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PCセットアップ 完全 マニュアル 知らないと困る基本操作を まとめて分かりやすく紹介 4 必修!セットアップの基本技 完成直後の設定からBIOS更新まで 自作PCの基本設定を全て見せる 6 PCセットアップ基礎講座 OSインストール前に 最低限のBIOS設定をする 18 Windows Updateの実行と ドライバーの組み込み 10 もっと便利に使うための BIOS設定 22 システムを 丸ごとバックアップする 14 Windows 7を インストールする 26 6 BIOSを アップデートする BIOS設定がひと目で分かる メーカーごとにメニューを解説 30 目的別 BIOS設定ガイド 30 ASUSTeK Computer編 38 GIGABYTE TECHNOLOGY編 34 ASRock編 42 MSI編 さまざまなシーンで役に立つ 自作の応用テクニックを紹介 46 自作スキルアップ講座 46 デュアルブート構成の トラブルを解決 58 50 仮想ハードディスクで デュアルブートする 62 54 スリープ関連の トラブルを解決 全角ユーザー名による 不具合を解消 Win7にUbuntuを 追加インストール 構成A BCD bootmgr ① Windows XP ブート専用パーティション 構成B BCD bootmgr ③ Windows 7 ② Windows 7 データ BCD:ブート設定データ bootmgr:ブートマネージャー ④ Windows XP XPの 再インストール前 方法 XPの 再インストール後 方法 1 2 方法 データ 3 ※記事の内容は日経 WinPC に掲載した時点の事実関係に基づいており、 現在では異なる場合があります。ご注意ください。 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 3 これを知らなきゃ始まらない セットアップの基本技 必修! PCを自作した際に必要なセットアップの基本操作をピックアップ。 これから自作を始める人や、久しぶりの自作で忘れてしまった人は、 まずここを読んで基本テクを身に付けよう。 BIOS画面で起動順を変更する なぜ必要? BIOS は、起動可能な OS がインストールされたデバイス を順番に探し、最初に見つけたデバイスから起動を試みる。 OS が入ったデバイスが複数ある場合、起動順によっては、意図しないデ バイスから起動してしまうことがある。 操作方法 マザーボードのメーカーや BIOS のバージョンなどによっ て操作法は異なるが、 (1)デバイスの種類による指定(2) HDD/SSD の中での指定という2段階に分かれているのが一般的。例えば、 HDD と SSD が 1 台ずつと光学式ドライブがある場合、デバイス順では光 学式ドライブと HDD/SSD のどちらを優先するかを指定し、ドライブ順 では HDD と SSD の順番を指定する。 通常、光学式ドライブ→ HDD/SSD の順にしていれば、普段は HDD/ SSD の Windows を使い、起動可能な CD/DVD を入れたときだけ、そ ちらから起動できる。反対に、HDD/SSD →光学式ドライブの順にして おくと、 かだが起動時間を短縮できることがある。CD/DVD から起動 したいときは、BIOS 画面で起動順を変更するか、起動メニューを使う。 BIOSの起動メニューで デバイスを選ぶ なぜ必要? 一時的に光学式ドライ ブ や USB メモリー か 「Boot Option Priorities」で 起 動 デ バ イ ス 順 を 指 定 し、「Hard Drive BBS Priorities」では HDD/SSD の中での順番を決める。画 面は ASRock 製品の例。 UEFI 対応により、ビジュアルで分かりやすい画面の BIOS メニューが増え てきた。起動順の変更も、ドライブのアイコンをドラッグするだけで済む。 画面は ASUSTeK Computer 製品の例。 BIOS設定を初期状態に戻す なぜ必要? BIOS 画面では、さまざ まな設定を変更できる。 ら起動したいとき、いちいち BIOS の それだけに、あちこちの設定を変えて動 設定を変更して再起動するのは面倒だ。 作が不安定になったときなど、元の設定 値が分からずに困ることがある。 操作方法 BIOS の起動メニュー なら、設定を変えるこ となく起動デバイスを選べる。起動メ 操作方法 BIOS 設定の保存・終了に 関するメニューには、必ず ニューを呼び出すホットキー、例えば 初期(デフォルト)設定を読み込む機能が ASUSTeK Computer の 製 品 な ら [F8] キーを起動時に押すと、デバイス ある。 「Load Optimized Defaults」と の一覧表が表示される。そこでデバイ な設定が読み込まれる。一部の製品では スを選ぶと、そのときだけ指定したデ ユーザーが保存しておいた設定に戻せる。 いった項目を選ぶと、工場出荷時の適切 バイスから起動する。BIOS 設定は変 CPU のオーバークロックを試したとき わらないので、 次回からは元通りになる。 など、不適切な BIOS 設定のために全く ASUSTeK Computer の マ ザ ー ボ ー ド は、 PC の電源を入れた直 後 か ら [F8] キ ー を 押 すと起動メニューが出 る。起動するデバイス を一時的に変えられ る。ホットキーはメー カーによって異なる。 起動できない事態に陥ることがある。そ うなると BIOS 画面で操作できなくなり、 CMOS クリアが必要になる。CMOS ク リアを実行すると、BIOS が保存してい た設定値や時刻、ハードウエア情報など が消去されて初期設定に戻る。CMOS クリアをするには、マザーボード上のジ ャンパーピンを短絡させるのが一般的。 4 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 ※操作方法は Windows 7 Ultimate SP1 で解説した。 「Load Optimized Defaults」 で初期状態に戻せる。 画面は ASUSTeK Computer 製品だが、他社でも 同じような名称だ。さまざまな設定を変えている場 合、初期状態にすると設定し直すのが面倒。