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別紙様式(Ⅴ)-1
機能性の科学的根拠に関する点検表
1.製品概要
商品名
大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
機能性関与成分名
大麦β-グルカン
表示しようとする 本品には大麦β-グルカン(食物繊維)が含まれます。大麦β-グルカ
ンには糖質の吸収を抑える、血中コレステロールが高めの方の血
機能性
中コレステロールを低下させる、おなかの調子を整える機能があ
ることが報告されています。
2.科学的根拠
【臨床試験及び研究レビュー共通事項】
☐(主観的な指標によってのみ評価可能な機能性を表示しようとする場合)当
該指標は日本人において妥当性が得られ、かつ、当該分野において学術的に
広くコンセンサスが得られたものである。
☐(最終製品を用いた臨床試験又は研究レビューにおいて、実際に販売しよう
とする製品の試作品を用いて評価を行った場合)両者の間に同一性が失われ
ていないことについて、届出資料において考察されている。
☐最終製品を用いた臨床試験
(研究計画の事前登録)
☐UMIN 臨床試験登録システムに事前登録している注1。
☐(海外で実施する臨床試験の場合であって UMIN 臨床試験登録システムに事
前登録していないとき)WHO の臨床試験登録国際プラットフォームにリン
クされているデータベースへの登録をしている。
(臨床試験の実施方法)
☐「特定保健用食品の表示許可等について」(平成 26 年 10 月 30 日消食表第
259 号)の別添2「特定保健用食品申請に係る申請書作成上の留意事項」
に示された試験方法に準拠している。
☐科学的合理性が担保された別の試験方法を用いている。
→☐別紙様式(Ⅴ)-2を添付
(臨床試験の結果)
☐国際的にコンセンサスの得られた指針に準拠した形式で査読付き論文とし
て公表されている論文を添付している注1。
☐(英語以外の外国語で書かれた論文の場合)論文全体を誤りのない日本語
に適切に翻訳した資料を添付している。
☐研究計画について事前に倫理審査委員会の承認を受けたこと、並びに当該
倫理審査委員会の名称について論文中に記載されている。
☐(論文中に倫理審査委員会について記載されていない場合)別紙様式(Ⅴ)
別紙様式(Ⅴ)-1
-3で補足説明している。
☐掲載雑誌は、著者等との間に利益相反による問題が否定できる。
☐最終製品に関する研究レビュー
■機能性関与成分に関する研究レビュー
☐(サプリメント形状の加工食品の場合)摂取量を踏まえた臨床試験で肯定
的な結果が得られている。
■(その他加工食品及び生鮮食品の場合)摂取量を踏まえた臨床試験又は観
察研究で肯定的な結果が得られている。
■海外の文献データベースを用いた英語論文の検索のみではなく、国内の文
献データベースを用いた日本語論文の検索も行っている。
■(機能性関与成分に関する研究レビューの場合)当該研究レビューに係る
成分と最終成分の同等性について考察されている。
☐(特定保健用食品の試験方法として記載された範囲内で軽症者等が含まれ
たデータを使用している場合)疾病に罹患していない者のデータのみを対
象とした研究レビューも併せて実施し、その結果を、研究レビュー報告書
及び別紙様式(Ⅰ)に報告している。
☐表示しようとする機能性の科学的根拠として、査読付き論文として公表され
ている。
☐当該論文を添付している。
☐(英語以外の外国語で書かれた論文の場合)論文全体を誤りのない日本
語に適切に翻訳した資料を添付している。
☐PRISMA 声明(2009 年)に準拠した形式で記載されている。
☐(PRISMA 声明(2009 年)に照らして十分に記載できていない事項があ
る場合)別紙様式(Ⅴ)-3で補足説明している。
☐(検索に用いた全ての検索式が文献データベースごとに整理された形で
当該論文に記載されていない場合)別紙様式(Ⅴ)-5その他の適切な
様式を用いて、全ての検索式を記載している。
☐(研究登録データベースを用いて検索した未報告の研究情報についてそ
の記載が当該論文にない場合、任意の取組として)別紙様式(Ⅴ)-9
その他の適切な様式を用いて記載している。
☐食品表示基準の施行前に査読付き論文として公表されている研究レ
ビュー論文を用いているため、上記の補足説明を省略している。
☐各論文の質評価が記載されている注2。
☐エビデンス総体の質評価が記載されている注2。
☐研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価
が記載されている注2。
■表示しようとする機能性の科学的根拠として、査読付き論文として公表され
ていない。
別紙様式(Ⅴ)-1
研究レビューの方法や結果等について、
■別紙様式(Ⅴ)-4を添付している。
■データベース検索結果が記載されている注3。
■文献検索フローチャートが記載されている注3。
■文献検索リストが記載されている注3。
☐任意の取組として、未報告研究リストが記載されている注3。
■参考文献リストが記載されている注3。
■各論文の質評価が記載されている注3。
■エビデンス総体の質評価が記載されている注3。
■全体サマリーが記載されている注3。
■各論文の質評価が記載されている注3。
■エビデンス総体の質評価が記載されている注3。
■研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価が
記載されている注3。
注1 食品表示基準の施行後1年を超えない日までに開始(参加者1例目の登録)された研
究については、必須としない。
注2 各種別紙様式又はその他の適切な様式を用いて記載(添付の研究レビュー論文におい
て、これらの様式と同等程度に詳しく整理されている場合は、記載を省略することが
できる。
)
注3 各種別紙様式又はその他の適切な様式を用いて記載(別紙様式(Ⅴ)-4において、こ
れらの様式と同等程度に詳しく整理されている場合は、記載を省略することができ
る。
)
別紙様式(Ⅴ)-4
表示しようとする機能性に関する説明資料(研究レビュー)
標題:大麦 β-グルカンが食後血糖値に及ぼす効果についての研究レビュー
商品名:大麦生活
大麦ごはん
和風だし仕立て
機能性関与成分名:大麦 β‐グルカン
表示しようとする機能性:本品には大麦 β-グルカン(食物繊維)が含まれます。大
麦 β-グルカンには糖質の吸収を抑える、血中コレステロールが高めの方の血中
コレステロールを低下させる、おなかの調子を整える機能があることが報告さ
れています。
作成日:2015 年 4 月 23 日
届出者名:大塚製薬株式会社
抄 録
目的 大麦に含まれる食物繊維素材である大麦 β-グルカンは、欧州や米国な
どで血糖値の上昇抑制作用が認められている。しかし、大麦 β-グルカンの食
後血糖値に対する効果に関する研究レビューは確認できなかったことから、本
成分の食後血糖値に対する効果を既存の文献から定性的に評価した。また、日
本人での 1 日当たりの大麦 β-グルカンの摂取目安量についても検討を行った。
方法 PubMed、JDreamⅡのデータベースから大麦および β-グルカンに関
する論文を検索し、さらにヒト介入試験に関するキーワード検索で絞込みを行
い、論文を集めた。また FDA や EFSA の報告書から参考文献を集めた。調査
対象とした論文からは試験デザイン、対象者属性、効果などのデータを抽出し、
論文の適格性を評価するとともに、大麦 β-グルカンの食後血糖値に関する機
能について定性的な評価を行い、1 日当たりの摂取量も検討した。
結果 調査対象とした論文は、食後血糖値について 11 報中 7 報で効果が認め
られた。日本人を対象とした試験で最も有効摂取量が少なかったものは、大麦
β-グルカンとして 2.5g/日であった。
結論 研究レビューの結果、評価対象機能に対して大麦 β-グルカン摂取によ
る肯定的な結果が認められた。これらの結果に基づいて、日本人では大麦 β-
グルカンを、一食当たり 3g 以上摂取することで、食後血糖値の上昇抑制効果
が期待できると結論付けた。
はじめに
項目 3:論拠
大麦 β-グルカンは食経験の長い大麦に含まれた食物繊維素材である。その構造
は、β-1,3 グルカンと β-1,4 グルカンが直鎖上に繋がっている(図 1)。構造の違
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別紙様式(Ⅴ)-4
いから、酵母やキノコ由来の β-グルカンとは異なる機能が報告されている。大
麦 β-グルカンの機能は血中コレステロールの正常化、血糖値上昇抑制、大腸内
発酵促進等多岐に渡り報告されており、これらの機能に基づく健康強調表示が
海外で認められている。米国では血中コレステロール低下による冠状動脈心疾
患のリスク低減、EU では血中コレステロール低下による冠状動脈心疾患のリス
ク低減だけでなく排便促進効果も認められている。さらに EU において、糖質
30g あたり 4g 以上摂取で食後血糖値の上昇抑制が認められている(表 1)。し
かし、大麦 β-グルカンの食後血糖値に対する効果に関する研究レビューは確認
できなかったことから、大麦 β-グルカンを摂取することで食後血糖値の上昇抑
制が認められるかどうかを、既存の文献から定性的に評価した。また、日本人
での 1 日当たりの摂取量についても検討を行った。
表1各国の大麦 β-グルカンに関するヘルスクレームの現状
効果
有効な β-グルカン量
認められている地域
食後の血糖値の上昇を抑える
1 食中の糖質 30 g 当たり 4 g 以
上
欧州(EU)
排便促進効果
100 g 当たり 6 g 以上の食物繊維
を含み、β-グルカンとして 1 日
3 g 以上
欧州(EU)
心疾患のリスクを下げる
1 日当たり 3 g 以上
血中コレステロールを下げる
1 日当たり 3 g 以上。1 食当たり
少なくとも 1 g 以上を含む
※1
米国、カナダ、欧州(EU)
オーストラリア・ニュージーランド
欧州(EU)
※1 米国では 1 食あたり少なくとも 0.75 g 以上、欧州、カナダでは 1 食あたり少なくとも 1 g 以上を含む
項目 4:目的
<リサーチクエスチョン>
大麦 β-グルカンを摂取することで、食後血糖値の上昇抑制効果が認められる
か?
対象(P)
:疾病に罹患していない者
介入(I)
:大麦 β-グルカンの経口摂取
比較(C)
:プラセボの経口摂取
アウトカム(O)
:食後血糖値
研究デザイン(S) :ランダム化比較試験(RCT)
方法
項目 5:プロトコールと登録
本研究レビューは、平成 24 年度「食品の機能性評価事業」結果報告(公益財
団法人 日本健康・栄養食品協会)の手法を参考に、新たに文献検索を実施した。
プロトコールの登録は行っていない。
項目 6:適格基準
・研究特性:項目 4 に示した PICOS を満たす論文を研究レビューの対象とし
た。
・報告特性:英語および日本語の論文を対象とした。大麦 β-グルカンの効果
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別紙様式(Ⅴ)-4
を正確に評価するため、検索対象期間の特定は行わず、項目 7 のデータベー
スに登録されている全期間を対象とした。
項目 7:情報源
情報源のデータベースとして、PubMed および JDreamⅡを用いた(検索日
2012/9/27、2014/12/20)。更に、大麦 β-グルカンは EFSA および FDA におい
ても評価されているため、評価書などで引用されている論文の調査も行った。
項目 8:検索
大麦 β-グルカンは EFSA および FDA においても評価されているため、評価
書などで引用されている論文の調査も行った。また、基原材料を大麦 β-グルカ
ンに特化して検索するため、PubMed では、検索式を「beta glucan OR β-glucan
AND barley」とし、その後、
「Meta-Analysis」
「Clinical Trial」
「RCT」
「Review」
「Systematic Reviews」「Other Animals」
「In Vitro」についても検索した。
JDreamⅡでは、「beta glucan」で検索し、その後「大麦」と「メタ分析」「ヒ
ト試験、ヒト臨床」
「RCT 試験」
「Cohort」
「Case Control」
「Review」
「Systematic
Reviews」
「Other Animals」
「In Vitro」を掛け合わせて検索した。
(詳細な検索
式は別添 1 参照)。
項目 9:研究の選択、項目 10:データの収集プロセス
上記検索結果(項目 8)から、重複した論文、ヒト介入試験でヒットしたが動物
試験であったもの、総説、安全性論文、対象外の機能についての論文を除外し
た(データの収集プロセスは別添 2-1 参照)。
項目 11:データ項目
データは対象機能、査読の有無、試験対象(ヒト、動物、in vitro)
、研究デ
ザイン、効果(有意差)の有無、評価項目、情報源(PubMed、JDreamⅡ、そ
の他)、利益相反(COI)に関する記載、タイトル、著者、実施機関、雑誌名・
巻号・ページ、研究目的、対象者、被験者数、試験品の詳細、摂取形態、摂取
方法、一日摂取量、摂取期間、結果および有害事象の情報を抽出した。論文の
適格性については査読の有無、研究デザイン(ランダム割り付け、割り付けの
隠匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計解析(例数
減少、選択的解析)によるバイアスリスク、利益相反(COI)の記載に応じて、
論文の採点を行い、適格性を QL1 から QL4 の 4 段階で評価し、QL4 は除外し
た。サブグループによる層別解析によって効果ありと示された論文に関しては
判定保留と評価した。
項目 12:個々の研究のバイアスリスク
個々の研究におけるバイアスリスクは、研究デザイン(ランダム割り付け、
割り付けの隠匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計
解析(例数減少、選択的解析)によるバイアスリスクについて評価した。
項目 13:要約尺度、項目 14:結果の統合、項目 16:追加的解析
メタアナリシスを実施しなかったため、要約尺度、結果の統合、追加的解析
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別紙様式(Ⅴ)-4
については対応していない。
項目 15:全研究のバイアスリスク
全研究のバイアスリスクについては、出版バイアスについて検討した。
結果
項目 17:研究の選択
食後血糖値の上昇抑制:
検索および絞込みの結果、本文を入手したヒト介入試験の論文を全部で 28 報
に絞り込み、最終的に除外した論文は 17 報であった。被験者の BMI が 30kg/m2
以上のため除外した論文は 5 報、被験者が糖尿病患者であったため除外した論
文は 1 報、被験者の中性脂肪値が 150mg/dL 以上のため除外した論文は 1 報、
LDL-コレステロール値が 160mg/dL 以上のため除外した論文は 1 報、対照被験
物が不適切であったため除外した論文が 6 報、無作為化を行っていないため除
外した論文は 1 報、食後血糖値を検討していなかったため除外した論文は 1 報、
観察研究のため除外した論文が 1 報であった。また、動物試験、in vitro 試験の
ため除外した論文がそれぞれ 1 報であった(別添 2-1)。
介入試験は全て疾病に罹患していない者を対象とした研究であり、11 報中 7
報が効果あり、1 報が判定保留、3 報が効果なしであった。文献番号 B-H-12 は
食料と飲料の違いで効果の有無が分かれたため判定保留とした(表 2)。文献番号
B-H-04 は主要解析で効果を認めなかったことから、また、文献番号 B-H-16 は
全体の血糖値 AUC や 2 時点以上の食後血糖値で有意な差を認めなかったことか
ら、効果なしとした。(表 3)
表 2 食後血糖値の上昇抑制作用関係の論文 11 報について、質(QL)別の効果の有無の数
ヒト介入試験
効果あり
判定保留
効果なし
負の効果あり
7報
1報
3報
0報
合計
RCT
総計:11 報
QL1
3報
QL2
4報
RCT 以外
RCT
1報
RCT 以外
RCT
RCT 以外
RCT
RCT 以外
3報
QL3
作用機序、ヒト試験で確認された効果、食経験情報から推定される機能の確認・補強ができたもの
病者 ヒト試験
: 8報
その他 ヒト試験 :
7報
動物試験 : 1 報
in vitro 試験 : 1 報
項目 18:研究の特性
データの抽出は、項目 11 に示したデータ項目について行った(別添 3 参照)。
なお、調査対象とした論文 11 報であり、対象者は主に 20~50 歳代の健康な男
女であった。食後血糖値の上昇抑制に対する効果が認められたのは、11 報中 7
4 / 20
別紙様式(Ⅴ)-4
報であった。いずれの研究論文も、大麦 β-グルカンを 1 回食べた後の血糖値の
変動に対する効果を調べており、大麦 β-グルカンの摂取量は 2.5~23.4g であっ
た(表 3)。
表 3 ヒト介入試験の有効性と 1 日摂取量
適格
1 日摂取量
有効性
文献番号
性
実施国
対象者
効果あり
B-H-01
QL1
3.6g
イギリス
健常者
B-H-08
QL1
10.0g
イギリス
健常者
B-H-09
QL1
4.8g
イギリス
健常者
B-H-11
QL2
2.5g, 23.4g
スウェーデン
健常者
B-H-13
QL2
3.5g
イタリア
健常者
B-H-20
QL2
4.9g
イタリア
健常者
B-H-25
QL2
2.9g
スウェーデン
健常者
判定保留
B-H-12
QL1
6.3g
ニュージーラン
ド
健常者
効果なし
B-H-04
QL1
1.1g
日本
健常者
B-H-07
QL1
3.4g, 7.0g
イギリス
健常者
B-H-16
QL1
0.3g, 1.0g
日本
健常者
項目 19:研究内のバイアスリスク
選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評価者)、症例減少バイ
アスについて評価した結果、「低」もしくは十分な記載がなく「不明」であり、
明らかに高いバイアスリスクが認められた論文はなかった。
項目 20:個別の研究の結果
判定保留を除いた 10 報中 7 報で肯定的な結果が得られていることから、大麦
β-グルカンに食後血糖値の上昇抑制作用があることが考えられた(別紙 6 参照)
。
項目 21:結果の統合、項目 23:追加的解析
メタアナリシスを実施しなかったため、結果の統合および追加的解析は対応
していない。
項目 22:全研究のバイアスリスク
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については
否定できないと考えられた。
考察
項目 24:エビデンスの要約
得られた論文は 1 次スクリーニングで 66 報、最終調査対象で 11 報であっ
た。その 11 報は、効果ありが 7 報、判定保留が 1 報、効果なしが 3 報であった。
効果なしの論文は β-グルカンの量が少ないあるいは対照群で血糖値上昇が低か
ったため効果を見出すことが難しかったと考えられる。また、文献番号 B-H-04
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別紙様式(Ⅴ)-4
および B-H-16 は、β-グルカンの摂取量が 1.1g 以下と少なかったことが影響し
たと考えられる。しかしながら、文献番号 B-H-04 において、層別解析を行っ
た結果、β-グルカン(1.0g)群の血糖値 AUC は対照群に比べ低値を示す傾向が
あり(p < 0.1)、最高血中濃度を示す 60 分値においても有意に低値を示した(p
< 0.05)。また、B-H-16 において、全体の血糖値 AUC(0 から 120 分間)で有
意な差を認めなかったが、β-グルカン群の 60 分間の血糖値 AUC は対照群に比
べ有意に低値を示し(p < 0.05)、最高血中濃度を示す 30 分値においても有意に
低値を示した(p < 0.05)。これらの結果は、β-グルカンの摂取量が 1.1g 以下に
おいても効果を示す可能性を示唆していることが考えられる。
各論文の大麦 β-グルカンの形態は様々で、大麦そのもの、乾燥工程で濃縮し
たものや水抽出で濃縮したものを用い、パン、スパゲティーやクラッカーにし
たもので検討している。大麦そのものを調理した食品を用いた 2 報(文献番号
B-H-11、B-H-25)は、β-グルカンがそれぞれ 2.5g および 2.9g で食後血糖値の
上昇抑制作用を 3.0g 以下でも有効性を認めている。また、大麦あるいはオーツ
麦の β-グルカンの食後血糖値の上昇抑制作用に対する必要量を検討した報告に
おいて、大麦あるいはオーツ麦そのものを調理した食品であれば、1 食あたり βグルカンが 3g 以上で十分に効果を示すことを示唆する結果を得ている。これら
のことから、大麦そのものを用いた食品であれば、1 食あたり β-グルカンを 3g
以上摂取することで食後血糖値の上昇抑制作用が期待できるものと考えられた。
一方、乾燥工程で濃縮したものや水抽出で濃縮したものを用いた 5 報(文献番号
B-H-01、B-H-08、B-H-09、B-H-13、B-H-20)において最も有効量が少なかっ
た研究は 3.5g であった。また、既述した通り、EU において糖質 30g あたり
4g 以上摂取で食後血糖値の上昇抑制のヘルスクレームが認められている。従っ
て、乾燥工程で濃縮したものや水抽出で濃縮した β-グルカンについては、糖質
30g あたり 4g 以上摂取で食後血糖値の上昇抑制作用が期待できるものと考え
られた。
本研究では、これらの文献の情報からは、β-グルカンの最小有効量を明らか
することはできなかった。しかしながら、大麦そのものを調理した食品におい
ては、β-グルカン 2.5 g でも食後血糖値の上昇抑制作用が認められていること、
また、β-グルカンの食後血糖値の上昇抑制作用に対する必要量を検討した報告
で、大麦そのものを調理した食品であれば、1 食あたり β-グルカンが 3g 以上で
十分に効果を示唆する結果を得ていることから(Tosh SM. Eur J Clin Nutr.
2013;67(4):310-7.)、1 食あたり 3g 以上で食後血糖値の上昇抑制作用が期待で
きると結論付けた。一方、乾燥工程で濃縮したものや水抽出で濃縮したものを
用いた β-グルカンにおいては、3.5g でも食後血糖値の上昇抑制作用が認められ
ていること、また、糖質 30g あたり 4g 以上摂取でヘルスクレームが認められ
ていることから、糖質 30g あたり 4g 以上摂取で食後血糖値の上昇抑制効果が
期待できると結論付けた。
項目 25:限界
本レビューの限界として、糖尿病患者などの病者を対象とした報告や大麦食
品の対照被験物をグルコースとした報告などが本調査対象から除外されたため
に調査対象機能に関する論文報告数が少ないこと、さらに、個々の研究や全研
究のバイアスリスクが完全に否定できないことが挙げられる。
6 / 20
別紙様式(Ⅴ)-4
項目 26:結論
研究レビューの結果、評価対象機能に対して大麦 β-グルカン摂取による肯定
的な結果が認められた。これらの結果に基づいて、日本人では大麦 β-グルカン
を一食当たり 3g 以上摂取することで、食後血糖値の上昇抑制効果が期待できる
と結論付けた。
スポンサー・共同スポンサー及び利益相反に関して申告すべき事項
本報告は大麦食品推進協議会の主宰で行った。外部からの資金提供はない。
各レビューワーの役割
研究代表者:メイン・池上幸江(大妻女子大学名誉教授)、サブ・鎌田直(群栄
化学工業)
論文のスクリーニング:鎌田直(群栄化学工業(株))、小林敏樹((株)はくばく)、
椿和文((株)ADEKA)
論文のデータ抽出・要約:淡嶋恭子、板垣洋、湯浅麻奈美(アサヒグループホ
ールディングス(株))、大門哲士(大塚食品(株))、池永武(大塚製薬(株))、池上
幸江、青江誠一郎(大妻女子大学)、青木隆、小林容子((株)大麦工房ロア)、鎌
田直(群栄化学工業(株))、高橋進(サッポロビール(株))、笹岡歩(昭和産業(株))、
伴野公彦(豊橋糧食工業(株))、望月哲也(永倉精麦(株))、内松大輔、小林敏樹、
松岡翼((株)はくばく)、久下高生、椿和文((株)ADEKA)
抄録作成:池永 武(大塚製薬(株))、松岡翼((株)はくばく)
PRISMA 声明チェックリスト(2009 年)の準拠《いずれかにチェックを入れる》
■ おおむね準拠している。
☐ あまり準拠できていない項目もある。
(食品表示基準の施行後1年を超えない
日までに、PRISMA 声明チェックリストに準拠した資料との差し替えが必要)
表示しようとする機能性に関する説明資料(研究レビュー)
標題:大麦 β-グルカンが血中コレステロール値に及ぼす効果についての研究レ
ビュー
商品名:大麦生活
大麦ごはん
和風だし仕立て
機能性関与成分名:大麦 β‐グルカン
表示しようとする機能性:本品には大麦 β-グルカン(食物繊維)が含まれます。大
麦 β-グルカンには糖質の吸収を抑える、血中コレステロールが高めの方の血中
コレステロールを低下させる、おなかの調子を整える機能があることが報告さ
れています。
作成日:2015 年 4 月 23 日
7 / 20
別紙様式(Ⅴ)-4
届出者名:大塚製薬株式会社
抄 録
目的 大麦に含まれる食物繊維素材である大麦 β-グルカンは、欧州や米国な
どで血中コレステロールの低下作用が認められている。しかし、大麦 β-グル
カンの血中コレステロールの低下作用に関する研究レビューは確認できなか
ったことから、大麦 β-グルカンを摂取することで、軽症域の高コレステロー
ル血症の対象者の血中コレステロール値の低下効果が認められるかどうかを、
既存の文献から定性的に評価した。また、日本人での 1 日当たりの大麦 β-グ
ルカンの摂取目安量についても検討を行った。
方法 PubMed、JDreamⅡのデータベースから大麦および β-グルカンに関
する論文を検索し、さらにヒト介入試験に関するキーワード検索で絞込みを行
い、論文を集めた。また FDA や EFSA の報告書から参考文献を集めた。調査
対象とした論文からは試験デザイン、対象者属性、効果などのデータを抽出し、
論文の適格性を評価するとともに、大麦 β-グルカンの血中コレステロール値
に関する機能について定性的な評価を行い、1 日当たりの摂取量も検討した。
結果 調査対象とした論文は、血中コレステロールについて 10 報中 7 報で効
果が認められた。日本人を対象とした試験で最も有効摂取量が少なかったもの
は、大麦 β-グルカンとして 2.8g/日であった。
結論 研究レビューの結果、評価対象機能に対して大麦 β-グルカン摂取によ
る肯定的な結果が認められた。これらの結果に基づいて、日本人では大麦 β-
グルカンを、1 日 3g 以上摂取することで、血中コレステロールの低下効果が
期待できると結論付けた。
はじめに
項目 3:論拠
大麦 β-グルカンの機能は血中コレステロールの低下、血糖値上昇抑制、大腸
内発酵促進等多岐に渡り報告されており、これらの機能に基づく健康強調表示
が海外で認められている。米国では血中コレステロール低下による冠状動脈心
疾患のリスク低減、EU では血中コレステロール低下による冠状動脈心疾患のリ
スク低減だけでなく排便促進効果も認められている。しかし、大麦 β-グルカン
の血中コレステロールの低下作用に関する研究レビューは確認できなかったこ
とから、大麦 β-グルカンを摂取することで軽症域の高コレステロール血症の対
象者の血中コレステロール値の低下効果が認められるかどうかを既存の文献か
ら定性的に評価した。また、日本人での 1 日当たりの摂取量についても検討を
行った。
項目 4:目的
<リサーチクエスチョン>
8 / 20
別紙様式(Ⅴ)-4
大麦 β-グルカンを摂取することで、血中コレステロールが高めの方の血中コ
レステロール値の低下が認められるか?
