Comments
Transcript
- 1 - 第 146 回 神戸市環境影響評価審査会 会議録(閲覧用) 日 時 平成
第 146 回 神戸市環境影響評価審査会 会議録(閲覧用) 日 時 平成 28 年3月 30 日(金曜)10:00~11:30 場 所 環境局研修会館 議 題 (仮称)神戸市垂水区名谷地区土地区画整理事業に係る環境影響評価事前配慮書に関 する審議(第2回) ◇審査会委員:15 名 市川委員、岡村委員、沖村委員、加賀委員、川井委員、島委員、 島田委員、武田委員、田中委員、花田委員、藤原委員、増田委員、 宮川委員、山下委員、吉田委員 ◇環境局職員:15 名 出席者 横田環境保全部長、藤井環境保全指導課長 36 名 中村環境計画・エネルギー政策推進担当課長、磯部自然環境共生課長 ほか事務局 11 名 ◇事業者:6名 パナホーム株式会社 分譲事業推進部 落合チーフマネジャー ほか5名 公開・ 非公開 一部非公開(傍聴人0名) ○開会 【議 長】 本日は、先生方にはお忙しいところ、ご出席いただきまして、ありがとうござ います。 ただいまから、第 146 回神戸市環境影響評価審査会を開催いたします。 本日は、 (仮称)神戸市垂水区名谷地区土地区画整理事業に係る環境影響評価事 前配慮書に関する審議を予定しています。 それでは、事務局、よろしくお願いします。 ≪提出資料の確認≫ 【議 長】 この後の議事では、審査会意見形成に関する議論が含まれるものと聞いており ます。 この情報につきましては、神戸市情報公開条例第 10 条第4号に定める審議・検 討等情報として、本審査会運営規程第5条第1項第1号にあたり、非公開とする ことができることとなっております。 これまで本審査会では最終的な結論として市長に報告する意見書が最も重要で -1- あるとして、意見の審議を行う審査会は非公開としておりました。今回の審査会 意見形成に関する審議につきましても、同様の取り扱いとして、非公開での審議 を行いたいと思いますがご異議ございませんでしょうか。 ≪異議なしの声≫ 【議 長】 ご異議ございませんようですので、後ほど、審査会意見形成に関する議論の際 には、非公開とする旨の宣言をいたします。 それでは、議事に入る前に、3月 25 日に専門部会にて神戸サイト コ・ジェネ レーションシステム設置計画に係る判定に関する審議を行いましたので、事務局 より報告をお願いします。 ≪事務局より、神戸サイト コ・ジェネレーションシステム設置計画に係る判定結果について 説明≫ 【議 長】 ありがとうございました。 それでは、議事に入りたいと思います。 (仮称)神戸市垂水区名谷地区土地区画整理事業についてご説明いただくため、 事業者に出席をいただいておりますので、入室願います。 ≪事業者入室≫ 【議 長】 【自然環境共生課長】 事務局より会議出席者のご紹介をお願いします。 では、事業者の方をご紹介いたします。 ≪事務局より事業者紹介≫ ≪事業者より、挨拶及び 資料5:指摘事項対応表 資料6:事業予定地の縦断面図 資料7:施工中の騒音・振動の評価 資料8:文献調査を行った範囲及び使用した文献 資料9:ため池の状況 資料 10:環境負荷の低減を目指した街づくりの方法等 について説明≫ -2- 【議 長】 ただいまの説明に対して、ご質問、ご意見がありましたら、お願いいたします。 【委 員】 騒音対策の仮囲いについて、形状、設置範囲等の計画の詳細を教えてください。 【事 業 者 】 検討中ですが、基本的には設置が可能な範囲には設置します。 【委 騒音の予測地点について、他にも住宅に近い地点があるように見えますが、予 員】 測地点の選定理由を教えてください。 【事 業 者 】 音源と住宅との距離に応じ、数パターンに分けて選定しました。ご指摘の通り、 他にも住宅に近い地点はありますが、パターンの範囲に収まります。 もちろん、予測地点以外にも必要な所には仮囲いの設置を検討しています。 【委 員】 仮囲いが無いと規制値を超えるということですので、十分に配慮する必要があ ります。 また、L5、L10という指標は、実際にはそれより大きな値が出ているという ことですので、最大値にも配慮してください。 【事 業 者】 分かりました。 【委 掘削工には、掘削、運土、締固めという3つのプロセスがありますが、それぞ 員】 れにどんな機械を使うか想定した上で予測を行っていますか。 