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平成28年度 厚沢部町教育行政執行方針

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平成28年度 厚沢部町教育行政執行方針
平成28年度 厚沢部町教育行政執行方針
平成28年度厚沢部町教育委員会の教育行政執行方針を申し上げます。
今日、厚沢部町においても、少子化、高齢化を主因とする人口減少の急速な進行が社会活
力の低下をもたらし、町民一人ひとりの生活に大きな影響を与えております。
こうした厳しい状況の中で、その困難に立ち向かい、「世界一素敵な過疎のまちづくり」
を目指す当町においては、その中心となってまちづくりを担う、「心豊かで、たくましく生
きていく人材」の育成が急務であり、その任の一端を担う、教育行政に課せられた役割は大
きなものがあります。
そのために、学校教育はもとより、家庭や地域社会における、町民一人ひとりの生涯にわ
たる学習環境の整備に積極的に取り組んでまいります。
はじめに学校教育について申し上げます。
1.安全・安心で、信頼される学校づくりの推進について
学校は、保護者や地域住民の願いや思いを的確に受け止めるとともに、子どもたちの現状
と課題を明確にした経営方針を確立させ、家庭や地域社会と連携・協力し、互いに信頼関係
を持ちながら、学校づくりを進めていくことが大切です。とりわけ、いじめや体罰を絶対に
許さない、子どもたちが安心して通える学校づくりを進めていくことが強く求められており
ます。
そのため、地域総掛かりでの教育実現を目指す、「学校運営協議会(コミュニティ・スク
ール)」導入の準備を進めていきます。
また、子どもたちのより望ましい教育環境の整備という観点で、町内中学校3校の統合、
および美和小学校の閉校については保護者、地域の方々の思いや考えを大切にしながら、具
体的な道筋を示し、進めて参ります。
2.基礎学力の定着を図る学習環境の充実
子どもたちが学ぶことに興味を持ち、楽しさを感じながら、基礎・基本の学力を確実に身
につけていくための学習環境を整えます。
過去9年間にわたって実施された全国学力・学習状況調査の結果をふまえ、町としての分
析や改善方策の方向と到達目標を示し、各学校の学校改善プランの充実を図ります。
効果的な学習指導を展開するために、少人数指導教員や退職教員などの人材を導入し、T
Tによる学習指導や、習熟度別学習指導などの多様な学習形態を取り入れた指導の展開を図
ります。
町内全校の教室に配置された実物投影機の活用を図るため、教育ソフト活用推進委員会を
組織し、研修を深め、子どもたちにとってわかりやすい学習指導の改善を図ります。
厚沢部町教育研究会、南部3町教育研究会、厚沢部町複式研究会などの各教育関係団体と
1
の連携を積極的に進め、厚沢部町の子どもたちの現状や課題を共有し、解決のための手だて
を講じます。
3.豊かな心とたくましい体を育む教育
日常生活における基本的な生活習慣を身につけさせ、集団の中での人間関係づくりを通し
て、多様な経験と実感に裏打ちされた人としての感性を丁寧に育てながら、一つ一つの規範
意識を身につけさせる指導が大切であります。そのため、学校の教育活動全体を通して道徳
指導の充実を図るとともに、実体験の場としての家庭や地域での活動との連携を積極的に進
めていく環境を整備していきます。
また、健やかな体を育てるためには、規則正しい生活習慣の確立を図ることが基本となる
と考え、「早寝、早起き、朝ご飯」を合言葉に、適切な情報の提供や、実践交流の場を設定
するなど、学校と家庭が一体となった取り組みの展開を図り、運動の定着を図る事のできる
環境の整備を行います。
さらには、成長期の子どもたちにとって調和の取れた食事の摂取が大切であることから、
栄養のバランスの取れた食事のあり方や望ましい食習慣を身につけさせるため、子どもたち
や家庭の意識啓発を図るための「食育」指導に各関係機関と連携し取り組んでいきます。ま
た、学校給食の充実を図るために、平成29年度の開設を目指した総合給食センターの整備
に取り組んでまいります。
4.子ども一人ひとりのニーズに応える特別支援教育の充実
「厚沢部町特別支援教育連絡協議会」を中心にし、各学校の特別支援の校内委員会との連
携を密にしながら、町内の子どもたちの現状と課題を把握し、支援体制の整備と指導の充実
を図ります。
また、本年度は、3校に「特別支援学級」を設置し、さらに3校に「特別支援員」を配置
し、様々な発達障害の児童生徒に対し、きめこまかに学習活動上のサポートを行うことで特
別支援教育の充実を図ってまいります。
5.教職員の資質・能力の向上を図る研修機会の充実
学校づくりの中心となる研修意欲に富んだ教師集団を育てるため、校内研修や校外での各