対象(P)
:疾病に罹患していない者、もしくは血中コレステロー
ルに異常が認められない者(LDL-コレステロールの
平均値が 160 mg/dL 未満)
介入(I)
:大麦 β-グルカンの経口摂取
比較(C)
:プラセボの経口摂取
アウトカム(O)
:血中コレステロール値
研究デザイン(S)
:ランダム化比較試験(RCT)
方法
項目 5:プロトコールと登録
本研究レビューは、平成 24 年度「食品の機能性評価事業」結果報告(公益財
団法人 日本健康・栄養食品協会)の手法を参考に、新たに文献検索を実施した。
プロトコールの登録は行っていない。
項目 6:適格基準
・研究特性:項目 4 に示した PICOS を満たす論文を研究レビューの対象とし
た。
・報告特性:英語および日本語の論文を対象とした。大麦 β-グルカンの効果
を正確に評価するため、検索対象期間の特定は行わず、項目 7 のデータベー
スに登録されている全期間を対象とした。
項目 7:情報源
情報源のデータベースとして、PubMed および JDreamⅡを用いた(検索日
2012/9/27、2014/12/20)。更に、大麦 β-グルカンは EFSA および FDA におい
ても評価されているため、評価書などで引用されている論文の調査も行った。
項目 8:検索
大麦 β-グルカンは EFSA および FDA においても評価されているため、評価
書などで引用されている論文の調査も行った。また、基原材料を大麦 β-グルカ
ンに特化して検索するため、PubMed では、検索式を「beta glucan OR β-glucan
AND barley」とし、その後、
「Meta-Analysis」
「Clinical Trial」
「RCT」
「Review」
「Systematic Reviews」「Other Animals」
「In Vitro」についても検索した。
JDreamⅡでは、「beta glucan」で検索し、その後「大麦」と「メタ分析」「ヒ
ト試験、ヒト臨床」
「RCT 試験」
「Cohort」
「Case Control」
「Review」
「Systematic
Reviews」
「Other Animals」
「In Vitro」を掛け合わせて検索した。
(詳細な検索
式は別添 1 参照)。
項目 9:研究の選択、項目 10:データの収集プロセス
上記検索結果(項目 8)から、重複した論文、ヒト介入試験でヒットしたが動物
試験であったもの、総説、安全性論文、対象外の機能についての論文を除外し
た(データの収集プロセスは別添 2-2 参照)。
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別紙様式(Ⅴ)-4
項目 11:データ項目
データは対象機能、査読の有無、試験対象(ヒト、動物、in vitro)
、研究デ
ザイン、効果(有意差)の有無、評価項目、情報源(PubMed、JDreamⅡ、そ
の他)、利益相反(COI)に関する記載、タイトル、著者、実施機関、雑誌名・
巻号・ページ、研究目的、対象者、被験者数、試験品の詳細、摂取形態、摂取
方法、一日摂取量、摂取期間、結果および有害事象の情報を抽出した。論文の
適格性については査読の有無、研究デザイン(ランダム割り付け、割り付けの
隠匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計解析(例数
減少、選択的解析)によるバイアスリスク、利益相反(COI)の記載に応じて、
論文の採点を行い、適格性を QL1 から QL4 の 4 段階で評価し、QL4 は除外し
た。サブグループによる層別解析によって効果ありと示された論文に関しては
判定保留と評価した。
項目 12:個々の研究のバイアスリスク
個々の研究におけるバイアスリスクは、研究デザイン(ランダム割り付け、
割り付けの隠匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計
解析(例数減少、選択的解析)によるバイアスリスクについて評価した。
項目 13:要約尺度、項目 14:結果の統合、項目 16:追加的解析
メタアナリシスを実施しなかったため、要約尺度、結果の統合、追加的解析
については対応していない。
項目 15:全研究のバイアスリスク
全研究のバイアスリスクについては、出版バイアスについて検討した。
結果
項目 17:研究の選択
血中コレステロールの正常化:
検索および絞込みの結果、本文を入手したヒト介入試験の論文は全部で 17 報
に絞り込まれた(別添 2-2)。介入試験のうち被験者が健常者、境界域および軽
症者(LDL-コレステロールの平均値が 160 mg/dL 未満)を対象とした研究は
10 報であった(表 1)
。試験の結果、軽症者での研究では 5 報中 4 報で効果あり
(1 報は判定保留)、境界域の対象者では 2 報ともに効果があり、健常者では 3
報中 1 報で効果が認められた(表 2)。1 報(文献番号 A-H-02)は、大麦 β-グ
ルカンの分子量の違いにより、効果の有無が分かれたため判定保留とした。効
果なしとした 1 報(文献番号 A-H-01)は、被験者の LDL-コレステロール値が
92±8 mg/dL の健常者を対象とした試験であり、オーツ麦と大麦を摂取した結果、
オーツ麦ではベースラインと比較して有意な低下が認められたが(p<0.05)
、大
麦では変化が確認できなかった。効果なしとしたもう 1 報(文献番号 A-H-01)
では、健常者と高コレステロールの被験者で試験を行い、高コレステロールの
被験者では LDL-コレステロールの有意な低下が認められ、健常者では変化が認
められなかった。
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別紙様式(Ⅴ)-4
表 1 血中コレステロール関係の論文 10 報について、適格性(QL)別の効果の有無の数
ヒト介入試験
効果あり
判定保留
効果なし
負の効果あり
7報
1報
2報
0報
合計
RCT
総計:10 報
QL1
4報
QL2
3報
RCT
RCT 以
外
RCT 以
外
1報
RCT
RCT 以
外
RCT
RCT 以外
1報
QL3
1報
作用機序、ヒト試験で確認された効果、食経験情報から推定される機能の確認・補強ができたもの
対象者の LDL-コレステロールが 160 mg 以上のヒト試験 : 効果あり 4 報(効果なし 2 報)
(効果ありのうち 1 報は健常者でも試験を行っており、効果なしの 1 報としても数えている)
その他 ヒト試験 : 2 報
動物試験 : 2 報
in vitro 試験 : 1 報
表 2 ヒト介入試験の有効性と LDL-コレステロール値
対象者
LDL- コ レ ス テ ロ ー
ル値
健常者
119 mg/dL 以下
境界域
120-139 mg/dL
軽症者
140-159 mg/dL
病者
160 mg/dL 以上
1報
2報
4報
4報
効果あり
1報
判定保留
2報
効果なし
2報
項目 18:研究の特性
評価対象として採用した研究論文は 10 報であり、対象者は 18~75 歳の男女
であった。なお、対象者には LDL-コレステロールが正常な人と高めの人の両方
が含まれていた。LDL-コレステロール、もしくは LDL-コレステロールと総コ
レステロールの両方に対する効果が認められたのは、10 報中 7 報であった。
1 日あたり 2.8~12.3g の大麦 β-グルカンを 4~12 週間継続的に摂取すること
により、その効果が認められた(表 3)。
表 3 ヒト介入試験の有効性と 1 日摂取量
有効性
文献番号
適格性
効果あり
A-H-03
QL1
A-H-04
QL1
A-H-12
QL1
A-H-06
QL1
A-H-10
1 日摂取量
実施国
対象者
7.0 g
日本
軽症者
3.0 g, 5.0 g
米国
軽症者
12.3 g
米国
境界域
3.0 g, 6.0 g
米国
軽症者
QL2
3.0 g, 6.0 g
米国
軽症者
A-H-16
QL2
2.8 g
日本
境界域
A-H-14
QL2
4.9 g
日本
健常者
判定保留
A-H-02
QL1
6.0 g
米国
軽症者
効果なし
A-H-01
QL1
3.3 g
デンマーク
健常者
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別紙様式(Ⅴ)-4
A-H-09
QL3
2.8 g
日本
健常者
項目 19:研究内のバイアスリスク
選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評価者)、症例減少バイ
アスについて評価した結果、「低」もしくは十分な記載がなく「不明」であり、
明らかに高いバイアスリスクが認められた論文はなかった。
項目 20:個別の研究の結果
判定保留を除いた 9 報中 7 報で肯定的な結果が得られていることから、大麦 β
-グルカンに血中コレステロール低下作用があることが考えられた(別紙 6 参
照)。
項目 21:結果の統合、項目 23:追加的解析
メタアナリシスを実施しなかったため、結果の統合および追加的解析は対応
していない。
項目 22:全研究のバイアスリスク
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については
否定できないと考えられた。
考察
項目 24:エビデンスの要約
得られた論文は 1 次スクリーニングで 66 報、最終調査対象で 10 報であった。
調査対象とした 10 報は、効果ありが 7 報、判定保留が 1 報、効果なしが 2 報で
あった。効果なしの論文は健常者で試験を行ったため効果がなかったものと考
えられた。一方で、境界域や軽症者を対象とした試験では 7 報中、6 報で効果
あり、1 報で判定保留であった。日本人を対象とした試験の中で最も有効摂取量
が少なかった研究は大麦 β-グルカンとして 1 日当たり 2.8 g であった。また、
判定保留とした理由は分子量の違いにより効果が異なったためであった。
効果が認められなかった 2 報(文献番号 A-H-01, A-H-09)は共通して健常者
を対象とした研究であるが、そもそも、血中コレステロール値が正常域にある
健常者では血中コレステロールの低下は求められていない。また、A-H-09 では
健常者では血中コレステロールの変化は認められなかったものの、血中コレス
テロールが高めの被験者では有意な低下が認められており、これらの結果をま
とめた総合考察で大麦 β-グルカンを摂取することにより、血中コレステロール
高めのヒトの正常化が期待されると報告している。このことから、大麦 β-グル
カンには血中コレステロールが高めのヒトの血中コレステロール低下作用があ
ると考えられる。
既述した通り、海外では大麦 β-グルカンの血中コレステロール低下あるいは
心疾患のリスク低減についてはヘルスクレームが認められており、1 日あたりの
必要摂取量は β-グルカンとして 3.0 g 以上である。日本人を対象に行った臨床
試験のうち、最も有効摂取量が少なかった研究は A-H-16 であり、その摂取量
は大麦 β-グルカンとして 2.8 g であった。この研究は主要評価項目で腹囲および
内臓脂肪面積を評価しており、副次的に血中コレステロールの濃度を評価して
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別紙様式(Ⅴ)-4
いるが、軽症域の被験者に対して、二元配置分散分析を行った結果、大麦食摂
取群は LDL-コレステロールの変化量で有意な上昇抑制効果が得られている。以
上のことから、血中コレステロール値の低下については、日本人でも 1 日当た
り、3.0 g 以上摂取することで効果が期待できる。
各主要論文で用いた大麦 β-グルカンの形態は様々で、大麦を粉砕し、パンや
麺に加工したり(文献番号 A-H-12, A-H-06, A-H-09)、濃縮物や濃縮液を用いて
いる(文献番号 A-H-01, A-H-02, A-H-04)。また、国内で行われた試験は、4 報
あり、主に米に混ぜて摂取させている(文献番号 A-H-14, A-H-03, A-H-09,
A-H-16)。濃縮物や抽出物を使用した研究の中で、効果が認められなかった 1
報(文献番号 A-H-01)は、既述した通り、試験対象者の LDL-コレステロール
が正常値(98±11 mg/dL)であったため効果が認められなかったと考えられる。
一方で、濃縮物や濃縮液を用いた試験においては判定保留とした A-H-02 では、
大麦 β-グルカンの分子量によって効果が異なっており、低分子 β-グルカン
(MW 62,000)では摂取前後で有意な低下が認められたのに対し(p<0.05)、
高分子 β-グルカン(MW 139,000)では変化がなかった。しかし、この研究で
はプラセボ群との比較がなく摂取前後での比較となっていること、被験者が軽
症者であったことから、高分子 β-グルカンの効果がなかったのではなく、LDLコレステロール値の上昇を抑制していた可能性も否定できない。また、LDL-コ
レステロールの変化量も低分子 β-グルカンで+1.6 mg/dL、高分子 β-グルカ
ンで-5.4 mg/dL であり、その変化量の差は有意ではない。一方で A-H-04 では
高分子 β-グルカン(1000 kDa)と低分子 β-グルカン(50-400 kDa)をそれ
ぞれ 3 g および 5 g 摂取させた結果、プラセボ群と比較してすべての試験群で
LDL-コレステロールの低下が認められている。以上のことから β-グルカンは
抽出物であっても効果が認められ、その効果は分子量の違いにかかわらず期待
できるものと考えられた。次にパンや麺、麦ご飯として摂取した試験では、健
常者を対象とした 1 報(文献番号 A-H-09)を除く全ての試験で有効性が認めら
れており、加熱や調理方法の違い、粉砕の有無に関わらず効果が認められるも
のと考えられた。
本研究では、これらの文献から得られた情報からは、大麦 β-グルカンの有効
最少量は明らかにはできなかった。しかしながら、日本人での試験で 2.8 g でも、
血中コレステロールの低減効果が認められ、海外で認められている 1 日あたり 3
g 以上の摂取で効果が期待できることが確認できた。
各研究の利益相反(COI)に関する情報では、効果ありの 7 報のうち 4 報で
被験物質の提供が記載されていた。さらにそのうちの 2 報では Intra mural
agricultural research fund からの資金援助を受けていた。しかし、試験設計に
食品メーカーなどが関与している記載はなかった。また、日本人を対象とした
研究のうち 2 報は食品メーカーによる研究報告であった。
項目 25:限界
本レビューの限界として、血中コレステロール値の低下に関する論文の多く
が、高コレステロールの被験者を対象としており、本調査対象から除外された
ため調査対象機能に関する論文報告数が少ないこと、さらに、個々の研究や全
研究のバイアスリスクが完全に否定できないことが挙げられる。
13 / 20
別紙様式(Ⅴ)-4
項目 26:結論
研究レビューの結果、評価対象機能に対して大麦 β-グルカン摂取による肯定的
な結果が認められた。これらの結果に基づいて、日本人では大麦 β-グルカンを
一日当たり 3g 以上摂取することで、血中コレステロールが高めの方への血中コ
レステロールの低下作用が期待できると結論付けた。
スポンサー・共同スポンサー及び利益相反に関して申告すべき事項
本報告は大麦食品推進協議会の主宰で行った。外部からの資金提供はない。
各レビューワーの役割
研究代表者:メイン・池上幸江(大妻女子大学名誉教授)、サブ・鎌田直(群栄
化学工業)
論文のスクリーニング:鎌田直(群栄化学工業(株))、小林敏樹((株)はくばく)、
椿和文((株)ADEKA)
論文のデータ抽出・要約:淡嶋恭子、板垣洋、湯浅麻奈美(アサヒグループホ
ールディングス(株))、大門哲士(大塚食品(株))、池永武(大塚製薬(株))、池上
幸江、青江誠一郎(大妻女子大学)、青木隆、小林容子((株)大麦工房ロア)、鎌
田直(群栄化学工業(株))、高橋進(サッポロビール(株))、笹岡歩(昭和産業(株))、
伴野公彦(豊橋糧食工業(株))、望月哲也(永倉精麦(株))、内松大輔、小林敏樹、
松岡翼((株)はくばく)、久下高生、椿和文((株)ADEKA)
抄録作成:池永 武(大塚製薬(株))、松岡翼((株)はくばく)
PRISMA 声明チェックリスト(2009 年)の準拠《いずれかにチェックを入れる》
■ おおむね準拠している。
☐ あまり準拠できていない項目もある。
(食品表示基準の施行後1年を超えない
日までに、PRISMA 声明チェックリストに準拠した資料との差し替えが必要)
表示しようとする機能性に関する説明資料(研究レビュー)
標題:大麦 β-グルカンが腸内環境に及ぼす効果についての研究レビュー
商品名:大麦生活
大麦ごはん
和風だし仕立て
機能性関与成分名:大麦 β‐グルカン
表示しようとする機能性:本品には大麦 β-グルカン(食物繊維)が含まれます。大
麦 β-グルカンには糖質の吸収を抑える、血中コレステロールが高めの方の血中
コレステロールを低下させる、おなかの調子を整える機能があることが報告さ
れています。
作成日:2015 年 4 月 23 日
届出者名:大塚製薬株式会社
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別紙様式(Ⅴ)-4
抄 録
目的 大麦 β-グルカンは食経験の長い大麦に含まれた、食物繊維素材であ
る。その機能については国内外で多数の報告があり、欧州や米国などでは血中
コレステロールの低下や血糖値の上昇抑制についてヘルスクレームが認めら
れている。一方、食物繊維素材には腸内環境を改善する効果が多く報告されて
いるものの、大麦 β-グルカンを用いた研究は少ない。そこで本報では、大麦
β-グルカンの腸内環境に対する効果を、既存文献から定性的に評価した。ま
た、日本人での 1 日当たりの大麦 β-グルカンの摂取目安量についても検討を
行った。
方法 PubMed、JDreamⅡのデータベースから大麦および β-グルカンに関
する論文を検索し、さらにヒト介入試験に関するキーワード検索で絞込みを行
い、論文を集めた。また FDA や EFSA の報告書から参考文献を集めた。調査
対象とした論文からは試験デザイン、対象者属性、効果などのデータを抽出し、
論文の適格性を評価するとともに、大麦 β-グルカンの腸内環境に関する機能
について定性的な評価を行い、1 日当たりの摂取量も検討した。
結果 調査対象とした論文は、腸内環境について 4 報中 3 報で効果が認めら
れた。日本人を対象とした試験で最も有効摂取量が少なかったものは、大麦 βグルカンとして 2.6g/日であった。
結論 研究レビューの結果、評価対象機能に対して大麦 β-グルカン摂取によ
る肯定的な結果が認められた。これらの結果に基づいて、日本人では大麦 β-
グルカンを、一食当たり 3g 以上摂取することで、腸内環境の改善効果が期待
できると結論付けた。
はじめに
項目 3:論拠
大麦 β-グルカンの機能は血糖値上昇抑制、血中コレステロールの正常化、大
腸内発酵促進など多岐に渡り報告されており、これらの機能に基づく健康強調
表示が海外で認められている。米国およびカナダでは冠状動脈心疾患のリスク
低減が認められており、EU では血中コレステロールだけでなく、血糖値上昇抑
制や排便促進効果も認められている。
食物繊維の研究においては、腸内環境改善効果が注目されており、腸管内に
おいてオリゴ糖や水溶性食物繊維がビフィズス菌等の腸内細菌に選択的に資化
されることで、腸内菌叢のバランスを改善し、さらに腸内細菌が産生する短鎖
脂肪酸などの働きにより、宿主の健康維持に寄与すると考えられている。腸内
環境改善効果は、腸内細菌叢、血中・糞便中短鎖脂肪酸量、呼気中の水素産生
量(腸内細菌により生成した水素は、一部血中に移行)により確認することが
できる。
そこで本報では、健常者に対する、腸内環境改善に関連する大麦 β-グルカン
介入試験を調査し、大麦 β-グルカンを摂取することによる腸内環境改善効果に
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別紙様式(Ⅴ)-4
ついて、腸内細菌の測定、呼気中の水素濃度の測定、そして血漿中や糞便中に含
まれる短鎖脂肪酸を測定した試験結果をもとに、大麦 β-グルカンを摂取するこ
とで、腸内環境改善に効果が認められるかどうかを、既存の文献から定性的に評
価を行った。また、日本人での 1 日当たりの摂取量についても検討を行った。
項目 4:目的
<リサーチクエスチョン>
大麦 β-グルカンを摂取することで、腸内環境の改善効果が認められるか?
対象(P)
:疾病に罹患していない者
介入(I)
:大麦 β-グルカンの経口摂取
比較(C)
:プラセボの経口摂取
アウトカム(O)
:腸内環境(糞便中の菌叢、血中・糞便中短鎖脂肪酸量、
呼気中の水素濃度)
研究デザイン(S) :ランダム化比較試験(RCT)
方法
項目 5:プロトコールと登録
本研究レビューは、平成 24 年度「食品の機能性評価事業」結果報告(公益財
団法人 日本健康・栄養食品協会)の手法を参考に、新たに文献検索を実施した。
プロトコールの登録は行っていない。
項目 6:適格基準
・研究特性:項目 4 に示した PICOS を満たす論文を研究レビューの対象とし
た。
・報告特性:英語および日本語の論文を対象とした。大麦 β-グルカンの効果
を正確に評価するため、検索対象期間の特定は行わず、項目 7 のデータベー
スに登録されている全期間を対象とした。
項目 7:情報源
情報源のデータベースとして、PubMed および JDreamⅡを用いた(検索日
2012/9/27、2014/12/20)。更に、大麦 β-グルカンは EFSA および FDA におい
ても評価されているため、評価書などで引用されている論文の調査も行った。
項目 8:検索
大麦 β-グルカンは EFSA および FDA においても評価されているため、評価書
などで引用されている論文の調査も行った。また、基原材料を大麦 β-グルカン
に特化して検索するため、PubMed では、検索式を「beta glucan OR β-glucan
AND barley」とし、その後、
「Meta-Analysis」
「Clinical Trial」
「RCT」
「Review」
「Systematic Reviews」「Other Animals」「In Vitro」についても検索した。
JDreamⅡでは、「beta glucan」で検索し、その後「大麦」と「メタ分析」「ヒ
ト試験、ヒト臨床」
「RCT 試験」
「Cohort」
「Case Control」
「Review」
「Systematic
Reviews」
「Other Animals」
「In Vitro」を掛け合わせて検索した。
(詳細な検索
式は別添 1 参照)。
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別紙様式(Ⅴ)-4
項目 9:研究の選択、項目 10:データの収集プロセス
上記検索結果(項目 8)から、重複した論文、ヒト介入試験でヒットしたが動物試
験であったもの、総説、安全性論文、対象外の機能についての論文を除外した(デ
ータの収集プロセスは別添 2-3 参照)。
項目 11:データ項目
データは対象機能、査読の有無、試験対象(ヒト、動物、in vitro)
、研究デ
ザイン、効果(有意差)の有無、評価項目、情報源(PubMed、JDreamⅡ、そ
の他)、利益相反(COI)に関する記載、タイトル、著者、実施機関、雑誌名・
巻号・ページ、研究目的、対象者、被験者数、試験品の詳細、摂取形態、摂取
方法、一日摂取量、摂取期間、結果および有害事象の情報を抽出した。論文の
適格性については査読の有無、研究デザイン(ランダム割り付け、割り付けの
隠匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計解析(例数
減少、選択的解析)によるバイアスリスク、利益相反(COI)の記載に応じて、
論文の採点を行い、適格性を QL1 から QL4 の 4 段階で評価し、QL4 は除外し
た。サブグループによる層別解析によって効果ありと示された論文に関しては
判定保留と評価した。
項目 12:個々の研究のバイアスリスク
個々の研究におけるバイアスリスクは、研究デザイン(ランダム割り付け、割
り付けの隠匿、参加者および評価者の盲検化)によるバイアスリスク、統計解析
(例数減少、選択的解析)によるバイアスリスクについて評価した。
項目 13:要約尺度、項目 14:結果の統合、項目 16:追加的解析
メタアナリシスを実施しなかったため、要約尺度、結果の統合、追加的解析に
ついては対応していない。
項目 15:全研究のバイアスリスク
全研究のバイアスリスクについては、出版バイアスについて検討した。
結果
項目 17:研究の選択
腸内環境の改善:
検索および絞り込みの結果、本文を入手したヒト介入試験の論文は全部で 17 報
に絞り込まれた(別添 2-3)。入手した論文の中から 3 報が除外された。これら
の除外理由のうち 1 報はヒト試験であったが、大腸切開手術患者を対象とした
試験だったため除外した。残りの 2 報は動物試験であったことと in vitro の試験
であったためである。調査対象となった論文 4 報の結果は効果ありとする論文
が 3 報、判定保留が 1 報であった(表 1)。判定保留とした 1 報は層別解析を行っ
た結果、50 代以上の被験者は、30 日後に Bifidobacteria や Bacteroides の有意
な増加がみられ、全体では変化が認められなかったことから、バイアスリスクを
考慮し、判定保留とした。
表 1 腸内環境改善関係の論文 4 報について、質(QL)別の効果の有無の数
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別紙様式(Ⅴ)-4
ヒト介入試験
効果あり
判定保留
効果なし
負の効果あり
3報
1報
0報
0報
合計
RCT 以
RCT
総計:4 報
QL1
2報
QL2
1報
外
RC
T
RCT 以
外
RC
T
RCT 以
外
RC
T
RCT 以
外
1報
QL3
作用機序、ヒト試験で確認された効果、食経験情報から推定される機能の確認・補強ができたもの
対象者が病者(大腸切開手術患者)であったため除外:1 報
動物試験:1 報
in vitro 試験:1 報
項目 18:研究の特性
評価対象として採用した研究論文は 4 報であり、対象者は 21~42 歳の健康な
男女であった。腸内環境に対する有効性が認められたのは 4 報中 3 報であった。
いずれの研究論文も、大麦 b-グルカンを 1 回食べた後の呼気中の水素濃度を腸
内環境改善の指標として調べており、大麦 β-グルカンの摂取量は 2.6~23.4g で
あった(表 2)。*表中には記載なし(文献 C-H-02 参照)。
表 2 ヒト介入試験の有効性と 1 日摂取量
有効性
文献番号
適格性
1 日摂取量
実施国
効果あり
C-H-03
QL1
6.2 g(試験群), 1.9 g(対象群)
米国
C-H-02
QL1
記載なし
スウェーデン
B-H-25
QL2
2.6~6.3 g(水溶性食物繊維として) スウェーデン
C-H-04
QL1
0.75 g
判定保留
オーストラリア
項目 19:研究内のバイアスリスク
選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評価者)、症例減少バイア
スについて評価した結果、「低」もしくは十分な記載がなく「不明」であり、明
らかに高いバイアスリスクが認められた論文はなかった。
項目 20:個別の研究の結果
1 報の判定保留を含め、すべての試験で肯定的な考察がされたことから、大麦
β-グルカンに腸内環境改善効果があることが考えられた(別紙 6 参照)。
項目 21:結果の統合、項目 23:追加的解析
メタアナリシスを実施しなかったため、結果の統合および追加的解析は対応
していない。
項目 22:全研究のバイアスリスク
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については
否定できないと考えられた。
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別紙様式(Ⅴ)-4
考察
項目 24:エビデンスの要約
大麦 β-グルカンの腸内環境改善効果に関する論文は調査対象とした論文が 4
報と少なかったものの、1 報の判定保留を含め、すべての試験で肯定的な考察が
されている。さらに、食物繊維に整腸作用があり、腸内細菌叢のバランス改善に
働くことは多くの繊維素材でも認められていることから、大麦 β-グルカンにお
いても同様な腸内環境改善効果が示された。
また、腸内環境改善効果の試験に関しては、試験方法が確立していないため、
長期摂取を行い糞便中の菌叢を測定した試験(文献番号 C-H-01)や単回投与を
行い、呼気中の水素濃度を腸内発酵のマーカーとして用いた試験(文献番号
C-H-02, C-H-03, B-H-25)など異なる試験がなされていたが、共通して腸内改
善効果を検討している研究であると判断し調査対象とした。菌叢解析を行った試
験(文献番号 C-H-01)では層別解析により有意差が認められているものの、全
体では菌叢に大きな違いは見られなかった。これは試験に参加した被験者の個体
差が大きかったため、サブグループでの解析など、より被験者の属性を狭く設定
しなければ有意差が得られなかったと考えられる。一方で呼気水素濃度をマーカ
ーとしている試験では、試験食摂取により腸内発酵が促進されることを総合的に
評価していることもあり、腸内菌叢の変化などを直接説明できないものの、宿主
への有効性や腸内環境改善効果については検討しやすい研究方法と言える。今回
の調査対象となった論文でも、呼気水素濃度をマーカーとした研究では全て効果
ありとの結論が得られた。
効果ありとした 3 報の β-グルカン摂取量は、大麦由来の炭水化物量として 50 g
との記載はあるものの、β-グルカンの明確な摂取量は記載されていない報告が 1
報(文献番号 C-H-02)、β-グルカンの摂取量が 6.2 g であるが、プラセボ群で 1.9
g の β-グルカンを摂取しているため、β-グルカン摂取量の差は 4.3 g の報告が 1
報(文献番号 C-H-03)、β-グルカン摂取量としては 2.6 から 6.3 g(水溶性食物
繊維としては 2.1 から 6.3 g)ではあるものの、その調理方法が試験群によって
異なる文献が 1 報(文献番号 B-H-25)あり、有効摂取量については明らかにす
ることができなかった。大麦 β-グルカンの腸内環境改善効果を検討した日本人
に対する研究は、調査対象とした論文には存在しなかった。今回調査した論文で
は、大麦の調理方法の違いに関しては、少なくとも麦ご飯、パン、ケーキにおい
ても同様の効果が確認された。なお、文献数が少なく、抽出物や分子量の違いに
よる報告はなかったが、食物繊維・オリゴ糖等の作用機序を含めて考えると、抽
出物や低分子品にも同様の効果があることが期待できる。
以上の調査結果より、日本人に対する最少の有効摂取量は分からなかったが、
海外では 2.6 g 以上大麦由来 β-グルカンを摂取することで腸内環境改善効果が認
められており、さらに、日本人においても同様の効果が認められることが推測さ
れたため、日本人においても少なくとも 3 g 以上の大麦 β-グルカンを摂取するこ
とで腸内環境改善効果が期待できると結論付けた。
各研究の試験実施機関は大学などの研究機関であったが、素材の提供を受けて
いる試験は判定保留の 1 報(文献番号 C-H-05)および効果ありの 1 報(文献番
号 B-H-25)であった。利益相反(COI)の情報から、バイアスリスクが考えら
れた論文 2 報のうち 1 報は、文献番号 C-H-05 であり、既に述べたとおり層別解
19 / 20
別紙様式(Ⅴ)-4
析の結果、肯定的な見解を示しているが、判定保留としている。また、もう 1
報(文献番号 B-H-25)は、試験材料の提供を受けているが、2 社から受けてお
り、中立的立場で研究を行っているものと考えられた。
項目 25:限界
本レビューの限界として、大麦 β-グルカンの腸内環境改善に関する論文報告
数が少ないこと、さらに、個々の研究や全研究のバイアスリスクが完全に否定で
きないことが挙げられる。
項目 26:結論
研究レビューの結果、評価対象機能に対して大麦 β-グルカン摂取による肯定
的な結果が認められた。これらの結果に基づいて、日本人では大麦 β-グルカン
を一日当たり 3g 以上摂取することで、腸内環境の改善効果が期待できると結論
付けた。
スポンサー・共同スポンサー及び利益相反に関して申告すべき事項
本報告は大麦食品推進協議会の主宰で行った。外部からの資金提供はない。
各レビューワーの役割
研究代表者:メイン・池上幸江(大妻女子大学名誉教授)、サブ・鎌田直(群栄
化学工業)
論文のスクリーニング:鎌田直(群栄化学工業(株))、小林敏樹((株)はくばく)、
椿和文((株)ADEKA)
論文のデータ抽出・要約:淡嶋恭子、板垣洋、湯浅麻奈美(アサヒグループホ
ールディングス(株))、大門哲士(大塚食品(株))、池永武(大塚製薬(株))、池上
幸江、青江誠一郎(大妻女子大学)、青木隆、小林容子((株)大麦工房ロア)、鎌
田直(群栄化学工業(株))、高橋進(サッポロビール(株))、笹岡歩(昭和産業(株))、
伴野公彦(豊橋糧食工業(株))、望月哲也(永倉精麦(株))、内松大輔、小林敏樹、
松岡翼((株)はくばく)、久下高生、椿和文((株)ADEKA)
抄録作成:池永 武(大塚製薬(株))、松岡翼((株)はくばく)
PRISMA 声明チェックリスト(2009 年)の準拠《いずれかにチェックを入れる》
■おおむね準拠している。
☐ あまり準拠できていない項目もある。
(食品表示基準の施行後1年を超えない
日までに、PRISMA 声明チェックリストに準拠した資料との差し替えが必要)
20 / 20
別紙様式(Ⅴ)-5、6、7、8、11、13
別紙様式と機能性に係る添付資料名の対応一覧表
1. データベース検索結果【別紙様式(Ⅴ)-5】
→ 別添 1 データベース検索結果
2. 文献検索フローチャート【別紙様式(Ⅴ)-6】
→ 別添 2 研究レビューのフローチャート
3. 採用文献リスト【別紙様式(Ⅴ)-7】
→ 別添 3 エビデンスデータシート
4. 除外文献リスト【別紙様式(Ⅴ)-8】
→ 別添 4 除外情報集計表
5. 各論文の質評価シート(臨床試験)【別紙様式(Ⅴ)-11】
→ 別添 5 ヒト介入試験の「研究の質」の評価採点表
6. エビデンス総体の質評価シート【別紙様式(Ⅴ)-13】
→ 別添 6 総合評価用集計シート
別添 1-1
データベース検索結果 (1)
商品名:大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
1.PubMed 検索(検索日:2012/9/27 )
一次検索
486 報
検索式
beta glucan OR β-glucan AND barley
不要情報の除外作業
基本絞込み条件
前
後
1
“Meta-Analysis”
3
⇒
3
2
“Clinical Trial”
31
⇒
30
3
“RCT (Randomized Controlled Trial)”
27
⇒
27
4
“Cohort”
0
⇒
5
“Case Control”
0
⇒
6
“Review”
8
⇒
0
7
“Systematic Reviews”
9
⇒
0
8
“Other Animals”
104
⇒
0
9
“In Vitro”
6
⇒
0
不要情報除外作業後の機能別集計
機能
ヒト介入試験
メタアナ
動物
in vitro
機能別
リシス
RCT 以外
RCT
血中コレステロールの低下効果
3
1
9
1
0
14
食後血糖値の上昇抑制効果
1
0
14
1
1
17
腸内環境の改善作用効果
0
0
3
0
1
4
満腹感の持続効果
0
0
8
1
0
9
研究種別のべ報数、総報数
4
1
34
3
2
44
1
報数
別添 1-2
データベース検索結果(2)
商品名:大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
2.JDreamⅡ検索(検索日:2012/9/27 )
一次検索
30,836 報
検索式
beta-glucan
不要情報の除外作業
基本絞込み条件
前
後
1
大麦 × “メタ分析”
1
⇒
0
2
大麦 × “ヒト試験,ヒト臨床”
29
⇒
8
3
大麦 × “RCT 試験”
1
⇒
1
4
大麦 × “Cohort”
0
⇒
0
5
大麦 × “Case Control”
0
⇒
0
6
大麦 × “Review”
16
⇒
0
7
大麦 × “Systematic Reviews”
0
⇒
0
8
大麦 × “Other Animals”
0
⇒
0
9
大麦 × “In Vitro”
30
⇒
0
不要情報除外作業後の機能別集計
機能
ヒト介入試験
メタアナ
動物
in vitro
機能別
リシス
RCT 以外
RCT
血中コレステロールの低下効果
0
0
0
0
0
0
食後血糖値の上昇抑制効果
0
0
5
0
0
5
腸内環境の改善作用効果
0
0
1
0
0
1
満腹感の持続効果
0
0
0
0
0
0
血中コレステロールの低下効果
0
0
6
0
0
6
2
報数
別添 1-3
データベース検索結果(3)
商品名:大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
3.EFSA・FDA 評価書、参考情報等の検索(⇒は 2014/12/20 に追加したもの)
一次検索
166 報⇒170 報
検索式
EFSA-J, FDA 評価書, その他参考情報
不要情報の除外作業
基本絞込み条件
前
後
1
EFSA ジャーナルに記載のある論文
37
⇒
9
2
FDA 評価書収載論文
23
⇒
2
3
メタアナリシスに記載のある論文
105
⇒
2
4
企業保有論文
2
⇒
2
5
2014/12/20 に追加した論文
4
⇒
4
不要情報除外作業後の機能別集計
機能
ヒト介入試験
メタアナ
動物
in vitro
機能別
リシス
RCT 以外
RCT
血中コレステロールの低下効果
0
1
4⇒5
1
1
8⇒9
食後血糖値の上昇抑制効果
0
0
7⇒9
1
0
8⇒10
腸内環境の改善作用効果
0
0
2
0
1
4
満腹感の持続効果
0
0
0⇒1
0
0
0⇒1
研究種別のべ報数、総報数
0
1
13⇒17
2
2
20⇒24
3
報数
別添 1-4
データベース検索結果 (4)
商品名:大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
4.追加論文の PubMed 検索(検索日:2014/12/20 )
一次検索
572 報(2012/9/27 では 486 報)
検索式
beta glucan OR β-glucan AND barley
不要情報の除外作業
基本絞込み条件
前
後
1
“Meta-Analysis”
3
⇒
0
2
“Clinical Trial”
34
⇒
0
3
“RCT (Randomized Controlled Trial)”
34
⇒
3
4
“Cohort”
0
⇒
0
5
“Case Control”
0
⇒
0
6
“Review”
21
⇒
0
7
“Systematic Reviews”
7
⇒
0
8
“Other Animals”
123
⇒
0
9
“In Vitro”
6
⇒
0
不要情報除外作業後の機能別集計
機能
ヒト介入試験
メタアナ
動物
in vitro
機能別
リシス
RCT 以外
RCT
血中コレステロールの低下効果
0
0
1
0
0
1
食後血糖値の上昇抑制効果
0
0
1
0
0
1
腸内環境の改善作用効果
0
0
0
0
0
0
満腹感の持続効果
0
0
0
0
0
0
研究種別のべ報数、総報数
0
0
2
0
0
2
4
報数
別添 2-1 研究レビューのフローチャート
評価対象機能:食後血糖値の上昇抑制
検索
検索
PubMed (2012.9.27) 486 報
追加検索 (2014.12.20) 572 報
JDreamⅡ (2012.9.27) 30836 報
FDA, EFSA 等 166 報
1 次スクリーニング
合計 (66 報)
血中コレステロールの低下 (21 報)
食後血糖値の上昇抑制効果 28 報)
腸内環境改善効果 (7 報)
満腹感の持続作用 (10 報)
食後血糖値の上昇抑制作用 (28 報)
2 次スクリーニング
除外 (17 報)
ヒト試験(病者):8 報
ヒト試験(その他):7 報
動物試験:1 報
in vitro 試験:1 報
調査対象論文 (11 報)
別添 2-2 研究レビューのフローチャート
評価対象機能:血中コレステロールの低下
検索
検索
PubMed (2012.9.27) 486 報
追加検索 (2014.12.20) 572 報
JDreamⅡ (2012.9.27) 30836 報
FDA, EFSA 等 170 報
1 次スクリーニング
合計 (66 報)
血中コレステロールの低下 (21 報)
食後血糖値の上昇抑制作用 (28 報)
腸内環境改善効果 (7 報)
満腹感の持続作用 (10 報)
血中コレステロールの低下 (21 報)
2 次スクリーニング
除外 (11 報)
ヒト試験(病者):6 報
ヒト試験(観察研究、作
用メカニズム):*2 報
動物試験:2 報
調査対象論文 (10 報)
in vitro 試験:1 報
*ヒト試験(病者)と重複
別添 2-3 研究レビューのフローチャート
評価対象機能:腸内環境の改善
検索
検索
PubMed (2012.9.27) 486 報
追加検索 (2014.12.20) 572 報
JDreamⅡ (2012.9.27) 30836 報
FDA, EFSA 等 170 報
1 次スクリーニング
合計 (66 報)
血中コレステロールの低下作用 (21 報)
食後血糖値の上昇抑制作用 (28 報)
腸内環境改善効果 (7 報)
満腹感の持続効果 (10 報)
腸内環境改善効果(7報)
2 次スクリーニング
除外 (3報)
ヒト試験:1 報
(大腸切開手術患者の対象のため)
動物試験:1報
in vitro 試験:1 報
調査対象論文 (4 報)
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(血糖値)
別添3-1 エビデンスデータシート(血糖)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
B-H-01
B-H-04
B-H-07
食品
(成分)名
βグルカン
βグルカン
βグルカン
対象機能
食後血糖値
の上昇抑制
食後血糖値
の上昇抑制
食後血糖値
の上昇抑制
論文化
査読有り
査読有り
査読有り
試験対象
ヒト
ヒト
ヒト
発表年
(西暦)
2013
2014
2011
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
RCT(交差試
験)
RCT(交差試
験)
RCT(交差試
験)
プラセボ対照
プラセボ対照
プラセボ対照
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
研究の質の評価
情報源
QLランク
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
【分析ソフト】
statistical package
ランダム
(*)血糖値、
化、
for the social
(*)IAUC、
その他(内 単盲検、 (*)胃内容排出時 効果あり (p< sciences(version
容記述) 3群のクロ
0.05)
間、
20.0;SPSS)
スオーバー (*)エネルギー消
試験
費量
3群間の反復測定分
散分析。
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
PubMed
試験食摂取前の空腹
無作為化
時遊離脂肪酸濃度を
二重盲検プ
PubMed以
(*)血糖値
効果あり (p< 共変量としたクロス
ラセボ対照
二重盲検
オーバーによる分散 外のDB [DB JDreamⅢ
クロスオー 血清インスリン濃
0.05)
分析(要因として,群,
度
名]
バー比較試
試験食,被験者,時
験
期)
非パラメトリック
その他(内 3群のクロ (*)血糖値、(*)GI 効果なし (p≧
ANOVA両側検定、
スオーバー
容記述)
0.10)
値
95%信頼区間
試験
1/8
PubMed
有る
被験物提供元:
Polycell Technologies,
DKSH Great Britain
Limited
無い
有る
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
採用
採用
被験物提供元:
Polycell Technologies
(Crookston, Minn)、
DKSH (London, UK)
採用
11
9
10
タイトル
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
QL1
Molecular weight
of barley β glucan
influences
energy
expenditure,
gastric emptying THONDRE
and glycaemic
P.S.
