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RACE REPORT
ライフワーク BOMEX GC-21 Race Report JAPAN LE MANS CHLLENGE 全日本スポーツカー 耐久選手権 第1戦 ◆開催日:5 月 13 日~14 日 ◆開催場所:スポーツランド SOGO (宮城県柴田郡村田町) 1周 3.704km スポーツランド SUGO は、距離こそ短い が、国内でも有数のアップダウンの激しい コース。緑豊かで、併設の施設はモーター スポーツ以外にも充実している。 ◆エントラント:MYZ Car No.3 ライフワーク BOMEX GC-21 山本/周防/山下 組 Car No.4 LAV-TEC MYZ GC-21 坂本/藤井/行方 組 ◆参戦クラス:LMP-2 ライフワーク BOMEX GC-21 Race Report ライフワーク BOMEX NSX にて 2006 年スーパーGT シリーズに参戦している周防彰悟選 手、山下潤一郎選手が新たなフィールドにチャレンジを開始!本年よりスタートする 「JAPAN LE MANS CHALLENGE/全日本スポーツカー耐久選手権」(以下JLMC)がそ の舞台となる。スーパーGT シリーズも 1 レースで 300km~500km を走るが、今回のJL MCは毎レース 1000km を走ることになる。しかも、初開催のシリーズとあって、参戦マ シンも実際のレース運びも未知の部分が多い。そんな状況の中、二人は山本将之選手を新 たに迎え、MYZ という静岡のエントラントから GC-21 というマシンで出走する。 参戦車輌となる GC-21 このマシンはもともと富士スピードウェイで開催され るワンメイクレース用で、由良拓也氏のデザイン。 〔ルマンとは?〕 世界 3 大レースのひとつである「ルマン 24 時間耐久レース」のことで、フランスのサルテサ ーキットで毎年 6 月に開催される。また、現在は、スポーティングレギュレーション、テ クニカルレギュレーション共に、ルマン 24 時間レースにとって世界標準となる LMES(Le Mans Endurance Race Series)ルールを基本に FIA 国際競技規則に準拠して開催される、 北米の「American LE MANS Series」、EU 全域をカバーする「LE MANS SERIES」も行わ れている。そこに今回の JLMC が日本・アジアをカバーするシリーズとして加わる。また、 車輌の規定により LMP-1、LMP-2、LMGT-1、LMGT-2 のクラス区分がある。 〔JLMC スケジュール〕 第 1 戦:5 月 13 日~14 日 スポーツランド SUGO(宮城県) 第 2 戦:7 月 1 日~2 日 ツインリンクもてぎ(栃木県) 第 3 戦:10 月 28 日~29 日 岡山国際サーキット(岡山県) 〔JLMC 併催イベント〕 ◆SCCC:スポーツカーのオーナーズクラブのためのサーキット特別走行枠 ◆CERJ:1978 年以前に製造されたマシンによるクラシックカーレース ◆PCCJ:ポルシェカップ専用に設計された車輌によるワンメイクレース ライフワーク BOMEX GC-21 Race Report ピットで出走を待つ山下選手。今回この GC-21 を マシンの調整を心配そうに見つめる山下選手。今 初ドライブということで若干緊張の様子。 回のエンジンメンテナンスはトムスが担当する。 〔予選レポート〕 JLMC の予選はドライバーズ予選とグリッド予選の 2 回が行われる。ドライバーズ予選は チーム内の全選手が参加し、基準タイムクリアを目指す。そして、グリッド予選はその名 の通り、決勝レースのスターティンググリッドを決める予選。しかし、予選日の天候は残 念ながら、雨。初開催なので、当然のことながら雨のデータはない。各車手探りで走行を 重ねる。LMP-1 クラスの Zytek が雨でも早く、ドライ路面の約 8 秒遅れのタイムを出す。 これがひとつの基準となり、各車タイムアタックを続ける。 予選に向けてコンセントレーションを高める山 本選手。今回初めて乗るマシンでありながら、事 前の練習走行では Car No.3 ドライバー3 人の中 でもっとも早いタイムを出す。