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中国北京修学旅行記 Minoru Morioka 10/11/2007

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中国北京修学旅行記 Minoru Morioka 10/11/2007
中国北京修学旅行記
Minoru Morioka
10/11/2007
愛知県名古屋石田学園星城高等学校の 2 年生の修学旅行の引率で北京へ行ってまいり
ました。オリンピックの関係で行く先々で補修工事がなされており工事が完了したとこ
ろもあり、前に行った時よりも全体として綺麗になっている印象を受けました。食事も
おいしくなっており、オリンピックに向けて国を挙げて努力しているようすがうかがえ
ます。日本の東京オリンピックのときに、新幹線が開通したり、建築ラッシュがあった
りして、国中が沸き立っていたことを憶えています。旅行事情から、北京へ行くのにま
ず天津に着陸しましたが、めったに降りることのない天津に降りることができたことは
ある意味では、良かったかもしれません。それではご報告いたします。
(1) 初めての「天津空港」
10 月 6 日、中国国際航空で天津空港に着陸
しました。北京空港ほどではありませんが、
結構大きな空港でした。北京までバスで 2
時間半、生徒たちは疲れてぐっすり寝てい
ました。天津といえば、天津飯で有名です
が、きっとこの地が発祥なのでしょうね。
麻婆飯はマーおばさんが作ったとか。そう
いえば、サンドウィッチもサンドウィッチ
伯爵からきたものでしたね。
(2) 映画『ラストエンペラー』で思い出す「故宮」
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故宮はかつて紫禁城とよばれていました。明代に建造された皇宮で、周囲を高さ 10m
の壁で取り囲まれています。故宮の正面入り口は、子午の方向にあることから午門とよ
ばれています。太和殿は現存する中国最大の木造建築と言われ、現在は補修工事中です。
太和殿では国家の祭典がおこなわれ、下級の官吏は、この太和殿の外で拝礼をした様子
は映画『ラストエンペラー』でご存じの通り。故宮は太和殿を含む外朝と乾清門から奧
の内廷から成り立っています。
(3) 美しい「乾清門」「乾清宮」
上の写真は内廷の正門である乾清門(けんせいもん)です。皇帝は門内に臨時で設けら
れた玉座に座り、各大臣の報告を聞き詔勅を下しました。内廷は、皇帝とその家族の生
活の場であり、私的なエリアで、私たちがここまで来ることができるのは現代だからで
しょうね。乾清宮の左右には一対の金獅子像が飾られており、火災のための銅製の甕も
ありました。
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乾清宮は清代の雍正帝までは皇帝と皇后の寝所として使用されていましたが、それ以降
は内定儀式や外国使節の引見などが行われました。寝所として使っていた時は、暗殺防
止のため、毎日 27 の寝台の中から一つを選んで寝ていたといわれています。乾清宮は
見事な宮殿で落ち着いた雰囲気だと思いました。
(4)「麒麟」「連理の枝」を発見
キリンビールのラベ
ルでおなじみの「麒
麟」が内廷にありまし
た。頭は龍で身体は獅
子という、すごい動物
です。また、かつて高
校時代に漢文で習っ
た「連理の枝」もあり
ました。結構、皇帝は
夫婦仲を気にしてい
たようです。
(5)
毛沢東の肖像のある「天安門」と「人民大会堂」
天安門に大きく飾ってある毛沢東の肖像は写真ではなく、毎年描き直される絵画だそう
です。毛沢東については反省する部分もありますが、国民的英雄であることは間違いあ
りません。日本人も中国人も天安門事件を憶えている人が減少してきています。文化大
革命なども忘れ去られつつあります。私は感慨深く天安門広場に立ちました。1960 年
に完成した日本の国会議事堂にあたる施設である「人民大会堂」は 500 席ある会議場で、
聴衆席は 1 万席あるそうです。むむ、すごい。
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(6)
国際交流、北京市立「八一中学」
「八一中学」といっても高校まで含むい
わゆるハイスクールです。かつての日本
で使われた「中学」と同じ意味です。多
彩な演技を披露してくれて、私たちを熱
