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法人事業税超過課税等パンフレット(PDF:1117KB)
新しい兵庫の創生 ~県民とともに~ (超過課税の活用) 兵庫県 兵庫は今、ポスト震災20年の新しい地域づくりをめざし歩みはじめています。被災地だから こそ、安全安心の地域づくりを目指さねばなりません。あわせて、兵庫県も人口減少社会に突 入しました。しかも、少子高齢化が進行します。このような状況であっても、活力を持って自立し、 県民が将来への希望を持てる兵庫をつくらなければなりません。 さらに、20年以上続いたデフレ不況からの脱却、兵庫経済の持続的成長に向け、企業・人材・ 投資を呼び込み、活力ある産業と県民生活の豊かさを創出していく必要があります。 安全安心で元気なふるさと兵庫を実現しなければなりません。これを実現するには、兵庫の 持つハード・ソフトの資源を総動員する必要があります。法人事業税の超過課税は、これらを 実現していくための貴重な財源の一つです。兵庫県では、これまでから法人事業税の超過課 税を活用し、SPring-8やスーパーコンピュータ「京」 の産業利用促進、工業技術センターの施設・ 機器整備、ものづくり大学校の整備など、兵庫の強みを生かした独自施策を展開してきました。 このたび、実施期間を5年間延長し、次世代産業の創出や科学技術基盤の強化、県内全域での幅広い産業・企業の立地 促進、地域産業の競争力強化、UJ Iターンの促進など、将来を見据えた革新的な施策に重点的に取り組み、他府県に勝る地 域創生の実現をめざします。 また、平成16年の台風23号による大きな森林被害の経験から、平成18年度に県民緑税を導入し、災害に強い森づくりや、防災・ 環境改善に資する都市の緑化を進めてきました。自然災害への備えや県民共通の財産である緑の保全・再生を社会全体で支 える県民総参加の取組みです。 このたび、実施期間を5年間延長し、斜面崩壊・流木発生対策など新たな課題にも対応しながら、引き続き、大切な緑を守 る事業を進めてまいります。 今後とも、人や地域が輝き、明日への活力に満ちた「安全で元気なふるさと兵庫」の実現を目指し、全力で取り組みます。 皆様のご支援、ご協力をお願いします。 兵庫県知事 兵庫の創生に向けた取組み Ⅰ 平成27年度の主要施策 ポスト震災20年の県政運営においては、県民の豊かで健全な暮らしと活力ある社会経済活動の支えとなる安全の確保を 第一の目標に、地域創生の実現に向け、人口減少の克服や地域の元気づくりに取り組むなど、地域づくりの新たなステージ に臨み、安全で元気なふるさと兵庫の創生を目指します。 【県政の5つの柱】 ①安全な兵庫 ④産業活力あふれる兵庫 ○しなやかな産業構造への転換 ○地域特性を生かした農林水産業の展開 ○防災・減災対策 ○震災の経験・教訓の継承、発信 ○地域安全の確保 ⑤地域が元気な兵庫 ○地域活力の再生 ○内外との交流拡大 ○豊かな自然との共生 ○地域創生の推進 ○自立した兵庫づくり ②安心できる兵庫 ○健康づくりの促進 ○地域での高齢者の見守り強化 ③多様な人材が活躍する兵庫 ○子どもを産み育てやすい環境整備 ○次代を担う人材の育成 ○多様な人材の活躍支援 ○スポーツ・文化の振興 1 Ⅱ 兵庫県地域創生戦略 1 策定の趣旨 少子高齢化の進展や人口減少、東京一極集中の是正等の構造的な課題に対応し、将来にわたり活力ある地域社会を構築 していくため、2060年における本県の姿を展望しつつ、人口規模や経済状況を念頭に、2020年までの5年間に取り組 む人口対策及び地域の元気づくりについて、基本的な目標及び施策を定めました。 