過去に様々なマシ ンをドライブしてきた経験はやはりすごく、マシ ンのセットアップにも大きく貢献(写真右)。 山下選手のタイムアタック状況を見つめるチームメイ トたち。こうしたチーム内の競争も面白い(写真下)。ち なみに山下選手も今回 GC マシンを初ドライブ。「疲れ るが面白い」というのが最初の印象らしい。 ドライバーズ予選結果 山本選手:1 分 34 秒 819、 周防選手:1 分 35 秒 101 山下選手:1 分 34 秒 829 →総合 6 位 グリッド予選結果 1 分 32 秒 563(山本選手) →総合 4 位! ライフワーク BOMEX GC-21 Race Report 〔ピットウォークレポート〕 今回のレースクィーンは、左から順に榎 本恵子、則島奈々美、山本美和、村上ひ とみの 4 人。GT で活躍中の女の子が 3 人もいるとあって、ピット前はプチ撮影 会。また、決勝前のピットウォークでは、 ドライバー、レースクィーン勢ぞろいで 記念撮影。レースには真剣に臨む 3 人だ が、楽しい一面をファンに見せていた。 テレビ関連の取材を受ける山下選手と周 防選手。レポーターの薬師寺さんと周防選 手は旧知の仲とあって、撮影は大盛り上が り。オンエアが楽しみである。また、日曜 日のピットウォークは晴天ということも あり、とにかく大盛況。チームも選手達が 気軽にサインに応じたり、子供たちに手を 振ったりで、応援を呼びかけていた。 ライフワーク BOMEX GC-21 Race Report 〔決勝レポート〕 午前中は雨が残るコンディションであったため、不安が残る状態ではあったが、11 時過ぎ から天気も回復し、決勝は晴れスタート。同チームから出走の 4 号車は予選 2 番手 1 列目 スタート、ライフワーク BOMEX チーム 3 号車は予選 4 番手 2 列目からスタートとなる。 チームが場内アナウンスで紹介され、スタンドのファンに向けて手を上げて チームをアピールするドライバー・レースクィーン。スタートドライバーで ある周防選手を激励する村上ひとみ。真剣勝負のレースの前にはこんな華や かで楽しい面もある。サーキットでしか味わえない面白さをもっと多くの人 たちに伝えるべく、すでに次の一手を考えているメンバーであった。 決勝は 12 時 32 分、全車一斉にローリングスタート。周防選手もいいスタート決める。し かし、2 周目からなかなかタイムが上がらない。GC-21 唯一の経験者であるがどうもおか しい。8 周目にはミッションからオイルが漏れ、9 周目に緊急ピットイン。2 速が完全に壊 れ、ミッション交換を余儀なくされる。その間にもトップの Zytek は順調に周回を重ねて いく。2 位以下のマシンもタイムこそ 10 秒落ちではあるが、やはり順調に周回を重ねる。 特にクラスの違う、フェラーリと GC-21 が 2 位争いを展開し、ランボルギーニと GC-21 が 3 位争いを展開している姿は観客も大注目だった。 ライフワーク BOMEX GC-21 Race Report トップが 60 周を超える頃、ようやくミッション交換が終了。2 番手山下選手にドライバー 交代。そして、意外なことにここでトップの Zytek がマシントラブルのためピットストッ プ。他車が周回を重ね、この時点でトップはフェラーリになる。山下選手は 1 分 27 秒前後 で周回し、遅れを取り戻すべく努力するが、前を行くモスラーをなかなか抜くことができ ず、フラストレーションのたまるスティントとなってしまった。 その後、山下選手は予定周回を走り切り、山本選手にドライバー交代。マシンに慣れると すぐにタイムを上げ、1 分 25 秒前後で周回を続け、遅れを取り戻すべく他車をプッシュ。 しかし、ここでまたしてもトラブル発生。今度はアクセルワイヤーが戻らないという危険 な状態になってしまう。そこで山本選手はエンジンを切って緊急ピットイン。修復を試み るも規定周回に達しないというチーム側の判断であえなくレース終了。 今回は残念ながらリタイアに終わって しまったが、マシンは御殿場のガレージ に戻り、給油装置・電気系統の改良を加 える予定である。これだけでピットスト ップの大幅時間短縮が可能となる。ま た、急遽結成されたチームとしての課題 がいい意味で見えたので、次までにしっ かり体制を立て直し、表彰台を目指す!