そんな ときは、設定の保存・呼び出し機能を使うと便利だ。 CMOS クリアには、マ ザーボード上のジャン パーピンをショート(短 絡) させる方法と、設定 保持用の電池を外す方 法がある。CMOS クリ ア用のボタンを備えた 製品もある。 ドライブ文字を変更する なぜ必要? 「コンピューターの管理」の 左ペインで「記憶域」−「デ ィスクの管理」 を選ぶと、ボ リューム(パーティション) の一覧が出る。ドライブ文 字を変更したいボリューム を右クリックして「ドライブ 文字とパスの変更」を選ぶ。 さらに、ダイアログで 「変更」 ボタンを押して、新しいド ライブ文字を割り当てる。 HDD や光学式ドライブなどのストレージ 機器を追加したり外したりすると、ドライ ブ文字が変わってしまい、アプリケーションソフトの動作 などに影響が出ることがある。 操作方法 Windows 上のドライブ文字(ドライブレ ター)が勝手に変わってしまうと困ること がある。例えば、ショートカットなどのリンク先が無効に なったり、アプリケーションで指定した作業ファイルの保 存先が使えなくなったりする。起動ドライブが SSD で、 ユーザーフォルダーなどの保存先を起動ドライブ以外の HDD に変更している場合も、ドライブ文字が変わってし まうと、意図通りに動作しなくなる。ドライブ文字を変え るには、 「コンピューター」 を右クリックして 「管理」 を選び、 「コ ンピューターの管理」を呼び出す。 「ディスクの管理」でドラ イブを選んで新しい文字を割り当てればよい。 ボリュームを作成/削除、 縮小/拡張する なぜ必要? HDD や SSD を交換・増設したときは、Windows 上でボリュームの作成が必要。ボリュームの縮小機 能を使って、 1台のドライブを2つの領域に分けて使うことも可能だ。 操作方法 新しい HDD/SSD をつないで Windows 上で使え るようにするには、まず新しいボリューム(パーティ ション)を作成した上でフォーマットしなければならない。 「コンピ ューターの管理」で「未割り当て」の領域を右クリックして「新しいシ ンプルボリューム」を選ぶとウィザードが始まる。指示に従ってボリ ュームの作成とフォーマットを済ませると、 「コンピューター」上に 新しいドライブが現れる。ボリュームを削除したい場合も「コンピュ ーターの管理」を使う。 Windows 7 では使用中のパーティションでも、未使用領域を 新しいボリュームに割り当てることで、1 台の HDD/SSD を複数 の領域に分割して使える。あるパーティションに十分な空き領域が あれば、まずボリュームを縮小して未割り当て領域を作る。そこに 新しいボリュームを作ればよい。反対に、不要になったボリューム を削除すれば、残りを拡張して容量を増やすことも可能だ。 ドライブに未割り当 ての領域がある場合 は、既存のボリュー ムを拡張できる。ウ ィザードに従って進 めると、ただちに完 了する。ただし、拡 張にはボリュームの 数や位置によって制 限がある。 「ディスクの管理」で新しい ドライブにある未割り当て の領域を右クリックし、 「新 しいシンプルボリューム」 を選ぶ。ウィザードに従っ てボリュームの大きさとド ライブ文字を指定する。続 いてフォーマットすると、 Windows 上のドライブと して使える。 「ボリュームの縮小」は「未使用 領域を切り離す」機能だ。 「コ ンピューターの管理」でボリュ ームを選んで適切な容量に縮 小する。縮小が 成功すると、 未割り当て領域ができるので、 改めてボリュームを作れば利 用できる。 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 5 セットアップの流れ 1 BIOS設定 画面で わかる 2 OSインストール 3 サービスパックとWindows Updateの適用 [ 第 回 ] W inP C 文/松永 融 [ OSのインストール前に最低限のBIOS設定をする ] 自作したPC の電源を最初に入れた後 のセットアップ作業は、BIOS 設定画面か ら始まる。BIOS の設定項目は多岐にわた BIOS設定画面の起動と終了 P8Z68-V では、EZ Mode で「BIOS るが、今回は OS のインストールに必要な セットアッププログラム」 が起動する。 EZ Mode で CPU 温度やファンの回 転数を確認。終わったら、 右上の 「Exit/ Advanced Mode」をクリックして 画面を切り替える。 最低限の項目だけを見ていこう。設定項 目の名称や画面構成はマザーボードごと に異なるが、メーカーが同じなら似ている 「Advanced Mode」 に切り替えるときにク リック 部分も多い。ここでは Intel Z68チップセ (ASUSTeK ットを搭載した「P8Z68-V」 Computer)を例に解説する。 BIOSセットアップ メニューの起動と終了 「P8Z68-V( 」ASUSTeK Computer) のメーカーロゴ画面。この画面が表示 されている間に[Delete]キーを押す と、BIOS 設定画面に切り替わる。マ ザーボードによっては、 [F2]など他の キーが割り当てられている場合もある。 CPUの温度を確認 P8Z68-V の 場 合、BIOS 設 定 画 面 は、電源の投入後、メーカーロゴ(もし くは POST 画面)が表示されている間に ファンの回転数を確認 終了するときクリック [Delete]キーを押すと現れる。従来の BIOS 設定画面は文字ベースのシンプル な画面だったが、最新製品の多くは UEFI 視覚的な画面に変わった。 BIOS を採用し、 マウスでも操作可能だ。 P8Z68-V のBIOS 設定画面には「EZ Mode」と「Advanced Mode」の2つ があり、初期設定では EZ Mode が起動 する。EZ Mode でできるのは基本情報 の確認で、本格的な設定は Advanced Mode でする。EZ Mode では、CPU や メモリーがスペック通りに認識されており、 CPU 温度やファンの回転数が正常なこと を確認しよう。特に CPU 温度は真っ先に 確認する。温度が高すぎる場合はグリス が正しく塗布されていなかったり、CPU クーラーが正しく装着されていなかったり 6 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 このメニューでは 「Advanced Mode」をク リック。 