【事 業 者】 まだ施工計画が定まっていませんが、バックホウやダンプトラックを想定して います。 【委 員】 どんな機種かというところが重要です。できるだけ低騒音・低振動型の機種を 使用するよう配慮してください。 【事 業 者】 分かりました。 【委 植物、動物、生態系について、文献調査の範囲が広すぎて、事業実施区域に絞 員】 れていないため、事業実施区域の現状を把握するためには役立ちません。 また、特にため池の中の動植物に関して、爬虫類やシャジクモ等の藻類等につ いては、季節によっては観察できないため、現況が十分把握できていない可能性 があります。 よって、今後は現況調査をより詳細に行う必要があります。 【事 業 者】 事後調査の内容・方法等については、また先生方にご指導いただきながら検討 していきたいと思います。 【委 員】 希少種等が見つかった場合は移植するとのことですが、事業実施区域内はほぼ 改変されてしまいますが、移植適地はあるのですか。 【事 業 者】 自然緑地及び造成緑地に移植が可能であれば、移植することを考えています。 【委 緑地は残っても、ため池は無くなってしまいますよね。 員】 【事 業 者】 事後調査で希少種等が見つかれば、ビオトープの造成等を含め、その種に応じ た対策を検討したいと考えています。 【委 員】 【事 業 者】 その場合、計画の変更もあり得ますか。 計画の変更は難しいと思いますが、自然緑地をどう活用するかという部分では 検討の余地があると思います。 -3- 【委 員】 仮に移植を行う場合、移植後の管理が必須ですが、管理体制はどう考えていま すか。 【事 業 者】 当面は事業者であるパナホーム株式会社が管理を行いますが、その後は自治会 や NPO による管理を行ってもらうのではないかと考えております。 【委 員】 事業目的の1つとして不法投棄への対策とありますが、これまでに不法投棄の 可能性があったのですか。 【事 業 者】 土地の所有者によると、車では入れないようにはしているとのことです。また、 以前に不法投棄の調査をしたところ、テレビや洗濯機程度はありましたが、ダン プ等で大規模な不法投棄がされたというようなことはなかったとのことです。 【委 員】 分かりました。大丈夫だとは思いますが、ダイオキシン等による土壌汚染の可 能性も想定して、事後調査の際に慎重に見ていただければと思います。 また、地球温暖化についてエコタウンの事例が示されていますが、これまで森 林を造成して宅地にした事例はありましたか。 【事 業 者】 本事業のように大規模な森林造成を行った事例は多くはありません。 【委 分かりました。森林を伐採して作る宅地ということで、伐採木の利用も含め、 員】 環境負荷の低い宅地にし、アピールしていってほしいと思います。 【事 業 者】 検討し、可能な限り実施したいと思います。 【委 藤沢市の事例を紹介いただきましたが、さらに時代が変わってきていますので、 員】 さらなる工夫を期待しています。 森林が無くなるということで、クールスポットが無くなるわけですが、風の通 り道を計算した上で住宅の配置を決めたのでしょうか。そういった観点も入れて いただきたいと思います。 また、竹林が多いということですが、竹も繊維化やチップ化のほか、フローリ ングへの利用も考えられますので、様々な形の低炭素化住宅を検討し、購買者が 自分に合った低炭素化の形を選ぶといったことができるとよいと思います。 【委 員】 サステイナブルな景観づくりということで、藤沢市の事例は、その土地の地域 性に配慮して、風の道等を考えていると思いますが、本事業はこの地域の地域性 や風土と合っているか、検討して示してほしいと思います。 また、本事業の住宅は建売なのか注文なのか、パナホーム株式会社以外の業者 も入るのかということと、事業後の地域の景観・環境づくりについて事業者がど の程度関わることができるかを教えていただけますか。 【事 業 者】 戸数が多いため、建売を基本として注文を入れていきたいと思っています。 基本的にはパナホーム単独で進めたいとは思っておりますが、一部売却や共同 で事業を進めていくといったことも検討しております。 事業後は管理組合等を作って、残置森林の管理も含め、住民を中心とした街づ くりが進んでいくような仕組みを検討しています。 【委 員】 他社へ売却したり、管理組合に引継ぐような場合は、残置森林の管理も含め、 -4- 計画についての考え方等も上手く継承できるようにしていただきたいです。 