...

取り組み事例集、空家等対策計画作成の手引き

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

取り組み事例集、空家等対策計画作成の手引き
空家等対策の検討に係る活動報告
(平成 27 年度下半期)
平成 28 年 3 月 31 日
市町村空家等対策連絡調整会議幹事会
平成 27 年度下半期の活動
今年度の下半期における市町村空家等対策連絡調整会議幹事会(以下,幹事会という。
)では,
「空家等対策
に関する取り組み事例集」と「空家等対策計画作成の手引き」の作成を行いました。
「空家等対策に関する取り組み事例集」については,各市町村にご協力頂き,平成27年度第3回市町村空
家等対策連絡調整会議(平成28年2月22日開催)の会議資料として情報提供したところです。
空家等対策計画については,必ず作成しなければならないものではありませんが,空家等に関する施策を総
合的かつ計画的に実施するための基本的な指針(平成 27 年 2 月 26 日付け総務省・国土交通省告示第1号)で
は,空家等対策の効果的かつ効率的な推進のためには,市町村において作成することが望ましいとしています。
このため,幹事会において“作成の手引き”を取りまとめることといたしましたので,これを業務の参考と
して頂ければ幸いです。
なお,“作成の手引き”は,あくまで計画作成の参考として取りまとめたものですので,これに示した構成
等によらず計画を作成することを妨げるものではありません。
〈幹事会構成員〉
水戸市,土浦市,結城市,常総市,常陸太田市,笠間市,牛久市,つくば市,神栖市,茨城県(事務局)
〈幹事会開催経過〉
開催回
開催日
議題
備考
協議会設置要項(標準例)
第1回
平成27年
7月 8日(火)
データベースの標準項目
意見交換
協議会設置要項(標準例)
上半期
データベースの標準項目
第2回
平成27年
8月18日(火)
空家等対策の基本的な進め方とスケジュール
特定空家等の把握に係る実態調査の実施フロー
意見交換
第3回
平成27年10月23日(金)
上半期検討結果の取りまとめ
第4回
平成27年12月15日(火)
事例集
第5回
平成28年
計画作成の手引き下半期検討結果の取りまとめ
3月25日(金)
下半期
〈取りまとめ資料〉
資料名称
空家等対策に関する取り組み事例集
空家等対策計画作成の手引き
配
布
平成27年度第3回市町村空家等対策連絡調整会
議の会議資料として配布済み
別冊
空家等対策計画作成の手引き
平成 28 年 3 月
茨城県市町村空家等対策連絡調整会議
目
項
第1章
はじめに
第2章
計画の構成
次
目
ページ
1
1 -
3
1 計画の趣旨
4 -
5
2 空家等の現状と課題
5 - 11
計画の作成例
第3章
3 空家等対策に係る基本的な方針等
12 - 23
4 計画の目標と検証
23 - 24
5 目標を達成するために実施する施策等
24 - 26
第4章
計画の公表
参
参考資料
(法、国指針、Q&A、地方財政措置の概要、空家等対
策計画の策定状況)
考
26
27 - 40
第1章 はじめに
本手引きは、平成26年11月に公布された「空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26
年法律第127号。以下、
「法」という。)
」第6条の規定に基づく“空家等対策計画”を作成する
ための参考として、計画の記載例などを示したものです。
空家等対策計画は、必ず作成しなければならないものではありませんが、空家等に関する施策を
総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針(平成 27 年 2 月 26 日付け総務省・国土交通省告
示第1号。以下、
「国指針」という。
)では、空家等対策の効果的かつ効率的な推進のためには、市
町村において作成することが望ましいとされています。
このことから、各市町村においては、本手引きを参考としつつ、法第7条の規定に基づく協議会
の活用などにより、市町村の実情に応じた適切な空家等対策計画の作成を推進してください。
なお、本手引きはあくまで計画作成の参考として取りまとめたものですので、この手引きによら
ず計画を作成することを妨げるものではありません。
第2章 計画の構成
法第6条第2項の規定により、空家等対策計画には、次の1~9までの事項を定めなければなら
ないとされています。
必須項目
1
空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類その他の空家等に関す
る対策に関する基本的な方針
2
計画期間
3
空家等の調査に関する事項
4
所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項
5
空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項
6
特定空家等に対する措置(第14条第1項の規定による助言若しくは指導、同条第2項の
規定による勧告、同条第3項の規定による命令又は同条第9項若しくは第10項の規定に
よる代執行をいう。)その他の特定空家等への対処に関する事項
7
住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項
8
空家等に関する対策の実施体制に関する事項
9
その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項
ただし、計画の構成は、上記1~9までのほか、市町村が置かれている現状や課題などと併せて、
わかりやすい構成になるよう作成することが肝要です。
これらを踏まえ、
“計画の構成例”と“目次の例”を以下に示します。
-1-
計画の構成例
1 計画の趣旨
(1)計画策定の背景と目的(全国的な空家等の状況、条例による対応、法の施行、計画の目的)
(2)計画の位置付け(法律との関係、住生活基本計画や都市計画マスタープランなどとの関係)
2 空家等の現状と課題
(1)人口と世帯数
①市町村の人口・世帯数の推移(国勢調査等に基づく市町村の人口・世帯数の推移、将来推計
②地区別の人口の推移(地区別の人口の推移など)
(2)住宅総数と空家等の現状
①住宅総数と空き家数等(住宅・土地統計調査の結果に基づく住宅総数、空き家数、空家率、空
家率等の推移、空き家の建て方別の種類、近隣市町村等との比較など)
②空家等の現状(地区別空家等の数(分布状況)
、建築時期、老朽化の状況、空家等が周辺に及ぼ
している悪影響の内容と程度)
(3)今後の課題(人口と世帯数の推移、空家等の現状などを踏まえた今後の課題)
3 空家等対策に係る基本的な方針等
(1)基本的な方針(空家等の現状と課題を踏まえた基本的な対応方針)
(2)対象地区(対象地区、重点対象区域の設定)
(3)対象とする空家等の種類(対象とする空家等の種類、優先順位)
(4)計画期間(計画期間、計画の改定時期)
(5)空家等の調査に関する事項
①調査主体 ②調査方法 ③調査対象地区 ④調査期間 ⑤調査対象となる空家等の種類
⑥空家等が周辺に及ぼしている悪影響の内容と程度
(6)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項
(第一義的には所有者等が管理すべき、相談体制の整備方針、空家等の利活用に関心を有する
外部の者と当該空家等の所有者等とのマッチングを図るなどの取組、所有者等の意識の涵養
や理解増進のための取り組み、市町村等による空家等の除却に係る具体的な方針や手段(交
付金の活用)など)
(7)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項
(空き家バンク等の実施やそれに関する関係団体との協定、空家等の活用に関する外部機関等
との連携、市町村等による空家等の活用に係る具体的な方針や手段(交付金の活用)など)
(8)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項
①特定空家等に対する基本的な対処方針 ②特定空家等の判断の際の基本的な考え方
③措置を講じる際の具体的な手続き
(9)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項
①相談体制(窓口の設置、連絡先) ②相談会の開催
(10)空家等に関する実施体制に関する事項
①庁内組織体制(主幹部局、関係部局と役割) ②協議会の設置 ③関係団体との連携体制など
(11)その他空家等に関する実施に関し必要な事項
①関係団体等との連携(関係団体、自治会等との関係) ②空家等の増加抑制 ③その他
4
計画の目標と検証
(目標(数値目標)
、効果の検証(検証方法、検証の時期)など)
5
目標を達成するために実施する施策等
(市町村における空家等の除却や活用、補助・助成制度など)
(凡例)
・・・ 法律で規定している記載項目
・・・ 国の指針に示されているキーワード
-2-
目次の例
目
次
【本編】
項
目
ページ
1 計画の趣旨
(1) 計画策定の背景と目的
P 4
P 4 – P 5
(2) 計画の位置付け
2 空家等の現状と課題
(1) 人口と世帯数
P 5 – P 6
(2) 住宅総数と空家等の現状
P 7 – P10
(3) 今後の課題
P11
3 空家等対策に係る基本的な方針等
(1) 基本的な方針
P12
(2) 対象地区
P13
P13 – P14
(3) 対象とする空家等の種類
(4) 計画期間
P14
(5) 空家等の調査に関する事項
P15
(6) 所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項
P15 – P16
(7) 空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項
