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ブリトニーフェラチオ

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ブリトニーフェラチオ
緊急報告 アメリカ巨大竜巻 - NHK クローズアップ現代
13/10/28 16:01
これまでの放送
No.3352
2013年5月23日(木)放送
緊急報告 アメリカ巨大竜巻 “多重渦”の脅威
「本当に死ぬかと思った。
体が宙に浮いたんだ。
天井が僕の上に落ちてきたんだ。」
「すべてが吹き飛ばされている。」
アメリカ・オクラホマ州を襲った最強レベルの竜巻。
風の強さは秒速90メートル以上。
学校の校舎が倒壊し、10人の子どもを含む24人が亡くなりました。
竜巻の直撃を受けた託児所。
一瞬で屋根や壁が吹き飛ばされたといいます。
託児所の職員
「小さな女の子が屋外に吸い出されそうになったので、職員たちが足をつかみ室内に引き戻しました。」
最新の研究から、現場では複数の竜巻が同時多発的に発生、被害を拡大させた可能性も浮かび上がってきま
した。
巨大な積乱雲が生み出す多重渦(うず)。
近年、日本でも観測され研究者は危機感を強めています。
研究者
「日本全国どこででも、今回くらいの強い竜巻が将来発生しうるかもしれない。」
突如現れ、建物を次々に飲み込んでいった巨大竜巻。
その脅威とメカニズムに迫ります。
米 巨大竜巻の謎 新証言で迫る脅威
1年間に1,000件を超える竜巻が発生するアメリカ。
今回、大きな被害を受けたオクラホマ州ムーア市も、たびたび竜巻に襲われてきました。
7年前(2006年)、NHKがムーア市内で撮影した映像です。
当時から市は、竜巻に備えた対策を積極的に進めていました。
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緊急報告 アメリカ巨大竜巻 - NHK クローズアップ現代
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「いま竜巻警報が出されました。
避難部屋に移動しますよ。」
小学校や託児所などでは、日常的に訓練が行われていました。
頑丈なコンクリートで覆われた、窓のない避難部屋も設置されて
いました。
託児所 職員
「オクラホマでは竜巻の予報が出ると、すぐにテレビなどで知ら
せてくれます。
私も常に天気に注意を払っています。」
今月(5月)20日、巨大竜巻が発生した瞬間を住民が撮影した映像です。
上空の発達した積乱雲から、雲の渦が地面に向かって伸びていくように見えます。
竜巻を撮影した チャールズ・クックさん
「まるで象の鼻が伸びていくようでした。
そのときは、大きくなるとは思いませんでした。」
竜巻が多発するこの地域には、竜巻を観測する国立の専門機関があります。
気象予報官のリック・スミスさんは、今回の竜巻が発生する5分前に竜巻警報を出しました。
積乱雲が発達するのに伴って、竜巻もみるみる巨大化していくことに驚いたといいます。
気象予報官 リック・スミスさん
「私がこれまで見てきた中で最大の竜巻でした。
それが、今にも人口密集地を襲おうとしていたのです。」
スミスさんはツイッターで住民に避難を呼びかけました。
強い表現をあえて使ったといいます。
“巨大で猛烈な竜巻だ。”
“シェルターに逃げろ、今すぐ。”
街の中心部にある託児所にいた、職員のブリトニー・ロジャースさんです。
警報を知らせるサイレンを聞いて、ふだんの訓練どおり15人の子どもたちをトイレに避難させました。
託児所 職員 ブリトニー・ロジャースさん
「子どもたちは怖がって『これはいつもの訓練なの?』と聞いてきました。
落ち着かせようと思って『そうよ、大丈夫よ』と言い聞かせました。」
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ムーア市に迫った巨大な竜巻。
