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Agilent 86121A WDMチャネル・アナライザ

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Agilent 86121A WDMチャネル・アナライザ
ユーザーズ・ガイド
Agilent 86121A
WDMチャネル・アナライザ
© Copyright Agilent Technologies 2000
All Rights Reserved.
Reproduction, adaptation, or translation without prior written
permission is prohibited,
except as allowed under
copyright laws.
Agilent
Part No. 86121-90002
Printed in USA
January 2000
Agilent Technologies
Lightwave Division
1400 Fountaingrove
Parkway
Santa Rosa, CA
95403-1799, USA
(707) 577-1400
Notice.
The information contained
in this document is subject to change without
notice. Companies,
names, and data used in
examples herein are fictitious unless otherwise
noted. Agilent Technologies makes no warranty
of any kind with regard to
this material, including but
not limited to, the implied
warranties of merchantability and fitness for a
particular purpose. Agilent Technologies shall
not be liable for errors
contained herein or for
incidental or consequential damages in connection with the furnishing,
performance, or use of
this material.
Restricted Rights Legend.
Use, duplication, or disclosure by the U.S. Government is subject to
restrictions as set forth in
subparagraph (c) (1) (ii) of
the Rights in Technical
Data and Computer Software clause at DFARS
252.227-7013 for DOD
agencies, and subparagraphs (c) (1) and (c) (2)
of the Commercial Com-
puter Software Restricted
Rights clause at FAR
52.227-19 for other agencies.
mental specifications for
the product, or improper
site preparation or maintenance.
Warranty.
This Agilent Technologies instrument product is
warranted against defects
in material and workmanship for a period of one
year from date of shipment. During the warranty
period, Agilent Technologies Company will, at its
option, either repair or
replace products which
prove to be defective. For
warranty service or repair,
this product must be
returned to a service facility designated by Agilent
Technologies. Buyer shall
prepay shipping charges
to Agilent Technologies
and Agilent Technologies
shall pay shipping
charges to return the
product to Buyer. However, Buyer shall pay all
shipping charges, duties,
and taxes for products
returned to Agilent Technologies from another
country.
No other warranty is
expressed or implied. Agilent Technologies specifically disclaims the implied
warranties of merchantability and fitness for a
particular purpose.
Agilent Technologies warrants that its software and
firmware designated by
Agilent Technologies for
use with an instrument
will execute its programming instructions when
properly installed on that
instrument. Agilent Technologies does not warrant
that the operation of the
instrument, or software,
or firmware will be uninterrupted or error-free.
Limitation of Warranty.
The foregoing warranty
shall not apply to defects
resulting from improper or
inadequate maintenance
by Buyer, Buyer-supplied
software or interfacing,
unauthorized modification or misuse, operation
outside of the environ-
取扱説明書マー
ク。取 扱 説 明 書
を参照する必要
のある箇所に
は、製 品 の パ ネ
ルにこのマーク
が印刷してあり
ます。
レーザ放射マー
ク。レ ー ザ 出 力
のある製品のパ
ネルにこのマー
クが印刷されて
います。
Exclusive Remedies.
The remedies provided
herein are buyer's sole
and exclusive remedies.
Agilent Technologies shall
not be liable for any
direct, indirect, special,
incidental, or consequential damages, whether
based on contract, tort, or
any other legal theory.
交流マークは、電
源モジュール入
力電力に必要な
性質を示すため
に使用されます。
| ON 記号は、測
定器の電源ス
イッチの位置を
示すために使用
されます。
安全用記号
注意
注意記号は、危険である
ことを示しています。こ
の記号のある箇所に記
した手順や行為などを、
正しく実行しなかった
り守らなかった場合に
は、本製品の一部または
すべてに損傷を与えた
り、破壊したりするおそ
れがあります。指示され
ている条件を完全に理
解し、この条件に対応で
きるまで、注意記号を無
視して先に進まないで
ください。
❍ ✯✦✦記号は、
測定器の電源ス
イッチの位置を
示すために使用
されます。
CEマークは、ヨー
ロッパ共同体の
登録商標です。
CSAマークは、
カナダ標準協会
の登録商標です。
C-Tickマークは、
Australian
Spectrum
Management
Agency の登録商
標です。
警告
警告記号は、危険である
ことを示しています。こ
の記号のある箇所に記
した手順や行為などは、
正しく実行しなかった
り、守らなかったりする
とたいへん危険です。指
示されている条件を完
全に理解し、この条件に
対応できるまで、警告記
号を無視して先に進ま
ないでください。
ISM1-A
このテキスト
は、測定器がISM
(Industrial
Scientific and
Medical) Group 1
Class A製品であ
ることを示して
います。
安全性に関する一般的注意事項
iii
安全性に関する一般的注意事項
この 製品 は、IEC Publication 1010, Safety Requirements for
Electronic Measuring Apparatusに準拠した設計・テストがなさ
れ、安全な状態で出荷されています。また本器を安全に操作
し、安全な状態に保つために、マニュアルで示した事項や警
告がユーザによって守られなければなりません。
レーザ・クラス
本製品はFDA Laser Class I(IEC Laser Class 1)レーザを含みます。
警告
本器を仕様通りに使用しないとき、本装置による保護が不完
全となることがあります。本器は正常な(すべての保護装備
が損なわれないような)状態でのみ使用してください。
警告
本器内部には、操作者が修理可能な箇所はありません。本器
の修理は、資格を持った担当者に依頼してください。感電を
防ぐため、カバーを取り外さないでください。
iv
安全性に関する一般的注意事項
レーザ出力開口部はありません。
Agilent 86121Aには出力レーザ用の開口部はありません。た
だし、フロントパネルのOPTICAL INPUTコネクタから1nw
未満の光が流出します。安全性を保つために操作者が保守を
行ったり、予防措置を講じる必要はありません。本器の制御、
調整、または操作によって、人体に有害な放射線に曝される
ことはありません。
入力コネクタ
キャビネットの汚れを落とす場合、湿らせた布以外は使用し
ないでください。
警告
感電事故を防ぐため、清掃は、本器を主電源から切り離して
から行ってください。乾いた布またはわずかに水を湿らせた
布を用い、外部ケースの各部位を清掃してください。内部の
清掃は行わないでください。
警告
本器は安全クラス 1( 電源コード内に感電防止用アース導線
を持つ)の機器です。主プラグは、感電防止用アース接続が
なされたソケット・コンセントにのみ挿入します。装置内外
の感電防止用アース導線が断絶するとたいへん危険です。故
意の断線は禁じられています。
安全性に関する一般的注意事項
v
注意
本器は、オートレンジ電源電圧入力を使用しています。供給
電圧は、必ず仕様レンジ内でなければなりません。
注意
通気要件。本器をキャビネット内に設置する場合は、必ず通
気を確保してください。周囲温度(キャビネット外)は、本器
の最高動作温度より、キャビネット内の消費電力100ワット
につき4℃低くなくてはなりません。キャビネット内の総消
費電力が800ワットを超えるときは、強制排気が必要です。
注意
本器は、IEC規格1010および664にそれぞれ対応する、
INSTALLATION CATEGORY IIならびにPOLLUTION
DEGREE 2に適合するように設計されています。
注意
フロントパネルの LINE スイッチは、本器の主回路と主電源
とを、EMCフィルタの後で切り離します。
注意
本器を設置する場合には、ON/OFF スイッチが操作者にとっ
て分かりやすく、しかも簡単に手の届く範囲に来るように設
置してください。ON/OFFスイッチまたは着脱式電源コード
が本器の断路器の役割を果たし、主回路と主電源とを、本器
の他の部分の前で切断します。別の方法として、外部に設置
したスイッチやサーキット・ブレーカ(操作者にとって分か
りやすく、しかも簡単に手の届く範囲に来るように設置)を
断路器として使用することも可能です。
注意
本器を設置する場合は、付属の筐体保護に従って設置してく
ださい。本器は、浸水を防ぐことはできません。本器は、筐
体内の人体に危険を及ぼす部分に指を触れることがないよ
うに保護されています。
目次
安全性に関する一般的注意事項 iii
第1章
使用準備
WDMチャネル・アナライザの設定 1- 2
第2章
製品の概要
製品の概要 2- 2
Agilent 86121Aのフロントパネルとリアパネル 2- 3
本器の表示画面 2- 5
フロントパネル・キー 2- 7
ソフトキー 2- 9
プリンタ用紙の交換 2- 14
第3章
測定の実施
波長と電力の測定 3- 3
単位と測定速度の変更 3- 7
レーザ線ピークの定義 3- 9
レーザ分離の測定 3- 12
レーザ・ドリフトの測定 3- 15
アベレージングによるSN比の測定 3- 18
変調レーザの測定 3- 22
10dBmを超える総電力の測定 3- 24
測定の校正 3- 25
日付と時刻の設定 3- 27
測定結果の保存 3- 28
測定結果の印刷 3- 29
第4章
プログラミング
本器のアドレス設定および初期化 4- 3
測定の実施 4- 5
測定器のモニタ 4- 15
SCPI構文規則の概要 4- 22
サンプル・プログラム 4- 28
コマンドのリスト 4- 42
目次- 2
第5章
プログラミング・コマンド
共通コマンド 5- 3
測定インストラクション 5- 11
CALCulate1サブシステム 5- 17
CALCulate2サブシステム 5- 21
CALCulate3サブシステム 5- 29
CONFigure測定インストラクション 5- 40
DISPlayサブシステム 5- 41
FETCh測定インストラクション 5- 44
HCOPyサブシステム 5- 45
MEASure測定インストラクション 5- 46
MMEMoryサブシステム 5- 47
READ測定インストラクション 5- 48
SENSeサブシステム 5- 49
STATusサブシステム 5- 53
SYSTemサブシステム 5- 57
TRIGgerサブシステム 5- 61
第6章
性能テスト
テスト1. 絶対波長確度 6- 4
テスト2. 感度 6- 5
テスト3. 偏波依存性 6- 7
テスト4. 光入力リターン・ロス 6- 8
テスト5. 振幅確度および直線性 6- 11
第7章
仕様と規制
用語の定義 7- 3
仕様―NORMAL更新モード 7- 6
仕様―FAST更新モード 7- 9
動作仕様 7- 12
規制への対応 7- 13
第8章
リファレンス
オプションおよびアクセサリ 8- 2
エラー・メッセージ 8- 3
フロントパネル光ファイバ・アダプタ 8- 9
電源コード 8-10
正確な測定を行うための接続部分の清掃 8- 11
プリンタ・ヘッドの清掃手順 8- 22
修理のための返却 8- 25
Agilentサービス・オフィス 8- 28
第1章
使用準備
1-2
WDMチャネル・アナライザの設定
WDMチャネル・アナライザの設定
本章では、WDMチャネル・アナライザの設定方法と電源お
よびアクセサリの接続方法について説明します。以下の情報
については、第8章「リファレンス」を参照してください。
• 光コネクタの適切な清掃により多額の修理費の発生を防ぐ
ためのヒント
• 使用可能なオプション、アクセサリ、電源コードのリスト
• 本器を修理のためにAgilentに返却する方法
• Agilentセールス/サービス・オフィスのリスト
WDMチャネル・アナライザの設定
1-3
ステップ 1
ユーザーズ・ガイド
電源コード
86121A WDMチャネル・アナライザの梱包内容
❒ 梱包箱に損傷がないか点検します。
❒ 本器を点検します。
❒ 注文したオプションやアクセサリが揃っていることを確認
します。
受領内容の点検と本器の機械的および電気的チェックが済
むまでは、梱包箱および梱包材を保管しておいてください。
足りない品や損傷がある場合は、最寄りのAgilent営業所にご
連絡ください。梱包箱に損傷がある場合は、輸送業者および
最寄りのAgilent営業所にご連絡ください。輸送業者の調査の
ために、梱包材は保管しておいてください。Agilentでは輸送
業者との調停が済む前に、修理あるいは交換の手配を致します。
1-4
WDMチャネル・アナライザの設定
ステップ 2
1 本器リアパネルの電源入力コネクタを探します。
2 もし電源コードを接続していれば、それを外します。
3 小型のマイナス・ドライバを使用して、ヒューズ・ケースを
引き出します。
4 電源電圧ヒューズの値が適正か確認します。推奨ヒューズ
は、IEC 127 5×20mm、6.3A、250V、Agilent部品番号21100703です。
予備のヒューズはヒューズ・ホルダ上のケースにあります。
警告
発火の危険を防ぐため、ヒューズは同じタイプおよび定格の
もの との み交 換し てく ださ い (100/240V に 対し タイ プ T
6.3A/250V)。他タイプのヒューズや他の材料を使用すること
は禁じられています。
WDMチャネル・アナライザの設定
1-5
ステップ 3
コネクタのまわりの
クローズ・ブラケット
PCL言語プリンタを本器リアパネルのParallelコネクタに接
続できます。C2950A(2m)、C2951A(3m)などのパラレル・セ
ントロニクス・プリンタ・ケーブルを使用してください。
1-6
WDMチャネル・アナライザの設定
ステップ 4
本器は、電源入力電圧を100~240VACの範囲で自動的に調整
します。手動選択スイッチはありません。電源コードは、出
荷先の地域に適合しています。8-10ページの「電源コード」
を参照してください。
電源条件
電力:
115VAC: 110VA 最大値/ 60W 最大値/ 1.1 A 最大値
230VAC: 150VA 最大値/ 70W 最大値/ 0.6A 最大値
電圧
公称値: 115VAC / 230VAC
レンジ115VAC: 90~132V
レンジ230VAC: 198~254V
周波数
公称値: 50Hz / 60Hz
レンジ: 47~63Hz
WDMチャネル・アナライザの設定
1-7
ステップ 5
フロントパネルの左下にある電源スイッチを押します。
本器を起動すると、以下のような画面が表示されます。
本器の電源が正しくオンにならない場合、次の事柄を確認し
ます。
• 電源ヒューズは適正か?
• 電源コンセントに電気が来ているか?
• 適正なAC電源コンセントに接続しているか?
どうしても電源がオンにならない場合は、修理のため本器を
Agilentに返却してください。8-25ページの「修理のための返
却」を参照してください。
本器のファームウェア・バージョン
本器の電源をオンにすると、そのファームウェア・バージョ
ン番号が短い間表示されます。万一本器に異常が発生した場
合、Agilentへ連絡する際に、このファームウェア・バージョ
ン番号が必要になることがあります。
1-8
WDMチャネル・アナライザの設定
ステップ 6
標高値を入力
本器の波長測定確度が公表された仕様と合致するためには、
測定実施場所の標高を入力する必要があります。
1 Setupキーを押します。
2 MOREソフトキーを押します。
3 CALソフトキーを押します。
4 ELEVを押します。
5
ソフトキーと ソフトキーを使って標高値をメートル
で入力します。値は0mから5000mまで、500mの増分で変化
します。
ソフトキーで選択する標高値は、実際の標高の250m以内で
なければなりません。
6 RETURNを押して、入力を終了します。
フィートからメートルへの換算
標高値がフィートの場合、次の式を使ってメートルに換算で
きます:
ft
m = ------------3.281
WDMチャネル・アナライザの設定
1-9
ステップ 7
波長制限をオフ
本器のPresetキーは、本器全体の波長を1270~1650nmの範囲
に設定します。WL LIMを使ってユーザ定義の波長レンジ・
リミットを設定した場合、以下の手順に従えば、全波長レン
ジにわたる応答を測定できます。
1 Setupキーを押します。
2 WL LIMソフトキーを押します。
3 LIM OFFを押し、波長レンジのリミットを削除します。
1-10 WDMチャネル・アナライザの設定
ステップ 8
待機 !
注意
光ファイバ・コネクタは、汚れや破損のあるケーブルやアク
セサリに接続すると、簡単に損傷します。これは、本器のフ
ロントパネルINPUTコネクタにもあてはまります。誤った清
掃や取り扱いは、高額の修理、ケーブルの破損、測定確度の
低下につながるおそれがあります。本器に光ファイバ・ケー
ブルを接続する前に、8-11ページの「正確な測定を行うため
の接続部分の清掃」をよくお読みください。
WDMチャネル・アナライザの設定 1-11
Agilent 製品の詳細については、こちらのウェブ・サイトをご覧ください。
本器およびAgilentのその他の製品については、ウェブ・サイ
トhttp://www.agilent.comをご覧ください。
光ファイバ・テスト機器の詳細については、Agilentのホーム・
ページをご覧ください。アクセス方法は以下のとおりです。
1 Productsをクリックします。
2 Test and Measurementをクリックします。
3 Products(製品情報)の中から、Fiber Optic Test Equipment(光通
信機器用測定器/テスト)をクリックします。
Fiber Optic Test Equipment(光通信機器用測定器/テスト)ペー
ジがオープンします。以下のURLを直接入力することもでき
ます。
http://www.tm.agilent.com/tmo/Products/English/FiberOpticTest
Equipment.html(またはhttp://www.tm.agilent.com /tmo/Products/
Japanese/FiberOpticTestEquipment.html)
第2章
製品の概要
Agilent 86121Aのフロントパネルとリアパネル 2- 3
本器の表示画面 2- 5
フロントパネル・キー 2- 7
ソフトキー 2- 9
Startupメニュー 2- 9
SN測定メニュー 2- 9
ドリフト測定メニュー 2- 10
デルタ測定メニュー 2- 10
Setupメニュー 2- 11
Diskメニュー 2- 12
Printerメニュー 2- 12
プリンタ用紙の交換 2- 14
2-2
製品の概要
製品の概要
Agilent 86121A WDMチャネル・アナライザは、1270~1650nm
の波長レンジでレーザ線 の波長と光電力を測定します。
Agilent 86121Aは複数のレーザ線を同時に測定するので、波
長分割多重(WDM)システムを特性評価できます。
レーザ線を簡単に特性評価
本器を使えば、以下のパラメータをすばやく簡単に測定でき
ます。
•
•
•
•
•
最大200個のレーザ線を同時に測定
波長と電力
レーザ線分離
レーザ・ドリフト(波長および電力)
SN比
注記
フロントパネルOPTICAL INPUTコネクタはシングルモード
9/125入力ファイバを使用します。
注意
オプション022付きの測定器の場合、フロントパネルOPTICAL
INPUTコネクタはアングルド物理接触インタフェースです。
機器設定の変更
機器設定を変更するにはソフトキーを使用します。別のソフ
トキーを表示するには、次のアイテムを使用します。
• フロントパネルの測定キー
• フロントパネルのSetup、Disk、Printer、Presetキー
• ソフトキー・ボタン
Agilent 86121Aのフロントパネルとリアパネル
Agilent 86121Aのフロントパネルとリアパネル
フロントパネル・キー
表示エリア
電源スイッチ
ソフトキー
光入力
コネクタ
ダスト・
キャップ
ディスク・
ドライブ
2-3
2-4
Agilent 86121Aのフロントパネルとリアパネル
電源コード
シリアル・ポート
セントロニクス・
プリンタ・コネクタ
リモート制御用
GPIB バス
測定器シリアル
番号
本器の表示画面
2-5
本器の表示画面
レーザ線選択
カーソル
パワー・バーが
オン
リスト内の
選択カーソル
の位置
l 値の媒体
ソフトキー
フロントパネルRunキーを押した後の表示
デルタ注釈表示
選択した
レーザ線
Delta表示
現在の相対ドリフト値
Drift表示
ドリフト注釈表示
カーソルによって
示されるレーザ線の
絶対基準値
2-6
本器の表示画面
SN 測定
ノイズ帯域幅
インジケータ
アベレージングによるSN表示
SN アベレージ・
モードの
アベレージ回数
フロントパネル・キー
2-7
フロントパネル・キー
本器には、押すと特定の機能を実行するフロントパネル・
キーがあります。
本器は、フロントパネルのOPTICAL INPUTコネクタの入力
スペクトラムを連続して測定します。測定値を収集している
ときには、画面の右上にアスタリスク(*)が表示されます。通
常更新モードと高速更新モードを切り替えると、アスタリス
クの点滅速度が変わります。
5つのレーザ線の測定を一度に表示できます。 ソフトキー
と
ソフトキーを使い、信号リスト内でカーソル
を移
動します。
リストには最大200個のエントリを格納できます。
信号は、波長順に並んでいます。カーソルは現在選択してい
るレーザ線を示します。応答をスクロールしたときに、選択
カーソルの現在の位置が画面の右側に表示されます。
パワー・バーがオンの場合、レーザ線間の相対電力レベルが
グラフで表示されます。
複数のレーザ線を表示するには
1 光ファイバ・ケーブルをフロントパネルのOPTICAL INPUT
コネクタに接続します。
2 緑色のPresetキーを押して、短い波長順にレーザ線を表示し
ます。
現在の測定の終了後に本器を停止させるには、フロントパネ
ルのSTOPキーを押します。新しい測定を開始するには、フ
ロントパネルのRunキーを押します。シングル測定を実行す
るには、Runキーを押してから、測定が終了する前にSTOP
キーを押します。
本器を既知ステートに設定します。
2-8
フロントパネル・キー
プリセット状態
項目
Presetキーを
押した後の設定
電源投入後の設定
波長レンジの制限
オン
最後のステートa
スタート波長
1270 nm
最後のステート
ストップ波長
1650 nm
最後のステート
グラフィック表示
オフ
オフ
測定収集
連続
最後のステート
標高補正値
影響なし
最後のステート
波長単位
nm
最後のステート
電力オフセット
0 dB
最後のステート
ピーク・スレッショルド
10 dB
最後のステート
ピーク・エクスカージョン
15 dB
最後のステート
測定速度
通常
最後のステート
デバイス帯域幅
狭帯域
最後のステート
ドリフト測定
オフ
オフ
D 電力
オフ
オフ
D 波長
オフ
オフ
D 波長および電力
オフ
オフ
1270 nm
1270 nm
測定
オフ
オフ
アベレージ回数
100
最後のステート
GPIBアドレス
影響なし
最後のステート
リモート・インタフェース選択
影響なし
最後のステート
シリアル・ポート設定
影響なし
最後のステート
パワー・バー表示
オン
最後のステート
選択プリンタ
影響なし
最後のステート
デルタ測定:
基準信号位置
SN測定
a.「最後のステート」とは、本器の電源をオフにする直前の、このパラメータに対す
る最後の設定をいいます。
ソフトキー
2-9
ソフトキー
ソフトキーは、フロントパネル・キーを使って表示できま
す。本項ではメニューについて簡単に説明します。
本器の各機能の追加情報については、第3章「測定の実施」
を参照してください。
Startupメニュー
これらは本器のスタートアップ時に表示されるソフトキー
です。
SN測定メニュー
SN測定ソフトキーを表示するには、フロントパネルのS/N
キーを押します。
2-10 ソフトキー
ドリフト測定メニュー
ドリフト測定ソフトキーを表示するには、フロントパネルの
Driftキーを押します。
デルタ測定メニュー
デルタ測定ソフトキーを表示するには、フロントパネルの
Deltaキーを押します。
ソフトキー 2-11
Setupメニュー
2-12 ソフトキー
Diskメニュー
Printerメニュー
ソフトキー 2-13
自動測定のためのプログラミング
本器は、GPIBまたはRS-232インタフェースを介して実行可
能なリモート・プログラミング・コマンドの拡張セットを装
備しています。これらのコマンドを使えば、生産ラインやリ
モート・サイトで自動測定を実行できます。第4章「プログ
ラミング」および第5章「プログラミング・コマンド」に、
本器のプログラミングに必要な情報がすべて記載されてい
ます。
ユーザが決める測定確度
光ファイバ・コネクタは、汚れや破損のあるケーブルやアク
セサリに接続すると、簡単に損傷します。これは、本器のフ
ロントパネルINPUTコネクタにもあてはまります。誤った清
掃や取り扱いは、高額の修理、ケーブルの破損、測定確度の
低下につながるおそれがあります。
本器に光ファイバ・ケーブルを接続する前に、8-11 ページ
「正確な測定を行うための接続部分の清掃」をよくお読みく
ださい。
注意
Agilent 86121Aの入力回路は、総入力電力(全ライン入力の合
計)が+18dBmを超えると損傷するおそれがあります。入力の
損傷を防ぐため、この仕様レベルを超えないようにしてくだ
さい。
2-14 プリンタ用紙の交換
プリンタ用紙の交換
硬貨または
ねじ回し
リ リ ー ス・
タブを後ろ
に押します。
ラッチを 90 度
回して開きます。
ロ ー ラ・
バーを持
ち上げて
外します。
用紙は底部背面
に向かって回転
します。
ローラに用紙を取り付けます。
スロット
スクロール・
ノブ
用紙フィーダ
用紙ラッチ
電源がオンの
場合、用紙は自
動的に送られ
ます。
ドアのスロットに
用紙を通してから、
ド ア を 閉 め ま す。
ラ ッ チ を90 度 回 し
てロックします。
ロック位置
プリンタ用紙の交換 2-15
注意
プリンタのドアを開くために使用した硬貨やねじ回しが、プ
リンタ・アセンブリ内に落下しないようにしてください。
注意
印刷の品質とプリンタの寿命を守るために、常にAgilentの用
紙を使用してください。用紙のAgilent部品番号は9270-1370
です。
注意
プリンタを用紙を入れない状態で使用しないでください。プ
リンタ・ヘッダが損傷するおそれがあります。
• 本器がオンの場合、用紙をフィーダに挿入すると、用紙
が自動的にスクロールされます。
• 用紙ラッチを持ち上げて用紙のゆがみを直します。スク
ロール・ノブを使えば、用紙を手動で前に送ることがで
きます。
本器内部にパーツやツールを落とすと本器を損傷するおそ
れがあります。損傷を防ぐため、本器をオフにしてからプリ
ンタ用紙をインストールしてください。
第3章
測定の実施
波長と電力の測定 3- 3
波長測定レンジの制限 3- 3
広帯域デバイスとチャープ・レーザの測定 3- 4
光電力スペクトルのグラフィック表示 3- 5
機器ステート 3- 6
パワー・バー 3- 6
単位と測定速度の変更 3- 7
表示単位 3- 7
測定速度 3- 7
レーザ線ピークの定義 3- 9
レーザ分離の測定 3- 12
レーザ・ドリフトの測定 3- 15
アベレージングによるSN比の測定 3- 18
変調レーザの測定 3- 22
10dBmを超える総電力の測定 3- 24
測定の校正 3- 25
日付と時刻の設定 3- 27
測定結果の保存 3- 28
測定結果の印刷 3- 29
3-2
測定の実施
測定の実施
本章では、種々の測定を手早く正確に行なう方法について説明
します。測定を行なう際には、次の事項に注意してください。
• 入力波長レンジは1270~1650nmです。
• 表示される総入力電力の最大値は+10dBmです。
• レーザ線幅が5GHz未満であると想定しています。
• 本器を使用する場所の標高を変更する場合は、3-25ページの
「標高値を入力するには」を参照してください。
• 本器をデフォルト・ステートに戻すには、緑色のPresetキー
を押します。
注意
入力電力が+18dBmを超えないようにしてください。
Agilent 86121Aの入力回路は、総入力電力が18dBmを超える
と損傷するおそれがあります。これより大きな電力レベルを
測定するには、3-24ページ「10dBmを超える総電力を測定す
るには」で説明するように、減衰を加えて電力オフセットを
入力します。
波長と電力の測定
3-3
波長と電力の測定
波長測定レンジの制限
3- 3
広帯域デバイスとチャープ・レーザの測定
光電力スペクトルのグラフィック表示
機器ステート
3- 6
パワー・バー
3- 6
3- 4
3- 5
注記
測 定さ れ た振 幅 値が 小 さ い場 合 には、フ ロン ト パ ネル の
OPTICAL INPUTコネクタを清掃してください。
波長測定レンジの制限
波長制限機能により、測定する波長のレンジを制限すること
ができます。波長制限機能をオンにすると(LIM ON)、本器
の入力レンジはスタート波長からストップ波長までとなり
ます。スタート波長とストップ波長は、どちらも選択可能で
す。スタート波長とストップ波長の単位は、現在選択されて
いる波長単位と同じです。波長単位を後で変更した場合、ス
タート波長とストップ波長の単位もそれに応じて変わりま
す。なお、nmで指定したスタート波長リミットは、THzを選
択するとストップ波長リミットになりますので注意してく
ださい。3-7ページの「測定単位を変更するには」を参照を
参照してください。
グラフィック表示の電力スペクトル・プロットでは、波長制
限機能のオン(LIM ON)/オフ(LIM OFF)にかかわらず、ここで
指定したスタート波長とストップ波長が用いられます。
Presetを押すと、波長制限機能がオンになります。選択され
たスタート波長リミットからストップ波長リミットまでの
範囲内にある応答だけが測定されます。
波長レンジを制限するには
1 Setupキーを押します。
2 WL LIMソフトキーを押します。
3 STARTWLソフトキーを押してスタート波長を調節し、終了
後にRETURNを押します。
3-4
波長と電力の測定
4 STOP WLソフトキーを押してストップ波長を調節し、終了
後にRETURNを押します。
広帯域デバイスとチャープ・レーザの測定
最初に電源を投入するか、緑色のPresetキーを押すと、本器
は、DFBレーザや各種モードのFPレーザなどの狭帯域デバイ
スを測定するように構成されます。LED、光フィルタ、チャー
プ・レーザなどの広帯域デバイスを測定したい場合には、ま
ずSetupメニューを使って本器を構成し直してください。広
帯域デバイスを選択すると、画面にBROADと表示されます。
広帯域デバイスの測定アルゴリズムは、電力スペクトルの重
心に基づいて波長を決定します。積分リミット値の決定に
は、ピーク・エクスカージョン機能が用いられます。積分リ
ミット値がいずれのノイズよりも上になるように十分に注
意する必要があります。これは特に、EDFA増幅器のように
ノイズ・フロアが傾斜しているデバイスの測定を行う場合に
あてはまります。ピーク・エクスカージョンの詳細について
は、3-11ページの「レーザ線ピークを設定するには」を参照
してください。
本器の仕様は、本器が狭帯域デバイスを測定するように構成
されている場合に適用されます。広帯域デバイスを測定する
ように構成されている場合には適用されません。
広帯域デバイスとチャープ・レーザを測定するには
1 Setupキーを押します。
2 MOREを2回押してから、DEVICEソフトキーを押します。
3 BROAD ソフトキーを押します。狭帯域デバイスの測定に戻
るには、NARROWを押してからRETURNを押します。
波長と電力の測定
3-5
光電力スペクトルのグラフィック表示
スタート波長からストップ波長までの波長に対する光電力
をグラフィック表示することができます。スタート波長は画
面左上、ストップ波長は右上に示されます。電力スケール
は、画面上端が+10dBm、下端が–53dBmの固定dBスケールで
す。電力スケールは電力オフセット値に影響されません。ほ
とんどの場合、総入力電力が約–5dBmを超えていれば、ノイ
ズ・フロアを見ることができます。
WDMチャネル・アナライザのグラフィック表示
ピーク・スレッショルド値は点線で示されます。この点線よ
り上にあるすべてのピークが表示されます。この線より下の
ピークは表示されません。ピーク・スレッショルド値の調整
には、SetupキーとTHRSHLDソフトキーを使います。
波長制限機能がオフであっても、グラフィック表示では波長
制限のスタート波長とストップ波長が用いられます。
グラフィック表示を印刷することはできません。
グラフィック表示を見るには
1 GRAPHソフトキーを押します。
2 グラフィック表示を終了するには、任意のソフトキーを押し
ます。
3-6
波長と電力の測定
機器ステート
4つの異なる機器ステートを保存し、後からリコールして利
用することができます。保存されている機器ステートは、電
源オン後に前回のステートから保存したステートと全く同
じです。詳しくは2-8ページの表を参照してください。なお、
SN、ドリフト、デルタ測定は、機器ステートの保存時にオ
ンになっていても、リコール時にはオフになります。
ステートを保存するには
1 Setupキーを押します。
2 SAV/RCLソフトキーを押します。
3 SAVEソフトキーを押します。
4 4 個の SAVE ソフトキーのどれかを押すとステートが保存さ
れます。
ステートをリコールするには
1 Setupキーを押します。
2 SAV/RCLソフトキーを押します。
3 RECALLソフトキーを押します。
4 4個のRCLソフトキーのどれかを押すとステートがリコール
されます。
パワー・バー
パワー・バーを表示するには
1 Setupキーを押します。
2 MOREを2回押した後、PWR BARを押します。
3 BAR ONを押して、パワー・バーを表示します。BAR OFFを
押すと、パワー・バーの表示がオフになります。
単位と測定速度の変更
3-7
単位と測定速度の変更
表示単位
3- 7
測定速度
3- 7
表示単位
測定単位を変更するには
1 Setupキーを押します。
2 MOREソフトキーを押します。
3 WL UNITソフトキーを押します。
4 下記のうちから単位を選択します。RETURNを押すと、選択
が完了します。
• NM ― ナノメートル
• THZ ― テラヘルツ
測定速度
通常の動作では、Agilent 86121Aは約1秒に1度測定を行ない
結果を表示します。この通常更新モードでは、高い確度と波
長分解能が達成できます。しかし、レーザを目的チャネルに
同調させるためにリアルタイム・フィードバックが必要なと
きなど、もっと速い更新が必要な場合には、本器の更新速度
を1秒当たり約2回に設定できます。この設定によって波長分
解能と確度は低下しますが、アプリケーションによっては有
益な場合があります。
NORMAL更新モードにおける本器の分解能は7GHz(1550nm
で0.06nm)です。この分解能は、データ送信速度が5Gb/s以下
の、間隔の狭いレーザ線を測定する場合に有用です。
FAST更新モードにおける本器の分解能は14GHz(1550nmで
0.12nm)です。この分解能は、データ送信速度が10Gb/s以下
のレーザ線を測定する場合に有用です。
3-8
単位と測定速度の変更
注記
NORMAL更新モードでデータ送信速度10Gb/sのレーザ線を