response in
CLEGG M.E.
human subjects. SHAFAT A
(大麦β -グルカン
の分子量はヒト被
験者のエネル
ギー消費量、胃内
容排出および血
糖反応に影響す
る。)
QL2
健常成人おける
大麦β-グルカン1
g含有クラッカー
の食後血糖応答
に及ぼす影響
-無作為化二重
盲検プラセボ対照
クロスオーバー比
較試験-
QL1
Effect of a low
molecular
weight, highpurity β-glucan
on in vitro
digestion and
glycemic
response.低分
子、高純度のβグ
ルカンの試験管
内の消化および
グリセミック反応
青江 誠一郎、
野口 洋樹、池
永 武、小梯
知英子、角元
慶二、甲田 哲
之
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
Oxford
Brookes
University
British Journal
of Nutrition,
Vol.110, №12,
P2173-2179
23742725
大妻女子大学
家政学部食物
学科、大塚製
薬株式会社
大津栄養製品
研究所、大塚
製薬株式会社
徳島研究所
Jpn
Pharmacol
Ther 2014
42(9)687-93
無し
Functional
Food Centre,
School of Life
Int J Food Sci
Sciences,
Nutr. 2011
Thondre PS,
Oxford
Nov;62(7):678
Henry CJ.
Brookes
-84. Epub
University,
2011 May 12.
Oxford, UK.
pthondre@bro
okes.ac.uk
21561391
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(血糖値)
別添3-1 エビデンスデータシート(血糖)
研究内容情報
対象者
文献
番号
B-H-01
B-H-04
B-H-07
研究目的
半固形食品における大麦β -グ
ルカンの食後血糖値、胃内容排
出時間、エネルギー消費量への
影響を調べること。また、大麦β
-グルカンの分子量の違いによる
影響を調べること。
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
・実施国はイギリス。
・平均年齢27.6歳(SD 5.9)。
・男性3名、女性12名の計15名。
・BMI23.5(SD 3.0)。
・健常人。
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・カップスープ(Potato and
Leek、Batchelors)
・25gの糖質量となる3種類。
①HBG:純度25%の高分子
β -グルカン(分子量
・15名。
650,000)を12.88g配合。摂取 大麦β -グルカンを
統計上必要な人数
量48.70g。
含有したカップスー
である12名を満たす
②LBG:純度75%の低分子β プ。
ため、15名を選定。
-グルカン(分子量150,000)
を3.61g配合。摂取量
46.66g。
③CHO:β -グルカン無し(コ
ントロール)。摂取量43.43g。
【大麦】 被験食
・起源:記載なし
・製法:大麦β -グルカンの
物理特性を利用した粉砕・
選別技術により濃縮した大
麦β -グルカンを作製した。
・人種:日本人
The aim of the present study
・規格:β グルカンの含有量
・年齢層:30歳以上50歳未満
was to investigate the effect of
・総数:22名
は1.055g/サービング
・性別:男女(男性 10名,女性 12
barley crackers containing 1
・群別のn数:小麦ク
・分析方法:記載なし
名)
クラッカー
gram of β-glucan on
ラッカー、大麦クラッ
・商品名:大麦生活® 大麦ク
・その他:健常者
postprandial glucose
ラッカー,大塚製薬㈱
空腹時血糖値が110 mg/dL未満 カー共に22名
【小麦】 プラセボ食
response.
BMIが 30 kg/m2未満
・起源:記載なし
・製法:記載なし
・規格:β グルカンの含有量
は0.019g/サービング
・その他:大麦クラッカーの
大麦原材料を小麦に置換
βグルカンは、消化管内で粘性を
上昇させ、血糖値の上昇を抑制
すると考えられている。抽出し、
高純度に精製された大麦βグル 10人の健康なボランティア、男6
カンを用いてスターチの試験管 名、女4名、年齢21-51才、
内における消化試験およびβグ BMI<30kg/m2
ルカンを添加したチャパティー
(加工食品)の血糖値上昇抑制
反応を評価した。
10人の健康なボラ
ンティア
対照群として50gのグルコー
ス、あるいは、50gの炭水化
物量となるチャパティー
(80.5g)を摂取させた。大麦
抽出物(βグルカン純度
75%)を4%添加したチャパ 大麦βグルカンを
ティーは84.6g(βグルカン量 添加して製造した
3.38g)、8%の場合はチャパ チャパティー
ティー86.9g(βグルカン量
6.95g)を摂取した。チャパ
ティーは小麦粉100に水を
75加え、ドウを作り、成形、
分割、2分間加熱調理した。
・摂取時期
・摂取方法
試験時に単回投
与。
順不同、隔日ごと
に摂取。
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
・HBG 3.22g
・LGB 2.71g
一夜絶食後 10:00
に大麦クラッカーあ
るいは小麦クラッ
カーを総糖質摂取
量が50 gとなるよ
大麦β-グルカン1 g
うに負荷食(ヨーグ
ルト類)とともに摂
取し,摂取直後に
ミネラルウォーター
100 mLを摂取。
βグルカンとして
試験時に単回摂取 4%、あるいは、8%
添加したチャパ
ティー
摂取期間
結果
食後60分後でのIAUCにおいて、①HBGは②
LBGと③CHOに対して有意に低下した。②と③
には有意差が確認できなかった。(HBG40.0、
LBG70.4、CHO76.4[mmol*min/L]、P<0.001)。
一方、食後120分後でのIAUCでは有意差が確
3種類の被健食 認できなかった(HBG84.0、LBG99.0、
CHO111.1)。
を、1種類ずつ順 ①HBG配合スープは②LGB、③CHOに対して
不同で隔日ごと 血糖値の上昇、下落ともに緩やかであり、食後
に摂取。
15分、30分、45分後において血糖値は有意に
低下した(15分、45分:P<0.05、30分:P<
0.001)。一方、120分後では有意に高い値を示
した(P<0.05)。②LBGと③CHOの間はいずれ
も有意差が見られなかった。
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
無し
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
Barley β-glucan (BG) has been shown to reduce glycaemic
response (GR) in some studies. It is hypothesised that this
reduction may be a function of its physical properties that delay
gastric emptying (GE). The effect of these changes in GR and GE
on diet-induced thermogenesis (DIT) is not known. The aim of the
present study was to assess the effect of BG of different molecular
weights and purities on GR, GE and DIT in healthy subjects. This
was a randomised, single-blind, repeated-measures design where
fifteen healthy subjects were tested on three occasions following
an overnight fast. Following the baseline measurements, the
volunteers were fed a soup containing high-molecular-weight BG
The present sudy demonstrated that HBG has the
(HBG), a soup containing low-molecular-weight BG (LBG) or a
ability to redude GR and delay GE and that it has the
control soup with no BG (CHO). Following the consumption of the
lowest DIT in comparison with LBG and a control
breakfast, GR was measured using finger-prick blood samples, GE
(CHO).
was determined using the 13C-octanoic acid breath test and DIT
was measured using indirect calorimetry. There was a difference in
GR AUC between the soups after 60 min but not after 120 min. The
CHO and LBG meals had a greater GR than the HBG meal. There
were differences in all GE time points, with the HBG meal having
the slowest GE time. There was a correlation between the GR and
the initial GE times. There were differences in total DIT between
the three test meals with the HBG meal having the lowest DIT. The
present study indicates that HBG has the ability to delay GE due to
increased viscosity, resulting in a decreased GR and DIT.
単回摂取
Objectives
The aim of the present study was to investigate the effect of barley
crackers containing 1 gram of β-glucan on postprandial glucose
response.
Methods
The study was a randomized, double-blind, placebo-controlled,
試験期間
crossover study with twenty-two healthy adults whose fasting blood
中の有害
glucose was normal level. Subjects consumed test meals of each
事象は,
of the two crackers with banana yogurt, containing the same
いずれも 健常者において1食あたりの大麦β-グルカン含有量 amount (50 g) of available carbohydrates at breakfast on separate
血糖値IAUC(0-60分)において小麦クラッカー 偶発的か
occasions. Blood glucose and insulin were measured up to 120 min
に比べて大麦クラッカーで有意な低値が認めら つ軽症の が低用量(1 g)であっても食後の糖質吸収を穏やか
after the breakfast.
れた(p <0.05)。血清インスリン濃度は群間で もので,安 にする作用が示されることを初めて確認することがで Results
全性上問 きた。したがって,大麦クラッカーの摂取は糖質コント
有意な差を認めなかった。
Barley crackers containing 1 gram of β-glucan lowered the blood
題となる所 ロールに有用である可能性が示された。
glucose incremental areas under the curve (IAUC) (0-60 min)
見は認め
compared with placebo crackers at breakfast (p < 0.05). The blood
られなかっ
insulin was not changed after ingestion of the test meals at
た。
breakfast.
Conclusions
These findings suggested that barley product containing 1 gram of
β-glucan contributed to postprandial glucose response. The
present study suggested that it has potential to an advantage for
glucose metabolism in healthy adults.
単回摂取
β-Glucans are believed to lower postprandial glycemia due to their
ability to increase viscosity and slow down gastric emptying. The
大麦抽出物(β-グルカン純度75%)を0%(無添
effect of high-purity barley β-glucan (Glucagel) was tested on in
加)、4%あるいは8%添加したチャパティーを調
vitro starch digestibility and glycemic response of chapattis. In a
製し、これを摂取した後の血糖値を経時的に測
randomized controlled crossover trial, 10 healthy human subjects
定したところ(0,15,30,45,60,90,120分間)、小
It may be concluded that low molecular weight barley consumed chapattis containing 0, 4 and 8% β-glucan on different
麦のみから得られた対照(βグルカン無添加)に
β-glucan, although of 75% purity, was not effective in occasions. Capillary blood samples were collected before and at 0,
15, 30, 45, 60, 90 and 120 min after consuming the chapattis.
対して有意な差を認めなかった(p>0.05)。GI値 記載なし lowering glycemic response possibly due to its
inability
to
influence
starch
digestion
and
particle
There was no significant difference either in the amount of glucose
を測定したところ、βグルカン無添加のチャパ
breakdown during in vitro digestion.
released after in vitro digestion or in the glycemic response to
ティーはGI=58±6、4%添加チャパティーは、
chapattis with 0, 4 and 8% β-glucan (P>0.05). It may be concluded
GI=55±5、8%添加チャパティーは、GI=52±10
that low molecular weight barley β-glucan, although of 75% purity,
とβグルカン添加量とGI値は低下傾向を示し
was not effective in lowering glycemic response possibly due to its
た。
inability to influence starch digestion and particle breakdown during
in vitro digestion.
2/8
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(血糖値)
別添3-1 エビデンスデータシート(血糖)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
B-H-08
B-H-09
B-H-11
食品
(成分)名
βグルカン
βグルカン
βグルカン
対象機能
食後血糖値
の上昇抑制
食後血糖値
の上昇抑制
食後血糖値
の上昇抑制
論文化
査読有り
査読有り
査読有り
試験対象
ヒト
動物
ヒト
発表年
(西暦)
2011
2009
2007
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
RCT(交差試
験)
RCT(交差試
験)
RCT(交差試
験)
プラセボ対照
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
QLランク
プラセボ対照
その他(内
容記述)
プラセボ対照
白パンと、
大麦入りパ
ン、切断大
麦入りパ
ン、高アミ
ロース大麦
入りパン、
高βグルカ
ン大麦入り
パン、白パ
ンにレジス
タントスター
二重盲検
チと大麦繊
維抽出物を
配合したも
の、白パン
にレジスタ
ントスター
チを配合し
たものを、
それぞれ摂
取した場合
の群間比
較
単盲検
効果あり (p<
0.05)
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
9人の健康
人に50gの
糖質として
グルコー
ス、小麦ス
パゲッ
ティー、βグ
ルカンを含
非パラメトリック
その他(内 有する小麦 (*)血糖値(キャピ 効果あり (p<
ANOVA両側検定、
スパゲッ
容記述)
0.05)
ラリ法)
95%信頼区間
ティーをラ
ンダムに摂
取させ、血
糖値上昇
曲線を測
定、グリセ
ミックイン
デックスを
算出した。
(*)GI(グリセミッ
ク・インデックス)
グルコース
研究の質の評価
情報源
t検定
1元分散分析
(*)グルコース、イン
スリン、アディポネク
チン、グルカゴン、
GLP-1、GIP、呼気中 効果あり (p< 異なる群間の比較に
水素、胃排出時間
ANOVAを使用
0.05)
GER(パラセタモー
ル)、satiety score
(満腹度合い)
3/8
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
PubMed
PubMed
PubMed
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
有る
有る
無い
被験物提供元
DKSH社および
Polycell-technology社
被験物提供元:
Polycell Technologies
(Crookston, Minn)
DKSH (London, UK)
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
採用
採用
採用
13
14
6
タイトル
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
Functional
Food Center,
School of Life
Sciences,
Oxford
Nutrition.
Brookes
2011
University,
Jun;27(6):653
Headington, -8. Epub 2010
Oxford, United
Sep 24.
Kingdom.
stefaniachillo
@brookes.ac.
uk
QL1
Glycemic
response and
glycemic index
of semolina
spaghetti
enriched with
barley β-glucan.
大麦βグルカンを
強化したセモリナ
スパゲッティーの
食後血糖上昇反
応およびGI値に
ついて
QL1
High-molecularFutnctional
weight barley βFood
glucan in
Centre,
chapatis
School of Life
(unleavened
ciences,
Indian
Pariyarath S.
Oxford
flatbread) lowers Thondre
Brookes
glycemic index
University,
チャパティに含ま
れる高分子β‐グ
Oxford
ルカンはGI(グリ
OX30BP,
セミックインデック
UK
ス)を下げる
QL2
Including
Indigestible
Carbohydrates in
the Evening Meal
of Healthy
Division of
Subjects Improves
Applied
Glucose
Nutrition and
Tolerance, Lowers
Food
Inflammatory
Anne C.
Chemistry,
Markers, and
Nilsson, Elin M. Department of
J Nutr. 2008
Increases Satiety stman, Jens J.
Food
Apr;138(4):732after a
Holst, and Inger Technology,
9.
Subsequent
M. E. Bjrock
Engineering
Standardized
and Nutrition,
Breakfast
Lund
健常者において難
University,
消化性炭水化物を
Sweden
含む夕食を摂取し、
その後標準的な朝
食を摂取すると、耐
糖能及び炎症マー
カーの改善、満
Chillo S,
Ranawana
DV, Pratt M,
Henry CJ.
Nutr Res.
2009
Jul;29(7):4806
20869206
19700035
18356328
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(血糖値)
別添3-1 エビデンスデータシート(血糖)
研究内容情報
対象者
文献
番号
B-H-08
B-H-09
B-H-11
研究目的
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
9人、GI値の測定方
法としてThe Food
小麦セモリナ種で製造したスパ
ゲッティーおよび、2種類の大麦 9人の健康人に50gの糖質として Agriculture
由来βグルカン製品(製品①GG: グルコース、通常のスパゲッ
Orgaization と
βグルカン濃度79.4%品、製品② ティー、βグルカンを含有するスパ World Health
BB:βグルカン濃度26.5%品)をこ ゲッティーをランダムに摂取させ、 Organization(FAO
れに添加したスパゲッティーの食 血糖値上昇曲線を測定、グリセミッ /WHO)が推奨す
クインデックスを算出した。年齢
後血糖反応、グリセミックイン
る6人以上のヒトに
デックス(GI値)を測定することを は、35±11.6才、
よる試験を満たす人
目的とした。
数として9名を選ん
だ。
大麦のβ‐グルカンを含む食品
は、最小限の料理をして、余り熱
をかけない場合、GI(グリセミック
インデックス)を下げるかを検証
することを目的とする
ヒトにおいて、高アミロース、高β
グルカン大麦を夕食に摂取し、
標準的な朝食をその後に摂取し
た後の、耐糖能、炎症マー
カー、満腹感への影響を調査す
る。
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
使用した小麦の栄養成分は
炭水化物量71%、蛋白質
13%、脂質1%、灰分1%、水
分14%である。大麦βグルカ
ン製品①あるいは製品②を
0、2、4、6、8、10% 含むス
パゲッティーを製造し、いず
れも利用可能な炭水化物量
50gを摂取させた。製品①を
添加したスパゲッティーで
は、摂取量中の製品量(βグ
ルカン量)は、0g(0g)、1.9g
(1.5g)、3.6g(2.9g)、5.5g
(4.4g)、7.4g(5.9g)、9g
(7.1g)である。製品②を添
加したものでは、5.7g
(1.5g)、11.3g(3g)、17.3g
(4.6g)、23g(6g)、28.9g
(7.7g)含む食品である。製
品①GG:βグルカン濃度
79.4%品、製品②BB:βグル
カン濃度26.5%品、いずれも
DKSH社が提供した。
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・国籍記載なし
・22-32歳
・男女
・健常人
・総数
15人
(男性11女性7)
男女1名ずつ除外
有効被験者数15
・群別のn数 n=15
・n数設定根拠
記載なし
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
製品①を添加した
スパゲッティーで
は、摂取量中の製
品量(βグルカン
量)は、0g(0g)、
1.9g(1.5g)、3.6g
(2.9g)、5.5g
スパゲッティー、各
スパゲッティーを
スパゲッティーは
(4.4g)、7.4g
200mlの水とともに
1000mlの水で茹
(5.9g)、9g(7.1g)
5分以内に摂取さ
でて、5分以内に摂
である。製品②を
せた。
添加したもので
取させた。
は、5.7g(1.5g)、
11.3g(3g)、17.3g
(4.6g)、23g
(6g)、28.9g
(7.7g)を摂取させ
た。
・β‐グルカンは、Polycell
・英国
・8人
Technologies社(米国)の
・26~50歳
チャパティ
・男性3人、女性5名 Barley blanceより
・男女
(インド風パン)
・分散分析に必要な ・製法不明
・body mass index 30kg/m2 以下 最小限の人数以上 ・β‐グルカン 0, 2, 4, 6, 8g
・分析方法不明
・起源
・製法
1) WWB
小麦粉540g、水360g、ドライイースト4.8g、
塩4.8gでホームベーカリーで作製
2) OB
大麦粒630gを水550gで12分茹で、薄力粉
70g、水240g、ドライイースト12g、塩5gを加
えて、ドウを作り、オーブンで焼く
3) Cut OB
半分に切断した大麦粒630gを水650gで12
分茹で、薄力粉70g、水240g、ドライイース
ト12g、塩5gを加えて、ドウを作り、オーブン
で焼く
5) HAB
ドウを作るときの加水を190gに変更し、他
はOBと同様
6) HBB
高βグルカン大麦粒630gを550gの水で10
分茹でて使用、他はOBと同様
7)WWB+RS+DF
小麦粉465g、高トウモロコシ澱粉125g、大
麦食物繊維抽出物5g、塩5g、イースト5gと
水650gを加え、ドウを作り、オーブンで焼く
8)WWB+RS
小麦粉490g、高トウモロコシ澱粉100g、塩
5g、イースト5g、水400gを使用し、WWBと
同様に調製。
・摂取時期
・摂取方法
パン
摂取期間
単回摂取
・朝食として摂取
・β‐グルカン 0, 2,
・10~12分以内に
単回摂取
4, 6, 8g
摂取
・摂取時期
測定前日の21:30に
摂取
・摂取方法
パンとして調理され
たものを摂取
パン(1食当たり)
1) WWB
βグルカン(水溶性食
物繊維)0.6g
2) OB
βグルカン(水溶性食
物繊維)2.9g
3) Cut OB
βグルカン(水溶性食
物繊維)2.5g
4) 1/2 OB
βグルカン(水溶性食
物繊維)1.2g
5) HAB
βグルカン(水溶性食
物繊維)5.2g
6)HBB
βグルカン(水溶性食
物繊維)23.4g
7)WWB+RS+DF
βグルカン(水溶性食
物繊維)4.9g
8)WWB+RS
βグルカン(水溶性食
物繊維)1.0g
測定前日の夕食
4/8
結果
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
当然のことながら、グルコース50gの血糖値曲
線に比較して、小麦スパゲッティー、βグルカン
添加スパゲッティーの血糖曲線は有意に低値
CONCLUSION:
を示した(p<0.05)。β-グルカンを強化したスパ
The findings for BB agree with the study hypothesis
ゲッティーをコントロールと比較すると、製品①:
that a dose dependent decreased in the GR and GI
GG(β-グルカン濃度79.4%)を添加した場合、β
occurs with incresing concentrations of the betaグルカン添加量として1.5g~7.1gまで添加によ
glucan concentrated. In contrast, the addition of GG
りIAUC値は低下傾向にあるが(GGを6%、
to spaghetti at concentration of up to 10% did not
10%添加した場合に約30%ほどのIAUC値の
significantly alter its GI. The addition of BB at a
低下が観察されたGI=51)、コントロールである
concentration of 10% seemed to be an effective
小麦スパゲッティー(無添加)の血糖値曲線と
記載なし method of increasing the fiber content of spaghetti
統計学的に有意な差を認めなかった。GI値も
and further decreasing its GI. Further work is
GI=64と、同様で統計学的有意差を認めなかっ
necessary to elucidate reason for the observed
た。一方、製品②:GG(β-グルカン濃度26.5%)
differences in the GR to GG and BB. Because the
を添加した場合、βグルカン7.7g(製品②10%)
present study incorporated beta-glucan into fresh
添加したスパゲッティーの食後血糖値上昇は、
pasta, this work should be extended to determine the
他のβグルカン添加スパゲッティーに比較して
feasibility of incorporating BB into comercially
有意に抑制が認められた(p=0.017、GI値は
produced dry spaghetti.