最大で幅2キロにわたって建物を破壊していきました。
オクラホマ大学で長年アメリカの竜巻を研究してきた、佐々木嘉
和さんです。
大学の屋上で竜巻を観察していたときに、大きさとともにもう1
つの特徴に気付きました。
それは進むスピードの遅さでした。
オクラホマ大学 佐々木嘉和さん
「トルネード(竜巻)は普通は遠くにあっても動きが速い。
今回のはあまり動かない。
あれっと思った。
異常に大きなトルネードが、ゆっくり家々を壊しながら動いたの
では。」
時速およそ30キロ。
通常の竜巻の半分ほどの速度でゆっくりと進む巨大竜巻。
発生からおよそ30分後に、子どもたちが避難する託児所に接近しました。
子どもたちとトイレに避難していたロジャースさん。
託児所 職員 ブリトニー・ロジャースさん
「みんな、しゃがんで頭を枕で守りました。」
竜巻が通過したとき、ものすごい衝撃を感じたといいます。
託児所 職員 ブリトニー・ロジャースさん
「列車が通るようなごう音がして、言葉を失いました。
天井から雨が降り込んできました。
みんな泣きながら竜巻が通り過ぎるのを待ちました。
とても長く感じました。」
託児所 経営者
「風がすごく強くて、女の子が外に吸い出されそうになりまし
た。
職員たちが足をつかみ、なんとか引き戻したんです。」
託児所の建物は全壊し、屋根は完全に引き剥がされてしまいまし
た。
しかしトイレは建物の中心部にあり壁が比較的頑丈だったため、
全員無事でした。
託児所 職員 ブリトニー・ロジャースさん
「誰か1人でも避難できていなかったらと考えると、恐ろしいです。
みんなが助かって本当によかったと思います。」
およそ50分間にわたって猛威を振るった巨大竜巻。
死者24人住宅1万2,000棟余りが破壊される大きな被害を出しました。
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巨大竜巻 発生のメカニズム
ゲスト 小林文明さん(防衛大学校教授)
●オクラホマを襲った竜巻の脅威をどう捉えているか
雲自体、あるいは竜巻のスケール自体、本当に巨大で、その結果とし
ての被害というのは、非常に甚大。
竜巻っていうのは、地上で最も強い風を生み出すマシーンみたいなも
のですよね。
それの本当に最大級、一番強いものが今回襲ったという、そういう印
象を受けました。
●竜巻が最大級になるまでにどれくらいの時間がかかるのか
今回は大体10分から20分ぐらいで、最初細かったですが、それが非常に黒い塊になり、最盛期まで大体
20分ぐらい。
10分から20分くらいで刻々と変化をしながら、ああいう状態になっていく。
しかもその最盛期にムーアという市街地を襲った、非常に不幸だったわけですけれどもね。
●なぜこれほど巨大化したのか
もともとアメリカ、この中西部というのは竜巻多発地帯で、今回もそ
うですけれども、このメキシコ湾からの非常に湿った風が下層部から
入ってきて、北からのロッキー山脈から乾いた冷たい空気が中層から
入ってくると、ここでは積乱雲が非常に発達しやすい場所なんですよ
ね。
その単に積乱雲ではなくて、風が下層と中層上空で変化することで、
積乱雲自体がねじれる、風がねじれる、積乱雲のねじれ、すなわち回転が始まるんですね。
ですから、親の積乱雲の回転が、その子どもの竜巻を生むということで、ここではもともと竜巻ですよね、
非常に発達しやすい。
それに加えてもう1つ、今回は、上空の寒冷低気圧という寒気がここに居座っていたために、より不安定が
加わって、発達する、さらに風も弱まったために、移動速度が遅い、すなわち、好都合の場所で非常に長く
いることで巨大化していったと。
結果的に、雲も巨大化する。
われわれこの回転を伴う雲のことを、特別な積乱雲、「スーパーセル」と言っているわけですけれども、巨
大なスーパーセルから竜巻が生まれたというのが今回だと思います。
●被害を拡大させたのはゆっくりとした動き?
