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多年草のニラは春先に株分けして若返りさせる
広報通信から 多年草のニラは春先に株分けして若返りさせる 板木技術士事務所●板木 利隆 ニ ラ は 中 国 西 部 の 原 産。 北はモンゴル、南はマレー シア、ベトナムまで、アジ アの地域で古くから栽培さ れていました。強い香りの もと、硫化アリルはビタミ ンB1の吸収率を高め、糖 の分解を促進、血行を良く し体を温め、胃腸の働きを 助けるので、風邪予防や回 復にも効果的、抗酸化作用 によるがんの抑制効果も期 待できます。 強健な野菜で、一度植え れば毎年、年に数回も刈り 取りできるので、狭い家庭 菜園にもうってつけです。 し か し、 い く ら 強 い と いっても2~3年取り続け ると、株が密になり、幅広 で厚みのある良質の葉が収 穫できにくくなります。そ うなる前に株分けし、更新 を図ることが大切です。 株分けの適期は、越冬後 の1月下旬~3月上旬にか けてです。ニラの育ちを観 察すると、冬に入ると葉が 次第に枯れ、休眠状態に入 りますが、この休眠が覚め、 新しい小さな芽が働き始め た頃を見計らって株分け作 業をするのです。この頃は 根株に栄養がたっぷり蓄え られていて、断根や分割と いう荒療治をしても傷みが 少なく、作業もしやすいか らです。 株分け作業は、まず残っ ている枯れ葉を、地上5㎝ ほどの高さできれいに刈り 取ります。そして株の周り にくわかシャベルを大きく 打ち込み、根株を掘り起し ます。株元には強い細根が 密に張っているので、全部 を掘り取るわけにはいきま せんが、中ほどで切断する ようになっても一向に構い ません。 掘り上げた株は土を落と し、指先に力を入れて大ま かに割り、さらに小割りし て図のように1株ずつに分 けます。 新しい畑への植え付けは、 条間 ㎝ 、深さ ㎝ ほどの 植え溝を掘り、元肥として 堆肥、油かす、化成肥料を 施し、5~6㎝ 土を戻して から図のように、2~3株 まとめて、 ㎝ 間隔に植え 付けます。植えるときには 根株を束状にまとめず平置 きにするのが良いです。覆 土は株の上部が少し出るぐ らいにとどめ、やがて新葉 が伸びだしてきたら、葉先 を 埋 め な い よ う 注 意 し て、 2回ほど覆土し、溝が全部 埋まるようにしてください。 こうすれば2~3カ月後 には見違えるほど良質の葉 が成長してきます。収穫は 葉長 ㎝ ほどに伸びたとき から繰り返し行います。 10 ※関東南部以西の平たん地 イラスト:小林裕美子 11 お天気カレンダー 靖洋 一般財団法人日本気象協会●檜山 スノーアップル 冬の日本海側は、世界の中でも雪の量が 多い地域です。冬の間、農作業ができない地 域もあります。 でも、雪がたくさん積もって いることを逆手に取った農産物もあります。 リンゴの生産が盛んな長野県の菅平では、 月から4月にかけて雪が降りやすく、1 m 以上の雪が積もることもあります。その 菅平では、秋に収穫したリンゴを雪の中で 保存し、春に販売するものがあります。そ の名もスノーアップルです。雪の中は温度 が0度から1度くらい、湿度は %に保た れます。温度0度くらいでもリンゴは凍る ことはありません。冷蔵庫に保存するより も、みずみずしさが保たれ、甘味も濃くな るということです。 「 雪 下 に ん じ ん 」 な ど、 雪 の 下 で 甘 味 を 増す農作物は他にもあります。電気も使わ ず、エコな保存方法で、春にもおいしい果 物や野菜が食べられたらいいですね。 (全体運)思い込みが激しくなる暗示。独断で動くと失敗するので、周囲の意見には謙虚に耳を傾けて。おせっかいもNG (健康運)暴飲暴食は控えて。胃腸を休めると好転 (幸運の食べ物)水菜 天秤座 9/23~10/23 ❾ 20 を基準に記事を作成してい ます。 イラスト:服部新一郎 80 20 90