2 戦略の概要 ⑴ 2060年における兵庫の展望 ①兵庫の姿 ア 個性ある多様な地域の中で心豊かな暮らしが実現する兵庫 イ 医療、 防災、 多彩な歴史・文化の蓄積、 教育力等に支えられた世界のトップレベルの生活環境が確保されている安全安心の兵庫 ウ 二地域居住など県内での交流が進み、国内外からの来訪者があふれる兵庫 エ 一人ひとりがその持てる力を最大限に発揮でき、社会を支える主人公となる兵庫 オ 世界経済をリードする基幹産業と地域に根ざした地域産業が全域で展開される兵庫 ②人口規模と経済状況 ※GDP=県内総生産、GNI=県民総所得 ア 2060年の人口:450万人(人口対策を実施しない場合:366万人) イ 2050年代のGDP成長率:1.5 ~ 2.0%程度、GNIに占める海外等からの所得の比率を高める ⑵ 2020年まで(2015 ~ 2019年度)の目標及び対策 ①目標 ア 人口規模は547万人(2014年:554万人) イ 経済状況はGDPで20.6 ~ 21.2兆円程度(2014年度:20.0兆円)、GNIで23.3 ~ 24.1兆円程度(2014年度:22.3兆円) ②対策(9つの基本目標) 【地域の元気づくり】 【人口対策】 1 多子型の出産・子育てが可能な社会を実現する 5 兵庫の産業競争力を強化する 2 地域に根ざした産業を振興する 6 健康長寿社会をつくる 3 人や企業、資本が流入する兵庫をつくる 7 住みたい地域をつくる 4 個性あふれる 「ふるさと兵庫」 をつくる 8 まちの賑わいを創出する 9 県土空間の安全・安心を高める Ⅲ 行財政構造改革の推進 第3次行革プランに基づく行財政全般にわたる改革により、平成30年度の収支均衡の達成を目指しています。 【行財政構造改革の取組み】 ①組織の見直し ⑥その他の取組み 部:6部→5部(全国最小水準)、局:28局→20局 ・公社等外郭団体の統廃合:△5団体[H19 ~] 課:126課→103課 ・自主財源の確保(税収確保や債権回収の取組み強化等) ・本庁の部、局、課の再編[H19 ~] ・公的施設の廃止、 市町移譲:△11施設[H19 ~] ・地方機関の事務所の統合再編[H21] (111→71△40事務所) ・長期保有土地の利活用、売却の推進 など ②定員の見直し 【収支均衡の達成】 ・一般行政部門の職員数の30%削減[H20 ~ 30年度] (億円) 200 ③給与の見直し ・県独自の抑制を20年度から継続して実施 +25 0 削減額:△900億円[H20 ~ 30の累計額] △140 △200 ④事務事業の見直し ・約2,200事業の削減、約1,100の新規事業[H20 ~ 27累計] △400 ⑤投資事業(通常事業費)の見直し △600 ・2,540億円[H19]→1,565億円[H27] △320 30 年度に 収支均衡を 達成します。 △430 △1,280 H19 2 H27 H28 H29 H30(年度) 法人事業税超過課税 現行第8期の主な充当事業・成果 <期間> 平成23年3月12日から平成28年3月11日までの間に終了する各事業年度分 Ⅰ 各地域の持続的成長を牽引する基幹産業(外需獲得産業)の強化 ○ 県専用ビームラインや放射光ナノテク研究所の活用促進、スパコン「京」やFOCUSスパコンの設置・運営等に充当し、 科学技術基盤の形成・強化と産業利用の促進を図りました。 ○ 産業集積条例による新事業・雇用創出型産業集積促進補助の拡充など、産業立地の環境整備等に充当し、国内外企業・ 研究所の立地促進を図りました。 ○ 工業技術センターの機能強化(新研究棟・研究本館の建設等)、ものづくり支援センターの充実等に充当し、ものづくり 産業集積の技術・製品開発力、販売力の強化を図りました。 ○ ひょうご国際ビジネスサポートデスクの増設・機能強化やひょうご海外ビジネスセンターの設置等に充当し、県内企業の 国際的な事業展開の推進を図りました。 Ⅱ 地域企業の国際展開・経営力強化支援 ○ 地場産業の高付加価値化、ブランド化の推進等に充当し、地場産業・産地の競争力強化を図りました。 ○ 国際フロンティア産業メッセの開催や農商工等連携の促進、地域金融支援・中小企業融資の充実等に充当し、中小企業 の新事業展開と研究開発型ベンチャーを支援しました。 Ⅲ 兵庫県各地の域内経済循環を促進する産業構造の構築 ○ 観光・誘客型産業の競争力強化や県産農林水産物などの海外展開支援等に充当し、地域の資源を生かした高付加価値型 のサービス業、農林水産業等の育成・強化を図りました。 Ⅳ 多様な人材力の強化と働く機会の確保 ○ ものづくり大学校の整備(教育研修施設、ものづくり体験館の建設) ・運営等に充当し、兵庫の産業を担う人材の確保と能 力の強化を図りました。 ○ ひょうご・しごと情報広場、若者しごと倶楽部サテライトの運営等に充当し、安定した就業機会の確保を図りました。 Ⅴ 産業立地基盤の整備の推進 ○ 神戸空港、姫路港、道路、津波インフラの整備等に充当し、産業立地基盤の強化を図りました。 次期第9期の主な充当事業 <期間> 平成28年3月12日から平成33年3月11日までの間に終了する各事業年度分 Ⅰ ものづくり産業とサービス産業のバランスのとれた「産業力」の強化 ○ 今後の成長と産業全体への波及効果が期待される成長産業の創出や科学技術基盤の強化・活用を促進する事業等に充当 し、本県産業を高度化する成長産業の振興を図ります。 ○ 産業立地条例による立地支援制度の拡充等に充当し、県内投資を促進する立地競争力の強化を図ります。 ○ ものづくり産業の競争力強化や中小企業技術力の強化、中小企業の新事業展開を促進する事業等に充当し、地域産業の 競争力強化を図ります。 Ⅱ 県民の潜在力と政労使一体となった取組を生かした「人材力」の強化 ○ UJ Iターン就職など若者の県内定着就労の促進やものづくり大学校等におけるものづくり人材を育成する事業等に充当し、 地域の活力を担う産業人材の確保・育成を図ります。 Ⅲ 兵庫のネットワークを生かした「国際力」の強化 ○ 外国人観光客の受入基盤整備・誘客プロモーションなど、インバウンドを推進する事業や県内中小企業の海外事業展開を推 進する事業に充当し、海外からの誘客促進や国際的な事業展開の促進を図ります。 Ⅳ 産業立地基盤整備・防災力強化の推進 ○ 道路、神戸空港、港湾等の整備に充当し、企業立地や内発型産業の創出に寄与する交通・物流インフラの強化を図ります。 ○ 将来発生が懸念される南海トラフ巨大震災など様々な自然災害の発生に備え、多数が利用する建築物の耐震化や津波防災 インフラの整備等に充当し、防災力の強化を図ります。 3 第9期分の概要 「ひょうご経済・雇用活性化プラン」(平成26 ~ 30年度)に基づく、将来を見据えた革新的な施策を推進し、経済・雇用の 回復力を加速化させ、地域経済の確立を図ります。 1 対 象 資本金(又は出資金)の額が1億円超、または、所得7千万円(収入金額5.6億円)超の法人 ※所得については、現行の所得5千万円(収入金額4億円)から改正 2 超過税率 標準税率の1.05倍(地方法人特別税を含む。) 3期 平成28年3月12日から平成33年3月11日までの間に終了する各事業年度分 間 4 収入見込 約80億円/年(5年間で約400億円) Ⅰ ものづくり産業とサービス産業のバランスのとれた「産業力」の強化 【本県産業を高度化する成長産業の振興】 今後の成長と産業全体への波及効果が期待される成長産業(環境・次世代エネルギー、高度技術関連、先端医療等)について、 兵庫県COEプログラムの拡充や工業技術センター等を核とした産学官連携研究の拡大、中小企業を巻き込んだ企業群の育成など、 県内製造業の高付加価値化と企業の進出を加速させるための施策を重点的に展開します。 