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2月号(PDF形式、 9.6Mバイト)

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2月号(PDF形式、 9.6Mバイト)
2010
F E B R UA RY
2
本印刷物は、Adobe 社 Acrobat により作成した PDFです。
All Rights
Reserved,Copyright
©2010,Hitachi,Ltd.
©2010,Hitachi,Ltd.
All Rights
Reserved,Copyright
中華人民共和国
上海
黄龍
2010
F E B RUA RY
香港
台湾
2
2 はいたっくITウォッチ
3 はいたっくるぽ
REACH規則
化学物質データベースとWeb情報提供システムで
お客さまサービスと企業競争力の強化を実現
̶ 株式会社 プライムポリマー ̶
7 ソリューション&サービス・ケーススタディ-1
積層RFIDタグを活用した
「蔵書点検システム」
で
蔵書約80,000冊の点検作業を大幅に効率化
̶ 国立大学法人 東北大学 ̶
̶ 富井義夫の世界遺産の旅 ̶
争艶彩池
(中華人民共和国/黄龍)
四川省の東北部に位置し、棚田のような湖沼群
9 ソリューション&サービス・ケーススタディ-2
「電子自治体共通基盤ソリューション」
を適用し、
111校・園を結ぶ大規模LANを中心としたICT基盤を構築
̶ 江戸川区教育委員会 ̶
が独特の景観を作り出している
「黄龍」。連なる
3400もの湖沼は、
まるで龍のウロコのように見え
る。池の堤や争艶彩池など固有の景観は、
この
地の自然が生み出したもの。
石灰分をたっぷり含
んだ山の水が傾斜にそって、落ち葉や小枝を固
め、長い時間をかけて作られる。訪れたのは秋だ
11ソリューション&サービス・ケーススタディ-3
日立のシンクライアントソリューションを導入し、海外拠点を含めたオフショア開発体制を強化。
パソコンとのコスト差を4年で逆転できると試算
̶ 株式会社 損害保険ジャパン ̶
̶ 株式会社 損保ジャパン・システムソリューション ̶
が、思いがけず雪化粧をしていた。神秘的な風景
ひ すい
に浮かび上がる翡翠色の水が、
仙境を思わせる。
13 トラベルウォーキング 第85回 15 OPEN MIDDLEWARE
文豪たちの息づかいが聞こえる街
文京区・本郷、
千駄木、
根津を歩く
(東京都文京区)
仮想環境とSOAへの対応を強化し
企業競争力向上を支援する
SOAプラットフォーム
「Cosminexus」
19オープンミドルウェア・ケーススタディ
情報共有と効率化をめざし、
基幹システムを刷新。
約1,000ものバッチジョブ運用の安定稼働と運用効率アップを支える
「JP1」
̶ 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 ̶
21プラットフォーム&ソリューション・ケーススタディ
次世代の金融ビジネスを支える共通基盤として日立の
「BladeSymphony」
を採用。
高い信頼性を確保しつつ、
ITの戦略的活用を推進
̶ 株式会社 静岡銀行 ̶
̶ 静岡コンピューターサービス株式会社 ̶
23 IT's eye ラボラトリー・レポート
手の動きだけでデジタル機器を操作できるジェスチャーユーザーインタフェース
(デザイン本部)
25 プラットフォーム&ソリューション-1 26 プラットフォーム&ソリューション-2
発 行 日 2010年2月1日 通巻513号
発 行 株式会社 日立製作所 情報・通信システム社
情報・通信グループ お問い合わせ
経営戦略室 uVALUE・コミュニケーション本部
TEL
(03)
5471-8900
(ダイヤルイン)
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号
日立大森第二別館
印 刷 日立インターメディックス株式会社
1
さらなる小型化と静音性でオフィス環境を快適に
小規模オフィス向けタワーサーバ
「HA8000/TS10」
写真家
富井 義夫
I/Oスロット拡張装置で
大規模基幹システムの統合にも対応
BladeSymphony BS2000
Photographer ・ Tomii Yoshio
■ ホームページにて
「フォトギャラリー世界遺産」
を掲載中
http://www.tomiiyoshio.com/
はいたっく2010 -2
All Rights Reserved,Copyright ©2010,Hitachi,Ltd.
はいたっく誌情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/hitac-magazine/
本誌は、環境に配慮し植物性大豆インキを使用しています。
REACH 規則
19
グローバルに強化が進む環境規制
ワ ン ポ イ ン ト解説
地球温暖化や、製品に含まれる有害化
貫した化学物質管理業務を実現する化学
ケミリューション
プロ
物質統合管理システム
「Chemilution -Pro」
、
学物質などが世界的な関心事となる中、企
国内外の法規条文と含有化学物質をひも
付け、容易に検索できる法規検索サービス
エコアシスト
、
すべての現場から環境
問われる時代となってきました。環境規制に 「EcoAssist -ASP」
業にも環境に対する社会的責任が厳しく
REACH規則
2007年6月に施行されたREACH ※1
対する積極的な取り組みで先行している
側面情報を収集・分析し、
積極的な環境負
規則は、
EU
(欧州連合)
域内において
EUでは、
自動車廃棄物の削減をめざした
化学品を年間1トン以上製造または輸
ELV 指令や、電機・電子機器に含まれる
荷改善策を支援する環境情報収集システ
ム「EcoAssist - Enterprise」
などを用意。
こ
入する事業者に対し、欧州化学品庁
有害化学物質を使用制限するRoHS※4指
れらのシステムを導入いただくことで、環境
への物質の登録、評価を義務づけ、
さ
らに発がん性など健康・環境に影響を
与える懸念があるSVHC ※2(高懸念
物質)
については認可、禁止などの制
限を設けた規則です。市場に安全な
化学物質を流通させる証明責任が義
務化されたことで、企業には膨大な含
有化学物質の管理やリスク評価を行
うことが重要な課題となっています。
※1 Registration, Evaluation, Authorization and
Restriction of Chemicals
※2 Substances of Very High Concern
※3
令、規制物質の抜本的な見直しと、対象を
経営に求められる要件を迅速かつ適正なコ
物質から成型品まで拡大したREACH規則
ストで実現することが可能となります。
などを次々と打ち出しています。
近年では米国や中国も、EUにならう形
で含有化学物質に関する法規制を一段と
長年の実績とノウハウから生まれた
環境情報ソリューション
強化。
日本でも
「化学物質審査規制法」が
日立の環境情報ソリューションは、
みずか
2009年に改正され、
従来、
特定の化学物質
らがモノづくり企業である日立グループの幅
に限られていた製造・輸入数量の届出義
広い実業と40年近くにもわたる環境活動の
務が、すべての既存化学物質へと拡大す
中から誕生しました。
日立は持続的成長が
ることになりました。
可能な社会を実現するため、
製造業を中心
これら国内外で強化が進む法規制と、
取
に幅広い業態を持つグループ企業に対し、
引先からのグリーン調達要求に対応するた
化学物質管理やグリーン調達、
環境情報集
め、
いま原材料メーカーでは、
膨大な数にの
計などのシステムを多数導入。
そこで実証さ
ぼる含有化学物質情報を詳細に収集・管理
れたシステムや蓄積されたコンテンツ、
多くの
し、
サプライチェーン上で迅速に開示・伝達
経験に基づく専門的なコンサルテーションな
幅広い企業に向けた環境経営
することが避けられない課題となっています。 どを駆使し、
の
「見える化」
を支援するワンストップサービ
ス体制を構築しています。
環境経営に求められる要素を
トータルに支援
しかしこれまで化学物質を含有する原料
極的な環境マネジメントの実践は、
取引先や
や製品の情報は、企業内で分散管理され
コンシューマーからの信頼獲得と、
競争力の
ているケースが多く、製品安全データシート
さらなる向上を図る絶好のチャンスです。
国
※6
(MSDS )やGHS ラベルの作成、取引
内外で広がる環境規制への戦略的な対応
先への調査報告などに多大な労力とコス
と、
付加価値の高い環境経営の実現をめざ
トが発生していました。
また今後、国内外で
すお客さまの取り組みを、
日立は環境情報ソ
日々更新される法規制の内容と、多様な化
リューションで積極的に支援してまいります。
学物質との適合性をすべて把握していくこ
※3
※4
※5
※6
※5
日立グループの取り組みから生み出される
環境情報ソリューション
お 客さま
協創
企業経営における環境規制の順守と積
とも非常に困難な作業になっていくことが予
日立化学物質管理ソリューション
パッケージソフト
ワンストップサービス
コンテンツ
先行販売
ノウハウ
多業種への
納入実績に
よるノウハウ
そこで日立は、
グローバルに広がる各種
環境規制への対応と、環境経営の実現に
日立グループの幅広い実績・豊富なノウハウ
日立グループ
での
実業ノウハウ
想されます。
専門部門・
メンバーに
よるノウハウ
IT基盤(サービスプラットフォーム)
End of Life Vehicles
Restriction of Hazardous Substances
Material Safety Data Sheet
Globally Harmonized System of Classification and Labelling
of Chemicals
よる企業価値向上を支援する環境情報ソ
リューションを提供しています。代表的なラ
インアップとしては、化学物質データベース
で企業内の情報を統合し、文書管理や法
(株)
日立製作所
情報制御システム社
MES・環境システム部
主管技師
上席コンサルタント
化学物質アドバイザ
小林 史朗
規制チェックなど多彩なサブシステムで一
はいたっく2010-2
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2
大阪工場
私たちの身近なところで使用されているポリプロピレン
ポ プ
(左)
( )
とポリエチレン
ポ
(右)
( )
化学物質データベースとWeb情報提供システムで
お客さまサービスと企業競争力の強化を実現
株式会社 プライムポリマー
http://www.primepolymer.co.jp/
さまざまな化学物質を取り扱う企業には、
REACH規則※1やGHS※2勧告などの法規制、
サプライチェーンからの
グリーン調達要求などを背景に、
よりきめ細かな情報収集と情報管理、
情報開示が求められています。
そこでポリプロピレンとポリエチレンで国内最大手の製造メーカーである株式会社 プライムポリマー
(以下、
プライムポリマー)
は、
これまで社内に分散していた化学物質情報を一元管理するデータベース
(DB)
と文書管理システムを構築。
さらに社外への情報提供システムと連係させた先進的な化学物質の統合管理システムへと発展させました。
日立はその導入コンサルティングからシステム構築までをトータルに担い、
同社の業務効率向上と環境経営の推進を強力にサポートしています。
※1 Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals規則:
すべての化学物質を用途別に登録してリスクを評価し、安全性を確認できたものの輸入・販売・使用を許可し、高リスクなものについては認可と制限の対象とするEUの法令
※2 Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals:
グローバルなサプライチェーンにおいて化学物質を取り扱うステークホルダーが有害性情報を容易に理解できるように、MSDS※3
(製品安全シート)
やラベルなどの表示を標準化するための世界共通ガイドライン
※3 Material Safety Data Sheet:事業者が化学物質や製品を出荷する際に、
それらに関する情報を提供するシート
株式会社 プライムポリマー
品質保証室長
植野 光平
3
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氏
USER PROFILE
株式会社 プライムポリマー
本 社:東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター
設 立:2005年4月1日
資 本 金:200億円(三井化学65%、
出光興産35%)
従業員数:1,010人(2009年3月末現在)
や複数部門で分散管理されている状態でした。
ポリオレフィン事業のリーディングカンパニー
「このため、情報収集と各種文書の作成は手作業に頼らざる
を得ず、年間4,000件にのぼるお客さまへの情報提供に、非常に
三井化学株式会社と出光興産株式会社の包括的提携の一
手間と時間がかかっていました。
そこで2006年、
こうしたデータの
環として2005年4月に設立されたプライムポリマー。同社は、三
一元管理と業務効率の向上を図るため、化学物質情報のDB化
井・出光の両社がそれぞれグローバルに展開してきたポリオレ
とシステム化を支援してくださるパートナー選定に着手したので
※4
フィン 事業を、生産・販売・研究のすべてにおいて統合し、事
す」
(植野氏)。
業規模の拡大と事業価値の最大化を図ることを大きな使命とし
※4 エチレン
(オレフィン)系炭化水素の重合体のこと。
ポリエチレン・ポリプロピレンも含まれる
ています。
袋や容器などに多用される代表的な熱可塑性樹脂である
「ポ
環境関連ソリューションの総合力を評価
リエチレン」
と、透明性や電気絶縁性に優れ、合成樹脂や合成繊
維に用いられる
「ポリプロピレン」
の供給では国内最大となる同社
の生産拠点は、関東・近畿・中国の国内5か所に広がっており、
「化学物質管理に精通した人材と、
ゼロから作る必要のない
北米(米国・メキシコ)やアジア
(タイ・インド)、中国、欧州でも生
システム基盤、
そして業務プロセス改革も含めたコンサルティング
産・供給体制を拡大しています。
力̶̶これらをトータルに保有するベンダーは日立さんしかありま
「当社は、
お客さまに対して卓越した製品・技術・サービスを安
せんでした」
と語るのは、品質保証室 室長付の井實 利和氏。業
定的・持続的に提供し、最も信頼される
“プライム ソリューション
務部 情報システムグループの重永 洋平氏も、
「化学物質DBを
パートナー”
となることを企業理念としています。
そのため近年、
さ
基盤とした日立さんのシステムには、
われわれが求めていた基本
まざまな法規制やグリーン調達の進展などで、
ますます重要性が
的な機能がそろっていただけでなく、
当社の基幹システムである
高まっている化学物質管理においても、価値ある情報を正確か
SAP® ERPなどとも柔軟に連係できる点が大きな魅力でした」
と
つタイムリーに提供できる基盤づくりを進めてきました」
と語るのは、
続けます。
品質保証室長の植野 光平氏。
製造業として幅広い業態を持つ日立グループは、持続的成長
プライムポリマーでは従来から、有害化学物質の不含有など
が可能な社会を実現するため、以前から化学物質管理やグリー
を証明する品質証明書やMSDS(製品安全シート)、
同社独自の
ン調達、環境情報集計などの環境関連ソリューションに力を注ぎ、
品質保証や契約内容を記した納入仕様書などを、
お客さまから
その成果をグループ内だけでなく、
お客さま企業にも数多く提供
の要求に応じて提供する体制を整えていました。
しかし、2つの企
してきました。
そこで実証されたシステムや蓄積されたコンテンツ、
業の事業部門が統合された経緯から、設立当初は業務プロセ
豊富な経験に基づくコンサルテーションなどの総合力が、
プライム
スが統一されておらず、化学物質や原材料の情報源も各工場
ポリマーにも高く評価されたのです。
株式会社 プライムポリマー
品質保証室 室長付
株式会社 プライムポリマー
業務部 情報システムグループ
株式会社 プライムポリマー