52%低かった)。GI値は、βグルカンの添加とと
もに低値を示し、製品10%添加では、小麦スパ
ゲッティーに比較して54%低く、GI値は29と算
出された。
大麦β‐グルカンを含むチャパティ(β-グルカン
0、2、4、6、8g含有食品、炭水化物量50g)の
単回摂取、健康なボランティア8名。すべての
チャパティタイプ(β-グルカン0、2、4、6、8g)
で、15分、30分、45分で血糖上昇曲線下面積
は基準のグルコースに比較して有意に低い
(p<0.001)。
4gのβ‐グルカンを含むチャパティは、食後45
分、8gの場合は食後60分の血糖値に対照チャ 記載なし
パティー(β-グルカン:0g)に比較して有意な減
少が見られた(p<0.05、p<0.001)。
4gおよび8gのβ‐グルカンを含むチャパティの
血糖上昇曲線下面積は、対照チャパティー(βグルカン:0g)と比較して有意に低い(P<0.05)。
4、8gのβ‐グルカンを含むチャパティのGI値
は、対照チャパティー(β-グルカン:0g)と比較し
て、有意に減少した(p<0.05)。
異なる穀類の夕食の後の、朝食前の血糖値、インシュリンは、いずれの群も有意
な差は無かった。ただし、標準化された朝食を摂取後の血糖ピーク値については、
夕食にWWBパン(白パン)を摂取した群(コントロール群)比較し、いずれの群も
有意(P<0.05)に低値を示した。インシュリン反応については、OBパンの摂取群に
ついて、WWBパンに比較し有意(P<0.05)に低値であることが確認された。アディ
ポネクチンについては、夕食後の数値について、OBパン摂取群がWWBパンに比
較し有意に高値(P<0.05)であることが確認された。ただし、朝食後の数値につい
ては、有意な差を与えなかった。FFA濃度については、WWB、1/2OBパンまたは
HBBパンと比較してOBパンは、朝食後の数値が有意(P<0.05)に低値であること
が確認された。GLP-1濃度については、夕食後は有意な差を与えなかったが、朝
食後の総AUC面積については、OBパンは、WWBパンに比較し有意に高値
(P<0.05)であることが確認された。GIP濃度については、朝食後の総AUC面積に
ついて、HHBパンは、WWBパンに比較し有意に高値(P<0.05)であることが確認
された。朝食後の呼気中水素濃度は、HBB摂取群は、HAB摂取群を除く全ての摂
取群と比較し、有意(P<0.01)に高値であることが確認された。また、朝食摂取180
分後のOBパン摂取群の呼気中水素濃度は、WWBパンと比較し、有意に高値
(P<0.05)であることが確認された。朝食後の胃排出時間(GER)は、パラセタモー
ル濃度にて評価確認した。HBB摂取群は、WWB摂取群及びWWB+RS摂取群
と比較し、パラセタモールが有意(P<0.05)に低値であることが確認された。 満腹
度合いについては、HBBパンによる夕食は、他の摂取群と比較し、標準化された
朝食の後、有意(P<0.05)に、高い満腹得点(IAUC 0–180 min)を示した。
標準化された朝食(IAUC 0–120 min)の後のブドウ糖反応は、結腸発酵(呼吸H2
排出(0–180 min)による)に、有意(P<0.05)な負の相関が確認された。さら、標準
化された朝食の後の食後のブドウ糖反応(IAUC 0–120 min)は、f-FFA濃度と相
関(P<0.001)していることが確認された。 血清インシュリン反応(IAUC 0–120
min)も同様に、f-FFAに相関(P<0.05)することが確認された。 さらに、血清IL-6濃
度(0–180 minを意味する)は、f-FFA濃度と、相関(P<0.05)していることが確認さ
れた。標準化された朝食の後の血糖反応(IAUC 0–120 min)は、GLP-1(AUC 0–
120 min)およびグルカゴン(AUC 0–120 min)、逆の相関(P<0.05)があることが
確認された。 アディポネクチンの平均濃度(0–45 min)は、満腹度合い(AUC 0–
180 min)とは正に、反対GLP-1(AUC 0–120 min)とは負に、相関(P<0.05)して
いることが確認された。朝食での、呼気中の水素排出(0–180 minによる)は、満
腹と相関(P<0.01)するが、水素排出と胃排出時間(血清パラセタモールIAUC 0–
90 min)は逆の相関(P<0.01)があった。さらに、朝食の満腹と胃排出時間は逆の
相関(P<0.05)があった。
We conclude that barley β-glucan significantly
reduces GI ofchapatis, particularly at doses of
4 and 8 g per serving.
In conclusion, this study showed tllat
supplementation of whole-wheat flour with HMW
β-glucan could be an efficient way of making
palatable chapatis fbr diabetic patients.
Supplementation at a dose of 4g β-glucan per
serving was highly significant and critical in
reducing GI with no further dose-dependent
reduction at higher levels of β-glucan. This
indicates the importance of continuous intake of
soluble dietary fiber-like barley β-glucan at
moderate levels and the role it can play in
reducing the risk of type 2 diabetes worldwide
by incorporating barley β-glucan into some of
the staple diets.
Including Indigestible Carbohydrates in the Evening
Meal of Healthy Subjects Improves Glucose
記載なし Tolerance, Lowers Inflammatory Markers, and
Increases Satiety after a Subsequent Standardized
Breakfast
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
OBJECTIVE:
The postprandial glycemic response and glycemic index (GI) of spaghetti made
with semolina and the addition of two β-glucan barley concentrates, Glucagel
(GG) and Barley Balance (BB), was studied.
METHODS:
For each type of β-glucan concentrate, six spaghetti samples containing
increasing percentages (0%, 2%, 4%, 6%, 8%, and 10%) of β-glucan were made.
Nine healthy subjects were recruited for measuring the glycemic response and GI.
Subjects were served portions of the test foods (50 g of available carbohydrates)
and a reference food (50 g of glucose) on separate occasions. Capillary blood
glucose was measured up to 120 min after consuming the spaghetti. The total
glycemic response was calculated geometrically as the incremental areas under
the curve (IAUC) using the trapezoid rule. The GI was calculated geometrically by
expressing the IAUC for the test food as a percentage of each subject's average
IAUC for the glucose.
RESULTS:
The IAUC for spaghetti with and without β-glucan was significantly less compared
with glucose. The GG spaghetti had IAUC values similar to the spaghetti without β
-glucan concentrate. The BB spaghetti showed IAUC values lower than that of the
spaghetti without β-glucan. In particular, the spaghetti with 10% BB had an IAUC
52% lower (P ≤ 0.017) than the spaghetti with β-glucan. The GI values for
spaghetti with GG were statistically similar to the control. The GI of BB spaghetti
decreased with increasing BB concentrations. In particular, the GI of 10% BB
spaghetti was 54% lower (P ≤0.02; GI = 29) than that of the control (GI = 64).
CONCLUSION:
The BB concentrate significantly decreases the IAUC and GI of spaghetti at a dose
of 10%. GI at the same concentrations does not.
Food products incorporated with soluble dietary fiber βglucan bave
shown varying effects on postprandial glycemia. The objective of
the present study was to test the hypothesis that a food product
fortfied with barley βglucan and subjected to minimum processing
and mild cooking might be effective in lowering glycemic response.
In a randomized, single-blind, contrelled crossover trial,8 healthy
human subjects(3 men,5 women;aged 26-50 years;body mass
index,<30 kg/m2) consumed unleavened Indian flatbreads called
chapatis containing high-molecular-weight barley βglucan at doses
of 0,2,4,6, and 8 g on different occasions. Capillary blood
samples were collected at 0,15,30,45,60,90, and 120 minutes
after consuming tbe chapatis. The incremental area under the
glucose curve values for all the 5 different types of chapatis were
significantly low(P<.001) compared with reference food glucose.
The incremental area under the glucose curve of chapatis containing
4 and 8 g βglucan were significantly lower than control chapatis(P
<.05). Postprandial blood glucose was significantly reduced at 45
minutes by chapatis containing 4 g(P<,05)and 8 g βglucan(P<.
01)and at 60 minutes by chapatis with 8 g βglucan(P<.01). The
glycemic index(α) values of chapatis with 4 and 8 g βglucan were
43%to 47%lower (GI,30 and 29, respectively) compared with
chapatis without β・glucan(GI,54). We conclude that barley βglucan
significantly reduces GI of chapatis, particularly at doses of 4 and
8 g per serving.
Low-glycemic index (GI) foods and foods rich in whole grain are associated with
reduced risk of type 2 diabetes and cardiovascular disease.We studied the effect
of cereal-based bread evening meals (50 g available starch), varying in GI and
content of indigestible carbohydrates, on glucose tolerance and related variables
after a subsequent standardized breakfast in healthy subjects (n=15). At breakfast,
blood was sampled for 3 h for analysis of blood glucose, serum insulin, serum
FFA, serum triacylglycerides, plasma glucagon, plasma gastric-inhibitory peptide,
plasma glucagon-like peptide- 1 (GLP-1), serum interleukin (IL)-6, serum IL-8, and
plasma adiponectin. Satiety was subjectively rated after breakfast and the gastric
emptying rate (GER) was determined using paracetamol as a marker. Breath
hydrogen was measured as an indicator of colonic fermentation. Evening meals
with barley kernel based bread (ordinary, high-amylose- or beta-glucan-rich
genotypes) or an evening meal with white wheat flour bread (WWB) enriched with
a mixture of barley fiber and resistant starch improved glucose tolerance at the
subsequent breakfast compared with unsupplemented WWB (P<0.05). At
breakfast, the glucose response was inversely correlated with colonic fermentation
(r =-0.25; P<0.05) and GLP-1 (r =-0.26; P<0.05) and positively correlated with
FFA (r=-0.37; P<0.001). IL-6 was lower (P<0.01) and adiponectin was higher
(P<0.05) at breakfast following an evening meal with barley-kernel bread
compared with WWB. Breath hydrogen correlated positively with satiety (r =0.27;
P<0.01) and inversely with GER (r=-0.23; P<0.05). In conclusion, the composition
of indigestible carbohydrates of the evening meal may affect glycemic excursions
and related metabolic risk variables at breakfast through a mechanism involving
colonic fermentation. The results provide evidence for a link between gut microbial
metabolism and key factors associated with insulin resistance.
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(血糖値)
別添3-1 エビデンスデータシート(血糖)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
B-H-12
B-H-13
B-H-16
食品
(成分)名
βグルカン
βグルカン
対象機能
食後血糖値
の上昇抑制
食後血糖値
の上昇抑制
食後血糖値
βグルカン
の上昇抑制
論文化
査読有り
査読有り
査読有り
試験対象
ヒト
ヒト
ヒト
発表年
(西暦)
2007
2006
2010
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
RCT(交差試
験)
RCT(交差試
験)
RCT(交差試
験)
その他の対
照(内容記
述)
その他の対
照(内容記
述)
プラセボ対照
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
無盲検
Food…パ
ンとベリー
ジャム、ドリ
ンク…市販
その他(内 スポーツド
リンクにグ
容記述) ルコースシ
ロップを混
ぜたもの(β
-グルカンを
入れる代わ
りに)
QLランク
マーカー
(*)食後の血糖値
とインスリン
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
小麦と大麦間、および
クラッカーとクッキー
間:RM-ANOVA両側
効果あり (p< 検定、2×2design、グ
0.05)
リセミックインデック
ス・インスリンインデッ
クス:RM-ANOVA片
側検定
判定を保留
(0.05≦p<
0.10)
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
(*)血糖値、(*)イ
ンスリン、(*)トリ
アシルグリセロー
血清測定値:ANOVA
ル(TAG)、(*)総 効果あり (p<
両側検定、AUC:
0.05)
コレステロール、
paired t-test
(*)LDLコレステ
ロール、(*)HDL
コレステロール
(*)血漿グルコー
その他(内
無盲検
ス
容記述) 対照:小麦
(*)インシュリン
二重盲検
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
研究の質の評価
情報源
非パラメトリック
ANOVA両側検定、
95%信頼区間
5/8
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
有る
PubMed
無い
PubMed
PubMed以
外のDB [DB
名]
JDreamII
有る
Roxdale Foods Ltd
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
採用
採用
採用
10
9
14
タイトル
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
QL1
Supplementation
of a highcarbohydrate
breakfast with
University of
barley beta-glucan
Auckland,
improves
Human
postprandial
Poppitt
SD,
van
Nutrition
Unit,
glycaemic
Drunen JD,
18 Carrick
Asia Pac J Clin
response for
Nutr.
McGill
AT,
Place,
Mount
meals but not
2007;16(1):16-24
Mulvey TB,
Eden,
beverages.(大麦
Leahy
FE
Auckland,
New
β-グルカンを含有さ
Zealand.
せた高炭水化物朝
s.poppitt@auck
食サプリメントは、
land.ac.nz
食べ物に対する食
後血糖値反応を改
善するが、飲料に
対しては改善しな
い)
17215176
QL2
Department of
Food Science
Post-prandial
&
responses to
Microbiology,
cereal products
Human
Casiraghi MC,
enriched with
Nutrition Unit,
Garsetti M,
barley betaUniversity of
glucan.(大麦βグ Testolin G,
Milan, Via
ルカンを強化した Brighenti F
Celoria N2,
シリアル生産物に
20133 Milan,
おける食後の反
Italy.
応)
maria.casirag
[email protected]
16943453
QL1
二重盲検単回摂取ク
ロスオーバー試験に
よるβ-グルカン強化
型大麦食品の食後血
糖値への影響および
安全性の検討 Effect
of a β-glucan
Enriched Barley
Product on Postprandial Glycemic
Response and
Safety Evaluation of
the Product-A
Randomized
Double-blind
Crossover Study-
中尾隆文, 藤井
比佐子, 菊川友
子, 東海秀吉,
平山佳伸, 久下
高生, 椿和文,
松本渉、 三宅
真澄, 金田俊光
橋本文彦、三浦
克之
J Am Coll
Nutr. 2006
Aug;25(4):313
-20
大阪市大 医
病院 医薬品・
食品効能評価
セ、ADEKA、
薬理と治療
ヒュービットジェ
Vol.38, No.10,
ノミクス、 大阪
Page.907-914
市大 大学院経
(2010.10.20)
済学研究科、
大阪市大 大学
院医学研究科
薬効安全性学
なし
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(血糖値)
別添3-1 エビデンスデータシート(血糖)
研究内容情報
対象者
文献
番号
B-H-12
B-H-13
B-H-16
研究目的
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
市販の高βグルカンサプリメント
Cerogen(Roxdale Foods Ltd)、
市販スポーツドリンク:Powerade
(Coca Cola Amatil社、ニュー
高度に炭水化物を含む食品や飲料と 国:オーストラリア、年齢:21~34歳、性
ジーランド)、グルコースシロップ:
一緒に大麦β-グルカンを摂取すること 別:男、その他:やせ型のボランティア、重 総数:20人(クロスオー
Polycal(Nutricia、オランダ)、成
により、血糖値やインスリンが改善でき 篤な病気や脂肪・血圧・メタボに関する医
バー)
分(Food):カロリー3071kcal、炭
るかどうかを確認する
薬を摂っていない
水化物157.4g、脂質4.1g、タンパ
ク16.0g、成分(飲料):カロリー
2544kcal、炭水化物152.0g、脂
質0.2g、タンパク0.8g
β-グルカンをリッチにさせた大麦
粉で作製したクラッカーやクッ
健常者10人(男5)、年齢25.4±
キーを摂取することにより、小麦 0.5、BMI22.6±0.7、血糖値5.0±
に比べて血糖値、インスリン、脂
肪の急激な上昇が抑えられるか 0.1mM、インスリン66.9±3.9pM、
どうか試験した。
品種:Hordeum vulgare
(Cv、Aliseo)、製法:搗製→
総数:10(うち男性
ピンミル粉砕→空気分級して
5)、個別のn数:総
製品、規格:β-G8.5%品、
数と同じ
分析方法:β-グルカン量は
酵素法
日本人
20-70歳未満
男性21人・女性6人
大麦加工食品である「大麦βグル
予備試験にて75gOGTT試験で空 総数:27名
カン顆粒」の食後血糖値抑制効
腹時血糖が126㎎/dL未満かつ孵 6グループ
果およびその安全性
化後120分の血糖値が200㎎/dL
未満の者、あるいは投薬治療を要
しない軽度な糖尿病患者
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・摂取時期
・摂取方法
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
摂取期間
Food…パンとベリー
ジャム、ドリンク…市販
スポーツドリンクにグ Foodは、300mlの水
大麦β-グルカンとして
ルコースシロップを混
と一緒に15分以内に
10g
ぜた。β-グルカンは、
摂取。
手でベリージャムに混
ぜるか、冷えた飲料に
混ぜて撹拌した
クラッカー、クッ
キー(小麦粉の
60%を大麦粉また
は小麦ふすまと置
換)、β-グルカンは
クラッカー3.6%、
クッキー3.5%、対
照は白パン
大麦由来βグルカン、大麦に
含まれるβグルカンを温水に
より高濃度に抽出した大麦
抽出物を大麦粉に添加し、β
150mlの冷たいお
グルカン量が30%になるよ
茶に溶かした試験
うに調整した後に加熱加工 食を摂取
して顆粒化、β-1,3-1,4-グル
カンを30%含有する大麦加
工品、大麦ベータグルカン
顆粒
摂取時期:朝8~8
時半(10分以内)、
摂取方法:90000
Uレチノールを摂取
後、500mlの無糖
茶と一緒に
1日1回
単回摂取
クラッカー群:大麦
βグルカン3.6g、
クッキー群:大麦β
単回摂取
グルカン3.5g、各
群炭水化物が40g
となるよう統一
結果
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
Foodの場合、30分後の血糖値が、コントロー
ル:8.80±0.2(mmol/L)に対し、8.46±0.3
(mmol/L)と有意に減少し、血糖曲線の面積値
We concluded that a high dose barleyβ-glucan
も、コントロール:452.6±50(mmol-min/L)に対
supplement can improve glucose control when
added to a high-CHO starchy food, probably
し、354.5±44(mmol-min/L)と有意に減少し
た。一方、飲料の場合、30分後の血糖値が有 記載なし。 due to increased gastro-intestinal viscosity, but
not when added to a high CHO beverage
意に減少せず、血糖値曲線の面積も有意には
where rapid absorption combined with decreased
減少しなかった。また、インスリン曲線の面積
β-glucan concentration and viscosity may obviate
も、Foodは67265±10263→52703±8076(p
this mechanism.
mol-min/L)と有意に減少したが、飲料は90987
±20907→83298±19017(pmol-min/L)と有意
には減少しなかった。
There is growing support for the protective role of soluble fibre in type II diabetes.
Soluble fibre beta-glucan found in cereal products including oats and barley may
be the active component. There is evidence of postprandial blunting of blood
glucose and insulin responses to dietary carbohydrates when oat soluble fibre is
supplemented into the diet but few trials have been carried out using natural barley
or enriched barley beta-glucan products. The aim of this trial was to investigate
the postprandial effect of a highly enriched barley beta -glucan product on blood
glucose, insulin and lipids when given with a high-CHO food and a high-CHO
drink. 18 lean, healthy men completed a 4 treatment intervention trial comprising
(i) high-CHO(food control), (ii) high-CHO(food+fibre), (iii) high-CHO(drink control),
(iv) high-CHO(drink+fibre) where a 10g dose of barley beta-glucan fibre
supplement (Cerogen) containing 6.31g beta-glucan was added to food and drink
controls. There was an increase of glucose and insulin following all 4 treatments.
Addition of the beta -glucan supplement significantly blunted the glycaemic and
insulinaemic responses on the food (p<0.05) but not drink (p>0.05) treatments
when compared to controls. The high-CHO breakfasts decreased total, LDL- and
HDL-cholesterol from baseline to 60 mins postprandially but there were no
differential effects of beta-glucan treatment on circulating lipids. We conclude that
a high dose barley beta-glucan supplement can improve glucose control when
added to a high-CHO starchy food, probably due to increased gastro-intestinal
viscosity, but not when added to a high-CHO beverage where rapid absorption
combined with decreased beta-glucan concentration and viscosity may obviate
this mechanism.
Products prepared from barley flour enriched with
beta-glucan exhibit favourable responses on glucose
クッキーにすると、120分の血糖値が小麦50.0
metabolism, and particularly on insulinemic
±13.0に対し、大麦24.2±11.6と有意に下がっ
responses. In general, cookies responded better to
記載なし。
the addition of barley fiber than crackers. Our results
たが、クラッカーは小麦57.0±15.0に対し、大麦
highlight the complexity of the effect that barley fiber
41.1±18.6と差がなかった
may exert when added to different food products in
reducing postprandial metabolic responses.
BACKGROUND: High amounts of soluble beta-glucan in barley products may
exert beneficial effects on glucose tolerance and blood lipids.
OBJECTIVE: To investigate the acute postprandial response on plasma glucose,
insulin and lipids after consumption of two experimental products made from
barley flour enriched with beta-glucan in comparison with similar products made
from whole-wheat flour.
METHODS: A group of 10 healthy volunteers (5 males, age 25.4 +/- 0.5 y, BMI
22.6 +/- 0.7 Kg/m(2)) received at breakfast, in random order and in different days,
portions (40g of available carbohydrate) of different cereal products or white bread
consumed together with a load of 90000 UI retinol. Products were crackers and
cookies made either from barley or whole-wheat flour in a 2 x 2 design, where the
two factors were the cereal source of dietary fiber (DF), and the food processing.
Barley products supplied 12 g DF, 50% soluble, with 3.5 g of beta-glucan per
portion. Whole-wheat products supplied about 14 g of dietary fiber, mainly in the
insoluble form, with negligible amount of beta-glucan. Fasting and post-prandial
glucose and insulin were evaluated for 180 min after the meals; retinyl-palmitate
(RP) and triacylglycerol (TAG) were evaluated hourly over 8 hours. Glycemic (GI)
and Insulinemic (II) indexes of products were also assessed, using white bread as
reference.
RESULTS: Glucose curves were significantly different between types of food
processing (p < 0.01) but not between cereal sources of DF (p = 0.07). On the
contrary, the effect of fiber but not of processing was evident when glucose
response was expressed as Glycemic Index (effect of DF p < 0.01, effect of
processing p = 0.69). Individual GI values were 78, 81, 49 and 34 for whole-wheat
crackers (WWCr), whole-wheat cookies (WWc), barley crackers (BCr) and barley
cookies (Bc) respectively. Insulin curves were significantly different both between
type of processing and fiber source (p < 0.001 for both effects). Again, insulin
indices were different between fiber but not between processing (p < 0.5 and p =
0.174 respectively). RP and TAG daily profiles were not significantly different
between the factors studied.
①被験食Ⅰ(高用
量)製品3.5g中にβ
大麦加工食品である「大麦βグルカン顆粒」の食後血糖値抑制効果およ
びその安全性を確認することを目的として、BMIが18.5-30未満の被験
-1,3-1,4-D-グルカ
男性の境界域糖尿病群およびやや高めである
被験者全体での検討では今回の設定用量と投与方法で 者25名を対象に、被験食1(高用量)、被験食2(低用量)および対照食を
ンとして1000㎎②
が正常範囲の血糖値を示した群をあわせて群
食後血糖値の上昇抑制効果は認められなかったが、男性 用いた二重盲検単回摂取クロスオーバー試験を実施した。本試験食の
被験食Ⅱ(低用量) 2週間ごとに米飯 において、高用量の被験食を摂取した群の血
見受けら
の境界域糖尿病および血糖値がやや高めであるが正常 摂取は、その後の食事による各測定時間の血糖値、インスリン値および
製品1.2g中にβ- 負荷試験を3回 糖値AUCが対照食群と比較してp=0.083と有
範囲の群を合わせた群では、食後血糖値が有意に抑制さ 血糖AUC、インスリンAUCのいずれにも有意差を認めなった。層別解析
れず
1,3-1,4-D-グルカ
繰り返し実施 意な差はつかないものの低値であり、この群で
れた。安全性についてはとくに問題となる有害事象は認め の結果では、男性の境界域糖尿病および血糖値のやや高めであるが正
は、高用量食が食後血糖値の上昇を抑制する
ンとして333㎎③対
られなかった。
常範囲にある群を併せた群において、食後血糖値が有意に抑制され、ま
傾向が認められた
照食 製品3.6g中
たβグルカン摂取量に依存した血糖値上昇抑制を認めた。安全性は特に
にβ-1,3-1,4-D-グ
問題はなかった。
ルカンとして110㎎
6/8
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(血糖値)
別添3-1 エビデンスデータシート(血糖)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
B-H-20
B-H-25
食品
(成分)名
βグルカン
βグルカン
対象機能
食後血糖値
の上昇抑制
食後血糖値
の上昇抑制
論文化
査読有り
査読有り
試験対象
ヒト
ヒト
発表年
(西暦)
2002
2008
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
RTC その他
加工方法の
RCT(交差試 異なる大麦
験)
βーグルカン
を小麦パンに
導入して比較
RCT(交差試
験)
その他の対
照(内容記
述)
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
-
その他(内
容記述)
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
QLランク
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
効果あり
大麦βーグルカ
ンを混合したパ
ンではグルコー
ス、小麦パンと
マーカー
*食後血糖値と*グ 比較して血糖
two-tailed t-test
リセミックインデックス 値、GIが低下。
とくに水抽出
βーグルカンで
は有意
(P<0.05)
効果あり
大麦とライ麦は
*)食後血糖値、 朝食として摂取
*)食後インスリ 後、昼食摂取後
ン、*)グルコー のIAUCは低下
ス代謝、*)グル
(P<0.05)
コース酸化、*)
夜食として摂取
脂質生成
してもIAUCは
低下
研究の質の評価
情報源
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
Nutrition.
2011
メタアナから抽
Oct;27(10):
出 [メタアナ著
1008-16.
者名,出版
Epub 2011
年]
Apr 6..より
抽出
two-way analysis
variance and paired
その他 [情
t-test with
報提供元]
Bonferroni's
adjustment
7/8
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
EFSAのパ
ネラーの審
査報告書よ
りEFSAJournal 9,
2207, 2011
無い
有る
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
採用
被験物提供
Finax AB (Sweden),
Nord Mills AB (Sweden)
採用
9
8
タイトル
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
QL2
高βーグルカン大 Cavallero A,
Empilli S,
麦分画入りパン加
Brighenti F,
工とヒト血糖反応
への効果
Stanca AM
QL2
健常者の1日のグ
ルコーストレラン Nilsson AC,
Am J Clin Nutr
スに対する炭水化 Ostman EM、 スウェーデンル
87, 645ンド大学
物量とGIの異なる Granfeldt Y,
654(008)
朝食用穀類の影 Bjorick IME
響を観察
Journal of
Parma大学と Cereal Science
その他の食品 36 (2002) 59関連研究機関 66
なし
18326603
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(血糖値)
別添3-1 エビデンスデータシート(血糖)
研究内容情報
対象者
文献
番号
B-H-20
研究目的
全粒大麦粉、篩で精製した大
麦、更に水でβーグルカンを抽出
したものをパンに加えて、小麦粉
パン、グルコースと血糖変化を比
較する
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
・実施国:イタリア
・年齢層:20~27歳
・性別:男性3人、女性5人
・その他の選択項目:健常人
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
・総数:8人
・群別のn数:8人
・n数設定根拠:不明
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
・起源:イタリアで開発された大麦
新品種(Zacinto)を用いた ・製
法:全粒粉末形態、篩にかけたも
の、さらに水で可溶性画分を用い
てパンを生成 ・規格:栄養
成分、βーグルカン含量を分析
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・摂取時期
・摂取方法
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
摂取期間
摂取量
パン100g当たりでは
摂取形態
摂取時期、摂取方法 βーグルカン量は、小
12時間絶食後、利用 12時間絶食後、利用 麦パン:0.1g、50%
性炭水化物50g相当 性炭水化物50g相当 全粒大麦パン:2.4g、 摂取期間:1回
のパンを水500mlと のパンを水500mlと
50%篩大麦パン:
共に摂取
共に摂取
4.2g、20%水分画パ
ン:6.3gである
結果
3種の大麦加工品を含むパンでは食後血糖値
の上昇が抑制され、GIについても低下した。とく
に精製βーグルカンを含むパンではグルコース
や小麦パンに比べて有意に低下した。
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
記載なし
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
Barley flour(BF) from whole naked grain and two(1-3,1-4)-β-glucanenriched fraction, a sieved fraction(SF) and a water-extracted
fraction(WF), were produced and mixed with bread wheat
flour(BW), for bread-making quality evaluation. Bread was baked in
This reseach confirms the effectiveness of viscous(1a pilot plant and analysed for sesory propertics, proximate
3, 1-4) βーglucan in reducing postprandial blood
composition and βーglucan content. Four kinds of bread were
glucose levels, even in foods with a high glycemic
produced from different mixtures of barley ingredients and bread
index. The enrichment technique, and water
wheat flour: a 100%BW(β-glucan 0.1%); a 50%BW and
extraction/freeze-drying technique, could enable the
50%BF(2.4%); a 50%BW and 50%SF(4.2%); an 80%BW and
use of barley as a asource of a high-value fibre for
20%WF(6.3%). Eight adults were fed test meals of each of four
reducing the glycemic index of traditional wheat^breads, containig the same amount(50g) of available carbohydrate,
based foods such as bread, without negatively
and glycmic indeces(GI) calculated from finger-prick capillary blood
affecting their sesory characteristics.
samples. A linear decrease GI was found for increasing β-glucan
content. The 20% WF bread had a 28% lower GI than the plain BW
and also showed the best score for sensory attributes. (結論は左欄
AVに続く)
試験食
(50g炭水化物量)
B-H-25
不消化炭水化物とGIの異なる穀 実施国:スウェーデン
類食品における食後血糖値を明 年齢:21~41歳
性別:男女
らかにする
・総数:12人
・群別のn数
・n数設定根拠:不
明
Βーグルカンは測
定されていない
が、1食当たりの水
溶性食物繊維が測
試験1:朝食
(その後の昼食、 定されている。
夕食は標準食) ・2.0g小麦パン(対
照)
・2.1g小麦穀粒
試験2:夜食(22:
・2.5gオーツ麦穀粒
30)
(その後の朝食 ・2.6g大麦粉粥
は標準食)
・2.9g大麦穀粒
・3.6gライ麦穀粒
・6.3g小麦+大麦
繊維パン
(大麦繊維抽出物を
・小麦パン
・小麦穀粒、大麦
穀粒、ライ麦穀粒
(110mlの水で加
起源:スウェーデン内で販売
熱)
されているもので、販売会社
・オーツ麦穀粒
名あり
(100mlの水で加
製法:記載なし
熱)
規格:分析値は記載
商品名:製造・販売者名あり ・大麦粉粥
(400mlの水で加
熱)
・小麦+大麦繊維パ
ン
単回摂取
Barley or rye kernel breakfasts lowered the blood
【試験1】小麦パン、小麦穀粒、ライ麦穀粒、
glucose IAUC(0-120min) at breakfast, at a
オート麦穀粒、大麦穀粒、大麦食物繊維添加
subsequent lunch, and the cummulative
小麦パン、大麦かゆの7種の穀物を朝食として
IAUCs(breakfast+lunch+ dinner) when compared with
摂取後の半日間、血糖値とGI、さらに呼気中の
white-wheat bread (P<0.05). The lunch blood glucose
水素の排出量が比較された。
IAUC were positively correlated with breakfast
【試験2】小麦パン、大麦穀粒、大麦食物繊維添 記載なし IAUCs(r=-0.30, P<0.05). Breath hydrogen excretion
加小麦パンの3種の穀物を夜食として摂取後の
was negatively correlated with blood glucose IAUCs
翌朝の食後2時間、血糖値とGI、さらに呼気中
after lunch(r= -0.33, P<0.05) and dinner(r=-0.22,
の水素の排出量が比較された。
P<0.05). A barley kernel evening meal resulted in
その結果、小麦以外の穀類では有効であり、と
くに大麦穀類での有効性が高い。
250mlの水と混ぜ
る)
8/8
lower IAUVs(P<0.05) and higher breath
hydrogen(P<0.001) after a subsequent breakfast
compared with white-wheat bread.
