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木造軸組住宅の断熱設計施工マニュアル
押出法ポリスチレンフォーム保温板による 木造軸組住宅の断熱設計施工マニュアル 押出発泡ポリスチレン工業会 基礎内断熱 (A種押出法ポリスチレンフォーム) 土台気密材 垂直部位断熱補強 (A種押出法ポリスチレンフォーム) 水平部位断熱補強 (A種押出法ポリスチレンフォーム) 図 6-5 基礎内側断熱施工例 Ⅰ・Ⅱ地域 断熱仕様 標準(mm) Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ地域 ※ 標準(mm) 開口部強化 (mm) 外張(屋根・桁上・梁上) 160 115 60 充填(梁間) 185 130 65 ④ 桁上断熱 ●合板等の板状気密材を施工するために、軒桁の 気密テープ (束廻り気密措置) 上面と小屋梁の上面を揃え、作業の安全性等を 考慮して適宣受材を設置します。 気密テープ (板状気密材目地) ●小屋梁の上面に板状気密材を施工し、継ぎ目を 気密テープで目張りするか、住宅用防湿気密フィ ルムを連続施工します。小屋束との取り合いは気 密テープで措置します。 板状気密材 ●妻壁が有る場合は、妻壁に押出法ポリスチレン 受材 フォームを施工するか受材を施工して外面が合 通気層 透湿防水シート 板状気密材 うようにします。 図 6-19 桁上断熱施工例 ●小屋裏の防露・排熱のため、小屋裏換気口を設 けます。 写真 6-11 桁に設置した受け材 写真 6-12 気密措置と断熱材の敷設 写真 6-13 施工後の状況 7. その他 7-1 床断熱工法(壁充填断熱の場合) 施工例を下図に示しましたが、外壁との取り合い部が若干異なる以外の基本事項は6-5 1) ②項を参照ください 気流止め (間仕切壁) 根太 大引 気流止め (土台と根太が平行な場合) 気流止め (乾燥木材) A種押出法 ポリスチレンフォーム 気流止め (乾燥木材) 気密テープ A種押出法 ポリスチレンフォーム 大引 根太 図7-1 床断熱施工例 (壁充填断熱の場合 20 7-2 付加断熱工法 主に寒冷地で実施されている方法で、柱間に繊維系断熱材等を充填するのに加え柱外側にA種押出法ポリスチレン フォームを外張りする施工法で壁厚さを抑えつつ断熱性能を高くすることができます。 1)断熱性能 表7-1に壁を付加断熱した場合の実質熱貫流率の計算例を示しました。平成11年基準の壁強化によるトレードオフ規定 を用いた場合の壁と屋根の断熱仕様例を表7-2に示しました。 表7-1 付加断熱した外壁の実質熱貫流率 外張断熱材 (A種押出法ポリ スチレンフォーム) 充填断熱材 充填断熱 付加断熱 GW16相当※1 100mm 高GW16相当等※2 100mm 断熱材の熱抵抗 [㎡・K/W] 備考 壁の実質熱貫流率※3 [W/(㎡・K) ] (省エネ性能の対象基準地域) 無し 2.22 0.48 等級4、 Ⅳ地域 3種25mm 3.11 0.33 等級4、 Ⅰ地域 1種25mm 3.25 0.34 等級4、 Ⅰ地域 3種25mm 3.52 0.31 等級4、 Ⅰ地域 3種50mm 4.41 0.24 事業主基準熱損失係数 Ⅰ地域Q=1.4以下仕様※4 ※1 住宅用グラスウール断熱材16K相当 ※2 高性能グラスウール断熱材16K相当、住宅用ロックウール断熱材(マット) など ※3 一般的な木造軸組造の壁で室内側より石膏ボード(9)/充填断熱材/外張断熱材(木下地無し)/通気層の構成で構造材にすぎ等を用いた場合。実質熱貫流率は 壁の構成等が変わると値が変わる。 ※4 住宅事業建築主の判断基準ガイドブック((財)建築環境・省エネルギー機構)の断熱性能判断資料より壁の実質熱貫流率0.26[W/(m2・K) ]以下 表7-2 付加断熱による省エネ基準への対応例(壁強化によるトレードオフ) 地域 項目 Ⅰ 熱抵抗基準緩和例 [m2・K/W] 屋根外張 or天井 断熱仕様例(右記のいずれか) 熱抵抗基準値強化[m2・K/W] 壁併用断熱 5. 7→5. 0 ●A種押出法ポリスチレンフォーム3種140mm ●吹き込み用セルロースファイバー断熱材25K 200mm 他 3. 3→3. 51以上 高性能GW16相当等※1100mm+ A種押出法ポリスチレンフォーム3種 断熱仕様例 ※1 高性能グラスウール断熱材16K相当、住宅用ロックウール断熱材(マット) など 2) 施工上の注意点 ● 気密は室内側の防湿・気密フィルムで確保します。 ●外張部の断熱施工は外張断熱と同様ですが、併用工法では漏水等で壁内に水が侵入すると抜けにくい構造となっ ているので、特に雨仕舞に留意ください。 ●下屋の壁面部は屋根の施工前に実施します。 ●妻壁が有る場合は、妻壁に押出法ポリスチレンフォームを施工するか下地材を施工して外面が合うようにします。 透湿防水シート 防湿フィルム 充填断熱材 構造用面材 (有 or 無) 小屋裏換気 付加断熱材 A種押出法 ポリスチレンフォーム 吹込断熱材 構造用合板 通気層 吹込断熱材 充填断熱材 透湿防水シート A種押出法 ポリスチレンフォーム 防湿気密フィルム a. 天井/壁 図 7-2 付加断熱施工例 b. 下屋 21 押出発泡ポリスチレン工業会 ☎03-5402-3926 http://www.epfa.jp R