生産・技術部 生産管理グループ 品質管理チーム
井實 利和
重永 洋平
塩見 正晴
氏
氏
氏
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4
マーは以前から、
プライムビジネスネット
(PBN)
と呼ばれる会員制
一元化されたDBに加え、
文書管理システムや
規制チェックシステムも提供
のオンライン情報提供システムを立ち上げており、
さまざまな製品
日立は、業務プロセスとIT活用を最適化するためのコンサル
注などの機能を提供することで、お客さまの業務効率向上を支
ティングから、
日立グループ内のケミカル関連企業と共同開発した
援してきました。
情報や原料情報に加え、
お客さま固有の取引情報、
オンライン発
化学物質管理システムをベースとしたシステム開発までをトータル
そして今回のプロジェクトでは、
新たに構築された化学物質DB
に支援。企業内に分散していた化学物質や1次/2次原料、製品
とこのPBNを連係させることで、
より鮮度の高い情報開示と、
従来
/半製品などの情報を、
多彩なデータエントリーの仕組みを介して
は紙ベースだった納入仕様書などもWeb上で締結でき、
さらに
PRIQ(PRIme Quality data management system)
と名付け
検索・ダウンロードできる新機能が提供されるようになったのです。
られたDBへ容易に一元化できる機能を実現しました。
これにより
「これまでは、お客さまごとに異なる納入仕様書の作成・締結
従来は、化学便覧などの紙資料や、各部門に散在していた
に多大な労力と時間がかかっており、通常業務の大きな足かせ
MSDSなどから手作業で収集していた情報が、化学物質名を画
になっていました。
しかし化学物質DBとPBNとの連係によってそ
面にインプットするだけですばやく検索できるようになったのです。
れらの作業がほぼ自動化され、負担が大幅に軽減されました」
と
さらに、
それらの情報とひも付けられた各種文書を検索・活用
語るのは、生産・技術部 生産管理グループ 品質管理チームの
できる文書管理システムや、DB情報に対する法令チェックを実
塩見 正晴氏です。
そのバックグラウンドでは従来、工場やサプラ
施する規制チェックシステム、品質証明書や納入仕様書などの
イヤーなどから紙ベースで提供されていた化学物質情報が、
作成システムもトータルに連係。一連の化学物質管理業務を効
Excel®などの電子データでアップロードされ、DBと自動連係でき
率的かつ高精度に行うためのインフラ構築に成功したのです。
るようになった仕組みが大きな威力を発揮しています。
以前なら入手までに数週間はかかっていた納入仕様書が、
SAP® ERPで管理された出荷実績とも連係しながら、PBNから
プライムビジネスネットと化学物質DBを連係
リアルタイムにダウンロードできるようになったため、
「お客さまに
とっても利便性が高まり、
ビジネススピードの向上に大きく寄与し
井實氏は、
「システム化にあたり最も注力したのが、
われわれと
ています」
と喜ぶ塩見氏。
また植野氏も、
「日立さんのシステムには、
お客さまがWebサイト上で最新の化学物質情報や各種文書を
情報を社外とも安全にやりとりでき、文書などの参照・更新権限も
共有するための仕掛けづくりでした」
と振り返ります。
プライムポリ
厳格に管理できるセキュリティ機能が用意されていたので助かり
1.化学物質管理システム
システムにより化学物質情報を一元管理し、
化学物質のベース情報とする
OUTPUT:化学物質調査報告書、
納入仕様書、MSDS、
PL申請書、
新たな規制物質への迅速な対応など
(全社で利用可能)
化学物質に関する法規、組成、物性情報などの正確、
かつ最新レベルでの維持管理と活用
製品情報管理
法規制情報管理
法令、組成、物性
③製品情報
お客さま、
組成、物量
化学物質データベース
共通DB・システム
原材料情報
規制チェック
システム
配合・出荷実績
①化学物質情報
PBN
取引先・材料メーカー
化学物質関連
文書管理システム
PR
IQ
Pr
imeQua
l
i
t
y
Managemen
tSys
t
em
ビジネスネット連係
②原材料情報
メーカー、組成、MSDS、
物量
●条件入力による情報検索
●傾向管理、実績集計
MSDS、
納入仕様書、
調査報告書、
PL申請書
SPCToo
l
PL:ポジティブリスト
(ポリオフィレン等衛生協議会確認登録)
化学物質データベース
「PRIQ」
の概要
5
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入力システム
納入仕様書作成システム
●条件入力による情報検索
●納入仕様書出力
(Excel®)
●納入仕様書のWeb締結、検索
●締結情報のステータス管理
共通DB
規格DB
申請書作成システム
MSDS作成支援システム
●条件入力による情報検索
●MSDS出力
(Excel®)
●発行文書、版数の管理
品質情報システム
文書管理データベース
文書DB
●条件入力による情報検索
●PL等登録申請書出力
(Excel®) 情報DB
自動取込
連係サーバ
ホスト
④製品規格
3.文書管理システム
●環境関連文書の各種検索
●環境関連文書の登録・更新
●ファイルのバージョン管理
得意先
部品メーカー
セットメーカー
一般ユーザー
「PRIQ」
の構成と将来構想
情報DB
共通DB
品質証明書作成支援システム
製品情報
●条件入力による情報検索
●物質データ実績・出力
●文書の電子承認、
保管・検索
情報DB
共通DB
:今後の計画部分
サブ
︵支援︶
システム
原材料情報管理
●依頼の発行、
受付
●依頼の回答、
保管
●簡易ワークフロー
●検索・表示機能
プライムページ
メールとの連係
品質保証データベース
化学物質情報管理
2.依頼システム
●製品、原材料、化学物質の管理
●組成情報の管理
●法規・お客さま管理物質
●各国届出状況の管理
化学物質DB
ました。今後は、
お客さまがPBN上で個別に検索しなければなら
なかったMSDSや品質保証などの情報も、購入された製品ごと
にひも付け、PBNからすぐにご覧いただける仕組みを提供してい
きたいと思います」
と、強い意気込みを語ります。
1. ホーム
5. 技術情報
・PBNをご利用の方へ PBNのご利用案内
・PBN更新情報
各種情報の更新案内
・システム関連のお知らせ PBNシステム関連のお知らせ
2. 製品情報
・一覧物性表
PP、
PEの一般銘柄の一覧物性表
・銘柄別物性表 PP、
PEの一般銘柄の銘柄別物性表
3. 品質情報
正確で付加価値の高い情報を迅速に提供
さまざまなサブシステムに常に最新データを反映することが求
められる化学物質DBでは、複雑かつ膨大な情報のメンテナンス
・品質証明書検索
・その他の品質情報
・電安法・UL登録情報
・材料技術 ・プラスチックの知識
・成型不良対策 ・CAE技術紹介 等
6. 市況情報
・原料情勢 最新の原料情勢
(2週間毎・随時)
・樹脂需給 石油化学工業協会、経済産業省のHPへリンク
7. e-shop
・発注品質照会 貴社ご発注品の内容、
デリバリー情報、
品質証明書 (検査成績書・MSDS・PL・環境負荷物質ほか)
一般銘柄の品質証明書を検索
(MSDS・PL・環境負荷物質 ほか)
製品に関連する品質情報
・請求照会
日々の請求データ閲覧、月次の請求書発行が可能
各ホームページへリンク
・オンライン注文 PBNを通じて直接、
ご注文が可能
・納入仕様書 納入仕様書の閲覧・締結が可能(‘09.12∼)
4. 物流情報
・荷姿関係情報
・バルク関係情報
・環境への取り組み
荷姿写真、
荷姿寸法
バルクコンテナー紹介
グリーン物流
お取引先さま
PRM
8. プライムページ
・取り組み情報 専用銘柄物性・品質情報、開発情報の共有化
※黄色枠内の機能は、
別途申込が必要です
をいかに効率化・スピード化できるかも重要な課題となります。
「当社ではお客さまの要望にお応えするため、何種類かの原
とつの原料がどのような化学物質を使っており、混合された製品
が現在どのような規制と関連しているかなどが、非常に重要な情
報となります。
そこで日々更新される各種データを自動連係させる
ことで、常に精度と鮮度の高い情報がDBに蓄積される仕組みを
作りました」
と説明する重永氏。
化学物質DBの情報に基づいた規制チェックでは、処方また
利便性
365日いつでも
アクセス可能
料を混ぜて提供するケースが少なくありません。
そこでは一つひ
インターネットにて
必要な情報にアクセス!
取引情報
製品情報
品質情報
技術情報
市場情報
その他…
PBN
リアルタイム性
イム性
性
常に最新のデータを
ご提供!
確実性
確実
正確な購入内容を
検索可能
プライムビジネスネット
(PBN)
のサービス内容
さまざまな製品情報や原料情報に加え、
お客さま固有の取引情報、
オンライン発注などの機能を提供す
ることで、
お客さまの業務効率向上を支援している
は組成の階層から、法規制該非判定、
インベントリ確認、
お客さま
取引先、
エンドユーザーも含めたサプライチェーン全体の情報共
管理物質該非判定が行えるようになっています。当然、DBの法
有を通じて、
プライムポリマーの環境経営の強化に大きく寄与す
令情報が更新されれば、法規制チェックの結果にも自動反映さ
ることは間違いありません。
れる仕組みです。
このため、
「お客さまが開発段階で調べたい化
「最初のDBシステムの立ち上げ後も、
日立さんには使い勝手
学物質情報や、輸出などに関する法令適合の確認なども、すぐ
の向上やPBNとの連係などで何度も無理なお願いをしてきまし
にPBN上から最新情報を入手できるようになりました。
ナンバーワ
た。
おかげさまで期待どおりの高信頼なインフラが完成し、
とても
ンサプライヤーの使命として、常に正確で付加価値の高い情報
満足しています。
これからも、
お客さまサービスの向上につながる
を迅速に提供したい、
サプライチェーン全体で情報を共有したい
機能拡充や、関連ソリューションの提案を期待しています」
と笑
というわれわれの願いが実現できるシステムです」
と井實氏は胸
顔で語る植野氏。
を張ります。
その熱い期待に応えるため、今後も日立は化学物質統合管
理システムを核に企業競争力のさらなる強化を図るプライムポリ
マーの力強い取り組みを、継続的にサポートしていきたいと考え
環境経営とマネジメント力の強化に大きく寄与
ています。
なお、
日立は今回のプロジェクトを通して蓄積されたノウハウと
環境保護への強い意識が世界的にも高まりをみせる中、化学
新機能、
コンテンツなども合わせたソリューションを2008年に
ケミリューション・プロ
物質に関するお客さまへの適切かつスピーディな情報提供は、
「Chemilution-Pro」
としてパッケージ化。
グリーン調達要求への
世界の各地域で次々と誕生している各種規制の厳格な順守と、
即応体制の確立や、法規制の動向を予測した先手管理、部門
企業コンプライアンスの確立を図るためにも不可欠な要素です。
管理されていた情報の一元的な活用などをトータルに支援し、化
その意味でも今回の化学物質統合管理システムは、
お客さまや
学物質管理業務におけるお客さまの課題を解決していきます。
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 産業・流通システム営業統括本部 第一営業部
TEL
(03)
5471-2217
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/ecoassist/
はいたっく2010-2
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6
ソリューション & サービス・ケーススタディ
1
積層RFIDタグを活用した「蔵書点検システム」で
蔵書約80,000冊の点検作業を大幅に効率化
国立大学法人 東北大学
http://www.tohoku.ac.jp/
歴史的価値のある書籍や雑誌を約80,000冊保有する東北大学 大学院 理学研究科 数学専攻 研究資料室では、
これまで手作業で行っていた蔵書点検のスピード化を図るため、
日立が開発した「蔵書点検システム」を導入。
国立大学内の施設としては初めて、
厚い書籍から薄い雑誌までを同時に一括読み取りできる
「ミューチップ」
の積層RFIDタグ※1を採用することで、
点検業務のため従来は3日間必要だった閉室期間をなくすことができるようになり、
点検業務の効率アップと利用者サービスの向上を実現しています。
※1 書類や図書などの用途向けに、
アンテナ形状を従来のRFID(Radio Frequency IDentification:電波による個体識別)
タグから変更することで、約1∼2mm間隔で積み重ねても同時に読み取ることが可能なRFIDタグ
東北大学 大学院
理学研究科 数学専攻長
教授
雪江 明彦 氏
東北大学 大学院
理学研究科 数学専攻
教授・研究資料室 主任
宮岡 礼子 氏
東北大学 大学院
理学研究科 数学専攻
教授
板東 重稔 氏
東北大学 大学院
理学研究科 数学専攻
研究資料室
坂野 正枝 氏
全国
トップレベルの蔵書を誇る研究資料室
のです。数学では単行本だけでなく雑誌についても資料的な価
1907(明治40)年に創立された東北大学は、建学以来の伝
値が高いため、100年以上も前の雑誌類も保管されています。
こ
統である
「研究第一」
「門戸開放」
「実学尊重」
の理念のもと、世
うした貴重な資料が充実している東北大の数学教室は、
われわ
界最高水準の研究・教育の創造をめざした環境整備と指導的
れ研究者にとっても学生にとっても非常に恵まれた環境にあると
人材の育成を図りながら、歴史を積み重ねてきました。その中
いえます」
と語るのは、
東北大学 大学院 理学研究科 数学専攻
で1911年に設置された理学部数学科は、大学院重点化により
教授で専攻長の雪江 明彦氏。
「東北大学 大学院 理学研究科 数学専攻」
と名称を変え、解
これまで研究資料室では年1回の蔵書点検を行う際、
司書職
析学、代数学、幾何学といったさまざまな分野で世界トップレベ
員がすべて手作業で点検していたため、3日間の閉室を余儀な
ルの研究を継続。現在も数学教室で発行されている
「東北数学
くされていました。
しかし国内有数の蔵書を誇る研究資料室の
雑誌」
は、数学科創立と同時に日本初の欧文の数学専門誌とし
閉室は
「利用者にとっては非常に不便で、
研究にも差し障るケー
て発刊されたもので、世界中の大学図書館に常備されている権
スがありました」
と語る雪江氏。
このため蔵書点検のスピード化と
威ある雑誌です。
また全国で一、二を争う規模を持つ研究資料
効率化への要求が年々高まっていたのです。
室には、
世界で数冊しかない
「ユークリッド原論」
(1482年版)
や、
アイザック・ニュートンの
「プリンキピア」
(1822年版)
をはじめ、価
ユークリッド原論
(1482年版)
のレプリカ。
実物は東北大学附属図書館蔵
7
点検業務の負担軽減を図りたい
値ある数学関連図書を含め約
「以前は5名いた司書
資料室の司書を務める坂野 正枝氏は、
80,000冊が所蔵・配架されてい
が2名になったころから、作業負担が重くなってきました」
と振り返
ます。
ります。
「天井近くまである書架を点検する際には、1人が脚立に
「一度証明された内容が決
登って書名や分類番号などを読み上げ、
もう1人が原簿と照らし
して否定されることのない数学
合わせる作業となりますが、時間がたつうちに声がかれたり、互
において、過去の論文や文献を
いの聞き間違いも多くなるなど、体力面の負荷にストレスも重なる
収めた資料室は、化学などの実
重労働でした。特に担当が2人に減ってからは年間数百冊も増
験設備に相当するほど重要なも
える単行本の点検だけで精一杯。
とても雑誌類には手が回らな
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国立大学法人 東北大学
青葉山キャンパス
創
立
学
生
数
役 員・職 員 数
仙台市青葉区荒巻字青葉6-3
1907年
17,949名
(大学院生含む 2009年5月1日現在)
5,756名
(2009年5月1日現在)
東北大学 大学院 理学研究科 数学専攻のホームページ
http://www.math.tohoku.ac.jp/
エム株式会社が共同開発した図書館情報システム向けRFID
に実装されています。
タグどうしの距離
タグ