Objective: We studied the extent to which acute glycemia and
glycemia after subsequent meals can modulated by the
characteristics of cereal foods, such as glycemic index(GI) and
content of indigestible carbohydrates.
Design:
Twelve healthy subjects consumed test meals in a random order.
In series 1, the test meals were consumed at breakfast, and
postprandial blood glucose incremental areas under the
curve(IAUCs) were calculated after the test breakfast, standardized
lunch, and standardized dinner. In series 2, the subjects consumed
test evening meals and IAUCs were calculated after a subsequent
standardized brekfast. Breath hydrogen was measured as an
indicator of colonic fermentation.
Results:左欄へ続く
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(コレステロール)
別添3-2 エビデンスデータシート(コレステロール)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
食品
(成分)名
対象機能
論文化
試験対象
発表年
(西暦)
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
研究の質の評価
情報源
QLランク
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
【試験種
類】
クロスオー
バー、
singleblind、ラン
ダマイズ試
験。
A-H-01
A-H-02
A-H-03
血中コレス
βグルカン テロールの
低下
βグルカン
血中コレス
テロールの
低下
血中コレス
βグルカン テロールの
低下
査読有り
査読有り
査読有り
ヒト
ヒト
ヒト
2013
2008
2007
RCT(交差試
験)
RCT(並行群
間試験)
RCT(並行群
間試験)
その他の対
照(内容記
述)
その他の対
照(内容記
述)
プラセボ対照
【サンプル】
大麦、変異
体の大麦、
その他(内 オーツ麦の
容記述) 3種類から
β -グルカン
を抽出し、
飲料もしく
はシロップ
付ヨーグル
トに配合し
たものを使
用。コント
ロールはβ
-グルカンを
含有しない
もの。
【主要評価項目】
(*)LDL-コレステ
ロール、(*)HDLコレステロール、 効果なし (p≧ ANCOVA (random0.10)
effects model)
(*)中性脂肪
無い
採用
12
QL1
異なる群間の比較は
t-検定(両側)で実施
し、群内比較はpaired
t-検定。カテゴリー別
の値はカイ二乗検定
で実施した
【主要評価項目】
(*)総コレステ
ロール、(*)LDLコレステロール 効果あり (p< Repeated measures
0.05)
ANOVA
【副次評価項目】
BMI、腹囲、内臓
脂肪面積
1/8
PubMed
PubMed
無い
無い
採用
採用
10
10
QL1
QL1
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
【英文タイトル】
Extracted oat and
barley β -glucans
do not affect
cholesterol
metabolism in
young healthy
adults.
【和訳】
オーツ麦および大
麦β -グルカンは
健康な若年成人
のコレステロール
代謝に影響しない
【副次評価項目】
血圧、体重
低分子量β
(*)
グルカン摂 chlesterol/HDL
効果あり (p<
取群と高分
二重盲検
比
子βグルカ
0.05)
LDL-chlesterolと
ン摂取群の
CRP
群間比較
二重盲検
FALSE
タイトル
筆頭者のみ
でも可
試験実施機関
Bioactive
Foods and
Health,
Department of
Ibrügger S,
Nutrition,
Kristensen M,
Exercise, and
Poulsen MW,
Sports,
Mikkelsen MS,
J Nutr. 2013
Ejsing J,
Oct;143(10),
Quality and
Jespersen BM,
1579-85.
Technology,
Dragsted LO,
Department of
Engelsen SB,
Food Science,
Bügel S.
Faculty of
Science,
University of
Copenhagen
【英文タイトル】
Physiological
effects of
concentrated
barley betaglucan in mildly Smith KN,
hypercholesterol Queenan KM,
Thomas W,
emic adults.
Fulcher RG,
Slavin JL.
【和訳】
軽度の高コレステ
ロール血症の成
人における濃縮
大麦β-グルカンの
生理効果
Department of
Food Science
and Nutrition,
University of
Minnesota
【英文タイトル】
Effect of High βGlucan Barley on
Serum Cholesterol
Concentrations and
Visceral Fat Area in
Japanese Men-A
Randomized,
Double-blinded,
Placebo-controlled Shimizu et al. サッポロビール
株式会社
Trial
【和訳】
高β-グルカン大麦が
日本人男性の血清コ
レステロール濃度及
び内臓脂肪面積に及
ぼす影響(ランダム、
二重盲目、プラセボコ
ントロール試験)
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
23946347
J Am Coll
Nutr. 2008
Jun;27(3):434
-40.
18838533
Plant Foods
Hum Nutr.
2007
Mar;63(1):215
18074229
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(コレステロール)
別添3-2 エビデンスデータシート(コレステロール)
研究内容情報
対象者
文献
番号
研究目的
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・摂取時期
・摂取方法
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
摂取期間
総数:13名
(男性6名、女性7名)
群別のn数:総数と同
じ
A-H-01
A-H-02
A-H-03
n数設定根拠:
絶食後の食物繊維摂
取が総コレステロール
人種:白人(コペンハーゲン居住)
濃度に与える効果に
構造が異なる3種類 (大麦・変異 年齢層:22.9±2.1
関する、2つの先行研
体大麦・オーツ麦) のβ -グルカン 性別:男女
究に基づく。コントロー
を用いて、コレステロール低減効
ルに対し-0.3および果の比較をすること、また血圧・体 備考:慢性病患者、喫煙者、週10 0.5 mmol/L (SDが0.39
重・中性脂肪などに与える影響の 時間以上の運動をする者、薬物療 および0.48) の差異が
比較をすることを目的とする。
法中の者、サプリメント常者などを あると変化したとみな
すことから、今回は0.4
除く
mmol/l (SD 0.5
mmol/l) の差異を検出
するために十分な人
数として14名を設定し
た。なお10%のドロップ
アウトの割合を考慮し
て、16名の参加者を
募った。
製法:大麦、変異体大麦、
オーツ麦よりβ -グルカンを
抽出し紛体とした後、80℃
30分間撹拌することで2%溶
液とした。この溶液を最終製
品に添加した。
規格:β -グルカン
大麦46%、変異体大麦
58%、オーツ麦72%
・各β -グルカンを
カシスシロップ飲料
に溶解したもの
・各β -グルカンを
低脂肪バニラヨー
グルトに溶解したも
の
(いずれも1食分に
1.65gのβ -グルカ
ンを含有)
LDLおよびHDLコレステロール濃度は、投与に
よる変化は確認できなかった (P>0.15)。しかし
3.3gのオーツ麦のβ-グルカンを3週間摂取した
結果、ベースラインと比較して、総コレステロー
ル (-0.29 ± 0.09 mmol/L, P < 0.01)、LDL (0.23 ± 0.07 mmol/L, P < 0.01)、HDL (-0.05 ±
0.03 mmol/L, P < 0.05) それぞれの値で変化
各サンプルで3週 が確認できた。ただしこの変化は2種類の大麦
β-グルカンでは確認することができなかった。
間
またβ-グルカンの構造 (DP3とDP4の割合) と、
β-グルカン摂取後のLDLコレステロール値変化
の間には相関は見られなかった (R2 = 0.04, P
= 0.92)。その他に、普段から食物繊維を摂取
していることと、オーツ麦摂取後のLDLコレステ
ロール値の低下には弱い逆相関が見られた
(R2 = 0.41, P = 0.02)。
摂取時間:各サンプル
(コントロール、大麦、
変異体大麦、オーツ
β -グルカンとして
麦) 3週間食事とともに
摂取。各サンプルの間 3.3 g/日
は少なくとも2週間の休
薬期間をはさむ。
β-グルカン含量の高い大麦
より粉砕と篩分けによって調
総数90
High-MW摂取区分45 製された製品。
取区分45名
2種類の濃縮大麦 β-グルカンが、 喫煙習慣のない英語の読み書き 名
素材をハンドブレン
粉をスムージー状
(リテラシー)ができる22から65歳 Low-MW摂取区分45 Low-MW製品:分子量
被験者の体重と心血管疾患
ダーにて飲料と混 βグルカンとして
に加工したものを
ぜて摂取
62,000でおよそ75%のβ-グ 摂取
1日 6.0 g
(CVD)の エンドポイントに与える の男女。トータルコレステロール値 名
が200mg/dl以上
ルカンを含む
生理的影響を調べた
n数設定根拠:記載な High-MW製品:分子量
し
139,000でおよそ85%のβグルカンを含む
高β-グルカン大麦が日本人男性
の総コレステロール及びLDLコレ
ステロールに及ぼす影響を調べ
る。セカンダリーアウトカムとして、
BMI、腹囲、内臓脂肪面積、皮下
脂肪面積への影響を調べる。
・日本人
・30-60歳
・男性
・BMI>22 kg/m2
・LDL-CHO 140-220 mg/dL
・T-CHO 220-300 mg/dL
・その他、疾患がないこと
【起源】
Hordeum vulgare cv. CDC
Fibar (Crop Development
Center at the University of
【総数】
Saskatchewan in Canada)
44名
【製法】
穀粒の外皮を60%削った原
【群別のn数】
プラセボ20、試験食 料(歩留り40%)を、白米に
19、除外5
50%加えた。
【規格】
1食当り160
g(エネルギー
【n数設定根拠】
記載なし
216 kcal、タンパク質5.0 g、
脂質0.5 g、炭水化物45.8
g、食物繊維4.5 g、ナトリウ
ム3 mg、β-グルカン3.5 g)
パックごはん
試験食品を盲検化
するために、麦茶
で色を付けた試験
食品を使用してい
る。
結果
6week
【摂取時期】
1日2パックを食事
の時に摂取する
2食(2パック)
(朝昼夕は問わな
い)
12週間摂取する 320 g(食物繊維9
【摂取方法】
g、β-グルカン7 g)
1日2パック摂取す
る以外の食事制限
は無し
2/8
12週間
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
β-Glucans are known to exhibit hypocholesterolemic effects. Increased
intestinal viscosity is thought to be crucial for cholesterol lowering. It is
suggested that concentration, molecular mass, and structure, including
the ratio of (1→3) to (1→4) glucan bonds in the molecule, are of
importance for β-glucan functionality. This study investigated the effects
Our results do not fully support the hypothesis that 3 of 3 different β-glucan sources, incorporated into a beverage and yogurt,
wk of daily intake of 3.3.g of structurally different βon blood lipids and fecal endpoints. Fourteen participants completed this
glucans of similar MM, extracted from an oat, barley, randomized, crossover, single-blinded study with four 3-wk periods:
control and 3.3 g/d oat, barley, and barley mutant β-glucans of similar
and barley mutant breed, affects concentrations of
molecular mass. Before and after each period, fasting and postprandial
total, LDL, and HDL cholesterol, because changes
from baseline in the different β-glucan treatments did blood samples were drawn and 3-d fecal samples were collected.
Treatment did not affect changes in total, LDL, and HDL cholesterol
not differ from the change observed with control
compared with control; however, consumption of 3.3 g/d of oat β-glucans
特になし treatment. A reduction in total, LDL, and HDL
for 3 wk resulted in greater decreases in total (-0.29 ± 0.09 mmol/L, P <
cholesterol compared with baseline concentrations in 0.01), LDL (-0.23 ± 0.07 mmol/L, P < 0.01), and HDL (-0.05 ± 0.03
the oat β-glucan treatment group does, however,
mmol/L, P < 0.05) cholesterol compared with baseline. Changes in LDL in
suggest a hypocholesterolemic potential of the oat β- the β-glucan treatments were not related to β-glucan structure
glucan. We propose that structural differences
(cellotriosyl:cellotetraosyl). Decreases in fasting triacylglycerol were
substantially greater after oat β-glucan treatment compared with control
between the β-glucans, mainly different DP3:DP4
ratios affecting solubility, explain why changes from (P = 0.03). Fecal dry and wet weight, stool frequency, fecal pH, and
energy excretion were unaffected. The results do not fully support the
baseline were observed for the oat β-glucan.
hypocholesterolemic effects by differently structured oat and barley βglucans. However, substantial differences compared with baseline
suggest a potential for oat β-glucan, presumably due to its higher
solubility and viscosity. This underlines the importance of elusive
structural β-glucan features for beneficial physiologic effects.
2種類の大麦β-グルカンの濃縮物製品①(分子
量139,000)および製品②(分子量
MW62,000)を6g/日、6週間摂取。プラセボ群
なし。高コレステロール血症(TC200mg/dl以
Overall, supplementation with isolated barley beta上)の90名。群間比較においてβ-グルカン製品
glucans of different molecular weights had small
②摂取でchlesterol/HDL比が有意に下がり
副作用な effects on cardiovascular disease markers. Molecular
(p=0.03)、群内比較では、製品②摂取でLDL- しとの記載
weight of the barley fiber did alter effects on body
chlesterolとCRPが有意に低下した(p<0.05)。
あり
weight with the high-MW fiber significantly decreasing
製品①では摂取前後で血液中のマーカー変化
body weight.
を認めなかったが、群間比較にて体重減少を
認めた(p=0.02)。
異なる分子量の大麦β-グルカンのサプリは心
血管疾患のマーカーにわずかながら影響を及
ぼすことが確認された
TCについて反復測定分散分析の結果、白米
食(コントロール)と大麦食は、摂取食
(P=0.037)と摂取期間(P=0.029)に影響を受け
ることが確認された。LDL-Cについては、摂取
食(P=0.041)には関係するものの、摂取期間
(P=0.224)には影響受けないことが確認され
た。尚、摂取食と摂取期の間には関係性が見
られなかった。HDL-CとTGについては、傾向は
確認されなかった。試験のエンドポイント(12週
間後)で、白米食と大麦食の間に、BMI
(P=0.015)と腹囲(P=0.011)に有意な差が確
認された。同じく、12週間摂取後に、白米食と
大麦食の間に、内臓脂肪面積に有意
(P=0.039)な差が確認された。
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
記載なし
Abstract
OBJECTIVE: Barley fiber rich in beta-glucans lowers serum lipids, but is difficult
to incorporate into products acceptable to consumers. We investigated the
physiological effects of two concentrated barley beta-glucans on cardiovascular
disease (CVD) endpoints and body weight in human subjects.
METHODS: Hypercholesterolemic men and women (n = 90) were randomly
assigned to one of two treatments: low molecular weight (low-MW) or high
molecular weight (high-MW) concentrated barley beta-glucan consumed as a
daily supplement containing 6 grams beta-glucan/day. Fasting blood samples
were collected at baseline and week 6 and analyzed for total cholesterol, HDL
cholesterol, LDL cholesterol, triglycerides, glucose, insulin, homocysteine and Creactive protein (CRP). Dietary intakes, body weights, blood pressure, hunger
ratings, and gastrointestinal symptoms were measured at baseline and 6 weeks.
RESULTS: The only difference between treatments in lipid outcomes at week 6
was a reduction of the cholesterol/HDL ratio in the low-MW group and a small
increase in the high-MW group. No changes were found in blood pressure,
glucose, insulin, and gastrointestinal symptoms. Body weight decreased from
baseline to 6 weeks in the high-MW group while body weight increased in the lowMW group. Levels of hunger decreased slightly in the low-MW group and
decreased significantly in the high-MW group (P = 0.02)
CONCLUSION: Overall, supplementation with isolated barley beta-glucans of
different molecular weights had small effects on cardiovascular disease markers.
Molecular weight of the barley fiber did alter effects on body weight with the highMW fiber significantly decreasing body weight.
This study investigated whether the consumption of a diet in which
high-beta-glucan barley replaced rice would reduce the visceral fat
area as well as the serum low-density lipoprotein cholesterol (LDLC) and total cholesterol (TC) in hypercholesterolemic Japanese
men. A randomized, double-blinded, placebo-controlled
intervention study was conducted in 44 hypercholesterolemic
Japanese men with a body mass index (BMI) >22 kg/m2. The
subjects were randomly assigned to groups consuming either rice
The consumption of pearl barley with a high β-glucan (placebo group) or a mixture of rice and pearl barley with a high
content reduces not only LDL-C but also visceral fat beta-glucan content (test group, 7.0 g beta-glucan per day) for 12
area.
weeks. Blood samples were taken, and CT scan obtained before
the trial and every four weeks during the trial. The pearl barley
intake significantly reduced serum concentrations of LDL-C (P =
0.041) and TC (P = 0.037) during the trial. Significant differences
between the test and placebo
groups were found for the visceral fat (P = 0.039), BMI (P = 0.015),
and waist circumference (P = 0.011) at the end point. The
consumption of pearl barley with a high beta-glucan content
reduces not only LDL-C but also visceral fat area.
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(コレステロール)
別添3-2 エビデンスデータシート(コレステロール)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
A-H-04
A-H-06
食品
(成分)名
βグルカン
βグルカン
対象機能
血中コレス
テロールの
低下
血中コレス
テロールの
低下
論文化
査読有り
査読有り
試験対象
ヒト
ヒト
発表年
(西暦)
2007
2004
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
RCT(並行群
間試験)
RCT(交差試
験)
その他の対
照(内容記
述)
その他の対
照(内容記
述)
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
二重盲検
その他(内
容記述)
対照:βグ
ルカンを添 (*)血漿グルコー
ス
加していな
い飲料とシ (*)インシュリン
リアル
対照:小 (*)血漿グルコー
麦・玄米、
ス
無盲検
(*)インシュリン
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
効果あり (p<
0.05)
効果あり (p<
0.05)
研究の質の評価
情報源
QLランク
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
ANOVA(continus
variable)、χ2-テスト
(categorical
variable)
ANOVA
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
有る
PubMed
有る
PubMed
被験物提供元:
Cargill Health and Food
Technologies
援助:intra mural
agricultural reserch
fund、
大麦提供:the National
Barley Foods Council
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
採用
採用
12
12
A-H-09
血中コレス
βグルカン テロールの
正常化
査読有り
ヒト
1996
非RCT(オー その他(内容 その他(内
プン試験)
記述)
容記述)
摂取期間
前後の比
較
3/8
無い
採用
3
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
QL1
QL1
Diets containing
barley
significantly
reduce lipids in
mildly
hypercholesterol Behall KM,
Scholfield DJ,
emic men and
women.(中度に Hallfrisch J
コレステロールが
高い男女におい
て、大麦を含む食
事は有意に脂肪
を下げる)
QL3
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
The effects of
concentrated
barleyβ・glucan
on blood lipids
in a population
of
hypercholesterol
aemic men and
women(コレステ
ロール基準値以
上男女集団にお
ける濃縮大麦β-グ
ルカンの効果)
メタアナから
Tiwari U,
Cummins E.
(2011)
AbuMweis
SS, Jew S,
(*) 総コレステロール
メタアナから抽 Ames
(*)LDLコレステロール
効果あり (p<
出 [メタアナ著 NP.(2010)
Atherogenic
paired Student t test
0.05)
者名,出版 Talati R,
index
Baker WL,
年]
LDLリポ蛋白
Pabilonia
MS, White
CM,
Coleman
CI.(2009)
FDA
タイトル
Keenan JM,
Goulson M,
Shamliyan T,
Knutson N,
Kolberg L,
Curry L
Effect of boiled
barley-ricefeeding in
hypercholesterol
emic and
Sachie
normolipemic
Ikegami et. al
subjects
大麦配合ご飯の
高コレステロール
患者、正常血清脂
質者への効果
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
University of
Minnesota,
Medical
School,
Department of
Family
Medicine and
Community
Health, MMC
381,
Minneapolis,
MN 55455,
USA.
keena001@u
mn.edu
Br J Nutr.
2007
Jun;97(6):116
2-8. Epub
2007 Apr 20
17445284
Diet & Human
Performance
Laboratory,
Beltsville
Human
Nutrition
Am J Clin
Research
Nutr.,
Center,
80(5):1185-93
Agricultural
Research
Service, US
Department of
Agriculture
15531664
National
Institute of
Health and
Nutrition,
Japan
8983058
Plant Foods
Hum Nutr.
1996
Jun;49(4):317
-28.
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(コレステロール)
別添3-2 エビデンスデータシート(コレステロール)
研究内容情報
対象者
文献
番号
A-H-04
A-H-06
A-H-09
研究目的
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・摂取時期
・摂取方法
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
摂取期間
結果
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
The present study demonstrates the efficacy and exce]lent
tolerance of a dietary intervention using BBG-enriched
foods to reduce CVD risk, specifically LDL-C. All
subjects in BBG treatment groups were able to reach the
ATP III dietary goal of consumption of 10-25 g/VSF d.
An important finding in the present study was that LMW
BBG had comparable efficacy gram for gram when
compared to native HMW BBG.
This is clinically important because the improved sensory
properties and performance in foods of LMW BBG make
it a more viable food ingredient for broader applications.
An additional important outcome of the present study was
that a greater number of BBG-treated subjects versus
control attained their ATP III goal for LDL-C. The findings
of the present study have clear clinical benefits in CVD
risk reduction and significant healthcare cost benefits due
to reduced need for pharmacotherapy if the results can be
sustained long term.
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
Barley, like oats, is a rich source of the soluble fibre beta-glucan, which has been
shown to significantly lower LDL-cholesterol (LDL-C). However, barley foods have
been less widely studied. Therefore, we evaluated the LDL-C-lowering effect of a
concentrated barley beta-glucan (BBG) extract as a vehicle to deliver this
potential health benefit of barley. In a 10-week blinded controlled study, subjects
were randomized to one of four treatment groups or control. Treatment groups
included either high molecular weight (HMW) or low molecular weight (LMW)
BBG at both 3 and 5 g doses. Treatment was delivered twice per day with meals
in the form of two functional food products: a ready-to-eat cereal and a reducedcalorie fruit juice beverage. Levels of total cholesterol, LDL-C, HDL-cholesterol
(HDL-C), and TAG were determined at baseline and after 6 weeks of treatment.
The study group comprised 155 subjects. All treatments were well tolerated and
after 6 weeks of treatment the mean LDL-C levels fell by 15 % in the 5 g HMW
group, 13 % in the 5 g LMW group and 9 % in both the 3 g/d groups, versus
baseline. Similar results were observed for total cholesterol. HDL-C levels were
unchanged by treatment. Concentrated BBG significantly improves LDL-C and
total cholesterol among moderately dyslipidaemic subjects. Food products
containing concentrated BBG should be considered an effective option for
improving blood lipids.
人種:白人(ミネソタ大学からのリク
ルート)、年齢:25~73歳、性別:男
75・女80、その他:LDL-コレステ
ロール1300~1900mg/ℓ、TAG<
400mg/ℓ、空腹時血糖値<
濃縮大麦β-グルカン(抽出物)に 1260mg/ℓ、糖尿病、癌、第二高脂
ついて、高分子(Natiove)、および 血症、心臓心疾患、慢性疾患者、 総数155(男75・女
低分子品について、心疾患リスク 6ヶ月以内に大きく体重が変化した 80)、各群:30~32人
をきちんと評価すること
もの、脂質を変化させる医薬やサ
プリメントを摂取している者、一年
以内に喫煙したもの、妊婦や授乳
しているものは除いた。半分はメタ
ボリックシンドロームの人を選択し
た。
濃縮β-グルカン(抽出物)
4週間予備摂取の
は、Barliv(Cargill Health
後、6週間摂取、量
and Food Technologies)。 ジュース、およびシ
はジュース2パック/
HMW:分子量1000kDa(天 リアル
日、シリアル1パッ
然品)、LMW:分子量50~
ク/日
400kDa
心臓血管疾患のリスクファクター
について大麦摂取が他由来の水
溶性ファイバーと比べて下がるか
どうか研究する。そのために、コレ
ステロールが高い男女に大麦β-グ
ルカン量が異なる量摂取させて比
較した。
BACKGROUND: Barley has high amounts of soluble fiber but is not
extensively consumed in the US diet.
OBJECTIVE: This study investigated whether consumption of barley
would reduce cardiovascular disease risk factors comparably with that of
other sources of soluble fiber.
1日当り大麦β-グ
DESIGN: Mildly hypercholesterolemic subjects (9 postmenopausal
総コレステロール、LDLコレステロールともに、
起源:大麦フレーク、大麦
women, 9 premenopausal women, and 7 men) consumed controlled
ルカンを3g、もしく
粉、パーリングされた大麦は
4週間以内に男、女(閉経後)、女(閉経前)す
American Heart Association Step 1 diets for 17 wk. After a 2-wk
は6g摂取。その他
the National Barley Foods
べての区において摂取量依存的に減少した。
adaptation period, whole-grain foods containing 0, 3, or 6 g beta-glucan/d
は、2800kcal/食、
Councilから提供、小麦粉と 朝食:パンケーキ、
具体的には、総コレステロールは、コントロー
from barley were included in the Step 1 diet menus. Diets were consumed
5週間(American
ル:0.5%減、βグルカン2.3g:4%減、βグルカン
玄米は地方の食料雑貨店で 昼食:Tabbouleh 摂取時期:朝・昼・ たんぱく質110~
for 5 wk each and were fed in a Latin-square design. Fasting blood
The addition of barley to a healthy diet may be
購入、製法:パンケーキや (サラダの一種)、 晩・夜食、摂取方 113g、脂肪96g(う Hearts
5.6g:9%減、βグルカン8.8g:10%減。LDL-コ
samples were collected twice weekly.
記載なし。 effective in lowering total and LDL cholesterol in both RESULTS: Total cholesterol was significantly lower when the diet
Association step
晩飯:スチームした 法野菜肉を含む食
クッキーバー等はBarry
ち飽和脂肪25~
レステロールは、コントロール:3.6%減、βグル
men and women.
1dietsを17週間
contained 3 or 6 g beta-glucan/d from barley than when it contained no
Farm Enterprisesで製造、 玄米・大麦、夜食: 事として
27g、コレステロー
カン2.3g:8.0%減、βグルカン5.6g:13.8%減、
スパイスクッキー
摂った後)
beta-glucan; the greatest change occurred in the men and
分析方法:βグルカンは
ル291~297m
βグルカン8.8g:17.4%減。一方、総コレステ
バー
postmenopausal women. HDL and triacylglycerol concentrations did not
AACC法32-23に基づく酵素
g)、炭水化物385
ロール、LDLコレステロールともに、男、女(閉
differ with the 3 amounts of dietary beta-glucan. Large LDL and small
法で測定、可溶性食物繊維
経後)、女(閉経前)間に重要な違いは見られな
VLDL fractions and mean LDL particle size significantly decreased when
g、食物繊維27~
はAOAC法991.43で測定
whole grains were incorporated into the 3 diets. Large LDL and large and
かった。
34g
intermediate HDL fractions were significantly higher, mean LDL particle
size was significantly greater, and intermediate VLDL fractions were
significantly lower in the postmenopausal women than in the other 2
groups. A group-by-diet interaction effect was observed on LDL fractions
and small LDL particle size.
実施国USA、年齢層:30代後半~
50台前半、性別:男7、女(閉経後) 総数:25、個別のn
9、女(閉経前)9、コレステロール 数:男7、女(閉経後)
上限以上(200~240㎎/dL)だが、 9、女(閉経前)9
正常血圧、女性は6カ月体重安定
・人種:日本
・起源:大麦(Hordeum
・年齢層:試験①38±9才、②41±
vulgare L .)
血清脂質正常者および高コレステ 5、③56±7
ロールの被験者における大麦のコ ・性別:試験①②男性、試験③女 試験①5人、②20人、 ・製法:精白(とう製)
レステロール低下作用を評価す 性
③7人
・規格:6g/100g
る。
・その他:試験①血清コレステロール、
・分析方法:AOAC
TG正常、②高脂血症、③閉経後,
高コレステロール
総コレステロールは、HMW・5g:12%、HMW・
3g:11%、LMW・5g:8%、LMW・3g:7%と全
ての群で低減した。また、LDLコレステロール
も、HMW・5g:15%、HMW・3g:13%、LMW・
大麦β-グルカン3g
5g:9%、LMW・3g:9%と全ての群で低減し
(ジュースから1.5
4週間予備摂取の た。一方、HDLコレステロール、有意な差がみ
g、シリアルから
記載なし。
1.5g)または5g
後、6週間摂取
られなかった。TAGは、いずれの群においても
(ジュースから2g、
低下が確認され、特にHMW・5gは16%の低下
シリアルから3g)
が見られた。また、総C/HDL-Cも3g・HMW・3g
を除いて、有意に低下し、HMW・5g:15%、
LMW・5g:10%、LMW・3g:9%であった。心疾
患リスクは、0~1
1日2回、通常の白
お米と同重量比で
米ご飯に置き換え 4.2g/日
混ぜて炊飯
て摂取
試験①:4週間
試験②:2週間
試験③:2週間
4/8
米飯の50%を大麦(大麦56g、β-グルカン2.8g
/日)とした食事、対照食は米飯、2週間摂取。
コレステロール高めの男性20名(TC:7.19±
1.56mmol/l、LDL:4.81±1.23mmol/l)では、総
The present study suggests the possibility that the
コレステロールが10%、LDLコレステロールが13%、いず
れも摂取前に比べて有意に低下した。高コレステ 記載なし ingestion of barley-rice could lower serum lipids in
hypercholesterolemic subjects.
