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PDF/15M - 岩手県立大学ソフトウェア情報学部

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PDF/15M - 岩手県立大学ソフトウェア情報学部
ソ フト ウ ェ ア 情 報 学 部
Faculty of Software and Information Science
01
02
岩 手 の 地 か ら 世 界 へ
岩手の地から世界へ
●SAPPORO
ユビキタス社会の未来を開く挑戦者になろう
CONTENTS
岩手県立大学ソフトウェア情報学部
1 岩手の地から世界へ
3 最新研究 TOPICS
5 活躍する卒業生
学部の概要
いつでも、どこにでも、それがあると意識されないまま、
●TAKIZAWA
そこに情報技術がある環境をユビキタス社会といいます。
●MORIOKA
携帯電話やインターネット、家電やオフィス機器、自動車や工業用工作機械など、
7
ソフトウェア情報学部の教育
9
講座の教育・研究事例
学部を取り巻く環境
あらゆる分野に情報技術が生かされています。
11 ユピキタス情報社会に向けて
●SENDAI
岩手県立大学ソフトウェア情報学部では、限りない発展を続けるユビキタス社会の未来を開くために、
12 IT 人材に求められること
教員と学生が一体となって、岩手の地から世界を視野に入れた先進的研究に挑戦し続けています。
13
実践的フィールドと学部の研究事例
学部の教育・研究
15
講座紹介
19 教育カリキュラムの概要
20 大学院教育
21 卒業生の進路
●TOKYO
●KYOTO
22 教育成果および評価
●NAGOYA
●OSAKA
盛岡秋祭り
裸参り
盛岡さんさ踊り
MORIOKA FOUR-SEASONS (盛岡の四季 )
チャグチャグ馬コ
●チャグチャグ馬コ
盛岡の初夏を彩るチャグチャグ馬コ。チャグチャグ馬コは、滝沢村の蒼前神社から盛岡市八幡宮まで約 15kmの道のりを、
美しい装束に包まれた100 頭ほどの馬が連なり歩く伝統の祭りです。
●盛岡さんさ踊り
力強い太鼓の響きと躍動感あふれる踊りが魅力の盛岡さんさ踊り。和太鼓同時演奏でギネス記録を達成した
『世界一の
太鼓大パレード』
と
『大輪踊り』
で、祭りのクライマックスを迎えます。岩手県立大学でも毎年参加をしています。
●盛岡秋祭り
盛岡秋祭りでは、華麗に彩られた英雄豪傑たちの山車が、市街地を巡行します。ギシギシと響く台車の音とともに秋は少
しずつ深まっていきます。二百数十年の伝統を誇る城下町盛岡の秋祭りが終わると、本格的な豊穣の秋を迎えます。
●裸参り
1月15日の夕刻、盛岡八幡宮の年越し祭に行われる裸参りは、藩政時代から伝えられてきた寒参りです。裸参りは、一
年の無事息災を祈願し、厄年の男は厄を払うといわれています。市内の複数の寺社でも行われている伝統の祭りです。
●オープンキャンパス
高校生や保護者に岩手県立大学
の魅力や学部の特徴を具体的に
紹介する行事で、7月に開催して
います。実際の研究内容を体験で
きるように、工夫をこらした展示や
説明を行っています。
●ETロボコン
組込みソフトウェアの開発分野およ
び教育分野における若年層および
初級エンジニアへの分析・設計モデ
リングの教育機会を提供することを
目的として、
開催されています。本学
部からも学生たちがETロボコンに
参加し、
優秀な成績を残しています。
●就職フォーラム
岩手への進出企業や一流大手企
業への門戸が開かれるよう、シン
ポジウムやフォーラムを通じて戦略
的に産業界へのアピールを強めて
います。
●ソフトカップ(ソフトボール大会)
ソフトウェア情報学部の学生間・教
員間の結びつきを日常とは違うソフ
トボールという競技を通じて行うこと
を目的に、年1回研究室対抗のソ
フトボール大会を開催しています。
DEPARTMENT EVENT
(学部イベント)
03
04
最 新 研 究 T O P I C S
最 新 研 究 T O P I C S
社会に役立つ意欲あふれる研究が進められています
柴田研究室
小型軽量全 方 位 映 像 監 視 シ ス テ ム の
開発と応用 研 究
伊藤研究室
メディアシステムコース/情報 環 境 デ ザ イ ン 学 講 座 / 教 授 柴 田 義 孝
全学研究プロジェクトの一つ
「地域防災研究所」
の所長を務める
柴田教授の主な研究テーマは、
大規模災害情報ネッ
トワークスシステ
ムの開発です。防災に必要な地域の特性を知るために、
地域をくまなく
歩くフィールドワークから発想された最新研究が、
「小型軽量全方位映
像監視システムの開発と応用研究」
です。
小型軽量全方位映像監視システムは、
対象地域の情報
(動画情
報)
を確実に伝えるための基幹システムとなるもので、
動画のリアルタイ
ム処理を実現しています。全方位カメラとPTZ カメラ
(パン・チルト・ズー
ム一体型監視カメラ)
を組み合わせたシステム構成は、
防災のための
地域監視に加えて、
多地点TV会議、
広域の防犯監視などへの応用
が考えられます。
「気球活用ワイヤレスネッ
トワークシステム」
は柴田教
授が進めている応用研究のひとつです。開発システムと無線装置を搭
載した気球により、
通信設備が整っていない地域の映像も上空から監
視できるようになり、
現在、
実用化を目指した実験が進められています。
携帯電話のメール機能を利用した
生活音識別システム
メディアシステムコース/ヒューマンインタフェース学講座/教授 伊藤憲三
耳の不自由な人にとって、
補聴器は日常生活に欠かせないもの
ですが、
家庭内では煩わしさのために使わない場合が多いといわれ
ています。
そのため、
玄関の呼び出し音など室内で発生する生活音
を聞き取れないという問題が発生します。
この問題を解決するため、
伊藤研究室では、
「携帯電話のメール機能を利用した生活音識別
システム」
を開発しました。
このシステムは、
携帯電話機とPCと生活
音録音用マイクとで構成され、
PC上には登録モードと識別モードの
生活音源
チャイム、
電子レンジ、
やかんなど
気球搭載全方位映像監視システム
猪股研究室
全方位カメラとPTZカメラ
自動車ブレ ー キ 制 御 シ ス テ ム の 開 発
基盤システムコース/リアルタ イ ム シ ス テ ム 学 講 座 / 准 教 授 新 井 義 和
近年、増え続ける自動車交通量と道路事情から交通渋滞の発
生頻度は増加傾向にあります。交通渋滞時には、運転者は、停
止と微速前進の繰り返しが要求されます。従来の自動車制御技
術では、
ブレーキペダルの継続的な踏み込み操作に伴って運転
者が心身両面にわたって受けてしまう抑圧感
(プレッシャー)
に配
慮がされていないため、安全運転の確保に問題がありました。
新井准教授が取り組んでいる
「自動車ブレーキ制御システム」
は、運転者の疲労の軽減を図ることを目的としたブレーキ操作の
支援システムで、停止直後の状況に応じてソフトウェアが自動的
に判断し、
適正なブレーキ力を保持することに特徴があります。
渋滞時や信号待ちの時の停止時に、
ブレーキを踏み続ける必
要が無いため、運転者の意志に反して自動車が動き出すこともな
く、足への負担も軽減できることから、安全運転に配慮したシステ
ムということができます。
2つのモードで動作する生活音識別のためのソフトウェアを搭載し
ています。
登録モードにあらかじめ識別したい生活音を登録しておき、識別
モードでリアルタイムに生活音の識別を行い、
識別結果を携帯電話
のメールを利用して、
音や振動とともに文字情報として利用者に伝え
ます。環境雑音と生活音とを判別するために、
システム内に入力音源
の周波数を分析する技術を採用し、
高い識別率を実現しています。
生活音識別システム
利 用 者
○入力音源の特性分析 信号検出 環境雑音
○特徴パタン抽出(FFT スペクトル信号パワー)
○登録モードと識別モードの照合 ○携帯電話メール
文字情報、
光情報、
振動情報
生活音識別システムのしくみ
阿部(昭)
研究室
音源の特徴パターンを分析
えさし藤原の郷 UD 観光情報
システムの開発
情 報 シ ス テ ム コ ー ス / 社 会 情 報 シ ス テ ム 学 講 座 / 講 師 市 川 尚
年齢や性別、
障害の有無にかかわらず、
誰もが利用できるように
製品や建物、情報をデザインすることをユニバーサルデザイン
(UD)
といいます。社会情報システム講座が取り組んでいる
「えさし
藤原の郷UD観光情報システム」の開発研究では、
ユニバーサル
デザインの発想を生かした観光情報の提供をめざして、実用化に
向けた研究が進められています。
システム構成のための情報端末には、
誰もがいつでも情報を入
手できるようにするため、市販の携帯電話を用いることを提案して
います。具体的には、観光スポットにBluetoothタグを配置し、
Bluetooth携帯電話を持って近づくと、
自動的にスポット情報を受
信する仕組みを実現しました。
「えさし藤原の郷UD観光情報システ
ム」
では、
歴史テーマパークである
「えさし藤原の郷」の観光情報を
楽しむためのナビゲーション機能の強化に取り組み、
コンテンツの
魅力づくりにもユニバーサルデザインの発想が生かされています。
システムを実装した試乗車
←自動車ブレーキ制御システム概要図
えさし藤原の郷でのシステム実証実験
日常に使われる携帯電話が情報端末
05
06
活 躍 す る 卒 業 生
活 躍 す る 卒 業 生
学 部 ・ 大 学 院 で 学 ん だ こ と は 、 どのように生かされていますか?