「コンビタグ HB1※2」
が短くなればなるほど読み取りが困難になる一般的なRFIDタグ
とは異なり、積層RFIDタグは約1∼2mm間隔で積み重ねても、
「蔵書管理システム」
を使った点
検業務を行う研究資料室の井上
和俊氏。専用リーダーをスライド
させると即座に情報を読み取れ
る。
リーダーには柄がついており、
上下の書架の図書も柔軟に読
み取れるよう工夫されている
一括読み取りできるのが最大の特長。
これにより、書架に詰まっ
た薄い図書や書類などの読み取りが可能となり、大幅な点検性
能の向上が期待できます。
※2 日立の世界最小クラスの非接触ICチップ「ミューチップ」(輻輳制御機能付き)
の積層インレットを活用し、
住友スリーエムが図書管理用に提供しているRFIDタグ
くなりました。
そこで何とか作業を効率化できないかと悩んでいた
閉室期間がなくなる
ところ、
宮岡先生から
“点検作業をシステム化したらどうか”
という
「最初に見せていただいたデモでは、
その読み取りスピードの
ご提案をいただいたのです」
(坂野氏)
。
速さにびっくりしました。点検方法も、読み落としがあった場合、
東北大学 大学院 理学研究科 数学専攻 教授で研究資料
他社はリーダーを本と本の間に差し込む手間が必要でしたが、
室 主任の宮岡 礼子氏は、
以前勤務していた他の大学で図書館
日立さんは背表紙をなぞるようにリーダーを動かすだけで使いや
システムの構築に携わった経験がありました。
「作業負荷の軽減と
すい。性能面でも運用面でも非常に優れていると感じました」
と
スピード化を図るには、
システム化以外に方法がありません。
以前
笑顔で語る宮岡氏。
坂野氏も、
「細長い形状のコンビタグは、
ペー
に携わったときはバーコードが主流でしたが、
調べてみると現在は
ジの間に目立たないようにはり付けられるので、利用者に存在を
RFIDタグへの移行が急速に進んでいることがわかりました。
背表
意識させません。
本の見返しなどにはるしかない他社製の大きな
紙などにはられたラベルに1つずつリーダーを当てるバーコード方
タグに比べ、傷む可能性がほとんどないことや、文字情報を隠し
式に比べ、
RFIDタグなら書架から取り出すことなく読み取れるの
てしまう心配がない点も優れていると感じました」
と評価します。
で、
作業は大幅に効率化できます。
そこでいくつかのベンダーさん
2009年11月から本格稼働を開始した
「蔵書点検システム」
は、
にRFIDタグを使った点検システムをご提案いただき、
実際の機能
約3秒で50冊分の図書情報が確認でき、点検効率の向上と閉
や読み取り精度などを検討していくことにしたのです」
(宮岡氏)
。
室期間の短縮が可能になると期待されています。
日立の支援の
ちょうふ
もと、現在約44,000冊の単行本へのコンビタグの貼付がすでに
約1∼2mm間隔の図書を一括読み取りできる積層RFIDタグ
完了しており、2009年度中には数学雑誌も含めた全蔵書計約
「今回のシステム化に関してはもう1つ、大きな要件がありまし
80,000冊に対象を拡大していく予定です。
た」
と語るのは、東北大学 大学院 理学研究科 数学専攻 教授
「新システム導入後の本格的な蔵書点検は2010年3月に行
の板東 重稔氏。
「すでに大学図書館で稼働している他ベンダー
いますが、4、5人体制でもこれまで3日間必要だった閉室期間が
の図書館情報システムに影響を与えないことが絶対条件だった
0日、
つまり閉室せずに済むようになると想定しています」
と、業務
のです。今回のシステムは業務改善を早急に図るための導入で
効率の大幅な向上に期待を寄せる坂野氏。板東氏も
「既存の
あるため、
まずは研究資料室内で閉じた運用を行えること、
また
図書館情報システムを活かしたまま移行できたのも大きな成果で
将来的に図書館情報システムがリプレースされた際にも、共存
す。
そのあたりで日立さんには非常にご苦労いただいたと思いま
や整合性が保てるシステムにしたいと考えていました」
。
す」
と付け加えます。
こうした要件を踏まえ、入札を実施して選ばれたのが日立の
「雑誌も含めた全蔵書の点検がスピーディに行えるようになる
「蔵書点検システム」
です。本システムは、
システム自体に図書情
今
ことで、
貴重な資料の散在を防ぐ効果が一段と高まるでしょう。
報のデータベースを持っているため、貸出や返却などを管理す
後はこのシステムを利用者サービスの向上や、数学教育と研究
る既存の図書館情報システム基盤に変更を加えることなく、図
の発展につなげていきたいですね」
と喜びを語る雪江氏。
書館本館、分館などの拠点単位や書庫単位での導入が行えま
その期待に応えるため、
これからも日立は、蔵書点検システム
す。
このため、小規模から大規模図書館や企業の資料室まで、
のさらなる機能強化や操作性の向上を図りながら、図書館や資
柔軟かつ容易にシステム構築を行うことが可能です。
料室を持つ大学、
自治体などの蔵書管理や重要書類の管理業
また今回、国立大学内の施設としては初めて採用された
務に、本タグを活用したシステム提案と導入を積極的に進めてま
「ミューチップ」
の積層RFIDタグ
(2.4GHz)
は、
日立と住友スリー
いります。
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 セキュリティ・
トレーサビリティ事業部
TEL(044)549-1374
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/traceability/
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8
ソリューション & サービス・ケーススタディ
2
「電子自治体共通基盤ソリューション」
を適用し、
111校・園を結ぶ大規模LANを中心としたICT基盤を構築
江戸川区教育委員会
http://www.city.edogawa.tokyo.jp/gyosei/soshiki/kyoiku/
ICT※1を活用した先進的な教育環境の整備を進めている江戸川区は、
校務の効率化や学校間の情報共有を図るため、
「教員1人1台のPC配布」
と
「全小中学校・幼稚園への学校LAN構築」
を単年度
(2008年度)
で一気に実現。
その大規模な基盤整備およびPC配備を担当した日立は、
「電子自治体共通基盤ソリューション」
製品群を適用し、
重要データを一元管理するiDC※2内のインフラおよび情報流出を防ぐセキュリティネットワーク構築と、
111校・園への約2,700台のPC配備を、
設計期間3か月、
構築期間3か月という短期間で実現しました。
※1 Information and Communication Technology
※2 Internet Data Center
江戸川区教育委員会
教育推進課 計画調整係
係長
佐藤 薫 氏
校務の効率化で子ど
もと向き合う時間を増やす
江戸川区教育委員会
教育推進課 計画調整係
主事
佐々木 利紀 氏
江戸川区教育委員会
教育推進課 計画調整係
主事
宇田川 基 氏
まったばかりであるのが実状。情報共有を図るための学校LAN
の整備も遅れているため、教員が私物のPCを持ち込んで作業
「共育・協働・安心」
を基本理念に、区民と行政が一体となっ
したり、
データをUSBメモリーなどに保存して持ち帰るといった状
た魅力的なまちづくりを進めている江戸川区は、東京都23区内
況も多く見受けられ、情報流出のリスクをいかに極小化するかも
で最大の児童生徒数を持つことでも知られています。
その教育
重要なテーマとなっていました。
そこで江戸川区教育委員会は、
現場を支援する江戸川区教育委員会は、すべての子どもたち
東京23区内の先陣をきり、
これらの課題を解決するためのインフ
が笑顔で学校に通えるよう、
学校・家庭・地域それぞれの教育力
ラ整備を決断したのです。
を活かしながら、地域とともに歩む学校づくりを推進。1人ひとりの
子どもたちが
「確かな学力」
を確実に身に付けられるよう、
さまざま
全111校・園へのLAN敷設と約2,700台のPC配備を単年度で実施
な角度から学校現場を支援する取り組みを展開してきました。
その一環として2008年度に実施されたのが、
「教員1人1台の
9
「江戸川区内には公立の小学校が73校、
中学校が33校、幼
PC配布」
と
「全小中学校・幼稚園への学校LAN構築」
を核とし
稚園5園の全111校・園があり、
その全教員にPCを配布するとな
た校務情報化プロジェクトです。
ると約2,700台が必要です。
学校LANの整備も含め、
これだけ大
「先生方の校務を効率化し、子どもと向き合う時間を増やすこ
規模なプロジェクトとなれば複数年度にわたって段階的に導入
と、
そして教育現場からの情報流出を未然に防ぐことが大きな目
するのが一般的でしょう。
しかし
“義務教育の環境整備に優先
的でした」
とプロジェクトの背景を説明するのは、江戸川区教育
順位はつけられない。すべての児童生徒や教員に同じ環境を
委員会 教育推進課 計画調整係 係長の佐藤 薫氏。現在、
日
提供することが行政の義務”
であるという教育長の方針から、
単
本の小中学校における大きな課題の1つとして、教員の校務事
年度で一気に整備することになりました」
(佐藤氏)
。
務の多忙化により、児童生徒と向き合う時間や教材研究などの
基盤整備を担うベンダー選定は、公募型の総合評価方式で
教務に充てる時間が不足していることが指摘されています。
行われました。
そして江戸川区教育委員会が作成した提案依
このため文部科学省も教員1人1台のPC配備と、校務情報化
頼書(RFP)
に応えた5社の中から、最終的に選ばれたのが日立
の推進を強く求めていますが、全国的にはまだ、環境整備は始
です。
当時の状況を江戸川区教育委員会 教育推進課 計画調
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江戸川区
所在地
人 口
世帯数
職員数
整係 主事の佐々木 利紀氏は、
次のように振り返ります。
監視の一元化や不正
「構築期間が非常に短いことが前提でしたので、
セキュリティ
なクライアントPCの接続
強化策や、
そこで使われる製品群の信頼性に加え、具体的にど
検知機能など、利用者
う構築を進めていくかのスケジュール内容も重要な審査対象とし
が安全・安心に校務を
ました。
その中で、最も現実性のあるプランと短納期開発を実現
遂行できるセキュアな
する手法を明示してくれたのが日立さんだったのです」
。
環境を実現しました。
日立は2006年に始まった江戸川区の
「全庁LAN再整備事業」
の基本設
において、
重要なITインフラとなる
「e-SHIP※3ネットワーク」
連絡掲示板やメー
ル、
出席簿、
予定表など
東京都江戸川区中央1-4-1
677,587人
(2010年1月1日現在)
303,029世帯(2010年1月1日現在)
3,922人(2009年4月1日現在)
計から構築までを実現した実績を持っていました。
今回も、
そこで得
の機能を持つ校務支
られたノウハウを適用したプロジェクト管理手法と経験豊富なメン
援システムも全校一斉
バーの登用により、2008年9月から江戸川区のセキュリティポリシー
に導入されたことで、
これまで各校や教員個人の選択に委ねられ
今回のプロジェクトを推進した江戸川区教育委員会
の皆さまと日立の担当者
に沿ったセキュアな基盤の構築を効率的かつ円滑に推進。
各校間
ていた各種ソフトウェアの標準化とユーザー利便性の均一化も図
で共有を図るべきデータはiDCのファイルサーバに集約し、校内で
られました。
今後は、
各種資料の電子化と情報共有による校務の
統
共有するデータは各校に設置したNAS※4で管理する仕組みを、
効率化が、
児童生徒に向き合う時間と教材研究の機会を増やし、
ブレードシンフォニ ー
合サービスプラットフォーム
「BladeSymphony」
やアドバンストサー
教育活動全体の質的向上につながることが期待されています。
バ
「HA8000」
、
日立ディスクアレイサブシステム
「Hitachi Adaptable
「校務の効率化を実感できる一例として、
まずモデル校21校に
アダプタブ ル
モジュラー
ストレージ
Modular Storage 500」、
「JP1/秘文」、
「JP1/NETM/DM」、
おいて通知表の電子化を実施しました。通知表の作成は、
デー
「JP1/ServerConductor」
「
、JP1/Cm2」
「
、五萬悦」
「
、漢字かなめ」
タを転記したり、
数字をハンコで押したり、
所見欄を手書きで記入
といった実績・定評ある
「電子自治体共通基盤ソリューション」
製品
するなど、非常に手間のかかるたいへんな仕事です。
しかしこれ
を適用しながら3か月の設計期間を経て、実質わずか3か月という
らの作業をすべてPC上で行うことで、記入やチェックなどの作
短期間で構築することに成功したのです。
業が大幅に効率化します。最初は躊躇されていた先生方からも
※3 edogawa-SHared Information Platform
※4 Network Attached Storage
ちゅうちょ
“実際にやってみたらよかった”
という声がたくさん寄せられてい
ます」
(佐藤氏)
。
自動的に予備サーバブレードに切り替え、業務への影響を最小限に抑える機能
※5 サーバに障害が発生した際、
安全・安心に校務を遂行できるセキュアな環境を実現
ユーザー意識を高め、
継続的な質的改善を図る
「2008年12月にiDC環境の整備が終わり、翌2009年1月から
3月までに全111校・園へのPC配布を完了することができました。
「校務の効率化とセキュリティを両立できるインフラを作ってい
いま考えると、
これだけ大規模な作業を期間内に終えることは、
ただいたのが現段階。今後はそれらのメリットを活かすための運
日立さん以外は難しかったのではないかと思います。本当にす
用が重要な課題になってきます」
と語るのは、江戸川区教育委
ばらしい組織力でした」
と評価する佐藤氏。佐々木氏も、
「われ
員会 教育推進課 計画調整係 主事の宇田川 基氏。
「導入効
われが思い描いていたシステムが、
日立さんにお任せしたら、
果を出すためには、
その使い手となる先生方1人ひとりの意識を
いつのまにかそのまま現実になっていたというのが実感です。
いかに高め、
校務と教育内容の質的改善を図っていくかが重要
システムを止めることのない信頼性も重要なポイントでしたが、
です。教育委員会としては、
セキュリティ研修や操作研修などで
BladeSymphonyのN+1コールドスタンバイ※5機能や日立ディス
先生方への継続的なサポートを行いながら、真の意味での教育
クアレイサブシステムなど、高信頼・高可用な機器を選定してい
環境の充実につながる、
より安全で使いやすいシステムへと進
ただいたことで非常に安心しました」
と笑顔を見せます。
化させていきたいと考えています」
。
教員用PCからの情報流出を防ぐため、
日立はハードディスクの
学校環境のICT化、
ひいては子どもたちの未来に向けた教育
暗号化や、
指紋認証機能を備えたUSBメモリーにコピーする際の
環境の高度化に向け、常に最先端のチャレンジを続ける江戸川
データ暗号化に加え、
ファイルサーバへのアクセス制限などの幅
区。
日立はこれからも幅広い製品群とソリューション、総合的なSI
広いセキュリティ機能を提供。学校LANにおいても、
ネットワーク
力によって、
その取り組みを継続的にサポートしていきます。
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 公共システム営業統括本部 カスタマ・リレーションズセンタ
TEL(03)5632-7412 FAX(03)5632-7616
E-mail:[email protected]
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/app/kyo2/
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10
ソリューション & サービス・ケーススタディ
3
日立のシンクライアントソリューションを導入し、
海外拠点を含めたオフショア開発体制を強化。
パソコンとのコスト差を4年で逆転できると試算
株式会社 損害保険ジャパン http://www.sompo-japan.co.jp/
株式会社 損保ジャパン・システムソリューション http://www.sompo-japan-sys.co.jp/
