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酸素分析装置
事例集 技術開発・共用部門 2波長CCD低温X線回折装置 並木 事例:bis-fused Tetrathiafulvalene (TTF)の結晶構造決定 試料:半伝導体有機分子 試料履歴:小林由佳博士(有機材料G)分析依頼 試料サイズなど:0.150 x 0.040 x 0.020 mm3 (Mo K特性X線、110 K) 装置: RIGAKU Vari-Max DW with Saturn system 特徴:100 μm以下の単結晶でも回折強度測定が可能 特徴: 30 ~ 400 Kの温度範囲で測定が可能。 2線源(Cu、Mo)・ X線集光ミラー、 高感度輝度X線発生装置 分解能可変・高感度型 CCD X線検出器、 低温ガス吹付装置 Two-dimensional Brickblock Arrangement in Bis-fused Tetrathiafulvalene Semiconductors Crystal Growth & Design, Vol. 14, p. 1412~1418, 2014 T. Terauchi, S. Sumi, Y. Kobayashi, Y. Matsushita, and A. Sato 事例集 技術開発・共用部門 マルチガス導入グロー放電質量分析システム 事例:極微量酸素含有鉄合金の酸素分析 試料材質:極微量酸素含有鉄合金 試料履歴:ディスク 千現 特徴:放電ガスをArからHeに変えることにより、軽元素の定量 分析の高感度・高精度化を実現。 分析範囲:数 mass ppm 鉄マトリックスに対する酸素の相対感度係数 試料 認証値 mass% イオン強度比(×10-6) RSF計算値 IARM 28B 0.0070 163.3 0.439 RSF平均値 IARM 30B 0.0008 17.76 0.461 0.450 予備放電時間の検討:数ppm程度の極微量酸 素定量では240分の予備放電が必要。 鉄マトリックスでの酸素の相対感度係数 分析結果 酸素 適用範囲: Heグロー放電は独自開発であるが、 通常のArグロー放電を用いる分析も 可能。2種類の排気システムを装備 定量値, w (mass ppm) He/GD-MS* 化学分析** 2.700.09 2.3, 2.9 2.730.22 2.7, 2.4 2.770.12 2.6, 2.6 2.490.20 2.5, 2.5 平均:2.6720.108 平均: 2.56 0.18 * N=5 ** 不活性ガス搬送融解-赤外線吸収法 スペクトル干渉の検討:18Oの高質量側に14N4He+ 、16O1H2+ などが見られたが、分離できる。酸素の3種類の同位体 m/z16, 17, 18のいずれの測定の可能。 2 事例集 技術開発・共用部門 マルチガス導入グロー放電質量分析システム 試料材質:SrTiO3 単結晶 千現 事例:2次陰極法を用いるチタン酸ストロン チウム単結晶のHeグロー放電質量分析 試料:形状:ディスク -8 10 分析範囲:mass%~ppbレベル Ion Beam intensities, I / A 16 特徴:Heグロー放電プラズマの適用によ り、軽元素のイオン化効率が向上し、定量 分析の高感度・高精度化を実現。 適用範囲:Heを導入・排気できるシステム は独自開発であるが、通常のArを用いるグ ロー放電プラズマによる分析も可能。 O -9 10 181 Ta 48 Ti Sr 88 -10 10 -11 10 1.7mA 20 Cr Relative Sensitivity Factor Cu △:Ar glow discharge ●:He glow discharge 60 図の説明: SrTiO3中の各元素のイオン電流強度は上図に示すよう に放電電流の僅かな上昇に伴って増加するが、181Taに対する各元 素の強度比は35min経過した後はほぼ一定の値となり、その変動は RSDで約3%で、安定した放電が確認できた。また、放電の点灯・持続 のプロセスは下図に示すように推定された。 