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あしぶえ事業報告書 2009(平成21)年度版(PDF:4478.613KB)

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あしぶえ事業報告書 2009(平成21)年度版(PDF:4478.613KB)
あしぶえ
1 年間の活動報告
2009(H21)年度
特定非営利活動法人あしぶえ
<目次>
........................................................................................... 3
あいさつ
あしぶえの目指すもの
ロゴマーク
.................................................................. 4
........................................................................................ 4
演劇を人々の暮らしの中へ
........................................................ 5
2009(H21)年度事業報告
1.演劇公演の制作と上演
....................................................... 6
2.表現・コミュニケーション能力育成のための事業
3.八雲国際演劇祭の運営に関わる事業
4.文化施設の管理・運営事業
........................................... 20
.............................................................. 28
6.法人全体の運営
............................................................... 30
活動概要
組織図
文化庁と関係者が協働して推進
......................... 16
5.サポート会の活動
2009(H21)年度決算報告
「市民から文化力」とは・・・
....... 12
...................................................... 32
....................................................................................... 33
............................................................................................ 34
新聞記事
....................................................................................... 35
し、「文化力」を使って社会全体
を元気にしていくプロジェクト。
「文化力」とは、人々に元気を与
え、地域社会全体を活性化させ
て、魅力ある社会づくりを推進す
る力のこと。
表紙のロゴマークは、この意図に
沿った活動をすると認められた個
人・団体に使用が許可されます。
2
<あいさつ>
皆さまには、あしぶえの活動につきまして、いつもご理解ご協力をいただきまして
誠にありがとうございます。
数年前に、「フィンランド国語教科書」を読んで、日本との違いに驚いたことがあります。
そこには、子どもたちが、「五つの力」を身につけるためのメソッドが書かれていました。
①「いいたいこと」を思いつく「発想力」
②「いいたいこと」に筋が通っている「論理力」
③「いいたいこと」をきちんと伝えるための「表現力」
④相手の言い分を認め、自分の問題点を認めることのできる「批判的思考力」
⑤これら 4 つの力を駆使して意思疎通を図る「コミュニケーション力」
これらが、全ページに載っており、
小学 4 年生から 6 年生までの子どもたちが毎年学んでいるのです。
演劇制作を活動の中心に据えてきたあしぶえですが、法人化してからは、
県内外の学校から、「表現」や「コミュニケーション」についての授業依頼が
増えてきました。
そして、出掛けていった先で目にする子どもたちは、
「いいたいこと」もなかなか言えず、
「いえた」としても、「面白かった」「楽しかった」といった
ありきたりの常套語が実に多いのです。
こういった現実に度々出会っていますと、あしぶえはもっともっと経験を重ねて
表現・コミュニケーション能力育成のための力をつけていかなければと痛感するのです。
そして、社会全体でも考えていかなければならないとも思うのです。
どうぞ、多くの方に、子どもたちの現実をご理解いただきたいと思います。
以下のページに、私たちの 1 年間の活動を記録しました。
どうぞ、お読みくださいまして、ご意見、ご感想をお寄せいただければ幸いです。
そして、演劇祭開催年である 2010 年度も、何卒よろしくお願いいたします。
2010 年 5 月 16 日
特定非営利活動法人 あしぶえ
理事長 園山 土筆
3
<あしぶえの目指すもの>
「特定非営利活動法人あしぶえ」は、
あらゆる人々を対象として、
演劇の公演や演劇教育に関わる事業を行います。
また、地域と連携して
国内外の演劇に関わる人々との交流を促進することによって、
演劇によるまちづくりを目指し、
これらの活動を通して「演劇」の普及、発展、向上に寄与し、
芸術文化による心豊かな社会づくりを目指します。
<ロゴマーク>
国際的にも通用するように、団体名を筆文字のアルファベットで表現しました。
アクティブな「葦の妖精」が、背中を出し、力いっぱい頬をふくらませて、
広い世界に向って草笛を吹きならしているさまを描いています。
4
<演劇を人々の暮らしの中へ>
「演劇」は、
人間の生きる姿を、生で表現し、
笑いと涙と感動を誘い、人々に生きる活力を与えてくれます。
また、「演劇」は、
「感性・想像力・創造性」を涵養(かんよう)する要素をもっており、
劇づくりやワークショップを通して、
「表現力」や「コミュニケーション力」を向上させ、
これらの活動から生まれるクリエイティヴな「発想力」や「洞察力」は、
社会のあらゆる分野で役立っていくものと思います。
1998(H10)年から取り組んでいる国際演劇祭は、
観客、ボランティアスタッフ、ホストファミリーなど関わる人たちにとって、
多様な文化に接する貴重な体験であり、
国際的に通用するやり方で、「企画」「準備」「運営」「振り返り」を継続すれば
21 世紀にふさわしい<人づくり・まちづくり>に発展するでしょう。
また、あしぶえが指定管理者となっている
「しいの実シアター」では、
県内はもとより、全国から幅広い年齢層のお客さまをお迎えして、
心に響く作品を提供します。
そして、公演のないときは、
訪れる人たちの「交流の場」となるよう育ててまいります。
これらの活動を推し進めることで、
演劇がもつさまざまな力が、人々の暮らしの中に広がり、
創造的な市民社会の形成に役立つものと思います。
このように考えて、1966(S41)年 12 月に生まれた「劇団あしぶえ」は、
2005(H17)年 12 月、「特定非営利活動法人あしぶえ」となり、
次の 4 つの柱を立てて、活動を進めています。
1.演劇公演の制作と上演
2.表現・コミュニケーション能力育成のための事業
3.八雲国際演劇祭の運営に関わる事業
4.文化施設の管理・運営事業
以上の「4 つの柱」を支えるための活動もあります。
5.サポート会の活動
6.法人全体の運営
これら、6 つの活動について、報告いたします。
5
1.演劇公演の制作と上演
市民の声
「 しいの実 シアターが遠い ので
こっちで演ってくれませんか 」
(美 保 関 の女 性 )
「 演劇は 小むずかしくて
理屈っぽい という印象」
(50代 男 性 )
「 あまり演劇には 縁が無く
「
学
生
で
も
違和感 があったけど・・・ 」
(50代 女 性 )
「 団体で観に行きます。
お昼の食事 ができるところを
紹介してください 」
(40代 女 性 )
あしぶえは、
「演劇」をもっと身近に感じていただきたいと考え、活動しています。
演劇への興味・関心を高めるために
わかりやすくて面白く、心に残る作品を提供し、
演劇に関わってみたい人や、地元の人にも呼びかけて
劇づくりの楽しさ、深さを体験してもらう機会をつくるなど、
さまざまな声に応えられるよう、活動しました。8
