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Volume Thirty-Two
アーティクル
センタインタフェース用の画期的な新集積回路
3
デザイン・ショーケース 市販トランスによるコンデンサ突入電流制限回路
9
デュアル出力、差動出力の水晶発振器
パルスセンサによるバッテリの長寿命化
DiSEqCコンパチブル、LNB用可変電源
ニュープロダクト
11
13
14
アンプ/バッファ/コンパレータ
• レイルトゥレイル入出力のSOT23、低コスト、高性能、
超低電力オペアンプ
(MAX4040~4044)
18
• 5ピンSOT23、880MHz動作の低ノイズ、低歪みオペアンプ
(MAX4104/4105/
4304/4305)
• スルーレート1400V/µsの250MHz差動ラインドライバ
(MAX4142)
• 高速イネーブル/ディセーブルモード動作、
250MHzのローパワー電流フィードバックアンプ
(MAX4188/4189/4190) 17
• SOT23パッケージの超高速オープンループバッファ、
低電力、低ノイズを実現
(MAX4200~4205)
16
• 消費電流10µA、SOT23パッケージの
超低電圧Beyond-the-Railsオペアンプ
(MAX4240~4244)
16
• スイッチングトランジェントの極めて低い、高速、
単一電源動作ビデオマルチプレクサアンプ
(MAX4310/4313)
• レイルトゥレイル入出力の低コスト、低電力SOT23オペアンプ
17
19
16
(MAX4322/23/26/27/29) 17
アナログスイッチ
• 高周波でのオフアイソレーションが高い、低電圧、
300MHzビデオ/RFスイッチ
(MAX4529)
18
• 4xSPST、2xSPDT、又はDPDTに構成可能な
万能型クワッドアナログスイッチ
(MAX4613)
18
• ディジタルカメラCCD用、コンパクト、デュアル出力DC-DCコンバータ
(MAX685)
• 超小型、GaAsFETパワーアンプ用、負バイアスIC、8ピンSOPの面積1/2
(MAX881R)
パワーマネージメントIC
• SMBusシリアルインタフェース使用のリモート/ローカル温度センサ
(MAX1617)
• 小型、96%効率のステップダウンDC-DCコントローラ
(MAX1652~1655)
• アクティブマトリックスLCD用、電源及びバックプレーンドライバIC
(MAX1664)
• 入力電圧0.87Vから動作するページャ用、高効率DC-DCコンバータ
(MAX1678)
• SIMカード用、超小型、+3V∼+5V電源
µP監視回路
(MAX1686)
19
20
20
19
20
21
21
(MAX6316~6322)
22
• 3,224種類ものリセット出力、ウォッチドッグ、
マニュアルリセットの組合わせを有するµP監視回路
• SOTリセットIC、2.5V監視で僅か500nA消費
(MAX6326/7/8,
MAX6346/7/8)
• シャントレギュレータにリセット回路を結合した高精度IC
(MAX6330/6331)
22
21
(MAX3224~3227)
22
(MAX1450/1458)
23
(MAX3760)
23
(MAX7411/7415)
23
インタフェースIC
• 高速、ローパワーのRS-232通信用トランシーバ
データコンバータ
• 精度1%のピエゾ抵抗センサ用、信号コンディショニングIC
ファイバ
• 622Mbps、低ノイズのトランスインピーダンスプリアンプ、
LAN/WANオプティカルレシーバ用
フィルタ
• 省スペース、省電力、5次エプリティックフィルタ
センサ
インタフェース用の
画期的な新集積回路
あるため、他のセンサ(容量、誘導利用タイプなど)と連携
を組む時も、カスタマイズが簡単に行なえます。
これらIC全ての信号パスは、センサ励振回路、プログラマ
ブル利得アンプ(PGA)、アナログ出力回路から成っていま
す。ベーシックデバイスのMAX1450は、これらの機能の
みです。ミッドレンジのMAX1458は上記機能のほか、回
路パラメータのゲイン、オフセット、温度ドリフトなどを
キャリブレーションできるようになっています。よって
MAX1458には12ビットのディジタルアナログコンバータ
(DAC)を4回路、粗調整用の3ビットDAC1回路、DAC
キャリブレーションデータ保存用の不揮発性EEPROM1個
を追加内蔵しています。ハイエンドデバイスのMAX1457
は更に、16ビットDAC6回路、12ビットのアナログディ
ジタルコンバータ(ADC)1回路も追加内蔵してあります。
EEPROMは、大容量のものを外付けし動作させます。
マキシム社はこのたび今日の産業システムで必要な、低
レベルブリッジセンサ用の画期的なインタフェースIC数種
を発表することとなりました。これらICは全て高精度仕様
で、センサ補償、温度コレクションも可能となっています。
特にハイエンドのMAX1457は120のリニアセグメントに
よってセンサ出力を線形化でき、データはEEPROMへ保
存できるようになっています。線形の出力精度は、センサ
繰返し誤差で0.1%以内となっています。
これらICはピエゾ抵抗(圧電抵抗方式)圧力センサ用に開発
されたデバイスですが、信号状態にフレキシブルに対応で
きるため、速度計、ストレインゲージなどのアプリケー
ション、また低レベルブリッジ型のセンサへのアプリケー
ションに最適です。従って工業用センサや4∼20mA、
0∼5Vなどのトランスミッタのほか、完成品としての測定
器なども開発が可能となります。さらに自己キャリブレー
ションにより、理想型のセンサを用いなくても高精度が得
られるようになっています。たとえば複雑なフロントエンド
を有するアナログ回路や、MAX1457の場合はファーム
ウェアベースのリニアライザや高次多項式なども全く
不要です。これらICはアナログセルをベースに設計して
製品説明
MAX14xxは集積度、精度がそれぞれ異ったシリーズの
デバイスとなっています。MAX1458を例にとると、信号
混合、補償付きフロントエンドを有する高集積度デバイス
です。このデバイスにはEEPROMキャリブレーションメ
モリ、アナログ信号回路、オフセット及びゲイン調整用
に1 2ビットDAC4回路、オフセット粗調整用3ビット
DAC1回路を内蔵してあります(図1)。アナログ出力は
0.5V∼4.5Vスケールが可能となっていますので、トランス
デューサや計測器のADCシステムに直接接続するなどの