ソニーグローバルソリューションズ株式会社
千葉工業大学情報科学部情報ネットワーク学科
知的財産領域のシステム企画に従事
中学時代からの夢を叶えて研究者の道へ
佐々木 崇了さん
ソフトウェア情報学研究科[平成20年3月修了]
大学・大学院時代に培った
技術力と分析能力を生かして
単なる技術習得に終わらない学びの手法が大いに役立っています
真部 雄介さん
ソフトウェア情報学研究科[平成20年3月修了]
学んだことのすべてが
大学人の今を支えています
記憶に新しい大学時代
ソニーが
『ものづくり』
をする上で知的財産領域は欠かせない領域の1つで
あり、
『技術のソニー』
と呼ばれる根源でもあります。
情報システムを企画&開
発する上で、
技術的な視点での検討とともにユーザがどのようなシステムを求
めているのか、
スムーズな導入のためには何が課題となるのかを様々な視点で
分析していかなければなりません。大学では、
単なる技術の習得だけでなく、
実
際の導入事例をもとにそれらをどのように捉えていけばいいのかを構造的に
学ぶことが出来、
現在のシステム企画業務に大いに役立っているといえます。
中学校の卒業文集に将来は研究者になると書いた私が夢を叶える
までには、高校、大学時代を通して、多くの教員の方々や先輩から
の指導があったことは言うまでもありません。特に大学人となった現在、
学部生活の 4 年間や大学院時代の学究生活は記憶に新しく、講義
の進め方、学生との接し方など、まさにそのすべてが今に生かされて
いると感じています。世代や感性が近い学生と毎日顔を合わせるのが
楽しく、生きがいでもあります。
答えを導くまでのプロセスが大切
培った専門性を生かして自分のカラーを出していきたい
就職活動から気がついたことですが、面接官は質問の答えをみて
いるのではなく、その答えを導くまでのプロセスや分析の客観性を見て
いるのだと感じました。実際に社会人になると、それぞれの視点で仕
事を進めることの必要性を感じます。今思うと大学の研究活動もそれ
ら視点の繰り返しだったような気がします。
大学教員にとっては、
教えることと研究テーマを追究することが大きな
職業上の二本柱と言うことができます。学部や大学院で培った専門性は、
直接職業生活に反映されていると実感できますが、
さらに自分なりのカ
ラーを打ち出し、
授業や研究指導の質を高めていきたいと考えています。
いつかは自分自身でプロジェクトのマネジメントを
多くの論文を執筆することでも大学人としての成長を図れるように、
教育面との両立を目指しています。研究業績をたくさんつくるためにも、
大学の業務、教育、研究を両立させて、自分のペースをつかみたい
と思います。
弊社が担う情報システムの守備範囲は幅広く、
そのシステムライフサ
イクルの1つ1つの領域が奥深いものだと感じています。いつかは自分
自身でプロジェクトのマネジメントが出来るようになれたらと考えています。
研究業績を重ねるためにも自分のペースをつかみたい
株式会社アイシーエス
逸見 隆志さん
ソフトウェア情報学部
[平成20年3月卒業]
医療関係のシステム保守を主業務として担当
大学で学んだ表現力と理解力が
業務の即戦力になっています
責任感を常に感じる業務にやりがいを感じています
志望動機として一番に考えていたのは
「その会社で自分のやりたいことを
実現できるか」
でした。現在は医療関係のシステム保守を主業務として行って
いますが、
膨大なお金が動く業務なので作業後の確認は慎重に行っていま
す。責任感を常に感じる業務ですが、
その部分をやりがいとして捉えています。
相手に伝えるために必要な表現力と理解力を養った大学時代
大学 4 年時は講座内で定期的に卒論の進 などを発表する場や、
実際に学外の人へ自分が作成したシステムなどを説明する機会があり
ました。そこで学んだ相手に伝えるために必要な表現力や、他者の発
表を聞いて自分の考えとは違う点を考察する理解力などは、お客様に
業務内容などを説明するときや、社内での業務に関する打ち合わせな
どの場面で活かされています。
対応能力を伸ばして開発計画を立案できる人材に
これから伸ばしていきたい部分はどんな分野でも柔軟な考えで物事を
進めることが出来る対応力です。そのためには様々な分野の知識を吸
収して、その知識をシステム開発などの技術として活かしていきたいと
思います。将来的にはその対応力をリーダーシップに反映させて、リー
ダーとして開発計画などの立案を行う人物になっていきたいと思います。
岩手県中小企業団体中央会
中居 弘和さん
ソフトウェア情報学部
[平成16年3月卒業]
連携支援部主事として中小企業の振興発展を支援
県大で養ったプレゼン能力が
効果を発揮しています
業界の実情などを勉強できる魅力ある支援業務
私の勤めている会社は、
営利を追求するのではなく、
県内の中小企業
の振興発展を支援する公益法人としての性格が強い会社です。主な支
援の先となるのは、
中小企業の方々が集まって組織する 組合 という組
織です。組合には様々な業種があるため、
組合の指導を通じて、
様々な業
界の方々から業界の実情などを勉強できることも非常に魅力があります。
システム設計での論理的考察や研究室でのプレゼンが大いに役立つ
大学で学んだことの中でも、システムの設計で必要とされる現状の
調査、分析、提案などを論理的に進めるやり方、考え方が、組合が
抱えている問題を解決するために、非常に役立っています。また、組
合向けに研修会を開催する際には、講師等を務めることもあります。
研究室でのプレゼンを多くやっていたこともあり、説明するための手順、
段取りを組むことが役立っています。
指導員としてのスキルを身につけ、
人的ネットワークを築きたい
今後は、指導員としてのスキルをさらに高め、様々な業界の方々と
の人的ネットワークを構築していければと考えています。さらに、その
過程の中で、中小企業診断士や税理士などの資格の取得できればと
思っています。
07
08
ソ フ ト ウ ェ ア 情 報 学 部 の 教 育
学部の概 要
ソ フ ト ウ ェ ア 情 報 学部の教育
次のステージへ
ソフトウェア情報学部での4年間
OA、推薦、前期、後期
進学・
・
・大学院へ
就職・
・
・企業などへ
年次進行
9∼10
ページも
チェック!!
さらに次のいくつかに当てはまること
●人間、社会に対して強い関
心・興味がある
●社会に貢献したいという夢や
希望をもつ
●よく観察し、筋道立てて考え、
自分の考えを人に伝えること
ができる
●得意科目や得意分野、特技
をもつ
コース
選択
コンピュータ
サイエンスの基礎
各自の
専門分野(講座)
の
決定
配属講座での
基礎演習
15∼18
ページも
チェック!!
コンピュータサイエンスの応用
19ページも
チェック!!
