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その 7:勤務医等の負担軽減について

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その 7:勤務医等の負担軽減について
中医協 総-2
27. 12. 11
個別事項
(その7:勤務医等の負担軽減について)
平成27年12月11日
1
勤務医等の負担軽減について
1.医師事務作業補助者について
2.夜間等における医師の負担軽減について
3.手術・処置の時間外等加算1について
4.看護職員の負担軽減について
5.常勤配置の取扱いについて
6.その他(認知療法・認知行動療法について)
2
平成26年度診療報酬改定
医療従事者の負担を軽減する取り組みの評価
医師事務作業補助体制の評価

医師事務作業補助者の配置による効果を勘案し、医師事務作業補助者の業務を行う場所について、一定以上の
割合を病棟又は外来とした上で、医師事務作業補助体制加算の更なる評価を新設する。
(医師事務作業補助体制加算)
(新)
医師事務作業補助体制加算1
改定前
改定後
医師事務作業補助者の配置
点数
医師事務作業補助者の配置
点数
15対1
810点
15対1
860点
20対1
610点
20対1
648点
25対1
490点
25対1
520点
30対1
410点
30対1
435点
40対1
330点
40対1
350点
50対1
255点
50対1
270点
75対1
180点
75対1
190点
100対1
138点
100対1
143点
[施設基準]
① 医師事務作業補助者の業務を行う場所について、80%以上を病棟又は外来とする。
② 看護職員を医師事務作業補助者として届出することは不可。
※ 従前の医師事務作業補助体制加算については、看護職員を医師事務作業補助者として届出することは不可とした上
で、医師事務作業補助体制加算2とする。
※ 病棟および外来とは、それぞれ入院医療、外来医療を行っている区域をいい、スタッフルームや会議室等を含む。(ただし、医局や、
医師が診療や事務作業等を目的として立ち入ることがない診断書作成のための部屋及び医事課等の事務室は含まない。)
3
医師事務作業補助体制加算の届出状況
 医師事務作業補助体制加算の届出は、特に40対1以上で増加傾向にあり、平成26年度改
定で新設した加算1についても4割程度を占めている。
医師事務作業補助体制加算の届出医療機関数
医療機関数
3,000
(258%)
(220%)
2,000
300%
1,605
(150%)
200%
1,098
(100%)
1,000
400%
2,505
2,297
2,154
1,884
(343%)
(315%)
(295%)
730
100%
0
0%
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
医師事務作業補助体制加算の種類
医師事務作業補助体制加算の届出状況(n=417)
9.1% 4.6%
21.8%
7.7%
18.9%
8.6%
1.4%
平成26年10月
10.3%
6.5%
20.4%
2.6%
2.9%
7.2%
12.0%
11.0%
9.6%
0.5%
1.7%
0%
平成26年
医師事務作業補助体制加算1
医師事務作業補助体制加算2(平成25年以前の医師事務作業補助体制加算)
増加率(平成20年を100%とした場合)
出典:保険局医療課調べ
平成25年10月
平成25年
20%
40%
60%
15対1
20対1
25対1
30対1
50対1
75対1
100対1
無回答
80%
40対1
出典:平成26年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成26年度調査)
100%
全体
(n=328)
99床以下
(n=43)
100~199床
(n=94)
200~399床
(n=107)
400床以上
(n=84)
43.3%
56.7%
53.5%
46.5%
42.6%
57.4%
46.7%
53.3%
34.5%
0%
65.5%
50%
加算1
100%
加算2
4
勤務医負担軽減策の効果
 医師事務作業補助体制加算は勤務医の負担軽減に「効果があった」、「どちらかといえば効果があっ
た」と回答した施設は9割超であった。
 また、医師に対する調査においても医師事務作業補助者の配置に対して効果があったとする回答が多
かった。
診療科で実施している勤務医の負担軽減策の効果
~医師事務作業補助者の配置・増員~
(当該負担軽減策を実施している診療科に所属する医師)
診療報酬項目に関する勤務医の負担軽減及び処遇改善上の効果
(算定している施設)
総合入院体制加算(n=49)
医師事務作業補助体制加算(n=316)
45.9%
全体
(n=1,121)
45.6%
46.9%
37.0%
急性期看護補助体制加算(n=310)
99床以下
(n=88)
精神科リエゾンチーム加算(n=11)
39.8%
35.2%
栄養サポートチーム加算(n=173)
100~199床
(n=241)
呼吸ケアチーム加算(n=57)
54.4%
29.0%
病棟薬剤業務実施加算(n=156)
移植後患者指導管理料(n=28)
200~399床
(n=309)
45.3%
400床以上
(n=431)
44.3%
37.2%
糖尿病透析予防指導管理料(n=147)
院内トリアージ実施料(n=153)
43.2%
救命救急入院料(n=34)
0%
総合周産期特定集中治療室管理料(n=24)
20%
40%
60%
80%
100%
小児入院医療管理料1・2(n=42)
効果があった
どちらかといえば効果があった
ハイリスク分娩管理加算(n=108)
どちらともいえない
どちらかといえば効果がなかった
効果がなかった
無回答
手術・処置の休日・時間外・深夜加算(n=45)
0%
20%
40%
60%
出典:平成26年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成26年度調査)
80%
100%
5
医師事務作業補助体制加算の施設基準について
 医師事務作業補助体制加算の対象業務は、医師の指示の下に行う幅広い業務が含まれている。
 平成26年度診療報酬改定で新設された医師事務作業補助体制加算1については、医師事務作業補助
者の勤務する場所に着目し、勤務時間の8割以上が「病棟又は外来」とされている。
「医師事務作業補助体制加算」の対象業務
○医師事務作業補助者が医師の指示の下に以下の業務を実施
• 診断書などの文書作成補助
• 診療記録への代行入力
• 医療の質の向上に資する事務作業(診療に関するデータ整理、院内がん登録等の統計・調査、医師の教育や臨
床研修のカンファレンスのための準備作業等)
• 行政上の業務(救急医療情報システムへの入力、感染症サーベイランス事業に係る入力等)
医師事務作業補助者の
配置
点数(入院初日)
加算1
加算2
15対1
860点
810点
20対1
648点
610点
25対1
520点
490点
30対1
435点
410点
40対1
350点
330点
50対1
270点
255点
75対1
190点
180点
100対1
143点
138点
「医師事務作業補助体制加算1」の施設基準
医師事務作業補助者の延べ勤務時間数の8割以上の時間に
おいて、医師事務作業補助の業務が病棟又は外来において行
われていること。
○医師の診療業務を直接
的に支援する性格がより
強い
○業務の内容ではなく業務
の場所に着目
6
医師事務作業補助者に係る課題と論点
【課題】
 医師事務作業補助者の配置は、様々な負担軽減策の中でも効果が大きく、医師事務作業補助体制加算の届出は
増加を続けている。
 平成26年度診療報酬改定で新設された医師事務作業補助体制加算1については、医師事務作業補助者の勤務す
る場所として勤務時間の8割以上が「病棟又は外来」とされており、医師の診療を直接的に支援する意義がより大き
い。
 但し、医師事務作業補助体制加算1の対象は、勤務する場所に着目して定義しており、診療録の代行入力等、医師
の診療を直接支援する業務であっても、必ずしもその対象とならない場合もある。
【論点】
⃝ 医師と医師事務作業補助者との適切な業務分担により、勤務医負担軽減の効果をより一層推進する観点から、医
師事務作業補助体制については、加算1の実施をより推進することとしてはどうか。
⃝ その際、医師が患者の診療中に行う文書作成の補助(診断書作成補助・診療録の代行入力)に限っては、実施の
