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日本語、PDF - アジレント・テクノロジー株式会社
Agilent 240 イオントラップ GC/MS 多彩な機能と柔軟性で 幅広いアプリケーションに対応する イオントラップ GC/MS Agilent 240 イオントラップ GC/MS 性能と柔軟性をさらに向上 Agilent 240 イオントラップ GC/MS は、比類のないフルスキャン感度を備えています。また、幅広いイオン化 およびスキャンテクニックから最適なものを選択し、感度や検出下限を向上させることを可能にします。この最 先端機器は、MS/MS および MSn 機能も備えています。これにより、マトリックスの影響 を低減し、より詳細な 構造情報を得 ることができます。 Agilent 7890 シリーズ GC と 240 イオントラップ MS を組み合わせることにより、業界 のリーダーだからこそ提 供できる信頼性の高いシステムが実現します。優れた分析性能とシンプルで堅牢なハードウェアは、ラボのニー ズに応 える強力なツールとなります。 サブピコグラム域 のフルスキャン 検出、 MS/MS 機能、そして EI および CI の 同一測定内切り替え機能を 備えた Agilent 240 イオントラップ GC/MS を 使 えば、幅広 いアプリケーションに 対応 することが可能です。 Agilent 240 イオントラップ GC/MS Agilent 5977E GC/ MSD Agilent 5975T LTM GC/MSD Agilent 5977A シリーズ GC/MSD 2 Agilent 7000 シリーズ トリプル 四重極 GC/MS Agilent 7200 Q-TOF GC/MS ルーチンアプリケーションにも、 高度 な研究にも対応する 先進の機能を満載 他に類を見 ない、きわめて包括的な GC/MS 7890 シリーズ GC システム 7693A オートサンプラ、インジェクタ、カラムバック • サブピコグラム 域 の EI フルスキャン 検出と、幅広 い濃度 フラッシュ機能 などのアクセサリと 組 み合 わせれば、 信頼性 の 高 いサンプル 導入と分離 を実現します。 での 信頼性 を 備 えた 定量および 定性能力 • 内部 および 外部 イオン化モード 内部 および 外部 イオン化 • あらゆる構成 およびイオン化モードで究極 の MS/MS 感度 内部 イオン 化 のシンプルさと、従来 の 外部 イオン 化 を 柔軟 に 選択 できます。 • 液体 または試薬 ガスを用 い、EI に匹敵 する 感度 を実現 する高感度内部 PCI • 内部 モードでの同時分析中、および 外部 モードでの 分析 間における完全最適化 された EI と CI の自動切り替え 高度 なトリプルレゾナントスキャン トラップからのより高 いエネルギーのイオン 放出 を 実現し、トラッピングキャパシティ、検出下限、 ダイナミックレンジを 向上させます。 感度 を 落 とさずに、10,000 u/s のスキャンスピードを 利用 できます。 シンプルな操作と信頼性の高さで ラボの生産性を向上 MS/MS および MSn 「ソースレス 」内部 イオン化構成 は、システムの 信頼性 を高 めます。一方、パルスド 外部 イオン 化構成 は、長期間 にわ たってメンテナンスの 必要 がなく、 クリーンな 動作 を可能 にします。各 モードともデュアルフィラメントのため、稼働 時間と生産性 が 向上します。 感度と検出下限 を 向上させます。コスト効率 の良 い オプションで、ハードウェア 構成変更 は 必要 ありません。 比類 のない CI 機能 低圧 CI 機能 と、液体 CI 試薬 のシンプルさ、選択性、 安全性、低 コストを 兼 ね 備 えています。 SilChrom 不活性電極 高沸点化合物 や 極性 の 高 い 化合物 でも 、最高 の クロマトグラフィピーク形状 を実現します。 パルスドイオン化 トラッピングの間 のみイオン化をおこない、スキャンの 間 はシステムの自己「洗浄」をおこなうことで、優 れた ソース安定性 を実現し、メンテナンスの 手間 を 最小限 に 抑えます。 Agilent 240 イオントラップ GC/MS の詳細については、 www.agilent.com/chem/gcms:jp をご覧ください。 3 世界最高の GC が 可能にする 優れた GC/MS 性能 MS および MS/MS の 選択性 は、複雑 なマトリックスの 分析において 強力 なツールとなります。しかし、高精度 で堅牢性 の高 い GC 注入口とカラムがなければ、その 価値 を 活 かしきることはできません。サンプルが 複雑にな り、検出下限 が 低くなると、クロマトグラフィ性能 の重要性 はさらに高くなります。 Agilent 7890 シリーズ GC は、きわめて困難 な 分析 でも、一貫して効率的な分離を実現します。 この 信頼性 の高 いシステムは、キャリーオーバーのない 不活性 サンプルパスにより、サンプルの 完全性 を 確保します。 以下 のような 特長を 備 えています。 • ディスクリミネーションをおこさず、さまざまな量 の サンプルを正確 に導入 • マトリックスの 影響 によるリテンションタイムの 変動 を おこさず、精密 な分離 を実現 Agilent 7693A オートサンプラ (ALS) は、 ガスクロマトグラフィでさらなる生産性を 発揮します。 7693A ALS は、アジレント独自の高速注入と 150 バイ アルに 対応 するキャパシティに加 え、最大 3 層 のサン ドイッチ 注入などの 幅広 い 拡張機能 を 備 えています。 2 本目 のインジェクタとヒーター /ミキサー /バーコー ドリーダーオプションを 7693A に追加 すれば、多くの ベンチタスクを 自動化 する汎用的 なサンプル 前処 理 ステーションが 完成します。 4 カラムのバックフラッシュを簡単にする キャピラリ・フロー・テクノロジー アジレントのパージ 付 きユニオンに より、カラムバックフラッシュの 利点 がさらに 広 がります。 この 不活性 の 低容量 /低 デッドボリュームのデバイ スは 、困難 な化合物 の 分析 でも 最適 なピーク形状とレスポンスを 約束し 複雑 なマトリックスは、分離効率 の 低下、カラム 寿命 の 低下、検出器レスポンスの 減少、MS メンテナンスの 増加 などにつながります。バックフラッシュ (最後 の 分析対象 化合物 の 溶出後、すぐにカラムフローを 逆流 させる手法) をおこなえば、分析結果 を 大幅 に 向上 させ、GC/MS や GC/MS/MS のパフォーマンスを 最 大 限 に 高 めることが できます。 ます。 1 5989-9804EN: 分析時間 の 短縮とラボスループットの 向上 ― キャピラリフローテクノロジーのバックフラッシュ (Reduce run time and increase laboratory throughput – Capillary Flow Technology Backflush) アジレントの 画期的 なキャピラリ・フロー・テクノロジー は、カラムのバックフラッシュを容易にし、この 貴重 なテ クニックをルーチンで 利用しやすいものにします1。 また、以下 のような 利点 があります。 迅速 で簡単 なサンプル 導入を可能にする サーマルセパレーションプローブ (TSP) • 時間 のかかる高温焼 き出しを排除 することで、サンプ ルスループットとカラム 寿命 が 向上 オプションの TSP アクセサリの 使用 で、最小限 のサンプル 前処理 で固体 と液体 を 分析できます。この 機能 は、未知 の 粉末 や 残留物 など、迅速 さが 求 められる 調査分析 におい て特 に効果的 です。 • カラムブリードや高沸点 マトリックスを 質量分析計 に 入れないことで、検出器メンテナンスの 頻度 が 低下 • キャリーオーバーを排除 することで、リテンションタイ ムの 精度 が 向上 kCounts 600 White powder TSP sample introduction 1A 500 400 300 200 100 1 Search 100% 2 3 min 109 Acetaminophen 959/1000 NIST08 match 75% 80 50% 151 81 53 25% 108 0% Match 100% 14775 in REPLIB 109 NIST08 Acetaminophen CAS No. 103-90-2, C8H9NO2, MW 151 NH HO 75% O 80 25% わずか 数分で、白 い 粉末 がアセト アミノフェンと同定 されました 。 50% サンプルの 加熱脱着 : サンプルバイアルが TSP にロードされます。 迅速 で 信頼性 の高 い同定。 TSP と NIST08 ライブラリにより、 53 151 81 その 後、GC マルチモード注入口 に直接導入されます。 108 0% 50 75 100 125 簡単 に使用 できる 240 MS のイオ ン化 およびスキャンモードは、TSP を補完し、サンプルの 情報 を 迅速 に引 き出 すことを可能 にします。 150 m/z Agilent 240 イオントラップ GC/MS の詳細については、 www.agilent.com/chem/gcms:jp をご覧ください。 5 最先端 のイオントラップ 技術により、 フルスキャンで信頼性の高い定量データを採取 Agilent 240 イオントラップ GC/MS のトリプルレゾナン トスキャン 機能 は、きわめて 効率的 なイオン運動 (トラッ ピングおよび 放出) を可能 にすると同時 に、電荷 キャパ Counts 500 ジクロロジフルオロメタンセントロイド ジクロロジフルオロメタン 100 0 Counts シティを向上します。これにより、微量レベルなどの 幅広 い濃度範囲 で、信頼性 の高 い 検出 を実現します。 クロロメタンセントロイド 200 この 機器 の 優 れた 感度 は、固相 マイクロ抽出 (SPME) や インチューブ 抽出 (ITEX) といった 革新的 なオンラインサ ンプル 前処理 および 導入 テクニックの 使用 も可能 にしま す。これにより、分析を簡略化し、スピードアップするこ とができます。