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要旨(PDF:87KB)
【自己紹介】 【自然保護課生物多様性について 説明】 【水と緑の会】 お金をかけて開発をしているが同時に環境破壊も進行している。環境破壊にかかる額のお金 で環境保全を進めることができる。 行政・コンサルタント会社と市民が、事業団体から計画書を共有し、目標を一つにして協力 し合い、良い関係を作ることが必要である。 工事の大小問わず、生物を保全するために開発を行う前に調査をしてほしい。 川に橋をかけすぎると、渓流が失われてしまう。道路を作る際にも、少数の農家の利便性だ けでなく他の多くの住民の意見も尊重してほしい。計画の段階から市民と話し合う必要がある。 決定後ではどうしようもない。 県の資料の出し方は全部一気に出してこない。報道機関に出すものと違うものが出てくる。 資料は税金で作る資料だからきちんと示してほしい。 質問;現状不必要な過去に作った砂防堤がたくさんある。それは壊して改修する余地はあるの か。 回答:そう思って第二弾もお願いしている。写真の左側の小さい石で段々になっていて、一番 下から一番上までの高さが左の写真の堰堤と同じ状況。壊しても砂防の効果はあると考えてい る。 【信州ツキノワグマ研究会】 1995 年から活動を始めており、クマに出会った場合の対処法などを含めたクマの理解を深め るための普及啓発を目的として行っている。都市部(松本)でもクマが出現している。対処法 を間違える大変な問題になる。 4 年前(2006 年)と昨年(2010 年)には、クマの出現が頻繁に確認された。原因としてはド ングリが少ないことが挙げられていたが、問題はドングリの量だけではなく山全体にあると考 えられる。 2010 年の出現は都市部で多く、今までの傾向とは異なる。2006 年の大量捕殺がクマの各地の 個体群に影響を及ぼしているのではないか。 世界にいる 8 種のクマの大半が絶滅危惧種に指定されている。 クマの生態系内での位置は未だに解明されていない。クマがアンブレラ種であるとしてクマ を守れば他の種も守れるとの考えもあり、一方でクマが絶滅しても生態系に大きな影響はない との考えもある。クマの生態系内での役割を明らかにする必要がある。 クマは移動能力が高く広域を移動範囲としている。一方で分断された個体群も存在するため、 個体群間の関わりについては行政の指導が必要である。 【烏川渓谷市民会議】 県による開発が始まったが、市民には一切情報を出さないと告げられた。計画中で発表でき ないと言われていたら、知らないうちに自然破壊を伴うような計画が始動していた。自然破壊 を止めるために要望書を提出したところ、行政と市民とで共同で進めることとなった。その際 (2004 年 2 月)行政も加わり「烏川渓谷市民会議」を発足した。 去年(2010 年) 、蝶の観察会を実施したところ、珍しい種を含む 30 種を確認した。 ツキノワグマと共生する公園として、クマを排除せず、共生できるように対策を施している。 ノスリ営巣も発見し、その後はチェーンソーの使用を自粛した。今後は様々なデータを調査分 析していこうと考えている。 多くの人に様々な体験をしてもらい次の人材を育成していくことが重要である。 質問:国営公園では市民団体との関係はどうなっているか 回答:直接的には関係がない。ただ、現場が隣接しているから情報のやり取りはやっている。 指定管理者に入ったのが去年までの国営の指定管理者で、国営の指定管理者は県営も狙ってい たが国営に落ちてしまった。去年の6月に別の業者が国営管理者になった。そういうこともあ るが、クマの問題の情報はやりとりしている。こちらの市民会議にも国営の管理者が来る。 【渓流保護ネットワーク】 生態系を保つにはどれくらいの整備率になっているというと、県の整備率はまだ 20%しかな い。40%に上げるには 100 年かかる。 砂防ダム土砂の移動を妨げる、海岸侵食、景観の消失の弊害などの問題がある。ダムを作る ともある。 ダ ムに貯めている土砂内に生物に必要な栄養分が多く存在しているし。それも寸断されてし まう。 水生昆虫が存在するが、微生物が有機物を分解するシステムを砂防ダムが壊している。 骨材を利用したいが、上から下流まで土砂が供給されてこない。 与田切川の河床が低下して 50 年前の堆積層が露出しており、災害が起こりやすくなる。 【森倶楽部 21】 ボランティアの高齢化が進んでいる。 森林整備の結果、春植物のアマナの開花数が 2008 年は 197 個体だったが、2010 年が 263 個体 になった。 蝶の種数が 2003 年は 16 種だったが、2009 年は 72 種が観察された(1 日で 34 種類見つけた) 。 実践活動に関わる人が増加するかどうかが重要であり、絶滅危惧種についての学習を広める ことも必要である。保護・保全活動への支援制度を作ってほしい。 生物多様性はいろんな分野に関連する問題が多い。戦略は計画を並べるのでなく、長野県独自 の仕組みを作ることが大事。 農地の関係で地下水汚染の問題もあると思う。 安曇野と松本の人と積み重ねていくのか。エコファーマーを増やそうとしているが、肥料半 減のみに着目している。肥料量だけでなく、地下水や河川の水質汚染にも着目していく必要が ある。 安曇野市で地下水保全の研究会が立ち上がった。水田よりも畑の地下水からは基準値を超え る高い窒素値が出ている。全国的に同様の傾向が見られる。 生物多様性の戦略と言うことだが、言葉だけが一人歩きしており混乱を招いている。行政と 市民とが共に話し合って進めていく体制を整えてほしい。 一種の動植物を保護するやり方ではなく、生態系全体に着目する対策が必要である。 県の管理体制として異なる部署で異なる部分を管理しているため、情報を共有してほしい。 放置林は地権者がいないと整備が出来ない場合がある。県で管理してほしい。さらに放置林 で災害が起きたときの対処も行政で考えておくことが必要である。 長野県全体で行っている保全活動の情報を一般に広く公開してほしい。その際、インターネ ットだけでなく紙媒体でも公開してほしい。 一番生物が多かった昭和時代など、過去の生活から応用できるもの(ペレットストーブや有 機農業など)を取り入れることが必要である。 すでに完了した工事であっても生物多様性に配慮した改修を行えば生物が戻ってくる場合も ある。そのような事例を増やして、環境教育にも利用することができる。 事業を後の検証(点検)が重要である。