【事業例】 ■次世代産業創出事業 【重点事業】 ○「兵庫県COEプログラム推進事業」の拡充により、調査・研究開発から実 証実験までを一貫支援 ○産学官連携研究開発プロジェクト ・工業技術センターにおける産学官連携共同研究開発の推進 ・県立大学における医・産・学連携の先端医療機器研究開発等の推進 ・県立福祉のまちづくり研究所における開発成果の商品化等の推進 ○次世代産業分野においてサプライチェーンを構築する企業群の設備投資を支援 神戸医療産業都市(ポ-トアイランド) ■科学技術基盤強化事業 ○ポスト「京」の神戸設置にかかる地元支援 ○産業界専用FOCUSスパコンの機能強化 ○SPring-8-Ⅱへの対応に向けた県ビームラインの高度化 ■科学技術基盤活用促進事業 ○放射光ナノテク研究所高度活用事業 ○高度産業科学技術研究所高度活用事業 ○スパコンの産業利用支援 ○シミュレーション学研究科等機能強化事業 大型放射光施設「SPring-8」 ⓒRIKEN 【県内投資を促進する立地競争力の強化】 立地支援制度を拡充して、従来の産業団地を中心とした企業誘致から、本社機能等の移転促進や地域特性に応じた県内全 域での幅広い産業や企業の立地を促進するため、本県の立地競争力を強化する施策を重点的に展開します。 【事業例】 ■産業立地促進事業 【重点事業】 ○産業立地条例に基づく産業立地促進補助(設備投資・雇用・賃料) ○産業立地条例に基づく法人事業税等の軽減 ○ひょうご・神戸投資サポートセンター(場所:神戸市)による企業立地推進 4 【地域産業の競争力の強化】 潜在的な技術力を有する県内企業が、国内外の競争に勝ち抜くオンリーワン企業へと成長するよう、地域産業のブランド力やも のづくり企業の技術力の高度化など、地域産業の競争力を強化する施策を重点的に展開します。 【事業例】 ■ものづくり産業競争力強化事業 【重点事業】 ○地場産業の国内での需要開拓、海外展開の促進 ○地場産地企業の産地間連携等によるブランド力の強化 ○工業技術センターの機能強化による、ものづく り中小企業の技術力の高度化支援 ■中小企業技術力強化事業 ○ものづくり支援センター利用促進事業 ○大企業技術者OB等を活用したものづくり人材・技術の継承 ■中小企業新事業展開促進事業 兵庫県立工業技術センター ○県内全域におけるIT関連企業の事業所開設支援 ○インターネットを活用したマッチング支援による創業者の取引拡大の促進 ■中小企業経営力強化事業 ○中小企業融資制度活用促進事業 ○ひょうご産業活性化センターの機能強化 ■地域の元気づくり推進事業 ○商工団体と農業団体等が連携して取り組むひょうご「まちおこし」支援事業 ○商店街の活性化とまちの再整備による賑わいのまちづくりの推進 ○「あいたい兵庫キャンペーン」の全国展開による県内外からの誘客促進 国際フロンティア産業メッセ Ⅱ 県民の潜在力と政労使一体となった取組みを生かした「人材力」の強化 【地域の活力を担う産業人材の確保・育成】 県内にいる若者の県外流出の防止や県外に出た若者を地元に呼び戻すため、大学等との連携による県内企業とのマッチングの 取組や首都圏での県内企業・地元の魅力発信など、若者の県内定着就労を促進する施策を重点的に展開します。 