●ソフトウェア演習A・B・C
☆各種講演会の開催・展示会への出展
●システム演習A・B・C
高度専門教育の実践
懐の深い即戦力の育成
●利用者の立場に立ってソフト
ウェアの設計・開発ができる、
深い知性と豊かな感性を備え
た人材
●大規模なソフトウェアを設計・
開発・管理できる人材
特色
15∼18
ページも
チェック!!
●社会ニーズに応える4つのコース
(基盤・情報・メディア・知能)
・20の講座 ●互いに教えあう環境
●講座内での役割 ●学年を超えた交流 ●交流しやすい環境(部屋のレイアウトも考慮)
4 年次生/ 8 名
大学院生/若干名
講座
研究室
講 師/ 1 名
教員室
准教授/ 1 名
教員室
教 授/ 1 名
教員室
講座
サーバ室
廊下
䚭䚭䕹Ꮥ⏍䛒⮤୹Ⓩᵋᠺ䛝䛥䝅䞀䝤䛭䛴䝛䝱䜼䜫䜳䝌㐘ႜ
●システムゼミA・B
育成を目指す
人材像
●独創的なソフトウェアを設計・
開発できる人材
配属講座での
専門演習・卒業研究
部屋の配置
☆プロジェクトベース学習(PBL)
演習科目
コースごとの
研究テーマ
20∼21
ページも
チェック!!
入学から卒業までの一貫した講座制
●基礎から応用まで幅広い内容 ●演習科目が全体の3割
●1年から専門科目を開講 ●学年混成科目 ●実用指向の卒業研究
᤭ᴏ⛁┘௧አ䛭䜈
卒業研究
基盤・情報・メディア・知能の
4コースごと専門科目
コンピュータサイエンスを基本とした演習重視の科目構成
特色
卒業
4年後期
4年前期
3年後期
3年前期
2年後期
講座配属③
2年前期
1年後期
講座配属②
コンピュータやソフトウェア、
情報に強い関心・興味がある
1年前期
講座配属①
詳細は
募集要項を
チェック!!
入学
求める学生像
文部科学省 平成16年度「特色ある大学教育支援プログラム」採択
人に優しい情報化社会の実現へ
多彩な入試
高度専門教育と人間教育の一体化
<CHECK>講座とは・
・
・
研究スペース
1 年次生/ 8 名
学生
研究室
人間教育の実践
2 年次生/ 8 名
3 年次生/ 8 名
教員
(教授、准教授、講師)
と学生
(各学年 8 名、
大学院生)
からなる専門教育・研究のための組織
です。入学時には機械的に配属が決められ
(講座
配属①)
、1 年前期末と2 年前期末に希望を出し
て配属先が決められます
(講座配属②と③)
。講座
内には、学生一人一人のための学習環境(コン
ピュータ、机、ロッカー)
が用意されています。
社会人としての当事者能力の育成
09
10
講 座 の 教 育 ・ 研 究 事 例
学部の概要
講 座 の教育・研究事例
<CHECK 2>
教育研究成果
∼S P O T LIGH T∼ CG学講座
ヒトの「知識」や「わざ」をコンピュータグラフィックスで「カタチ」に!
!
∼人間英知の課 題 解決にC G 技術で貢献∼
メディアシステムコース・コンピュータグラフィックス学 講 座( C G 学 講 座 )
〈P R O F I L E 〉
CG学講座
プロフィール
Computer Graphics
観察力
知識
知恵
わざ
洞察力
MEDICAL, WELFARE
芸術・教 育
ART, EDUCATION
演 習 ・ゼミ・
卒 業 研 究を通じて
CG学講座の演習・ゼミ・卒業研究を通じて、優
れた教育研究の成果が創り出されています。
ソ
フトウェア技術者としての解決力の形成、研究
成果を社会に還元する貢献活動、研究成果を
国内外に情報発信するなど、常に地域と世界を
視野に入れた教育研究活動が行われています。
■主な卒業研究テーマ
CG学講座の教育研究イメージ図
医療福祉
「ヒト」
の
「知る・考える・視える」
で解決する!∼解決力の形成
画像処理
IMAGE PROCESSING
形状形成
MODELING, ARCHIVE
Programming
ヒトの心を「知る」探求心
ヒトの知恵で「考える」洞察力
ヒトの創る「視える」化技術
● ヒトはどのように考え行動しているか。
● 物事をどのように見ているか。
● 何がどのように困っているか。
● 何が数値化できて何が
数値化できないか。
● 何が異なり、何が同じか。
● データとして得られた数値の意味は。
ヒトの考えと得られた数値の類似性・相
違点を、
どのように表現すれば分かるかを
工夫する。本講座では、
目に見える形に
することを簡潔に「視える化」
という言葉
で表現しています。
様々な分野への貢献∼研究成果を社会に還元
郷土芸能
郷土舞踊劇団
舞踊の
「表現力の数値化」
と視える化
郷土芸能団体
和太鼓の
「ばちさばきの上手・下手」
の
視える化
医療・福祉
教育・芸術
画家
医科大学
脳神経外科の術式検討
支援システムを開発
リハビリにおける
「効果の量」
の視える化
● スケッチで描いた形状の添削
システムを開発
● 絵画における
「注目点と視線の関係」の視える化
術前検討支援システム
画像観測における支線経路追跡実験
病院
卒業論文より
●手描き入力による脳表上静脈および
腫瘍の可視化のための半自動 MR 画像編集法
●画像観測における重要な視線経路の導出
●自然画像の符号化における画像に
依存した基本要素の導出
●空中筆記による太さや掠れの変化を考慮した
筆書き風描画インタフェース
●腰・肩に着目
した歩行リハビリ効果の
定量化についての基礎的検討
●和太鼓の手首の動きと音の良さの
関係についての基礎的検討
●患者脳 MR 画像からの脳表面構造の抽出と可視化
「わざ」
を可視化するために開発した
高速撮影システム
国内外の学会に研究成果を発表∼世界へ情報発信
演習・ゼミ・卒業研究を通じて生まれた独創的な研究成果は、国内のみならず世界に向けて情報発信を
行っています。
亀田准教授を筆頭に、
チームワーク抜群のCG学講座
(亀田研究室)
はいつも笑い声の絶えない和やかな雰囲
気で教育研究活動が進められています。活発な議論と熱意ある探求心は、
CG学講座・研究室のモッ
トーでもあ
り、
和やかな中にも緊張感のある講義が行われます。本学部の大きな特徴でもある
「演習を重視したカリキュラ
主な研究テーマ
◎伝統舞踊の
「伝承方法」
のデジタル化
◎脳神経外科術前検討支援
◎画像圧縮・視覚特性
◎絵画の学習支援
◎形状入力・操作
ム編成」
により、
社会の課題やニーズに応えることのできる創造的で実践力のある人材を多く輩出しています。
准教授
亀田 昌志
講師
[最終学歴]
北陸先端科学技術大学院大
学
[学位]
博士
(情報科学)
[担当科目]
コン
ピュータシステム序論、
基礎教養入門、
高性
能計算特論
[研究内容]
マルチメディア信
号処理、
画像処理
(特に、
画像の高能率符
号化)
[学外活動]
電子情報通信学会、
映
像情報メディア学会、
信号処理学会各会員
松田 浩一
[最終学歴]
埼玉大学大学院理工学研究科
[学位]
博士
(学術)
[担当科目]
コンピュータ
システム序論、
コンピュータグラフィックス特
論 [研究内容]
人の技能の可視化
(郷土舞
踊、和太鼓、
リハビリ)
、画像診断支援システ
ム、手描きによる3次元形状入力法[学外活
動]
情報処理学会、
日本図学会等会員
CG 学講座では、1 年生から大学院生までの6 8 人が一つ
のグループとして課題からイベント企画まで取り組む、独自のグ
<CHECK 3>
確実に実践力が
身につく
CG学講座独自の
グループ制