測定すると、本器の分解能はレーザ線の変調帯域幅よりも小
さくなります。この場合、レーザ線の表示電力は、実際の電
力よりも1dBほど小さくなります。このような電力オフセッ
トは、表示電力をパワー・メータの測定電力と比較すること
によって求まります。次に、 Setup、 MORE、 CAL、 PWR
OFSを押して電力オフセットを入力すれば、正確な電力を表
示することができます。
測定速度を変更するには
1 Setupキーを押します。
2 MOREソフトキーを押します。
3 UPDATEソフトキーを押します。
4 NORMALまたはFASTを選択します。
レーザ線ピークの定義
3-9
レーザ線ピークの定義
Agilent 86121 WDMチャネル・アナライザでは、レーザ線ピー
クの認識に2つの規則を使用しています。これらの規則を理
解することは、本器を使って有用な測定を実施する上で重要
です。たとえばこれらの規則によって、AM変調側波帯を「隠
し」たり、小振幅のレーザ線を認識したりできます。
レーザ線を認識するためには、レーザ線は次の規則の両方に
適合する必要があります。
• 電力は、ピーク・スレッショルド・リミットの設定する電力
よりも大きくなければならない。
• 電力は、ピーク・エクスカージョン値以上上昇してから、下
降する必要がある。
また本項で説明するように、入力波長レンジは制限すること
もできます。
ピーク・
スレッショルド・
リミット
ピーク・スレッショルド・リミットは、最大レーザ線の電力
からピーク・スレッショルド値を引くことによって設定され
ます。したがって最大のレーザ線が2dBmで、ピーク・スレッ
ショルド値が10dBのとき、ピーク・スレッショルド・リミッ
トは-8dBmとなります ( – 8 dBm = 2 dBm – 10 dB ) 。ピーク・
スレッショルド値は、0~40dBの範囲で設定できます。
ピーク・スレッショルドのデフォルト値は10dBです。これに
より、測定する変調信号がそのAM側波帯と識別されます。
非変調のレーザやファブリペロー・レーザでは、ピークから
10dB以上の応答を得るため、このスレッショルドを大きくし
ます。
ピーク・スレッショルドは、スプリアス信号の抑制にも使用
できます。たとえば、オーディオ周波数レンジにおいて振幅
変調されたレーザはスプリアス波長を発生し、それが正しい
波長の上下で表示されることがあります。これらのスプリア
ス波長の電力は、正しい波長の電力より下になります。した
がって、ピーク・スレッショルドをプリセット値よりも小さ
くすると、これらのスプリアス波長を除去できます。
3-10 レーザ線ピークの定義
ピーク・
エクスカージョン
ピーク・エクスカージョンは、レーザ線が認識されるために
必要な、振幅の上昇と下降です。上昇と下降はノイズの外、
あるいは2つの近接した信号間では隣接信号のフィルタ・ス
カートの外です。ピーク・エクスカージョンのデフォルト値
は15dBです。この場合15dB上昇して15dB下降するレーザ線
が規則に適合します。ピーク・エクスカージョンは、1~30dB
の範囲で設定できます。
有効および
有効でない
信号の例
次の図では、①、③、④の3つの応答がレーザ線として認識
されています。応答②は、ピーク・スレッショルド以下のた
め認識されていません。各信号のピーク・エクスカージョ
ン・リミット内の部分を、太い線で示しています。
ピーク・エクスカージョンの規則により、応答④と⑤は1つ
のレーザ線として認識されています。④と⑤の間の最小点
が、ピーク・エクスカージョン・リミットまで落ちていない
からです。この応答は、最大表示電力、ピーク④を持ちます。
ピーク・スレッショルド・リミットおよびピーク・エクス
カージョン値を変更すると、本器がSingle測定モードであっ
ても、それらの新しいリミットが現在表示されている測定に
適用されます。
レーザ線ピークの定義 3-11
レーザ線ピークを設定するには
1 Setupキーを押します。
2 THRSHLDソフトキーを押します。
3 PX EXCを押し、ピーク・エクスカージョン値を入力します。
ソフトキーを使用して、変更が必要な数字を選択します。
ソフトキーと ソフトキーを使ってその値を変更します。
ピーク・エクスカージョン値の許容範囲は1~30dBです。デ
フォルト値は15dBです。
4 RETURNを押します。
5 PK THLDを押し、ピーク・スレッショルド値を入力します。
ピーク・スレッショルド値の許容範囲は0~40dBです。この
値を0dBに設定すると、ピーク波長のみが認識されるように
なります。デフォルト値は10dBです。
緑色のPresetキーを押すと、ピーク・エクスカージョンおよ
びピーク・スレッショルド値はデフォルト設定に戻ります。
また、波長レンジの制限もオンとなります。本器の電源を入
れ直しても、これらの設定は変わりません。
ラインの認識過多
次のメッセージが表示されたときは、認識されるレーザ線が
多すぎることを示しています。
E15 MAX NUMBER OF SIGNALS FOUND
本器が測定できるレーザ線の最大数は200 です。このメッ
セージが表示された場合は、ピーク・スレッショルド値を下
げるか、ピーク・エクスカージョン値を大きくするか、ある
いはWL LIM、 START WLおよびSTOP WL機能を使って動
作波長レンジを狭くします。
3-12 レーザ分離の測定
レーザ分離の測定
チャネル分離を測定するには
3- 13
相対電力測定は、WDMシステムの平坦度(プリエンファシス)
の評価に使用できます。1つの搬送波を基準として選択し、
このレベルを基準として残りの搬送波を測定します。電力差
がシステムの平坦度を表します。
複数のレーザ線間では、波長および電力分離測定がしばしば
重要となります。これはチャネル間隔が順守されなければな
らない波長分割多重(WDM)システムに、特にあてはまりま
す。本器では、レーザ線の波長と振幅を他のレーザ線を基準
に表示することができます。具体的に、基準と比較した次の
ような相対測定が可能です。
• 相対波長、絶対電力
• 相対電力、絶対波長
• 対波長、相対電力
たとえば、次の図で示すスペクトルを持ったシステムで、分
離を測定すると仮定します。
レーザ分離の測定 3-13
本器は、このスペクトルにおける分離状態を次の図のように
示します。ここでは基準として1541.747nmレーザ線を選択し
ています。レーザ線は絶対単位で表示されています。他の応
答の波長および電力は、この値を基準として示されていま
す。たとえば、最初の応答は基準より2.596nm下です。
差の注釈表示
選択したレーザ線
チャネル間隔を求めるには、基準の直前直後のレーザ線に対
する、相対波長測定を読み取ります。 、 およびSELECT
ソフトキーを使用して、基準レーザ線を変更し、各チャネル
間のチャネル間隔を読み取ります。
チャネル分離を測定するには
1 フロントパネルのDeltaキーを押します。
2 観察する分離タイプを選択します。
• D WLによるチャネル分離の表示
• D PWRによる電力差の表示
• D WL / D PWRによる、
チャネル分離と電力差の両方の表示
3
ソフトキーと
択します。
ソフトキーを使って基準レーザ線を選
4 SELECTを押します。
いつでもSELECTを押して、新しい基準を選択できます。い
つでもRESETを押せばデルタ計算がオフになります。
相対電力測定は、WDMシステムの平坦度(プリエンファシス)
の測定に使用できます。1つの搬送波を基準として選択し、
このレベルを基準として残りの搬送波を測定します。電力差
がシステムの平坦度を表します。
RESETを押すとデルタ計算がオフとなり、すべての応答が
その絶対波長および電力で示されます。
3-14 レーザ分離の測定
平坦度を測定するには
1 フロントパネルのDeltaキーを押します。
2 D PWRを選択します。
3
ソフトキーと ソフトキーを使って最大電力レベルを
持つレーザ線を選択します。
4 SELECTを押します。
最大電力信号を基準としているため、その他の応答に対する
相対電力測定によって、システムの平坦度が示されます。
レーザ・ドリフトの測定 3-15
レーザ・ドリフトの測定
本項では、本器を使用したドリフト(レーザ波長および振幅
の経時による変化)のモニタについて説明します。ドリフト
は、全レーザ線に対して同時に測定されます。本器は各レー
ザ線の初期値、現在値、最小値、最大値をトラッキングし、
前の値との差として表示します。このため本器を、レーザ送
信器の評価、バーンイン、開発に使用できます。または時
間、温度、その他の条件に対してシステム・パフォーマンス
をモニタできます。
以下の画面には、5つのレーザ線で測定した電力および波長
のドリフトが示されています。注釈表示DRIFTは、現在ドリ
フト測定が実施されていることを示します。波長および電力
の現在の相対ドリフト値が表示されます。カーソル
が示
すレーザ線の絶対基準値が表示されます。基準値は、測定の
開始前に測定されます。
現在の相対ドリフト値
ドリフト注釈表示
カーソルによって
示されるレーザ線
の絶対基準値
RESETソフトキーを押すと、ドリフト測定をいつでもリス
タートできます。最小値と最大値はすべて基準値にリセット
されます。本器は現在のレーザ線値からドリフトのモニタを
開始します。カーソルを上下に動かしてリスト内を移動し、
各レーザ線の基準波長および電力を表示します。
3-16 レーザ・ドリフトの測定
測定中に値の更新が停止したり、空白になったと
きは
測定の途中でレーザ線の数が変わると、もとの数に戻るまで
測定は停止します。この場合には CLEAR ソフトキーと、次
のいずれかのメッセージが表示されます。
E46 NUM LINES < NUM REFS
E47 NUM LINES > NUM REFS
状態が変化するまでの測定データを見るには、 CLEAR、次
にMAX-MINを押します。測定収集が停止します。
テストをリスタートするには、CLEAR、Runキーを押し、次
に RESET を押して基準として新しいライン数を使用しま
す。Runを押すと連続測定収集がリスタートします。または
入力でもとのライン数を回復すれば、ドリフト測定を継続で
きます。
ドリフトを測定するには
1 フロントパネルのDriftキーを押します。
Driftを押すと、現在のレーザ線値が基準として設定され、す
べてのドリフトがこの値に対して比較されます。
2 MAX-MINを押して、次に説明するようなドリフト測定のタイ
プを選択します。
画面では、レーザ線の現在の値を、測定を開始したとき、ま
たはRESETソフトキーを押したときに測定された波長およ
び電力値に相対して表示します。
ドリフト測定を開始して以来の絶対最大値を表示します。こ
の測定では、最大測定波長および電力が得られます。問題と
するレーザ線は以後、より小さい値にドリフトしている可能
性があります。最大波長と最大電力が、同時に発生したとは
限りません。
レーザ・ドリフトの測定 3-17
ドリフト測定を開始して以来の絶対最小値を表示します。こ
の測定では、最小測定波長および電力が得られます。問題と
するレーザ線は以後、より大きい値にドリフトしている可能
性があります。最小波長と最小電力が、同時に発生したとは
限りません。
画面には、ドリフト測定を開始して以来の総ドリフトが示さ
れます。値は、最大波長および電力値から最小波長および電
力値を引いた値を表します。
3
ソフトキーと ソフトキーを使って、テストを開始する
前の各レーザ線の基準値を表示します。
ドリフト測定を新しく開始するには、RESETを押します。こ
れにより、基準値が現在の値にリセットされます。
3-18 アベレージングによるSN比の測定
アベレージングによるSN比の測定
SN測定により、直接、システム・パフォーマンスを評価で
きます。SN比はビット誤り率と直接関係するので、SN測定
はWDMシステムにおいて特に重要です。本器では、SN測定
を3番目のカラムで表示します。たとえば次の図で、選択し
た信号のSN比は30.0dBです。
SN 測定
ノイズ帯域幅
インジケータ
SN アベレージ・モードの
アベレージ回数
SN表示
SN測定では、搬送波の絶対電力(dBm)を搬送波波長における
ノイズの絶対電力と比較します。次の図を参照してくださ
い。多くの場合搬送波はオフにできないため、搬送波のノイ
ズ電力は、補間によって求める必要があります。
ノイズ帯域幅
ノイズ電力の測定では、測定中に使用されるノイズ帯域幅を
考慮に入れる必要があります。ノイズ帯域幅は測定帯域幅に
よって変化する(広帯域幅の方が狭帯域幅より、本器のディ
テクタに対するノイズ許容量が大きい)ため、本器はすべて
のノイズ電力測定値を帯域幅0.1nmに対してノーマライズし
ます。ノイズ帯域幅が帯域幅0.1nmに対してノーマライズさ
れていることを示すため、注釈表示0.1nmが表示されます。
アベレージングによるSN比の測定 3-19
P レーザ線
補間された
ノイズ値
ノイズ測定の位置
ノイズ電力を決定するために、本器はまず隣接した信号の近
接性を求めます。問題とする信号と最も近い信号との距離が
≦200GHz(1550nmにおいて約1.6nm)の場合、2チャネルの中
間点と、問題とする信号の反対側の同じ距離だけ離れた点に
おいて、ノイズ電力が測定されます。次の図の点Pn1 および
Pn2をご覧ください。
問題とする信号と最も近い信号の距離が200GHzを超える
か、または隣接する信号がないときは、問題とする信号の両
側100GHzの点においてノイズが測定されます。次に、測定
した2つのノイズ・レベルを平均して、問題とする信号波長
におけるノイズ電力レベルを推定します。このノイズ電力測
定では、線形補間が使用されます。
P レーザ線
自動補間
3-20 アベレージングによるSN比の測定
アベレージング
測定対象のレーザが変調されている場合、特にSONET や
PRBSのような繰り返しデータ・フォーマットで変調されて
いると、ノイズ・フロアが上がります。アベレージングは、
ノイズ・フロアを下げ、SN比を10dB以上改善します。一般
的に、アベレージングを用いれば、変調によるノイズ・フロ
アを真の光ノイズ・レベルにまで下げることが可能です。表
示されるSN比は、1回のアベレージごとに改善され、真の光
ノイズ・レベルに達した時点でほぼ一定になります。ただ
し、真のSN比が本器の感度である約40dB(0.1nmノイズ帯域
幅において)よりも小さい場合には測定できません。
アベレージングは、レーザ信号の波長や電力ではなく、ノイ
ズに実施します。
画面にはS/N A xxと表示されます。ここで、Aはアベレー
ジングを表し、xxは現在までのアベレージ回数を示します。
アベレージの最大回数は900、最小回数は10、デフォルト(プ
リセット)値は100です。100回のアベレージによる測定には
約2分かかります。測定が終了すると、本器は停止します。
次にRunキーを押すと、全く新しい測定を開始します。測定
実行中、アベレージ回数に達していないときにStopキーを押
すと、測定が停止します。次にRunキーを押すと、現在の測
定を継続します。
アベレージ回数は変更することができます。新しい回数が現
在までのアベレージ回数よりも多ければ、測定は継続されま
す。新しい回数が現在までのアベレージ回数よりも少ない場
合は、測定は停止します。次にRunキーを押すと、全く新し
い測定を開始します。
アベレージングによるSN比の測定
1 フロントパネルのS/Nキーを押します。
2 アベレージ回数を変更するには、NUM AVGを押します。デ
フォルト値は100です。
3 現在表示されているアベレージ回数で測定を停止させるに
は、フロントパネルのStopキーを押します。次にフロントパ
ネルのRunキーを押すと、現在の測定を継続します。
アベレージングによるSN比の測定 3-21
4 測定が終了すると、本器は停止します。
5 新しい測定を開始するには、Runキーを押します。
6 終了するには、EXITソフトキーを押した後、Runキーを押し
て連続測定に戻ります。
3-22 変調レーザの測定
変調レーザの測定
低周波数(オーディオ周波数など)において振幅変調された
レーザは、正しい波長の上下でスプリアス波長を表示するこ
とがあります。これらのスプリアス波長の電力は、正しい波
長の電力より下になります。このようなスプリアス信号は、
ピーク・スレッショルド値を下げることによって除去できま
す。3-11ページの「レーザ線ピークを設定するには」を参照
してください。レーザが振幅変調されている場合でも、正し
い波長と電力が表示されます。
低周波数の振幅変調で生じたスプリアス波長は、正しい波長
の上下に次の間隔で位置します。
– 10
spacing = 6 ´10
F l2
ここで、Fは変調周波数(Hz)、lは正しい波長(nm)を表します。
たとえば、1550nmのレーザを10kHzで振幅変調した場合、ス
プリ アス 波長 は正 しい 波長 から 15nm の 位置、す なわ ち
1535nmと1565nmに現れます。
低周波数(10kHz)の振幅変調で生じる丸みを帯びた
側波帯スプリアス
スプリアス波長を突き止めるには、グラフィック表示が役立
ちます。スプリアスの振幅は正しい波長の振幅よりも小さく、
正しい波長が鋭いピークを示すのに対し、スプリアスのピー
クは丸みを帯びた広がった形になります。ピーク・スレッショ
ルド機能を使って、スプリアスのピークよりも上に点線を
持っていくと、スプリアスが表に表示されなくなります。
変調レーザの測定 3-23
高周波数(RFやマイクロ波)において振幅変調されたレーザ
も、スプリアス波長を表示することがあります。これは特
に、PRBSやSONETディジタル・フォーマットなど、変調に
繰り返し性がある場合にあてはまります。通常、本器のプリ
セット・ステートを使用すると、このようなスプリアス波長
は表示されません。プリセット・ステートには、ピーク・エ
クスカージョン、ピーク・スレッショルド、波長レンジ制限
などが含まれます。ただし、ピーク・スレッショルドを増す
と、スプリアス波長が表示されることがあります。
被測定レーザが繰り返し形式で変調されていても、搬送波の
正しい波長と電力が表示されます。スプリアス側波帯の波長
および電力は、不正なものとなります。
高周波数の変調による影響を見るには、グラフィック表示が
役立ちます。変調がない場合、ノイズ・フロアは代表的な場
合でレーザ電力より45dB下になります。一般的に、高周波変
調ではノイズ・フロアはレーザ電力の約25dB下まで上がりま
す。ノイズ・フロアはフラット(ホワイト)であるのが普通で
す。ノイズ・フロアの実際のレベルは、データ・フォーマッ
トの種類、データ・レート、存在するライン数に依存します。
ノイズ・フロアの上昇を示すPRBS変調グラフ
3-24 10dBmを超える総電力の測定
10dBmを超える総電力の測定
Agilent 86121 WDMチャネル・アナライザが測定できる最大
総電力は、10dBmです。しかし外部アッテネータを付加すれ
ば、より大きな電力が印加できます。これは、大きな信号レ
ベルが存在する波長分割多重システムの伝送終端などで必
要になります。本器入力における減衰量と等しい振幅オフ
セットを設定することにより、正確な振幅測定値を表示でき
ます。追加の増幅に対するオフセットも可能です。
注意
本器に対する安全な(本器を損傷しない)総入力電力は、最大
18dBm です。また本器が測定できる総入力電力は、最大
10dBmです。
10dBmを超える総電力を測定するには
1 フロントパネルOPTICAL INPUTコネクタと光ファイバ・
ケーブルとの間に、光アッテネータを挿入します。
このアッテネータにより、本器への総入力電力が+10dBm以
下になるようにします。
2 Setup、MORE、CAL、PWR OFSを順に押します。
画面には、オフセットが加えられていることを示す注釈表示
PWR OFSが表示されます。
3
ソフトキーを使用して、変更が必要な数字を選択します。
4
ソフトキーと
ソフトキーを使ってその値を変更します。
電力オフセット値は、表示電力値に加えられます。たとえば
フロントパネルの入力で10dBのアッテネータを接続した場
合は、+10dBの電力オフセット値を入力します。アッテネー
タに代えて増幅器を接続した場合には、マイナスの値も入力
できます。
測定の校正 3-25
測定の校正
光の波長は、光が通過する媒体によって変化します。意味の
ある波長測定値を表示するため、本器は、空気中の波長を測
定し、その波長を真空での値を示すように変換するという2
つの手順を実行します。
たとえば真空中で1550.000nmの波長を示すレーザ線は、標準
大気では1549.577nmとなります。
本器内部の測定はすべて空気中で実行されるため、標高によ
る空気密度が波長結果に影響します。そのため、標高値を入
力することによって、本器を校正する必要があります。入力
できる標高の範囲は、0~5000メートルです。本器が停止し
ていても、標高補正は現在の値にすぐに適用されます。
画面では、現在の標高校正値がメートルで注釈表示されます。
標高値を入力するには
1 Setupキーを押します。
2 MOREソフトキーを押します。
3 CALソフトキーを押します。
4 ELEVを押します。
5
ソフトキーと ソフトキーを使って標高値をメートル
で入力します。値は0mから5000mまで、500mの増分で変化
します。
本器がその仕様を満足するには、ソフトキーで選択する標高
値が実際の標高の250m以内でなければなりません。
3-26 測定の校正
6 RETURNを押して、入力を終了します。
フィートからメートルへの換算
標高値がフィートの場合、次の式を使ってメートルに換算で
きます:
ft
m = ------------3.281
日付と時刻の設定 3-27
日付と時刻の設定
Agilent 86121Aは、内部クロックを使用してファイルにスタ
ンプを付け、時刻と日付を入れてプリントアウトします。
ファイルに正しく日付を付けるには、以下の手順で日付と時
刻を設定します。
日付と時刻を設定するには
1 Setupキーを押します。
2 MOREソフトキーを押します。
3 MOREソフトキーを再度押します。
4 CLOCKソフトキーを押します。
5 DATE
を押して、年、月、日を調整します。終了したら
RETURNを押します。
6 TIMEを押して、時間、分、秒を調整します。終了したら
RETURNを押します。
3-28 測定結果の保存
測定結果の保存
本器からの測定結果を内蔵3.5インチ・ディスク・ドライブ
に保存できます。
データは、コンマ区切り変数(CSV)フォーマットで保存され
ます。データ・ファイルが.csvファイルであることを示せば、
一般的な多くのスプレッドシート・プログラムで読み取るこ
とができます。
保存されたデータは、日付と時刻で始まり、設定情報、波長
および電力データが含まれます。保存データの例について
は、3-29ページ「測定結果の印刷」に示すプリントアウトを
ご覧ください。
STOREキーを押すたびに新しいファイルが作成されます。
ファイル名は、数値シーケンスで自動的に生成されます。
ファイル名の形式はnnnn.csvです。nは連続した番号を表しま
す。最大256ファイルをディスクに保存できます。ディスク
が一杯になると、部分的に書き込まれたファイルは削除さ
れ、新しいディスクを挿入するように指示されます。
測定結果を保存するには
1 Disk ハードキーを押します。現れるソフトキーは STORE お
よびRETURNです。
2 STOREを押してデータをディスク上のファイルに保存します。
RETURNを押して、前のステートに戻ります。
測定結果の印刷 3-29
測定結果の印刷
Agilent 86121Aにはサーマル・プリンタが内蔵されています。
測定結果を内蔵プリンタや外部プリンタに直接送信するこ
とができます。
内蔵プリンタでハードコピーを作成するには
内蔵プリンタで印刷するには、プリンタに用紙があることを
確認します。用紙のロード方法については、2-14ページ「プ
リンタ用紙の交換」、プリンタ・ヘッドの清掃については8-22
ページ「プリンタ・ヘッドの清掃手順」をご覧ください。
プリンタからは、表示画面でなく、入力に存在する全信号の
リスト(最大200)が出力されます。印刷される測定値は、Print
キーを押したときの本器の設定によって異なります。以下に
プリントアウトの代表例を示します。
17-Sep-1999/14:21:11
Agilent 86121A SER US39400020
Firmware Ver. 1.000
List By Wavelength
8 Lines
Power Offset 0.0 dB
Vacuum
Elevation 0 Meters
Update Normal
Peak Excursion 15 dB
Peak Threshold 10 dB
Device Narrow
Input
Wavelength
Power
1280.384nm
1281.473
1282.569
1283.651
1284.752
1285.840
1286.944
1288.034
-16.97dBm
-13.14
-13.92
-13.34
-11.69
-8.11
-10.38
-14.65
3-30 測定結果の印刷
外部プリンタでハードコピーを作成するには
外部プリンタで印刷するには、互換Centronicsプリンタをリ
アパネルPARALLEL PRINTER PORT コネクタに接続しま
す。出力はASCIIテキストです。互換プリンタとして、HPa
LaserJetシリーズ・プリンタなどがあります。プリンタの接
続にはパラレル・プリンタ・ケーブルを使用してください。
1 PRINTER キーを押します。現れるソフトキーは INTERNL、
EXTERNL、PRINT、およびRETURNです。
2 INTERNLまたはEXTERNLプリンタを選択します。アクティ
ブ・プリンタは反転表示されます。
3 PRINT を押して印刷を開始します。ABORT を押すと、進行
中の印刷ジョブを中止することができます。
a. HP is a U.S. registered trademark of Hewlett-Packard Company.
第4章
プログラミング
本器のアドレス設定および初期化 4- 3
GPIBアドレスを変更するには 4- 4
測定の実施 4- 5
コマンドのサブシステムによる分類 4- 6
測定インストラクションによる迅速な結果表示
デルタ、ドリフト、およびSNの測定 4- 13
戻りデータのフォーマット 4- 13
測定器のモニタ 4- 15
ステータス・レジスタ 4- 15
待ち行列 4- 20
SCPI構文規則の概要 4- 22
サンプル・プログラム 4- 28
例1. DFBレーザの測定 4- 30
例2. WDMチャネルの測定 4- 31
例3. WDMチャネル・ドリフトの測定 4- 33
例4. WDMチャネル分離の測定 4- 36
例5. 各WDMチャネルのSN比の測定 4- 38
例6. ソースの波長確度の増加 4- 40
コマンドのリスト 4- 42
4- 8
4-2
プログラミング
プログラミング
本章では、Agilent 86121Aのプログラム方法について説明し
ます。プ ログ ラミ ング 構文 は、IEEE 488.2 Standard Digital
Interface for Programmable InstrumentationおよびSCPI (Standard
Commands for Programmable Instruments)に適合します。
はじめに
本書に記載した個々のコマンドに対するプログラミング例
は、HP 9000 Series 200/300コントローラ用のHP BASIC 6.0で
記述しています。
以下に、GPIB、IEEE 488.2規格、SCPI規格に関する参考文献
を示します。
Hewlett-Packard Company. Tutorial Description of
Hewlett-Packard Interface Bus, 1987.
Hewlett-Packard Company. SCPI-Standard Commands for
Programmable Instruments, 1995.
International Institute of Electrical and Electronics Engineers.
IEEE Standard 488.1-1987, IEEE Standard Digital Interface for
Programmable Instrumentation. New York, NY, 1987.
International Institute of Electrical and Electronics Engineers.
IEEE Standard 488.2-1987, IEEE Standard Codes, Formats,
Protocols and Common commands For Use with ANSI/IEEE Std
488.1-1987. New York, NY, 1987.
コマンドの種類
Agilent 86121Aは、以下の3種類のコマンドに応答します。
• 共通コマンド
• 測定インストラクション
• サブシステム・コマンド
これらのコマンドはすべて、第5章「プログラミング・コマ
ンド」に記載されています。
本器のアドレス設定および初期化
4-3
本器のアドレス設定および初期化
Agilent 86121AのGPIBアドレスは、出荷時に20に設定されて
います。ユーザは、プログラミング言語の出力関数と入力関
数を設定して、このアドレスにコマンドを送信する必要があ
ります。GPIBアドレスはフロントパネルから変更できます。
詳細については、4-4ページの「GPIBアドレスを変更するに
は」を参照してください。
リモート・モードとフロントパネル・ロックアウト
本器がコンピュータによって制御されている場合は、本器の
画面にリモート・メッセージが表示され、LOCALソフトキー
を 除い た ソフ ト キ ー・メニ ュ ー がブ ラ ン クに な り ます。
LOCALソフトキーを押せば、本器はフロントパネル制御に
戻ります。
ローカル・ロックアウト・モードを指定するには、リモー
ト・コマンドを使ってLOCALソフトキーが表示されないよ
うにします。本器がローカル・ロックアウト・モードになる
と、全部のソフトキーがブランクになります。たとえば、本
器をローカル・ロックアウト・モードからリモート・モード
に変えると、ソフトキーは全く表示されません。
本器をリモートおよびローカル・ロックアウト・モードにす
るためのコマンドについては、各プログラミング環境のマ
ニュアルを参照してください。これらはAgilent 86121Aコマ
ンドではありません。これらのコマンドはGPIB制御ライン
を制御します。86121Aに文字を送信することはありません。
シングル収集モードの設定
リモート・プログラミング制御の場合、本器はシングル測定
収集モードでなければなりません。*RST共通コマンドを使
用すると、自動的にシングル測定収集モードになります。
*RSTコマンドは、本器を以下に示すプリセット・ステート
に初期設定します。
緑色のPresetキーを押してもGPIBアドレスは変更されません。
*RSTコマンドを使うと、Agilent 86121Aがシングル測定収集
モードになります。このため、本器をシングル測定収集モー
ドにする必要があるREADおよびMEASureデータ・クウェリ
では、問題なくクウェリが実行できます。
4-4
本器のアドレス設定および初期化
GPIBアドレスを変更するには
1 Setupキーを押します。
2 MOREを2回押した後、REMOTEを押します。
3 GPIBを押します。
4
ソフトキーと
更します。
ソフトキーを使って GPIB アドレスを変
5 RETURNを押します。
測定の実施
4-5
測定の実施
リモート測定では、本器の設定を変更し、測定を実施した
後、データをコンピュータに返します。以下に示すAgilent
86121Aの簡単なブロック図に、使用可能なプログラミング・
コマンドの一部を示します。各コマンドは、設定やデータ問
い合わせの対象となる測定器セクションの横に表示してあ
ります。
データの問い合わせ先として、未補正データ・バッファと補
正データ・バッファの2つのバッファがあります。アナログ・
ディジタル・コンバータは、入力波長レンジのスキャンごと
に、65,536個のデータ値を未補正データ・バッファにロード
します。これを、1回の「測定」であると見なします。より
速い測定収集には、高速更新測定モードが使用可能です。た
だし、高速更新測定モードでは32,768個のデータ値しか収集
されないので、間隔の狭い信号に対する分解能が低下します。
4-6
測定の実施
未補正データを収集後、本器はデータから最初の200 個の
ピーク応答を検索します(WLIMit:OFFの場合、検索は1650nm
から始まり、順番に1270nmまで行われます。WLIMit:ONの
場合、検索はWLIMit:STARTから始まり、順番にWLIMit:STOP
まで行われます)。これらのピーク値は補正データ・バッファ
に格納されます。各ピーク値は、1つの振幅および波長測定
から成ります。振幅と波長の補正係数がこのデータに適用さ
れます。
プログラミング・コマンドの一覧(フロントパネル・キーへの
相互参照を含む)については、以下の表を参照してください。
表4-7、
「プログラミング・コマンド」、4-42ページ
表4-8、
「キー対コマンド」、4-47ページ
コマンドのサブシステムによる分類
Agilent 86121Aのコマンドは、以下のサブシステムごとにま
とまっています。各コマンドについての説明は、第5章「プ
ログラミング・コマンド」にあります。
サブシステム
コマンドの目的
測定インスト
ラクション
周波数および波長測定を実行します。
CALCulate1
未補正周波数スペクトラム・データを問
い合わせます。
CALCulate2
補正ピーク・データを問い合わせ、波長
リミットを設定します。
CALCulate3
デルタ、ドリフト、およびSN測定を実
行します。
DISPlay
マーカを適用し、パワー・バーを表示し
ます。
HCOPy
測定結果を印刷します。
MMEMory
ディスク・ディレクトリから読み出した
り、ディスク・ディレクトリにストアし
ます。
SENSe
標高補正値を設定し、振幅オフセットを
入力します。入力データのタイム・ドメ
イン値を問い合わせます。
測定の実施
4-7
サブシステム
コマンドの目的
STATus
測定器のステータス・レジスタを問い合
わせます。
SYSTem
Agilent 86121Aをプリセットし、エラー・
メッセージを問い合わせます。
TRIGger
現在の測定を停止します。新しい測定
データを収集します。測定データのシン
グルまたは連続収集の選択にも使用さ
れます。
4-7ページの表4-1に、Agilent 86121Aが実行できる測定の種類
と、データの返送に使用する付随プログラミング・コマンド
を示します。データの取得方法は、複数存在する場合があり
ます。コマンドの構文については、第5章「プログラミング・
コマンド」を参照してください。
表4-1. データ捕捉用コマンド
測定を設定するための
コマンド(一部)
データを問い合わせるための
コマンド
波長(nm)
CONFigure、FETCh、
READ、およびMEASure
MEASure:ARRay:POWer:
WAVelength?
周波数(THz)
CONFigure、FETCh、
READ、およびMEASure
MEASure:ARRay:POWer:
FREQuency?
電力(dBm)
CONFigure、FETCh、
READ、およびMEASure
MEASure:ARRay:POWer?
レーザ線分離
CALCulate3:DELTa:
REFerence
CALCulate3:DATA?
レーザ線ドリフト
CALCulate3:DRIFt:STATe
CALCulate3:DATA?
SN比
CALCulate3:ASNR:STAT
e
CALCulate3:DATA?
タイム・ドメイン・
データ
CALCulate1:TRANsform:
FREQuency:POINts
SENSe:DATA?
補正周波数ドメイ
ン・データ
CALCulate1:TRANsform:
FREQuency:POINts
CALCulate2:DATA?
未補正周波数ドメ
イン・データ
CALCulate1:TRANsform:
FREQuency:POINts
CALCulate1:DATA?
希望の測定
4-8
測定の実施
測定インストラクションによる迅速な結果表示
波長、周波数、電力を測定する一番簡単な方法は、MEASureコ
マンドを使用する方法です。MEASureコマンドは、4つの測
定インストラクションMEASure、READ、FETCh、CONFigure
の1つです。測定インストラクションの構文については、5-11
ページの「測定インストラクション」を参照してください。
各測定インストラクションには、測定の更新速度を制御する
引数があり、NORMALソフトキーおよびFASTソフトキーと
同じ働きをします。
:MEASureコマンド
MEASureは、Agilent 86121Aの設定、新データの捕捉、デー
タの問い合わせをすべて1つのステップで行います。たとえ
ば、一番長い波長を測定するには、以下のコマンドを送信し
ます。
:MEASure:SCALar:POWer:WAVelength? MAX
表4-2. MEASureの異なる形式
希望測定データ
使用するMEASureクウェリ
表示形式
電力(dBm)
:MEASure:SCALar:POWer?
シングル波長
モード
周波数(THz)
:MEASure:ARRay:POWer:FREQuency?
List by WL
(周波数)
波長(nm)
:MEASure:ARRay:POWer:WAVelength?
List by WL
SCALarを指定すると表示はシングル波長フォーマットにな
り、コンピュータに1個の値が返ります。ARRayを指定する
と、表示はList by PowerまたはList by WLモードになり、コ
ンピュータにデータの配列が返ります。
一般的なプログラミング・エラーとして、測定器が連続測定
収集モードのときに:MEASureコマンドを送信するというエ
ラーがあります。:MEASureにはシングル測定収集モードを
要求する:INIT:IMMコマンドが含まれるため、エラーが発生
し、INITコマンドは無視されます。
測定の実施
4-9
:READコマンド
READコマンドはMEASure コマンドと同様の働きをします
が、測定器の設定は行いません。CONFigureコマンドを使え
ば、データを返さずに、特定の測定向けに測定器を設定でき
ます。
MEASureおよびREADコマンドは、以下のコマンドの組み合
わせと同じです。
コマンド
等価コマンド
:MEASure
:ABORt;:CONFigure;:READ
:READ
:ABORt;:INITiate:IMMediate;:FETCh
一般的なプログラミング・エラーとして、測定器が連続測定
収集モードのときに:READ コマンドを送信するというエ
ラーがあります。:READにはシングル測定収集モードを要求
する:INIT:IMMコマンドが含まれるため、エラーが発生し、
INITコマンドは無視されます。
:FETChコマンド
FETChコマンドは以前に実行した測定からデータを返しま
す。FETChコマンドは新しいデータの収集を開始しません。
FETChは測定器を設定したり新しい入力データを収集しな
いので、FETChを同一の収集データ・セットで繰り返し使用
できます。たとえば、2つのFETChコマンドを使い、同じ測
定の波長値、次に電力値を返します。以下に例(プログラム
の一部)を示します。
OUTPUT 720;":INIT:CONT OFF;"
OUTPUT 720;":CONF:ARR:POW MAX"
OUTPUT 720;":INIT:IMM"
OUTPUT 720;":FETC:ARR:POW?"