場所を問わず加算1の対象に含めることとしてはどうか。
7
勤務医等の負担軽減について
1.医師事務作業補助者について
2.夜間等における医師の負担軽減について
3.手術・処置の時間外等加算1について
4.看護職員の負担軽減について
5.常勤配置の取扱いについて
6.その他(認知療法・認知行動療法について)
8
脳卒中ケアユニット入院医療管理料
〇 現行の施設基準は、「当該保険医療機関内に、神経内科又は脳神経外科の経験を
5年以上有する専任の医師が常時1名以上いる。」となっている。
脳卒中ケアユニット入院医療管理料(A301-3) 5,804点
<算定要件>
① 脳梗塞、脳出血又はくも膜下出血の患者に対して、専門の医師等により組織的、計画的に脳卒中ケアユニット入院医療管理が行われた場合
に、発症後14日を限度として算定する。
② 次に掲げるものは本管理料に包括される。
入院基本料、入院基本料等加算(超急性期脳卒中加算等と除く)、第2章代部の各区分の検査(同部第1節第2款の検体検査判断料を除く)、
点滴注射、中心静脈注射、酸素吸入(使用した酸素及び窒素の費用を除く)、留置カテーテル設置、第13部第1節の病理標本作製料
<施設基準>
① 病院の一般病棟の治療室単位として行う。
② 当該治療室の病床数は、30床以下。
③ 当該保険医療機関内に、神経内科又は脳神経外科の経験を5年以上有する専任の医師が常時1名以上いる。
④ 脳血管疾患等リハビリテーションの経験を有する専任の常勤理学療法士又は専任の常勤の作業療法士が1名以上、当該治療室に勤務。
⑤ 看護配置は、3対1以上。
⑥ 当該治療室の入院患者数の概ね8割以上が、脳梗塞、脳出血及びくも膜下出血の患者
⑦ 当該管理を行うために必要な次に掲げる装置及び器具を当該治療室内に乗じ備えている。ただし、当該治療室が特定集中治療室を隣接して
おり、これらの装置及び器具を特定集中治療室と共有しても緊急の事態に十分対応できる場合においては、この限りではない。
•
•
•
•
⑧
⑨
救急蘇生装置(気管内挿管セット、人工呼吸装置等)
除細動器
心電計
呼吸循環監視装置
CT、MRI、脳血管造影等の必要な脳画像撮影及び診断が常時行える体制である。
脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)、(Ⅱ)又は(Ⅲ)の届出を行っている。
9
脳卒中ケアユニットの医療上の有用性
〇 脳卒中ケアユニットにおける治療は、死亡率の低下、在院期間の短縮、長期的日常
生活動作(ADL)と生活の質(QOL)の改善を図ることができる。
<脳卒中ケアユニット(SCU)又は脳卒中ユニット(SU)※に関するエビデンス>
•
•
•
•
•
•
•
•
•
中等症の急性期脳卒中のSUは、1年後の死亡率とADLに関して有効であった。
Combined acute and rehabilitation SU(急性期治療とリハビリテーションを行う脳卒中治療室)は急性期脳卒中症
例に有効であった。
Stroke rehabilitation unitは中等症の脳卒中において死亡率やADLを改善し、在院日数を短縮した。
組織だったSUにおける治療は1年後の死亡率厳守、機能予後改善に有効であった。
脳卒中専用ベッドがありその治療に精通した専属スタッフで構成されるSUで治療を受ける虚血及び出血性脳卒
中患者は、混合病棟で治療された患者に比べ、2年後の生命または機能予後が有意に優れていた。
Stroke rehabilitation units(脳卒中リハビリテーション治療室)は重症脳卒中例の3年後の死亡率、自宅退院率、
在院期間に関して臨床転帰を有意に改善した。
深昏睡、クモ膜下出血、施設入所中の症例を除外した脳卒中一般ではSUで5年後のQOLが有意に良好であっ
た。
5年後の自宅退院率、死亡率、機能状態はSUで有意に良好であった。
SUにおけるリハビリテーションは日常生活の自律に有効であった。
※文献上Stroke Care Unit (SCU)の厳密な定義はないが、本邦では心疾患のCoronary Care Unit (CCU)と同様に広く用いられている。Stroke Unit (SU)とは、多職種で構成する脳
卒中専門チームが脳卒中急性期からリハビリテーションを含めた治療を一貫して行う病棟のことであり欧州で普及している。
出典:脳卒中治療ガイドライン2009
10
我が国における脳卒中ケアユニットの現状
○ 脳卒中ケアユニットを有する施設は除々に増加しているが、依然普及していない地域も多い。
脳卒中ケアユニットを有する都道府県の推移
脳卒中ケアユニットを有する都道府県の分布
○ 脳卒中ケアユニットを有する都道府県の推移は横ばい。
45
40
35
30
脳卒中ケアユニットを有する都道府県数
28
28
29
29
平成24年
平成25年
平成26年
平成27年
25
29都道府県
20
15
10
5
0
脳卒中ケアユニットを有する施設数
○ 脳卒中ケアユニットを有する施設数は増加している。
140
120
脳卒中ケアユニットを有する施設数
102
109
113
平成25年
平成26年
126
100
80
60
40
20
出典:医療課調べ(平成27年7月時点)
0
平成24年
平成27年
11
画像の診断及び画像診断に関する体制の評価について
画像の診断に関する評価
◎ 医療機関において撮影された画像の診断について、以下のとおり評価されている。
E001 写真診断
1 単純撮影
イ 頭部、胸部、含む又は脊椎
ロ その他 43点
2 特殊撮影(一連につき) 96点
3 造影剤使用撮影 72点
4 乳房撮影(一連につき) 306点
E102 核医学診断
1 区分番号E101-2に掲げるポジトロン断層撮影及び区分番号
E101-3に掲げるポジトロン断層・コンピューター断層複合撮
影(一連につき)の場合 450点
2 1以外の場合 370点
85点
E004 基本的エックス線診断料(1日につき)
1 入院の日から起算して4週間以内の期間 55点
2 入院の日から起算して4週間を超えた期間 40点
E203 コンピューター断層診断
450点
画像診断に関する体制の評価
◎ 自施設における画像診断に係る体制を評価する加算として、画像診断管理加算1及び画像診断管理加
算2が設けられている。
E 通則4 画像診断管理加算1
E 通則5 画像診断管理加算2
70点
180点
◎ 自施設における画像診断に係る体制を評価する加算として、施設基準に適合している医療機関において
遠隔画像診断が行われた場合には、画像診断管理加算1及び画像診断管理加算2が算定できることとされ
ている。
E 通則6 遠隔画像診断による画像診断管理加算1
E 通則7 遠隔画像診断による画像診断管理加算2
70点
180点
12
画像診断管理加算の要件について
 画像診断管理加算は、厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た医療機関にお
いて、画像診断を専ら担当する常勤の医師が画像診断を行い、その結果を文書により報告した場合に算
定できることとされている。
 このため、画像管理加算2の8割要件を満たすために、緊急時においては常勤の医師は医療機関に出向
いて読影を行うか、撮影日の翌診察日に読影する必要がある。
画像診断管理加算1
画像診断管理加算2
算定要件
(概要)
厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして届け出た保険医療機関において、画像診断を専ら担当
する常勤の医師が画像診断を行い、その結果を文書により報告した場合に算定できる。
対象画像
E001
E004
E102
E203
厚生労働大臣が
定める施設基準
(通知抜粋)
写真診断
基本的エックス線診断料
核医学診断
コンピュータ断層診断
• 放射線科を標榜していること
• 当該保険医療機関内に画像診断を専ら担当する常
勤の医師が配置されていること
• 画像診断を行うにつき十分な体制が整備されている
こと
E102 核医学診断
E203 コンピュータ断層診断
• 放射線科を標榜していること
• 当該保険医療機関内に画像診断を専ら担当する常
勤の医師が配置されていること
• 当該保険医療機関において実施されるすべての核
医学診断及びコンピューター断層撮影診断について、
上記の医師の指示の下に画像情報等の管理を行っ
ていること。
• 当該保険医療機関における核医学診断及びコン
ピューター断層撮影診断のうち、少なくとも8割以上