「Advanced Mode」に移 るときクリック P 8 Z 6 8 - V の U E F I B I O S(A d v a n c e d M o d e)。 Windows のように画面が視覚的になり、マウスで も操作できる。メニュー構造は基本的に従来と同じだ。 BIOS 設定画面を終了するには右上の「EXIT」ボタンをクリ ックし、続いて「Save Changes & Reset」→「Yes」の順 にクリックする。これで設定が保存され、PC が再起動する。 4 ドライバーをインストール 5 6 システムとデータをバックアップ 従来のBIOS画面はキーボードで操作 BIOSアップデート 最初からAdvanced Modeでも起動できる ①クリック ②クリック ③クリック 従来タイプの BIOS 設定画面。おなじみのテキストベースのシンプ ルな画面だ。 する恐れがある。一度電源を切って状態 を確認してみよう。 EZ Mode から Advanced Mode へ 「Boot」メニューの「Setup Mode」を「Advanced Mode」に設定しておけば、 直接 Advanced Mode が起動する。 まず日付と時刻を確認 移行するには、右上の「Exit/Advanced Mode」をクリックする。次の画面で「Advanced Mode」を選べば、Advanced Mode が起動する。Advanced Mode は、従来の文字ベースのBIOS 画面と似 ①クリック ている。従来の画面に慣れているなら、 BIOS 設定画面の起動時に、Advanced Mode を表示させることも可能だ。BIOS ②クリック ③キーボードで日付や時刻を入力 設定画面での作業が終わったら、その設 定を保存してBIOS 設定画面を終了する。 日付と時刻は 最初に必ず設定する 以下は、Advanced Mode の画面で 解説する。最初に設定する項目は、日付 ドライブの起動順位を設定 「Main」メニューの「System Date」 /「System Time」をクリックして選び、 キーボードで日時を入力す る。 [Enter]キーを押すと、 順次右へ移動する。 [←] [→] キーを操作するとカテゴリ ーが移動してしまうので注 意。ちなみに日付の並びは、 月/日/年の順だ。 設定せずに [F8] キーを 押してもよい と時刻だ。購入したばかりのマザーボード の多くは、台湾など製造国の日時が設定 されていて、日本時間とずれている。ま た設定情報を初期化した場合にはとんで ①クリック もない日時が設定されるので、この場合 も正しく設定し直す必要がある。 日時は Windows 上でも設定可能なの で、あえて BIOS で設定しなくてもよさ そうに思うかもしれない。しかし日時がず れた状態で OS をインストールすると、イ ンストール時に作成されたファイルやフォ ルダーの更新日時もずれて書き込まれて ②クリック ③光学式ドライブを選ぶ 起動順位は、 「Boot」メニューで設定する。最上位(Boot Option #1)に光学式ドライブが設定されていない場合は、 「Boot Option #1」 をクリックして光学式ドライブを選ぶ。 起動時に[F8]キーを押すと、この ようなブートメニューが表示され る(キーはメーカーによって異な る) 。ここで光学式ドライブを選 択すれば、BIOS の起動順位に関 係無く DVD/CD から起動できる。 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 7 セットアップの流れ 1 BIOS設定 しまう。OS のインストール後に日時を合 わせても、 更新日時は自動的に変わらない。 こうなると、後になってファイルの前 2 OSインストール 3 サービスパックとWindows Updateの適用 Serial ATAの動作モードを確認 Serial ATA の動作モードを設 定するには、まず「Advanced」 メニューを選び、続いて「SATA Configuration」をクリック。 後関係に不都合が生じ、場合によっては OS のアクティベーション(ライセンス認 証)に悪影響を与えることもある。そのた め、OS のインストール前にBIOS 画面で ①クリック 必ず日時を正しく設定しておこう。 「Main」 「Sys tem メニューの「System Date」 ②クリック Time」を選び、キーボードから入力する。 光学式ドライブの 起動順位を上げる OS のインストール前には、ドライブ の起動順位も確認する。一般的に Win- dows のクリーンインストールはセットア ①クリック ップディスクから起動して実行する。と ころが HDD の起動順位が最上位に設定 されていると、光学式ドライブから起動 しないことがある。購入直後のHDD への インストールなら問題無いが、OS をイン ストールしてあったHDD を流用すると、 表示された画面で「SATA Mode」を ク リ ッ ク す る と動作モードのリストが 表 示 さ れ る の で、 「AHCI Mode」を選ぶ。 ②クリック HDD から起動してしまい、セットアップ ディスクからのインストールが始まらな い。そこで、光学式ドライブの起動順位 をHDDより上位に設定する必要がある。 キーボードのPS/2エミュレーションを有効に P8Z68-V では、初期設定で光学式ド ライブの起動順位が最上位に設定されて いるため変更は不要だが、 念のため 「Boot」 メニューで確認しておく。なお、多くのマ ザーボードでは、 [F8]など特定のキーを 押すことで任意のドライブから一時的に 起動する仕組みを備えているので、これ を使う方が便利だ。 PS/2 キーボードのエミュレーション機能 が無効になっていると、起動直後のこの画 面でキーを押しても無視されてしまう(光 学式ドライブから起動できない) 。 バ ッ ク ア ッ プ、 復 元 ソ フ ト の「True Image (アクロニス・ジャパン)の製品 Home 2010」 CD から起動した画面。PS/2 のエミュレーシ ョン機能が無効になっていると、この画面でマ ウスもキーボードも操作できない。 Serial ATAの 動作モードを確認 ドライブ関係では、Serial ATA の動作 モードもOS インストール前に設定してお ②「USB Configuration」をクリック ①クリック く。