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最近の主な取組み状況 - Pmda 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
資 料 3 最近の主な取組み状況 1 審査業務関係 (1) 新医薬品の新有効成分の審査において世界最短を更新 (2) G7神戸保健大臣会合への対応(薬剤耐性) (3) 日本薬局方の国際化に向けた取り組み (4) 薬事戦略相談の実施状況 (5) PMDAのイノベーション実用化支援について (6) 次世代審査・相談体制の構築状況について 2 安全対策業務関係 (1) MID-NET本格運用に向けて (2) 製造販売後調査へのDBの活用に向けた取り組み (3) MID-NETの利活用により想定される安全対策 (4) PMDAメディナビ普及・活用の促進について (5) 講じた安全対策のフォローアップの充実・強化 (6) 再生医療等製品患者登録システムに関するホームページ開設 1 3 救済業務関係 (1) 集中的広報期間について (2) 救済請求の上半期実績について 4 レギュラトリーサイエンス関係 (1) 包括的連携協定 (2) 科学委員会 (3) 横断的基準作成等プロジェクト 5 国際関係 (1) 国際関係の主な取り組み 6 その他 (1) 理事長特別補佐の委嘱について 2 【1(1)新医薬品の新有効成分の審査において世界最短を更新】 New active substance median approval time for six regulatory authorities in 2006-2015 EMA FDA PMDA “In 2015, PMDA was the agency with the shortest median approval time (284 days), followed by FDA (351) ,Health Canada (355), TGA (373), EMA (417), and Swissmedic (464). The Center for Innovation in Regulatory Science 2016 訳:2015年、PMDAは、FDA(351日)、Health Canada(355日)、TGA(豪州:373日)、EMA(欧州:417日)、Swiss Medic(464日)を 抑えて、新有効成分の審査期間(中央値)が世界最速であった。 3 【1(2)G7神戸保健大臣会合への対応(薬剤耐性)】 日時・場所: 2016年9月11日、 神戸ポートピアホテル 出 席 者: 塩崎厚生労働大臣(議長)、G7各国保健大臣(次官)、 PMDA近藤理事 長、欧州委員会、 WHO、 OECD、 世界銀行、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、ウェルカ ム・トラスト他 概 要: 薬剤耐性(AMR)及び研究開発(R&D)のセッションで、PMDA-FDA-EMAの抗菌薬 開発促進に向けた取組について近藤理事長がIntroductory Remarksを述べた • PMDAの働きかけで三極の共同作業を開始 • PMDAがFDA、EMAと電話会議などで調整を重ねた結果、9月1-2日のロンドンでの対面 会合には三極の主要関係者が参加 • 会合で三極は、抗菌薬の承認に必要なデータを国際的に揃えていくことが新規AMR 抗菌薬の開発促進につながるという見方で一致。会合の概要は三極の各ウェブサイ トに掲載 • 今後も三極間で着実に協議を重ねていく 会合後の神戸コミュニケに、AMRに関しガイドライン調和を含む新規抗菌薬の開 発を促進する医薬品規制の協力を歓迎すること、AMRに係る国際的臨床試験 ネットワークの必要性を各国が検討するよう奨励することが明記 4 【1(3)日本薬局方の国際化に向けた取り組み】 日局の国際展開 日局18作成基本方針において、「国際化」の一層の推進を明示 10月に厚生労働省医薬品審査管理課長事務連絡として発出 8月に日局17英文版を公開 日本語版公布からの期間を16局改正時より大幅に短縮(11ヶ月→ 6ヶ月) 日局130周年を記念した国際シンポジウムの開催(9月) 国内外の産官学から約400名が参加。日本薬局方の今後に向けた役割と期待、Global化 の中での各国・地域薬局方の動向と今後の取り組み等について講演及び議論がなされた。 海外薬局方との連携 PDG(日米欧三薬局方検討会議) 活動の継続 英語版ウェブサイトでのJP17英語版公表 ・H28年5月EDQM主催 ・H28年10月PMDA主催 元素不純物試験法、クロマトグラフィーなどの一般試験法や添加物各条について、 米国薬局方(USP)、欧州薬局方(EP)と三局での調和活動を継続 第7回世界薬局方会議を東京で開催(9月) ラウンドテーブルディスカッションの様子 (JP130記念シンポジウム) WHOとMHLW/PMDAが共催。