のものの読影結果が、上記の医師により遅くとも撮影
日の翌診察日までに主治医に報告されていること
13
画像診断におけるICT活用の例
Join (ジョイン)
販売名:汎用画像診断装置用プログラム Join
○ CT、MRIなどの画像等を処理して診療のため、汎用モバイルIT機器に情報を提供するプログラム
【主な機能】
① 医療画像等を表示する
② 医療従事者間でHIS(採血、心電図、処方箋、手術室映像等)を共有する
③ 医療従事者間で情報を共有(メッセージのやりとり等)する
■医用画像共有機能画面
■医用画像ビューワー機能詳細
■医用画像共有機能詳細



医用画像を閲覧する際は、標準搭載されている医用画像(DICOM)ビューワーを介して閲覧するため、より詳細な情報を確認できる。
ビューワー画面では同一患者が受診した関連検査の画像を表示される。
ドラッグアンドドロップによる画像の切り替え、スクロールによる画像の動きを確認できる。
14
ICTを用いて院外の医師のサポートを得られる技術に関する事例
 スマートフォンやタブレットを用い、病院外より、院内の画像情報その他の診療情報に対してアクセスし、院内
で診療にあたる医師に対して助言等を行うことを可能とする技術が開発されている。
<事例> SYNAPSE ZERO (シナプス ゼロ)
○ 病院外より、院内の画像情報その他の診療情報に対してアクセスが可能。
○ 院内の医師を支援するための多様な機能を備えている(以下の①~⑤)。
○ ブラウザ上で動作するため、端末へ特別なソフトウェアのインストール不要で、任意の環境(スマートフォン、タブレット、PC)で使用可能。
○ 当該機器を用いて、院内の医師を支援することによって、以下の項目に資する可能性がある。
院外にいる上級医からの診療に関する助言に伴い、治療の安全性の向上、診療上の意思決定にかかる時間の短縮、医師の労働時間の短縮
①画像閲覧機能
患者情報、検査機器などで簡単に画像検索可能。
複数シリーズ表示、過去検査比較表示が可能。
患者匿名化にも対応。
④タイムライン(時系列)管理機能
検査データ、写真、動画、コメント、タスク(業務)を時系列で表示可能。
タスクは診療内容毎の切り替え、及び、進捗管理が可能。
スタッフ間の円滑なコミュニケーションによるチーム医療支援が可能。
⑤医療スタッフへの通知機能
新入院など、患者に関係する重要イベントをスタッフへ通知可能。
参加者一覧
検索結果
複数シリーズ表示
過去検査比較
左ペイ
ン
②手術映像などの閲覧機能
病棟や手術室などに設置したビデオカメラ
による撮影映像のストリーミング再生、及
び、録画、再生が可能。
コメント随時登録、共有
クリックで画像閲覧
タスク登録、進捗管理
写真、動画を貼り付け、共有
タイムライン(時系列)表示
③病院間における画像情報その他の診療情報の共有が可能。
15
考えられる夜間の体制の例
 脳卒中ケアユニットにおける夜間等の医師負担軽減策として、神経内科・脳神経外科の経験を5年以上有する医師が、夜
間等に、ICTを活用して院外から迅速に診療上の判断を支援することが考えられる。
 また、画像診断管理加算における夜間等の医師負担軽減策として、医療機関の常勤の医師が、夜間等の緊急時にICTを
活用して自宅で読影を行うことが考えられる。
脳卒中ケアユニット
脳卒中ケアユニット
神経内科・
脳神経外科
の経験を
5年以上
有する医師
院外
他の
一定以上の
経験を
有する医師
夜間等に、神経内科・脳神経外科の経験を5年
以上有する医師が、ICTを活用して院外から迅
速に診療上の判断を支援する
<現行の要件>
• 当該保険医療機関内に、神経内科又は脳神経外科の経験を5年以上有する専任の医師が常時1名以上いるこ
と
画像診断管理加算
医療機関
主治医
専ら画像診断を
担当する医師
・画像の撮影
・画像の読影
・報告の受理
・報告書作成
院外
医療機関の常勤の医師が、夜間等の緊急時にI
CTを活用して自宅で読影を行う
<現行の要件>
• 当該医療機関の常勤の医師が、当該医療機関において読影した場合に算定可能
• 画像診断管理加算2では、時間外等に医師が医療機関に不在の場合、常勤の医師は医療機関に 出向いて読
影を行うか、撮影日の翌診察日に読影することで、8割以上の要件を満たす必要がある
16
夜間等における医師の負担軽減に関する課題と論点
【課題】
 脳卒中ケアユニットの現行の施設基準は、「当該保険医療機関内に、神経内科又は脳神経外科の経験を
5年以上有する専任の医師が常時1名以上いる。」となっている。
 画像診断管理加算は、常勤の医師が当該保険医療機関において画像診断をした場合にのみ算定可能と
している。このため、画像管理加算2の8割要件を満たすためには、常勤の医師は医療機関に 出向いて
読影を行うか、撮影日の翌診察日に読影する必要がある。
 脳卒中ケアユニットにおける夜間等の医師負担軽減策として、神経内科・脳神経外科の経験を5年以上
有する医師が、夜間等に、ICTを活用して院外から迅速に診療上の判断を行うことが考えられる。
 画像診断管理加算における夜間等の医師負担軽減策として、医療機関の常勤の医師が、夜間等の緊急
時にICTを活用して自宅で読影を行うことが考えられる。
【論点】
○ 脳卒中ケアユニットについて、現行の施設基準は、神経内科又は脳神経外科の経験を5年以上有する
専任の医師が常時1名以上いることとなっているが、夜間等にこうした医師が迅速に診療上の判断が
できる場合には、院内に常時おくべき医師の経験年数を一定程度緩和してはどうか。
○ 画像診断管理加算の算定に当たっては、常勤の医師が医療機関において読影する等の要件がある
が、夜間等の緊急時に迅速な読影を可能とするとともに、医師の負担を軽減する観点から、当該医療
機関の常勤の医師がICTを活用して自宅で読影した場合も、院内での読影に準じて扱うこととしてはど
うか。
17
勤務医等の負担軽減について
1.医師事務作業補助者について
2.夜間等における医師の負担軽減について
3.手術・処置の時間外等加算1について
4.看護職員の負担軽減について
5.常勤配置の取扱いについて
6.その他(認知療法・認知行動療法について)
18
平成26年度診療報酬改定
医療従事者の負担を軽減する取り組みの評価①
手術・処置の休日・時間外・深夜加算の見直し(その1)

勤務医の負担の大きな原因となっている、当直や夜間の呼び出しなど、時間外・休
日・深夜の対応についての改善を図るため、手術及び一部の処置の「休日・時間外・
深夜加算」の見直しを行う。
【改定前】手術・ 150点以上の処置
【改定後】手術・ 1,000点以上の処置
休日加算
80/100
休日加算 1
160/100
時間外加算
40/100
時間外加算 1
80/100
深夜加算
80/100
深夜加算 1
160/100
※ 従来の加算については加算「2」とする
[施設基準]
(1)及び(2)は当該加算を算定する診療科が実施していればよい。
(1) 予定手術前の当直(緊急呼び出し当番を含む。)の免除※を実施していること。(年12日までは実施しなくてもよい)
※術者、第一助手のみが対象。緊急呼び出し当番を行う者については、当番日の夜間に当該保険医療機関内での診療を行わなかった場合、翌日の予定手術に係
る術者及び第一助手となっていても、当該日数にはカウントしない。
(2)下記のいずれかを実施していること。(診療科ごとに異なってもよい)
①交代勤務制※ (常勤の医師3名以上、夜勤の翌日の日勤は休日、日勤と夜勤を連続させる場合は休憩を置くこと)
※原則として、当該診療科において夜勤時間帯に行われる診療については、夜勤を行う医師のみによって実施されていること。ただし、同時に2件以上の緊急手術
を実施する場合を除く。
②チーム制(医師5人ごとに1人の緊急呼び出し当番を置き、休日・時間外・深夜の対応を一元化し,緊急呼び出し当番の翌日は休日※)
※1 当番日の夜間に院内で診療を行わなかった場合は、翌日を休日としていなくてもよい。
※2 緊急手術を行う場合は、当番以外の者が実施してもよい。ただし、その場合、翌日の予定手術には参加しないこと。
※3 休日・時間外・深夜の対応を当直医(他の診療科の当直医を含む。)が行ってもよい。
③時間外・休日・深夜の手術・1000点以上の処置の実施に係る医師(術者又は第一助手)の手当支給※
※(ア)または(イ)のどちらかを実施する。内容を就業規則に記載し、地方厚生局長等に届け出ること。(記載は27年3月31日までは実施していなくてもよい。)
(ア)その都度、休日手当、時間外手当、深夜手当、当直手当等とは別の手当を支給 (イ)年間に行った数に応じた手当を支給