Serial ATA HDD の能力を引き出す ためには「AHCIモード」に設定すべきだ。 従来の「IDE 互換モード」でインストール ③クリック してから、後で AHCIモードへ移行する ことも不可能ではないが、面倒な作業が 必要になることがある。OS のインストー ル前に AHCIモードに設定しておくのが 8 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 ④クリック PS/2 キ ー ボ ー ド / マ ウ ス の エミュレーション機能を有効 にするには、 「Advanced」の 「USB Con fig uration」を ク リック。開いた画面で「Legacy USB Support」を「Enabled」 ( も し く は「Auto」)に 設 定 す る。P8Z68-V は、初期設定で 「Enabled」に設定されている。 4 ドライバーをインストール 5 鉄則だ。 「Advanced」 メニューの 「SATA Configuration」で設定する。 なお、Windows XP をインストールす る場合は、OS インストール前にドライバ ーディスクを用意しておき、OS インスト システムとデータをバックアップ 6 BIOSアップデート 製品によっては、省電力やFDDの設定もする 省電力機能を有効に ① [←] [→] キーで選択 ール時にそれを読み込ませる必要がある。 これが面倒なら、IDE 互換モードを選ぶ。 USB キーボード/マウスを使うには、 PS/2キーボード/マウスのエミュレーシ ② [Enter] キーを押す ョン機能を有効にしておいた方がよい。こ 「P 6 T 」 ( A S U S Te K Computer)の「Power」メ ニ ュ ー。 初 期 設 定 で は「ACPI 2.0 S u p p o r t 」が「D i s abled」になっているの で、これを「Enabled」 に設定する。 の機能が無効だと、 OS が起動するまでは、 キーボードとマウスが使えないことがある。 場合によっては、OS のインストールに悪 影響を与えることもある。 「Advanced」 ③ [Enter] キーを押す メニ ュ ー で「USB Configuration」を 開いて設定する。以上で、今回紹介した P8Z68-V での必須となる設定は完了だ。 場合によっては 省電力やFDD関連も設定 FDDを使わないなら無効に 別のマザーボードの場合、他に設定し ておいた方がよい項目もあるので、紹介 しておこう。 例えば、省電力のための ACPI 2.0特 有の機能をBIOS でオン/オフできる仕 ① [Enter] キーを押す ② [Enter] キーを押す 様のマザーボードがある。ACPI 2.0は Windows 7/Vista の「ハイブリッド・ス リープ」という機構を有効にするためには 必須の仕組みであるため、無効だとスリ ープモードに移行できない、移行できて も復帰できない、というトラブルが発生 する。 「ACPI Function」といった項目が FDD を使わない場合は、BIOS の該当項目で無効にする。初期 設定で 1.44MB タイプの FDD が選ばれているマザーボードが多 いので、必ず確認、設定しよう。 BIOS で FDD を 無 効 化 せ ず に Windows 7 のセットアッ プ DVD から起動すると、上 の画面が表示されるところで、 下の画面が数分間続く。 に設定しておこう。 あれば、 「Enabled」 FDD をサポートしているマザーボード ウイルス検出機能はOSインストール時に無効化 で、FDD を使わないならBIOS で無効に しておいた方がよい。有効にしてあると、 Windows 7/Vista のインストール時に 数分間にわたって画面が止ってしまい、 フリーズしたような状態になることがある。 ブートセクターを書き換えるウイルス から守るため、HDD のブートセクターの 書き換えを禁止できるマザーボードもあ る。OS のインストール時にもブートセク ターが書き換えられるため、有効だとOS のインストールに失敗することがあるので、 無効にしておいた方がよい。 ① [Enter] キーを押す ② [Enter] キーを押す 「Boot Sector Protection」 や「Boot Virus Detection」、 「Virus Warning」な どの設定項目が存在す るなら、「Disabled」 に 設 定 し て か ら OS をインストールしよ う。 必 要 が あ れ ば、 OS インストール後に 「Enabled」に 戻 せ ば よい。 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 9 1 セットアップの流れ BIOS設定 画面で わかる 2 OSインストール 3 サービスパックとWindows Updateの適用 [ 第 回 ] W inP C 文/松永 融 [ もっと便利に使うためのBIOS設定 ] 今回は PC を使っていく上で、設定や 確認をしておいた方がよい BIOS メニュ ーの項目について解説する。 まずは、起動時の設定だ。多くのマザ ーボードは、電源投入直後にメーカーの ロゴが現れる。しかしこのロゴ画面が出 POST情報を表示する 電 源 を オ ン に し た 直 後 の「P8Z68-V」 (ASUSTeK Computer)の 画 面。 初 期 設 定 で は メー カーロゴ が 表 示 され、 POST 情報は表示されない。 ると、CPU やメモリー、HDD の状況を 示す POST(Power On Self Test)情 報が表示されなくなってしまう。POST 情報は、PC の健康状態を確認する上で 重要な情報だ。OS やドライバーのイン P8Z68-V で は、「Boot」メ ニ ュ ー の「Full Screen Logo」を「Disabled」に設定すると POST 情報が表 ストールが完了して、安定動作するまで 示される。 は、常に確認できるようにしておいた方 がよい。 POST 情報を表示するには、ロゴ画面 」ASUSTeK を非表示にする。 「P8Z68-V( Computer)で は BIOS 設 定 メニュー ①CPUの名称や 動作周波数 に「Post Report」という項目が加わり、 POST 情報を表示する時間を調整できる。 