P16 – P17
(8) 特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項
P17 – P20
(9) 住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項
P21 – P22
(10) 空家等に関する実施体制に関する事項
P21 – P22
(11) その他空家等に関する実施に関し必要な事項
P22 – P23
4 計画の目標と検証
P23 – P24
5 目標を達成するために実施する施策等
P24 – P26
※参考までに本手引きのページと合わせています ↑
【資料編(別冊)
】
項
目
1 空家等対策の推進に関する特別措置法
(平成 26 年法律第 127 号)
2 空家等対策の推進に関する特別措置法の施行期日を定める政令
(平成 27 年政令第 50 号)
3 空家等対策の推進に関する特別措置法施行規則
(平成 27 年 4 月 22 日総務省・国土交通省令第 1 号)
4 ○○市町村空家等適正管理に関する条例
(平成○年条例第○号)
5 ○○市町村空家等対策協議会設置要項
(平成○年○月)
6 ○○市町村○○要項
(平成○年○月)
A
-3-
ページ
第3章 計画の作成例
第2章の“計画の構成例”及び“目次の例”に沿った計画の作成例を以下に示します。
これらの内容は、あくまで一例として示すものですので、計画作成の参考にしてください。
1 計画の趣旨
(1)計画策定の背景と目的
本計画を策定することとなった背景と計画策定の目的を記載します。
(考えられる記載内容)
※空家等の現状、これまでの取り組み状況、計画の目的
(例)
近年、地域における人口減少や既存の住宅・建築物の老朽化、社会的ニーズの変化及
び産業構造の変化等に伴い、居住その他の使用がなされていない空家等が年々増加して
います。
これらの中には、適切な管理が行われていない結果として安全性の低下、公衆衛生の
悪化、景観の阻害等多岐にわたる問題を生じさせ、地域住民の生活環境に深刻な影響を
及ぼしているものがあり、今後、空家等の数が増加すれば、それがもたらす問題が一層
深刻化することが懸念されています。
このため、○○市町村では空き家条例を制定し、所有者等に対して空家等の適切な管
理を促すなど、安全で安心なまちづくりを推進してきたところです。
このような中、空家等がもたらす問題に総合的に対応するための施策の更なる充実を
図るため、平成26年11月には空家等対策の推進に関する特別措置法(平成26年法
律第127号)が公布され、平成27年5月26日に全面施行されました。
これらの背景を踏まえ、空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施し、地域住民
の生命、身体又は財産を保護することにより、生活環境の保全を図るとともに、空家等
の活用を促進することにより、地域の活性化に資することを目的として計画を策定する
ものです。
(2)計画の位置付け
本計画が、法に基づく計画であることを記載します。また、他計画(住生活基本計画や都市計画
マスタープランなど)や空き家条例との関係性などについて併せて記載します。
(考えられる記載内容)
※計画の位置付け、関連する他計画との関係など
(例)
本計画は、法第6条の規定に基づき、空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施す
るための基本的な指針に即したものとして策定するものです。
-4-
また、○○市町村住生活基本計画や○○計画との整合性を図り定めるものとします。
(例)計画の相関関係等を示した図
根拠
空家等対策特措法
整合
住生活基本計画
空家等対策計画
国指針
適合
根拠
(本計画)
○○計画
整合
空き家条例
根拠
2 空家等の現状と課題
(1)人口と世帯数
市町村の人口と世帯数の推移及び今後の見通しについて記載します。また、地区別の人口数の推
移などの情報を併せて記載します。
これらの情報は、将来的な人口減少に伴い空家等対策が重要であることや、空家等対策を重点的
に実施する地区を指定する際などの根拠を示す資料になるものと考えられます。
(考えられる記載内容)
①人口と世帯数の推移
※人口と世帯数の推移及び今後の見通し
(例)
○○市町村の人口は、昭和○○年には○○人であり、その後増加し続けましたが、平
成○○年頃をピークに減少に転じており、平成○○年には○○人になるものと見込まれ
ています。世帯数は、昭和○○年には○○世帯であり、その後増加し続けていますが、
平成○○年をピークにその後は人口動向と同様に減少傾向に入るものとみられていま
す。
人口・世帯数の推移と将来見通し
実績値
(千人)
将来推計
(千世帯)
3,200
1,200
人口
一般世帯数
3,000
2,956
2,986
2,975
1,100
2,970
1,087
2,845
1,000
1,029
2,800
2,725
984
900
921
2,558
2,600
800
830
2,400
2,342
757
700
691
2,200
2,144
600
615
2,000
537
S45
500
S50
S55
S60
H2
H7
H12
-5-
H17
H22
H27
H32
H37
H42
(例)人口・世帯数の推移の図(出典:前橋市空家等対策計画)
②地区別の人口の推移
※地区別の人口の推移、特に人口減少が目立つ地区など
(例)
○○市町村の人口を地区別にみると、特に増加傾向が目立つのは○○地区、○○地区
などであり、一方で、減少傾向が目立つのは、○○地区、○○地区などとなっている。
地区別人口の推移
町
名
H○○年(A)
H○○年
H○○年
○○地区
(人)
H○○年(B)
増減(B-A)
▲
○○地区
合
計
▲
(例)地区別人口数の推移の表(出典:前橋市空家等対策計画)
-6-
(2)住宅総数と空家等の現状
住宅総数、空き家数(空家率)
、近隣市町村との比較などの自市町村の現状を記載します。
また、地区別空家等の数(分布状況)
、建築時期、老朽化の状況及び空家等が周辺に及ぼしてい
る悪影響の内容と程度など、市町村内の空家等の現状についてもできる限り記載します。
これらについては、住宅・土地統計調査の結果のほか、市町村が過去に実施した空家等の調査結
果などで判明している事項を記載することが考えられます。
空家等の現状を適切に把握することで、市町村における課題が明確になるものと考えられます。
(考えられる記載内容)
①住宅総数と空き家数等
※住宅・土地統計調査の結果などからみえる自市町村の住宅総数や空き家数等の現状
(例) 平成25年住宅・土地統計調査(総務省統計局。以下、平成25年調査といいます。
)
の結果によると、○○市町村の住宅総数は○○戸であり、世帯数(○○世帯)を上回る
状況になっています。
空き家数は○○戸、空き家率は○○%となっており、平成20年の前回調査時に比べ
て○○戸増加、空き家率も○○%増加しており、全国(県全体)の値を上回る状況で推
移しています。
空き家を類型別にみると、例えば、転勤・入院などのため居住世帯が長期にわたって
不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅などが分類される
“その他の住宅”が、平成25年調査では○○戸で、空き家総数の○○%を占め最も多
く、二次的住宅、賃貸用の住宅、売却用の住宅は、いずれも少ない状況になっています。
住宅・土地統計調査による住宅総数と空き家数
住 宅
総 数
H25
空き家
総 数
二次的
住宅
賃貸用
の住宅
売却用
の住宅
その他
の住宅
住 宅
総 数
空家率
(戸)
H20
空き家
総 数
二次的
住宅
賃貸用
の住宅
増減
売却用
の住宅
その他
の住宅
空家率
空家率
○○市
32,020
7,780
2,210
3,290
170
2,100
24.30%
33,010
9,690
2,320
4,000
180
3,190
29.35%
-5.06%
○○市
8,560
1,620
120
70
30
1,400
18.93%
6,570
880
120
270
30
460
13.39%
5.53%
○○市
18,760
3,410
1,820
480
60
1,050
18.18%
15,370
1,270
510
350
20
390
8.26%
9.91%
○○市
93,600
17,010
70
12,390
270
4,290
18.17%
89,110
12,750
670
8,140
120
3,820
14.31%
3.86%
○○市
7,540
1,360
230
440
0
690
18.04%
7,510
960
100
380
10
470
12.78%
5.25%
○○町
41,220
7,260
370
4,270
70
2,540
17.61%
43,340
8,700
140
6,630
200
1,730
20.07%
-2.46%
○○町
42,940
7,230
70
4,870
40
2,260
16.84%
38,870
4,710
80
2,680
180
1,770
12.12%
4.72%
○○町
21,330
3,540
0
2,330
90
1,120
16.60%
20,920
3,100
200
2,240
50
610
14.82%
1.78%
○○町
137,830
22,190
420
14,810
280
6,670
16.10%
132,010
25,120
430
17,120
1,530
6,040
19.03%
-2.93%
○○村
67,980
10,930
350
7,010
330
3,240
16.08%
66,820
14,710
90
10,800
1,120
2,700
22.01%
-5.94%
茨城県
1,268,200
184,700