14カ国の薬局方代表と薬局方の国際整合化に向けて議論 し、GPhP(Good Pharmacopoeial Practice、薬局方作成指針)について、薬局製剤、生薬、 用語集の最終化に向けた今後の進め方を大筋合意 USP、EDQM、中国薬典とのMOC締結(9月) 各局と今後の更なる協力関係の強化を目的としたMOC(EDQMとは守秘協定(CA)も含む)の締 結式及び対面会合を実施 EDQMとのMOC締結式の様子 日本薬局方に基づく品質の考え方を海外に積極的に情報発信するとともに、薬局方間の 連携・協力を促進し、広い地域での日局の考え方の活用や局方の考え方の共通化を図る5 5 【1(4)薬事戦略相談の実施状況】 個別面談/事前面談 開始(注1)~ 平成25年度 平成24年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 (9月末まで) 合計 個別面談 (うち関西支部実施(注2)) 420 237 (20) 271 (63) 221 (56) 71 (29) 1,220 (168) 事前面談 (うち関西支部実施(注2)) 407 346 (26) 325 (57) 412 (60) 185 (29) 1,675 (172) 平成26年度 平成27年度 平成28年度 (9月末まで) 合計 対面助言 開始(注1)~ 平成25年度 平成24年度 医薬品戦略相談 48 66 48 58 14 234 医療機器戦略相談 11 38 16 16 11 92 再生医療等製品戦略相談(注3) - - 2 11 4 17 12 [20] 19 [32] 18 [44] 29 [55] 12 [32] 90 [183] - - 1 0 0 1 71 [79] 123 [136] 85 [111] 114 [140] 41 [61] 434 [527] 再生医療等製品等の品質及び安全性に 係る相談(注4) 薬事開発計画等戦略相談(注5) 合計 注1:薬事戦略相談事業は、H23.7.1から実施。 注2:H25.10.1から実施。 注3:事前面談には、特区医療機器薬事戦略相談に係る特区事前面談3件を含む。(特区医療機器薬事戦略相談はH27.11.20から開始) 注4:H26.11.25から実施。(それまでは医薬品戦略相談又は医療機器戦略相談として実施。) 注5:H26.11.24まで医薬品戦略相談として受付けたものを含む。また、[ ]内の数値は、再生医療等製品等に係る治験計画の届出を行う前に、当該製 品の品質及び安全性に係る十分な確認を行うために必要な範囲で、複数日に渡って相談を行ったものを、個別に計上した場合の延べ件数。 注6:H26.11.25から実施。 ○出張面談を以下の都道府県で実施(平成28年9月30日現在、個別面談567件、事前面談10件)。 (個別面談) 北海道5件、岩手県14件、宮城県18件、福島県35件、栃木県5件、埼玉県6件、千葉県13件、東京都36件、神奈川県31件、 富山県16件、静岡県4件、愛知県67件、三重県7件、京都府6件、大阪府132件、兵庫県26件、岡山県9件、広島県24件、 山口県10件、徳島県7件、愛媛県4件、福岡県79件、大分県7件、熊本県6件 (事前面談) 福岡県10件 ○その他、都道府県の開発振興課や関係学会が主催する会議等において、薬事戦略相談事業に関する講演を実施。 6 <主な相談事例> カテゴリ No. 相談内容 面談概要 2 ・細胞・組織加工製品の初回治験届調査時の重要ポイント例などを渡し、 ヒト・動物由来原料を使用する際の基本的な注意事項や、品質管理の基 ・細胞製品について、治験開始に必要な品質管理、非臨床安全性試験 本的な考え方を伝達。 ・非臨床安全性試験項目については、実施済み/実施予定の非臨床試験 項目の充足性。 成績等をまとめた上で、開始予定の臨床試験に必要な情報が揃っている か、検討すること。 品質 1 一般的には、開発中に製造方法変更した場合に、製造方法変更前及び製 ・再生医療等製品のスケールアップにあたり製造方法を変更する必要 造方法変更後の治験製品を用いて実施された臨床試験成績を承認申請 があるものの、製造変更前後での同等性/一貫性が確認された場合、 に用いることは可能である。その場合、製造方法変更前後の製品について 製造変更前製品で実施した臨床試験等の試験成績を承認申請時の根 品質試験、非臨床安全性試験、臨床試験で用いられた被験製品の同等性 拠資料として利用することは可能か。 /一貫性を適切に説明できる必要がある。 ・GMP製造施設で同一の製造方法、製造条件で製造した非GMP製品 ・非臨床安全性試験に用いる被験物質については、治験製品との同等性 3 を用いて実施した非臨床安全性試験の試験成績をもって治験製品の /一貫性が確保されていれば、評価に用いることは可能である。 安全性を評価とすることは可能か。 非臨床 4 実施済みの非臨床試験結果の概略を確認した上で、 ・効果を裏付ける試験の充足性に関する相談は、治験プロトコールの相談 ・遺伝子組換えウイルス製剤について、治験開始に必要な、効力を裏 枠と同じであるため、治験の相談とあわせて行うことも可能である。 付ける試験の充足性。 ・複数の投与経路を想定しているのであれば、非臨床安全性試験について も、複数の投与経路を踏まえた検討が必要となること。 7 カテゴリ No. 相談内容 面談概要 ・有効性、安全性の観点から、開発中止薬物、活性代謝物等について、 非臨床試験結果を比較し、活性代謝物を開発対象として選択することの ・過去に副作用発現により医薬品としての開発を中止された化合物の 適切性を示すこと。 活性代謝物を用いた、別効能での開発。 ・投与量、投与時間、上限用量の設定根拠について説明すること。 5 ・一つの臨床試験によって、健康成人と患者両方の忍容性を確認する ・医薬品開発においては、順次安全性を確認して次のステップに進むこと ための試験デザイン(用法・用量等)について相談。 が一般的であり、通常、健康成人の結果を踏まえて、患者に対する臨床 試験を計画しているが、今回特に一つの臨床試験として実施することとし た理由を説明してほしい。 ・これまでに実施された臨床試験におけるがん種別の有効性、安全性に ・既承認の抗がん剤の適応拡大にむけた探索的な臨床試験計画にか についてまとめておくこと。 6 かる試験デザイン(用量設定、未承認剤形の使用、症例数設定など)。 ・既存の治療体系と治験薬の期待する臨床的位置付けを説明すること。 ・組入れ基準の設定根拠を説明すること。 臨床 ・POC試験が計画できるか否かは、その前段階の予備試験をどのように 計画し、どのようなデータを取得するかがポイントになる。 