表示時間は長い方が確認しやすいが、長 ②メモリー容量 上 記 の 設 定 をし た 後 の画面。メーカーのロ ゴ画面は表示されな くなり、接続している HDD や光学式ドライ ブの情報が表示される ようになった。 く設定するとその分、起動時間が長くな ってしまう。ほどほどの時間を探るとよい。 次は静音に関する設定だ。PC の騒音 の原因の一つが、CPU クーラーの風切 り音だ。多くのマザーボードにはファン ③ 接 続している USB機器 ④ 接 続している Serial ATA機器 の回転数を制御するための機能が搭載さ れており、CPU の温度が低いときには CPUクーラーの回転数を落として、騒 音を低減できる。今回試した製品では、 「Monitor」メ ニ ュ ー の「CPU Q-Fan Control」で設定する。ここが「Enabled」 (有効)に設定されていればファンの自動 調整機能が有効になる。 10 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 「Full Screen Logo」を「Disabled」に設定すると、「Post Report」という項目が出現す る。ここで選んだ項目の時間だ け、POST 情報が表示される。 今回試したところ、初期設定の 「5 sec」では若干緩慢に感じた ので、 「2 sec」か「3 sec」にす るのがお勧めだ。 好みの時間を選ぶ 4 ドライバーをインストール 5 設定が有効だと、すぐ下に「CPU Fan Speed Low Limit」という項目が表示 される。この項目では、ファンの回転数 システムとデータをバックアップ 6 BIOSアップデート CPUクーラーを制御する CPU クーラーはこの 項目で制御する。P8Z 68-V の 初 期 設 定 は 「Enabled」な の で、 の下限を設定する。単純に考えると一番 低く設定しておけばよいように思えるが、 低すぎるとファンが止まってしまう場合 そのままで自動制御が 働 く。 「Dis abled」の 製品では、 「Enabled」 に設定しよう。 がある。止まらない程度の低い値に調整 しよう。この値は CPU ファンの仕様によ って異なる。 「CPU Fan Profile」という項目も表 示される。ここで冷却の方針を設定する。 初期設定は「Standard」に設定されて いるが、より静かにしたければ「Silent」 に設定する。これにより回転数は抑えら れるが、冷却能力は低下する。CPU の 種類や処理の負荷を考慮した上で設定し よう。逆に、冷却能力を高めたいのなら にする。この場合、 回転数は高く、 「Turbo」 騒音は大きくなる。 「C P U F a n S p e e d L o w Limit」では、CPU ファンの最 低回転数を設定する。ファン が止まらない程度で、一番低 い設定が望ましい。初期設定 は「600 RPM」 になっている。 回転数を選択 「CPU Fan Profile」の項目の一番下 にある「Manual」を選べば、より細かな 設定が可能だ。CPU 温度の上下限およ び回転数の上下限を設定するための4項 冷却の方針を設定する項目。 一般的な使用なら初期設定の 「Standard」で OK。静音志 向なら「Silent」を、冷却能力 重視なら「Turbo」を選ぶ。 目が新たに現れて、 好みの値に設定できる。 例えば、より静音志向の設定なら、 「CPU Lower Temperature」を高めに設定し、 「CPU Fan Min. Duty Cycle(%)」を 低めに設定すればよい。同様に、 「Chassis Q-Fan Control」を「Enabled」に設定 すると、ケースファンの回転数も制御で きる。 CPUの省電力機能を 有効にする 前回解説した ACPI は、マシン全体を 省電力モードへ移行/復帰させるための 設定である。これとは別に、CPU自身が で 「Man「CPU Fan Profile」 ual」を選ぶと、白バックの 4 項目が出現するので、キーボ ードから任意の値を入力する。 回転数の上下限を指定する 「∼ Duty Cycle(%)」は、フル回 転に対する割合で指定する。 「Manual」を選ぶと表示 省電力機能を備える。Intel の CPU には C ステートと拡張版 SpeedStep の2つ がある。 「C1E」 ration」メニュー内で設定する。 「C6」とステートが分かれているの 「C3」 の周波数で動作するが、負荷が無いと倍 率と動作電圧を段階的に落とし、消費電 C ステートが有効だと、CPU がアイ で、それぞれ有効にするかどうかを指定 力を低下させる仕組みだ。AMD の CPU ドル状態になったときに省電力モードに する。有効にしたいなら、 「Auto」もしく には同様の機能として「Cool'n'Quiet」 移行する。C ステートにはレベルがあ に設定しておけばよい。 は 「Enabled」 がある。 り、C に続く数字が大きいほど省電力に 拡張版 SpeedStep は、CPU の負荷 前述した C ステートは、Windows 7 なるが、通常状態への復帰には時間がか に応じて動作周波数や電圧を変化させる。 や Vista では設定不要だが、Windows 「CPU Configuかる。P8Z68-V では、 CPU の負荷が高いときは通常通り定格 「電源オプション」の「電源設定」 XP では、 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 11 セットアップの流れ 1 BIOS設定 2 OSインストール 3 サービスパックとWindows Updateの適用 に仕様が変更されたが、 「Virtualization や、消費電力の低減につながる。例えば、 ク」以外に設定する必要がある。 Technology」を利用した方が性能は高 「Virtualization Windows 7 で は、 いので、同機能を備えた CPU を装着し Intel P55までの大半のマザーボードは、 Ultra ATA 用のコントローラーをオンボ を、 「常にオン」と「自宅または会社のデス Technology」も重要だ。この機能はハ ている場合は 宝の持ち腐れ にならぬよ ードで搭載している。