8,500
104,100
4,900
67,200
14.56%
1,223,800
178,400
8,400
107,200
6,900
55,900
14.58%
-0.01%
全 国
60,628,600
8,195,600
412,000
4,291,800
308,200
3,183,600
13.52%
57,586,000
7,567,900
411,200
4,126,800
348,800
2,681,100
13.14%
0.38%
住宅・土地統計調査による空き家の類型別割合
-7-
②空家等の現状
※住宅・土地統計調査の結果等からみえる自市町村の空家等の現状
(例)
平成25年調査の結果を空き家の建て方別にみると、一戸建ての住宅が○○戸で空き
家総数の○○%を占める状況となっています。また、
「腐朽・破損あり」の空き家は、○
○戸で空き家総数の○○%となっており、そのうち、一戸建ての住宅が○○戸で○○%
を占めています。
住宅・土地統計調査による空き家の腐朽・破損の状況の表
一戸建
(戸)
長屋・共同住宅・その他
総数
総数
木造
非木造
総数
木造
非木造
空き家総数
二次的住宅
賃貸用の住宅
売却用の住宅
その他の住宅
腐朽・破損あり
二次的住宅
賃貸用の住宅
売却用の住宅
その他の住宅
腐朽・破損なし
二次的住宅
賃貸用の住宅
売却用の住宅
その他の住宅
↑
住宅・土地統計調査
平成 25 年住宅・土地統計調査
確報集計 都道府県編(都道府県・市区町村) 08 茨城県
第 25 表 空き家の種類(4 区分),腐朽・破損の有無(2 区分),建て
方(2 区分),構造(2 区分)別空き家数―市区 から作成
この表は、市部のみ作成可能。町村は下表が作成可能。
住宅・土地統計調査による住宅の腐朽・破損の状況の表
総数
一戸建
長屋
共同住宅
(戸)
その他
住宅総数
木造
非木造
腐朽・破損あり
木造
非木造
腐朽・破損なし
木造
非木造
住宅・土地統計調査
確報集計 都道府県編(都道府県・市区町村) 08 茨城県
第 24 表建物の構造(2 区分),腐朽・破損の有無(2 区分),建て方(4
区分),階数(4 区分)別住宅数―町村 から作成
(例) 平成25年調査における居住世帯のある住宅のうち、昭和56年(新耐震基準の施行)
以前に建築された住宅は、○○戸で全体の○○%となっています。
-8-
腐朽・破損の状況を建築時期別にみると、昭和56年以前に建設された住宅のうち「腐
朽・破損あり」は、○○戸、全体の○○%となっており、所有関係別では、昭和○○年
以前の借家が、○○戸、全体の○○%となっています。
住宅の建築時期別の腐朽・破損の状況の表
(戸)
建築の時期
区分
総数
S35
以前
S36
|
S45
S46
|
S55
S56
|
H 2
H 3
|
H 7
H 8
|
H12
H13
|
H17
H18
|
H22
H23
|
H25.9
総数
持ち家
借家
腐朽・破損有り
持ち家
借家
腐朽・破損なし
持ち家
住宅・土地統計調査
確報集計 都道府県編(都道府県・市区町村) 08 茨城県
第 21 表 住宅の所有の関係(6 区分),腐朽・破損の有無(2 区分),
建築の時期(9 区分)別住宅数―市区
第 22 表 住宅の所有の関係(6 区分),腐朽・破損の有無(2 区分),
建築の時期(7 区分)別住宅数―町村 から作成
借家
※市町村の独自調査等により把握している空家等の現状など
(例)独自アンケートの調査結果を掲載した例(出典:名張市空家等対策計画)
-9-
※住宅土地統計調査の概要等
(例)住宅土地統計調査の概要を示した図
住宅土地統計調査とは・・・
住宅・土地統計調査は、我が国における住戸(住宅及び住宅以外で人が居住する建物)に
関する実態並びに現住居以外の住宅及び土地の保有状況、その他の住宅等に居住している世
帯に関する実態を調査し、その現状と推移を全国及び地域別に明らかにすることにより、住
生活関連諸施策の基礎資料を得ることを目的として、総務省統計局が実施しているもので
す。調査方法は抽出調査であり、実際の数との差異があります。
なお、調査における空き家の定義は、以下のとおりです。
総住宅数
居住世帯のある住宅
二次的住宅
居住世帯のない住宅
建築中
賃貸用の住宅
一時現在者のみ
売却用の住宅
空き家
その他の住宅
空き家の種類と概要
概 要
週末や休暇時に避暑・避寒・保養などの目的で使用される住宅で、ふだんは
別 荘
人が住んでいない住宅
二次的
住 宅
ふだん住んでいる住宅とは別に、残業で遅くなったときに寝泊まりするな
その他
ど、たまに寝泊まりしている人がいる住宅
賃貸用の住宅 新築・中古を問わず、賃貸のために空き家になっている住宅
売却用の住宅 新築・中古を問わず、売却のために空き家になっている住宅
上記以外の人が住んでいない住宅で、例えば、転勤・入院などのため居住世
その他の住宅 帯が長期間不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている
住宅など(注:空き家の区分の判断が困難な住宅を含む。
)
種
類
- 10 -
(3)今後の課題
人口と世帯数の推移や空家等の現状など、これまでの記載内容を踏まえた空家等の政策課題を記
載します。なお、空き家条例などにより、これまで対応してきた経過等があれば、それらの実績を
示したうえで、課題となっている事項を記載することも考えられます。
(考えられる記載内容)
(例)課題の整理(出典:高松市空家等対策計画)
(例)問題・課題のまとめ(出典:名張市空家等対策計画)
- 11 -
3 空家等対策に係る基本的な方針等
(1)基本的な方針
「2空家等の現状と課題」の内容を踏まえた今後の空家等に関する対策の取組方針を記載します。
具体的には、本計画に基づき空家等対策を推進することで“空家等をどのようにしていくのか”
や“目指すべき姿”などについて記載することが考えられます。
(考えられる記載内容)
(例)基本理念(出典:前橋市空家等対策計画)
(例)基本的な対策の方針(出典:南房総市空家等対策計画)
- 12 -
(2)対象地区
対象地区は、市町村全域とする場合のほか、一部地区を設定することが考えられます。また、以
下の①~③のような手法も考えられるところです。
①空家等の数や分布状況などを踏まえ、計画を重点的に推進すべき地区を“重点対象地区”とし
て定める手法
②当初計画は全域を対象とし、その後の空家等の調査結果等を踏まえ、必要に応じて“重点対象
地区”を定める手法
③すでに周辺の生活環境に深刻な影響を及ぼしている地区について、先行的に計画を作成し、そ
の後、必要に応じて対象地区を拡大していく手法
なお、重点対象地区は、任意で設定するものですが、例えば、以下のような地区を設定すること
が考えられます。
すでに特定空家等により深刻な状況になっている地区
密集市街地など、特定空家等が発生した場合に周辺住民への影響が大きい地区
空家等が多数存在し、エリアとして対策を進めるべき地区
〈参考〉
※空き家再生等推進事業(社会資本整備総合交付金・基幹事業)の除却事業タイプについては、
平成30年以降、空家等対策計画に基づく事業のみ助成対象とされています。
※平成28年3月末現在、重点対象地区を定めたことによる国による財政上の支援措置の追加
や割り増しなどは、把握できていません。
(考えられる記載内容)
(例)対象地区(出典:前橋市空家等対策計画)
(3)対象とする空家等の種類
対象とする空家等の種類については、例えば、以下のような設定方法が考えられます。
特に優先順位を定めず、
「法第2条に規定する空家等」とする
相続などの問題が生じやすい「住宅」を優先的に対応し、その他の空き建築物等を次順位とす
るなど、優先順位を明示する
対象とする空家等の種類は、空家等調査の対象範囲等にも関連するため注意が必要です。
- 13 -
(考えられる記載内容)
(例)対象とする空家等の種類(出典:前橋市空家等対策計画)
(例)対象とする空家等の種類と状態別の対応方針を示した例(出典:菊川市空家等対策計画)
(4)計画期間
既存の計画で定めている期間や住宅・土地統計調査の実施年などと整合性を図って設定すること
が考えられます。また、計画期限を迎えるごとに、空家等の状況の変化を踏まえ、計画内容の改定
等を検討することが重要です。
(考えられる記載内容)
(例)計画期間(出典:前橋市空家等対策計画)
- 14 -
(5)空家等の調査に関する事項
すでに空家等の調査を実施している場合には、その結果を記載しますが、計画作成前に空家等の
調査を実施していない場合には、今後の調査計画について記載します。
また、すでに空家等の調査を実施しているものの、調査項目に不足があり追加調査等を実施する
場合には、すでに実施した調査の内容や方法などの結果を記載しつつ、不足する項目の調査計画に
ついて記載する方法が考えられます。
なお、空家等の調査方法については、平成27年度第2回市町村空家等対策連絡調整会議の別冊
資料(空家等対策の検討に係る中間報告(平成27年度上半期)/市町村空家等対策連絡調整会議
幹事会)も参考にしてください。
(考えられる記載内容)
(例)空家等の調査に関する事項(出典:前橋市空家等対策計画)
(6)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項
第一義的には所有者等が適切に管理すべきであることのほか、所有者等による空家等の適切な管
理を促すための事項として、以下のような内容を記載することが考えられます。
・相談体制の整備方針
・空家等の利活用に関心を有する外部の者と空家等の所有者等とのマッチングを図る取り組み
・所有者等の意識の涵養や理解増進のための取り組み(広報やセミナー等開催による啓発など)
・市町村等による空家等の除却に関する具体的な方針や手段(法運用や国交付金の活用)など
(考えられる記載内容)
(例)所有者等による空家等の適切な管理の促進(出典:前橋市空家等対策計画)