【委 員】 【事 業 者】 残置森林の所有者は、将来的には誰になりますか。 住宅の購買者の共有地としたいと思いますが、残置森林を分配するだけでは負 担になりますので、利便施設・複合施設といったプラス要素を提供させていただ きたいと考えています。こういった施設等を含めた街づくりについては、神戸市 と協議を進めていき、魅力のあるまちづくりをしていきたいと思います。 【委 員】 残置森林については、それがあることによって涼しくなったり、景観上の価値 もあると思いますので、購買者にそういった価値を認識してもらえれば、単なる 負担にはならないと思います。 また、庭に木を植えるということを推奨し、庭木を増やすことによって、その 一帯の生物多様性が上がるという事例がありますので、そういった働きかけをす るのもよいと思います。 さらに、この地域が適地となるかは分かりませんが、寒暖の差が激しい地域で は地中熱のインバーターが有効で、それによって光熱費を安くできればかなり売 りになると思います。 これらのように、他に向けてアピールできるような開発をしていただきたいと 思います。 【委 員】 工事中の大気質への影響について、項目として選定しなかった理由が書かれて いませんが、どう考えていますか。 【事 業 者】 工事期間が短いため、検討していません。もちろん建設機械から排ガスが出ま すので、影響がないわけではないという認識はあります。 【委 員】 当然、低大気汚染型の機械を使う等の配慮はするということでよろしいですか。 【事 業 者】 原則として、低大気汚染型の機械を使います。 【委 また、総合評価には大気質については環境基準値を下回ると断言していますが、 員】 交通量でしか想定されておらず、濃度で予測されているわけではないので、断言 はできません。 【委 員】 工事前に現地調査を行うことについて、指導を受けながらという言い方ですが、 最大でどの程度の調査を予定していますか。 【事 業 者】 植物・動物・生態系についての事後調査が必要であるという認識ではいますが、 現地はセイタカアワダチソウやクズが生育していたり、竹林が多い環境ですので、 通常の自然環境を開発する場合の環境影響評価と同等の調査は必要ないとは思わ れますが、ある程度の動物相・植物相が把握できる調査は必要だと思っています ので、また相談させていただきたいと思います。 【委 員】 地区計画について、敷地規模規制はありますか。また、庭に木を植える際に生 態系に配慮させたりといった緑化基準はどのようになっていますか。 【事 業 者】 平成6年の地区計画では、敷地面積の最低限度が 150 ㎡、地区施設として緑地 を3ha 等といった計画がありました。基本的には当初計画を踏襲するとは思いま -5- すが、利便施設の設置等も含めて計画が変わってきていますので、地区計画の変 更というよりは廃止及び再決定という形で、神戸市と協議していきたいと思いま す。 【委 員】 敷地規模が小さくなると緑化する場所が無くなってしまうということもあるの で、そういったことも踏まえた検討をしていただきたいと思います。 【委 員】 残置森林について、放置しておくと全て竹林になってしまう可能性があり、移 植もできない状況になるので、管理が欠かせないということに留意してください。 【委 員】 ため池の上に盛土をする際は、通常の造成における地下水に対する配慮以上に 配慮してください。 また、河川をどのように活用するか、地下水をどのような形で調整池まで運ぶ かということが、この地区独特の課題だと思います。 さらに、調整池の南側に盛土斜面が広がっていますが、断面図によると薄層盛 土になっており、どうしても地滑りしやすくなりますので、入念な段切り施工等 を行ってください。 【委 員】 現状の森林に関しては、周辺の住民にとって景観的な癒しの場となっていたか もしれませんね。 【事 業 者】 そういった可能性もあるかもしれません。 【委 魅力のある街づくりをしていくとのことでしたが、確かに残置森林の管理だけ 員】 ではなかなか興味が持てないと思うので、手軽に、興味を持って活動が行われる よう、地域の真ん中の方に、利便施設や、ビオトープ、公園、子供の遊び場に相 当するような場所が造れれば理想的です。 なお、ビオトープを造るとなれば、ある程度湿地的な環境が維持できる場所で ないと、生物多様性の保全は難しいと思います。 