6
(
島
根
大
学
女
子
学
生
)
出
演
で
き
ま
す
か
」
2009(H21)年度の活動は次のとおりです。
詳 が付いている活動については、次ページ以降に記載しています。
実施日時
実施場所
従事者
の人数
受益者
の人数
①あしぶえの公演ほか
上演
詳
あしぶえ美保関公演
「セロ弾きのゴーシュ」 (1 ステージ)
H21/7/12
松江市美保関町
メテオホール
40 名
250 名
上演
詳
あしぶえ秋公演 ミュージカル民話
「おこんの初恋」 (8 ステージ)
H21/10/4、18
11/15、22、23
しいの実シアター
のべ約
200 名
852 名
上演
詳
まつえ市民大学芸術カレッジ
音楽コース・美術コース合同講座
「おこんの初恋」 (団体貸切 1 ステージ)
H21/10/18
しいの実シアター
40 名
100 名
上演
2009 プラバ・クリスマスイルミネーション
「たか★ゆか★さとの即興公演」
H21/12/16
松江市
プラバホール
3名
50 名
稽古
公開
「セロ弾きのゴーシュ」稽古公開
H21/4~21/7
しいの実シアター
稽古
公開
「おこんの初恋」稽古公開
H21/7~21/11
しいの実シアター
のべ約
180 名
約 150 名
約 100 名 約 10 名
②スタッフ活動
スタッフ
業務
ホーランエンヤ馬潟地区顔師
H21/5/16~24
松江市馬潟地区
2名
不特定
多数
スタッフ
業務
「RAILWAYS」撮影
ホーランエンヤシーン 踊り手化粧一式
H21/8/8
松江市大橋川
2名
不特定
多数
スタッフ
業務
六子ふれあいコンサート (中山間直接
支払平原奥集落イベント事業)
H21/10/25
しいの実シアター
2名
160 名
スタッフ
業務
松江地区高校演劇部合同公演
H22/3/19~21
しいの実シアター
延べ
3名
295 名
③外部の仕事
講演
静岡県公立文化施設協議会
自主事業研修会講演「『公立』の役割、
『文化』の役割、『施設』の役割」
H21/7/7
静岡市
グランシップ
1名
50 名
講演
島根県教育懇話会(西部地区)
講演「『表現力』『コミュニケーション力』
そして『クリエイティブな発想力』」
H21/8/3
浜田市合同庁舎
1名
55 名
講演
雑賀相信会平成 21 年度文化講演会
「くやしさと失敗と感動の 43 年」
H21/10/11
松江市雑賀公民館
1名
70 名
講師
NHK 歌謡コンサートステージ司会研究会「演
H21/11/17、18
劇に学ぶステージの動き、ワークショップ」
ふくやま芸術文化ホー
ル、NHK 福山放送局
2名
10 名
講師
島根大学法文学部「NPO 論」
H21/12/8
島根大学法文学部
1名
15 名
劇指導
リビングアドバイザー友の会
寸劇の台本指導と演技指導
H21/6
H22/1/14
松江市
社会福祉センター
1名
4名
ラジオ
出演
NHK ラジオ「おはよう中国」
(中国地方の演劇情報)
H21/4~22/3
NHK 広島放送局
1名
不特定
多数
松江ルネッサンス寺子屋トークイベント
浜畑賢吉氏 「魅力的な人づくり」
H21/10/12
かやぶき交流館
15 名
90 名
出演者
派遣
NHK FM シアター「憂鬱な女神」
(H21/7/18 放送)
H21/6/28
NHK 広島放送局
4名
不特定
多数
出演者
派遣
NHK テレビ「アラハタ!」(H21/8/4、12/24
放送)、「パフォー!」(H21/10/25 放送)
H21/8/3、10/8
H21/12/21
NHK 松江放送局
のべ
3名
不特定
多数
事業協力
7
セロ弾きのゴーシュ 美保関公演
具体的内容
松江市美保関町のメテオホールから「セロ弾きのゴーシュ」の公演
依頼を受け、公演を行う。生の舞台の感動を届け、演劇に親しむ
人を増やす。
旅公演を実施し、
多くの人に観劇
してもらう
「セロ弾きのゴーシュ」は、宮澤賢治の童話で、多くの人に親しま
れているが、いざ演劇作品に創り上げるとなると、大変難しい。
その「ゴーシュ」をあしぶえでは 20 年にわたって作品を分析し、丁
わかりやすい、
よりよい作品の上演で
寧に創りあげてきたことで、登場人物の内面などをわかりやすく伝
えていくことができる。
リピーターを増やす
そして、深い感動を体験すれば、リピーターが増えるだけでなく、
口コミでも拡がっていくはずだ。
観劇後に「アフタートーク」を行い、舞台装置や小道具、衣裳など
についての説明を行う。内容についても、演出的な観点からの説
作品を理解し、親しみ
明を行うことで、観客の理解をさらに深めることができる。
を持ってもらうために
また、出演者や稽古の裏話などを交え、演劇や劇団に対する親
アフタートークを行う
近感も持ってもらう。
男女比
3%
よかった
男性
20%
28%
年齢層
ふつう
公演の感想
女性
とても
よかった
72%
77%
70 代~
12%
~10 代
地域別
鳥取県
8%
18%
東出雲町
20 代
6%
8%
60 代
30%
30 代
松江市
(美保関以外)
40 代
15%
1%
松江市
美保関町
44%
9%
50 代
その他
遠くは下関や北九州からも
お越しいただきました。
9%
41%
8
効果・成果
今後の方針・課題
多くの観客の来場があった。特に、松江市教育委員会や美保関支所から町内
旅公演は上演に関して、日程
の小中学校にも呼びかけて、子どもたちに観劇機会が持てるよう働き掛けてもら
費用、ホール設備など、さまざま
った。当日は多くの児童生徒が観劇し、喜んでもらえた。
な条件が出てくるが、できるだけ
●子どもたちが小学生になったので、やっと見せてやることができました。(40 代女
要望に応えていきたい。
性)●かっこうのところが感動的でした。最後のところがよかったです。
(小学生)●
すごくおもしろかったし、ネズミが出てきたときに、すごく笑えた。小道具にも工夫
がしてあってびっくりした。
(小学生)●ゴーシュや動物たちの気持ちがわかる演技を
していたので、よかったと思います。悲しい時、うれしい時など、気持ちがよく伝わ
ってきました。(中学生)
アンケートの感想からすると、リピーターの観客が多いことが伺える。同じ作品で
今後も、もっとよい作品づくりを
も、同じ演技のくり返しではなく、よりよい作品をつくっていくことで、多くの観客
心がけて稽古を積み重ねてい
にくり返し観てもらうことができる。
く。また、次期公演からは、ユニ
●以前に見たときより、わかりやすく楽しかった。
(60 代女性)●今日見たのは 2 回
バーサルバージョンの新生ゴー
目ですが、とてもあの時より、また一段とちがったような感じでした。(40 代女性)
シュとなるので、観客層が拡が
●昨年よりもさらに演技力が増していてよかった。(60 代男性)●何年かぶりで「セ
っていくはずだ。
ロ弾きのゴーシュ」を観劇しましたが、見るたびに成長を重ねていっているのがよく
わかります。(50 代男性)
「アフタートーク」により、観客に興味関心を持ってもらうことができた。特に、観客 「アフタートーク」は、今後とも続
が見過ごしたり、内容がわかりにくいところがあったりしても、重点的に解説した
けていく。
ため、作品への理解が深まったようだ。
●最後のトークが興味深かったです。(40 代女性)●アフタートークで、本当のおも
しろさが反復されて、印象深くなりました。
(50 代女性)●最後のアフタートークで、
なおよくわかりました。(40 代女性)
■ アンケートより (原文のまま)
・あまり演劇に縁がなく。最初は違和感があったが、段々と進むうち、演じられる方の一生懸命さに
引き込まれて行き、最後、ゴーシュのアンコールには感動的で、胸にこみ上げるものがありました。
(50 代女性)
・セロ弾きのゴーシュの世界観そのままのイメージでした。とてもそれぞれの
動物のやりとりが特徴的に表れていて、本当に感動しました!!(30 代女性)
・役者の方の思いが伝わるような公演でした。久しぶりに心が揺れました。
(20 代男性)
映 画 とは違 い、目 の前 で、今 、演 じているのが、
すごくぜいたく に感 じました。 (40 代女性)
9
く
ら
い
で
し
た
。
(
60
代
女
性
)
息
を
つ
く
暇
も
な
い
洗
練
さ
れ
た
表
現
で
おこんの初恋
具体的内容
2008(H20)に制作した「おこんの初恋」を再演することにより、稽
古を重ねてさらに作品をレベルアップしたものにし、多くの観客に
レベルアップした
観てもらう。
作品を提供する
昨年度に引き続き、新たに一般市民を対象に出演者の公募を行
一般の人にも、