株式会社 損害保険ジャパン
(以下、
損保ジャパン)
は、
業務品質やお客さまサービスのさらなる向上を実現するために、
システム開発力の強化を図っています。
その一環として、
2008年度、
中国・大連にシステム開発センターを開設し、
このシステム開発センターを含め、
開発部門のパソコン約600台をシンクライアント化しました。
採用したのは、
日立のシンクライアントソリューション
「セキュアクライアントソリューション統合型」
です。
シトリックス社の
「Citrix XenDesktop™」
とブレードPC
「クライアントブレード FLORA bdシリーズ」
、
デスクトップ型シンクライアント
「FLORA Se330」
などを組み合わせたシステムにより、
高いセキュリティを確保しつつ、
開発体制を強化しています。
株式会社 損保ジャパン・
システムソリューション
中国開発事業部
部長
重野 敏隆 氏
株式会社 損保ジャパン・
システムソリューション
システム基盤事業部
システム基盤第一部
部長
小野村 明 氏
株式会社 損保ジャパン・
システムソリューション
システム基盤事業部
システム基盤第一部
第三グループ
テクニカルリーダー
大槻 俊幸 氏
開発体制の強化をめざ
し中国・大連に
システム開発センターを開設
バックアップを一元管理でき、
運用管理の負荷を軽減できます。
法改正による異業種参入や損害保険料の自由化など損害保
に比べて導入コストが高いのも事実です。
メリットの多いシンクライアントシステムですが、従来のパソコン
険業界の競争は激化しています。
お客さまに訴求力あるサービ
「導入コストはパソコンの約1.5倍ですが、
ランニングコストを加え
スをいち早く提供し続けるには、
新サービスを支えるシステムを迅
ると、
その差は4年で逆転すると考えました」
とSJS システム基盤事
速に開発することが不可欠です。
業部 システム基盤第一部 部長の小野村 明氏は説明します。
「損保ジャパンは、
お客さまサービスのさらなる向上を目指して、
「セキュリティ面では、
シンクライアントシステムが圧倒的に優位
開発体制を強化してきました。
中国・大連にシステム開発センター
です。
パソコンで同等のセキュリティを確保しようとすると、
セキュ
を開設したのは、
その取り組みの1つです。
しかし、
開発規模が拡
リティソフトなどの追加が必要となり運用管理コストもかさみます」
大すれば、開発環境の分散化を招きます。今後ますます分散化
とSJS システム基盤事業部 システム基盤第一部 第三グループ
が進む開発環境を、高いセキュリティを確保しつつ、効率的に運
テクニカルリーダーの大槻 俊幸氏も続けます。
営していく工夫が必要でした」
と損保ジャパングループのシステ
シンクライアントシステムの実現方式は複数存在します。損保
ム開発と保守を一手に担う株式会社 損保ジャパン・システムソ
ジャパンとSJSは、多角的な視点から検討を行い、
「開発用途に
リューション
(以下、SJS)中国開発事業部 部長の重野 敏隆氏
適しているのは、
『Citrix XenDesktop™』
と日立のブレードPC
は語ります。
(FLORA bdシリーズ)
の組み合わせである」
という結論に至りま
ここで損保ジャパンとSJSが注目したのが、
シンクライアント技術
した。
この組み合わせは、従来のパソコンの機能をブレードPCに
を利用したシステムです。
集約し、Citrix XenDesktop™ 経由で、
シンクライアント端末とブ
レードPCを1対1で利用する形態です。
通信には狭帯域でのレス
トータルコストとセキュリティ面でシンクライアント化を決定
11
ポンスに定評のあるICA プロトコルを使用します。
シンクライアント端末は、
データを保存するハードディスクを持た
「開発者は、OAソフトを利用するだけでなく、Webアプリケー
ず、情報漏えいのリスクがきわめて低く、
システム装置部はデータ
ションの開発などさまざまな目的で端末を利用します。
開発に必要
センター内で集中管理されるため、
ソフトウェアのアップデートや
なソフトウェアは何種類もあり、
開発者によって異なります。
今回の
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株式会社 損害保険ジャパン
株式会社 損保ジャパン・システムソリューション
本 社
創 業
資本金
従業員数
本 社
設 立
資本金
従業員数
東京都新宿区西新宿1-26-1
1888年10月
700億円
17,042名
(2009年3月末現在)
東京都立川市曙町2-41-19 損保ジャパン立川ビル
1984年4月
3,000万円
596名
(2009年4月現在)
損保ジャパングループ唯一のシステム・ソリューション・プロバイダーとして、
「We'll exceed(お客さまの期待を超える)」
という企業理念のもと、損保
ジャパンあるいはグループ各社の経営戦略実現に向け、
保険システム・代
理店システムなど、
最適なITソリューションを提供している。
リスクに関するプロフェッショナルとして、損害保険事業、生命保険事業、
アセット・マネジメント事業などを通じ、個人ならびに企業の活動に附随し
て存在するリスクに対して、最高品質の解決策を提供していくことで社会
に付加価値を提供する企業グループをめざしている。
形態であれば、
各開発者に応じた端末を提供するな
ど細かな使い分けが容易にできます」
(大槻氏)
。
CPUの負荷が高い作業にも、
ブレードPCは適して
います。
たとえば、開発したプログラムのコンパイルなどで、
ブレードPCのCPUを一人の開発者が占有しても、他
の開発者のレスポンスに影響を与える心配がなく、障
害が起きた場合も問題を極小化し、
開発業務の遅延
を防ぐことが可能です。
日立の実績や柔軟なシステムの拡張性を評価
損保ジャパンとSJSは、導入実績や柔軟な拡張性
などを評価し、
日立のソリューションを採用しました。
「開発用途にはブレードPCが最適ではありますが、
(株)
損保ジャパンの新システム概要
データセンターに設置された
「クライアントブレード FLORA
bdシリーズ」
これが最終形とは思っていません。
たとえば、同一の
ソフトウェアを使用する場合には、パソコンのアプリケーションを
Webアプリケーション開発を行うユーザーは静的割当とし、開発
『Citrix XenApp™』
でサーバに統合するほうがより高い集約効
者の異動や増員、開発環境の増加などにも柔軟に対応するしく
果が得られ、
管理面でも有利です。
日立のシンクライアントソリュー
みを実現しています。
ションはブレードPCの個室環境とCitrix XenApp™によるサーバ
本ソリューションの導入により、高いセキュリティを確保しつつ、
共用環境を併用し、
Citrix XenDesktop™の管理サーバで一元
業務効率も向上しています。
的に管理できるため、
今後、
他の業務へシンクライアント利用を拡
「開発業務では、
共有している各種ドキュメントや大量のテスト
張するときにも適している点を評価しました」
(大槻氏)
。
データが保存されているファイルサーバなどにも頻繁にアクセスし
加えて、
Citrix XenDesktop™の特長でもある狭帯域に強い
なければなりませんが、
こうしたサーバとのやりとりは、
データセンター
ICA プロトコルで中国・大連などの分散拠点においても、特に
内で完結します。
シンクライアント端末には、
画面差分データのみが
ネットワーク環境を変更することなしに、
ストレスなく開発に従事で
(重野氏)
。
やりとりされるので、
かえってレスポンスは速くなりました」
きる点も評価されました。
ディスクレスであるシンクライアント端末は、
起動が速く故障が少な
いだけでなく万一、
端末の調子が悪い場合でも、
端末再起動もしく
業務効率が向上
運用管理コストも削減
は端末交換するだけで作業が継続できます。
これまでは、
故障する
と新しいパソコンが届くまで1∼2日間、
作業ができませんでした。
現在、
約600台の
「クライアントブレードFLORA bdシリーズ」
が
耐障害性も向上し、
ソフトウェアのアップデートやバックアップを
導入されています。
一元管理でき、
運用管理の負荷も軽減できました。
「導入決定から短期間で、大連のシステム開発センターの開
今後は残りの開発環境へ導入を拡大していく予定です。
シン
設に間に合うことができました。
日立のサポートは迅速かつ的確で
クライアントで統一できれば、運用管理コストの大幅な削減が見
あり、
きわめて短期の導入だったにもかかわらず、
トラブルもありま
込めます。
せんでした。
また、
エンドユーザーへの教育も問題なく、速やかに
柔軟性の高い日立のソリューションによって、
高いセキュリティを
利用を開始することが出来ました」
(重野氏)
。
確保しつつ、開発体制を強化した損保ジャパンは、
お客さまサー
運用にあたっては、
ブレードPCのリソースを共有化し、効率的
ビスのさらなる向上を推進していきます。
に活用できる
「動的割当」
と専用のブレードPCを使用する
「静的
割当」
を開発用途に応じて組み合わせて利用しています。
ホスト
にアクセスしてアプリケーション開発を行うユーザーは動的割当、
ICA : Independent Computing Architecture IP-VPN : Internet Protocol-Virtual Private Network
●Citrix、
Citrix XenDesktop、
Citrix XenApp、
ICAは、
米国およびその他の国におけるCitrix Systems, Inc
の商標または登録商標です。
●その他記載されている会社名、
製品名は、
それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 プラットフォームソリューション事業部
TEL(03)5471-3967
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/spc/
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12
10
5
9
銀杏の絨毯を敷き詰めたような
「S坂」
トラベルウォーキング
東京都
文京区
6
樋口 一葉ゆかりの
「旧伊勢屋質店」
夏目 漱石、
森 鷗外らが腰掛けて想を練ったといわれる文豪憩いの石にて
(根津神社内)
85
取材日:2009年12月
森 鷗外「
観潮楼
跡」
11
て
会前に
教
な根津
レトロ
文豪たちの息づかいが聞こえる街
文京区・本郷、
千駄木、
根津を歩く
東京都文京区は、
東京23区のほぼ中心に位置し江戸時代から数多くの文人たちが暮らしてきた街。
古くは松尾 芭蕉に滝沢 馬琴、
そして明治時代には坪内 逍遥に始まり、
森 鷗外に夏目 漱石、
樋口 一葉に石川 啄木…。
東京帝国大学を中心として数多くの作家や詩人たちがこの文京の地に集い、
優れた文学作品を世に送り出してきました。
豊かな緑に包まれた台地と谷、
それを結ぶたくさんの坂道。
そんな文京の自然環境が文人たちの創作意欲をかきたてたに違いありません。
今回のトラベルウォーキングは、
1900
(明治33)
年の創業以来、
その印刷技術を進化・発展させ、
「彩りの知と技」
として展開しさらなる挑戦を続けている
凸版印刷株式会社
(以下、
トッパン)
の皆さまと、
文豪たちゆかりの地・文京区本郷、
千駄木、
根津を歩きます。
印刷との関わりを自然に発見できる
「印刷博物館」
活版印刷を使った創作活動、各種ワーク
ショップが定期的に開催されています。
そ
JR飯田橋駅から北に向かって歩くこと
して実際に活字を使ってグリーティングカー
およそ10分、神田川に架かる白鳥橋を渡
ド作りを体験していただいたのが、毎日健
ると全身をブルーで覆われた優美なビルが
康のために数時間のウォーキングを続け
現われます。優れた音響設計のクラシック
ているとおっしゃるトッパン業務システム本
コンサートホール
「トッパンホール」
と、印刷
部の折笠 博明さん、福岡 千春さん、高橋
文京ふるさと歴史館
に関する本格的な博物館「印刷博物館」
雅子さんの3名さま。
「どこを歩いても坂と
隈には樋口 一葉や石川 啄木などの住居
の両文化施設を複合した新たな情報・文
文豪にたどり着く文京区ですが、今日は小
跡や多くの文学史跡があり、由緒ある古
3
4
多くの文人が暮らした炭団坂
化の発信拠点「トッパン小石川ビル」
です。
説の主人公になったつもりで街をじっくり散
建築や昔の面影を宿す裏通りなど興趣が
トッパンが創業100年を記念して2000年に
策してみたいですね」
と互いに笑みを交わ
つきません。逍遙の移転後は、
旧松山藩の
開館した
「印刷博物館」
は、
「かんじる」
「み
します。
寄宿舎となり、
そこに正岡 子規が暮らした
つける」
「わかる」
「つくる」
をキーワードに、
早速、
トッパン小石川ビルをスタートして、
のが1888(明治21)年から1901年、一葉も
「小石川後楽園」、
「東京ドームシティ」前を
1890
(明治23)年から3年間は炭団坂下に
通り文京区の歴史ミュージアム
「文京ふる
暮らしていましたから、
二人は同時期に目と
さと歴史館」
に向かいます。
鼻の先に暮らしていたことになりますね」
と
※1 2010年1月12日∼3月28日の期間、
“しおりに今年の抱負を印刷し
よう”
を実施中
語るのは
「文京まち案内」
ボランティアガイド
の角谷 勉さん。
「後に日本の文壇を賑わす
2
「印刷の家」
でグリーティングカードを制作
(印刷博物館内)
歴史ある文教の街・本郷界隈
ことになる二人が、
知らないうちにすれ違っ
弥生土器命名の地として知られ古くか
ていたかもしれないと思うとおおいにロマン
ら豊かな歴史を持つ文京区。
その古代か
を感じますね」
(高橋さん)
。
ら現代に至るまでの文京区の変遷を紹介
印刷の誕生から現代までを大きく5つのブ
するのが
「文京ふるさと歴史館」
です。
「坪
ロックに分けて印刷の歴史を紹介していま
内逍遙が『小説神髄』
を発表して近代文
す。
なかでも
「つくる
(創造)」
で面白いのが
学の狼煙をあげたのは、
ここふるさと歴史
数々の名作を発表した森 鷗外
「観潮楼跡」
東京大学本郷キャンパスを右手に本郷
たど んざ か
活版印刷の体験コーナー
「印刷の家」 。
※1
13
館近くの真砂町炭団坂上でした。
この界
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通りを進み、団子坂を登り切る途中を右に
85
東京都文京区
の筆をとりその作品「吾輩は猫である」の
ご参加いただいた
凸版印刷株式会社の皆さま
舞台として、
“猫の家”
と呼ばれ親しまれま
した。
その後も
「坊ちゃん」
「草枕」
などの名
作を次々に発表し一躍文壇に名をあらわ
した漱石文学発祥の地です。
また、
漱石が
住む13年程前の1890( 明治23)年から
1年余り鷗外が住み文学活動に励んでい
ます。二大文豪の居住地、近代文学史上
凸版印刷株式会社
(本店)
東京都台東区台東1-5-1 TEL
(03)
3835-5111
(大代表)
(本社事務所)
東京都千代田区神田和泉町1
TEL
(03)
3835-5111
http://www.toppan.co.jp/
設
立
資 本 金
従業員数
事業内容
の重要な史跡である旧居は、現在は愛知
県犬山市の「明治村」
に移築保存されて
1900
(明治33)
年
104,986
(百万円)
(2009年3月末現在)
単体:11,548名、
連結:47,522名
(2009年3月末現在)
トッパンは
「印刷」
で培ってきたノウハウを活かして、証券・
カード、
商業印刷、
出版印刷、
パッケージ、
高機能部材、
建装
材、
ディスプレイ関連、半導体関連の8部門で多彩な事業を
展開。新しい需要を自ら開拓する
「需要創造型」活動を推進
しています。
います」
(ガイドの角谷さん)
。
■ 導入製品
Hitachi Universal Storage Platform など
漱石旧居跡から根津裏門坂を下り、古
■ 担当営業部署
日立製作所 産業・流通システム営業統括本部
式ゆかしい根津神社境内を抜けて権現坂
(S坂)へ。
「鷗外の小説“青年”
に
『純一は
権現前の坂の方に向いて歩き出した。
・・・
7
鷗外が好んだ散歩道、
藪下道をゆく皆さま
右は高等学校(現東京大学)の外囲、左
曲がると明治の文豪・森 鷗外の住居跡