発 想を導く先 輩の指 導
ループ制を採用しています。
課題においては、グループの先輩に演習レポートのチェック
を受けることにしており、先輩にとっては復習・指導の機会で
あり、後輩にとってはより深い理解を得る機会としています。
イベント企画においては、企画運営をグループで協力して行
うことにより、集団をまとめるリーダーシップを学びます。
入学直後にグループ初顔合わせの交流会が開かれます
先輩・後輩が互いに啓発し合うグループ制は、学習意欲や学生同士のコミュニケーション技術の向上に
もつながっています。CG 学講座のチームワーク実践力の高さには定評があり、実務的世界を学びながら実
社会での即戦力となる能力を養っています。
<C H E C K 1>
講 座の教 育力
コース演習科目
(2年後期∼3年後期)
CG 学講座の育成方針と
演習概要
人の持つ
「知識・技術・感性」
を洞察と深
い議論によって数値的に明らかにし、目に
見える形にできることによる
「解決力」
の高い
人材の育成を行っています。
専門演習科目
(4年前期∼4年後期)
メディアシステム演習 A
知識を整理し解決に導く
「整理力」
の習得
メディアシステム演習 B
画像処理、3D-CGによる
「表現力」
の習得
メディアシステム演習 C
事例や現象からの
「調査・分析力」
の習得
メディアシステムゼミA
調査・分析結果の視える化と発表技術の習得
メディアシステムゼミB
注目され分かりやすく伝える発表技術の習得
卒業研究・制作 A
予備実験による
「調査・分析・整理」
の実践
卒業研究・制作 B
本実験と改良の反復による
「解決力」
の実践
ADVICE
在校生アドバイス
先生の人柄が授業を楽しいものにしていますね
研究テーマに関わらず交流できる環境が整っています
白川将寛さん 4年
大内優子さん 研究科博士前期課程2年
盛岡第一高校出身
高校時代からソフトウェアプログラムに興味があって入学しましたが、
なんといっても授業が面白いですね。先生の人柄が楽しい授業を作っ
ているんだと思います。ルールには厳しいけれどやさしい先生の魅力あ
る授業のおかげで、自分なりの達成感を感じています。
卒 業 生の主な進 路 例
活発な議論が交わされる
メディアシステムゼミ
メディアシステムゼミでは、
研究発表技術も求められる
大学院生がティーチングアシスタントとして
後輩を指導するメディアシステム演習
福島県立橘高校出身
ソフトウェア技術を医療に生かす研究を進めています。研究テーマは
「家庭用小型MRIの実現に向けた超低磁場MR画像からの脳疾患検
出」
。CG学講座は、自分の意見をきちんと持った学生のチームができ
ている講座です。研究テーマに関わらず交流できる環境が整っている
ので、いろんな人に意見を聞きながら自己を高めることができますよ。
●株式会社ニコン
(3 名) ●大日本印刷株式会社(2 名) ●富士フイルム株式会社(2 名) ●富士ゼロックス株式会社
●株式会社セガ ●キヤノン株式会社 ●東日本旅客鉄道株式会社 ●アイシン・エンジニアリング株式会社
(2 名)
●株式会社 DNP 情報システム
(2 名) ●株式会社ランドコンピュータ
(2 名) ●株式会社富士通ビー・エス・シー
●株式会社 CRI・ミドルウェア ●富士ソフト株式会社(順不同 , 2009.3 現在)
10 1
5
12
ユビキタス情報社会にむけて/ IT 人材に求められること
学 部 を取り巻く環境
ユ ビ キ タ ス 情報社会にむけて
現在の我が国は、少子高齢化が進む中で、安心・安全への対応や経済の活性化など解決
すべき社会課題が山積みとなっています。そこで、これらの解決策として IT(Information
Technology:情報技術)が課題解決の切り札として期待されています。
IT の現在のトレンドは「ユビキタスネットワーク」です。ユビキタスネットワークとは、
生活や社会の至る所で、自由に、ストレスなく、安心して利用できる情報通信ネットワー
クや通信サービスの環境のことを意味し、その活用が社会の課題解決に大きく貢献されつ
つあります。情報家電、IPv6、電子タグ、ブロードバンド、デジタル放送など、日本の
強みであるユビキタスネットワーク技術の実用化が進んでいます。また、それらの技術を
組み合わせた老後の不安を解決する介護福祉支援システム、食の安全を解決するトレーサ
ビリティ、ホームセキュリティなど、先端の IT 利用方法も導入されつつあります。
本学部では、これらの社会課題の解決を目指し多くの先端的な研究がなされています。
その範囲は、基盤技術から応用技術まで幅広く網羅しています。図 1 に本学部で取り組ま
れている主な研究領域とその目的を示します。
IT人材に求められること
経済産業省では、高度IT人材注)のキャリア形成の方向性を示すため、IT人材を表1のように分類し
ています。特に最近は、プロジェクトマネージャや組込みソフトウェアのストラテジストの高度IT人材の
不足が指摘されています。
共通キャリア・スキルフレームワークの人材類型と人材像
人材類型
人材像
基本戦略系
ソリューション系
主な研究領域とその目的(図 1)
社会・生活
●高齢者の住みやすい社会
●食品の安全性に対する信頼の回復
●地域コミュニケーションの活性化
●新しいコミュニケーション手段の構築
●育児・子育て支援
●芸術・文化の創出
医療・福祉
●医療業務の支援
●ユニバーサルデザインの実現
経済・産業
●組み込みソフトの高信頼化
●セキュリティ技術の構築
●高速通信技術の構築
●経営の効率化・意思決定支援
●地域産業の活性化
ITスキル
マーケティング
セールスコンサルタント
ストラテジスト
ITを活用したビジネス価値の増大をリードする。
システムアーキテクト
ビジネス戦略に対して最適なシステムをデ
ザインする。
ITアーキテクト
プロジェクトマネージャ
与えられた制約条件下で、信頼性の高いシ
ステム構築を総括する。
プロジェクトマネジメント
テクニカル
スペシャリスト
データベースやネットワーク等の技術ドメイ
ンでの実装を担当する。
ITスペシャリスト
アプリケーションスペシャリスト
ソフトウェアディベロップメント
サービスマネージャ
継続的な高い信頼性を確保しつつ、
システ
ムを維持する。
カスタマーサービス
ITサービスマネジメント
教育・人材
クリエーション系 クリエータ
新たな要素技術の創造等により社会・経済
にイノベーションをもたらす。
●eラーニングの活用
そ の 他
IT人材の育成を行う。
行政サービス
(表1)
人材像の役割
─
─
エデュケーション
このような状況の中、大きな課題となっているのが
「高度IT人材育成」
です。我が国のIT産業は、
恒常的に量・質ともにIT人材不足と言われています。特に、IT人材の質の不足感は強く、年々増加
する傾向にあります。本学部では、高度IT人材の育成を目指した教育・研究を行っています。
●ワンストップサービスの実現
●行政サービスの電子化・効率化
何を目指す学部なのか?(図 2)
コンピュータを使って、
社会や暮らしを豊かにする
交通・物流
●道路管理の支援
●物流システムの効率化
治安・防災
●災害情報の提供
安心して使える高性能なソフトウェアの作り方を教育・研究する
ソフトウェア情報学を専門とする高度IT人材・研究者を育成する
高度 IT 人材とは?