以下 のようなアプリケーションに 対応し ています。 クロロメタン クロロエタン 50 Counts 塩化ビニルセントロイド 塩化ビニル 500 100 0 kCounts ブロモメタンセントロイド 0.75 ブロモメタン 0.25 • 環境 サンプル中汚染物質の 微量レベルでの 検出および 0.00 kCounts 同定 トリクロロフルオロメタンセントロイド 1.5 • 食品 および 飲料中 の 汚染物質 および 天然成分 の 分析 トリクロロフルオロメタン 0.5 0.0 • 商品中 の 異物分析 1.25 1.50 1.75 2.00 minutes パージ&トラップサンプル 導入を用 いた 飲料水中 VOC の 検出 • 一般的 な 材料試験 など ( 標準 ガス0.2 ppb、1:100 スプリット) また、240 イオントラップ GC/MS では、数 か月にわたっ てチューニングとキャリブレーションを 維持 できます。 ダイナミックレンジ、精度、検出レベル、アプリケーショ ン 固有のチューニングなどに関 する QA/QC 要件 を 満 た すことが 可能 です。 * キャリブレーション 相関係数 (R 2) % RSD **MDL (pg) ヘキサクロロベンゼン 0.9989 5.1 3.5 プロパクロル 0.9953 7.3 1.2 アトラジン 0.9966 11.2 3.6 リンデン 0.9999 3.9 1.7 エンドリン 0.9997 12.4 1.7 ベンゾ [a]ピレン 0.9967 13.2 1.8 化合物 飲料水中半揮発性化合物 で広 いキャリブレーション 範囲と低 いメソッド 検出限界 (MDL) を実現 * キャリブレーション 範囲 : 10 pg∼10 ng **MDL は、10 pg レベルでの 7 回繰り返し注入の 標準偏差 をもとに 算出し、 99 % の 信頼水準 でスチューデント T 検定 により乗算しました 。 66 イオントラップ感度とスペクトルライブラリ検索 の 組み合 わせにより、 確実な定性結果を実現 Agilent 240 イオントラップ GC/MS を 使 えば、市販 のライブ ラリやユーザー 作成ライブラリを 活用し、微量レベルから高 濃度 までの同定 を円滑化 することが 可能 です。 下 の 例 では、1 pg レベルと 10,000 pg レベルの 1,2,4-トリク ロロベンゼンのフルスキャン EI スペクトルを採取しました。 2 つのスペクトルは良好な一致 を 示しています。NIST 検索に より、1 pg のレベルでも、945/1000 という優 れた 一致率 が 得られることが 示 されています。 NIST08 検索結果 : 複数の濃度について 信頼性の高 いスペクトルデータを実現 検索 100% 75% 50% 180 10,000 pg 1,2,4-トリクロロベンゼン NIST マッチ : 943 184 145 109 25% 147 74 0% 検索 100% 75% 180 1 pg 1,2,4-トリクロロベンゼン NIST マッチ : 945 145 109 25% 許容範囲 値 50 75 95 96 173 174 175 176 177 m/z 95 の 15 ∼ 40 % m/z 95 の 30 ∼80 % 24.78 40.69 100.00 6.23 1.46 61.00 8.61 99.53 6.47 ベースピーク m/z 95 の 5 ∼ 9 % m/z 174 の <2 % m/z 95 の >50 % m/z 174 の 5 ∼ 9 % m/z 174 の >95 % および <101 % m/z 176 の 5 ∼ 9 % 合格/ 不合格 合格 合格 合格 合格 合格 合格 合格 合格 合格 厳密 なイオン比 および 分離能基準 (EPA の BFB および DFTPP など ) が 要求 されるアプリケーション 固有のチューニングにおいて、簡単 かつ 確実 に 基準 を 満 たすことができます。 50% 74 m/z 184 147 0% マッチ 100% 75% Cl NIST 08 180 Cl 50% 145 184 147 109 25% 74 Cl 0% 25 50 75 100 125 150 175 m/z 変わりつづけるニーズを満たす柔軟性の高い構成 Agilent 240 イオントラップ GC/MS は、内部 イオン化モードおよび 外部 イオン化モードで 利用でき、他 のモードへ 簡 単 にアップグレードできます。さらに、CI や MS/MS へ低 コストでアップグレードすることも可能 です。こうした幅広 いイオン化や 走査 モードの 選択肢により、情報豊富 な 検出 を実現 するためのオプションが広 がっています。 内部 イオン化モード • • • • • • 外部 イオン化モード 低 いメンテナンス 頻度、 「ソースレス 」デザイン 優 れた EI フルスキャン感度 液体 および 試薬 ガスによる比類 のない PCI 感度 簡単 な 操作とメンテナンス EI と CI を同時 に同一分析内切り替え可能 MS/MS へのアップグレードが 可能 • • • • • • 革新的 な外部 イオン化ソース 優 れた EI フルスキャン感度 NCI、PCI、ハイブリッド CI の 各オプション パルスド自己洗浄ソース (EI および CI) 最適化 された 分析中 の自動 EI/CI 切り替え MS/MS へのアップグレードが 可能 イオントラップの 最先端技術 の詳細については、 www.agilent.com/chem/gcms:jp をご覧ください。 