ENTER 720:powers$
OUTPUT 720;":FETC:ARR:POW:WAV?"
ENTER 720:wavelengths$
上の例では、電力と波長が対になるよう、電力および波長配
列内のデータを同じ順番で返しています。
また、FETChは新しいデータを収集しないので、過渡データ
の特性評価の際にも役立ちます。
FETChは表示設定を変更しません。たとえば、表示がPeak
WLモードの場合、:FETCh:ARRayの送信によってコンピュー
タにデータ配列が返ったとしても、表示がList by WLに変更
されることはありません。
4-10 測定の実施
:FETChコマンドを*RSTコマンドの後に使用すると、一般プ
ログラミング・エラーが発生します。これにより、エラー番
号–230、“Data corrupt or stale(データが破壊、無効)”が生成
されます。この場合、*RSTコマンドの後、:FETChコマンド
の前に:INIT:IMMを送信し、測定データの新しい配列を捕捉
する必要があります。
:CONFigureコマンド
CONFigure コマンドは測定値を取り込まずに測定の設定を
変更します。
CONFigure は問い合わせることができます。クウェリは、
CONFigureコマンドによる最後の構成設定を返します。測定
器は、CONFigureコマンドまたはMEASureクウェリによって
送信された最後の測定器機能である文字列を返します。返さ
れ る 文 字 列 は シ ョ ー ト・コ マ ン ド 形 式 で す。最 後 の
CONFigure コマンドまたはMEASureクウェリの後に機器設
定を変更した場合、これらの変更が戻り文字列に含まれない
可能性があるので、クウェリを使用する際には注意してくだ
さい。
たとえば、最後のCONFigureコマンドが
:CONFigure:SCALar:POWer:WAVelength 1300NM, MAX
であった場合、CONFigure?クウェリは以下のラインのような
文字列を返します。
"POW:WAV 1.300000e-6,0.01"
1300NMおよび分解能値は、実際の機器設定と入力信号をト
ラックします。二重引用符は戻り文字列の一部です。
1つまたは複数の測定値の返送
FETCh、READ、MEASureが1つの値(SCALar)を返すのか、複
数の値(ARRay)を返すのか指定することができます。以下の
例では、1つの値を返すSCALarデータを指定します。
:MEASure:SCALar:POWer:WAVelength? MAX
測定の実施 4-11
ARRayとSCPI規格
SCPIコマンド基準に従い、測定器はARRayコマンドによっ
て複数の測定値を取り込みます(<サイズ>パラメータは、取
り込む測定値の数を示します)。ただし、Agilent 86121Aの
ARRayコマンドは1回の測定掃引に対して実行された測定を
参照します。この結果、測定された信号の配列が得られます。
<サイズ>パラメータは適用されないので、測定器は送信され
た<サイズ>パラメータをすべて無視します。<サイズ>パラ
メータが送信されても、構文エラーは発生しません。
非シーケンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機
させる方法
Agilent 86121Aは、通常、リモート・プログラミング・コマ
ンドをシーケンシャルに処理します。本器は、特定コマンド
によって指定されたアクションが完全に終了するまで待っ
てから、次のコマンドを読み出して実行します。ただし、こ
れに当てはまらない非シーケンシャル・コマンドがいくつか
あります。非シーケンシャル・コマンドの場合、実行が終了
する前に、次のコマンドが解釈されます。
以下に、Agilent 86121Aの非シーケンシャル・コマンドのリ
ストを示します。
:CALCulate1:TRANsform:FREQuency:POINTs
:CALCulate2:PEXCursion
:CALCulate2:PTHReshold
:CALCulate2:WLIMit:STARt:FREQuency
:CALCulate2:WLIMit:STARt:WAVelength
:CALCulate2:WLIMit:STOP:FREQuency
:CALCulate2:WLIMit:STOP:WAVelength
:SENSe:CORRection:ELEVation
:INITiate:CONTinuous
:INITiate[:IMMediate]
非シーケンシャル・コマンドの利点は、状況によっては、プ
ログラムの全体の実行時間を短縮できることです。たとえ
ば、ピーク・エクスカージョン、ピーク・スレッショルド
値、標高の設定を、最後に*WAIコマンドを付けて実行すれ
ば、時間を節約できます。ただし、非シーケンシャル・コマ
ンドはやっかいなエラーの原因ともなります。常に*OPCク
ウェリまたは*WAIコマンドを非シーケンシャル・コマンド
と共に使用して、プログラムが正しく実行されるようにして
ください。
4-12 測定の実施
たとえば、標高補正値を設定した後、:INIT:IMMコマンドを
送信すると仮定します。以下に示すプログラムによってエ
ラー “–213 Init ignored(INITが無視されました)”が発生しま
す。これ が発 生す るの は、:ELEVation コ マン ドに よっ て
:INIT:IMMコマンドを送信する場合と同様の、データの再計
算が起きるためです。実際の:INIT:IMMが送信されたときに、
コマンドが既に進行中であるためエラーが発生します。
OUTPUT 720;":INIT:IMM"
OUTPUT 720;":SENSe:CORRection:ELEVation 1000"
OUTPUT 720;":INIT:IMM"
以下のラインに示すように、*OPC?クウェリを使って
:ELEVationコマンドが完了していることを確認します。
OUTPUT 720;":INIT:IMM"
OUTPUT 720;":SENSe:CORRection:ELEVation 1000"
OUTPUT 720;"*OPC?"
ENTER 720;Response$
OUTPUT 720;":INIT:IMM"
または、以下のように、*WAIコマンドを使用することがで
きます。
OUTPUT 720;":INIT:IMM"
OUTPUT 720;":SENSe:CORRection:ELEVation 1000"
OUTPUT 720;"*WAI"
OUTPUT 720;":INIT:IMM"
測定の実施 4-13
デルタ、ドリフト、およびSNの測定
測定を選択するには、以下のSTATeコマンドの1つを使用します。
CALC3:DELT:POW:STAT (デルタ電力)
CALC3:DELT:WAV:STAT (デルタ波長)
CALC3:DELT:WPOW:STAT (デルタ電力および波長)
CALC3:DRIF:STAT (ドリフト)
CALC3:ASNR:STAT (SN比アベレージング)
ドリフト測定を選択した場合、以下の追加ステートの1つを
選択できます。
CALC3:DRIF:DIFF:STAT (差)
CALC3:DRIF:MAX:STAT (最大ドリフト)
CALC3:DRIF:MIN:STAT (最小ドリフト)
CALC3:DRIF:REF:STAT (ドリフト基準値)
:CALCulate3:DRIFt:PRESetコマンドは最小、最大、差、およ
び基準ステートをオフにしますが、ドリフト・ステートだけ
はオンのままにしておきます。
一 度 に 複 数の ス テ ー ト を オ ン に し よ う と する と、“–221
Settings Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。
*RSTおよびSYSTem:PRESetコマンドは、全部の計算をオフ
にします。
CALCulate3:PRESetは、すべてのCALCulate3計算をオフにし
ます。
戻りデータのフォーマット
測定値を文字列として返送
測定値はすべて、本器からASCII文字列として返されます。
配列を返すときには、個々の値をコンマで区切ります。
データ・ポイント数の決定
FETCh、READ、またはMEASureコマンドを(ARRayを指定し
て)使用する際、最初の戻り値は、クウェリで返される測定
値の総数を示します。
:CALCulate1:DATA?、:CALCulate2:DATA?、または
:CALCulate3:DATA? クウェリを使ってデータを問い合わせ
る場合には、まず:POINts?クウェリを送信して文字列に返さ
れる値の数を判断します。文字列には、文字列の長さを示す
最初の値は含まれません。これを、以下の例に示します。
4-14 測定の実施
OUTPUT 720;":CALCulate1:POINts?"
ENTER 720;Length
OUTPUT 720;":CALCulate1:DATA?"
ENTER 720;Result$
標高の補正
通常、本器は、海面、空気中という条件で計算した測定値を
提供します。:SENSe:CORRection:ELEVationコマンドを使っ
て高度によるばらつきを補正します。5000メートルまでの高
度を入力できます。
振幅単位
デフォルトの振幅単位はdBmです。
測定器のモニタ 4-15
測定器のモニタ
ほとんどのユーザ記述プログラムで、Agilent 86121Aの動作
ステータスのモニタが必要となります。モニタには、実行エ
ラーやコマンド・エラーの問い合わせ、測定完了の判断など
が含まれます。これらのタスクを実行するために、複数のス
テータス・レジスタと待ち行列が装備されています。
本項では、これらのレジスタをイネーブルにし、読み出す方
法について説明します。本項の情報のほか、5-3ページ「共
通コマンド」および5-53ページ「STATusサブシステム」に記
載されたコマンドも参照してください。
ステータス・レジスタ
本器には4つのレジスタがあります。これらのレジスタに対
する問い合わせによって測定器の状態をモニタできます。こ
れらのレジスタから以下の項目を判断できます。
• 動作のステータス
• 測定データの可用性
• 測定データの信頼性
次ページの図に4つのレジスタを示します。レジスタの用途
は以下のとおりです。
レジスタ
定義
ステータス・バイト
他の3つのレジスタのステータス
をモニタします。
標準イベント・
ステータス
これは、標準IEEE 488.2レジスタで
す。他の2つのレジスタのステータ
スを示すビットを含みます。
動作ステータス
測定器の通常動作について報告す
るビットを含みます。
クェスチョナブル・
ステータス
信号の状態について報告するビッ
トを含みます。
4-16 測定器のモニタ
ステータス・バイト・レジスタ
ステータス・バイト・レジスタには、他のステータス・レジ
スタおよび待ち行列内の動作をモニタするサマリ・ビットが
含まれています。ステータス・バイト・レジスタのビット
は、他のレジスタまたは待ち行列からのサマリ・ビットの有
無によってセット/クリアされます。以下の図からわかるよ
うに、標準イベント・ステータス・レジスタ、動作ステータ
ス・レジスタ、およびクェスチョナブル・ステータス・レジ
スタのビットの論理和演算によって、ステータス・バイト・
レジスタのビットを制御します。
ステータス・バイト・レジスタのビットがハイになった場合
は、ソース・レジスタの値を問い合わせれば原因が判断でき
ます。
測定器のモニタ 4-17
ステータス・バイト・レジスタは、*STB?共通コマンドまた
はGPIBシリアル・ポール・コマンドを使って読み出すこと
ができます。どちらのコマンドも、レジスタ内の全セット・
ビットの10進重み付け合計を返します。2つの方法の違いと
して、シリアル・ポール・コマンドはビット6をRequest Service
(RQS)ビットとして読み出します。ビットをクリアするので
SRQ割り込みがクリアされます。*STB?コマンドは、ビット
6をMaster Summary Status (MSS)として読み出します。ビット
をクリアしないので、SRQ割り込みへの影響はありません。戻
り値は、現在セットされている全ビットの総ビット重みです。
動作ステータスおよびクェスチョナブル・ステータス・レジ
スタ
STATusサブシステムのコマンドを使って動作ステータスお
よびクェスチョナブル・ステータス・レジスタの値を問い合
わせることができます。
STATusサブシステムには遷移フィルタ・ソフトウェアも備
わっています。このソフトウェアを使えば、動作ステータス
およびクェスチョナブル・ステータス・レジスタ内のビット
をセットするロジック遷移を選択できます。たとえば、状態
が偽から真に遷移したときにイベントを報告するよう、クェ
スチョナブル・ステータス・レジスタのPOWerビットを定義
することができます。これは、正の遷移です。状態が真から
偽に遷移したときにビットをセットする負の遷移を指定す
ることもできます。
4-18 測定器のモニタ
表4-3. 動作ステータス・レジスタ内のビット
ビット
定義
0
未使用
1
SETTling - 測定器が、データ収集を開始する前にモータが適切
な位置に到達するのを待っていることを示します。
2
RANGing - 測定器が現在、利得レンジング中であることを示
します。
3
未使用
4
MEASuring - 測定器が測定中であることを示します。
5~8
未使用
9
Processing - 測定器が現在、収集したデータを処理中であるこ
とを示します。
10
Hardcopy - 測定器が現在、データをパラレル・ポートに印刷
中であることを示します。
11
Averaging - 測定器がSN比計算のためにノイズをアベレージ
ング中であることを示します。
12~16
未使用
表4-4. クェスチョナブル・ステータス・レジスタ内のビット
ビット
定義
0、1、および2
未使用
3
POWer -測定器が高すぎる電力を測定中であることを示します。
4~8
未使用
9
Maximum signals - 測定器が最大数の信号を検出したことを示
します。
10
Drift Reference - 基準信号の数が入力信号の現在の数と異なる
ことを示します。
11
Delta Reference - デルタ基準信号がないことを示します。
12~ 13
未使用
14
Command Warning - 測定器が測定関数の1つに対して予期しな
い余分のパラメータを受信したことを示します。
15
未使用
測定器のモニタ 4-19
標準イベント・ステータス・レジスタ
標準イベント・ステータス・レジスタは、以下の機器ステー
タス・イベントをモニタします。
•
•
•
•
•
•
•
•
OPC - Operation Complete(動作完了)
RQC - Request Control(リクエスト制御)
QYE - Query Error(クウェリ・エラー )
DDE - Device Dependent Error(デバイス依存エラー )
EXE - Execution Error(実行エラー )
CME - Command Error(コマンド・エラー )
URQ - User Request(ユーザ・リクエスト)
PON - Power On(パワーオン)
これらのイベントの1つが発生すると、イベントはレジスタ
内の対応ビットをセットします。標準イベント・ステータ
ス・イネーブル・レジスタのビットがイネーブルの場合、こ
のレジスタ内にセットされたビットがサマリ・ビットを生成
し、ステータス・バイト・レジスタ内のビット5(ESB)をセッ
トします。
*ESR?クウェリを送信することによって標準イベント・ス
テータス・レジスタの内容を読み出したり、レジスタをクリ
アできます。戻り値は、現在セットされている全ビットの総
ビット重みです。
マスクを使ったレジスタ・ビットのイネーブル
複数のマスクを使って、各レジスタ内の個々のビットをイ
ネーブルまたはディスエーブルにできます。たとえば、動作
ステータス・レジスタのHardcopyビットをディスエーブルに
すれば、ビットがハイになっても、ステータス・バイトのサ
マリ・ビットがハイにセットされません。
ステータス・バイト・レジスタのマスクのセットおよび問い
合わせには、*SRE共通コマンドを使用します。
動作ステータスおよびクェスチョナブル・ステータス・レジ
スタのマスクのセットおよび問い合わせには、STATusサブシ
ステムのENABleコマンドを使用します。
標準イベント・ステータス・レジスタのマスクのセットおよ
び問い合わせには、*ESE共通コマンドを使用します。
*CLS共通コマンドは、出力待ち行列を除くすべてのイベン
ト・レジスタと待ち行列をクリアします。*CLSをプログラ
ム・メッセージ・ターミネータの直後に送信すると、出力待
ち行列もクリアされます。さらに、*OPCビットのリクエス
トもクリアされます。
4-20 測定器のモニタ
たとえば、アプリケーションで、エラーが発生したときに常
に割り込みが必要であると仮定します。標準イベント・ス
テータス・レジスタ内のエラー関連ビットは、ビット2~5で
す。これらのビットの10進重みの合計は60です。したがっ
て、*ESE 60コマンドを送信すれば、これらのビットをイ
ネーブルにしてサマリ・ビットを生成できます。
エラーが発生するたびに、エラーによって標準イベント・ス
テータス・レジスタ内にあるこれらのビットの1つがセット
されます。ビットはすべてイネーブルであるため、サマリ・
ビットが生成されてステータス・バイト・レジスタのビット
5がセットされます。
ステータス・バイト・レジスタのビット5(ESB)が(*SREコマ
ンドを介して)イネーブルになると、SRQサービス・リクエ
スト割り込みが外部コンピュータに送信されます。
イネーブルになっていない標準イベント・ステータス・レジ
スタのビットも、対応する条件には応答します(すなわち、対
応するイベントが発生した場合にセットされます)。ただし、
イネーブルではないので、ステータス・バイト・レジスタに
対するサマリ・ビットを生成しません。
待ち行列
測定器には、出力待ち行列とエラー待ち行列の2種類の待ち
行列があります。出力待ち行列とエラー待ち行列の値は、問
い合わせることができます。
出力待ち行列
出力待ち行列は、あるコマンドによって生成された測定器の
応答および測定器に送信したクウェリをストアします。出力
待ち行列は、出力待ち行列に1つ以上のバイトが含まれると、
Message Availableサマリ・ビットを生成します。このサマリ・
ビットは、ステータス・バイト・レジスタ内のMAVビット(
ビット4)をセットします。出力待ち行列の読み出し方法は、
プログラミング言語および環境によって異なります。たとえ
ば、HP BASICの場合、出力待ち行列はENTER文を使って読
み出します。
測定器のモニタ 4-21
エラー待ち行列
エラーが検出されると、エラーはエラー待ち行列に格納され
ます。測定器に固有のエラーは正の値によって示されます。
一般エラーは負の値を持ちます。エラー待ち行列をクリアす
るには、その内容を読み出してから*CLSコマンドを送信す
るか、測定器の電源スイッチを入れ直します。
エラー待ち行列は、先入れ、先出しです。エラー待ち行列が
オーバフローすると、待ち行列内の最後のエラーがエラー –
350、“Queue overflow(待ち行列のオーバフロー )”に代わりま
す。待ち行列がオーバフローするたびに、古いエラーが待ち
行列に残り、最新のエラーが破棄されます。測定器内のエ
ラー待ち行列の長さは30です(エラー・メッセージ用に29、
“Queue overflow(待ち行列のオーバフロー)”メッセージ用に1
つの格納場所があります)。
エラー待ち行列はSYSTEM:ERROR?クウェリで読み出しま
す。このクウェリを実行すると、待ち行列の先頭から一番古
いエラーを読み出し、除去します。これにより、待ち行列の
最後に新しいエラーのための場所ができます。待ち行列から
全部のエラーを読み出すと、後続のエラー・クウェリは0、
“No error(エラーなし)”を返します。
エラー待ち行列の読み出しの詳細については、5-57ページの
「:SYSTem:ERRor?」を参照してください。エラー・メッセー
ジのリストについては、8-3ページの「エラー・メッセージ」
を参照してください。
4-22 SCPI構文規則の概要
SCPI構文規則の概要
サブシステムごとに分類されたSCPIコマンド
IEEE 488.2に従って、コマンドは「サブシステム」に分かれ
ています。各サブシステム内のコマンドは類似したタスクを
実行します。以下に示すサブシステムがあります。
測定インストラクション
Calculate1サブシステム
Calculate2サブシステム
Calculate3サブシステム
Displayサブシステム
Hcopyサブシステム
Mmemoryサブシステム
Senseサブシステム
Statusサブシステム
Systemサブシステム
Triggerサブシステム
コマンドの送信
測定器へのコマンドの送信は簡単です。本書に記載したコマ
ンドからコマンド文字列を作成するか、プログラム言語の出
力文に文字列を入れます。共通コマンド以外のコマンドの場
合、サブシステム名の前にコロンが付きます。たとえば、以
下の文字列は、カーソルをピーク・レーザ線上に配置し、
ピークの電力レベルを返します。
OUTPUT 720;":MEAS:SCAL:POW? MAX"
ショートまたはロング形式の使用
コマンドとクウェリは、ロング形式(完全なスペリング)また
はショート形式(省略スペリング)で送信できます。本書の各
コマンドの説明には、両方の形式が示されています。ロング
形式にのみ使用する文字は小文字になっています。
以下にロング形式のコマンドを示します。
OUTPUT 720;":MEASure:SCALar:POWer? MAXimum"
同じコマンドをショート形式で示します。
OUTPUT 720;":MEAS:SCAL:POW? MAX"
SCPI構文規則の概要 4-23
ロング形式で記述されたプログラムは、読みやすく、プログ
ラム自体が内容の説明となっています。ショート形式コマン
ドは、プログラム記憶に必要なコントローラ・メモリを節約
し、I/O動作を減少させます。
以下に、ロング形式からショート形式を作成するための規則
を示します。
ニーモニックは、4番目の文字が母音でない限り、キーワー
ドの最初の4文字です。4番目の文字が母音の場合、ニーモ
ニックはキーワードの最初の3文字となります。
この規則は、キーワードの長さがちょうど4文字の場合には
用いられません。
表4-5. ショート形式の例
ロング形式
等価のショート形式
ROUTE
ROUT
LAYER
LAY
SYSTEM
SYST
ERROR
ERR
大文字と小文字が使用可能
プログラム・ヘッダは、ASCIIの大文字、小文字の任意の組
み合わせを使って送信できます。ただし、測定器の応答は、
常に大文字で返されます。
同一サブシステム内のコマンドの組み合わせ
同一サブシステムからのコマンドは、両コマンドがサブシス
テムの同一階層レベルにある場合に組み合わせることがで
きます。コマンドはセミコロン(;)で区切ります。たとえば、
以下の2行
OUTPUT 720;":CALC2:PEXC 12"
OUTPUT 720;":CALC2:PTHR 20"
を組み合わせて1行にすることができます。
OUTPUT 720;":CALC2:PEXC 12;PTHR 20"
2つの関数はセミコロンによって区切ります。
4-24 SCPI構文規則の概要
異なるサブシステムからのコマンドの組み合わせ
異なるサブシステムからのコマンドとプログラム・クウェリ
を同じ行で送信できます。新しいサブシステムの前にはセミ
コロンとコロンを付けます。以下の例では、DISPの前のコロ
ンとセミコロンのペアによって、別のサブシステムからのコ
マンドを送信できます。
OUTPUT 720;":CALC2:PEXC 12;:DISP:WIND:GRAP:STAT OFF"
共通コマンドの送信
サブシステムが選択されており、測定器が共通コマンドを受
信した場合、測定器は選択されたサブシステムに留まりま
す。たとえば、プログラム・メッセージ
"DISPLAY:MARK:MAX:LEFT;*CLS;DISP:MARK:MAX:RIGH"
を測定器が受信した場合、Displayサブシステムが選択された
ままになります。
プログラム・メッセージ内に別の種類のコマンドを入力する
場合は、コマンドの後にオリジナルのサブシステムを再入力
する必要があります。
パラメータのコマンドへの追加
多くのコマンドには、オプションを指定するパラメータがあ
ります。以下に示すように、空白文字を使ってコマンドとパ
ラメータを区切ります。
OUTPUT 720;":INIT:CONT ON"
複数のパラメータは、コンマ(,)で区切ります。コンマの両側
にスペースを追加すると、さらに読みやすくなります。
OUTPUT 720;":MEAS:SCAL:POW:FREQ? 1300, MAX"
空白スペース
空白スペースは、10 (NL)を除く10進数0~32のASCIIセット
からの1つ以上の文字として定義されています。空白スペー
スは、通常、オプションであり、プログラムを読みやすくす
るために使用できます。
数字
数字はすべて、ASCII文字の文字列であると見なされます。
したがって、数字9を送信するときには、文字"9"のASCIIコー
ドを表す1バイト(57)を送信します。102などの3桁の数字は、
3つのバイト(ASCIIコード49、48、および50)になります。こ
SCPI構文規則の概要 4-25
れは、文字列にインストラクション全体を含めると自動的に
処理されます。数字には、複数の表現方法があります。たと
えば、以下に示す数字はすべて同じです。
28
0.28E2
280E-1
28000m
0.028K
28E-3K
測定が実行できない場合、応答がなく、エラーがエラー待ち
行列に格納されます。たとえば、
*RST
FETCh:POW?
では、コントローラのタイムアウトが発生し、“Data stale or
corrupt(データが破壊、無効)”エラーがエラー待ち行列に格
納されます。
表4-6. 接尾乗数
乗数
ニーモニック
1E18
EX
1E15
PE
1E12
T
1E9
G
1E6
MA
1E3
K
1E-3
M
1E-6
U
1E-9
N
1E-12
P
1E-15
F
1E-18
A
4-26 SCPI構文規則の概要
プログラム・メッセージ・ターミネータ
測定器に送信されたインストラクションの文字列は、インス
トラクション・ターミネータを受信した後、実行されます。
ターミネータは、改行(NL) 文字、アサートされたEnd-OrIdentify (EOI)ライン、または2つの組み合わせです。3つの方
法はすべて等価です。EOIをアサートすると、データ・メッ
セージの最後のバイトでEOI制御ラインがローに設定されま
す。NL文字は、ASCII改行(10進の10)です。NLターミネータ
には、EOS (End Of String)およびEOT (End Of Text)ターミネー
タと同じ機能があります。
データの問い合わせ
測定器からデータを要求するには、クウェリを使用します。
クウェリを使えば、測定器の現在の設定を確認できます。ク
ウェリによって測定がアクティブになっている場合は、ク
ウェリを使って測定器の測定結果を入手することもできま
す。文字列応答は大文字として返されます。
クウェリは、通常、1個のコマンドの後に疑問符(?)を付けた
形をとります。クウェリを受信後、測定器は出力待ち行列に
答えを格納します。答えは、読み出されるか、別のコマンド
が発行されるまで出力待ち行列に残っています。たとえば、
クウェリ
OUTPUT 720;":CALCULATE2:POINTS?"
は、出力待ち行列にデータ・セット内のポイント数を格納し
ます。HP BASICでは、コントローラ入力文
ENTER 720;Range
は、バスを介して値をコントローラに渡し、それを変数Range
に格納します。改行文字が応答に付加されます。
クウェリの結果を読み出す前に別のコマンドまたはクウェ
リを送信すると、出力待ち行列がクリアされ、現在の応答が
失われます。これにより、エラー待ち行列にエラーも生成さ
れます。
測定器の出力は、問い合わせの内容に応じて、数値または文
字データとなります。フォーマットおよび問い合わせによっ
て返るデータの種類については、個々のコマンドを参照して
ください。
SCPI構文規則の概要 4-27
1つのプログラム・メッセージ内で測定器に複数のクウェリ
を送信できますが、それらを1つのプログラム・メッセージ
内でリードバックする必要があります。これを実現するに
は、クウェリを文字列変数または複数の数値変数にリード
バックします。複数のクウェリの結果を文字列変数に読み出
すと、各応答はセミコロンによって区切られます。
4-28 サンプル・プログラム
サンプル・プログラム
本項で提供されるサンプル・プログラムは以下のとおりです。
例1. DFBレーザの測定 4- 30
例2. WDMチャネルの測定 4- 31
例3. WDMチャネル・ドリフトの測定 4- 33
例4. WDMチャネル分離の測定 4- 36
例5. 各WDMチャネルのSN比の測定 4- 38
例6. ソースの波長確度の増加 4- 40
これらのサンプル・プログラムで、Agilent 86121Aのリモー
ト・プログラミング・コマンドの代表的な使用例を示します。
これらのプログラムは、一般的なプログラミング・テクニッ
クの学習用、あるいはすぐに使用できるソリューションでは
ありません。プログラムを見れば、測定の実行方法やコン
ピュータへのデータの返送方法を理解することができます。
サンプル・プログラムはすべてHP BASICプログラミング言
語で記述されています。
例で繰り返し使用されるサブルーチン
最初の5つのサンプル・プログラムには、複数の共通サブルー
チンが含まれています。これらのルーチンと1個の関数を、プ
ログラムでサブルーチンが呼び出される順番に説明します。
Error_msgサブルーチン
この関数は、例2、3、4、5に使用されています。この関数
は、コンピュータの画面上にプログラムの実行が停止した理
由を説明するエラー・メッセージを表示します。
Set_eseサブルーチン
このサブルーチンは、イベント・ステータス・レジスタのイ
ネーブル・マスクを値52に設定します。これにより、クウェ
リ・エラー (QYE)、実行エラー (EXE)、コマンド・エラー
(CME)が発生したときに、それぞれビット2、4、5をセット
することができます。これらはすべて、*ESE共通コマンド
を使って実現されます。
Err_mngmtサブルーチンを使って、実際にイベント・ステー
タス・レジスタの値を読み出します。例1~5で、このサブ
ルーチンを呼び出しています。
サンプル・プログラム 4-29
FNIdentity関数
この関数を呼び出すと、測定器をリセットし、測定器の識別
文字列を問い合わせます。測定器の識別文字列は、関数を呼
び出すことにより、コンピュータの画面上に表示されます。
このタスクを実行するため、FNIdentity関数は*RST、*OPC?、
および*IDN?共通コマンドを使用します。この関数は、例1
~5で呼び出されています。
Err_mngmtサブルーチン
このサブルーチンは、イベント・ステータス・レジスタ内に
ビットをセットしたエラーがなく、待ち行列にエラーがない
ことを確認します。エラーが発生していない場合にのみ、こ
のサブルーチンを出ることができます。サブルーチン・テス
トのロジック・テストは、Set_eseサブルーチンによってイ
ネーブルになった同じイベント・ステータス・レジスタの
ビットBIT(Cme,5)、BIT(Cme,4)、BIT(Cme,2)をテストします。
このサブルーチンは例1~5で呼び出されています。ただし、
例3、4、5では、エラーが発生する前に測定器に送信された
最後のプログラミング・コマンドを示すように変更されてい
ます。これを実現するには、オプションの引数文字列を追加
します。
Cmd_opcサブルーチン
例3、4、5で使用されるCmd_opcサブルーチンは、非シーケ
ンシャル・コマンドがAgilent 86121A上で実行を終了するま
でプログラムを休止します。このサブルーチンは*OPC?ク
ウェリを使用しています。
非シーケンシャル・コマンドの詳細については、4-11ページ
の「非シーケンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に
待機させる方法」を参照してください。
Tempoサブルーチン
例3でのみ使用されるこのサブルーチンは、86121Aがレーザ
のドリフトを測定する間、数秒間プログラムを休止させま
す。例における引数は、10秒間の休止を設定します。
4-30 サンプル・プログラム
例1. DFBレーザの測定
本プログラムでは、DFBレーザの電力と波長を測定します。
プログラムでは、まず本器をシングル収集測定モードに設定
します。次に、本器をMEASureコマンドでトリガして、入力
スペクトラムの測定データを捕捉します。データは本器のメ
モリにストアされるので、必要に応じて問い合わせることが
できます。
本プログラムに含まれる各サブルーチンの説明については、
本項のはじめの部分を参照してください。
COM /Instrument/ @Mwm
ASSIGN @Mwm TO 720
Set_ese
PRINT USING "37A,33A";"Multi-Wavelength Meter Identity is :
";FNIdentity$
OUTPUT @Mwm;":INIT:CONT OFF"
ON TIMEOUT 7,5 CALL Err_mngmt
OUTPUT @Mwm;":MEAS:SCAL:POW:WAV?"
ENTER @Mwm;Current_wl
OUTPUT @Mwm;":FETC:SCAL:POW?"
ENTER @Mwm;Current_pwr
OFF TIMEOUT
PRINT USING "20A,4D.3D,3A,19A,M2D.2D,4A";"The wavelength is :
";Current_wl /1.0E-9;" nm";" with a power of : ";Current_pwr;" dBm"
END
Err_mngmt:SUB Err_mngmt
COM /Instrument/ @Mwm
DIM Err_msg$[255]
INTEGER Cme
CLEAR 7
REPEAT !
OUTPUT @Mwm;"*ESR?"
ENTER @Mwm;Cme
OUTPUT @Mwm;":SYST:ERR?"
ENTER @Mwm;Err_msg$
PRINT Err_msg$
UNTIL NOT BIT(Cme,2) AND NOT BIT(Cme,4) AND NOT
BIT(Cme,5) AND POS(Err_msg$,"+0")
Subend:SUBEND
Set_ese:SUB Set_ese
COM /Instrument/ @Mwm
OUTPUT @Mwm;"*ESE ";IVAL("00110100",2)
SUBEND
Identity:DEF FNIdentity$;
COM /Instrument/ @MwmV
DIM Identity$[50]
Identity$=""
OUTPUT @Mwm;"*RST"
OUTPUT @Mwm;"*OPC?"
ENTER @Mwm;Opc_done
サンプル・プログラム 4-31
OUTPUT @Mwm;"*IDN?"
ENTER @Mwm;Identity$
RETURN Identity$
FNEND
例2. WDMチャネルの測定
本プログラムでは、WDMシステムの複数のレーザ線を測定
します。プログラムでは、各レーザ線の電源と波長を測定し
ます。プログラムでは、まず本器をシングル収集測定モード
に設定します。次に、本器をMEASureコマンドでトリガし
て、入力スペクトラムの測定データを捕捉します。データは
本器のメモリにストアされるので、必要に応じて問い合わせ
ることができます。
本プログラムに含まれる各サブルーチンの説明については、
本項のはじめの部分を参照してください。
COM /Instrument/ @Mwm
ASSIGN @Mwm TO 720
ON ERROR GOTO Error_msg,
Set_ese
PRINT USING "37A,33A";"Multi-Wavelength Meter Identity is :
";FNIdentity$
OUTPUT @Mwm;":INIT:CONT OFF"
ON TIMEOUT 7,5 CALL Err_mngmt
OUTPUT @Mwm;":MEAS:ARR:POW:WAV?"
ENTER @Mwm USING "#,K";Nb_wl
ALLOCATE Current_wl(1:Nb_wl)
ENTER @Mwm USING "#,K";Current_wl(*)
OUTPUT @Mwm;":FETC:ARR:POW?"
ENTER @Mwm USING "#,K";Nb_wl
ALLOCATE Current_pwr(1:Nb_wl)
ENTER @Mwm USING "#,K";Current_pwr(*)
FOR I=1 TO Nb_wl
PRINT USING "22A,2D,6A,4D.2DE,4A,S2D.2D,3A";"The wavelength
number ";Current_wl(I);" at ";Current_pwr(I);"dBm"
NEXT I
OFF TIMEOUT
STOP
Error_msg:
PRINT "the prgm is aborted due to : ";ERRM$
END
Err_mngmt:SUB Err_mngmt
COM /Instrument/ @Mwm
DIM Err_msg$[255]
INTEGER Cme
CLEAR 7
REPEAT
OUTPUT @Mwm; "*ESR?"
ENTER @Mwm;Cme
OUTPUT @Mwm; ":SYST:ERR?"
4-32 サンプル・プログラム
ENTER @Mwm;Err_msg$
PRINT Err_msg$
UNTIL NOT BIT(Cme,2) AND NOT BIT(Cme,4) AND NOT
BIT(Cme,5) AND Err$,"+0")
Subend:SUBEND
Set_ese:SUB Set_ese
COM /Instrument/ @Mwm
OUTPUT @Mwm; "*ESE";IVAL("00110100",2)
SUBEND
Identity:DEF FNIdentity$;
COM /Instrument/ @Mwm
DIM Identity$[50]
Identity$=""
OUTPUT @Mwm;"*RST"
OUTPUT @Mwm;"*OPC?"
ENTER @Mwm;Opc_done
OUTPUT @Mwm;"*IDN?"
