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1999年冬号 - 一般財団法人住総研

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1999年冬号 - 一般財団法人住総研
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住宅性能表示の社 会 的 影 響 大 森 文 彦
住宅性能表示と建築家片山和俊
住宅性能表示 ﹄
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地 告 を テ ィ ハ ? 平 貯 と 呼 ぶ 。 一アィハマヂ貯は一郎か五
北に叩たい海岸砂誌であるが、 こ こ に は 半 島 の 砂 漠 地 位 や 山 岳 地
告とは全く界、なる文化がけんられる。 人 磁 的 に も ア ラ ブ 人 と 黒 人 と
の混血が多ノ¥ ア ラ ビ ア と い う よ り も む し ろ 対 岸 の 北 ア フ リ カ に
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アフリカト九時からの府四季節風は紅海上を通過する間に出
紅海は外洋との水の入れ九日わりが少ない。 そ の た め れ 混 が 常 に
近い文化闘になっている。
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住民は円筒状の上慌の上に川錐形の帰一根を紋せた単純な形式であ
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いでいる。こうした行政の動きに呼応し、住宅性能に関する論議が活発にな
常国会提出を目処に﹃住宅品質確保促進制度(仮称)﹄の法案取りまとめを急
供体制とか、住宅性能表示制度の整備の必要性を答申、建設省では今年の通
行政﹂について諮問を、つけた建築審議会では、一九九七年三月に、住情報提
建設大距から﹁一二世紀を展望し、経済社会の変化に対応した新たな建築
っている分野では、室内環境、防火、保守といった倒別性能から問題とする
能をその体系化から問題とするアプローチと、もともと対象の数値目棋を扱
問いかけ、自ら納得しようとした党えがある。
E ・とか、工業化工法などとの関連で、性
当時、性能に関わる研究には、 B ・
ており、その目的を達成する機能の効率を表すのが性能ではないか﹂などと
分泌物を出したり、筋肉を伸縮して、胃液と混ぜ合わせたりする機能をもっ
かった尚北で、筆者もある委員会で﹁たとえば胃は食物を消化する目的で、
をめぐって
っているが、これはインフォームド・コンセントとか情報公開、規制緩和と
アプローチがあった。たとえば、建築の工業化工法では、工場生産と現場組
住宅性
いった、時代の要請による必然的動向として、住宅に限った現象ではない。
るのか
住宅性能が問題となる背景には、ム般に、品質に対する消費者意識の高まり
入が促進され、より介理的で低コストの技術などの円滑な導入や市場の活性
度が高まること、また性能基浮の明確化によって、技術開発や海外資材の導
建築規制に対する考え方の転換が明らかにされ、性能規定により設計の自由
うに定量的に評価できるか、円十くから性能の概念に関心がもたれていた。
築の部品化と関係なく、防水、断熱、耐久、耐震、光・音環境など、どのよ
方、建築材料、構造、環境などの工学分野では、必ずしも工業化工法とか建
成材と、それらを接合する部分について、性能を定める必要があった;。一
上げている。慨に、そこでは建築確認を性能評価によって行なえばよいとす
建築計画委員会の設計計同部門で﹁建築の性能とは何か﹂を課題として取り
がその性能によって自動車とか、家電製品を選ぶように、山総築も、工学ある
ようとした、高度経済成長の時代的背景があったからかもしれない。消費者
にせよ、他の工業製品と同じように建築物の品質を、より客観的指標で捉え
いずれにせよ、建築で性能を問題にし始めたのは、学術的な関心があった
る主張が見られ、総合性能の高さによって各種の緩和規定が得られるという
があったのではなかろうか。そして性能の対象を単に材料、部材、構法とい
いは技術の所産として、その性能が明一不できなくては、前近代的という感党
た だ 、 当 時 は ﹁ 機 能 と 性 能 ﹂ の 差 も ま だ 般 に 、 はっきり理解されていな
ような仕組みになれば理想であろうと提案している?。
年代の始め頃からあり、日本建築学会の一九六五年の大会研究協議会では、
化 な ど が 期 待 さ れ て い る 。 も っ と も 、 こ う し た 性 能 指 向 の 考 え は 、 一 九 六0
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み立ての二つの観点から、いかに建築の要素を構成材に分解するかという技
菌関
があり、それに応える住情報の務備が急務とされているからに他ならない。
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術的方法、また構成材を量産するためのユニット化が問題となり、建築の構
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方、この度の建築基準法の一部改正では、仕様基準から性能基準へと、
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なり、そこでは全ての生活空間の質が問題になり、必然的に単体建築から建
しい。つまり建築が人間生活の器であるという認識から、他分野の製品と異
を建築の総合性能と呼ぶとすれば、それは結局、建築の価値を問うことに等
った要素に止めず、建築そのものの性能を問おうとしたのである。 仮にこれ
つことが期待されているわけである。
定義することによって、確保すべき性能達成のための各種技術の向上に役立
価する指標を求めようとすることであろう。そして一方では、性能を明確に
に関わる各主体に共通の言語を構築し側値を客観化し、同じ規準で住宅を評
るが、水質的な遠いはないように思う。むしろ性能の概念をいたずらに拡張
性能に対する期待を比較すると、アプローチと問題意識には、多少の差はあ
こうして今、問題にする住宅性能と、かつて建築界で議論の対象となった
し か し 、 こ れ は 後 に 流 行 っ た T Q Cに お け る 品 質 と 同 じ く 、 性 能 の 概 念 を
築群、都市に及ぶ空間の性能を論ずることになるからである。
どこまで拡張できるかが問題である。性能の概念の確立を、もし発信側と受
して、建築の価値追求に、過大の期待をかけることなく性能によって、どこ
要は、何のために住宅の性能を問題にしなければならないかを確認するこ
信側の情報の非対称性を問題として、建築に関わる各主体問の共通言語を確
たとえば、昔の新聞広告には、二行ぐらいの説明で貸家案内が半頁一杯に
とで、民的や機能も暖昧なまま、ただ性能を論じても、実りはない。少なく
まで何が言えるかを、研究者に限らず、各主体を交えて、より実質的に議論
立
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とも、高品質住宅という概念を、直ちに総合性能に短絡させるような論埋の
立しようとする試みの一っとすれば、総合性能のような概念が成立するには、
などといった類の暗号のような表現で、貸手と借り手の必要な情報が、これ
展開は避けたい。たとえば、自動車の操作性や安全性などの基本性能より、
できる社会的環境が整ったと見てよいのではなかろうか。
で尽くされているのである。これらの文字と数字だけで、その家の規模や場
それによって値段が大きく変わるオプションの性能に気を引かれるユーザー
各主体における、ある種の共通体験が前提になるように思う。
合によっては大体の間取りさえ、分かってくる。その住宅の程度、つまり性
の妥当性の確認方法の確立である。人間ドックの検査項目に一不された数字は、
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能の見当がつくのである。往時の日本人が、家の大きさを知るのに、タタミ
ると、性能の本米的視点を見失う恐れがある。さらに、必要なことは、性能
も多い。そうした付加価値の選択項目として住宅性能の概念を発展させ始め
どの程度の空間か分かるだけの共通体験をもっていたからである。これに反
主治一怪から説明の無い限り、無意味であるのと同じように、折角、表示され
絞っていた。﹁上町、六、六、四・五、台、二、電浴付、二万七、ち
の大きさを単位とすることに慣れており、六畳間といえば広さだけでなく、
し て 、 現 在 の マ ン シ ョ ン の 広 告 の 3LDKと い っ た 表 現 で は 、 な か な か そ の
こうして、⋮昔前より状況の変化があったとはいえ、住宅性能に関わる共
た性能を、誰が、妥当かつ有効と認めるのかといった問題がある。
り得ていたわけである。こうして、共通体験を通して初めて、成立する場合
通言語確立のためには、まだまだ工学だけでなく、数多くの技術上、制度上
空間の程度が、伝わって米ない。つまり畳数はある種の総合性能の指探にな
もあるが、一般には総合性能のようなものに関わる共通言語は、成立し難い
の問題が残されているように忠う。(おおた・としひこ / R & Dコンサルタント)
計九川両郊門資料﹃建築の性能とはなにか﹄所収、一九六万年牟()月一 OHO
池辺防﹁建築性能と部位性能の祁関と今後の動向﹂ (
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ι 日定彩﹁性能論あれこれ﹂昭和問。年度口本建築学会近畿大会研究協議会・設
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と考えた方がよい。それは、アカデミックあるいは文化の問題として議論す
べきではあるが、実社会の制度的な住情報などには未熟な対象のように思う。
現在、関心のもたれている住宅性能は冒頭に触れたように、工業化工法と
か学術的関心といったことより、より⋮般的に住情報の共有化の要請から問
題になっていると考えられる。それは基本的によい住宅を客観的に定義する
かし
ことを目的とし、瑞筑あるいは保険、保証、住宅市場の問題にしても、住宅
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特銭感離すまいと﹁性能﹂
しもむら・いくお
政策研究大学院大学政策研究科助教授
性能規定化@性能表示は
住み亭に
何をもたらすか
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機アティアス代表/サセックス大学答申関研究員
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仕様規定から性能規定に変わると、
技術の選択肢が増える c
ハ径ウ去の性能問題は、 J白くて新しい問題、新しくて古い問問題﹂と器一間わ
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れます。一九六一一一年にはぷ新建築﹂誌が一年にわたって取り上げ、用
途別に性能をいろいろ設定し、建物の性能評価なしました
一九七八年には建設省の総ム吹フロジェタトとして、住宅性能統合評
期的な性能特集でした。
価、ンステムの間開発が行なわれました。このとき既に、居住位、安全性、
らいいかまで含めほとんど出ています。ただ、各都へ三官、﹃分析的にブ
耐久憾など、性能項目として現在上がっているものが、どう計測した
レークダウンしてやっていますから、会休日いかどうなのかという話はあ
まりされなかったような気がしますが、住宅性能情報提供システム、
一九九七年から動きが念になり、一二詮紀を開成吋出品して、現代社会の
吋でしてシステム住宅の性能詳{えが話左れています。
変化に対応した新しい建築ー行政を始めるということで、怒祭器準法の
改正、性能規定化、中間検査の導入が一マ一語われました。三つの部会いかあ
ョンを打ち立て、そこで住宅性能表示制度を愛出御する必一閑女性を件付に強
り、その一つ建築生渡部会が性能規定を答申一しました。住宅一彦祭ビジ
制制したわけです。
建設省は、それそ受けた彩で、住宅性能評価妓術検討委員会(内田
ビスまで、一覧して金宅の演を確保する枠組みの構築に向かって検討
縫い哉委員長)をつくり 住宅の性能表示制度、必一透からアフタiサ !
ぞれと並行して基準法が改正されるわけです。器準法の改正に品作い、
してきました。
付持決議が幾っか付いています。そのなかに、﹁消資者保誌の観点から
けること﹂が入っています
c それ去受け、建設省は、﹁住宅の液統担
住宅の性能保証制度の普及を図ること﹂﹁中小の工務広の府開設に一一丸一一そつ
に提出する﹂と出田一一一一日しました。これが新聞なとでは﹁伎宅 P L法﹂と綴
保期間を一 O友ーとすることを含む、住宅に翻する新法を次の通常国会
じられているものです。
下村先生は法律の分野の先生で、訴に建設省にいらした経殺もおあ
のことをいろいろやっていることが、本当にこじれでいいのかというこ
りで、建築の技術慶が消務省の窓見をわかったようなふりをして性淡
とについて、厳しい闘でお話しいただきます。岩下先生は住宅金屋払柄、
部品について非常に詳しく一家言お持ちなので、性能表示によって住
宅漆築一にどんなことが起こるのか、お怒しいただきますっ(際政克義)
仕様基準から性能基準へ
住み手にとって住宅の性能表示とは
等な立場におかれているかどうかというと、そうではありません。たとえば、
︿情報の非対称性﹀と一一一一口っていますが、プロの側がしっかりした情報をもっ
ているのに対して、アマチュアの側があまり十分な情報を子に入れることが
できない。あるいは、情報を子に入れる機会があったとしてもそれを眠幌す
る余裕も能力もない。
性能表示はいいことだが限界がある、というのが結論です。性能表示され
政策上の観点から、お話しいたします。
うとする政府の試みの一つです。政府の市場介入はいつも成功するわけでは
めに政府が介入する余地があります。今回の性能表示は、市場の失敗を償お
失敗のコストを賞担することになる。そうすると、市場の失敗を是正するた
下村郁夫
る項目ですべてのことをカバーしきれないということが一方であり、しかし、
こういう状況は市場の失敗につながります。特定の市場の参加者が市場の
それでカバーすることでどれだけか救われる部分があるということです。
住宅商品の特徴
しかし、その前に、﹁住宅商品の特徴﹂をお話しすべきでしょう。
ってくることになります。
になるわけですが、それでカバーできる範国によって性能表示の効果が決ま
つかあるので、それだけをピックアップして性能表示に載せようということ
さて、住宅の性能は多数の要因で決まります。そのなかに重要な要因が幾
ありませんが、性能表示は日的的には優れた例の一つになるでしょう。
性能表示の意味
構報開示
性能表示とは情報の開示です。情報の開示には次の三つの意味があります。
①消費者に提供されなかった未開示情報の開示、②情報の安価な提供、③信
頼できる情報の提供。これは消費者側に有利な状況をつくります。
選択肢の拡大
性能表示には、﹁仕様から性能へ﹂の流れがありますが、これは選択肢の
拡大です。しかし、エンドユーザーには仕様を設計する能力がありませんか
ら、これは間接的に効くことになるでしょう。
性能表示と住宅市場
市場とは何か。一一つ大きい特徴があります。一つは︿参加の任意性﹀、
う一つは、︿値決めの任意性﹀です。市場は取引です。その取引に参加する
かどうかが自由である。これが市場の非常に大きい特徴です。一方、値段が
決めの任意性が市場の重要な特徴です。
気に入らなければその取引に参加する必要はありません。参加の任意性と値
も
こういう市場は、社会全体を効率化するわけですが、 す べ て の 参 加 者 が 平
ので、金融市場と住宅市場のリンクが非常に難しいのです。
すが、掴々の商品の一品性、特異性が全体をまとめることを難しくしている
に難しくしています。全体をまとめてロットを大きくする必要があるわけで
つまり、住宅の値段の小ささが住宅商品を金融市場へ投入することを非常
ーダi がないと、金融市場には采りにくくなります。
が、二O億 円 と い う の は 、 金 融 市 場 で は ほ ん の は し た 金 で す 。 数 百 億 円 の オ
四OOO万円が五O 一戸のマンションを一棟売りすると二O億 円 に な り ま す
ん 。 普 通 の 人 が 建 て る 戸 後 て 住 宅 は せ い ぜ い 二0001 000万円、底地
二
一
の 持 ち 分 つ き の マ ン シ ョ ン だ っ て 四Oooi四五O O万円ぐらいですね。
住宅商品の特徴は商品の高額性ですが、本当のところはそうでもありませ
商品の高額性
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込んでいるという話があったりする。金融市場をべ l スに考えると少額の商
主はノイローゼになって寝
欠陥住宅で非常に大きいトラブルを抱え込み、古一τ
し か し 、 個 人 べ l スで考えると、一一一000万 円 、 問000万円は高額です。
わけですが、コストにリンクするので完壌にはコントロールできません。
地下水位の高さなど。地下水位の高さは遮断するための構法を使ったらいい
的 な 要 因 を コ ン ト ロi ル で き な い 部 分 が あ り ま す 。 立 地 条 件 、 駅 か ら の 近 さ 、
ところで住宅の設計家がいくら賢明で経験を積んだ人でも、どうしても外
施工要因、部材要問、ソフト要国は、設計者、監理者、施工者がコントロ
品ではあっても、個人にとっては高額の財産であり、心理的なコミットメン
トが深い。逆に、心理的なコミットメントの強さが、住宅商品のクレームに
な注文をつけますから、このなかで性能表示に適合する部分はせいぜい半分
ールできる部分ですが、これも住宅ごとに特異要閣があり、施主がいろいろ
偶人べ l ス で の 商 品 の 高 額 性 は 、 発 注 形 態 に も リ ン ク し ま す 。 い っ た ん 判
l三 分 の 一 ぐ ら い 。 残 り の 部 分 は 特 異 性 が 強 い の で 、 標 準 化 し た 靖 報 開 示 に
対して大きな社会的反響を呼ぶことになります。
子をついてしまうと、それを取り消すことにコストがかかる。すなわち、契
それで、いちばん基礎的な外的要国によって住宅性能が相当に決まってく
は乗ってきません。
スマンはペコペコ頭を下げていますが、いったん判子を押したら今度は主客
への注文ということになりますが、制約された範閤内でどれだけ優れた決定
る。その範囲内でなんとかやりくりするということが住宅の設計者、施工者
約に不可逆性がある。判子を押すまでは施主の側が偉そうな顔をしてセール
転倒する。施主の側が頭を下げてなんとか頼まなければいけないという状態
をしたかという検証は、かなり難しい。
になっていく。そこにうさん臭さがある。住宅産業のイメージを悪くしてい
るわけです。
日本の住宅は平く更新していると言われます。それでも二五年、二六年と
長期的利用
住宅は現場施工に依存する部分が非常に古川い。ユニット住宅でさえ基慌の
いう話ですから、相当の長期です。長期的な利用が行なわれると、外的要因
晶震の施工依存度の高さ
ような部分がありますから施工依存度が高い。ここが一般的な工業製品とは
同時に、耐久力があるかどうかは、実際に時間がたつてみないとわからな
か ら く る リ ス ク が 非 常 に 大 き い 。 環 境 へ の 長 期 的 な エ ク ス ポl ジ ャ ー が 大 き
い。住宅メi カi は 曝 露 試 験 を や っ て ﹁ 大 丈 夫 だ ﹂ と い う の で す が 、 や っ て
全く違います。溢度、混在などのコントロールはされず、環境への曝露(エ
わからない。新聞広告で前の日に集めてきたような人が、その日になったら
みないとよくわからない。長期的な時間がたつことによってはじめて出てく
いから、最初の設計段階で予測しきれない要因が効いてくる。
山帽子をかぶって、いかにも立派そうな顔で働いている。どうも誰が何をつく
るいろいろな欠陥問題、暇庇問題があります。
クスポl ジ ャ │ ) が 高 い 。 お ま け に 、 現 場 で 働 い て い る 人 は ど ん な 人 か 全 然
っているのかよくわからないというイメージがある。施工を誰がコントロi
できるかというと、少なくともいまの民事上の問題としては不可能です。か
ところが、欠陥が一 O 年 後 、 一 五 年 後 に 発 見 さ れ た と き 、 そ の 責 任 を 追 及
ルしているのか、コントロールできているのかどうか、というところに悩ま
しい問題があります。
外的要因の彊要性
っ、長い間にわたっていろいろな要因が効いてきますから、それを特定の失
敗、特定の過失、故意に結びつけることは非常に難しい。できるとしてもコ
住宅の性能が何で決まるかは、いろいろな要国があり、いろいろな基準で
分類することができます。その一つは、外的要因(日立地条件、施工要因、
﹂の維持・管理には手間
ストが古川くかかります。
住宅は維持・管捜しないと当然傷むわけですが、
部材要国)、ソフト的な要因(日デザイン)による分類です。こういうのが
京肘的に効いてきて、最終的な住宅の性能を決定することになリます。
てくる (この話は代理人の問題で、後ほどお話しします)。
二つ目の特徴はある一つの荷品が一つしかないということ。トヨタカロー
とコストがかかる。維持・管理をちゃんとやっていたかどうかは、施、一上と施
維 持 ・ 管 理 を 第 三 者 に 委 託 す る の は 一 つ の 子 で す 。 い ま 大 手 の ハ ウ ス メi
一口間性
カl は一 O 年、二O 年 の 保 証 を 打 ち 出 し て い る 。 た だ 、 ﹁ 五 年 目 、 一 O 年自
カーのものでも、一つのモデルで数千台売れたら大ヒット。しかもそのスペ
ラ は 月 間 販 売 台 数 一 万 八000台 で す 。 と こ ろ が 住 宅 で は 、 大 手 ハ ウ ス メ ー
工者間でトラブルのタネになりやすい。
の節目にはちゃんとうちで検査させてください。補修の必要があったら有鍛
た。全然悪くなっていない部品を、﹁もうそろそろ換えたほうがいいから﹂
るのではないかという不安がある。これは車検について悶じ問題がありまし
けれど、ユーザーの側にとっては、定期チェックを名目に金をふんだくられ
た ら コ ス ト が 安 く な る は ず で す が 、 そ う い う ふ れ こ み で プ レ ハ ブ メi カi が
高いことはコストの高さにつながっています。標準化できる部分を標準化し
ってきますからやむを得ない部分がありますが、そうは言っても、一口間性が
住宅の一品性は、当然外的な要因(敷地形状とか地盤とか)によって決ま
ックは個々のユ i ザーごとにかなり変わっている。
と換えられて、高い金をふんだくられたわけです。住宅保証についても、実
いろいろ打ち出したにもかかわらず、あまり値段が下がっていません。
で補修させてください﹂ということを言う。それはいかにももっともらしい
際、ハウスメーカーがそこのところをどれだけ良心的にやっているか、本当
取引回数の隈定(一盟性)
とがあるかもしれませんが、個々の住宅の発注は一回的です。そうすると、
次の特徴は取引回数の一回性。ある人が生法に二回か三回住宅を建てるこ
のところよくわからないわけです。
住宅市場の特徴
トラブルがあっても、それを次の発注に反映させることが難しい。問題の発
見が閤難であって、かつ経験が蓄積されません。
と つ く っ て く れ る 人 を 探 さ な け れ ば い け な い 状 況 に お か れ て い る 。 ユ ! ザi
誰に発注したらいいのか訓練する機会もない。誰の手助けもなしに、ちゃん
ところが、住宅の場合は、ユーザーがアマチュアです。発注のしかたとか、
万個に一二個。おまけに納期が厳しく、ジャスト・イン・タイムが普及しまし
こ と に な る 。 ベ ア リ ン グ と かI Cの性能基準は、許容される欠陥率が一 0 0
からおまえのところから取り寄せるのは半分だ。ちゃんと反省しろ﹂という
多かったら、﹁おまえ、とんでもないものを俺のところに寄こしたな。来月
たとえばトヨタが系列会社からブレーキ部品を買う。ある月、欠拍部口聞が
が専門家でないということは、性能要求すなわちスペックを仕様書に落とす
そういうことを考えると、住宅産業は実にずぼらな産業です。現場施工が
ことができないということです。ぼんやりとした意見はあっても、具体的な
どこかのカタログでみた素敵なシステムキッチンやパスタブを使ってほし
大きい点は当然考躍すべき余地がありますが、それにしても製造過程のずぽ
のところの製造ラインを止めるつもりか﹂と怒られるわけです。
い、という特定の注文がくることはありますが、残りの部分はそっちでちゃ