7 MS/MS への簡単 なアクセスにより、 より強力な分析パワーを実現 ターゲット化合物 が 120 種類未満 の 複雑 なサンプルマトリックスの 場合、イオントラップ MS/MS を 利用 すれば、 フルスキャンや SIM よりも優 れた検出下限 や 定量精度 が 一貫して 得られます。 EI または CI イオン化 とイオントラップ MS/MS を 組 み合 わせれば、より高 い 選択性 が 求められる分析に対応 で きる強力 なツールが 実現します。 MS/MS の利点 • • • • イオントラップ MS/MS の利点 優 れた 選択性 低 い 検出下限 分析結果 の 信頼性 が 向上 サンプル 精製 の 手間 が 軽減 • 経済的 – 同じアナライザハードウェアで MS および MS/MS に対応 – 同じシングルステージターボ分子ポンプ – MS/MS にいつでも簡単 にアップグレード 可能 • 感度 を 低下 することなく、フルスキャンプロダクトイオンスペクトルから より多くのスペクトル 情報を得 ることが 可能 標準 およびオレンジ 油中 のテトラジホンの フルスキャン 検出 標準 およびオレンジ 油中 のテトラジホンの MS/MS 検出 BENZENE, 1,2,4-TRICHLORO-5-[(4-CHLOROPH Ions: 159.0 kCounts 1A 20 標準 15 kCounts 20 1A 15 kCounts 20 1A 標準 10 10 15 5 5 10 0 0 kCounts 5 kCounts BENZENE, 1,2,4-TRICHLORO-5-[(4-CHLOROPH Ions: 159.0 12.5 2A 4 0 2A 10.0 3 kCounts オレンジ 油 7.5 オレンジ 油 2A 4 2 5.0 3 1 2.5 2 0 16.75 17.00 17.25 17.50 159 100% 17.75 1 分 18.00 81 100% 17.2 17.3 17.4 17.5 229 100%0 17.2 17.3 17.4 17.6 17.5 229 100% 17.7 17.8 分 229 100% 17.6 17.7 17.8 分 229 100% 95 標準 111 75% オレンジ 油 75% 標準 75% 75% 227 75% 50% 50% 50% 227 93 109 91 111 50% オレンジ 油 75% 159 50% 227 159 159 50% 227 161 97 356 25% 108 99 354 127 143 105 123 25% 85 231 131 175 80 358 146 159 25% 121 82 161 133 108 135 227 161 110 129 149 161 229 0% 150 200 250 300 350 400 m/z 161 201 175 200 150 200 250 300 350 400 m/z 228 0% 225 250 m/z 0% 100 228 25% 150 100 161 201 25% 0% 0% 227 159 25% 150 175 200 225 250 m/z 150 175 200 225 250 m/z 0% 150 175 200 225 250 m/z MS/MS では、マトリックスの 排除 により、クリーンなベースライ マトリックス中 では、バックグラウンドノイズにより、検出レベルに 悪影響 が 生じています。スペクトルマッチも、巨大 マトリックスイオ ンが 多すぎるために、うまくいっていません。 ンと優 れたピーク形状 が 得られています。これにより、微量成分 の 定量 の 信頼性 が 向上します。また、明確 なスペクトルマッチに より、同定 の 信頼性 も高 まります。 8 より多くのイオンを捕捉および比較して、 同定の 信頼性を向上 トリプル四重極 イオントラップ 検索 100% 132 75% MS/MS サンプルスペクトル 146 119 25% 160 133 162 CID 206 メタキシル 121 50% 162 132 174 2 MRM トランジション 0% メタキシル マッチ 100% CAS No. 57837-19-1、C15H21NO4、MW 279 プロダクトイオン 比 にもとづく定量 Qualitative decision based upon two product ion ratios 132 75% 162 O 121 50% O N O Ratio 1: 245/109 Ratio 2: 125/109 MS/MS ライブラリスペクトルO メタキシル146 25% 119 160 174 0% 120 130 R.Match: 919、F.Match: 897 140 150 160 170 m/z この 例 は、イオントラップ MS/MS では、感度 を 低下 させずに、ライブラリ検索可能 なフルスキャンプロダクトイオンスペクトルが 得られることを示しています。