【事業例】 ■若者の県内定着就労促進事業 【重点事業】 ○大学生インターンシップの強化によるUJ Iターン就職の促進 ○「ひょうご応援企業」就職支援事業の実施 ○メディアや首都圏の大学等を活用した首都圏等からのUJ Iターン就職の促進 ○大学進学時に兵庫を離れた新卒者を対象とした首都圏での就職面接会の実施 ○高校生を対象とした地元就職意識の醸成 ○第2新卒者など転職者等を対象としたUJ Iターンの促進 ■多様な主体の就業促進事業 ○女性の活躍推進による企業活性化の支援 就職面接会の様子 ○障害者の雇用拡大と職場定着の推進 5 ■ものづくり人材育成事業 ○ものづくり大学校等による中小企業の中核的技術者の育成支援 ○熟練技術者を活用した中小企業の人材育成・技能伝承の支援 ○ものづくり大学校の機能強化、ものづくり大学校体験館体験事業 兵庫県立ものづくり大学校 ものづくり体験館 Ⅲ 兵庫のネットワークを生かした「国際力」の強化 【海外からの誘客の促進と国際的な事業展開の推進】 ラグビーワールドカップ(H31)、東京オリンピック・パラリンピック(H32)、関西ワールドマスターズゲームズ(H33)開催や、拡 大する訪日外国人旅行者に対応できる受入基盤整備の促進など、戦略的なインバウンド対策を重点的に展開します。 【事業例】 ■戦略的インバウンド推進事業 【重点事業】 ○兵庫を訪れる外国人旅行者への安全・安心・快適な受入環境の整備促進 ○多様な国・地域からの誘客を目指した外国人観光客誘客プロモーションの推進 ○地域通訳案内士の養成など、外国人観光客のおもてなし人材の育成 ■海外事業展開推進事業 ○中南米やアフリカ地域など新市場への県内中小企業の海外事業展開支援 ○海外事務所を活用した県内企業の新分野開拓支援 ○外国人技能実習生の定着支援 ○外国語や海外事情に精通した外国人留学生の県内企業就職促進 淡路人形浄瑠璃の上演(ミラノ国際博覧会) Ⅳ 産業立地基盤整備・防災力強化の推進 【交通・物流インフラの強化】 産業の立地環境を向上させ、企業立地や内発型の産業創出に寄与する交流・物流インフラの整備を推進します。 【事業例】 ■道路整備の推進 (阪神高速大阪湾岸線道路西伸部、名神湾岸連絡線) ■神戸空港の整備推進 ■港湾整備の推進 (姫路港、尼崎西宮芦屋港) ■都市施設改良、道路整備の推進 (尼崎宝塚道路改築、加古川小野線、178号浜坂道路 等) 阪神高速大阪湾岸線道路西伸部 (赤線:予定区間) 【防災力の強化】 将来発生が懸念される南海トラフ巨大震災や津波、風水害など様々な自然災害の発生に備えた対策の充実など、企業・県民 の安全・安心と持続的な経済活動を支える防災力を強化します。 【事業例】 ■多数が利用する建築物の耐震化促進 ■津波防災インフラの整備促進 6 県民緑税 平成26年8月豪雨災害による斜面崩壊・流木発生対策など新たな課題にも対応しつつ、「災害に強い森づくり」 や 「都市の緑 化」 を一層推進します。 1 対 象 2 超過税率 個人:1月1日現在で県内に住所等を有する人 (一定の所得基準を下回る等により均等割が課税されない人は対象外) 法人:県内に事務所、事業所又は寮等を有する法人等 個人:800円(標準税率1,000円に上乗せ) ※別途、臨時特例法に基づく東日本大震災の復興特例加算分として年500円を加算(平成26年度~ 35年度) 法人:標準税率の均等割額の10%相当額 3 期 間 4 収入見込 個人:平成28年度分~平成32年度分 法人:平成28年4月1日から平成33年3月31日までの間に開始する各事業年度分 約24億円/年(5年間で約120億円) Ⅰ 第1期(H18~H22) ・第2期(H23~H27) 1 取組実績 ⑴「災害に強い森づくり」 平成16年の台風災害を踏まえ、森林の防災面での機能強化を早期・確実に進めるため、平成18年度から26年度までの間に、 ①災害緩衝林等の整備、②間伐木を利用した土留工の設置、③高齢人工林の広葉樹林化、④人家裏山の危険木伐採、⑤ 人と野生動物の棲み分けを図るバッファーゾーンの設置、⑥地域住民等が自発的に行う減災活動等への支援など、約2万6千ha の森林整備を実施しました。 ⑵「県民まちなみ緑化事業」 都市環境の改善や防災性を向上させるため、平成18年度から26年度までの間に、①空地、公園などへの植樹、②校園庭・ ひろばの芝生化、③駐車場の芝生化、④建築物の屋上・壁面の緑化など、県民が行う緑化活動1,600件余りに支援を行い、 約112haの緑地を創出しました。 2 第2期の効果検証 ⑴「災害に強い森づくり」 災害に強い森づくり事業検証委員会による効果検証を行い、事業箇所における土砂の流出量調査、下層植生の回復調査、 アンケート調査等を通じて、次のような事業効果が認められました。 ① 災害緩衝林及び簡易流木止め施設が流木・土石流を防止、また、土留工整備地の年間土砂流出量は、未整備地に比べ 1/8に抑制され、豪雨時の崩壊率も0.15%と低く、災害防止効果を実証 ② 人家裏山の危険木伐採により、住民の6割以上から倒木に対し「不安が解消した」と評価 ③ バッファーゾーンと集落防護柵の一体整備により、農作物被害が約8割減少 ④ 地域住民等が自発的に行う減災活動を推進したことで、防災や野生動物被害対策に対する地域の意識が向上 ⑵「県民まちなみ緑化事業」 まちづくり審議会花緑検討小委員会による効果検証を行い、事業箇所における植栽の生育状況調査、サーモグラフィ調査、 アンケート調査等を通じて、次のような事業効果が認められました。 ① 緑が本来持つ公益的な効果として、環境、景観、防災効果 ② 緑の活用による波及的効果として、コミュニティ形成、環境学習、地域活性化効果 Ⅱ 第3期(H28~32)の取組み 1「災害に強い森づくり」 平成26年8月豪雨災害では、局地的な集中豪雨により、谷上流部の急峻な斜面の崩壊に起因した流木・土石流災害が丹波 地域で発生したほか、都市部の六甲山系では、風化花崗岩や松枯れ跡地等の急斜面で表層崩壊が多発したため、新たな森 林の防災対策にも対応し、今後さらに森林整備を進める必要があるため、引き続き災害に強い森づくり事業に取り組みます。 2「県民まちなみ緑化事業」 ①地域コミュニティの形成・再生に寄与するため、住民団体による緑化活動への支援を継続して推進すること、②人口が集 中する地区など緑の少ない区域における緑の創出を図ること、③校園庭の芝生化を通じて地域の子育て・教育環境の向上に寄 与すること等を目標に、引き続き県民まちなみ緑化事業に取り組みます。 7 Ⅲ「災害に強い森づくり」第3期分の概要 ①緊急防災林整備(渓流対策) [危険渓流沿いの森林の防災機能を強化] 平成26年8月豪雨災害では、谷上流部の急峻な凹型斜面が崩壊し、崩壊土砂等が流木・土石流となって下流の渓流を流下した ことから、上流部に勾配30度以上の凹型斜面がある15度未満の危険渓流で、流木・土石流災害を軽減させる災害緩衝林等を整 備します。 [整備内容]○災害緩衝林の造成(倒木・流木の除去、大径木化を図る間伐、災害に強い広葉樹植栽) ○簡易流木止め施設等の設置 谷上流部の斜面崩壊 (平成26年8月豪雨) 流木の堆積状況 (平成26年8月豪雨) 土砂と流木が河道を埋塞し、周辺の 人家が浸水(平成26年8月豪雨) 簡易流木止め施設が流木を捕捉 簡易鋼製施設が土砂を捕捉 災害緩衝林が流木等の発生を防止 ②緊急防災林整備(斜面対策) [下層植生の回復による表面侵食防止機能を強化] シカ食害等により下層植生が衰退した箇所は、下層植生が発達した箇所と比べて、土砂流出量が4倍に増加することから、土留 工の設置やシカ不嗜好性樹種の植栽により表面侵食の防止を図ります。 [整備内容]○間伐木を利用した土留工の設置 ○シカ不嗜好性樹種の植栽 整備のイメージ シカ不嗜好性樹種の植栽による 下層植生の回復 シカ食害等により下層植生が衰退 ③針葉樹林と広葉樹林の混交整備[土砂災害防止機能を強化] 平成26年8月豪雨災害では、斜面上部の間伐手遅れ林の崩壊に起因する土砂災害が発生したことから、高齢の間伐手遅れ林 分について、広葉樹林等の多様な森林へ誘導し、土砂災害の防止を図ります。 [整備内容]○広葉樹等多様な樹種の植栽 ○土留工の設置 ○作業道の整備 ○シカ不嗜好性樹種の植栽 植栽後 6年経過 広葉樹 を植栽 植栽木の成長と下層植生の回復 伐採跡地に広葉樹を植栽 8 ④里山防災林整備[人家裏の防災施設を重点整備] 平成26年8月豪雨災害では、人家裏の凹型斜面で崩壊が多発したことから、人家裏の危険斜面で、危険木の伐採等に加え、 簡易防災施設の重点整備により崩壊防止力の向上を図ります。 [整備内容]○危険木伐採、間伐 ○人家裏凹型斜面に簡易防災施設を重点整備 ○防災学習会等の開催 クレーンを用いた人家裏の危険木伐採 人家裏の簡易防災施設(丸太柵工) 防災マップを用いた「防災学習会」 ⑤野生動物共生林整備[バッファーゾーン利活用の推進等] 農作物被害を抑制するため、バッファーゾーン(人と野生動物の棲み分けを図る緩衝帯)の利活用をなお一層推進します。また、 柵外にシカ不嗜好性樹種を植栽し、表面侵食の防止を図ります。 [整備内容]バッファーゾーン整備:○有用低木の植栽 ○管理道の整備 共生林整備: ○植生保護柵の設置 ○シカ不嗜好性樹種の植栽 柵外 集落裏のバッファーゾーン整備 柵内 植生保護柵により下層植生が回復 事業案内板の設置 ⑥住民参画型森林整備[放置竹林の整備の支援強化等] 放置竹林の拡大を防止するため、ボランティアの参画支援、大型機材の導入支援など、竹林整備を継続的に支援し、野生動物 の被害抑制や防災機能の強化を図ります。 [整備内容]○計画策定等の指導に対する支援 ○ボランティア等の参画支援 ○大型機材の導入支援 住民参画による放置竹林整備 住民参画によるバッファーゾーン整備 住民参画によるバッファーゾーン整備 ⑦都市山防災林整備【新規】[六甲山系の防災機能を強化] 平成26年8月豪雨災害では、六甲山系において、松枯れ跡地で成長が劣る過密林の急斜面で表層崩壊が多発したため、六甲 山系の崩壊防止力を高める森林整備に新たに取り組みます。 [整備内容]○広葉樹林の間伐 ○伐採木を利用した土留工の設置 ○倒木の危険性が高い大径木の伐採 整備のイメージ 松枯れ跡地の崩壊 林内が暗く下層植生が消失 9 過密林の間伐後に、土留工を設置 Ⅳ「県民まちなみ緑化事業」第3期分の概要 ①一般緑化 空地、広場、公園などへの植樹を行う住民団体などに対し、必要な経費を支援します。 地域住民による植栽活動 公園の緑地整備 〔整備前〕 〔整備後〕 ②校園庭・ひろばの芝生化 学校・保育園などの校庭・園庭、公園、グラウンドなどの芝生化を行う住民団体などに対し、必要な経費を支援します。 生徒たちによる芝張り 校園庭の芝生化 〔整備前〕 〔整備後〕 ③駐車場の芝生化 駐車場の芝生化を行う駐車場の所有者や管理者などに対し、必要な経費を支援します。 来客用駐車場の芝生化 駐車場の芝生化 〔整備前〕 〔整備後〕 ④建築物の屋上緑化・壁面緑化 建築物の屋上や壁面の緑化を行う建築物の所有者や管理者などに対し、必要な経費を支援します。 建築物の屋上緑化 建築物の屋上緑化 〔整備前〕 ⑤大規模都心緑化 都心緑化計画に基づき歩行者空間を豊かにする緑化を行う協議会に対し、必要な経費を支援します。 