ENTER @Mwm;Identity$
RETURN Identity$
FNEND
サンプル・プログラム 4-33
例3. WDMチャネル・ドリフトの測定
本プログラムでは、WDMシステム内のチャネルのドリフト
を測定します。プログラムでは、各レーザ線の電力と波長の
ドリフトを測定します。プログラムでは、まず本器を連続収
集測定モードに設定します。次に、CALCulate3サブシステム
からのコマンドを使ってドリフトを測定します。
Tempoサブルーチンを使ってプログラムを10秒間休止して
いる間に、本器がシステムでドリフトを測定します。
Err_mngmtサブルーチンの使用は任意です。本プログラムに
含まれる各サブルーチンの説明については、本項のはじめの
部分を参照してください。
COM /Instrument/ @Mwm
ASSIGN @Mwm TO 720
DIM Key$[1]
ON ERROR GOTO Error_msg
Set_ese
PRINT USING "37A,33A";"Multi-Wavelength Meter Identity is: "
;FNIdentity$
ON TIMEOUT 7,5 CALL Err_mngmt
Cmd_opc("*RST")
Cmd_opc(":INIT:IMM")
Cmd_opc("*OPC")
Cmd_opc(":CONF:ARR:POW:WAV")
! Turn on the drift calculation
Cmd_opc(":CALC3:DRIF:STAT ON")
Err_mngmt(":CALC3:DRIF:STAT ON")
! Turn off all drift states
Cmd_opc(":CALC3:DRIF:PRES")
Err_mngmt(":CALC3:DRIF:PRES")
! Turn on drift reference state
Cmd_opc(":CALC3:DRIF:REF:STAT ON")
Err_mngmt(":CALC3:DRIF:REF:STAT ON")
! Query the number of data points
OUTPUT @Mwm;":CALC3:POIN?"
ENTER @Mwm USING "#,K";Nb_pt
ALLOCATE Current_ref_wl(1:Nb_pt)
ALLOCATE Current_ref_pwr(1:Nb_pt)
! Query reference wavelengths and powers
OUTPUT @Mwm;":CALC3:DATA? WAV"
ENTER @Mwm USING "#,K";Current_ref_wl(*)
OUTPUT @Mwm;":CALC3:DATA? POW"
ENTER @Mwm USING "#,K";Current_ref_pwr(*)
4-34 サンプル・プログラム
! Turn off drift reference state
Cmd_opc(":CALC3:DRIF:REF:STAT OFF")
Err_mngmt(":CALC3:DRIF:REF:STAT OFF")
! Turn on drift max min calculation
Cmd_opc(":CALC3:DRIF:DIFF:STAT ON")
Err_mngmt(":CALC3:DRIF:DIFF:STAT ON")
Tempo(10)
ALLOCATE Current_diff_wl(1:Nb_pt)
ALLOCATE Current_diff_pw(1:Nb_pt)
! Query drift wavelengths and powers
OUTPUT @Mwm;":CALC3:DATA? WAV"
ENTER @Mwm USING "#,K";Current_diff_wl(*)
OUTPUT @Mwm;":CALC3:DATA? POW"
ENTER @Mwm USING "#,K";Current_diff_pw(*)
OFF TIMEOUT
FOR I=1 TO Nb_pt
PRINT USING
"18A,2D,6A,M4D.2DE,3A,21A,MDD.3DE,3A";"Wavelength number "
;I;" is : ";Current_ref_wl(I);" m";" with a drift from : ";Current_diff_wl(I);"
m"
PRINT USING "28A,SDD.2DE,4A,20A,MDD.3DE,3A,/";"it has a
power level of
: ";Current_ref_pwr(I);" dBm";" with a drift from : ";Current_diff_pw(I);"
dB";
NEXT I
STOP
Error_msg: !
PRINT "The program is aborted due to : ";ERRM$
END
Err_mngmt:SUB Err_mngmt(OPTIONAL Cmd_msg$)
COM /Instrument/ @Mwmt
DIM Err_msg$[255]
INTEGER Cme
CLEAR @Mwm
REPEAT
OUTPUT @Mwm;"*ESR?"
ENTER @Mwm;Cme
OUTPUT @Mwm;":SYST:ERR?"
ENTER @Mwm;Err_msg$
IF NPAR>0 AND NOT POS(Err_msg$,"+0") THEN PRINT "This
command ";Cmd_msg$;" makes the following error :"
IF NOT POS(Err_msg$,"+0") THEN PRINT Err_msg$
UNTIL NOT BIT(Cme,2) AND NOT BIT(Cme,4) AND NOT
BIT(Cme,5) AND POS(Err_msg$,"+0")
Subend:SUBEND
Set_ese:SUB Set_ese
COM /Instrument/ @Mwm
OUTPUT @Mwm;"*ESE ";IVAL("00110100",2)
SUBEND
サンプル・プログラム 4-35
Identity:DEF FNIdentity$;
COM /Instrument/ @Mwm
DIM Identity$[50]
Identity$=""
OUTPUT @Mwm;"*RST"
OUTPUT @Mwm;"*OPC?"
ENTER @Mwm;Opc_done
OUTPUT @Mwm;"*IDN?"
ENTER @Mwm;Identity$
RETURN Identity$
FNEND
Cmd_opc:SUB Cmd_opc(Set_cmd$)
COM /Instrument/ @Mwm
OUTPUT @Mwm;Set_cmd$
OUTPUT @Mwm;"*OPC?"
ENTER @Mwm;Opc_done$
SUBEND
Tempo:SUB Tempo(Temp)
FOR I=Temp TO 0 STEP -1)
DISP "Waiting for ";VAL$(I);" sec . . . "
WAIT 1
NEXT I
DISP ""
SUBEND
4-36 サンプル・プログラム
例4. WDMチャネル分離の測定
本プログラムでは、WDMシステムのレーザ線分離を測定し
ます。プログラムでは、CALCulate3サブシステムからのコマ
ンドを使って、各レーザ線の電力と波長間の分離(デルタ)を
測定します。
本プログラムに含まれる各サブルーチンの説明については、
本項のはじめの部分を参照してください。
COM /Instrument/ @Mwm
ASSIGN @Mwm TO 720
DIM Key$[1]
ON ERROR GOTO Error_msg
Set_ese
PRINT USING "37A,33A";"Multi-Wavelength Meter Identity is :
";FNIdentity$
ON TIMEOUT 7,5 CALL Err_mngmt
Cmd_opc("*RST")
! Change to list-by-wavelength display
Cmd_opc(":CONF:ARR:POW:WAV")
! Trigger and wait for one measurement
Cmd_opc(":INIT")
Cmd_opc("*WAI")
! Turn on delta mode
Cmd_opc(":CALC3:DELT:WPOW:STAT ON")
! Set first wavelength as reference
Cmd_opc(":CALC3:DELT:REF:WAV MIN")
! Query number of data points
OUTPUT @Mwm;":CALC3:POIN?"
ENTER @Mwm USING "#,K";Nb_pt
ALLOCATE Delta_wl(1:Nb_pt)
ALLOCATE Delta_pwr(1:Nb_pt)
! Query wavelengths and powers
OUTPUT @Mwm;":CALC3:DATA? WAV"
ENTER @Mwm;Delta_wl(*)
OUTPUT @Mwm;":CALC3:DATA? POW"
ENTER @Mwm;Delta_pwr(*)
OFF TIMEOUT
FOR I=1 TO Nb_pt-1
PRINT USING "6A,2D,17A,M4D.3D,31A,S2D.2D,4A";"Line :";I;"
wavelength is : ";(Delta_wl(I)+((NOT I=1)*Delta_wl(1)))/1.0E-9;" nm.
Absolute line level is : ";Delta_pwr(I)+(NOT I=1)*Delta_pwr(1);" dBm"
PRINT USING "17A,2D,6A,M4D.3D,23A,2D,6A,S2D.2D,3A";"Delta
Wl to line ",I+1," is : ";(Delta_wl(I+1)-(NOT I=1)*Delta_wl(I))/1.E-9;"
サンプル・プログラム 4-37
nm, Delta Pwr to line ",I+1," is : ";(I=1)*(Delta_pwr(I+1))+(NOT
I=1)*(Delta_pwr(I+1)-Delta_pwr(I));" dB"
NEXT I
PRINT USING "6A,2D,17A,M4D.3D,31A,S2D.2D,4A";"Line : ";I;"
wavelength is : ";(Delta_wl(1)+Delta_wl(Nb_pt))/1.0E-9;" nm. Absolute line
level is : ";Delta_pwr(1)+Delta_pwr(Nb_pt);" dBm"
STOP
Error_msg: !
PRINT "The program is aborted due to : ";ERRM$
END
Err_mngmt:SUB Err_mngmt(OPTIONAL Cmd_msg$)
COM /Instrument/ @Mwmt
DIM Err_msg$[255]
INTEGER Cme
CLEAR @Mwm
REPEAT
OUTPUT @Mwm;"*ESR?"
ENTER @Mwm;Cme
OUTPUT @Mwm;":SYST:ERR?"
ENTER @Mwm;Err_msg$
IF NPAR>0 AND NOT POS(Err_msg$,"+0") THEN PRINT "This
command ";Cmd_msg$;" makes the following error :"
IF NOT POS(Err_msg$,"+0") THEN PRINT Err_msg$
UNTIL NOT BIT(Cme,2) AND NOT BIT(Cme,4) AND NOT
BIT(Cme,5) AND POS(Err_msg$,"+0")
Subend:SUBEND
Set_ese:SUB Set_ese
COM /Instrument/ @Mwm
OUTPUT @Mwm;"*ESE ";IVAL("00110100",2)
SUBEND
Identity:DEF FNIdentity$;
COM /Instrument/ @Mwm
DIM Identity$[33]
Identity$=""
OUTPUT @Mwm;"*RST"
OUTPUT @Mwm;"*OPC?"
ENTER @Mwm;Opc_done
OUTPUT @Mwm;"*IDN?"
ENTER @Mwm;Identity$
RETURN Identity$
FNEND
Cmd_opc:SUB Cmd_opc(Set_cmd$)
COM /Instrument/ @Mwm
OUTPUT @Mwm;Set_cmd$
OUTPUT @Mwm;"*OPC?"
ENTER @Mwm;Opc_done$
SUBEND
4-38 サンプル・プログラム
例5. 各WDMチャネルのSN比の測定
本プログラムでは、WDMシステムのSN比を測定します。プ
ログラムでは、CALCulate3サブシステムからのコマンドを
使って各レーザ線の比を測定します。
本プログラムに含まれる各サブルーチンの説明については、
本項のはじめの部分を参照してください。
COM /Instrument/ @Mwm
ASSIGN @Mwm TO 720
DIM Key$[1]
ON ERROR GOTO Error_msg,
Set_ese
PRINT USING "37A,33A";"Multi-Wavelength Meter Identity is :
";FNIdentity$
ON TIMEOUT 7,5 CALL Err_mngmt
Cmd_opc("*RST")
OUTPUT @Mwm;":MEAS:ARR:POW:WAV?"
ENTER @Mwm USING "#,K";Nb_pt
ALLOCATE Current_wl(1:Nb_pt)
ENTER @Mwm USING "#,K";Current_wl(*)
OUTPUT @Mwm;":FETC:ARR:POW?"
ENTER @Mwm USING "#,K";Nb_pt
ALLOCATE Current_pwr(1:Nb_pt)
ENTER @Mwm USING "#,K";Current_pwr(*)
! Turn signal-to-noise ratio on
Cmd_opc(":CALC3:SNR:STAT ON")
Err_mngmt(":CALC3:SNR:STAT ON")
! Set first wavelength as noise reference
Cmd_opc(":CALC3:SNR:REF:WAV MIN")
Err_mngmt(":CALC3:SNR:REF:WAV MIN")
! Query number of data points
OUTPUT @Mwm;":CALC3:POIN?"
ENTER @Mwm USING "#,K";Nb_pt
ALLOCATE Snr_pwr(1:Nb_pt)
! Query signal-to-noise values
OUTPUT @Mwm;":CALC3:DATA? POW"
ENTER @Mwm;Snr_pwr(*)
OFF TIMEOUT
FOR I=1 TO Nb_pt
PRINT USING
"7A,2D,17A,M4D.3D,25A,S2D.2D,22A,2D.2D,3A";"Line : ";I;"
wavelength is : ";Current_wl(I)/1.0E-9;" nm, absolute level is :
";Current_pwr(I);" dBm, with a SNR of : ";Snr_pwr(I);" dB"
NEXT I
STOP
Error_msg: !
サンプル・プログラム 4-39
PRINT "The program is aborted due to : ";ERRM$
END
Err_mngmt:SUB Err_mngmt(OPTIONAL Cmd_msg$)
COM /Instrument/ @Mwmt
DIM Err_msg$[255]
INTEGER Cme
CLEAR @Mwm
REPEAT !
OUTPUT @Mwm;"*ESR?"
ENTER @Mwm;Cme
OUTPUT @Mwm;":SYST:ERR?"
ENTER @Mwm;Err_msg$
IF NPAR>0 AND NOT POS(Err_msg$,"+0") THEN PRINT "This
command ";Cmd_msg$;" makes the following error :"
IF NOT POS(Err_msg$,"+0") THEN PRINT Err_msg$
UNTIL NOT BIT(Cme,2) AND NOT BIT(Cme,4) AND NOT
BIT(Cme,5) AND POS(Err_msg$,"+0")
Subend:SUBEND
Set_ese:SUB Set_ese
COM /Instrument/ @Mwm
OUTPUT @Mwm;"*ESE ";IVAL("00110100",2)
SUBEND
Identity:DEF FNIdentity$;
COM /Instrument/ @Mwm
DIM Identity$[50]
Identity$=""
OUTPUT @Mwm;"*RST"
OUTPUT @Mwm;"*OPC?"
ENTER @Mwm;Opc_done
OUTPUT @Mwm;"*IDN?"
ENTER @Mwm;Identity$
RETURN Identity$
FNEND
Cmd_opc:SUB Cmd_opc(Set_cmd$)
COM /Instrument/ @Mwmd
OUTPUT @Mwm;Set_cmd$
OUTPUT @Mwm;"*OPC?"
ENTER @Mwm;Opc_done$
SUBEND
4-40 サンプル・プログラム
例6. ソースの波長確度の増加
本サンプル・プログラムでは、Agilent 86121Aを使ってAgilent
8167Bおよび8168D/E/F波長可変レーザ光源の絶対波長確度
を増加させます。基本的に、Agilent 86121Aの確度は、波長
可変レーザ光源に転送されます。波長可変レーザ光源の絶対
確度は、<±0.1nmからAgilent 86121Aの(1550nmにおける)絶
対確度である<±0.003nmに増加します。
このプログラムを実行するためには、波長可変レーザ光源の
ファームウェアが自動整列コマンドWAVEACTをサポート
する必要があります。
プログラムは、以下の測定アルゴリズムを使用します。
Agilent 86121Aと波長可変レーザ光源を識別、初期化する
ユーザに希望の波長を尋ねる
波長可変レーザ光源の波長を設定する
波長可変レーザ光源の出力をオンにする
ループに入る
波長を測定する
波長を希望の波長と比較する
波長可変レーザ光源の波長を再調整する
波長が最後のパスから変更されたかチェックする
(デルタ波長< 0.0015nmまたは波長が安定する)まで繰り
返す
COM Current_wl,Diff_wl.Target_wl,Previous_diff,Diff_diff
Current_wl=0
Diff_wl=0
Target_wl=0
Previous_diff=O
Diff_diff=0
ASSIGN @Tls TO 724
ASSIGN @Mwm TO 720
! Initialize instrument
DIM Identity$[50]
Identity$=""
OUTPUT @Tls;"*CLS"
OUTPUT @Tls;"*IDN?"
ENTER @TLS;identity$
PRINT "TLS IS A ";identity$
OUTPUT @Mwm;"*RST"
OUTPUT @Mwm;"*CLS"
OUTPUT @Mwm;"*IDN?"
ENTER @Mwm;Identity$
PRINT "MWM IS A ";identity$
サンプル・プログラム 4-41
! Ask user for desired wavelength
INPUT "What wavelength (nm)do you wish to have",Target_wl
Target_wl=Target_wl*1.OE-9
PRINT "the target wavelength is : ";Target_wl
! Set wavelength of tunable laser source
OUTPUT @Tls; ":WAVE ";VAL$(Target_wl)
OUTPUT @Tls; ":OUTP ON"
! Enter realignment loop
REPEAT
OUTPUT @Mwm;":MEAS:SCAL:POW:WAV?"
ENTER @Mwm;Current_wl
PRINT "The current wavelength is : ";VAL$(Current_wl)
Diff_wl=PROUND(ABS(Target_wl-Current_wl),-16)
PRINT "Diff between target & Current is (+ or -) : ";VAL$(Diff_wl)
OUTPUT @Tls;":WAVEACT ";VAL$(Current_wl)
Diff_diff=PROUND(ABS(Diff_wl-Previous_diff),-16)
PRINT "differential difference between two turn : ";VAL$(Diff_diff)
Previous_diff=Diff_wl
UNTIL (Diff_wl<1.5*1.0E-12) OR (Diff_diff=0)
END
4-42 コマンドのリスト
コマンドのリスト
表4-7. プログラミング・コマンド(1/5)
コマンド
説明
コード
コード:Sは、標準SCPIコマンドを示します。Iは、測定器固有のコマンドを示します。
共通コマンド
*CLS
イベント・レジスタとエラー待ち行列をすべてクリア
します。
*ESE
標準イベント・ステータス・イネーブル・レジスタ内
のビットをセットします。
*ESR?
値標準イベント・ステータス・レジスタを問い合わせ
ます。
*IDN?
測定器モデル番号とファームウェア・バージョンを問
い合わせます。
*OPC
標準イベント・ステータス・レジスタの動作完了ビッ
トをセットします。
*RCL
保存した機器ステートをリコールします。
*RST
測定器をリセットします。
*SAV
機器ステートを保存します。
*SRE
サービス・リクエスト・イネーブル・レジスタ内の
ビットをセットします。
*STB
ステータス・バイトの値を問い合わせます。
*TRG
測定データの収集をトリガします。
*TST?
測定器セルフテストを実行します。
*WAI
測定器が現在のコマンドの処理を終了してから継続
するようにします。
測定インストラクション
:CONFigure
測定器の波長、周波数、電力、測定を設定
します。
I
:FETCh
波長、周波数、電力、すでに捕捉済みの測
定値を問い合わせます。
I
:MEASure
波長、周波数、電力、測定値を設定、測定、 I
問い合わせします。
:READ
波長、周波数、電力、測定値を測定、問い
合わせします。
I
コマンドのリスト 4-43
表4-7. プログラミング・コマンド(2/5)
コマンド
説明
コード
コード:Sは、標準SCPIコマンドを示します。Iは、測定器固有のコマンドを示します。
CALCulate1 (CALC1)サブシステム
:CALCulate1:DATA?
入力信号の未補正周波数スペクトラム・
データを問い合わせます
S
:CALCulate1:TRANsform
:FREQuency:POINts?
データ・セット内のポイント数を設定、問
い合わせます。
S
:CALCulate2:DATA?
入力信号の補正周波数スペクトラム・デー
タを問い合わせます。
S
:CALCulate2:PEXCursion
ピーク・エクスカージョン・リミットを設
定します。
I
:CALCulate2:POINts?
データ・セット内のポイント数を問い合わ
せます。
I
:CALCulate2:PTHReshold
ピーク・スレッショルド・リミットを設定
します。
I
:CALCulate2:WLIMit[:STATe]
波長制限をオン/オフにします。
I
:CALCulate2:WLIMit:STARt
:FREQuency
波長リミット・レンジのスタート周波数を
設定します。
I
:CALCulate2:WLIMit:STARt
[:WAVelength]
波長リミット・レンジのスタート波長を設
定します。
I
:CALCulate2:WLIMit:STOP
:FREQuency
波長リミット・レンジのストップ周波数を
設定します。
I
:CALCulate2:WLIMit:STOP
[:WAVelength]
波長リミット・レンジのストップ波長を設
定します。
I
:CALCulate3:ASNR:CLEar
SN比アベレージングをリセット、リスター
トします。
I
:CALCulate3:ASNR:COUNt
SN比を平均するための測定数を設定します。 I
:CALCulate3:ASNR:[:STATe]
SN比アベレージング・モードをオン/オフ
にします。
I
:CALCulate3:DATA?
デルタ、ドリフト、およびSN測定から得ら
れたデータを問い合わせます。
S
:CALCulate3:DELTa:POWer
[:STATe]
デルタ電力測定モードをオン/オフにします。 I
:CALCulate3:DELTa:PRESet
デルタ測定ステートをすべてオフにします。
CALCulate2 (CALC2)サブシステム
CALCulate3 (CALC3)サブシステム
I
4-44 コマンドのリスト
表4-7. プログラミング・コマンド(3/5)
コマンド
説明
コード
コード:Sは、標準SCPIコマンドを示します。Iは、測定器固有のコマンドを示します。
:CALCulate3:DELTa:REFerence
:FREQuency
DELTa計算の基準として使用する信号を選
択します。
I
:CALCulate3:DELTa:REFerence
:POWer?
基準信号の電力レベルを問い合わせます。
I
:CALCulate3:DELTa:REFerence
[:WAVelength]
DELTa計算の基準として使用する信号を選
択します。
I
:CALCulate3:DELTa:WAVelength
[:STATe]
デルタ波長測定モードをオン/オフにします。 I
:CALCulate3:DELTa:WPOWer
[:STATe]
デルタ波長および電力測定モードをオン/
オフにします。
:CALCulate3:DRIFt:DIFFerence
[:STATe]
測定された最大値から測定された最小値を I
引き算するようドリフト計算を設定します。
:CALCulate3:DRIFt:MAXimum
[:STATe]
測定された最大電力(周波数)値を返すよう
ドリフト計算を設定します。
I
:CALCulate3:DRIFt:MINimum
[:STATe]
測定された最小電力(周波数)値を返すよう
ドリフト計算を設定します。
I
:CALCulate3:DRIFt:PRESet
DIFFerence、MAXimum、MINimum、
REFerenceに対するドリフト・ステートをす
べてオフにします。
I
:CALCulate3:DRIFt:REFerence
:RESet
信号の現在のリストを基準リストに格納し
ます。
I
:CALCulate3:DRIFt:REFerence
[:STATe]
CALC3:DATA? が基準信号リストを返すよ
うにドリフト・ステートをオン/オフにしま
す。
I
:CALCulate3:DRIFt[:STATe]
ドリフト測定の計算をオン/オフにします。 I
:CALCulate3:POINts?
データ・セット内のポイント数を問い合わ
せます。
I
:CALCulate3:PRESet
オンになっているCALCulate3 計算をすべ
てオフにします。
I
I
DISPlayサブシステム
:DISPlay:MARKer:MAXimum
最大電力を持つ信号にマーカを設定します。 I
:DISPlay:MARKer:MAXimum
:LEFT
マーカを次のより小さい波長または周波数
を持つ信号に移動します。
I
:DISPlay:MARKer:MAXimum
:NEXT
現在のマーカ位置にある信号の電力レベル
のすぐ下の電力レベルを持つ信号にマーカ
を移動します。
I
コマンドのリスト 4-45
表4-7. プログラミング・コマンド(4/5)
コマンド
説明
コード
コード:Sは、標準SCPIコマンドを示します。Iは、測定器固有のコマンドを示します。
:DISPlay:MARKer:MAXimum
:PREVious
現在のマーカ位置にある信号の電力レベル
のすぐ上の電力レベルを持つ信号にマーカ
を移動します。
I
:DISPlay:MARKer:MAXimum
:RIGHt
マーカを次のより大きい波長または周波数
を持つ信号に移動します。
I
:DISPlay[:WINDow]:GRAPhics
:STATe
パワー・バーの測定器表示をオン/オフにし
ます。
S
:HCOPy:DESTination
外付けまたは内蔵プリンタを選択します。
S
:HCOPy:IMMediate
プリントアウトを開始します
S
新しいファイルを作成し、現在のデータを
ストアします。
I
:SENSe:CORRection:DEVice
狭帯域または広帯域デバイスの波長測定を
設定します。
I
:SENSe:CORRection:ELEVation
高度によるばらつきを補正するため、測定
器を使用する場所の標高値を設定します。
I
:SENSe:CORRection:OFFSet
:MAGNitude
測定器が使用する電力オフセット値を設定
します。
S
:SENSe:DATA?
入力信号のタイム・ドメイン・サンプルを
問い合わせます。
I
:STATus:{OPERation |
QUEStionable}:CONDition?
ノードの条件レジスタの値を返します。
S
:STATus:{OPERation |
QUEStionable}:ENABle
イネーブル・レジスタを設定します
S
:STATus:{OPERation |
QUEStionable}:EVENt?
ノードのイベント・レジスタの値を返します。 S
:STATus:{OPERation |
QUEStionable}:NTRansition
負遷移フィルタ・レジスタを設定します。
S
:STATus:{OPERation |
QUEStionable}:PTRansition
正遷移フィルタ・レジスタを設定します。
S
:STATus:PRESet
全ステータス・ノードのイネーブル・レジ
スタをプリセットします。
S
HCOPyサブシステム
MMEMoryサブシステム
:MMEMory:STORe
SENSeサブシステム
STATusサブシステム
4-46 コマンドのリスト
表4-7. プログラミング・コマンド(5/5)
コマンド
説明
コード
コード:Sは、標準SCPIコマンドを示します。Iは、測定器固有のコマンドを示します。
SYSTemサブシステム
:SYSTem:DATE
クロックの日付を設定します。
:SYSTem:ERRor?
エラー待ち行列からのエラーを問い合わせ
ます。
S
:SYSTem:HELP:HEADers?
Agilent 86121Aの全リモート・コマンドの
ASCIIリストを問い合わせます。
I
:SYSTem:PRESet
フロントパネルのPRESETキーを押した場
合と同じ作業を実行します。
S
:SYSTem:TIME
クロックの時刻を設定します。
:SYSTem:VERSion
本測定器が準拠しているSCPI のバージョ
ンを問い合わせます。
S
:ABORt
現在の測定シーケンスを停止します。
S
:INITiate:CONTinuous
測定器をシングルまたは連続測定に設定し
ます。
S
:INITiate:IMMediate
測定器を初期状態に戻し、新しい測定シー
ケンスを起動します。
S
TRIGgerサブシステム
コマンドのリスト 4-47
表4-8. キー対コマンド(1/2)
キー
等価コマンド
D PWR
:CALCulate3:DELTa:POWer[:STATe]
D WL
:CALCulate3:DELTa:WAVelength[:STATe]
D WL/PWR
:CALCulate3:DELTa:WPOWer[:STATe]
BAR OFF
:DISPlay[:WINDow]:GRAPhics:STATe
BAR ON
:DISPlay[:WINDow]:GRAPhics:STATe
BROAD
:SENSe:CORRection:DEVice BROad
CAL
ELEVおよびPWR OFSを参照
DBM
:UNIT:POWer
DEVICE
:SENSe:CORRection:DEVice
DRIFT
:CALCulate3:DRIFt[:STATe]
ELEV
:SENSe:CORRection:ELEVation
EXIT
ステートにより異なる
FAST
UPDATEを参照
GPIB
なし
MAX-MIN
:CALCulate3:DRIFt:MINimum[:STATe]および
:CALCulate3:DRIFt:MAXimum[:STATe]
NARROW
:SENSe:CORRection:DEVice NARRow
NM
:MEASure:ARRay:POWer:WAVelength
NORMAL
UPDATEを参照
OFF
:CALCulate3:DELTa:POWer[:STATe]
ON
:CALCulate3:DELTa:POWer[:STATe]
PEAK
:DISPlay:MARKer:MAXimum
PK EXC
:CALCulate2:PEXCursion
PK THLD
:CALCulate2:PTHReshold
Preset
:SYSTem:PRESet
Print
:HCOPy:IMMediate
PWR BAR
BAR ONおよびBAR OFFを参照
PWR OFF
:SENSe:CORRection:OFFSet:MAGNitude
RESET
:CALCulate3:DRIFt:REFerence:RESet
Run
:INITiate:CONTinuous ON
S/N AVG
:CALCulate3:ASNR:STATe
4-48 コマンドのリスト
表4-8. キー対コマンド(2/2)
キー
等価コマンド
SELECT
:CONFigure:POWer
Setup
CALおよびUPDATEを参照
START WL
:CALCulate2:WLIMit:STARt
STOP WL
:CALCulate2:WLIMit:STOP
Stop
:INITiate:CONTinuous OFF
THRSHLD
PK EXCおよびPK THLDを参照
THZ
:MEASure:ARRay:POWer:FREQuency
UPDATE
測定インストラクションおよび
:CALCulate1:TRANsform:FREQuency:POINts
WL
NMおよびTHZを参照
第5章
プログラミング・コマンド
共通コマンド 5- 3
測定インストラクション 5- 11
CALCulate1サブシステム 5- 17
CALCulate2サブシステム 5- 21
CALCulate3サブシステム 5- 29
CONFigure測定インストラクション 5- 40
DISPlayサブシステム 5- 41
FETCh測定インストラクション 5- 44
HCOPyサブシステム 5- 45
MEASure測定インストラクション 5- 46
MMEMoryサブシステム 5- 47
READ測定インストラクション 5- 48
SENSeサブシステム 5- 49
STATusサブシステム 5- 53
SYSTemサブシステム 5- 57
TRIGgerサブシステム 5- 61
5-2
プログラミング・コマンド
プログラミング・コマンド
本章は、Agilent 86121Aの全プログラミング・コマンドのリ
ファレンスです。コマンドはサブシステム別に記載してあり
ます。
規約
説明
< >
かぎかっこは、プログラマが入力した値を示します。
|
「または」は、リストからエレメントを1つ選択することを示し
ます。
[]
角かっこは、かっこ内の項目がオプションであることを示します。
{}
中かっこ内に複数のアイテムがある場合、エレメントを1つだ
け選択する必要があります。
<整数>
整数を表すASCII文字列です。これは、IEEE 488.2 <NR1>フォー
マットで定義されます。
<実数>
実数を表すASCII文字列です。これは、IEEE 488.2 <NR2>また
は<NRf>フォーマットで定義されます。
共通コマンド
5-3
共通コマンド
共通コマンドは、IEEE 488.2規格によって規定されています。
共通コマンドは、種類の異なる測定器で共通して用いられる
一般的なデバイス関数を制御します。共通コマンドは、別個
のプログラム・メッセージとしてGPIBを介して送信された
か、他のプログラム・メッセージの一部であるかに関係な
く、測定器によって受信し、処理することができます。
*CLS
説明
*CLS(クリア・ステータス)コマンドは、ステータス・バイ
ト・レジスタに要約されたすべてのイベント・ステータス・
レジスタをクリアします。
出力待ち行列を例外として、ステータス・バイト・レジスタ
に要約された待ち行列はすべて、空になります。エラー待ち
行列も空になります。イベント・ステータス・イネーブル・
レジスタもサービス・リクエスト・イネーブル・レジスタ
も、このコマンドの影響を受けません。
*CLSコマンドの後、測定器はアイドル・ステートのままに
なります。コマンドは、機器設定を変更しません。*OPCア
クションと*OPC?アクションはキャンセルされます。
このコマンドは、クウェリとして発行できません。
*ESE <整数>
*ESE?
*ESE(イベント・ステータス・イネーブル)コマンドは、イベ
ント・ステータス・イネーブル・レジスタ内のビットをセッ
トし、イベント・ステータス・レジスタの対応するビットを
イネーブルにします。
<整数>は0~255のマスクです。
*ESE?クウェリは、イベント・ステータス・イネーブル・レ
ジスタの値を返します。
説明
イベント・ステータス・イネーブル・レジスタには、イベン
ト・ステータス・レジスタ内でイネーブルになるビットに対
するマスク値が含まれます。イベント・ステータス・イネー
ブル・レジスタで1に設定されたビットは、イベント・ステー
タス・レジスタ内の対応するビットをイネーブルにし、ス
5-4
共通コマンド
テータス・バイト・レジスタのイベント・サマリ・ビットを
セットします。ゼロ(0)はビットをディスエーブルにします。
イベント・ステータス・イネーブル・レジスタのビット、
ビット重み、各ビットがマスクするものについては、以下の
表を参照してください。イベント・ステータス・イネーブ
ル・レジスタは、パワーオン時にクリアされます。*RSTお
よび*CLSコマンドはレジスタを変更しません。
ビットa
ビット重み
イネーブル
7
128
PON – パワーオン
6
64
未使用
5
32
CME – コマンド・エラー
4
16
EXE – 実行エラー
3
8
DDE – デバイス依存エラー
2
4
QYE – クウェリ・エラー
1
2
未使用
0
1
OPC – 動作完了
a. ハイはイベント・ステータス・レジスタ・ビットをイネーブルにします。
クウェリ応答
<整数>は0~255のマスクです。
例
OUTPUT 720;"*ESE 32"
この例では、*ESE 32コマンドは、イベント・ステータス・
イネーブル・レジスタのCME(イベント・サマリ・ビット)
ビット5をイネーブルにします。したがって、誤ったプログ
ラミング・コマンドを受信すると、ステータス・バイト・レ
ジスタのCME (コマンド・エラー・ビット)がセットされます。
*ESR?
説明
* ESR(イベント・ステータス・レジスタ)クウェリは、イベ
ント・ステータス・レジスタの値を返します。
標準イベント・ステータス・レジスタを読み出すと、戻り値
は、バイトを読み出したときに1に設定されていたビットす
べてのビット重みの合計となります。以下の表に、イベン
ト・ステータス・レジスタの各ビットとビット重みを示しま
す。レジスタは、読み出したときにクリアされます。
共通コマンド
ビット
ビット重み
条件
7
128
PON – パワーオン
6
64
未使用
5
32
CME – コマンド・エラー
4
16
EXE – 実行エラー
3
8
DDE – デバイス依存エラー
2
4
QYE – クウェリ・エラー
1
2
未使用
0
1
OPC – 動作完了
クウェリ応答
<整数>は0~255の範囲です。
例
OUTPUT 720;"*ESR?"
ENTER 720;Event
PRINT Event
*IDN?
説明
5-5
*IDN?(識別番号)クウェリは、測定器タイプとファームウェ
ア・バージョンを識別する文字列値を返します。
*IDN?クウェリは、プログラム・メッセージの最後のクウェ
リでなければなりません。プログラム・メッセージ内の
*IDN?クウェリの後のクウェリは無視されます。
識別文字列の最大長は50バイトです。
クウェリ応答
以下の識別文字列を返します。3番目のエントリは測定器の
シリアル番号です。文字列の最後のエントリはファームウェ
ア・バージョン番号です。この値は測定器間で異なります。
AGILENT, 86121A, USaaaabbbb, 1.000
例
DIM Id$[50]
OUTPUT 720;"*IDN?"
ENTER 720;Id$
PRINT Id$
5-6
共通コマンド
*OPC
*OPC?
*OPC(動作完了)コマンドは、中断中のデバイス動作がすべて
終了すると、イベント・ステータス・レジスタに動作完了
ビットをセットします。
*OPC?クウェリは、中断中のデバイス動作がすべて終了する
と、出力待ち行列にASCII "1"を格納します。
説明
このコマンドは、コンピュータが他の測定器にコマンドを送
信しているときに便利です。コンピュータはイベント・ス
テータス・レジスタをポールし、Agilent 86121Aがいつ動作
を完了したかチェックします。*OPC?クウェリを使って、す
べての動作を完了してからプログラムを継続するようにし
ます。コマンドの後に*OPC?クウェリとENTER文を続ける
と、測定器が応答(ASCII "1")を返すまでプログラムが中断し
ます。
86121Aコマンドの一部は完了までに約1秒かかるので、コン
ピュータのタイムアウト・リミットは2秒以上にします。
クウェリ応答
1
例
OUTPUT 720;"*OPC?"