19
平成26年度診療報酬改定
医療従事者の負担を軽減する取り組みの評価②
手術・処置の休日・時間外・深夜加算の見直し(その2)
[施設基準の続き]
(3)採血、静脈注射及び留置針によるルート確保について、原則として※医師以外が実施していること(新生児を除く。)
※1 教育的観点から臨床研修医1年目が実施する場合を除く。ただし、研修医が所属する診療科で実施する場合で、研修プログラムに支障のない範囲に限る。
※2 医師以外の医療従事者が、実際に患者に試みたが実施が困難であると判断した場合は医師が実施しても良い。(患者を実際に観察し、穿刺を行う前に判断する場
合も含む。)
(4)下記のいずれかに該当すること。
ウ) 第三次救急医療機関、小児救急医療拠点病院、総合周産期母子
医療センター、 災害医療拠点病院、へき地医療拠点病院又は地
域医療支援病院である
ア) 年間の緊急入院患者数が200名以上である
イ) 全身麻酔(手術を実施した場合に限る)の患者数が年800件以上で
ある
(5)下記のア及びイの勤務医負担軽減策を実施していること
ア)当該保険医療機関内に病院勤務医負担軽減等のための責任者を配
置していること
イ) 当該保険医療機関内に多職種からなる役割分担推進のための
委員会等を設置し、 改善計画を作成すること。
[算定要件]
(1)手術又は処置が保険医療機関又は保険医の都合により休日、時間外、深夜に行われた場合には算定できない。
(2)時間外加算は、入院外の患者に対してのみ算定できる。
内視鏡検査に係る休日・時間外・深夜加算の創設

緊急内視鏡検査の評価を行うため、内視鏡検査の時間外・休日・深夜の加算の新設を行う。
【新設】
休日加算
80/100
時間外加算
40/100
深夜加算
80/100
[算定要件]
(1)緊急内視鏡検査である場合のみ算定し、内視鏡検査が保
険医療機関又は保険医の都合により休日、時間外、深夜
に行われた場合には算定できない。
(2)時間外加算は、入院外の患者に対してのみ算定できる。
20
平成26年度診療報酬改定
医療従事者の負担を軽減する取り組みの評価③
手術・処置の休日・時間外・深夜加算の施設基準のイメージ
診療科ごとに、①から③までのいずれかを実施
【①交代勤務制の場合】
○病棟での緊急診療
○救急外来からの
各科コール
夜勤医師
(院内にいること)
夜勤医師
のみで対応
夜勤医師
夜勤の翌日の日勤は休日
(日勤から夜勤の連続は可)
○緊急手術
・同時2列目以上の手術の場合は、夜勤以外の医師を呼び出すことが可能。
(同時1列まで)・その場合、翌日の手術の術者等になっても差し支えない。
【②チーム制の場合】
緊急呼び出し当番
医師5人ごとに1人の緊急呼び出し当番を置き、
休日・時間外・深夜の対応を一元化
○当該科の医師が10名の場合
当番以外の医師
○病棟での緊急診療
(原則翌日手術がない医師)
2名の緊急呼び出し当番を置く
当番医師
のみで対応
一人の当番で
対応してもよい
○救急外来からの
各科コール
○緊急手術
対応
院外にいてもよい
【③時間外等の手術等に係る手当支給の場合】
1名以上の緊急呼び出し当番を置く
○病棟での緊急診療
原則当番医師で対応
(他の医師を呼び出しても良い)
院外にいてもよい
○救急外来からの
各科コール
手術や1000点以上の処置を行った場合は、手当を支給
○緊急手術
対応
手術のために呼び出してよい
※翌日休日でなくてもよいが
翌日手術に参加する場合、
予定手術前の当直等として数える
(12日以内)
呼び出されて院内に
行った場合は、翌日
は休日
当番以外の医師
緊急呼び出し当番
呼び出されて院内に
手術を行った場合は、 行った場合は、翌日
手当を支給
の手術の術者・第一
※翌日休日でなくてもよい。
助手になれない
※翌日手術に参加しても予定手術前の
(翌日手術がある医師でもよい)
手術のために呼び出してよい
当直等として数えない。(12日以内でなくてもよい。)
ただし、特定の医師に手術等が
集中しないような配慮等を行うこと
21
「予定手術前の当直への配慮」のイメージ
中医協 総-1(抜粋)
2 5 . 1 2 . 6
① 通常の体制(配慮を行わない場合 )
(日勤)
(準夜・深夜)
(日勤)
当直業務
通常業務
外来
当直後十分な
休息時間を持てない
通常業務
緊急入院
外来
通常業務へ悪い影
響を与える
入院
予定手術
緊急手術
「予定手術前の当直」に組み込まない
② 配慮を行う場合
(日勤)
(準夜・深夜)
通常業務
当直に組み込まない
十分な休息が可能
(日勤)
通常業務
外来
予定手術に余裕を
持って対応可能とす
る。
入院
予定手術
22
手術・処置の時間外等加算1の効果と実態について
○ 加算を算定している施設においては、算定していない施設に比べて負担軽減や処遇改
善の効果が見られる。
○ 手術・処置の時間外加算1の算定施設として届け出ている医療機関は、(何らかの負担
軽減の取組を実施している施設の)約1割にとどまっている。
勤務状況の変化
施設基準届出の状況
20
0%
20%
40%
60%
80%
100%
11.3%
4.1%
手術における休日・時間外・深夜加
算1
15
6.8%
13.1%
19.2%
10
10.6%
5
2.7%
処置における休日・時間外・深夜加
算1
6.8%
0
改善した
どちらかというと改善した
休日・時間外・深夜加算あり群
休日・時間外・深夜加算なし群
(n=157)
(n=1497)
出典:平成26年度検証部会調査(チーム医療;医師票)
12.3%
18.3%
全体
(n=417)
99床以下
(n=73)
100~199床
(n=118)
200~399床
(n=122)
400床以上
(n=104)
出典:平成26年度検証部会調査(チーム医療;病院票)
23
手術・処置の時間外等加算1に含まれる項目の実施状況について
○ 予定手術前の当直の免除や当直翌日の通常業務に係る配慮といった勤務負担軽減策
の体制はいずれも一定程度の効果があるものの、予定手術前の当直の免除は当直翌
日の通常業務に係る配慮に比べて実施率が低い。
勤務医の負担軽減策の効果
勤務医の負担軽減策の実施状況
(当該負担軽減策を実施している診療科に所属する医師)
0%
20%
40%
60%
80%
術者の予定手術前の当直
の免除(n=154)
手術の第一助手の予定手
術前の当直の免除(n=124)
当直翌日の通常業務に係る
配慮(n=529)
交代勤務制の実施(n=265)
特定の個人に業務が集中し
ないような勤務体系の導…
外来診療時間の短縮
(n=189)
医師事務作業補助者の配
置・増員(n=1,121)
歯科医師による周術期口腔
機能管理(n=353)
薬剤師による処方提案等
(n=762)
薬剤師による投薬に係る入
院患者への説明(n=1,252)
効果があった
(外科、産科・産婦人科、救急科(部門)の医師(n=930))
100%
術者の予定手術前の当直の免除
32.5%
27.4%
30.5%
25.0%
22.7
25.8
12.3%
3.2 9.11.9
4.8 16.1 0.8
手術の第一助手の予定手術前の当
直の免除
9.8%
当直翌日の通常業務に係る配慮
29.9%
39.5%
16.8
26.6%
5.1 7.61.1
交代勤務制の実施
34.3%
21.2%
28.3%
19.6
43.8%
2.3 14.0 1.5
22.6
14.5%
特定の個人に業務が集中しないよう
な勤務体系の導入
20.1%
3.5 7.91.1
外来診療時間の短縮
23.8%
25.9%
28.6
9.1%
4.8 16.4 0.5
医師事務作業補助者の配置・増員
46.9%
37.0%
56.8%
10.92.5
2.1
0.6
歯科医師による周術期口腔機能管理
31.2%
34.0%
39.4%
42.7%
25.8
3.44.0
1.7
44.9%
12.6 1.2
1.2
0.8
39.9%
13.8 1.2
1.8
0.6
25.1%
薬剤師による処方提案等
43.3%
薬剤師による投薬に係る入院患者へ
の説明
66.0%
無回答
15.3%
どちらかといえば効果があった
どちらともいえない
どちらかといえば効果がなかった
効果がなかった
無回答
0%
20%
40%
60%
80%
100%
出典:平成26年度検証部会調査(チーム医療;医師票)
24
手術・処置の時間外等加算1の要件について
○ 現在の時間外等加算1の施設基準には、「病院全体で実施する項目」と「一部の診療科で実施する
項目」がある。
○ 「予定手術前日における当直の免除」は、加算を算定している診療科における取組を課しているが、
