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参考資料 これまでの主な議論(PDF形式:301KB)
参考資料 これまでの主な議論 Ⅰ.非連続の経営改革 1.課題解決に向けた司令塔的統合アライアンスを全事業で実現 ・ 非連続の提携・再編・統合にかなり力を入れないと、飽和状態になるまでコス ト削減を続けても、絵に描いた餅になってしまう。 ・ 原子力もネットワークも、グローバル的には発電と同じ成長産業。O&Mも成 長産業。 ・ 原子力に関しては、統合的な動きが電力会社の方であると、その統合時期と合 わせながら、メーカー側も様々なことを進めていく必要がある。 ・ 企業価値の向上についても送配電部門でとっていけるものだと思っている。海 外では、送配電部門で合併や子会社創出により、価値を上げている例がある。 AI や IoT テクノロジーを使った効率的なグリッドの形成など、コスト削減だけ でなく、前向きに収益を拡大していく様々な取り組みがなされているので、送 電部門でもアップサイドがとれていく。 ・ コストダウンも、再編までしないと大きな効果は得られない。 ・ 東電独自で改革できること、他社との提携や同業他社並びに異業種他社との連 携でやるべきこと、それから時間軸もそれぞれ当面やるべきことと長期にわた って取り組むことがあり、非常に立体的な構想になっている。ただ、うまくや らないと、希望的な観測に基づく構想になる。 ・ 柏崎刈羽原発の稼働もある。全体として、すぐ統合・再編ということはなかな か難しいかもしれないが、再稼働ノウハウの共有など、明らかに各社にメリッ トがあることについては、政府も連携して、一つの統合体を作って進めること は必要。それが将来、より大きな統合につながってくる。 2.司令塔的統合アライアンスの実効性を支える企業改革 ・ 会社のイメージはすごく大事。フレッシュなメンバーでやったほうが良い。 ・ 通常我々がコストダウン目標をつくるときは、ベンチマーク先として世界一流 の企業の中身を精査し、それに比べて自分たちの状況がどの程度劣っている部 分を改善するという手法を取る。計画だけでなく、実績でも十分な成果を出し ており、これは非常に安心したが、これで十分かどうかは、確信がない。 ・ 経営的にどんなに厳しい状況で、経営者がつぶれるのではないかと思っていて も、大きな会社ほど、社員は会社が倒れることはありえないと思い込んでいる。 潰れるかもしれないという危機感を共有することが大事。 ・ 厳しい経営状況の中でも、赤字が減ったといった小さな進捗でも、少しずつよ くなっているというのを頻繁に情報発信して見せるようにする工夫をしない と社員の努力が続かない。 ・ 東電は震災で社内の意識はまとまったかもしれないが、いつまでもこれが続く と思わない方がいい。もっと強烈な危機意識がないと厳しい。その点は経営者 の力が大事。 1 3.司令塔的統合アライアンス実現のプロセス ・ 福島第一原子力発電所については、廃炉事業の円滑・着実な推進を可能とする 体制を東電自身並びに国も含めてバックアップしなければならない。 ・ 通常のアライアンスでは大きな効果は得られないので、踏み込む覚悟を見せた 方が良い。 ・ 再編の話に関しては、相当踏み込んだ議論をすべき。議論を踏み出せば、必然 的に相手方からいろいろな条件が出てきて、そこから自然に決まっていく。 ・ JERAのように、募集して、パートナーとして応募してくる会社がいるかど うかを見るというような形はある。 ・ 公募のような公明正大なプロセスを進める必要がある。相手が名乗り上げるか どうかは条件次第。 4.課題解決に向けて司令塔的統合アライアンスが必要だとする問題意識や危機感の共有 ・ 他電力にも一緒に考えてもらうという方向性を出さないと、東電だけが突っ走 っても、他電力は何もなしではついてこない。そこをどううまくやるのかは考 えなければならない。 ・ 今、能動的に動けるのは東電だけ。相手方の意向を待っていたら何も動かない。 東電側から能動的にこのステップに踏み出し、他電力も動かざるを得なくなる 手順に入ることが重要。 ・ 現在の9電力から細かく分かれて出ていくやり方は、現実的ではない。少しず つ切り出して会社を作っても誰も命をかけてやらない。 ・ 世間に対して、東京電力がこれだけ真剣に「非連続」なこともやっているとい うことを見せる意味でも、東電がイニシアチブをとるべき。東京電力から、こ ういう項目について、ぜひ組もうと応募をかけることを世間にアピールするこ とが良い。 ・ 福島第一原子力発電所については、廃炉事業の円滑・着実な推進を可能とする 体制を東電自身並びに国も含めてバックアップしなければならない。(再掲) 5.司令塔的統合アライアンス実現のための原発事故に伴う費用の分担ルールの 開発 ・ ホールディングスと3つの事業会社があるが、このグループの総力を挙げて原 資を生み出し、これを廃炉などの作業にどううまく分配していくかがポイント。 ・ JERAのように、付加価値を生む独立性の高い収益確保のための事業体と、 本体との間で共有されるモラルをどのように確保していくのかが大事。目標の 共有をしていくことが大事。 ・ 福島復興に関わる事業と、一般の原子力の事業との線引きの仕方が大事。うま く線引きしないと、他社との連携のところで齟齬が出てくる。工夫が必要。 ・ 「海外の発電でもって成長しよう」「発電は単体の発電ではなく、燃料の上流 も含んでやろう」という JERA の方向性は正しい。ただ、最初は投資が要る。 海外の発電所をやるために相当お金をかき集めてくる必要がある。海外に出て 行って大きな発電事業を、いくつも、何カ国にわたってやることになると、差 し当たってのキャッシュがなかなか回ってこないことが心配。 ・ 廃炉事業は、安定的に入ってくるキャッシュフローがないと継続は困難という ことも同時にわかった。そのため、キャッシュフローの約半分を占めている送 電部門から出てくる安定的なキャッシュを廃炉に充てていく仕組みづくりが 2 何よりも最初に必要になると思う。 ・ 企業価値の向上についても送配電部門でとっていけるものだと思っている。海 外では、送配電部門で合併や子会社創出により、価値を上げている例がある。 (再掲) ・ 我々の議論の原点である福島の復興、これがひいては国民の原発に対する不 安・懸念を解消する安心・安全につながる唯一の道だと思う。そのための経営 基盤の強化、企業価値の向上には幾つかの方法があるが、コストダウンや企業 改革だけではなかなか生み出せない費用の捻出が必要であり、別途貫徹委員会 で検討されている託送料金の上積みについても、止むを得ない状況だというこ とはよく分かる。 6.福島事業は長期安定に必要な国の積極的な関与と支援、国と東電の共同体制へ ・ 廃炉技術については、国の事業でもあり、東京電力の事業でもあり、また世界 的な技術の貢献を必要とする重要なテーマ。東京電力1社だけの責任で貫徹し ていくのは荷が重い。廃炉については国もしっかり責任を取るという意思を資 本の面からも示さざるを得ない。 ・ 廃炉事業のナショプロ化は非常に本質的な発想。普通の原子炉と福島第一では、 言葉は同じ廃炉でも中身は全然違う。ロボティクスなり IoT なり、これまでと は全く違う非連続な新しいテクノロジーがなければ恐らく成功しないという レベルのもの。国も関与するべきではないか。 ・ 福島第一原子力発電所の廃炉事業は超長期かつ不確実性が非常に高い危機的 な事業だということを実感した。 ・ 基金として集め、自由自在に出せる時期的な多寡も調整できる仕組みも前提に なるのではないかと思う。原子力は、電力会社だけでは決められないことも多 く、国とも話をしながら、なるべく合理的に意見を浸透させていくことが必要。 ・ 原子力は連携が必要。ただ、事故を起こした東京電力がその牽引力になること は非常に難しい。国がもう少し主導という形をとっていく必要がある。 ・ 福島第一原子力発電所については、廃炉事業の円滑・着実な推進を可能とする 体制を東電自身並びに国も含めてバックアップしなければならない。(再掲) ・ 廃炉事業を着実に進めて、後の世代に負債を残さず、不安感を除去するために は、着実にこれを進めなきゃいけない。