2次陰極(Ta製) 4 PbAg Sn 0 40 Discharge time, t / min 6 2 1.85-1.9mA 1.8mA W La Ce Nd Zr Nb As Sb P Te Mn Ni Mo Co V Ti 6 8 S 10 Nbドープ SrTiO3 C 12 a)2次陰極物質の スパッタ First Ionization Energy, E / eV ●He グロー放電 △Arグロー 放電 各元素の第1イオン化ポテンシャルと 相対感度係数の関係 写真:非導電性試料(セラミックス)などの ために開発した 2次陰極(Ta製)とNbを ドープしたチタン酸ストロンチウム b)試料表面への2次 陰極物質粒子の堆積 c)試料・ダミー陰極物 質混合物のスパッタ 固体金属材料の高感度・高精度分析 事例集 技術開発・共用部門 微小部蛍光X線分析装置 試料材質: プリント基板 試料形状:不定形試料にも対応 サイズ範囲:最大270×270×100mm 事例: プリント基板の定性分析 千現 特徴: ポリキャピラリーで集束させた1次X線を試料の微小部に照 射し、発生する蛍光X線を半導体検出器で測定する。線分 析、マッピングが可能。 ユーザー解放装置:講習会受講後、ライセンスを付与 Mg合金試料のモンタージュ画像(B)と SDD検出器で測定したスペクトル(A) モンタージュ画像 Si Kα線 Sn Lα線 Ti Kα線 Pb Mα線 Cu Kα線 写真:微小部蛍光X線分析装置Orbis Ⅰ 事例集 技術開発・共用部門 誘導結合プラズマ発光分析装置(マルチ型) 型式: Agilent 720-ES 事例: Mg2Ge合金の組成分析 試料材質:Mg2Ge合金 千現 試料分解法:過マンガン酸カリウム溶液 添加、希硝酸で室温分解 分析範囲:0.005%~主成分 試料名 Ge(%)平均 Ge RSD% Mg(%)平均 Mg RSD% Total(%) 58.02 0.240 41.16 0.632 99.9 Mg2Ge合金 特徴: 多元素同時定量が可能なため組成元素分析 を高精度で測定するには有効である。 またアキシャル側光タイプで微量分析にも優 れており不純物定量に適している。 Mg2Ge標準物質 60.25 0.348 39.06 0.232 99.4 (99%以上) Ge,Mgの分析結果は6個掛けの平均、Total(%)は酸素および不純物分析値を含んだ結果 30000 5000000 Ge測定波長259.25nm 25000 Mg測定波長280.27nm 4000000 15000 発光強度 発光強度 20000 3000000 2000000 10000 1000000 5000 Ge ppm Mg ppm 0 0 0 2 4 6 8 10 0 2 4 6 8 10 5 事例集 技術開発・共用部門 誘導結合プラズマ発光分析装置(マルチ型) 試料:(Y,Nd)3(Sc,Al)2(Al,Cr)3O12単結晶 試料分解法:密閉式加圧分解容器 硫酸(1+1)、 230℃ 16時間 並木 型式: ㈱サーモフィッシャーサイエンティフィックIRIS Advantage 特徴: 多元素多波長同時分析が可能 なため、測定元素数が多いほ どシーケンシャル型より迅速な 元素定量が出来る。 事例: Y, Nd, Sc, Al, Crの定量分析 測定結果(mass%) 試料名 No.1 No.2 Y Nd Sc Al Cr 44.6±0.1 0.12±0.01 1.22±0.01 22.0±0.1 0.25±0.01 44.2±0.1 0.19±0.01 1.38±0.01 21.9±0.1 0.19±0.01 試料提供者:光学単結晶グループ 島村清史博士、 Dr.Villora Garcia 事例集 技術開発・共用部門 誘導結合プラズマ発光分析装置 (シーケンシャル型) 並木 本装置の主な特徴 1. 中-長波長域に最適化された可視・紫外用A分光器と真空紫外域130nmまで測定可能なB分光器の二つの分光器を有する。A分光器は必要に応じ て3種類の光学ロングパスフィルターと組み合わせることができる。 • A分光器では光学フィルターの効果によりSB比が向上し、アルカリ元素の高感度測定が可能である。 • A分光器による、2次,3次光を用いた中~短波長域の高分解能、高感度測定が可能である。 • B分光器の真空紫外領域の波長を用いることにより、塩素などの高感度測定が可能である。 • A, B分光器それぞれに測光高さを調整することにより、内標準法に適した測光高さで測定を行える。 2. チャンバーガスの使用により高周波電力を下げる事なく、迅速にアルカリ元素の高感測定が行える。また、チャンバーガスの使用により、高塩濃度 試料の安定した測定が可能である。 カ リ ウ ム 測 定 に お け る 光 学 フ ィ ル タ ー の 効 果 真空紫外域の波長を使用した塩素の測定 装 元素 フィルターON フィルターOFF スペクトル Cl : 134.7nm 置 検 出 高周波電力 測定波長 nm Kw 限 界 測光時間 sec DL BEC μg/L μg/L Li 1.2 670.78 3 0.71 39 Li (a) 0.8 670.78 3 0.04 1.10 Na 1.2 589.00 3 5.94 248 Na (a) 0.8 589.00 3 0.10 5.1 K (b) 1.2 766.49 3 175 9580 K 1.2 766.49 3 29 1260 K (a) 0.8 766.49 3 1.65 53 Rb 1.2 780.03 3 1210 60800 Rb (a) 0.7 780.03 3 11 290 134.72 Cl 1.2 10 36 (a) Cs を 2000mg/L 添加し、チャンバーガス 0.7L/min 使用 (b) 光学フィルターOFF 装 置 の 外 510 観 検量線 0~10 ppm 日立ハイテクサイエンス SPS-3520UV-DD 事例集 技術開発・共用部門 誘導結合プラズマ発光分析装置 (シーケンシャル型) 事例: 鉄鋼の組成分析 試料材質:鉄鋼もしくは鉄を含む水溶液 試料履歴:ステンレス、低合金鋼 型式: 島津製作所、ICPS-720 誘導結合プラズマ発光分析装置の分析例 分析範囲:数十ppm – 数ppb(測定元素に依る) Feイオン濃度: 5000 ppm 強度 [u] 0.8 0.6 0.4 Co Cu Mo V y = 0.0351x + 0.0069 R² = 1 y = 0.0215x + 0.0035 R² = 1 y = 0.2504x ‐ 0.0005 R² = 0.9998 0.2 y = 0.0112x + 0.0011 R² = 0.9999 0.0 0 5 千現 10 15 金属イオン濃度 [ppm] 20 25 特徴: 溶液の鉄イオン濃度に対して5万分の1の 濃度の金属イオンの定量が可能 低合金鋼1号 認証値 ステンレス304 認証値 Co 0.20 0.22 Cu 0.044 0.045 0.075 0.076 (%) Mo V 0.210 0.016 0.220 0.016 0.052 0.054 - 事例集 技術開発・共用部門 ガス分析装置(C,H,N,O,S) 試料材質:窒化物、酸窒化物、金属 事例:窒化物中の酸素と窒素の定量分析 試料前処理:研磨、直接測定 分析範囲: 酸素・窒素 分析範囲:[酸素]0.05ppm~5% (試料質量1g時):[窒素]0.05ppm ~3%(試料重量1g時) 分析精度:[酸素・窒素とも]相対標 準偏差(RSD)0.5%以内 水素 分析範囲:[水素]0.1ppm~ 250ppm(試料質量1g時) 分析精度:[水素]±0.05ppm又は 含有量の±2%いずれか大きい方 炭素・硫黄 分析範囲:[炭素]0.1ppm~6% :[硫黄]0.1ppm~0.35% 分析精度:[炭素・硫黄とも] ±2ppm又は含有量の±2%いず れか大きい方 酸素および窒素の抽出曲線の例 酸素・窒素分析装置 (LECO TC600) 千現 並木 技術開発・共用部門 事例集 レーザアブレージョン/誘導結合プラズマ質量分析 (LA/ICP-MS) 微小・微細試料中の様々な元素を高感度測定(定性・定量分析) (特長) ○試料中の微細領域(5μm~) の元素分析 ○微小試料の分析(1mm以下可) ○難分解性物質の直接分析 ○迅速性、効率化への対応 システム全体 レーザー照射試料セル 微粉化試料直接導入 ガルバノ ミラー 500 μmφ 微粉化 試料 フェムト秒 レーザー光 ガルバノ光学系による 高速移動アブレーション 20 μmφ 任意の場所と形状を アブレーション可能 レーザー照射後の試料表面 試料:ステンレス 元素の 分別蒸発がない HR-ICP-MS 千現