ENTER 720;Op$
*RCL <整数>
このコマンドは保存した機器ステートをリコールします。
<整数>は1~4の範囲です。
説明
*RST
説明
機器ステートの説明については、*SAVコマンドをご覧くだ
さい。
*RST(リセット)コマンドは、Agilent 86121Aを既知の状態に
戻します。
リセット条件のリストについては、以下の表を参照してくだ
さい。このコマンドは、クウェリとして発行できません。こ
のコマンドは測定器をシングル測定収集モードにするので、
現在のデータには無効としてマークが付けられ、:FETCh?な
どの測定クウェリによってエラー番号–230, “Data corrupt or
共通コマンド
5-7
stale(データが破壊、無効)”が表示されます。:FETChコマン
ドを使用できるようにするには、:INIT:IMMで新しい掃引を
起動する必要があります。
項目
設定
スタート波長
1270 nm
ストップ波長
1650 nm
グラフィック表示
オフ
測定収集
シングル
標高補正値
0メートル
波長単位
nm
電力オフセット
0 dB
ピーク・スレッショルド
10 dB
ピーク・エクスカージョン
15 dB
測定速度
通常
未補正データ・ポイント数
15,047
デバイス帯域幅
狭帯域
デルタ測定
D 電力
オフ
D 波長
オフ
D 波長および電力
オフ
基準信号位置
1270 nm
ドリフト測定
オフ
SN測定
測定
オフ
アベレージ回数(カウント)
100
GPIBアドレス
影響なし
シリアル・ポート設定
影響なし
パワー・バー表示
オン
選択プリンタ
内蔵
リモート・インタフェース設定
影響なし
*SAV <整数>
このコマンドは機器ステートを保存します。
<整数>は1~4の範囲です。
5-8
共通コマンド
説明
機器ステートには、シングル/連続測定モード、パワー・バー
のオン/オフ、通常/高速更新、周波数単位、標高、ピーク・
エクスカージョン、ピーク・スレッショルド、電力オフセッ
ト、波長リミットのオン/オフ、波長リミット・スタート、波
長リミット・ストップ、SNアベレージ回数が含まれます。
*SRE <整数>
*SRE?
*SRE(サービス・リクエスト・イネーブル)コマンドは、サー
ビス・リクエスト・イネーブル・レジスタにビットをセット
します。
<整数>は0~255の整数マスクとして定義されます。
*SRE?クウェリは、サービス・リクエスト・イネーブル・レ
ジスタの値を返します。
説明
サービス・リクエスト・イネーブル・レジスタには、ステー
タス・バイト・レジスタ内でイネーブルになるビットに対す
るマスク値が含まれます。サービス・リクエスト・イネーブ
ル・レジスタで1に設定されているビットは、ステータス・バ
イト・レジスタの対応するビットをイネーブルにし、サービ
ス・リクエストを生成します。ゼロはビットをディスエーブ
ルにします。以下の表に、サービス・リクエスト・イネーブ
ル・レジスタのビットとビットがマスクするものを示します。
サービス・リクエスト・イネーブル・レジスタは、測定器を
オンにするとクリアされます。*RSTおよび*CLSコマンドは
レジスタを変更しません。
ビットa
ビット重み
イネーブル
7
128
未使用
6
64
未使用
5
32
Event Status Bit (ESB)
4
16
Message Available (MAV)
3
8
未使用
2
4
Error queue status
1
2
未使用
0
1
未使用
a. ハイはステータス・バイト・レジスタ・ビットをイネーブ
ルにします。
共通コマンド
クウェリ応答
0~63または128~191の<整数>です。
例
OUTPUT 720;"*SRE 32"
5-9
この例では、コマンドはステータス・バイト・レジスタの
ESB(イベント・サマリ)ビット5をイネーブルにし、サービ
ス・リクエストを生成します。
*STB?
説明
*STB(ステータス・バイト)クウェリは、測定器のステータ
ス・バイトの現在の値を返します。
マスタ・サマリ・ステータス(MSS)ビット6は、デバイスに
サービスをリクエストする理由があるかどうかを示します。
ステータス・バイト・レジスタを読み出すと、戻り値は、バ
イトを読み出したときに1に設定されていたビットすべての
ビット重みの合計となります。以下の表に、ステータス・バ
イト・レジスタの各ビットとビット重みを示します。*STB?
クウェリはステータス・バイト・レジスタの内容に影響を与
えません。
ビット
ビット重み
条件
7
128
未使用
6
64
Master Summary Status
(MSS)
5
32
Event Status Bit (ESB)
4
16
Message Available (MAV)
3
8
未使用
2
4
Error queue status
1
2
未使用
0
1
未使用
クウェリ応答
<整数>は0~255の範囲です。
例
OUTPUT 720;"*STB?"
ENTER 720;Value
PRINT Value
5-10 共通コマンド
*TRG
*TRG(トリガ)コマンドは、グループ実行トリガ(GET)メッ
セージまたはRUNコマンドと同じです。
説明
このコマンドは現在の設定に従ってデータを収集します。こ
のコマンドは、クウェリとして発行できません。測定がすで
に進行中の場合、トリガが無視され、エラーが生成されます。
例
以下の例では、現在の設定に従ってデータ収集を開始します。
OUTPUT 720;"*TRG"
*TST?
*TST (test)クウェリは、測定器でセルフテストを開始します。
説明
テストの結果は出力待ち行列に格納されます。ゼロは、テス
トに合格したことを、ゼロ以外の値はテストに不合格だった
ことを示します。測定器は、測定を開始し、測定が完了した
後にハードウェア・エラーをチェックします。
クウェリ応答
<整数>
例
OUTPUT 720;"*TST?"
ENTER 720;Result
PRINT Result
*WAI
説明
*WAIコマンドは、現在のコマンドが実行を終了するまで、測
定器がさらにコマンドを実行することを防ぎます。
中断中の動作はすべて、待ち時間中に完了されます。このコ
マンドは、クウェリとして発行できません。
測定インストラクション 5-11
測定インストラクション
本項に記載された測定インストラクションを使って、測定を
実施し、希望の結果をコンピュータに返します。CONFigure、
FETCh、READ、およびMEASureの4つの基本測定インスト
ラクションを使用します。これら4つの基本測定インストラ
クションそれぞれのコマンド・ツリーは同じであるため、
MEASureツリーだけを示します。
測定を実施するには、測定インストラクションにPOWerまた
はLENGth関数を付加します。POWer関数は電力、周波数、ま
たは波長測定を選択します。
:SCALarコマンドを使用すると、1個の測定値に対するデータ
が返されます。:ARRayコマンドを使用すると、複数のデー
タ値が返されます。
MEASure測定インストラクションは常に、新しい測定データ
を収集します。同じ測定データから波長と電力値の両方を取
得するには、2つのFETChコマンドを使用します。これを、
以下のプログラム(一部)に示します。
OUTPUT 720;":INIT:CONT OFF;"
OUTPUT 720;":CONF:ARR:POW MAX"
OUTPUT 720;":INIT:IMM"
OUTPUT 720;":FETC:ARR:POW?"
ENTER 720:powers$
OUTPUT 720;":FETC:ARR:POW:WAV?"
ENTER 720:wavelengths$
上の例では、電力と波長が対になるよう、電力および波長配
列内のデータを同じ順番で返しています。MEASureコマンド
の後にFETChコマンドを送信することもできます。
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
{:MEASure | :READ[?] | :FETCh[?] | :CONFigure[?]}
{:ARRay | [:SCALar] }
:POWer[?]
:FREQuency[?]
:WAVelength[?]
5-12 測定インストラクション
MEASure{:ARRay | [:SCALar]}:POWer? [<期待値>[,<分解能>]]
振幅値を返します。
説明
使用コマンド
<期待値>
<分解能>
SCALar
オプション
無視
ARRay
無視
無視
:SCALarコマンドと使用すると、1つの値を返します。表示が
シングル波長モードになり、<期待値>パラメータに一番近い
電力レベルを持つ信号にマーカが配置されます。
:ARRayコマンドと使用すると、振幅の配列を返します。表
示は、list-by-powerモードになります。
戻り値には、現在の電力単位が使用されます。波長単位は影
響を受けません。
CONFigureコマンド
この関数をCONFigureコマンドと使用するときには、クウェ
リ の 疑 問 符"?" は 文 字 列に 含 め な い で く だ さ い。た だ し、
FETCh、READ、およびMEASureコマンドはクウェリであり、
疑問符が必要です。このコマンドの例を参照してください。
<期待値>定数
例
MAXimum
最大電力信号を表示します。
MINimum
最小電力信号を表示します。
DEFault
現在のマーカ位置にある信号を表示します。
:CONF:ARR:POW
:FETC:ARR:POW?
:READ:ARR:POW?
:MEAS:ARR:POW?
:CONF:SCAL:POW -10 dBm
:FETC:SCAL:POW? MAX
:READ:SCAL:POW? MIN
:MEAS:SCAL:POW? DEF
測定インストラクション 5-13
クウェリ応答
以下のラインは、:MEAS:SCAL:POW? MAXを送信したとき
の戻り文字列の例です。
-5.88346500E+000
6 本のレーザ線が存在し、:MEAS:ARR:POW? を送信した場
合、以下の文字列が返ります。最初に戻る数字は、クウェリ
で返されるレーザ線値の数を示します。
6,-1.37444400E+001,-1.10996100E+001,-9.62396600E+000,
-7.94024500E+000,-7.01303200E+000,-1.04536200E+001
MEASure{:ARRay | [:SCALar]} :POWer:FREQuency?
[<期待値>[,<分解能>]]
周波数値を返します。
使用コマンド
<期待値>
<分解能>
SCALar
オプション
オプション
ARRay
無視
オプション
a
a. この引数は無視されますが、分解能引数を指定する場合、
存在している必要があります。
説明
:SCALarコマンドと使用すると、1つの値を返します。表示が
シングル波長モードになり、<期待値>パラメータに一番近い
周波数を持つ信号にマーカが配置されます。<期待値>パラ
メータのデフォルト単位はHzです。:ARRayコマンドと使用
すると、周波数の配列を返します。表示は、list-by-wavelength
モードになります。
<分解能>パラメータは測定の分解能を設定します。これは無
次元単位の数値で、値は0.01または0.001(どちらか近い方)に
限定されます。MAXimum分解能はFAST測定更新モードと等
価です。MINimum分解能はNORMAL測定更新モードと等価
です。
戻り値の単位はHzです(表示単位はTHzです)。電力単位は影
響を受けません。
5-14 測定インストラクション
CONFigureコマンド
この関数をCONFigureコマンドと使用するときには、クウェ
リ の 疑 問 符"?" は 文 字 列に 含 め な い で く だ さ い。た だ し、
FETCh、READ、およびMEASureコマンドはクウェリであり、
疑問符が必要です。このコマンドの例を参照してください。
<期待値>定数
MAXimum
最高周波数信号
MINimum
最低周波数信号
DEFault
現在のマーカ位置
MAXimum
0.01分解能(高速更新)
MINimum
0.001分解能(通常)
DEFault
現在の分解能
<分解能>定数
例
:CONF:ARR:POW:FREQ DEF, MIN
:FETC:ARR:POW:FREQ? DEF, MAX
:READ:ARR:POW:FREQ?
:MEAS:ARR:POW:FREQ?
:CONF:SCAL:POW:FREQ 230.8THZ, MAX
:FETC:SCAL:POW:FREQ? 230.8THZ, MIN
:READ:SCAL:POW:FREQ? 230.8THZ
:MEAS:SCAL:POW:FREQ? 230.8THZ
クウェリ応答
以下のラインは、:MEAS:SCAL:POW:FREQ? MAXを送信し
たときの戻り文字列の例です。
+1.94055176E+014
6本のレーザ線が存在し、:MEAS:ARR:POW:FREQ?を送信し
た場合、以下の文字列が返ります。最初に戻る数字は、ク
ウェリで返されるレーザ線値の数を示します。
6,+1.94055100E+014,+1.93854100E+014,+1.93653000E+014,+1.93452
000E+014,+1.93250900E+014,+1.93050000E+014
測定インストラクション 5-15
MEASure{:ARRay | [:SCALar]} :POWer:WAVelength?
[<期待値>[,<分解能>]]
波長値を返します。
使用コマンド
<期待値>
<分解能>
SCALar
オプション
オプション
ARRay
無視
オプション
a
a. この引数は無視されますが、分解能引数を指定する場合、
存在している必要があります。
説明
:SCALarコマンドと使用すると、1つの値を返します。表示が
シングル波長モードになり、<期待値>パラメータに一番近い
波長を持つ信号にマーカが配置されます。<期待値>パラメー
タのデフォルト単位はメートルです。
:ARRayコマンドと使用すると、波長の配列を返します。表
示は、list-by-wavelengthモードになります。
<分解能>パラメータは測定の分解能を設定します。これは無
次元単位数で、値は0.01または0.001(どちらか近い方)に限定
されます。
戻り値の単位はメートルです。表示単位はナノメートルで
す。電力単位は影響を受けません。
CONFigureコマンド
この関数をCONFigureコマンドと使用するときには、クウェ
リ の 疑 問 符"?" は 文 字 列に 含 め な い で く だ さ い。た だ し、
FETCh、READ、およびMEASureコマンドはクウェリであり、
疑問符が必要です。このコマンドの例を参照してください。
<期待値>定数
MAXimum
最高波長信号
MINimum
最低波長信号
DEFault
現在のマーカ位置
5-16 測定インストラクション
<分解能>定数
例
MAXimum
0.01分解能(高速更新)
MINimum
0.001分解能(通常)
DEFault
現在の分解能
:CONF:ARR:POW:WAV DEF, MAX
:FETC:ARR:POW:WAV? DEF, MIN
:READ:ARR:POW:WAV?
:MEAS:ARR:POW:WAV?
:CONF:SCAL:POW:WAV 1300NM, MAX
:FETC:SCAL:POW:WAV? 1300NM, MIN
:READ:SCAL:POW:WAV? 1300NM
:MEAS:SCAL:POW:WAV? 1300NM
クウェリ応答
以下のラインは、:MEAS:SCAL:POW:WAV? MAXを送信した
ときの戻り文字列の例です。
+1.5529258E-006
6本のレーザ線が存在し、:MEAS:ARR:POW:WAV?を送信し
た場合、以下の文字列が返ります。最初に戻る数字は、ク
ウェリで返されるレーザ線値の数を示します。
6,+1.54488100E-006,+1.54648400E-006,+1.54809000E006,+1.54969900E-006,+1.55131100E-006,+1.55292600E-006
CALCulate1サブシステム 5-17
CALCulate1サブシステム
CALCulate1コマンドを使って未補正周波数スペクトラム・
データを問い合わせます。NORMAL測定更新モードでは、
15,047 個の値が返ります。Agilent 86121A をFAST 測定更新
モード(低分解能)に設定している場合、7,525個の値が返ります。
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
:CALCulate1
:DATA?
:TRANsform
:FREQuency
:POINts
:CALCulate1:DATA?
入力レーザ線の未補正周波数スペクトラム・データを問い合
わせます。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:標準
クウェリのみ
説明
戻り値はワットの二乗(リニア)単位に比例します。値には、
振幅補正も周波数補正も適用されません。対数(dB)結果を得
るには、戻り値を最大値でノーマライズした後、ノーマライ
ズ値の対数を5倍します。
このクウェリを送信するときには、大量データ処理に備える
必要があります。返されるデータの量は、測定器の測定更新
ステートに依存します。測定更新ステートは、:CALCulate1:
TRANsform:FREQuency:POINtsコマンドまたは測定器関数の
分解能引数を使って設定できます。5-11ページの「測定イン
ストラクション」を参照してください。
NORMAL測定更新を指定すると、250Kバイトを超えるデー
タ(15,047 個の値) をコンピュータに返すことができます。
FAST測定更新を指定すると、125K バイトを超えるデータ
(7,525個の値)をコンピュータに返すことができます。
5-18 CALCulate1サブシステム
以下の文字列は、最初の戻り値の代表例です。
+4.02646500E+001,+6.78125100E+001,+6.17986600E+001,+4.2676820
0E+001,+4.80245300E+001,+3.10491300E+001,+1.13409400E+001,+5.
07832500E+001,+2.77746200E+001,+3.89150500E+001,+3.50217600E
+001,+7.34649800E-001,+5.64983800E+000,
コンピュータには測定値だけが返ります。FETCh、READ、
MEASureコマンドなどの場合と異なり、最初の値によって文
字 列 に 含 ま れ る 値 の 数 が 示 さ れ る こ と は あ り ま せ ん。
:CALCulate1:TRANsform:FREQuency:POINTsコマンドを使っ
て、:CALC1:DATA?が返すポイントの数を問い合わせます。
NORMAL測定モードを選択した場合、未補正周波数ドメイ
ン・データは64Kの値から成ります。1270~1650nmの波長(
真空中)に対応する周波数ドメイン・データだけが返ります
(15,047個の値)。FAST測定モードでは、データは32Kの値か
ら成り、そのうち7,525個の値が返ります。
NORMAL 測定 モー ドで は、値間 の周 波数 間隔 は一 様で、
3.613378GHzに等しくなります。波長単位にした場合には、
値の間隔は一様ではありません。戻り値は、光周波数の昇順
になります。
未補正周波数データの最初の値は、光周波数181.6915THz
(1650.008nm)に対応します。未補正周波数データの最後の値
は、光周波数236.0584THz(1269.993nm)に対応します。たと
えば、3,000番目の戻り値のレーザ線ピークの光周波数とし
て、以下の値が得られます。
周波数 = 181.6915THz + 2,999(3.613378GHz) = 192.5280THz
(真空中で1557.137nm)
FAST測定モードを選択すると、エレメント間の周波数間隔
は一様で、7.226756GHzに等しくなります。波長単位にした
場合には、値の間隔は一様ではありません。戻り値は、光周
波数の昇順となります。1270~1650nmの波長(真空中)に対応
する周波数ドメイン・データだけが返ります(7.525個の値)。
未補正周波数データの最初の値は、光周波数181.6879THz
(1650.041nm)に対応します。未補正周波数データの最後の値
は、光周波数236.0620THz (1269.974nm)に対応します。たと
えば、1,500番目の戻り値のレーザ線ピークの光周波数とし
て、以下の値が得られます。
CALCulate1サブシステム 5-19
周波数 = 181.6879THz + 1,499(7.226756GHz) = 192.5208THz
(真空で1557.195nm)
このクウェリを送信した後にプログラムをアボートしたり
割り込みを行うと、Agilent 86121Aはデータの処理を続行し
ますが、データを出力バッファに格納しません。処理する
データの量が多いため、測定器は入力バッファの新しいコマ
ンドに最大20秒間応答しません。
測定器がSNアベレージを実行している場合、このクウェリ
によって"Settings conflict(設定の衝突)"エラーが発生します。
:CALCulate1:TRANsform:FREQuency:POINts{? | {<integer> | MINimum |
MAXimum}}
測定器によって実行される高速フーリエ変換(FFT)のサイズ
を設定します。
<整数> FFTサイズを設定します。15,047または7,525でなけれ
ばなりません。これ以外の値を設定するとエラーが発生します。
定数
説明
MINimum
7,525
MAXimum
15,047
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート:配列サイズを15,047に設定
*RSTステート: 15,047
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
NORMAL更新表示は、FFTサイズ15,047に対応します。FAST
更新表示は、FFTサイズ7,525に対応します。これらの値は、
4-5ページの「測定の実施」の図で示した未補正データ・バッ
ファのサブセットです。ポイント数を変更すると、測定器は
現在のデータ・セットを再処理します。
コマンドのクウェリ形式は、データ・セット内のポイント数
を返します。これは、:CALC1:DATA?クウェリによって返さ
れる測定ポイント数です。
5-20 CALCulate1サブシステム
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照を参照してください。
クウェリ応答
通常更新の場合:
+15,047
高速更新の場合:
+7,525
CALCulate2サブシステム 5-21
CALCulate2サブシステム
CALCulate2コマンドを使って補正値周波数スペクトラム・
データを問い合わせます。
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
:CALCulate2
:DATA?
:PEXCursion
:POINts?
:PTHReshold
:WLIMit
[:STATe]
:STARt
:FREQuency
[:WAVelength]
:STOP
:FREQuency
[:WAVelength]
:CALCulate2:DATA? {FREQuency | POWer | WAVelength}
入力レーザ線の補正ピーク・データを問い合わせます。
属性サマリ
定数
説明
FREQuency
ピーク検索が完了した後に、レーザ線
周波数の配列を問い合わせます。
:CALC2:PWAV:STATがオンの場合、
累乗重み付け平均周波数を返します。
POWer
ピーク検索が完了した後に、レーザ線
電力の配列を問い合わせます。
:CALC2:PWAV:STATがオンの場合、
総入力電力を返します。
WAVelength
ピーク検索が完了した後に、レーザ線
波長の配列を問い合わせます。
:CALC2:PWAV:STATがオンの場合、
累乗重み付け平均波長を返します。
プリセット・ステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:標準
クウェリのみ
5-22 CALCulate2サブシステム
説明
CALC2:POIN?クウェリを使って、CALC2:DATA?クウェリが
返すポイント数を求めます。以下の文字列は、WAVelengthを
指定したときの最初の戻り値の代表例です。
+1.54488600E-006,+1.54649100E-006,+1.54808300E006,+1.54969600E-006,+1.55131200E-006,+1.55293000E-006
コンピュータには測定値だけが返ります。FETCh、READ、
MEASureコマンドなどの場合と異なり、最初の値によって文
字列に含まれる値の数が示されることはありません。
入力信号がない場合、POWerクウェリは–200dBmを返しま
す。WAVelengthクウェリは100nm (1.0E–7)を返します。
:CALCulate2:PEXCursion{?| {<整数> | MINimum | MAXimum | DEFault}}
Agilent 86121Aが有効なレーザ線ピークを判断するために使
用するピーク・エクスカージョン・リミットを設定します。
<整数>は単位dBの対数単位を表します。有効レンジは1~
30dBです。
定数
説明
MINimum
1 dB
MAXimum
30 dB
DEFault
15 dB
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート: 15dB
*RSTステート: 15dB
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
レーザ線の振幅が、ピーク・エクスカージョン+ピークの両
側の一番近い極小値の振幅より大きい場合、レーザ線は有効
ピークとして識別されます。このコマンドはピーク・スレッ
ショルド設定と共に動作します。
5-23 ペ ージ の「:CALCulate2:PTHReshold{?|
{< 整数>
|
MINimum | MAXimum | DEFault}}」
を参照してください。ピー
ク・エクスカージョン・リミットを変更すると、測定器は現
在のデータ・セットを再処理します。3-11ページの「レーザ
線ピークを設定するには」も参照してください。
CALCulate2サブシステム 5-23
クウェリ応答は現在の値です。たとえば、現在の値を15dBに
設定すると、以下の値が返ります。
15
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
:CALCulate2:POINts?
データ・セット内のポイント数を問い合わせます。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
クウェリのみ
説明
これは、CALC2:DATA?クウェリによって返されるポイント
数です。
クウェリ応答
たとえば、6本のレーザ線が存在する場合、
+6
:CALCulate2:PTHReshold{?| {<整数> | MINimum | MAXimum | DEFault}}
測定器が有効なレーザ線ピークを判断するために使用する
ピーク・スレッショルド・リミットを設定します。
<整数>は単位dBの対数単位を表します。有効レンジは0~40
です。
定数
値
MINimum
0 dB
MAXimum
40 dB
DEFault
10 dB
5-24 CALCulate2サブシステム
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート: 10dB
*RSTステート: 10dB
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
レーザ線の振幅が最大振幅-ピーク・スレッショルド値より
大きい場合、レーザ線は有効ピークとして識別されます。引
き算はdB単位で実行します。この設定をピーク・エクスカー
ジョン設定と共に使って、どの応答が存在するかを求めま
す。5-22 ペ ージ の「:CALCulate2:PEXCursion{?| {< 整 数> |
MINimum | MAXimum | DEFault}}」
を参照してください。ピー
ク・スレッショルド・リミットを変更すると、測定器は現在
のデータ・セットを再処理します。3-11ページの「レーザ線
ピークを設定するには」も参照してください。
クウェリ応答は現在の値です。たとえば、現在の値を15dBに
設定すると、以下の値が返ります。
15
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
:CALCulate2:WLIMit[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
波長制限をオン/オフにします。
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート:オン
*RSTステート:オン
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
この関数がオンのとき、Agilent 86121AはWLIMit STARtから
WLIMit STOPまでの入力レンジを持ちます。この関数がオフ
のときには、測定器はフル波長レンジに対してピークを表示
します。グラフィック表示は、このコマンドのステートに関
係なく、常にWLIMit:STARtとWLIMit:STOPの間のレンジを
示します。
CALCulate2サブシステム 5-25
86121Aは、このコマンドを受信するとデータを再処理し、新
しいピーク検索を実行します。
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
:CALCulate2:WLIMit:STARt:FREQuency {?|{<実数> | MINimum | MAXimum }}
波長リミット・レンジのスタート周波数を設定します。
<実数>は、以下に示すリミット内の周波数値です。
定数
説明
MINimum
181.6924 THz (1650 nm)
MAXimum
波長リミットのストップ値
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート: 181.6924 THz
*RSTステート: 181.6924 THz
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
このコマンドは、波長リミットの開始レンジをヘルツ単位で
設定します。スタート周波数はストップ周波数以下でなけれ
ばなりません。そうでないと、スタート周波数がストップ周
波数までクリップされ、“Data out of range(データが範囲外)”
エラーが生成されます。<実数>パラメータのデフォルト単位
はヘルツです。
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
5-26 CALCulate2サブシステム
CALCulate2:WLIMit:STARt[:WAVelength] {?|{<実数> | MINimum |
MAXimum}}
波長リミットの開始レンジを設定します。
<実数>は、以下に示すリミット内の波数値です。
定数
説明
MINimum
1270 nm
MAXimum
波長リミットのストップ値
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート: 1270nm
*RSTステート: 1270nm
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
このコマンドは、波長リミットの開始レンジを設定します。
スタート波長値はストップ波長値以下でなければなりませ
ん。そうでないと、スタート波長がストップ波長までクリッ
プされ、“Data out of range(データが範囲外)”エラーが生成さ
れます。周波数は波長の逆数であるため、スタート波長の設
定は、ストップ周波数/波数の設定と等しくなります。<実数
>パラメータのデフォルト単位はメートルです。
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
:CALCulate2:WLIMit:STOP:FREQuency {?|{<実数> | MINimum | MAXimum }}
波長リミット・レンジのストップ周波数を設定します。
<実数>は、以下に示すリミット内の周波数値です。
CALCulate2サブシステム 5-27
定数
説明
MINimum
スタート波長リミット
MAXimum
236.0571 THz (1270 nm)
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート: 236.0571 THz
*RSTステート: 236.0571 THz
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
このコマンドは、波長リミットの停止レンジを設定します。
<実数>パラメータのデフォルト単位はHzです。ストップ周
波数はスタート周波数以上でなければなりません。そうでな
いと、ストップ周波数がスタート周波数までクリップされ、
“Data out of range(データが範囲外)”エラーが生成されます。
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
:CALCulate2:WLIMit:STOP[:WAVelength] {?|{<実数> | MINimum | MAXimum }}
波長リミット・レンジのストップ波長を設定します。
<実数>は、以下に示すリミット内の波長値です。
属性サマリ
定数
説明
MINimum
スタート波長リミット
MAXimum
1650.0 nm
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート: 1650nm
*RSTステート: 1650nm
SCPIコンプライアンス:測定器固有
5-28 CALCulate2サブシステム
説明
このコマンドは、波長リミットの停止レンジを設定します。
<実数>パラメータのデフォルト単位はメートルです。ストッ
プ波長値はスタート波長値以上でなければなりません。そう
でないと、ストップ波長がスタート波長までクリップされ、
“Data out of range(データが範囲外)”エラーが生成されます。
周波数は波長の逆数であるため、スタート波長の設定は、ス
タート周波数/波数の設定と等しくなります。
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
CALCulate3サブシステム 5-29
CALCulate3サブシステム
CALCulate3コマンドを使って、デルタ、ドリフト、SN、お
よびファブリ・ペロー測定を実行します。このサブシステム
のコマンドの階層は以下のとおりです。
:CALCulate3
:ASNR
:CLEar
:COUNt
[:STATe]
:DATA?
:DELTa
:POWer
[:STATe]
:PRESet
:REFerence
:FREQuency
:POWer?
[:WAVelength]
:WAVelength
[:STATe]
:WPOWer
[:STATe]
:DRIFt
:DIFFerence
[:STATe]
:MAXimum
[:STATe]
:MINimum
[:STATe]
:PRESet
:REFerence
:RESet
[:STATe]
[:STATe]
:POINts?
:PRESet
5-30 CALCulate3サブシステム
:CALCulate3:ASNR:CLEar
SN計算で使用する測定値の数をクリアします。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
このコマンドは、SN計算で使用する測定値の数をクリアし
ます。現在の測定値が、SN計算に対する新しい基準として
使用されます。
:CALCulate3:ASNR:COUNt {?|{<整数> | MINimum | MAXimum }}
SN計算に使用する測定値の数を設定します。
<整数>は、以下に示すリミット内の値です。
定数
説明
MINimum
10
MAXimum
900
属性サマリ
プリセット・ステート: 100
*RSTステート: 100
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
このコマンドは、SN計算に使用する測定値の数を設定しま
す。信号計算がオンのあいだにこのカウントが変更され、新
しいカウントがすでに取り込んだ測定値の数より小さい場
合、測定器はシングル測定モードになります。
:CALCulate3:ASNR[:STATe] {?|{ ON | OFF | 1 | 0 }}
平均SN比をオン/オフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
CALCulate3サブシステム 5-31
説明
このコマンドは、平均SN計算をオン/オフにします。一度に
オンにできるCALCulate3計算(ASNR、DELTa、DRIFt、また
はSNR)は1つだけです。別の計算がオンのあいだにASNR計
算をオンにすると、“Settings conflict(設定の衝突)”エラーが
生成されます。
最初に計算をオンにすると、現在の測定の測定対象レーザ線
が、SN比の基準値として使用されます。後続の測定によっ
てノイズ値が平均化されます。信号値は、ノイズの平均化に
使用される測定の数がCOUNt値以上になるまで更新されま
せん。
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
:CALCulate3:DATA? {POWer | FREQuency | WAVelength}
デルタ、ドリフト、およびSN測定から得られたデータを問
い合わせます。
属性サマリ
引数
説明
POWer
計算が完了した後に、レーザ線の電力の
配列を問い合わせます。
FREQuency
計算が完了した後に、レーザ線の周波数
の配列を問い合わせます。
WAVelength
計算が完了した後に、レーザ線の波長の
配列を問い合わせます。
プリセット・ステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:標準
クウェリのみ
5-32 CALCulate3サブシステム
説明
クウェリによる戻りデータは、どの計算ステートがオンであ
るかによって異なります。どの計算ステートもオンでない場
合、エラーが発生します。戻りデータは、コンマで区切られ
ています。以下の文字列は、POWerを指定したときにデルタ
電力測定から返される6つの値の代表例です。
-7.42833100E+000,-1.00087200E+000,-2.52121400E+000,
-3.41918900E+000,-3.80437200E+000,-6.36282900E+000
コンピュータには測定値だけが返ります。FETCh、READ、
MEASureコマンドなどの場合と異なり、最初の値によって文
字 列 に 含 ま れ る 値 の 数 が 示 さ れ る こ と は あ り ま せ ん。
CALC3:POIN?クウェリを使って、CALC3:DATA?クウェリが
返すポイント数を求めます。
ASNR計算では、POWer引数だけが有効です。その他の引数
は、“Settings conflict( 設定 の衝 突)” エ ラー を生 成し ます。
CALC2:DATA? クウェリを使って信号波長と電力を検索しま
す。
:CALCulate3:DELTa:POWer[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
デルタ電力測定モードをオン/オフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
このステートをオンにすると、基準レーザ線の電力が、基準
を除く全レーザ線の電力値から引き算されます。
CALC3:DATA?クウェリによって返される電力データは、基
準レーザ線の電力レベルに対してノーマライズしたレーザ
線の電力レベルの配列です。基準レーザ線の電力は、絶対電
力(非ノーマライズ)として返されます。返される周波数デー
タは、絶対周波数値の配列です。
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
CALCulate3サブシステム 5-33
:CALCulate3:DELTa:PRESet
デルタ測定ステートをすべてオフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
:CALCulate3:DELTa:REFerence:FREQuency{?| {<実数> | MINimum |
MAXimum}}
DELTa計算の基準レーザ線を選択します。
<実数>は、以下に示すリミット内の周波数値です。
定数
説明
MINimum
181.6924 THz
MAXimum
236.0571 THz
属性サマリ
プリセット・ステート: 236.0571 THz (1270nm)
*RSTステート: 236.0571 THz (1270nm)
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
入力した周波数と一番近い周波数にあるレーザ線が基準と
なります。後続測定は、前回の測定に使用した基準周波数と
一番近い周波数を使用します。
クウェリは基準レーザ線の周波数を返します。<実数>パラ
メータのデフォルト単位はHzです。
:CALCulate3:DELTa:REFerence:POWer?