は出来たばかりの会堂で・・・地図では知
折笠 博明さん
(業務システム本部 システム開発管理部 管理チーム 係長)
(写真右)
「平日は上野から勤務先の秋葉原まで歩いて通勤をしています
し、週末には1時間程度のジョギングを行って体力づくりに励んで
います。今日のように歩くことは健康の基本なので、
これからも
ウォーキングやジョギングを続けていきたいと思います」
かんちょうろう
「観潮楼跡」
( 現・文京区立鷗外記念本
れないが割合に幅の広い此の坂はSの字
郷図書館)が見えてきます。
「かつては書
をぞんざいに書いたように屈曲している』
と
斎から東京湾が望めたので観潮楼と称
表現されています。
それ以来、人々はS坂
したそうですね」
(福岡さん)。
「ここを文学
と呼ぶようになり有名になりました」
(ガイド
活動の拠点とした鷗外は
『青年』
『雁』
や、
の角谷さん)。
「こうしてS坂を下っていると
『阿部一族』
『 高瀬舟』
などの名作を発表
まるで小説の主人公になったような気持ち
しています。観潮楼は1937年の火災、そ
になりますね」
(折笠さん)
。
の後の戦災により焼失しましたが、図書館
さらにレトロな根津教会前を通って、
本日
の南側にある旧表門の礎石や庭石(幸田
のウォーキングの終点根津駅へ。
福岡 千春さん
(業務システム本部 グループ共通業務推進部 共通業務チーム)
(写真中央)
「街歩きや食べ歩きが好きなので、風情ある根津や谷中などの街
をよく散策します。
歩く速度で街を観察して見るといろいろなモノが
見えてきて楽しいですよ。
今日は根津の街を再認識した思いです」
高橋 雅子さん
(業務システム本部 グループ共通業務推進部 共通業務チーム)
(写真左)
「万歩計をつけて1日8,000歩を目標に、歩くことを心がけていま
す。今日は文豪たちの暮らした文京区の歴史を詳しく紹介してい
ただき、
おおいに勉強になりました」
露伴、斎藤 緑雨ゆかりの三人冗語の石)
などに当時の面影が偲ばれます」
(ガイド
文京区には森 鷗外や夏目 漱石、樋口
の角谷さん)。
一葉など、近代文学をより身近に感じるこ
観潮楼跡の表門に面した道が、鷗外が
とができるスポットがほかにもたくさんありま
やぶしたみち
好んで散歩をしたという
「藪下道」
(現・藪下
す。
多くの坂道に文人たちが暮らし作品の
通り)
。
石川 啄木をはじめ多くの文人がこの
舞台となった街並みを、皆さんも
“文学探
道を通って観潮楼を訪れたといいます。
訪”
してはいかがでしょうか。
1
印刷博物館 入口モニュメント前にて
観潮楼跡
(現・文京区立
鷗外記念本郷図書館) 6
夏目漱石旧居跡
小石川植物園
8
薮下通り
根津神社
9
11
駅
根津教会
津
10 S坂
根
文豪・夏目 漱石旧居跡
「通称猫の家」
団子坂
7
り
本郷通
藪下通りから本郷通りの方
に一 筋 上がった場 所に漱 石
旧伊勢屋質店
トッパン小石川ビル
「印刷博物館」
が留学先の英国から帰国後、
1 2
1903(明治36)年から1906(明
5
炭団坂
3
小石川後楽園
治39)年まで暮らした旧居跡が
夏目漱石旧居跡にて
観光お問い合わせ先
●文京区観光協会事務局 TEL
(03)
3811-3321 http://www.b-kanko.jp/
●印刷博物館 TEL(03)5840-2300 http://www.printing-museum.org/ 4
文京ふるさと
歴史館
東京ドームシティ
8
あります。
「 漱石が初めて創作
東京大学
飯
橋
田
駅
水道橋駅
至 お茶の水
ウォーキング参加者募集
はいたっく誌読者の皆さまで、
当コーナーに参加をご希望される方
がいらっしゃいましたら、
当社担当営業までご連絡ください。
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14
仮想環境とSOAへの対応を強化し
企業競争力向上を支援する
SOAプラットフォーム
「Cosminexus」
世界経済が混迷を続ける中、
企業を取り巻くビジネス環境にも変化の波が押し寄せています。
今後、
有望なマーケットへの事業展開を成功させ、
激変する市場環境の中でも持続的な成長を維持するためには、
変化に即応したビジネス戦略に合わせ、
質の高いサービスを、
すばやく確実に展開できるIT基盤が不可欠です。
コズミネクサ ス
そこで日立はSOA※1に基づいたシステム構築・運用基盤Cosminexusを機能強化。
Fast & Reliableをコンセプトに、
仮想環境でも高信頼なビジネスを確実かつ柔軟に実行できる基盤と、
既存資産を活用したすばやいシステム構築、
質の高い先進的なサービスをともに実現するための機能強化を図りました。
※1 Service Oriented Architecture
Fast & Reliable をコンセプトに進化を遂げた
「Cosminexus」
上」
という3つの視点から大幅な機能強化を図りました
(図1)
。
以下にクラウドコンピューティング時代のWebシステム構築・
運用基盤として進化したCosminexusの新機能とソリューショ
世界的な経済危機が続く逆風下において、
ますます重要性
ンを、
詳しくご紹介していきます。
を増しているのが
「環境変化に即応したビジネス戦略の実行」
という経営課題です。企業経営にITが不可欠な存在となった
確実かつ柔軟に実行できる基盤
いま、
中長期的な戦略展開と持続的な成長を実現するには、
ビ
ジネス戦略とIT戦略のより強固な連携が必要です。
そこでIT
∼仮想環境における
「柔軟なリソース割り当て」
と
「シンプルな
が果たすべき役割は、
それぞれのビジネス戦略に合わせて、
質
構築・運用」
を実現∼
の高いサービスを
「すばやく」
「確実」
に展開できる基盤を構築
することにほかなりません。
多くのサーバが集約された仮想環境においても
「安定した
環境変化に即応するシステム構築・運用により、企業の
性能」
と、
サーバ台数の抑制やTCO※2削減を図るため、
いま多
ビジネスイノベーションを加 速させるS O Aプラットフォーム
くの企業で仮想化技術を適用したサーバ統合が進められてい
「Cosminexus V8」
は、
こうした新たなニーズに対応するため、
ます。
サーバの物理的統合による省スペース化や省電力化、
ラ
Fast & Reliableをコンセプトに機能強化。仮想環境でも新業
ンニングコストの低減など、
さまざまなメリットが期待される仮想
務を
「確実かつ柔軟に実行できる基盤」
と、既存資産をSOA
化ですが、
その一方では新業務を追加する際の性能や信頼
で有効活用する
「すばやいシステム構築」、先進的なリアルタイ
性、複数業務の運用などで期待どおりの効果が得られるのか
ムモニタリングやWebテレコム連携などによる
「サービスの質向
という不安を抱くお客さまが多いのも事実です。
そこでCosminexus強化版では、業務アプリケーション単位
質の高いサービスを
「すばやく」、
「確実」
に展開するために
Cosminexus強化版では、
以下を実現します
持続的な成長・発展
サービスの質向上
での
「シンプルな構築・運用」
によって、
これらの課題をトータル
に解決。ITリソースの集約率を高めながら、仮想サーバを確実
かつ柔軟に構築・運用できる環境を提供し、新業務の迅速な
立ち上げと運用負荷の軽減を可能とする高信頼・高効率な仮
想化アプリケーション基盤を構築します。
※2 Total Cost of Ownership
すばやいシステム構築
Point1
確実かつ柔軟に実行できる基盤
メモリ管理機能の強化で突然の無応答を解消
Javaを基盤としたWebシステムでは、使用されたメモリー
領域を自動開放する間、他の処理機能を停止させてしまう
図1 Cosminexus強化版の取り組み
15
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という現象が起こります。仮想環境では、
サーバ集
「FullGC※3」
約に備えて大容量のメモリーを搭載するケースが多いですが、
の相関関係の把握が困難になってきます。
そこで、業務アプリ
大容量メモリーを割り当てるとFullGCの影響が顕著になるた
ケーション単位で物理/仮想サーバの配置を可視化し、
一元管
め、仮想サーバの台数を必要以上に用意するなど、
リソース
理できる新機能を提供。
統合システム運用管理
「JP1」
との連携
の有効活用の面で問題がありました。
そこで、FullGCを回避
によって各サーバの稼働状況の把握やスケールアウトのタイミ
するメモリー管理機能を一段と強化。仮想環境でもFullGC
ング検知も可能となり、管理者負担を大幅に軽減するシンプル
を発生させず、大容量のメモリーを割り当てても仮想サーバ
な運用を実現します。
が安定稼働できるため、
リソースを有効に活用することができ
ます(図2)。
すばやいシステム構築
※3 Full Garbage Collection:使用済みのメモリー領域を整理し、空き領域にすること。整理するまで使
用済メモリーが増加するため、
業務アプリケーションは停止状態になる
電子帳票生成
∼既存資産をSOAで有効活用。
高品質・高効率なシステム開
発を実現∼
Point2
仮想サーバを業務アプリケーション単位で一括構築
これまでのアプリケーション開発は人手による作業が多く、品
これまで仮想サーバの構築では、複数台コピーした仮想
質や開発スピードが一定以上に上がらないという課題がありま
サーバの環境に1台1台環境設定を行う必要があったため、人
した。
そこでCosminexusは経営スピードに追従した迅速なア
的ミスの発生や時間のロスが指摘されていました。
そこで、仮
プリケーション開発を支援するため、SOAの適用範囲をさらに
想サーバを業務アプリケーション単位で一括構築し、
環境設定
拡大。基本設計、詳細設計、製造の各フェーズにおいて既存
も自動化する新機能を提供。
これにより、作業時間を1/10 に
資産を有効活用しながら生産性を向上させる3つのソリュー
軽減しながら、人的ミスの発生も解消。仮想サーバの迅速な構
ションを提供します。
※4
築と起動を実現します
(図3)
。
Point1
※4 日立の試算による
(サーバ10台の場合)
バッチ業務にサービスバスを適用
Point3
大量データを処理するバッチ業務を構築する際、従来は
物理 / 仮想サーバと業務アプリケーションを一元管理
基本設計フェーズで入出力プログラムや制御ロジックを1か
仮想環境では、
複数の業務アプリケーションが物理/仮想イ
ら作り込まなければならず、開発効率を上げることに課題が
ンフラを共有するため、運用管理が複雑化し、各サーバと業務
ありました。
生産
管理
生産
管理
生産
管理
販売
管理
販売
管理
販売
管理
販売
管理
販売
管理
販売
管理
業務アプリケーション単位で一括して
起動・停止シンプルに運用できます
「シンプル化」
で解決
仮想サーバ環境
追加
追加
在庫
管理
在庫
管理
在庫
管理
生産
管理
生産
管理
移動
販売
管理
販売
管理
販売
管理
運用フェーズ
構築時間が
1/10に減少
仮想化機構の柔軟性を
活かして配置を変更する
物理サーバ環境
構築フェーズ
仮想サーバを業務アプリケーション単位でイメージ化し、一括
構築します。
さらに、各仮想サーバ固有の環境設定も自動的に行
うので、
すぐに動かせます
物理⇔仮想の対応が
業務単位で把握できないと
管理や作業が大変
3
設計フェーズ
(当社試算値)
Before
After
仮想サーバのイメージを複製しても、
環境設定は1台1台必要・・・
一回の操作ですべて実行
煩わしい1台1台の対応から解放
仮想サーバ
構築
マネージャ
マネージャが構築と
環境設定を行う
生産
管理
物理サーバ
情報
スクリプト
仮想サーバ
情報
業務アプリケーションの情報
スクリプト
物理サーバ
環境設定
スケールアウト
1
高性能・大容量の
物理サーバに集約
2
複数の仮想サーバに
スケールアウトした構成
手作業
仮想サーバに
大容量メモリーを割り当てると
Fu
l
lGCの影響が心配
Fu
l
lGCレスを実現
レスポンス遅延の発生を抑制します 「安定稼働」
で解決
図2 柔軟なAP基盤を実現
1台1台仮想サーバの
環境設定をしていると
ユーザーミスが怖い
仮想サーバ
業務
アプリケーション
業務
アプリケーション
物理サーバ
業務アプリケーション単位で一括して構築・環境設定
容易にミスなく環境を構築できます 「シンプル化」
で解決
構築&
環境設定
仮想サーバ
ユーザーミスも発生しやすく、
時間もかかる
物理サーバ
環境設定の自動化により
ミスを防止、
すぐに動作
図3 仮想サーバを業務アプリケーション単位でイメージ化し、
一括構築
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16
そこで、
バッチ業務でも大量メッセージ処理が可能なサービス
開発できるようになりました。
レガシーシステムの改修や新業
バスを適用。各種アダプタの利用も合わせ、開発工期を約60%
務の開発を、既存資産を活かしながら高効率に行うことが
削減※5できます。一度作ったバッチプログラムは他の業務にも流
できます。
用できるので、
業務ロジック部分の開発に専念しながら、
開発効
サービスの質を向上させる先進のソリューション
率を加速させることが可能です
(図4)
。
※5 日立の試算による
(実案件での実測値)
ビジネスの競争力を高めるには、常に一歩先を行く質の高
Point2
いサービスを導入していく必要があります。
日立は、
お客さま業
既存業務と新業務をつなぐアダプタを提供
務の価値向上を支援するため、
さまざまな高付加価値ソリュー
既存システムから新業務を呼び出すシステムを構築する
ションを実現するソフトウェアプロダクトを多数ラインアップしてい
際、連携部分の作り込みには多大な工数がかかります。そこ
ます。今回はその中から、
「リアルタイムモニタリングソリューショ
で、
メインフレームやOpenTP1システムに加え、SAP ERP
ン」
と、NGNに対応した
「Web/テレコム連携ソリューション」
をご
やSalesforceなどとも容易に連携できるサービスバスと各種
紹介します。
®
アダプタを提供。接続部分の工数を大幅に削減できます。
大量データを瞬時に分析し、
状況把握のリアルタイム化を実現する
「リアルタイムモニタリングソリューション」
Point3
既存資産を活かした新サービスを容易に開発
メインフレームの操作画面やOpenTP1のプログラム制御
∼uCosminexus Stream Data Platform - Application Framework∼
のノウハウを活かした新サービスを、生産性の高いJavaで
製造・流通・交通などのビジネス現場
では、操作ログやセンサー情報、RFID
アプリケーション
企画・提案フェーズ
基本設計フェーズ
詳細設計・製造フェーズ
●バッチ業務に、
大量メッセージ処理が可能な
「サービスバス」
を利用、
各種アダプタや
BPEL*の利用により、
入出力プログラムや制御ロジックの開発量を削減
●業務パターンの他の業務への流用により、
開発効果をさらに向上
情報など、大量のデータが発生してい
ます。それらの情報をリアルタイムに収
集・解析できれば、現場の状態や問題
点をすぐに把握でき、迅速な意思決定
が可能になります。
例えば製造現場にお
データ
ベース
制御ロジック部分は
BPELで記述
業務パターンを
他の業務に流用
NEW
品質情報、事故情報といった大量の生
数ギガの大量メッセージも
振分け・変換を一括処理
データ
ベース
いて、各ラインで発生する生産情報や
データをリアルタイムに収集・分析すれ
サービスバス
ば、不良率の傾向や障害予兆を迅速に
ファイル
検知し、
製造原価管理や歩留まり向上、
入出力部分は
アダプタを利用
ファイル
設備異常の予兆診断などに役立てるこ
* Business Process Execution Language
とができます
(図5)
。
図4 サービスバスを利用したバッチ業務※
●製造現場の生の情報をリアルタイムに収集・分析し、異常や障害を予兆段階で検知
●分析シナリオを変更するだけで、多角的な観点からの分析に柔軟に対応可能
部品倉庫
製造現場の流れ
●生産/稼働情報 ●品質情報
●プロセス情報 ●トラブル/事故情報
●災害/安全情報
不良率傾向
150
品証部門
歩留まり向上
予兆
ストリームデータ処理基盤
復旧
0
12:00
12:01
12:02