- 15 -
(例)「空家化の抑制・予防」対策の取組(出典:南房総市空家等対策計画)
(7)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項
空き家バンク等の実施やそれに関する関係団体との協定、空家等の活用に関する外部機関等との
連携、市町村等による空家等の活用に係る具体的な方針や手段(交付金の活用)などについて記載
することが考えられます。
(考えられる記載内容)
(例)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進(出典:前橋市空家等対策計画)
(例)「空家の市場流通・活用促進」対策の取組(出典:南房総市空家等対策計画)
次頁につづく
- 16 -
(例)空家等の活用の促進(出典:神戸市空家等対策計画)
(8)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項
特定空家等であることを判断する際の“基本的な考え方”や“必要な措置を講ずる際の具体的な
手続き”などについて記載します。
また、法に基づく協議会等の役割を含めた特定空家等の対応フロー、立入調査時の身分を示す証
明書(立入調査証)や指導文書の例などを示すことも考えられます。
なお、国指針では「各市町村長は、必要に応じてこの(国が作成した)ガイドラインを参照しつ
つ、各地域の実情に応じた「特定空家等」に関する対策に取り組むこととする。
」とされており、
地域の実情に応じた特定空家等の判断基準を策定し、その内容を記載することも考えられます。
- 17 -
(考えられる記載内容)
(例)特定空家等の判断基準(出典:前橋市空家等対策計画)
次頁につづく
- 18 -
(例)特定空家等の判断基準(出典:南房総市空家等対策計画)
次頁につづく
- 19 -
- 20 -
(9)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項
(10)空家等に関する実施体制に関する事項
相談体制の内容や住民に対する相談窓口の連絡先を具体的に記載します。また、内部部局の連携
体制(各部局の役割分担、部署名・各部署の組織体制など)を記載します。
なお、協議会の組織や外部関係団体等との連携体制などの内容を記載することも考えられます。
(考えられる記載内容)
(例)相談への対応・実施体制に関する事項(出典:神戸市空家等対策計画)
次頁につづく
- 21 -
(11)その他空家等に関する実施に関し必要な事項
法の施行以前から空き家条例等により空家等対策を実施していた市町村については、法と条例の
関係性を整理して記載することが考えられます。
また、他法令による諸規制や関連する事業も併せて記載しておくと、部局間の関係性や連携体制
がわかりやすくなると考えられます。
(考えられる記載内容)
(例)空家等に関する対策の実施に必要な事項(出典:前橋市空家等対策計画)
次頁につづく
- 22 -
4 計画の目標と検証
計画の具体的な目標(数値目標)のほか、目標を達成できたか否かの検証(効果の検証方法や検
証時期など)について記載します。また、検証結果を踏まえて計画を見直す旨の方針なども併せて
記載することが考えられます。
なお、本事項は、国指針では、“その他空家等に関する実施に関し必要な事項”への記載が考え
られるものとして示されています。
(考えられる記載内容)
(例)計画の評価指標(出典:高松市空家等対策計画)
次頁につづく
- 23 -
5 目標を達成するために実施する施策等
市町村における空家等の除却や活用に係る補助・助成制度など、目標達成のために実施する具体
的な施策を記載します。
なお、本事項は、国指針では、各市町村における空家等の実情に応じて必要となる支援措置とし
て、“その他空家等に関する実施に関し必要な事項”への記載が考えられるものとして示されてい
ます。
(考えられる記載内容)
(例)空家等対策の基本的施策(出典:前橋市空家等対策計画)
次頁につづく
- 24 -
次頁につづく
- 25 -
第4章 計画の公表
法第6条第3項では、
「空家等対策計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを
公表しなければならない。
」とされています。
単に各市町村の広報に掲載するだけでなく、例えばインターネットを用いて公表するなど、住民
が計画の内容について容易に知ることのできる環境を整備することが重要です。
なお、計画の作成にあたり、法では意見募集等の規定はありませんが、各市町村における手続条
例等で対応が必要な場合があるので注意が必要です。
- 26 -
空家等対策計画の作成に関する参考資料
本資料は,法,法に基づく国指針及び国指針(案)に対するQ&Aのうち,空家等対策
計画に関する部分を抜粋したものです。
■ 空家等対策の推進に関する特別措置法(平成二十六年法律第百二十七号)
(空家等対策計画)
第六条 市町村は,その区域内で空家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため,基本
指針に即して,空家等に関する対策についての計画(以下「空家等対策計画」という。)を定
めることができる。
2 空家等対策計画においては,次に掲げる事項を定めるものとする。
一 空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類その他の空家等に関
する対策に関する基本的な方針
二 計画期間
三 空家等の調査に関する事項
四 所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項
五 空家等及び除却した空家等に係る跡地(以下「空家等の跡地」という。)の活用の促進に
関する事項
六 特定空家等に対する措置(第十四条第一項の規定による助言若しくは指導,同条第二項
の規定による勧告,同条第三項の規定による命令又は同条第九項若しくは第十項の規定に
よる代執行をいう。以下同じ。
)その他の特定空家等への対処に関する事項
七 住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項
八 空家等に関する対策の実施体制に関する事項
九 その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項
3 市町村は,空家等対策計画を定め,又はこれを変更したときは,遅滞なく,これを公表しな
ければならない。
4 市町村は,都道府県知事に対し,空家等対策計画の作成及び変更並びに実施に関し,情報の
提供,技術的な助言その他必要な援助を求めることができる。
■ 空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針
(平成 27 年 2 月 26 日付け総務省・国土交通省告示第1号)
一 5 空家等対策計画の作成
空家等対策を効果的かつ効率的に推進するためには,各市町村において,空家等対策を総合的
かつ計画的に実施するための計画を作成することが望ましい。
法第6条第1項に基づき,市町村が空家等対策計画を定める場合,同計画には①空家等に関す
る対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類その他の空家等に関する対策に関する基
本的な方針,②計画期間,③空家等の調査に関する事項,④所有者等による空家等の適切な管理
の促進に関する事項,⑤空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項,⑥特
定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項,⑦住民等からの空家等に関す
る相談への対応に関する事項,⑧空家等に関する対策の実施体制に関する事項及び⑨その他空家
等に関する対策の実施に関し必要な事項を定めるものとする(同条第2項)
。
空家等対策計画に定めるべき各項目の具体的な内容及び特に重要となる記載事項については
二2で示すとおりであるが,同計画を定めるに当たっては,各市町村における空家等対策の全体
像を住民が容易に把握することができるようにするとともに,空家等の適切な管理の重要性及び
管理不全の空家等がもたらす諸問題について広く住民の意識を涵養するように定めることが重
要である。この観点から,空家等対策計画については定期的にその内容の見直しを行い,適宜必
要な変更を行うよう努めるものとする。
二
空家等対策計画に関する事項
市町村は,協議会を設置した場合には当該協議会の構成員等から意見を聴取するとともに,必
要に応じて都道府県からの情報提供や技術的な助言を受けつつ,各市町村の区域内で必要となる
- 27 -
空家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため,本基本指針に即して,法第6条第2項
に掲げる事項を定めた空家等対策計画の作成を推進する。
その際,一3(1)及び(2)で述べたとおり,各市町村内における空家等の実態を的確に把
握した上で,空家等対策計画における目標を設定するとともに,定期的に当該目標の達成状況を
評価し,適宜同計画の改定等の見直しを行うことが望ましい。
1
効果的な空家等対策計画の作成の推進
効果的な空家等対策計画を作成するためには,各市町村内における防災,衛生,景観等の
空家等がもたらす問題に関係する内部部局が連携し,空家等に関する対策を分野横断的に記
載した総合的な計画を作成することが重要である。また,周辺の生活環境に深刻な影響を及
ぼしている空家等に対処するだけでなく,こうした空家等のそもそもの増加を抑制する観点
から,三で述べるような施策等も含めた形で作成することが望ましい。
2 空家等対策計画に定める事項