基準レーザ線の電力レベルを問い合わせます。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
クウェリのみ
:CALCulate3:DELTa:REFerence[:WAVelength]{?| {<実数> | MINimum |
MAXimum}}
DELTa計算の基準レーザ線を選択します。
5-34 CALCulate3サブシステム
<実数>は、以下に示すリミット内の波長値です。
定数
説明
MINimum
1270 nm
MAXimum
1650 nm
属性サマリ
プリセット・ステート: 1270nm (236.0571 THz)
*RSTステート:1270nm (236.0571 THz)レーザ線
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
入力した波長と一番近い波長にあるレーザ線が基準となり
ます。後続測定は、前回の測定に使用した基準波長と一番近
い波長を使用します。
クウェリは、基準レーザ線の現在の波長を返します。<実数
>パラメータのデフォルト単位はメートルです。
:CALCulate3:DELTa:WAVelength[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
デルタ波長測定モードをオン/オフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
オンにすると、基準レーザ線の波長が、基準を除く全レーザ
線の波長値から引き算されます。
CALC3:DATA?クウェリの場合、返される電力データは、各
レーザ線に対して測定された絶対電力の配列です。周波数
データは、基準レーザ線の周波数に対してノーマライズされ
た周波数値の配列です。基準レーザ線の周波数は、絶対周波
数(非ノーマライズ)として返されます。
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
CALCulate3サブシステム 5-35
:CALCulate3:DELTa:WPOWer[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
デルタ波長および電力測定モードをオン/オフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
オンにすると、基準レーザ線の波長が、基準を除く全レーザ
線の波長値から引き算されます。基準の電力値が、基準を除
く全レーザ線の電力値から引き算されます。
CALC3:DATA?クウェリの場合、返される電力データは、基
準レーザ線の電力に対してノーマライズされた電力の配列
です。基準レーザ線の電力は、絶対電力(非ノーマライズ)と
して返されます。
周波数データは、基準レーザ線の周波数に対してノーマライ
ズされた周波数値の配列です。基準レーザ線の周波数は、絶
対周波数(非ノーマライズ)として返されます。
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
:CALCulate3:DRIFt:DIFFerence[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
測定された最大値から測定された最小値を引き算するよう
ドリフト計算を設定します。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
CALC3:DRIF:PRESコマンドを使って、このステートをオン
にする前にすべてのドリフト・ステートをオフにします。
CALC3:DATA?クウェリは、最大電力および周波数引く最小
電力および周波数を返します。
5-36 CALCulate3サブシステム
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
:CALCulate3:DRIFt:MAXimum[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
測定された最大電力および周波数値を返すようドリフト計
算を設定します。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
CALC3:DRIF:PRESコマンドを使って、このステートをオンに
する前にすべてのドリフト・ステートをオフにします。CALC3:
DATA?クウェリは、最大電力および周波数を返します。
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
:CALCulate3:DRIFt:MINimum[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
測定された最小電力および周波数値を返すようドリフト計
算を設定します。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
CALC3:DRIF:PRESコマンドを使って、このステートをオンに
する前にすべてのドリフト・ステートをオフにします。CALC3:
DATA?クウェリは、最小電力または周波数を返します。
CALCulate3サブシステム 5-37
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
:CALCulate3:DRIFt:PRESet
DIFFerence、MAXimum、MINimum、REFerenceに対するドリ
フト・ステートをすべてオフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
説明
このコマンドを使えば、CALC3:DATA?クウェリで現在の測
定と基準の差を返すことできます。
:CALCulate3:DRIFt:REFerence:RESet
レーザ線の現在のリストを基準リストに格納します。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
:CALCulate3:DRIFt:REFerence[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
ドリフト基準ステートをオン/オフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
5-38 CALCulate3サブシステム
説明
このコマンドをオンに設定すると、CALC3:DATA?コマンド
は基準レーザ線を返します。CALC3:DRIF:PRESコマンドを
使って、ドリフト基準ステートをオンにする前にすべてのド
リフト・ステートをオフにします。
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
:CALCulate3:DRIFt[:STATe]{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
ドリフト測定の計算をオン/オフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:オフ
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
最初にドリフト・モードをオンにすると、レーザ線の現在の
リストが基準に格納されます。すべての後続測定は、新しい
データを取り込み、基準データを引き算し、波長および電力
における差を表示します。
CALC3:DATA?クウェリは、現在の測定の電力および周波数
引く基準の電力および周波数を返します。
注記
一度にオンにできるSTATeコマンドは1つだけです。一度に
複数 の ス テー ト をオ ン にし よ うと す ると、“–221 Settings
Conflict(設定の衝突)”エラーが発生します。測定の選択の詳
細については、4-13ページの「デルタ、ドリフト、およびSN
の測定」を参照してください。
CALCulate3サブシステム 5-39
:CALCulate3:POINts?
データ・セット内のポイント数を問い合わせます。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
クウェリのみ
説明
戻り値は、CALC3:DATA?クウェリによって返されるポイン
ト数です。
:CALCulate3:PRESet
オンになっているCALCulate3計算をすべてオフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
説明
このコマンドは、オンになっているすべてのCALCulate3計算
(デルタ、ドリフト、SN)をオフにします。
5-40 CONFigure測定インストラクション
CONFigure測定インストラクション
CONFigure測定インストラクションについては、5-11ページ
の「測定インストラクション」を参照してください。
DISPlayサブシステム 5-41
DISPlayサブシステム
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
:DISPlay
:ERRor
:CLEar
:ALL
:MARKer:
:MAXimum
:LEFT
:NEXT
:PREVious
:RIGHt
[:WINDow]
:GRAPhics
:STATe
:DISPlay:ERRor:CLEar
表示のエラー待ち行列の一番上のエラーをクリアします。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
DISPlay:ERRor:CLEar:ALL
表示のエラー待ち行列内の全エラーをクリアします。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
:DISPlay:MARKer:MAXimum
最大電力を持つレーザ線にマーカを設定します。
5-42 DISPlayサブシステム
属性サマリ
プリセット・ステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に
設定
*RSTステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に設定
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
:DISPlay:MARKer:MAXimum:LEFT
マーカを左にある次のレーザ線に移動します。
属性サマリ
プリセット・ステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に
設定
*RSTステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に設定
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
説明
マーカを現在のマーカ位置から以下の特性を持つ次のレー
ザ線に移動します。
• より短い波長
• より低い周波数
:DISPlay:MARKer:MAXimum:NEXT
マーカを次に低い電力レベルを持つレーザ線に移動します。
属性サマリ
プリセット・ステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に
設定
*RSTステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に設定
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
:DISPlay:MARKer:MAXimum:PREVious
マーカを次に高い電力レベルを持つレーザ線に移動します。
属性サマリ
プリセット・ステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に
設定
*RSTステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に設定
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
DISPlayサブシステム 5-43
:DISPlay:MARKer:MAXimum:RIGHt
マーカを右にある次のレーザ線に移動します。
属性サマリ
プリセット・ステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に
設定
*RSTステート:マーカを最大電力を持つレーザ線に設定
SCPIコンプライアンス:測定器固有
コマンドのみ
説明
マーカを現在のマーカ位置から以下の特性を持つ次のレー
ザ線に移動します。
• より長い波長
• より高い周波数
:DISPlay[:WINDow]:GRAPhics:STATe{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
パワー・バーの表示をオン/オフにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:オン
*RSTステート:オン
SCPIコンプライアンス:標準
説明
オンを指定すると、ドリフトおよびSN測定を除いてパワー・
バーが表示されます。オフを指定すると、パワー・バーは表
示されません。
5-44 FETCh測定インストラクション
FETCh測定インストラクション
FETCh測定インストラクションについては、5-11ページの
「測定インストラクション」を参照してください。
HCOPyサブシステム 5-45
HCOPyサブシステム
このサブシステムのコマンドを使って、表示された測定結果
をプリンタで印刷します。このサブシステムのコマンドの階
層は以下のとおりです。
:HCOPy
:DESTination
[:IMMediate]
:HCOPy:DESTination: {INTernal | CENTronics}
測定器の宛先プリンタを設定します。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:内蔵
SCPIコンプライアンス:標準
コマンドのみ
説明
ハードコピー出力のI/Oポートを選択します。これは、後続の
Printキーの押下とHCOPy:IMMediateコマンドに影響します。
:HCOPy:IMMediate
測定結果をプリンタで印刷します。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
*RSTステート:内蔵
SCPIコンプライアンス:標準
コマンドのみ
説明
選択したプリンタに印刷します。外部プリンタへの出力は
ASCIIテキストです。
5-46 MEASure測定インストラクション
MEASure測定インストラクション
MEASure測定インストラクションについては、5-11ページの
「測定インストラクション」を参照してください。
MMEMoryサブシステム 5-47
MMEMoryサブシステム
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
:MMEMory
:STORe
:TABLe
:MMEMory:STORe[:TABLe]
新しいファイルを作成し、測定器の内部ディスク・ドライブ
に現在のデータをストアします。データは、自動生成された
ファイル名でルート・ディレクトリにストアされます。
5-48 READ測定インストラクション
READ測定インストラクション
READ測定インストラクションについては、5-11ページの「測
定インストラクション」を参照してください。
SENSeサブシステム 5-49
SENSeサブシステム
SENSeコマンドを使って、海面より上の標高に対する測定結
果を補正します。振幅オフセットを入力することも可能です。
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
[:SENSe]
:CORRection
:DEVice
:ELEVations
:OFFSet
[:MAGNitude]
:DATA?
:SENSe:CORRection:[DEVice]{?| {NARRow | BROad}}
波長測定アルゴリズムを選択します。
定数
説明
NARRow
DFBレーザや各種モードのFP レーザな
どの狭帯域デバイス向けの波長測定を
選択します。
BROad
光フィルタやLEDなどの広帯域デバイス
向けの波長測定を選択します。
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート: NARRow
*RSTはこの値をNARRowに設定します。
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
レーザの測定に用いられる狭帯域幅アルゴリズムは、ピーク
に基づいて波長を決定します。
LED、フィルタ、チャープ・レーザなどに用いられる広帯域
幅アルゴリズムは、電力スペクトルの重心に基づいて波長を
決定します。積分リミット値の決定には、ピーク・エクス
カージョン機能が用いられます。積分リミット値がいずれの
ノイズよりも上になるように十分に注意する必要がありま
す。これは特に、EDFA増幅器のようにノイズ・フロアが傾
斜しているデバイスの測定を行う場合にあてはまります。
ピーク・エクスカージョンの詳細については、5-22ページの
「:CALCulate2:PEXCursion{?| {<整数> | MINimum | MAXimum
| DEFault}}」を参照してください。
5-50 SENSeサブシステム
本器の仕様は、デバイスをNARRowに設定したときに適用さ
れます。仕様はBROadモードでは適用されません。
クウェリ応答
クウェリ形式は、前に選択したデバイスを返します。
NARRow
:SENSe:CORRection:ELEVation{?| {<整数> | MINimum | MAXimum}}
高度によるばらつきを補正するため、本器を使用する場所の
標高値を設定します。
<整数>はメートル単位の高度です。
定数
説明
MINimum
0m
MAXimum
5000 m
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート:影響なし
*RSTはこの値を最小値に設定します。
SCPIコンプライアンス:測定器固有
説明
標高値を変更すると、現在のデータが再処理されます。
クウェリ応答
クウェリ形式は、現在の標高設定を以下のような形で返します。
+1500
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
:SENSe:CORRection:OFFSet:MAGNitude{?| {<実数> | MINimum | MAXimum}}
振幅値のオフセットを入力します。
<実数>は単位dBの対数単位です。
SENSeサブシステム 5-51
定数
説明
MINimum
-40.0 dB
MAXimum
40.0 dB
属性サマリ
プリセット・ステート: 0.0
*RSTステート: 0.0
SCPIコンプライアンス:標準
クウェリ応答
クウェリ形式は、現在のオフセット設定を以下のような形で
返します。
+5.00000000E+000
:SENSe:DATA?
入力レーザ線のタイム・ドメイン・サンプルを問い合わせます。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
クウェリのみ
説明
このクウェリを送信するときには、大量データ処理に備える
必要があります。戻りデータの量は、測定器の測定更新ス
テートに依存します。測定更新ステートは、測定器関数の分
解能引数を使って設定します。5-11ページの「測定インスト
ラクション」を参照してください。
NORMAL 測定更新を指定すると、2,200K バイトを超える
データ(217 個の値) をコンピュータに返すことができます。
FAST測定更新を指定すると、1,100Kバイトを超えるデータ
(216個の値)をコンピュータに返すことができます。
浮動小数点値は、1.000~1.999756 (1+4095/4096)の範囲でス
ケールされます。振幅値は校正されません。
入力レーザ線は、マイケルソン干渉計の光路遅延の関数とし
て、フォトディテクタ上に干渉パターンを生成します。タイ
ム・ドメイン・データは、基準レーザ波長の一様な光路遅延
増分、すなわち0.632991ミクロンでサンプルされます。NORMAL
測定更新を選択すると、最初のデータ値は、 –41.48mmの光
路遅延で、最後の値は+41.48mmの光路遅延でサンプルされ
ます。FAST測定更新を選択すると、最初のデータ値は+20.74
5-52 SENSeサブシステム
mmの光路遅延で、最後の値は–20.74mmの光路遅延でサンプ
ルされます。ゼロ光路遅延に対応するデータ値は、ほぼタイ
ム・ドメイン・データの中心に位置します。
このクウェリを送信した後にプログラムをアボートしたり
割り込みを行うと、Agilent 86121Aはデータの処理を続行し
ますが、データを出力バッファに格納しません。処理する
データの量が多いため、測定器は入力バッファの新しいコマ
ンドに30~40秒間応答しません。
クウェリ応答
以下の文字列は、このクウェリで返される最初の測定値の代
表例です。
+1.51367200E+000,+1.51855500E+000,+1.49902300E+000,+1.4794920
0E+000,+1.50488300E+000,+1.53320300E+000,+1.50097700E+000,+1.
47265600E+000,+1.50293000E+000,+1.50781300E+000,+1.51171900E
+000,+1.48242200E+000,+1.50097700E+000,+1.51855500E+000,+1.50
683600E+000,+1.48632800E+000,+1.50488300E+000
コンピュータには値だけが返ります。FETCh、READ、MEASure
コマンドなどの場合と異なり、最初の値によって文字列に含
まれる値の数が示されることはありません。
STATusサブシステム 5-53
STATusサブシステム
このサブシステムのコマンドを使って、Agilent 86121Aのス
テータス・レポート構造を制御します。これらの構造には、
あるイベントが発生しているか判断するために使用できる
レジスタが備わっています。
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
:STATus
:OPERation
:CONDition?
:ENABle
[:EVENt]?
:NTRansition
:PTRansition
:PRESet
:QUEStionable
:CONDition?
:ENABle
[:EVENt]?
:NTRansition
:PTRansition
:STATus:{OPERation | QUEStionable}:CONDition?
クウェスチョナブルまたは動作条件レジスタの値を問い合
わせます。
クウェリ応答
0~32767
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
クウェリのみ
説明
このコマンドを使って動作ステータスまたはクェスチョナ
ブル・ステータス・レジスタの値を読み出します。4-15ペー
ジの「測定器のモニタ」を参照してください。
例
OUTPUT 720;":STATUS:OPERATION:CONDITION?"
5-54 STATusサブシステム
:STATus:{OPERation | QUEStionable}:ENABle{?| <値>}
クウェスチョナブルまたは動作イベント・レジスタのイネー
ブル・マスクを設定します。
<整数>は0~65535の整数です。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
説明
イネーブル・マスクは、イベント・レジスタのどの条件に
よってステータス・バイトのサマリ・ビットをセットするか
を選択します。イネーブル・マスクのビットが真に設定さ
れ、対応するイベントが発生した場合、ステータス・バイト
のサマリ・ビット(クウェスチョナブル・ステータスの場合
ビット3、動作ステータスの場合ビット7)がセットされます。
例
OUTPUT 720;":STATUS:QUESTIONABLE:ENABLE 1024"
クウェリ応答
問い合わせの際の最大可能戻り値は65535です。これは、レ
ジスタの最上位ビットを真に設定できないためです。
:STATus:{OPERation | QUEStionable}:EVENt?
クウェスチョナブルまたは動作イベント・レジスタの内容を
問い合わせます。
クウェリ応答
0~32767
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
クウェリのみ
説明
応答は、どのビットがセットされているかを示す0~32767の
範囲の数字です。レジスタを読み出すと、レジスタはクリア
されます。
例
OUTPUT 720;":STATUS:OPERATION:EVENT?"
STATusサブシステム 5-55
:STATus:OPERation:NTRansition{?| <整数>}
条件レジスタの対応するビットの負の遷移によってセット
できる、イベント・レジスタ内のビットを選択します。
<整数>は0~65535の整数です。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
説明
条件レジスタ・ビットのステートが変化すると、結合する動
作ステータスまたはクェスチョナブル・ステータス・レジス
タのビットがセットされます。このコマンドでは、負のビッ
ト遷移を選択し、認識したいイベントをトリガすることが可
能です。負の遷移は、選択したビットのステートが1から0に
変化したときに発生するよう定義されます。0~65535の範囲
の任意の値を入力できます。
問い合わせの際の最大可能戻り値は32767です。これは、レ
ジスタの最上位ビットを真に設定できないためです。
例
OUTPUT 720;":STATUS:OPER:NTRansition 16"
:STATus:OPERation:PTRansition{?| <整数>}
条件レジスタの対応するビットの正の遷移によってセット
できる、イベント・レジスタ内のビットを選択します。
<整数>は0~65535の整数です。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
説明
条件レジスタ・ビットのステートが変化すると、結合する動
作ステータスまたはクェスチョナブル・ステータス・イベン
ト・レジスタのビットがセットされます。このコマンドで
は、正のビット遷移を選択し、認識したいイベントをトリガ
することが可能です。正の遷移は、選択したビットのステー
トが0から1に変化したときに発生するよう定義されます。0
~65535の範囲の任意の値を入力できます。
5-56 STATusサブシステム
問い合わせの際の最大可能戻り値は32767です。これは、レ
ジスタの最上位ビットを真に設定できないためです。
例
OUTPUT 720;":STATUS:OPER:PTRansition 16"
:STATus:PRESet
イネーブル・レジスタとPTRansitionおよびNTRansitionフィル
タをプリセットします。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
コマンドのみ
説明
PRESetコマンドはSCPIによってイネーブル・レジスタに作
用するよう規定されています。イベント・レジスタと待ち行
列をすべてクリアしたい場合は、*CLSコマンドを使用して
ください。
例
ステータス・ノード
プリセット値
動作イネーブル・レジスタ
0
クェスチョナブル・イネーブル・
レジスタ
0
PTRansitionフィルタ
32767
NTRansitionフィルタ
0
OUTPUT 720;":STATUS:PRESET"
SYSTemサブシステム 5-57
SYSTemサブシステム
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
:SYSTem
:DATE
:ERRor?
:HELP
:HEADers?
:PRESet
:TIME
:VERSion?
:SYSTem:DATE <年>,<月>,<日>
:SYSTem:DATE?
クロックの日付を設定します。不正なデータを入力するとエ
ラーが発生し、日付は設定されません。
クウェリは年、月、日を返します。
:SYSTem:ERRor?
エラー待ち行列からのエラーを問い合わせます。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
クウェリのみ
説明
Agilent 86121A には30 エントリのエラー待ち行列がありま
す。待ち行列は、先入れ、先出しバッファです。クウェリ
:SYSTEM:ERROR?を繰り返し送信すると、エラー番号と説
明が、待ち行列が空になるまで発生順に返ります。さらにク
ウェリを送信すると、
別のエラーが発生するまで、+0, "No
errors(エラーなし)"が返ります。
エラー・メッセージの一覧については、8-3 ページの「エ
ラー・メッセージ」を参照してください。
クウェリ応答
<値>, <文字列>
<値>は整数です。<文字列>はエラー・メッセージのテキス
トです。以下に応答の例を示します。
-113,"Undefined header"
5-58 SYSTemサブシステム
例
DIM Error$[250]
OUTPUT 720;":SYSTEM:ERROR?"
ENTER 720;Error$
PRINT Error$
:SYSTem:HELP:HEADers?
クウェリは、Agilent 86121Aに使用可能なリモート・プログ
ラミング・コマンドのリストです。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:測定器固有
クウェリのみ
説明
返されるコマンドのASCII文字列は、IEEE 488.2任意ブロッ
ク・データ・フォーマットです。最初のラインは、コンピュー
タに返されるバイトの総数を示します。すなわち、#文字に
続く1桁は、後続の何桁がバイト・カウントを意味するかを
示します。次に続く数字によって、実際のバイト・カウント
が示されます。たとえば、以下のリストでは、ファイルに
4387バイトあることが示されます。
リストの各コマンドは、改行文字によって区切られます。
以下に、文字列に返される、最初の数行と最後の数行の例を
示します。用語nqueryは、コマンドをクウェリとして送信で
きないことを示します。用語qonlyは、コマンドをクウェリ
としてのみ送信できることを示します。
#44387
:ABORt/nquery/
:CALCulate:DATA?/qonly/
:CALCulate:TRANsform:FREQuency:POINts
:CALCulate1:DATA?/qonly/
:CALCulate1:TRANsform:FREQuency:POINts
:CALCulate2:DATA?/qonly/
.
.
.
*IDN?/qonly/
*OPC
*RCL/nquery/
*RST/nquery/
*SAV/nquery/
*SRE
*STB?/qonly/
*TRG/nquery/
*TST?/qonly/
*WAI/nquery/
SYSTemサブシステム 5-59
:SYSTem:PRESet
フロントパネルのPRESETキーを押した場合と同じ作業を
実行します。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
コマンドのみ
説明
機器ステートは、以下の表に示す設定値に従って設定されます。
項目
Presetキーを押した
後の設定
電源投入後の設定
波長レンジ制限
オン
最後のステート
スタート波長
1270 nm
最後のステート
ストップ波長
1650 nm
最後のステート
グラフィック表示
オフ
オフ
測定収集
連続
最後のステート
標高補正値
影響なし
最後のステート
波長単位
nm
最後のステート
電力オフセット
0 dB
最後のステート
ピーク・スレッショルド
10 dB
最後のステート
ピーク・エクスカージョン
15 dB
最後のステート
測定速度
ノーマル
最後のステート
デバイス帯域幅
狭帯域
最後のステート
ドリフト測定
オフ
オフ
D 電力
オフ
オフ
D 波長
オフ
オフ
D 波長および電力
オフ
オフ
1270 nm
1270 nm
測定
オフ
オフ
アベレージ回数
100
最後のステート
デルタ測定:
基準信号位置
SN測定
5-60 SYSTemサブシステム
項目
Presetキーを押した
後の設定
電源投入後の設定
GPIBアドレス
影響なし
最後のステート
シリアル・ポート設定
影響なし
最後のステート
リモート・インタフェース
影響なし
最後のステート
パワー・バー表示
オン
最後のステート
選択プリンタ
影響なし
最後のステート
:SYSTem:TIME <時間>,<分>,<秒>
:SYSTem:TIME?
クロックの時刻を設定します。不正なデータを入力すると
「データが範囲外」エラーが発生し、時刻は設定されません。
<時間>は、24時間フォーマット(0~23)です。
クウェリは、時間、分、秒を24時間フォーマット(0~23)で返
します。
:SYSTem:VERSion
WDMチャネル・アナライザが準拠しているSCPIのバージョ
ンを問い合わせます。
属性サマリ
プリセット・ステート:なし
*RSTステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
クウェリのみ
説明
Agilent 86121Aで使用されるSCPIバージョンは1995.0です。
SCPIバージョン
測定器シリアル・プリフィクス
1995.0
US3545以上
TRIGgerサブシステム 5-61
TRIGgerサブシステム
SCPI 定義では、TRIGger サブシステムにはABORt、ARM、
INITiate、お よび TRIGger コマ ンド が含 まれ ます。Agilent
86121Aには、ARMやTRIGgerコマンドはありません。
このサブシステムのコマンドの階層は以下のとおりです。
:ABORt
:INITiate
:CONTinuous
[:IMMediate]
:ABORt
現在の測定シーケンスを停止し、測定器をアイドル・ステー
トにします。
属性サマリ
プリセット・ステート:影響なし
SCPIコンプライアンス:標準
コマンドのみ
説明
測定器が連続測定用に設定されている場合、新しい測定シー
ケンスが始まります。それ以外の場合には、測定器は、新し
い測定が起動するまでアイドル・ステートに留まります。
:INITiate:CONTinuous{?| {ON | OFF | 1 | 0}}
シングルまたは連続測定収集を選択します。
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート:オン
*RSTステート:オフ
SCPIコンプライアンス:標準
説明
オンを指定すると、測定器は連続して入力スペクトルを測定
します。
5-62 TRIGgerサブシステム
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
:INITiate:IMMediate
新しい測定シーケンスを起動します。
属性サマリ
非シーケンシャル・コマンド
プリセット・ステート:なし
SCPIコンプライアンス:標準
コマンドのみ
非シーケンシャル・コマンド
常に*OPC?クウェリまたは*WAIコマンドを使い、測定器に
次のコマンドを送信する前にこのコマンドが完了するよう
にしてください。詳細については、4-11ページの「非シーケ
ンシャル・コマンドの終了まで本器を強制的に待機させる方
法」を参照してください。
第6章
性能テスト
テスト1. 絶対波長確度 6- 4
テスト2. 感度 6- 5
テスト3. 偏波依存性 6- 7
テスト4. 光入力リターン・ロス
テスト5. 振幅確度および直線性
6- 8
6- 11
6-2
性能テスト
性能テスト
本章の手順では、第7章「仕様と規制」のリストに示す仕様
を性能標準として用い、Agilent 86121Aの性能をテストしま
す。すべてのテストは、コンピュータの支援なしに手動で実
行しています。これらのテストでは、測定器内部へのアクセ
スは一切不要です。
テスト1. 絶対波長確度 6- 4
テスト2. 感度 6- 5
テスト3. 偏波依存性 6- 7
テスト4. 光入力リターン・ロス
テスト5. 振幅確度および直線性
6- 8
6- 11
性能をテストを実行する前に、86121A を15分間ウォーム
アップします。
校正周期
本器には定期的な性能検証が必要です。本器に対して、少な
くとも年に1回、仕様の完全な検証を行う必要があります。
コネクタの清掃
正確で再現性のある測定を実行するには、接続部分が清潔で
なければなりません。性能検証に進む前に、8-11ページの
「正確な測定を行うための接続部分の清掃」に記載されたコ
ネクタの清掃手順に従ってください。
性能テスト
6-3
テスト機器の要件
• 1523.488nmヘリウム-ネオン・ガス・レーザ(196.7804 THz)
• 光パワー・メータ(Agilent 8153/81532Aまたは同等品)
• オプティカル・アッテネータ(Agilent 8156Aまたは同等品)
• 1310nmおよび1550nm DFBレーザ(>0dBmの出力電力、10分間
で±0.005dBの安定度)
• Agilent 11896A偏波コントローラ
• Agilent 8153A光マルチメータ
• Agilent 81553SM 1550nmファブリ・ペロー・レーザ、SM 9/
125mmソース・モジュール
• Agilent 81534Aリターン・ロス・モジュール
• 被測定コネクタ・スタイルに適した光路ケーブル
6-4
テスト1. 絶対波長確度
テスト1. 絶対波長確度
説明
波長確度は、1523.488nm ヘリウム- ネオン・ガス・レーザ
(196.7804 THz)など、物理定数に基づくトレーサブル光源を
使って検証します。
注意
+18dBmの信号源出力を超えないようにしてください。
Agilent 86121Aの入力回路は、総入力電力が18dBmを超える
と損傷するおそれがあります。
手順
1 ファイバ結合1523nmヘリウム-ネオン・レーザの出力を
Agilent 86121AのOPTICAL INPUTに接続します。
2 ヘリウム-ネオンをオンにし、レーザを15分間ウォームアッ
プします。
3 Agilent 86121Aのフロントパネルで、Presetキーを押します。
MORE、UNITS、WL、THZを順に押します。
4 Agilent 86121A上で測定した周波数を読み取り、第7章「仕様
と規制」のリストに示した仕様と比較します。
テスト2. 感度
6-5
テスト2. 感度
説明
感度は、以下のデバイスを使って検証します。
• 光パワー・メータ(Agilent 8153A/81532Aまたは同等品)
• オプティカル・アッテネータ(Agilent 8156Aまたは同等品)
• 1310nmおよび1550nmレーザ(>0dBmの出力電力、10分間で±
0.005dBの安定度)
注意
+18dBmの信号源出力を超えないようにしてください。
Agilent 86121Aの入力回路は、総入力電力が18dBmを超える
と損傷するおそれがあります。
手順
以下の手順を最初に1310nm レーザを使って実行した後、
1550nmレーザを使って再度実行します。
1 レーザの出力を入力オプティカル・アッテネータに接続します。
2 オプティカル・アッテネータの出力を光パワー・メータの入
力に接続します。
3 パワー・メータ上の読み取り値が 0dBm となるようにアッテ
ネータを調整します。アッテネータの設定を記録します。
0dBmにおける減衰量: ____________
4 パワー・メータ上の読み取り値が –35dBm となるようにアッ
テネータを調整します。アッテネータの設定を記録します。
–35dBmにおける減衰量: ____________
5 パワー・メータの入力から光ファイバ・ケーブルを取り外
し、ケーブルをテスト対象のAgilent 86121に接続します。
6 オプティカル・アッテネータをステップ3で記録した設定に
リセットします。
7 Agilent 86121A上で測定した電力と波長を読み取り、第7章
「仕様と規制」のリストに示した仕様と比較します。
8 オプティカル・アッテネータをステップ4で記録した設定に
リセットします。
6-6
テスト2. 感度
9 Agilent 86121A上で測定した電力と波長を読み取り、第7章
「仕様と規制」のリストに示した仕様と比較します。
テスト3. 偏波依存性
6-7
テスト3. 偏波依存性
説明
偏波依存性は、以下のデバイスを使って検証します。
• 1310nmおよび1550nm DFBレーザ(>0dBmの出力電力、10分間
で±0.005dBの安定度)
• オプティカル・アッテネータ(Agilent 8156Aまたは同等品)
• Agilent 11896A偏波コントローラ
注意
+18dBmの信号源出力を超えないようにしてください。
Agilent 86121Aの入力回路は、総入力電力が18dBmを超える
と損傷するおそれがあります。
手順
以下の手順を最初に1310nm レーザを使って実行した後、
1550nmレーザを使って再度実行します。
1 レーザをオンにしてウォームアップします。
2 偏波コントローラをスキャン速度5に設定します。
3 Agilent 86121Aで、Presetキーを押します。
4 レーザの光出力を偏波コントローラの光入力に接続します。
5 偏波コントローラの光出力をテスト対象の 86121A に接続し
ます。
6 偏波コントローラを自動スキャンに設定します。
7 Agilent 86121で、Peak WL、Appl’s、DRIFTを順に押します。
MAX-MINを押して、ソフトキー・ラベルのMAXとMINを強
調表示します。画面には、ドリフト測定を開始して以来の総
ドリフトが示されます。
8 5分後にAgilent 86121Aからピーク振幅ドリフトを読み取り、
第7章「仕様と規制」のリストに示した仕様と比較します。
6-8
テスト4. 光入力リターン・ロス
テスト4. 光入力リターン・ロス
説明
入力リターン・ロスは、以下のデバイスを使って検証します。
• Agilent 8153A光マルチメータ
• Agilent 81553SM 1550nmファブリ・ペロー・レーザ、SM 9/
125mmソース・モジュール
• Agilent 81534Aリターン・ロス・モジュール
手順
標準測定器(フラット接触コネクタ)
1 ソース・モジュールの出力をオフにします。
2 ソース・モジュールの光出力とリターン・ロス・モジュール
のINPUT SOURCEコネクタをシングルモード・パッチコー
ドで接続します。
3 リターン・ロス・モジュールの波長を 1550nm に設定し、ア
ベレージ時間1秒を選択します。
4 HMS-10/HP/HRL-FC/PCパッチコードを配置します。パッチ
コードのHMS-10/HP/HRL端をリターン・ロス・モジュール
のOUTPUTコネクタに接続します。ケーブルの他端を終端し
ます。
5 リターン・ロス・モジュールをゼロ調整します。
6 ソース・モジュールをオンにします。
7 ケーブルから終端を取り外します。ケーブルの開放端は、カ
バーを付けないでおきます。
8 リターン・ロス・モジュールで反射基準を測定します ( 空中
におけるパッチコードのFC/PCコネクタのリターン・ロスは
14.6dBです)。
9 HMS-10/HP/HRL-FC/PCパッチコードで低反射終端を実現し
ます。これを実現するには、ケーブルを直径5mmの心棒に6
回巻きつけます。
10 リターン・ロス・モジュールで終端パラメータを測定します。
11 HMS-10/HP/HRL-FC/PCパッチコードをAgilent 86121Aのフ
ロントパネルのOPTICAL INPUTコネクタに接続します。
12 光マルチメータでリターン・ロスを測定します。この測定を
第7章「仕様と規制」のリストに示した仕様と比較します。
テスト4. 光入力リターン・ロス
手順
6-9
オプション022測定器(アングルド接触コネクタ)
1 ソース・モジュールの出力をオフにします。
2 ソース・モジュールの光出力とリターン・ロス・モジュール
のINPUT SOURCEコネクタをシングルモード・パッチコー
ドで接続します。
3 リターン・ロス・モジュールの波長を 1550nm に設定し、ア
ベレージ時間1秒を選択します。
4 HMS-10/HP/HRL-FC/APC(アングルドPC)パッチコードを配
置します。パッチコードのHMS-10/HP/HRL端をリターン・
ロス・モジュールのOUTPUTコネクタに接続します。ケーブ
ルのFC/APC端を終端します。
5 リターン・ロス・モジュールをゼロ調整します。
6 ソース・モジュールをオンにします。
7 ケーブルから終端を取り除き、FC/APC - FC/PC ケーブルの
FC/APC端をこのケーブルの開放端に接続します。ケーブル
の開放端は、カバーを付けないままにします。
8 リターン・ロス・モジュールで反射基準を測定します ( 空中
におけるパッチコードのFC/PCコネクタのリターン・ロスは
14.6dBです)。
9 FC/APC-FC/PCケーブルを取り外します。
10 HMS-10/HP/HRL - FC/APC パッチコードで低反射終端を実現
します。これを実現するには、ケーブルを直径5mmの心棒に
6回巻きつけます。
11 リターン・ロス・モジュールで終端パラメータを測定します。
12 HMS-10/HP/HRL-FC/APCパッチコードをAgilent 86121Aの
フロントパネルのOPTICAL INPUTコネクタに接続します。
13 光マルチメータでリターン・ロスを測定します。この測定を
第7章「仕様と規制」のリストに示した仕様と比較します。
6-10 テスト4. 光入力リターン・ロス
FC/APCパッチコードの損失
FC/APCパッチコードの1-2コネクタ・ペアにおいて損失が
あると、FC/APCパッチコードの1-2損失の2倍だけ、リター
ン・ロスの測定値が低くなります。たとえば、このコネクタ
のペア損失が0.5dB である場合、14.6dB のフレネル反射に
よって生じる実際のリターン・ロスは15.6dBですが、R値と
して14.6dBを入力します。こうすると、被測定デバイスのリ
ターン・ロスが14.6 のフレネル反射のリターン・ロスより
ちょうど40dB低い場合、(2回現れる)0.5dBのコネクタ・ペア
損失が除去されるため、光リターン・ロス・モジュールの表
示値は53.6 dBとなります。実際のリターン・ロスは54.6dB
(14.6dBよりちょうど40dB下)であり、表示値よりも大きくな
ります。
テスト5. 振幅確度および直線性 6-11
テスト5. 振幅確度および直線性
装置
振幅直線性は、以下のデバイスを使って検証します。
• 1550nm DFBレーザ(>0dBmの出力電力、10分間で±0.005dB
の安定度)
• オプティカル・アッテネータ(Agilent 8156Aまたは同等品)
• Agilent 11896A偏波コントローラ
• 光パワー・メータ(Agilent 8153A/81532Aまたは同等品)
手順
偏波感度
測定確度を高めるには、この手順の実行中、光ファイバ・
ケーブルができるだけ動かないようにします。ケーブルを動
かすと偏波が変化し、振幅測定に影響を与えます。
1 レーザをオンにしてウォームアップします。
2 レーザの出力をオプティカル・アッテネータの入力に接続し
ます。
3 オプティカル・アッテネータの出力を偏波コントローラの光
入力に接続します。
4 偏波コントローラの光出力を光パワー・メータの入力に接続
します。
5 光パワー・メータを1550nmに設定します。
6 パワー・メータの測定電力レベルが 0dBm となるようにオプ
ティカル・アッテネータを調整します。
7 6-13ページの表6-1の1行目にアッテネータ設定と測定電力レ
ベルを記入します。これらの値は、必ず「アッテネータ設
定」と「パワー・メータ表示値」に記入してください。
8 以下の行に測定電力を記入します。
Pwr: ____________
9 表6-1に示すようにアッテネータを1dBステップで変化させ、
アッテネータ設定と電力測定を記入します。
このステップの完了後には、表の最初の2列はすべて埋まっ
ているはずです。
6-12 テスト5. 振幅確度および直線性
10 光パワー・メータから光ファイバ・ケーブルを取り外し、
ケーブルをAgilent 86121AのOPTICAL INPUTコネクタに接
続します。
11 オプティカル・アッテネータをステップ8で記録した値に設
定します。
12 偏波コントローラを自動スキャン・モードにします。
13 Agilent 86121のフロントパネルのPresetキーを押します。
14 List by Power、Appl’s、DRIFTを順に押します。
15 2分後に、偏波コントローラの自動スキャン機能を停止します。
16 MAX-MINソフトキーを押してMAXを強調表示します。以下
の行に最大ドリフト表示値を記入します。
最大ドリフト: ____________
17 MAX-MINソフトキーを押してMINを強調表示します。以下の
行に最小ドリフト表示値を記入します。
最小ドリフト: ____________
18 ステップ8、ステップ16、ステップ17で記録した値を使って、
以下の式から電力補正オフセット値を求めます。
最小ドリフト + 最大ドリフト
オフセット = ------------------------------------------------------------------------------ – 電力
2
以下の行に計算結果を記入します。
電力補正オフセット: ____________
19 アッテネータを表6-1で示す設定に変更します。設定ごとに、
Agilent 86121Aで測定した電力を記録します。
このステップの完了後には、表の「Agilent 86121A電力表示
値」の列はすべて埋まっているはずです。
20 以下の式を使って表の各行に対する「直線性」値を計算します。
直線性 = パワー・メータ表示値 – HP86121A – オフセット
21 この直線性値を第7章「仕様と規制」のリストに示した仕様
と比較します。データは、小さい振幅ステップで分かれたい
くつもの振幅安定状態となるはずです。これは、振幅ステッ
プが直線性仕様内にある限り、問題とはなりません。
テスト5. 振幅確度および直線性 6-13
表6-1. 直線性データ値
希望電力
(dBm)
0
–1
–2
–3
–4
–5
–6
–7
–8
–9
–10
–11
–12
–13
–14
–15
–16
–17
–18
–19
–20
アッテネータ
設定
パワー・メータ
表示値
Agilent 86121A
電力表示値
直線性
第7章
仕様と規制
用語の定義 7- 3
仕様―NORMAL更新モード 7- 6
仕様―FAST更新モード 7- 9
動作仕様 7- 12
規制への対応 7- 13
Declaration of Conformity 7-14
7-2
仕様と規制
仕様と規制
本章では、本器の仕様と特性を記載しています。仕様と特性
の違いは、次のとおりです。
• 仕様は、(特に記載がない限り)温度範囲0~+55℃、相対湿度
95%未満における、本器の保証された性能をいいます。仕様
はすべて、本器を15分以上継続して動作させた後、本器の温
度が安定した状態で適用されます。
• 特性は本器の保証されない性能パラメータで、参考のために
記載してあります。なお特性は、イタリック体で印刷されて
います。
校正周期
本器には定期的な性能検証が必要です。少なくとも2年に一
度、すべての仕様を確認してください。
用語の定義
7-3
用語の定義
波長
「レンジ」は、入力光信号の波長の許容範囲を示します。
「絶対確度」は、許容環境条件における最大波長誤差を示し
ます。波長確度は、国家規格機関で保持される計器へのト
レーサビリティを必要としない絶対基準である、基本物理定
数に基づいています。2つのヘリウム-ネオン・ガス・レーザ
が使用されます。その1つは内部632.991nm真空(473.6127THz)
リファレンス・レーザa です。絶対波長確度のテストのため、
製造時に1523.488nm、または196.7804THzb で外部レーザが測
定されます。
「差動確度」は、同時に存在する2信号の波長差を測定すると
きの、最大波長誤差を示します。
「最小分解可能分離」は、2つのレーザ線の各波長を同時に測
定するために求められる、2レーザ線の最小波長分離を示し
ます。この仕様より近接した波長の2レーザ線は分解されず、
1つの平均波長が表示されます。
「表示分解能」
は、
表示波長における最小増分変化を示します。
振幅
「校正確度」は、許容環境条件での特定波長における最大の
電力校正誤差を示します。この仕様は、NIST(連邦標準技術
局)校正光学パワー・メータへのトレーサビリティを持ちま
す。NISTは、米国の国家規格機関です。
a. Obarski, G. E. 1990, “Wavelength Measurement System for
Optical Fiber Communications” NIST Technical Note 1336
(February): 18. Take the average of the two frequencies
straddling gain center
b. D. A. Jennings, F. R. Peterson, and K. M. Evenson. 1979.