12:03
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障害予
兆
保守部門
設備異常予兆診断
12:04
現場の情報を蓄積しておいて、
問題発生時に
情報を分析するため、
異常検知とその対策が遅れる
図5 リアルタイムモニタリングソリューションの適用例:製造管理システム
17
製造原価管理
100
11:59
Before
生産管理
部門
発生
50
製品倉庫
価傾向
製造原
現場の
生の情報
製造ライン
組立ライン
分析シナリオ
After
●各現場で発生する情報を会社レベルで見える化
●異常や障害を予兆段階でリアルタイムに検知
こうしたニーズに応えるため、Cosminexusでは多種多様な
情報源からの大量データを高速に集計・分析できるストリーム
コールセンターが混雑している場合、
Webから予約をし、
予約時刻になると電話が
かかってくる
データ処理基盤「uCosminexus Stream Data Platform」
を
● Web画面上から問い合わせ予約が可能
● ユーザー、オペレーターともに着信側となるため個人情報の漏えいリスクを軽減
ユーコズミネクサス
ストリーム
データ プラットフォーム
提供しています。今回のエンハンスでは、同基盤を活用した新
Web
アプリケーション
発用の共通フレームワークと、
日立オリジナルのノウハウを盛り
込んだ分析シナリオテンプレート、GUIによる環境設定機能や
ソリューションに応じた入出力アダプタなどを提供。短い開発期
クリック
問い合わせ/
予約受付
サービス
接続要求
業務をスピーディに構築していただくため、
アプリケーション開
第三者呼制御
Web画面
電話呼出
間で、
データ活用範囲を拡大した付加価値の高いビジネスを
創造する新システムの立ち上げを支援します。
NGN
アプリケーション
アダプタ
通話
電話呼出
NGN
オペレーター
エンドユーザー
Webと電話を組み合わせた
NGN対応システムを迅速に構築できる
「Web/テレコム連携ソリューション」
Before
After
コールセンターへ問い合わせをする場
合、混雑時など電話がつながりにくく、電
話口で待たされることがある
予約時刻に
確実に電話がかかってくる
図7 コールセンター予約受付サービスの事例
∼uCosminexus NGN Application Adapter∼
るSIP※6が不可欠であり、
SIPの実装は通信系アプリケーション開
さまざまなITリソースを連携させるグローバルなコミュニケー
発の経験に乏しい技術者にとって大きな障壁となっていました。
ション基盤として定着したIPネットワーク。
その基盤上で、従来
そこでCosminexusでは、Webサービスのプロトコルであ
は独立したネットワークで提供されていた電話やインターネット、
るSOAP ※ 7を使って、SIPを意識せずにNGNのテレコム機
携帯電話、
コンテンツ配信などの各種サービスを統合して提
能を容易に利用できる
「uCosminexus NGN Application
供できるNGN(次世代ネットワーク)
が本格的な普及段階へと
Adapter」
を提供します。
入ってきました。IPネットワークとしての信頼性と安全性を飛躍
Webサイト上からワンクリックで電話がかけられるサービス、
アプリケーション
アダプタ
的に向上させ、
各種サービスの機能を連携、
融合した新サービ
例えば、宅配サービスにおいて受取人が配達時刻を変更した
スを創出できるNGNが、
次世代ビジネス基盤として不可欠な存
い場合の連絡や、
コールセンターサービスにおいて問い合わせ
在になってくることは間違いありません。
予約してコールバックしてくれるサービスなど、Webサービスと
しかし、
NGNを利用するには、
複雑な通信制御プロトコルであ
テレコム機能を連携させたサービスに適用できます
(図6、
7)
。
同アダプタはNGNとの接続検証済み※8のため、NGNと連携
受取人が宅配予定時間を変更したい場合、
自宅電話と運転手の携帯電話をつないで、
変更時間を伝える
したWebアプリケーションの開発負荷を大きく軽減。
ビジネスに
●IP電話でなくても、一般のアナログ電話でも大丈夫
● 配達状況に応じて接続先を自動的に判別
多彩な付加価値をもたらす高度な
「Web/テレコム連携ソリュー
配達状況
接続要求
集荷センター
ション」
をスピーディに構築いただけます。
Webアプリケーション
配達状況お知らせサービス
宅配サービス
集荷センター
配送準備中
通信事業者
お問い合わせ
変更のお電話
配達センター
配達中
クリック
予定到着時刻 16:00頃
※6 Session Initiation Protocol:IPネットワーク上で音声、
データ、
映像などのさまざまなマルチメディアの
通信を行うための標準的な通信制御プロトコル
※7 Simple Object Access Protocol:ネットワーク上のコンピュータが、
お互いのサービスやデータなどに
アクセスするためのプロトコル
※8 東日本電信電話株式会社および西日本電信電話株式会社が提供するテストベット検証環境にて接
続検証を行い、
両社が現在提供中のNGNサービスについて動作確認済みです
NGN
アプリケーション
アダプタ
配達センター
第三者呼制御
仮想化技術を核としたクラウドコンピューティングの時代
家庭
電話呼出
通話
では、社内外のITリソースをサービスとして有機的に連携
電話呼出
NGN
ドライバー
Before
宅配予定時刻を変更したい場合など、
Web画面には宅配事業者の運転手の
電話番号は表示されておらず、連絡をと
るのが面倒
しながら、付加価値の高いシステムとして着実に進化させ
After
ていくことが重要です。仮想化技術の迅速な適用と既存
ワンクリックで
適切な人へ電話
システム資産の有効活用により、
付加価値の高いシステム
の構築を支援するCosminexusを、
ぜひご活用ください。
図6 宅配便の配達状況お知らせサービスの事例
お問い合わせ先
HMCC
(日立オープンミドルウェア問い合わせセンター)
0120-55-0504
利用時間 9:00∼12:00、
13:00∼17:00
(土・日・祝日・弊社休日を除く)
■ 情報提供サイト
http://www.cosminexus.com/
http://www.hitachi.co.jp/ngn/
はいたっく2010-2
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18
オープンミドルウェア・ケーススタディ
情報共有と効率化をめざし、
基幹システムを刷新。
約1,000ものバッチジョブ運用の安定稼働と
運用効率アップを支える「JP1」
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
http://www.ctc-g.co.jp/
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
(以下、
CTC)
は、
経営インフラの再構築プロジェクト
「Next.MI」
の一環として、
CTCグループ内での情報共有と業務プロセスの効率化などをめざし、
基幹システムを全面刷新しました。
約1,000ものバッチジョブ運用の安定稼働と運用効率アップの実現のために採用されたのは、
日立の統合システム運用管理
「JP1」
のジョブスケジューラ
「JP1/AJS2」
です。
約30の基幹システムを統合し、
情報の一元管理を実現したCTC。
経営の
「見える化」
とグループ総合力の発揮に、
意欲的な取り組みを続けています。
伊藤忠テクノソリューションズ
株式会社
情報システム部
MI運用課 課長
藤原 孝幸 氏
新基幹システム構築プロジ
ェクトで約30の基幹システムを統合
伊藤忠テクノソリューションズ
株式会社
情報システム部
MI運用課
伊藤 雅彦 氏
伊藤忠テクノソリューションズ
株式会社
情報システム部
MI推進2課
竹中 博政 氏
せん。
システム開発のきわめて早い段階でジョブ管理ツールを選
定したのは、
ミッションクリティカルなシステムを支えるきわめて重
2006年4月、伊藤忠テクノサイエンス株式会社は、情報共有と
要な要素だったからです」
と情報システム部 MI運用課の伊藤
業務プロセスの効率化などをめざし、約30の基幹システムを統
雅彦氏は説明します。
合する、
新基幹システム構築プロジェクトをスタートさせました。
複数の製品を慎重に比較検討したうえで、
日立の統合システ
「従来の基幹システムは、各システムが個別に動いていまし
ム運用管理
「JP1」
のジョブスケジューラ
「JP1/AJS 2」
を選んだの
た。経営分析をタイムリーに行うなど、経営の
『見える化』
を実現
は、
バッチジョブでエラーが発生したときのリカバリ処理をきめ細
するためには、各システムを統合して、
シームレスかつ効率よく運
かく制御できることがポイントの1つでした。
用できる、
新基幹システムを構築することが必要でした」
と情報シ
「あらかじめ設定したスケジュール通りに動かすだけなら、
手作
ステム部 MI運用課 課長の藤原 孝幸氏は語ります。
りのプログラムでも対応できるかもしれません。
しかし、
バッチ処理
2006年10月、同社と株式会社CRCソリューションズが合併。
というのは必ずエラーが発生します。
そのときに、
エラーの内容を
システムのコンサルティングから設計・開発、
運用・保守サポート、
すばやく確認したり、後続のフローをきめ細かく制御できるのが、
アウトソーシングまでをワンストップで提供できる強靭なシステムイ
JP1の魅力でした」
と情報システム部 MI推進2課の竹中 博政氏
ンテグレータ
“新生CTC”
として生まれ変わりました。
は語ります。
基幹システムの統合は、
新生CTCとしての総合力の発揮のた
JP1/AJS 2を使えば、
エラーで止まったジョブの流れを、再度
めにも重要でした。
動かすまでにかかる時間を大幅に短縮でき、
「複数の処理がす
べて終わらないとスタートしてはいけない」
といった設定も確実に
きめ細かな制御と他社製品との連携の実績を評価
制御できます。
カレンダー設定機能も柔軟できめ細かく、
さらに他
のシステム同士のバッチ処理を制御して、
その結果を新基幹シ
19
「新基幹システムは、
すべての業務を支えるものであり、止まっ
ステムに反映するといった連携を一元的に管理できます。
てはならないシステムです。
しかも、
システム同士の連携は複雑
もうひとつの重要なポイントは、
バッチ処理で他社製品の特殊
で、膨大なバッチ処理を正確に制御して動かさなければなりま
プログラムを採用しましたが、
この特殊プログラムとの連携が確
はいたっく2010 -2
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伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
本 社
設 立
資本金
従業員数
東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル
1972年4月1日
217億6,300万円
7,095名
(CTCグループ、
2009年4月1日現在)
システムのコンサルティングから設計・開発、運用・保守サポート、
アウトソーシングま
でをワンストップで提供するシステムインテグレータ。
CTCプリンシプル
「Challenging
Tomorrow's Changes」
の志を持って、確固たる価値観(Value)
のもとに、明確なる
使命を実行し、
目標
(Vision)
の達成に挑戦し続けることを経営理念としている。
実にできることでした。
「この特殊プログラムとの連携の実績
が最も豊富だったのが、JP1でした。
われ
われにとってこの特殊プログラムの利用
は初めてでしたが、
日立は、
これを安心し
て制御できる技術とノウハウを提供してく
れたのです」
(
。竹中氏)
さらに、
社内のJP1に精通した専門部署
に相談できる安心感も大きいものでした。
「JP1/AJS2 - DA」
の活用で
編集・修正作業を効率化
2008年7月、新基幹システムがJP1とと
もに稼働を開始しました。
伊藤忠テクノソリューションズ
(株)
の新基幹システム概要
「従来のシステムでは複数システムに
またがっていたデータを、
一元的に扱いながら、
効果的な経営分
ディにできますが、
本番環境をコピーして開発環境を作ったり、
一
析をすばやくできるようになりました。前日までの業績データを日々
あたりまえのように利用できるのは、背後で、JP1が夜間バッチを
時的に実行する小さなバッチ処理を短時間で作るといったとき
に、
JP1/AJS 2 - DAは便利です」
と伊藤氏は評価します。
確実に動かしているおかげでもあります」
(竹中氏)
。
JP1/AJS 2 - DAでジョブネットの情報を出力して、Microsoft
新基幹システムでは、他社製品の特殊プログラムの90%以上
Excel 上でグラフィカル表示するマクロプログラムも作り、開発
をJP1/AJS 2が制御しています。
ジョブ数は約1,000本で、
これを
チーム内でバッチ処理の状況確認などに活用しています。
数百のジョブネットへ体系立てて登録して運用しています。
「JP1/AJS 2を利用することで特殊プログラムをキックして
JP1のログ記録分析でより戦略的な運用計画
バッチ処理をスタートさせ、終了時のステータス情報も特殊プ
ログラムから自動取得するような動きをスムーズに実現できまし
さらに、JP1のジョブ予測時間と実際にかかった時間を記録
た」
(竹中氏)。
し、
より戦略的な運用計画にも活用しています。
バッチ処理は大規模で、
ジョブは互いに連携していて複雑で
「JP1のログを使って実行時間をチェックして、
運用計画を立て
すが、
JP1の画面を見れば、
それぞれのジョブのステータスがひと
たり改善したり、処理に長い時間がかかったジョブを分析して問
目でわかります。
エラー発生時には、監視センターで24時間監視
題を発見したりしています。すべての業務を支えるシステムです
をしているオペレータへ警告メールが自動的に送信されます。
から、何よりもまず安定稼働が重要ですが、
バッチ処理をできる
エラー発生からリカバリまでの時間を短縮でき、
運用管理工数
だけ効率よく行う工夫も不可欠なのです」
と藤原氏は語ります。
の削減にも役立っているのです。
運用管理工数を削減しながら安定稼働を支え、
さらに、戦略
ジョブ管 理の効 率をさらに上げるために、ジョブ定 義を
Microsoft Excel で編集し、
一括定義ができる
「JP1/AJS2 -
的なログ分析や問題発見も容易にできるJP1は、CTCの総合力
発揮の基盤となる新基幹システムをしっかりと支えているのです。
JP1/AJS2 - DA)
」
も利用しています。
Definition Assistant
(以下、
たとえば、
ジョブネットの要素をMicrosoft Excel へ抽出し、
そこで検索したり、
編集をしたうえで、
JP1に戻すといったことがス
ムーズにできるのです。
「通常のジョブ編集・修正作業は、JP1の画面で十分スピー
Next.MI:Next Management Infrastructure
JP1/AJS2:JP1/Automatic Job Management System 2
LDAP:Lightweight Directory Access Protocol
SCM:Supply Chain Management
BI:Business Intelligence
●Microsoft Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
●その他記載されている会社名、
製品名は、
それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
お問い合わせ先
記事に関しては、
(株)
日立製作所 ソフトウェア事業部 販売推進部 TEL(03)5471-2592
製品に関しては、HMCC(日立オープンミドルウェア問い合わせセンター)
0120-55-0504(土、
日、祝日を除く 9:00∼12:00 13:00∼17:00)
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/jp1/
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20