らさ、納期のずぽらさ、これはもう工業化製品とは信じられない位界です。
た か ら 、 指 定 さ れ た 時 間 に 一 時 間 遅 れ た ら ペ ナ ル テ ィ iを 払 わ さ れ る 。 ﹁ 俺
んと考えてくださいというわけです。もちろんそれを最終的に書き切るのは
これはもっぱら中古住宅で問題になるのですが、個々の住宅商品をみます
市場の薄さ
ですが、そうすると今度は、建築家が信頼できるかどうかという問題になっ
控築家の仕事ですから、そんなことをエンドユーザ│に求めるのは無理なの
仕様にまとめることができません。
人が厳しい目でチェックする。もし欠陥があったらこっぴどく怒られる。
産業用の機械だったら、賞、つのはブロです。それを毎日使って物をつくる
非専門家のユーザー
4
段に落ち着くということです。ところが市場が浅いと相対取引になりますか
には、商品の値がこなれます。市場参加者のすべてが妥当であると考えた値
市場、債券市場のように、売り手、買い手がたくさんいて高品も均一の場合
と、市場が非常に浅い。すなわち売り子と買い手の数が限られている。株式
いている場合、かつ参加者が多く、プロフェッショナルである場合は、市場
というのですが、株式市場、金融市場というような大きなロットでものが動
値段が、合理的な値段ということになります。それを﹁市場の効率性仮説﹂
べての必要な靖報を子に入れていて、合理的な決定をしているときに定まる
株式投資をする場合、買う側は、この会社はいまに業績がよくなって値段
は非常に効率的だということになります。
で大損をする人がいるかもしれない。参加者にとって、その取引が公平な取
ら、突飛な値段がつきやすい。一方で得する人がいるかもしれないが、一方
が上がるに違いないから俺は大儲けできるに違いない、と思って買うわけで
値段はずっと上がっていくはずです。ところが、その値段で売る人がいると
引であるかがよくわからない。かなり怪しい部分があることになります。
住宅の施工段階では、複数の業種の人がたくさん関わります。少なくとも
いうことは、そうはならないと考えている人がいることになる。したがって、
す。その予測が正しいとすれば、買い手ばかりになりますから、その会社の
二O 種 、 場 合 に よ っ て は 六O 韓、七O 躍 。 そ れ で 、 ハ ウ ス メ ー カ ー が 何 を や
売り手と買い手は常にフィフティ・フィフティです。どっちの予測が当たる
現場作業の出璽の高さ
っているかというと、昔の大工の棟梁がやっていた仕事をやっているわけで
かわからない。これが効率的な市場で起こることです。
市場が効率的であるためには、市場の参加者が十分な情報をもっている必
す。いちばん上に立って、何日に物を運んでくれ、この日に何をやってくれ
という指示をして、全体をまとめ上げている。
要があります。ところが、住宅市場の効率性を阻害している幾つかの要因が
まず最初の問題は、代理人の問題。エンドユーザーが住宅の注文について
あります。
ハウスメーカーはお客さんに喜んでもらって、お客さんからお金をもらう
維持するほうが大事になる。特に労働力が不足してくると、あまり厳しい注
十分な能力と知識をもたない、それを身につける時間もない。すると、本人
の が 商 売 で す 。 し か し 、 一 方 で チ ー ム を ま と め て 、 そ の チi ムを維持してい
文をつけたばかりにそっぽを向かれ、抜けられたら凶っちゃう。いったん客
の代わりに仕事をしてくれる人を選ばなければいけません。それが代理人で
代理人問題
が判子押した限りは、客のことなんかいいかげんに相手していたらいいのだ
す。ところが、選んだ代理人が本当に忠実に施主のために働いてくれるかど
H分 の チi ムを
く の が 大 事 に な っ て く る と 、 場 合 に よ っ て は 、 お 客 さ ん よ りz
から、それはセールスマンに任せておいて、﹁格好だけつけてくれや。上に
うかわからない。代理人はエンドユーザ!の希望を仕様に落として発注する
一つは、施主の希望を仕様に落とすところの技術的な開題。もう一つは、
何か塗りたくつといたらあとはわかりやせんのだから﹂という話になる。顧
代 理 人 の 利 害 と エ ン ド ユ ー ザi の利害が一緒であるとは限らないことです。
ことになりますが、その聞でズレが出てくる可能性があります。
そういうシステムがなぜ生き残ることができるのか。市場が十分なフィ i
客満足度より仲間を維持すること、仲間内の輪のほうが大事になってくる。
ドパックを与えていないということになります。それは市場が効率的かどう
たとえば建築家が工事費の一 O %を 設 計 ・ 監 理 料 と し て も ら う 契 約 を し た と
能の住宅をつくろうというモチベ l ションはなくなります。そうすると、番
すから、エンドユ i ザ ー の た め に 効 率 的 に も の を 使 っ て 、 安 い 値 段 で 同 じ 性
すると、全体の工事費が高いほうが自分のふところに入る金が大きいわけで
か と い う 問 題 に な る の で す が 、 そ れ が 次 の テl マです。
住宅市場の効率
市場の効率性は、株式市場について議論されてきました。市場参加者がす
5
n
u
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設計者は当然施主の立場を代弁すべきだということになりますが、しかし、
かし、ハウスメ i カi は 年 間 売 上 げ 高 一 兆 円 近 い 規 模 の 組 織 で す か ら 、 大 量
さて、建築家の開題ですが、建築家の皆さんは非常にプライドが高い。し
いちばんコストが安いわけですね。
設計者は施主との一体性より施工者との一体性を強くもつことがある。独立
の優秀な人材を抱えている。建築家だけでなく、素材関係の研究者まで抱え
でカパ iす る 。 ⑤ な ん の か ん の ト ラ ブ ル の 責 任 を 口 先 で 言 い 逃 れ る 。 こ れ が
していないインハウスの建築家の場合は当然そうですし、そうでなくても、
て大量の住宅を施工している。ということは、大量の情報が現場から上がっ
人をだれが監祝するかという古くからの問題です。そこのところでいろいろ
建築家が特定の業者からいつも仕事を回してもらっているときには、そっち
てくるわけです。それを自分のところでまとめて、大量の研究費を投入して
な慢しさがある。
に顔を向けることになります。
そうすると、建築家はだいたい施工業者に仕事を回してもらうことになり
いろいろなものを開発することができるわけだから、個々の建築家が大手の
ます。逆に、建築家は差別化のために、しばしば評価が国難な要悶に依存せ
次に監理の開題で、昔から設計監理と施工は分離すべきだという話がある
が定められている場合でも、実際は監理はサンプル的にしか行なわれない。
ハウスメi カi に対抗できるわけがないという状況になっているわけです。
七回か八回現場へ出向いてくれたら庄倒的に多いほう。せいぜい三、四回。
ざるを得ない。個人的に好惑が分かれるもの、つまりデザインですね。そこ
わけですが、施工をモニターすることのコストは高い。このために、監理者
場合によっては、最初から最後までハウスメーカーの現場監督が顔を出さな
からデザイン偏重になる。デザイン以外の部分では、独立した建築家は差別
化が非常に難しくなります。
かったという例があったりする。
監理者が良心的に監理しようとしたって、監理しきれるかどうか、今度は
ところが、デザインで差別化しようとするから、長期的な耐久性とか、施
が、それでも上のほうまで登って、しっかり現場溶接ができているかどうか、
露がひどくて:::﹂と、その予のクレームがつくのはしょっちゅうある話で
住宅が数年たって、ユーザーから﹁こんな寒い部屋に住めない﹂とか、﹁結
工段階の善し悪しにはあまり注意を払わない。それで、
監理者の能力の問題になります。戸建て住宅ならせいぜい三階建ぐらいです
忙しくてそんなことやっていられない、雨の日は溶接をしてはだめなんだけ
す。しかしそのときには建築家は別の仕事をしている。
OO建築賞をとった
れど、納期が近づいているからやっているみたいだということを、建築家が
市場のテスト
率的に建築家を評価しているかどうかがよくわかりません。
そうすると、建築家が本当に市場の評価を受けているかどうか、市場が効
自分の事務所にいて気がつくだろうか。顧客に向かっては、﹁ちゃんと私が
責任をもって監理します﹂と一一一一口うわけですが、サンプル的に監理せざるを得
tdL
六
。
、
逆に建築家は、監理の失敗から自分が損害賠償の請求を受けるリスクを負
まり新しいものを使わないということでリスクを減らす。③サンプル監理を
というところを選ぶ。②経験的にトラブルが少ない構法とか資材を使う。あ
底を選定すること。いままでの経験からいってあそこなら間違いないだろう、
いないこと、もう一つは、なんらかの理由によって業者が競争圧力にさらさ
ことです。まず一つは、市場に業者の質についての情報が十分に提供されて
なぜ住宅市場から不良業者が押し出されることがないのか。これは不思議な
す。それにもかかわらず欠陥が減らない。なぜ品質の顕著な改善がないか。
住宅市場が効率的かという話ですが、住宅産業は厳しい競争状態にありま
し っ か り や る 。 基 礎 の コ ン ク リiト 打 ち と か 、 施 工 過 程 の 大 事 な と こ ろ だ け
れていないことです。
います。これに対して建築家がとることができる戦略は、①安心できる工務
やる。④賠償責任保険を利用する。トラブルが発生したときのリスクを保険
市場が地理的、あるいは社会階層的に分断されているときには、業者の質
についての情報が、個別の市場のセグメントを越えて伝わることはないかも
しれません。たとえば地場産業的にやっている工務庄がたくさんありますが、
そういうところの情報はほかの地方には伝わりません。しかし、全体を通じ
て見ても、業者の質についての情報が十分に提供されていない、それが住宅
市場を効率的にしていない、とは一首えそうです。
一方、住宅は一品性、個別要因に依存する部分が非常に古川いわけですから、
行政側はいままでそういう住宅関係のクレームを大っぴらにすることに消極
的でした。しかし、だいぶムードが変わってきました。 P L法 、 あ る い は 日
弁連等がいろいろな試みをするのに乗っているところもありますが、世の中
全体の流れとして、行政的に消費者保護を拡充しようという流れがあります。
そこで、建築家が市場の圧力にさらされているかどうかということです。
一般の独立した建築家はメシのタネを探すのがかなり難しい状況にはなって
いますが、それでもまだまだ淘汰圧が足りないのではないか。出来の惑い建
。
ゐ
め
ヲ hv
四つ目は、設計を依頼したのは自分自身ですから、その設計が失敗だった
としたら、自分のパカさかげんをオープンにすることになります。
結局、建築家は市場圧力にさらされないということになります。それが多
くの建築家が生き残っている理出です。
今後の展開
さて、今後の展開はどうなるか、一一一つ山李げます。
欠陥住宅の重任制度
これは住宅市場の効率性の欠如、情報の非対称性の問題です。市場の失敗
をなんとか行政的にカバーしようという方向に世の中が動いている。これは
間違いがありません。それでカバーできる部分がある程度あります。
設計ノウハウの公開
これだけ情報の提供コストが安い世の中ですから、設計ノウハウの公開に
うユーザーは限られているうえ、一人の建築家がつくる住宅といったって、数
これも幾つかの理由があって、一つは、わざわざ特定の建築家に頼むとい
はこういうものが必要です:::という分厚いパンフレットをタダでくれる。
くりました、バリアフリーで二世帯で住むにはこうこう、高齢化対策として
ウスメーカーはたっぷりしているのです。うちの研究所でこういうものをつ
よって救われる部分が相当ある。その日設計ノウハウの公開を、実は大手のハ
が 限 ら れ て い る 。 ユ ー ザi が ク レ ー ム を も っ た と し て も 、 特 定 の 建 築 家 を 名
もっとも、あとでセールスマンから電話がかかってきますが。公開情報を利
用するだけで、相当安いコストで性能の優れた設計ができるはずです。
よって、設計・監理のコストを低くすることができるのではないでしょうか。
そこの部分を消費者側で取り込んで、標準化された設計を利用することに
のO Oと い う モ デ ル に 欠 陥 統 発 ﹂ と い う 新 開 ダ ネ に な り ま す 。 と こ ろ が 、 特
消費者教育
ときに編されにくくなります。それと同じことを住宅についても行なう意味
と一生懸命やっています。こういう教育を受けた人はそういう勧誘を受けた
東京都が、悪質な訪問販売に対して、こういうことに気をつけましょう、
三つ呂は、特定の建築家を頼んでつくってもらっているわけですから、お
があります。そのコストはかなり安いわけです。
もちろん、これでカバーできるのは、住宅を建てることはどういうことか
日に遭った﹂というのは、飲み屋では大っぴらにすることがあるにしても、
公の場で建築家を名指しにして苦情をオープンにするということには遠慮が
互いに人間関係ができ上っている。﹁あの先生につくってもらって、ひどい
になりません。
定の建築家がつくった住宅にトラブルが多発しているというのは、新聞記事
を 公 表 す る 場 が な い 。 こ れ が 大 子 の ハ ウ ス メ ー カ ー だ っ た ら 、 ﹁O Oハウス
二つ目は、非常にユーザーが限られていますから、特定の建築家への不平
指しにした情報が市場に出凶らない。
築家が市場から出ていっていないのではないか。
6
に関心があって、 か っ そ れ だ け の 時 間 の あ る 人 と い う こ と に な り ま す が 、 少
なくともそういう部分は相当カバーできます。
一方、住宅産業にとってはどうか。住宅業界は、実にずぼらな業界ですが、
そのずほらさは、大きいビジネスチャンスがあることを意味します。より効
率的に市場へ参入したら、相当のマーケットシェアをとることができる。新
規参入者にもたっぷりチャンスがあるということです。
北日は、大量の物流ルートに乗って供給される野菜が安い値段でスーパーに
並んでいるからみんな買っていくということでしたが、いまは人間的なふれ
住宅に関連した産業が、性能に絡んで今後どんな行動をとって、どんなふう
i) が 注 目 で き ま す 。 当 時 の 住 宅 は 、 ハ
ろな問題点が指摘されましたが、一戸建て住宅市場において建築家の役割は皆
一戸建て住宅市場を中心にお話しいたします。下村先生から建築家のいろい
表示の段階までいくわけです。
空間の中身の性能を決める段階、さらに、人聞がどう受けとるかという性能
って解を出す。技術の選択肢が増えるわけです。さらに、次の段階として、
なんらかのかたちで競走したり、表示するという段階にきました。それによ
今回は、仕様規定から性能規定へということで、建物に要求される性能を
の厚さはこうでなくてはいけないというかたちでスペックを決めていました。
としていました。外壁はこういう材料を使わなくてはいけないとか、ガラス
ードウェアの要素とか材料指定的な、いわゆる仕様規定で性能表示をしよう
をべi ス に し て つ く ら れ た 表 ( 図
性 能 が 活 発 に 議 論 さ れ た の は 、 い ま か ら こ0 1 O年 前 で す が 、 そ の な か
二
一
で、池辺陽先生が﹁性能表示の階層構成﹂ということで、アメリカの他産業
題を提供していただきました。続いて、岩下先生からは、住宅性能のほうに
住宅の性能規定佑@表示によって
住宅業界@部畠業界に伺が起きるか
に変わっていくのか、心配な点についてお話しします。
,
無に近いですから、大手の住宅メーカーから中小の工務庖まで合めた一戸建て
岩下繁昭
(
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i宅性能と E没術ユニット)
誰それさんの写真があって
あ い と か 安 全 性 の 問 題 で 、 顔 の み え る 生 産 者 [ii
署 名 が あ る 、 群 馬 県 のO O村 の 六 三 歳 の お 百 姓 さ ん が つ く っ た ホ ウ レ ン 草 と
かが出てきている。それが高感度な消費者をカバーしている。
それと同じように、消費者と人間的な関わりをもつことができるハウスメ
ーカーができたら、中小の工務庖であっても、いまの住宅市場のなかで生き
残っていく可能性があります。
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迫る問題をお話しいただきたいと思います。
峰政住宅産業の開題点の総覧をやっていただいたような、非常に広範な問
1 性能表示の階層構成
図
たとえば、︿防虫﹀についてい、えば、メッシュの間隔が何ミリ以内、材質
までもオーバースペックだと思っていますが、結果的に、非常に性能過剰な
たわけですが、今度は、建物としてどの程度虫が入ってこなければいいかと
な テ ー マ と し て あ り ま し た 。 一 九 六0年 代 、 人 口 一 万 人 当 り の 建 物 の 火 災 発
いまから一一一O年 前 に 日 本 で 建 物 の 性 能 が い わ れ た と き に 、 ︿ 防 火 ﹀ が 大 き
住宅を売られ、買わされる可能性があります。
いう性能を規定するわけですから、電子的な装置、ハイテク・バリアみたい
がどういう網戸をつけなくてはいけないというのがこれまでの仕様規定だっ
なもので建物全体を防虫するという選択肢が出てくる。さらに、建物には別
の一ほどにしかすぎなかった。先進諸国のなかで火災が少ないのが、日本と
スイスとオーストリアとオランダ。防火は、建物そのものより、むしろコミ
生件数は、日本の場合五件程度で、フランスの一二分の一、アメリカの二O 分
ような選択もできるし、人間が紡虫スプレーを塗っていればいい、あるいは
ュニティの問題という感じすらあるわけです。
に防虫の能力はなく、虫が入ってきてもいい、蚊帳を吊ればいいのだという
玄関を入ったときに自動的に体に防虫スプレ i が散布されるという究極の段
問題は、いままでは網戸で決めていたわけだから、実際にどういう性能が
ない。もちろん、︿防火﹀という性能を向上させる努力をしているから火災
起 こ っ て い な い 。 人 口 一 万 人 当 り 二 件 程 度 、 損 害 は 一 人 当 り 七O O円でしか
最 近 の デ ー タ で は 、 東 京 都 で は 、 建 物 火 災 は 一 年 間 に 一 二 O O件程度しか
必 要 か は よ く わ か っ て い な い 。 そ れ を 網 戸 の も っ て い る 性 能 を べ i スに防虫
に よ る 損 害 が 少 な い と も い え る わ け で す が 、 逆 に 、 年 間 七O O円 程 度 の 被 害
階まで可能性があるわけです。
性能を表示するというかたちで、はたして仕様規定から性能規定に移行して
住みやすさとはかけ離れた部分での競争
たら、そのあたりがかなり開題ではないかと思うのです。
性能を規定する段階でも、表示する段階でも、それがもし必須になるとし
る
。
のために、もっと自由にやりたいことを選択できないということも一方であ
住まい予にとっての性能と言ったとき、はたして容れ物としての性能なの
どのぐらい変わるのか、それだけ技術の選択肢が増えるのかどうかです。
か、そこについている設備の性能なのか。われわれの生活はかなり設備に依
存している。住んでいてのトラブルもほとんどが設備からくるものが多いわ
けですから、今閥、設備の性能が入っていないのは片手落ちと言えるのでは
ないでしょうか。
住宅の性能は、大きく分けると、人間にかかわった属人的な性能と、
の感覚に関する部分というのは、当然、公的には性能表示が難しい部分です
属した属家的性能があります。先ほど下村先生から指摘されたように、
もう一つの問題として、日本の住宅産業は、こうした指標を市場競争での
が、住まい手の考える住宅の性能︿住みやすさ﹀などは、表示が難しい属人
性能表示によるオーバースペックの可能性
ベンチマークにするという問題があります。二年ほど前、住宅金融公庫が基
ラ ー メ ン を 例 に す れ ば 、 品 質 表 示 さ れ る の は スlブ の 温 度 と か 、 塩 分 、 カ
ロリi、 容 量 な ど で す 。 ロ サ ン ゼ ル ス で ラ ー メ ン を 食 べ に い く と 、 食 べ き れ
これがベンチマークになってしまうだろうということ。しかも、すべて高ラ
です。そういった容量は当然品質表示の対象になる。しかし、 ラi メンはた
量が少ないのは決定的な問題ということで、捨てるぐらい量があるのだそう
ないほど量がすごい。ロスの友人に開くと、味の問題は言い逃れできるが、
ンク、三つ星ならすべて三つ星というのが出てくる。僕は、日本の住宅はい
それで今回も、今回の性能というのはごく一部の規定だとわかっていても、
ー ル ス トl クにしました。
出したわけですが、ニー一一一か月で、大子住宅メ i カl は ﹁ 三 基 準 適 合 ﹂ を セ
準金利適用のときに、省エネルギーと耐久性とバリアフリーの一一一つの基、準を
人家
聞に
2
的な性能といえます。
1
たと、えば、 燃 え な い 家 を つ く る と 環 境 に い
い。燃えると、当然資源を無駄遣いするし、
だ栄養のために食べているわけでは
なく、おいしくなくてはいけないわ
C02 ほ か い ろ い ろ な 石 市 ガ ス が 出 る 可 能 性
ステナピリティのクレジットをつける一つの
JりふのフQ1)
、 環境を汚染するということで、サ
けです。欠陥住宅もそうですが、 HM
が少ないとか冷たいというのが性能
として一言われているのであって、
的なところから離れた品質表示にな
の惑い家﹂という、そういった本質
すが、イギリスでの評価の対象は、たとえば
には段差をなくすとか移動性についてだけで
アクセスビリティについても、日本の場合
要素に︿防火﹀があったりします。
ってしまっているのではないかと思
寝室のベッドから外をながめやすくするため
﹁こんな住みにくい家﹂とか﹁気分
2)。
(DOETR) が﹁ハ
下村先生から、住宅の質はかなり外的要因が多い。敷地、立地条件::と
かくなっています。いずれにしてもこれは設
以下のほうが好ましいとか、項目もかなり純
に、ベッドのある部屋の窓の敷居は何センチ
うのです(図
ウジング・クオリティ・インディケータ│﹂というのをつくっています(図
計段階での評価方法です。
性能評価とか性能表示というのは、確かに
いう誌がありました。いまイギリスの環境交通地域省
!3)。 要 す る に 、 住 宅 の 質 を ど う や っ て 評 価 す る か 。 イ ギ リ ス の ほ と ん ど
の住宅は、注文住宅ではなく徒売り住宅で、その供給は日本でいう建売り住
できる範限は限定されると忠いますが、それ
ゃ
よくないと忠います。
でも︿住みやすさ﹀を考えないで、ただ家だけ長もちするような表示方法は、
宅業者がやっているわけです。ですから、まず設計段階で住宅の一伎をコント
ロールしようというかたちで、一 O の イ ン デ ィ ケ ー タl が出ています。
一l四 は 、 ロ ケ ー シ ョ ン と か 京 地 の 問 題 。 た と え ば お 応 が 近 く に あ る か 、
2
3
4
5
6
7
8
9
1
0
技術開発力のある大手が有利初だが、 大手の問題もより鮮明
サ ス テ ナ ビ リ テ ィ に つ い て は 、 新 築 住 宅 の 環 境 ア セ ス メ ン ト メ ソ ッ ド (B
REEAM) と い う の が あ り 、 そ れ が こ の な か に と り こ ま れ て い る の で す 。
ものをつくっているわけですが、無機質で、人工的、完壁な工業製品にここ
カ!のつくる住宅が、確かに性能は満足していて、クレームも出ないような
いいものは評価してあげようというような
んがちょっと手で触るんだそうです。そうすると、コロッケが少し進んで、
ちんとしたコロッケになってしまうから、ラインの途中で冷やす前におばさ
冷凍食品のコロッケをつくるのに、ただ工場のラインでやっていくと、き
次に、 心 配 し て い る の は 、 ベ ン チ マ ー ク と も 絡 む の で す が 、 大 手 住 宅 メ ー
その内存は、客観的に評価できないもの、また数量的にどれだけ効果がある
態度でやっています。
ているものだったら一つひとつ、
てしまう可能性がある。だから、 そ れ が 数 量 的 に 効 果 が な か ろ う と 、 わ か っ
欽年なってきていることです。
になってくる
3
ランドスケiブ に つ い て は そ の 地 域 の そ う い っ た こ と に う る さ い 人 の 賛 同 が
得られているか、など。今夜の日本の性能表示でなされる部分に近いのは、
3 八ウジング・クオリティ・インディケーター(イギリス)
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殺しい
おL、しさ?