ロールの閉経後の女性7名(TC:6.50±
0.44mmol/l、LDL:4.48±0.48mmol/l)でも、総コ
レステロールが10%、LDLコレステロールが13%、いず
れも摂取前に比べて有意に低下した。健常者
では変化が認められなかった。
¥Barley contains approximately 10% dietary fiber and is easily
cooked with rice, the dominant cereal in Japan, to increase the
intake of dietary fiber. This research involved three experiments to
examine the influence of barley on blood lipids in human subjects.
All subjects received a boiled barley-rice (50/50 w/w mix)
supplement two times per day in place of rice for 2 or 4 weeks. In
the normolipemic subjects, serum lipids were unaffected by the
ingestion of barley for 4 weeks. In twenty hypercholesterolemic
men aged 41 +/- 5 years, the ingestion of barley was associated
with a significant fall in serum total cholesterol, LDL-cholesterol,
phospholipids and LDL and VLDL-lipoproteins. In seven mildly
hypercholesterolemic women aged 56 +/- 7 years, a significant
improvement of serum lipid profiles was observed. The present
study suggests the possibility that the ingestion of barley-rice could
lower serum lipids in hypercholesterolemic subjects.
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(コレステロール)
別添3-2 エビデンスデータシート(コレステロール)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
A-H-10
A-H-12
食品
(成分)名
βグルカン
βグルカン
対象機能
血中コレス
テロールの
低下
血中コレス
テロールの
低下
論文化
査読有り
査読有り
試験対象
ヒト
ヒト
発表年
(西暦)
2004
1989
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
RCT(交差試
験)
RCT(交差試
験)
その他の対
照(内容記
述)
プラセボ対照
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
totalコレステロール
4群交差比 (*)LDLコレステロール
その他(内
較
HDLコレステロール 効果あり (p<
容記述) (ラテン方
total/HDL比 0.05)
格法)
トリグリセロール
脂質サブクラス
その他(内
容記述)
QLランク
A-H-14
βグルカン
査読有り
ヒト
2003
RCT(交差試
験)
その他の対
照(内容記
述)
その他(内
容記述)
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
メタアナから
Talati R,
混合モデル分散分析
Baker WL,
analysis of variance メタアナから抽
Pabilonia
using a mixed model 出 [メタアナ著
MS, White
procedure (PCSAS, 者名,出版
CM,
Version 8.2, SAS
年]
Coleman
Institute, Cary, NC)
CI.(2009)
FDA
直線回帰モデル
血中脂質、
有意差あるもの (fitting linear
(*)HDLおよび
の回帰モデルに
LDL血清中コレス おけるP値記載 regression models)
テロール
計算は、MATLABプ
なし
体重
ログラム使用
メタアナから抽
出 [メタアナ著
者名,出版
年]
及び
その他「情報
提供元」
血中コレス
テロールの
低下
研究の質の評価
情報源
① EFSAのパ
ネラーの審査報
告書よりEFSAJournal 7,
1254, 2009
② Eur J Clin
Nutr. 2010
Dec;64(12):147
2-80. Epub
2010 Oct 6.より
抽出、 ③
Ann Fam Med.
2009 MarApr;7(2):15763.より抽出、
PubMed
メタアナから抽
出 [メタアナ著 No.146249
(*)totalコレステロール
者名,出版
40, EFSA
トリグリセロール
のパネラー
HDLコレステロール
効果あり (p< 繰り返しのある分散分 年]
の審査報告
(*)LDLコレステロール
析
0.05)
書より
及び
FFA
EFSAJournal
9,
その他「情報
提供元」
2207, 2011
5/8
有る
資金提供機関:intra
mural agricultural
reserch fund、
被験物提供元:the
National Barley Foods
Council
無い
有る
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
採用
採用
被験物提供元:
㈱はくばく
採用
7
12
7
タイトル
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
QL2
Lipids
Significantly
Reduced by
Diets Containing
Barley in
Moderately
Hypercholesterol
emic Men
大麦を含む食事
による中程度にコ
レステロール値の
高い男性における
(血清)脂質の有
意な低下
Kay M. Behall,
PhD, CNS,
FACN, Daniel
J. Scholfield,
BS, Judith
Hallfrisch,
PhD, CNS,
FACN
Beltsville
Human
Nutrition
Research
Center, USDA
Journal of the
American
College of
Nutrition, Vol.
23, No. 1, 55–
62 (2004)
14963054
QL1
HYPOCHOLEST
EROLEMIC
EFFECT OF
BARLEY
FOODS ON
HEALTHY MEN
大麦食品が健康
な男性に与えるコ
レステロール低下
効果
R. K.
Newman
Montana
State
University.
Bozeman.
MT 59717,
USA
NUTRITION
REPORTS
INTERNATIO
NAL
Vol. 39 No. 4
749-760
なし
QL2
Effect of Barley
Intake on
Glucose
Tolerance, Lipid Li J, Kaneko
Metabolism, and T, Qin LQ,
Bowel Function
Wang J,
in Women
Wang Y.
大麦摂取による女
性の耐糖能、脂質
代謝、大腸機能へ
の影響
山梨大学医学
部
Nutrition.
2003 NovDec;19(1112):926-9.
14624940
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(コレステロール)
別添3-2 エビデンスデータシート(コレステロール)
研究内容情報
対象者
文献
番号
A-H-10
A-H-12
A-H-14
研究目的
水溶性食物繊維の供給減として
の大麦がオーツ麦と同様に心血
管疾患のリスクを下げるかどうか
を評価する
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
・人種:米国(実施国)
・年齢層:45.6±2.5才
・性別:男性
・その他:コレステロール値やや高め
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・摂取時期
・摂取方法
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
・大麦フレーク、大麦粉、精
白した大麦
・朝食、昼食、夕
Barley flakes, flour, and
食、夜食
総数 18名
pearled barley were
シリアル、ケーキ、 ・各食事の一部の 0,<0.4, 3, 6
(うち体重変動なしは16
produced from one lot of ピラフ、クッキー
食品を大麦素材配 g/日
名)
合食品に置き換え
barley and donated by the
て摂取
National Barley Foods
Council (Spokane, WA).
摂取期間
各含量の食品を
それぞれ5週間
・アメリカ人
・アリゾナ農業試験場産モチ
・14人
血清中のコレステロールに対する
・35歳以上
・三食
性大麦
大麦粉および小麦粉から作られた
・一食当たり、
パン、バー、マフィ
・7人
・通常の食事で、澱
・男性
・粉砕機による粉砕
食品の影響を調べることが目的で
ン、クッキー、シリ
9.3g、三食で28g
・直線回帰分析による
粉源を試験品に置
ある。本研究のため、β‐グルカン ・慢性病にかかっていない。また、 最小有意差検定可能 ・β‐グルカン含量10.7%
アル
摂取
き換える
肥満でなく脂質制御薬を使用して
・Aman & Graham法
の含量が高い品種が選ばれた。
数以上
いない健康人
・人種:日本
大麦(食物繊維)を多く含む食品 ・年齢層:20.4±1.3
の摂取が、正常女性被験者の耐 ・性別:女性
糖能、脂質代謝、大腸機能に与え ・本人または家族に心疾患、糖尿
る効果を観察する。
病、高コレステロール血症、胃腸不
良、食物アレルギーのない被験者
10人
・起源:大麦
・製法:糠部分を55%除去
・規格:
・分析方法:記載なし
・はくばく社の大麦食品
ご飯の30%を大麦
・1日3回
に置き換え
1g/kgBW/day
→体重50kgの人
で
5g/day
4週間
4週間
6/8
結果
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
American Heart Association diet(標準食)を
2週間摂取した後に、対照食(β-グルカン0.4g
未満)、大麦を低用量(β-グルカン0.4g)、中用
量(β-グルカン3g)、または、高用量(β-グルカ
ン6g)配合した食品を各5週間摂取。コレステロール
が高め(TC:237.5±7.6mg/dL、LDL:154.9±
7.8mg/dL)の男性18名。総コレステロールとLDL-コレ
ステロールは、標準食摂取時と比較して全用量配
合食にて有意な低減を認めた。
平衡化期
間に数名
において
胃腸の不
快感が認
められた。
その主な
ものは食
品が多くて Increasing soluble fiber through consumption of
食後の満
barley in a healthy diet can reduce cardiovascular risk
腹感が強
factors.
いというも
のであっ
た。腹部
膨満感、
鼓腸(水溶
性食物繊
維が多い
ため)も多
かった。
Objective: To determine whether barley, as the soluble fiber source, would
beneficially change cardiovascular risk factors. Soluble fiber from oats has been
recognized as beneficial in decreasing blood cholesterol levels. Although barley
contains high amounts of soluble fiber, it is not consumed as extensively as oats.
Methods: Eighteen moderately hypercholesterolemic men (28–62 y) consumed a
controlled equilibration diet (Step 1, 30% fat, 55% carbohydrate, 15% protein,
300 mg cholesterol) for 2 weeks followed by the diet with about 20% of energy
replaced with brown rice/whole wheat, 1⁄2 barley & 1⁄2 brown rice/whole wheat
or barley ( 0.4 g, 3 g and 6 g added soluble fiber/2800 kcal, respectively) for 5
weeks in a Latin square design.Fasting blood was drawn twice weekly. Total
cholesterol, HDL cholesterol, and triacylglycerols were measured enzymatically
and lipid fractions were measured by nuclear magnetic resonance spectroscopy.
Results: Compared with prestudy concentrations, total cholesterol (14%, 17%,
and 20%, respectively) and LDL cholesterol (17%, 17%, and 24%, respectively)
were significantly lower (p 0.0001) after the low, medium, and high-soluble fiber
diets. Triacylglycerol was 6%, 10%, and 16% lower (p 0.09) whereas HDL
cholesterol (9%, 7%, and 18%) was higher (p 0.001) after the experimental
diets. Total cholesterol and LDL cholesterol after the high-soluble fiber diet were
significantly lower than concentrations after the low- or medium-soluble fiber
diets. Mean LDL particle number significantly decreased (p 0.007) and the large
LDL cholesterol fraction showed a trend toward lower concentrations (p 0.06).
Conclusion: Increasing soluble fiber through consumption of barley in a healthy
diet can reduce cardiovascular risk factors.
The results of this study suggest that the difference in
tye of fiber between wheat and barley is of
トータルの食物繊維摂取量を同一(食物繊維量
importnace. A definite indication of a
42g/日摂取)とした小麦ベースの食事と大麦
hypocholoesterolemic effect from the barley soulble
ベースの食事を28日間摂取(β-グルカン摂取
fiber occurred in those subjects iwith hight initial
量は、大麦食で12.3g/日、小麦食で0g/
記載なし cholesterol levels. Indivisduals vary in response, as
reoprted by Kies(23) whereby responders tended to
日)。LDL-コレステロールが高い被験者は、大
have higher blood serum cholesterol levels than non麦食品摂取後、LDL-コレステロール値の有意
responders. This suggests that the non-respondeers
(P<0.05)な低下が見られた。
had achieved minimum cholesterol levels before the
fiber diet was cosumed.
Fourtenn volunteer men were randomly assigned to a barley or 75%
wheat/ 25% wheat bran diet supplents which were substituted into their
normal diets for 28 days.
Barley subjects who had average pre-treatment levels had no significant
effects, but for those subjects who higher pre-treatment levels, toal and
LDL-chokesterol levels were reduced. A regression model for predicting
the effects of wheat and barley diest based on pre-treatment levels is
presented. The type of dietary fiber, soluble versus insoluble, and level of
serum cholestreol are considerations in predicting the degree of
hypochloeterolemic effect in cereal grains.
OBJECTIVE: The low consumption of grains that are rich sources
of dietary fiber may be associated with the increasing prevalence
of chronic diseases. This study was conducted to observe the
effects of high barley (high-fiber diet) intake on glucose tolerance,
lipid metabolism, and bowel function in healthy women.
METHODS: Ten women volunteers (20.4 +/- 1.3 y, 19.2 +/- 2.0
kg/m2) signed informed consents and received a standard diet and
大麦を30%配合した米飯食(水溶性食物繊維
a barley diet, with each diet for a period of 4 wk with a 1-mo
=β-グルカンとして4.9g/日)あるいは100%米
This study demonstrated that barley intake has
interval (randomized cross-over design). Both diets contained the
飯食(対照食、βグルカン0g/日)を1日3回、
beneficial effects on lipid metabolism and bowel
same amounts of carbohydrate, fat, and protein.
記載なし function and suggests that the intake of a high-fiber RESULTS: The barley intake significantly lowered plasma total
各4週間摂取。健常な女性(10名)。大麦配合
food, i.e., barley, should be recommended to prevent and low-density lipoprotein cholesterol concentrations and reduced
米飯の継続摂取により、総コレステロール値、
chronic diseases.
plasma triacylglycerol concentration. Barley intake also increased
LDLコレステロール値が対照群と比較し有意に
stool volume. There was no significant difference in glucose
低下した(p<0.05)。
tolerance between diet regimens.
CONCLUSIONS: This study demonstrated that barley intake has
beneficial effects on lipid metabolism and bowel function and
suggests that the intake of a high-fiber food, i.e., barley, should be
recommended to prevent chronic diseases.
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(コレステロール)
別添3-2 エビデンスデータシート(コレステロール)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
食品
(成分)名
対象機能
論文化
試験対象
発表年
(西暦)
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
研究の質の評価
情報源
QLランク
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
タイトル
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
【試験種
類】
無作為化
単盲検平
行群間比
較試験
A-H-16
血中コレス
βグルカン テロールの
低下
査読有り
ヒト
2014
RCT(並行群
間試験)
その他の対
照(内容記
述)
試験食群間の経時的
変化:反復測定分散
【サンプル】
分析
β -グルカ 【主要評価項目】
試験食群間の測定日
ン高含有品 (*)腹囲、(*)内臓
その他(内 種であるア 脂肪面積、体重、 効果あり (p< 毎の比較:対応のな
いt検定
容記述) メリカ産、モ
BMI、
0.05)
試験食群内の試験前
チ性の搗精
後の比較:t検定
した六条裸
腹囲と内臓脂肪面積
大麦(c
の関係:スピアマンの
v.BG012)を
順位相関係数
使用。精白
した大麦
30%添加し
た米飯と通
常のを比
較。
7/8
その他 [情
報提供元]
JdreamⅢ
無い
採用
9
QL2
(財)日本分析
大麦食が過体重
センター、㈱は
日本人男女のメタ 松岡翼、内松大 くばく、チヨダパ ルミナコイド研
ボリックシンドロー 輔、小林敏樹、 ラメディカルケ 究、Vol.18、25
ム関連指標に及
青江誠一郎
アクリニック、 -33
ぼす影響
八重洲クリニッ
ク
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(コレステロール)
別添3-2 エビデンスデータシート(コレステロール)
研究内容情報
対象者
文献
番号
研究目的
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
人種:日本人
年齢層:BMIが25前後の20歳以上
50歳以下
性別:男女
A-H-16
備考:重篤な疾患の罹患歴がある
者、心臓・肝臓・腎臓に疾患を有す
30%の大麦配合米飯が(β -グル る者、食品(大麦)に対するアレル
カン高含有大麦を用いて)、日本 ギーを有する人、慢性あるいは急
人男女のメタボリックシンドローム 性の感染症の疑いのある者、試験
関連指標に与える影響を調べるこ 結果に影響する可能性のあると思
とを目的とした。
われる健康食品を常食している
者、試験開始前1ヶ月以内に
200ml、または3ヶ月以内に400ml
を超えるような採血ををした者、妊
娠中または妊娠している可能性の
ある者、授乳中の者、および事前
検診により試験責任医師が不適当
と判断した者を除外。
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・摂取時期
・摂取方法
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
総数:47名
大麦群22名、
白米群25名
n数設定根拠:
事前検診に参加した
71名から、BMIが25前 β -グルカン高含有品種で
後の20歳以上50歳以 あるアメリカ産モチ性の搗精
下の男女50名を被験 した六条裸大麦(BG012)
者として選出した。被
験者の人数は予備試
験の結果から有意水
準5%、検出力80%と
した場合1群20名以上
の被験者が必要であ
ると算出された。
1日のうち任意な2
通常の米飯に精麦
回の食事摂取時に β -グルカンとして
した大麦を30%添
1パック(150g)を主
加した米飯(無菌
食と置き換えて摂 2.8 g/日
包装米飯 150g)
取させた。
摂取期間
結果
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
β -グルカン高含有大麦を用いて、日本人男女のメタボリックシン
ドローム関連指標に与える影響を調査した。BMIが27.8±3.1㎏
各食品を12週間連続摂取させた結果、大麦群
/m2の日本人男女50名を対象に、無作為化単盲検平行群間比較
で腹囲の有意な低減効果が認められた(p<
試験を実施した。被験者を白米群または30%配合の大麦群(1日
0.05)。その他の測定項目に有意な群間差は認
大麦の配合量が30%であっても腹囲の低減が確認 あたりのβ -グルカン摂取量2.8g)のいずれかに無作為に割り付
められなかったが、体重、BMIおよびLDL-コレ
され、全脂肪および内臓脂肪面先においても有意な け、各試験食を12週間連続摂取させた。試験の結果、大麦群で腹
各サンプルで12 ステロール値に低下傾向が認められた(p<
低下が認められ、内臓脂肪面積と腹囲には正の相 囲の有意な低減効果が認められた。その他の測定項目に有意な
特になし
週間
0.10)。また摂取前後で比較したところ、大麦群
関が認められた。したがって、30%配合大麦食は日 群間差は認められなかったが、体重、BMIおよびLDL-コレステ
においてのみ、全脂肪および内臓脂肪面積に
本人男女の腹囲を低減させ、その作用は内臓脂肪 ロール値に低下傾向が認められた。また摂取前後で比較したとこ
おいて有意な低下が認められ(p<0.05)、内臓
面積低下によるものと推定された。
ろ、大麦群においてのみ、全脂肪および内臓脂肪面積において有
脂肪面積と腹囲には有意な正の相関が認めら
意な低下が認められ、内臓脂肪面積と腹囲には有意な正の相関
れた(r=0.465、p<0.01)。
が認められた。これらの結果より、30%配合大麦食は日本人男女
の腹囲を低減させ、その作用は内臓脂肪面積低下によるものと推
定された。
8/8
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(腸内環境)
別添3-3 エビデンスデータシート(腸内環境)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
C-H-02
C-H-03
C-H-04
食品
(成分)名
βグルカン
βグルカン
対象機能
腸内環境改
善効果
腸内環境改
善効果
腸内環境改
βグルカン
善効果
論文化
査読有り
査読有り
査読有り
試験対象
ヒト
ヒト
ヒト
発表年
(西暦)
2010
2002
2010
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
RCT(交差試
験)
RCT(交差試
験)
RCT(並行群
間試験)
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
プラセボ対照
女性5名、
男性10名、
その他(内 計15名で
容記述) のクロス
オーバー試
験
プラセボ対照
通常の大麦
(BZ)と高βー
グルカン大
麦(PW)35
gを炊飯して
摂取させ、
その他(内 呼気中への マーカー
13
容記述) CO2とH2の 呼気中の CO2とH2
排出速度か
ら吸収速度
と大腸にお
ける醗酵へ
の影響を観
察
プラセボ対照
(*)胃腸症状(日誌)
(*)以下の生菌数
total mesophilc
aerobic microflora,
anaerobic
microflora, total
coliforms, E.coli,
enterococci,
Lactbacillus spp,
Bacteroides spp,
Clostridium
perfringens,
*Bifidobacterium
spp
二重盲検
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
QLランク
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
(*)血漿中の短鎖
非パラメトリック
脂肪酸量(酢酸、 効果あり (p< ANOVA両側検定、
0.05)
プロピオン酸、酪
95%信頼区間
酸)量
効果あり
(P<0.05)
研究の質の評価
情報源
ANOVA paired t tests
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
無い
PubMed
無い
PubMed
パラメトリックな値に関し
効果あり (p< てはくりかえしのある
PubMed以
ANOVA。ノンパラメト
0.05)層別解析
外のDB [DB
リックにはフリードマン
(50歳以上) 検定。多重性検討はボ 名]
ンフェローニ法を使用。
1 / 4 ページ
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
JDreamII
無い
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
採用
採用
採用
14
10
10
タイトル
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
QL1
A cereal-based
evening meal
rich in
indigestible
carbohydrates
increases
plasma butyrate
the next
morning.
非消化性の炭水
化物を豊富に含
む穀物をベースと
した夕食は、明朝
の血漿中、短鎖脂
肪酸を増加させる
QL1
US農務省/ARS
J Nutr 132,
高βーグルカン大麦 CH Lifschitz, 小児栄養セン
MA
Grusak,
NF
ター、テキサス 2593は炭水化物の消化
小児病院
速度を低下させる
Butte
2596(2002)
/Bayer医科大学
QL1
Prebiotic potential
of barley derived
b-glucan at low
intake levels: A
randomised,
Evdokia K.
double-blinded,
placebo-controlled Mitsou
clinical study
大麦由来β-グルカ
ンの低用量摂取に
おけるプレバイオ
ティクスの可能性
Nilsson AC,
Ostman EM,
Knudsen KE,
Holst JJ,
Bjorck IM.
Division of
Applied
Nutrition and
Food
Chemistry,
Department of
Food
Technology,
Engineering
and Nutrition,
Lund
University,
Sweden.
Department of
Dietetics and
Nutritional
Science,
Harokopio
University,
J Nutr. 2010
Nov;140(11):1
932-6. Epub
2010 Sep 1.
Food Research
International 43
(2010) 1086–
1092
20810606
12221214
なし
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(腸内環境)
別添3-3 エビデンスデータシート(腸内環境)
研究内容情報
対象者
文献
番号
C-H-02
C-H-03
研究目的
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
疫学研究において、ホールグレイ
ンの摂取と2型糖尿病のリスクの
間に逆相関が認められている。こ
の1つの可能性として、非消化性
の炭水化物の大腸内での発酵の
関わりが示唆されている。本研究 健康な15名(女性5名、男子10
では、夕食に各穀物ベースの食事 名)、年齢は、25.9±3.2、BMI=25
を摂取し、明朝に、短鎖脂肪酸
未満、スウェーデン
(SCFA)の酢酸、プロピオン酸、酪
酸濃度、朝食後の血糖値を測定
し、血糖値の上昇抑制反応と血漿
中のSCFA量の関係を調べること
とした。
肥満や糖尿病患者にとって消化
吸収速度の遅い食品は望ましいも
のである。
Prowashonupana(PW)は従来の
大麦に比べてβーグルカン含量が
高い。そこで従来品種の大麦
(barley cultiver BZ)と炭水化物
の消化速度と共に大腸における醗
酵性を呼気中のH2の排出量で比
較検討した。
39-70歳
To evaluate the in vivo prebiotic 男性17名女性39名健常人
potential of barley b-glucan.
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
15
人種:記載はない、米国
年齢層:25歳から42歳の健常人
性別:女性6人、男性4人
総数:10人
その他:過去15日以内に抗生物質の投与
群別のn数:10人
を受けていない。栄養士によって前夜の
食事の指導を受け、朝食絶食をしている。 n数設定根拠:記述なし
また、事前に呼気へのH2排泄のあること
を確認している。
大麦ベータグルカンのin vivoプレ
バイオ作用を評価する。
人種等記載なし
C-H-04
n数
52人
摂取群26人
プラセボ群26人
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
各穀類パンの形
態、①小麦主体の
パン、②通常の大
麦粒を添加したも
の、③通常の大麦
粒を2回程度カット
したもの、④高アミ
夕食時に炭水化物50gとな ロースの大麦、⑤
るように異なる穀物7種類を 高βグルカン大麦、
⑥小麦にハイアミ
ランダムに摂取させた。
ロースコーンスター
チ、⑦大麦と同様
の繊維量とアミ
ロース量となるよう
に小麦に大麦を添
加したもの、⑧ ③
の半分の量
試験物質
・期限:高βーグルカン品種(PW)
と通常大麦(BZ)
・製法:いずれも施設内で13Cを組
み込んで生育させた。摂取は炊飯 摂取形態
炊飯したもの
したものを用いている
・規格:PWは17.7%βーグルカン
含量、BZは5.3%
・分析方法:βーグルカンは市販
キット(Megazyme社製)による
大麦ベータグルカン(DKSH社)
・摂取時期
・摂取方法
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
夕食時に摂取、測 炭水化物として
定は朝食時、朝食
50g、および水
摂取前と30分後に
250ml
採血、測定
摂取期間
単回摂取
摂取量
水分8%の大麦を35g
摂取時期
摂取、PWでは6.2
一夜絶食後に摂取し、
摂取期間:一回
g、BZでは1.9gの
450分間呼気を採取
βーグルカン摂取とな
る
0.75g大麦ベータグ
ルカン(DKSH社)含有
を1切れに含むパン
ケーキ
■原材料(15切れ
分):
1切れを一日の好きな
0.75g
ベータグルカン強化小 時間に摂取
麦粉500g
砂糖300g
マーガリン150g
牛乳260mL
卵3ケ
30日
(後観察期間15日
間、計45日)
2 / 4 ページ
結果
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
夕食時に8種類の穀物ベースの食事を摂取
後、引き続いて標準化した朝食を明朝、摂取時
に血糖値上昇曲線のAUC(0-120)、および血
漿中のSCFA値を測定したところ、両者には負
の相関が認められた。酢酸(-0.2、p<0.05)、酪
The results support the view that cereal products rich
in indigestible carbohydrates may improve glucose
酸(-0.26、p<0.01)であった。β-グルカンを高含
tolerance through a mechanism involving colonic
有する大麦粒(kernels)を夕食に摂取した場
合、小麦パンの摂取に比較して明朝の血漿酪 記載なし fermentation and generation of SCFA, where in
particular butyric acid may be involved. This
酸濃度は、有意に高かった(p<0.05)。呼気中
mechanism may be one explanation by which whole
の水素濃度は、血漿中の酪酸濃度と相関が認
grain is protective against type 2 diabetes and
められた(r=0.3、p<0.01)。結果は、大麦ベー
cardiovascular disease.
タグルカンを高含有する大麦の摂取は大腸発
酵、特にSCFAの産生を促進して、耐糖能異常
を改善することを支持するものである。血糖値
の上昇抑制の測定結果は別の論文(H-15)で
発表。
呼気中のH2排出量は、摂取1時間以降はPWではBZに
比べて高く、特に2時間から4時間では有意である。これ
は大腸内における醗酵の促進を示しており、PWが大腸
内環境に有効な作用をしていることを間接的に示してい
る。
記載なし
The persentage of the 13C dose oxidized was greater
after BZ than after PW consumption(P<0.05). The
area under the curve for H2 was greater after
PW(mean ±SD, 8658±6582) than after BZ(5178±
4579) intake(P<0.05), whereas there was no
difference in CO2 production. We conclude that of
BZ, making the modified barley appropriate for obese
and diabetic patients.
1.菌数計測
全菌数の摂取による有意な変化はなし。
ベータグルカン摂取45日では15,30日と比較して桿菌
In conclusion, this study explored the potential in vivo
と大腸菌数が増加。
effects of barley beta-glucan in faecal microflora of
1-1.50歳以下で層別
healthhy volunteers. Data demonstreated a possible
・ベータグルカン摂取30日ではエンテロコッカス属とクロ
ストリジウム パーフリンジエンスはプラセボと比較して増
prebiotic role fo barley beta- glucan supplementation
加。
espeially in older subjects. Moreover, in this age
・ベータグルカン摂取15日で、全嫌気性菌数が摂取前と
group, ingestion of experimental foodstuff was well
比較して減少。プラセボでは摂取30日で15、45日と比 副作用なし
tolerated, with no severe gastrointsestinal side
較してクロストリジウム属数が減少。
effects. Further research is crucial for the elucidation
1-2.50歳以上で層別
・ビフィドバクテリウム属ベータグルカン群で摂取期間中
of dose-response in vivo effects of barley beta-glucan
初期値に比べて増加
on human microbiota and the potential food・45日目ではプラセボ群のクロストリジウム属が増加
processing -related changes in its prebiotic
・摂取群における全好気性菌数は30日と比べ45日で
functioanlity.
増加
・バクテロイデス属はベータグルカン摂取群で15,30日
ともに増加。
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
Epidemiological studies have shown an inverse relation between a whole grain
consumption and risk of type-2 diabetes and cardiovascular disease. One
tentative mechanism relates to colonic metabolism of indigestible carbohydrates.
In a previous study, we reported a positive relation between colonic fermentation
and improved glucose tolerance. This work can be seen as an extension of that
study, focusing on the tentative role of specific colonic metabolites, i.e. SCFA.
Plasma concentrations of acetate, propionate, and butyrate were determined in
the morning in healthy participants (5 women and 10 men, mean ± SD: 25.9 ± 3.2
y, BMI < 25) following 8 different cereal-based evening meals (50 g available
starch) varying in content of indigestible carbohydrates. Each participant
consumed all test meals in a random order on separate evenings. At a
standardized breakfast following evening test meals, the postprandial glucose
response (incremental area under the curve, 0-120 min) was inversely related to
plasma butyrate (r = -0.26; P < 0.01) and acetate (r = -0.20; P < 0.05)
concentrations. Evening meals composed of high-amylose barley kernels or highβ-glucan barley kernels resulted in higher plasma butyrate concentrations the
following morning compared with an evening meal with white wheat bread (P <
0.05). The results support the view that cereal products rich in indigestible
carbohydrates may improve glucose tolerance through a mechanism involving
colonic fermentation and generation of SCFA, where in particular butyric acid
may be involved. This mechanism may be one explanation by which whole grain
is protective against type 2 diabetes and cardiovascular disease.