10 〔整備後〕 お問い合わせ先 ○税の仕組み 企画県民部企画財政局税務課 電話(078)362-3086 ○法人事業税超過課税の事業 産業労働部政策労働局産業政策課 電話(078)362-3351 ○県民緑税の事業 ●災害に強い森づくり 農政環境部環境創造局豊かな森づくり課 県民局・ 県民センター 神 戸 電話(078)362-3144 事務所・課名 所管区域 電話番号 神戸農林振興事務所 林業課 神戸市 阪 神 北 阪神農林振興事務所 里山・林業課 尼崎市・西宮市・芦屋市・伊丹市・宝塚市・川西市・三田市・ (079)562-1392 猪名川町 東 播 磨 加古川農林水産振興事務所 林業課 明石市・加古川市・高砂市・稲美町・播磨町 (079)421-9347 北 播 磨 加東農林振興事務所 森林課 西脇市・三木市・小野市・加西市・加東市・多可町 (0795)42-9424 中 播 姫路農林水産振興事務所 森林林業課 姫路市・神河町・市川町・福崎町 磨 西 播 磨 光都農林振興事務所 森林林業課 (078)361-8554 (079)281-9289 相生市・たつの市・赤穂市・宍粟市・太子町・上郡町・佐用町 (0791)58-2348 豊岡農林水産振興事務所 森林林業課 豊岡市・香美町・新温泉町 (0796)26-3699 朝来農林振興事務所 森林林業課 養父市・朝来市 (079)672-6882 波 丹波農林振興事務所 森林林業課 篠山市・丹波市 (0795)73-3796 路 洲本農林水産振興事務所 森林課 洲本市・南あわじ市・淡路市 (0799)26-2103 但 馬 丹 淡 ●県民まちなみ緑化事業 県土整備部まちづくり局都市政策課 電話(078)362-3563 【一般緑化 、校園庭・ひろばの芝生化】 実施箇所 問い合わせ先 神戸市 尼崎市 西宮市 芦屋市 伊丹市 宝塚市 川西市 三田市 猪名川町 明石市 加古川市 高砂市 稲美町 播磨町 西脇市 三木市 小野市 加西市 加東市 多可町 姫路市 相生市 たつの市 赤穂市 宍粟市 神河町 市川町 福崎町 太子町 上郡町 佐用町 豊岡市 養父市 朝来市 香美町 新温泉町 篠山市 丹波市 洲本市 南あわじ市 淡路市 県土整備部まちづくり局 都市政策課緑化政策班 阪神北県民局 宝塚土木事務所 まちづくり建築課 東播磨県民局 加古川土木事務所 まちづくり建築課 北播磨県民局 加東土木事務所 まちづくり建築課 中播磨県民センター 姫路土木事務所 まちづくり建築第1課 但馬県民局 豊岡土木事務所 まちづくり建築第1課 丹波県民局 丹波土木事務所 まちづくり建築課 淡路県民局 洲本土木事務所 まちづくり建築課 郵便番号 所在地 電話番号 650-8567 神戸市中央区下山手通5-10-1 (078)362-3564 665-8567 宝塚市旭町2-4-15 (0797)83-3191 675-8566 加古川市加古川町寺家町天神木97-1 (079)421-9402 673-1431 加東市社字西柿1075-2 (0795)42-6176 670-0947 姫路市北条1-98 (079)281-9313 668-0025 豊岡市幸町7-11 (0796)26-3757 669-3309 丹波市柏原町柏原688 (0795)73-3863 656-0021 洲本市塩屋2-4-5 (0799)26-3213 【駐車場の芝生化、建築物の屋上緑化・壁面緑化、大規模都心緑化】 実施箇所 全市町 問い合わせ先 県土整備部まちづくり局 都市政策課緑化政策班 企画県民部税務課 郵便番号 650-8567 所在地 神戸市中央区下山手通5-10-1 (078)362-3563 兵 庫 県 農政環境部豊かな森づくり課 産業労働部産業政策課 県土整備部都市政策課 〒650-8567 神戸市中央区下山手通5丁目10番1号 兵庫県マスコット はばタン 電話番号 TEL(078)341-7711(代) 27企P2-070A4