本来は病院全体の取組として実施することが望ましいと考えられる。
手術・処置の時間外等加算1の主な施設基準
病
院
全
体
で
実
施
病院の機能又は規模
下記のいずれかを満たす
・第三次救急医療機関、小児救急医療拠点病院
又は総合周産期母子医療センターの設置
・災害拠点病院、へき地医療拠点病院
又は地域医療支援病院
・緊急入院患者数が年間200人以上
・全身麻酔手術が年間800件以上
勤務医負担軽減等
の体制
・勤務状況の把握と勤務体系上の配慮
・委員会等における負担軽減等の計画策定 等
採血等に係る業務の体制
診加
療算
科を
の算
み定
で
実す
施る
予定手術前日
における当直の免除
各診療科における
取組
原則として医師以外による実施
・病院全体の年間当直表、算定診療科における予
定手術に係る術者等の実績及び呼び出し当番表
を保存
・予定手術前の当直等の記録(算定診療科におけ
る当直等が合計年間12日以内)
交替勤務制、チーム制
又は時間外手術実施医師への手当支給を実施
(診療科毎に異なってもよい)
【現状】
予定手術前の当直等につい
ては、「算定する診療科」に対
する要件となっているため、取
組を実施しやすい一部の診療
科のみでしか実施されていな
い場合がある。
病院全体での取組を
促すことができないか
25
手術・処置の時間外等加算1の要件について
○ 病院の規模や標榜診療科の違い等により、各医療機関ごとに時間外等加算1を算定して
いる診療科の範囲が異なる。
○ 予定手術の前日における当直等の日数が、算定診療科の合計で一律に年間12日以内と
していることから、大規模な医療機関において、病院全体に取組を広げにくい。
当直等を実施する医師又は診療科
が多い医療機関
当直等を実施する医師又は診療科
が少ない医療機関
算定診療科の医師
当直医師
算定診療科の医師
当直医師
予定手術前日の当直
等が年間12日以内
• 多くの医師が、当直等の時間外の診
療に従事している。
• 診療科によって予定手術の前日に
おける当直等の免除の状況が異な
る場合がある。
予定手術前日の当直
等が年間12日以内
施設基準を満たすため
に、加算を算定する診
療科を限定する傾向が
みられる。
• 当直に従事する医師数が
少ない。
26
手術・処置における休日・時間外・深夜加算1に係る課題と論点
【課題】
 平成26年改定において、勤務医負担軽減及び処遇の改善を行う観点から、勤務医負担軽
減の体制整備や時間外手当の支給を要件とした「手術・処置の時間外等加算1」を新設し
た。
 当該加算については、6割以上が、また当該加算の要件である「予定手術前の当直免除」、
「当直翌日の通常業務に係る配慮」、「交替勤務制の実施」のについては、半数以上が「効
果があった」又は「どちらかといえば効果があった」と回答している。
 「予定手術前の当直の免除」の要件については、予定手術の前日における当直等の日数
が、算定診療科の合計で年間12日以内である必要があるが、施設基準を満たすために、加
算を算定する診療科を限定する傾向がみられ、特に大規模な医療機関において、病院全体
に取組を広げにくい。
【論点】
⃝ 予定手術前の当直の免除の要件について、勤務医負担軽減の取組を広げるため、病院全
体で届出する場合に限って、予定手術の前日における当直等の日数の上限を、規模に応じ
て緩和してはどうか。
27
勤務医等の負担軽減について
1.医師事務作業補助者について
2.夜間等における医師の負担軽減について
3.手術・処置の時間外等加算1について
4.看護職員の負担軽減について
5.常勤配置の取扱いについて
6.その他(認知療法・認知行動療法について)
28
平成26年度診療報酬改定
医療従事者の負担を軽減する取り組みの評価
夜間における看護補助者の評価

急性期における夜間の看護補助者の配置について、評価を引き上げ、看護職
員の負担を軽減する体制の推進を図る。
夜間急性期看護補助体制加算
改定前
夜間看護補助者の配置
改定後
点数
夜間看護補助者の配置
点数
(新)
25対1
35点
50対1
10点
(改)
50対1
25点
100対1
5点
(改)
100対1
15点
[施設基準]
25対1、50対1又は75対1のいずれかの急性期看護補助体制加算を算定している病棟であること。
(参考)急性期看護補助体制加算の施設基準
(1) 一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(一般病棟)又は専門病棟入院基本料であって7対1入院基本料又は
10対1入院基本料の届出病棟に入院している患者であること。
(2) 総合周産期母子医療センター又は年間の緊急入院患者数が200名以上の病院
(3) 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者の割合が10対1入院基本料においては5%以上
(4) 看護補助者に対し、急性期看護における適切な看護補助のあり方に関する院内研修会を行っている。
29
業務別看護職員の業務負担感
○ 看護職員における業務負担感は、夜間の患者のADLや行動の見守り・付添が最も高かった。
■看護補助者が配置されている病棟の看護職員における業務別業務負担感
(n=2,215人)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
夜間の患者のADLや行動の見守り・付添
日中の患者のADLや行動の見守り・付添
おむつ交換等
排泄介助
清潔・整容
体位交換
事務的業務
移乗
食事介助
患者の病棟外への送迎
入院案内
寝具やリネンの交換、ベッド作成
環境整備
配下膳
物品搬送
負担が非常に大きい
負担が大きい
どちらともいえない
負担が小さい
負担が非常に小さい
実施していない
出典:平成26年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成26年度調査)「チーム医療の推進等を含む医療従事者の負担軽減措置の実施状況調査」
30
業務別看護補助者との業務分担状況
中医協
総-2(改)
27.10.14
〇 看護補助者が単独で行う業務の多くは、物品搬送、寝具やリネンの交換、ベッド作成であり、看護職員が主に行う
業務の多くは、入院案内、患者の見守り・付き添い、事務的業務であった。他の業務については、看護職員が主に行
う場合と、看護補助者とで協働して行う場合とで同程度であった。
〇 事務的業務や夜間の患者のADLや行動の見守り・付添は、看護職員が主に担当する場合が多い。
寝具やリネンの交換、ベッド作成
n=2,215(看護職員)
配下膳
物品搬送
環境整備
患者の病棟外への送迎
食事介助
清潔・整容
看護職員が主に担当
移乗
看護職員と看護補助者
との協働
おむつ交換等
排泄介助
体位変換
看護補助者が主に担当
日中の患者のADLや行動の見守り・付添
無回答
事務的業務
夜間の患者のADLや行動の見守り・付添
入院案内
100%
80%
60%
40%
20%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
出典:平成26年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成26年度調査)「チーム医療の推進等を含む医療従事者の負担軽減措置の実施状況調査」
を保険局医療課にて再集計
31
看護職員の負担軽減策
〇 看護職員の負担軽減策の中で、「夜勤時間帯における看護補助者の配置」「病棟クラークの配置」が効果があった
とする医療機関は多く、取り組んだ医療機関のうち9割以上が「効果があった」又は「どちらかといえば効果があった」と回
答した。
〇 夜間の看護補助者の配置については、急性期看護補助体制加算を届け出ている医療機関のうち、夜間急性期
看護補助体制加算を届け出ている医療機関は約1/4にとどまる。
■看護職員の負担軽減策の負担軽減効果(上位5項目のみ抽出) ■夜間急性期看護補助体制加算の届出状況
0%
夜勤時間帯における看護
補助者の配置(n=161)
20%
50.3%
40%
60%
80%
44.1%
100%
(平成27年10月1日)
届出区分
5.0%
急性期看護補助体制加算届出医療機関数
病棟クラークの配置
(n=247)
49.8%
常勤看護職員の増員
(n=192)
49.5%
夜間の緊急入院患者を直接病棟で
受け入れなくてもすむ仕組み(n=37)
48.6%
41.7%
39.1%
37.8%
7.3%
11.5%
10.8%