Obese and diabetic patients may benefit from foodstuffs that are poorly absorbed
and/or digested at a slower rate. Prowashonupana(PW) is a cultivar of barley,
whose grains are enriched in β-glucans, and thus may be less digestible than
standard barley(barley cultivar (BZ) 594.35.e). To test this, both kinds of barley
were grown in a chamber into which 13CO2 was injected. On two occasions, 10
healthy hydrogen (H2)-producing adults consumed in random order one 35-g
portion of each of the cooked, dehulled
13
C-enriched grains. CO2 production was
measured in a whole-body direct calorimeter, and H2 and
13
CO2 were measured in
13
breath at baseline and intermittently for 450 min. The percentage of the C dose
recovered in breath was calculated. Results were compared by repeated
measures analysis of variance. The percentage of the 13C dose oxidized was
greater after BZ than after PW consumption(P<0.05). The area under the curve
for H2 was greater after PW(8658 ±6582) than after BZ( 5178±4579) intake
(P<0.05), whereas there was no difference in CO 2 production. We conclude that
absorption of PW is significantly lower than that of BZ, making the modified
barley appropriate for obese and diabetic patients.
大麦β-グルカンのプレバイオティクス能を調べることを目的として、無作
為化、二重盲検、プラセボ比較試験を実施した。52人の健康なボラン
ティアに0.75gの大麦β-グルカンまたはプラセボを含むケーキを30日間
毎日摂取させたところ、50歳以上の被験者では、大麦β-グルカンはビ
フィズス菌、バクテロイデスの増加を誘導した。
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(腸内環境)
別添3-3 エビデンスデータシート(腸内環境)
ソート情報
研究論文の特定
研究デザイン
以下より選択
以下より選択
【RCT】
・群間試験
・交差試験
文献
番号
B-H-25
食品
(成分)名
対象機能
腸内環境改
βグルカン
善効果
論文化
査読あり
試験対象
ヒト
発表年
(西暦)
2008
【RCT】
・プラセボ
対照
・その他の
【非RCT】
対照
・オープン試験 (内容記述)
・その他
(内容記述)
【非RCT】
・群間比較
【動物】
・交差比較
・in vivo
・その他
・in vitro
(内容記述)
RCT(交差試
験)
その他の対
照(内容記
述)
有意差
以下より
選択
マーカー
【RCT】
・二重盲検
・その他
(内容記述)
内容
記述欄
<注>
・ 論文に記載が
あり、変化が
見受けられ
たマーカー
は全て記入
・ 主要評価項
目には*を
付ける
その他(内
容記述)
マーカー
血糖値
主要評価項目の
p値による
分類
以下より選択
・効果あり
(p<0.05)
・判定を保留
(0.05≦p<0.10)
・効果なし
(p≧0.10)
・負の効果有
(プラセボ対照
試験のみ)
研究の質の評価
情報源
QLランク
「有り」の場合、
COIに関する
記載の内容
以下より選択
統計解析の手法
それにより有意差が得
られていれば、その内
容を記入。
・PubMed
・PubMed
以外のDB
・メタアナから
抽出
・その他
効果あり
朝食として摂取
した場合も、夜 ANOVA Turkey's 多
食として摂取し 重比較、Spearman's その他 [情
報提供元]
た場合も呼気中 rank correlation
のH2が増加
(P<0.001)
3 / 4 ページ
COIに関
する記 <注>
詳細記述欄
載の有 *1 公共機関の場合,
無
記入不要
*2 試験設計に関与が
ある場合等、内容
を記述。
EFSAのパ
ネラーの審
査報告書よ
りEFSAJournal 9,
2207, 2011
有る
被験物提供
Finax AB (Sweden),
Nord Mills AB (Sweden)
QL1(10点~):
質が高い
総得点
QL2(5~9点):
質は中程度
評価に 最高点:
QL3(~4点):
採用す 15点
質が低い
るか否 最低点:
QL4:
か
-8点
著しく質が低
く、評価の対
象外
採用/
除外
採用
8
QL2
タイトル
雑誌名、Vol.、
Page
著者名
研究を特定できる
情報を記入。英文タ
イトルは和訳を付け
る。
筆頭者のみ
でも可
試験実施機関
PMID番号
非論文の場合は
その旨記入
健常者の1日のグ
ルコーストレラン Nilsson AC,
Am J Clin Nutr
スに対する炭水化 Ostman EM、 スウェーデンル
87, 645ンド大学
物量とGIの異なる Granfeldt Y,
654(008)
朝食用穀類の影 Bjorick IME
響を観察
18326603
16. 別添3 エビデンスデータシート.xlsx(腸内環境)
別添3-3 エビデンスデータシート(腸内環境)
研究内容情報
対象者
文献
番号
研究目的
ヒト試験の場合:
・人種(or国籍or試験or実施国)
・年齢層
・性別
・その他目的グループを選択
している場合はその旨記入
(例:健常人or疾病境界域者)
動物試験の場合:
・動物種・性別
・特徴のある動物種を選択し
ている場合はその旨記入
インビトロ: 細胞種
n数
・総数
・群別のn数
・n数設定根拠
試験品の詳細
試験物質の
・基原
(使用部位、学名、
産地、品種等)
・製法
・規格
(含量、複数成分の場合
は成分構成比)
・分析方法
・商品名、等
一日摂取量
摂取形態
素材形態、最終製品
形態の別。
・摂取時期
・摂取方法
評価対象食品
(成分)としての
量を記載
Βーグルカンは測
定されていない
が、1食当たりの水
・小麦パン
溶性食物繊維が
試験1:朝食
・小麦穀粒、大麦
起源:スウェーデン内で販売 穀粒、ライ麦穀粒 (その後の昼食、 測定されている。
されているもので、販売会社 (110mlの水で加熱) 夕食は標準食) ・2.0g小麦パン(対
照)
名あり
・オーツ麦穀粒
・2.1g小麦穀粒
製法:記載なし
(100mlの水で加熱) 試験2:夜食(22:
規格:分析値は記載
・2.5gオーツ麦穀粒
30)
・大麦粉粥
商品名:製造・販売者名あり (400mlの水で加熱) (その後の朝食 ・2.6g大麦粉粥
・2.9g大麦穀粒
・小麦+大麦繊維パン は標準食)
(大麦繊維抽出物を
・3.6gライ麦穀粒
250mlの水と混ぜ
・6.3g小麦+大麦
る)
繊維パン
摂取期間
試験食
(50g炭水化物量)
B-H-25
不消化炭水化物とGIの異なる穀 実施国:スウェーデン
類食品における食後血糖値を明ら 年齢:21~41歳
性別:男女
かにする
・総数:12人
・群別のn数
・n数設定根拠:不明
単回摂取
4 / 4 ページ
結果
副作用
結論
有害事象あ
れば記載。 英文文献の場合は、日本語訳による語尾の解釈差の回
なければな
避のために、英語で記入。
しと記入。
Barley or rye kernel breakfasts lowered the blood
【試験1】小麦パン、小麦穀粒、ライ麦穀粒、
glucose IAUC(0-120min) at breakfast, at a
オート麦穀粒、大麦穀粒、大麦食物繊維添加
subsequent lunch, and the cummulative
小麦パン、大麦かゆの7種の穀物を朝食として
IAUCs(breakfast+lunch+ dinner) when compared with
摂取後の半日間、血糖値とGI、さらに呼気中の
white-wheat bread (P<0.05). The lunch blood glucose
水素の排出量が比較された。
IAUC were positively correlated with breakfast
【試験2】小麦パン、大麦穀粒、大麦食物繊維添 記載なし IAUCs(r=-0.30, P<0.05). Breath hydrogen excretion
加小麦パンの3種の穀物を夜食として摂取後の
was negatively correlated with blood glucose IAUCs
翌朝の食後2時間、血糖値とGI、さらに呼気中
after lunch(r= -0.33, P<0.05) and dinner(r=-0.22,
の水素の排出量が比較された。
P<0.05). A barley kernel evening meal resulted in
その結果、小麦以外の穀類では有効であり、と
くに大麦穀類での有効性が高い。
lower IAUVs(P<0.05) and higher breath
hydrogen(P<0.001) after a subsequent breakfast
compared with white-wheat bread.
備考欄 (抄録)
要約を記入。
ただし、手入力が
困難な場合は省略可。
Objective: We studied the extent to which acute glycemia and
glycemia after subsequent meals can modulated by the
characteristics of cereal foods, such as glycemic index(GI) and
content of indigestible carbohydrates.
Design:
Twelve healthy subjects consumed test meals in a random order.
In series 1, the test meals were consumed at breakfast, and
postprandial blood glucose incremental areas under the
curve(IAUCs) were calculated after the test breakfast,
standardized lunch, and standardized dinner. In series 2, the
subjects consumed test evening meals and IAUCs were calculated
after a subsequent standardized brekfast. Breath hydrogen was
measured as an indicator of colonic fermentation.
Results:左欄へ続く
別添 4-1 除外情報集計表
評価対象機能:食後血糖値の上昇抑制
No.
B-H-06
著者
掲載雑誌
除外理由
Thondre PS, Wang K,
Br J Nutr.
Glycaemic response to barley
対照被験物(グルコース)が
Rosenthal AJ, Henry
2012;107(5):719-24.
porridge varying in dietary fibre
不適切であるため
CJ.
B-H-10
タイトル
content.
Kim H, Stote KS,
Eur J Nutr.
Glucose and insulin responses to
BMIの平均値が30 kg/m2 を
Behall KM, Spears K,
2009;48(3):170-5.
whole grain breakfasts varying
超えるため
Vinyard B, Conway JM
in soluble fiber, beta-glucan: a
dose response study in obese
women with increased risk for
insulin resistance.
Biörklund M, van Rees
Eur J Clin Nutr.
Changes in serum lipids and
LDL-コレステロールの選択
A, Mensink RP,
2005;59(11):1272-8
postprandial glucose and insulin
基準が 160-220 mg/dl であ
Onning G
1.
concentrations after
り軽症域(140-159mg/dL)
consumption of beverages with
を超えるため
A-H-05
beta-glucans from oats or
barley: a randomised
dose-controlled trial.
B-H-14
B-H-15
Bourdon I, Yokoyama
Am J Clin Nutr.
Postprandial lipid, glucose,
中性脂肪の選択基準が
W, Davis P, Hudson C,
1999;69(1):55-63.
insulin, and cholecystokinin
200mg/dL 未満であり
Backus R, Richter D,
responses in men fed barley
150mg/dL 超える被験者が
Knuckles B,
pasta enriched with
含まれるため
Schneeman BO.
beta-glucan.
Liljeberg HG,
J Nutr.
Products based on a high fiber
対照群と試験群で糖質量が
Granfeldt YE, Björck
1996;126(2):458-66.
barley genotype, but not on
異なるため
IM.
common barley or oats, lower
postprandial glucose and insulin
responses in healthy humans.
Östmana E, Rossia E,
J Cereal Sci.
Glucose and insulin responses
対照群と試験群で糖質量が
Larssonc H, Brighentib
2006;43(2):
in healthy men to barley bread
異なるため
F, Björck IM.
230–235.
with different levels of
B-H-17
(1→3;1→4)-β-glucans;
predictions using fluidity
measurements of in vitro
enzyme digests.
B-H-18
Hallfrisch J, Scholfield
Cereal Chemistry.
Physiological Responses of Men
対照被験物(グルコース)が
DJ, Behall KM.
2003;80(1):80-3.
and Women to Barley and Oat
不適切であるため
Extracts (Nu-trimX). II.
Comparison of Glucose and
Insulin Responses.
1
B-H-19
Rendell M, Vanderhoof
Plant Foods Hum
Effect of a barley breakfast
BMIの平均値が30 kg/m2 を
J, Venn M, Shehan
Nutr.
cereal on blood glucose and
超えており、BMI が 30
MA, Arndt E, Rao CS,
2005;60(2):63-7.
insulin response in normal and
kg/m2 を超える被験者が含
diabetic patients.
まれるため
Gill G, Newman RK,
Newman CW.
B-H-21
Behall KM, Scholfield
J Am Coll Nutr.
Comparison of hormone and
BMIの平均値が30 kg/m2 を
DJ, Hallfrisch J.
2005;24(3):182-8.
glucose responses of overweight
超えており、BMI が 30
women to barley and oats.
kg/m2 を超える被験者が含
まれるため
B-H-22
Yokoyama WH,
Cereal Chemistry.
Effect of Barley β-Glucan in
Hudson CA, Knuckles
1997;74(3):293-6.
Durum Wheat Pasta on Human
BE, Chiu M-CM, Sayre
無作為化されていないため
Glycemic Response.
RN, Turnlund JR,
Schneeman BO
B-H-23
B-H-24
A-H-11
Behall KM, Scholfield
Nutri Res.
Barley β-glucan reduces plasma
選択基準が BMI>27.5
DJ, Hallfrisch JG
2006:26(12):644-65
glucose and insulin responses
kg/m2 であり BMI が 30
0.
compared with resistant starch
kg/m2 を超える被験者が含
in men.
まれると推定されるため
Pick ME, Hawrysh ZJ,
Int J Food Sci
Barley bread products improve
被験者が糖尿病患者である
Gee MI, Toth E.
Nutri.
glycemic control of type 2
ため
1998; 49 (1):71-8.
subjects.
Hinata M, Ono M,
Diabetes Res Clin
Metabolic improvement of male
Midorikawa S,
Pract.
prisoners with type 2 diabetes in
Nakanishi K.
2007;77(2):327-32.
Fukushima Prison, Japan.
Alminger M,
Eur J Nutr.
Whole-grain cereal products
対照被験物(グルコース)が
Eklund-Jonsson C.
2008;47(6):294-300.
based on a high-fibre barley or
不適切であるため
観察研究であるため
oat genotype lower
B-H-26
post-prandial glucose and
insulin responses in healthy
humans.
B-H-02
B-H-03
Aldughpassi A,
J Nutr.
Barley cultivar, kernel
BMIが30 kg/m2 を超える被
Abdel-Aal el-SM,
2012;142(9):1666-7
composition, and processing
験者が含まれると推定され
Wolever TM.
1.
affect the glycemic index.
るため
福原育夫、池永武、野口
薬理と治療
β-グルカン高含有大麦混合米飯の
対照と試験群で糖質量が異
洋樹、小梯知英子、小長
2013;41(8) 789–95.
食後血糖応答とそのセカンドミー
なるため
井里織、前佛佳菜子、富
ル効果に及ぼす影響
田晋平、甲田哲之
B-H-05
Johansson EV, Nilsson
Nutr J.
Effects of indigestible
食後血糖のデータが無いた
AC, Östman EM,
2013;12:46.
carbohydrates in barley on
め
Björck IM.
glucose metabolism, appetite
and voluntary food intake over
16 h in healthy adults.
2
別添 4-2 除外情報集計表
評価対象機能:血中コレステロールの低下
No.
著者
G F
掲載雑誌
Keogh,
GJS Cooper, TB
タイトル
除外理由
Am J Clin Nutr 78,
Randomized controlled
被験者の LDL-CHO の値が 160 mg/dL 以
711-8(2003)
crossover study of the effect
上であるため
Mulvey et al
of a highly
beta-glucan-enriched barley
A-H-07
on cardiovascular disease
risk factors in mildly
hypercholesterolemic men.
Graeme
H
McIntosh,
A-H-08
Am J Clin Nutr. 1991
Barley and wheat
被験者の LDL-CHO の値が 160 mg/dL 以
May;53(5):1205-9
foods:influence on plasma
上であるため
Joanna Whyte,
cholesterol concentrations in
Rosemary
hypercholesterolemic men
McArthur,
Paul J Nestel
A-H-11
Hinata M, Ono
Diabetes Res Clin Pract
Metabolic improvement of male
M, Midorikawa
77 (2007) 327-332
prisoners with type 2 diabetes
S,
Nakanishi
観察研究のため
in Fukushima Prison, Japan.
K.
Joanner
A-H-13
R.
Lupton
A
Lia,
G
Hallmans, A-S
Journal of the American
Cholesterol-loweping effect
被験者の LDL-CHO の値が 160 mg/dL 以
Dietetic Association,
of barley bran flour and
上であるため
vol. 94, 65-70
oil
Am J Clin Nutr, 62,
Oat beta-glucan increases
被験者の LDL-CHO の値が 160 mg/dL 以
1245-51
bile acid excretion and a
上であるため
(1995)
Sandberg et al
fiber-rich barley fraction
A-H-15
increases cholesterol
excretion in ileostomy
subjects.
Hyunsook Kim
B-H-10
Eur J Nutr. 2009
Glucose and insulin
被験者の LDL-CHO の値が 160 mg/dL 以
Apr;48(3) 170-5
responses to whole grain
上であり、作用メカニズムを解析する
breakfasts varying in
研究のため
soluble fiber, β-glucan
A-A-01
Wang L, Newman
J Nutr. 1992
Barley beta-glucans alter
RK, Newman CW,
Nov;122(11):2292-7.
intestinal viscosity and
Hofer PJ.
reduce plasma cholesterol
concentrations in chick
3
動物試験のため
A-A-02
Hara H, Haga
J Nutr. 1999, 129,
Short-chain fatty acids
S, Aoyama Y,
942-8.
suppress cholesterol
Kiriyama S.
動物試験のため
synthesis in rat liver and
intestine.
A-I-01
Kim HJ, White
J Agric Food Chem. 2010
In vitro bile-acid binding and
PJ.
Jan 13;58(1):628-34.
fermentation of high, medium,
and low molecular weight
beta-glucan.
4
インビトロ試験のため
別添 4-3 除外情報集計表
評価対象機能:腸内環境の改善
No.
C-H-01
著者
掲載雑誌
タイトル
除外理由
Turunen K,
Anaerobe.
Impact of beta-glucan on the
大腸ポリープ切開患者を対
Tsouvelakidou E,
2011 Dec;17(6):403-6.
faecal microbiota of
象とした試験のため
Nomikos T, Mountzouris
Epub 2011 Apr 16.
polypectomized patients: a
KC, Karamanolis D,
pilot study.
Triantafillidis J,
Kyriacou A.
C-A-01
J D Butzner, R Parmar,
Gut
Butyrate enema therapy
C J Bell, V Dalal
38, 568-573, 1996
stimulates mucosal repair
動物試験のため
in experimental colitis in the
rat
C-I-01
Hughes SA, Shewry PR,
FEMS Microbiol Ecol.
In vitro fermentation of oat
Gibson GR, McCleary BV,
2008 Jun;64(3):482-93
and barley derived
Rastall RA.
beta-glucans by human faecal
microbiota.
5
インビトロ試験のため
別紙様式(Ⅴ)-10
参考文献リスト
商品名: 大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
No.
著者名、タイトル、掲載雑誌等
1
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会、平成24年度「食品の機能性評価事業」結果報
告
2
SM Tosh、Review of human studies investigating the post-prandial blood-glucose
lowering ability of oat and barley food products、European Journal of Clinical Nutrition
(2013) 67, 310–317
添付5 ヒト介入試験の「研究の質」の評価採点表(例)
文献番号
評価対象機能
食品(成分)名
「研究の質」の評価
評価視点
各設問への回答の選択肢(ドロップダウンメニューより選択): 当てはまる⇒「○」、当てはまらない⇒「×」、判断できない⇒「-」
当該研究の位置づけ
査読あり論文か (査読なし はQL3)
試験デザインは適切か
★ ①試験目的は説明されているか
★ ②試験デザインについて説明されているか
③対照群が設定されているか(プラセボまたは比較対象物質を置いているか)
④無作為化試験か
⑤無作為化試験の場合、無作為化が適切にされているか(乱数表、コンピューター処理など)
⑥盲検試験か
⑦盲検試験の場合、二重盲検か
⑧盲検試験の場合、盲検化の方法が具体的に記載されているか(リクルーティング方法、プラセボ形態や摂取方法などで、方法に違いがないか)
対象者は適切か
★ ①試験目的に照らして対象者の選定理由が明記されているか
②対象者の除外基準が明記されているか
③脱落者数や割合が記載され、脱落理由が示されているか
n数は適切か
雑誌名、Vol.、Page、発表年(西暦)
研究の位置づけ
★印項目
「○」以外はQL3
「○」以外はQL4
加点項目
「○」は1点
それ以外は0点
減点項目
「○」は0点
それ以外は-1点
○
○
○
-
○
○
○
○
0
0
1
1
-1
1
1
0
0
○
1
○
○
試験物質は適切か
①試験物質の起源(使用部位)、製法についての記述があるか
②試験物質の規格(機能成分含量他)について説明されているか
③試験物質の分析方法は説明されているか
④対照群が設定されている場合、比較対象物質の選定理由が明記されているか
摂取形態、摂取時期、摂取方法、摂取量、摂取期間は適切か
①摂取形態が明記されているか
②摂取時期、摂取方法は明記されているか
③摂取量は複数の水準が設けられているか
④試験結果を観察するのに十分な期間が設けられているか
介入の方法は適切か
①食事コントロールの有無について明記されているか
②医薬品についての摂取制限が明記されているか
③プロトコール上の重大な変更はなかったか
マーカーは適切か
①生物学的、方法論的に検証されているマーカーが用いられているか
統計処理は適切か
★ ①結果は統計解析されているか
②統計解析の方法は適切か(例:多重性が考慮されているか)
考察の妥当性
得点とQL区分
0
○
○
★ ①統計解析をする上で十分な対象者数が確保されているか(群間比較試験では、個人差のバラツキを解消するために十分な数であるか)
PMID番号
0
0
○
1
○
×
0
0
○
○
○
×
0
1
1
0
○
×
×
0
0
0
○
○
0
1
○
0
○
0
①得られた結果は統計学的に十分な有意差があり、かつ医学的にも意味のある差である旨の記述があるかを確認できるものであったか
×
0
②統計結果が適切に解釈されたか
○
1
合計
論文の評価
QL1: 質が高い (いずれの評価視点においても適切)
QL2: 質は中程度 (一部の評価視点において不十分な点はあるものの、概ね適切)
QL3: 質が低い (多くの評価視点において要件が満たされていない項目が見受けられる)
QL4: 著しく質が低い
0
0
10
※ 1つでもQL3かQL4がある場合は、自動的に低いランクで判定する。
※ 最高得点は15点、最低得点は-8点。
※ 評価の目安は、QL1は10点以上、QL2は5~9点、QL3は4点以下。
(補足) 各区分の境界線は、韓国の採点法(QL1/QL2:75%、QL2/QL3:55%)で準用
しているが、最終的には個々の評価状況も踏まえて見直す可能性がある。
QL1/QL2の境界算出根拠: (15+8)×0.75=17.25 17.25-8=9.25 ⇒9点
QL2/QL3の境界算出根拠: (15+8)×0.55=12.65 12.65-8=4.65 ⇒5点
-1
9
QL2
採点表XXXX
別添6 総合評価用集計シート 成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
食後血糖値の上昇抑制
本集計シート上の情報
効果あり
合計
ヒト介入試験
総計:
11報
判定保留
効果なし
負の効果あり
7
報
1
報
3
報
報
RCT
RCT以外
RCT
RCT以外
RCT
RCT以外
RCT以外
QL1:
3報
0報
2報
報
2報
報
報
報
QL2:
4報
1報
2報
報
報
報
報
報
QL3:
報
報
報
報
報
報
報
報
観察研究
合計
報
報
報
報
総計:
コホート
報
報
報
報
症例対照
報
報
報
報
報
作用機序、ヒト試験で確認された効果、食経験情報から推定される機能の確認・補強が出来たもの
動物試験
in vitro 試験
1
1
報
報
ヒト介入試験
ヒト介入試験(効果あり)
【略語】
上昇曲線下面積:AUC、、グリセミック・インデックス:GI、グルカゴ
ン様ペプチド-1:GLP-1、
QL1 (研究の質が高い)
文献番号
B-H-01
発表年
2013
雑誌名
Br J Nutr
試験
デザイン
ランダム化
単盲検、
3群間クロス
オーバー試
験
n数
15
主要評価
項目
食後血糖
値
1/4 ページ
p値
まとめ
P<0.05
15名の健常者に対し、25gの糖質量となる
3種類のカップスープ(下記①~③)を摂取
させ、各時間における血糖値および血糖
値AUCを測定した。
①HBG:純度25%の高分子β -グルカン(分
子量650,000)を12.88g配合。摂取量は
48.70g。
②LBG:純度75%の低分子β -グルカン(分
子量150,000)を3.61g配合。摂取量は
46.66g。
③CHO:β -グルカン無し(コントロール)。
摂取量は43.43g。
結果、食後15分、30分、45分後の血糖値
および食後60分後の血糖値AUCについ
て、①HBGは②LBGと③CHOに対して有意
に低下した。しかし、②LBGと③CHOの間
に有意な差は見られなかった。
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
食後血糖値の上昇抑制
9
食後
血糖値
健常者に対して、10種の試験食(小麦パス
タ、2種のβ -グルカン濃縮物(①Glucagel™
濃度79.4%、②Barley Balance濃度26.5%)を
それぞれ2、4、6、8、10%添加)、および対
照食(小麦パスタ、β -グルカン無添加)
を、50g炭水化物量、単回摂取させた。そ
の結果、試験食群は対照食群と比較して、
p<0.05 全用量(β -グルカン量:1.5g~7.1g)におい
て血糖値AUC、GI値に有意差は認められ
なかったが、②濃縮物摂取群では、β -グ
ルカン量7.7g摂取時に食後血糖値の有意
な抑制が見られ、β -グルカン用量依存的
なGI値の低下が認められた。大麦β -グル
カン濃縮物の種類により、結果が効果あり
となしに分かれたため、判定保留とした。
食後
血糖値
健常者に対して、5種のチャパティ(大麦β
‐グルカン量:0、2、4、6、8g)を50g炭水化
物相当量単回摂取させた(基準食はグル
コース50g)。その結果、すべてのチャパ
ティ(β -グルカン量:0、2、4、6、8g)で食後
15、30、45分の血糖値AUCは基準のグル
p<0.05 コースに比較して有意に減少した。また、
β ‐グルカン4gのチャパティは食後45分、
8gのチャパティでは食後60分で、β -グル
カン0gの対照チャパティに比較して血糖値
が有意に低下した。血糖値AUCおよびGI
値も、β ‐グルカン4、8gのチャパティは対
照と比較して有意に減少した。
β -グルカン
・0g(対照)
B-H-08
2011
Nutr
無作為
11群間
交差比較
試験
単回
製品①
・1.5g
・2.9g
・4.4g
・5.9g
・7.1g
製品②
・1.5g
・3g
・4.6g
・6g
・7.7g
8
B-H-09
2009
Nutr Res
無作為化
単盲検
5群間
交差比較
試験
単回
β -グルカン
・0g(対照)
・2g
・4g
・6g
・8g
試験
デザイン
n数
QL2 (研究の質が中程度)
文献番号
発表年
雑誌名
主要評価
項目
p値
まとめ
総数15
水溶性
食物繊維量
対照群
・0.6g(小麦)
B-H-11
2007
J Nutr
無作為化
8群間
交差比較
試験
単回
試験群
・2.9g(大麦)
・2.5g(大麦)
・1.2g(大麦)
・5.2g(高アミ
ロース大麦)
・23.4g(高β グルカン大麦)
・4.9g(小麦
+RS+DF)
・1g(小麦
+RS)
食後
血糖値
2/4 ページ
健常者に対して、GIと難消化性炭水化物
量の異なる8種の試験食(パン、水溶性食
物繊維量:0.6(対照)、1.0、1.2、2.5、2.9、
4.9、5.2、23.4g)を夕食(試験12時間前)に
p<0.05 単回摂取させ、翌日の朝食(50g炭水化
物)摂取後の血糖値を評価した。その結
果、通常大麦、高アミロース大麦、高β -グルカ
ン大麦群では、対照食に比較して、翌朝の
食後の血糖値は有意に抑制された。
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
食後血糖値の上昇抑制
食後血糖
値
健常者に対して、2種の試験食(大麦粉入
りクッキーあるいはクラッカー、大麦β -グ
ルカン量:3.5、3.6g)、および2種の対照食
(小麦ふすま入りクッキーあるいはクラッ
カー)を50g炭水化物量、単回摂取させた。
p<0.05 その結果、対照食群と比較して、クッキー
形態の試験食群は食後血糖値が有意に
低下にしたが、クラッカー形態の試験食群
では有意差が見られなかった。食品形態
により、結果が効果ありとなしに別れてい
るため、判定を保留とした。
食後
血糖値
健常者に対して、3種の試験食(小麦+大麦
パン、小麦+高β -グルカン大麦パン、小麦
+β -グルカン抽出物パン、β -グルカン量:
1.76、3.3、4.9g)および対照食2種(①小麦
p<0.05 パン、β -グルカン量:0.07g、②グルコー
ス)を50g炭水化物量、単回摂取させた。そ
の結果、β -グルカン4.9g摂取群は、グル
コースおよび対照食群に比較して、血糖値
を有意に低下させた。
Am J Clin 交差比較 ・2.1g小麦穀粒 食後
・2.5gオーツ麦穀
試験
Nutr
血糖値
健常者に対して、6種の試験食(小麦穀
粒、ライ麦穀粒、オート麦穀粒、大麦穀
粒、大麦食物繊維を添加した小麦パン、大
麦かゆ、β -グルカン量:0g、不明、2.5g、
2.9g、4.3g、2.6g)、および対照食(小麦パ
p<0.05 ン、β -グルカン量:0g)を朝食あるいは夜
食として摂取させた後、標準食(50g炭水化
物)を昼食あるいは翌日の朝食として摂取
させ、食後血糖値を比較した。その結果、
小麦以外の穀類、特に大麦穀類での食後
血糖値は有意に低かった。
10
B-H-13
2006
J Am Coll
Nutr.
無作為化
4群間
交差比較
試験
単回
B-H-20
2002
J Cereal
Sci
無作為化
5群間
交差比較
試験
β -グルカン
対照(小麦+
小麦フスマ)
・0.2gクッキー
・0.4gクラッカー
試験(小麦+
大麦粉)
・3.5gクッキー
・3.6gクラッカー
8
単回
12
水溶性
繊維量
無作為化 ・2.0g小麦パン
7群間
B-H-25
2008
単回
(対照)
粒
・2.6g大麦粉粥
・2.9g大麦穀粒
・3.6gライ麦穀粒
・6.3g小麦+大
麦繊維パン
ヒト介入試験(効果の判定保留)
QL1 (研究の質が高い)
文献番号
発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
18
B-H-12
2007
Asia Pac J
Clin Nutr.