応用も可能です。
+5V
OFFSET
(IRODAC)
VDD
BDRIVE
C2
0.1mF
C1
0.1mF
MAX1458
LIMIT
INP
S
INM
PGA
OUT
SENSOR
ISRC
VDD
FSOTC
RFTC
RFTC
CONFIGURATION REGISTER
12-BIT DAC - OFFSET
12-BIT DAC - OFFSET TC
12-BIT DAC - FSO
12-BIT DAC - FSOTC
RISRC
RISRC
VSS
CS
WE
SCLK
DIO
128-BIT
EEPROM
DIGITAL
INTERFACE
A=1
TEMP
TEMP
VSS
図1. センサインタフェース(MAX1458)の内部比較回路構成
3
+220V/Vの広範囲に及んでいます。センサオフセット
及びオフセット温度係数を制御する場合、PGA入力信号
と1 2ビットDAC 2 組の出力を加算します。また内蔵
128ビットEEPROMには、各DACへの入力データ領域、
コンフィギュレーションレジスタと、24ビットの汎用
「ユーザ領域」が含まれます。これらデバイスには
Hi-Tempco(高温度係数)レジスタも内蔵させている
ため、温度センサとして他トランスデューサを補償する
ことも可能です。
MAX1458を使用した場合、ピエゾ抵抗トランスデューサ
(PRT)による温度測定誤差や線形誤差も、精度をほぼ
1%と高めることができます。MAX1458では極めて集
積度を高めているため、ハンドオフキャリブレーション
機能も内蔵できポテンショメータは不要です。さらに
MAX1458はアナログ領域で較正を行なうため、アナログ
出力センサやトランスミッタの構成を簡素化することが
できます。通常はセンサ出力の直接ディジタル化、
マイクロプロセッサ・ファームウェアによる較正、DAC
でのアナログ出力という方法を取りますが、MAX1458
を用いることにより、低コスト、低ノイズ、シンプル動作
のフルアナログ信号パスのシステムが実現できるように
なりました。
MAX1457(図2 )は、高精度、信号混合機能、線形
フロントエンドのデバイスです。MAX1458と異なる点
は12ビットADC1回路を内蔵していることで、センサ温
度の直接ディジタル化、アドレスの線形化用外付け
EEPROMへの出力が可能となっています。EEPROMに
はカーブが120セグメントとして保存でき、これにより
オフセット及びゲイン較正を行います。さらにこの値を
利用し、MAX1457出力の線形化ならびに温度較正を行
わせます。
センサブリッジ励振電流を調整すると、MAX1458内蔵
12ビットDAC2回路によってセンサゲイン、ならびにゲ
イン温度係数(tempco)の精密な制御が可能となります。
IC内部の差動PGA/IA(インスツルメンテーション
アンプ)フロントエンドはコモンモード除去比が90dBと
なっているほか、ディジタル調整ゲインも+45V/Vから
+5V
RSTC
RLIN (OPTIONAL)
RISRC
50k
CURRENT
SOURCE
VDD
ISRC
RBIAS
400k
VDD
BIAS
GENERATOR
NBIAS
OSCILLATOR
FOUT
MAX1457
BDRIVE
0.1mF
FADJ
INP
0.1mF
VOUT
PGA
INM
VDD
AGND
VSS
12-BIT ADC
+5V
EEPROM
93C66 SO-8
VDD
ORG
VSS
CS
CLK
DI
DO
5k*
MCS
ECS
ECLK
EDI
EDO
SERIAL
EEPROM
INTERFACE
A=1
16-BIT DAC - FSO
16-BIT DAC - OFFSET
16-BIT DAC - OFFSET TC
16-BIT DAC - FSO TC
16-BIT DAC - FSO LIN
+5V
0.1mF
ROSC
1.5M
VOUT
LINDAC
FSOTCDAC
OTCDAC
OFSTDAC
FSODAC
0.1mF
SENSOR
0.1mF
LINOUT
A=1
FSOTCDAC
A=1
VBBUF
VBDRIVE
VDD
LINDACREF
OP AMP
AMP+
AMPOUT
AMP0.1mF
VSS
*OPTIONAL PULL-UP RESISTOR
図2. センサリニアライザ(MAX1457)内部の比較回路構成
4
5 x 0.1mF
セット調整機能が備わっています。標準のIAやPGAにはな
いフレキシブルなPGAと電流源を内蔵としたことにより、
ゲイン、オフセットなどのパラメータコレク
ションに必要な入力、すなわち直交入力、調整可能入力と
いう機能が備わりました。PGAゲインの粗調整はディジタ
ル化されており、オフセット及び励振電流源(ゲイン)は外部
からアナログ信号によって制御できます。
MAX1457はEEPROMを内蔵していないため、National
Semiconductor社の93C66などの標準MICROWIRE TM
EEPROMを直接アドレスすることになります。アナログ
信号パスはオペアンプ1回路、16ビットのゲイン及びオフ
セット調整用DACが5回路、12ビットADCが1回路で構
成されています。MAX1457は絶対精度、線形性を追求し
たデバイスで、低コスト、小型化だけを考慮しておりませ
ん。従ってサイズはMAX1458より大きくはなりますが、
MAX1457ではアナログ領域での較正方式を採用していま
す。これにより他のいずれのアナログセンサよりアーキテ
クチャが簡単となります。アナログ出力は4∼20mA信号
へスケールを変えて出すか、システムADCに直接接続す
ることができます。P R T圧力センサに接続した場合、
MAX1457の較正後の精度は標準値で0.1%となります。
背景
従来型のトランスデューサではセンサのキャリブレー
ションや補償は、アナログ領域でポテンショメータや
コンデンサ、レーザ加工した薄膜抵抗などの「アナログ
メモリ」を用いて行なっていました。それらトランス
デューサでは、サーミスタやダイオードその他を用いた、
アナログ方式の温度補償法を行うこともありました。ま
た不都合があってもダイオードの降伏点を利用し、線形
性の改善も行なってきました。いずれにしろ、それらの
方法には次のような欠点があります。
図3に示すのは、MAX1457の温度誤差及び線形性誤差
の補償性能です。図3aは未補償のピエゾ抵抗センサの低
電圧出力で、温度誤差とゲインオフセットが極めて大き
くなっています(3b)。図3cと3dは調整後の信号です。