夜間25対1急性期看護補助体制加算
35点(1日につき)
夜間50対1急性期看護補助体制加算
25点(1日につき)
夜間100対1急性期看護補助体制加算
15点(1日につき)
届出無し
医療機関数
2,642
28
405
257
1,952
出典:保険局医療課調べ
夜勤専従者の雇用
(n=121)
44.6%
44.6%
8.3%
効果があった
どちらかといえば効果があった
どちらともいえない
どちらかといえば効果がなかった
出典:平成26年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成26年度調査)「チーム医療の推進等を含む医療従事者の負担軽減措置の実施状況調査」
32
医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について
〇 医師、看護師等の医療関係職の負担を軽減する観点から、書類や伝票の整理や入院時の案内等の事務的業
務についても、看護補助者を活用することが望ましい旨が示されている
【医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について(通知)(医政発第1228001号)】
2.役割分担の具体例
(1)医師、看護師等の医療関係職と事務職員等との役割分担
4) その他
診療報酬請求書の作成、書類や伝票類の整理、医療上の判断が必要でない電話対応、各種検査の予約等に係る事務や検査結果の伝
票、画像診断フィルム等の整理、検査室等への患者の案内、入院時の案内(オリエンテーション)、入院患者に対する食事の配膳、受付や
診療録の準備等についても、医師や看護師等の医療関係職が行っている場合があるという指摘がなされている。事務職員や看護補助者
の積極的な活用を図り、専門性の高い業務に医師や看護師等の医療関係職を集中させることが、医師や看護師等の医療関係職の負担
を軽減する観点からも望ましいと考えられる。
また、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)の遵守等、事務職員の適切な個人情報の取り扱いについて十分留意さ
れたい。
【入院基本料等加算の施設基準等(通知)】
第4の3 急性期看護補助体制加算
1 通則
(7) 看護補助者の業務範囲について、「医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」(平成19年12月28日医
政発第1228001号)にある「2.役割分担の具体例(1)医師、看護師等の医療関係職と事務職員等との役割分担」及び「基本診療料の施設基
準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」(平成24年3月5日保医発0305第2号)別添2入院基本料等の施設基準等第2の4(6)
に基づく院内規定を定めており、個別の業務内容を文書で整備していること。
33
看護補助者の活用における課題と対応
○ 看護補助者の活用を進めるには、教育体制の整備や、業務内容へ看護補助者の協力を得ること等が、困難な要
因として挙げられている。
〇 看護管理者が看護補助者活用のための研修を受けると、院内研修の実施や、業務内容の見直し等、看護補助
者活用の推進に向けた取り組みが進んでいる。
看護補助者活用推進事業
【目的】医療機関等に勤務する看護職員に専門性を必要とする業務に専念させ、業務負担を軽減するため、看護管理者に対して看護補助者活用のための研修を
行い、看護補助者の活用推進を図ることを目的とし、平成25年度から開始された。
【実施主体】都道府県、【研修受講者】病院、診療所、介護施設等に所属する看護師長等
【研修内容】看護補助者の活用に関する関連法規や診療報酬、看護職員との連携と業務整理、看護補助者の育成・研修・能力評価、雇用形態と処遇等
■平成25年度看護補助者活用推進事業 研修受講者調査結果
<看護補助者の活用を進める上で困難なこと>
(研修受講者:769人、調査票有効回答数:502人)
<研修後の看護補助者活用の推進に向けた取組>
(研修受講時)
(研修受講1年後)
0
10
20
30
①看護補助者の能力に差があり、教
育体制の整備が難しい
40
(人)
21
④看護補助者が不足している
11
⑤看護補助者の処遇が原因で協力を
得られにくい
③業務マニュアルの作成および見直し
研修受講
※自由記載に回答があった104人の回答を集計
15
11
⑦補助者の管理部署の変更、配置換え
11
42
<研修後の看護補助者の増員>
一般病床(n=322)
20%
120
(人)
23
⑥補助者のクリニカルラダー、目標管理
0%
100
50
④新たな勤務帯の導入(時差出勤、準夜勤、
夜勤、土日勤務)
⑤補助者の会議設置や実施、既存の委員会
への補助者の参加
合計(n=487)
1
80
73
⑧その他
4
60
101
8
⑥変則勤務導入への反発がある
⑦看護師の負担は変わらないから
40
②業務内容の確認・見直し・拡大
22
③看護補助者が行える業務内容がわ
からない
20
①指導や研修の計画、実施、見直し
37
②業務内容の見直しに対して看護補
助者の協力が得られない
0
40%
※自由記載に回答があっ
た326人の回答を集計
(研修受講1年後)
有
無
無回答
60%
80%
100%
34
看護職員の負担軽減に係る課題と論点
【課題】
 看護職員の業務の中で、夜間の患者のケアに対する負担感は高く、看護職員の負担軽減策の中で、夜勤時
間帯における看護補助者の配置が、最も負担軽減効果が高いとされる。また、「事務的業務」を、看護補助者
が業務として実施できることは間接的に示されている。
 しかし、平成26年度診療報酬改定で夜間の看護補助者の手厚い配置を評価した夜間25対1急性期看護補助
体制加算の届出医療機関は少ない。また、夜間の患者のケアや、事務的業務については、看護職員と看護
補助者との協働及び業務分担があまり進んでいない。
 看護管理者が看護補助者活用のための研修を受けると、院内研修の実施や、業務内容の見直し等、看護補
助者活用の推進に向けた取り組みが進むとされる。
【論点】
⃝ 夜間の看護業務の負担軽減を促進するために、夜間急性期看護補助体制加算の評価を充実し
てはどうか。
⃝ 看護職員が専門性の高い業務により集中することができるよう、看護補助業務のうち一定の部
分までは、看護補助者が事務的業務を実施することができることを、明確にしてはどうか。
⃝ 看護職員と看護補助者の業務分担を推進するために、例えば看護管理者が看護補助者の活用
のための研修を受けるなど、業務分担に資する取組が進むよう促すこととしてはどうか。
35
勤務医等の負担軽減について
1.医師事務作業補助者について
2.夜間等における医師の負担軽減について
3.手術・処置の時間外等加算1について
4.看護職員の負担軽減について
5.常勤配置の取扱いについて
6.その他(認知療法・認知行動療法について)
36
現行の常勤従事者の取扱いについて
 一部の施設基準において、医師等に関する常勤の定義が示されており、週4日以上常態と
して勤務しており、かつ、所定労働時間が週32時間以上であるものとされている。
 なお、産前産後休暇等や短時間勤務制度に関する規定は置かれていない。
基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて【通知】
(平成26年3月5日保医発03051)
医師
別添2 入院基本料等の施設基準等
第2 病院の入院基本料等に関する施設基準
4の3 7対1入院基本料(特定機能病院入院基本料及び障害者施設等入院基本料を除く。)に係る入院患者数及び
医師の数について
(2) 常勤の医師の数
ア 医師数は、常勤の医師(週4日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週32時間以上である者を
いう。)の他、非常勤医師の実労働時間数を常勤換算し算入することができる。
医師事務作業補助者
別添3 入院基本料等加算の施設基準等
第4の2 医師事務作業補助体制加算
1 通則
(3) ~中略~ また、当該医師事務作業補助者は、雇用形態を問わない(派遣職員を含むが、指揮命令権が当該保険
医療機関にない請負方式などを除く。)が、当該保険医療機関の常勤職員(週4日以上常態として勤務し、かつ所定
労働時間が週32時間以上である者)と同じ勤務時間数以上の勤務を行う職員であること。
37
常勤規定のある診療報酬項目の例
 職員の常勤配置が必要な項目は多岐にわたる。
項目
医師