種の研修会に積極的に参加できる環境を整え、資質の向上を図ります。
また、わいせつ行為や金銭事故、体罰、交通違反などの教職員の不祥事の根絶のため、日
常的に意識改革や自覚を促す職員研修の徹底を図っていきます。
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次に社会教育について申し上げます。
1.青少年の健全育成
学校、家庭、地域が一体となって青少年を育てる環境を整え、様々な事業を通して、各世
代の交流を図り、家庭や地域の教育力の再構築を図っていきます。
このため、広い視野と、豊かな感性を育む、
「創造の翼中学生国内派遣研修」、地域の豊か
な社会資源を活用した「土曜日の教育支援体制等構築事業」、地域における学習やスポーツ、
ボランティア活動、などの様々な体験活動の一層の支援と充実を図っていきます。
また、これらの活動を通して、地域の多様な人材から、指導者を発掘し、青少年の健全な
育成に向けて積極的に取り組んでいく人材を育ててまいります。
2.成人教育と高齢者教育について
将来の「まちづくり」を進めていく上で、女性や若者層を積極的に参画させていくことは
大きな課題であり、その主役となれるよう、他の関係団体と連携しながら、様々な学習機会
や具体的な活動場面の設定を積極的に進めていきます。
また、町民の約38パーセントを占める高齢者の方々の学習環境を整備することは大きな
こう
課題であり、
「 幸 齢者学級」の開設を中心に、本年度もさらに内容を充実させ、高齢者同士
の交流や生きがいづくりの場を構築して行きます。
国際交流事業については、ALT による「英会話教室」、イングリッシュ・キャンプの開催
や、北海道国際交流センターによる「国際交流夏のつどい」への積極的な受け入れを通して、
国際理解教育を積極的に進めていきます。
3.芸術・文化活動の推進
感性豊かな人材づくりや地域づくりの要として、文化協会を中心とした、各種の文化活動
団体の日常的な活動や、館、鶉、下地区の実行委員会を中心とした町民文化祭の取り組みを
積極的に支えていきます。
また、子どもたちの情操を豊かにするため、演劇や音楽会など、生の文化に触れることの
できる芸術鑑賞会を開催します。
町民文化講演会については、町民一人ひとりが、より豊かな毎日を過ごしていくために、
文化、芸術、人生観など、内容の充実を図っていきます。
4.文化財の保存・整備について
文化財保護委員会を中心にして、
「史跡館城跡保存整備事業」については、
「基本構想」に
ついての論議を深め、現地説明会、学習会、町広報、町ホームページ等での情報交流を通じ
て住民参加の史跡保存・整備事業となるよう努めてまいります。
土橋自然観察教育林については、歴史的にも貴重な自然環境を次世代へ引き継ぐため、保
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護に努めるとともに、学習会や観察会を通じて、地域活性化の資源として有効に活用するた
めに、保存管理計画を基にし、より多くの町民の参加のもと、連絡協議会を中心にした土橋
自然観察教育林の保存・整備を積極的に進めてまいります。
5.社会体育(スポーツ活動の充実)
町民のスポーツ活動への要求は非常に高く、総合体育館、多目的交流広場(パークゴルフ
場)、総合グラウンド、プールなどの施設の利用は活発であり、今後も各種スポーツ施設の
維持管理に力を注ぎ、一層の有効活用を図ってまいります。
また、体育協会やスポーツ推進委員、各種スポーツ少年団の指導者等の協力を得ながら、
町民が、日常気軽にスポーツを楽しめる環境づくりに力を入れ、スポーツを通しての町づく
りを積極的に進めてまいります。
6.図書館活動
図書館は、町民の誰もが気軽に利用できる憩いの場として、また情報センターとしての役
割をも果たすよう、町民のニーズにあった蔵書の充実と整理、蔵書検索システムの活用など、
館内の環境整備の充実を図っていきます。さらには、移動図書館バスの活用や学校図書館と
の連携を深めて、読書活動の環境整備の充実を図ってまいります。
また、ブックスタート、図書館クリスマス会、音楽会等の事業の開催により、多くの町民
の図書館施設の利用を広げてまいります。
以上、平成28年度の教育行政の執行についての主要な方針について申し上げました。第
5次厚沢部町総合計画及び第6次厚沢部町教育推進中期計画を基調とし、学校・家庭・地域
社会はもとより、教育関係機関及び社会教育団体、更には、町長部局との連携を密にし、教
育行政施策を推進していく所存ですので、町民の皆様をはじめ、議員各位のご理解とご支援
をお願いいたします。
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