7 ・第IIa相試験(POC試験)計画のスケジュールについて。 ・相談者は現時点で予備試験を未実施であり、予備試験の計画について も対面助言の利用を勧める。 ・評価項目、評価時期及び評価方法の適切性の説明として、治療前後の スコアの変化量を主要評価項目とする場合は、本治験の対象とする患者 集団の臨床経過に関する情報を含め、治療前後でスコアがどの程度変 ・探索的試験における非盲検非対照試験の治療前後スコアの変化に 化した場合に臨床的に意義のある変化といえるのか相談者の考えを説 8 よる有効性評価について。 明すること。 ・標準治療がある場合は標準治療と本品との臨床的位置付けを説明する こと。 ・臨床試験中に、他剤が同適応で承認されたため、試験プロトコル中の ・除外基準変更について異論はないが、承認申請に備えて適応拡大され 9 当該他剤の使用経験者を除外する除外基準に該当する患者が多くな た医薬品の投与歴に関する情報を集めること、また、必要に応じて層別 り、リクルートが進まなくなった。この除外基準の削除の適否と留意点。 解析の実施も検討しておくこと。 手続き ・既に認証済みの機器をまとめて1品目としただけでは、承認申請(クラス Ⅱよりもハイクラス)の論点が生じるとは考えていない。 ・新たな効能・効果等を目的としない製品については、第三者認証機関で ・視機能の回復(リハビリ効果)を目的とした機器の開発について、認 の審査となる。 10 証済みの製品のみで構成される機器のクラス分類や認証・承認手続き ・一方、視機能の回復効果の評価を超えて、今後開発を行う何らかの機 について。 器の性能によって治療効果を実現し、それを標榜する場合については、 認証基準の範囲外となるため、治療効果に必要な機器の性能等を検討 し、改めて開発方針について相談してほしい。 8 【1(5)PMDAのイノベーション実用化支援について】 <現状> ① 薬事戦略相談を開始して5年を経過(平成23年7月開始) アカデミア・ベンチャー等に対し、年間600件程度の事前面談等を実施 年間100件程度の対面助言を実施 ② 先駆け審査指定制度の試行的実施(平成27年4月開始) 医薬品6品目、医療機器2品目、再生医療等製品3品目を対象に実施中 本年10月より2次募集を開始 <医薬品・医療機器等の実用化をめぐる環境の変化> ① AMEDの設立(平成27年4月)、PMDAとの連携協定(平成27年8月) ② 医療法に基づく臨床研究中核病院などの体制整備(平成27年4月) ③ PMDAにおける承認審査の迅速化・世界トップスピードの審査期間 など 厚生労働省「医療のイノベーションを担うベンチャー企業の振興に関する懇談会報告書(平成28年7月)」 において、PMDAを含めた「オール厚生労働省」での支援体制構築の必要性等を指摘 平成28年10月 PMDAに「イノベーション実用化支援準備室」を設置 イノベーション実用化支援のための更なる充実強化等 について検討 9 【1(6)次世代審査・相談体制の構築状況について】 10 中長期的な展望 現時点の想定と期待 現在 • 疾患モデルを • 各ガイドラインや 策定 留意事項等を策 • 疾患別ガイドラ インを策定 定 • 審査での有効 • 品目横断的検討、 性・安全性の予 • 申請データを滞 疾患モデルの検 測向上 討を本格化 りなく受け取り • 毒性試験、製造 適切に管理 H31~33年度 • 審査でのデータ 販売後調査等 の電子データ利 品目横断的検討 活用が可能 本格的に開始 用の検討へ • 承認までの期 ~H30年度 間維持、企業 個別品目審査での 負担徐々に減 データ活用が定着 少へ H28年度 データ受け入れ 体制整備 「世界 第一級の」 審査機関へ H34~35年度 ガイドライン発信 →開発への貢献 アジア人のデータに 基づくガイドライン、 疾患モデル等 ペーパーレス の促進 11 ✦各種の技術的情報(通知、FAQ等)の作成・改訂及び平成28年8月のGateway 運用開始に向けて作業を実施した。 ✦ 10月の制度開始後は審査に支障をきたさないよう円滑な運用を進めている。 H28.4.1 昨年度までに実施した事項 ・申請電子データ提出に関する通知 及びQ&Aの発出並びに技術情報 (FAQ、データカタログ、バリデー ションルール等)の機構HP掲載。 ・通知に関する説明会や実務担当 者向けワークショップの開催。 H28.10.1受付開始しました 今年10月までに実施する事項 申請電子データ受入開始以降 ・申請・届出等の受付業務の取扱い ・平成32年3月31日まで3.5年の に関する通知改訂(9/6)。 経過措置期間を設ける。 ・システムに関する説明会の開催 (7/14)。 ・ポータルサイト(ユーザ機能)利用 開始(8/2) ・申請電子データ提出確認相談の開 ・第2回実務担当者向けワーク 始。 ショップの開催(8/31,9/1) ・各品目の円滑な審査に支障をきた すことのないよう、人材教育を引き続 き進めるなど、制度を適切に運用す る。 ・臨床試験データ等を活用した解析 を行い、その解析結果を踏まえた指 摘を行うなど、審査・相談の質の高 度化につなげる。 12 【2(1)MID-NET本格運用に向けて】 MID-NET 拠点病院 DPC 検査値 病名 分析システム構築 医薬品 送付 レセプト 拠点病院 分析 プログラム 「医療情報データベース基盤整備事業」 (平成30年度本格運用開始) データベース構築 拠点病院 全国10拠点23病院 香川大、九州大、佐賀大、千葉大、 東京大、東北大、浜松医大、北里大グループ(4病院) 徳洲会グループ(10病院)、NTTグループ(2病院) 【現在の主な活動】 ①過去データの品質管理調査 ②リアルタイムデータの品質管理調査 ③過去データのMID-NETへの送信 ④過去データを用いた試行的利活用 【今年度の活動】 ①利活用ルール等の整備 ②試行的利活用による特徴把握 ③システム改善 等 MID-NET本格運用に向け、製薬企業やアカデミア等による利活用に必須となるオンサイトセンター の整備やシステムの機能強化等の環境整備を進める。 