かわからないものでも、チェックできるのを待っていたのでは、環境を壊し
七i九の部分です。
図
明
E ラーメンの性能表示
図…
いま大手ハウスメーカーがやっているのは、 冷 凍 食 品 の お ば さ ん が た だ 触 っ
それがいかにも子づくりコロッケという感じで見た目にもおいしそうになる。
に 比 べ て 、 だ い た い こ0 1三O%コストが安くなっている。
のレ l ル に な る よ う に し て 瓦 を 葺 き ま す 。 非 常 に 性 能 も よ く 、 隣 り の ド イ ツ
と断熱性を兼ねたパネルを現地にもっていって、しかも瓦の桟木がトロッコ
認定を取得して仕事をしています。屋根パネルに瓦の桟木がついた、構造体
と い う 、 い ま ま で の タ テ 剖 り を ヨ コ に 分 け る よ う な イ ン テ グ レi シ ョ ン が 行
る。﹁形態的まとまり﹂と﹁機能/性能的まとまり﹂と﹁生産的まとまり﹂
統合されたものとして、設計から施工まで一つのサブシステムが一貫してや
ト ー タ ル ・ ルl ファl は 、 こ れ ま で 材 料 レ ベ ル だ け で 対 応 し て い た も の を 、
スが使えることはかなり得になるわけです。
わけです。オランダではさすがに七五ぽは狭いということで、小屋裏スペー
進諸国のなかでは非常に面積が広い。そういう意味で性能が高いとも言える
住宅は一四五併で、狭い狭いと一一一一口っていますが、アメリカを除けばいまや先
一
一O U、 注 文
凶が椋準で、非常に狭い。いま日本の建売り住宅は一一五1 一
雌 保 で き る こ と 。 イ ギ リ ス も オ ラ ン ダ も 、 建 売 り 住 宅 の 面 積 は 、 八0 1七五
裏が使えなかった。これは構造を兼ねたパネルですから、小屋裏スペースを
もう一つの利点は、それまでは原担はトラスでやっていましたから、屋根
た だ け の コ ロ ッ ケ に 近 い よ う な も の 。 あるいは、 曲 が り も ク レ ー ム の 対 象 に
げハドロド、んr
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手取士れ臼作パ4
﹁住宅ビッグパン﹂
なるということで、 ま っ た く 曲 が ら な い よ う に な っ て き て い る わ け で す 。
いろいろなことが言われています。
性能規定化、 性能表示の一誌を金融になぞらえて、
﹁自己責任の家づくり﹂ とか、
ハイリスク・ハイリターンで、 も し か し た
みたいなものが大干の住宅で、 昨実に利子はつくけれども、 リ タ ー ン も 少 な
ぃ。中小の工務応がつくるのは、
大手より小さ
らいろいろな問題があるかもしれないが、 喜ぴも大きいというような感じ。
住宅をつくるのもそういった二者択一が迫られてきて、
なところのほうが伸びる可能性があるのではないか。 性能表示にあまりとら
われて、 ク レ ー ム の な い 家 と い う こ と で や っ て い く と 、 住 宅 が だ ん だ ん 変 な
ものになっていく。 さ ら に 居 住 性 と は 関 係 な い 部 分 で オ ー バ ー ス ペ ッ ク に な
るという心配をしているわけです。
性能規定化により建設の分業体制が再編される
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もう一つの﹁仕様規定から性能規定化へ﹂に関しては、結構大きな変化が
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出てきていて、ゼネコンまで合めた建設産業の分業体制にリストラクチャリ
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ングが起こってくるのではないか。
った問題に統合的なアプローチができません。建物のある機能部分を、設計
のが、建築家と施工者、ゼネコンとサブコンに分かれていたのでは、そうい
から施工さらにメンテナンスまですべてやる、いわゆるサブシステムでなけ
ればそれに応えていけないという状況があるのではないだろうか。
オランダは⋮九九二年に建築基準法が性能規定に変わりました。それによ
know-how
性能規定になることによって、円以通解の選択肢が広がるということと、環
4 トータル・ルーファーの概念
境も含めて、ますます厳しい要求がいろいろ出てきたときに、それに応える
り 、 ト ー タ ル ・ ルl フ ァ ! と い う 総 合 屋 根 設 計 工 事 業 者 ( 総 合 屋 根 屋 一 ) が 登
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なわれていて、これまでの住宅産業構造をまったく変える動きが、性能規定
化 に よ っ て 、 オ ラ ン ダ で 始 ま っ て い る の で す ( 図 [4)。
屋 根 だ け で な く 、 今 後 、 設 備 に つ い て な ど 、 お そ ら く 家 の 中 が 山 i五つの
トータルO Oに な っ て く る 。 そ れ を ﹁ ス ー パ ー サ ブ コ ン ﹂ と 呼 ん で い ま す 。
これまでのサブコンと違って、形態的なまとまりが大きな部分を扱うという
意味のスーパーと、設計から施工、メンテナンスまで含めて全部サブシステ
ム部門がやるという意味で﹁スーパーサブコン﹂と呼んでいます。
ディスカッション
表示項目と表示のイメージ
建設省がいままとめている性能表示項目が一二唄目あります
(nk&Dコ ン サ ル タ ン ト ) 岩 下 さ ん に お 伺 い し ま す 。
能アップとコストダウンでほかの閣に攻めていこうとしています。仕様規定
が、円以後の﹁機能性﹂とは具体的に何なんでしょうか。
太沼
から性能規定に変わることで、それに伴って、住宅産業の構造が変わりつつ
日本と違ってヨーロッパの場合、建設市場は自由競争にありますから、性
あるわけです。
は五か年計耐の推奨基準と最低基準で収納量を規定していまして、それがそ
岩下現在の案では、﹁収納存量﹂が機能性として挙げられています。これ
のまま取り込まれているんです。たしか床面積の一二、一一一%あたりだったと
こういった産業構造の変化が、はたして日本でどこまで可能か。市場がど
こ ま で 競 争 を つ く り 出 す か と い う こ と と も 絡 ん で き ま す 。 ト ー タ ル ・ ルl フ
太田ほかの項目は内脊がわかりますが、これだけちょっと誤解を掠きそう
記憶しています。将米はいろいろな機能性が盛り込まれるのかもしれません
下村先生が﹁住宅というのは、高いものではない﹂と言われたように、あ
な表現ですね。それと同じようなことで、イギリスの﹁ハウジング・クオリ
ァl に 近 い か た ち で 、 ス ー パ ー サ ブ コ ン が い ま 日 本 で も で き つ つ あ る の で は
まり保守的にならないで、ハイリスク・ハイリターンな住宅商品を求める気
テ ィ ・ イ ン デ ィ ケ ー タl﹂ の な か に 、 ﹁ パ フ ォi マンス・イン・ユ l ス﹂と
が、現在は収納 符
a 量だけです。
風、供給していく気風も必要ではないか。今回の性能表示、性能保証が住ま
いうのがあります。これはどういう意味ですか。
ないでしょうか。
いそのものをしぽませて、偏ったものにしてしまうことを心配しています。
岩下
避難安全性
省エネルギー
採光・通風・換気性
遮音性能
初久性(主要檎造部)
全部数鈍化されているのでしょ
そういったあたりです。
か配線の変更、メンテナンスの察易性、
いう維持・管理に絡んでくる、配管と
に階段にリフトをつけるとか、日本で
エレベーターとか、高齢になった場合
もう一つアダプタビリティといって、
れはかなり数量的にいけるわけですが、
一つは、使っていくなかでのライフサイクル・コストの問題です。こ
峰 政 下 村 先 生 か ら は 、 住 宅 産 業 の 構 造 的 な 問 題 点 を 、 特 に 市 場 の フ ィ iド
パックが十分にかかっていなくて、しかも情報が偏っているというご指摘が
ありました。岩下先生からは、性能として評価できないところにも大事なと
ころがあって、本当はそこも大胆に組み入れるような性能評価がこれから考
えられるのではないか。そして、性能評価を入れることによって、市場競争
のスタートラインがイーブンになるわけだから、そこで荷売が逆に激しくな
ってくる。これは下村さんが一一一一日われた、市場における情報の価値、あるいは
維持管理容易性
長寿社会対応
機能性
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﹄
田
構造安全性(上部構造)
構造安全性(基号室・地盤)
防耐火性
llntqJAMWFhdP07'ncqdnM
太
期待調整がある程度とれた場合には、そこで競争の市場が整っていくという
ふうに解釈できるのではないかと思います。
性能表示項目案(札没すi
)
図 ~5
O ×で、かつウエ i ト が つ い て い て 、 何 点 と い う か た ち 。 要 す る に 、
ミ O
、﹁ノカ
岩下
イエス・ノーがほとんどです。
すら誰も知らない。要するに誰も使わなかった。その理由は、そういった性
0
能は確保されていてあたりまえという感覚が、供給する矧にも買う側にもあ
ト﹂い、っこ﹀﹂
Q
フ
二、一一一年前、マンションの広告に、ピクトグラムで、上下階は何デシベル
こにもない。日本の消費者は、こういったことを求めるのだけれど、実際に
とかいうのがすごく流行りました。いまそんな広告をつくっている会社はど
太田建設省の場合は、指標はどうなのでしょう。
岩下建設省試案では、イエス・ノ!と数量です。構造安全性に対しては、
持・管理性も、配管が大きな子直しがなく交換できるかということで、イエ
価 資 料 を つ く る た め の コ ス ト も 五 1 一O万円、合計一一O万円ぐらいかかるの
一一の性能項目ですが、おそらく評価するコストは一件当り一O万円、評
提供されると誰も使わない。
崩壊に対する余裕度が何依あるとか、損傷に対する余裕度が何倍あるとか、
ス・ノ!というかたち。数字でいけるのが半分ぐらい、イエス・ノーが半分
ではないか。注文住宅でその費用の員担は、かなりのことになります。
耐 火 時 間 。 耐 火 時 間 は 数 字 と 考 え る か 、 イ エ ス ・ ノ ! と す J、えるかどうか。維
ぐらいになっていると思います。
イギリスでは、日本と遠い、新築住宅の八五%が戸建て住宅で、集合住宅
実際には、住まい予は住宅の性能なんてまったく気にしない。売る側もそ
峰政省エネルギー性は間段階のランク。いちばん上は平成一一年の省ェ、不
アノが小さく聞こえるレベル。遮音性能も、控と叩介墜と界床といろいろあり
うです。だから、ユーザーというイメージが供給する側にまったくない。買
は非常にわずか。戸建て住宅の一OO%近くが建売り住宅として供給されて
ます。耐久性は一一一段措で、九0 1 一OO年が 3 ラ ン ク で 、 あ と は 徐 々 に 低 く
う側も、住宅を資産としてしかみていなくて、住む道具としてはほとんどみ
基準に迎合するレベル、ランクーがいちばん低い。界壌の遮音ランクも山ラ
なっていく。長寿社会対応は五段摘です。
ていない。値段を幾らにして、どこで、いつ売るか、それだけが商売で苦労
いて、住まい子は出来たものを買っているのです。
寺田(清水建設)かつて一九七八年に住宅性能総合評側、ン総髪ダ
する点だといいます。だから、計画段階で住宅の一笠をなんらかのかたちでコ
ン ク で す 。 い ち ば ん 上 の 4は ピ ア ノ が 静 か な と き に 聞 こ え る レ ベ ル 。 3はピ
ス テ ム が 検 討 さ れ て い ま す 。 そ れ が 今 川 ど う 生 か さ れ る の か 、 議 襲 撃 ⋮Z - E
ントロールしないと、だんだん実際の住みやすさとかけ離れたものになって
しまうのではないかということで、躍起になってやっているんです。
闘機
JJ
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あるいは生かすべきか、なぜそのときにそういうシステムが議警三
展開されなかったのか。議湾
もちろん、一O年保証のようなことは日本より以前からやっているわけで
では性能保証によって、いまから一五、六年前に木造住宅がなくなってしま
もう一つ、設計者として、住まう方のための住みやすさを取り入れるのに、
岩 下 プ レ ハ ブ 住 宅 に つ い て は 一 九 七0年 代 か ら 建 築 セ ン タ ー が 性 能 評 定 を
ったという経緯があるんです。で、いままた木造住宅をやろうとしています。
すが、木造住宅は一民が施工者の技能に依存する部分があって、現場でかなり
やって、性能表示制度があり、いまでも継続していると思います。遮音性な
イギリスでは劫火規制が緩和され、いま八階建てまで木造でつくれるよう
トラブルが出て、それについて保証しきれないということで、イングランド
ど五つほどの性能評価項目がありました。しかも、それが始まったころには、
になりました。非常識なコストをかけないで八階建てまでできる防火基準に
は、それはどのようにされているのでしょうか。
建築センターが一社の住宅のシリーズごとにパンフレットをつくって、住宅
なったといったほうが正確かもしれません。これからそうした木造住宅がた
実際にどんな表示をしたらいいのかという問題をもっています。イギリスで
賊入者に波すことまでしていました。しかしいまは、そんなものがあること
くさんできるのではないかと忠います。
側 で す 。 性 能 保 証 の ほ う は 施 工 段 階 ま で 合 め て の チ ェ ッ ク で す 。 そこで第一
者 検 査 と か い ろ い ろ 出 て く る わ け で す が 、 ﹁ 日 本 は 二 段 階 だ が 、 アメリカで
アメリカでは結構合理的にやっています。現場で図面を簡に入れておくん
は一一段階やっている﹂という話がすぐ出てくる。
峰政いま建設省では法制化に向けて、いろいろな検討が進
ですね。それで、一一四時間受け付けて、﹁いまこういう段階にきているから、
性能保証とチェック体制
められています。消費者に対しては、共通の尺度がなくて比
みておいてください﹂と言うと、市役所の建築のインスベクターが、たとえ
これが白木だと、たと、えば性能保証登録機構が現在やっている三段階の検
較が困難だ、十分な検査が行なわれているかどうかがわから
品質にかかわる紛争が円滑に進まない、消費者側もやっぱり困っている、正
査でも、立会いの義務とかありますから、それによって工程が遅れたりする。
ば早起きして出がけにみたり、帰りがけにみたり、非常にうまくやっている。
確な理解を得ることに苦慮している、すべての法的責任が不明確である、報
そういった形式的なものでなく、行動のしかたはいいかげんでも、みるとこ
ない、暇庇担保期間が短い、保証書の基準が不明確、住宅の
庇の有無に関する紛争に大変労力が要る、等が挙げられています。
築 士 会 の 協 力 を 得 て 、 主 事O Bの 方 に 検 査 し て も ら っ て い る わ け で す 。 あ れ
峰政現行の住宅性能保証制度はお金をなにがしか納め、住宅保証機摘が建
ろはちゃんとみるということにしないと、またとんでもないことになる。
で話題にしている住宅性能表示制度の整備。二番目が報庇保証の充実。一 O
そういうことから一二つの方法が考、えられていまして、一番目は、いまここ
年 を 義 務 づ け た 、 住 宅 のP L法といえるものです。三番目が紛争処理体制。
はうまく運用できているわけですか。
定年退職後にやっています。だから、当然、新しい技術に追いついていけま
これは弁護士会の協力を得て、いま考、子りれています。この三つが合わさっ
性能表示のなかでは、性能を評倒・表示するための共通ルールとしてマー
せん。それでいろいろ問題になっているんです。住宅のつくり方は、二年と
岩下それはチェックする人の一世の問題です。多くの場合、主事だった人が
クをつくろうということが言われています。住宅の性能評価・検資する体制
か三年ぐらいで変わっていくわけですね。特にこれから性能規定化などで、
て一つの法律になりやっていくかたちになるようです。
の整備として第三者機関が評摘したり検査する体制をつくる。住宅の性能契
峰 政 地 方 へ い き ま す と 、 主 事O Bの 方 が 数 少 な く 、 阪 番 待 ち で 、 現 場 で 車
いろいろな材料が使えるようになるし、取り付け方も工夫できる。そうなっ
代をもたないと尽くさてくれないとかいうトラブルがあるように開いていま
約面における取扱いは不動産取引の重要書類扱いにしよう、ということも考
消費者に対して総合的な情報提供する。住宅性能表示制度として、広告の
た場合に、検査の人がまず追いついていけないのではないか。
基準とか、性能にかかわる契約とか、性能評価制度を、用途に応じてうまく
す。しかし制度そのものは小限検査としてきちんと運用されていて、それは
えているようです。
使っていくことが考えられています。
それなりに評判がいい。だから、その住宅性能保証制度をさらに充実させて
やるということが一ついえると思います。
これらが実際に役に立つのかどうかはよくわかりません。ただ、ミニマム
の基準としては機能していくのではないか。紛争の解決に役に立つだろうと
下村市場メカニズムが完柴に動いていて、うまく機能しているのだったら、
﹁うちの商売
皆さん考えているようです。
にしましょう。任せてください﹂というのが出てきませんか。
民間の業者、あるいは損保会社などがやってもいいはずです。
性龍表示の段措ですと、設計の質、設計段階での成果物に対しての評
下村設計者、監理者、施工者の責任関係を明確にするものなのですか。
岩下
建設省のほうが、中間検査も確認検査も、主事経験者以外は認めない
を満足させるものがなくて、結局、引き受けてもらえなかった。だからかな
渉 を 始 め た の で す 。 そ う し た ら 、 担 保 を つ く る た め の デi タ が 向 こ う の 要 求
をやろうとして、かっ、保険をアメリカの損保会社に受けてくれないかと交
岩下実は、わりと大きな日本の住宅のフランチャイズチェーンが氏問検査
峰政いやいや、そういう意味ばかりではないのですが。
下 村 あ あ 、 0 8対策ですか(笑)。
ですが、実際に、﹁エンドユーザーがほしい情報が十分に確保できないいと
ではないか。消費者保護とか、道義的な問題を考えると、なるほどと思うの
入ってくる。性能保証の対象としてどうかなという判斯がどうしても働くの
なりますから、供給者からすると、リスキ!な要素が非常に
と忠うんです。性能保証となると、外的要因が非常に大きく
いうのは、たぶん性能保証と厳密に結びつけているがゆえだ
世間井(竹中工務応)一一項目がさらに減る可能性があると
住まい手に役に立つ表示になるか
り難しいのではないか。フランチャイズチェーンですからつくるものはかな
いうことからすると、一一項目では逆に足りないのではないか。
峰政建築の確認と中間検究機関について、建築士会連合会とか、日本設計
住まい子も含めて、ちょっと疑わしいという感じをもっ面がありますから。
どうなるか。日本の場合、ベンチャーでそういうことをやることに対して、
岩下実は、それをやろうとしている会社が何社かあるのですが、はたして
検査自体を商売にできないかということなのですが。
に陣納入する段階で、必要な情報が出ていくようなかたちに進めていくという
条 項 が あ り ま す 。 そ ち ら と の 関 連 性 を 重 視 し な が ら 、 エ ン ド ユ ー ザl が実際
が。そのほか、不動産表示についてはコ小当表示をしてはいけない﹂という
課していく方向にもっていく方法があるのではないかという気がするのです
とは加に、十分な情報提供がされなければ、そちらのほうでペナルティーを
れに伴、つ省令とか通達、ああいうレベルで緩やかにしばっていく。性能保証
それで、性能保証で対応するのではなく、宅建業法の重要事項の説明、そ
事務所協会連合会とかで、そういう機関になるための研究をしています。と
道もあると思っているのですが、いかがでしょうか。
燃費がこのぐらい出るという事実を認めているのですが、﹁だけど、うちの
もう一つ、自動車には燃費の表示があります。ある検査のしかたをすると、
この制度は、建設省としては、住宅の評価機関を兼ねて、第三者機関全体
楽の例を引きますと、﹁風邪の初期症状に効きます﹂と調っていますが、
実際に性能保証という論点にはならないのではないか。
卒はずいぶん燃費が悪いぞ。あの値は出ていないじゃないか﹂ということが、
O Bの と こ ろ で 一 緒 に 訓 練 し た 人 は 試 験 を 受 け て な れ る
﹁効かないぞ﹂ということで保証してくれということにはならない。けれど
てしまう可能性もある。あまり少なくなると、形式的な審査、検査になって、
ただ、いま一一日われている評価頃日は一一項目だけれど、もっと少なくなっ
らが扱われているのか、教えていただきたいと思います。
すル i ル み た い な も の も 存 在 す る 気 が す る の で す が 、 ど う い う か た ち で そ こ
しているとみてとれる。住宅以外のことで、緩やかなしばり、情報提供を従
も、その効部書きは実際に薬を買う人の重要な判断情報として世の中に寄与
おもしろくないなというれはします。
データを積み重ねさせてやらないといけない。
す。そして、そういう第三者機関を育てて、保険の引き受けができるだけの
ようになる。だから、これもだんだん育っていくのではないかと芯っていま
う資格をつくって、
を育てようと配慮しているようです。 0 8対 策 だ け で は な く 、 民 間 主 事 と い
まの確認申請の三倍とらなければだめだと。
ころが、それだけでは出先にならないことがよくわかっているわけです。い
下村それは損害保険のリスクをとるということでしょう。そうではなくて、
り限られている。それでもアメリカの損保会社は認めてくれなかった。
んです。非常に狭く、厳しく運用しようとしています。
峰
政
円/︼
n
H
υ
るのだと思います。そのなかで、義務づけてきちっとやるのが、一一項目よ
か、ほかの社会制度も援用しての話です。ですから緩やかな性格をもってい
知識とか、表示内容を理解するための留意点とか、使い方とか、表示項目以
アルをきちんとつくろうということをやっています。住宅に関する基本的な
峰政ただ、いままでの筏設省のやり方と違って、今度はユーザーズマニュ
日弁連が住宅について持ち出してきているわけです。
りもっと少なくなる可能性があるということです。義務づけてちゃんとやら
ーに親切なことを初めてやろうとしていると私は忠います。
外の性能を自己チェックするときの方法とか、そこまで含んでいる。
峰政いま建設省で検討されているのは、宅建業法とか広告に関する規制と
一一項目だけでは建物の性能はわからない。本米、設計図書をみないとわか
したらいいのではないかとか、表示する項目はプラスアルファは白出である
かに、システムだけをつくって、どういうふうに表示しなさいということに
なりがちだということがあって、私どもとしても、他社がや
能 表 示 に よ っ て ハ ウ ス メ ー カi の ほ う が オ ー バ ー ス ペ ッ ク に
北自問(清水建設)住宅の企画部門をやっている者です。性
ロl コストでスタンダiド な 住 宅 は 商 売 に な ら な い ?
ないといけないのは、おっしゃるように保証に関わるものです。実際、この
らないわけです。
とか、そういうふうな話になると思います。だから、一一項目とか、五項目
っているのだったらその程度はやらなければならないと、ど
逆に、あまリしばられるのを嫌う声が一方であるわけですね。もっと緩や
とか、一二項臼ということだけにこだわる必要はないという気がします。
んどん迅刺品質になっていくだろうと思います。
燃費の場合はカタログデータですから、広告表示として公正かどうかという
わ せ て い く よ う な 予 史 て を や っ て い た だ か な い と 、 ど う し て も メ i ヵーとし
えば松竹梅あって、怖でもいいから安いのがほしいというふうに消費者に思
そういうなかで、出向日設に向けてどのように知らしめていくのか。たと
下村性能保証の話は、損害賠償できるかどうかということで、それは、明
問題はあると忠いますが、車を買うときに、燃費これだけと契約書には主附い
てしゃいところに出ってくると思います。
るようなことは、ランクアップに関してはそんなにコストには響かない。省
岩下まず、かなり高ランクの一政仰をとろうとしない限り、いま挙がってい
みれば基準化された広告的な要素ということですね。
エネルギi の 平 成 一 一 年 の 基 準 が ど う な る か わ か り ま せ ん が 、 そ の ラ ン ク 3
いって
下村はい。風邪薬の場合も同じ話があって、お氏者さんが
か ら ラ ン ク 4 にするのに、おそらく数%:::そのぐらいの感じではないか。
う設備がついているとか、本物の木、しかもこんな厚い水とかいう材質、む
使う専門楽に比べて大衆薬は評倒は緩いですが、それでも一
になる。それについては効能を誕ってよろしいということに
しろそっちのほうが値段に響いて、しかも住宅を購入する人がいちばん悩む
部分だと思う。そういった悩む部分と今川のものがあまり関係していません。
る責任がユーザーの側にあります。そこのところが非常にむずかしい。立証
マi ケ ッ ト を つ く ろ う と し て い ま す 。 住 宅 の マ ー ケ ッ ト を ユ ー ザ ー ・ オ リ エ
はない設計がされているということで、ユーザーをもう少し意識して住宅の
先ほどお話ししたように、イギリスで、全然ユーザー・オリエンテッドで
責任のコストが非常におくなりますが、それをなんとかすべきだということ
話になると、それが効くべきであったのに効かなかったということを立証す
当日 J ふ/ふ/
、 それを欽んで、﹁俺は効かなかった。さあどうしてくれる﹂という
なっています。
本末、消費者がコストと性能とで判断しなくてはいけない部分は、こうい
高井あくまでも参考データとしてそこに載っているということで、
てありません。
示的に、あるいは暗黙約にお互いの契約に誕われているかが問題になります。
エ
ニ
応テストをして、効能があることが認定されたものが医薬品
ザ
ι
さ
」
っている、それはそれでいいのではないかと。
ておいてやってくれと忠うんですが。
下村私はオーバースペックで消費者が満足しているのだったら、幸せにし
リットをクリアしていくかをいま検討している段階なんです。
起こってきますから、ユーザー・オリエンテッドにしながら、どうそのデメ
るかもしれないけれど、日本のように過剰性能になったり、その弊官官は必ず
ンテッドにすると、確かにいろいろな意味で住まい子に使いやすい家はでき
ら 、 も っ と ほ か の 使 い 方 が あ る だ ろ う と い う 意 味 で 、 僕 は オi パl スペック
岩下それはそうだと芯います。でも、そんなところにお金を使うのだった
買ってもらうわけですからね。
ーバースペックではないのではないですか。それこそ消費者が王様、喜んで
がハイレベルのものでないと買わないということは、逆にいうと、それはオ
下 村 営 業 努 力 の 部 分 は ま た 別 だ と 思 う の で す が 、 そ れ だ け 多 く の ユ i ザi
く見える。
七O 万 円 の お 風 呂 に 遠 い は な い が 、 境 物 を 見 る と や は り 高 い も の の ほ う が よ
とニ一一口っているのです。
峰政編されたかどうかわからないけれど、それに値打ちがあると思って買
岩下そういった怠昧では、安全昨実な住宅投資ではなくて、ハイリスク・
い る と す る と 、 逆 に 、 オl パi スペックでないもの、スタン、ダl ド な も の を
下村オーバースペックなものが洪給されていて、そういうものの買い子が
住宅を供給する会社があってほしいと思っています。
いる。雌かに、少しガタガタするものより、買はいいかもしれないけれど、
ドを合わせ載せて、紬薬も一緒にかけて、一緒に焼いてはじめて商品にして
けないということで、日本の便器メーカーは、ロ
iタンクはちょっとでも座りが惑いといけない、フタと下の色が違ったらい
実際に安いものは売れないんです。たとえば、日本の消費者は、便器のロ
出す会社があって、それはそれで相当マーケット・セグメントをとれるだろ
そこまで要求する必要があるのだろうか。だから、フタが割れちゃうと、一卜
ハイリターンな住宅を期待する住まい予も必ず出てくるし、また、そういう
うと忠、つんですが。
も捨てなくてはいけない。そんな無駄なことをやっている。
峰政それは、消費者教育の話になるのかもしれないけれど、どういう基準
と忠っているんです(笑)。
僕はそこまで求めるよりは、老後のことを考えたほうがいいのではないか
l
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タンクを焼く前にフタと
岩下日本の住宅市場の現状は、安くすればたくさん売れる参
という市場における価格弾性率がきわめて少ない。一方、所私妻宅ノ穣
得弾性率はすごく高くて、収入のおい人は目いっぱいお金を轟懇鋒三
借 り て 高 い 家 を つ く る 。 本 米 な ら 、 ス タ ン ダi ド な も の が あ
で消費者を教育するかはかなり難しい話になりますね。
Ldfヘ
一
、
受
っ て も い い の で す が 、 そ の マ ー ケ ッ ト は 一 二O 万 戸 の う ち の 五 万 l問 万 戸 ぐ
岩下日本では、リ!ン・シンキングであるトヨタの生産方式がちょっとや
環境によくないことは許されないということで頑張ってやっているのです。
ンではなく、サステナブル社会をつくる開発のメソッドとして、無駄なこと、
で ﹁ リi ン ・ コ ン ス ト ラ ク シ ョ ン ﹂ と い っ て 騒 が れ て い る の は 、 コ ス ト ダ ウ
トヨタはコスト、ダウンのためにそれをやったわけですが、いまヨーロッパ
いろいろ言われている。
りすぎではないか、逆に環境を汚しているのではないかとか、無駄だとか、
らいのわずかで、それ以上にはないのです。
ただ、新築でなくて、建て替え需要が多くなってくると、住宅の価格その
ものに意味が出てきます。そうすると、そういうのをやるところが出てくる
かもしれません。しかし現実は、いったんつかまえたお存さんにいかに高い
買い物をさせるか、ということになっています。
ります。お風呂一式一 O O万 円 の 予 算 で お 客 さ ん が 出 掛 け た と し た ら 、 出 て
い ま 日 本 の 建 設 会 社 で 、 リi ン・コンストラクションなんて一言うと、下請け
たとえば住宅設備のショi ル ー ム に は 、 入 口 価 格 と 出 口 価 格 と い う の が あ
く る と き に は こ0 0万 円 に な っ て い る 。 カ タ ロ グ で は 、 五O 万円のお印刷呂と
ヨーロッパの迷設産業のほうが雑巾をしぼるような話をやっています。
いじめとか、﹁そこまでビシどシやらんでも:::﹂というのがあるのですが、
るかもしれないし、これを機会に滅亡してしまう企業もあるかもしれない。
っしゃるように、これをビジネスチャンスとしてうまく}出府される企業があ
はあって、要するに、木とかなま物でやりますから、時間という経過のなか
岩 下 ロ l コストでなくて、高い値段の住宅でもハイリスク・ハイリターン
というのが、日本の住宅市場の消費者のなかにもういるのではないですか。
が欠陥住宅にひっかかったりしているのですけどね。だからリスクテイカ!