MAX1457はセンサ出力を0.5V∼4.5Vにスケールでき
るので(3c)、ゲイン及びオフセット誤差を広い温度範囲
において0.1%に抑えることができます(3d)。
• 補償精度がセンサの非線形誤差で制限されてしまう
• 補償用デバイスそのものが温度ドリフトの影響を受ける
• レーザ加工や自動装置は高価
• マニュアルキャリブレーション(「ポット調整」)は
MAX1450はMAX1457/MAX1458の基本性能版で、アナ
ロ グ の フ ロ ン ト エ ン ド だ け を 内 蔵 し 、 DAC や ADC 、
EEPROMを内蔵していません。しかし調整可能なセンサ励
振電源とPGAによって、可変キャリブレーション及びオフ
コスト高
UNCOMPENSATED RAW SENSOR OUTPUT
COMPENSATED TRANSDUCER
160
5
TA = +25°C
17mV £ VOUT £ 73mV
TA = +25°C
0.5V £ VOUT £ 4V
4
(c)
80
VOUT (V)
(a)
VOUT (mV)
120
40
3
2
1
0
0
0
20
40
60
PRESSURE (kPa)
80
100
0
UNCOMPENSATED SENSOR TEMPERATURE ERROR
80
100
0.15
0.10
20
10
(d)
0
FSO
ERROR (% FSO)
OFFSET
ERROR (% FSO)
40
60
PRESSURE (kPa)
COMPENSATED TRANSDUCER ERROR
30
(b)
20
0.05
OFFSET
0
-0.05
FSO
-10
-0.10
-20
-0.15
-50
0
50
100
TEMPERATURE (°C)
150
-50
0
50
100
TEMPERATURE (°C)
150
図3. (a)はセンサ出力そのまま、(b)はMAX1457での増幅、調整後、(c)はセンサの温度誤差、(d)はMAX1457での補償後の特性。
MICROWIREはNational Semiconductor社の商標です。
5
その後、低コストのディジタルプログラマブルエレクト
ロニクスの登場により、アナログ機能をディジタル領域
で調整し、個々の較正係数を不揮発性のディジタルメモリ
(EEPROMなど)に保存することができる可能性が得られ
るようになりました。センサとしてディジタル調整を
考える場合、以下の2つの方向性が考えられます。
利用します。この強力な機能(MAX14xxシリーズで採用)
により、DSSP方式では不可欠の面倒な多項式曲線の
調整が不要となります。DACはアナログ電圧(DACの
リファレンス入力)とデイジタル値の積をとる役目をも
つため、ASSPの電子トリミング・システムではキーと
なります。
ディジタル・センサ・シグナル・プロセッサ(DSSP):
DSSPによる方式では、センサ信号がADCを用いてディ
ジタル領域信号に変換し、マイクロコントローラ及び
EEPROMによってディジタル領域でのキャリブレーション
と補償を行います。そして最後にDAC(必要な場合)を用
いて、補償結果をアナログ信号に戻す方式です。この方
法の利点はADCでのディジタル化信号によるもので、
以後の信号処理がプロセッサ内のゼロ・ドリフトのディ
ジタル領域で行われる点です。欠点は、ソフトウェアが
複雑、メモリが必要、高分解能のADCに必要なダイナ
ミックレンジが狭くなってしまうことです。この様な問
題の殆どが、MAX1460のもつ、DSSPアーキテクチャ
で解決するようになったのです。
しかし高精度DACは高価であるほか、センサには適正な
ASSPの補償回路が必要となります。そこでMAX14xx
シリーズではこの問題を、DAC及びADCに新しくシグ
マ・デルタ技術の開発によって解決を図り、低コストで
のディジタル調整を可能としています。そのため
MAX14xxシリーズでは16ビットコンバータをシリコン
の小面積にオンチップに納め、ワンチップシステムとし
て複数のDACとADCを搭載しています。
テスト及びキャリブレーション
センサ信号コンディショニング回路の設計では、最新の
製造技術を用いてIC製造を行なうことが重要となりま
す。この目的のためICの設計に際し、従来必要であった
3段階のセンサ製造工程を次に述べるように1つの自動
工程に統合(信号コンディショニング機能も同時に)し、
製造コストも下げるようにしました。
アナログ・センサ・シグナル・プロセッサ(ASSP):
センサ励振の調整、及びアンプのオフセット、ゲインの
ディジタル調整により、ASSPでは信号量子化は不要とな
り、アナログ領域でセンサ・キャリブレーションと温度
補償が行えます。DACやEEPROM、調整可能なアナログ
回路を使用したハイブリッド方式は、アナログ方式や
ディジタル方式の全てにあって最良のものです。それは
アナログ領域において、ディジタル・システムの「ポテン
ショメータ不要」な信号処理が可能となるからです。
プレテスト:この工程は、補償温度及び圧力の全範囲で
センサ性能をテストするものです。このプレテストでは
デバイスにあるMICROWIRE IC用インタフェース及び
3ステート出力端子を用い、テスト用ホスト・コン
ピュータで制御します。このテスト容易性によって複数
のトランスデューサも並列接続してテスト(図4)できる
ほか、テスト・システム及びトランスデューサ間で
(チップ・セレクト・ピンで選択して)ディジタル通信が
行えます。
センサの線形化は、ASSPシステムではゲイン及びオフ
セットを調整して行います。これには、センサそのもの
の出力からDACリファレンス入力へのフィードバックを
ECS[1:N], MCS[1:N]
•••
MCS2
ECS2
MODULE 1
EEPROM
EEPROM
VDD
ECS
ECLK
EDI
EDO
+5V
MCS N
MODULE N
MCS
MAX1457
MCS
ECS
ECS N
MODULE 2
VSS
VDD
ECS
ECLK
EDI
EDO
VOUT
MCS
ECLK
EDI
EDO
VOUT
VSS
VDD
MAX1457
MCS1
EEPROM
ECS1
MAX1457
DIGITAL
MULTIPLEXER
VOUT
VSS
•••
•••
DVM
VOUT
ECLK
EDI
EDO
•••
•••
•••
•••
TEST
OVEN
図4. 自動キャリブレーション・システムにおける、MICROWIREインタフェース利用の簡単なマルチ・センサ・キャリブレーション。