(1)空家等に関する対策の対象とする地区及び対象とする空家等の種類その他の空家等に
関する対策に関する基本的な方針
各市町村における空家等に関する対策について,各市町村長が把握した空家等の数,実
態,分布状況,周辺への悪影響の度合いの状況や,これまでに講じてきた空家等対策等を
踏まえ,空家等に関する政策課題をまず明らかにした上で,空家等対策の対象地区,対象
とする空家等の種類(例えば空き住居,空き店舗など)や今後の空家等に関する対策の取
組方針について記載する。
特に,空家等対策の対象地区を定めるに当たっては,各市町村における空家等の数や分
布状況を踏まえ,空家等対策を重点的に推進するべき地区を重点対象地区として定めるこ
とが考えられる。また,対象とする空家等の種類は,市町村長による空家等調査の結果,
どのような種類の建築物が空家等となっていたかを踏まえ,重点対象地区を定める場合同
様,どの種類の空家等から対策を進めていくかの優先順位を明示することが考えられる。
これらの記載により,各市町村における空家等対策の今後の基本的な方針を,住民にと
って分かりやすいものとして示すことが望ましい。
なお,空家等対策計画の作成に当たっては,必ずしも市町村の区域全体の空家等の調査
を行うことが求められるわけではない。例えば,各市町村における中心市街地や郊外部の
住宅団地等の中で,既に空家等の存在が周辺の生活環境に深刻な影響を及ぼしている地域
について先行的に計画を作成し,その後必要に応じて順次計画の対象地区を拡大していく
方法も考えられる。
(2)計画期間
空家等対策の計画期間は,各市町村における空家等の実態に応じて異なることが想定さ
れるが,既存の計画で定めている期間や住宅・土地に関する調査の実施年と整合性を取り
つつ設定することが考えられる。なお,計画期限を迎えるごとに,各市町村内における空
家等の状況の変化を踏まえ,計画内容の改定等を検討することが重要である。
(3)空家等の調査に関する事項
各市町村長が法第9条第1項に基づき当該市町村の区域内にある空家等の所在及び当該
空家等の所有者等を把握するための調査その他空家等に関しこの法律の施行のために必要
な調査を行うに当たって必要となる事項を記載する。具体的には,例えば空家等の調査を
実際に実施する主体名,対象地区,調査期間,調査対象となる空家等の種類,空家等が周
辺に及ぼしている悪影響の内容及び程度その他の調査内容及び方法を記載することが考え
られる。
(4)所有者等による空家等の適切な管理の促進に関する事項
一1(2)①で述べたとおり,空家等の適切な管理は第一義的には当該空家等の所有者
等の責任において行われるべきことを記載するとともに,空家等の所有者等に空家等の適
切な管理を促すため,例えば各市町村における相談体制の整備方針や,空家等の利活用に
関心を有する外部の者と当該空家等の所有者等とのマッチングを図るなどの取組について
記載することが考えられるほか,空家等の所有者等の意識の涵養や理解増進に資する事項
- 28 -
を記載することが考えられる。
(5)空家等及び除却した空家等に係る跡地の活用の促進に関する事項
一6で述べたとおり,各市町村において把握している空家等の中には,修繕等を行えば
地域交流や地域活性化の拠点として利活用できるものも存在し,また利活用する主体は当
該空家等の所有者等に限られていない。例えば各市町村が把握している空家等に関する情
報を,その所有者の同意を得た上でインターネットや宅地建物取引業者の流通ネットワー
クを通じて広く外部に提供することについて記載することが考えられる。その際,空き家
バンク等の空家等情報を提供するサービスにおける宅地建物取引業者等の関係事業者団体
との連携に関する協定が締結されている場合には,その内容を記載することも考えられる。
また,当該空家等を地域の集会所,井戸端交流サロン,農村宿泊体験施設,住民と訪問客
との交流スペース,移住希望者の住居等として活用したり,当該空家等の跡地を漁業集落
等の狭隘な地区における駐車場として活用したりする際の具体的な方針や手段について記
載することが考えられる。
(6)特定空家等に対する措置その他の特定空家等への対処に関する事項
一7で述べたとおり,
「特定空家等」に該当する建築物等は,地域住民の生活環境に深刻
な影響を及ぼしているものであることから,各市町村長が「特定空家等」に対してどのよ
うな措置を講ずるのかについて方針を示すことが重要である。具体的には,必要に応じて
国土交通大臣及び総務大臣が別途定めるガイドラインの記載事項を参照しつつ,例えば各
市町村長が「特定空家等」であることを判断する際の基本的な考え方や,
「特定空家等」に
対して必要な措置を講ずる際の具体的な手続等について記載することが望ましい。
(7)住民等からの空家等に関する相談への対応に関する事項
一2(3)で述べたとおり,各市町村に寄せられる空家等に関する相談の内容としては,
例えば空家等の所有者等自らによる空家等の今後の利活用方針に関するものから,空家等
が周辺に及ぼしている悪影響に関する周辺住民による苦情まで幅広く考えられる。そのよ
うな各種相談に対して,各市町村はできる限り迅速に回答するよう努めることとし,例え
ば各市町村における相談体制の内容や住民に対する相談窓口の連絡先について具体的に記
載することが望ましい。
(8)空家等に関する対策の実施体制に関する事項
空家等がもたらす問題は分野横断的で多岐にわたるものであり,各市町村内の様々な内
部部局が密接に連携して対処する必要のある政策課題であることから,例えばどのような
内部部局が関係しているのかが住民から一覧できるよう,各内部部局の役割分担,部署名
及び各部署の組織体制,各部署の窓口連絡先等を記載することが考えられる。また,協議
会を組織する場合や外部の関係団体等と連携する場合については,併せてその内容を記載
することが望ましい。
(9)その他空家等に関する対策の実施に関し必要な事項
(1)から(8)までに掲げる事項以外に,各市町村における空家等の実情に応じて必
要となる支援措置や,空家等対策の効果を検証し,その結果を踏まえて計画を見直す旨の
方針等について記載することが考えられる。
3
空家等対策計画の公表等
法第6条第3項により,「市町村は,空家等対策計画を定め,又はこれを変更したときは,
遅滞なく,これを公表しなければならない。」ものとされている。公表手段は各市町村の裁量
に委ねられているが,単に各市町村の公報に掲載するだけでなく,例えばインターネットを
用いて公表するなど,住民が計画の内容について容易に知ることのできる環境を整備するこ
とが重要である。
- 29 -
■ 空家等に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための基本的な指針(案)に対する国土
交通省・総務省によるQ&A集
番号
該当箇所
質疑事項
回答
出典
一
P11.17 行 市町村の「空家等対策計画」 空家等対策計画の策定は法律 基 本 方 針
5
目~
の策定を促進するため,市 上必須ではありませんが,各 (第一弾)
町村が「空家等対策計画」 市町村における「空家等に関
を策定する場合としない場 する対策を総合的かつ計画的
合のメリット・デメリット に実施する」に当たり,住民
を明示すべき。
に対してその基本的な方針等
を示すものであり,地域の実
情に即して可能な範囲で策定
する方が望ましいと考えま
す。
一
P11.17 行 「空家等対策計画」につい 「空家等対策計画」を策定す 基 本 方 針
5
目~
ては,市町村の計画策定を る際に参考となる事項を二の (第一弾)
促進するために,空家等対 中でお示ししましたので,そ
策計画のひな形を示してほ れらを御参照頂き,同計画を
しい。
作成していただきたいと考え
ます。
基本方針
一
P11.19 行 「計画を策定することが望 御指摘のとおりです。
(第一弾)
5
目
ましい」とあるが,定めな
くとも空家法に基づく措置
は可能なのか。
一
P11.21 行 「法第6条第1項~定める 空家等対策計画を定める場合 基 本 方 針
5
目
ものとする」については, には,法第6条第2項の規定 (第一弾)
①~ ⑨の項目に関して全 により,①~ ⑨の全ての項目
て定めなければならないと について同計画に記載する必
いう趣旨か。①~ ⑨の項目 要があります。
で必要であると判断したも
のだけを市町村で定めるも
のという趣旨か。どちらに
なるのか。
一
P11.23 行 「 ②計画期間」について 計画期間について,どの程度 基 本 方 針
5
目
は,どの程度の期間を定め の期間とするか(また何年毎 (第一弾)
るのがよいのか(定期的な に見直しをするか)は地域の
見直しは何年毎にやればよ 実情に応じて,可能な範囲で,
いのか)
。
各市町村において判断頂くと
ころですが,計画期間を定め
るに当たり参考となる事項は
二2(2)に記述しておりま
す。
一
P11.34 行 「意識を涵養する」につい 「涵養」は「無理をしないで 基 本 方 針
5
目
ては,自然に浸透する事を ゆっくりと養い育てること」 (第一弾)
待つより意識の向上という を意味しており,必ずしも自
理由から「意識を向上させ 然に浸透することを待つのみ
る」と修正したほうがよい ではないことから,原案どお
と思われる。
りとさせていただきます。
二
P15.2 行 空家の調査,活用に関して 空家等対策計画を定める場合 基 本 方 針
目
は,住生活基本法に基づく には,法第6条第2項各号に (第一弾)
住宅マスタープランに一定 掲げる事項を記載する必要が
の定めのあるところである あります。
が,空家等対策計画につい
て当該プランの一部修正と
いうかたちで作成,あるい
- 30 -
は,特定空家等に関する定
めを当該プランとは別に定
め,もって空家等対策計画
とすることは可能である
か。
・空家等対策計画に定める
事項は(1)~(9)の事
項は必須という趣旨か?