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度 H29年度 H30年度 システム開発・導入期間 不整合 データの信頼性確保・品質管理 複数拠点 試行的利活用 手続等の検討、体制整備、周知期間 運用 開始 13 【2(2)製造販売後調査へのDBの活用に向けた取り組み】 • 医療情報データベース(MID-NET)の運営等に関する検討会 • MID-NET利活用時のルールや費用等について、厚労省の検討会へ の協力 • DB調査に関する基本的考え方(案)の策定 • 医薬品製造販売後の安全対策等における電子診療情報の活用に関す る基本的考え方(案) • 電子診療情報データベースを利用して再審査申請資料を作成する場 合におけるデータの信頼性担保に関する基本的考え方(案) • パイロットの実施 • 疫学調査及びその信頼性に関し、新たな相談枠の設置の必要性やそ の内容等を検討 • 医薬品GPSP省令改正に向けた検討 • 製造販売後調査及び再審査におけるDB調査の活用を明確化するた め、省令改正に向けて内容等を検討 なお、上記については、医薬品業界代表・厚生労働省・PMDAが連携協力 しながら対応 14 【2(3)MID-NETの利活用により想定される安全対策】 <ランマーク皮下注による重篤な低カルシウム血症を例として> これまでは… 定量的評価や対照薬との比較は困難な中、海外の状況 や類薬の状況等を考慮し、安全性を優先して判断 副作用報告による症例集積 販売開始 安全性速報発出 ・重篤な低カルシウム血症が32例 ・因果関係が否定できない死亡が2例 (~H24.8.31) (H24.4.17) 更なる適正使用を喚起 (H24.9.12) MID-NETがあれば… 副作用報告による症例集積後、下記のような解析結果も評価した 上で判断可能 0.6 処方人数 低カルシウム血症 発現者数(検査値) 発生割合 ランマーク皮下注 190 93 0.489 ゾレドロン酸(対照) 245 89 0.363 相対リスク 1.35 協力医療機関3病院での合計(2013年7月~12月) ※ ランマーク皮下注の効能・効果(平成24年当時) 多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変 発生割合 MID-NETによる試行的解析例 0.4 0.2 0 対照薬との定量的評価結果等に基づ き、今後はより科学的な根拠(相対リ スク)を明記した注意喚起が可能 15 【2(4)PMDAメディナビ普及・活用の促進について】 (件数) 160,000 平成28年9月30日現在 152,323件 平成27年度末 120,000 80,000 40,000 135,487件 平成25年度末 102,790件 PMDAメディナビは、医薬品・医療機器等の安全性 上の重要な情報を、メールによりタイムリーに配 信するサービス。 医療現場への安全性情報の迅速な伝達を図るた め、第3期中期計画では、平成30年度末までのよ り早い時期に、平成25年度末の1.5倍以上の登録 数とし、更なる普及を目指すこととしている。 平成28年度診療報酬改定では、PMDAメディナビ の登録が調剤報酬の基準調剤加算の算定要件と なり、医薬品情報収集の必須ツールとして位置づ けられた。 更に、平成28年度には、以下の登録促進策を実 施。9月末現在の登録数は15万件を超過。 0 • 業界団体の協力を得て、MR及びMSが施設 訪問時に登録用紙付リーフレットを配布(診 療所、薬局を中心に実施) • 医師、薬剤師及び臨床工学技士の免許交付 時にリーフレット配布 等 16 【 2(5)講じた安全対策のフォローアップの充実・強化】 ~医療現場とのリスクコミュニケーション推進~ 26年度、27年度に病院・診療所・薬局内での安全性情報の活用状況等に関する調査を 実施。医療現場における安全性情報の活用策として望まれる方向を公表。 (薬局における望まれる方向) PMDAホームページ及びPMDAメディナビを医薬品安全管理業務に欠かせない ものとして活用することが必要 RMP、患者向医薬品ガイド、重篤副作用疾患別対応マニュアルやRMPに基づき 作成された資材等のリスクコミュニケーションツール活用の推進が望まれる 今年度は、関係者と連携してこれらの内容の周知を実施。 第49回 日本薬剤師会学術大会にてPMDAセッション開催 講演会・講習会等実施(予定)都道府県 <情報の海に溺れないために薬剤師が知るべき7つのこと> 全国各地の職能団体、病院等で実施される研修会等に 講師を派遣 医療安全関係:16回 (その他年度内予定:10回) 医薬品の適正使用・医療機関報告の啓発関係:19回 (その他年度内予定11回) 平成28年10月7日時点の数 17 【 2(6)再生医療等製品患者登録システムに関するホームページ開設】 ○再生医療等製品患者登録システムとは • 再生医療等製品の市販後の使用状況や 患者予後等のデータを収集するもの。 • これらを通じて、迅速な安全対策や新たな 製品開発等、ひいては医療の向上に役立 てることを目的とする。 • 製造販売業者、学会等と連携して、全品 目を対象に構築予定。 