信号コンディショニング回路にはMAX1457あるいはMAX1458を使用。
6
表1. ディジタル補償用DACの機能
キャリブレーション及び補償:この工程はプレテストの
直後に置かれ、トランスデューサはソケットから外さな
くてもテストできます。テスト用コンピュータはキャリ
ブレーション及び補償係数(4kビット)を単純計算するだ
けでよく、その後にMICROWIREインタフェースを介して
トランスデューサのEEPROMにダウンロードします。
機能
最終テスト:この工程では、トランスデューサ性能の
テストですが、ここでもICはテスト・ソケットから外さ
ずに行えます。
DACタイプ
初期オフセット較正*
Offset
初期FSO較正*
FSO
アナログ・オフセット用TCスロープ較正
Offset TC
非線形オフセット用TCスロープ較正
Offset TC
アナログFSO用TCスロープ較正*
FSO TC
非線形FSO用のTC非線性較正*
FSO TC
非線形圧力較正
FSO linearity
で較正します。ゲインの大まかな設定は3ビットワードを
PGAに与えて行い、またゲインの微調整を他の16ビット
ワードを用いてブリッジ電流を調整して行います。
MAX1457/MAX1458の補償
MAX1457には、2つの補償機能があります。1つはアナ
ログ方式で、DAC2回路を用いて第1次の温度誤差を補
償するものです。すなわちoffset-TC DACによって出力
オフセットを調整し、次にはFSO-TC DACが励振電流に
よってブリッジ励振電圧を調整(図5)します。MAX1457
安価なMAX1458では上記の補償のみで、他の補償はで
きません。
ブリッジ電圧に接続されている2個のDAC(offset-TC
DAC、FSO TC DAC)は、ゼロ及びFSO TC線形成分を
補償します。ブリッジ電圧は温度に比例するため、適正
な値のディジタル・ワード(乗算器の係数)により、DAC
出力はブリッジ電圧変化に準じた線形出力に追従しなが
ら、温度スロ−プ特性を補償します。
もう1つの補償はディジタル方式によるものです。ADC
1回路をブリッジ励振電圧(温度信号)によってドライブ
し、EEPROMへのアドレスを発生します。EEPROM出力
はマルチセグメント近似手法(120セグメント)を用い、
残留している高次誤差を較正します。MAX1457での
補償回路は16ビットDACを採用しており、表1に示され
る全機能が使用できます。MAX1458では1 2ビット
DAC4回路、3ビット・オフセットDAC1回路を設けてお
り、*印のついた機能のみ使用できます。
MAX1457のマルチスロープ補償
ディジタルのマルチスロープ温度補償により、任意の誤
差曲線をも補償することができます。ただこの曲線の形
は、温度信号変化曲線カーブと電子回路で調整できる範
囲によってのみ決まるものとします。この補償のため
120個ものペア(offset TC、FSO TC)がEEPROMルック
アップテーブル(LUT)に保存してあります。EEPROM
アドレスは、ブリッジ電圧でドライブされる12ビット
ADCの出力ワードで設定されます。ただし、ワード自体
は(ブリッジ励振電流が一定の場合)、温度に無関係とな
ります。詳細は、図5を参照して下さい。
初期オフセットを較正するにはPGAの加算点入力として、
電源電圧の分数で表わす電圧(DACのオフセット以下)に
1 6ビットワードを乗算して得られた電圧を与えます。
フルスパンの出力(FSO、すなわちゲイン)は2つの調整方法
TO/FROM
EXTERNAL EEPROM
VDD
ECS
RSTC
ECLK EDO
EDI
TEMPERATUREDEPENDENT VOLTAGE
DAC REFERENCE VOLTAGE
16
VBR
FSO TC
DAC
EEPROM
INTERFACE
IBR
T
12
16
ADC
OFFSET TC
BDRIVE
VBR
OUTPUT
PGA
S
A=1
図5. MAX1457内部の機能回路図による温度誤差較正。センサブリッジ両端に発生するアナログ電圧でDACのリファレンス電圧が発生させ、
第1次アナログ較正を行う。ブリッジ電圧もディジタル化され、EEPROMのルックアップテーブルを参照の上、微調整を行う。
7
アプリケーション例
圧力非線形の較正には、出力電圧からブリッジ電流源へ
のフィードバックを用います。フィードバック回路の
ゲインを調整するには、出力電圧をDACリファレンス入力
に与えます。DACの出力は電流源に接続され、
EEPROMに保存された係数でドライブされるDACディ
ジタル入力に従って出力します(図6)。従ってDACに与
えられる係数に従ってブリッジ電流は非線形制御されま
す。結果としてこのブリッジ電流が、センサ出力での非
線形を補償するのです。詳細な動作については、データ
シートを参照して下さい。
VDD
RLIN
MAX1457はかつてASIC ICで設計されたデバイスで、
主に電圧出力という回路の構成でした。しかし、一般的
な固定出力、4 ∼2 0 m Aを出力可能な2 線式トランス
デューサにも使用できます。オンチップのオペアンプに
よって、2線式の電流ループが構成できるからです。図7
は、オペアンプ及びに外部抵抗によるプログラマブル電
流源の構成を示します。ループ電流の値を抵抗RAで決定
し、制御はR C経由のフィードバックで行います。電圧
レギュレータ(REF02)によって4∼20mA出力の
電流ループ電圧(通常20V∼40V)を供給し、MAX1457
用に5V一定のリファレンス電圧を与えます。このように
すると、REF02で回路の動作電圧を上昇させることがで
き、電源電圧の変化には無関係とすることができます。
FSO
LIN
DAC
111...1
16 BIT
IBR
ダイオードを電源の正ターミナル側に直列接続すると、
逆接続の保護回路を構成できます。また特殊ダイオード
(TransZorb TMなど)を電源の正負ターミナルに接続する
と、電圧スパイクを保護できます。さらに抵抗R Dを挿入
することによって、出力トランジスタの電力損失を小さく
抑えることができます。
VBR
VOUT
PGA
図6. MAX1457内部の簡単化回路。圧力の非線形較正の概念。
50W
REF02
VIN+
RSTC
VIN
10mF
RISRC
50k
VDD
ISRC
MAX1457
BDRIVE
BIAS
GENERATOR
NBIAS
OSCILLATOR
FOUT
FADJ
0.1mF
ROSC
1.5M
VOUT
PGA