い、参加を呼びかける。参加者の不安を取り除くため、効果的な
演劇へ興味関心を
説明会や「コミュニケーションワークショップ」などを行う。
持ってもらう
前年度に引き続き、まつえ市民大学からの依頼で、芸術コース、
美術コースの学生を対象に貸切公演を実施し、演劇と「しいの実
演劇をあまり
シアター」の魅力を広げる。
観たことがない人
にも観てもらう
町内外の子ども会や老人会、婦人会などに声を掛け、団体で観
子ども会や老人会、
劇してもらい、集客につなげる。また、送迎や食事をセットにし、付
婦人会など、団体で
加価値をつける。
観に来てもらう
広島の旅行会社と提携し、観劇の日帰り旅行コースを設定しても
らう。
シアター周辺に食事をするところがないことから、2008 年度に行っ
観劇にプラスαの
た「かやぶき交流館」での弁当販売がとても好評だったため、
楽しみを付加する
70 代~
年齢層
2009 年度も引き続き実施する。
~10 代
地域別
12%
18%
20 代
島根県外
18%
6%
30 代
60 代
7%
その他
県内
40 代
14%
松江市
(八雲町
除く)
49%
12%
26%
八雲町
19%
50 代
19%
公演の感想
アフタートーク
ふつう
1%
ふつう
3%
よかった
よかった
22%
28%
とても
よかった
とても
よかった
69%
77%
10
県外:
鳥取県 9%
広島県 4%
山口県 2%
岡山県
福岡県
香川県
兵庫県
5%
大阪府
山梨県
神奈川県
千葉県
効果・成果
今後の方針・課題
7 月から 11 月まで 5 ヶ月間稽古を重ね、作品をしっかりとレベルアップさせ、合
今後も上演作品のロングラン公
計 9 ステージを上演した。850 人を超えるお客さまに観劇していただいた。
演を行うことで、作品のレベル
●手の届くような場所で演じていらっしゃる方の息遣いを感じながら、おこんの世界
アップを図っていく。
に身を投じることができました。(40 代女性)●それぞれの個性がはっきりと表現さ
れており、思わず引き込まれてしまいました。(70 代女性)
今期も、一般 7 名が俳優やスタッフとして参加し、一緒に作品づくりに携わった。 一般参加者が、公演後も創造
遠くは鳥取市や大田市から片道 2~3 時間以上かけて稽古や本番に通った参
活動部門会員として活動が継
加者もいた。
続するように、対応していきた
●学生さんたちがとても頑張っていてすごいなと思いました。(20 代女性)
い。
当日は、「おこん」の音楽を作曲した中村ブン氏も来場し、第 1 部上演、第 2 部ミ 2010(H22)年度もまつえ市民
ニコンサートという形で行い、とても喜んでいただいた。
大学の講座として実施すること
●改めて演劇のおもしろさを楽しく味わうことができて、とても感動しました。●八
になった。
雲の自然を味わいながら演劇を鑑賞するぜいたくを味わいました。●舞台裏の話が非
常によいので、聞くのが楽しみのひとつになりました。工夫は、やっぱり話してくだ
さらないと気づかないので、大変参考になりました。●街外れのこのような所にすば
らしい演劇の舞台があるのに驚いた。本格的な演技に取り組んでおられるのに感動し
た。●とても心がなごみました。
公演期間中、11 団体で 400 人を超える人が団体で観劇した。八雲町内、松江
八雲町内の食事ができる施設
市内はもとより、東出雲町、鳥取県境港市、山口県下関市などからも団体観劇
とのタイアップをプランニング
に訪れた。町内の食事処に依頼したり、NPO にマイクロバスの運行を委託したり
し、さまざまな可能性が出てき
と、観劇・食事・交通をセットにして提供することで、観劇しやすい環境をつくるこ
たので、今後の観客獲得につ
とができた。広島からの日帰り旅行も実現し、喜ばれた。
なげていきたい。
2009 年度も弁当 1,200 円+チケット代で販売。上記の団体観劇へ組み込むこと かやぶき交流館での対応に当
で予定数の販売は達成したが、弁当付チケットとしての販売は、前年度よりも減
たるスタッフ確保が今後の課題
尐し苦戦した。
である。
本番では寒さ対策に、サポート会の
みなさんが「火」を焚いてくださいました
「おこん」の舞台装置の仕込み風景
回り盆を分割して運んでいます
11
2.表現・コミュニケーション能力育成のための事業
学校現場で
「 修学旅行先で、インタビューすることを
学習課題にしているんですが、
恥ずかしがってばかりで・・・ 」
(中 学 校 の先 生 )
「 子どもたちが
相手の 目を見る ことが
できない んです」
「 大学に入ったものの
(小 学 校 の先 生 )
友達ができない ために
退学者 がどんどんと・・・ 」
(短 大 の先 生 )
「 みんなと 一緒に、
楽しく笑えたら いいんだけど・・・」
(中 学 校 女 子 生 徒 )
「 人と関わることは面倒だ
」
(大 学 生 男 性 )
「恥ずかしさを克服してほしい」
「コミュニケーション力をつけさせたい」
「もっと人と関わってほしい」などといった
PTAや学校現場からの要望に応えて実施します。
12
2009(H21)年度の活動は次のとおりです。
詳 が付いている活動については、次ページ以降に記載しています。
実施日時
実施場所
従事者
の人数
受益者の
人数
①学校
講師
松江市立恵曇小学校 (1~6 各学年)
各学年×2 回、2 学年合同×3 回、のべ 15 回
H21/5~22/2
松江市立
恵曇小学校
延べ
15 名
430 名
講師
松江市立八雲小学校
(3 年生/年間 28 時間・7 回×2 クラス)
H21/7~12
松江市立
八雲小学校
延べ
28 名
434 名
講師
松江市立大庭小学校 5 年生
ワークショップ
H21/6/16
松江市立
大庭小学校
1名
170 名
講師
出雲市立今市小学校 (2 年生 4 クラス)
出雲メセナ協議会「芸術文化活動支援事業」
H21/6/16、18
出雲市立
今市小学校
延べ
4名
108 名
講師
出雲市立西田小学校 (1・2、3・4、5・6 年)
出雲メセナ協議会「芸術文化活動支援事業」
H21/9/16
H21/10/7
出雲市立
西田小学校
延べ
3名
98 名
講師
詳
松江市立鹿島中学校
(2 年生 2 クラス×3 回)
H21/6~9
松江市立
鹿島中学校
延べ
6名
186 名
講師
詳
広島文化学園短期大学保育学科
コミュニケーションワークショップ
H21/5/15
広島工業大学
沼田校舎
3名
103 名
講師
詳
島根大学教育学部
「だんだん塾」 第 1 回講師
H21/7/15
島根大学教育学部
1名
30 名
②地域、PTA、企業、その他
講師
詳
まつえ市民大学ふるさとカレッジ発見コース
コミュニケーションワークショップ
H21/6/2
松江市市民
活動センター
3名
60 名
講師
詳
まつえ市民大学シニアカレッジⅠコース
コミュニケーションワークショップ
H21/6/8
松江市市民
活動センター
3名
60 名
講師
松江市湖南ブロック PTA
コミュニケーションワークショップ
H21/6/15
しいの実
シアター
1名
14 名
講師
松江市立八雲小・中学校 PTA
コミュニケーションワークショップ
H21/6/28
八雲社会福祉
センター
2名
18 名
講師
やくも児童クラブ
ワークショップ
H21/7/27
松江市立
どんぐり館
1名
42 名
講師
保健師・助産師・看護師合同職能集会
コミュニケーションワークショップ
H21/9/5
松江市保健福祉
総合センター
3名
40 名
講師
詳
日本 PTA 中国ブロック研究大会島根県大会
第 2 分科会ワークショップ
H21/11/7
くにびきメッセ
3名
150 名
講師
松江市小学校特別活動部会
研修ワークショップ
H21/11/27
松江市立
鹿島東小学校
1名
10 名
講師
島根制度研究会
ワークショップ
H22/1/16
松江社会福祉
センター
1名
10 名
講演
かんぽ生命保険松江支店
「コミュニケーション力と対話力」
H22/3/5
松江市
サンラポーむらくも
1名
30 名
講師
社会福祉四つ葉福祉会
職員研修ワークショップ
H22/3/24
四つ葉園
こすもすの家
1名
22 名
13
表現・コミュニケーション能力育成のための事業
実施項目
中学生を対象に
具体的内容
2 年生が、毎年修学旅行で関西方面に出かけ、京都の人に「島
鹿島中学校で
根について」のインタビューを学習課題のひとつにしている。
「表現授業」を実施
そのためのコミュニケーション力やインタビュー力を事前につけて
おきたいので、コミュニケーション授業を実施してほしいという依頼
があった。これまで 3 年実施しており、2009(H21)年度で 4 年目と