プラットフォーム&ソリューション・ケーススタディ
次世代の金融ビジネスを支える共通基盤として
日立の
「BladeSymphony」
を採用。
高い信頼性を確保しつつ、
ITの戦略的活用を推進
株式会社 静岡銀行
静岡コンピューターサービス株式会社
大量の業務システムを抱える企業にとって、
IT基盤の全体最適化は重要な課題。
各システムがバラバラに稼働していると、
コストや運用負荷の増大などの問題を招きかねません。
株式会社 静岡銀行
(以下、
静岡銀行)
でも、
こうした課題を解消すべくIT基盤の共通化プロジェクトを展開中であり、
さまざまな業務システムを標準的なインフラ上で稼働させることで、
TCO最適化やビジネススピードの向上をめざしています。
ブレードシンフォニー
この共通基盤を支える製品として選ばれたのが、
日立の統合サービスプラットフォーム
「BladeSymphony」
です。
大量のシステム群を集約すると同時に、
「N+1コールドスタンバイ」
などの機能で高い信頼性・可用性も確保しています。
株式会社静岡銀行
経営企画部 IT企画グループ
ビジネスリーダー
静岡コンピューターサービス株式会社
システム基盤開発部
オープン系基盤グループ グループ長
良邊 信博 氏
渡邊 聡 氏
ややべ
ITの戦略的活用を推進し多彩な金融サービスを提供
テムの構築・運用に非効率な点が目に付くようになってきたのです。
「もちろん個々のシステムだけを見れば、
それぞれが業務に大
静岡県を代表する金融機関として、
長年にわたり成長を続けて
きく貢献しています。
しかし、全体最適の視点から見れば、改善
きた静岡銀行。
同行のビジネスには多くの特色がありますが、
その
すべき点も少なくなかった」
と良邊氏は説明します。
一つが健全性の高さです。堅実を重んじる社風や高い収益力、
「いろいろなベンダーの機器が入ってくると、運用手順や管理
優れたリスク管理体制は、
国内外の格付機関からも高く評価され
レベルなども異なってきます。
このままでは運用管理コストが際限
ており、
邦銀全体の中でもトップクラスの格付けを取得しています。
なく膨らむ上に、IT統制の徹底という面でも問題です」
と静岡コ
もう一つ注目されるのが、ITの戦略的活用を積極的に推進し
ンピューターサービス株式会社 システム基盤開発部 オープン系
ている点です。第10次中期経営計画でも、
「ITの活用による効
基盤グループ グループ長の渡邊 聡氏も続けます。
率性の高い業務運営体制の構築」
を基本戦略の項目の一つに
そこで同行では、
こうした課題を解消するための取り組みに着
掲げています。
手。各システムを個別に構築・運用してきた従来の方法を見直
「お客さま満足度や生産性の向上を図っていく上では、ITの
し、
全行共通のIT基盤を整備する方針を打ち出しました。
効果的な活用が欠かせません。現在も営業店スタッフを支援す
「標準的な基盤の上に業務システムを載せる形にすれば、運
る仕組みや事務処理の集中化など、
さまざまな取り組みを進め
用や環境の不統一などの問題は避けられます。
また、新しい
ています」
と経営企画部 IT企画グループ ビジネスリーダーの
サービスを展開する際にも、
システム対応が迅速に行えます」
良邊 信博氏は語ります。
効率化とTCO最適化をめざしIT基盤を共通化
21
(渡邊氏)
。
日立の総合力などを評価し
「BladeSymphony」
を採用
このようにIT活用を金融ビジネスの原動力と位置付ける同行で
金融機関の業務を支える重要なインフラだけに、
共通基盤に採
すが、
高い成果を挙げる一方で課題も存在していました。
大量の業
用するサーバ製品には高い信頼性と拡張性が要求されました。
同
務システム群が稼働するようになったことで、
全社的に見ると、
シス
行ではさまざまな製品の比較・検討を実施。
その結果選ばれたのが、
はいたっく2010 -2
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株式会社 静岡銀行
本 店
設
立
資本金
従業員数
静岡市葵区呉服町1-10
1943年3月1日
908億円
3,156人
地域の発展を支える総合金融機関
として、
多彩な金融サービスを展開。
現 在は第 1 0 次 中 期 経 営 計 画
「Dream TEN ∼新たなる挑戦」
を
推進中。
社会貢献活動や環境保全
活動にも積極的に取り組んでいる。
静岡コンピューターサービス株式会社
本
社
設
立
資 本 金
従業員数
静岡市清水区草薙北1-10
1974年4月1日
5,420万円
259人
静岡銀行グループのIT企業と
して、静岡銀行のシステム構
築・保守・運用を担当するほか、
民 間 企 業や官 公 庁 向けのソ
リューション提供も行っている。
日立の統合サービスプラットフォーム
「BladeSymphony」
でした。
「BladeSymphonyは
『N+1コールドスタンバイ』
やSANブート
などの高可用性機構を早くから実装するなど、信頼性の面で一
歩進んでいました。
また、大量のサーバをコンパクトに集積できる
点も評価しました」
(渡邊氏)
。
ストレージやバックアップ、
運用管理の統合も検討していた同行
にとっては、
他社サーバとも柔軟に接続できる日立ディスクアレイサ
ブシステムや統合システム運用管理
「JP1」
の存在も魅力でした。
BladeSymphonyの信頼性や拡張性を高く評価するとともに、
ソフトウェアなどを含めた日立の総合力と、国内メーカーならでは
の手厚いサポート力が評価されたのです。
(株)
静岡銀行の共通基盤概要
同行では2008年5月より、共通基盤の構築に着手。2009年6月
に最初のシステムが本番稼働を開始しました。すでに本番系・
で導入した場合と比較して、約40%を削減。環境保全活動に取
開発系合わせて約50のサーバがBladeSymphony上で稼働し
り組んでいる同行にとって、
グリーンIT化を推進できた意義は大
ています。
この数は今後もさらに増えていく予定です。
きいものでした。
ちなみに今回のプロジェクトでは、更新時期を迎えた業務シス
運用管理についても、各システムから出力されるメッセージを
テムと新規の業務システムを対象とし、各システムに合った形で
JP1で一元管理することで、監視業務の効率化を実現。金融シ
共通基盤上に適用。
その際には、全体最適の視点から業務そ
ステムに欠かせない信頼性・可用性も、N+1コールドスタンバイ
のものについても見直しや統合を行っています。
でしっかりと確保しています。
今回の取り組みを単なるサーバの集約で終わらせるのではなく、
さらに、
BladeSymphonyを導入したもう一つのメリットが、
サー
将来に向けた業務改革のための好機としても活かしているのです。
バ仮想化への対応です。
「システムの中には、
それほどリソース
また、新しいサービスを展開する際の効率化でも期待は大き
を消費しない小規模システムも少なくありません。
これらを仮想化
いものがありました。
すれば、
資産の有効活用を促進できます」
(良邊氏)
。
「以前は新たな業務システムを導入するたびに、機器の設置
システムの標準化を進めた裏側には、将来仮想環境へ移行
場所の確保や工事の手配、運用設計などを行う必要がありまし
しやすいようにとのねらいもありました。
もっとも、
ソフトウェアによる
た。
しかし、今後はこうした作業を個別に行う必要がなくなるた
仮想化は、信頼性・可用性や費用対効果などについての懸念
め、
コストとスピードを大幅に改善できると見込んでいます。共通
が拭えませんでした。
基盤の効果を最大限に発揮できるよう、
ノウハウの蓄積を進めて
「その点、
日立ではハードウェアによるサーバ仮想化機構
いきたい」
(渡邊氏)
。
バタージュ
『Virtage』
を提供しています。
これが小型高集積モデルの
『BS320』
でも利用できるようになったのはありがたい。
仮想化のメ
消費電力量とCO2排出量を約40%削減
リットと信頼性・可用性を両立できる技術として期待しています」
(渡邊氏)
。
共通基盤が真価を発揮するのはこれからが本番ですが、
「経営戦略を即座に実行に移せるようにすることが、
IT部門に
BladeSymphonyを導入したメリットはすでにさまざまな場面で
課せられた重要な役割です。今回構築した共通基盤も、
当行の
現れています。
発展を支える武器としてフル活用していきたい」
と良邊氏は今後
まず一点目は、省スペース化・省電力化を実現した点です。
の抱負を語りました。
ラック型サーバで導入した場合と比較して、設置面積を大幅に
さらなる飛躍をめざす静岡銀行のIT戦略を、
BladeSymphony
削減。
また、
消費電力量とCO2排出量についても、
ラック型サーバ
が支えていきます。
*導入効果は、
本ユーザーのシステム構成や導入時の製品モデル/仕様によるものです。
TCO:Total Cost of Ownership SAN:Storage Area Network
●Windows Serverは、
米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
●Linuxは、
Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
●その他記載されている会社名、
製品名は、
それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
●この記事は日経コンピュータ 2009年12月23日号に掲載されたものです。
お問い合わせ先
記事に関しては、
(株)
日立製作所 エンタープライズサーバ事業部 TEL
(03)
5471-3270
製品に関しては、HCAセンター 0120-2580 -12(土・日・祝日を除く 9:00∼12:00 13:00∼17:00)
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/bds/
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22
手の動きだけでデジタル機器を操作できる
ジェスチャーユーザーインタフェース
デザイン本部
多種多様なコンテンツやサービスが楽しめるデジタル機器が普及する中、
豊富な機能をより使いやすく快適に操るためのUI
(User Interface)
の開発が重要な課題となっています。
そこで日立は、
デジタルテレビのディスプレイに向かって手を振ったり、
円を描くように手首を回すだけで、
電源のON/OFFや選局、
ボリューム調整などが行える
「ジェスチャーUI」
のプロトタイプを開発。
デジタル家電やデジタルサイネージにも同様のUIを適用することで、
製品価値やサービス訴求力の向上に加え、
さまざまな空間の情報サービスをシームレスに操れるUIの可能性を提示しました。
研究開発で多くの実績を持っている星野さ
んの知恵を借りようと考えたのです。
星野 われわれデザイン本部にはUIや
技術的な認識方法
技術的な認識方法と操作感を
技術的な
術的な認識方
認識方法
方 と操作感
操作感を
作感を
簡易プロトタイプで検討
簡易プ
タイプで検
タ
検討
検討
くり返し
単純な手振りで快適操作を実現
̶̶離れた場所からでも手振りだけでテレ
ビを操作できることに驚きました。
このジェス
チャーUIは、
どのような発想から生まれたの
でしょう。
演出方法やフ
出方法やフ
出方法
方 や
方法
やフィードバック
ク表現を
表現を
表現を
デザインイメ
デザイン
デザイ
デザ
ザイ イ ージで検討
ジで検討
検
GUI、ユーザーとシステムとの“対話”
をデ
ザインするインタラクティブデザインなどの専
コンシューマエレクトロニクス研究所
基盤ソフトウェア開発プロジェクト
研究員
松原 孝志
門家がそろっています。僕自身も以前から、
PCを非接触で操作できるタッチレスインタ
フェースやジェスチャーコマンドなどの開発
に携わってきた経験がありました。
そこで松
原さんから相談されたのをきっかけに、新し
図1 ジェスチャーUIができるまでの発展段階を見せるもの
いUIの開発に興味を示した仲間たちと一
らにも向いているんじゃないかなと。
松原 私は、映像・情報関連のデジタル機
緒にトライしてみることにしたのです。最初
器を開発するコンシューマエレクトロニクス
は手振りをコマンド化する方法から始めまし
星野 試してみてすぐ“これはいける”
と
研究所で、主にテレビのUIを研究していま
たが、機能別に何十種類も手振りを覚える
確信しました。その動作を核にして、最初
す。
テレビ操作はリモコンで行うのが一般的
のではユニバーサルデザインとはいえなくな
に手を左右に振れば「電源ON」、
メニュー
ですが、
どこに置いたのかを忘れたり、
リモ
る。3、4種類の手振りですべての機能を操
選択の後、
ぐるぐる回してチャンネルを
「選
コン自体が多すぎて置き場所に困るといっ
る方法なんて、
もしかしたらないんじゃない
択」、手を突き出して
「決定」
と、単純なジェ
一度はあきらめかけたんです。
た声が以前から多く寄せられていました。 かと、
スチャーのみで基本的な操作が指示でき
そこで、
リモコンに代わる操作法はないかと
る流れを作っていきました
(図1)
。
考えていたところ、
ここ数年で身振りや手振
りを認識するセンサー技術が急速に進化し
デザイン本部
インキュベーションデザインセンタ
リーダ主任デザイナー
徳永 ジェスチャーをベースに快適なUIを
てきたことで、
“これは使えるかもしれない”
と
星野 剛史
実現するには、ユーザーが操作状況をリア
ルタイムに把握できるフィードバック表現と、
思いついたのがそもそもの始まりです。
楽しさやうれしさを感じてもらえるGUIが重
̶̶ジェスチャーによる操作方法は、すんなり
出てきましたか。
黒澤 何度かみんなで話し合っている中
作った基本的な操作パターンのプログラムを
で、松原さんが
“ぐるぐる回すのはどうかな”
叩き台に、
みんなで試行錯誤しながらフィー
ドバックやGUIの検討を重ねていきました。
松原 いや、想像以上に難しかったです
と言ったのが大きなブレイクスルーになった
ね。
センサーは確かに身振りや手振りを認
んですよね。
識してはくれます。
でも、
そのジェスチャーを
エアコンや照明機器の操作にも
松原 いろいろな動きを試してみた中で、 ̶̶みなさんが苦労して作られた操作画
唯一連続的に繰り返せるのが、手首をぐる 面、
手をスッと上げるだけでレスポンスよく反
ぐる回すことでした。基本がテレビ操作だっ 応しますし、
3Dグラフィックやアニメーション表
たので、
チャンネルにしても音量にしても、細
現も非常にリッチです。
テレビだけでなくエア
かくあるいは一気に切り替える動作の、
どち コンや照明も操作できるのもすごいですね。
UIとしてどうパターン化すればいいのか、
お
客さまが違和感なく快適に操作するGUIに
はどのような工夫が必要なのか、私一人だ
けでは行き詰まり、先が見えなくなってきまし
た。
そこで、
こうした身体表現を使ったUIの
23
要なポイントになります。そこで松原さんが
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徳永 操作している人はもちろんですが、 ピール度が大きく変わっ
隣で見ている人も思わずジェスチャーして
てきます。そこで、
ジェス
みたくなるようなもの、言い換えれば、ユー
チャーUIの技術とノウハ
ザーが経験することに価値を感じる
「ユー
ウを活用し、見ている人
ザーエクスペリエンス」
の実現をめざしまし
がより興味を持ち、
アク
た。
テレビと同じ部屋にあるエアコンや照明
ティブに情報を取得して
も共通のジェスチャーで操作できれば楽だ
くれるような新しいデジタ
ろうなという僕のアイデアも、
そのまま活かし
ルサイネージ端末をいく
てみました。
つか試作してみました。
松原 横で見ているだけで使いたくなると
̶̶それはどのような端
いうのは、
テレビを売り込む際にも重要なポ
末なのでしょう。
イントになるんです。店頭に似たようなテレビ
①
②
③
アトラクション施設
金融機関
駅
宅内
ショールーム
小売店
ショッピングモール
博物館・科学館
① 開発協力:NHKエンタープライズ
② 2009年3月 サンリオピューロランドでイベント開催
③ 日立電子行政ショールームにて展示中
図2 ジェスチャーを利用したデジタルサイネージの適用イメージ
がたくさん並んでいても、
このジェスチャー