ハ イ リ ス ク ・ ハ イ リ タ ー ン を 担 っ て い る リ ス ク テ イ カi で す よ 。 そ う い う の
近くの大てさんをなんとか口説いて安い値段でつくってもらうというのは、
ケットというのは結構あるはずですよ。安い値段で家を買おう、在米工法で
下 村 も う 一 つ 、 私 が 前 か ら 疑 問 に 思 っ て い る の は 、 ロ iaコスト住宅のマー
れませんけどね。
おいては許してはいけないのではないかと。それもお節介な話になるかもし
下村私は一部上場企業が手掛けるのが間違いだと思います。どちらかとい
けたほうが、営業努力の負担とか効率がいいということなんですね。
そういう努力をするより、つかまえたお存に一・五倍ぐらいの住宅を売りつ
した。明日間で考えれば、そういうマーケットは必ずあるはずですが、現実は、
り子も変えてやったけれど、結局、一年ぐらいでうやむやになってしまいま
社が、住宅の価格をこれから坪二五万にするということで、売る人も、つく
岩 下 い ま か ら 三 、 四 年 前 に 、 日 本 の 大 手 一 O社 の な か の 八 番 呂 ぐ ら い の 会
ませんが、そうではない会社ならいくらでも展開する余地があると忠います。
え る サ ラ リi マ ン が た く さ ん い る 企 業 は そ ん な ロ l コ ス ト マ ー ケ ッ ト は 狙 え
て 出 て こ な い の か 、 と 思 う 。 立 派 な 学 歴 の 人 を 使 っ て 、 年 収 一 000万 を 超
下 村 私 は 、 ロi コストのマ i ケ ッ ト を 狙 っ て 、 そ こ で 成 功 す る 人 が ど う し
非常に大事な問題を合んでいると思います。
で、リスクがたくさん出てくるわけですね。
うと品の惑い会社がそういうマーケットを担って、それがだんだん風俗をも
僕がオーバースペックというのは、そういう賀沢は、サステナブル社会に
下村一ー略的に、投資の概念でリスクというのは、収誌の振れですから、プ
って、そのうち一部上場になっていく。いま一部上場の住宅会社も、昔そう
てくるべきではないかと思います。
いう経肢のものがいっぱいありますよね。そういうのがこれからの乱枇で出
ラスにいったり、マイナスにいったりする。それを予測できたら、どれだけ
カ
投資すべきか、どの程度投資を分散すべきかというのがわかってくるのです
守
、
。
峰政素晴らしい結論をいただきましたので(笑)、 こ の へ ん で 終 わ り た い
(文露日編集部)
岩下
と思います。どうもありがとうございました。
特に住宅のハイリスクの郎分は、最初のイニシャルコストでなくて、
ラ イ フ サ イ ク ル ・ コ ス ト 、 結 果 的 に 五O 年 住 ん で み た と き に 、 メ ン テ ナ ン ス
とか、問題を解決するために費用がかかったとかが、結構あるのではないか
と思う。そういったことをおそれで、無機質な、どう考えても大丈夫という
材料だけが使われて、ということになっていると思う。
峰政リヌクをへッジするとだんだん振れが少なくなる、ということは、安
定した材料を使って、安定したことをやらなければいけない。これは当然で
すけれどもね。
結局、寸前が住宅産業論のほうにいってしまったのですが、確かに性能論と
いうのは、住宅産業の根本を見直す機会かもしれないですね。下村さんがお
ミニシンボジウム会場以封。
特集⑧すまいと﹁性能﹂
住性能
大森 文彦
一不の祉会的協
ー建築を取りまく法的環境の整備状況
建物をめぐる法的規制について
向法が紛争解決基準とならざるを得ないが、民法・商法は国民生活全般にわ
が優先的に適用されることになる。もし約款を採用しなければ、民法ないし
ついて後日トラブルが生じた場合には、約款を当事者間で採用すれば、約款
していく以上、契約内山火けは重要である。もし契約内存において不明な事項に
工者、工事監現者とそれぞれ契約を締結し、建物に関する自らの要望を実現
計・除
m
m業 務 委 託 契 約 約 款 の 作 成 準 備 が 進 ん で い る 。 建 築 主 は 、 設 計 者 、 施
が作成されるとともに、現在、設計業務に監理業務を加えて、民間建築設
締結される設計業務委託契約に関して、公共建築設計業務標準委託契約約款
会)連合協定工市申請負契約約款の改訂が行なわれ、建築主と設計者との間で
山の工事請負契約に関して、公共工事標準請主契約約款の改訂、民出(旧四
①設計は専門的能力を有する建築士に行なわせること、
とで国民会体の利益を守ろうとしていると考えられる。具体的には、
を守らせようと考え、彼らに一定の業務を委ねることを建築主に強制するこ
と施工者という対立構造の中で、設計者や工事監理者をして国民の生命など
建築に関して重要な事項を定めている建築基準法の基本的考え方は、建築主
家および建築生産に関与する者たちの具体的役割は大きく変化する。この点、
の利読を守るためのルールを用意しているが、ルールの内容如何によって国
は、建築基準法をはじめ建築士法、建設業法などで法的規制を行ない、国民
従事する者たちに対して、さまざまな規制をする必要がある。そこで国家
する結果を招く。したがって、建物そのものについて、また、設計や施工に
だけでなく、周辺住民に対しても影響を与え、時には彼らの生命や鍵﹂肢を害
およそ建物は、国民生活の基盤をなしており、もし欠陥があれば、利用者
たってのルールであり、必ずしも筏築関係には適合しないことも多く、しか
②しかし、出家として最低限守るべき内容を定め、設計内容を一定限度で制
ころ、建築の生産過程および結果救済段措を通じて、より適切な契約形態、
宅の性能保証に関する法律の制定も検討されている。このように、現在のと
⑤完成建物を出家が確認すること、
③工事に際して専門的能力を有する建築士をして工事監理を行なわせること、
③設計成果を出家が確認すること、
約すること、
より適切な法的規制に向けて改革が進んでいる最小である。
また、これら約款のほか、往築基糸法や建築士法が改正されるとともに、住
も法解釈によってもなかなか補いされるものではないことに注立を要する。
ここ数年、建築を取り巻く法的環境が激変している。娃築主と施工者との
2
の規範にもなる。それゆえ、こうした規制を多くすればするほど設計者らの
約、工事詰主契約および工事監理契約を通じて、設計や胞工および工事監現
前提に設計および工事を他に依頼する。したがって、建築基準法は、設計契
などを定めている。もっとも、こうした制約を受ける建築主は、この制約を
般保の役割は、設計者らの支任において果たされなければならないが、それ
性能規定化により、これまで国が守ってきた国民の生命・身体の安全などの
移転したともいえ、それだけ国家の役割が縮小したことも意味する。また、
山ぃ肢を向くする以上、目的達成手段に関する権限と責任が国(永から設計者に
選択を可能とするものである。したがって、性能規定化は、手段の選択の白
出すことによって達成目聴を明確にするとともに、その手段において自由な
はまさしく、性能実現のための子段という場説にまで設計者の麦任範囲が拡
が積極的に参画していることを意味する。逆にこうした規制を少なくすれば
するほど設計者らの活動領域を広げるが、出家の役割は減少する。しかも、
大したことを意味する。
活動領域を狭めるが、それはまさしく、国民の利益を守る役割について国家
国の果たすべき役割の程度は、控築生産関係者の能力レベルに伴って変化し
出家がより積極的に問附与しなければ国民の利益は守れないからである。この
有するに足りる能力を備えていることが絶対条件となる。もっとも、施行令
上、出民の自己責任を担保するためにも、設計者は、そうした権限と責任を
このように性能規定化が設計者の権限と責任範囲を拡大するものである以
ように、建物に関する国民の利益を守るために果たすべき役割において、出
や施行規則の定め方いかんによっては、手段選択の自由度において、これま
よう。建築生産システムを担う設計者や施工者の能力が低ければ依いほど、
家と設計者らはいわば相対的関係にあるといえる。
性能規定化により手段選択の権浪と責任を有するに至った設計者は、建築
でとさしたる変化が見られない可能性もあるが、仕様規定から性能規定への
築システム上、凶民の利誌を守る役割りの度合いが国家から設計者へ移るこ
主との関係では、最低限、法の目指す性能を設計上確保することを約束する
転換は、少なくとも法システム上はこれまでの原則と例外の逆転を意味する
とを意味する。しかし、建築行為のような専門的技術分野においては、一般
ことに他ならない。しかし、設計上予定される性能は、性能の工学的意味合
ところで、その良し悲しはともかく、現在の社会的な流れともいえる規制
凶氏が自分で身を守ることは出難であることに注意しなければならない。す
いからすると、建築主の期待する性能とは必ずしも一致しないことがある。
ものであり、大きな変革といえよう。
なわち、専門技術的分野において自己立任を貫徹するためには、それなりの
さらに、たとえば、空間性能にも関係する結露問題は、完成後の入居者の部
テムから、自分の身は自分でんするシステムへの移行を意味する。これは、建
リスクを伴う。したがって、このリスクを回避するための仕組みをどのよう
屋の使い方による影響を受けることがあるなど、実際でき上った建物で生活
緩和と自己責任という観点からすれば、規制緩和は、出家が悶民を守るシス
に構築するのかが今後最も重要な問題であるし、性能表示もこのリスク問避
する場合の具体的性能と一致しないこともあり得る。したがって、建築、去の
合いも含めできる限り明確にしておかないと、これまで以上に問題が生じる
要求する性能について、建築主と設計者との問で性能についての工学的意味
の一手段として位誼づけることができる。
3 性能規定化と設計責任、 施工費託
するので、この点につき、ここで簡単に触れておく。これまで筏築基準法は
干の変化が生じる可能性がある。すなわち、施工者の業務として、これまで
また、法が性能を前面に押し出してきたことにより、施工者の責任にも若
ことにもなる。
仕様相胤定であったといわれるが、仕様規定は、ある目標性能を達成する手段
同様、設計図書どおりの工事を行なうことに変わりはないが、 今 回 の 改 主 に
住宅の性能表示の意義を考えるとき、設計者と施工者の立任問題とも関連
がかなり呉体的に限定されるのに対し、性能規定は、ある目標性能を前面に
より、設計図書がある日様性能の実現を目指していることが明らかな以上、
もし正確な情報が与えられない場合には、誤った意思決定をすること
もとでは、 できるだけ決定内容に関する正確な情報が与、えられることが望ま
〆 、. 0
1Ltv
もあるが、それでは真の意味での自己決定とはニ⋮一口えず、その決定について責
施工者としても目標とされる性能の実現に対して一定の役割を果たすことが
期待されよう。たとえば、設計凶書としては完結しているものの、実際に施
任を食わせることは酷だからである。
かし、このような場合でも、性能設計を行なっている設計図書どおりの建物
の経歴、実績などの情報開示が必要となる。この点、建築士法が改正され、
が問題になる。自らの責任において選択する以上、選択の前提となる専門家
そこで、消費者からすると、まず、専門家たる設計者をいかに選択するか
工する段階での施工精度や施工方法などを考えたとき、形としては設計図書
完成を約束すべく工事前託契約を締結しているため、設計性能の実現に対し
その第M条の 4 で 、 ﹁ 建 築 士 事 務 所 の 開 設 者 は 、 建 設 省 令 で 定 め る と こ ろ に
どおりできるとしても、目標性能の実現という点では困難な場合もある。し
て責任を長わされる危険性がある。それゆえ、施工者からすると、設計図書
より、当該建築宏事務所が行った業務の実続、当該建築士事務所を管理する
を行なう必要性がこれまで以上に山山てくるが、これは品質の建築物をつくる
れ、逆に施工者サイドからすれば設計内容をよく精査したうえでの業務遂行
いずれにしても、設計者サイドからすれば、施工段階の状況まで考慮に入
うと全両的に責任を負う者の存在に意義を見い出す可能性があるからである。
動機づけになりうる。建築主としては、設計暇庇であろうと施工暇庇であろ
した事態は、デザイン・ビルドやコンストラクション・マネージメントなどの
かなり慎重な対応を求められる場而が生じるかもしれない。もっとも、こう
は、設計内容について建築主に対して情報を開示し、説明する必要がある。
が建築主のニーズに合致した建物をつくるうえで重要である。そこで設計者
門家の業務内容を理解し難いため、両者のギャップをできるだけ埋めること
いかに把握するかが問題となるが、建築主は専門技術に精通しておらず、専
い。﹂と規定されている。次に、設計者を選択した後、設計者の業務内容を
築主になろうとするおも合む。)の求めに応じ、出覧させなければならな
書類を当該建築士事務所に備え山泣き、設計等を委託しようとする建築主(建
建築士の建築士としての実務の経験その他建設省令で定める事項を記載した
J
を 精 査 し 、 目 標 性 能 の 災現可能性について十分検討してから工事に入るなど、
ための設計であり施工であるという、消費者からすればいわは原点を再確認
こ の 点 、 建 築 士 法 第 出 条3項では、﹁建築士は、設計を行う場合においては、
さらに、設計完了後に欠陥が発覚した場合の担保についても問題となる。
ればならない。﹂として、設計者に説明努力義務を認している。
設計の委託者に対し、設計の内容に関して適切な説明を行うように努めなけ
させるものである。
4 消費者にとっての性能表示の意義
建物の有すべき性能を確保するために、出家と設計者ら建築生産に
この問題は、建築主としてだけでなく、建物購入者や利用者についても同じ
l
i
r
b
r・
-J
関与する者が果たすべき役割について述べてきたが、建築主や利問者など消
ことは、先に触れたとおりである。もっとも、暇庇担保責任や保険などは、
ことがいえる。これは、暇庇担保責任あるいは保険制度の活用の問題である
とも建築基準法の改正によって、性能規定化により性能臨保の役割度合が国
事後的救済手段にすぎないので、とくに建物購入者や利用者からすると、で
が、暇ぃ批判↑保責任については、住宅性能の保証に関する法律が検討中である
家から専門家に移行した以上、建築主からすると、白らの責任において専門
きるだけ事前に当該建物の性能をはじめとする諸情報を得られることがより
であろうが専門家によるものであろうが本来問題ではない。しかし、少なく
家を使って性能確保する必要性が高まったこと、ひいてはそれなりのリスク
望ましい。建物の性能表示システムは、こうした要請に応えることができる。
費者にとっては、建物の性能さえ確保できていれは、それが国家によるもの
を伴う。そこでこうしたリスクを川避する必要があるが、 自己責任の原則の
という事前の情報開示の仕組みである。
つまり、建物購入者や利用者にとって、建物がいかなる性能を有しているか
この点は、すでに述べた性能規定化に伴う設計支任、施工責任とも関連する
点の所有者から遡って順次立任追及がなされるといった事態も予想される。
に情報を与えるという呂的からすると、結果的にあまり意味がないことにも
は、工学的な知識のない購入者等にとっては、意味を理解できず、購入者等
を表示するといっても、性能表示の方法において工学的基準を用いる場合に
手段であるが、そこには今後解明すべき問題も多い。たとえば、一一一一一口に性能
このように、住宅の性能表示は建物購入者や利用者にとって極めて有利な
システムは、最抵限の性能も合め、それ以上の性能についても表示しようと
はあくまで最低限の性能についてでしかない。現在考えられている性能表示
く定めていることから、一定の限度で性能表示機能を果たしていたが、開法
なることは間違いない。これまで、建築基準法も性能確保のための規定を多
物の性能が判明する以上、建物としての佃性がそれなりに認識できるように
こも
、五
しセ
l
j
i円J
lパ。
いずれにしても、性能表示によって、自ら購入ないし利用しようとする建
問題である。また、今後制定されるであろう住宅の保証に閉する法律の内ん符
なりかねない。逆に感覚的な基準を用いる場合には、倒人の主観に左右され、
するものである。したがって、もし建築基準法の性能基準にも満たない建物
5 性能表示の社会的影響
かえって混乱を招くことにもなりかねない。また、性能表示の方法は、次に
ぞれの追いが認識されるようになり、建物の性能という視点からのグレー
が存在する場合、性能を表示すればその建物が違反建築であることがばれて
ところで、 表示された住宅の性能は、契約の一内内八日となるとが Jえられる。
ド分けがされるようになるともいえよう。つまり、これまでどちらかといえ
述べる契約内容の確定の問題にも関係するため、法的責任関係にも大きな影
したがって、 も し 表 示 さ れ た と お り の 性 能 が 確 保 さ れ て い な い 場 合 に は 、 売
ば外観デザイン、広さ、間取り、仕上材、家呉、結口聞などに国民一般の目が
しまう。一方、それを隠すため厳偽の表示をすれは、賀、王に対する詐欺にな
にとって報抗担保責任の問題となり、損害賠償のほか、場合によっては契
注がれていたものが、安全性など建物の重要な性能についてこれまで以上に
る。それゆえ、性能表示には、違反建築を排斥する機能も期待される。ま
約解除原臨にもなり得る。一方、こうした取庇担保責任を負わされる売主は、
注目が集まる結果になるが、これは建物に対する正当な評価という点で歓迎
響を与える要因となる。建物の諸性能につき、いかなる方法で表示するかは、
その前の売主に対して同様に暇庇担保立任を、また売主が建築主である場合
すべきことである。臨みに、建物の個性が認識できるようになれば、当該建
性能規定化における性能の定義付けとも関連して今後検討すべき重要な問題
には、それが施工上の暇庇であれば、施工者に対して請負契約に基づく報庇
物に最も通した利用が可能となり、利用者の満足度がおまる。また、よりニ
た、性能表示によって、これまで外見上同じように見えていた建物でもそれ
担保責任を、また設計上の取庇であれば設計者に対して委任契約ないし諮長
の一っと忠われる。
契約に基づく責任をそれぞれ追及することになろう。しかし、売買契約に基
性能表示は建築の分野における自由競争原理を支える役割を果たす、﹂とも考
iズ に 合 致 し た 建 物 を 発 見 で き る 可 能 性 が 広 が る 以 上 、 そ の 良 否 は と も か く 、
えられる。今後の性能表示について、いかなる具体的仕組みが用意されるか
づく椴庇担保責任は、賞、一上が暇庇を知ったときから支任追及できるが、請負
契 約 は 引 波 し か ら 原 則 一 年 、 土 地 工 作 物 に つ い て は 五 年 な い し 一 O年 、 工 事
が注目される。
紛争議代会特別委日以、民間(川間会)述九日よ私的負契約約以委以会委はほか。
大木此文彦/おいおもり・ふみひこ
ムパ必上(山サ川ハj建築関係紛争)。求心以大や仁川戸川出建築山下利点γ来。山中央役ぷ仁が
請 主 契 約 約 款 で は 二 年 し か 責 任 追 及 で き な い ほ か 、 委 任 契 約 な ら 一 O 年であ
る。このように責任期間は各契約形態によって必ずしも一定していない。し
たがって、表示した性能に関する暇庇が建物完成後に発覚した場合、 その時
特集車躍すまいと﹁性能﹂
住宅性表訴と家
はじめに
集まり、関心が高まってきていることは確かである。性能表示という問題も、
建築家の仕事や立場・職能を見直すよい機会と捉えようではないか。
淡路大震災﹀と︿規制緩和﹀の二つにいきつくようだ。それを建築界の大き
からだと思われる。そして、その震源地を探し辿っていくと、結局︿阪神・
責径がどこにあるのかということについて、社会全体が神経質になってきた
ことを論じる余裕ができたという婦もあるが、やはり経詩的にシビアになり、
護、建築確認の民間開放、型式迎合認定などである。暇になって、こういう
た用語が氾概している。例えは、設計暇庇、賠償責任、欠陥住宅、消費者保
ティl ル の サ ッ シ パ ー を 使 い 分 け 、 組 み 立 て て つ く っ て い た の を 覚 え て い る 。
いくのがあたりム別であった。先輩の建築家たちが多少得意げに、窓枠を、ス
骨造でも、必要となる部位や収まりにあわせて、建具でも家具でもつくって
建 築 の つ く り 方 は 、 伝 統 的 な 木 造 を べ i スにしたものであり、
始めたころには、特注ということはあまり聞かなかったように記憶している。
だ ろ う か 。 経 験 か ら 思 い 起 こ し て み る と 、 一 九 六0年 代 に 私 が 建 築 の 勉 強 を
ところで、いつから︿特注﹀という一言葉が頻繁に使われるようになったの
特注から住宅性能表示へ
な出来事に変換すると︿性能表示﹀となり、実際に生まれた仕組みが、片や
その巧妙なディテールの図面を見ながら﹁ああいう関商を描いてみたいな﹂
されてしまった。今や、仕事場はメーカーのカタログの山である。そして設
間にか建築材料や構成部品が工業化製品に代わり、アッという聞に埋め尽く
がアルミサッシやサイディングになり、パスルームユニットになり、いつの
会てが特注であった時代には、とりたててそう三川う必要がなかった。それ
R C造 で も 鉄
建築基準法の改正、片や新法案﹁住宅品質伴保促進制度(仮称)﹄の制定への
と羨望を抱いたものである。
去のヴQo
されていると聞いている。何れにしても、建築家の周辺にさまざまな問題が
UIAを 中 心 と す る 国 際 社 会 で も 、 建 築 家 の 職 能 と 教 育 問 題 が 議 論
色の設計者からははるかに速い、追いつめられ、開い込まれたような立場で
動きと考えられる。しかも、一連の動きから明らかになる往築家像は、パ一フ
︿住宅性能表示﹀という言葉もその一つだが、以前にはあまり見られなかっ
の 仕 事 が 停 滞 し て い る と い う の に 、 頭 の 山 中 は 結 構 忙 し い 。 こ の テl マの
今、後築家の周辺は妙にあわただしい。世の中の不景気の波を受けて、設
手
間
俊
性能規定への移行は、無性格な住宅による町並みを、ますますたやすく増加させることになるのではないか?
L
I
J
片
J
i
既製品探しに費やされ、適当なモノが見つかれば解決できて、仕様や記号を
ーカーのカタログの真をめくった方がよい時代である。設計の大半の時間は
ます﹂と一一一日われるように変わってきた。ディテールの図面を描くよりも、メ
計でちょっと工夫し、素材にこだわって寸法を自由に取ると、﹁特注になり
れないと施工者から脅かされる。つまり、﹁特注は危抜きわまりないもの﹂
書にないし、 P L法 も あ り 、 ︿ 設 計 暇 庇 ﹀ や ︿ 施 工 暇 庇 ﹀ が 発 生 す る か も し
をスティールで描くと、特注で割高になるだけでなく、 B L製 品 や 標 準 仕 様
ところが話はそこで終わりではない。最近では、例えばバルコニーの手摺
↓
』吋・行政+回参
プレハブメーカーに有利にならないか
百
数
;.i~ 蚕:
2つの判断は複雑なことにならないか
↓
う
⑧確認申請の民間委託
p 今民照ゃー高曇
重量型式適合認定・主主式部材等製造者の認証
↓
な市街地形成のための建築規制のあり方であり、具体的には次のような点が
これに対する答申は、建築単体の基準および建築規制制限のあり方と、良好
し、経済社会の変化に対応した新たな建築行政の在り方について﹂に始まる。
前者は、建設大臣による⋮九九五年二月に出された訪問﹁一二世紀を展望
の一つが建築基準法の改正、もう一つが住宅品質確保促進制度(仮称)である。
る理由・根拠は、前述の大震災と規制緩和であり、そこから生まれた仕組み
れが凶を挙げての性能確保へのフレームづくりである。もちろんこれを進め
ところが、状況はますます建築家にとって不都合な状況に進んでいる。そ
基準法の改正と新法案
︿設計が自巾になる﹀という風間の気持ちには、私は間違ってもなれない。
の行き着いた先に︿性能表示﹀が現れたのだからたまらない。少なくとも
るからである。どちらの道を行っても先がないような部塞感を憶えるが、そ
られない家、それが︿特注のない、性能表示を守った住宅﹀のように忠われ
かわらず、リアルに場所に応、えることもなく、国有な住まい子の個性も感じ
をつくる気にもなれない。マスコミでさまざまな提案が流されているにもか
こそ﹁やっていられない﹂。かといって、疑いもなく既製品を多用した住宅
するというのも困るが、その上、立任、支任では、設計の新しい試みはそれ
おもしろい工夫やディテールなど考えてはいられない。やればやるだけ損を
度外視して仕事に励んでいるのに、その傍らで立任、責任と言われたのでは、
感じていないなどというわけではない。良かれと思い、身を粉にして採算を
建築の設計は本当にしにくい時代になった。設計する側がもともと責任を
という常識が、今や建築界に筆延している。
感性的な側面の軽視につながらないか
う
↓
長.1}
ぅ :;三~j
敷地の比護を下げて、場所性・地域性に
立せする配慮を軽視することにならないか
書 き 込 む と い う ア ッ セ ン ブ リi が仕事になってしまった。十一仰い人でもやれる
⑧性能重視
⑨
〈今後〉
〈従来〉
@型式適合認定・型式音1
[
材等製造者・の認証と
確認申請の民間委託
建物よ......:.:
一 )
し、コーディネータ!という職業が成り立つわけである。
私が思う悶つの心配と疑問
l 性能霊視と住宅設計
鴎…
改正された。改正の要点は五点だが、大きく一一一つのカテゴリーに分類できる。
建築確認手続きの合理化
﹁現庇保証﹂と、耐振性や遮音性などの﹁性能表示﹂の二本柱が考えられて
いる。﹁破口批保証﹂は、あらゆる構造の住宅について、﹁住宅の購入者が自
力で立証できるように、数値などを別いた具体的な指練で基準化する﹂もの。
そして住宅の購入者と売買契約か請負工事契約を結んだものに対して、住宅
いる。﹁性能表示﹂は、七項目についての住宅性能評価・表示制度を撃備す
建築確認・捜査の民間関取
7
の基本構造部分について一
2
るもの。構造安定性(耐良性などて火災安八上性、出熱空気環境(防災;防
O年の現庇保証責任を負わせることが検討されて
建築規制内容の合理化
3 土地の有効利用に資する建築規制手法の導入
以れなど)、背環境(遮市性などて耐久性、移動・操作(安全性・出齢者対
建築基準の性能規定化等、基準体系の蝿車し
建築規制の実効性の確保
応など)がその項目であり、性能評価・表示と性能表示をした住宅の購入者
確認模査等に関する図書の調覧
そのうち、 こ の 稿 に 関 わ る も の﹁つ
はμ建
llq
築
L基 準 の 性 能 規 定 化 等 、 基
準体系の見直し﹂である。ここでは設計の自由度の拡大や、建築生産での高
コスト構造の是正が必要なことから、規制項目を見班し、技術革新や海外資
材の導入が円滑に行なえるような建築基準体系の導入が課題であると考えら
れている。そして、一定の性能さえ満たせば、多様な材料、設備、構造方式
を採用できる規制方式(性能規定)が認められ、あわせて建築単体の規制項
目の見直しを行なおうというものである。この改正によって、大規模木造な
どの建築が存易になる道が聞かれたのは設-計の栢が広がっておもしろいが、
何といっても大きな変化は、型式迎合認定(構造技術基準を満たす型式の標
白藍E
準設計仕様等の認定)と、型式部材等製造者認証(規格化された型式の部材、
釘検査[自
設縮、住宅等の製造者の認証)が加、子りれたことである。そして、﹁ 1 1
建築確認・検査の民間開放﹂の影響も大きい。必要な審査能力をもっ公正中
立な民問機関でも、出叫築様認・険木口がでさることになったからである(図 ;2)0
加えて﹃住宅日山一民俗保促進制度(似称どという締法案。山悠設行が九九年度
の重点施策としている﹁住宅市場改革のための消費者支援制度の構築﹂のた
めであるという。これは、住宅に関する消費者からのクレームやトラブルが
品(
改正法
5 4
多いことが、一つの大きな前提になっている。そして住宅の基本構造部分の
図 ~2
建築健認・検査手続きの流れと変更点
(注文者) と販売者・施工者との紛争処理のために、二種類の第三者機関を
中間検査の導入
2
3
設置することが検討されている。 こ の 新 法 の 対 象 か ら 設 計 ・ 監 理 者 は 外 さ れ
つくり千や販売者の支任がグーンと重くなることは確かだ。
・
儲
る方針らしいが、
33
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自
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リ 苧 月山
ー カ ー に は か な わ な い 。 し か も メ i カi は ﹁ う ち の は 安 全 で す よ ! 一
一
ユ
コ H
ある大きなメーカーであり、悲の工務庖や建築士は、よほど努力しないとメ
来たしてそうだろうか。性能規定や性能表示を満足しやすいのは、資本力の
いるから、夜来工法にも配慮してあると改正した慨は考えているだろうが、
ーとその業界の戦略は大成功だったに違いない。従来の仕様規定も残されて
として、それを今同の性能規定や性能表示にまでつなげたとしたら、メーカ
ンだって来になる。阪神・淡銘大一氏災でプレハブのほうが安全と証明された
のは︿繰り返し﹀を特徴とするプレハブメーカーということになる。デザイ
同じものがつくられることはないのだから、対象は我々ではない。得をする
われたかが見えてくるからだ。ふ?っ建築家が設計する住宅では、繰り返し
と、少し首を傾げたくなる。この改正が訴にとって有利か、誰のために行な
玄
:it~S)~!J;i主 1995 i l'. 1l) J¥
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十li:
設計者にも矧按的に効いてくる(図
l
デザインが楽になるよ﹂ という風間は、 果 た し て 本 当 だ ろ う か と い う 疑
この一連の動きをみると、 悲で-一一れわれている ﹁今度︿性能﹀ か キ ー ワ ー ド
改正と新法案に対する疑関(図
で
問が沸いてくる。 例えばこの法改正。 アレルギー反応ではないが、 もういい
加減に改正はやめてくれと一一一一口いたい。 ただでさえ法文が難解・膨大であり、
関連の法令やら条文・規則などが複雑に絡んでいて一分かりにくいのに、
の度重なる改正は常識の程度を超えている。専門家なのだから理解するのは
あたりま、えと言うのはやさしいが、日常の煩雑な業務を抱えながら出化して
いくのは、結構大変な労力を必要とするのだ。
近
そ う い う 根 本 的 な す れ 違 い が 、 改 正 す る 側 と 受 け 取 る 側 に あ る が 、 AIMの
改正点も実際の法令集でみると膨大な最である。そのうえ、確認巾請・検査
の民間開放。一見楽になりそうに思えるが、果たしてそうだろうか。行政か
ら離れた審交は、地域に対する総合的な視野や愛者という見えない権限を失
うだろうからよいことではないし、だいいち、判断を行なうところが二時所
となれば、解釈やら裁誌やらで複雑になることは日に見えている。結局、型
式 の 認 定 と 認 証 を 取 っ て い る プ レ ハ ブ メi カ ! な ら は 楽 に な る が 、 私 た ち の
ような巷の設計者には何のメリットもなさそうだ。ただ、ややこしくなるだ
すだ。
一方、建築性能規定や表示に関することはどうだろうか。消費者が正確な
情報を得て、納得がいく住宅つくりゃ住宅を子に入れることについては、特
に反対することはない。建築家として同じような気持ちで仕事をしてきでい
るのだから、むしろ賛成である。しかし、﹁型式適合認定を受けると、その
都度、性能基準を満たすことを証明する必要がなくなる﹂ということになる
3 「性能規定佑」による建築確認の流れ
図~~
エ1
)
[
の性能をかかげた範聞においては正しいが、改正や立法によって生じる有
定を受けていますし、性能表示も完全ですよ﹂と一一一日って営業するだろうから、
でも、既存の町並みとの連続感を残したり、特徴ある景観や風景との調和を
能を満たせばよいというのは、ずいぶん乱暴なことではないだろうか。現在
そういうことを検討できる仕組みもない。単体のモノだけを突出させて、性
図るのに四苦八苦している状態であるのに、この仕組みではなす術がない。
プレハブは圧倒的に有利になる。つまり、今閉の改正や法案は、安全性や他
寸
利・不利について公平とは言いがたい。性能確保は必要条件ではあるが、 ム
性能万歳、地域環境お手上げ状態が間もなくやってくる。
あわせて逮築を構成するさまざまな技術と仕組み、働く人たちの汗や知恵を
に忠われる。しかし住宅は、暮らしに直に接し、それが建つ場所性を考慮し、
いつの頃からか﹁住宅は設計の基本﹂という一一一一口葉が重みを失ってきたよう
同の仕組みは、限りなく十分条件に近いと感じさせるところがあり、 そこが
問題ではないかと忠われる。
性能表示と空間イメージ
知るところである。最も小さい単位で、最も大きな経験ができる住宅をめぐ
である。このことは、特に最近、地方に出かけてよく経験することである。
のへの影響があり、もっと慎重であって欲しかったというのが正直な気持ち
は認めても、今聞の性能表示には日本の住文化の基本そのもの、変容そのも
る状況の変質である。性能への急激な傾斜には、それ相応の意味があること
京京の郊外とほとんど変わらない住宅地が日につく。例えば信州に行っても、
である。
そして疑問を感じるもう一つの点は、性能規定化と地域環境形成との関係
信州の民家にはお目にかかれない。今頃それは時代遅れと譲っても、もう少
だ。技術的には性能が満足されても、人間には、美しいとか懐かしいとか、
つまり性能議論には、端的にいって、空間的なイメージが感じられないの
住宅のオンパレードである。もちろん、何も考えていない建て売りや一般在
快適さとか心地よさとかを感じる感性がある。確かに技術的に性能が良い住
し特有な為り方がありそうだ。立地条件などお構いなしの住宅や国籍不明な
宅の罪も重いと思うが、同じ型式のプレハブ住宅をところ構わず置いた結果
が、それが同時に外部環境をつくる要素になり、何代にもわたって文化を形
宅を子に入れることは、その個人にとって死活問題であるほど重要なことだ
今回の性能規定化や性能表示は、型式の認定や認証から構成されており、
成していく基にもなることも、忘れてはならない。設計者のデザインが白取
にも、大きな支任があるのではないだろうか。
敷池という具体的な場所への思いは二義的なことになりそうである。民間委
に暮らしていく生活空間をどうしていこうかという、イメージと長い自が感
じられない方が気にかかる。歴史に培われ、洗練されてきた住宅のつくり方
になる・ならないということよりも、建築家として、日本という国土とそこ
される。いうまでもなく、古来より敷地と建物、環境と住まいは、常に一体
や、そこで働き、受け継がれてきた技術や知恵、そしてセンスが、︿性能﹀
託された確認申請では、合法であればそのまま通るだろう。鉱山性総な住宅に
であった。地域が生み出す材料や工法によって、敷地がもっ気候的な条件や
という伝家の宝刀でパッサリ切られてしまったようである。あのたけしなら
よる町波みを、ますますたやすく増加させることになるのではないかと危悦
地形的な条件によって、そこから眺められる景色や近韓関係によって、住ま
ば、﹁いい加減にしろよジャンジャン!﹂と言うところだろう。
建築家、市本い以京術大山下美術予知山建築科助教授。
彩の山山ふれあいの森でJ l A新 入 計 受 校 、 風
上限の末、パ十以の一本など什はん亡を小心に活動。
片山和俊/かたやま・かずとし
いのあり方や形が少しずつ変わり、それがある地域特有な住宅地景観を生み
Jリ一地環境など吹っ飛ばしてしまっていいよ﹂と国が一言っているよ
出してきた。しかし、これからは上モノ先行、敷地分離ということになるの
だから、
うなものだ。性能の中に、敷地環境や風景との適合性という条件はないし、
特集鯵すまいと﹁性能﹂
(住み手)から見た住宅
える形で情報提供を行なってきた。
能表示﹄の問
は﹁専門用語が難解﹂で﹁難しい言葉の羅列﹂だ
る購入者は約三七%。最も理解できなかった部分
住宅購入後の不満@トラブルの実態││マンション@=戸建て購入者へのアンケートを元に
はじめに
った金銭に関する事項としている(九六年一 一月住
宅購入者一 一四名へのアンケートより)。
このように購入者の意識は﹁資金﹂に関する部
タiサi ビ ス は ど う か 聞 く ﹂ と い っ た 方 法 で チ ェ
分に対して突出し、﹁性能﹂に関する部分に対し
ックを行なっている。しかも、これらのチェック
今凹の原稿執筆に際し、弊社が今までに行なっ
まず、購入のきっかけとなる﹁情報収集段階﹂。
に対し、質問を投げかけている自らが優れている
が、最近は、自分の生活に合わせて住まいを選ぶ
アンケートでは購入者の内、約九六%が新開など
ては大半が﹁モデルル i ム、パンフレットで確
一方、住宅産業界もそれらのニーズに応えるべ
に入っている折り込みチラシによく目を通してい
のか否か判断できる明確かつ客観的な基準がなく、
た既購入者アンケートからいくつか性能表示に関
く、研究を重ね、住宅供給を行なってきた。未だ
たと答え、そのうち約八一%が広告と実際の物件
たいていの場合﹁住宅専門誌など資料と照らし合
ことをし始めたのだ。価値幌、ライフスタイル、
住み子の変化に追いつきされていない感も否めな
において、まず突出して﹁資金情報﹂続いて﹁物
わせた﹂﹁不動産会社の担当者が誠意を持って答
認﹂﹁不動産会社の担当者に日当たりや音、アフ
いが、今はまさに買い子市場、消費者にはベスト
件情報﹂﹁生活環境や住み心地﹂という面で違っ
自身が納得しないと踏み切れないようである。
なマーケットになりつつあることは間違いない。
えてくれたので信頼できると思った﹂﹁大丈夫で
その結果、当然というべきか、実際の生活が始
のの、暖味なまま住宅を購入している。
ていたという経験をしている(九六年六月住宅購入
また、住宅購入の最終段階である﹁重要事項説
すといわれたので﹂と、ひとまず納得しているも
と住空間のベストマッチングを目指すという観点
明及ぴ契約﹂の際、内 一九日が理解できなかったとす
者六五名へのアンケートより)。
に立ち、常にエンドユーザ!の視点、生の声に応
﹃住宅情報﹄は九八年八月末、創刊一⋮0周年・一
000号 を 迎 え る こ と が で き た が 、 創 刊 以 米 、 人
する事項を抽出し、報告してみたい。
住宅を購入するまでの関心事項
ナンバーワンは﹁金銭関連﹂
点
晴好性など選択肢が多様化している現代、購入者
かつて家という箱に合わせて生活していた住み子
し、そのイベントに、近年¥変化の兆しが見える。
土日も今も住宅購入は工人イベントである。しか
登
種多表
1 新築マンション購入者の不満
入農しでわかった住まいの不 j
誌はここ
(
)9
97
'
1
'
.2)
1
祈築 7 ン シ ョ ン 防 人 i
'
d5
01,へのアンケートより)
1
2
3
4
5
6
6
新築マンション購入者の主主体的不満ベスト 1
日
不満ポイント
1
遮皆殺
31. 9号
古
2
3
3
3
6
7
8
9
道路
収総
生活利便性
駐車場
駐車議場
25.