INM
+5V
LINDAC
FSOTCDAC
OTCDAC
OFSTDAC
FSODAC
AGND
0.1mF
VSS
+5V
EEPROM
93C66 SO-8
VDD
ORG
VSS
CS
CLK
DI
DO
12-BIT ADC
5k*
MCS
ECS
ECLK
EDI
EDO
SERIAL
EEPROM
INTERFACE
A=1
16-BIT DAC - FSO
16-BIT DAC - OFFSET
16-BIT DAC - OFFSET TC
16-BIT DAC - FSO TC
16-BIT DAC - FSO LIN
SENSOR
GND
0.1mF
INP
0.1mF
VOUT
RBIAS
400k
VDD
RLIN (OPTIONAL)
0.1mF
LINDACREF
AMP+
LINOUT
A=1
VBDRIVE
FSOTC
5 x 0.1mF
A=1
RD
VBBUF
OPTIONAL FEEDTHROUGH
CAPACITOR FOR
EMI/RFI PROTECTION
RB
OP AMP
AMPOUT
AMP0.1mF
ROFST
VSS
RC
RA
50WŸ
(TYP)
VIN-
*OPTIONAL PULL-UP RESISTOR
図7. MAX1457ベースの4∼20mA、2線式回路、4mAトランスデューサ駆動回路。圧力は、同一のペア線に流れる0∼16mAの電流値に比例。
TransZorbはGeneral Semiconductor Industries社の商標です。
8
DESIGN SHOWCASE
市販のトランスによる
コンデンサ突入電流制限回路
コンデンサ充電の高電圧エネルギは、放射線センサ、
パルスレーザ、電子ビーム発生装置、自動車のダイ
レクト燃料インジェクション・システムなど、多方面
に利用されています。自動車用インジェクション・
システムは、燃料インジェクタによってコンデンサを
放電させて燃料を車の燃焼室に噴射するものです。こ
れには高速かつ精密な制御が必要ですが、標準の低
コスト・トランスを利用することができます。
回路です。フィードバックや制御回路を追加する必要
がなく、従来型の突入電流リミッタで問題となって
いた効率低下もありません。T1はオート・トランス
で、3巻線の構造のものです。このトランスの1次側
巻線はVIN、MOSFETのドレイン間にそれぞれが並列
挿入され、2次側巻線はそれぞれ直列接続しV IN 、
D 2間に挿入されます。このトランスの巻数比は、
1:4です。
エンジン・サイクルの各段階で、コンデンサへの高
速再充電が必要です。この際、制御方式を工夫し、
ノイズや電圧トランジェントが電気系統に入らない
ようにしなければなりません。また回路部品の選択
も重要となりますが、充電波形の制御によって部品
のコスト/性能比の調整も可能となります。
ステップアップDC-DCコントローラ(IC1)へのフィー
ドバックによってコンデンサ電圧の低下が検出され
ると、コントローラがMOSFETをオンとし、トランス
1次側に電流が流れ、トランス鉄心に磁束が発生しま
す。そしてFET電流が電流検出抵抗(R3)で設定した
スレッショルドの3.3Aに達すると、IC1はMOSFET
をオフとし電流がストップします。
ここに説明するのは、市販の低コスト6巻トランス
(図1)を用いたコンデンサへの突入電流を制限する
VIN = 8V TO 16.5V
C6–C9
560mF, 25V
C4
0.1mF
T1
D2
SHDN
ON = GND
VOUT = 90V,
700mA AVG. MAX
C5
30mF, 100V,
POLYESTER
V+
SHDN
N1
EXT
REF
C3
0.1mF
U1
MAX1771
CS
FB
AGND
R2
56k
R1
3.3M
C2
1000pF,
COG
C1
15pF,
100V, COG
GND
COMPONENT LIST
R3
30mW
C6–C9
D2
N1
R3
T1
SANYO 25MV560GX
MOTOROLA MUR860
IR IRFZ44
DALE WSL-2010
COILTRONICS VP5-0053
図1. ブーストコンバータ中にオートトランスを設け、放電コンデンサへの突入電流を減ずる回路。小容量コンデンサが使用でき、MOSFETの
電圧定格の低減が可能。
9
電流の平均値も比例して下がります。その結果、蓄
積していく充電電流が、ほどよく制御されます(図2)。
E S R が 少 し 高 い コ ン デ ン サ で も 問 題 が な け れ ば、
30µFのポリエステル・フィルム・コンデンサを使用
すると、サイズ、コストをともに低減できます。こ
の回路ではMOSFETのドレイン電圧を下げることが
可能となりますので、R DS(ON) の低い低コスト60V
MOSFETが使用でき、効率も良くなります。
レンツの法則の原理により、トランスには磁束の
瞬時変化を妨げるような誘起電圧が発生し、この
電圧によって出力ダイオードを通って電流が流れ
ます。この時トランスの2次側に流れる電流は、
I SEC=IPRI/N=3.3A/4=0.83Aとなります。このよう
にトランスを使用すると、出力ダイオードから放電
用コンデンサに流れる最大瞬間電流を75%にまで低
減できます。また、MOSFETドレイン電圧の最大値
も75%に抑えられます。
2次側巻線の瞬時電流が75%に減ることにより、
コンデンサへの充電電流流入が制限され、最大出力
IPRI
5V/div
VOUT
20V/div
VIN = 12V
500ms/div
図2. 瞬時一次電流を25%に抑えるため、出力電流ピークを制限。図1のオートトランスによりコンデンサ突入電流を制限し、蓄積充電電流を
適切な値に制御。
10
DESIGN SHOWCASE
デュアル出力、
差動出力の水晶発振器
位相ノイズの低下は、発振子及び回路の能動素子に
かかっています。発振子としてはQが高いのものが
必要となります(水晶のQは極めて高く、10,000∼
50,000)。能動素子はフリッカノイズやノイズ指数
が低いばかりでなく、発振子への負荷が小さなもの
を使用する必要があります。MAX2620内部の能動
素子は、これに必要な特性を満たしています。高周
波バイポーラ用プロセスによってフリッカノイズが
低くし、低ノイズ指数、低寄生抵抗r b という特長を
与えています。さらに能動素子負荷を低くしたこと
により、負荷時のQが高く保たれ、発振回路に必要
な値を得ています。 図1 に簡単な水晶発振回路を
示します。
各種のアプリケーションでは、周波数発生回路(発振