黒澤 人の動作を検知
UIがあれば、数秒でお客さまに製品のコン
できるモーションキャプチャーカメラを搭載
黒澤 デジタルサイネージはコンテンツと操
セプトが説明できる。非常にキャッチーでイ
した端末では、
動きに反応して画面に花吹
作方法をカスタマイズすることで最大限の
ンパクトのある機能になるはずです。
雪を散らせたり、
ジェスチャー操作で記念
効果を発揮します。
しかし今後ジェスチャー
撮影を行ったり、
バーチャルにサイコロをこ
UIを普及させていく過程では、選択する、
ろがして福引きが楽しめるようなアプリケー
決定するといったある程度基本的な動きは
ションを試作しました。展示会などでは非
標準化していく方がいいかもしれません。
デジタルサイネージへの適用で
新たな可能性が広がる
̶̶ネットワーク接続されたディスプレイか
ら情報発信を行うデジタルサイネージにも、
このジェスチャーUIを活かす取り組みが行
われているそうですね。
デザイン本部
情報ソリューションデザイン部
専門デザイナー
黒澤 雄一
常にウケがよく、
ジェスチャーしている周り
に、
どんどん人垣ができてきます。
また3次
松原 テレビ用のジェスチャーリモコンに
元センサーを使った科学館や博物館向け
しても、複数の会社が微妙に異なるジェス
の端末として、大きな地球儀の映像を両手
チャーでしか操作できない機種を出してき
で自在に回しながら、
さまざまな場所にひも
たら、お客さまの方が混乱してしまいます
付けたデジタルアーカイブを鑑賞できるもの
からね。
も作りました。小さなディスプレイをタッチパ
の高画質コンテンツを活かしきれないケー
デザイン本部
情報ソリューションデザイン部
兼 インキュベーションデザインセンタ
専門デザイナー
スが多いのですが、
ジェスチャーUIと大画
徳永 竜也
ネルで選択するような端末では、せっかく
面を組み合わせた空間なら、非常に高い
黒澤 デジタルサイネージは現在、駅や
経験価値が提供できると思います。
ショッピングモール、
アトラクション施設や博
物館などで着実に普及し始めています
̶̶ジェスチャーUIと、
これまでのリモコンや
徳永 だからこそ
「ジェスチャーリモコンな
(図2)。
そこにジェスチャーUIを適用すれ
マウスなどとの決定的な違いは何でしょう。
ら日立だよね」
と言われるくらいの存在感と
ば、近づいてきた人に反応したインタラク
先行的な取り組みが必要なのです。
さらに
ティブ
(双方向)
な動きで注目度を高めたり、 星野 自分自身の動きとビジュアルが組み
直感的で使いやすく、
ジェスチャーにしか
楽しさやうれしさを演出する特別な体験を
合わさることによる
“没入感”
でしょうか。
いま
できない快適な操作を実現すること、
そし
提供するなど、
今までにない効果が期待で
の地球儀の話を例にすれば、
それが大画面
てわれわれのジェスチャーUIをデファクトに
きると考えました。例えばショッピングモール
であればあるほど、
まさに自分が地球を操っ
近づけていくことを目標に、
これからも継続
的な研究を続けていきます。
内の大画面ディスプレイに広告コンテンツ
ているかのような感動と、
その映像空間に入
を表示するだけでは、
ほとんどの人が素通
り込んだ一体感が味わえます。
利用環境に
りしてしまいますが、
カメラなどで人の動きを
もよりますが、
これほどリッチな体験はリモコン
̶̶実用化されるのを楽しみにしていま
とらえ、
画面を反応させれば、
それだけでア
やマウスの操作では難しいと思います。
す。
本日はどうもありがとうございました。
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 デザイン本部 https://www3.hitachi.co.jp/inquiry/design/form.jsp
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24
プラットフォーム & ソリューション
1
比較:現行モデル→新モデル
体積比で
約36%の
省スペース化
さらなる小型化と静音性でオフィス環境を快適に
小規模オフィス向けタワーサーバ
「HA8000/TS10」
小規模オフィス向けタワーサーバとしてご好評をいただいている
「HA8000/TS10」
が、
さらなる小型化と省電力化を実現。
図書館並みの静音性も合わせ、快適に活用できる環境が一段と広がりました。
また、
プライベートクラウド基盤となる仮想環境を1台のラックに搭載した
「HA8000仮想サーバEasyStartソリューション」
も新たに提供。
日立アドバンストサーバ
「HA8000シリーズ」
が、
お客さまの幅広いビジネスを全方位からサポートします。
約36%の省スペース化で
デスク上にも設置可能
HA8000/TS10
オフィス
図書館
用に比べ、
コストを抑えて構築でき、
中小規
模企業や個人事務所などへのサーバ導入
お客さまのご要望にお応えし、1プロセッ
サータワーサーバHA8000/TS10の筐体サ
イズを、
現行モデル※1と比較して約36%
(体
店舗
病院
積比)
低減。
3.5型HDDホットスワップRAID
モデルでは業界最小となるサイズに小型化
しました。
動作音についても、
約33dB※2と図
書館並みの静かさ※3を実現しており、限ら
れたスペースしかないオフィスのデスク上や
デスク下、
あるいは店舗、
病院、
教室内に設
置しても業務の妨げになりません。
また、
小型化と静音化を図る一方で、
1プ
ロセッサーモデルHA8000/TS10、RS110
において、CPUには最新の4コアプロセッ
サー インテル Xeon 3400番台を採用し、
現行モデル※ 1 比約2倍の性能向上を実
※1
現。最大メモリー容量も現行モデル 比2
倍の16GBとし、
より多くのデータを高速に
処理できるようになりました。
さらに、内蔵
HDDを3.5型HDDモデルでは4台、2.5型
HDDモデルでは8台まで搭載でき、
ホットプ
※4
ラグ へも対応するなど、拡張性や保守
性の高さはそのまま確保。幅広い業務をカ
バーするラインアップの強化により、
ますま
す活用しやすくなりました
(図1)
。
※1 HA8000/TS10(2008年12月発売モデル)
※2 ISO7779に準拠した弊社測定値
※3 騒音レベルの参考値として、40dBは図書館の中、30dBはささやき声程度
と言われています。
※4 システム装置の電源を入れたまま、HDDなどの部品交換が可能なこと
高効率電源の採用による
省電力化を実現
HA8000/TS10
HA8000/TS10の全モデルにおいて、
80PLUS ※5に準拠した変換効率82%以
た。本モデルを活用すれば、15ユーザー以
下の小規模システムを、
通常モデル※7の利
がさらに容易になります。
2010年3月末まで、
さらにお得なスタートキャンペーンを実施中
ですので、
ぜひお問い合わせください。
※7 HA8000/TS10 Windows Server 2008 R2 Standardプレインストール
モデルなど
図1 HA8000/TS10の小型化で設置可能場所がさらに拡大
プライベートクラウド基盤となる
ワンラックソリューションを提供
上となる高効率電源を採用し、
システムの
省電力化を実現しました。
また、サーバの
待機状態における動作電力を抑えること
などで、
コンピュータの省電力規格である
ネットワークを1台のラックに搭載し、機器の
初期設定や接続に加え、
サーバ内におけ
「ENERGY STAR ※6」
に適合したモデル
をENERGY STAR モデルとして新たに
製品化。電気代などのランニングコスト削
る仮想環境の構築までを日立が実施する
HA8000仮想サーバEasyStartソリュー
ションを提供します(図2)。本ソリューション
減と、環境に配慮したシステム構築のニー
ズに対応します。
を利用することで、お客さまはプライベート
クラウド基盤として整備された仮想環境を
なお、HA8000/TS20、RS110全モデル
においても、80PLUS に準拠した高効率
電源を採用しています。
容易に導入でき、ITリソースのさらなる効
率活用と迅速なビジネスの立ち上げが可
能となります。
また、
サーバを社内ネットワークにつない
で利用するための環境構築やシステム運
用、
保守サービスも提供しますので、
仮想化
※5 米国EPRI(The Electric Power Research Institute, Inc.)が作成し
た
「80 PLUS プログラム」
に基づき、電源効率が80%以上の基準を満た
すと認定された製品に与えられるもの
※6 米国Environmental Protection Agency(EPA)
とDepartment of
Energy(DOE)
が推進する、
エネルギー効率のよい製品および実行によ
る環境保全プログラム。従来は Computers(クライアント向け)
を対象とし
ていたが、2009年5月にComputer Servers(サーバ向け)
まで対象範囲
が拡大した
中小規模企業や
個人事務所などへの
サーバ導入がさらに容易に
HA8000/TS10
HA8000/TS10に、
15ユーザーまでのライ
センスが付属されたサーバOS「Windows
Server 2008 R2 Foundation」
を組み合
わせたバンドルモデルの提供を開始しまし
サーバ、仮想化ソフトウェア、
ストレージ、
に関する技術者の不在や、仮想環境の構
築経験の有無にかかわらず、
安心して高信
頼な仮想環境を利用することができます。
仮想環境プラットフォーム
仮想マシン
VM
OS
25
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VM
OS
OS
・
・・4∼8VM
仮想化ソフトウェア
仮想環境管理サーバ
図2 HA8000仮想サーバEasyStartソリューション
お問い合わせ先
HCAセンター
0120-2580-12
利用時間 9:00∼12:00、13:00∼17:00
(土・日・祝日を除く)
VM
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/ha8000/
プラットフォーム & ソリューション
2
I/Oスロット拡張装置で
大規模基幹システムの統合にも対応
BladeSymphony BS2000
「I/Oスロット拡張装置」
ハイエンドモデル
「BS2000」
大規模システムや仮想環境の統合、
データベースなどの幅広いビジネスシーンに適用できる
ブレードシンフォニー
統合サービスプラットフォーム
「BladeSymphony」
のハイエンドモデル
「BS2000」
。
日立はこのたび、
その基幹システム向け機能の強化を図り、
サーバブレード1台あたりのI/O
(データ入出力)
スロット※1数を
従来※2比8倍の16スロットに拡張できる
「I/Oスロット拡張装置」
を製品化しました。
これにより、
従来ならUNIXサーバ上位機で構築するような大規模基幹システムもBS2000に集約できるようになります。
※1 ストレージやネットワークとサーバ間を接続する各種インタフェース用ボードを搭載するための差し込み
※2 BS2000 サーバブレード
(2009年4月発売モデル)
BS2000
PCサーバ
ブレード
ブレード
ブレード
化による運用効率の向上やTCO ※3 削減
I/O拡張カード
I/Oスロット
I/Oスロット拡張装置
LAN:8ポート FC:8ポート
NEW
ポイント
ミッションクリティカルなシステムを支える高
ペースで得ることができ、運用管理の一元
ストレージ
I/Oスロット拡張装置
I/O多い
テムにも対応可能なブレードサーバです。
度な処理能力と信頼性を、
より少ないス
ネットワーク
UNIX上位サーバ
バタージュ
機構「Virtage」
を標準搭載し、基幹シス
ブレード
BS2000は、
日立独自開発のサーバ仮想化
ブレード
BladeSymphonyのハイエンドモデル
ブレード
LAN:4ポート
ブレード
I/O少ない
ブレード
クラウド時代に応える
高信頼・高性能・高拡張性
I/Oスロット拡張装置により、I/Oを集約
従来UNIXで対応していた、大規模I/Oシステムをブレードサーバで構築可能
省スペース/省電力/軽量化を実現
図1 大規模I/Oサーバを含むシステム統合
I/Oスロットの拡張性を大幅に強化。サー
が高い業務も処理速度を確保しつつ集約
にも寄与。すでに企業や銀行、
自治体など
バブレード1台あたりのI/Oスロット数を16ス
することが可能です。
の基幹システム、
日立クラウドソリューション
ロットに拡張できるため、銀行、証券システ
Harmonious Cloudのシステム基盤として
ムの勘定系や企業、社会インフラの基盤シ
ステムなど、従来はUNIXサーバ上位機な
※4 占有割り当て機能:CPUやメモリー、I/Oを特定のデータ処理のみの利用
に割り当て、
それ以外の割り込み処理が入らないよう占有して利用できる
機能
も利用されており、
クラウド時代に応える高
信頼・高性能・高拡張性により、
お客さまの
基幹業務や仮想化システム基盤を強固に
サポートします。
※3 Total Cost of Ownership
膨大なI/O処理をともなう
大規模基幹システムも統合
近年、
ブレードサーバを利用した基幹シ
ステム構築が増加する中、
ネットワークやス
どで構築していた膨大なI/O処理をともな
う大規模な基幹システムを、BS2000で構
築できるようになります
(図1)
。
これにより、UNIXサーバを含めたシステ
ム統合が可能になるほか、業務の拡大時
にもサーバブレードやI/Oスロット拡張装置
を1台単位で追加できるため、柔軟なシス
テム拡張も可能となります。
また、
サーバ仮想化機構Virtageによる
求められています。
そこで日立はBS2000対
サーバ統合を行うことで、
システム集約のメ
リットを享受できるほか、Virtageの占有割
り当て機能 ※4もあわせて利用することで、
応のI/Oスロット拡張装置を新たに開発し、
データベースサーバなどI/O処理の負荷
トレージとのI/Oインタフェースを多数必要
とする、大規模な基幹システムへの対応が
継続的な強化を図る
BS2000
今後も日立は、次世代インテル Xeon
プロセッサーを搭載し、
サーバブレード間で
SMP※5構成によるシステム拡張が可能な
高性能なサーバブレードを製品化していく
ほか、
より長期の安定稼働を支える10年間
のハードウェア長期保守サービスも提供す
る予定です。基幹システムへの適用に向
け、
さらなる強化を図るBS2000にどうぞご
期待ください。
※5 Symmetric Multi Processor:複数のCPUで並行に処理を行い、
あたか
も1つの高性能なCPUのように動作させる技術
お問い合わせ先
HCAセンター
0120-2580-12 利用時間 9:00∼12:00、13:00∼17:00
(土・日・祝日を除く)
●本誌記載の他社登録商標
※ SAPはSAP AGのドイツおよびその他の国における登録商標または商標です。
※ Citrix、Citrix XenDesktop、Citrix XenApp、ICAは米国およびその他の国における
Citrix Systems,Inc.の商標または登録商標です。
※ Microsoft、Microsoft Excel、Windows Serverは、米国Microsoft Corporationの
米国およびその他の国における登録商標です。
※ Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
※ インテル、
Xeonは、米国およびその他の国におけるIntel Corporationの商標です。
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/bds/
※ ENERGY STARは、
米国の登録商標です。
※ UNIXは、
X/Open Company Limitedが独占的にライセンスしている米国ならびに他の国における登録商標です。
※ その他記載の会社名、
製品名は、
それぞれの会社の商標または登録商標です。
●本誌記載の内容について
社外からの寄稿や発言は、
必ずしも当社の見解を示しているわけではありません。
画面表示をはじめ、
製品仕様は改良のため変更することがあります。
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