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(日本語国際センター)(PDF形式:85KB)
独立行政法人国際交流基金の 日本語国際センターの移転に反対する要望書 平成27年12月3日 埼 玉 県 さ い た ま 市 国 立 大 学 法 人 埼 玉 大 学 公益財団法人埼玉県国際交流協会 公益社団法人さいたま観光国際協会 独立行政法人国際交流基金の日本語国際センターの移転については、 以下の 理由から反対します。 1 独立行政法人国際交流基金日本語国際センター(以下「国際センター」 )は、 昭和59年から61年にかけて埼玉県が積極的な誘致を行い、 「交通至便」 「周 囲への文教施設の存在」 「日常生活の便がよい」などの条件を満たしているこ とから、平成元年7月、現所在地に設立された。 2 国際センターの敷地は、設立以来さいたま市が無償貸与を行っている。 3 埼玉県及びさいたま市は約20年間にわたり職員を派遣するなど、国際セ ンターの運営に全面的に協力を行っている。 4 平成元年からは、国際センターの研修参加者が県内の一般家庭にホームス テイする「埼玉県ワンナイトステイ事業」を、公益財団法人埼玉県国際交流 協会と埼玉県が連携して実施し、研修参加者にとって日本人の生活、習慣、 考え方に接する貴重な機会となっている。 5 平成13年に当時の埼玉大学大学院政策科学研究科(現政策研究大学院大 学)と連携して創設した「日本語教育指導者養成プログラム」は、各国の指 導的日本語教師養成のための有効なプログラムとなっている。 6 さいたま市では、研修参加者による市内の小・中学校、高等学校への訪問 を毎年実施しており、日本の教育制度について理解を深める場として好評を 得るとともに、児童・生徒にとって、国際親善と異文化体験の得難い機会と なっている。 7 さいたま市日本語指導員研修会へ国際センター職員が講師として派遣され、 日本語指導員の指導力向上に多大な御協力を得るなど、6と併せ、さいたま 市が目指しているグローバル人材の育成に欠かせない存在となっている。 8 国立大学法人埼玉大学は、国際センターと平成20年に協定を結び、イン ターンシップや埼玉県のグローバル人材育成事業の一環として、 「埼玉発世界 行き」奨学生の帰国後のフォローアップ授業を共同開講する等、活発に交流 を行っている。 9 埼玉県と独立行政法人国際交流基金は、先月、今後より一層交流を深め、 連携事業を拡大していくことを内容とした「包括連携協定」を締結している。 10 独立行政法人国際交流基金そのものが移転を望んでいない。 以上のように国際センターは設立以来、埼玉県内の各関係機関との連携を深 め、埼玉県及びさいたま市の国際化推進施策を実施する上での重要なパートナ ーとなっております。また世界各国の日本語教育を担う指導的人材の育成とい う国際センターの目的において、着実に成果を上げてきました。こうした実績 の積み重ねが国際センターの移転によって水泡に帰すことは、我が国にとって も大きな損失です。 埼玉県及びさいたま市も、地方自治体の一つとして地域発展に向けた様々な 施策に鋭意取り組んでいるところです。地方創生の必要性と意義は十分に理解 いたしますが、 「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」にも、地方創生が「地 方と東京圏がパイを奪い合う『ゼロサム』ではなく、地方と東京圏がそれぞれ の強みを活かし、日本全体を引っ張っていく『プラスサム』でなければいけな い。 」とされております。埼玉県が誘致し、すでに長年に亘り良好な連携関係が 形成されている国際センターの地方移転を行うことは、この「ビジョン」の精 神にも反するものと考えます。 以上のことから、独立行政法人国際交流基金の移転には絶対反対であり、現 在地での存続を強く要望します。 平成27年12月3日 内閣総理 大臣 安倍 晋三 様 内閣官房 長官 菅 地方創生担当大臣 石破 義偉 様 茂 様 埼玉県知事 上 田 清 司 さいたま市長 清 水 勇 人 国立大学法人埼玉大学長 山 口 宏 樹 公益財団法人埼玉県国際交流協会 理事長 椎 木 隆 夫 公益社団法人さいたま観光国際協会 会 長 清 水 志摩子