無作為化
4群間
交差比較
試験
単回
β -グルカン
・0g飲料(対
照)
・0g食品(対
照)
・6.31g飲料
・6.31g食品
食後
血糖値
3/4 ページ
食品形態
p<0.05
飲料形態
p>0.05
まとめ
健常男性に対して、高β -グルカン大麦製
品(Cerogen™、10g、β -グルカン量:6.31g)
を2形態の試験食(食品、飲料)、および2形
態の対照食(食品、飲料、β -グルカン量:
0g)を単回摂取させた。その結果、試験食
品群では、対照群と比較して食後血糖値
は有意に低下したが、試験飲料群では有
意差が見られなかった。試験食の形態に
より結果が効果ありとなしに分かれたた
め、判定保留とした。
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
食後血糖値の上昇抑制
ヒト介入試験(効果なし)
QL1(研究の質が高い)
文献番号
B-H-04
B-H-07
発表年
2014
2011
雑誌名
Jpn
Pharm
Ther
試験
デザイン
無作為化
二重盲検
プラセボ対
照クロス
オーバー
比較試験
無作為化
3群間
Int J
交差比較
Food Sci
試験
n数
22
10
Nutr
主要評価
項目
p値
まとめ
血糖値
P <0.05
健常成人に対して、大麦クラッカー(β -グ
ルカン量 1.055g/サービング)あるいは小
麦クラッカー(β -グルカン量 0.019g/サー
ビング)を総糖質摂取量が50 gとなるよう
に負荷食(ヨーグルト類)とともに摂取させ
た。その結果、血糖値AUC(0-60分)にお
いて小麦クラッカーに比べて大麦クラッ
カーで有意な低値が認められた(P<0.05)。
血清インスリン濃度は群間で有意な差を
認めなかった。
食後
血糖値
健常者に対して、2種の試験食(大麦β -グ
ルカン抽出物を4、8%添加チャパティー、β
-グルカン量:3.3、6.6g)および対照食(小
麦粉のチャパティー、β -グルカン量:0.4%)
を50g炭水化物量、単回摂取させた。その
p>0.05
結果、食後血糖値は試験食群と対照食群
との間に有意な差を認めなかったが、GI値
ではβ グルカン添加量により低下傾向を
示した(4%、8%摂取群でGI=55、52、対照食
群でGI=58)。
食後
血糖値
血糖値が高めの被験者に対して、高用量
および低用量試験食(β -グルカン濃縮物
1g、333mg)および対照食(β -グルカン
110mg)を単回摂取させた。その結果、試
p<0.05 験食群の食後血糖値は対照食群と比較し
て有意差はなかったが、男性の境界領域
糖尿病、血糖値が高めの正常範囲群にお
いて、高用量摂取時に血糖値上昇を有意
に抑制した。
単回
B-H-16
2011
薬理と治
療
無作為化
二重盲検
3群間
交差比較
試験
単回
25
・高用量
試験食
・低用量
試験食
・対照食
ヒト介入試験のまとめ
効果ありの論文は7報、判定保留は1報、効果なしは3報であった。食事とともに摂取される食物繊維は、食事成分の吸収
を遅延し、血中濃度の上昇を穏やかにすることが知られている、β -グルカンも食物繊維として同様の作用があり、効果
ありの論文はこれに合致している。判定保留とした論文は、効果ありとなしの両方が報告されている論文である。たとえ
ば、β -グルカンをパンへ添加(糖質がデンプン)では効果を認めるが、飲料の場合(糖質がスクロース)では、効果を認め
ないなど、摂取形態、食品形態によって効果に差が認められている。粘性による吸収遅延という作用から考えると、飲料
の場合に効果が出にくいことは理解されるものである。この他、効果なしの論文では、試験に供した食事の炭水化物量に
対してβ -グルカンの摂取量が十分でないと考察される。EFSAは、炭水化物量30gに対して4gの大麦β グルカンが血糖値
上昇抑制に有効であると公表している(2012.5)。
4/4 ページ
別添6 総合評価用集計シート 成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
血中コレステロールの低下
本集計シート上の情報
効果あり
合計
ヒト介入試験
総計:
10報
判定保留
効果なし
負の効果あり
7
報
1
報
2
報
0
報
RCT
RCT以外
RCT
RCT以外
RCT
RCT以外
RCT
RCT以外
QL1:
4報
報
1報
報
QL2:
3報
報
報
報
QL3:
報
1報
報
報
1報
報
報
報
報
報
報
報
1報
報
報
観察研究
合計
報
報
報
報
総計:
コホート
報
報
報
報
症例対照
報
報
報
報
報
作用機序、ヒト試験で確認された効果、食経験情報から推定される機能の確認・補強が出来たもの
対象者のLDL-CHOが160 mg/dL以上のヒト試験 : 効果あり4報(効果なし2報)
(効果ありのうち1報は健常者でも試験を行い、効果なしだったため、効果なしの1報としても数えた)
ヒト試験
動物試験
in vitro 試験
2
2
1
報
報
報
ヒト介入試験
ヒト介入試験(効果あり)
【略語】
総コレステロール:TC LDLコレステロール:LDL-C
HDLコレステロール:HDL-C トリグリセリド:TG
QL1 (研究の質が高い)
文献番号
A-H-03
発表年
2007
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
TC、LDL-Cが高い男性に対して、高β -グ
プラセボ
ルカン大麦(粒)を50%配合した米飯(β -グ
総数39
対照
Plant
ルカン量:7g/日)を12週間摂取させた。そ
TC↓
二重盲検 試験食19
Foods
p<0.05
2群間
の結果、試験食群は、プラセボ食(米飯
プラセボ LDL-C↓
Hum Nutr 並行比較
20
100%)との比較、摂取前後の比較ともに、
試験
TC、LDL-Cが有意に低下した。
1/5 ページ
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
血中コレステロールの低下
2007
健康者(半数はメタボリックシンドローム)
に対して、大麦β -グルカン濃縮製品を含
む4種の試験食(高分子(1000kDa)3g/日、
β -グルカン
高分子5g/日、低分子(50-400kDa)3g/
無作為化 高分子
日、低分子5g/日)、および対照食(β -グ
TC↓
二重盲検 ・3g: 32
Br J Nutr 5群間 ・5g: 32
LDL-C↓ p<0.05 ルカン量:0g/日)のいずれかを、6週間摂
並行比較 低分子
取させた。その結果、全ての試験群でTC、
HDL-C→
試験
・3g: 31
LDL-Cが対照群に比較して有意に低下し
・5g: 30
た。HDL-Cに有意差は見られなかった。ま
た、高分子と低分子間において有意な差
・対照: 30
は見られなかった。
1989
健常者に対して、食物繊維42g/日とした対
照食(小麦ベース、β -グルカン量:0g/日)
および試験食(大麦ベース、β -グルカン
量:12.3g/日)を4週間ずつ摂取させた。そ
LDL-C↓
p<0.05
の結果、LDL-Cが高い被験者(133mg/dl
HDL-C→
以上)において、試験食摂取後、LDL-Cが
有意に低下した。HDL-Cに有意差は見ら
れなかった。
総数155
A-H-04
A-H-12
Nutr
Rep Int
無作為化
単盲検
2群間
交差比較
試験
14
TCが高め(200~240mg/dl)の被験者に対
して、American Heart Association diet(標
・試験食3群
無作為化
準食)を2週間摂取した後、大麦β -グルカ
・対照食1群
非盲検
ンを添加した2種の試験食(β -グルカン
TC↓
3群間
量:3、6、9g)、対照食(小麦または玄米、
Am J Clin
【試験1】
交差比較
LDL-C↓ p<0.05
Nutr
閉経前女性9
β ーグルカン量0g)を、5週間ずつ摂取させ
試験
HDL-C→
【試験2】
た(ラテン方格法)。その結果、試験1〜3全
(ラテン
閉経後女性9
てにおいて、TCおよびLDL-Cは4週間以内
方格法)
【試験3】
に摂取量依存的に有意に低下した。一
男性 7
方、HDL-Cに有意差は見られなかった。
総数25
A-H-06
2004
QL2 (研究の質が中程度)
文献番号
発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
2004
TC、LDL-Cが高め(237.5±7.6mg/dl、
154.9±7.8mg/dl)の男性に対して、
無作為化 β -グルカン
American Heart Association diet(標準食)
4群間 ・試験食3群
を2週間摂取後、3種の大麦配合試験食
TC↓
J Am Coll 交差比較
・0.4g
(β -グルカン量:0.4、3、6g)、および対照
LDL-C↓
p<0.05
試験
・3g
Nutr
食(β -グルカン量:0g)を5週間ずつ摂取。
HDL-C↑
(ラテン
・6g
全試験食群において、標準食摂取時と比
方格法) ・対照食1群
較してTCとLDL-Cが有意に低下した。
・0g
HDL-Cは有意に増加した。
2014
各食品を12週間連続摂取させた結果、大
麦群で腹囲の有意な低減効果が認められ
た(p<0.05)。その他の測定項目に有意な
群間差は認められなかったが、体重、BMI
に低下傾向が認められた(p<0.10)。
総数47名
無作為化 大麦群22 腹囲↓
LDL-コレステロールは二元配置分散分析
ルミナコ 単盲検平
を行い変化量で有意な差が認められた。
名
内臓脂肪
p<0.05
イド研究 行群間比
また摂取前後で比較したところ、大麦群に
白米群25
面積↓
較試験
おいてのみ、全脂肪および内臓脂肪面積
名
において有意な低下が認められ(p<
0.05)、内臓脂肪面積と腹囲には有意な正
の相関が認められた(r=0.465、p<
0.01)。
18
A-H-10
A-H-16
2/5 ページ
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
血中コレステロールの低下
A-H-14
2003
無作為化
2群間
Nutrition. 交差比較
試験
10
健常女性に対して、大麦を30%配合した
米飯食(β -グルカン量:4.9g/日)および
100%米飯食(対照食、β -グルカン量:0g/
TC↓
LDL-C↓ p<0.05 日)を1日3回、各4週間ずつ摂取させた。そ
の結果、大麦配合米飯食群では対照食群
HDL-C→
と比較してTC、LDL-Cが有意に低下した。
HDL-Cに有意差は見られなかった。
QL3(研究の質が低い) 文献番号
発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
主要評価
項目
p値
まとめ
該当なし
ヒト介入試験(効果の判定保留)
QL1 (研究の質が高い)
文献番号
A-H-02
発表年
2008
雑誌名
試験
デザイン
n数
高コレステロール血症者(TC200mg/dl以
上)に対して、大麦β -グルカン濃縮製品
①(分子量139,000)および製品②(分子量
TC→
総数90
62,000)を6g/日、6週間摂取させた。プラセ
LDL-C→
無作為化
ボ群の設定なし。その結果、製品②群は
HDL-C→
・高分子β
二重盲検
製品①群に比較して、TC/HDL-C比が有
J Am Coll
グルカン摂取
2群間
p<0.05
意に低下した。②群ではプラセボ群に比べ
Nutr.
TC→
45
並行比較
・低分子β
てLDL-Cが有意に低下したが、TC、HDLLDL-C↓
試験
グルカン摂取 HDL-C→
Cおよび製品①群では有意な変化はな
45
かった。製品の分子量(139,000、62,000)
により結果に差異が生じており、β -グルカ
ンの効果判定を保留とする。
QL2 (研究の質が中程度)
文献番号
発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
該当なし
QL3(研究の質が低い) 文献番号
発表年
雑誌名
該当なし
3/5 ページ
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
血中コレステロールの低下
ヒト介入試験(効果なし)
QL1(研究の質が高い)
文献番号
A-H-01
発表年
2013
雑誌名
J Nutr
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
健康な若年成人に対し、大麦、変異体の
大麦、オーツ麦の3種類から抽出したβ グルカンを、80℃30分間撹拌することで2%
溶液とした。これを、カシスシロップ飲料も
しくは低脂肪バニラヨーグルトに溶解し、β
-グルカン含量で1.65g/食を2回食事と共
に摂取させた。コントロールは、β -グルカ
総数:13名
無作為化
ンを含有しないものとした。その結果、
(男性6 LDL-C→
単盲検
p≧0.10
LDL-CおよびHDL-Cは、投与による変化
名、女性7
HDL-C→
交差試験
は確認できなかった (P>0.15)。中性脂肪に
名)
関しては、多重比較検定の結果、オーツ麦
β -グルカン摂取後は−0.15 mmol/L の変
化があり、コントロールと比較して明確な
差があった (P = 0.03)が、大麦β -グルカン
の効果は、いずれのサンプルもコントロー
ルとの差異を確認できなかった。
QL2(研究の質が中程度)
文献番号
発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
該当なし
QL3(研究の質が低い) 文献番号
発表年
雑誌名
【試験1】TC、LDL-C高め(278±60mg/dl、
186±48mg/dl)の男性、【試験2】TC、LDLC高め(252±17mg/dl、173±19mg/dl)の
閉経後女性、【試験3】健常男性に対して、
米飯と大麦(β -グルカン4.2g/日)を重量
TC↓
非盲検 【試験2】
比50:50に配合した食事を、【試験1】【試験
摂取前後 TC,LDL-C LDL-C↓ p<0.05
2】で2週間、【試験3】で4週間摂取させた。
比較試験 高め閉経女 HDL-C→
その結果、【試験1】【試験2】では摂取前と
性7
比較してTCとLDL-Cが有意に低下した
TC→
が、【試験3】では変化が見られなかった。
【試験3】
LDL-C→
HDL-Cはどの試験でも有意変化が見られ
健常男性
HDL-C→
なかった。
5
総数 32
TC↓
【試験1】
TC,LDL-C LDL-C↓
高め男性20 HDL-C→
A-H-09
1996
Plant
Foods
Hum
Nutr.
4/5 ページ
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
血中コレステロールの低下
ヒト介入試験(負の効果あり)
QL1 (研究の質が高い)
文献番号
発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
該当なし
QL2 (研究の質が中程度)
文献番号
発表年
雑誌名
該当なし
QL3(研究の質が低い) 文献番号
発表年
雑誌名
該当なし
ヒト介入試験のまとめ
効果ありは7報、判定保留1報、効果なしは2報であった。判定保留とした理由は、大麦β -グルカンの分子量の違いによ
り、効果の有無が分かれたためである。効果なしとした2報は、いずれも健常者を対象とした試験であり、そのうちの1報
では健常者と高コレステロール者で試験を行い、高コレステロール者では有意な低下が認められ、健常者では変化が
認められなかった。すなわち、大麦β -グルカンの効果はコレステロール低減効果ではなく、正常化と考えた。肯定的な
結果が得られた論文は、海外で認められている1日当たり3 gの摂取によりコレステロールの正常化や心疾患のリスク低
減のヘルスクレームを支持する内容であった。
5/5 ページ
別添6 総合評価用集計シート 成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
腸内環境の改善
本集計シート上の情報
効果あり
合計
ヒト介入試験
総計:
4報
判定保留
効果なし
3
報
1
報
RCT
RCT以外
RCT
RCT以外
負の効果あり
報
RCT
報
RCT以外
RCT
RCT以外
QL1:
2報
報
1報
報
報
報
報
報
QL2:
1報
報
報
報
報
報
報
報
QL3:
報
報
報
報
報
報
報
報
観察研究
合計
報
報
報
報
総計:
コホート
報
報
報
報
症例対照
報
報
報
報
報
作用機序、ヒト試験で確認された効果、食経験情報から推定される機能の確認・補強が出来たもの
動物試験
in vitro 試験
1
1
報
報
ヒト介入試験
ヒト介入試験(効果あり)
【略語】
レジスタントスターチ:RS、、食物繊維:DF、ミエロペルオキシ
ダーゼ(心筋梗塞の予測因子のひとつ):MPO
QL1 (研究の質が高い)
文献番号 発表年
C-H-03
2002
雑誌名
J Nutr
試験
デザイン
無作為化
2群間
交差比較
試験
n数
10
主要評価
項目
p値
まとめ
健常者に対して、試験群:高β -グルカン
大麦Prowashonupana種(β -グルカン
17.7%)、対照群:通常大麦(β -グルカン
5.3%)を単回摂取させた。その結果、試験
群の呼気中H2排出量は、対照群に比較し
呼気中の
CO2とH2 p <0.05 て食後1時間以降は高く、特に食後2~4時
間は有意に高かった。これは大腸内にお
ける醗酵の促進を示しており、高β -グル
カン大麦が大腸内環境に有効な作用をし
ていることを示唆している。
1/5 ページ
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
腸内環境の改善
15
健常者に対して、7種の試験食および対照
食(穀物ベースの食事、50g炭水化物量、
食物繊維量
但し試験食1種は半量25g)を夕食に単回
対照群
摂取させた翌朝に、標準化した朝食を摂
・0.6g (小麦)
取させた。その結果、血糖値の時間曲線
下面積(iAUC)および血中酢酸濃度、血中
試験群
食後血糖
酪酸濃度には有意な負の相関が認められ
・2.9g (大麦)
GI
無作為化 ・1.2g
た。高β -グルカン大麦試験食群では、対
8群間
(大麦半量) 血中短鎖 p <0.05 照食群(小麦パン)に比較して翌朝の血中
交差比較 ・2.5g
脂肪酸
酪酸濃度は有意に高かった。呼気中の水
試験
(細断大麦) 呼気中水
素濃度は、血中酪酸濃度と有意な相関が
・5.2g (高アミ
素濃度
認められた。よって、高β -グルカン大麦摂
ロース大麦)
・23.4g (高β
取はプレバイオティック効果を示し、大腸
グルカン大麦)
発酵、特に短鎖脂肪酸の生成を促進して、
・4.9g
耐糖能異常を改善することを支持するもの
(小麦
である。(大腸発酵と耐糖能の相関は、以
+RS+DF)
前の論文で証明)
・1g(小麦
水溶性
C-H-02
2010
J.Nutr.
+RS)
QL2 (研究の質が中程度)
文献番号 発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
p<0.05
【試験1】健常者に対して、水溶性繊維量の
異なる7種の穀物で作った食事(左、n数欄
参照)を朝食に、その後標準化した昼食、
夕食を摂取させた。その結果、朝食後11時
間の呼気中水素は、対照群に比較して、
昼食時から夕食時まで有意に高かった。
【試験2】健常者に対して、上記7種のうち3
種(小麦パン、大麦穀粒、小麦+大麦繊維
パン)を夜食に、その翌朝標準化された朝
食を摂取させた。その結果、朝食後2時間
の呼気中の水素量は、対照群に比較し
て、有意に高かった。β -グルカンの摂取
により、半日という長い期間、食後血糖値
の上昇抑制および水素生産が認められ、
これは、大腸における発酵が深く関わって
いる結果と推測された。
p値
まとめ
12
水溶性
食物繊維
量
B-H-25
2008
無作為化 ・対照食
7群間 2.0g小麦パン
Am J Clin 交差比較
・試験食6種
試験
Nutr
単回
2.1g小麦穀粒
2.5gオーツ麦穀
粒
2.6g大麦粉粥
2.9g大麦穀粒
3.6gライ麦穀粒
6.3g小麦+大麦
繊維パン
食後
血糖値
呼気中の
水素
QL3(研究の質が低い) 文献番号 発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
該当なし
2/5 ページ
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
腸内環境の改善
ヒト介入試験(効果の判定保留)
QL1 (研究の質が高い)
文献番号 発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
総数52
試験群(β グルカン0.75
g/日):26
無作為化 プラセボ群(β
プラセボ -グルカンな
対照
し):26
C-H-04
2010
微生物 層別解析
Food
(50歳以
菌数、
Research
二重盲検
Bifidobac 上)で効果
Internatio 2群間 うち50歳以上
有り
terium
nal
27
並行比較
(p<0.05)
spp
まとめ
健常者に対して、試験食(ケーキ、大麦β グルカン0.75g/日添加)あるいはプラセボ
食(ケーキ、添加なし)を30日間摂取させ、
摂取前、15日後、終了時(30日後)、終了
後2週(45日目)に糞便中の微生物(好気
性菌、大腸菌、嫌気性菌)を解析した。そ
の結果、試験群はプラセボ群に比較して、
45日目のクロストリジウム パーフリンジエ
ンスは有意に低下した。その他の菌群に
ついては有意差は見られなかった。
また、50才以上の被験者を層別解析したと
ころ、試験群はプラセボ群に比較して、45
日目のクロストリジウム パーフリンジエン
スは有意に減少した。プラセボ群では、試
験開始時に比較して、15、30、45日後のい
ずれもクロストリジウム パーフリンジエンス
は有意に増加した。バクテロイデスは摂取
目に比較して有意に増加した。腹部の痛
みは、大麦β -グルカン摂取群で有意に軽
く、下痢の日数はβ -グルカン群で高かっ
た。50才以上の被験者では、腹部の痛み
は、有意に軽かったが、下痢に有意差は
なかった。以上から、50才以上のヒトにとっ
てβ -グルカン摂取はプレバイオティックと
して特に有用と考えられた。
試験
試験群(同
上)15
プラセボ群(同
上)12
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
QL2 (研究の質が中程度)
文献番号 発表年
雑誌名
該当なし
QL3(研究の質が低い) 文献番号 発表年
雑誌名
該当なし
3/5 ページ
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
腸内環境の改善
ヒト介入試験(効果なし)
QL1(研究の質が高い)
文献番号 発表年
雑誌名
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
試験
デザイン
n数
主要評価
項目
p値
まとめ
該当なし
QL2(研究の質が中程度)
文献番号 発表年
雑誌名
該当なし
QL3(研究の質が低い) 文献番号 発表年
雑誌名
該当なし
ヒト介入試験(負の効果あり)
QL1 (研究の質が高い)
文献番号 発表年
雑誌名
該当なし
QL2 (研究の質が中程度)
文献番号 発表年
雑誌名
該当なし
QL3(研究の質が低い) 文献番号 発表年
雑誌名
該当なし
4/5 ページ
成分名
大麦β -グルカン
評価対象機能
腸内環境の改善
ヒト介入試験のまとめ
効果ありとする論文3報、判定保留1報であった。食物繊維に整腸作用があり、腸内細菌叢のバランス改善に働くことは
多くの繊維成分で認められ、大麦β -グルカンも同様にこの腸内環境改善効果が示されていると考えられた。判定を保
留した1論文は、全被験者では有意な差が認められず、50代以上と50歳未満に分けて層別解析を行った結果、腸内菌
叢に有意な変化が認められているため、バイアスリスクを考慮し判定を保留とした。大麦β -グルカンについてこの分野
の論文数は、血中コレステロール低下と食後血糖値上昇抑制作用に関するものに比較して少ないが、血中短鎖脂肪酸
量の上昇、呼気中の水素産生促進(大腸内で生成した水素は一部血中に移行し、大腸のみならず体内においても抗酸
化作用を示す)、糞便中の微生物菌叢の改善などが見られた。
5/5 ページ
別紙様式(Ⅴ)-14-1
サマリーシート(定性的研究レビュー)
商品名:大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
リサーチ
クエスチョン
大麦β -グルカンを摂取することで、食後血糖値の上昇抑制効果が認められるか?
P
疾病に罹患していない者
I(E)
大麦β -グルカンの経口摂取
C
プラセボの経口摂取
01
食後血糖値
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については否定で
きないと考えられた。しかし、個々の研究における、選択バイアス、盲検性バイアス
バイアスリスクの
(参加者・アウトカム評価者)、症例減少バイアスについて評価した結果、「低」もしくは
まとめ
十分な記載がなく「不明」であり、明らかに高いバイアス・リスクが認められた論文はな
かった。
非直接性の
まとめ
全ての論文で食後血糖値の上昇抑制作用が評価され、リサーチクエスチョンと得られ
たエビデンス総体の間には大きな乖離はないことから、非直接性に問題はないと考え
られた。
非一貫性その他 評価対象とした11報の研究間で大きな相違はなかった。
のまとめ
研究デザインは全報告において無作為化コントロール試験であった。
コメント
バイアス・リスクが完全に否定できない問題はあるが、疾病に罹患していない者を対
象とした判定保留を除いた10報中7報の論文が、食後血糖値の上昇抑制に対する有
効性を支持するものであった。このことから、大麦β -グルカンは食後血糖値の上昇
抑制効果を有するものと考えられる。
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
別紙様式(Ⅴ)-14-2
サマリーシート(定性的研究レビュー)
商品名:大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
リサーチ
クエスチョン
P
大麦β -グルカンを摂取することで、血中コレステロールが高めの方の血中コレステ
ロール値の低下が認められるか?
疾病に罹患していない者、もしくは血中コレステロールに異常が認められない者(LDL-コレステ
ロールの平均値が160 mg/dL未満)
I(E)
大麦β -グルカンの経口摂取
C
プラセボの経口摂取
01
血中コレステロール値
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については否定で
きないと考えられた。
バイアスリスクの
しかし、個々の研究における、選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評
まとめ
価者)、症例減少バイアスについて評価した結果、「低」もしくは十分な記載がなく「不
明」であり、明らかに高いバイアス・リスクが認められた論文はなかった。
非直接性の
まとめ
全ての論文で血中コレステロール値の低下作用が評価され、リサーチクエスチョンと
得られたエビデンス総体の間には大きな乖離はないことから、非直接性に問題はない
と考えられた。
非一貫性その他
評価対象とした10報の研究間で大きな相違はなかった。
のまとめ
コメント
効果が認められなかった2報は共通して健常者を対象とした研究であるが、そもそも、
血中コレステロール値が正常域にある健常者では血中コレステロールの低下は求め
られていない。また、健常者では血中コレステロールの変化は認められなかったもの
の、血中コレステロールが高めの被験者では有意な低下が認められており、これらの
結果をまとめた総合考察で大麦β -グルカンを摂取することにより、血中コレステロー
ル高めのヒトが正常となる作用、すなわち血中コレステロールが高めの方の血中コレ
ステロールの低下効果が期待されると報告している。このことから、大麦β -グルカン
には血中コレステロールの低下作用があると考えられる。
効果ありの7報のうち4報で被験物質の提供が記載されていた。さらにそのうちの2報
ではIntra mural agricultural research fundからの資金援助を受けていた。しかし、試験
設計に食品メーカーなどが関与している記載はなかった。
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
別紙様式(Ⅴ)-14-3
サマリーシート(定性的研究レビュー)
商品名:大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
リサーチ
クエスチョン
大麦β -グルカンを摂取することで、腸内環境の改善効果が認められるか?
P
疾病に罹患していない者
I(E)
大麦β -グルカンの経口摂取
C
プラセボの経口摂取
01
腸内環境(糞便中の菌叢、血中・糞便中短鎖脂肪酸量、呼気中の水素濃度)
臨床試験の登録が完全ではないことから、出版バイアスの可能性については否定で
きないと考えられた。
バイアスリスクの
しかし、個々の研究における、選択バイアス、盲検性バイアス(参加者・アウトカム評
まとめ
価者)、症例減少バイアスについて評価した結果、「低」もしくは十分な記載がなく「不
明」であり、明らかに高いバイアスリスクが認められた論文はなかった。
非直接性の
まとめ
呼気水素濃度をマーカーとしている試験では、試験食摂取により腸内発酵が促進され
ることを総合的に評価していることもあり、腸内菌叢の変化などを直接説明できないも
のの、共通して腸内改善効果を検討している研究であること、またリサーチクエスチョ
ンと得られたエビデンス総体の間には大きな乖離はないことから非直接性に問題はな
いと考えられた。
腸内環境改善効果の試験に関しては、試験方法が確立していないため、長期摂取を
行い糞便中の菌叢を測定した試験や、呼気中の水素濃度を腸内発酵のマーカーとし
て用いた試験など異なる試験がなされていたが、共通して腸内改善効果を検討してい
非一貫性その他
る研究であり、1報の判定保留を含め、すべての試験で腸内環境改善に対し肯定的な
のまとめ
考察がされていることから、総合的にみて、大麦β -グルカン摂取により腸内環境の改
善効果が期待できることが示された。
研究デザインは全報告において無作為化コントロール試験であった。
コメント
バイアスリスクが完全に否定できない問題はあるが、大麦β -グルカンの腸内環境改
善効果に関する論文は調査対象とした論文が4報と少なかったものの、1報の判定保
留を含め、すべての試験で肯定的な考察がされている。さらに、食物繊維に整腸作用
があり、腸内細菌叢のバランス改善に働くことは多くの繊維素材でも認められているこ
とから、大麦β -グルカンにおいても同様な腸内環境改善効果が示された。
各研究の試験実施機関は大学などの研究機関であったが、素材の提供を受けている
試験は判定保留の1報および効果ありの1報であった。利益相反(COI)の情報から、
バイアスリスクが考えられた論文2報のうち1報は、層別解析の結果肯定的な見解を示
しているが、判定保留としている。また、もう1報は、試験材料の提供を受けているが、
2社から受けており、中立的立場で研究を行っているものと考えられた。
福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変
別紙様式(Ⅴ)-16
研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価シート
商品名:大麦生活 大麦ごはん 和風だし仕立て
本報は、食後血糖値の上昇抑制、コレステロールの低下 、および腸内環境改善効果についてそ
れぞれ研究レビューを行った。食後血糖値の上昇抑制およびコレステロールの低下効果に関し
ては、大麦β ‐グルカンの摂取が、食後の血糖値および血中コレステロール値に及ぼす影響を調
べた研究を、それぞれ評価対象とした。腸内環境改善効果では、大麦β ‐グルカン摂取が腸内細
菌叢、血中・糞便中短鎖脂肪酸量、あるいは呼気中の水素産生量により評価した研究を対象に
その有効性を調べた。大麦β -グルカン摂取により、食後血糖値の上昇抑制、コレステロール値
の低下、腸内環境の改善に対する肯定的な結果が認められたことから、本届出商品に表示する
機能性「本品には大麦β -グルカン(食物繊維)が含まれます。大麦β -グルカンには糖質の吸収
を抑える、血中コレステロールが高めの方の血中コレステロールを低下させる、おなかの調子を
整える機能があることが報告されています。」と研究レビュー結果には関連性があると結論付け
られる。
Fly UP