イオントラップシステムとトリプル 四重極システムのいずれにおいても、CID の 際 にプレカーサイオン (メタキシル、m/z 206) を複数のフラグメントに断片化しました。トリプル 四重極 MRM 分析ではわずか 数個 ( 通常 は 2 個 か 3 個 ) の イオンを検出するのに 対し、イオントラップでは、フルスキャンプロダクトイオンスペクトルが 得られました。 フルスキャンと MS/MS の切り替えにより、あらゆる分析要件に対応 kCounts 4 EP 107.0 (50:360) 80 70 EI フルスキャン 4-EP 60 50 40 30 20 10 0 kCounts 125 4 EG 137.0 (50:360) 100 EI フルスキャン 75 4-EG 25 0 TCA 167.0+169.0 (196.0>150:210 [70.00V]) 1.5 TCA EI/MS/MS 1.0 0.0 10 時間 : 5.00-11.40、EI フルスキャン 11 12 キャリブレー ション 範囲 単位 R2 4-EP フルスキャン 100 ∼2500 PPB 0.9996 4-EG フルスキャン 100 ∼2500 PPB 0.9997 TCA MS/MS 1∼25 PPT 0.9988 この 例 では、フルスキャン EI により、高濃度 の 4-EP と 4-EG を 分析しました。TCA 検出では、EI/MS/MS に切り替えま した。EI/MS/MS では、4-EP と 4-EG の 10 万分 の 1 の 濃度 の 化合物 を、同じ分析 で 定 量 することが 可能 です。分析 は SPME サンプリングによりおこないました。 0.5 9 検出モード ワイン品質分析 の 例 : トリクロロアニソール (TCA)、4-エチルフェノール (4-EP)、4エチルグアイヤコール (4-EG) は、いずれもワインの 香りや 味 の 劣化 に関与しています。しかし、TCA は微量レベルでのみ 許容 されるのに 対し、4-EP と 4-EG は高 い濃度 になった場 合 に望ましくない 影響 が 生じます。 50 kCounts 2.0 化合物 分 時間 : 11.40-14.00、EI/MS/MS Agilent 240 イオントラップ GC/MS の詳細については、 www.agilent.com/chem/ gcms:jp をご覧ください。 9 感度を 100 倍に高める 低圧化学 イオン化 (CI) 機能 液体 CI 試薬 Agilent 240 イオントラップ GC/MS では、統合型 の 構成 で 低圧 CI に簡単 に切り替え、化合物同定 の 幅 を広 げる ことが 可能 です。1 回 の 分析 における切り替 えも可能 で す。これにより、以下 のことが 実現します。 • 高圧ソースを用いた 外部 イオン化 MS システムに比べ 、 50 倍 から 100 倍 の CI 感度 が 実現 • 化合物 の 選択性 が 向上し、バックグラウンドノイズが 減少 ≤ 5 mL/ 週 簡単 低 コスト • 少量 の 液体 CI 試薬 で 分析可能 なため、ランニングコ 選択的 ストを 低減 • ガスボンベを 使用しないことにより、安全性と利便性 便利 安全 が 向上 スペクトル 1A BP : 183 (4457=100%)、1pg-100split.sms kCounts 7.983 分、スキャン : 740-742、50:400、イオン : 1268 us、RIC : 12684、EBC 183 100% イオン 183 benzophenone Ions: 183.0 優 れた PCI 感度 : CI フルスキャン感度 は EI に匹敵 する レベルです。そのため、検出下限 を悪化 させずに、モー ドを 簡単 に切り替 えて、選択性 を 最適化 することがで きます。 75% 3.0 イオン 183 2.5 50% 2.0 1.5 25% S/N : 289 184 0% 1.0 50 100 150 200 250 300 350 400 m/z 0.5 0.0 7.0 7.5 8.0 8.5 1 pg ベンゾフェノン、メタノール CI 9.0 分 ハイブリッド CI : 究極 の試薬 イオン選択性 ハイブリッド CI は、以下 のような 独自の 組 み合 わせで 構成 されます。 • CI 試薬 イオンを 生成 する外部ソース • CI 試薬 イオンによる高効率 の内部サンプルイオン化 Agilent 240 イオントラップ GC/MS は、液体 CI 試薬 を 装着し、イオントラップアナライザで反応させることのでき る唯一 のイオントラップ MS です。この 機能 により、まったく新しい 試薬や反応 を 利用 することが 可能 になり、選択 性や 低 pg 感度 の 新たな可能性 が 開 かれます。 10 CI/MS/MS により最適なプレカーサイオンを選択し、 選択性と感度を向上 CI スペクトルは、プロトン化分子 イオンや高 m/z フラグメントイオンといった 1 つか 2 つの高強度イオンにより左右 されま す。