23.
23.
23.
22.
15.
15.
15.
事吉露
広さ
柱・梁の出っ 5~ り
1 0 管理状況
0号
も
6号
色
6号
も
6号
も
2
<
)
も
3号
。
3号
色
3号
も
機造‘性能
室内
設告義
管理
交通
19.
18.
17.
15.
13.
9.
9.
0号b
0%
0号
色
0号
色
0号
色
0号
色
0%
全体の~史納 m を号室内の収納不足
i
議j
忍・断熱性不足から結露発生
き
題
│
潔1
:
:使える広さが狭い
家呉の富i'.i
霊の失放や狭さの原因が
柱・梁
長望書修繕計画や管理愛があいまい・
管環形態や状況が媛隊
13. 9号
右
入居してわかった住まいの不j
誌はここ
(
)
9
9
7
{
F2)
1主
r
r
築_
1
'主主て隣人お 1
0
0名 へ の ア ン ケ ー ト よ り )
1
間取り・ブフ
2O. 9
<
)
色
、
,J
新築一戸建て購入者の具体的不満ベスト 1
0
1
間取り,プラン〈特
{
こi
)
(回り)
56. 4号
色
2
3
収納
アフヲサピス
29. 1号
も
23. 7号
告
4
5
生活利便性
尽き当たり
2O. 0.
も
16. 4号
色
5
S
8
8
8
8
道路
電車・パスの本数
結露
駐車場
ァレピ・霞話端子
近所づきあい
16.
16.
14.
14.
14.
14.
4.
色
4号
色
6与
も
6.
も
6号
も
6%
不満ポイント
狭L
、活使い 1
:
:
<い
全体の収納・各 E
室内の i
波紋不足
容勉 3
霊{王の所主E
が明確でな
い
2
3
4
5
6
5
宣
告
議
章
・1
主総
議j
サー
アフタ
ピス
立地・環境
交通
19. 7号
ら
17. 1事
告
15. 2号
色
14. 5号
古
12. 6 %
日照時碕が少ない鳥震緩の断熱効泉
が怒し温度穫が激しい
とくに反・冬人トフブル発生
*アミがけ部介は性能に関する部介
まると、問題や不満、トラブルが吹出し、きちん
とチェックしておくべきだったと後悔するのは、
おい関心や注意を払って望んだ資金関連ではなく、
ほとんどが﹁性能表示﹂に関する部分である。
購入後の不溝@トラブルからみる
チェックすべき﹁性能表示﹂に関する事項
では次に、実際に購入後、トラブル・不満が生
2 新築…戸建て購入者の不満
*アミがけ部分は性能に関する部介
じる項目から、住み子にとって必要と忠われる性
能表示項目を挙げてみたい。マンション、一⋮戸建
て購入者のトラブル・不満のうち性能表示に閲す
、九七年二月新築マンション購入者一
i│
2、九七年二月新築一戸
る部分を抜粋してみたところ、以下のような結果
になった(表
五O名へのアンケ i卜より。表
建て鱗入者一 O O名へのアンケートより)。
続築マンション附人行が品も不満を感じてい
るとするのは﹁共間部分(駐市場・駐輪場な
ど)﹂である。物件を購入する際の手順として、
まず価格、エリア、間取りといった点でいくつか
の候補を比較し、次に設舗や構造、管現をチェッ
クするのが一般的なので、結果的に、共用部分の
擾先順位は低くなり、住んでからの不満が出てき
ていると考えられる。
しかし次に、具体的な不満を見ると共用部分は
後退し、代わって遮音性がトップとなっている。
確かに共用部分はチェック項目としては優先順位
が低く、イメージとの食い違いが生まれやすいか
護審表
外からの沓・[磯上下からの替がうる
さい
共用部分
立 地 .1
翠境
ンフレットなどで駐車場や駐輪場の数をチェック
できる部分であり、また、購入者自身が事前にパ
もしれない。しかし、多少不都合があっても我慢
の担当者が﹁大丈夫﹂と答える。購入者は、その
の数値が記入され、モデルルームでは不動産会社
締認となる。パンフレットではフローリングや壁
ので、必然的にパンフレットとモデルルームでの
いてだった。なかでも本同りに関しては六割近く
も多くの人が挙げたのは﹁間取り・プラン﹂につ
た不満をみてみよう。入居後の一小瀧としてもっと
次に、新築二戸建て購入者の住んでからわかっ
フローリングや壁の厚さがどのくらい優れている
の人が不満点として挙げている。次いで﹁収納﹂
することができる。
~:')ト面積ー関口(窓)・付
耐震性
害対策
断熱・結 E
仕様と素材
アフ5'ーメン 7 ナンス
修繕金(一時・積立の計
題性) ・修繕言十閲
修絡シス γ ム・定期検診
長期修繕計画
オ
トうンヴルム
B常管理
'
)
1
'BS
悦l
'
J
Tィシステム・管 1
里形態と
内容・管理員数ー清掃員数
宅配 Eカ
ッ
z
動産業界全体の信頼宣アップにもつながると考え
になり、また購入後のトラブル凶避、ひいては不
入者自身による物件向士の性能比較、判断が可能
性能表示を通して啓蒙しておくことによって、購
不満やトラブルが多い項目を、あらかじめ明確な
ないとわからない部分である。しかし、これらの
性能に関する部分は、得てして実際に住んでみ
いっている。
ればここまでの不満は感じなかったであろう、と
くとも情報収集時、これらの内芥が一目瞭然であ
3)。 少 な
か っ た と 考 え て い る の だ ろ う か ( 表1
﹁情報収集段階﹂でどのような情報があったら良
購入後にトラブル・不満を感じた住み手は、
かどうかを気にする戸も目立った。
ンとは違うためか、建物に長期保証がついている
ては、強制的に管理や修繕をしてくれるマンショ
基準を与えることが望ましいようである。一戸建
冬 に 不 満 が 出 る ケl ス が 多 く 、 一 年 を 通 じ た 判 断
のは﹁日当たり﹂や﹁結露﹂に開削するもの。夏や
についての不満も多く目に付いた。特に多かった
に関する不満も多い。一戸建てはマンションに比
収納
・オト日
各種室外設備
管理
地盤・基本橋造(免震・耐
震)
壁仕上げなど
建異素材・仕上げ素材・オ
7。シヨン・力う…す…I
{ ・7う
ン
ト
設備圃仕様
パスルーム
アフヲーメンナナンス
の内容
ものなのか比較・判斯することもできず、大丈夫
防音・耐久性
構造
L
D
'
;
羊室・和室などの広さ
9
イ)'数・回積・導線 1
,卜
収納の大きさ
加機能 γ
( 工ツトハスなど)
収納総面積・収納数・大
型収納・用途別機能
事基準・戸境皇室
スフブj
厚・配管性能・二重サッ
シ・外壁
一方、最も生活に密着しているよどに関して
プフン設定
日常の管現形態
管理サービス
長期修繕計画の内容
はどうだろう。購入者は住宅購入過程において、
間取りプッン
トロックの有無
べて収納スペースが多いと考えがちだが、実際に
関口部の向き
日照待問
断熱・結露対策
自主や建異などの{土綴
そうだから、と購入してしまう。その結果、一番
通風・採光
紡音対策(塗厚・床厚)・
長く住めるかどうか・手
すり設置など可能か‘自己
管など水周りの構造(さ
や管ヘッダーなど)
耐震設計かどうか
必ずといっていいほど﹁斉﹂について確認してい
バルコニー
パスルームの大きさ
は足りなかったという戸も。また﹁構造・性能﹂
関口(窓) ・
キ
ッ
チ
ン
ザ
イ
ス
居室の広さ
キッチン
間取りプフンの使いや
すさ(フルフラットや可
動壁など)
天井富(アンボンド工法
かなど)
リビングの広さ
キッチンの広さ
天井品・梁の突出
窓の向き
白日程湾問
不満が山山やすい部分となってしまうのだろう。
内訳
結局
広さ
議図
{主戸議成
面積
室内空間
バルコーーの広さ
品さ・陸審物の有然
ブフン別・間取り平均等
有面積
,"ニ奥行き. 0
虫
干
室
、
会
ハ 1
数
、 I
'
)
I
¥
"1
,
コニ付数
東西南北
階 隠 別 .1.主戸別・フイト
コ トの有然
Zプフンや変形ブフン、
LD関口サイズ
イ主み手が知りたいずイント
階数
住戸の窃積
る。マンションは実際に建っていないものが多い
住宅橋入者が情報収集段階で必婆だと感じる項目
警警表~3
さて、 建 設 省 施 策 の 性 能 表 示 ・ 評 価 制 度 は 、 住
結や広さ一、アザイン等も合めた間住性も視点に入れ、
うにまとめてみた。住み子側の意識としては、設
5 のよ
後、構造など生活実感に即していなかった項目に
に高い関心を示している。また阪神・淡路大震災
性を重視し、次に間取りプランや仕様・設備など
羅すべきことを提案したい。住み子は第一に居住
の悶心ごとに必要な性能表示項は案を表
宅購入希望者(ユーザー)のニ l ズを小心に住宅
も注目するようになり、永住志向が強まるにつれ、
られる。
性能表示の共通ル i ル設定の検討段階にきている
かなり広範問にわたり、 明 確 に 比 較 ・ 判 断 が で き
安全性・耐久性・居住性
保証・管E
自
t
u
m
居住性
居住性・~間利用
ポイント数
1
価格
13 6
2
商務
79
3
間取り
60
4
向き
47
5
仕様・設備
46
6
部屋数
30
7
構造
28
8
管E
恩
22
(
u
I
I
i
俗以外は
に
1
'
*
1
する郊分の1);:粋)
居住性
?
、
住
ii6
ーンなどに対する経済的不安が払拭されるのか、
均すると妻一一一足%が夫二一%を上回る。また、ロ
結果的に妻が住宅購入を言い出す割合が多い。平
理を行なう立場の妻はこれを痛感しているのか、
金利だから﹂という理由が突出している。家計管
いて、住宅購入のきっかけは﹁家賃が無駄﹂﹁低
弊社が定期的に行なっている住宅購入調査にお
か
も、敢に向けて発信することが最も効果的だろう
予に対しわかりやすいことが望まれるが、なかで
こうした性能表示及び表現方法は、会ての住み
性能表示の解説拡誰に向けての
情報発信が最も効率的か
できるものが望ましいと忠われる。
ランク付けやマ l ク・ピクト化し、 ひと日で判翫
の性能表示項目に対し、表現方法は可能なかぎり
また、再三再四申し上げているように、これら
宅購入者一 O九名へのアンケートより)。
耐久性や管理にも関心をはらっている。このよう
る表示及ぴ指標を望んでいるようである。
檎造安全性(建物・{主 p
肉)
居住性・空間帯J
m
思{主役
此一⋮末なことではあるが、 性 能 表 示 の 分 類 や 表 示
収納比率・天井品・アンボンドエ法や柱梁の出っ張りなどスパ
ンの広さ・バルコニ…の広さや奥行き
耐震性能・火災安全性(火災感知・避難の安全・建物内の延焼
抑制) ・ 防 犯 安 全 性 ・ 臼 常 安 全 性 ・ 高 齢 者 へ の 安 全 性 ( 出 入
ロ.,蚤路穏員・設備・フルフラット・段差)
主体構造・躯{本震給排水管などの耐久性
長期修繕言十回・ g常管理形態・アフターサービス・アフヲーメ
な住み手の重視項目から、性能表示項目の大分類
空間利用
つまり優
ようだ。既に詳'制にわたって住宅性能の表示頃日
耐久 f
生
移動・操作
表 5性能表示項目との合致ポイント
i
順位 項目
と表示方法、評価方法のイメージなどは構築され
音環境
光・視環境
と表記の優先順位を見直すべきである(表
iンテナンス
4の大別分類案をもとに、
早期火災感知、非難の安全、建物内の延焼抑制等
妨寒、妨塁、空気清浄、;令媛民の省エネルギ等
騒音防止、生活音に関するブフイバシーの確保等
明るさの確保等
建物の劣化の防止・遅延、維持管理やi
盤改築の容易さ等
日常の安全性、品齢者等への対応等
立
、
百
I1
l1( 住み予が最重視している項目、
外部・上階・隣 F に対する遮音性能・断著書性能・気密及び換康
気
性能・通気及び通風性能・結露防止性能・日当たり性能・{建
配慮性能・ 1
)フォームのしやすさなど将来の変化への配慮
耐久性
保証・管理
ている棋様だが、表
地震・強風等からの人命・財産の保護等
構造安全性
火災安全性
;足熱空気環境
先断位が向いと考えているものごとに分類し、網
居住性(建物・住戸内)
弊社が行なったアンケート結果と照合し、住み予
情報収集・現地見学時にチェックすべき項白
6
重量表
住み手の不満・トラブルからみる性能表示項白菜
5
選議表
検討中の性能表示項目の大分類(主主投符)
4
蓄量表
山市古が働く世帯においては安からの提案が四O %に
予算に駆りがある山中で、希望条件を一 OO%満
ば、満足のいく購入につながるに違いない。
る条件から容易に比較検討できる判断基準があれ
足させることは難しい。であれば、白分が優先す
Jo
ものぼる(表!?、住宅購入者・既婚家庭ニ九一世帯へ
のアンケートより
次 に 物 件 情 報 収 集 段 附 に つ い て で あ る が 、 表ー
性能表示が逆刑されると、﹁住宅商品知識の理
どちりか
砂市小、一
というと夫
リ
hJ
μ
1
0
.
0出
8 (出典は表│?と閉じ)を兄てもらいたい。
解と啓蒙﹂﹁住宅の明確な選択慕準の提供﹂によ
総や兄た目、駅からの徒歩時間など外的要因に左
20.0%
白
↑
数の世帯において物件情報の収集を行なうのは妻
に対しては、﹁商品の賓の向上と標準化﹂﹁向品
って消費者 日
r 体の育成を行ない、また住宅産業界
ι
v
A
Lじ
己
一
ぷ
包3
MrL
ム日オ芸乃トれれ
上
の役割である。 こ の 段 措 で の 具 体 的 行 動 は ﹁広告
情報の丹念なチェック﹂ であるので、
来効果が生まれるであろう。その反両、そのよう
の刊紙売促進﹂﹁業界全体の信頼性向上﹂という相
また住宅購入の重視項目の男た比較によると
な結果をもたらすためには、﹁情報収集﹂﹁現地
阪に注目するのはこの段階になると忠われる。
9、出血一は表l7と同じ)、 一安は火性ならでは
モデルル i ム ・ モ デ ル ハ ウ ス 見 学 ﹂ ﹁ 契 約 ﹂ の 各
(
表
﹁キッチンの使いやす
﹁収納の多さ﹂
の項目、
段暗において、業界全体に表示の義務づけを行な
うことが必要であると考える。
さ﹂を非常に重視している。また全体的に妻の草
川悦比率が夫よりいけ川い傾向にあり、 火 性 の 物 件 選 び
右されがちであった中古物件に関しても、的確な
また、この性能表示の運用によって、今まで価
つまリ住宅購入において火性の役割は大きく、
性能判断ができるようになるであろう。現在暖昧
の条件は敗しいようである。
がポイントになってくるように忠われる。
しての役制、ひいては中古住宅への安心感を高め
とされている中古物件の価格査定の明確な基準と
L 性にわかりやすいこと
性能表一不及ぴ表引方法も 久
さいごに
ることにつながり、流通市場が活性化するやもし
性能表示が物件の成績表となり、優良ストック
れない。
た眺納入者は二つに大出できる。 ひとつは不満がと
の構築へとつながるために、また購入者への豊富
﹁購入した住宅に不満﹂ がある、 と答え
にかく大きく、 住 宅 を 購 入 し た こ と 自 体 を 後 悔 し
かつ明確な住宅選択肢の提供、住宅産業界全体の
t
入I 什川
J
一
ト
ド
ているパターン。 もうひとつは、 不満もあるが、
わだ・のぼる/州リクルート洲一川 住宅仙川附﹂川淵集長
及び段蒙にお力添えしたいと思う次第である。
向上のため、弊社でも微力ながら性能表示の検討
マイナス而を納得し
基本的には満足しているパターン。 向 者 の 違 い は
事前にどこまでチェックし、
ていたかということにあるようだ。
部屋数
位一戸の向き
専官官・建物函積
洋室の広さ
リヒンクの広さ
浴室の広さ
玄関の広さ
キッチンの使い易さ
収納の多さ
内装の仕様
住宅設備
局辺環境公園
生活環境酪業
教育環境学校
最寄り駅かりの待問
通勤時間
提供公開凶なと
将来の売りやすさ
不動産会社の信頼
14%
日目先
夫
妻
務入重視ポイント (N=291、復数呂答)
7 家定員おうと言い出したのは?
重量表
住宅籍入の重視項目の男女出較
⑧表自
夫は通勤時間を
最もZ
重視している
7
0
.
0見
60.0%
重量表-8 物件の情報収集は?