このコントローラ ードウエアの仮想化を支援する機能で、 う、必ず有効に設定しよう。 ーが有効になっていると、起動時に接続 Windows 7では「XP Mode」を使うと このとき画面には、Ultra ATA 用コント 後しばらくの間は、XP Mode を利用す 使わない機能をオフにして 起動時間を短縮 ローラーのロゴや、接続されているドラ る上 で「Virtualization Technology」 最近のマザーボードは多機能になった イブの型番が表示されるため、起動時間 は必須の機能だった。その後、同機能を 半面、使わない機能も多い。使わない機 が数秒長くなる。光学式ドライブなどを 備えていない CPU でも利用できるよう 能は無効にした方が、起動時間の短縮 Ultra ATA で接続していなければ、コン きに関係する。Windows 7のリリース されているドライブがチェックされる。 CPUの省電力機能や仮想化機能を設定 C ステートを設定するに は、まず「Advanced」メ ニューから「CPU Configuration」サブメニュー の順に選ぶ。 「CPU Configuration」サ ブメニュー。C ステートを フル活用するには、 「CPU 「CPU C3 Report」 C1E」 「CPU C6 Report」 の 3 項 目 を「Auto」も し く は 「Enabled」に設定する。C ステート自体が無効にされ ている製品では「Intel(R) C-STATE Tech」などの項 目を「Enabled」に設定す る必要がある。 Core i7-2600K のアイドル状態における「CPU-Z」の 画面。拡張版 SpeedStep または C1E を有効にしてお くと、CPU の動作周波数が下がる。定格 34 倍 (3.4GHz) の CPU 動作周波数が、16 倍 (1.6GHz) まで下がった。 拡 張 版 SpeedStep は、同じ「CPU Confi guration」サブメニ ュー内の「Enhanced Intel SpeedStep Te c h n o l o g y」 を、 「Enabled」に 設 定 す ればよい。 仮想化機能は同じ画 面 の「Virtualization Technology」で 設 定 す る。 「P8Z68-V」 で は 初 期 設 定 が 「Disabled」になって いるので、 「Enabled」 にする。 12 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 「電 Windows XPで拡張版SpeedStepの機能を利用するには、 源オプション」の「電源設定」を適切に設定する必要がある。デ スクトップPCの場合、 一般的には 「最小の電源管理」を選択する。 4 ドライバーをインストール 5 トローラー自体を無効にして起動時間を 短縮できる。 マザーボードによってはファンのアラ システムとデータをバックアップ 6 BIOSアップデート 使わないATAコントローラーを無効に ATA コントローラーが 有効になっていると、 起動時にこのようなメ ッセージが表示される ため、起動が遅くなっ てしまう。 ーム機能を備えている製品もある。ファ ンの回転数が一定数以下になったときに、 警告音やメッセージを表示する機能だ。 この機能を有効にしておけば、何らかの 理由でファンが故障したときに素早く対 処できる。データの消失や CPU へのダ メージが最小限に抑えられるので、設定 項目のある機種はぜひ有効にしておこう。 「P 6 T」 ( A S U S Te K Com puter)の「On- BIOS設定を保存すると board Devices Configuration」サブ メ ニ ュ ー。ATA コ ン 初期化しても簡単に復旧 トローラーを無効化す る場合は、 「J-Micron ∼」を「Disabled」に 設定する。 BIOS セットアップメニューの設定情 報は、マザーボード上の電池でバックア ップされているため、PC の電源を切っ ていても設定情報はきちんと保持されて いる。しかし設定を初期化すると、全て を再設定しなければならない。これを改 善するために、最近のマザーボードは設 CPUファンの故障時にアラームを出す 「GA-MA785GPMT(GIGABYTE UD2H」 TECHNOLOGY)で は、 「PC Health Status」 の「CPU FAN F ail War ning」 を 「Enabled」に 設 定 す る と、CPU フ ァ ン の 故障時にアラームを発 する。 定を別に保存できるようになっている。 初期化後に設定情報を読み出せば、簡単 に復元できる。マザーボードによっては、 USB メモリーなどの外部記憶装置に設 定を保存できるものもある。この場合は、 BIOS をアップデートした場合でも、従 来の設定を復元できる。 BIOS設定を保存する ①適切な名前を入力 ②保存する番号を入力する 設定情報を BIOS 本体に保存する場合は、 「Tool」メニューから 「ASUS O.C. Profile」 を選ぶ。 「Profile 1」に 登 録 さ れた。設定を読み出す 場 合 は、 前 の 画 面 の 「Load from Profile」 へ移動。設定の番号を 入力して[Enter]キー を押す。 ③ [Enter] キーを押す 「Label」に 適 切 な 名 前 を 入 力 し、 [ ↓ ]キ ー で 「Save to Profi le」へ移動。設定は 8 個まで保存 できるので、保存する番号を入力して[Enter]。 確認メッセージが表 示されたら、 「Yes」 をクリック。 読み出すとき選択 番号を入力 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 13 1 セットアップの流れ BIOS設定 画面で わかる 2 OSインストール 3 サービスパックとWindows Updateの適用 [ 第 回 ] W inP C 文/松永 融 [ Windows 7をインストールする ] 前回までの説明で、BIOS 画面で日時 や起動順位など、一通りの設定が終わっ ていれば Windows 7のインストールは ①セットアップディスクで起動 セットアップディスクから起動した最 初の画面。バーが右端になるまで待つ。 簡単に始められる。図①に示した通り、 Windows 7のセットアップディスクを 光学式ドライブにセットして電源をオン にするだけだ。 