注)
企画
設計
高度 IT 人材
IT の活用において、ストラテジスト、プロジェクト
開発(プログラミング)
マネージャなど設計や企画にあたる上流
導入・運用・保守サービス
工程に携わる人材のことです。
IT の導入プロセスと高度 IT 人材(図 3)
14
13
実 践 的 フ ィ ー ル ド と 学 部 の 研 究 事 例
学部を取り巻く環境
岩手県における3つの産業の柱
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ICTを活用したバーチャル
宮澤賢治システム
学問としてのソフトウェア情報学 (図 5)
(表2)
実践的フィールドで取り組まれている本学部の研究事例
本学部では、演習重視のカリキュラムを取り入れると同時に、コンピュータサイエンスの基礎と幅
広い社会ニーズに対応する4つの専門コースを設け、ソフトウェア情報学を学べる環境を整えていま
す
(図 5)
。
●岩手県公式ホームページ http://www.pref.iwate.jp/
(計算理論・情報理論・ネットワーク理論・離散数学・ソフトウェア設計論・ハードウェア基礎 など)
1年
●CG
●マルチメディア通信
●コミュニケーション
●ヒューマンインタフェース
など
3年
コンピュータサイエンスの基礎
2年
●経営情報
●組織情報
●社会情報
●統合情報システム構築
など
●OS
●組込みシステム
●分散システム
●ネットワークシステム
●データベースシステム
●セキュリティ など
●知識処理
●人工知能
●自然言語処理
●感性情報
など
情報システム
メディアシステム
知能システム
基盤システム
●外国人向け観光サイト更新システム
●郷土芸能における技能分析システム
●こだわり食材 DB を用いた料理情報提供システム
●グリーンツーリズム体験口コミサイト
●里地里山生き物データベース
●商店街におけるイベント支援システム
●地域商店街ポータルサイト
●中山間地向け災害情報システム
●ICT を活用したバーチャル宮澤賢治システム
●祭りイベント実況中継システム
●野外美術館の鑑賞支援システム
●歴史文化財の観光ガイドシステム
地域資源型産業
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業業業業業業
業
多様な資源を産学官の連携等により積極的に活用しな
がら環境と調和した新たな産業の創出を目指す。
4年
●組込みソフトウェアの高信頼化
●自動車ブレーキ制御システム
●食品加工における業務システム
●塗装技能の数値化による指導支援システム
●マイクロカーネル制作の教育支援システム
●分散型ソフトウェア開発支援システム
●自動車工場における作業モニタリングシステム
ものづくり産業
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業業
業
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業業業業
農林水産業
地域経済社会を支える基盤となる産業として、持続的・安定的な発
展を目指す。
スキージャンプ選手の
フォーム解析システム
地域資源型産業
農林水産業から食品製造業、外食・小売・観光産業を一つの産
業群(食産業)
として捉え、総合産業としての成長を目指す。
観光産業
いわて
「地域回遊交流型」観光により、国内外からの観光客の
大幅な増加を目指す。
環境関連産業
子育て・教育・生活
アジア生産ネットワークの中で大きな力を発揮しながら、国内有数
のものづくり産業集積を目指す。
食産業
独居高齢者
見守りネットワーク
(図4)
●住民参加型福祉マップシステム
●職場復帰のための遠隔心理カウンセリングシステム
●診療所を中心とした健康増進支援システム
●独居高齢者見守りネットワーク
●バーチャル・ドクターシステム
●ユニバーサルデザインまちづくり支援システム
●リハビリ効果の可視化のための歩行分析システム
●肢体不自由者のためのマウスポインタ操作支援システム
医療・福祉
酪農を対象とした業務システム
岩手県は、
「ものづくり産業」
「地域資源型産業」
「農林水産業」の3つを産業の柱としてい
ます(図 4)
。本学部ではソフトウェアの先端技術に加え、これらの地域資源を研究活動に取
り入れた多くの実践的な取り組みを行っています。
また、公立大学という特性を活かし、産業のみならず医療・福祉・子育て・教育・生活の
分野でも、県・市町村や民間企業・団体と多くの共同研究が行われています。表1に本学部
で取り組まれている研究事例を示します。本学部の周囲には実践的な経験を積むフィールド
が豊富にあり、ソフトウェアを学ぶのに適した環境にあります。
●学童保育事業を対象としたポータルサイト
●学校給食センターを中心とした食育ネットワーク
●学校での地域学習支援システム
●生涯学習のための人材データベース
●地域子育て支援拠点ネットワーク
●幼稚園を対象とした子育て支援システム
●生活音識別システム
●携帯電話から投稿可能な交通提言システム
●スキージャンプ選手のフォーム解析システム
ものづくり産業
農林水産業
●郷土料理プレゼンテーションシステム
●漁業従事者向け津波避難支援システム
●里山活動を支援するユビキタスセンサネットワーク
●農産物産地直売所における業務システム
●農業経営支援システム
●酪農を対象とした業務システム
実践的フィールドと学部の研究事例
15
16
講 座 紹 介
学 部 の教育・研究
講座紹介
4つのコース20の講座において多彩な研究が行われています。
基盤システムコース
コンピュータ
アーキテクチャ学
講座
教 授:阿部 芳彦
准教授:蔡 大維
助 手:片町健太郎
基盤システムコース
データベース
システム学 講 座
教 授:村田 嘉利
准教授:高山 毅
講 師:佐藤 永欣
基盤システムコース
基盤ソフトウェア学
講座
教 授:澤本 潤
講 師:杉野 栄二
講 師:瀬川 典久
基盤システムコース
リアルタイム
システム学 講 座
教 授:猪股 俊光
准教授:新井 義和
講 師:今井信太郎
基盤システムコース
言語情報学
講座
教 授:高田 豊雄
准教授:ベッド B. ビスタ
講 師:加藤 貴司
ユビキタス情報社会では、コンピュータを小型化して
あらゆる場所に組み込み、人とモノ、モノとモノがコミュ
ニケーションしながら、便利で快適な生活が自動的に実
現します。本研究室では、計算機シミュレーションや最
先端 SoC(System on Chip)による高機能コンピュータ
システムなどの研究を行っている。それらの技術を応用
して、新型ユビキタス端末や次世代展示システムなどを
開発しています。
データベースは、非常に広い市場に適用されている
だけでなく、多様なアプリケーションに利用されています。
本講座では、データベース技術を用いて地域の課題や
要望に応えていくことを中心に、その適用可能性の拡
大についても研究を推進しています。音声・Web 連携
システム、高度道路交通システム、E-コマースシステム、
においデータベース、地磁気/加速度センサ利用した
モーショントレースなどの研究開発に取り組んでいます。
現在のネットワーク/ ユビキタス社会において重要に
なりつつある研究課題に取組んでいます。ユビキタスコ
ンピューティングに関する研究として、ユビキタスデータ
ベース仮想化技術に関する研究、携帯メールの津波警
報への適用に関する研究および遠隔コンサルテーション
システムの開発、広域センサーネットワークの構築に関
する研究、組込みOS 教育支援システムに関する研究
に取り組んでいます。
携帯電話、
デジタル家電など身の回りの電子機器に加
えて、
自動車、航空宇宙機器、医療機器、産業用ロボット
などには数多くのコンピュータが組込まれており、
さまざまな
サービスを提供しています。本講座では、
このように人々の
暮らしを支えている組込み機器向けコンピュータを改良・
発展させるための種々の課題
(即時性、信頼性、最適性
など)
に取り組み、
ユーザーはもちろんのこと、
ソフトウェア
開発者も幸せにすることを目指して研究開発しています。
近年、
インターネットが普及し、電子メールやネットショッ
ピング、映像・音楽のネットワークの配信などにより、と
ても便利な世の中になりました。しかし、その便利さの
影にはウィルスやスパムメールなどまだまだ危険がたくさ
んあります。そこで、本講座では
「セキュリティ」、
「ネット
ワーク」、
「エージェント」
をテーマとし、コンピュータを安全・
快適に使えるようにするための研究を行っています。
基盤システムコース
分 散システム学
講座
教 授:高田 豊雄
准教授:王 家宏
講 師:児玉英一郎
情報システムコース
ソフトウェア
設計学講座
教 授:菅原 光政
准教授:堀川 三好
講 師:岡本 東
情報システムコース
経営情報
システム学 講 座
教 授:菅原 光政
准教授:竹野 健夫
講 師:植竹 俊文
情報システムコース
社会情報
システム学 講 座
教 授:阿部 昭博
講 師:窪田 諭
講 師:市川 尚
情報システムコース
情 報システム学
構築講座
准教授:佐々木 淳
講 師:山田 敬三
複数のコンピュータをネットワークで結び、それぞれを協
調させ、目的の処理を行うのが分散システムです。非分
散型システムに比べ、高性能、高信頼性、低コスト、
資源共有、負荷分散、機能分散、危険分散といった利
点を持っていますが、改善しなければならない課題がまだ
残っており、また、新興技術や新興分野と融合する際に、
新たな課題が生じたりしています。本講座では、このよう
な分散システムに関する教育と研究を行っています。
社会の多くの分野において活用されるソフトウェアを
設計するための人材育成を目的としています。そのため、
ソフトウェア設計技術の習得や、情報システムの構築・
運用技術の習得、およびその有効性の評価など幅広
い観点から研究を行っています。子育て支援における
情報技術の活用、高齢者福祉におけるネットワーク化、
NPOにおける情報技術の活用など、外部団体と幅広
い分野で共同プロジェクトを行っています。
企業や公共事業体における情報化推進のため、マー
ケティング、生産、流通、財務などの経営諸活動につ
いて学び、それらの活動を支援する情報システムの開
発・管理を行うための人材育成を目的としています。産
直や酪農など農林水産業における情報技術の活用、
企業における生産管理システムの構築、商店街や観
光における情報技術の活用など、外部団体と実践的な
共同研究を行っています。
当講座では、地域課題を題材としたPBL
(問題解決・
プロジェクト型)教育と実践的研究を一体的に推進する
ことにより、まちづくり、観光振興、文化伝承、福祉など、
個人や単一の集団・組織では解決できない社会的課
題に対して、情報システムによる解決や新たなサービス
創出を目指す教育研究を行っています。特に、ユニバー
サルデザイン、地理空間情報、ユビキタス技術を応用
した地域情報システムに力を入れています。
「ソフトウェアのエジソンになろう」
をモットーに、医療・
福祉、農業・観光など地域での暮らしや産業に役立つ
情報システムの提案と開発を行っています。基本は、
岩手県というフィールドの中から課題を発見する
「現場主
義」
ですが、システムのモデル化・見える化、プロジェ
クトの効率化をねらった
「理論指向」
の研究もしています。
さらに、海外との共同研究や国際交流も活発であり、
グローバルな人間教育の実践を目指しています。
17
18
講 座 紹 介
学部の教育・研究
講座紹介
基盤システムコース
組織情報
システム学 講 座
教 授:渡邊 慶和
講 師:南野 謙一
メディアシステムコース
情報環境
デザイン学 講 座
教 授:柴田 義孝
准教授:戴 瑩
准教授:橋本 浩二
メディアシステムコース
ヒューマン
インタフェース学
講座
教 授:伊藤 憲三
講 師:伊藤 久祥
講 師: Prima Oky Dicky A.