“Frequency measurement of the 260-THz (1.15 micron)
He-Ne laser” Optics Letters Vol. 4, No. 5 (May), 129-130
7-4
用語の定義
「平坦度」は、波長が仕様量より離れていない2レーザ線の測
定における、最大の振幅誤差を示します。
「直線性」は、1レーザ線の電力変動の測定における、最大電
力誤差を示します。
「偏波依存性」は、入力信号の偏波変動に依存した、表示電
力の最大変動を示します。
「表示分解能」
は、
表示電力における最小増分変化を示します。
感度
「感度」は、波長および電力が正確に測定される、1入力レー
ザ線の最小電力レベルを示します。この仕様以下の電力の
レーザ線は、測定しても波長および電力の確度が落ちます。
複数のレーザ線入力に対して、感度は総入力電力によって制
限されることがあります。
選択度
「選択度」は、弱レーザ線の波長および電力を、指定量だけ
離れた、より強い指定レーザ線の近くで測定する能力を示し
ます。
入力電力
「最大表示レベル」は、波長および電力が正確に測定される、
最大の総入力(入力される全レーザ線のトータル)電力をいい
ます。
「最大安全入力電力」は、本器に致命的な光学的損傷を与え
ない、最大の総入力(入力される全レーザ線のトータル)電力
をいいます。
最大入力ライン数 「最大入力ライン数」は、表示レーザ線の最大数をいいます。
200を超えるレーザ線を入力すると、波長の長い200レーザ線
が表示されます。
入力リターン・ロス 「入力リターン・ロス」は、ユーザのファイバ・ケーブルに反
射される光電力の、入力電力に相対した量をいいます。これ
はフロントパネル・コネクタのリターン・ロスにより制限さ
れ、
またユーザのコネクタに問題がないことを前提とします。
用語の定義
7-5
測定サイクル時間 「測定サイクル時間」は、レーザ線の波長および電力を測定
するときのサイクル時間をいいます。特別な高度のアプリ
ケーションでは、長いサイクル時間を必要とすることがあり
ます。
7-6
仕様―NORMAL更新モード
仕様―NORMAL更新モード
レーザ線の幅(変調側波帯を含む)は、5GHz未満であると仮定
しています。
仕様はすべて、本器が以下のモードにある場合に適用されます。
• 特に記載がない限り、NORMAL更新モード。3-8ページの「測
定速度を変更するには」を参照してください。
• 狭帯域デバイス測定用に構成。広帯域デバイスを測定するよ
うに構成されている場合には仕様は適用されません。3-4
ページの「広帯域デバイスとチャープ・レーザを測定するに
は」を参照してください。
波長
レンジ
1270~1650nm
絶対確度
(ライン間隔≧15GHz)
±2ppm
(1550nmと1310nmで±0.003nm)
差動確度(特性)
±1ppm
最小分解可能分離a
(特性)
10GHz
(1550nmで0.08nm、1300nmで0.06nm)
表示分解能
0.001nm
a. 振幅の等しい信号です。間隔が15GHz未満のレーザ線の場合、波長確度が低下します。
仕様―NORMAL更新モード
7-7
振幅
校正波長における校正確度
±0.5dB(1310nmおよび1550nm±30nm)
平坦度、任意の波長から±30nm
1250~1600nm(特性)
±0.2dB
1250~1650nm(特性)
±0.5dB
直線性、1270~1600nm、–30dBmより
上のライン
±0.3dB
偏波依存性
1270~1600nm
±0.5dB
1600~1650nm(特性)
±1.0dB
表示分解能
0.01dB
感度
1270~1600nm、1ライン入力
–40dBm
1600~1650nm、1ライン入力
–30dBm
1270~1650nm、複数ライン入力
(特性)
総入力電力の下30dB、1ライン入力
感度以上
選択度
2つのラインの入力間隔≧50GHz
(特性)
25dB
2つのラインの入力間隔≧15GHz
(特性)
10dB
入力電力
最大表示レベル(全ラインの合計)
+10dBm
最大安全入力レベル(全ラインの合計)
+18dBm
最大入力レーザ・ライン数
200
7-8
仕様―NORMAL更新モード
入力リターン・ロス
フラット接触コネクタ
35dB
アングルド接触コネクタ
(オプション022)
50dB
測定サイクル時間
通常更新モード(特性)
1.0 s(毎秒1回の測定)
測定アプリケーション
SN比、変調レーザ(特性) a
チャネル間隔≧100GHz
>35dB、アベレージ回数100
チャネル間隔≧50GHz
>27dB、アベレージ回数100
a. 0.1nmノイズ帯域幅、-25dBmより上のライン
仕様―FAST更新モード
7-9
仕様―FAST更新モード
レーザ線の幅(変調側波帯を含む)は、10未満であると仮定し
ています。
仕様はすべて、本器が以下のモードにある場合に適用されます。
• 特に記載がない限り、FAST更新モード。3-8ページの「測定
速度を変更するには」を参照してください。
• 狭帯域デバイス測定用に構成。広帯域デバイスを測定するよ
うに構成されている場合には仕様は適用されません。3-4
ページの「広帯域デバイスとチャープ・レーザを測定するに
は」を参照してください。
波長
レンジ
1270~1650nm
絶対確度
(ライン間隔≧30GHz)
±3ppm(1550nmで±0.005nm、
1310nmで±0.004nm)
差動確度(特性)
±2ppm
最小分解可能分離a
(特性)
20GHz(1550nmで0.16nm、
1300nmで0.11nm)
表示分解能
0.001nm
a. 振幅の等しい信号です。間隔が30GHz未満のレーザ線の場合、波長確度が低下し
ます。
7-10 仕様―FAST更新モード
振幅
校正波長における校正確度
±0.5dB(1310および1550nm±30nm)
平坦度、波長から±30nm
1250~1600nm(特性)
±0.2dB
1250~1650nm(特性)
±0.5dB
直線性、1270nm~1600nm、
-30dBmより上のライン
±0.3dB
偏波依存性
1270~1600nm
±0.5dB
1600~1650nm(特性)
±1.0dB
表示分解能
0.01dB
感度
1270~1600nm、1ライン入力
–40dBm
1600~1650nm、1ライン入力
–30dBm
1270~1650nm、複数ライン入力
(特性)
総入力電力の下30dB、
1ライン入力感度以上
選択度
2つのラインの入力間隔≧100GHz
(特性)
25dB
2つのラインの入力間隔≧30GHz
(特性)
10dB
入力電力
最大表示レベル(全ラインの合計)
+10dBm
最大安全入力レベル(全ラインの合計)
+18dBm
最大入力レーザ・ライン数
200
仕様―FAST更新モード 7-11
入力リターン・ロス
フラット接触コネクタ
35dB
アングルド接触コネクタ
(オプション022)
50dB
測定サイクル時間
高速更新モード(特性)
0.5s(毎秒2回の測定)
測定アプリケーション
SN比、変調レーザ(特性) a
チャネル間隔≧200GHz
>35dB、アベレージ回数100
チャネル間隔≧100GHz
>27dB、アベレージ回数100
a. 0.1nmノイズ帯域幅、-25dBmより上のライン
7-12 動作仕様
動作仕様
動作仕様
使用
屋内
電源
115VAC: 110VA 最大値/60W 最大値/1.1A 最大値
230VAC: 150VA 最大値/70W 最大値/0.6A 最大値
電圧
公称値: 115VAC/230VAC
レンジ115VAC: 90~132V
レンジ230VAC: 198~254V
周波数
公称値: 50Hz/60Hz
レンジ: 47~63Hz
高度
最高4,572メートル
動作温度
0℃~+55℃
最大相対湿度
温度31℃まで80%、40℃で50%の相対湿度までリ
ニアに減少
レーザ・クラス
FDA Laser Class I、21 CFR 1040.10に準拠
IEC Laser Class 1、IEC 60825に準拠
質量
11kg
外形寸法(高さ×幅×奥行)
190×340×465mm
規制への対応 7-13
規制への対応
• レーザ・クラス:本製品はFDA Laser Class I(IEC Laser Class 1)
のレーザを含みます。
• 本製品は21 CFR 1040.10および1040.11に準拠しています。
ドイツ向け告知:ノイズ宣言
音響ノイズ・エミッション
Geraeuschemission
LpA < 70dB
LpA < 70 dB
オペレータ・ポジション
am Arbeitsplatz
ノーマル・ポジション
normaler Betrieb
ISO 7779準拠
nach DIN 45635 t.19
7-14 規制への対応
Declaration of Conformity
第8章
リファレンス
オプションおよびアクセサリ 8- 2
エラー・メッセージ 8- 3
フロントパネル光ファイバ・アダプタ 8- 9
電源コード 8- 10
正確な測定を行うための接続部分の清掃 8- 11
適切なコネクタの選択 8- 11
コネクタの点検 8- 14
コネクタの清掃 8- 18
プリンタ・ヘッドの清掃手順 8- 22
修理のための返却 8- 25
返却の準備 8- 26
Agilentサービス・オフィス 8- 28
8-2
オプションおよびアクセサリ
オプションおよびアクセサリ
表8-1. Agilent 86121Aのオプションおよびアクセサリ
項目
説明
個数
部品番号
オプション010
FC/PCコネクタ削除
—
—
オプション011
Diamond HMS-10コネクタ・インタ
フェース
1
08154-61701
オプション013
DIN 47256コネクタ・インタフェース
1
08154-61703
オプション014
STコネクタ・インタフェース
1
08154-61704
オプション017
SCコネクタ・インタフェース
1
08154-61708
オプション022
フラット物理接触インタフェース
を角度タイプと交換
—
—
オプション412
10dB外部アッテネータ追加
(SC/PCインタフェース・コネクタ)
1
1005-0587
オプション417
アングル10dB外部アッテネータ追
加(SC/APCインタフェース・コネ
クタ)
1
1005-0588
オプション900
イギリス国内用電源コード
1
8120-1703
オプション901
オーストラリア、ニュージーラン
ド、中国国内用電源コード
1
8120-0696
オプション902
ヨーロッパ用電源コード
1
8120-1692
オプション906
スイス国内用電源コード
1
8120-2296
オプション912
デンマーク国内用電源コード
1
8120-2957
オプション917
インド、南アフリカ国内用
電源コード
1
8120-4600
オプション918
日本国内用電源コード
1
8120-4754
オプション919
イスラエル国内用電源コード
1
8120-5181
オプションABJ
日本語版ユーザーズ・ガイド
1
86120-90019
オプションOB2
追加ユーザーズ・マニュアル
1
86120-90001
オプションUK5
保護ソフト・キャリング・ケース
1
9211-7314
オプションUK6
商用校正証と校正データ
1
—
オプションUK7
輸送用ケース
1
—
エラー・メッセージ
8-3
エラー・メッセージ
本項に、本器が表示可能な全エラー・メッセージを示しま
す。8-3ページの表8-2は、本器固有エラーのリストです。8-6
ページの表8-3は、一般SCPIエラーのリストです。
表8-2. 本器固有エラー・メッセージ(1/3)
エラー
エラー・メッセージ
番号
説明
1
"Bad checksum from motor"
モータ・チップセットからのチェック
サムが失敗
2
"Motor communication problem"
モータのReady信号がタイムアウト
3
"Motor not moving"
モータのポジションが変化しなかった
4
"Motor index pulse not found"
インデックス・パルスが検出されない
5
"Motor chip set init failed"
チップ・セットの初期化に失敗
6
"Motor commutation failure"
モータの通信の初期化に失敗
7
"Motor not settled"
モータがセトリング前にタイムアウト
8
"Motor did not stop"
モータが予測どおりに停止しなかった
9
"Motor motion error"
限界値を超えたためのモータ・ポジ
ション・エラー
10
"Motor position limit failed"
ポジション限界割り込みが発生
11
"Motor position wrap failed"
ポジション・ラップが長すぎる
12
"Power level too high"
ADCにおけるオーバレンジ
13
"Data download problem"
FIFOダウンロードのタイムアウト
14
"Data acquisition problem"
FIFO格納タイムアウト
15
"Max number of signals found"
最大数のピークを検出
16
"Motor interrupt received"
モータ割り込みを受信
17
"ROM byte unerased"
未消去バイトをプログラミング
18
"ROM write operation failed"
読み出しバイトと書き込みバイトの不
一致
19
"ROM defective"
ROMに障害が発生
20
"ROM data invalid"
ROMデータが無効
21
"ROM version incompatible"
ROMバージョンがFWと非互換
22
"ROM polling limited out"
ROMのポーリング限界に到達
23
"Input out of range"
入力パラメータが範囲外
8-4
エラー・メッセージ
表8-2. 本器固有エラー・メッセージ(2/3)
エラー
エラー・メッセージ
番号
説明
24
"Bad cal ROM data"
ROM内のモータ制御フィルタ定数が
不適切
25
"Bad cal ROM data"
ROM内のモータ制御プロファイル
定数が不適切
26
"Bad cal ROM data"
ROM内のモータ制御サンプル定数が
不適切
27
"Bad cal ROM data"
ROM内のモータ制御位相定数が不適切
28
"Bad cal ROM data"
ROM内のモータ制御雑定数が不適切
29
"Bad cal ROM data"
ROM内の平坦度定数が不適切
30
"NVSRAM write operation
failed"
読み出しバイトと書き込みバイトの
不一致
31
"Software initialization fail"
LDSコードの初期化に失敗
32
"Hardware initialization fail"
ハードウェアの初期化に失敗
33
"Initialization timeout"
パワーアップの初期化時間が長すぎる
34
"RAM battery failed"
不揮発性RAMのデータが無効
36
"Too many errors"
エラー待ち行列のオーバフロー
37
"Function not yet implemented"
ファンクションが未実装
38
"Printer off line"
プリンタがオフライン
39
"Printer out of paper"
プリンタの用紙切れ
40
"Printer error detected"
プリンタ・エラーを検出
41
"Printer timed out"
プリンタのタイムアウト
42
"Printout was aborted"
プリントアウトがアボートされた
43
"Internal printer head up"
内蔵プリンタのヘッド・アップ・エラー
44
"Internal printer voltage"
内蔵プリンタVp電圧エラー
45
"Internal printer head temp"
内蔵プリンタのヘッド温度エラー
46
"RS232 parity error"
RS232ポート・パリティ・エラー
47
"RS232 framing error"
RS232フレーミング・エラー
48
"RS232 FIFO overrun error"
RS232 FIFOオーバラン・エラー
49
"RS232 buffer overflow error"
RS232ステータス・レジスタが変化
しない
50
"RS232 hardware timeout error"
RS232バッファ・オーバフロー・エラー
51
"Internal floppy disk error"
内蔵RS232ポート・パリティ・エラー
エラー・メッセージ
8-5
表8-2. 本器固有エラー・メッセージ(3/3)
エラー
エラー・メッセージ
番号
説明
52
"Internal floppy disk error"
内蔵RS232ポート・フレーミング・
エラー
53
"Internal floppy disk error"
内蔵RS232 FIFOオーバラン・エラー
54
"Internal floppy disk error"
内蔵RS232バッファ・オーバフロー
55
"Unknown floppy disk error"
フロッピー・エラーの問い合わせが不能
56
"Floppy disk timeout"
pc104との通信タイムアウト
57
"Change Not allowed in coh len"
コヒーレンス長には低分解能モードが
ない
58
"Change Not allowed in S/N"
信号ノイズには低分解能モードがない
59
"Unknown keypress"
不明のフロントパネルのキー押下
60
"Num lines < num refs"
ライン数 < 基準数
61
"Num lines > num refs"
ライン数 > 基準数
62
"No reference signal"
基準信号がない
63
"Gain ranging error"
利得レンジングが多すぎる
64
"Incompatible Hardware"
ハードウェアがFWと非互換
65
"Day invalid for month/year"
日がその月の日数範囲を超えた
66
"Day changed to max for month"
日をその月の最大値に変更
67
"Clock battery failed"
リアルタイム・クロック・バッテリの
不良
68
"Clock failed initialization"
リアルタイム・クロックの不良
69
"Unknown error"
未知のエラー (センチネル値)
8-6
エラー・メッセージ
表8-3. SCPI一般エラー・メッセージ(1/3)
エラー番号
説明
+0
エラーなし
–100
コマンド・エラー (未知のコマンド)
–101
キャラクタが無効
–102
構文エラー
–103
セパレータが無効
–104
データ・タイプ・エラー
–105
GET不可
–108
パラメータ不可
–109
パラメータ抜け
–112
プログラム・ニーモニックが長すぎる
–113
ヘッダ未定義r
–120
数値データ・エラー
–121
数字に無効なキャラクタがある
–123
過大指数
–124
桁数が多すぎる
–128
数値データ不可
–131
接尾語が無効
–134
接尾語が長過ぎる
–138
接尾語不可
–141
キャラクタ・データが無効
–148
キャラクタ・データ不可
–150
文字列データ・エラー
–151
文字列データが無効
–158
文字列データ不可
–161
ブロック・データが無効
–168
ブロック・データ不可
–170
式エラー
–171
式が無効
–178
式データ不可
エラー・メッセージ
8-7
表8-3. SCPI一般エラー・メッセージ(2/3)
エラー番号
説明
–200
実行エラー
–211
「トリガが進行中です」
本器がすでに測定を実行中か、または連続測定モードのと
きに*TRGコマンドが送られました。
–213
「INITが進行中です」
本器がすでに測定を実行中か、または連続測定モードのと
きにINIT:IMM、READ、MEASureコマンドが送られました。
–221
「設定の衝突」
許容されていないステートに本器を設定しようとしまし
た。たとえば最大ドリフトと最小ドリフトを同時にオンに
したり、ドリフトまたはデルタがオンのときにSNRをオン
にするなど。
–222
データが範囲外
–223
データが多すぎる
–224
パラメータ値が不当
–230
「データが破壊、無効」
*RSTコマンドの直後に測定データを問い合わせようとし
ました。たとえば、*RST;FETChや*RST;:CALC2:DATA?な
どを送出。
–232
「疑わしいデータ」
測定機能の1つで本器レンジ外の分解能値が送られました。
–250
マス・ストレージ・エラー
–252
メディアが行方不明
–254
メディアがフル
–255
ディレクトリがフル
–257
ファイル名エラー
–258
メディアが書き込み保護
–273
マクロ・ラベルが不当
–310
システム・エラー
–321
メモリが不足
–350
エラーが多すぎる
–400
クウェリ・エラー
–410
クウェリが中断
8-8
エラー・メッセージ
表8-3. SCPI一般エラー・メッセージ(3/3)
エラー番号
説明
–420
クウェリが未終了
–430
クウェリがデッドロック
–440
「クウェリが不明確な応答後に未終了」
不明確な応答の後、クウェリが未終了になっています。
フロントパネル光ファイバ・アダプタ
フロントパネル光ファイバ・アダプタ
FC/PCアダプタは、本器に付属の標準アダプタです。
ダスト・カバー
部品番号
FCコネクタ
1005-0594
Diamond HMS-10コネクタ
1005-0593
DINコネクタ
1005-0595
STコネクタ
1005-0596
SCコネクタ
1005-0597
8-9
8-10 電源コード
電源コード
ケーブル
部品番号
プラグ概要
長さ
(インチ/ 色
cm)
250V
8120-1351
8120-1703
Straight *BS1363A
90°
90/228
90/228
グレー
英国、キプロス、
ミント・グレー ナイジェリア、
ジンバブエ、
シンガポール
250V
8120-1369
79/200
グレー
8120-0696
Straight *NZSS198/
ASC
90°
87/221
ミント・グレー
250V
8120-1689
8120-1692
8120-2857p
Straight *CEE7-Y11
90°
Straight (Shielded)
79/200
79/200
79/200
ミント・グレー 東 欧 お よ び 西 欧、
ミント・グレー サウジアラビア、
ココブラウン
南アフリカ、
インド(多くの国で
は極性なし)
125V
8120-1378
8120-1521
8120-1992
Straight *NEMA5-15P 90/228
90°
90/228
Straight (Medical)
96/244
UL544
ジェイド・
グレー
ジェイド・
グレー
ブラック
250V
8120-2104
8120-2296
Straight *SEV1011
1959-24507
Type 12 90°
79/200
79/200
ミント・グレー スイス
ミント・グレー
220V
8120-2956
8120-2957
Straight *DHCK107
90°
79/200
79/200
ミント・グレー デンマーク
ミント・グレー
250V
8120-4211
8120-4600
Straight SABS164
90°
79/200
79/200
ジェイド・
グレー
100V
8120-4753
8120-4754
Straight MITI
90°
90/230
90/230
ダーク・グレー 日本
プラグ・タイプ
使用国
オーストラリア、
ニュージーランド
米国、カナダ、
メキシコ、
フィリピン、
台湾
南アフリカ共和国
* プラグの部品番号は、プラグのみの工業識別番号です。ケーブルの部品番
号は、プラグを含むケーブル全体のAgilent部品番号です。
正確な測定を行うための接続部分の清掃 8-11
正確な測定を行うための接続部分の清掃
今日では、測定機能の進歩によって、コネクタや接続技術が
これまで以上に重要になっています。校正機器や検証機器の
コネクタ、テスト・ポート、ケーブル、およびその他のデバ
イスに損傷があると、測定確度が劣化する上に、機器に損傷
が及ぶおそれがあります。損傷コネクタを交換することにな
れば、無駄な時間を費やすだけでなく、多額の費用がかかる
可能性があります。このような出費は、本書に記載されてい
る簡単な注意事項を守ることによって避けることができま
す。本書には、電気的コネクタの手入れ方法に関するヒント
も列挙されています。
適切なコネクタの選択
正確な光測定を行う上で重要ではあるものの見落とされが
ちな要因の1つとして、光ファイバ・コネクタの選択があり
ます。各種コネクタ・タイプの違いは、主に、フェルールを
別のまったく同種のフェルールに対して正しい位置に保持
するメカニカル・アセンブリにあります。クラッド内のコア
の研磨、曲率半径、および同心性もコネクタによって異なり
ます。あるタイプのケーブルを別のタイプのケーブルに接続
するためには、アダプタが必要です。Agilentではほとんどの
測定器に対して多様なアダプタを提供しており、各種ケーブ
ルによるテストが可能です。8-12ページの図8-1に、代表的な
コネクタの基本コンポーネントを示します。
現在用いられている多種多様なコネクタの中からコネクタ
を選択するには、反射や挿入損失に関するシステムの許容範
囲を知る必要があります。コネクタを選択する際に考慮すべ
き事柄を以下にいくつか列挙します。
• 挿入損失の許容範囲は?
• コネクタで何度も接続を行う必要があるか ? コネクタの中に
は、他のコネクタよりも反復接続に適しているものもあれ
ば、反復接続にまったく適していないものもあります。
• 反射許容範囲は ? システムに反射劣化が生じる可能性がある
か?
• 精密なコア・アライメントの測定器グレード・コネクタが必
要か?
• 反射や損失に関する再現性の許容範囲は重要か ? 仕様には再
現性の不確実さが考慮に入れられているか?