器)として高品位なものが必要となります。たとえば
無線装置の局部発振器(LO)やフェーズロックLOの周
波数リファレンス、マイクロプロセッサやデータ・
アクイジション・システムのマスタクロック用とし
ては、良質な発振器がないと設計できません。
設計者にとって、信号源のパラメータで重要なのは、
周波数精度と安定性です。周波数精度は初期値、また
周波数安定性は周波数の位相ノイズ(短時間の場合)や
ドリフト(長時間の場合)との関係ですが、これらは温
度やエージングによって変化します。また水晶発振器
の設計者にとっての重要パラメータは発振子そのも
の、すなわち共振周波数、リアクタンス、Qファクタ
です。位相ノイズを除外すれば、問題となるパラメータ
はほとんど水晶の性能によって決まります。
(b)
(a)
VCC = 2.7V TO 5.25V
VCC
0.01mF
VCC = 2.7V TO 5.25V
0.01mF
VCC
0.01mF
0.01mF
10mH
10mH
0.01mF
1
2
ZIN
C3
8
IC1
0.01mF
1
OUT
C5
30pF
VCC
7
MAX2620
2
0.01mF
3
6
4
5
C4
C3
120pF
X1*
C4
120pF
0.01mF
OUT
51W
SHDN
8
OUT
VCC
IC1
7
MAX2620
0.01mF
3
6
4
5
0.01mF
OUT
51W
SHDN
VCC
VCC
0.01mF
0.01mF
ZIN = RIN - j XIN
RIN = -gmXC3XC4
gm = 18mS
XC = 1
2pfc
XIN = XC3 + XC4
1
CIN =
1 + 1
C 3 C4
*MFR TYPE
FUNDAMENTAL FREQUENCY
MOTIONAL RESISTANCE (R1)
LOAD CAPACITANCE
図1. IC1個による簡単な水晶発振器。水晶発振子(X1)使用の回路は、(b)で示す。
11
STATEK AT-3004
10MHz
70W (TYP)
20pF
MAX2620のその他の特長として、内蔵の発振関係
回路には高機能のものを用いています。たとえば
内蔵のバッファ増幅器は負荷による発振周波数の
引込みが抑制できるほか、+2.7Vから+5.25Vの
電源電圧で動作できるようにしてあります。また内
部バイアスに影響されない電源回路、シャットダウン
機能のほか、オープンコレクタ出力は2出力を備え、
これをシングルエンドの2出力、あるいは1差動出力
として構成することも可能としています。
ここで、XC3=XC4とすると、
X C4 ³ 2R1MAX /g m = 129.1
また、10MHzではC3とC4の値(等しいとすると)は、
C3 = C 4 = 1 / 2 pfX C 4 = 123.3pF
通常の標準コンデンサでその値を120pFとすると、
水晶発振子両端の負荷容量はC3とC4の直列接続で
あることから、1/(1/C3+1/C4)=60pFとなります。
しかし目的周波数で確実に発振させるには、水晶発
振子の負荷は指定負荷容量(20pF)とする必要があり
ます。これにはC3とC4をそれぞれ40pFとすれば良
いのですが、ゲインが大きくなり過ぎ(R IN+R1MAX)
てしまい、発振回路のノイズ性能に悪影響を与えて
しまいます。そこで負荷容量を20pFとし、30pF
コンデンサを直列に挿入するのが良い方法です(完成
回路、図1bのC5)。
水晶発振子を選択する際の条件は、主として発振周
波数、初期周波数精度、対温度周波数安定性、なら
びに経年変化です。実際に設計者が注目するのは水
晶発振子の中心周波数、Q、動抵抗、負荷容量など
です。これらのパラメータがわかれば、設計者は発
振回路の外部容量を計算することができます。
図1bに示す水晶(X1 )はStatek社の表面実装タイプの
基本波モード発振子です。動抵抗は図1aのC3及び
C4を計算する際に必要となりますが、標準値より
最悪値を使用してください。Statek社はこの場合の
最大動抵抗として、150Ωと指定しています。発振
始動時には、動抵抗値が能動素子の入力負性抵抗
(R IN =-g m XC3 XC4 )より小さくなくてはなりません。
詳しくは、図1aを参照して下さい。実際には、この
値は半分以下とすることが必要です。従って、下式
のようになります。
オープンコレクタの出力ピンOUT及びOUT(ピン5
及び8)は、差動出力あるいは2つのシングルエンド出力
とすることができます。各ピンは静止電流の2.5mA
をシンクできますがVCCへのプルアップが必要です。
プルアップにはRFチョーク、または抵抗を使用でき
ますが、差動出力とする場合には同一種類を用いる
ようにして下さい。抵抗によるプルアップの場合、
100Ω以上とすると電圧降下が大きくなりすぎるの
で、注意が必要です。50Ω負荷とすると、
シングルエンドでの出力レベルは、RFチョークによ
るプルアップでは約-6dBm(320mVp-p)、50Ω抵抗
プルアップで約-13dBm(140mVp-p)となります。
g m X C3 X C4 ³ 2R1MAX
ただし、
g m は能動素子の伝達コンダクタンス。ここでは、
18mS(18ミリ・シーメンス)。
XC3はコンデンサC3のリアクタンス(1/2πfC3)
XC4はコンデンサC4のリアクタンス(1/2πfC4)
R1MAX (150Ω)は水晶発振子の最大動抵抗です。
12
DESIGN SHOWCASE
パルスセンサによる
バッテリの長寿命化
センサへの電源電圧は、Q 1がオンとなった時のみ
与えられます。Q1の制御はIC1、すなわち監視用IC
で、タイムベース・ジェネレータとして使われてい
るマイクロプロセッサによって行われます。(IC1は
同等品の5556タイマIC、あるいはマルチステージ・
カウンタ内臓の555タイマICと比較すると、消費電
力、占有面積とも小さくなっています。よってこれ
らに使用していた大容量コンデンサは不要です。)
IC1はバッテリに直接接続でき、消費電流は4.5Vで
わずか60µA、3.0Vで40µAとなっています。
図1のセンサ回路を30分ごとに1秒間動作させると、
20mAの電流源からの電流を、平均で70µAほど減少
させることができます。ここではバッテリとして
Duracellの単三電池3本を使用していますが、これら
の寿命をパルス動作させることで数年使用できるよ
う延長することができます。
図中のセンサは、フォトカプラと赤外線センサを
用いています。この回路は軟水剤の塩結晶レベルを