これらの高 m/z CI イオンは、分析対象化合物 を構成 するすべて (またはほとんど) の成分を MS/MS 解離 プロセスへ運 びます。 一般 に、プレカーサイオンの m/z が 高くなると、MS/MS 検出 の 選択性 が 向上し、フルスキャンプロダクトイオンスペクトル の 情報量 が増加します。プレカーサイオンの 強度 が 高 いと、検出下限 も向上します。 112 100 EI フルスキャンスペクトル 50 41 55 43 29 27 0 分子 イオンの 強度 が 低 い (m/z 182) うえに、複数の高強度 フラグメントイオ ンが 存在しないことから、明確 なジェオスミンのスペクトルが 得られていま せん。マトリックスが 存在 する場合、同定 は 難しくなります。 OH 31 20 30 67 69 39 42 40 45 40 53 57 51 50 58 60 65 81 79 68 71 77 70 73 78 80 70 84 97 95 93 91 94 98 92 90 125 108 105 100 110 149 121 119 120 164 167 135 139 130 140 150 160 170 182 180 190 CI フルスキャンスペクトル 165 100% 75% この 例では、メタノール PCI により、特徴的 な強 いベースピーク (M+H – H2O)+ が 生成 されています。このプレカーサイオンは、弱 い EI 分子 イオンや 低質量 EI ベースピーク (m/z 112) よりも望ましいものです。 50% 109 25% 163 95 0% 80 90 100 110 120 130 140 150 170 m/z 160 CI/MS/MS スペクトル 109 100% m/z 165 プレカーサイオンの CID は、同定確認 のためのさらなるスペクトル 情報を提供します。また、m/z 109 プロダクトイオンのレスポンスを 使用 する 75% 50% 95 ことで 検出 を 向上 させます。これにより、 キャリブレーション 範囲 0.5 ppt∼ 50 ppt のジェオスミンにおいて、0.998 という相関係数 (R 2) が 得られます。 この 結果 は、水 サンプルの SPMEサンプリングを用 いたサンプル 濃縮、分離、 検出 の 効果 を 示しています。 165 25% 166 81 0% 80 90 100 110 120 130 140 150 160 170 m/z 情報量を最大限に EI/MS/MS kCounts 400 内部 モードでは、イオン化 (EI および CI) と 走 査 (フルスキャンおよび MS/ MS) の 複数のオプションを用 いて、定 量 および 定性 に 関 する 情 報 量 を 向上 させることができます。同一 の 分析中 に複数 のオプションを用 いることも可 能 です。 CI/MS/MS 300 EI/MS/MS CI/MS 200 EI/MS CI/MS/MS/MS EI/SIS 100 0 5 Seg 2、EI/FS、時間 : 4.00-5.60 346 7 6 Seg 3、EI/MSMS 477 Seg 4、CI/MSMS 8 Seg 5、CI/FS 587 Seg 6、EI/MSMS 9 Seg 7、CI/MS73、時間 : 8.25-9.50 714 819 11 10 分 Seg 8、EI/SIS 時間 : 9.50-1 1001 Scans 2 つのデータハンドリングの選択肢を備えた シングルポイント機器コントロール Agilent MS Workstation ソフトウェアは、Agilent 240 イオ ントラップ GC/MS システムに加 えて、7890 シリーズ GC MS Workstation ソフトウェアの 機能 とそのアクセサリ類 についても、便利 なシングルポイント コントロールを可能 にします。 標準および カスタムレポートの 作成 おもな 特長 : • エキスパートにも 初心者にも対応 する簡単 な 操作 定性的データ解析 • 設定、自動化、取り込 み、処理、結果レビューを簡単 に する直観的 なナビゲーション 定量的データ解析 • 完璧 な 定性 および 定量処理とレポート作成 • GC および MS データの同時取り込 みにより、特定の 化合物 クラス (窒素 やハロゲンなど) の 検出 が 可能 自動コントロール • 重要な 機器機能に関 する幅広 い診断およびレポート GC および MS コントロール 作成機能 • 簡単 なファイル 管理、印刷、リモートアクセスを可能に する充実したネットワーク機能 • 21 CFR パート 11 コンプライアンスに対応 するアクセス コントロールとオーディットトレイルソフトウェア MS Workstation は 、GC 、ALS 、 MS のコントロールと自動化 に MS Workstation を使 えば 、あらゆる動作構成やモードを機器コントロール ページから簡単 に設定、チューニング、最適化 できます。 完全対応しています。 12 あらゆるデータハンドリングのニーズに 対応 : Agilent MS Workstation ソフトウェアは、幅広 い定性的 データレビュー、市販 および ユーザーベースライブラリの 検索、AMDIS デコンボリューションなどの 機能 を搭載しています。