特集鳳躍すまいと﹁性能﹂
えないものを伝える
幸次
を伝える
住み手参加型体験学習施設││積水ハウス総合住宅研究所﹁納得工房﹂の試み
渡
の民間研究所団地があります。﹁ハイタッチ・リ
小に﹁ハイタッチ・リサーチパ l ク ﹂ と い う 名 前
ん爪瓶奈 J
K設 に 広 が る 京 阪 奈 文 化 学 術 研 究 都 市 の
使い勝手の違いや性能の遠いを体験できるように
あり、米所者はさまざまな装置を実際に操作して、
たことです。納得工房内には実関仰の設舗や家共が
子参加型の体験学習施設﹁納得工房﹂を誕生させ
その代表といえるのが、計同研究部門として住み
究所にしようとの意闘のもとに⋮計画したことです。
考えたからです。
切なことは何かを、発見、あるいは誘発できると
うが、自分や家族のための住まいづくりに一番大
大で体験できるように計伺しました。そうしたほ
ような過度の装置化を避けて、できるかぎり等身
う で す 。 装 援 化 す る 際 も 、 一 般 の シ ョ i ルi ムの
なること、 な ど と し た 納 得 工 房 の 仕 掛 け に あ る よ
?レ曳﹂
サーチパーク﹂は一一一世紀のライフスタイルの創
が凶られており、社員は必ず受けなければならな
なっています。当然社員研修としても十分な活用
はじめに
種一一一一社で構成された研究所村です。各社研究所
かれ、住まいと暮らしに関わるさまざまな研究を、
研究所は大きく技術研究部門と計闘研究部門に分
その山中に積水・ハウス総人口住宅研究所があります。
一九九O年に開設されました。
果から生まれる可能性の実現を大きな目的として、
交換や共同研究・共部卒業の呉現化など、相乗効
に沿うように部分から全体へと逐次展開ができる
と、学習装置は体験担とすること、住み予の発想
生活や住まいを構想するための学習装置であるこ
いってもいいでしょう。その最大の波山は、まず
の見学が減った分、一般の見学者は増えていると
ます。むしろ設立当初に多かった企業や各種団体
が、いまだに年間三万人以上の見学者が訪れてい
と こ ろ で 納 得 工 房 の 開 設 は 一 九 九O年 九 月 で す
ん。家をつくることが現実味を持ち始めたとき、
普段いつでも有問な情報ということではありませ
の不足があります。住まいづくりに必要な情報は、
が必要であるにも関わらず、住まいに対する情報
まい、つくりはたいへん高度で広範囲の知識と智恵
づくりを始めます。その不安の原因の一つに、住
住み子はさまざまな期待と不安を持って住まい
住み手の尺度に立つ
社内外の研究員によって行なっています。この研
い研修の一つに位置づけられています。
究所の特徴は、従来の隔離された施設ではなく、
まさに学生の学期末試験における一夜漬けのよう
住み予と作り予がともに考え、創り出していく研
ようにテーマを分化すること、楽しい学習装置に
の独自活動に加えて、同失業種交流を通じての情報
造 を テl マに、京都の地場産業を中心とする川失業
辺
普段の生活では聞く機会のない専門別訟で一方的
分の知りたいことが置いていないショールームで、
る機会や場所が少ないということもあります。自
に学ぴ始めるのが普通でしょう。知りたくても知
口融で何百回説明する
その内等をカタログや
境を提案する場合は、
い考えに基づいた住環
内
乱
r
F
)
T
A2#τd
十]
一
t
jfhql
そうした事実から、
ットなどと違い、カタチに見えないものの説明こ
性能数値などはその典型です。キッチンや収納セ
を提供する側として知っておく必要があります。
ことをあまり分かっていないということを、情報
そしてその実践をして
やすいかと考えます。
どうすればより体験し
るものはないと考え、
よりも一凹の体験に勝
﹃
し
111
に説明される、これではわからないのが当然では
そ、誰にでもわかることばや用法を使い、単純で
きました。 つまり納得
、主すこ
ないでしょうか。住み子は住まいについて本当の
明解に説明できなければいけません。
次に、住み子は、経験の小から自分の尺度を持
n〆L
宮
内
写
けです。その準備ができていて初めて会話が成り
ければ、お互いの一言うことが理解できていないわ
意し、その物差しを使って話を進めるようにしな
お互いの思い込みを務理して、共通の物差しを用
なりません。まず初めに作り予と住み手お互いが
しの一冗に言っているのかに、特に注意しなければ
は、その住み手と作り子のお互いがどういう物差
情緒や感情表現を伴うことについて話し合う場合
広い・狭い、便利・不便、快適・不快などという
の体験装置はその一つの答えです。住まいの仕組
もっと真剣に考える必要を痛感します。納得工房
すればよいかについて、作り子、つまり設計者は、
思で選ぶことを望んでいます。そのためにはどう
多くの選択肢の中から、納得した答えを自らの意
力を入れてきたところでもあります。住み子は、
の真価を発指します。またそれが納得工房が最も
どの伝えたい意思が強いものほど、翻訳機能はそ
性能や構造出額などのわかりづらいことや基準な
の役をするといってよいでしょう。当然ながら、
体験しようと考えた装置です。この装置では、粁
を紹介しつつ、その解決にどんな技術があるかを
夏の強い日射しをどう遮るか、先人たちの智恵
ばなりません。
もまだ未熟な仕掛けである、﹂とをお断りしなけれ
明してみたいと思います。説明に入る前に、どれ
次に納得工房のいくつかの具体的な事例を、説
工房は住み子と作り子一
の問に立って翻訳機能額
立ちます。しかも、一般的には住まいづくりは高
みを知ることがますます難しくなっていくこれか
の出の長さの長短、屋外の植栽の有無、カーテン
少しないという事実が物語っています。
額で大事業であることもあって、住み子は自分の
らの設計の現場には、さまざまなこの穂の装置が
やブラインド、単板ガラス、遮熱断熱設問ガラス
lit-
、2)
住まいを計附するとき、向分の身体を通して体験
必要だと思っていますが、現実には、この種の施
による行射遮蔽効果を、人工太陽を使って比較体
商品の家(写真
し経験して得た尺度を判断の小心において考えが
設が一般にはないことを、納得工房の米場者が減
っていることを知っておかなければいけません。
各種断熱複層ガラス t~較
ちだということです。
夏の家
験できます。構造はいたって簡単で、山思板ガラス、
遮熱断熱複層ガラスの組み合わせの引き遠い窓の
二枚のガラスの山内一面に沿い反センサーを取り付け、
できないかを検討しています。
では部屋の問などの制部の空気の微妙な流れがつ
かめないので、もっとよく分かる方法がないかと
改良を検討しているところです。将米的にはコン
かし、これだけの説明で終わってしまうと、次の
子を触れるだけで性能の違いが体験できます。し
るようになっており、それぞれのガラスの表而に
ボ ッ ク ス 内 の 温 度 が 熱 電 球 に よ っ て 約 四O度 に な
する装読があります。装置のスイッチを入れると
のです。その脇に、各麓ガラスの断熱性能を体験
ら得られる効果を、温度差による視覚化をしたも
ようにしています。住み子はこの装置を操作する
空気の流れを、部屋の中の放の動きで見て取れる
に強制的に風を送り込み、関口位置の違いによる
に選択できるいくつかの開口郎を持つ模型の部屋
を祝党的に表す方法として、この装誌では、自由
うなもので、通風・換気が重要です。空気の流れ
高新熱住宅は、いわば魔法瓶の中に住んでいるよ
通風装誌は﹁互のの小にあります。高気密
低斯熱仕様の住宅が、冬の気候に対してどの程度
断熱を重視した高断熱仕様の住宅とそうでない
りとしての魅力も加えられるはずです。
す。そうなると、自然環境と融和した住まい、つく
向と強さから関口部を決めるということも可能で
室内の空気の流れと地域の一年を通じての風の方
3)
ような結果が待っています。
ことで、壁に衝突した空気が忠わぬ方向に向かう
違うかを祝党化してみせた装置で、大型冷蔵庫
通風(写真
Aさ ん は 、 哀 の 直 射 れ 光 を 遮 る た め に 、 居 間 の
様子など、空気の流れのメカニズムや窓の取り方
(室内温度約限℃)の中に高断熱仕様の部屋とそ
ピューターグラフィックを併用することによって、
広い南耐した関口部に遮熱断熱複層ガラスを使う
を学び取り、より賢い住まいづくりへの処方議を
うでない低断熱仕様の部屋をセットして、室外の
その前に対象物を移動させることで、それぞれか
ことにしました。夏の間はよかった。秋口もまあ
一つ子にします。しかし、実際のところ旗の動き
温度、それぞれの部屋の室温のほかに、赤外線カ
冬の家事奥;4、5)
まあの快適だったそうです。しかし、冬になって
状況は一変しました。遮熱断熱複層ガラスを使っ
実際に入ってみるという方法では、温度差は確
メラで部原の温度分布を見ることができます。
は、自然な生活と省エネから、冬もできるだけ唆
かに体験できるが、出入りする度に室温が変動し
Aさん
一応を使わずに、暖かい陽射しを室内に取り込みた
てしまうこと、体験認知時間がかかり、大勢の人
ているために、部屋が温まらないのです。
いと考えていました。高性能ガラスが災いしてし
装置の方がわかりやすいと判断しています。
が問題になっているのかを確認できるようにした
認し、{奈川泌を確かめ、赤外線カメラを使い、どこ
どこにどのような断熱材が使つであるかを目で確
にくいと思います。それよりは、外から客観的に
てしまうと、どこが問題になっているのか説明し
をサポートできないこと、そして何より中に入っ
その人の暮らし方を忘れてしまったという笑えな
いエピソードです。こんな話がでないようにする
ためにも、よりバランスのとれた住まいとするた
めにも、その壁面の関口面の受け取り熱量や生活
スタイルを考慮した、きめ細かい提案の体験型が
援
や
生活を支えるためにある技術が一人歩きして、
まったのです。
3 遜風装霞
写真
斗
・
n
u
d
床、天井に比べ、ガラス表而やサッシ枠から蟻ん
に 熱 が 流 出 し て い る 現 象 や 、 壁 や 天 井 の コ i ナi
部分の施工精度も問題になることを、赤外線カメ
(写察
瀧熱シミュレータi
B)
研究所でのエアコンの室内環境実験の際、記録
に縦に一ニつ並んでいるのが、ガラス性能の違いに
写真ではわかりにくいかもしれませんが、右端
うに情報の泌の中にいる住み子は、本当のことを
レータl﹂ と 名 づ け て 設 置 し ま し た 。 前 述 し た よ
一般の人にもわかるようにした装置を﹁温熱シミュ
として残していたコンピューター映像を再処理して、
よる結誌の発生程度を観察する小窓です。通常の
知りたがっているという事実があります。だとす
エアコンの位置を変えることも、部屋の形や家呉
ラは見事に捉えています。
館内温度で十分に結露の発生状態の差を観察でき
ません。しかし、実験そのものを見せるには無理
を 入 れ た 場 合 の 変 化 も 、 シ ミ ュ レi シ ョ ン で き る
7)
簡単に扱えるようにと、
﹂の装置は、誰もが
ません。そこで﹁音場空間﹂という翻訳装置をつ
りますが、一般の人は当然ながらその方法を知り
そこで誰にでもわかる方法に言い換える必要があ
般に音について一一一一口う場合は、騒がしいとか静かだ
いくつかのメニューを
くったのです。﹁音場空間﹂ではさまざまな騎音
わるかを、映像を通し
予め設定し、その中か
を実際に開き、その騒音の大きさや遮音の程度を
という具合に感覚で言います。しかし、感覚では
ら選択してもらうよう
数値化してみせることで、住み子が求めている音
定量化ができず、住まい浮つくりに活かせません。
に設計しましたが、実
性能の異なる四つの慌で構成され、その控を通し
﹁立日場空間﹂の中央の部屋は、その周りが遮音
についてのイメージを具体的にしていきます。
様や窓の大きさや種類、
ソコンを用いて断熱仕
際の設計現場では、パ
て確認できるように設
納得工房設立当初からある装置の一つです。
寄場空間(沼 1 1、写真
までのパーソナルな対応が可能となっています。
写真~B
計しました。
内の温熱環境がどう変
組み合わせによって室
断熱性能と暖房方式の
ミ ュ レ ー タl﹂です。
してみたのが﹁温熱シ
れば実験を見てもらうのも一つの方法に違いあり
がありますから、誤解されない範閥で実験を務理
凡
湿熱シミュレーター
ます。納得工房に来られた体験者は、このような
li
装置から断熱の目的と効果を確認して、 p
ど
、
っ
L
ハ
h HM
するべきかの決心をつけるのです。
冬の家の赤外線カメラの映像
写真~5
イ î!!出の小:t;はがfú?;状汎の x を )G る~
4 冬の家
写真
てさまざまな騒音が開けるようになっています。
郎下を一周することで遮音性の違いを体験的に把
おわりに
しよう。その結果、住み手は住まいづくりの、五役
として、自らの怠志で住まいをつくるようになり
ます。そうなると作り子は、そのための情報をい
かに分かりゃすい形に加工して発信できるかが重
納得工房の体験装置のいくつかの事例を紹介し
ました。納得工房は、住まい総論、性能、構造、
りやすさの差が、どの会社を選ぶかという住み子
要になってくるでしょう。逆に、発信内容のわか
握し、音の大きさを数依で言い表すト刀法や、遮音
レベルを上げる効果的な方法を、身につけていき
生涯住宅、状納、設備、スペースランド、キッチ
﹁音場空間同﹂の隣には、コンピュータi加沿海に
り予とともに理想の住まいを築き上げていきます。
く場です。住み予はさまざまな体験を通して、作
もいえます。
のパ iト ナi 選 ぴ の バ ロ メ ー タ ー に な っ て い く と
力で手に入れることができるようになるのです。
p
ます。そして 討分が求めている音環境を、自らの
ンと、八つのゾi ン で 住 ま い づ く り を 学 習 し て い
よってさまざまな騒音を任意の遮音レベルに導き、
そ し て ど こ か ら ス タi トしでも、逆に後一段りも自
作り予慨はしばしば技術の位界に陥り、使、っ側
その場合の仕様を計算し即座に回答してくれる
│﹂は、パーソナルユ l スに応用できる装置とし
す。このような特徴を持つ﹁遮音シミュレータ
は、住み予の生活力を利府するといいますか、感
には快適な住まい計画はできません。そのために
引き起こされる感性反応ですから、その人を抜き
快適とか不快とかは、環境の変化の差によって
いうことや、その支援活動をどうするか、建てた
の中にあって、生活と結びつけて倍報提供すると
すが、住まいづくりでは、住み手の多様な価値観
いる総合産業です。⋮つ一つの技術開発も震安で
な分野の技術の後維な組み合わせによってできて
の存在を忘れがちになりますが、住宅はいろいろ
て、既に二、一二の事業所の設計現場にも配備され
性を引き出すといったことを加えた、住まい体験
由という、まさに住まいづくりの勉強箱です。
るようになりました。現在は写真のように室内体
﹁遮資シミュレータl﹂ な る 装 置 も 置 い て あ り ま
験という形態ですが、いずれはヘッドフォンタイ
後のサービス体制をどうしていくかといった研究
部居数があればいいと
ただ広いほうがいい、
供できるかが向われるでしょう。納容工房はその
会業は、その入の暮らしに合った情限をいかに提
の技術絡差がない時代を迎えた今、作り子である
近鉄水郷抑制﹁近鉄一品のい以﹂紋より徒歩一五分
U話0774731121
L
E
f
--:ztl:﹁6i6I
,
s
d
u
A
U
J
U
小村山河川判制斗汁開時 14じ
ぷ、水ハウス総合住宅研究所約符工一M
ι
千祭大山下仁栄一Mmm大山下郎仁淀ぷ火山下利点r菜
、
約水ハウス入社。街づくり開発、タウンハウ
スの間開発、住宅向品開発を総て、山叫 、 総 本
ハウス山一叫ん H住℃研究所納得仁一切川知務。
波辺 hf次/わたなべ・こうじ
いうことから、自分や
を与えることになるで
積極的に参加する機会
み子に住まいづくりへ
余暇時間の場大も、住
るようになりました。
る住まいを真剣に考え
安心して快適に暮らせ
ことにこれからも挑戦し続けます。
出入口
家族の生活の場として、
開発が、それ以上に重要となるでしょう。企業院
の研究もしてみたいと思います。
A
誰もが自分らしく暮らしたいという時代になり、
プのコンパクトなものになると思います。
ヴ
真
写
音場安濁
1
図
遮音シミュレーター
特薬臨離すまいと﹁性能﹂
すまいのテクノロジi
津
事前負者を対象として検討を進められていると理
解している。
住宅性能規格適合の表示については、すでにご
存じと思うが、住宅性能表示評価申請の提出は建
︽日本住宅性能規格︾に基づき内存審査を受け、
進制度(仮称)
築する側の任意選択であり、建設される全ての住
宅が対象ではないようだ。一般的住宅取得者の、
今後の住宅に対する希望項日として、住性能が強
く望まれる現代に、その要素を充実し実現するこ
とは望ましいことだと思われる。
建築基準法で示す最低限の基準ではなく、住宅
が 段 措 別 に 設 定 さ れ た い く つ か の 上 位 グ レ iドに
対して内容をクリアーしている場合、販売者、企
画者、施主などが、住宅性能表示評価申請をし、
︽日本住宅性能規格︾に基づき内容審査を受ける
ことになる。販売・広告宣伝をするときに性能表
示に合致したハイグレードな建物として規格適合
マークを表示する場合は、︽広告基準︾の遵守義
務が課される。
設計評価書が交付される。契約書面に規格適合マ
第一段階として、住宅性能表示評側申請をし、
セス・審査プロセスも全く独自のものとして考え
響が大きいこともあり、非市に重要な要素の一つ
ろう住宅の設計をする場合、住まう人に与える影
︿暇庇推定基準︾に基づく、修補を前提とした全
表示および住宅性能評価書の交付で、もう一方が
く二つの要素があり、⋮つは住宅性能規絡適合の
同時に渡すこととなる。
交付を受ける。これを買い主に住宅の引き波しと
を受け、完成段階の検査後に、住宅性能評倒常一日の
第二段階として、工事中に数度の中間施工検査
ークを貼り、設計評価書を添付し契約を行なう。
になろう。現在、建設省で検討されている可住宅
ての住宅の一 0 年 間 に わ た る 取 庇 担 保 期 間 の 実 現
﹃住宅品質確保促進制度(仮称ごには、大き
られていると私は解釈している。
品質確保促進制度(仮称)﹄は、時比築基準法とは
である。それぞれ、住宅生産者・住宅販売者・工
住宅性能評価書については、 建 物 の 中 古 販 売 時
全く別の独立した法律を目指していて、申請プロ
く、ニュートラルな時間を逃ごすことの多いであ
ずついてまわることである。特に、滞在時限が長
建築の設計をする者にとって、性能の確保は必
一-""
効果で売れ行きが確保されるならば、との視点で
多少の質問がかかってもハイグレ iドという宣伝
が実施された場合、集合住宅・建て売り住宅では、
きることも検討されているようだ。実際この制度
にも、契約書に添付およびマークの貼りつけがで
する現解の手助けをし、逆にユーザーからそれぞ
はユーザーとの合意にいたるまでに建築空間に対
な展開を現在まで試みているが、基本に流れるの
二五O世帯超の間取り、仕様対応まで、さまざま
ネlトを約一一一O年続けている。一
ポラティブ・ハウジング﹂関連の設計・コ l ディ
いうものが数値基準として入ってくることになり、
成のために行なう配慮創造などと放列に、性能と
ットを認識し主張される場合には、生活と空間際
れば不動産業者が高く評価してくれるなどのメリ
入居後第三者に譲渡する場合など性能評価書があ
能評価書のある住宅に住む方が安心であるとか、
︻構造安全性(基礎、地盤)]
{構造安全性(上部構造)}
になると考える。
評価申請の提出等、クライアントとの調整が必要
内容についてクライアントに説明をし、性能表示
戸時姐て住宅においても同様に、左記性能項目の
しれないと考える。
途検討と新たなプロセスづくりが必要になるかも
断となる可能性もあり、今後これらの対応には別
定を受けることとが、権利者によっては、別の判
能表示評側の認定を受けることと、専用部分の認
コlボラティブ方式の場合を含め、共用部分の性
また、多くの権利者が存在する集合住宅では、
評価申請をすることが必要になろう。
の費用負担を承知してもらったうえで、性能表示
今後は、ヒアリングの結果、クライアントが性
申請が出される件数は、予想の限りかなり多くな
れの生活意識を教えてもらうことに努め、これら
その内火 を
H 詳'刺に説明し理解してもらったうえで、
O世帯椋皮から
るのではないだろうか。
を経たうえで、一致協力して住まう誌を模索して
今聞の制度において、一定の要件をクリアーす
了解をいただき、住宅性能評価指日を申請するため
ユーザーに性能面での
一位戸の機能性(収納率)]
{住一戸の遮音性能}
{住一戸の維持管関等易性}
{住一戸の省エネルギー(冷暖房)}
{住戸の採光・通風・換気性}
{住戸の防火・耐火性}
{住宅の避難安全性}
{長寿社会対応}
{耐久性}
{防火・耐火性}
{構造安全性(基礎、地殻)}
{構造安全性(上部構造)}
その経緯のなかで、
ゆくことだと考えている。
るとその認定企業は、報告の義務はあるものの、
住宅性能規格適合の表示および住宅性能評価書の
発行を自社で行なうことができるようになるとい
入
L 手企業はこ
う話を向いている。この選択肢がトータルでコス
トが抑えられる可能性がある場合、
の選択肢に向かうと忠われる。
註宅設討はどう変わるのか
この全体スキl ムに対し建築設計者がどのよう
な立場でこれに対応することになるのか少し考え
てみたい。
あくまでも個人的推測ではあるが、現在まで建
てられてきた住宅のなかで、建築家が設計した住
宅は、基準法よりハイグレードなものになるケー
スが多かったと考える。しかし、個々の事例にお
{避難安全性}
{劫火・耐火性}
などを建設部会や儲別対応時点で、 内等について
{住戸の長寿社会対応]
能仕様書﹂として文章で表現し、クライアントに
{採光・一也風・換気性]
[省エネルギー(冷峻房)}
ふ
め
ヴ hv
。
詳細に説明をしてはこなかったというのが事実で
私自身は、多様な生活の受け鳳としての﹁コ l
子泌された例は非常に少ないのではないかと思う。
いて、仕上げ表以外で性能部分をまとめて、﹁性
少共用部
専用部喝を
ならないだろう。
この場合、基準法に基づく性能については、特殊
な構成の場合でも製品開発(型式認定)段措で研
{遮音性能}
また、 建 築 基 準 法 自 体 が 性 能 重 視 に な っ て き て
{耐久性(主要構造部)}
究および実験をしてクリアーしておくことにより、
一方、設計事務所、工務応、住宅メーカー、デ
いるので、部材の組み合わせなどを深く検討する
ィベロッパ l、 連 設 会 社 な ど に こ だ わ ら ず 、 こ れ
{維持管理六八日易性}
性能、合成されるであろう性能根拠を記載するこ
ら表示に関わらない住性能については、設計や製
性 能 表 示 に つ い て も 、 研 究 ・ 実 験 デl ターが使え
とになろうが、アトリエ事務所など小人数で構成
と性能を確保する方法は多岐にわたってくる。基
される設計主体にとっては、このあたりの作業は
{長寿社会対応}
しかし、空間形成の立場から吹き抜け空間をつ
品開発時点で検討が至らずに、{肌触りが悪い}
ることになるので、合現的にかつロ l コストに、
くったり、多少収納が偏ったり、探光に変化を加
多くの時間と費用を費やすことになりかねず、こ
{滑る}{振動する}{結露する]等その他マ千ナ
準法レベルで性能確保を特殊な部材構成で実施し
えるなど空間形成と機能・性能とで拍抗するよう
のために一般的なディテールをより好んで用いる
ス要素が増えてしまわないよう、充分配慮して企
[機能性(収納率)}
な局面もあるかと思う。このような場而で設計者
ことになり、デザインの可能性を損なう要素が出
嗣・設計・監理を行なわなければならないだろう。
新製品が版売でさることになるであろう。
は、表示性能との対応を明時にすることを要求さ
てくる危険性も合んでおり、設計者とメーカーと
︽行本住宅性能規格︾(仮称)については、実績
た場合など、それぞれその総合性能と部材ごとの
れる。
の連携や共同開発など、デザインと性能を両立さ
と実体に合わせて変化する可能性があるとも考、え
そのう、ぇ、性能が山山ない相場介はより引い主に解説
また、省エネルギー、遮音性、耐久性、長寿社
せるための部品確保のために、設計者が個人また
し、了解を取ることが辺要になるであろう。
会対応などで、設計の方針と評価基準の関連で認
現在住宅金融公庫が行なっている個人向け融資
られるので、評価済み住宅の増改築などの場合は、
のなかで、基準金利という有利な融資金利を適用
は間体で積極的に問題点をクリアーするため、今
大きなシェアで大量に住宅を供給する住宅メー
で き る 住 宅 が あ る 。 ︹ バ リ ア フ リl タイプの技術
定ランクが下がることなども考えられる。ルール
カー、大量にマンションを建設販売するディベロ
基準︺または、︹省エネルギータイプの技術基
評価年度ごとに内容確認し、対応することが当初
症の方の住宅を設計するに際して、防腐土台を使
ツパーや建設会社の場合、二乏の要件をクリアー
