賢いローン＆ クレジットの利用法 #6

#6
家計管理の必要性
いったい何のこと？
どうして
自分で払えないような物を
買って贈るの？
俺がそんな事をする訳がないだろ！
ン＆
賢いロー 用法
トの利
ッ
ジ
レ
ク
貯蓄をするということは、現時点での支出（預金を
するなど）によって将来の収入（預金を引出すなど）を
確保することですから、現在と将来の収支バランスを
ローンやクレジットの利用を考える際にまず考え
調整する役割を果たすといえます。
なければならないことは、家計におけるローンやクレ
一方、ローンやクレジットは、現時点での収入（お金
ジットの役割を明確にすることです。
を借りる）によって将来の支出（返済する）を確定する
家計は、収入と支出から成り立っていますが、収入
ことですから、貯蓄とは反対の関係になりますが、や
が常に支出を上回ることが保証されているのなら、家
はり現在と将来の収支バランスを調整する役割を果た
計の管理を考える必要はありません。しかし、家計の
すといえます。
管理は毎月のやりくりだけの問題ではありません。将
来、家族が増えれば養育費や教育費が必要になります
し、病気や事故・災害などによる不意の出費や、いずれ
は訪れる老後への備えも必要です。さらに、景気の状
況などによって収入が減る可能性も考えておかなけれ
ばなりません。
貯蓄とローン・クレジットとの関係
将来にわたって収支（収入と支出）のバランスを保っ
ていくための手段としては、まず貯蓄が考えられます。
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◆住宅ローンを返済している勤労者世帯の支出
支出の優先順位
家計の管理を考えるにあたっては、支出の項目とそ
の優先順位を明確にしておくことが大切です。
最優先しなければならないのは、税金と社会保険料
（年金・介護・健康保険料など）です。給与所得者の場
合には、その多くが給料から天引き※されますが、固定
資産税など別途納税するものもあります。これらを差
かしょぶんしょとく
引いた金額が「可処分所得」（いわゆる手取り収入）に
なります。
次に優先しなければならないのは、ローンやクレ
ジットを借りている場合の返済、駐車場や家を借りて
いる場合の賃借料などです。これらはすでに支出が確
定しているものです。
また、当然のことながら、生活を維持するためにど
うしても必要な支出（食費、光熱・水道費など）につい
ても優先させて考えなければなりません。
最後に、以上の支出や貯蓄を差引いた金額について、
趣味や娯楽などで消費してよい金額を決めることにな
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ります。
※天引き＝受取る金額から前もって差引くこと。
※資料：総務省統計局「家計調査年報 平成 15 年」
ただし、ローンやクレジットを利用する場合には、
ローンやクレジットの利用を検討する
将来の支出を確定することになるわけですから、返済
を完了するまでの計画を立て、将来の支出の順位を考
収支のバランスがとれない（支出の方が多い）場合
える際に、返済を優先させなければなりません。
には、支出を減らすか、貯蓄を引出すか、ローンやク
ローンやクレジットは、夢を実現する手段であると
レジットを利用することになりますが、ローンやクレ
同時に、自分の責任において上手に使いこなさなけれ
ジットでなければ対応できないこともあります。
ばならないということを忘れないでください。
たとえば、住宅などの高額な財産を購入する場合に
は、全額を貯蓄してから購入するのでは時間がかかり
あたまきん
すぎるため、まずある程度の金額を貯蓄して頭金（自
己資金）とし、残額を借りて購入するのが現実的です。
また、いまでなければ手に入らないものや、いま手
に入れなければ意味のないものを手に入れること、つ
まり時間の壁を乗り越える機能もローンやクレジット
ならではのものです。
どこに行こうと
言うの？
君は俺の事を
分かって
いない！
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