なる。
短大生を対象に
各地から短大に入学してきた新入生同士が、友人関係をつくるこ
広島文化学園短期大学
とが難しいと感じる学生が増えている。そのため、入学直後に「コミ
保育学科で
ュニケーションワークショップ」を実施することで、交流が進み、良
「コミュニケーション
好な学生生活のスタートを切ることができればと、学校からの依頼
ワークショップ」を実施
で実施。保育士を志す学生たちが対象。
大学生を対象に
将来、教員を目指す学生たちで、「子どもたちとどう接したらいい
島根大学教育学部だんだん塾で
のかわからない」「レクをするように言われたけど、どうしたらいいの
「コミュニケーション
かわからない」「地域の人たちと接するのが不安」という学生に、ワ
ワークショップ」を実施
ークショップや学校現場で指導をしている立場から講義をしてほ
しいと依頼を受け、実施。
一般市民を対象に
2008(H20)年度に、まつえ市民大学の担当者より、「1 年間の受
まつえ市民大学で
講期間中、同じクラス生となかなか親しくなれないという声があり、
「コミュニケーション
どうにかしたい」との依頼があった。そこで、市民大学入学後、最
ワークショップ」を実施
初の講座で、『コミュニケーションワークショップ』を行い、大変好
評であった。そのため、2009(H21)年度も引き続き依頼があった。
PTA 中国大会のワークでは
150 人の参加者が会場内を右往左往
14
効果・成果
今後の方針・課題
思春期を迎える中学生にとって、羞恥心や男女の意識などが加わり、ク
授業実施の目的が明確であること、学
ラスで授業を行うと、最初はギクシャクした感が否めない。だが、回数を重 校にとってもあしぶえにとっても 4 年目
ねていくうちにだんだんと心の垣根が低くなって、修学旅行前の最終授
であること、これらによって、生徒が自
業では、ほぼスムーズにコミュニケーションがとれるようになってきた。
信をもって活動できたようだ。依頼があ
京都でのインタビューでは、生徒 1 人 1 人が自分なりに頑張った成果が
れば、今後も実施していきたい。
得られたようだ。
入学してからの日も浅い中での「コミュニケーションワーク」は、まだ対人
最近は、保育士希望の学生でも、コミ
関係が築けていない学生も「友人ができそうだ」と、喜んでいた。
ュニケーション力が安定していない。そ
また、保育士になってからも「子どもたちとのスキンシップを養っていくうえ
のため、こういった講座の開催要望
でも役に立ちそうだ」という感想も聞かれた。
は、どんどん増えていくだろう。
●まず第一にコミュニケーションの大切さを感じた。これは将来、保育士にな
対象に見合った内容で応えていきた
ったときにもとても重要なことだと感じた。●普段は見られないような、友達
い。
の意外な一面を見ることができたし、話をしたことがない人ともコミュニケー
ションがとれて、友情が深まった。●このワークは、人とふれあうことが多く、
人見知りがとても軽くなった気がする。
授業だからと、しぶしぶ出席した学生たちも、実際に身体を動かして体験 将来、学校の先生になる人たちにも、
をしていくうちに、コミュニケーションの大切さや、自分が教員になってどう コミュニケーション力が不足している現
子どもたちと接していけばいいのかを考えるきっかけになったようだ。
実がある。
●相手の目を見るだけで、気持ちがこんなにも変わるものだと思った。ゲーム
あしぶえだけで、対応し切れるもので
でそれを実感できたので、非常に有意義だと思った。●人と関わることが「楽
はないが、まずはこういったゲームによ
しい」と思えた。いろいろな人に自分から積極的に関わっていこうと思えた。 って、コミュニケーション力が向上する
●知らない人と普通に話せたのがすごく気持ちよかった。●コミュニケーショ
ことを多くの人に理解してもらうことが、
ンを大切にしたいと思った。
重要だ。
初めて出会う人に関わっていくのは難しいが、ワークショップのような場を
依頼があれば、継続したい。
提供することで、「1 年間の受講がスムーズにいきそうだ」「市民大学に出
かけるのが楽しくなりそうだ」という感想が聞かれた。参加者に、中高齢者
が多かったが、前年度に体験したこともあり年齢対策をとることができた。
●これまで 3 回入学しましたが、今回はとてもよい企画でした。●今日の笑顔
と笑いは体中はじけていました。●これからの 1 年間、大変楽しく受講できる
と感じました。●予想外にみなさんとも交流でき、初めての土地ですが友達が
できそうです。
笑顔があふれるワークとなりました
15
3.八雲国際演劇祭の運営に関わる事業
「八雲国際演劇祭」の開催目的(簡略版)
この演劇祭は、
観客、ボランティアスタッフなど、関わる人たちが、
文化の違いと言葉の壁を越えて
演劇の楽しさと深さを味わい、
新たな交流を育むことを目指します。
ボランティアスタッフは、
多文化理解をすすめながら
真のホスピタリティ精神を育て
準備のプロセスと開催後の振り返りを大切にして
<演劇による人づくり・まちづくり>を目指します。
2009(H21)年度は、2010(H22)年 11 月の「第 4 回」演劇祭の開催前年にあたり、
実行委員会の立ち上げなど、本格的な準備を進めました。
また、「集客」「広報」「ファンドレイジング(資金調達)」などについては、
今期はそのための手法確立をめざして、早期から活動を始めました。
16
2009(H21)年度の活動は次のとおりです。
詳 が付いている活動については、次ページ以降に記載しています。
実施日時
実施場所
従事者
の人数
通常業務
「第 3 回」の振り返りと「第 4 回」のための準備
詳①
H21/4~22/3
しいの実シアター他
のべ
60 名
開催目的、活動の指針、組織図、開催要項
通常業務 名簿、演劇祭の概要、準備スケジュール、
募集パッケージなど作成
H21/4~10
しいの実シアター
5名
通常業務 予算書作成業務
H21/4~10
しいの実シアター
3名
助成金申請
通常業務
万国博覧会記念機構、しまね文化ファンド、
詳②
ごうぎん文化振興財団、福武地域振興財団
H21/4~22/3
しいの実シアター
3名
通常業務
コンテスト公演参加劇団募集
詳③
H21/10~22/3 しいの実シアター
5名
通常業務 コンテスト公演募集パッケージ送付
H21/10~22/1 しいの実シアター
3名
通常業務 コンテスト劇団選定業務
H22/2~3
しいの実シアター
1名
通常業務 プロ審査員招請業務
H21/10~22/3 しいの実シアター
2名
通常業務 特別公演・ファミリー公演劇団招請業務
H21/10~22/3 しいの実シアター
4名
通常業務
寄附依頼のための企業訪問等
詳④
H21/4~22/3
島根県内外
2名
会議
詳⑤
「広報・集客会議」の定期開催
H21/4~22/3
しいの実シアター
のべ
66 名
会議
「第 4 回八雲国際演劇祭」発足会(第 1 回)
H21/9/24
しいの実シアター
6名
会議
第 1 回企画委員会
H21/10/27
しいの実シアター
7名
会議
第 1 回運営委員会
H22/1/19
しいの実シアター
6名
会議
運営本部と各委員会との連携会議
H21/10~22/3 しいの実シアター
7名
視察研修
沖縄キジムナーフェスティバルの視察
沖縄市首里
H21/6/29~30
(運営、ボランティアの動き、会場など情報収集)
オフィス他会場
2名
視察研修
木津川計氏 ひとり芝居「王将」 観劇
(演劇祭に招聘できるか)
視察研修 沖縄キジムナーフェスティバル
活動PR 視察・研修・出演団体参加交渉及び
詳⑥
八雲国際演劇祭の PR
H21/7/23
大阪市難波
1名
H21/8/6~9
沖縄市首里
2名
受益者の
人数
活動 PR
日本演劇学会「演劇と共同体」
シンポジウムパネラー
H21/6/27
大阪市立大学
1名
100 名
活動 PR
和歌山大学 H21 年度観光カリスマ講座
「演劇によるまちづくり」
H21/6/18
和歌山フォルテワジマ
1名
90 名
演劇祭寄附返礼のための
コミュニケーションワークショップ
H21/8/31
山陰合同銀行本店
2名
25 名
H21/11/20
栗東芸術文化会館
さきら(滋賀)
2名
13 名
ワーク
詳⑦
講演
文化庁委託
「文化ボランティア支援拠点形成事業」
文化ボランティアコーディネーター養成講座
17
八雲国際演劇祭の運営に関わる事業
具体的内容
①「第 3 回」の
「ふりかえり」と
「第 4 回」のための
準備を行いました
運営本部と「第 3 回」の各委員会のコアメンバーによる「ふりかえり
会」を開催した。
特に、「第 4 回」では委員会間の「連携」に力を入れるため、新た