8-12 正確な測定を行うための接続部分の清掃
• コネクタがリターン・ロスを大幅に劣化させる可能性はある
か? あるいは融着接続が必要になる可能性はあるか?たとえ
ば、多くのDFBレーザは、コネクタからの反射があると動作
しません。しばしば、90dBのアイソレーションが必要となり
ます。
図8-1. コネクタの基本的なコンポーネント
この2、3年の間に、FC/PC型のコネクタが光ファイバ・アプ
リケーション用の最も一般的なコネクタとなっています。こ
のコネクタは、最高の性能を備えたコネクタであるとは言え
ませんが、性能、信頼性、コストを総合すると非常に優れた
コネクタです。このコネクタは、保守や清掃を正しく行いさ
えすれば、何度でも繰り返し接続できます。
しかし、多くの測定器仕様では、FC/PC型を含むほとんどの
コネクタより厳しい許容範囲が求められています。これらの
測定器には、セラミック型のフェルールと同様、ファイバの
非同心性が大きいコネクタを使用することはできません。よ
り厳密なアライメントが求められる場合、Agilentの測定器に
は、通常、同心性の許容値が1ミクロンの10分の2から3以内
である、Diamond HMS-10などのコネクタが用いられていま
す。したがってAgilentでは、他の種類のケーブルをこのよう
な精密コネクタに接続できるようにする、特殊なユニバーサ
ル・アダプタを使用しています。8-13ページの図8-2を参照し
てください。
正確な測定を行うための接続部分の清掃 8-13
図8-2. Diamond HMS-10用のユニバーサル・アダプタ
HMS-10の場合、丈夫な炭化タングステン製のケーシングで
囲まれた軟質洋銀(Cu/Ni/Zn)の中心にファイバが入っていま
す(図8-3を参照)。
図8-3. Diamond HMS-10コネクタの断面図
洋銀を用いることによって、グラスファイバを希望の方向に
移動できるようにするアクティブ・センタリング・プロセス
が可能になります。このプロセスでは、まず軟質洋銀でファ
イバを中心近くに固定します。次に、ポスト・アクティブ・
ステーキングを使って、ファイバを0.2mmの範囲内で希望の
位置に移動させます。このプロセスに加え、軸の固定によっ
て、非常に精密なコア・ツー・コアのアライメントが可能に
なっています。このコネクタは、ほとんどのAgilentの光測定
器に用いられています。
8-14 正確な測定を行うための接続部分の清掃
ソフト・コアは、正確なセンタリングを可能にしますが、コ
ネクタの主要な障害ともなっています。軟質素材は損傷を受
けやすいので、過度の傷や摩耗を最小限に抑えるように十分
に注意する必要があります。ガラスの表面に影響がなければ
多少の摩耗は問題ありませんが、傷やほこりがあるとグラス
ファイバのアライメントがずれるおそれがあります。また、
固定されていないコネクタを使用した場合には、ガラスの表
面に洋銀が押し付けられる可能性があります。傷、ファイバ
の移動、ガラスの汚れは、信号の損失や反射を増加させるた
め、リターン・ロスが劣化します。
コネクタの点検
光ファイバ・コネクタは肉眼では識別し難い損傷を受けやす
いので、コネクタに問題があることに気が付かないまま、
誤った測定を行う可能性があります。接続部分を良好な状態
に保つためには、顕微鏡で検査し、リターン・ロスを測定す
るのが最善の方法ですが、必ずしも実用的ではありません。
潜在的な問題を認識し、適切な清掃を行うことによって、最
適なコネクタの性能を維持することが可能です。ガラス間の
界面が存在するので、フェルールやファイバ先端の劣化、飛
沫片、あるいは指の油がコネクタの性能に重大な影響を及ぼ
すことは明らかです。
図8-4は、汚れのないきれいな光ファイバ・ケーブルの先端
を示したものです。顕微鏡写真の中央にある黒い円は、光を
伝搬するファイバの125mmのコアとクラッドです。周囲は軟
質洋銀製のフェルールです。図8-5は、清掃していないか不
適切な清掃が原因と思われる、汚れたファイバの先端を示し
たものです。素材に汚れがあり、ファイバの先端に強く押し
付けられているため、光が散乱し、反射が悪くなっていま
す。このため、精密な研磨が失われているだけでなく、ガラ
スの表面が擦り取られ、コネクタが破壊されるおそれがあり
ます。
図8-6は、飛沫片を取り除かずに繰り返し接続したか、不適
切な清掃用ツールを使ったことに起因する、グラスファイバ
先端の物理的損傷を示したものです。深刻な場合には、一方
のコネクタ先端の損傷が、それに接触するもう一方の問題の
ないコネクタにも移る可能性があります。
このような問題を解決するためには、以下のリストおよび
8-18ページの「コネクタの清掃」に記載されている通りに、
コネクタの手入れを行ってください。
正確な測定を行うための接続部分の清掃 8-15
光ファイバ・システムで測定を行う場合には、以下の指針に
従って、可能な限り最高の性能を実現してください。
• コネクタを清掃する場合には、金属製のものや先の尖ったも
のは絶対に使用しないでください。また、絶対にコネクタを
こすらないでください。
• 整合用のジェルや油は使用しないでください。
図8-4. きれいで、問題のないファイバ先端とフェルール
図8-5. 不十分な清掃が原因で汚れているファイバ先端と
フェルール
8-16 正確な測定を行うための接続部分の清掃
図8-6. 不適切な清掃に起因する損傷
ジェルや油は、しばしば、最初の挿入時には正しく機能しま
すが、汚れを引き寄せる磁石となります。油やジェルにほこ
りが付着し、付着したほこりがファイバの先端に押し付けら
れことになります。さらに、昔のジェルの中には、小さなガ
ラス球を使用する、FC非接触型コネクタへの使用を目的と
しているものもあります。このジェルを接触型コネクタに使
用すると、ガラス球によってファイバに傷が付いたり、穴が
あいてしまうおそれがあります。屈折率整合剤や油を使用し
なければならない場合には、清掃直後のコネクタに適用し、
測定を行ったらすぐに拭き取ってください。長期間にわたる
接続や、損傷しているコネクタの改善には、絶対にジェルを
使用しないでください。ジェルは損傷範囲を覆い隠してしま
うので、損傷しているファイバをいつまでも使い続けること
になります。このため、損傷が測定器にまで及ぶおそれがあ
ります。
• 光ファイバ・ケーブルをコネクタに挿入する場合には、でき
るだけ線がまっすぐになるようにしてゆっくりと挿入して
ください。角度を付けて挿入すると、コネクタの内側の素材
を傷つけ、セラミック製のコネクタの内側のスリーブが破損
してしまう可能性があります。
• 光ファイバ・コネクタをコネクタに挿入する場合には、ファ
イバの先端が差込み式のコネクタやアダプタの外側に触れ
ないようにしてください。
• 接続部分を強く締め過ぎないようにしてください。
一般的な電気的接続部分とは違って、締め過ぎは好ましくあ
りません。コネクタの目的は、2つのファイバ先端を1つに合
わせることにあります。両端が接触した後に強く締め付けて
も、傷つきやすいファイバに大きな力が加わるだけです。
ファイバの先端が凸状になっているコネクタの場合は、先端
正確な測定を行うための接続部分の清掃 8-17
が軸からずれて押し付けられることがあるので、アライメン
ト不良や過度のリターン・ロスが発生する可能性がありま
す。実際に、コネクタにかかる圧力を取り除くことによっ
て、多くの測定が改善されています。さらに、清掃によって
小さなほこりが付着してしまった場合には、接続部分を締め
過ぎるとガラスを損傷するおそれが高くなります。コネクタ
は、2本のファイバが触れ合う程度に締めるようにしてくだ
さい。
• 使用していないときは、
コネクタにカバーを付けてください。
• より永久的な重要なノードには、融着接続法を用いてくださ
い。可能な限り最適なコネクタを選択してください。接続
ケーブルは定期的に交換してください。コネクタのリター
ン・ロスを頻繁に測定して劣化をチェックし、常にすべての
コネクタを清掃するようにしてください。
コネクタはすべて、性能の高いカメラの高品質レンズと同じ
ように取り扱ってください。コネクタの不適切な使用や手入
れは、測定器やシステムの信頼性を低下させることになりま
す。現在用いられているコネクタは非常に使用が簡単なの
で、コネクタの手入れや清掃に対する警戒心が弱まっていま
す。小さなほこりを見逃さないで清掃を行えば、ガラスに永
久的な損傷が及ぶことも、コネクタを駄目にすることもあり
ません。
挿入損失とリターン・ロスの測定
使用する光測定器で一貫した測定が行えれば、接続に問題は
ありません。リターン・ロスと挿入損失は光コネクタの性能
を決定する際の重要な要因であるため、コネクタの劣化の確
認に使用できます。ファイバの先端が滑らかに研磨されてい
れば、正確なリターン・ロス測定を行うことができるはずで
す。研磨の質が、"PC"(物理接触)コネクタと"Super PC"コネ
クタの違いとなります。今日用いられているコネクタのほと
んどが物理接触型であり、ガラス間を接続します。このた
め、ガラス・コアの周囲の領域をきれいにして、傷のない状
態に保つことが非常に大切です。コネクタのガラスを除くほ
とんどの領域に傷や摩耗が見られても、ガラスを研磨した滑
らかな状態に保てば、コネクタは、良好なロー・レベル・リ
ターン・ロス接続を提供し続けます。
受領時にケーブルやアクセサリの挿入損失/リターン・ロス
をテストして、その測定データを比較用に残しておくと、後
で劣化の発生を知ることができます。この損失は一般的には
0.5dB未満であり、高性能のコネクタでは0.1dBのこともあり
ます。またリターン・ロスは反射の単位であり、反射が少な
いほどパフォーマンスが良いことになります(リターン・ロ
8-18 正確な測定を行うための接続部分の清掃
スが大きいほど、反射が少なくなります)。高性能の物理接
触コネクタは50dB以上のリターン・ロスを持ちますが、30~
40dBが一般的です。
ファイバ先端の目視点検
ファイバ先端の目視による点検は有効です。これによりケー
ブル先端面の汚れや損傷だけでなく、ファイバ自体の割れや
欠けあとを見つけることができます。顕微鏡(100~200倍)を
使用して、先端面全体を汚れ、メタルの凹凸、その他の不具
合がないか調べます。ファイバに割れや欠けあとがないかも
見ます。目で見える不具合であってもファイバ・コアに達し
ていなければ(ファイバの接触を妨げないかぎり)、パフォー
マンスに影響しない場合があります。
コネクタの清掃
本項では、光ファイバ・ケーブルやAgilentユニバーサル・ア
ダプタを清掃する際の適切な手順について説明します。ま
ず、アルコールを溶剤として用い、ほこりや油をすべて取り
除きます。物質が固まり付いたまま取れない場合には(これ
は、ケーブルの挿入中にフェルール保持器のベリリウム銅側
がこすり落とされ、ファイバの先端に堆積した場合に発生す
る可能性があります)、もう1度清掃を行ってください。ケー
ブルやコネクタの清掃は、しばしば2度以上行う必要があり
ます。
注意
Agilentでは、屈折率整合剤をAgilent測定器やアクセサリに使
用しないよう強くお勧めします。ジェルなどの整合剤は除去
するのが難しく、また傷のもととなる粒子などを含むことが
あります。どうしても整合剤をお使いになるときは、製造者
に使用方法やクリーニング方法についてお問い合わせくだ
さい。
正確な測定を行うための接続部分の清掃 8-19
表8-4. 清掃用アクセサリ
品目
Agilent部品番号
イソプロピル・アルコール
8500-5344
綿棒
8520-0023
小型スポンジ綿棒
9300-1223
圧縮空気(無残留物)
8500-5262
表8-5. 光測定器付属ダスト・キャップ
品目
Agilent部品番号
レーザ・シャッタ・キャップ
08145-64521
FC/PCダスト・キャップ
08154-44102
Biconicダスト・キャップ
08154-44105
DINダスト・キャップ
5040-9364
HMS10/HPダスト・キャップ
5040-9361
STダスト・キャップ
5040-9366
ノンレンズ・コネクタの清掃方法
注意
スポンジ綿棒は、光ファイバ先端のクリーニングには使用し
ないでください。スポンジ綿棒は清掃した表面に皮膜を残
し、パフォーマンスの低下を招くことがあります。
1 清潔な毛羽立っていない綿棒、またはレンズ・ペーパーに純
粋のイソプロピル・アルコールを浸します。
綿棒を使用する場合は、清掃後ファイバ先端に繊維が残らな
いよう注意してください。
2 ファイバの先端は避けながら、コネクタのフェルールやその
他の部分を清掃します。
3 清潔な新しい毛羽立っていない綿棒、またはレンズ・ペー
パーにイソプロピル・アルコールを浸します。
4 綿棒またはレンズ・ペーパーでファイバ先端を清掃します。
8-20 正確な測定を行うための接続部分の清掃
綿棒についたほこりによってファイバ先端が傷つくおそれ
があるため、最初の清掃では表面をこすらないでください。
5 すぐに清潔で乾いた毛羽立っていない綿棒、またはレンズ・
ペーパーでファイバ先端を拭き取ります。
6 濾過済みの乾いた圧縮空気を 15 ~ 20cm の距離からコネクタ
端面に吹きつけます。圧縮空気は、ファイバ先端面に対し浅
い角度から吹きつけてください。
窒素ガスや圧縮ダスト・リムーバも使用できます。
注意
圧縮空気の缶中の粒子が空気中に出てしまうため、吹きつけ
るときに缶を振ったり、傾けたり、逆さにしないでくださ
い。詳しくは圧縮空気の缶の注意書きをお読みください。
7 コネクタが乾燥したらすぐに接続するか、またはキャップを
着けます。
最初の清掃が終わっても性能が劣っていると思われる場合
には、もう1度コネクタを清掃してみてください。たいてい
の場合は、もう1度清掃すれば、本来の性能を取り戻すこと
ができます。2回目の清掃は、こするなど、より時間をかけ
て行います。
アダプタの清掃方法
多くのAgilent測定器の光ファイバ入出力コネクタが、下図に
示すようなユニバーサル・アダプタを採用しています。これ
らのアダプタを用いることによって、測定器を各種光ファイ
バ・ケーブルに接続することができます。
図8-7. ユニバーサル・アダプタ
正確な測定を行うための接続部分の清掃 8-21
1 清潔なスポンジ綿棒に、イソプロピル・アルコールを浸します。
綿棒を使用する場合は、清掃後に繊維が残らないように注意
してください。本項の初めで紹介したスポンジ綿棒は小型
で、アダプタ内部の清掃に適しています。
スポンジ綿棒の使用により、後に皮膜が残ることがありま
す。しかし、この皮膜はたいへん薄く、アダプタ内部に付着
しやすい他の汚れに比較すれば、問題はありません。
2 スポンジ綿棒でアダプタを清掃します。
3 清潔で乾いたスポンジ綿棒でアダプタ内部を拭き取ります。
4 濾過済みの乾いた圧縮空気をアダプタ内外に吹きつけます。
窒素ガスや圧縮ダスト・リムーバも使用できます。圧縮空気
の缶中の粒子が空気中に出てしまうため、吹きつけるときに
缶を振ったり、傾けたり、逆さにしないでください。詳しく
は圧縮空気の缶の注意書きをお読みください。
8-22 プリンタ・ヘッドの清掃手順
プリンタ・ヘッドの清掃手順
プリンタの使用中に発生するほこりがプリンタのヘッドに
たまって、印刷の質が低下する場合があります。本項で説明
する手順に従ってプリンタ・ヘッドを清掃してください。
警告
このサービス手順はサービス担当者のみが行ってください。
感電事故を防止するために、有資格者以外の人は、けっして
修理を行わないでください。
注意
静電放電(ESD)によってプリンタが損傷を受けたり、破壊され
るおそれがあります。したがって、この手順は、静電気対策
が施されたワークステーションで実施する必要があります。
静電気対策が 施さ 8-23ページの図8-8に、導電テーブルおよびフロア・マット、
れたワークス テー リストおよびヒール・ストラップを使って静電気対策を施し
ション
たワークステーションの例を示します。ユーザの安全を守る
には、静電気防止用アクセサリによって、グランドから1MW
以上のアイソレーションが得られなければなりません。静電
気防止用アクセサリの購入情報については、表8-6を参照し
てください。
表8-6. 静電気防止用アクセサリ
部品番号
説明
9300-0797
3M静電気制御マット0.6m×1.2mおよび4.6cmグランド・ワイ
ヤ(リストストラップおよびリストストラップ・コードは含
まれていません。別途購入する必要があります。)
9300-0980
リストストラップ・コード1.5m
9300-1383
リストストラップ(ブラック、ステンレス鋼、コードなし)
には4個の調整可能リンクと1個の7mmポストタイプ・コネク
タが付いています。
9300-1169
ESDヒールストラップ(6~12カ月再使用可能)
プリンタ・ヘッドの清掃手順 8-23
アースの
構築
1MΩ 抵抗
テーブル・マット
リスト・ストラップ
アースの
構築
1MΩ
抵抗
ヒール・ストラップ フロア・マット
図8-8. 静電気対策を施したワークステーションの例
手順
1 本器をオフにして電源コードを外します。
2 本器をこの手順のはじめに説明したように、静電気対策を施
したワークステーションに配置します。
3 硬貨またはねじ回しを使って、本器の上部にあるプリンタの
ドアを開きます。
注意
プリンタのドアを開くために使用した硬貨やねじ回しが、プ
リンタ・アセンブリ内に落下しないようにしてください。
4 以下の図に示すように用紙ラッチを持ち上げ、用紙を取り出
します。
8-24 プリンタ・ヘッドの清掃手順
ねじをゆるめ、
カバーを外します。
ヘッド・レバーの
オープン位置
オープン用ヘッド・レバー
レバーを背面に
傾けます。
プリンタ・
エレメント
5 静電気放電からプリンタ・ヘッドを保護するために取り付け
られた金属シート・カバーの固定ねじを外します。金属シー
ト・カバーを固定ねじまでスライドし、上に持ち上げて外し
ます。
6 プリンタ・ヘッド・レバーを垂直位置まで上げます。次に、
レバーを本器のリアパネルまで傾けて、プリンタ・ヘッドを
上方向に回転します。
7 綿棒とイソプロピル・アルコールを使ってプリンタ・ヘッド
を清掃します。
注意
他の清掃材料や溶液を使用すると、プリンタを損傷するおそ
れがあります。
8 プリンタ・ヘッドが完全に乾いたら、プリンタ・ヘッド・レ
バーを使ってプリンタ・ヘッドを元の位置まで戻します。
9 プリンタ・ヘッドの金属シート・カバーを戻して、しっかり
と留めます。
10 プリンタ用紙を戻して、プリンタ・アクセス・ドアを閉じます。
修理のための返却 8-25
修理のための返却
本項では、修理や校正のために本器を返却する際の返却方法
について説明します。本器をサービス・オフィスに返却され
る場合は、あらかじめサービス・センタにご連絡ください。
これにより、修理や校正を適切に実行できるだけでなく、お
客様への本器の迅速な返却が可能となります。所在地に関係
なく、以下の電話番号までご連絡ください。サービス・オ
フィスの一覧については、8-28ページの「Agilentサービス・
オフィス」をご覧ください。
サービス・センタ
(800) 403-0801
本器がまだ保証期間内にあるか、Agilentメンテナンス契約に
よる保証が可能な場合、それに従って修理を行います(保証
条項は、本書の最初にあります)。本器の保証期間が過ぎて
いるか、Agilentメンテナンス契約に該当しない場合は、装置
の検査後に修理費用をお知らせします。
修理のため本器をAgilentに返却される場合、適切な梱包を行
なったうえ故障内容の詳しい説明を添付してください。故障
内容を説明する際は、問題の性質をできるだけ具体的に記述
してください。また故障に関するその他の情報(故障時の
セッティング、関連するデータ、エラー・メッセージなど)
も、返却品に添付してください。
8-26 修理のための返却
返却の準備
1 詳細な故障内容を本器に添付します。問題に関連する情報は
すべて記載してください。以下の項目についての情報をお寄
せください。
• 必要な修理の種類
• 本器の返却日
• 問題に関する説明
• 問題は継続的か、間欠的か
• 問題は温度に依存するか
• 問題は振動に依存するか
• 問題が再現するセッティング
• パフォーマンス・データ
• 会社名と返却先住所
• 技術担当者様の名前と電話番号
• 本器の型番号
• 本器の完全なシリアル番号
• 一緒に返却する付属品リスト
2 本器を受領したときにカバーが付いていたフロントパネルお
よびリアパネルのコネクタには、同じ様にカバーを付けます。
注意
静電気による部品の損傷を避けるため、電気コネクタにカ
バーを付けます。光学コネクタには、物理的損傷や汚れを防
ぐためのカバーを付けます。
注意
もとの梱包材料以外の材料を使用すると、本器に損傷を与え
るおそれがあります。スチロール・ペレットは、梱包材料と
して使用しないでください。これは機器の緩衝材として適当
でなく、また梱包箱内での移動を防止できません。また静電
気を発生して、本器を損傷するおそれがあります。
3 もとの梱包材料を使用して、本器を梱包します。専用の梱包
材料は、Agilentから入手できます。ご自分で用意される場合
は、次の注意事項に従ってください。
• 静電気による損傷を防ぐため、装置を静電防止プラス
チックで包みます。
• 装置が54kg未満のときは、試験強度159kgのダブルウォー
ルの段ボール箱を使用します。
修理のための返却 8-27
• 段ボール箱は、装置の周囲に緩衝材のための約7cmの余裕
があり、装置の重量に十分耐えられるものを使用してく
ださい。
• 装置を保護し箱内で移動するのを防ぐため、装置を厚さ
約7cmの梱包材で包みます。パッキングフォームが手元に
ないときには、Sealed Air Corporation (Commerce, California
90001) のS.D-240 Air Cap™をお勧めします。エア・キャッ
プは、気泡を充填したプラスチックのシートです。静電
防止用にはピンクのエア・キャップを使用します。この
材料で装置を何度か巻くことにより、装置を保護し移動
を防止します。
4 強力なガムテープで段ボール箱を閉じます。
5 段ボール箱に「精密機器・取扱注意」と表示します。
6 添付書類のコピーを保存しておきます。
8-28 Agilentサービス・オフィス
Agilentサービス・オフィス
修理のために測定器を返却される場合は、サービス・センタ
にあらかじめご連絡ください(0120-320-119(日本国内))。ある
いは、電子計測器ウェブ・サイトの国ページhttp://www.tm.
agilent.com/tmo/country/English/index.html ま たは 以下 に示 す
番号にお問い合わせください。
Agilentサービス番号
Austria
01/25125-7171
Belgium
32-2-778.37.71
Brazil
(11) 7297-8600
China
86 10 6261 3819
Denmark
45 99 12 88
Finland
358-10-855-2360
France
01.69.82.66.66
Germany
0180/524-6330
India
080-34 35788
Italy
+39 02 9212 2701
Ireland
01 615 8222
日本
(81)-426-56-7832
Korea
82/2-3770-0419
Mexico
(5) 258-4826
Netherlands
020-547 6463
Norway
22 73 57 59
Russia
+7-095-797-3930
Spain
(34/91) 631 1213
Sweden
08-5064 8700
Switzerland
(01) 735 7200
United Kingdom
01 344 366666
United States and Canada
(800) 403-0801
索引
数字
DRIFT注釈表示, 3-15
1nm注釈表示, 3-18
E
A
ABORtプログラミング・コマンド, 5-61
Agilentオフィス, 8-28
AM変調, 3-9, 3-22
ARRayプログラミング・コマンド, 5-11
ASNR
CLEarプログラミング・コマンド, 5-30
COUNtプログラミング・コマンド, 5-30
STATeプログラミング・コマンド, 5-30
B
BAR OFFソフトキー , 3-6
BAR ONソフトキー , 3-6
BROADソフトキー , 3-4
BROAD注釈表示, 3-4
BY PWR注釈表示, 2-7
BY WL注釈表示, 2-7
C
CALCulate1サブシステム, 5-17
CALCulate2サブシステム, 5-21
CALCulate3 サブシステム , 4-13, 4-33, 4-36, 4-38,
5-29
CALソフトキー , 1-8
CLEARソフトキー , 3-16
*CLS, 4-19, 5-3
Cmd_opcサブルーチン, 4-29
CONFigure測定インストラクション, 5-11
CONTinuousプログラミング・コマンド, 5-61
D
DATA? プ ロ グ ラ ミ ン グ・コ マ ン ド , 5-17, 5-21,
5-31, 5-51
DATEプログラミング・コマンド, 5-57
Delta Offソフトキー。Offを参照
Delta Onソフトキー。Onを参照
DESTinationプログラミング・コマンド, 5-45
DEVICESソフトキー , 3-4
DFBレーザ, 3-4
DISPlayサブシステム, 5-41
DRANgeプログラミング・コマンド, 5-22
E46 NUM LINES < NUM REFSメッセージ, 3-16
E47 NUM LINES > NUM REFSメッセージ, 3-16
EDFA増幅器, 3-4
ELEVationプログラミング・コマンド, 5-49–5-50
ELEVソフトキー , 1-8
ENABleプログラミング・コマンド, 5-54
EOI信号, 4-26
Err_mngmtサブルーチン, 4-29
Error_msgサブルーチン, 4-28
ERRorプログラミング・コマンド, 5-57
*ESE, 4-28, 5-3
*ESR, 5-4
EVENTプログラミング・コマンド, 5-53–5-54
F
FASTソフトキー , 3-8, 4-8, 5-51
FETCh測定インストラクション, 5-11
FREQuencyプログラミング・コマンド, 5-13, 5-33
FNIdentity関数, 4-29
G
GPIB
アドレス, 4-3
アドレス、デフォルト, 4-3
アドレス、フロントパネルからの変更, 4-4
ソフトキー , 4-4
H
HCOPyサブシステム, 5-45
HELP:HEADers?プログラミング・コマンド, 5-58
HP BASIC, 4-2, 4-28
I
*IDN?, 4-29, 5-5
IEC Publication, iii
IEEE 488.2標準, 4-2
IMMediateプログラミング・コマンド, 5-45, 5-62
INITが無視されました, 8-7
INPUTコネクタ, 1-10, 2-13
索引- 2
L
LEFTプログラミング・コマンド, 5-42
LIM OFFソフトキー , 1-9
LIM ONソフトキー , 1-9
List by Powerモード, 4-8
List by WLモード, 4-8
LOCALソフトキー , 4-3
RESetプログラミング・コマンド, 5-37
RF変調, 3-23
RIGHTプログラミング・コマンド, 5-43
*RST, 4-3, 4-29, 5-6
Runキー , 3-16
S
*OPC, 4-29, 5-3, 5-6
OPTICAL INPUTコネクタ, iv, 2-2
SCALarプログラミング・コマンド, 5-11
SCPI (Standard Commands for Programmable
Instruments)
構文規則, 4-22
標準, 4-2
SELECTソフトキー , 3-13
SENSeサブシステム, 5-49
Set_eseサブルーチン, 4-28
Setupキー , 1-9, 3-4, 4-4
Singleキー , 3-10
SN
測定, 3-18
ノイズ計算, 3-18
比, 2-2
SONET, 3-23
*SRE, 5-8
STATeプログラミング・コマンド, 5-32, 5-35,
5-36, 5-37, 5-38, 5-43
STATusサブシステム, 5-53
*STB, 5-9
STOReプログラミング・コマンド, 5-47
SYSTemサブシステム, 5-57
P
T
M
MAGNitudeプログラミング・コマンド, 5-50
MAXimumプログラミング・コマンド, 5-41
MAX-MINソフトキー , 3-16
MEASure 測 定 イ ン ス ト ラ ク シ ョ ン , 4-30–4-31,
5-11
N
NARROWソフトキー , 3-4
NEXTプログラミング・コマンド, 5-42
NMソフトキー , 3-7
NORMALソフトキー , 3-8, 4-8, 5-51
NTRansitionプログラミング・コマンド, 5-55
NUM LINES > NUM REFS, 3-16
NUM LINES < NUM REFS, 3-16
O
Peak WLソフトキー , 3-16
PEXCursionプログラミング・コマンド, 5-22
PK EXCソフトキー , 3-11
PK THLDソフトキー , 3-11
POINts? プ ロ グ ラ ミ ン グ・コ マ ン ド , 5-19, 5-23,
5-39
POWerプログラミング・コマンド, 5-12, 5-33
PRBS, 3-23
Presetキー , 2-8, 3-2, 3-4, 4-3
PRESet プ ロ グ ラ ミ ン グ・コ マ ン ド , 5-33, 5-37,
5-56, 5-59
PREViousプログラミング・コマンド, 5-42
Print
キー , 3-30
リモート・コマンド, 5-45
PTRansitionプログラミング・コマンド, 5-55
PWR BARソフトキー , 3-6
PWR OFS
ソフトキー , 3-24
注釈表示, 3-24
D PWRソフトキー , 3-14
R
READ測定インストラクション, 5-11
Remote注釈表示, 4-3
RESETソフトキー , 3-13, 3-15, 3-17
Tempoサブルーチン, 4-29
THRSHLDソフトキー , 3-11
THZソフトキー , 3-7
TIMEプログラミング・コマンド, 5-60
*TRG, 5-10
TRIGgerサブシステム, 5-61
*TST, 5-10
U
UNITSソフトキー , 3-7
UPDATEソフトキー , 3-8
V
VERSionプログラミング・コマンド, 5-60
W
*WAI, 5-10
WAVelengthプログラミング・コマンド, 5-15, 5-33
WDM
システム, 3-12
平坦度, 3-13
WL LIMソフトキー , 1-9
D WL/PWRソフトキー , 3-13
WLIMitプログラミング・コマンド, 5-24–5-27
索引- 3
D WLソフトキー , 3-13
あ
アクセサリ, 8-2
静電気対策, 8-22
アダプタ、光ファイバ, 8-9
圧縮ダスト・リムーバ, 8-19
アドレス。GPIBアドレスを参照
安全性, iv
記号, 1-2, 2-2
イソプロピル・アルコール, 8-19
イベント・ステータス・イネーブル・レジスタ ,
4-28, 5-3
上向き矢印ソフトキー , 2-7
疑わしいデータ, 8-7
エラー
待ち行列, 4-20
メッセージ, 8-3
オーディオ変調、影響, 3-9, 3-22
大文字, 4-23
大文字小文字の区別, 4-23
オプション, 8-2
か
カーソル, 2-7
改行文字, 4-26
過渡データ, 4-9
カバー、ダスト, 8-9
感度, 7-4, 7-7, 7-10
外部減衰, 3-24
規制の期間, 7-2
キャビネット、清掃, iv
狭帯域モード, 3-4
共通コマンド
*CLS(ステータスのクリア), 5-3
*ESE(イベント・ステータス・イネーブル), 5-3,
4-28
* ESR(イベント・ステータス・レジスタ), 5-4
*IDN(識別番号), 4-29, 5-5
*OPC(動作完了), 4-29, 5-6
*RST(リセット), 4-29, 5-6
*SRE(サービス・リクエスト・イネーブル), 5-8
*STB(ステータス・バイト), 5-9
*TRG(トリガ), 5-10
*TST(テスト), 5-10
*WAI(待機), 5-10
送信, 4-24
定義, 4-22
共通コマンドの送信, 4-24
クウェリ, 4-26
複数, 4-26
空気、測定, 3-25
空白文字, 4-24
クラス、レーザ, iii, 7-12
減衰量。外部減衰を参照
校正
確度, 7-3
周期, 6-2, 7-2
測定, 3-25
高速フーリエ変換, 5-19
広帯域デバイス、測定, 3-4
プログラミング・コマンド, 5-49
広帯域モード, 3-4, 7-6, 7-9
構文規則, 4-22–4-27
コネクタの手入れ, 8-11
コマンド
共通, 4-22
組み合わせ, 4-23
終端, 4-26
測定インストラクション, 4-22
非シーケンシャル, 4-11, 5-20, 5-23, 5-28, 5-50,
5-62
標準SCPI, 4-22
小文字, 4-23
コロン, 4-24
コンピュータ制御, 4-5
さ
最大電力入力, 2-13
サブシステム, 4-22
サンプル・プログラム, 4-28
DFBレーザの測定, 4-30
SNRの測定, 4-38
WDMチャネル・ドリフトの測定, 4-33
WDMチャネルの測定, 4-31
WDMチャネル分離の測定, 4-36
ソース確度の増加, 4-40
下向き矢印ソフトキー , 2-7
修理, 8-25
セールス/サービス・オフィス, 8-28
返却, 8-25
リクエスト・イネーブル・レジスタ, 4-19, 5-8
出力待ち行列, 4-20, 4-26
ショート形式コマンド, 4-22
仕様, 7-2, 7-6
および広帯域モード, 3-4
動作, 7-12
用語の定義, 7-2
真空、測定, 3-25
振幅
オフセット, 3-24
仕様, 7-7, 7-10
ステータス
バイト・レジスタ, 5-8
レポート, 4-15
スプリアス信号、抑制, 3-9
スポンジ綿棒, 8-19
清掃
アダプタ, 8-20
キャビネット, iv
ノンレンズ・コネクタ, 8-19
光ファイバ接続部, 8-11, 8-19
プリンタ・ヘッド, 8-22
静電気対策
アクセサリ, 8-22
ワークステーション, 8-23
静電放電(ESD)情報, 8-22
索引- 4
性能テスト, 6-2
セールスおよびサービス・オフィス, 8-28
積分リミット, 3-4
設定衝突エラー , 4-13, 5-31, 5-38, 8-7
セミコロン, 4-22
選択度, 7-4, 7-7, 7-10
線幅, 3-2
総電力
最大測定可能, 3-24
測定
AM変調, 3-9, 3-22
EDFA増幅器, 3-4
GPIBを介した, 4-5
PRBSフォーマット表示, 3-23
SN, 3-18
SONETフォーマット表示, 3-23
インストラクション, 4-22, 5-11
オーディオ変調、影響, 3-9, 3-22
空気中, 3-25
経時的性能モニタ, 3-15
更新速度, 4-8, 5-19, 5-51
校正, 3-25
広帯域デバイスの, 3-4
サイクル・タイム, 7-5, 7-8, 7-11
真空, 3-25
相対電力, 3-12
相対波長, 3-12
速度, 3-7, 4-8, 5-19, 5-51
チャープ・レーザ, 3-4
チャネル間隔, 3-13
標高、影響, 3-25
ピークの定義, 3-9
平坦度, 3-14
変調レーザ、影響, 3-22
レーザ・ドリフト, 3-15
レーザ線分離, 3-12
測定器
GPIBを介してアドレス, 4-3
修理のための返却, 8-25
デフォルト・ステート, 3-2
測定器の初期化, 4-3
測定器のモニタ, 4-15
た
ダスト・カバー , 8-9
ダスト・キャップ, 8-19
チャープ・レーザ, 3-4
チャネル間隔, 3-13
注釈表示
1nm, 3-18
BROAD, 3-4
BY PWR, 2-7
BY WL, 2-7
DRIFT, 3-15
PWR OFS, 3-24
REMOTE, 4-3
直線性, 7-4, 7-7, 7-10
手入れ
キャビネット, iv
光ファイバ, 1-10, 2-13
テラヘルツ, 3-7
データの破壊、無効, 4-25, 5-7, 8-7
デフォルトGPIBアドレス, 4-3
電源
ケーブル, 8-10
仕様, 7-12
入力コネクタ, 1-4
電力
最大測定可能, 3-2
最大入力, 2-13
測定総, 5-21
損傷前の最大, 3-2
分離, 3-12
特性, 7-6
トリガ無視, 8-7
ドリフト・レーザ。レーザ・ドリフトを参照
な
ナノメートル, 3-7
入力
コネクタ, 2-2, 8-11
電力、定義, 7-4
ノイズ宣言, 7-13
ノイズ電力
自動補間, 3-19
帯域幅, 3-18
は
波長
仕様, 7-6, 7-9
定義, 7-3
入力レンジ, 3-2
分離, 3-12
レンジ, 5-24
ばらつきの校正。測定を参照
番号, 4-24
パラメータ、追加, 4-24
パラメータの追加, 4-24
光ファイバ
アダプタ, 8-9
コネクタ、カバー , 8-26
コネクタの清掃, 8-11
手入れ, 1-10, 2-13
非シーケンシャル・コマンド, 4-11, 5-20, 5-23,
5-28, 5-50, 5-62
ヒューズ
ケース, 1-4
タイプ, 1-4
予備, 1-4
表記法定義, 5-2
標高
影響, 3-25
入力, 1-8, 3-25
フィートからメートルへの変換, 1-8, 3-26
表示
カーソル, 2-7
更新速度, 3-7
索引- 5
更新速度の設定, 3-8
スクロール, 2-7
注釈表示。測定を参照
点滅ソフトキー , 4-3
分解能, 7-4, 7-7, 7-10
標準
SCPIコマンド, 4-22
イベント・ステータス・レジスタ, 5-4
ビット・エラー・レート, 3-18
ピーク
エクスカージョン, 3-4, 3-10
スレッショルド・リミット, 3-9, 3-23
定義, 3-9
電力, 2-2
波長, 2-2
ファームウェア・バージョン
GPIBを介した, 5-5
表示, 1-7
ファブリ・ペロー・レーザ, 3-4
測定, 3-9
フロントパネル
アダプタ, 8-9
ロックアウト, 4-3
ブロック図, 4-5
プリンタ
出力, 3-30
ヘッドの清掃, 8-22
プログラミング, 4-2
キー別のコマンド・リスト, 4-47
コマンド表記法規約, 5-2
サブシステム別のコマンド・リスト, 4-42
測定インストラクション, 5-11
例。サンプル・プログラムを参照
平坦度, 7-4, 7-7, 7-10
返却
修理のための, 8-25
データ, 4-26
返却手順, 8-26
返却のための梱包, 8-26
変調レーザ, 3-22
偏波依存性, 7-4, 7-7, 7-10
放射線の照射, iv
ま
待ち行列, 4-20
メッセージ、エラー , 8-3
綿棒, 8-19
ら
リターン・ロス, 7-4, 7-8, 7-11
レーザ
開口部, iv
クラス, iii, 7-12
線の分離, 2-2, 3-12
線幅, 3-2
ドリフト, 2-2, 3-15
変調された, 3-22
レンジ、波長, 5-24
ロング形式コマンド, 4-22
納入後の保証について
★ 保証の期間は、ご購入時に当社よりお出しした見積書に記載された期間とします。
保証サービスは、当社の定める休日を除く月曜日から金曜日までの、午前8時
45分から午後5時30分の範囲で無料で行います。当社で定めたシステム製品に
ついては出張修理を行い、その他の製品については当社へご返却いただいた上
での引取り修理となります。
当社が定める地域以外における出張修理対象製品の修理は、保証期間中におい
ても技術者派遣費が有料となります。
★ ソフトウェア製品の保証は上記にかかわらず、下記に定める範囲とさせていた
だきます。
· ソフトウェア製品及びマニュアルは当社が供給した媒体物の破損、資料の落
丁およびプログラム・インストラクションが実行できない場合のみ保証いた
します。
· バグ及び前記以外の問題の解決は、別に締結するソフトウェア・サポート契
約に基づいて実施されます。
★ 次のような場合には、保証期間内でも修理が有料となります。
· 取扱説明書等に記載されている保証対象外部品の故障の場合。
· 当社が供給していないソフトウェア、ハードウェア、または補用品の使用に
よる故障の場合。
· お客様の不適当または不十分な保守による故障の場合。
· 当社が認めていない改造、酷使、誤使用または誤操作による故障の場合。
· 納入後の移設が不適切であったための故障または損傷の場合。
· 指定外の電源(電圧、周波数)使用または電源の異常による故障の場合。
· 当社が定めた設置場所基準に適合しない場所での使用、および設置場所の不
適当な保守による故障の場合。
· 火災、地震、風水害、落雷、騒動、暴動、戦争行為、放射能汚染、およびそ
の他天災地変等の不可抗力的事故による故障の場合。
★ 当社で取扱う製品は、ご需要先の特定目的に関する整合性の保証はいたしかね
ます。また、そこから生ずる直接的、間接的損害に対しても責任を負いかねます。
★ 当社で取扱う製品は、ご需要先の特定目的に関する整合性の保証はいたしかね
ます。また、そこから生ずる直接的、間接的損害に対しても責任を負いかねます。
★ 当社で取扱う製品を組込みあるいは転売される場合は、最終需要先における直
接的、間接的損害に対しては責任を負いかねます。
★ 製品の保守、修理用部品の供給期間は、その製品の製造中止後最低5年間とさ
せていただきます。
本製品の修理については取扱説明書に記載されている最寄りの事業所へお問合わ
せください。
原 典
本書は“Agilent 8612A WDM Channel Analyzer User’s Guide” (Part No. 8612190001) (Printed in USA, January 2000)を翻訳したものです。
詳細は上記の最新マニュアルを参照してください。
ご 注 意
· 本書に記載した内容は、予告なしに変更することがあります。
· 当社は、お客様の誤った操作に起因する損害については、責任を負いかね
ますのでご了承ください。
· 当社では、本書に関して特殊目的に対する適合性、市場性などについては、
一切の保証をいたしかねます。
また、備品、パフォーマンス等に関連した損傷についても保証いたしかね
ます。
· 当社提供外のソフトウェアの使用や信頼性についての責任は負いかねま
す。
· 本書の内容の一部または全部を、無断でコピーしたり、他のプログラム言
語に翻訳することは法律で禁止されています。
· 本製品パッケージとして提供した本マニュアル、フレキシブル・ディスク
またはテープ・カートリッジは本製品用だけにお使いください。プログラ
ムをコピーする場合はバックアップ用だけにしてください。プログラムを
そのままの形で、あるいは変更を加えて第三者に販売することは固く禁じ
られています。
アジレント・テクノロジー株式会社
許可なく複製、翻案または翻訳することを禁止します。
Copyright © Agilent Technologies, Inc. 2000
Copyright © Agilent Technologies Japan, Ltd. 2000
All rights reserved. Reproduction, adaptation, or translation without
prior written permission is prohibited.
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