メディアシステムコース
コンピュータ
グラフィックス学
講座
准教授:亀田 昌志
講 師:松田 浩一
メディアシステムコース
コミュニケーション学
講座
教 授:村山 優子
講 師:藤原 康宏
講 師:齊藤 義仰
組織の効率的な設計・運用を工学的に解明する組
織工学に基づいて情報システムの分析・設計・運用・
評価に関する諸問題を扱い、現実社会での組織にお
ける情報システムの問題発見と開発を目的としています。
組織工学と情報科学に跨る学際的教育研究指導を可
能とするスタッフを有し、卒業研究では理論と実践のバ
ランス良いテーマを設定しています。システム開発だけ
でなく、活用するための教育研究も重視しています。
防災や災害時に必要な情報交換を可能とするシステム
や、超高速ネットワーク上で高品質な映像・音声通信を
行うシステムの研究開発に取り組む一方、人間が持つ感
性を用いたマルチメディアデータベース検索手法やプレゼ
ンテーション方法の研究を進めています。そして、これら
の技術を基盤として、バーチャルリアリティ技術を用いた
仮想空間を構築し、コンピュータネットワーク上で協働作
業に利用できる新しい情報環境の実現を目指しています。
伊藤研究室では、
コンピュータをより多くの人にとってやさ
しいものにすることを目指して、
音声・画像のディジタル信号
処理、
空間情報学、
認知科学の観点から、
人とコンピュータ
の接点であるインタフェースに関する研究を行っています。
具体的な研究テーマとしては、
聴覚障がい者向けの生
活音識別システム、
WebGISを用いた情報共有システム、
携帯情報端末での利用を想定した情報表示・文字入力手
法などを手がけています。
①画像は色のある点の集合体にすぎませんが、
人はその中
から意味のある部分を見つけ出すことができます。
それは写真
でも医用画像でも同じです。
そこで、
画像に含まれる重要な
要素とは何かを追求し、
実社会への応用を目指しています。
②人が何かをしたり判断したりするとき、
必ずコツやわざ、
経験を駆使します。医療・福祉・郷土芸能と様々な分野で使
われている技能をセンサやCGで分析し、
誰もが目に見え使
えることを目指しています。
本講座では、インターネットを利用したコミュニケーショ
ンに関する研究を行っています。主に、インターネット上
で安心・安全なコミュニケーションを実現するための研
究や、視聴者を中心としたインタラクティブなインターネッ
ト放送システムに関する研究をしています。また、世界
中の人々の生活を、さまざまな側面から支援するための、
コミュニケーションシステムを開発・運用し、インターネッ
ト技術の発展へ貢献をしています。
メディアシステムコース
情 報メディア学
講座
教 授:布川 博士
講 師:佐藤 究
講 師:小笠原直人
知能システムコース
感性情報学
講座
教 授:石亀 昌明
准教授:伊藤 慶明
講 師:小嶋 和徳
知能システムコース
知識情報学
講座
教 授:ゴウタム・チャクラボルティ
准教授:馬淵 浩司
講 師:松原 雅文
知能システムコース
認知支援
システム学 講 座
教 授:小方 孝
准教授:バサビ・チャクラボルティ
講 師:ダビド・ラマムジスア
知能システムコース
インテリジェント
ソフトウェアシステム学
講座
教 授:藤田ハミド
准教授:羽倉 淳
准教授:槫松 理樹
インターネットとは、元々コンピュータ同士が情報をや
り取りするための単なる技術的仕組みであったが、今で
はメディアやマーケットという生活、産業の基盤となって
いる。インタ−ネットが既存の基盤と大きく異なるのは、
知恵と技術を駆使すれば、その上に無限の新しいメディ
アやマーケットを容易に創成できるという点にある。布川
研究室では、この様な観点から新しいメディアの技術開
発から利用技術までを一貫して研究している。
静止画・動画、音声、音楽を対象として、ニューラ
ルネットワーク、ファジィ、遺伝的アルゴリズムなどのソ
フトコンピューティングを利用した研究が中心となってい
ます。主な研究内容には、毛筆の動きの表現、カオス
ニューラルネットワークによる自動作曲システム、音声対
話ヒューマンインタフェース、マルチモーダル情報検索シ
ステム、動画像を含む画像処理・認識、遺伝的アル
ゴリズムの並列処理などがあります。
人工知能の研究分野であるニューラルネットワーク、
遺伝的アルゴリズム、ラフ集合、問題解決、知識獲得
と学習、自然言語処理など、人間が行う知識情報処理
を計算機により実現することを目的とした研究を行ってい
ます。具体的には、損傷した脳細胞のモデル化や移動
体通信における位置管理の改善に関する研究、Webサ
イトや音楽の自動生成に関する研究、携帯端末における
日本語入力に関する研究などを行っています。
物語とは、人間が世界や人生を解釈し方向づけ変革す
る道具だという考えに基づき、物語を自動生成するプログ
ラムの研究を行っており、娯楽や芸術・広告等への応用
を狙っています。関連する情報処理分野は人工知能と認
知科学。人工知能では、自然言語処理、知識や概念の
表現と体系化、関数型プログラミング言語の他、ニューラ
ルネットワークの研究も行っています。また情報処理の方
法と融合させた新しい文学理論の構築を展望しています。
コンピュータの性能は飛躍的に向上しています。しか
し基本的に人が与えた手順に従っているだけです。もし
手順等を考え、感情までも意識する、より知的なコン
ピュータが実現できれば、これまで以上に活用できるの
ではないでしょうか?藤田研究室では、単に与えられた手
順に従うだけでなく、自ら考え、感情を意識するコンピュー
タ、もっと役に立つコンピュータの実現を目指しています。
19
20
教 育 カ リ キ ュ ラ ム の 概 要 / 大 学 院 教 育
学部の教育・研究
教 育 カ リキュラムの概要
大学院教育
[ソフトウェア情報学研究科 ]
高 度 専 門 教 育 および 人 間 教 育を一 貫して 行って います 。
を学び、
システム演習A・B・Cで、選択した分野
の高度専門技術を学び、
それらを活用する方法
を学びます。
また、
システムゼミでは、
自身の研究
テーマに関する高度専門知識を身に付けます。
専門コミュニケーション演習群では、基礎教
養入門において、科学技術論文の読み方や
問題発見の考え方について学び、学の世界
入門、プロジェクト演習 I・ II において、上級
生とチームを組んで研究に取り組み、問題発
見・問題解決の過程や発表技法を実践的に
身に付けることができます。
これら2 本の演習の柱を軸とし、様々な分
野の講義を各学年に配置しており、講義の積
み上げと演習の融合によって、卒業研究に向
けた準備を効果的に行うことができます。その
成果として、3 年生で学会発表を行う学生も
居り、4 年生の卒業時までには、6 割以上が
学会発表を行うことができています。
ソフトウェア情報学科カリキュラム
前期
1年次
ソフトウェア情報学総論
コンピュータシステム序論
科学技術史
情報基礎科目群
後期
プログラム言語構造論
2年次
前期
アルゴリズム論
後期
ファイルとデータベース
オペレーティングシステム論
ハードウェア基礎
情報ネットワーク論
基幹システム基礎科目群
ディジタル回路
基盤システム設計論
性能評価
基盤システム学
情報規格総論
組込みOS論
ファームウェア学
組込みシステム論
マイクロコンピュータ制御
会計情報学
起業論
経営情報学
組込みシステム科目群
情報と法律
情報システム基礎論
経営情報科目群
ソフトウェア設計学
情報システム構築学
情報システム基礎科目群
ソフトウェア演習A
ソフトウェア演習B
発想学/基礎教養入門
学の世界入門
ソフトウェア演習C
後期
セキュリティ論
情報ネットワーク実践論