信頼性 の 高 い定量結果作成機能 の ほか、標準レポートや 各業種 に特化したレポートの 作成機能 も 幅広く用意しています。 データコントロールの第 2 のオプション : Agilent MassHunter ソフトウェアによるデータ処理 MassHunter ソフトウェアでは、MS Workstation により採取された データファイルを、自動ファイル 変換後 にシームレスに処理 すること ができます。このソフトウェアを 使 えば、以下 のことが 可能 です。 • 化合物 クロマトグラム一覧機能、結果 のダイナミックリンク、 MassHunter ソフトウェアの 機能 レポート作成 自動定性的 データ解析 カスタマイズ 可能 な 画面 などの 機能 により、生産性 を向上 • すべての Agilent MS プラットフォーム (GC、LC、ICP) で 一貫した ソフトウェアを導入することで、生産性 を向上し、トレーニング 時間 やコストを 軽減 • GC 検出器 およびイオントラップ MS で 得られたデータを処理 自動定量的 データ解析 MSWS • 統合型デコンボリューションツール、リテンションインデックス データ、統合型ライブラリにより、未知物質 を 確実 に分析 データファイルを MassHunter フォーマットへ 変換 • NIST、Wiley ライブラリ、Agilent リテンションタイムロッキング (RTL) データベースを用 いた EI スペクトル 検索 を実行 Agilent 240 GC/MS イオントラップ用のソフトウェアオプションの詳細については、 www.agilent.com/chem/gcms:jp をご覧ください。 13 不活性 なサンプル流路 の 構築により、 確実な GC/MS 分析を実現 複雑 なマトリックス存在下 で、より微量 な分析を実現 するには、対象となる化合物 が 確実 に検出器 に到達 することが 求められます。 疑 わしい 結果 によって分析 の 繰り返しや 確認 が 必要 になれば、貴重 なリソースが 無駄 に使 用され、生産性 が 低下し、収益性 が 損 なわれます。さらに、活性対象化合物 の 量 がわずか であれば、分析 するサンプルが 残っていない可能性 があるため、再分析 さえもできないこ とがあります。アジレントは不活性 なサンプル 流路 により、確実 な分析を可能 にします。 Agilent J&W ウルトライナート GC カラム サンプル データ セプタム 固定相 -Si-O-H -Si-O-H -Si-O-H -Si-O-H -Si-O-H -Si-O-H 不活性処理 -Si-O-H -Si-O-H -Si-O-H -Si-O-H -Si-O-H -Si-O-H ウルトライナート GC ライナ -Si-O-H イナートスプリット/ スプリットレス 注入口 フューズドシリカ 表面 イオン源 GC カラム内部 ガラスウール ポリイミド外部コーティング GC/MSD (またはその他の検出器) リテンションギャップ ウルトライナート ゴールドシール 不活性を確保するトータルアプローチ : アジレントの利点 GC 業界トップの 測定機器メーカーとして、アジレントは、 サンプルに 接触 するすべての 表面 をより確実 に 不活性 に できるという独自 の 強 みを 持 っています。したがって、 お 客様 は、今日の 分析 に求められる ppb (または ppt) の 検 出レベルを 達成 することも可能 になります。 • ウルトライナートゴールドシールは、金 メッキの上に施 された不活性処理 により、最 も 不活性 な 表面と最高品 質のシールを実現します。 • 不活性処理 を施した UltiMetal Plus フレキシブルメタ ルフェラルはキャピラリ・フロー・テクノロジーのフィッ ティングに 対応しているため、さらに少ないトルクで 漏 れのないシールを容易にし、カラム破損 のリスクを 軽減 します。 • Agilent J&W ウルトライナート GC カラムは業界で 最 も 厳しい 試験 プローブを 使用してテストされているため、 一貫したカラム不活性度ときわめて低 いカラムブリード が 保証されます。 • ガスクリーンフィルタシステムは極 めてクリーンなガス を提供し、カラムの 損傷 や感度 の 低下 を 軽減して、ダウ ンタイムを 短縮します。 • アジレントのウルトライナートライナを 使用すると、注 入口内部 で 化合物 を 分解 させることなく、サンプルを カラムに確実 に 送ることができます。 • GC 検出器 によってアプリケーションに 必要 な選択性と 感度 が 実現します。統一されたプラットフォームでデー タを 処理 することができます。 • 不活性化されたスプリット/スプリットレス注入口 (オプ ション) が、サンプル 経路 の 不活性度 をさらに向上させ ます。 14 納入されたら、すぐに測定。 設定済みの GC/MS アナライザ アジレントの GC/MS アナライザは、納入後すぐに分析を開始できるように 出荷時 にアプリケーションに応じたテストがされています。 そのため、装置 の立 ち上 げに要 する時間 が 短縮 できます。 