ただし、3TB の HDD に インストー ルするときは、右ページの図のように、 BIOS メニューで追加の設定が必要に な る。64ビ ッ ト 版 の Windows 7と、 UEFI 対応のマザーボードを使っている ことを確認した上で、 「UEFI」と表記のあ バーが右端まで到達すると、こ のようなグラフィカルなバーに 切り替わる。 る光学式ドライブから起動するよう設定 数 秒 後に言語やキーボードの種類を 指 定する画 面が 現 れる。日本 語 版の Windows 7を日本語環境で使うなら、 そのまま「次へ」をクリックすればよい。 しておこう。 データ用にドライブを 分けるのがお勧め 右ページ②のインストール先を指定す る画面で、インストール先ドライブの全 体を Cドライブとして使う場合は、その ①クリック まま「次へ」をクリックして次ページの図 ③へ進めばよい。システム用とデータ用 などのように2つ以上のドライブに分け て使いたいなら、 「ドライブオプション」 をクリックして、パーティションを作成 する。筆者はシステム用とデータ用の2 つのパーティションに分けて活用するこ ②クリック すぐにこの画面が表示されるので、 「今す ぐインストール」をクリックする。 使用許諾画面に一通り 目を通し、 「同意します」 をチェックして「次へ」 をクリックする。 とをお勧めする。こうしておくと、シス テムを再インストールする場合でも、デ ータ用パーティションに保存したデータ をバックアップせずに再インストールで きるからだ。 14 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 インストールの種類を選択する画面 だが、セットアップディスクから起 動した場合は、 「アップグレード」を 選んでも先に進めない。 「新規イン ストール」を選択して次に進む。 4 ドライバーをインストール 5 システムとデータをバックアップ 3TBへのインストールはUEFIで起動 6 BIOSアップデート HDDを流用するなら、既存パーティションを削除 OS がインストールさ れた HDD を流用する 場合の例。既存のパー ティションを削除する には、対象パーティシ ョンを選択して「削除」 をクリックする。 起動順位の設定画面。リストには「UEFI」マークの付いた DVDドラ イブと付いていないドライブが表示されるが、3TB HDD にインス トールする場合は「UEFI」 マークの付いたドライブを最上位にする。 POST 画面が消えた後にこのメッセージが表示された場合は、 [Enter]キーなどの適当なキーを押す。 システム用とデータ用の2 個のパーテ ィションに分ける手順は以下のようにな る。まずシステム用のパーティションを 先頭のパーティション が削除され、未割り当 て領域となった。もう 1つのパーティション も削除する場合は、選 択して同様に操作する。 全パーティションを削 除すると、単一の未割 り当て領域となる。 「未割り当て領域」になった ②インストール先を指定 イ ン スト ー ル 場 所 の 選 択 画 面。 作成する。図②のように「新規」をクリッ HDD 全域を Cドライブとして使 クした後に容量を入力して「適用」をクリ ックすればよい。 続けてデータ用パーティションも同様 パーティションを分けるとき選択 の手順で作成する。ただし、データ用パ 用するなら、 「次へ」をクリックす るとインストールが始まる。2 つ 以上にパーティションを分割する なら、 「ドライブオプション」をク リックする。 ーティションは作成後フォーマットして おこう。システム用は、インストールの パーティションを分けないとき選択 作業時に自動的にフォーマットされるが、 データ用はここでフォーマットをしてお かないと、インストール後にフォーマッ トする必要がある。ここでフォーマット しておけば、インストール後すぐに使え るようになるので手間が省ける。 分割する場合は、オ プションのアイコン が表示される。さら に「新規」をクリック する。 作成するパーティションのサイズ を指定する。Cドライブのサイズを (ここでは 「60GB」 MB単位で指定し を指定) 、 「適用」 をクリックする。 OS インストール済みの HDD を流用 して、OS を再インストールする場合は、 右上の図のように既存のパーティション を削除してインストール用の未割り当て 領域を作ってから同様に操作する。 以上でパーティション作成の操作は 完了する。自動的にシステム用の別パー ティションが1個か2 個作成されるので、 インストール先のシステムパーティショ ンは上から2 番目か3 番目に表示される。 システム用のパーティションを選択して 「次へ」をクリックすればファイルのコピ 自動的に作られる ①数値を入力 ②クリック データ用のパーティションは確保したら、 「フ ォーマット」をクリックする。この後、対象パ ーティションのファイルが失われるというメ ッセージが表示されるが、ファイルは存在し ないので、そのまま 「OK」 をクリックする。 パーティションを作成できた Cドライブ用のパーティション(ディス ク 0 パーティション 3)が作成された。 同時に 2 つのパーティションが作成さ れる。続いてデータパーティションを 作成する。 「ディスク 0 未割り当て領域」 を選択して「新規」をクリックする。 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 15 セットアップの流れ 1 BIOS設定 2 OSインストール 3 サービスパックとWindows Updateの適用 ③最終設定をする ユーザー名とコンピュ ーター名の入力画面。 2 バイト文字を使用す るとトラブルの原因に なるので、英数字で入 力しよう。 パーティションを分割 したときは、システム 用に作成したパーティ ション(ここではディス ク0 パーティション 3) を選んで「次へ」をクリ ックすると、インスト ールが始まる。 製品パッケージに記載さ れている20 桁の番号を正 確に入力する。 「オンライ ンになったとき∼」のチェ ックは外しておき、セット アップが終わって安定動 作を確認してからライセ ンス認証をするのがお勧 めだ。 ログオンパスワードの 設定画面。