緩和ケア診療加算
〇
歯科医師
看護師
薬剤師
管理栄養士
理学療法士
作業療法士
社会福祉士等
〇
回復期リハビリテーション病棟
入院料1
〇
外来緩和ケア管理料
〇
〇
〇
〇
持続血糖測定器加算
〇
〇
ADL維持向上等体制加算
在宅時医学総合管理料
その他
〇
栄養管理体制の基準
(有床診)栄養管理実施加算
移植後患者指導管理料
言語聴覚士
〇
〇
〇
〇
〇
○
歯科画像診断管理加算
運動器リハビリテーション料
〇
精神科重症患者早期集中支援
管理料
〇
輸血管理料
〇
麻酔管理料
〇
〇
〇
〇
精神保健福祉士
臨床検査技師
※一部の項目の施設基準から抜粋したものであり、このほかにも常勤の従事者が求められる診療報酬項目が存在。
38
育児・介護休業法の概要
育児休業・介護休業制度
○ 子が1歳(保育所に入所できないなど、一定の場合は、1歳半)に達するまで (父母ともに育児休業を取得する場合は、子が1歳2ヶ月に達する
までの間の1年間<パパ・ママ育休プラス>) の育児休業の権利を保障
○ 父親が出産後8週間以内に育児休業を取得した場合、再度、育児休業の取得が可能
○ 配偶者が専業主婦(夫)であっても育児休業の取得は可能
○ 対象家族1人につき、常時介護を必要とする状態に至るごとに1回、通算して93日まで、介護休業の権利を保障
※①同一の事業主に引き続き1年以上雇用されていること、②子の1歳の誕生日以降も引き続き雇用されていることが見込まれること、③子の2歳の誕生日の前々日まで
に、労働契約の期間が満了しており、かつ、契約が更新されないことが明らかでないこと、を満たした期間雇用者も取得可能
短時間勤務等の措置
○ 3歳に達するまでの子を養育する労働者について、短時間勤務の
措置(1日原則6時間)を義務づけ
○ 常時介護を必要とする状態にある対象家族の介護を行う労働者に
対し、次のいずれかの措置を事業主に義務づけ
①短時間勤務制度 ②フレックスタイム制
③始業・終業時刻の繰上げ・繰下げ ④介護費用の援助措置
子の看護休暇制度
○ 小学校就学前までの子が1人であれば年5日、2人以上であれば
年10日を限度として看護休暇付与を義務づけ
介護休暇制度
○ 要介護状態にある対象家族が1人であれば年5日、2人以上であ
れば年10日を限度として介護休暇付与を義務づけ
時間外労働の制限
○ 小学校就学前までの子を養育し、又は介護を行う労働者が請求し
た場合、1か月24時間、1年150時間を超える時間外労働を制限
所定外労働の免除
○ 3歳に達するまでの子を養育する労働者が請求した場合、所定外
労働を免除
深夜業の制限
○ 小学校就学前までの子を養育し、又は介護を行う労働者が請求し
た場合、深夜業を制限
第13回 今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会提出資料
転勤についての配慮
○ 労働者を転勤させる場合の、育児又は介護の状況についての配
慮義務
不利益取扱いの禁止
○ 育児休業等を取得したこと等を理由とする解雇その他の不利益取
扱いを禁止
実効性の確保
○ 苦情処理・紛争解決の援助及び調停の仕組みを創設
○ 勧告に従わない場合の公表制度及び報告を求めた場合に報告を
せず、又は虚偽の報告をした者に対する過料を創設。
39
短時間勤務制度の利用状況と利用期間(企業調査)
○ 育児休業の取得後に短時間勤務制度を利用する正社員の割合は、企業規模が大きいほど高い傾向にあり、 「301人以上」では「ほとんど
の人が利用する」が46.8%と半数弱を占めている。
○育児休業後に短時間勤務制度を利用する場合の制度上の最長期間は、「3歳になるまで」と『3歳以降』が各4割強。最も多い利用期間は、
「100人以下」では「1歳になるまで」(26.4%)、「101人~300人以下」、「301人以上」は「3歳になるまで」(31.4%、36.4%)である。
育児休業後に短時間勤務制度を利用する期間
育児休業を取得した後に短時間勤務制度を利用する正社員の状況
0%
20%
合計(n=547)
40%
29.6%
60%
15.0%
80%
19.7%
100%
13.1%
21.5%
29.9%
80%
17.2%
29.2%
19.4%
100%
10.7%
13.4%
5.7%
12.5%
11.1%
13.7%
101人~300人以下(n=105)
45.7%
20.8%
19.0%
19.0%
13.2%
6.7%
9.7%
46.8%
42.0%
60%
39.4%
7.6%
301人以上(n=233)
40%
7.5%
6.3% 6.3%
13.9%
20%
100人以下(n=72)
19.4%
8.1%
101人~300人以下(n=144)
0%
合計(n=402)
16.5%
9.1%
100人以下(n=160)
(制度上の最長期間)
21.0%
301人以上(n=220)
44.5%
15.9%
17.7%
7.7% 7.3%
6.4%
12.9%
3歳になるまで
3歳以降、小学校就学前まで
小学校1年生まで
ほとんどの人が利用する
半数程度は利用する
小学校3年生まで
小学校3年生以降
わからない、把握していない
一部の人は利用する
ほとんどの人は利用しない
無回答
そもそも育休取得者がほとんどいない
その他
わからない
無回答
(最も多い利用期間)
0%
合計(n=402)
20%
40%
16.4%
31.3%
26.4%
20.0%
100%
15.2%
6.7%
22.2%
9.7% 6.9%
31.4%
5.7%
301人以上(n=220) 10.5%
8.6%
8.3%
16.2%
8.6%
36.4%
8.6%
第161回労政審雇用均等分科会提出資料
12.4%
16.7%
9.7%
101人~300人以下(n=105)
80%
9.7%
8.2%
100人以下(n=72)
60%
9.5%
16.4%
10.5%
12.7%
5.0%
1歳になるまで
2歳になるまで
3歳になるまで
3歳以降、小学校就学前まで
小学校1年生以降
わからない、把握していない
無回答
出典:(平成27年度「仕事と家庭の両立に関する実態把握のための調査」 三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
40
短時間勤務制度の利用状況(労働者調査)
○ 短時間勤務制度利用状況を見ると、女性・正社員は「現在利用している」が29.2%、「以前は利用していたが、現在は利用していない」が
11.7%なのに対し、男性・正社員は「現在利用している」が0.5%、「以前は利用していたが、現在は利用していない」が2.1%である。
短時間勤務制度 利用状況
注)就業形態は現在
現在利用している
以前は利用していたが、現在は利用していない
利用したことはないが、利用したかった
利用したことはなく、利用希望もない
0%
20%
40%
60%
80%
100%
0.5
男性・正社員(1500) 2.1
女性・正社員(1000)
女性・非正社員
(1000)
第161回労政審雇用均等分科会提出資料
14.9
82.5
29.2
8.6 4.2
11.7
18.3
18.7
40.4
68.9
【調査対象】
対象年齢は全て20歳~49歳
男性・正社員・・・末子が3歳未満の正社員・職員
女性・正社員・・・末子が小学校就学前の正社員・職員
女性・非正社員・・・末子が小学校就学前の非正社員・職員
出典:(平成27年度「仕事と家庭の両立に関する実態把握のための調査」 三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
41
女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の概要 (民間事業主関係部分)
1 基本方針等
▶ 国は、女性の職業生活における活躍の推進に関する基本方針を策定(閣議決定)。
▶ 地方公共団体(都道府県、市町村)は、上記基本方針等を勘案して、当該区域内における推進計画を策定(努力義務)。
2 事業主行動計画等
※①~③について大企業(301人以上):義務/中小企業(300人以下):努力義務
① 自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析
✎ 状況把握の基礎項目(省令で規定)
①女性採用比率 ②勤続年数男女差 ③労働時間の状況 ④女性管理職比率
※選択項目についてさらに検討(例:非正規雇用から正規雇用への転換状況等)
② 状況把握・課題分析を踏まえた行動計画の策定・届出・公表
(指針に即した行動計画を策定・公表(労働者への周知含む))
