はその半年前の素材の展示会によっ て影響される可能性を否定できない。たとえば l I O D A I N (ミラノ)や P r e m i e r eV i s I o nP a r i sの素材展示会にお ける出展者のブースでの情報や公表される資料などであ る 。 ,C Dに裁量があるからといって、材料仕入先をむやみに i 変更すれば取引コストは激増する可能性がある。 S 家計調査年報(家計収支編総世帯、二人以上の世帯、 単身世帯)より 6 D C( D e si g n e r 's品 C h a r a c t e r s ) は、和製英語。デザイ ナー名を強く押し出したデザイナー・プランドと、プラ ンド名や企業の性格を強く反映させたキャラクター プ ランドをひとまとめにした日本独特の呼称。田中千代著 「新・回中千代服飾辞典Jp 6 4 9 7 弾力性、伸縮性のある素材の総称だが、ニットは本来 伸縮性があるので、一般に織物のことをいう。縦伸び、 横伸び、両方向に伸びるものなどがあり、スパンディッ ク系の糸やウーリー加工糸などを使って伸縮性を持たせ ている。文化出版局、文化女子大学教科書出版部編集「フ ァッション辞典Jp 3 0 2 E E R 2 0 1 0l Ka n s e i •K E E Rは査読付曹の国際会議発表。 K 、 2 0 1 0 . 3 / 2 E n g i n e e r i n ga n dE m o t i o nR e s e a r c h2 0 1 0 1は A r t se tl l e ti e r s -3/4にかけてパリ工科大学 I P a r i s T e c h lで開催された。 B a b a z o n oS h o j,i ~Iorikawa H i d e a k iA n dO t a n iT s u y o s h. i T h eP o s s i b i l i t yO fP r e d i c t i n gL u x u r yB r a n dL a n v i n 、 B a l e n c i a g aA sE x a m p l e s, P r o c .I n t e r n a li o n a l ndE m o ti o nR e s e a r c h C o n f e r e n c eO nK a n s e iE n g i n e e r i n gA D ,h e l da tA r t se tl l e li e r sP a r i s T e c h, 2 0 1 0I K E E R 2 0 1 0 1,C t h DC i nP a r i s, F r a n c e .2 4 ,M a r .2 0 1 0 it s u k u b a . a c . j p / k e e r 2 0 1 0 / h t t p : / / p i e . k a n s e. 33