パスワード は省略できるが、他人 が PC を使える環境に ある場合は、設定した 方がよい。 「パスワー ドのヒントの入力」を 入力しないと次へ進め ないので注意。 チェックを外す 日時を設定する画面。 Windows 7 の時計の 設定はこの画面ででき るが、BIOS で設定済 みのはずなので、ここ はそのまま「次へ」をク リックする。 更新ファイルの適用ルールを選択。通常 は「推奨設定を使用します」を選択する。 このようなデスクトップ画面が表示さ れればインストール作業は完了だ。 ーが始まる。何度か再起動しながら、し い。図③に示した要領で作業すればよい。 ル作業が完了し、Windows 7のデスク ばらくは自動的に作業が進むのでしばら 標準で LAN コントローラーのドライ トップ画面が表示されたはずだ。 く待つ。 バーがインストールされると、時刻設定 次に画面が止まるのは、ユーザー名と の後に右ページ上図に示したような「ネ SP1付きでないなら コンピューター名の入力画面だ。全角文 ットワークの場所の設定」画面が現れる。 まず適用しておく 字を使うとトラブルの元になるので、こ 家庭で使うなら「ホームネットワーク」を インストールに使ったセットアップデ こは半角英数字で入力しよう。この後の 選択する。次に「ホームグループへの参 (SP1)適用済 ィスクが Service Pack 1 画面は、パスワード設定→プロダクトキ 加」画面が現れた場合は、取りあえず「キ みなら、Windows Update の実行、ド ーの入力→更新プログラムの扱い→時刻 ャンセル」を選択しておけばよい。必要 ライバーのインストール作業に進めばよ 設定の順で進むが、特に難しい部分は無 なら後で設定できる。これでインストー い。SP1が未適用なら、ここで SP1を インストールしておこう。SP1はある時 2.2TB未満のドライブでは100MBの領域のみ作成される 自動で作られるドライブは1個だけ 2.2TB 未満のドライブでは、パ ーティションを作成したときに 作られるのは、 「システムで予約 済み」というドライブ 1個だけと なる。 16 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 点までの更新ファイルをまとめたものな ので、最初に適用しておけば Windows Update でダウンロード、更新すべきフ ァイルが少なくなる。 ただし Windows 7の SP1は、ある 程度更新ファイルを適用してからでない と Windows Update からダウンロー ドできない仕様になっている。そこで今 4 ドライバーをインストール 5 回は、日本マイクロソフトの Web サイト システムとデータをバックアップ 6 BIOSアップデート ダウンロードサイトのアドレスは長いの ダウンロードが完了したら、それをダ 「ダウンロードセンター」から「SP1」のモ で、日本マイクロソフトのダウンロードセ ブルクリックして実行する。時間はかか ジュールをダウンロードし、それをまる ンターを開いて、 「KB976932」のキーワ るが、ウイザード形式で進行するので特 ごと適用する方法で進める。なお、ダウ ードで検索する方法をお勧めする。サイ に難しい部分は無い。終了後「コンピュ ンロードした SP1を HDD に保存してお ズが1GB 弱とかなり大きいので、時間に ーター」のプロパティを開くと、SP1が けば、Windows 7の再インストール時 余裕のある時にダウンロードしよう。 適用されたことを確認できる。 などにも使えるので便利だ。 LANドライバーを 必要に応じてLANドライバーをインストールする 必要に応じてインストール P8Z68-V 付 属 のドラ SP1を入手する前に、最新のマザーボ イ バ ー デ ィス ク を 起 動して、 「ドライバー」 タブを開いたところ。 「Intel LAN ドライバ」 をクリックして LANド ライバーだけをインス トールする。 ードを使っているなら LAN コントローラ ーのドライバーが組み込まれているかを 確認しておこう。やや古いマザーボード なら、Windows 7のインストール時に LAN コントローラーの標準ドライバーが この画面が表示されたら、 「ドライバとソ フトウェアのインストール」をクリック。 後は画面の指示に従う。 組み込まれるので、そのままインターネ ットに接続できる。しかし、新しいマザ ーボードでは別途 LANドライバーをイ ンストールしないとインターネットに接 続できないことがある。 ドライバーは、マザーボード付属のド ライバーディスクにあるので、ここでは LANドライバーだけを選んでインストー ルする。長時間インターネットに接続して 「SP1」のモジュールをダウンロードする ので、この時点でウイルス対策ソフトもイ ンストールしておいた方がよい。その他の ドライバーは SP1と Windows Update を適用した後にインストールする。 LAN 上に Windows 7 マシンが存在すると、こ のようなホームグループの設定画面が表示され る。後で設定できるのでここでは「キャンセル」 をクリックする。 LAN ドライバーがインストールされてネットワ ークが認識されると、 「ネットワークの場所」を聞 いてくる。家庭で使用する場合は「ホームネット ワーク」を選ぶ。 64ビット版 Service Pack 1を適用する ①「http://www.microsoft. com/downloads/ja-jp/」と入力 ②「KB976932」 と入力」 ③クリック ④クリック 32ビット版 SP1のダウンロードサイト。64ビット版 Windows 7 なら「windows6.1-KB 976932-X64.exe」を、32ビ ット 版 な ら「windows6.1-KB976932-X86. exe」をダウンロードする。 ダウンロードしたファイルを実行すると、 このようなウイザードが起動する。 「次へ」 をクリックし、次の画面で「インストール」 をクリックすると、SP1の適用が始まる。 SP1適用後に「コンピューター」のプロ パティを開くと、Service Pack 1が 適用されていることが分かる。 ①の URL を入力して、マイクロソフトのダウンロードセンター を開く。 「KB976932」で検索すると 2 つ見つかるので、ドキュ メントではないほうをクリックする。 NIKKEI WinPC 2012.6 特別付録 17