に創設した 3 名の「ボランティアマネージャー」を中心に、関連委
員会のリーダーとコアメンバーで「連携会議」を開催した。
助成金申請業務は、8 月から始まり、各財団を調査し、申請した。
②助成金を申請しました
今回の申請については、国内経済の疲弊により、どこの財団も例
年になく多数の応募があり、競争率が非常に高かった。
探していたネイティブスタッフを 8 月から雇用し、「海外募集要項」
③コンテスト公演の
参加劇団を募集しました
「開催要項」「募集パッケージ」などの内容確認と英文の手直し、
情報発信等を行った。
「第 3 回」の財源確保の活動の際、いくつかの企業から「会計年度
④「寄附」依頼のための
企業等を訪問しました
の前年に投資依頼があれば、あらかじめ予算化しておくことがで
きる」という助言があり、JA くにびき等を訪問し、依頼した。
このほか、島根県東京事務所、広島事務所、関西の松江会等へ
支援の働きかけを行なった。
運営本部要員の絶対数が不足しているため、毎回開催準備に追
⑤広報、集客の手法を
確立するために
定期的な会議を
開催しました
われてしまい、演劇祭直前になって、広報、集客に奔走するという
事態が起きていた。そこで、これを解消するため、「第 3 回」が終わ
った翌年の 1 月からほぼ毎月 2 時間程度、合計 16 回、運営本部
と広報委員会メンバーが集まって、会議を開いて対策を講じた。
国内有数の子どものための演劇祭である「キジムナーフェスティバ
ル(沖縄)」に 2 回出掛けた。1 回はフェスティバル開催前に、企
画・運営、ファンドレイジングを中心に、もう 1 回は開催中に上演
⑥「第 4 回」に向けた
候補劇団の公演を観劇した。
優秀な実力のある
劇団の招致活動を
行いました
⑦ファンドレイジング(資
金調達)を行うにあたっ
て、企業との関係性を構
築する手法を確立するた
めの活動を行いました
「第 3 回」の演劇祭で 10 万円以上の寄附をされた山陰合同銀行
地域振興部から「コミュニケーションワークショップ」の希望があっ
たので出前講座を開催。
18
効果・成果
今後の方針・課題
3 名の「ボランティアマネージャー」は、各委員会の連携機関となり、ものごとを進 今後もボランティアマネージャ
めるのに、大きな効果を発揮した。
ーは必要不可欠のポストとし
て、継続していきたい。
①万国博覧会記念機構が 500 万円の申請に対して補欠、②しまね文化ファンド 助成金については、もっと研究
が 550 万円、③ごうぎん島根文化振興財団が 25 万円の助成決定。22 年度 4 する必要性があることを痛感し
月末締め切りの④文化・芸術による福武地域振興財団にも申請する予定。助成 た。
決定は 6 月末。
3 月には、ポーランド(障がい者劇団)、スロバキア、ロシア、日本の 4 劇団をコン 障がい者劇団と特別枠につい
テスト上演劇団として選定し、特別枠として、三刀屋高校を選んだ。
ては、上演の結果(作品内容や
観客の反応等)を待ちたい。
2009(H21)年度から、県内外の企業へと訪問を開始。だが、経済不況が長期化 県人会への働きかけの方法に
する現在、演劇祭へ「寄附」してもらうには厳しい状況が続いている。しかし、東
よっては、効果があることがわか
京、広島、関西の県人会等への働きかけで、個人寄附 36 名を集めることができ
ったので、今後は、もっと、研究
た。
する必要がある。
初めて行なったことであるため、話し合いに終始することもあったが、ポスターデ 会議については、総論を話し合
ザインなどの基本デザインはいつになく早く決定し、作業の能率ははかどった。 うことが多く、具体論を話し合う
また、計画的な「広報・集客プラン」作成に努め、これに基づいて、各種業務に ことが尐なかった。そのため、実
利活用した。
際にはなかなか役に立たないこ
ともあったが、今後は、具体的
手法を検討することで、よりよい
結果が生まれると思う。
いずれも総合プロデューサー/アートデ
実力のあるプロデューサーのア
ィレクターの下山久氏から詳細な情報を
ドバイスによって、優秀な劇団
もらった。3 回目として、下山氏に来町し
を招聘することができた。今後も
てもらい、八雲の地域性を理解してもらっ
このようなよいネットワークを構
た上で、企画・運営、資金調達、ボランテ
築していきたい。
ィアの活かし方などを聞いた。結果、特別
公演とし て、ブルガリ アの「 クレドシアタ
ー」、イタリアの「ロディージオ」の二つの
優 秀 な プ ロ 劇 団 に 来 て も ら うこ と と な っ
た。
下山氏(右端)やクレドシアターとの打合せ
地域振興部からは大変喜ばれた。また、人事課の方も見学を兼ねて参加。管理
「ワークショップ」の実施によっ
職の方からは、「職場でのコミュニケーション力が低下しているので、非常に有効 て、演劇祭と企業との関係が育
なワークである。今後、支店単位で実施できないか検討したい」とのことだった。
っていけば、双方の発展に繋
がっていくはずである。
19
4.文化施設の管理・運営事業
市民の声
「 最近のテレビは
ガヤガヤしたものばかりで、もっと
ハートに届くもの がほしいです」
「 昔は、 学芸会 や
(40代 女 性 )
演劇鑑賞会 があったけど
今は さっぱり 」
(50代 女 性 )
「 小さい子どもにも
心に残る舞台 を 」
(30代 女 性 )
「 親子で、一緒に、安心して
(
4
0
代
女
性
)
見
せ
た
い
ん
で
す
」
ど
ん
ど
ん
子
ど
も
に
「
生
の
演
劇
を
観たいんですけど」 (20代 女 性 )
あしぶえは指定管理者として、
「松江市八雲林間劇場・しいの実シアター」の管理・運営業務を担っています。
2008(H20)年度からは、しいの実シアターに事業費が計上されることになり、
あしぶえの公演以外に、「シアター事業」としていろいろな声に応えるべく、
事業を行ってきました。
しかし、今期は「新型インフルエンザ」の流行により、いくつかの事業が
直前になってキャンセルされ、課題が残りました。
20
2009(H21)年度の活動は次のとおりです。
詳 が付いている活動については、次ページ以降に記載しています。
実施日時
実施場所
従事者
の人数
受益者の
人数
事業
詳①
木津川計氏講演会
H21/5/17
しいの実シアター
6名
132 名
事業
詳②
人形劇団クラルテ
「おひさま劇場」
H21/6/9~10
しいの実シアター
10 名
387 名
事業
詳③
人形劇団ひぽぽたあむ公演
「かえるくんかえるくん」
H21/7/18
しいの実シアター
10 名
136 名
事業
詳④
永野むつみ氏
片手使い人形ワークショップ
H21/7/18
しいの実シアター
10 名
15 名
事業
詳⑤
万歳ツインズ ゆりとヤン
即興パフォーマンス(一般)
H21/11/29
しいの実シアター
4名
37 名
事業
万歳ツインズ ゆりとヤン
表現ワークショップ
H21/11/29
しいの実シアター
4名
8名
事業
詳⑤
万歳ツインズ ゆりとヤン
即興パフォーマンス(高齢者)
H21/11/30
しいの実シアター
4名
40 名
事業
詳⑤
万歳ツインズ ゆりとヤン
即興パフォーマンス学校公演
H21/12/1
松江市立生馬小学校
松江市立恵曇小学校
4名
86 名
事業
巨木を訪ねる会 シアター見学交流会
H21/5/20
しいの実シアター
6名
29 名
事業
大庭児童クラブ 劇場体験
H21/8/12
しいの実シアター
3名
45 名
事業
松江市立八雲中学校 1 年生
「地域を知る学習」 シアター見学
H21/9/24
しいの実シアター
1名
7名
管理
平原あしぶえ会による草刈りボランィア
H21/6/7
しいの実シアター
40 名
不特定
多数
管理
平原あしぶえ会による草刈りボランィア
H21/11/3
しいの実シアター
40 名
不特定
多数
管理
シアター落葉集め
H21/12/6
しいの実シアター
36 名
不特定
多数
平原あしぶえ会による春の草刈りボランティア
しいの実シアターも建設から 15 年が経
過し、屋根の雨漏りの他、電気設備の
交換や場内の柵の腐食等が進んでい
ます。2009(H21)年度は、松江市によ
り、下記の修繕をしていただきました。
○女子トイレの改修(洋式化)
○高圧受電設備の交換
○照明調光器の修理
○緞帳の修理
○シアター前庭の柵の修理
21
しいの実シアターの主催事業
実施項目
①木津川計氏講演会
「趣味人とは誰を言うのか」
具体的内容
2008(H19)年度に開催した同氏の絶妙な話芸で、聞く人を笑い
の渦に巻き込む講演会が大変好評であり、演題を変えて、2009
