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人・農地プランの作成範囲について(PDF:165KB)
人・農地プランの作成範囲について 平成25年7月 中国四国農政局経営・事業支援部 プラン作成範囲について ・プランの作成については、各市町村において精力的に取り組まれているところですが、プランの作成範囲は「地域で 話し合い、合意形成のできる範囲」としており、地域によってさまざまです。 具体的に例示すれば、 ①集落又は複数集落 ②大字 ③小学校区 ④JA支所 ⑤旧市町村全域 ⑥市町村全域 の単位で作成される場合が大半です。 プラン作成範囲の決定方法 ・プランの作成範囲の決定は、要するところ、どこまでの範囲であれば話し合い、合意形成ができるのかということです。 ・したがって、合意形成のできる範囲=プランの作成範囲となり、例えば上記の「集落」単位であっても、「JA支所」単位 でも、「旧市町村全域」の単位であってもかまいません(上記①~⑥のいずれでも、それ以外でも可)。 プラン作成範囲の見直し ・プランの作成範囲の決定は、従来から「地域で話し合い、合意形成のできる範囲」 ということに変更はありません。 ・一方、「経営体育成支援事業」を始めとして、プランに位置づけられることが採択要件になったり、ポイント加算される 関連施策が益々増えてきている現状(H25.6 現在 16事業等)からして、まずはプランのカバー率をアップさせ、適宜見 直しを行っていく手法を検討していくことも一つのやり方だと思います。 ・以下、そのやり方を例示的にお示ししますので、参考にしていただければ幸いです。 1 1 プラン作成範囲の見直しの考え方 (現状) 集落タイプ (良い点) ・顔の見える範囲で 徹底的な話し合い (法人化の推進)が 可能 実線は、市町村の範囲 点線は、旧市町村等の範囲 は、プラン未作成地区 (悪い点) ・機運が高まらな い地区はプラン未 作成(事業に乗れ ず不利益)。 (プラン地区数:3地区) は、集落単位のプラン 作成地区 は、旧市町村等範囲 のプラン作成地区 「集落が旧市町村等の範囲に吸収されるタイプ」 (プラン地区数:5地区) (見直し後) 「集落が旧市町村等の範囲に吸収されないタイプ」 (プラン地区数:8(3+5)地区) (さらに) 2 旧市町村等で作成したプランから新たなプランを独立させる(切り離しタイプ) 新規 ・集落営農の組織化や法人化の機運 が盛り上がった地区は、作成した地区 から切り離し 新規 (プラン地区数:10(3+5+2)地区) ・集落営農法人のような、地域密着型の法人の場合、法人設立と同時に集落以外の広域の農地の集 積等を図ることは非現実的であるため、地区の切り離しをすることにより、徹底的な話し合いが可能に なると同時に、法人化も進みやすい。 ・全地域でプランを作成しているため、支援事業の不利益を受けない。乗り遅れの回避。 ・市町村のマンパワー不足の軽減(モデル集落ができることによる他の地域への波及効果)。 (注意点) ・プランを作成した安心感から、人と農地の問題解決に向けた動きが鈍る。 ※ このため、範囲の網掛けは第1段階であり、終わりでないことを認識。法人化等の布石を打つ。 ※ 範囲を広げる場合、あらかじめ中心経営体への農地集積の手法が必要、プランに記載。 3 2 「適切な人・農地プラン」とは 1 4 【適切な人・農地プランの作成範囲】 ・「適切な人・農地プラン」であるかどうかは、 下記の視点で判断します。 7 3 A 5 8 6 2 ・その際に、「1~3」のような集落の範囲で も、「5、8」の旧市町村の範囲でも、「4、6、 7」の旧市町村の範囲に既存の集落のプラ ンを吸収されないタイプでもいずれのプラ ンでもOKです。 (プラン地区数:8(3+5)地区) ・更に言えば、市町村一本の「A」の範囲で 作成したプランでもOKです。 経営体育成支援事業(融資主体補助型経営体育成支援事業)の「適切な人・農地プラン」 ① 地域農業を担う主要な農業者の意向を踏まえて、人・農地プランの原案等の作成が行われるとともに、話合い 等の活動を通じて農地の出し手等も含めた地域内の関係者にも、人・農地プランの内容が共有されていること。 ※ 主要な農業者には、 入り作者等を含みます。 ② 話合い等の活動の中で、今後の地域農業のあり方についても、十分検討されていること。 ※ 今後の地域農業のあり方とは、農地集積・規模拡大、複合化、6次産業化、高付加価値化、新規就 農促進等の取組です。 ③ 今後とも、話合い等の活動を継続して行い、人・農地プランの内容の向上を図っていくと見込まれること。 ④ 上記について、県知事が確認していること。 (経営体育成支援事業実施要綱 別記1の第1の3の(1)のア) 4 3 既に法人化した地域でのプラン作成の推進方法 (1)既に法人化した地域でプラン作成が進まない要因 ・現状よりも規模拡大を考えていない法人は、規模拡大交付金や農地集積協力金のメリットを受けることが できない。 ・プランを作成しなくても困らない。実質上、プランを作成している状態。新たに作成する意味が分からない。 (2)推進内容 ・法人にとって将来の最大の課題は、世代交代。如何に法人の担い手を確保するかであり、そのため、将来 も持続する法人とするための話し合いが必要 ・若い人が魅力を感じる法人経営に向けての話し合い。 ・ 経営の多角化(野菜、果樹等の導入、6次産業化の取組による収益増) ・ 若い人に負担をかけない運営(高齢者と若者の役割分担、強みを活かした役割分担、ボランティアか らの脱却) ・ 若い人がスムーズに入れるような雰囲気づくり、技術・経営の継承 ・ 農業以外(福祉、行政サービス等)への取組など。 ※ プランは将来も持続する経営体の育成・確保。農地集積だけではない。 ・担い手のいない近隣集落への応援・合併(規模拡大、経営の効率化・・・関連施策の活用) ・範囲の広域化(網掛け)時に、各法人に布石(将来も持続する法人経営)をうち、機運が盛り上がった法人 (集落)に対して、プランの深掘りを実施。 ※ 既に農地集積が終了している地域には、農地集積やその関連事業の話をしても無関心、それ ぞれの地域毎に関心事項は異なる。農家や地域が抱えている課題を把握、その解決策は農家 自らが選ぶようにすることが大切。 5 4 プラン未作成市町村への推進方法 (1)未作成の要因 ・ ・ 地域内(市町村内全域)に中心となる経営体が存在しない。 担い手がいたとしても、ほ場条件が良い農地は競争。悪い農地は受けてもらえない。結果、プラン の話し合いが進まない。(市町村等が間に入れない) ・ 市町村職員のマンパワー不足。意欲がない。作成の必要性が分からない。 ・ メリット措置の対象者がいない。 ・ 農業の話し合いの場がない。農業の集落機能が無い。話を進めてもらうリーダーがいない。 ・ 農家等がプランに関心が薄く(今は困っていない)、説明会に参加してもらえない など (2)推進内容 ・ 農政局では、8つの課題毎に、管内の市町村のヒントとなる10事例を作成。 ・ 当該市町村と直接意見交換を行いながら、未作成要因を把握、当該市町村に役立つ事例を紹介。 ・ 最初から完璧を求めない。(第1段階:範囲の広域化(法人化等布石)、農地集積の手法は必要) ・ 今後も関連施策が増加、未作成の場合には農家に不利益になることを説明。 6