〇再生医療等製品患者登録システムを広く周 知することを目的として、HPを開設(H28年8 月31日) ○HPには以下の情報を掲載 *目的 *PMDA構築データベースの概要 *各製品のデータベース一覧 *再生医療等製品患者登録システムに 関する検討会(組織体制、委員一覧等) *各製品の分科会 (テムセルHS注分科会, ハートシート分科会, ジェイス(母斑)分科会) *運用方針 18 【3(1)集中的広報期間について】 制度広報 (集中的広報期間:「薬と健康の週間」(10月17日~10月23日)から12月まで) <主なもの> ○ テレビCM(15秒、30秒 ;10/17から2週間) テレビ朝日系列、TBS系列、テレビ東京系列全国33局で放映(局・本数とも増強) さらに、全国33局において「30~60秒のパブリシティ」を展開 BS朝日の医療情報番組内でCM放映 ○ ラジオCM(40秒、30秒)(新たに実施) TBSラジオにて長尺CMを放送(40秒CM, 10月(月-金)) 日本医師会企画ラジオ番組でCM放送(30秒CM, 11月(火・木)) ○ 新聞広告(10/17朝刊、半5段モノクロ、毎日のみ10/21朝刊) 全国紙(読売、朝日、産経、日経)の4紙に掲載 毎日新聞は日本医師会長とPMDA理事長との対談記事を全ページで掲載 ※ 対談記事の内容は、医療関係専門誌「メディカル朝日」にも掲載 ○ WEB広告・・・特設サイトへの誘導 Yahoo!/Googleのディスプレイネットワークを活用し、大手ポータルサイト、新聞社、 雑誌社などのサイトにバナー掲出 テレビCM放映期間と連動してFacebook上で動画配信 医師、薬剤師、看護師向けの各専用サイト、病院・診療所向けのDSPオフィス配信 にバナー掲出。Yahoo!・Googleでリスティング広告を実施(1カ月間⇒3カ月間) ○ その他 リーフレット(A4版) 医療機関、薬局でのビジョンによる30秒CM放送 報道機関へのリリース配信により、新聞社・雑誌社系サイトに記事掲載 医療関係新聞・専門誌・雑誌での広告記事による制度訴求 等 ◇ 医療機関、関係団体、大学等が実施する研修会への講師派遣 : H28.4~9 10カ所 ◇ 精神保健指定医研修会での制度説明 : 東京、大阪、福岡等 計11回開催予定 19 副作用被害救済制度の実績 年度 24年度 25年度 26年度 28年度(~9月末) 27年度 請求件数 1,280 < 7> 1,371 < 25> 1,412 < 39> 1,566 <152> 957 <213> 決定件数 1,216 < 9> 1,240 < 8> 1,400 < 4> 1,510 < 75> 845 <122> 997 < 7> 215 < 2> 4 < 0> 1,007 < 232 < 1< 4> 4> 0> 1,204 < 192 < 4< 2> 2> 0> 1,279 < 57> 221 < 17> 10 < 1> 659 < 55> 183 < 66> 3 < 1> 支給決定 不支給決定 取下げ件数 支給額 6カ月以内 処理件数 達成率 1,921百万円 1,959百万円 2,113百万円 2,087百万円 979百万円 553 45.5% 754 60.8% 867 61.9% 915 60.6% 574 67.9% 6.2月 5.8月 5.7月 5.6月 5.3月 処理期間(中央値) 注1) 請求・決定件数欄にある< >内は、HPV事例の数値であり、内数である。 注2) 達成率は、当該年度中に決定されたもののうち、6ケ月以内に処理できたものの割合である(6カ月以内処理の割合の目標値は60%以上)。 感染等被害救済制度の実績 年度 24年度 25年度 26年度 27年度 28年度(~9月末) 請求件数 4 7 3 6 1 決定件数 6 4 7 2 4 4 2 0 4 0 0 6 1 0 1 1 0 2 2 0 2,726千円 2,967千円 3,239千円 2,563千円 1,233千円 5 83.3% 4 100.0% 3 42.9% 1 50.0% 0 0.0% 4.7月 4.3月 6.3月 7.5月 11.6月 支給決定 不支給決定 取下げ件数 支給額 6カ月以内 処理件数 達成率 処理期間(中央値) 【4(1)包括的連携協定】 包括的連携協定 アカデミア等と連携し、レギュラトリーサイエンスの推進と有効性・安全性・品質 確保及びその信頼性保証において医療水準の向上に貢献するために、専門機 関と広範な分野で協力・連携を進める体制を構築する。 包括的連携協定の例 人材交流 (必須事項) (PMDAへの恒常的な職員の出向、PMDAからの派遣等) 人材育成 教育課程編成参画 情報交換 学位審査参画 客員教員派遣・ 受け入れ 共同研究 大学院生の 受け入れ・指導 PMDA職員の 大学院入学・ 学位取得 情報発信 普及啓発 連携対象 大学だけではなく国立高度専門 医療 研究センター(ナショナルセ ンター)等も連携対象とする。 人材交流 連携関係の基盤を人材交流とす ることで、人材育成と連携テーマ の実行可能性の向上を図る。 連携テーマ 特徴ある効果的な連携の実現を 目指して、連携項目や内容を双 方で協議しながら選択、設定する。 連携先:国立がん研究センター(本年2月)、広島大学(本年3月)、慶應義塾(本年3月) 筑波大学(本年3月)、国立精神・神経医療研究センター(本年7月)、東北大学(本年10月) 21 前回から新たに包括的 連携協定を締結した機関 国立がん研究センター 国立精神・神経医療研究センター 筑波大学 (平成28年2月締結) (平成28年7月締結) (平成28年3月締結) 共同 研究 製造販売後の臨床研究・安全対策への協力 国立がん研究センター(NCC) が実施する 「新規抗がん薬の治療最適化を目指した包 括的情報集積体制の確立に関する研究」を 共同で行い、新しく承認されるがん領域の医 薬品の適正使用促進を目指す。 情報発信 普及啓発 指針・手引き等の作成についての協力 がん領域において、規制と臨床の双方を踏 まえた実用性の高い指針・手引き等の作成 を目指す。 人材 育成 研修体制の強化 PMDA職員に対しNCCでの研修を実施する。 NCC職員は、医薬品・医療機器行政での人 材育成において、がん領域の専門家として貢 献する。 