準︺をクリアーした住宅であり、あわせて︹高耐
数年間、必要になるかもしれない。
うことを避けた場合や、防蟻処埋をしないで材質
すると、 JIS認 定 工 場 やISO認 定 企 業 で み る
久性木造住宅技術基準)、︹耐久性タイプの基
在するであろう。
で対応した場合などが考えられる。クライアント
のと同じように、今凶制度においても、住宅性能
準︺に適合したものに融資されることになってい
後 検 討 ・ 努 力 し な け れ ば な ら な い テi マが多く存
にきちんとインフォームドコンセントしていない
規格適合の表示およぴ住宅性能評価書の発行を自
ると認識をしている。これら融資は(財)性能保証
があればその境目は必ずあるものだが、たとえば、
と、後で忠いも寄らないことになったりする可能
社で打なうことができるようになるという話を開
住宅登録機構に登録される住宅が前提になってい
健 康 住 宅 を テl マに設計する場合や化学物質過敏
性もあるのではないか。
いている。連設大誌の型式認定を取っている住宅
良いであろうし
この費削についても計上しなければ
山寸れない
供給者の場合は、一定の要件をクリアーして自社
るようだ。
設計契約についても、 設計のなかで
性能表示にかかる貸用は当然別
性能表示の項目に関する特記は必ず記載した方が
発行を行なうことになるのが一般的見方であろう。
になるので
価書のメリットを認めこれを要求する場合には、
合で、ヒアリングの結果、クライアントが性能評
資金条件から金融公庫の融資を受ける建物の場
証条項があるので、簡単なつもりで設計が受けら
記が技術的にも負担となり、そのうえ、後述の保
することがあろう。また、性能表示評価申請の表
変化を考慮に入れ設計をしておかないと対応に窮
てきた暇庇に対する推定と修補のプロセスに、消
また、本制度では、現在まで一般的に行なわれ
事前長者を対象として修補に立を賞、っとのこと。
確になった場合は、住宅生産者・住宅販売者・工
部分}の欠陥であると考えた場合、弁護士や建築
確認申請、住宅金融公庫融資関述書類(含む、性
専門家に相談したう、えで、これを立証し裁判を起
費者保護・救済の立場から︽暇庇推定基準︾を新
性能表示評価書についても、私自身の希望では
れなくなることは、当然考えられる。また設計に
あるが、建築基準法よりハイグレードなものとい
能保証住宅登録機構)、住宅性能評価申請書を作
あれば、これを良く理解し設計に反映させなけれ
こすのが通例である。これを︽抑制庇推定基準︾に
設し新しい道をつけるようだ。今までであれば、
ばならない。かさねて設計者の温熱環境(例一省
うのが大前提の制定であるので、確認申請の完了
該当するものについては、立証しなくても暇抗と
関わる保険に関しても配慮せざるを得なくなるの
エネルギータイプの場合)等に関する考えなどと
験査の結果を受けて、評価書が交付されることが
判断できるとする。具体的には、居住者が目視で
成および手続きすることが必要になろう。中請は
のすりあわせも必要となる。どちらにしても、性
望ましいと思っている。法律の是非は別として、
判断できる範開の内容を︽現抗推定基準︾に基づ
同住者が{構造耐力上主要な部分}{防水上有効な
能というものに明確な認識を要求されるので、今
長い年月存在することになる建物が、二足のルー
いて確認し、記入用紙に記入のうえ提出すること
ではないだろうか。
以上の努力と研鑓が必要になるのは明白であろう。
ルを守って建つことが防災上・街区の景観上、好
によって処理できるようになるとのこと。
よいのだがそれぞれ仕様基準が微妙に違う場合が
また、今後︹省エネルギータイプの技術基準︺
ましいと考、えている。
住宅生産者・住宅絞売者・工事請負者としては、
︹バリアフリl タイプの技術基準︺︹耐久性タイ
プの基準︺︹古川耐久性木造住宅技術基準︺と性能
地を販売する場合に、これに協力して設計業務を
動産業者と連携して建て売り、建築条件付きの土
工務庄が設計施工で工事を受注する場合や、不
いに期待している。
ぎ合いが少なくなってくることも考、千りれる。大
これらそれぞれの項目における境目部分でのせめ
いて{構造耐力上主要な部分]{防水上有効な部
とすることを義務づける。売買契約等の特約にお
分}については、報抗担保責任の期間を一 O年制
して︻構造耐力上主要な部分}{紡水上有効な部
住宅の機能上重要な部分﹃基本構造部分﹄に認定
る内容は、消費者保護を目標に据えたものであり、
﹃住宅品質確保促進制度(仮称)﹄の保証に関す
の審査会は全国に、ある一定程度の箇所で窓口を
紛争審査会という組織が用意されるとのこと。こ
を受けた住'一色については、今回制度で特加に住宅
このような状況に泊った場合にも、性能評価書
然考えられる。
専門家などを擁して、最後は裁判に至ることも当
のすれ違いなどがあれば、それぞれ弁護士・建築
立証すればこの支は免れる。ここで、両者に意見
修補を請求された者は、これの該当しないことを
しなければならないことになるとのこと。ただし、
修補の申し入れを受けた場合、これに基づき修補
行なう設計事務所などにおいては、販売者側がメ
分}の暇杭年限に関して、日正文者や買い主に不利
暇療に対する修補
ニュ!として性能表示をオプション化するような
なものは無効とするという、主旨のようである。一
︽日本住宅性能規格︾などとの徴調整があれば、
表示、などと住宅品質確保促進制度(仮称)や
ことを考える可能性があるかもしれない。この場
O年の暇庇担保期間内において、 暇庇であると明
設置することとし、弁護士・建築専門家などの協
合、当初設計段階から資材レベルでの設計内等の
ていると開いている。
備充実や対応の俊速化に寄与することを目標とし
力のもとに、住宅専門の裁判外紛争処理機関の整
とか、ディテi ルから考えて表面にあるクラック
いているが、その位誼が設計閤上で特定できるか
出てきても今回暇庇の対象からは除外されると聞
項の﹃基本構造部分﹄の項目も変化してくるもの
促進制度(仮称)﹄性能表示の項目も、暇庇保証条
今後、実績の積み重ねによって﹃住宅品質確保
*
て設計することを実践すれば、空間の発想や形態
は当然誘発百地からのものであると特定できるか
また、︻防水上有効な部分}のことを例にあげ
がその環境に与える魅力や意識を合め、アイデア
マンション販売業者、不動産会社や工務庖など
のが結構多かったと記憶しているが、今後全ての
れば、室内に雨漏りがあったら有無をいわさず瑞
を制約するものはないと忠われるし、その魅力が
と考えるが、増えることはあれ、減ることはない
﹃基本構造部分﹄{構造耐力上主要な部分}︻防
庇の対象として見るということのようである。設
未来をつくるのではないだろうか。
などを考えると、設計と監理における精度と記録
水上有効な部分}の︽暇庇推定基準︾に対応する
計者のなかには一度や二度、雨漏りの経験をした
の﹁メンテナンス約款﹂﹁契約書の暇庇保証条
項目については、見直しが必要になるであろう。
方もいらっしゃると思うが、施主の管理が悪くて
であろう。そんな中で、ディテールに自身を持っ
これは設計者についても当然いえることで、設計
漏るケi スなどもあると思う。しかし、これから
の重要さを要求することを物語っていると思う。
暇疫の年限のなかで特約条項を入れている場合は、
は法律の前に、その前提になる条件洗い出しなど
項ごなど、過去の契約は報庇が一年とか二年のも
吋基本構造部分﹄{構造耐力上主要な部分}{防
無理かもしれない。台風や突風に対する除外のガ
建築家、側関建築設計事務所、よ山下。コ iブ住
宅推進協議会幹事、東京建築け本協同組合絞市引
を務める。コーポラティブハウス純生、グリ
ーンビレソジ宇津本会G 3グループ、ノナ山間
木坂 G 9グループ・二五一一戸の間取り仕様の
システム設計など、コーポラティブ住宅を多
数手掛ける。
嶋淳氏労/しまづ・たみお
水上有効な部分︼については、年限の修正をしな
とディテールを押さえておかないと、設計料どこ
イドラインはできるようだが、設計段階できちん
法律の主旨としては住宅生産者・住宅奴売者・
ろではなく工事費用の過半を設計者が持ち出すよ
ければならない。
工事詰負者が修補の責を果たすという主旨である
うなケi スも出てくると考える。
数千・数万の部品の組み合わせによって初めて
と思うが、設計図面返りに施工し明確に設計に問
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題があるケl ス も 考 え ら れ よ う 。 こ の 場 合 住 宅 生
形をなすのが建築物である。そしてそれを組み上
う。そこで、設計・監理・施工に関わる保険に配
産者・住宅販売者・工事請負者は、民法上の責を
慮せざるを得ないのではないだろうか。保険につ
げるのは、延べ数百・数千の人である。その中で
︽報庇推定基準︾では、消費者の視認を前提と
いても現在の内容で、﹃住宅品質確保促進制度
設計者に求めることになると考えられ、設計に対
しているため、部品を大きく括ってとらえている
(仮称)﹄の保証に関する内容全てに対応できる
一つもミスがないこともまた約束はできないだろ
可能性が高く、設計上支障なしとの反証をする場
かどうかは、今後検討しなければならない項目で
する姿勢は自ずと正されることになるであろう。
されなければならないであろう。たとえば、誘発
あろう。
合にその理由づけをするための部品構成が明確に
(誘発スリット)に入ったクラックが表面に
目
地
﹁穴ぐら﹂
たいい。﹃指輪物語﹄の。フロロ i グ と も い え る 作
きキャラクターなのだが、住んでいるところがま
り、その先には、トンネル状の廊下がぐるぐるま
わって'奥へ続いている。この廊下に沿って、寝室、
風呂場、酒ぐら、台所などがならんでいるのだ。
この件(くだり)をはじめて読んだとき、私は
﹁これだっ! 象が飼える一一戸建てがなんだ、
狂喜した。
の確かな存在感など、あらゆる点で比類ない光で
被密なうえにも鍛密なディテール描写、登場人物
ケ ー ル の 世 界 設 定 、 息 も 継 が せ ぬ ス トiリi展開、
る﹂とされる践の指輪をめぐる物語で、壮大なス
べてを捕らえて、くらやみのなかにつなぎとめ
り刊行
砂の穴でもなく、すわりこんでもよし、ごはんも
い穴ではありません。といって昧もそっけもない
くさんいる、どぶくさい、じめじめした、きたな
いました。穴といっても、ミミズや地虫などがた
﹁地面の穴のなかに、ひとりのホビットが住んで
品﹃ホビットの冒険﹄より引用する。
この倉庫が、かくれんぼするには格好の場所で
あった。
だ。そこで庭にはかなり大きな二階建ての倉庫が
ていた。当然、商品をプールしておく場所が必要
が、かつては所謂﹁乾物屋﹂で食料品会散を扱っ
現在は海苔、奈良漬、佃煮の専門応となっている
るい繰色のドアをあげるとまず筒裂の大部屋があ
穴は山の下にくりぬかれている。入口のまんま
しょっちゅう友だち連中を家に呼んでは、かくれ
かない。幼稚隠時代から小学校の低学年にかけて、
箱が乱雑に積み上げられている。物陰にはこと欠
あった。うす暗いうえに、あっちこっちに持や木
ではあるまい。
主人公は﹁ホビット﹂と呼ばれる一族だ。身長
は人間でいえば幼稚園児ぐらい。お客を呼ぴ、飲
んで食べて騒ぐのが大好きというまことに愛すべ
いるのです﹂(滋田貞二訳/岩波警腐刊)。
食べられるところです。なにしろ、ホビットの穴
私の実家は川崎大師の参道で臨底を営んでいる。
ていたのである。
心にはいつしか、そんな想いが巣食うようになっ
場所﹂へのあこがれ。少年時代の体験から、私の
けではない。穴ぐらという﹁心地よく秘市色めいた
ョンも子が出なかったせいもあるけれど、それだ
戸建ても5LDK豪華メゾ、不ットタイプ・マンシ
なぜそんなことを忠ったのか?象が飼える一
ある!﹂
した。このホビット穴こそ、理想の住まいなので
LDK豪 華 メ ゾ ネ ッ ト タ イ プ ・ マ ン シ ョ ン が ど う
5
なのです。ということは気持のいい穴にきまって
﹁すべてを統べ、すべてを見つけ、す
J - R ・R-トi ルキンの﹃指輪物語﹄という
秀
行
〆
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宅
長編ファンタジーがある(邦訳/瀬田貞二、評論社よ
松
原
私のすまいろん
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を放っている。まさに物語の極致といっても過言
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国
る。そこに身をひそめてオニを待つ。オニが来る。
時をほんの少しずらして隠れるスペースをつく
るとけつこう恐い。まして倉庫内となればなおさ
み取り館所という環境だ。便所というのは夜にな
﹁個室﹂のできあがりである。しかもすぐ隣は汲
いう非常時にそなえ、秘密の抜け穴が掘られてい
いう城が建っていたという。城には﹁すわ!﹂と
たものだった。その場所には戦国時代、玉縄城と
新たな学校の敷地は、山を切り崩して造成され
った。
その瞬間、オニは見慣れた友だちではなく、﹁一
らだ。私はつい恐い方へと向かいそうになる考え
るとの話をよく耳にする。その残骸だったのかど
を置く。問囲に積まれた食料品の箱が壁となって、
三日の金曜日﹂のジェイソンより恐ろしい怪物に
を必死で振り払い、算数のドリルなどに打ち込ん
うかは知らないけれど、この造成地ではトンネル
んほばっかりやっていた記憶がある。
変貌をとげている。ぞっとして息を殺し、体を縮
だ
。
かの江戸川乱歩は深夜土蔵に一人でこもり、蝋
める。オニはまったく気づかずに通りすぎていく。
もう完全にスリルとサスペンスの社界だ。倉庫と
閣の灯で執筆をつづけたという。蝋嫡こそ使わな
た。生徒聞に流れた風説では、この穴はずっと下
﹁クジラ景気﹂に浮かれたわけではないだろうが、
が沸き返った翌年、一九六一年のことであった。
気がここにはない。そんな気がしたのだ。倉庫と
の部屋のような、体をじわりと包み込む濃密な空
しかった。が、なにか物足りなかった。あの倉庫
っ白い壁に広々した窓。本欄もベッドもある。塘
部屋に移動する。今度はちゃんとした個室だ。真
半年後、一二階建ての家は完成。私は二階部分の
外をランニングしていたときだった。山道を走っ
った。ある土際日の午後のこと。陸上部の部活で
しかしはら穴は、この謎の抜け穴だけではなか
あの穴は今はどうなっているのだろうか?
入口は封印されていて、中には踏み込めなかった。
いつか探検行に乗り出したいと思ったものだ。が、
ているとされていた。私は大いに興味をそそられ、
そのひとつがサッカー-グラウンドの横にあっ
いう非日常的穴ぐら空間は、幼い子どもの想像力
かったものの、私はほとんど少年乱歩なのであっ
までくだっていて、大船駅近くの川べりまで達し
状の長いほら穴がいくつか発見された。
を無限に飛湖させていくのだった。
た
。
小学校高学年になると、さすがにかくれんぼ遊
木造平屋だった家を鉄筋三階建てに改築する計画
いう異空間での、数か月にわたる﹁穴ぐら体験﹂
ている最中、切り立った岩場にボカンと口をあけ
びはやらなくなった。その代わり、私は別の理由
が突如持ち上がった。あれよあれよという間に家
はどうやら、私の人絡および感性の形成に微妙な
た洞窟を見つけたのだ。大船界隈には観音像が把
離れが一間だけあって、家族はそこで寝起きして
建設のために取り壊された。その木材は下取りさ
ちなみにこの倉庫は一九七四年、ボーリング場
遺跡のようなものが隠れているかもしれない。私
がある。もしかしたらこの無名の洞窟にも、何か
られていることで有名な﹁田谷の洞窟﹂というの
それは大洋ホエ l ル ズ が 初 優 勝 し て 川 崎 じ ゅ う
でこの倉庫と深い関わりを持つようになる。
は 取 り 壊 さ れ 、 工 事 が ス タi 卜した。それはいい
影響を及ぼしたようである。
いた。しかし私は当時中学受験を拾えていたこと
れ、近くにアパートが一棟建ったときいている。
たや
のだが、問題は寝場所である。子つかずで残った
もあって、個室を与えられた。それが例の倉庫だ
の こ と は な い 。 奈 良 漬 の 樽 と い う の は 直 径 五0 セ
教育の私立校に合格。横須賀まで電車通学するよ
倉庫内での勉強が効を奏してか、私は中高一環
つとめていた。キャプテンの命令は絶対である。
は足を止め、部員たちに告げた。
ンチほどある。したがってこれを五×五日二五個
うになる。ところが中学三年のときに学校が大婦
部員たちは嫌そうな顔をしながらも、しぶしぶあ
ったのだ。﹁個室﹂といえば開こえはいいが、何
も移動させれば、約二坪ぐらいのスペースが確保
に移転。通学電車は京浜急行から東海道線に変わ
当時私は高一だったが、陸上部のキャプテンを
﹁おい、みんな、ここに入るぞ!﹂
できる。ここを板張りにして械越を敷き、勉強机
*
とについてきた。
洞窮は立って歩くに十分な高さがあった。しか
し光が届いたのは入口からほんの数メートルまで。
きん円いはまったくなかったので知らなかったのだ
の部屋に、やはり早稲田の学生が住んでいた。
が、この労は某セクトに所属していたのだ。時、
ど西行法師かヒッピ!の批界だ。とまれ、この体
か。今にしてそう思う。
験が私の穴ぐら志向をいっそう強めたのではない
一九六八年、私は早稲田大学文学部に入学。翌
が続発していた。そしてこの労も例外ではなかっ
を、対立するセクトが襲撃して袋叩きにする事件
あたかも内ゲバの季節。アパート住まいの活動家
黒の悶だ。部活の途中とあって、むろん懐中電灯
年からは親元を離れ、大臨講堂裂のアパートに下
た
。
*
など持っていない。さすがに﹁これはしまった
宿した。このアパートというのが、なかなかのス
穴はそこで左に大きく出がっていた。その先は漆
な﹂と思ったが、部員たちの手前いまさら引き返
道へとつながっていた。そのとき私は妙なものを
えてきた。洞窟は再ぴ左に急カーブして、元の山
けに長く感じられた。ようやく出口の明かりが見
しれない。何も見えない時閣の中では、時間はや
それから数十分。いや、本当は数分だったかも
で 、 カ ギ は 真 鏑 と き て い る 。 そ れ で い て 家賃は安
部屋のドアまで行ける。おまけにそのドアは鋼鉄
上がるというスタイルではなく、そのまま自分の
新しい。よくあるような共通の玄関で靴を脱いで
このアパートは鉄筋の四階建てで、建築もわりと
しかもオンボロと相場が決まっていた。ところが
当時の学生アパートといえば二階建ての木造で、
襲撃された相手はよくて骨折、ひどければ意識
﹁えてそれで、ヤツはどうしたんです?﹂
の。内ゲバよ。ゆうべ、内ゲパがあったのょっ!﹂
﹁やだ、あんた、お隣さんでしょ。知らなかった
た
。
さんにたずねてみると、こんな返事がかえってき
むろして騒いでいる。何事かと顔見知りのおばあ
朝になった。見るとアパートの前に住人たちがた
その夜、私は新宿でしこたま飲んで、帰宅は早
グレモノであった。
発見した。出口付近、光と闘が混じりあうあたり
く 、 四 畳 半 で た し か 四 五OO円。木造アパートと
ところが意外にも、ヤツはまったくの無傷だった
L
に、火を焚いたあとがあったのだ。よく見ると缶
変わらない値段だった。
アパート名もO O荘 な ど と い う あ り き た り の も
不 明 の 重 体 な ん て ケi スがほとんどだったからだ。
詰の空き缶やスナック菓子の袋なども散らばって
﹁もしやだれか、ここに住んでいた入院がいたの
ヤツは敵襲に備え、しばらく前から床下に穴を掘
という。理由をきいて、私はのけぞった。なんと
いる。これには驚いた。
のではなかった。なんと﹁エプルハウス﹂という
入聞は永遠(とわ)に大海を愛でるだろう﹂とい
かった。その分、かつての﹁倉庫の個室﹂とどこ
部屋は東向きの一階で、陽はまったく当たらな
い。当事者と口をきく機会はなく、また現場は立
この話は伝聞なので、真偽のほどは定かではな
つであった。そして敵がパ i ルでベランダのガラ
う一節がある。この﹁大海﹂は﹁自狭山﹂と置き換
となく雰盟気が似ていた。この部屋に問一一一い級越を
ち入り禁止となって、問題の穴というのも目撃で
ない。だが、なんだかオシャレではないか。私は
えてもいいはずだ。自然を愛し、ひとり洞寵の中
敷き詰め、窓には黒いカーテンをおろし、すっか
きなかった。
ス戸をぶち破った瞬間、素早くこの穴に避難し、
に居を定める。それが人間の自由な精神の証でな
り穴ぐら気分で私はひとり悦に入っていたものだ。
ボードレi ルの詩﹃海と人間﹄に﹁自由な心の
く て な ん だ ! と、まあ、そんなようなことを私
しかし世の中、上には上がいる。アパートの隣
しかし私は感心してしまった。虚を突かれたと
上に畳をかぶせてじっとしていたというのだ。
は考え、なんとなく感動したのであった。 ほとん
非常に気に入ってしまった。
のだ。どういう意味なのかはいまだによくわから
先へ先へと進んでいった。
すわけにもいかない。私は先頭に立ち、手探りで
つ
いや、ひょっとして今も住み着いているの
?
か?﹂
か
戸同d
ハ
U
この部屋と向き合うようにして、第一一一の部屋が
そしてもうひとつ。地上から一 0 メ ー ト ル の 最
絶対、広々した地下室をつくろう。そこを私の書
深 部 に 第 四 の 部 屋 が あ る 。 広 さ は ど ん と 一 O O坪
。
いったほ、つがいいかもしれない。そうか、その気
それから一一O 年 。 夢 は な お 実 現 で き な い ま ま で
天井は金属の丸いドーム。なぜなら、ここはプラ
あ る 。 こ こ は パ ス ルl ム 。 内 装 は 全 面 大 理 石 と い
いる。夜な夜な、新宿の穴ぐらのような酒場に出
ネタリウムだからだ。地下にいながら天体を仰ご
斎にする。そして江戸川乱歩の範にならい、蝋燭
向いては散財ばかりしているのだから、それも当
になれば、大好きな穴ぐらは簡単に手に入るんじ
然の話だ。そういえば、この原稿を依頼された立
うという趣向である。気分はもう、ほとんど銀、河
きたいところだ。
松氏と出会ったのも、一二丁自のそんな﹁穴ぐら酒
鉄道の夜であろう。
一本立てて、次々と傑作をものするのだ!
場﹂でだったつけ。
ゃないか。自分で掘ればいいのだ、と。次の日、
私は早速スコップを買いに金物屋に走った::な
んてことは、さすがになかったけれども。
一九七六年、私は結婚して目黒に移り住む。今
度の家は大家さんと棟続きで、一措はキッチン、
二階が居室となっていた。
な穴ぐら住居が実現できたらと本気でそう思う。
フ ァ ン タ ジ ー かS Fに で も 出 て き そ う な 、 こ ん
おしまいに、私が思い描く理想の住まいの設計
きっとホビットも、大喜びで遊びにきてくれるだ
初めて下見に行った日、ふと私の自にとまった
ものがあった。キッチンの床に、真四角の板がは
闘を、図面は引けないので文で書き留めておこう。
﹀
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九八年二⋮月に、早計外編の﹁パスワード謎
(パズル)ブックしが刊行となったばかり。
L
(角川市日時)など。九五年より、日比縦ミステ
リーロパスワードシリーズ﹂(講談社青いわ
まで刊行。
文凶作)をスタート、引点、 ハ作 HH
くえ!﹂(金の円弘行)、勺REXゆ め に つ き
ターに。さまざまなジャンルで執策する一方
で、川ん主文学を書記さ絞ける。地官舎に﹃竜太と
背い荒川被﹄(福 4H
館当時)、﹃恐竜から町をす
児蛍文学作家。一九問九年、神奈川県に生ま
れる。早稲田大山一イ文令部卒業後、フリiライ
松原秀行/まつばら・ひでゆき
め込まれている。しかもその板にはクレッセント
仲ぴている。これを三メートルほど下ったところ
干
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長はれ葬るアばニス多弘
、:一。住にばがいキ跡一イ数あ
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洞原呼人てド市リデもも
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審答と万れパ都卜アに今
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の土)千わツ下ング屈が
りい原賀ン白い力地サの周活
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A 一 主 叫 ・ ト に と ・ や 、 ン の 生
U 国 オ 出 腐 る コ 唐 く イ 海 らu
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日中ヤ住いん住なべ中ぐ恥
﹁﹁
一/・童、(穴てト態でス地穴日
国際洞機し、岩りやピの日時
J
V
一ー中実密るらしのか島なく何時
〆吋
だろうな。
ろう。しかしこういうのを、見果てぬ夢というの
鋼鉄のドアが一枚、地面に張り付いているだけだ。
まず建物だが、建物はない。敷地のど真ん中に、
何か?