く迎えてくれました。中国の伝統を感じ
させるすばらしい演技に感動いたしまし
た。
(7)
私たちの宿泊した「北京友誼賓館(ぺきんゆうぎひんかん)」
私たちの修学旅行団が泊まったのは、総
面積 33 万平方メートルの敷地に各施設が
点在している巨大なホテルです。旧ソ連
との蜜月時代、外国人専用居住地でした。
映画『M.バタフライ』において主人公ル
ネ・ガリマールが泊まっていたホテルで、
ビデオで観た時はうれしくなりました。
(8)
北京の高層ビル
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北京という都市は高層ビルが立ち並んでいます。多くの宮殿、寺院、城壁がある一方で、
高層ビルが所狭しと並んでいます。東京と違い、伝統と現代が併存しています。中国は、
近代化が進んでおり、日本を追い越して東洋一の国になると思われます。
(9)「万里の長城」で冬ソナ
いやー、寒いの何のって。万里の長城はと
ても寒く、ガイドさんからマフラーを貸し
てもらいました。14 世紀に蒙古の元を北方
に追いやった明は、蒙古の再侵入を防ぐた
めに、万里の長城を建設し、長城の拡張強
化に努めました。八達嶺(はったつれい)
長城が観光スポットで、なだらかな女坂と
急な坂道の男坂があります。今回は、女坂
に登りました。
(10)
地下宮殿のある「明十三陵」
北京の北西郊外、約 50 ㎞ 離れた昌平区
天寿山麓にある明代皇帝の陵墓群がいわ
ゆる「明十三陵」です。永楽帝始め、13
人の皇帝と 23 人の皇后の陵墓が集まっ
ています。そのうちの「定陵」を見学し
ました。定陵には深さ 27m、 建築面積
1195 平方メートルの地下宮殿があります。
大理石だらけで、年代を感じさせないき
ちんとした造りは、当時の権勢をしのば
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せるものとなっています。2003 年に世界遺産に登録されました。
(11)
「朝陽劇場」で雑技を観ました
雑技とは、一種のサーカスです。スタンダードな雑技が楽しめる「朝陽劇場」のほとん
どの観客が外国人客です。自転車に女性たち全員が乗るところは圧巻です。雑技終了後
には映画を観ることもできるそうです。
(12)
ガイドさんの馬娜さんと「王府井」
ガイドさんの馬娜さんを撮らせていただきました。私がまだ中国にいるときに写真を載
せることを了承していただきました。王府井にあったちょっとした置物に興味を持ちま
した。王府井とは北京でもっとも賑やかな街です。かつて皇族の屋敷のあった由緒ある
地に、全国や世界の各地から来た人々が押し寄せ、華やかな街の雰囲気を楽しんでいま
す。通りにはデパートやブティック、ショッピングセンターが多く並び、ロレックスや
セイコーなどの海外ブランド、高級品専門店、大型書店が並んでいます。
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(13)
皇帝が天に五穀豊穣を祈った「天壇」
旧外城にあり、明清時代に皇帝が天に五穀豊穣を祈った祭祀の建造物です。右は「皇穹
宇」(こうきゅうう)といい、青い屋根の円錐形の木造建築です。皇帝の先祖の位牌を
置いています。補修工事が終わったばかりなので、まばゆいばかりの色のコントラスト
は、目がさめるような鮮やかさでした。天壇には、かつての皇帝が天に祈った中心があ
り、観光客がやすやすとその上に乗っていました。複雑な思いがしました。
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(14)
ああ、「頤和園」
頤和園とは、北京市外の西北役 15 キロメートルのところにある、万寿山と昆明湖から
なる中国の大庭園です。面積 290 ヘクタールのうち 4 分の 3 は湖と池が占めています。
乾隆帝が造営し、アロー号事件のときに破壊され、荒れるがままになっていたものを、
西太后が再建しました。再建のための費用に海軍拡充のための国費があてられたため、
清朝の滅亡を早めたといいます。景観は美しく、西太后がこよなく愛したのも納得でき
ます。下の写真の船の形をした石造物は、不安定な船を堅固なものにして安定させるこ
とを意味し、権勢が長続きすることを願っています。西太后が湖を眺めながら、ここで
お茶をしたそうです。
(完)
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