モニタするために設計されたもので、結晶からの
反射光でフォトトランジスタ(Q3)のエミッタ電流に
よって、塩結晶レベルに問題がなければ「非警告」の
状態になります。塩結晶レベルが下がりセンサで
検出されると、電流値が下がります。
IC1に部品を外付けすることにより、IC1内部の
ウォッチドッグタイマサイクルの繰返しが可能とな
ります。回路図の示すようにC2=1.5µFとした場合、
内部のタイムアウトは3.6秒となります。WDS端子
をハイに接続すると、この値は500倍となり目的の
3 0分に延長されます。またタイムアウトごとに
リセットパルスが発生され、これによりQ1が約1秒の
間隔でオンすることにより他の回路に電源が供給さ
れます。MAX6304のデータシートから、各時間は
以下のように算出できます。
R7両端の電圧がコンパレータ/リファレンスIC(IC2)
の基準電圧と等しい場合は、コンパレータBの出力は
ハイとなり、電圧モニタ(IC3)のマニュアルリセットが
リリースされます。最小遅延時間の140ms経過後、
Q4がオンになりブザーが鳴ります。コンパレータA
はR1とR2を用いてバッテリ電圧を監視しています。
3V以上の場合はコンパレータAでIRエミッティング・
ダイオード(D3)をオンとし、よってQ2及び関連部品
で構成する定電流シンク回路をオンとします。この
ように動作するため、電圧が3V以下となったり、
塩結晶レベルが下がるとブザーが3 0分に1 秒間の
間隔で鳴り続けます。
tRESET=(2.67)(C1)(単位µF)=1.25秒
tWATCHDOG=(2.67)(C2)(単位µF)(500)=30分
D3
R1
18k
1
2
3
C1
0.47mF
4
VCC
RESET IN
GRD
IC1
SRT
MAX6304
SWT
RESET
WDI
WDS
VCC
MAX811R
8
B
A
7
3 MR
6
5
HYS
5
REF
6
OUTA
1
R3
10k
2
R4
2.2M
Q1
1/2 Si9926
図1. 単三電池3個によるドライブ。光電センサの採用でバッテリ寿命は数年に延長可能。
13
2
Q4
1/2 Si992
VR5
1k
C2
1.5mF
RESET
GRD
1
OUTB
R2
11k
BUZZER
IC3
3 INA+
8
C3
0.22mF
4
INB- 4
MAX933
THREE
AA CELLS
Q3
IC2
7
V+
Q2
BC182
D1
1N4148
D2
R6
39W
R7
10k
R8
100k
DESIGN SHOWCASE
DiSEqCコンパチブル、
LNB用可変電源
通信機構によって開発されたもので、衛星受信機と
衛星周辺機器間の通信方式として事実上の業界標準と
なると考えられています。詳細及び回路については
DiSEqCのホームページ(http://www.eutelsat.org)を
参照して下さい。
図1 はロジック信号で切替え可能な1 3 V又は1 7 V
電源回路で、低ノイズブロック(LNB)の動作に最適
なものです。LNBはパラボラアンテナのホーン励振
器に置かれる衛星受信機などに用いられます。離れ
た場所に配置したLNB回路への電源電圧を変化させ
れば、アンテナ偏波を時計周り/反時計周りのいずれ
かに設定することができるようになります。LNBを
制御すれば、アンテナインタフェースやケーブル接
続が不要となります。
DiSEqCではパルス位置変調信号は22kHz、振幅は
0.6Vで、LNBのDC電源電圧に重畳することとなっ
ています。このコーディング方式で離れた場所に
配置した電子回路に対し、複雑な作業を行うことが
できます。例えば、ダウンコンバージョンの周波数
を変えたり、あるいはアンテナ回路を物理的に回転
させるなどです。
この回路は、高性能通信バス規格DiSEqC(Digital
Satellite Equipment Control)の仕様をサポートしてい
ます。DiSEqCオープン規格はヨーロッパ・サテライト
VIN = 5V
DT3316P-333
(COILCRAFT)
C1
47mF
C4
0.05mF
D0334OP-105
(COILCRAFT)
L1
33mH
C6
0.1mF
4
SHDN
2
V+
IC1
5
EXT
CS
C3
47mF
1
Si9140
AGND
C2
0.1mF
FB
R5
15W
R2
470k
40mA
R6
3.3k
PN2222
Q1
6
D1
LED
MV5054
3
GND
VOUT
17V/15V
22kHz
TO LNB
500mA
R7
220W
5V
8
R1
0.05W
MAX1771
REF
L2
1000mH
IN5820
5V
C5
0.05mF
D2
IN4146
R8
22W
R3
36k
R9
1M
5V
R10
220k
R4
13k
IC2
MAX4501
TX
DiSEqC
22kHz
PPM MODULATION
FROM mCONTROLLER
13V/17V
VOLTAGE
CONTROL
5
3
NYST
RX
4
V+
REF
8
IC3
MAX931
1
図1. 衛星受信機用LNB用のDiSEqCコンパチブル電源。電源電圧の13V、17Vのトグルによりデータ通信を行う。
14
5V
6
2
7
DiSEqC送信機はQ1とLED(D1)で構成されており、
送信インジケータとして動作するほか、定電圧源と
なってQ1へ定電流40mAを流します。マイクロコント
ローラから送られる22kHzバースト信号をエン
コードしている期間、ドライブ電流がシンクされ、
ロー部分はLEDをオフとします。これによってQ1も
オフとなります。電流40mAは切り換えられてR5を
流れるため、R5により出力600mVが発生し仕様を
満たします。
IC1はPFMブーストコンバータのコントローラで、
外部FETを制御して5Vから、13Vあるいは17Vへ電
圧のステップアップを行います。回路で「Voltage
Control」と記してあるところはディジタル入力です。
このディジタル入力によってアナログスイッチ位置
を変更し、IC1へのフィードバック量を決定して出力
電圧レベルを決定します。ここで入力ロジックがローと
すると13Vが、ハイとすると17Vに設定されます。
IC2はシングルスイッチとして動作し、このデバイス
のパッケージは5ピンSOT23です。小型であること
から、単純なスイッチ動作に最適なものです。
C4、L2、R5は共振回路を構成しており、インピー
ダンスは22kHzで15Ωと、仕様を満たします。ただ