情報 共有 精神・神経領域の情報交換の推進 国立精神・神経医療研究センター (NCNP)の医薬品開発(患者レジストリ、 治験ネットワーク等)について意見交換 等を行い、医薬品開発、安全対策等に おける精神・神経領域の特徴や課題を 共有する。 情報発信 普及啓発 指針・手引き等の作成についての協力 精神・神経領域の医薬品開発に資する 考え方の指針や手引き等の作成に向 けた検討を実施する。 人材 育成 研修体制の強化 PMDA職員に対し、NCNPでの研修を 実 施 す る 。 PMDA 職 員 は 、 薬 事 や レ ギュラトリーサイエンスに関する考え方 をセミナー等を通して提供する。 共同 研究 医薬品等の開発及び実用化の 推進 医薬品等の開発に役立つ評価 方法の共同研究の実施を検討 する。これにより本邦における 医薬品等の実用化に向けた研 究開発の促進に貢献する。 人 材 育 成 研修体制の強化 PMDA役職員を筑波大学の連 携教員とする「連携大学院」を継 続 し 、 医 薬品 医 療 機器等 の レ ギュラトリーサイエンスに関する 教育、研究指導を実施する。 筑波大学が推進する医療現場 研修プログラムや連携大学院の 人材育成プログラムを充実させ る。 慶応義塾 広島大学 東北大学 (平成28年3月締結) (平成28年3月締結) (平成28年10月締結) 共同 研究 医薬品・医療機器等の適正使用の促進 「安全対策にかかる検証的研究」を共同で行い、 安全対策のより効果的な方策に向けて検討を 行う。 人材 育成 研修体制の強化 PMDAは、職員を慶應義塾大学に派遣し、医 学部・薬学部を中心に講義を受講、あるいは 講義を行うことを通して、行政の視点を持つ人 材を育成する。 慶應義塾は、臨床医学分野の専門家が医薬 品、医療機器等の審査業務等を行うことを通じ て、レギュラトリーサイエンス振興に寄与する 人材を育成する。 共同 研究 医薬品・医療機器等の適正使用の 促進 広島大学が実施する臨床研究や大 学病院における調査・研究を共同で 行い、医薬品・医療機器等の適正使 用の促進を目指す。 人材 育成 研修体制の強化 広島大学が進める各種教育プログ ラムや大学院と連携し、PMDA職員 も受講可能な研修を実施することで、 生物統計学、薬物動態学、医工学な ど専門性の高い人材を育成・輩出す る。 共同 研究 医療機器開発及び市販後安全対策の促進 医療機器について、共同研究を行う。医薬 品、医療機器の開発から承認、市販後の安 全対策を含めたスムーズな流れの促進及 び新医薬品、新医療機器等の創出に貢献 する。 人材 育成 研修体制の強化 医薬品医療機器の開発から承認までの、 一連の流れを理解できるよう、審査、安全 対策の規制側の現場、あるいは医薬品、医 療機器の開発の現場を知るための人材交 流に加え、レギュラトリーサイエンスを担う 人材の育成を行う。 【4(2)科学委員会】 科学委員会(親委員会)の活動状況等 第3期の検討テーマについて 希少な疾患における臨床評価のあり方について • 希少疾病用医薬品(患者数50000人未満)の中でも特に患者が少なく、比較試験による 薬効の評価が困難な分野(例:希少がん)における臨床評価の現状と、とりうる評価手 法について整理し、今後の希少疾患分野の臨床開発に役立てる。 新薬開発の現状と問題点について • 医薬品開発においてボトルネックとなっている事項について現状を整理するとともに、 問題点解決に向けた考え方(例えば、疾患モデル細胞等を用いた薬効・安全性を評価 する等の非臨床の新手法の活用)をまとめ、将来の審査や相談に役立てる。 AIの活用について • 人工知能(Artificial Intelligence: AI)を活用した医療機器、医療機器ソフトウェア実用化 への期待が近年高まっている。AI関連技術を医療に活用・応用する形態には様々なも のが考えられることから、関連技術の研究開発の現状とその限界を調査・分析し、医療 応用を促進するための課題を科学的見地より議論する。 23 第3期科学委員会(親委員会)委員名簿 新井 洋由 荒川 義弘 石塚 真由美 ◯ 井上 純一郎 今泉 祐治 上田 龍三 大江 和彦 太田 茂 加藤 進昌 河盛 隆造 許 俊鋭 楠原 洋之 後藤 俊男 佐田 政隆 ◎ 永田 恭介 西川 秋佳 平家 俊男 松井 茂之 松原 和夫 光石 衛 門田 守人 山根 隆志 東京大学大学院薬学系研究科 教授 筑波大学 つくば臨床医学研究開発機構・医学医療系 機構長・教授 北海道大学大学院獣医学研究科 環境獣医科学講座毒性学教室 教授 東京大学 医科学研究所 教授 名古屋市立大学 理事・副学長・教授 愛知医科大学 医学部 教授 東京大学 大学院医学系研究科医療情報経済学分野 教授 広島大学大学院医歯薬保健学研究院 教授 昭和大学発達障害医療研究所 所長 順天堂大学 特任教授 東京都健康長寿医療センター センター長 東京大学 大学院薬学系研究科 分子薬物動態学教室 教授 理化学研究所 創薬・医療技術基盤プログラム プログラムディレクター 徳島大学 教授 筑波大学 学長 国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター センター長 京都大学 大学院医学研究科 発達小児科学 教授 名古屋大学 大学院医学系研究科総合医学専攻 教授 京都大学医学部附属病院薬剤部 教授・薬剤部長 東京大学 大学院工学系研究科 科長・工学部長・教授 ※下線は、新たに加わった委員 地方独立行政法人堺市立病院機構 理事長 ◎委員長、◯副委員長 神戸大学大学院工学研究科 教授 24 (五十音順) 科学委員会シンポジウム開催 iPS細胞技術の実用化と科学委員会への期待 京都大学iPS細胞研究所 所長 山中 伸弥 氏 第1期・第2期科学委員会の振り返り 科学委員会前委員長 入村 達郎 氏 第2期科学委員会の報告書について 第2期専門部会 各部会長から パネルディスカッション 当日参加者数 497名 25 【4(3)横断的基準作成等プロジェクト】 複数の部署・分野横断的に連携 して対応する課題を検討し、 医薬品・医療機器の評価や開発に係る基準・ガイドライン等の作成 ワークショップ開催や学会講演等を通じた公表 WG 1 コンパニオン 診断薬 WG を行い、 に努める。 