(H20)年度も開催した。「趣味人像」を明らかにしながら、人間的・
文化的に生きる大切さを考える講演だった。
②人形劇団クラルテ公演
人形劇団クラルテは、海外でも高い評価を受けている大阪の劇
「ぞうくんのさんぽ」
団。段ボールでつくった人形と、楽器に仕立てたフライパンで奏
「ホレのおばあさん」
でる音楽で、コミカルに上演する「ぞうくんのさんぽ」、人間の関係
性を学びとることができる人形劇「ホレのおばあさん」。この 2 本立
て公演を、松江市内の幼稚園・保育園の 5 歳児、小学低学年、対
象に行った。また、八雲町内の幼児、在宅母子、高齢者が一緒に
鑑賞した。
③人形劇団ひぽぽたあむ公演
「かえるくん・かえるくん」
小さい頃から芸術文化に触れることは、その後の発達や良好な親
子関係を築くために必要であるが、この作品は、登場人物の感情
が繊細に表現されており、しかも、幼児でもそれを感じ取ることが
できる優れた舞台。
0~3 歳時の未就学児とその保護者を対象に上演した。
木津川先生
講演が始まるのを
待つお客さま
クラルテの「ぞうくんのさんぽ」
上演の前後に
シアター周辺で
元気に遊ぶ子どもたち
22
効果・成果
今後の方針・課題
今回もしいの実シアターが満席になるほどの聴衆が集まり、木津
演劇公演だけでなく、演劇に興味・関心の薄
川さんの軽妙な話芸に、参加者は時間の経つのも忘れるほど
い人でも、シアターを身近に感じてもらうよい機
の、楽しく、内容の濃い講演であった。この講演会がきっかけとな
会であった。できるだけ多くの人に、しいの実
り、まつえ市民大学でも 22 年度企画として木津川さんの講演会
シアターを訪れてもらいたいと考えているの
が取り上げられることになった。
で、今後もこのような企画を立てていきたい。
人形劇公演の継続による観客の拡がりを感じた。観客からは、
シアターの外では観劇前や観劇後に、子ども
「いつもは、年齢制限があって見ることができないので、このよ
たちの自由な遊びが展開されていた。広々とし
うな小さい子ども向けの催しがあることはとてもよい」
た空間と緑の効用、虫や木の実などへの興味
「近くにこういう施設があり嬉しく思います。生の演劇や音楽を
が子どもたちの心を開放しているようだった。
子どもにどんどん見せ、聞かせられたらよいと思います」
シアターでの観劇と近くの平原会館をセットで
といった感想が聞かれた。
予約し、園外保育として活用される園が増えて
幼児と高齢者が一緒に観劇した公演は、面白さにいきいきと声を
きたため、このプログラムを他の園にも PR し、
上げる子どもたちの様子に、高齢者もつられて笑い声をあげ、同
シアター観劇をもっと利活用してもらうように勧
時鑑賞の効果は、確実にあった。
めたい。幼児と高齢者同時鑑賞も継続してい
きたい。
人形劇公演も 2 年目となり、当日のシアターは親子連れで満席と 国内で、片手使いの人形劇を上演しているプ
なった。
ロ劇団はまれである。しかも、この劇団は、子ど
「低年齢なので丌安でしたが、初めての劇をじっくりと見ていま
もの観客を裏切らないで、感情を正確に表現
した」
「身をのり出して見ていました。初めて人形劇を見ましたが、 できる演技力を持っている。
大人も楽しめる素晴らしいものですね。感動しました」
こういった子どもにとって本当に良い作品を、
「よその子どもさんの、お母さんが笑ってる、という声が聞こえ
今後も招聘していきたい。
てきました。とてもうれしそうな声でした」
「子どもの寂しさ、嬉
しさ、友だちへの気持ち、喜びなどよくわかりました」
ひぽぽたあむの「かえるくんかえるくん」
終演後は人形たちとのふれあいも
23
実施項目
④永野むつみ
「片手使い人形」ワークショップ
具体的内容
「片手使い人形」は、人形劇の原点である。
その人形とまともに向き合い、その楽しさや奥深さ、表現の可能性
等を体験してもらう。そして、家庭や保育現場などでコミュニケー
ション力育成に役立ててもらうことを目的として、保護者、教育関
係者を対象に開催した。
⑤万歳ツインズ ゆりとヤン
「即興劇」公演
国際的に活躍するニュージーランド在住の絹川友梨さんとベルギ
ー在住のヤン・ファンデン・ブランデンさんのユニットによる「即興
劇」を、小学生、中学生、高齢者を対象に上演した。
舞台公演の観劇は「受身」になりがちであるが、「即興劇」では劇
づくりに参加することができ、積極的な演劇体験をすることにより、
コミュニケーション力や心の育成をも育むことができる。
自分の好きな片手人形を手にはめて
操作する参加者たち
24
効果・成果
今後の方針・課題
「片手使い人形」の良さを知り尽くして演じてきた永野むつみさん
こうしたワークショップの体験の繰り返しで、一
の巧みな進行で、実際に人形を手にはめて、演じる人になった
人でも多くの人が実際に保育現場等で人形を
り、観る人になったり、と人形使いを交代で体験した。
使ったりすれば、自然に子どもたちの生活の
「『人形を普通に歩かせてください』との注文に、なかなか応えら 中に芸術文化が沁み込んでいくはずだ。
れず、人形操作がどんなにむずかしいかがよくわかった。しかし、
大変楽しい講座で、保育園でぜひやってみたい」
「即興劇」は、2010(H22)年度の「第 4 回八雲国際演劇祭」学校
高齢者対象の代替公演は大変喜ばれたが、
公演のプレ上演として行った。しかし、「新型インフルエンザ」が
急な対応であったために、40 名ほどの参加者
流行したため、公演を予定していた小中学校の 4 校のうち湖北中 を集めるだけで精一杯だった。
学校、島根中学校の 2 校が直前になってキャンセル。生馬小学
学校公演においての急なキャンセルは、今後
校は 5 年生の 1 学年のみとなり、結局、予定どおりに実施したの
もないとはいえないので、リスクマネジメント対
は、恵曇小学校だけとなった。そのため、予定していた観劇料が
応を急ぎたい。
入らず、あしぶえで補填することとなった。こういった事態を尐し
でも解消するため、急遽、八雲町内のネットワークを通じて、高齢
者対象の代替公演を行った。
ゆりとヤン
学校公演
高齢者対象公演
25
しいの実シアター利用者の声
あしぶえは、「指定管理者」として、「しいの実シアター」の施設管理を行っています。
2009(H21)年度の来場者に対して、あしぶえ独自のアンケートとは別に、松江市指定のアンケートを
行った結果を下記に示します。
(アンケートの設問毎に、有効回答のみを集計しました。無記入は集計に含まれておりません)
● Q1.NPO 法人あしぶえの対応やメンバーの態度は、満足できるものでしたか?
どちらとも
いえない
3.1%
・とてもあたたかいもてなしを受けた気持ちになりました。木のぬくもりも感
じました。
・環境のよい場所で入ったときから癒される空間でした。アットホームな感じ
がしました。
・手づくりのサービスが更に充実されていて、懐かしさとあたたかさを充分感
満足した
96.9%
じられて、いつ来ても「いいな」と実感しました。
・とても幸せな気分になります。とても細やかな心づかいがうれしかったです。
・初めて来ましたが、スタッフの人があたたかかった。
(有効回答 480 名)
・ボランティアの皆さんの応援で成り立っている様子がととてもすてきです。
・劇団員の皆さんやボランティアの皆さんが、一体となって歓迎される態度が
素晴らしい。好感度抜群です。
・サポーターさんや中学生の皆さんの活動が活発で、見ていて嬉しくなる。
・スタッフの皆さんの笑顔がとてもよく、気持ちよく劇場に入って行けました。
● Q2.シアターにおいでになって、丌平等な対応を受けたとお感じになったことが
あり
0.6%
▼
ありますか?
3 名の方が「ある」と回答されていましたが、内容については無回答でした。
不平等な対応を受けたとお感じになるようなことがあったとすれば、大変
申し訳ないことです。
なし
99.4%
今後、そのように感じられることが無いよう、日頃から劇団員一同気を配
って参ります。
(有効回答 472 名)
● Q3.施設の周辺や施設内の清掃は、きちんとされていましたか?
どちらとも
いえない
2.6%
・できて何年か過ぎているのに、しっかり手入れがしてあると思います。
・とてもきれいなところですね。また来たいです。
・掃除もきれいにされて、入口のあたたかいお茶とあめの接待は寒い日だった
ので嬉しかったです。
・手入れが行き届いている。紅葉など、周りの景色も美しい。
されている
97.4%
・施設内がきれいに整備され、スタッフの方々が笑顔で迎えてくださり、とて
もよい雰囲気の中で癒されました。
(有効回答 491 名)
26
● Q4.シアターへ来られる途中、道路標示等の案内は充分でしたか?