大家さんは取っ子を引いて板をはずした。と、
に、第一の部屋がある。広さは一 O 坪ぐらい。こ
ドアを開けると、いきなり螺旋階段が地下深くへ
その下に、コンクリートで悶められた小空間が出
こ は リ ビ ン グ 、 キ ッ チ ン 、 ベ ッ ド ルl ム を 兼 ね る
﹁床下収納庫よ。ほら、こうするの﹂
現したのだ。その瞬間、私は決擬していた。
民住空間なので、内装は木の感触がほしい。そこ
で床はフローリング、控も天井も板貼りにする。
﹁決めた!ここ、借りるつ!﹂
せ い ぜ い ビl ル二ケi ス程度のスペ i スだった
第二の部屋はさらに二メートルほど地下にある。
壁 に は フ ン デ ル ト ワ ッ サl の版画でも飾りたい。
は舞い上がってしまったのだ。これがいかに浅は
ここは仕事部屋だ。周囲四方の壁はすべて、造り
けれど、家の地下に穴ぐらがある。その事実に私
かな考えであったかはすぐにわかる。この収納庫
つけの本概になっている。本の壁だ。そして部屋
さは五坪もあれば十分か。床と天井は時灰色の石
の小央に金属製のデスクとパソコンを配する。広
し か し ま あ 、 そ れ は そ れ 。 ビi ル を お ろ す た び
で統一したい。表面に、アンモナイトの化石が浮
にピi ルのケl スをおろすのはかなりの重労働で、
に、私はいつも夢想していた。いつかは家を建て
かび上がっていたりするともっとよい。
ぎっくり腰になりかかったこともあるからだ。
ることもあるかもしれない。そのあかっさには、
ii
式の金属の取っ予がついていた。これはいったい
*
*
る本としては、まず標準的な教科書を挙げることが
﹁都市計画﹂って仰だろう?と素朴な疑問に答え
@都市計画の教科審
こすのであろうか。佐川介抑州市防覧会の中止にも関
人ぴとは﹁都市計酎﹂というニ⋮一口葉から仰を思い起
わらず、休日になると賑わう﹁臨海副都心﹂や、同
できるだろう。大学の教科書として最も多く使われ
倒(第三版)﹄で、一九七七年の初版以米九万部発
ていると忠われるのは、日笠端・日端康雄﹃都市計
行されたというベストセラーである。本書は昨年亡
みらい幻﹂であろうか。あるいは﹁多摩ニュ l タウ
ン﹂や﹁つくば研究学問都市﹂のような丘陵地や民
様にウォーターフロントに展開されている﹁みなと
地を新しい都市に変えていく動きであろうか。それ
と同様にきめ細かい改訂が続けられることになった。
氏の意向で日端康雄氏が共著者に加わり、これまで
本書の特徴は、地区レベルの計酌・設計を詳しく取
くなられた日笠端氏の単者であったが、生前の日笠
少しずつ改善していこうとする﹁まちづくり﹂の動
の形成過程における﹁都市計画﹂の不在と、それを
きだろうか。もちろん、そのいずれもが﹁都市計画﹂
り上げている点にあるが、反而、都市計画制度や幹
とも阪神・淡路大震災で明らかになった密集市街地
﹁都市計繭﹂が多義的・震情的な概念であることを
の対象とする領域であり、それはとりもなおさず
画に関する記述がやや少ない。
線道路・鉄道・港湾といった都市の基幹的施設の計
もう一仰の定悉教科書は、都市計爾教育研究会編
示している。近年、﹁まち‘つくり﹂という一一一日い方が
﹃都市計画教科書(第一一版ごで、こちらは建築
h
シリーズは改訂が進められており、この第
通常われわれが﹁都市計画﹂と脱つんでいるのは、
⑫都市計画の発展
出版されるだろう。
五巻も阪神・淡路大震災の教訓を踏まえた改訂版が
の一計画
整現され、質の高い教科書になっている。﹃住環境
中心とした一九八0年 代 ま で の 取 り 組 み が 手 際 よ く
は、住居と一体の近隣空間の整備に関して、関西を
委 員 会 編 ﹃ 住 環 境 を 怒 備 す る ( 住 環 境 の 計 画 5ど
配りもいき届いている。この他、住環境の計画編集
ための数理的手法や第一二世界の都市計画などへの目
いる点に特徴がある。都市の現状分析と将米予測の
系・土木系・迭問凶系のバランスがほどよく保たれて
加わり、﹁都市計画﹂が身近なものになったように
大江守之
感じる反面、多義性がいっそう増したようにも忠わ
れる。
住について考えるための基本図書
(*印を付した本は住総研図忠実に所践しています)
︿都市計画の本﹀基涼図欝リスト
*・住環境の計的編集委員会編吋伎環境を獲備する(伎
版)﹄彰出社、一九九五年。
*・都市計画教脊研究会編叫都市計画教科警(第二
一九九八年。
*・日笠端・日端康雄可都市計画(第三版) 共立出版、
田E
患者日市の区と中心
一一 E ・ハワード?明日の剖図書日市鹿島出版会干1
]
)より
一
一
一
一
鎧
ム
i
11
できる。
都市成長の正しい原則
明日の田園都市 J (鹿島出版会刊)より
E .ノ、ワード r
ギリス、フランス、ドイ
ツ、アジアとの比較の小
で日本の都市計画を位置
づけた貴重な資料集であ
ころで、山口問山英華﹃私の
る。ちょっと変わったと
都市工学﹄を挙げておこ
う。東大の都市工学科創
設を主導された高山先生
は、戦後日本の都市計画
史の生き証人であり、本
書ではそれらを縦横に諮
る古川山節に接することが
た、封建都市江戸を近代都市東京につくりかえるド
計画いには、市区改正に烹るまでの間に焦点をあて
まった読みやすい本である。藤森則山⋮伝吋明治の東京
本近代都市計画の百年﹄はその通史としてよくまと
今年で一一 O 年 が 過 ぎ た こ と に な る 。 石 町 頼 ⋮ 場 ﹃ 日
市区改正条例をもってその成立とする見方が有力で、
とする仕組みである。わが国では⋮八八八年の東京
設プランを通じて市街地開発をコントロールしよう
都市計画システムとそれを生み出す背景との関係に
なるアメリカ都市計画の紹介ではなく、ある社会の
一﹃アメリカ都市計画とコミュニティ理念﹄は、単
度は読んでおきたい都市計画の古典である。渡辺俊
価 値 が 高 い 。 E - ハ ワl ド ﹃ 明 日 の 田 園 都 市 ﹄ は 一
説都市の叶一界史﹄は近代以前の都市も含み、資料的
いている点に特徴がある。なお、同著者による﹃国
の空想社会主義者たちの主張と行動に多くの頁を割
近代都市計画の成立に寄与した一九世紀前半の英仏
の中で、
ついての学術研究書であり、都市計画研究の面白さ
を 教 え て く れ る 。 本 書 で 一 章 を 割 か れ て い るC ・
る。住宅地計耐の古典である本書は、コミュニティ
A- ペ リ │ ﹃ 近 隣 住 区 論 ﹂ は 翻 訳 で 読 む こ と が で き
次
。
へ l ジへ続く↑
の物的側面に慎重に議論をとどめることによって、
また一 O 年 前 に 、 都 市 計 画 百 年 を 記 念 し て 一 締 ま れ
未米れは、開苓凶なカラlM版 を 含 み 、 ア メ リ カ 、 イ
たH本 都 市 計 画 学 会 編 ﹃ 近 代 都 市 計 画 の 百 年 と そ の
楽しい。
﹁ここはこんなふうにしてできたのか﹂がわかって
ラマが掛かれている。一方、越沢明吋東京の都市計
L ・ベネヴォロ円近代都市計闘の起源﹄は、
海外の都市計画の発展に関する問書は多いが、そ
Cou対 TRY
画らは卒業面からみた東京の都市計画史であり、
のことで、法による土地利用の規制・誘導と公共施
一九世紀後半以降に成交した近代都市計幽システム
住総研図書室だより
環境の計画5)﹄彰国初、一九九一年。
一九八七年。
*・石悶頼一一服﹃日本近代都市計商の冨年﹄自治体研究社、
*・藤森m
m信吋明治の東京計菌﹄岩波堂昆出、一九八二年。
*・越沢明﹃東京の都市計額﹄岩波新書、一九九一年。
*・日本都市計幽学会一編集・発行﹃近代都市計画の百年
b
東京大学出版会、一九八
とその未来﹄、一九八八年。
七年。
*・十口向山英華﹃私の都市工学
源﹄鹿島出版会、一九七六年。
*
・ L ・ベネヴォロ(横山正訳)吋近代都市計画の起
h
鹿お
*
・ L ・ベネヴォロ(佐野敬彦・林完治訳)﹃図説都市
の世界史114b相模世一同一一房、一九八三年。
出版会、ゐ九六八年。
*・E・ハワlド(長案述訳)﹃明認の伺園都市
技抑制堂出版、一九七七年。
-山渡辺俊一﹃アメリカ都市計画とコミュニティ理念﹄
島出版会、一九七五年。
*
・ C ・A- ペリl (倉岡和四生訳)吋近隣住区論恥鹿
*-K・リンチ(丹下健三・富田玲子訳)﹃都市のイメ
ージ﹄岩波書版、一九六八年。
一九七六年
0
*・奥平耕造吋都市工学読本都市を解析する﹄彰同社、
動率交通﹄鹿島出版会、一九六五年。
・ブキャナン(八十島義之助・井上孝訳)﹃都市の自
*-E・ベーコン(波泣定夫訳)﹁都市のデザイン﹄鹿
島出版会、一九六八年。
島出版会、一九九三年
0
-波辺定夫編者﹃アーバンデザインの現代的展望恥鹿
会、一九七五年。
・下総燕吋イギリスの大規模ニュ iタウン﹄京大出版
ス・イギリス・アメリカ﹄京大出版会、一九九一二年。
*・原限純孝他編著吋現代の都市法ドイツ・フラン
近隣住区を国際的に流通する普遍的モデルたらしめ
は、ハワl ド の 出 関 都 市 を 出 発 点 と し 、 戦 後 世 界 各
インの問題を考えさせてくれる。ニュ i タウン開発
﹃イギリスの大規模ニュ i タウン﹄は、一九六0年
地に伝搬した都市計画システムであるが、下総鳩山一
たともい、える。
@分野別の計画論
純孝他編者﹃現代の都市法ドイツ・フランス・イ
り口で明らかにしている。法制面に関しては、原田
国におけるニュ iタウン開発の背景と展開を独自の語
ジ﹄と'呉平耕造﹃都市工学読本一都市を解析する﹄
ギリス・アメリカ﹄が充実している。欧米の都市計
代まで住宅地開発の陛界的リーダーシップをとった英
を学げておこう。前者は、都市の使い手にとっての
画関連制度のパ l ス ペ ク テ ィ ブ を 得 た い 人 は 必 読 で
都市計画には多くの部門別分野がある。都市の把握
都市の認識構造を読み明かそうとした先駆的著作で
という分野に関しては、 K ・リンチ吋都市のイメー
あり、後者は計的への応用を前提に都市を数理的に
﹁まちづくり﹂に関わる住民参加論など今後重要性
分野別の計画論は、これ以外にも数多くあり、
あろ、つ。
を増す分野を取り上げることができないのは残念で
野においては、住宅地の環境を守るための道路の階
解き明かす手法を紹介したものである。交通計画分
M動車交通﹄
の 基 礎 を つ く っ た ブ キ ャ ナ ン ﹃ 都 市 のF
層性や総合交通体系を提案し、今日の都市交通計画
以上では比較的オーソドックスな選書としたが、都
あるが、これは別にまとめて扱う機会を設けたい。
市計阪も曲がり角にあることは間町議いない。これら
アーバンデザイン分野では、 E ・ベーコン﹃都市
が古典としての輝きを保っている。
のデザイン﹄を古典とすれば、波辺定夫編者﹃アー
を読み返す中から新たな展望を伯作ていただきたい。
ど基本的な性能以外に、最終的に住宅
周囲の環境や住宅の広さ、耐久性な
企業にとって本社ビルが来たす役割を
なものとなる(これは住宅に限らない。
ことが重姿であり、住宅は自己顕示的
(おおえ・もりゆき/山反応義梨大宇総合政策学部教授)
バンデザインの現代的展望﹄が、今日の日本におけ
る事例を詳細に紹介することを通じてアーバンデザ
だけでなく社会的な権威や幸福感とい
を持つこと自体が自的化されている。
考えれば、より明確になる)。
住宅の外側
長田直之
った他者との差異を一不す記号であると
そこでは、他者との差一史(が明確である
J-ボ!ドリヤールは﹃消費社会の
神話と構造﹄のなかで、電化製品、衣
住宅も例外ではない。
して、消費社会を分析した。
人口 6000人の近隣住区計画はきな街路を徽l
析しないてγ校にも遊びJ
よれこもi1い物{こち i
iける)
C • A ・ペリ_ r
近隣住区論鹿島出版会干のより
服、車といった商品が、その使用価値
叩
」
的には同一性に回収されている。この
むしろ、似人のわずかな差呉が、結果
確にする役割を十分に果たせていない。
似たりよったりで、他者との差呉を明
集合住宅にしても、多くの場合どれも
しかし、郊外の戸建て住宅にしても、
ができる。都市はすべて室内であると
た、モノと環境は述統的に捉えること
る。住宅という外而によって区別され
での内部と外部という区別を稀薄にす
れる。環境の内部化、モノ化はこれま
外部環境は室内の延長として内部化さ
を問題とした宗内品川を描いたように、
マニエリズムの絵闘が、窓からの風
な解説で楠成されている。東京という
東京で生活する人の室内の写真と簡単
品として火量に存在するが、その集積
をつくり出している。モノ自身は、商
る。モノがインテリアをつくリ、芝山辺(
な廷のモノの違いにおいて示されてい
住宅内部の祝点、それは室内を単純
とは興味深い)。
屋もほとんどが安い賃貸物件であるこ
円
、
同
。
山
内へ
J
Oω 吋 ヘ
J ドロしに収められた部
皆さま方の忌憾のないこ投稿をお待ちしてお
おられることまで、研究者・実務者から市民の
真とは対照的であり、それぞれの部屋
に統一され生活の臭いが薄められた写
築やインテリアの雑誌のように、美的
生活空間が写されている。いわゆる往
核まれた没画雑誌など、ありのままの
っして不可能でない視点である会長与
の多くが賃貸物件であり、読者にもけ
われている。特に特集される集合住宅
住宅の特集やリフォームへの関心に現
でのインテリアの特集、男性誌の集合
祝点の内郎化は、ほかにも、火性誌
辺環境への関心を強化させる。
切り取られた風景は等価に扱われ、周
フに述統する。自分が選んだそノと、
は、関口部をとおしてパースペクティ
る。室内に中主旧かれたモノと外部の環境
とおして物理的に外部とつながってい
に意味していない。ん宅内は、窓や一昨を
﹁住﹂に開閉する提案から日頃お感じになって
原稿用紙(四O O字詰)一一一枚程度。原稿に
ります(採用分については薄謝進室)。
8
せていただく場合がありますので、ご諒糸下
は住所、氏名、年齢、絞畿を御記入下さい。
なお、内容を儀っけない総額で一部手直しさ
さい。
︿宛て先﹀
財閥凶法人住宅総合研究財団
一
γ山川附蒸京抑制投田谷区橘橋隠了呂お
すまいろん編集部﹁ひろば﹂係
J
MM
ように、住宅を外側から見た時に現わ
ファッショナブルな都市に暮らす人が、
は寝論上、順列組み合わせが無数にあ
F(
¥ながた・なおゆき / I C .じ
インテンシ fブ・ケア・ユニソツこ
い
、 7ト寸つに。
れるような差奥が、実際には岡難であ
ることが分かってくると、差異を明隊
に見ることができるところへ悦点は移
動しようとする。
実際どんな空間で生活しているか。写
ることを示している。
はそれぞれの特災性をもっている。こ
を提示することで、住宅(インテリ
︿ひろば﹀へのご投稿をお待ちしております。
真には、散らかったままのちゃぶ台や、
の特具、性は、住宅の空間的な特徴とは
ア)の商品化に成功している(実は
環境は、自分が選んだモノでもある。
無関係であり、室内に置かれた圧倒的
部屋につるされた洗濯物、読み終えて
3
で吋O同ペCω 吋 ヘ
J
rF という写真集は、
いまから五年ほど前に発売された
ている。
視点は、住宅のより内部へと移動し
2
広い分野から住生活に貢献する研究を
注目課題の蕗募を期待
l
一九九九年度住宅総合研究財団助成候補者募集
∞印刷助成
広く建築学内外の領域分野にわたり、住生活の向上に寅献しうる学術性、実践性、 社会的先見性
に富んだ未発表の研究について、一九九九年度の助成候補者を募集する。
川研究助成
一九九九年度数件程度。
次回市予告
翌春号
I
四月一日発行
(千ル京大りア)
特集l こ れ か ら の 住 ま い の 実 像 と 滋 像
︿化⋮上円山﹀
ー
バ
μa、I
37v "仏
川川立口リノマ
︿ミニシン。ホジウム﹀
-}れからの住まいの実像と虚像
山本烈(長谷工総合研究所)
花山凶作明(神戸川ぷ術工科大山下)
沢な伝子
(LCC)
︿私のすまいろん﹀
一緒に住むi ハiトフルハウス
だんらんのある家は可能か
小山尊(ミサワホ!ム)
随一顧l個室群住居諮問
市山沢除(日本大半)
安貸住宅によるパ一フドックス
谷山内間市夫(ワークショップ)
ナと
件数
ヤ L
一九九九年度一一O件程度。
、
レい
(い
ジた
件数・額
滑
w 川川悶の研究助成によって得られた研究成果及びその
対象
他の住に関係ある研究成采の印刷同行。
フてー
これからの家族
松永有八月(野村総合研究所
!族 O
︿ひろは﹀
スウェーデンの住まい
岸本達也(千"来大学)
ト
一件当たり .001二0 0万円程度。
4
九 九 九 年 二 月 末 日 ま で に 、 ① 研 究 題U、 ② 研 究 者 名
一九九九年五月末日までに所定の中前川紙に完成した
応募要領
ヌ生
活
タイトルは仮鋭、同叫情ドおは変わることもあります。
︿すまい一内発見﹀
向調開会・大塚女子アパ iトメントハウス
波辺点代前十︿(京京都住宅局)
ス
応募要領
・所属機関・職名・研究組織名、③助成申請総領、④
∞出版助成
研究論文原稿を添えて提出する。
研究の目的、⑤研究の内容及ぴ方法、⑥研究の特色、
⑦研究予算及ぴ内訳、⑧研究予算と研究の内等放ぴ方
法との関連性、⑨山川住関述研究成果、⑬選考結果通知
一
件
。
⋮九九九年度二 j二
件数
あて名、を所定の中前例紙に記入して提出する。
⋮九九九年六月一日より二000年 九 月 末 日 ま で の
間0313484i5794
一六O 円 の 切 手 を 貼 っ た A 4判返信用封筒(あて名明記)を同封して巾し込む。
を提出する。
⋮九九九年五月末日までに所定の申誌用紙と添付書類
応募要領
まれない研究成果の出版。
研究で、学術的価値をもちながら、公刊の機会にめく
学術性・実践性・先見性にすぐれた﹁住﹂にかかわる
対象
助成期間
六かバ向。
申請用紙
当財団まで
申請用紙申し込み・応募先・問問い合わせ先財団法人住宅総合研究財団
T
m
m
i州 東 京 都 世 間 谷 区 船 橋 4 f n m 8 m o 3 3 4 8 4 5 3 8 1
一
円
-vdmF 一ZG一¥¥当者宅-Y r g q-V¥
開igm
丸
一
一
山
口
田crg⑧ヨ包・百四印}プロ巾
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コ主革命
1 f r / l i - -引﹁刊ト h合
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、﹀
一一
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一
一 i 、i r
-札口同年を記念して、これまで
財同発阪のためにこ尽力いただ
インターネットよでの検索システム
住総研図書室
開始 i i l
E
rg- 。可﹄司¥mgE ZE
CHHr-ZG一¥¥司君宅・﹄ロE
・
﹃
任セ総八 H捌山ん川川川の凶引い u・論 凡 な ど を 、 イ
ンターネソトししで検索できるようになりま
した。山内等は、次の通りです。
2
4工で所附成している凶汗検京(約一万
① 凶 川1
一千間)
L
の記事検索
② 財M が助成した研究論文検索
③吋すまいろん
④ ① 1③ を 併 せ た 総 合 検 来
これらは、編著者名・3 名 ・ 出 版 相 名 か ら
a へおいで
が見つかった場合は、ぜひ凶才一 H出
採すことができます。ごむになりたい M
川
市
日
ください。
お詫びと訂正
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九 九 八 年 秋 UV 士山川匂)災表紙の﹁編集後
記﹂に誤りがありました。議んでお詫びし、
ご僻ぽください。
いた関係行一心心余名をお招き
し、第今ホテルぃ氷点においてパ
ーティーを聞かせていただきま
した。このパ i テ ィ ー で 、 剤 事
長はじめ川同から、会場の枠様
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、必こま、リし1行-tιHke
入
へ感謝のなを表しました。
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ZIl--{一、一千!日、{ァポ
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山叩氏の治山以や設立川地立以内、別M
h O年 の あ ゆ み 、 ま た 、 昨 年 財
凶が受賞いたしました日本建築
午人百貨の釘仰などをしつらえ、
終始なごやかな手同れのうちに
州市んへ焦点をしぽっ
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中 M川 は 、 新 附 紀 を 間 近 に し
進めることができました。
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待ったなし"ンション建て替え
すまいの祖形“和"の感性との対時
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主まいの明日をみる
{主まいの癒し
た特色ある財川として、出になる
命令ぺ川局必太郎︿正﹀イ川馬遼太郎
﹁すまいろん﹂のご購読について
泰守四月一日、夏口ヴ六月一五日、秋口万一
鳳噛発刊日は原則として、冬号一月一六日、
始は、購読料受領後の最新号とさせてい
O月一日です。したがいまして、送付開
J
巡 山 か か り ま す の で 、 お ︿ 川みおき下さい。
ただきます。なお、購読手続きには約一
き続きご購読いただきますよう、お願い
h いたしますので、引
@購読満了時にご通 叩
申し上げます。
ております。ご希望の方は、あらかじめ
@バックナンバーのお求めにもおこたえし
在庫の有無、送料を左記財団まで、ご確
認下さい。
占 年 間 二000問 ( 送 料 共 )
購読料は次のとおりです。
三 年 間 五 000円(送料品ん()
お支払い方法
えさせていただき、刑問問からは改めて発
@領収書は、郵便局の払込面市兼受領証で代
行いたしません。
ゐ
すまいづくりの労働と技能
すまいと日本的感性
子供部屋
ライフスタイルとしての都心居住
次のように訂正いたします。
はいたしません。
@購読期間中の購読中小札による購読料返金
﹁すまいろん﹂は次の応頭でも販売しており
ますので、こ利用ください(応頭での予約
@ 建 築 学 会 資 料 頒 布 所 港 反 芝51mmm
購読の受け付けはしておりませんて
m区 神 間 神 保 町l n
電話 (03)3456205
電話 (03)329li338
i翰 団
2出
J
81
I
129
商噛南洋栄誉応千代
f 区買す
住宅市場のゆくえ 鉱大神誌の終駕
街づくりと「時間」
2
0
世紀から 2
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堂紀へ向けて贈る言葉
)ナーズによる住宅設計
フォ 1
'98
J
I
j
l研
都市コミュニテイの湾認識
自然知の住まい
戦後住宅史を読み直す
英国からみた日本のハウジング
ア
98
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、
ゴ
シ
ミ ヲ
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都市の共同空間
{昔りて住む
高齢者の居住の現実
リビングルームのゆくえ
“まちにわ"の視点から
子どもの遊ひ
外国人居住
すまい未来からのレビュー
××ネ×*××
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百
すまいづくりと工業製品
街区とすまい
アジアと{主文化
自然とつきあう住まい
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電工子財
展開に巡逃する所与です。
×***ネ
1寸 主
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〉宅
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居住の原点と未来
近代住民計画批判
すまいと音
{主文化にみる近代化
新「住宅双六」
宝さがし 町を受け継ぐ
住まい手と作り手の接点
アジアの都市居住
口
守
口
↑
勺
ロ
守
口
守
口
一
勺
ロ
官 ロ守口守口守口一勺ロ守口守口守口守口守口守口守口守口守口守口守口守口守口守口守口一勺口一勺ロ守口守口一勺ロ守口守口守口守口守口守口守口守口可ロ守口守口守口守
春夏秋冬春夏秋冬春夏秋冬春夏秋冬春夏秋冬春夏秋冬春夏秋冬春夏秋冬-春夏秋冬春夏秋冬春夏秋
J
-0
0
5
5人
都市におけるハウジング
東京の原風景
高層居住
89072346
333333333
草116 塁
住宅総合研究財団創立 5
0周年記念パーティー会場風景
衣裳としてみる住まい
パサアフリ…と{主文化
関西の次世代ハウジング
すまい あふれる住兵
'95
住宅総合研究財団創立印周年記念パーティー
yクナンハーリスト
守
:
5
lちんパ
コアのあるトi
氏の住まい/街と建築
こつのすさまいろん
増沢幸尋
道路
E街と建築
一九五二年から住んで四六年にな
投が山本と事務所のある大山町に
②我が町(図 2 2 )
21
﹁往時の我町・北沢総﹂の絵は
る。大山町会館新築の設計に欽年
21
① 絵 に な り に く い 町 ( 図 2il)
印刷和⋮一年の大山町から北沢の町
目
h
:
誇J
bJ i c J ( i
1
7つ
j
た。設計する立川明から阿を調べて
を凡たもので、一九八問年発行の
み る と 、 一 辺 が 七OOmの正三角
リ、山中日
ノノ
F
eヘ月二人支仁し
者は大山町に住み、町会の役民を
形のエリアで、幼稚悶、学校、問
大山町町誌に抱哉されている。作
昭和一二0 年 代 の 大 山 町 も こ の 絵 の
されていた方だ。私が子どもの唄、一
を捕かずに、山側の町を揃いたの
しなぜこの場所から米側の大山町
の川として迩生し、一九六三年に
から代々木大山町の名称で渋谷氏
ないこと、一九三二年ロ代々総村
ょうで、私の原胤公である。しか⋮ 主総といった公共施設がひとつも
だろうかという疑削が初く。附利
深山川や
大山町に変わったことなど、町の
MM
史に興味をもった。新築
一四年の地問をけんると、この付近
でなく、地域のコミュニティセン
する会館は川会事務所の機能だけ
ターの役目があることを感じ、阿
状態で、絵になりにくく、五川上
波み形成を考ほして設計した。
水の土手沿いに右にカーブしてい
く隣の町役みを選んだのではない
(
1
9
3
6年 1
2月)
かと推測できる。
1
9
9
B年
図 2-2 大山町会館
の京側は、林の小に家が点在する
r
f.主将の我由7・北沢綴」山口論助氏・商
図 2-1
ー
0
③ フ ランと構成(図
l
│ l3 )
圏
ないように﹂という設計者の思想
い例が多いが、この住宅はきわや
かな北側の立面を持っている。こ
の住宅は 北 入 り で 、 一 概 に は 、 南
北入り日閉鎖的、とはいえないこ
とがわかる実例である。
2l③街区の構成(図 2 3 )
3 二つのすまいろんから
大 山 町 の 一 九 二 九 年 の 地 図 に は 、 ⋮ 計 画 中 の Nさ ん の 家 は 南 入 り の
⋮路 と い う 状 況 が 、 住 宅 や 町 並 み 構
町 の 北 側 に は ま だ 街 区 道 路 は な い 。 ⋮住宅である 。 既 成 の 街 区 、 南 側 道
一九 二九 年 の 成 城 の 町 は 、 学 園 都
市 的 な 街 区 道 路 の 整 備 が で き て い ⋮ 成 の 重 要 な 要 素 であることを前提
た。ふたつの町を今比較 し て み る 一 条 件 と し て 、 住 ま い の プ ラ ン と 町
と、大山町の住区は、南の塀が見-並みを考える設計方法を模索中で
。
l3 )
える家と北側の閉鎖的な外観が見.ある(図
える家が多く、成城の 町 は 、 庭 や 一 最 近 の 住 ま い は ﹁ ぼ や っ と 広 い ﹂
住宅の横側が見える家が多い 。大 と い う と ら え に く い 状 況 に あ り 、
.昔の ﹁
小 さくても豊かな住まい﹂
山住 区 は 南 北 に二住戸の構成で、
成 城 住 区 は 東 西 二住 戸 が 基 本 で あ ⋮ が 見 直 さ れ て き て い る 。 そ の 魅 力
う関係から開放的になりやすい。
になりやすく、東西入りは側とい
りは表と裏という関係から閉鎖的
かる。町並みとして住区の南 北 入
西入りは七五%となり、傾向がわ
南北 入りは八O%、成城住区の東
地 四 戸 の 構 成 で あ る 。 角 地 の 方 向 ⋮ へ ま す ぎ わ ・ゆきひろ/ J
/増沢建築設 計事務所代表 ﹂
選択を半々とすると、大 山住 区 の ⋮ , 、
束入りが 二戸 、西入リが 二戸 、 角 と 感 じ て い る 。
る 。 大 山住区は 十 戸 の う ち 、 南 入 は ﹁ ほ の か に 狭 い ﹂ 住 み 心 地 の よ
りが三 戸、 北 入 り 三 戸 、 角 地 四 戸 一き で あ り 、 そ の 中 に あ る 住 宅 思 想
である。一般に住宅の北側の外観
木製の建具が大きく、開放的な家
コアシステムの家で、南北面共に
この住宅は、浴室、洗面、便所
である。九月に Nさ ん を こ の 平 家
の 家 に 案 内 し た 。 現 居 住 者 の Kさ
いのような雰囲気になり、この住
ん と は 、 た ち ま ち 以 前 か ら 知 り 合 一 は、壁と 小 窓 だ け の バ ラ ン ス の 悪
宅が持つ四五年間の空気を感じさ
せるものであった。それはこの住
宅が持つ初々しきであり、﹁図面が
いちばん大切で、雑な感じで描か
rNさんの家 J
計画模型 1
9
9
B年
図3
今、設計が進行中のクライアント
の構成で、成城住区は八戸のうち、一や設計方法の再編成が必要である
が支えていたものだ。
「コアのある H氏の住まい」の北側外観スケッチ
図 1- 3
所を訪れたNさんという方がいる。⋮ と キ ッ チ ン が 中 央 に あ る セ ン タ ー
﹃
小さくても豊かな住まい ﹄ を
見て、一九九八年の夏に我が事務
「コアのある H 氏の住まい」の南側外観 (
写真/平 1
1しむ治)
図 1- 2
ノ
編集後記
建築基準法が改正され、性能規定化と
中 間 検 査 に 義 務づ け べ 民 間 確 認 検 査 期 間
あり、﹁つくサ手﹂は表現可能な性能を
実現可能な範囲で保証しようとする傾向
がある。 言い換えれば、﹁住み手﹂は設
計 図書 や 説 明 書 に 書 か れ て い な じ も の あ
、
含 め て 考 え 、 ﹁ っ く り 手 ﹂ は 書 かれてい
構 造 部 分 の 穏 疲 担 保 責 任期間を一 O 年 と
本 特 集 は 、 特 に ﹁ 住 み 手 ﹂ の 側 か ら、
の
るものに限定して考える傾向があり、そ
こ に は 大 き な ギ ャ ップ が あ る 。
F
する二とを含む、住宅品質確保推進に関
の導 入 が 定 ゆ ら れ た 。 現 在 、 住 宅 の 基 本
す るL新 し い 法 律 を 次 の 通 常 国 会 に 提 出 す
ぐ 立 場 ℃ 苦 労 し て い る 人U と 含 中 心 に 組
み立て、それに﹁っくり手﹂に期待され
'
る 新 し い今
動 き の 報 告 を 加 え た 。 さらに 、
制度が実施に移された時、住み手からの
-要 求 は ど う 変 化 し 、 ﹁ っ く り 手 ﹂ は ど う
現在考えられている住宅品質確保への動
応えていくかについても述べてもらった。
(
r称 H住 総 研) は
住色総合研究財団
昭 和 二三 年
、 当 時 め 清 水 建 設 相 長 ・清 水
康 維 に よ り 一 戦後の窮迫しむ住宅問題を、
住宅の総合的研究、および成果の公開、
実 践 、 普 及 に よ って解決する ことを目的
現 在 は 住 宅 に 関 す る 研 究 助 成 事 業を 中
として設立された財団法へであります。
心 と し 、 ﹁ 研 究 年 報 ﹂﹁研 究 論 文 ﹂ を発刊、
500円
号
〆
等 を 整術 、 公 開 、 社 会 の お 役 に 立 つ よ う 、
服 部 本 生 ( 千 葉 大 学 デザイン工 学科教授)*
編 集 委 員w
)
e
小 林 秀 樹 (建設省建築 研究所室長
片 山 和 俊 (東京 芸術大 学建築科助教授)
し て 、 成 果 の 一端を、市民、 実務者、 研
* │ 委 nH長
立松久昌(月刊﹁住宅建築﹂顧問)
野 城 智 也 (東京大学大学院工学系研究科助教授) 一
.
理解いただくとともに、その意見交流の
究者め皆様に、より広く、より手軽にご
こ の ﹁ すまいろん﹂ は 、 活 動 の 一環 と
公 議 事 業 につとめております。
'
ま た 住 に 関 す る 専 門 図書 室 、 セ ミ ナ ー 室
集
印 刷 ・製 本 H慶 昌 堂 印 刷 株 式 会 社
、
住 み 手 ﹂ 之,﹁っくり手﹂をうな
i報 色 、 ﹁ 一
ベ︿作業が進められている o 住宅の性能
に、
つ い て は 過 去 何 度 か 真 剣に検討され、
それなりの成果を上げてきた歴史がある。
二五年前の工業化住宅性能認定制度であ
り、七年前から実施されている住宅性能
そじて今、これまでわかりにくいとさ-
保 証 制 度 が 挙 げ ら れ るa
きが、 '少L でも﹁住み手﹂と﹁っくり手﹂
否 44 区 ' 総
合
,I
1
.
れ て き・
た住宅の性能の全体冷概観し、
の 聞 の 意 思 疎 通 の 円 滑 化 に 寄 与 し 、 一歩
ているものです。二﹂利用のほど、よろし
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~~都克人
制 作 H建 築 思 潮 研 究 所
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場 に な る こと を 願 っ て 刊 行 ( 季 刊 ) さ れ
、
くお願い申し上げます。
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前進した社会制度として定着して欲しい
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﹁住み手﹂と﹁っくり手﹂にとっての性
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能 と い ほJ言 葉 の 持 つ 意 味 の 違 い 、 範 囲 が
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と 思 う。 そ の た め の 、 関 係 者 間 で の 議 論
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本 号 責 任 編 集 H峰 政 克 義)
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のきっかけになるニどを期待して、まと
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的に表す指標としで大きく捉える傾向が
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明 ら か に さ れ 、 両 者 聞 の 情 報格 差 の 解 消
に向かっての努力が刀されようとしてい
,
る 。 ﹁住み手﹂は住宅の住み易さを全般
/
、
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