活動目的・成果等 次世代シークエンサー(NGS)を用いたコンパニオン診断システムの規制上の取扱 い・評価方針の検討 1)H28.4.28薬生機発0428第1号・薬生監麻発0428第1号通知 「遺伝子検査システムに用いるDNA シークエンサ等を製造販売する際の取扱いについて」 2)H28.7コンセプトペーパー 機構HP掲載 「次世代シークエンサーを用いたコンパニオン診断システムの評価方針について(案)」 コンパニオン診断薬の同等性評価手法に係る検討 AMED研究事業「コンパニオン診断薬の臨床性能のブリッジングのための評価手法に関する研究」と連携 ナノテクノロジーを応用した医薬品の評価方針作成への協力 2 ナノ医薬品 WG 1)H26.1.10薬食審査発0110第1号通知 「ブロック共重合体ミセル医薬品開発に関する厚生労働省/欧州医薬品庁の共同リフレクションペーパー」 2)H28.3.28薬生審査発0328第19号通知、事務連絡 「リポソーム製剤の開発に関するガイドライン」、「質疑応答集(Q&A)」 3)H28.3.28事務連絡 「核酸(siRNA)搭載ナノ製剤に関するリフレクションペーパー」 26 WG 3 CIN対応 WG 4 革新的 製造技術 WG 活動目的・成果等 医薬品・医療機器開発、製造販売後調査に活用可能な患者レジストリ活用に向け た検討 H28.2活動開始 レジストリ構築に関するAMED研究事業への協力 革新的な医薬品製造技術に関する審査・GMP調査における対応方針の検討 H28.7活動開始 当面は連続生産について検討 その他活動中のWG 5 オミックスWG オミックス(PGx、プロテオミクス等)を利用した医薬品・医療機器に関するガイドライン等の作成検討 6 小児医薬品WG 小児用医薬品の開発促進等に関する事項の検討(H28.11ワークショップ開催予定) 7 オーファン医薬品WG 希少疾病用医薬品の開発促進等に関する事項の検討 8 ICH Q12対応WG ICH Q12(医薬品のライフサイクルマネジメント)に対応した国内制度の検討 9 国際共同治験WG 国際共同治験に関する事項の検討 心血管系リスク評価WG 催不整脈リスク等心血管系リスク評価に関する検討 10 27 28 1.多国間の規制調和 【5(1)国際関係の主な取り組み 】 薬事規制当局サミット(第11回会合は本年10月にスイスで開催)、ICH、IMDRF等に継続的に参加。本年11月 には大阪でICH総会が開催され、総会副議長・管理委員会議長を務める 来年10月(第12回、開催地:京都)の薬事規制当局サミットは、サミットとして初めて日本で開催。厚労省及び PMDAは、開催者として議長を務め、国際規制調和・国際協力を積極的に進める 上記サミットに付随するICMRAでは、副議長としてキャパシティビルディングや対外広報などを担当。 また、APEC LSIF RHSCで共同議長を務めるなど、国際連携の強化に貢献 2.二国間の規制調和・協力体制の醸成 世界薬局方会議(本年9月)を主催し国際的な合意形成に導くなど、日本薬局方の国際展開(海外当局にお ける参照薬局方化等)を推進 EMAにリエゾンを常駐させ、詳細な情報収集や意見交換を実施。FDAとは技術分野で協働活動を実施 二国間合同シンポジウム及び規制当局者間会合を実施(本年3月タイ、5月インド、6月韓国、10月ブラジ ル)。英国MHRA、EMA、シンガポールHSA、インドネシアBPOM等とも規制当局間会合を実施。相互に情報 交換しつつ、協力案件について協議 3.海外規制当局者向け研修 本年4月にアジア医薬品・医療機器トレーニングセンターを設置。10月末までに2回のセミナーを開催 研修セミナーの実施に加え、随時、海外規制当局から研修生受入れ(短期~半年。米、タイ等より) 4.承認情報発信の基盤整備(審査報告書の英訳) 平成27年度に、医薬品38品目、医療機器2品目の審査報告書の英訳版を公開 今後も引き続き、翻訳体制を整備 29 アジア医薬品・医療機器トレーニングセンター(平成28年4月1日設置) 背景 ○ 欧米で承認を受けた製品は、アジア諸国において簡略審査制度等の対象だが、日本の製品は欧米と同等の位置づけを 得られていない ※ 米国は、アジア各地への地域事務所の開設や自国の医薬品・医療機器等に係る規制・制度を積極的に普及 ○ 中国、シンガポールなどは国際共同治験の中心となるべくAPECの中核トレーニングセンターを設立 対応 ○ アジア医薬品・医療機器トレーニングセンター(アジアトレセン)をPMDAに設置し、アジア主要国に赴いた研修を含め、アジ ア規制当局の要望のある分野や審査・査察等の能力に応じた効果的なトレーニング機会を提供 ○ 日本も、APECの国際共同治験の中核トレーニング施設を整備 日本の規制等について、アジア規制当局担当者に積極的に発信して理解を促進。