非常に強大な大きな渦が、非常にゆっくりですね、特に最盛期に市街地に達して、そこで通常の半分ぐらい
のスピードですから、より長く滞在していたというのが、今回の被害を拡大させた1つの大きな要因だと思
います。
被害拡大の要因か “多重渦”の脅威
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今回、大きな被害をもたらしたと考えられる多重渦とは、一体どのような現象なのでしょうか。
竜巻の発生メカニズムに詳しい加藤輝之さんです。
加藤さんは今回の竜巻の映像から、多重渦が発生していた可能性を指摘しています。
気象研究所 加藤輝之さん
「送電線が切れている様子を示している。
一番強いところでなく、後ろで何かピッと立っているような、
光ったところがあったから、1つの竜巻の中に複数の渦が存在し
ている。
明らかにこの部分が渦。
他にもこの辺に隠れてそう。」
一見、1つに見える巨大竜巻。
その内部でいくつかの渦が発生していたのではないかと考えたの
です。
こうした現象を多重渦といいます。
気象研究所 加藤輝之さん
「強い竜巻ほど多重渦構造を持ちやすいということで、被害域も
拡大したのではと考えている。」
巨大竜巻の多重渦はどのようにして発生するのか。
高知大学の佐々浩司教授は、渦が複数出来るメカニズムを解明しようとしています。
佐々さんが開発した、竜巻を人工的に発生させる装置です。
上昇気流によって渦を作り、次第に太くしていきます。
これは特殊なカメラによって渦の断面を下から撮影した映像で
す。
外側には、大きな渦の流れがあります。
その中に、小さな渦の流れが4つ出来ました。
これが多重渦です。
強い上昇気流によって渦が大きくなると、内部の大気の状態が非
常に不安定になります。
雨やひょうが降り始め、強い下降気流によって小さな渦が複数生
まれます。
その小さな渦が広がり、全体として巨大な竜巻を形成します。
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さらに佐々さんは実験の結果から、多重渦になることで風の強さがより一層増すことがあると考えていま
す。
小さな渦の力が外側の大きな渦の力と合わさって、局所的に風速が強まると見ています。
高知大学 佐々浩司教授
「かなり大きな風速になる可能性がある。
主渦全体がこう回転している中で、小さい渦がこう回転するの
で、この中で両方の速度が合わさってしまう。
過去にやった実験結果でいうと、最大で2倍近い風速になる可能
性。」
大型の竜巻でも単一の渦だった場合、被害は局所的になります。
ところが多重渦では、力を増した小さな渦が回りながら何度も建物を襲い、より広い範囲に大きな被害を
もたらします。
オクラホマ州で起きた竜巻でも、内部で多重渦が発生し最大幅2キロにわたって被害をもたらした可能性
が考えられています。
日本でも発生 “多重渦”の竜巻
去年(2012年)5月、茨城県つくば市などを襲った国内最大級の竜巻。
甚大な被害をもたらしたこの竜巻も、多重渦だったと見られることが最新の研究から分かってきました。
手がかりとなった映像です。
よく見ると、竜巻の中に複数の渦があることが分かります。
気象研究所の加藤輝之さんは今後、日本で多重渦を伴う巨大竜巻
が起きやすくなると考えています。
地球温暖化によって水蒸気の量が増え、竜巻を発生させる積乱雲
がより発達するためです。
これは将来、強い竜巻が発生しやすい気象条件がどれほど増加す
るか示した図です。
赤や紫で示した場所は今のおよそ2倍から3倍に増加します。
西日本と東日本、それに北日本に広がっています。
そのほかの地域でも2倍前後になると予測されています。
気象研究所 加藤輝之さん
「日本全国どこでも(オクラホマの)強い竜巻が発生しうるかもしれない。
警戒してもらうにこしたことはない。」
日本でも発生 “多重渦”の脅威
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●複数の渦による竜巻の構造の複雑化と、被害の拡大
これまで竜巻は1つの渦だというふうな見方だったんですけども、最
近の研究では、そこの中にさらに細かい微細構造があって、大きな渦
の中にもっとちっちゃな渦まであるという、そういうことがだんだん