不充分
8.7%
・松江市の施設なので、もっと八重垣神社やバイパスなどからアクセ
ス板を設置して欲しい。
・木の陰や葉の陰になり、見えにくい所が何ヶ所かあった。
どちらとも
いえない
26.7%
・山の中の道で不安になった。山道の中にも 2、3 ヶ所標示があるとい
充分
64.7%
いと思った。
・迷わず来れたが、雨や暗い日だったら標示を見落とすと思う。
▼
(有効回答 439 名)
・八雲に入る前までにも、分かりにくい箇所があると思う。
みなさまから、具体的な場所などのご指摘をいただきましたので、劇場の設置者である松江
市に報告して、検討して参ります。また、道路標示の設置については、道路管理を行ってい
る国や県、市との協議・申請も進めて参ります。
● Q5.シアターに関する情報提供、PR は充実していると思いますか?
・演劇祭の情報は知っていましたが、今回初めて参りました。
していない
12.2%
・「松江市の施設」とは知りませんでした。
・地域に根づき、広く世界に発信するシアターの活動が、ますます発
している
38.9%
どちらとも
いえない
48.8%
展しますように。
・もっと市民に知れたらと思う。
・他県から、たくさん団体で観に来られることがすごいですね。
・地域の大切な文化財として存続し続けることを願っています。
(有効回答 434 名)
・松江市のこのような地に、このような“世界的な劇場”があることは
▼
とても大事なことだと思います。
PR の充実には費用が伴いますので、可能な限り努力して参ります。
● Q6.しいの実シアターの感想
・初めて来ました。これだけの設備が平原にあることが驚きです!
・ゆったりとこぢんまりとして、とても素敵なところです。
・山の中の、木に包まれたすてきな空間だと思います。また来てみたいです。
・客席と舞台が近くて、俳優さんの表情がはっきりと見えてよかった。
・芝の整備、樹木の手入れがきちんとされており、すっきりしているのでとても気持ちがよい。ゆっ
たりした気分になる。劇場も木がふんだんに使われているので、やさしい気持ちと落ち着いた雰囲
気がある。
・地域の大切な「文化財」として存続し続けることを願っています。
・ユニークな活動を継続してよく頑張っておられるので、感心しています。
・うらやましいぐらいにすばらしい施設ですね。木造のあたたかみが感じられます。
▼
・座席に数分座っているだけでお尻が痛くなりました。
あたたかいお言葉をたくさんいただき、ありがとうございます。座席には椎の木を使用しています
ので、なるべくお身体への負担が尐ないよう、座布団を定期的につくり変えたりしています。なお、
必要であれば座布団を重ねてご使用いただいておりますので、ご遠慮なくお声掛けください。
27
5.サポート会の活動
2009(H21)年度のサポート会員は個人・団体合わせて 306 名/団体でした。
その中のメンバーでつくる「サポート会事務局」で、毎月話し合いを行い、さまざまな活動を
展開しています。
▼ ▼ ▼
サポート月例会
日時 毎月第1月曜日 19:30 から 2 時間程度
会場 しいの実シアター
メンバー 会社員、公務員、主婦など 20 代から 60 代まで
▼
年齢、職種ともさまざまな女性 11 名、男性 2 名の合計 13 名。
内容 下記のサポート会活動についての話し合いが、和気あいあいと賑やかに
続けられています。
会員親睦交流会
【日時】2009(H21)年 5 月 17 日(日)
【会場】かやぶき交流館
サポート会事務局メンバーによるおもてなしの心を大切にして作られた手づく
り料理が人気の親睦交流会。今回は、直前に開催された「木津川計講演会」で
笑いの渦に巻き込まれた雰囲気そのままに、親睦会もとても盛りあがりました。
公演当日のサポート
今年度は、美保関メテオホールでの「セロ弾きのゴーシュ」公演と、しいの実
シアター「おこんの初恋」公演において、事務局メンバーのほか、家族、友人
など、およそ 20 名が、
「受付」
「もぎり」
「当日券販売」
「会場案内」
「グッズ販
売」「駐車場誘導」などの活動に精を出しました。
久しぶりのホール公演は、いつものしいの実シアターでの公演とは尐し雰囲気
がちがい、新しい観客との出会いにわくわくとした感じで活動しました。秋の
シアター公演では、団体の観客の多さに尐し戸惑いながらも、終演後の明るく
和んだ様子で帰られる姿を、うれしく見送っていました。
今年度も、サポートをしてくださるメンバーが増え、表方もますます活気づい
てきました。
28
受付の打合せは、いつも明るく元気よく。
駐車場案内の前に
ちょっと身体を温めて・・・。
「落ち葉集め」のエコ活動と「交流パーティ」
【日時】2009(H21)年 12月 6 日(日)
落ち葉集め
交流パーティ
【場所】しいの実シアターの敷地
【会場】かやぶき交流館
(1500 坪・0.5ヘクタール)
【参加者】33 名
【参加者】33 名
【協力】松浦造園(株)
2008(H20)年度から、シアター敷地内の落ち葉集めを行い、松浦造園(株)
の施設にて堆肥化し、その腐葉土をシアターの樹木に施肥するという活動を実
施し、今回で 2 年目となりました。約 1 時間の作業で大型コンテナが満載とな
りました。松浦造園さんのご協力に厚くお礼申しあげます。
終了後の「交流パーティ」では、親睦が
深まりました。
29
6.法人全体の運営
2009(H21)年 3 月 31 日現在、
あしぶえの正会員は個人 75 名、団体 6 件、
創造活動会員は 16 名、
そして、あしぶえを応援してくださるサポート会員は個人 290 名、団体 16 件です。
今年度も、県内外の多くのみなさまに支えていただきました。
八雲町 24.6%
松江市 35.2%
(八雲町除く)
●島根県外
北海道 1
岩手 1
石川 1
東京 6
神奈川 2
千葉 1
埼玉 2
長野 1
愛知 1
大阪 9
京都 3
奈良 3
兵庫 5
鳥取 6
岡山 1
広島 61
山口 4
香川 1
福岡 5
宮崎 1
出雲市 3.3%
雲南市 2.5%
県内その他 5.6%
島根県外 28.8%
●県内その他
安来 2
東出雲 7
斐川 5
奥出雲 2
大田 3
川本 1
江津 1
隠岐 1
● 「第 4 回通常社員総会」を開催しました
▼
2009(H21)年 5 月 17 日(日)14:00~15:30
しいの実シアターで、正会員 80 名*のうち、出席者 28 名、委任状 26 名、合計 54
名で開催。2008(H20)年度の事業報告、決算報告、会費報告、2009(H21)年度の
事業計画、収支予算等についての承認、役員改選を行いました。
参加された方からは、「私たちも、しっかりと応援します」という励ましや、「今回の総
会資料は、持って帰ってもすぐには捨てられないほどの出来栄え。帰って隅々まで
しっかりと読みます」などの感想をいただきました。
* 総会には、新年度に入会された方も参加されています。
▼
● 理事会を開催しました
第 41 回 4/30(木)、第 42 回 5/12(火)、第 43 回 5/27(水)、第 44 回 10/26(月)
第 45 回 2/20(土)
理事 9 名で、5 回の理事会を開催。今年度総会後から、5 名の理事が増員され、さ
まざまな提案や企画について充分な話し合いが行われました。
30
● あしぶえニュースを発行しました
▼ ▼
あしぶえニュース第 5 号(通算 36 号) 2010(H22)年 3 月 1 日発行
内容
・ あしぶえが生まれ変わります
・ 好評です「コミュニケーションワーク」
・ NHK アナウンサーを指導
・ 多くのご来場ありがとうございました
・ 2010(H22)年度事業予定
● 園山土筆が、NHKのラジオ番組「おはよう中国」に出演しています
▼
2009(H21)年 4 月~2010(H22)年 3 月
4 月から毎月 1 回、第 4 月曜日の朝 7 時 46 分ごろから、「演劇」「表現・コミュニケ
ーション」などについての話題を提供し、中国地方 5 県に放送されました。
初回には、生放送の最中に地震が発生して中断され、放送時間が短縮されて内心
ドキドキしながらの放送だったというハプニングもありました。
2010(H22)年度も、ひきつづき放送されますのでお楽しみに。
● 園山土筆、有田美由樹が、NHKアナウンサーのワークを行いました
▼
2009(H21)年 11 月 17 日(火)、18 日(水)
関西圏と中国圏の NHK の若手アナウンサー9 名が集まった研修会の講師を、「歌