・空家等対策計画に定める
事項以外に居住形態のある
建築物に関する事項を設け
ても支障ないか?
二
P15.4 行
目
二
P15.4 行
目 ,P16.1
1 行目
P13に「各市町村内にお
ける空家等の実態を的確に
把握した上で,空家等対策
計画における目標を設定す
る」とあるが,これは,空
家等対策計画策定の前に空
家の実態把握をしておくべ
きことを示したものと考え
てよいか。
P14には空家等対策計画
に定める事項の一つとして
「(3)空家等の調査に関す
る事項」の説明がある。こ
の空家等の調査とP13の
空家等の実態把握は同義と
考えてよいか。同義であっ
て,また,P13の解釈が
上記のとおりであれば,空
家等対策計画に空家等の調
査に関する事項で定めるの
は,計画策定前に調査した
内容の異動や達成状況の評
価のための調査等について
のものと解釈してよいか。
二
P15.4~7
行目
「その際,~(中略)~望
ましい。
」について実態把握
を実施してから計画を策定
することが望ましいという
趣旨か。
- 31 -
御指摘のとおり,空家等対策
計画を定める場合には,法第
6条第2項各号に掲げる事項
を記載する必要があります。
なお,それらを記載した上で,
御指摘のような「居住形態の
ある建築物に関する事項」に
ついて同計画の中で触れてい
ただくことは妨げられませ
ん。
P13の「空家等の実態把握」
とP14の「空家等の調査」
とは同義ですが,市町村が空
家等対策計画を定めるに当た
っては空家等対策の目標を同
計画内で明示することが望ま
しく,またそのためには予め
空家等の実態把握を行うこと
が望ましいことから,本文で
は「各市町村内における空家
等の実態を的確に把握した上
で,空家等対策計画における
目標を設定する」ことが望ま
しい旨記述致しました。なお,
法第9条第1項の調査は,空
家等対策計画の作成を前提と
するものではなく,また調査
範囲についても,地域の実情
に応じ,可能な範囲で,各市
町村において判断頂くところ
となります。仮に,同計画を
定める前に空家等の実態把握
調査を完了した市町村におい
ては,「(3)空家等の調査に
関する事項」としては,既に
行った調査の内容及び方法を
記載すれば足りると考えます
が,それらの記載に加え,御
指摘のような「計画策定前に
調査した内容との異同」や「達
成状況の評価のための調査
等」についても記載頂ければ,
計画の内容としてより望まし
いものになると考えます。
御指摘のとおりです。なお,
法第9条第1項の調査は,空
家等対策計画の作成を前提と
するものではなく,また調査
範囲についても,地域の実情
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
二
P15.5 行
目
二
2
(1)
P15.18 行
目
二
2
(1)
P15.18 行
目
二
2
(1)
P15.18 行
目
二
2
(1)
P15.23 ~
28 行目
に応じ,可能な範囲で,各市
町村において判断頂くところ
となります。
「~的確に~目標を設定す 御指摘の部分は「空家等対策
る」については,推計調査 計画」の中に各市町村におけ
による目標設定のことか。 る空家等対策を講ずる上での
実態調査による目標設定の 「目標」を(定性的に又は定
ことか。現在までの通報, 量的に)設定することを記述
実績における目標設定のこ しております。
とか。どれにあたるのか。 定量的な目標を設定すること
また,どのような目標(目 が困難な場合には,例えば「特
標値)が想定されるか例示 定空家等について,その改善
願う。
を図る」,「空き家バンクを設
け,インターネットで広報す
る」,「相談会を開催して,空
家等の利活用を促す」といっ
た定性的な目標を記載するこ
とが考えられます。
空家等に関する対策に関す 御指摘の点は二2(1)の中
る基本的な指針について, で,どのような事項の記載が
例 示 を 示 し て い た だ き た 考えられるかを具体例ととも
い。
にお示ししております。
対象とする「空家等の種類」 前段については可能です。ま
は,データベースの対象と た,後段の御指摘を踏まえ,
しない建物を販売,賃貸す 「空家等の種類」の例示を本
る事業者等が所有・管理す 文に追加致しました。
る空家等も対象とすること
は可能か。また,空き店舗,
空き事務所,空き倉庫など
が空家法の対象外となった
場合,これらは,空家等対
策計画において対象するこ
とはできないか。対象とで
きるのであれば,その旨を
記載していただきたい。
上位計画との整合について 空家等対策計画は,法第6条
は,気にせずに策定しても 第1項の規定により「基本指
良いか。
(上位計画があると 針に即して」定めることがで
すれ ば,何が考え られる きるものとされております
か。
)
が,本法においては,同指針
以外に別の各種計画との整合
性を図るべき旨の規定はあり
ません。
「特に,~(中略)~考え 各市町村における空家等の実
られる。
」について,重点対 態把握調査の結果,一部の地
象地域を定めることが望ま 域に空家等が集中してみられ
しいという趣旨か。また, る場合には,そのような地域
重点対象地域とはどのよう を重点対象地域として定め,
な基準の想定であるのか。
空家等対策を重点的に推進す
例えば,市町村全体として ることを計画に示すことが考
考えてもよいのか,又は明 えられます。
らかに山林等で居住地外は 御指摘のとおり市町村全体を
区域外とすべきなのか。
対象とすることも可能です
対象地区について想定され が,どのように重点対象地域
- 32 -
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
る例示を示すことができな
いか。
二
2
(1)
P15.29 行
目
二
2
(1)
P15.35 ~
P16.1 行
目
二
2
(1)
P15.35 ~
P16.2 行
目
二
2
(3)
P16.11 行
目
二
2
(3)
P16.15 ~
15 行目
「どのような種類の建築
物」とあるが,これはどう
いった建築物をさしている
のか。
「なお,~(中略)~考え
られる。
」について,基本的
には市町村の区域全体を対
象とすることが望ましいと
いう趣旨か。
「法に基づく・・・」につ
いて,勧告対象の特定空き
家は固定資産税の特例措置
の対象から除外するとなっ
ています。また,P15.
