Comments
Description
Transcript
社会福祉法人等による生計困難者等に対する利用者負担額軽減制度
社会福祉法人等による生計困難者等に対する利用者負担額軽減制度事業に係る 事務取扱基準等について Ⅰ 目 的 平成 12 年5月1日老発第 474 号厚生省老人保健福祉局長通知「低所得者に対する介護保 険サービスに係る利用者負担額の軽減制度の実施について」(以下「実施要綱」という。) の別添2「社会福祉法人等による生計困難者に対する介護保険サービスに係る利用者負担 額軽減制度事業」(以下「補助事業」という。)の補助金交付に当たり、愛媛県介護保険事 業費補助金交付要綱(以下「交付要綱」という。 )に規定するもののほか、必要な事項を定 める。 なお、本基準等については、できる限り共通した方針の基で効果的に制度の活用が図ら れるよう標準的な取扱いを示すものである。したがって各市町、各社会福祉法人等におい て、事業実施にあたり実施要綱、交付要綱等に定める範囲内において、独自の判断、運用 を妨げるものではない。 Ⅱ 1 補助事業実施に当たっての基準等 実施主体 市町 2 事業主体 市町、一部事務組合及び社会福祉法人(以下「社会福祉法人等」という。) 3 本事業の周知について 社会福祉法人等は、広報誌等を通じて広く本事業の周知を図るとともに、軽減基準に該 当すると思われる者に対して軽減の申請を促し、相互に連携して本制度の一層の利用促進 を図るものとする。 4 社会福祉法人等の軽減制度実施に係る県への申し出について (1) 補助事業を行おうとする社会福祉法人等は、関係市町と協議の上、知事に対し、 「社会 福祉法人等による利用者負担軽減申請書」 (別紙様式1)を提出するものとする。 (2) 県は申出書の提出があった社会福祉法人等のリストを作成し、速やかに各市町及び愛 媛県国民健康保険団体連合会に提供するものとする。 (注) 平成 27 年度においては、自らの財務状況を踏まえて自主的に事業実施が可能であ る旨を申し出た社会福祉法人については、10 に規定する助成措置を受けることなく本 事業を実施することができるものとする。この場合も、助成措置以外の実施方法は4 (1)、6、7、8及び9のとおりとする。 5 市町の事業実施について 市町は、社会福祉法人等からの申し出の状況を勘案して、社会福祉法人等に対する助成 事業の実施について検討を行い、必要な予算措置を講じるものとする。 6 軽減制度の範囲等 (1) 軽減対象サービス 社会福祉法人等が行う介護保険法に基づく訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、 定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小 規模多機能型居宅介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、看護小規模多機 能型居宅介護、介護福祉施設サービス、介護予防訪問介護、介護予防通所介護、介護予 防短期入所生活介護、介護予防認知症対応型通所介護及び介護予防小規模多機能型居宅 介護並びに第一号訪問事業のうち介護予防訪問介護に相当する事業及び第一号通所事業 のうち介護予防通所介護に相当する事業(自己負担割合が保険給付と同様のものに限 る。) 申し出を行った社会福祉法人等は、基本的にはその提供する全てのこれらのサービス について利用者負担の軽減を行うものとする。 ○訪問介護 ・・・介護費負担 ○通所介護 ・・・介護費負担、食費負担 ○短期入所生活介護・・・介護費負担、食費負担、滞在費負担 ○定期巡回・随時対応型訪問介護看護・・・介護費負担 ○夜間対応型訪問介護・・・介護費負担 ○認知症対応型通所介護・・・介護費負担、食費負担 ○小規模多機能型居宅介護・・・介護費負担、食費負担、宿泊費負担 ○地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護・・・介護費負担、食費負担、居住費負担 ○看護小規模多機能型居宅介護・・・介護費負担、食費負担、宿泊費負担 ○介護福祉施設サービス 旧措置入所者(利用者負担割合が5%以下の者) ・・・ユニット型個室の居住費負担 その他の者 ・・・介護費負担、食費負担、居住費負担 ○介護予防訪問介護・・・介護費負担 ○介護予防通所介護・・・介護費負担、食費負担 ○介護予防短期入所生活介護・・・介護費負担、食費負担、滞在費負担 ○介護予防認知症対応型通所介護・・・介護費負担、食費負担 ○介護予防小規模多機能型居宅介護・・・介護費負担、食費負担、宿泊費負担 ○第一号訪問事業のうち介護予防訪問介護に相当する事業・・・介護費負担 ○第一号通所事業のうち介護予防通所介護に相当する事業・・・介護費負担、食費負担 (注) 短期入所生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護福祉施設サ ービス又は介護予防短期入所生活介護に係る食費及び居住費(滞在費)については、介 護保険制度における特定入所者介護サービス費又は特定入所者介護予防サービス費が 支給されている場合に限る。 (2) 軽減対象者の範囲 要介護被保険者又は要支援被保険者であって、市町民税世帯非課税者のうち次の要件 の全てを満たす者のうち、その者の収入や世帯の状況、利用者負担等を総合的に勘案し、 生計が困難な者として市町が認めた者及び生活保護受給者とする。 ① 年間収入が単身世帯で 150 万円、世帯員が1人増えるごとに 50 万円を加算した額以 下であること。 ② 預貯金等(預貯金のほか、有価証券、債権等)の額が単身世帯で 350 万円、世帯員 が1人増えるごとに 100 万円を加算した額以下であること。 ③ 日常生活に供する資産以外に活用できる資産がないこと。 ④ 負担能力のある親族等に扶養されていないこと。 ⑤ 介護保険料を滞納していないこと。 (注)1 旧措置入所者で利用者負担割合が5%以下のものについては、軽減の対象としな い。ただし、旧措置入所者で利用者負担割合が5%以下の者であってもユニット型 個室の居住費に係る利用者負担額については軽減の対象とする。また、生活保護受 給者については、個室の居住費に係る利用者負担額について軽減の対象とする。 2 上記①~⑤にかかる確認は、利用者の申告に基づくものとするが、市町は、公簿 等により確認することができるときは、当該書類を省略させることができる。 7 軽減対象者の決定等 (1) 軽減対象者の決定 市町は、被保険者から「社会福祉法人等利用者負担軽減対象確認申請書」(別紙様式2) に「収入申告書」(別紙様式3)を添えて提出させ、申請書の提出が行われた日において、 申請者の属する世帯の世帯主及び世帯員の市町民税の課税状況、収入状況、活用資産の状 況及び扶養の有無等により決定し、決定通知(別紙様式4)を行うものとする。 なお、決定に当たっては、利用希望事業所・サービスや課税状況等の把握が必要である ことから、市町において、申請書に在宅又は施設サービスの希望欄や所得・資産・扶養の 状況等の調査に同意する旨の記載を行うものとする。 (注) 老齢福祉年金受給者については、受給を証明する書類を添付することとし、収入申 告書の提出は必要としない。 (2) 軽減確認証の交付について ① 軽減確認証(別紙様式5)の内容 確認番号:市町が独自に定めること。 適用年月日:認定のあった月の初日から適用する。 有効期限:翌年度の7月末日までとする。ただし、4月~7月までに発行する場合は 当該年度の7月末日までとする。 軽減割合:市町が決定した軽減の程度を記入する。 ② 軽減確認証の発行と補助事業 基本的に軽減確認証を発行した市町は、全て助成を実施するものと考えている。 8 市町が決定する軽減の程度 利用者負担額の軽減の程度は、利用者負担の1/4(老齢福祉年金受給者は1/2)を 基本とし、市町の判断により、その割合を超える軽減を行う場合は、その内容について県 に報告するものとする。ただし、生活保護受給者については、利用者負担の全額とする。 (注) 平成 25 年8月1日、平成 26 年4月1日又は平成 27 年4月 1 日施行の生活扶助基準 等の改正に伴い生活保護が廃止された者であって、廃止時点において本事業に基づく 軽減又は特定入所者介護(予防)サービス費の支給により居住費の利用負担がなかっ た者のうち、引き続き6(2)に該当する者については軽減の程度を居住費以外にか かる利用者負担については4分の1(老齢福祉年金受給者は2分の1)を原則とする とともに、居住費にかかる利用者負担については全額とすることができる。 9 社会福祉法人等の軽減手順等 ① 軽減手順 ・社会福祉法人等は利用者から軽減確認証の提示を受けて、軽減内容を確認した上で、 軽減を行うものとする。 ・社会福祉法人等は、利用者から軽減分を差し引いた利用者負担額を受領するものとす る。 ・社会福祉法人等は、サービス種別及び市町毎に軽減対象者・軽減額一覧表を作成し、 5年間保管するものとする。 ② 市町等への報告 社会福祉法人等は軽減対象者の利用状況・軽減額等について、市町の求めに応じて報 告を行うものとする。 ③ その他 ア 他の利用者負担軽減措置との適用関係 「障害者ホームヘルプサービス利用者に対する支援措置事業」との適用関係につい ては、まず、これらの措置の適用を行い、その後、必要に応じて、本事業に基づく軽 減制度の適用を行うものとする。 イ 高額介護サービス費及び高額介護予防サービス費並びに高額医療合算介護サービス 費及び高額医療合算介護予防サービス費との関係 本事業に基づく軽減制度の適用をまず行い、軽減制度適用後の利用者負担額に着目 して高額介護サービス費及び高額介護予防サービス費並びに高額医療合算介護サービ ス費及び高額医療合算介護予防サービス費の支給を行うものとする。 その際、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、指定地域密着型介護老人福祉施設、 指定介護老人福祉施設、小規模多機能型居宅介護及び看護小規模多機能型居宅介護を 利用する利用者負担第2段階の者のサービス費に係る利用者負担については、高額介 護サービス費の見直しにより、本事業に基づく軽減を上回る軽減がなされることにな ることから、事業主体の負担に鑑み、当該部分について本事業の軽減の対象としない こととして差し支えない。 ウ 特定入所者介護サービス費及び特定入所者介護予防サービス費との関係 特定入所者介護サービス費及び特定入所者介護予防サービス費の支給後の利用者負 担額について、本事業に基づく軽減制度の適用を行う。 10 市町による助成 (1) 助成対象 社会福祉法人等が利用者負担を軽減(助成措置のある市町を保険者とする利用者負担 に係るものに限る。)した総額のうち、当該社会福祉法人等の本来受領すべき利用者負担 収入総額(軽減制度対象の介護サービスに係るものに限る。)に対する一定割合(概ね 1%)を超えた部分について、当該社会福祉法人等の収支状況等を踏まえ、その1/2 を基本としてそれ以下の範囲内で行うことができるものとする。 なお、指定地域密着型介護老人福祉施設及び指定介護老人福祉施設に係る利用者負担 を軽減する社会福祉法人等については、軽減総額のうち、当該施設の運営に関し本来受 領すべき利用者負担収入に対する割合が 10%を超える部分について、全額を助成するも のとする。 (2) 助成額の算定方法 助成額の算定は、事業所(同一敷地内等に社会福祉法人等の複数の事業所がある場合 は一の事業所として取り扱うものとする。)、サービス種別ごとに事業者としての市町助 成額を算出した後、軽減制度の対象となる被保険者の属する市町の軽減総額の割合に応 じて、各保険者の助成額を算定するものとする。 (注)1 特別養護老人ホームの旧措置入所者(利用者負担割合が5%以下の者)に係る 本来受領すべき利用者負担収入総額については、ユニット型個室の居住費負担の みを算定するものとする。 2 訪問介護、介護予防訪問介護、又は夜間対応型訪問介護については、本来受領 すべき利用者負担収入総額の算定にあたっては、利用者に、 「障害者ホームヘルプ サービス利用者に対する支援措置事業」による軽減制度の適用を受けている者が いる場合は、軽減後の利用者負担額によるものとする。 3 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、特別養護老人ホーム及び短期入 所生活介護にかかる本来受領すべき利用者負担収入額の算定にあたっては、利用 者に、 「特定入所者介護サービス費」又は「特定入所者介護予防サービス費」の適 用を受けている者がいる場合は、適用後の利用者負担額(負担限度額)によるも のとする。 ※ 県外において介護保険サービスを利用する被保険者及び県外市町村の被保険者に対する 軽減制度の実施並びに助成について ① 県内市町の被保険者が他県でサービスを受けた場合 基本的には、補助対象とするが、サービスを受けた事業者・施設の存する県の取扱い に留意すること。 ② 県外の市町村の被保険者が県内の事業者・施設でサービスを受けた場合 基本的には、事業者への助成対象外とするが、県外保険者との協議により、助成を受 けることも可能とする。