謡コンサート」司会者の小田切千アナウンサーとともに、園山土筆と有田美由樹が
勤めました。園山がアナウンサーのよいところやもっと伸ばしてほしいところを指摘し
たり、研修生の悩みにアドバイスを行いました。有田は、アナウンサー用の特別な
「表現ワークショップ」を行い、大変喜ばれました。
▼
● あしぶえのメンバーが毎月マーブルテレビに登場します
2010(H22)年 4 月~2011(H23)年 3 月
毎月第 4 木曜日 18:00~(約 4 分間、毎時リピート放送で翌日 17:00 まで)
松江市市民部市民生活相談課の依頼で、松江市広報番組の消費者みまもり情報
「こげなとき、どげすーだぁ」に出演することになりました。悪徳商法の被害防止のた
め、さまざまな実例を寸劇で紹介し、松江市民のみなさんに啓発をはかります。
どうぞ、ご覧ください。
31
2009(H21)年度 特定非営利活動に係る事業会計収支計算書
2009(H21)年 4 月 1 日から 2010(H22)年 3 月 31 日まで
特定非営利活動法人 あしぶえ
科
目
Ⅰ収入の部
1.会費収入
2.寄付金収入
3.事業収入
①演劇公演の制作及び上演
②表現及びコミュニケーション能力
育成のための事業
③国際演劇祭の運営に関わる事業
④文化施設の管理、運営事業
⑤全体運営
4.補助金収入
5.委託金収入
6.負担金収入
7.受取利息収入
8.雑収入
9.補填金収入
科目明細
2,386,000
522,424
0
1,463,329
35,000
2.管理費(全体運営)
給料手当
法定福利費
福利厚生費
通信費
旅費交通費
広告宣伝費
印刷経費
接待交際費
慶弔費
会議費
諸謝金
事務用消耗品費
研修費
新聞図書費
リース料
租税公課
諸会費
支払手数料
補填金支出
雑費
摘
合計
2,386,000
522,424
要
正会員、サポート会員、創造活動会員会費
夢貯金、グッズ販売ほか
3,174,360
788,245
「セロ弾きのゴーシュ」「おこんの初恋」チケット収入
小、中、大学、社会人の表現授業・ワークショップ
シアターの貸館利用料、人形劇等チケット収入他
巨木を訪ねる会、浜畑賢吉講演会コーディネート料
5,460,934
5,460,000
4,400,000
3,447,289
1,290
57,400
164,670 13,530,649
当期収入合計(A)
前期繰越金
収入合計(B)
Ⅱ支出の部
1.事業費
①演劇公演の制作及び上演
②表現及びコミュニケーション能力
育成のための事業
③国際演劇祭の運営に関わる事業
④文化施設の管理、運営事業
金
額
小計
松江市より芸術文化教育振興事業、送迎バス補助
松江市よりシアター指定管理料
演劇祭実行委員会より人件費
NHK 出演連絡調整費ほか
21,900,007
1,217,616
23,117,623
2,390,665
717,085
0
5,373,499
「セロ弾きのゴーシュ」「おこんの初恋」ほか
5,373,499
8,943,237
1,040,342
10,693
93,940
137,044
26,638
164,373
34,905
45,000
3,844
210,000
5,302
0
27,430
25,050
3,500
105,669
142,677
164,670
33,004 11,217,318
スタッフ 4 名、パート 1 名
自家用車使用のためのガソリン手当ほか
会計士相談料
国際アマチュア演劇連盟、松江市文化協会ほか
会計ソフトサポート契約料ほか
19,698,567
当期支出合計(C)
19,698,567
当期収支差額(A)-(C)
次期繰越収支差額(B)-(C)
2,201,440 夢貯金 204,200 円、研修積立 71,249 円含む
3,419,056
32
「特定非営利法人あしぶえ」の活動概要
創立
1966 年、島根県松江市を拠点に、園山土筆ら 5 人の若者で「劇団あしぶえ」を創立。
<演劇を人々の暮らしの中へ浸透させたい>と活動を始め、2005 年 12 月法人格取得。
国際的な活動
あしぶえの代表作である「セロ弾きのゴーシュ」は、
1994 年 「第 2 回アメリカ国際演劇祭」で、「第 1 席」「演出賞」「舞台美術賞」獲得。
1998 年 「第 4 回リバプール国際演劇祭」で「観客が選ぶ作品賞」「主演男優賞」受賞。
2003 年 「2003 世界演劇フェスティバル」(カナダ)で「視覚的表現最優秀賞」受賞。
劇場建設と国際演劇祭開催
長年の夢であった「100 人劇場」建設の積み立てをはじめて 9 年目、八雲村(現・松江市)
との出会いがあって、「しいの実シアター」が建設されることになり、あしぶえも 3000 万円を
集めて設計に参画。1995 年、国内初の公設民営「しいの実シアター」が完成した。
1999 年、<地域住民・八雲村行政・あしぶえ>の三者が一体となって「八雲国際演劇祭」
がスタート。2007 年の「第 3 回」には、420 人のボランティアスタッフが企画・運営し、世界 40
カ国 81 劇団から参加の問い合わせがあり、9 カ国 10 劇団が競演した。
夢は、世界的なまちづくり
これら「演劇創造活動」「劇場の管理・運営」「国際演劇祭開催」のほか、学校、PTA、企業
等の「コミュニケーション能力育成」などに対応するため、県内外での「表現授業」や、「コミ
ュニケーションワークショップ」などの活動を行っている。また、地域が抱えるさまざまな問題
に対して、演劇が持つ「感性」「想像力」「創造性」「洞察力」などを活かして、<演劇による
世界的なまちづくり>へと発展させるプランを進めている。
■「NPO 法人あしぶえ」の上記以外の主な受賞
1993 年 「島根県文化奨励賞」
1994 年 「地域文化功労者」 文部大臣表彰
1995 年 中国新聞社 「中国文化賞」
1995 年 山陰信販株式会社 「地域文化賞」
1997 年 サントリー文化財団 「サントリー地域文化賞」
2003 年 国際交流基金 「地域交流振興賞」 (現・「地球市民賞」)
■「八雲国際演劇祭」の受賞
2004 年 島根ふれあい環境財団 21 「島根県ふるさとづくり賞」
2005 年 島根県 「島根県文化奨励賞」
2006 年 国土交通省地域づくり表彰 「国土交通大臣賞」
2007 年 総務省 「地域づくり総務大臣表彰」
■「しいの実シアター」の受賞
2006 年 「島根県景観賞優秀賞」
2009 年 財団法人地域創造 「JAFRA アワード(総務大臣賞)
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NPO 法人あしぶえ 組織図
2009(H21)年 4 月 1 日現在
総
会
正会員
理事会
監事
理事長
事務局長
演劇公演の
制作と上演
創造活動会員
演劇の制作
演劇の上演
・シアター公演
・国内公演
・海外公演
人材派遣
・外部出演
・外部スタッフ
講演
表現・コミュ
二ケーション
能力育成の
ための事業
表現授業
・幼稚園、保育園
・小学校
・中学校
・高校
・大学、短大
ワークショップ
・PTA 研修
・教員研修
・企業研修
・団体研修
文化施設の
管理・運営
事業
シアター事業
・人形劇公演
・講演会
・ワ-クショップ
自主事業
・あしぶえ公演
・ワ-クショップ
貸館事業
・利用受付
・貸館対応
・見学者対応
講演
広報活動
八雲国際
演劇祭の
運営に関わる
事業
運営本部
・継続事務局
国内外情報収集
・国内演劇祭
・海外演劇祭
・記録誌作成発送
・演劇祭開催告知
・参加劇団募集
結成され、
終了 6 ヶ月後に
解散する
実行委員会
・企画委員会
・運営委員会
・リーダー会議
ボランティア
育成活動
・講習会開催
サポート会事務局
①あしぶえの活動がより円滑に進むよう、日常的にサポートする
②正会員・創造活動会員・サポート会員・寄附者の交流を深めるための企画
34
開催 1 年前に
情報発信
樹木・庭園管理
サポート会員と寄附者
八雲国際演劇祭
実行委員会
・各委員会運営
2009 年 10 月 3 日付 山陰中央新報
2009 年 9 月 27 日付 りびえ~る
35
特定非営利活動法人あしぶえ
2009(H21)年度 事業報告
〒690-2105 島根県松江市八雲町平原 481-1
TEL(0852)54-2400 FAX(0852)54-2411
ashibue@yitf.org http://www.yitf.org
ashibue©2010
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