基幹システム設計科目群
プログラミング基礎科目群
コンピュータアーキテクチャ
3年次
前期
統合情報システム学
応用情報システム学
情報システム設計科目群
システム演習A
専門技術演習科目群
システム演習B
プロジェクト演習I
専門コミュニケーション科目群
メディアシステム学
4年次
前期
応用心理学
メディア論
知能システム学
人工知能設計科目群
ヒューマンインタフェース
人間科学科目群
専門英語I
線形代数/計算モデル論
数学基礎科目群
プロジェクト演習の様子
統計学/数論と代数
博士前期課程
│基盤情報システム領域│知能メディアシステム領域│
岩 手 県 立 大 学ソフトウェア情 報 学 部
ゼミA
プロジェクト演習II
卒業研究・制作A
○基盤 ○情報システム基盤 ○情報システム
メディア設計論
感性情報学
ゼミB
卒業研究
卒業研究・制作B
●コンピュータアーキテクチャ学講座 ●基盤ソフトウェア学講座
●データベースシステム学講座 ●ソフトウェア設計学講座
●経営情報システム学講座 ●社会情報システム学講座
●リアルタイムシステム学講座 ●言語情報学講座
●分散システム学講座 ●情報システム構築学講座
●組織情報システム学講座
知能メディアシステム領域
知能機械と自然言語処理
○知能システム ○知能メディアシステム ○メディアシステム
専門英語III
数値計算の理論と実際
シミュレーション学
数学応用科目群
*ただし、高等学校教諭一種免許状
(情報)
を取得し
ていることが要件。また、
「修士の学位を有すること」
が専修免許状の取得に向けた基礎資格。
ソフトウェア情報学研究科は、研究領域として「基盤情報システム領域」と「知能メディアシステム領域」を設けています。
学生は指導教員が運営する研究室(講座)に配属され、その指導のもとで研究活動を進めることになります。
基盤情報システム領域
システム演習C
■博士前期課程
ソフトウェア情報学専攻[定員40名]
■博士後期課程
ソフトウェア情報学専攻[定員10名]
■取得できる学位
[博士前期課程]ソフトウェア情報学専攻
………………修士
(ソフトウェア情報学)
[博士後期課程]ソフトウェア情報学専攻
………………博士
(ソフトウェア情報学)
■取得できる教員免許状
高等学校教諭専修免許状
(情報)
後期
戦略情報システム学
アプリケーション総論
情報英語科目群
離散数学/解析学
博士後期課程
│基盤情報システム領域│知能メディアシステム領域│
基盤情報システム領域、知能メディアシステム領域という教
育研究領域ごとに、より高度で先端的な専門科目を開講し、6
つの履修モデルを設けています。
コミュニケーション論
専門英語II
ソフトウェア情報学研究科 ソフトウェア情報学専攻
ソフトウェア情報学研究科
人間指向システム設計科目群
知能システム総論
岩手県立大学大学院
社会人・職業人
高度専門教育および人間教育を一貫して行
うため、その柱となる、高度専門教育として専
門技術演習群(ソフトウェア演習 A・B・C シ
ステム演習 A・B・C システムゼミA・B)
、
人間教育として専門コミュニケーション演習群
(基礎教養入門、学の世界入門、プロジェク
ト演習 I・ II)
が設定されています。
専門技術演習では、
ソフトウェア演習A・B・C
で、
コンピュータの基本操作やプログラム言語
独 創 の 世 界 標 準をめざして 歩 み だ そうフロンティアヘ
他学部・他大学
誤解されがちですが、実学・実践の理念は、専門知識を得ることではありません。
ソフトウェア情報学部における実学・実践は、得た専門知識を
「活用」
でき、コミュニケーションによって、
目的を
「確実かつ円滑に達成」
することを目指しています。
そのため、本学部では、高度専門知識・専門コミュニケーション演習の2 本の演習の柱を軸として様々な分野の講義を各学年に配置。
入学時から卒業時まで、高度専門教育および人間教育を一貫して行うためのカリキュラムを編成しています。
●感性情報学講座 ●ヒューマンインターフェース学講座
●知識情報学講座 ●情報環境デザイン学講座
●コンピュータグラフィックス学講座 ●情報メディア学講座
●インテリジェントソフトウェアシステム学講座
●認識支援システム学講座 ●コミュニケーション学講座
大学院に進学するには
●入学試験は年に 3 回(7 月、9 月、2 月)にあります。
●学部での学業や研究で成果をあげた学生のための推薦制度が
あります。
●授業料は免除制度、奨学金制度があります。
大学院を修了したら
●平成 19 年度、20 年度とも就職率 100% です。
●主な就職先(平成 19 年度、20 年度実績)
(修士)
IIJ、アドソル日進、NTTインフォメーションテクノロジー、NTTソフ
トウェア、KDDI、
JR東日本情報システム、新日鉄ソリューションズ、
セガ、大日本印刷、ネットワンシステムズ、富士ゼロックス、富士フィ
ルム、日立製作所
(博士)
千葉工業大学情報科学部、三菱電機エンジニアリング
(株)、日
本医科大学、岩手県職員
21
22
卒 業 生 の 進 路 / 教 育 の 成 果 お よ び 評 価
学部の教育・研究
卒業 生 の 進 路
教育の成果および評価
高 い 就 職 率 を 維 持 す るき め 細 か な 就 職 指 導 。
社会のニーズに応える高度な専門教育とその実績に高い評価をいただいています。
■教育の品質
教員と就職委員会とが密接に連携し、
講座ごとに直接就職指導を行っています。
[ 高度な専門教育と人間教育とを一体化 ]
1年次から講座配属を行う小講座制や演習重視のカリキュラムなど本学部が実施している実学実践の理念に基づいた独創的な教育・研究体制とその実績
は、多様な社会のニーズに応える高度な専門教育の成果として多くの企業等より高い評価をいただいています。
学生への就職指導で最も力を入れてるのは、
●文部科学省
「特色ある大学教育支援プログラム」
(特色 GP)
採択
講座ごと、教員による直接の指導です。それぞ
れの講座の教員と就職委員会とが密接に連携し、
インターシップや就職に関する情報が提供され
2004年7月、文部科学省
「特色ある大学教育支援プログラム
(特色GP)
」
の
「総合的取組」
に本学部が採択されました。高度な専門教育と人間教育とを
インターンシップの様子
一体化させる取り組みが高い評価を得たものです。
●日本技術者教育認定機構
(JABEE)
が
「ISとCS 両分野」
認定
(日本初)
ます。
本学部の実学実践の理念にもとづく演習重視のカリキュラムは、日本技術者教育認定機構
(JABEE)
より情報システムプログラム
(IS)
とコンピュータサイエ
ンスプログラム
(CS)
の2つの分野に認定されました。ISとCSの両分野での認定は、日本初の快挙です。
内定 100%をめざして、
戦略的に産業界へアピール、
求人企業を積極的に開拓します。
注)特色GP( 特色ある大学教育支援プログラム):文部科学省が国公私立大学から学生の教育の質の向上などの大学教育改革の取組みを選定する制度。ほかに現代GP( 現代的教育ニーズ取組支援
プログラム)がある。
GPは
「GoodPractice」
( 優れた取組み)の略。
仙台就職フォーラムの様子
就職委員会は、学生の意向
(希望する業種・業
務や希望勤務地など)
や過去の動向を踏まえ、求
人企業を積極的に開拓します。岩手への進出企
■論文や学会発表に優れた実績
進路状況(平成 20 年度)
卒業生
これまでの成果としては、数多くの学部生による論文や学会発表があげられます。学会登壇者数は、年々増加傾向にあります。学部卒業までに
116 名
就職希望者
78 名(67.2%)
就職者
76 名(97.4%)
岩手県内への就職