アジレントのアナライザは 単 なる 機器 ではなく、 キャピ ラリ・フロー・テクノロジーやターゲット 化合物 データ ベースなどの 高度 な 技 術 を 組 み 込 んだトータルワーク フローソリューションです。お 客様固有のアプリケーショ ンに合 わせてシステムを 最適化 することができます。 各アナライザは、分離機能 を事前 に確認したうえで 納品 されます。これにより、設置 の 完了と 同時 にシステムバ リデーションを 開始 できるため、 メソッド 開発 コストを 最大 で 80 % 削減 できます。 アプリケーションに合 わせて 最適化 されたカラムと消耗品 アプリケーションの設定 カスタマイズされた レポート 作成 トレーニングおよび コンサルティング 充実した試料導入装置のラインナップ ニーズにあわせてお選 びいただけます Agilent 7890B GC は、液体、ヘッドス ペース、パージ&トラップ、ガス、固体 と いった、 さまざまなサンプルに 対応 す る試料導入装置 をサポートしています。 サーマルセパレーション PAL オートサンプラ プローブ (TSP) Agilent 7697A ヘッドスペースサンプラ Agilent 7693 自動液体 サンプラ アジレントの GC/MS ラインナップについては、 www.agilent.com/chem/gcms:jp をご覧ください。 15 困難 なアプリケーションに対応する アジレントのサンプル前処理ツール、 カラム、消耗品 充実したサポートをお約束 する アジレントのサービス 単一機器 のサポートにもマルチラボ、マルチベンダーのサ ポートにも対応 する Agilent アドバンテージサービスプラン は、問題の迅速な解決や稼働時間の向上、リソースの最適化 を支援します。サービスの対象範囲は、以下 のとおりです。 クロマトグラフィ分野 の 世界的 なリーダーであるアジレン トは、業界最高の 機器だけでなく、きわめて革新的 な GC カ ラム、消耗品、サンプル前処理 ツールも 提供しています。 すべての 製品 は、経験豊富 なアジレントのデザインチーム により設計 および 選択 され、きわめて厳しい 仕様 に準じて 製造 され、幅広 い 厳格 な 条件 のもとでテストされています。 • 信頼 できる動作 を 確保するオンサイト点検 Agilent Bond Elut SPE 製品 は、複雑 なマトリックスから干 渉 や 分析対象化合物 を 選択的 に 除去します。幅広 い 吸 着 剤 の 選択 肢 が 提 供 されています。業界最高 の QuEChERS キットをはじめ、30 以上のフォーマットで、40 を 超 える 相 を揃 えています。 • 生産性 を 最大限 に高 めるリモート診断とモニタリング • アジレント 製 およびそれ 以外 の 機器 に対応 するトラブル シューティングと修理 サービス • 業界有数の 法規制対応 サービス • エキスパートによるコンサルティングとトレーニング Agilent J&W ウルトライナート GC カラムは、これまでに Agilent バリュープロミス ― 10 年サポートのために ない 高 いカラム不活性化技術 を実現したカラムで、より優 れたピーク形状と S/N 比 が 得られます。一貫したカラムの 不活性 さときわめて低 いカラムブリードにより、 これまで 分析 が 困難 だった、酸、塩基、および 他 の 活性化合物 の 微 量分析を、最高 の 信頼性 で実現 することが 可能 です。 アジレントの 製品 は 販 売 終了後、7 年間 の 修 理部品保 有 をお 約束しています。しかし、多くのお 客様 は 10 年間 のサ ポートを 希望されています。そのためアジレントは、アセッ トマックスと呼 ばれるベストエフォートの 年間保守契約 を 組 み合 わせることで、10 年間 のサポートを提供しています。 アセットマックスが 適用 できない 機器 に関しては、10 年間 に 満 たない 年数 に 応じてその 価値 を提供 する、バリュープ ロミスプログラムを 適用 させていただきます。アジレント は安心 な購入を 約束 するだけでなく、お 客様 の 投資 が 長 い 目で見て価値 のあるものとなるように支援しています。 VF-ms (Factor Four)、DB-ms、HP-ms などの Agilent J&W “ MS グレード”GC カラムは、きわめて広 い 選択性、堅牢 な 性能、低 いカラムブリードという特徴 を 備 えています。 シリンジおよびシリンジレスフィルターは、さらなる分析を 必要とするサンプルを 浄化します。 詳細情報 Agilent 240 イオントラップ GC/MS の詳細 については、 ホームページをご 覧 いただくか、 カストマコンタクト センタまでご 連絡ください。 www.agilent.com/chem/gcms:jp 0120-477-111 本書 に記載 の 情報 は、予告なく変更されることがあります。 アジレント・テクノロジー 株式会社 © Agilent Technologies, Inc. 2013 Printed in Japan August 12, 2013 5990-7640JAJP 16