35~P16.2行目によ
れば,区域全体の空き家等
の調査を行うことは求めら
れていない,順次調査を行
っていく方法も考えられる
となっています。
しかし,市内全域の特定空
き家を同時期に調査しなけ
れば,同じ特定空き家でも
除外となる時期が変わって
しまい,税の公平性が失わ
れると思われますが,この
ことについての考えを聞か
せてください。
空家等対策計画に定める
「空家等の調査に関する事
項」は,
「法第9条第1項に
基づき」行う調査であると
しているが,法第9条第2
項から第5項に規定されて
いる立入調査については記
載しなくてよいか。
を定めるか否かは,地域の実
情に応じ,各市町村において
判断頂くところとなります。
なお,本基本指針の中で,例
えば「各市町村における中心
市街地や郊外部の住宅団地等
の中で,既に空家等の存在が
周辺の生活環境に深刻な影響
を及ぼしている」地区を例示
しております。
御指摘を踏まえ,
「空家等の種
類」の例示を本文に追加致し
ました。
基本方針
(第一弾)
各市町村の実情に応じて,必
要な範囲で,空家等対策計画
の対象区域を設定することで
差し支えありません。
基本方針
(第一弾)
空家等の調査の範囲につきま
しては,各市町村の空家等の
実状と対策を担当する部局の
体制や財政状況等に応じ,そ
の御判断に委ねられており,
法において市町村全域におけ
る調査を必須とされているも
のではありません。しかしな
がら,御指摘のとおり,
「特定
空家等」に該当し固定資産税
等の住宅用地特例の対象から
除外される時期が,空家等の
調査時期により異なることを
懸念するのであれば,調査範
囲を当初から各市町村の全域
とすることも一つの考え方と
なるものと考えます。
基本方針
(第一弾)
御指摘の立入調査は空家法第
14条第1項から第3項まで
の規定の施行に必要な限度に
おいて実施する調査であり,
立入調査が必要な空家等の存
在を予見して計画的に実施す
る調査ではないことから,空
家等対策計画に定める「空家
等の調査に関する事項」とし
ては空家法第9条第1項に基
づく調査を前提としておりま
す。
「空家等の調査を実際に実 例えば,各市町村において空
施する主体名」とあるが, 家 等 の 調 査 を 委 託 す る 団 体
「主体」とはどのような団 (会社等)などを想定してお
体や組織などを想定してい ります。
基本方針
(第一弾)
- 33 -
基本方針
(第一弾)
二
2
(3)
P16.29 行
目から
二
2
(3)
P16.33 ~
35 行目
二
2
(5)
P16.37 行
目~
るのかご教示いただきた
い。
跡地の活用の促進につい
て,現状が空地のものにつ
いて,過去に空家が存在し
ていた跡地であるか,どの
ように判断すべきか。
「例えば各市町村が把握し
ている空家等に関する情報
をその所有者の同意を得た
上でインターネットや宅地
建物取引業者の流通ネット
ワークを通して広く外部に
提供する。~(中略)~記
載することも考えられる。
」
については,削除すべき。
(理由)そもそも問題にな
る空家とは,無接道敷地で
建替えが不可の建築物や所
有権相続人が多数で管理者
が決まらない建築物,所有
者が不存在の建築物などが
あるので,所有者の同意を
得ること自体が難しく,所
有者同意が得られる建築物
なら自ずと不動産流通に載
り,データベース化する空
家等から除外される。また,
このような問題となる空家
については,ダミー会社に
活用されたり,不法占拠さ
れたりするなど,犯罪に利
用されるおそれがあるの
で,公表は控えた方がよい。
関係事業者との連携につい
ては,空家等のデータを利
用するのは,各市町村内に
とどまることがないと思わ
れることから,各市町村が
独自で関係事業者と連携し
システムを構築すること
は,効率が悪く,また関係
事業者も混乱をきたすこと
から,国または都道府県が
一括となって関係事業者と
連携,システム構築を行い,
各町村がそのシステム等を
利用できるような制度とし
ていただきたい。
(そうすれ
- 34 -
空家法第13条に基づき空家
等及びその跡地に関する情報
の提供をどこまでの範囲で行
うかについては,最終的には
各市町村の御判断に委ねられ
ます。なお,一3(3)で記
述しております空家等の所有
者等に関する情報を把握する
手段を参照下さい。
御指摘の部分は空家法第13
条の趣旨を例示とともに記述
している部分であり,原案ど
おりとさせていただきます
が,空家法第13条に基づき
空家等及びその跡地に関する
情報の提供をどこまでの範囲
で行うかについては,最終的
には各市町村の御判断に委ね
られます。なお,市町村が不
適切だと判断される空家等
は,データベースの対象から
除外していただくことで差し
支えありません。
基本方針
(第一弾)
「関係事業者団体との連携に
関する協定」を締結するか否
かは,空家等を有効に利活用
する方策を検討する上で各市
町村における御判断に委ねら
れることから,御指摘のよう
な国又は都道府県が主体とな
って一括で上記協定を締結
し,統一的な運用ができるよ
うなシステムを構築すること
は考えておりません。
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
二
2
(6)
P17.10 行
目
二
2
(7)
P17.21 行
目
二
3
P18.2 行
目
二
3
P18.2 行
目~
二
3
P18.5~6
行目
ば,利用者の利用促進及び
利活用の促進につながると
考える)
「具体的には,必要に応じ
て国土交通大臣及び総務大
臣が別途定めるガイドライ
ンの記載事項を参照しつ
つ,例えば各市町村長が「特
定空家等」であることを判
断する際の基本的な考え方
や,
「特定空家等」に対して
必要な措置を講ずる際の具
体的な手続等について記載
することが望ましい。
」につ
いては,市町村の空家等対
策計画は,別途定められる
ガイドラインが公表されて
から策定するものと理解し
てよいか。
3行目「例えばどのような
内部部局が関係しているの
かが住民から一覧できるよ
う~考えられる」について
は,前の(7)のワンスト
ップでとの記述と相反する
記述と読み取れ,ワンスト
ップ窓口を設置したにも関
わらず,関係内部部局の連
絡先等一覧を住民に提示す
ることにより,かえって混
乱する恐れがあるため,
(7)の記述との整合性を
図るか若しくは削除された
い。
「空家等対策計画」の公表
の範囲に,
「特定空家等」に
関する内容も含まれるのか
お示しいただきたい。
(指針
に馴染まなければ,ガイド
ライン又は指針の解説書に
入れていただきたい。
)
市のHPに掲載するのは有
効な公表と言えるのか。市
のHPを見ようとする人し
か見ない。見ようとしない
人にも日常生活を送る上で
概ねの人の目に触れるとこ
ろへの掲載を(実例を踏ま
えて)検討するのも必要か
と思う。
空家所在地から遠隔地に所
有者が居住している場合
や,空家が遠隔地を含む複
- 35 -
ガイドラインには「特定空家 基 本 方 針
等」に該当するか否かを判断 (第一弾)
する際に参考となる基準や法
第14条に基づく措置を講ず
るに当たり必要となる具体的
な手続等について定める予定
です。また,御指摘のとおり,
ガイドラインの公表を待って
空家等対策計画を定めていた
だくことも可能であり,また
ガイドラインの公表前に空家
等対策計画の策定を進めてい
ただくことも可能だと考えま
す。
二(7)の記述より「ワンス
トップで」を削除することに
より,
(8)の記述内容との整
合性を図ることといたしま
す。
基本方針
(第一弾)
空家等対策計画に定めるべき
事項としては,特定空家等に
対する措置その他の特定空家
等への対処に関する事項(法
第6条第2項第6号)も含ま
れることから,当該事項につ
いても公表の対象となりま
す。
本文で記述している「インタ
ーネットを用いての公表」は
市町村による公表手段の具体
例の一つであり,御指摘のと
おり,各市町村において「日
常生活を送る上で概ねの人の
目に触れるところへの掲載」
を検討していただくことが望
ましいと考えます。
御指摘のような空家等の所在
地から遠隔地に所有者等が居
住している場合や,空家等が
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
基本方針
(第一弾)
一
5
P11.18 ~
37 行目
二
二
2
P14.37 ~
P15.3 行
目
P15.20 ~
32 行目
二
2
P15.26 ~
32 行目
二
P15.26 ~
32 行目
数の所有者の共有になって