分かってきたわけですね。
ですから不安定になって大きくなるだけじゃなくて、そこの中で大き
な渦があって、進行速度があって、加算されるだけではなくて、そこ
の中のちっちゃな渦がありますからね。
例えば進行方向右側では、進行速度とそれから大きな渦の速度と、それからちっちゃな渦の3つが加わるわ
けです。
ですから風速が強まる、すなわち被害が拡大する。
さらに、ちっちゃな渦といっても、1つ1つつくばの竜巻のようなああいう竜巻が何本もあると思ってくだ
さい。
ですから、1個が、行っただけでもかなりすごく被害が出るんですけど、大きな中にそういうのが何本もあ
るということは、次々と竜巻が襲ってくると。
ですから、今回幅が2キロ、3キロという被害幅が大きくなった、被害の程度も非常に大きくなったという
のは、この原因が非常に大きかったというふうに考えられます。
●日本で竜巻はどの程度発生しているのか
平均すると年間20個くらいといわれているんですね。
ただアメリカと違うところは、日本の場合にはやっぱり季節も…アメリカはちょうど今なんですけど、日本
はこれから、9・10・11(月)、このへんがピークになるんですね。
しかもいろんな気象条件で起きていて、日本の場合には、アメリカの中西部という場所と違って、約6割が
海岸線で起きていると。
ですから日本だと台風で、例えば宮崎とか、高知とか起こりやすいと
かですね、あるいは冬の日本海側、だから季節的に限定されるところ
もあるんですけど、いわゆる温帯低気圧、低気圧によっては、本当に
北は北海道から南は沖縄まで、季節を問わず起こっているわけですか
らね。
だからつくばとか佐呂間のときもそうなんですけれども、やっぱりも
う日本全国、いつどこで起こるか分かんない。
ですから、暖候期だけではなくて、1年中、どこでも起こりうるというのが日本の竜巻の、備えなくてはい
けないという、そういうところだと思います。
●人口が密集している東京、愛知の辺りでも起きているが?
これは日本の特徴なんですけれども、やっぱり関東平野とか、愛知県、いわゆる本当に人口が集中する、メ
ガシティーでもこれは起こっていると。
つくばで起こりましたけど、東京で起こらないという保証はどこにもないわけですから、われわれはそうい
う備えをやっぱりしておくべきだと思います。
●竜巻の予報というのはなかなかできないのでは?
ただ今は、例えば積乱雲が発生しやすいという、そういう予報はかなり進んでいますし、あるいはドップ
ラーレーダーで、積乱雲の中の大きな10キロくらいの渦ですよね、親の渦は、分かるようになってきてい
ます。
ですから、あとはそこからどうやってその子どもである竜巻がタッチダウンするかという、そこが分かれ
ば、かなり進むわけですよね。
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今回のアメリカの事例でも、これは予測としては警報出す時間もかなりあって、かなり成功した事例ではあ
ると思いますね。
●避難する場所はどこがいいのか
例えば教室とか体育館、これは避難所になりますよね。
ただし日本の場合は非常に開口部が多い、あるいはガラスが多いですから、案外そういう所というのは、竜
巻では非常に危険なんですね。
ですからつくばのときも、真岡市なんかでは当時は休日で、けが人は出なかったんですけど、あとで調べて
みると、やっぱり教室の中が本当にぐちゃぐちゃになっているような状態がありましたから、やっぱり教室
は危険で、いざというときには例えば廊下の、階段の、あるいは踊り場の風を通さない所に逃げるとか、そ
ういうことが必要になってくると思います。
●1階と2階ではどちらが安全なのか
住宅でいえば、やはり1階ですよね。
屋根が吹き飛ばされてもまだ下がある。
ですから、今回も、アメリカの今回の事例でも、1階のバスタブで、そこにうずくまっていて助かったとい
う人が何人もいるというのは、やっぱり本当に自分の住宅の中でどこが一番安全かということを、オクラホ
マでは訓練しているわけですね。
家族で、自分たちで一度話し合ってみる、そういうことを頭の中でシミュレーションしてみることが非常に
大事だと思います。
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