アジア全体の医薬品・医療機器等の規 制のレベルアップにも貢献 アジアトレセン ①アジア規制当局担当者を招聘したトレーニング PMDAに設置 (平成28年4月) アジア各国と連絡し、そのニーズ・能力に応 じ効果的なトレーニングを企画・立案・調整 日本 アジア現地 ②現地に赴いて、講義・ ケーススタディ・実施研修 より多くの人材に現地の要望に 合わせたトレーニングが可能 ③APECの国際共同治験の中 核トレーニング施設を整備 アジアの医薬品・医療機器等に係る規 制のリーダーとしての位置づけを確保 30 平成28年度のアジアトレセンの主な研修計画 平成28年11月1日時点 No. セミナーの研修内容(分野) 開催時期(予定) 開催場所 備考 1 医薬品の審査、安全対策等 7月25~29日 PMDA 中国、インドネシア 等から13名参加 2 医薬品の審査、安全対策等 9月26~29日 タイ(バンコク) タイ及び香港から 13名参加 3 医療機器の審査、安全対策等 11月7~11日 PMDA 4 医薬品の適切な申請及び審査手続き 11月15~17日 台湾(台北) (Good Registration Mgmt) 5 医薬品のGMP(Good Manufacture Practice) 12月5~9日 富山市 6 医薬品の国際共同治験 来年1月23~26日 PMDA 7 医薬品の薬事監視(ファーマコビジランス) 来年2月6~9日 PMDA 併行して、海外規制当局側の研修ニーズに関する調査を外部委託(委託先:NTTデータ経営研究所)で実施。 ※調査項目:研修内容、期間、規模、研修対象者のレベル 今後、調査結果を踏まえ、海外規制当局のニーズに沿った研修となるよう、研修内容等を検討予定。 [今年度の対象国] インド、中国、タイ 31 PMDA国際戦略2015(平成27年6月策定)のフォローアップ(本年6月末時点) 凡例: 主な取組状況 戦略1 世界に先駆けた取組みと各国への情報発信 1) 最先端科学技術を応用し、医薬品・医療機器・再生医療等製品などの対面助言業務・承認審査・安全対策等 を持続的に世界トップ水準にする。 レギュラトリーサイエンスセンターの設置等 (MIHARI Project, 次世代審査等) ※2015年より3年以内 2) 対面助言業務・承認審査から承認後の安全対策・健康被害救済までの製品のライフサイクルを通して国民の 保健衛生の向上に貢献する規制当局として、自らの知識・経験を積極的に英文で世界に向けて公表する。 ・再生医療等製品の国際的な動向をテーマに「再生医療等製品国際フォーラム」を日本で開催(本年3月16日)し、 規制の問題や課題について議論した。 ・科学委員会等については、第二期に5報の報告書をまとめ、全て英訳し、世界に向けて発信した。 戦略2 薬事規制の国際化と国際協力の推進 1) 日本薬局方の国際化の推進 2) 海外規制当局とのコミュニケーション等の強化 ・PDGを通じた国際調和活動を継続し、世界的にリードすべき試験法(元素不純物試験法・クロマトグラフィー等)の 調和活動を進めた。 ・EMAリエゾンがEMA/FDA PhV clusterにオブザーバー参加※することを通じ、安全性情報の交換を推進するととも に、個別医薬品の安全対策等に係る海外規制当局からの照会に速やかに対応した。 ※本年9月からは、PMDAとして正式にオブザーバー参加 32 戦略3 将来的な国際的ワークシェアリング等も見据えた各種調査の効率化 1) GXP・QMS調査における国際協調の整備 ・機構が行うQMS適合性調査にMDSAP報告書を利用する際に必要な提出資料を通知した。 ・GCP調査について、米国FDA及び欧州EMAと二国間での情報共有の場を整備した。 戦略4 国際規制調和活動への更なる貢献 1) 共通の利益に関わるガイドライン作成等の積極的提案 ・ICH創始規制当局として、米国FDA、EC/EMAとともに、ICHの新組織化に積極的に貢献。平成28年6月の会合では、 ①今後調和を目指す新規トピックとして、MHLW/PMDA提案トピックの採択に成功、②平成30年春の開催地として 日本開催とする合意形成を行った。 ・平成27年度に日本がIMDRFの議長国が務め、その中で日本が主導して2020年までの活動に関する中期戦略計画 の立案・合意形成を進めることに成功した。 ・平成27年8月から、APEC LSIF RHSCの共同議長ポストを獲得し、日本が主導して議論をリードし、APECの国際的 な活動に貢献した。 戦略5 相手国・地域が規制の基盤整備に必要とする情報、トレーニング等の提供 1) アジア医薬品・医療機器トレーニングセンターの設置等 (医薬品・医療機器のトレーニングセミナーを強化し、アジア主要国でもオンサイトの研修等を実施) 2) アジア諸国等との相互理解や協力関係を推進 ・平成28年4月1日に、アジア医薬品・医療機器トレーニングセンターを新設した。 ・審査報告書の英訳作業について、平成27年度目標の年間40品目公開を達成した。 ・PMDAのホームページにおける、英語による安全性情報の提供の充実を図った(平成27年度に68件掲載)。 33 【6(1)理事長特別補佐の委嘱について】 理事長特別補佐について (1) PMDAの特定の分野の業務に係る方針について理事長への助言を求めるため、 「理事長特別補佐」として、学識経験を有する者のうちから若干名を委嘱することが できることとしている(任期1年。再任可)。 ○ 製薬企業や医療機器メーカーなどの関係企業(以下、「関係企業」)の役職員等に就いて いる者には委嘱を行わない。 ○ 委嘱した者には、 ・ 関係企業からの寄付金等の受取状況について提出を求める。 ・ 理事長特別補佐の立場を通じて知り得た秘密を漏らしたり、自己の利益のために 使用したりしてはならないものとする。 などの措置を講じることとしている。 (2) 本年8月5日付で、「開発動向等を踏まえた先進的医薬品、医療機器、再生医療 等製品の分野」に関して助言を求めるため、新たに国立国際医療研究センター 副 臨床研究センター長 北條泰輔 氏を委嘱した。 なお、過去3か年度、寄付金等の額が年間500万円を超える関係企業はないとの 回答を得ている。 ※北條氏の他2名についてはすでに委嘱済(本年4月1日付) ・国立大学法人 東京大学大学院 薬学系研究科教授 楠原洋之 氏 ・国立研究開発法人 国立がん研究センター 企画戦略局長 藤原康弘 氏 34