18 名(23.7%)
を希望する学生の内定状況をきめ細かく把握し、
岩手県外への就職
58 名(76.3%)
必要に応じて、個別の情報提供や指導に努めて、
進学者
35 名(30.2%)
100%の内定率を目指します。
その他
3 名 (2.6%)
業や一流大手企業への門戸が開かれるよう、シ
ンポジウムやフォーラムを通して、戦略的に産
業界へのアピールを強めています。また、就職
就職率の推移
また、学生が各種賞を受賞しています。特筆すべきは情報処理学会全国大会の学生奨励賞です。毎年多くの学生が受賞し、その数は参加全大
学中の上位を保ち続けています。
※「就職希望者」、
「 進学者」、
「その他」欄
の
( )
内数字は、
卒業者に占める割合。
97.4%
平成19年度
97.3%
平成18年度
98.3%
平成17年度
96.4%
平成16年度
97.2%
20
40
60
80
平成 20 年度
※「就職者」欄の
( )
内数字は、就職希望
者に占める就職者の割合。
※「岩手県内・県外への就職者」欄の
( )
内数字は、
就職者に占める割合。
業種別の構成比
(平成 20 年度)
平成20年度
0
50% 以上が学会発表を行い、修士修了までには全員が学会発表を行っています。
不動産業 1.3%
金融・保険業 2.6%
運輸業 2.6%
製造業 6.6%
情報処理学会東北支部学生奨励賞
優秀学生賞
教育システム情報学会
情報処理学会
2008年度学生研究発表会優秀賞
第71回全国大会学生奨励賞
情報処理学会
情報処理学会
平成 19 年度
サービス業 4.0%
公務員 1.3%
複合サービス業 1.3%
平成 18 年度
就職者
合計 76 人
情報処理学会東北支部
日本経営工学会
関東地域インターンシップ推進協会
東北地区若手研究者研究発表会
平成20年度インターンシップ成果発表会 ポスター発表奨励賞
平成20年東北地区若手研究者研究発表会優秀発表賞
情報処理学会東北支部
情報処理学会
情報処理学会
情報処理学会
情報処理学会
電子情報通信学会
情報処理学会
日本脳神経 CI 学会
関東地域インターンシップ推進協会
東北地区若手研究者研究発表会
情報処理学会
International Conference SCIS & ISIS in Tokyo
マルチメディア、
分散、
協調とモバイル(DICOMO2007)シンポジウム 優秀プレゼンテーション賞
第70回全国大会大会優秀賞
第70回全国大会学生奨励賞
2007年度 Digital Courier 船井若手奨励賞
2007年画像符号化シンポジウムベストポスター賞
第69回全国大会学生奨励賞
第30回大会優秀演題
平成18年度インターンシップ成果発表会 ポスター発表奨励賞
平成18年東北地区若手研究者研究発表会優秀発表賞
マルチメディア、
分散、
強調とモバイル (DICOMO2006)シンポジウム 優秀論文賞・ヤングリサーチャー賞
Best Paper (Session Presentation) award
2件
平成19年度電気関係学会東北支部連合大会支部奨励賞
7 件 (全国 2 位)
6 件 (全国 1 位)
3件
情報通信業 80.3%
100%
■アンケート調査
主な就職先
(平成 20 年度)
●アイシン・コムクルーズ
(株)
●
(株)
インターネットイニシアティブ
(IIJ)
●インフォコム
(株)
●NECソフト
(株)
●NTTコミュニケーションズ
(株)
●
(株)
NTTドコモ ●KDDI
(株)
●京セラコミュニケーションシステム
(株)
●
(株)
CSKホールディングス ●東芝ソリューション
(株)
●東北インフォメーション・システムズ
(株)
●東日本電信電話
(株)
●
(株)
富士通ビー・エス・シー ●ヤフー
(株)
●
(株)
アイシーエス
●NECソフトウェア東北
(株)
●
(株)
システムベース ●
(株)
日立東日本ソリューションズ ●
(株)
富士通東北システムズ ●
(株)
ワイズマン
●学生の満足度
本学部の教育指導方式の評価の一環として実施した2003年度から2007年度までの卒業生に対するアンケート調査で
は、少人数の演習、学習拠点の提供、1年からの講座配属、部屋の配置、複数学年が同じ部屋で学ぶことなどについて、
「良
い」
または
「どちらかといえば良い」
と答えている学生の割合は90%を超えており、高い満足度がうかがえます。
【情報通信業】
●企業の評価高く
本学部では、企業による本学部卒業生への評価を伺うアンケート調査
を2007 年度に行いました。図は、協調性、コミュニケーション能力の質
問項目について、本学卒業生への評価の割合を示しています。
(株) ●セイコーエプソン
(株) ●大日本印刷(株) ●(株)
ニコン ●本田技研工業
(株)
【製 造 業】
●キヤノン
「非常に優れてる」
「優れている」
との回答を得た割合は、
「自己表現」
に
【金融・保険業】
●(株)岩手銀行 ●(株)北日本銀行 ●(株)仙台銀行 ●(株)東北銀行 その他
ます。
「同程度」
まで合わせると80%を超えており、高い評価を得ています。
【そ の
10 件 (全国 2 位)
「人文科学とコンピュータ」
シンポジウム2008 学生奨励賞
「第16回マルチメディア通信と分散処理」
ワークショップ 最優秀学生論文賞・優秀プレゼンティーション賞
(株) ●全国労働者共済生活協同組合連合会 ●東日本旅客鉄道(株) ●雫石町役場 ●野田村役場
他】
●積水ハウス
対しては52%に留まっていますが、他の項目については60%を超えてい
協調性
コミュニケーション能力
(他者理解)
コミュニケーション能力
(自己表現)
論理能力
(数学的思考能力)
コンピュータ科学基礎
コンピュータシステム
システムの開発と運用
N=76
N=76
N=70
N=53
N=39
N=37
N=36
0
20
40
60
80
100%
非常に優れている 優れている 同程度 劣っている 非常に劣っている
わからない・無回答
*グラフは、
2001年度
(1期生)
から2006年度
(6期生)
までの卒業生について在職中の企業などに対し、2007年度に行ったアンケート調査結果です。Nはそれぞれの回答数。
ACCESS
国道4号
至青森
岩手県立大学
至八戸
盛岡農高前
滝沢駅
東北自動車道
滝沢
IC
分れ南
巣子車庫
巣子駅
厨川駅
厨川駅前
盛岡駅前
至仙台
県北バス路線
盛岡駅
県交通バス路線
青山駅
盛岡
IC
バスセンター
盛岡駅より
IGRいわて銀河鉄道を利用の場合、
「滝沢駅」下車
(約12分)
岩手県北バス利用の場合、
バス停
「盛岡バスセンター」
から
「県立大前」
下車
(約40分)
岩手県交通を利用の場合、
バス停「中野一丁目」
から
「県立大前」下車
(約50分)
滝沢駅より
滝沢駅を出て右方向に進み、滝沢駅前郵便局をすぎて信号を右折。約100m先の
T字路を左折、
およそ200m先右側に県立大学の正門があります。
(徒歩約15分)
岩手県立大学キャンパス案内図
メディアセンターA棟
学生ホール棟
体育棟
メディアセンターB棟
ソフトウェア情報学部B棟
ソフトウェア情報学部A棟
社会福祉学部棟
看護学部棟
総合政策学部棟
短期大学部棟
共通講義棟
本部棟
正門
至 国道4号
東北自動車道
岩手県立大学
地域連携研究センタ
滝沢駅
〒020-0193 岩手県岩手郡滝沢村滝沢字巣子152-52
TEL 019-694-2000
FAX 019-694-2001
岩手県立大学ホームページ http://www.iwate-pu.ac.jp
ソフトウェア情 報 学 部ホームページ
http://www.soft.iwate-pu.ac.jp/
Fly UP