✎ 行動計画の必須記載事項
▶目標(定量的目標)
▶取組内容 ▶実施時期 ▶計画期間
-行動計画策定指針(告示)-
▶ 国は、事業主行動計画の策定に関する指針を策定。
▶ 女性の活躍のために解決すべき課題に対応する以下の項目に関する
効果的取組等を規定。
▶ 各企業は、これらを参考に自社の課題解決に必要な取組を選択し、行
動計画を策定。
● 女性の積極採用に関する取組
● 配置・育成・教育訓練に関する取組
● 継続就業に関する取組
※ 衆議院による修正により、取組実施・目標達成の努力義務が追加
③ 女性の活躍に関する情報公表
✎ 情報公表の項目 (※省令で規定)
女性の職業選択に資するよう、省令で定める情報(限定列挙)から事業主が適切
と考えるものを公表
④ 認定制度
✎認定基準(省令)は、業種毎・企業規模毎の特性等に配慮し、今後検討
● 長時間労働是正など働き方の改革に向けた取組
● 女性の積極登用・評価に関する取組
● 雇用形態や職種の転換に関する取組(パート等から正規雇用へ、 一
般職から総合職へ等)
● 女性の再雇用や中途採用に関する取組
● 性別役割分担意識の見直し等 職場風土改革に関する取組
⑤ 履行確保措置
厚生労働大臣(都道府県労働局長)による報告徴収・助言指導・勧告
3 その他(施行期日等)
▶地域において、女性活躍推進に係る取組に関する協議を行う「協議会」を組織することができることとする(任意)。
▶原則、公布日施行(事業主行動計画の策定については、平成28年4月1日施行)。
▶10年間の時限立法。
42
常勤配置の考え方に係る課題と論点
【課題】
 診療報酬制度上は、入院基本料等一部の施設基準において、医師等に関する常勤の取扱いが示されてお
り、週4日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週32時間以上であるものとされている。な
お、産前産後休暇等や短時間勤務制度に関する規定は置かれていない。
 職員の常勤配置が必要な項目は多岐にわたっている。
 育児・介護休業法改正や女性活躍推進法制定により、近年では短時間勤務等のより柔軟な勤務形態の必
要性が増している。
【論点】
⃝ 施設基準上求められる常勤の従事者が、育児・介護休業法に定める休業を取得した場合に、一定の期
間、同等の資質を有する複数の非常勤従事者が常勤換算方法により施設基準を満たすことを、原則とし
て認めてはどうか。
⃝ また、育児休業後等の従事者が短時間勤務制度を利用し、正職員として勤務している場合、育児・介護休
業法で定める期間は、週30時間以上の勤務で常勤扱いとしてはどうか。
43
勤務医等の負担軽減について
1.医師事務作業補助者について
2.夜間等における医師の負担軽減について
3.手術等の時間外加算等1について
4.看護職員の負担軽減について
5.常勤配置の取扱いについて
6.その他(認知療法・認知行動療法について)
44
認知療法・認知行動療法
 入院中以外のうつ病等の気分障害の患者に対する認知療法・認知行動療法が診療報酬上評価さ
れている。
認知療法・認知行動療法(1日につき500点/420点)
施設基準を適合する保険医療機関において、入院中以外の患者について、認知療法・認知行動療法(※)に習熟した医師が、一連の治
療に関する計画を作成し、患者に説明を行った上で実施した場合、一連の治療について16回に限り算定する。
認知療法・認知行動療法の内容
•
精神療法(心理療法)の一種で、認知(ものの受け取り
方や考え方)に働きかけて気持ちを楽にするもの。
• 人はストレスを感じると悲観的に考えがちになり、自ら
の心を問題を解決できない状態に追い込むことがある
が、認知療法・認知行動療法では、そうした考え方の
バランスを取って、ストレスに上手に対応できる心の状
態を作る。
• 気持ちが大きく動揺したりつらくなったりしたときに患
者の頭に浮かんでいた考え(自動思考)に目を向け、
それがどの程度現実と食い違っているかを検証し、思
考のバランスを取っていく。
(国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法セン
ターウェブサイトの記載を一部要約)
出典:うつ病の認知療法・認知行動療法マニュアル(平成21年度厚生労働省こころの健
康科学研究事業「精神療法の実施方法と有効性に関する研究」)
45
認知療法・認知行動療法の課題
 認知療法・認知行動療法の算定件数は対象疾患の推計患者数に比べて少ない数に止まっている。
 認知療法・認知行動療法の需要に対して供給が充分ではないとの指摘があり、その理由としては「実施する時間
がとれない」「診療報酬上の実施が医師に限定されている」等が挙げられている。
認知療法・認知行動療法の届出医療機関数・算定件数等
届出医療機関数
601医療機関(病院278、診療所323)
月あたり算定件数
2,140件
(参考)気分障害の推計患者数
10.4万人(入院2.9万人、外来7.5万人)
認知療法・認知行動療法に対するニーズへの対応
認知行動療法の実施が充分でない理由
認知行動療法を希望する患者の
ニーズへの対応*
充分でない
0%
20%
充分に応えている
40%
60%
どちらでもない
*精神科を持つ医療機関(n=1,360)の回答
実施する時間がとれない
55.3%
診療報酬上の実施が医師に限定されている
39.6%
等
80%
充分でない
100%
無回答
出典:堀越勝 「認知療法・認知行動療法のニーズおよび施行状況に関
する調査」 厚生労働科学研究費補助金 障害者対策総合研究事業「認
知行動療法等の精神療法の科学的エビデンスに基づいた標準治療の開
発と普及に関する研究」 平成26年度報告書
46
認知療法・認知行動療法に係る看護師等の研修について
 認知療法・認知行動療法については、看護師等も対象とした研修が行われており、既に一定数があ
る程度の知識を習得している。
認知行動療法研修事業 多職種向け研修会(講義形式で標準化されたもの)*
受講者合計
うち医師
平成23年度から26年度合計
3,263
354
*事業実施主体は国立精神神経医療研究センター等
うち看護師・保健師
1,088
その他
1,821
(単位:人)
他に、より実践的な個別指導形式な研修も行われており、平成26年までに249人(うち、看
護師は8人)が受講済み。
47
認知療法・認知行動療法の進め方
 認知療法・認知行動療法について、医師が全て実施する以外にも、知識・経験のある看護師を活用
する方法も考えられる。
知識・経験のある看護師を活用する形式(例)
現行の形式
医師が30分超の面接を実施。担当看護師が同席。
医師は治療計画を立て、次回以降の方向性、留意点等を指示。
各回30分超
開始
開始
終了
終了
1回目の面接
1回目の面接
16回まで
算定可能
2回目の面接
2回目の面接
各回5分超
3回目の面接
3回目の面接
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
各回、特定の担当看護師が30分超面接を実施。その後医師が5分
・
・
超面接し、進捗を確認し、必要に応じて看護師に指示、指導。
・
・
・
・
・
・
最終回の面接
最終回の面接
医師
一定の知識・経験のある看護師
医師が30分超の面接を実施。これまでの面接を振り返りながら再
発予防等について確認、指導を行う。
48
認知療法・認知行動療法に係る課題と論点
【課題】
 平成22年度診療報酬改定において、うつ病等の気分障害に対する認知療法・認知行動療法の評
価が創設された。
 気分障害の患者は外来だけで7万人を超えると推計されている。一方、認知療法・認知行動療法の
届出医療機関は病院・診療所あわせて601医療機関にとどまり、実際に認知療法・認知行動療法
を実施されている患者はひと月あたり2千人強である。
 精神科医療機関の多くが認知療法・認知行動療法を希望する患者のニーズに十分応えられていな
いとしており、その理由としては「実施する時間がとれない」「診療報酬上の実施が医師に限定され
ている」が挙げられている。
 現行の規定では、認知療法・認知行動療法のすべてを医師が行うことが求められている。
【論点】
⃝ 認知療法・認知行動療法に対応する医師の負担を軽減する観点から、例えば医師の指示のもと、
認知療法・認知行動療法について知識と経験を有する看護師が、各面接の一部分を実施する形式
のものについても評価してはどうか。
49
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