いる場合などのケースで
は,各市町村が作成した空
家等対策計画が公表された
としても所有者に十分周知
されないことが想定され
る。こうした空家の「不在
所有者」に対する空家等対
策計画の周知や所有者の意
識向上等をどのように図る
のかについても言及すべき
ではないか。
空家等対策計画を作成しな
い場合,法律に基づく行為
ができない事項はあるの
か。例えば,法第15条に
は「空家等対策計画に基づ
く」との記述がある。
空家等対策計画は国から承
認を得る必要があるのか。
空家等対策計画策定時にお
ける空き家戸数を調査する
にあたり,計画策定以降で
の国等の財政支援となって
いるが,計画策定業務や全
体の空き家戸数などの把握
への支援等もお願いした
い。
(例えば,空家等対策計画
を定める際に,事前に空き
家数,実態,分布状況など
を把握し,取組方針を記載
するとあるが,計画策定時
には,総務省統計データ「住
宅土地統計」を一時的に使
用できるなどし,計画策定
後の調査でローリングする
など柔軟な運用はできない
ものか。
)
「重点対象地区」について
は,空家等対策を重点地区
だけでなく全域で進めよう
とする場合は,定めなくて
も問題ないと考えてよろし
いか。
「空家等対策の対象地区」
について,空家等対策計画
を作成するにあたり,空家
- 36 -
遠隔地を含む複数の所有者の
共有になっている場合などの
ケースを想定し,本基本指針
の二3において,例えば空家
等対策計画を策定する際に
「単に各市町村の公報に掲載
するだけでなく,例えばイン
ターネットを用いて公表す
る」などの手段について記述
しております。
空家法に基づく行為の中で,
空家等対策計画の作成が前提
となっているものはありませ
ん。また,空家法第15条は
「市町村が行う空家等対策計
画に基づく空家等に関する対
策の適切かつ円滑な実施に資
するため」の国等の支援の責
務を定めたものであり,その
他の支援を禁じるものではあ
りません。
その必要はありません。
基本方針
(第二弾)
空き家再生等推進事業によ
り,空家等対策計画の策定等
に必要な空き家戸数全体の実
態把握に要する費用も助成対
象となるほか,空家等対策計
画の計画策定経費についても
特別交付税措置を講ずること
としております。なお,各市
町村の御判断により,御指摘
のように,空家等対策計画の
策定時に住宅・土地統計調査
等の既存の調査結果を活用す
ることは可能です。
基本方針
(第二弾)
御指摘のとおりです。
基本方針
(第二弾)
現時点では,御指摘のように
空家等対策計画内に空家等対
策の重点対象地区を定めてい
基本方針
(第二弾)
基本方針
(第二弾)
等対策の重点対象地区を定
めた場合,空家等が計画に
位置付けた地区の内か外か
で,国等の財政上の支援に
影響が出るということはあ
るか。
二
P15.26 ~
32 行目
二
P16.13 行
目
二
―
二
2
P15.26 ~
32 行目
二
2
(6)
P17.6 行
目~
空家等対策計画で「対策の
対象とする地区」を決めた
場合,それ以外の地区の空
家について,個別的に法適
用をしていくのか。
「空家等の所在及び当該空
家等の所有者等を把握する
ための調査」とあるが,空
家等の状況は,日々変化す
ることが想定されます。調
査の頻度については,どの
程度の期間を想定している
か。
市町村が作成する予定の
「空家等対策計画」に関す
るモデル計画を示す予定は
あるか。
「空家等対策の対象地区」
や28行目にある「重点対
象地区」を定め,空家等対
策計画に記載することは,
地域ぐるみでの対策等が必
要といった趣旨からのもの
と理解するが,その地区へ
の様々な影響が懸念される
ため,指針に記載すること
は相応しくないのではない
か。
まずは空家等,特に老朽危
険空家等の発生を抑制する
ために,建築基準法等の改
正により,老朽化等により
危険な状態や衛生上著しく
有害な状態にある建築物へ
の措置命令等の強化をすべ
きであると考える。
(老朽危
険空家については相続放棄
等により所有者を特定する
のが困難な場合が多い。空
家でなければ現に居住して
いる者に直接措置を命じる
ことができる。
)
- 37 -
る場合に,その地区の内と外
とで国による財政上の支援措
置の内容に違いを設けている
例は承知しておりません。
なお,平成30年度以降は,
空き家再生等推進事業におけ
る空き家住宅又は空き家建物
の除去に係る費用の助成スキ
ームを活用する上では,空家
等対策計画の作成が前提条件
となります。
空家法の適用に当たり,その
内容の如何に関わらず,空家
等対策計画の作成を前提要件
とする規定はありません。
空家法第9条第1項に基づく
空家等の実態調査をどの範囲
で,どの程度の頻度で行うか
等については,地域の実情に
応じ,地域の実情や事案の状
況に応じて,各市町村におい
て御判断頂くべきものと考え
ます。
空家等対策計画の内容は,地
域の実情に応じて一様ではな
く異なることから,国として
一律にモデル計画を示す予定
はありません。
空家法第6条第1項に基づき
空家等対策計画を策定する場
合には,
「空家等に関する対策
の対象とする地区」を定める
必要はあります(同条第2項
第1号)が,「重点対象地区」
を定めるか否かは地域の実情
に応じ,地域の実情や事案の
状況に応じて,各市町村にお
いて御判断頂くべきものと考
えます。
御指摘にあるような所有者を
特定することが困難な空家等
についても,特定空家等に該
当すれば,空家法第14条の
規定による措置命令に係る代
執行が可能です。
また,建築基準法第10条の
規定により著しく保安上危
険・衛生上有害な状態の建築
物に対する措置命令に係る代
執行が可能です。なお,著し
く保安上危険・衛生上有害な
状態の考え方を示したガイド
ラインを平成27年5月26
基本方針
(第二弾)
基本方針
(第二弾)
基本方針
(第二弾)
基本方針
(第二弾)
基本方針
(第二弾)
二
2
(2)
P16.6~7
行目
「住宅・土地に関する調査
の実施年」とは,固定資産
税の評価替え毎(3年間)
と考えているのか。( ※例
えば,空家等の状況で6年
間も想定できるのか。
)
「住宅・土地に関する調査
の実施年」とは住宅・土地
統計調査の実施年を主に想
定しているのだと思います
が,人口 15,000 以上の市町
村しか公表されていないの
で,当該調査は,市町村に
よっては使えないと考え
る。
- 38 -
日付けで発出しましたので,
運用の参考にしてください。
御指摘の「住宅・土地に関す
る調査の実施年」とは,国が
行う住宅・土地統計調査や固
定資産税の評価替えを実施す
る年に限らず,例えば各市町
村において定期的に行われて
いる既存の住宅・土地に関す
る調査を行う年も含まれます
ので,具体的な期間を想定し
ているわけではありません。
基本方針
(第二弾)
■ 地方財政措置の概要
- 39 -
空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況
【平成28年3月31日現在】
1.空家等対策計画の策定状況
全国
市町村数
既に策定済み(公表済み)
茨城県
比率
市町村数
比率
63
3.6%
0
0.0%
策定予定あり
1,317
75.6%
41
93.2%
平成28年度
422
24.2%
19
43.2%
平成29年度
168
9.6%
5
11.4%
16
0.9%
1
2.3%
711
40.8%
16
36.4%
359
20.6%
3
6.8%
2
0.1%
-
-
1,741
100.0%
44
100.0%
平成30年度以降
時期未定
策定予定なし
未回答
合計
※策定方針が未決定の県内市町村は,策定予定なしに分類
2.特定空家等に対する措置の実績
全国
市町村数
指導・助言
茨城県
措置件数
市町村数
措置件数
168
2895
3
38
勧告
25
57
1
1
命令
3
4
0
0
代執行
1
1
0
0
略式代執行
8
8
0
0
3.協議会の設置状況
全国
市町村数
茨城県
比率
市町村数
比率
設置済み
108
6.2%
7
15.9%
設置予定あり
683
39.2%
28
63.6%
平成28年度
400
23.0%
20
45.5%
平成29年度
171
9.8%
3
6.8%
平成30年度以降
18
1.0%
0
0.0%
時期未定
94
5.4%
5
11.4%
940
54.0%
9
20.5%
10
0.6%
-
-
1,741
100.0%
44
100.0%
設置予定なし
未回答
合計
※設置方針が未決定の県内市町村は,設置予定なしに分類
- 40 -
Fly UP