【事 業 者】 コミュニティ作りについては非常に大きな課題だと思っていまして、現在計画 している利便施設等も真ん中に配置するのがいいという考え方もあるので、施設 の規模等も含めて神戸市と協議をしつつ、検討していきたいと思います。 【委 員】 残置森林とビオトープや公園に一体性を持たせて散策できるような形にするの もいいと思います。平坦な西側に作るとよいかもしれません。 【議 長】 よろしいですか。 それでは、どうもありがとうございました。事業者の方、退席していただいて 結構です。 ≪事業者退出≫ 【議 長】 それでは、これからの審議を非公開といたします。 資料を配付してください。 -6- ≪骨子案配付≫ 【自然環境共生課長】 ただいまお配りしました骨子案は、神戸市情報公開条例 10 条4号に定める審議 検討等情報ということで、現時点では一旦非公開ということにさせていただきま して、審査会意見の公表後に公開という取り扱いにさせていただきたいと存じま す。 先生方におかれましては、この骨子案はお持ち帰りにならないようにお願いい たします。 【議 長】 では、説明をお願いいたします。 ≪事務局より、 (仮称)神戸市垂水区名谷地区土地区画整理事業に係る環境影響評価事前配慮書に 関する意見骨子(案) について説明≫ 【議 長】 ただいまの説明に対して、ご質問、ご意見がありましたらお願いいたします。 【委 員】 動植物の文献調査の内容は範囲が広すぎるため、ほとんど意味がないものなの で、調査の理由としては現状が確認できていないということであるため、爬虫類 についても記載した方がよいと思います。 また、移植等に関する検討が不十分であることを指摘する必要があります。 【委 員】 それに加えて、移植後の管理と、残置森林の管理の体制を考える必要がありま す。 【委 員】 残置森林や、公園、利便施設の配置の件についての話がありましたが、やはり それらも含めた複数案を検討すべきであり、全く検討できないことはないと指摘 しておくべきです。 【委 員】 藤沢市の事例が出されているのはいいのですが、本事業でそれを参考にどうい ったことができるかが示されていないので、示してほしいと思います。 【委 員】 本事業の手続について、事業者は実施計画書以降の手続に進まない想定で手続 を行っているのでしょうか。 【事 務 局】 本日も「事後調査で対応する」という返答がありましたので、そのような想定 だと考えられます。 【委 員】 つまり、判定手続までに、これだけはやってくださいという市長意見を出すの ですよね。 【事 務 局】 その通りです。事前配慮書に関する市長意見に対して、例えば、工事前に動植 物の調査を行い、結果を報告しますというような見解が出されると思いますので、 その見解を基に、判定を行うという流れになると思います。 【委 員】 もし、事業者が実施計画書以降の手続をしても構わないのなら、事業者の見解 としては「実施計画書以降の手続で対応します」という回答になるということで すね。 -7- 【議 長】 ほかにはよろしいでしょうか。 それではご意見がございませんようですので、本日の資料の取り扱い等につい て、ご説明ください。 【自然環境共生課長】 先ほどもご説明申し上げました通り、今回、審査会意見形成に関する審議は、 非公開としてご検討をいただきましたが、資料としてお配りした骨子案につきま しても、神戸市情報公開条例第 10 条第4号に定める審議・検討等情報として、一 旦非公開とさせていただき、審査会意見の公表後に公開とさせていただくことに したいと存じます。 また、次回は意見とりまとめの審査会を予定しておりますが、今回同様非公開 とされる場合はご決議をお願いいたします。 【議 長】 ただいま事務局から提案のあった件について確認をお願いします。 骨子案については、一旦非公開とし、本審査会の意見公表後に公開することと してよろしいでしょうか。 ≪異議なしの声≫ 【議 長】 また、次回の審査会は非公開としてよろしいでしょうか。 ≪異議なしの声≫ 【議 長】 ありがとうございます。 それでは、論点は審査会意見の公表まで非公開とさせていただきます。また、 次回審査会は非公開とさせていただきます。 先生方におかれましては、公開まで骨子案の取り扱いについて、ご注意いただ きますようお願いいたします。 これで本日の審議を終了いたします。 -8-