半世紀ぐらいかかる事業になるかもし れないが、これを進めるためのバックアップ体制は、東電だけではなかなか難 しいということは理解されると思う。 7.定量的な見通しの提示も(以下は各事業共通) ・ 再編・統合・連携による企業価値の向上により、どのぐらいのバリューを捻出 しようとしているのか。そのバリューを捻出するために、例えばこの事業から このぐらいの企業価値の増加が見込めるだろうといったコストダウンだけで はなく、成長側の定量的な試算が必要。 ・ 基本的には同調するが、具体的に、どこが、いつ、誰が主導していくのか。公 益事業とは言え、それぞれの電力会社で、それぞれステークホルダーを抱える 中での提携等を考えていくと、原子力事業を切り離すかどうかも含めて、どこ が主導権を握り、長期エネルギー確保の目的、目標を達成していくのは難しい。 ・ グローバル市場に目が向くような改革にしないといけない。米国のAT&T分 割は、その成功例。国際的に見ると、エネルギー市場は成長市場。基本的に水 平分業的なアライアンス形成・連携の促進が望ましい。 3 Ⅱ.企業改革・脱国有化に共通するベンチマーク ・ 進捗を確認するKPIを達成時期とともに決めて、全社的に共有することが大 事。 ・ 成果が出るたびに社員に数字で示していくことが大事。 ・ 通常コストダウンのベンチマーク先としては、世界一流の企業と比較し、自分 たちが劣っている部分を改善するという手法を取る。また、国内他社との比較 も必要。 ・ 労働生産性的なベンチマークが低くないと、人員が出てこない。 ・ <検証-真実-教訓-備え>のサイクルを定着させ、継続することが、事故再 発を防ぎ、危機管理を強めるために不可欠。 Ⅲ.企業改革 1.総論 ・ 東電のガバナンスは空洞化していたとしか思えない。この社内にある空気を変 えていかないといけない。 ・ 「不作為を放置」する文化・構造の中が結果として問題が起こしている状況。 この体質を変える必要あり。 ・ メルトダウン問題で明らかになった東電の問題は、組織のガバナンス不全、意 思決定の不透明性と、問題が生じた際の秘匿性。 2.トップ及び次世代を担うリーダーに必要な資質論 ・ 東電は震災で社内の意識はまとまったかもしれないが、いつまでもこれが続く と思わない方がいい。もっと強烈な危機意識がないと厳しい。その点は経営者 の力が大事。 ・ 潰れるかもしれないという危機感を共有することが大事。 ・ (過去の経験として)しっかり稼ぐことこそが非常に大事で、社会に付加価値 を還元していくのは稼ぐことから出発すると説いていった。 ・ 厳しい経営状況の中でも赤字が減ったなど、小さな進捗でも、少しずつ良くな っているというのを頻繁に情報発信して見せる工夫をしないと、社員の努力が 続かない。 3.チーム編成論の活用 ・ 会社のイメージは大事。フレッシュなメンバーでやった方が良い。内部昇格を 通じて、前向きな事業を担うことができる若い優秀な人が多数いるか。 ・ 国鉄の分割民営化の時のように、改革をやらなくてはいけないと思っている人 がいること、内部に積極的に推し進めようとしているグループが存在している ことが改革のための要素。 ・ 企業文化、企業風土の醸成が非常に大事。結局実行するのは社員であり、その 社員がその気にならないといけない。 4 Ⅳ.脱国有化 ・ 廃炉事業は長期にわたる事業。これを円滑・着実に進めることができる体制は、 東電だけでは難しい。国も含めてバックアップしなければならない。 ・ 超長期のリスクを東電だけに負わせるということが果たして可能なのか。国が 資本を出し続けることが必要なのではないか。また、廃炉事業が、例えば国際 展開事業として成立していくような将来像を描けないものか。 ・ 現在原賠機構が保有している東電株式 50.1%の株式の売却は、これから廃炉が 本番になるタイミングでは非常に難しいのではないか。 ・ 当初の予定では、東京電力は自立の方向に行くというストーリーだったかと思 うが、どう見ても国の関与は、まだかかるのではないか。 ・ 国の関与の方向性をもう少し明確にすべき。この状況が続くのではないか。 5