インジケータのDC抵抗は0.5Ω以下とし、最大負荷
電流0.5Aまで流せる必要があります。この回路は
12Vにも使用でき、効率は高くなります。12V動作
の場合は、MAX1771のデータシートを参照してL1、
R1には最適な値のものを選ぶようにして下さい。
回路図の右半分に示される部品は、DiSEqC標準品と
コンパチブルです。IC3中のコンパレータは受信機を
構成しており、LNBスレーブ回路から送られるデータ
の検出に用いられています(DiSEqC標準規格では、
データフローは双方向となっています)。IC3の出力
は、IRQまたはマイクロプロセッサ(図には示してあ
りません)のポートに接続し、復調が行われます。
15
NEW PRODUCTS
m x 3. 0 m
1
1
10 100 1k 10k 100k 1M 10M
FREQUENCY (Hz)
スイッチング
トランジェントの
極めて低い
高速、単一電源動作ビデオ
マルチプレクサアンプ
レイルトゥレイルは日本モトローラ社の登録商標
です。
シングルMAX4240は小型5ピンSOT23、
シングルMAX4241及びデュアル
M A X 4 2 4 2は 、 8 ピ ン µMAX又はS O P、
デュアルMAX4243は10ピンµMAX又は14
ピンSOP、クワッドMAX4244は1 4ピン
SOPパッケージで提供されています。価格
については、¥100(1,000個以上)からと
なっています。
Beyond-the-Railsはマキシム社の商標です。
LE IN S
AB
0m
CHANNEL SWITCHING TRANSIENT
23-5
OT
MAX4310及びMAX4313は、+4V∼
+10.5V単一電源で動作できます。そして
レイルトゥレイル ® 出力となっているほか、
MAX4310/MAX4313は、8 ピンSOP
及びµMAXパッケージで提供されており、
価格は¥270(1,000個以上)からとなってい
ます。
M A X 4 2 4 0 ∼M A X 4 2 4 4 オペアンプは
+1.8V∼+5.5Vの単一電源、または±0.9V
から±2.75Vのデュアル電源で動作します。
MAX4241及びMAX4243にはシャット
ダウンモードがあり、このモードで出力は
ハイインピーダンス、電源電流はわずか
1 µAです。同相入力範囲は各電源より
2 0 0 mV拡大され、負荷1 0 0 kΩでは出力
スイング値は各電源の8mV(typ)以内までと
なっています。入力オフセット電圧は
200µV、ユニティゲインの出力は200pFの
容量性負荷に対しても安定動作が可能です。
3.
MAX4310/MAX4313は高速マルチプレ
クサアンプで、単一電源動作(+4Vでも動作
可能)のスイッチンググリッジも低く、ビデオ
特性が優れたデバイスです。MAX4310は
2 チャネルマルチプレクサと可変ゲインの
アンプを結合したデバイスです。この可変
ゲインアンプは単一ゲインという安定性を得
られるように最適化してあります。また
MAX4313は2チャネルマルチプレクサと
+2V/ Vの固定ゲインアンプを結合したデバイス
です。これらデバイスはチャネル切り換えが
高速(40ns)、スイッチングトランジェント
が極めて低い(10mVp-p)といった特性を有
しているため、ビデオスイッチへの応用に
理想的となります 。さらに微分利得/位相
誤差(0.07%/0.02°)のいずれもが低いこと
から、放送用ビデオにも最適です。
コモンモードの入力範囲も負レイルまで拡大
してあり、消費電流はわずか6.1mAです。
MAX4310の-3dB帯域幅は280MHz、スルー
レートは460V/µsです。MAX4313では
- 3 d B帯域幅が150MHz、スルーレート
540V/µs、固定ゲインは+2V/Vとなってお
り、終端ケーブルのドライブに最適です。と
もに低電力シャットダウンモード機能があり、
このモードでは出力はハイインピーダンス、
消費電流はわずか560µAとなります。
MAX4240∼MAX4244は、シングル/
デュアル/クワッド、低電力、低電圧オペ
アンプです。入力はBeyond-the-Rails TM、
出力はレイルトゥレイルで、電源の最大電圧
までを信号範囲として使用できます。この
オペアンプのGB積は90kHzですが、アンプ
1個あたりの消費電流はわずか10µAです。
ポータブルのバッテリ駆動機器では、2個の
単三アルカリ電池のみで200,000時間もの
動作が可能です。
m
0m
10
m
AVAI
L
LE IN S
AB
消費電流10µA、
SOT23パッケージの
超低電圧Beyond-theRailsオペアンプ
AVAI
L
INPUT VOLTAGE NOISE DENSITY
100
3.
これらシングルバッファ(MAX4200∼
MAX4202)とデュアルバッファ(MAX4203∼
MAX4205)の違いは内部の逆終端抵抗値で、
それぞれ50Ω伝送ライン用の50Ω
(MAX4201/MAX4204)、及び7 5Ω伝送
ライン用の75Ω(MAX4202/MAX4205)と
高速及び低ノイズ(電圧ノイズ密度
2.1nV/√Hz、電流ノイズ密度0.8pA/√Hz )で
あることから、データ通信や高速A/Dコン
バータの入力駆動に適しています。シング
ルバッファは5ピンSOT23及び8ピンSOP
パッケージ、またデュアルバッファは8ピン
µMAX及びSOPパッケージで提供されていま
す。価格については、¥210(1,000個以上)
からとなっています。
23-5
OT
MAX4200∼MAX4205は独自のアーキ
テクチャによって超高速動作が可能なオー
プンループバッファです。MAX4201/
MAX4202は780MHzで- 3 d Bの帯域幅、
280MHzまでの0.1dB利得平坦性を提供し
ます。また、スルーレートは4200V/µsと
なっています。±5V電源で動作し、バッファ
1個あたりの静止電流はわずか2.2mAであ
るほか、容量性負荷のドライブ能力も優れ
ています。またMAX4200/MAX4203の
出力ドライブ能力は、±90mA以上もあり
ます。
なっています。ただしMAX4200/MAX4203
は内部終端抵抗はありません。
NOISE DENSITY (nV/ Hz)
SOT23パッケージの
超高速オープンループ
バッファ、低電力、
低ノイズを達成
m x 3. 0 m
8mV
Output swings within 8mV
of the positive rail
5V
A0
(2.5V/div)
OUTPUT
500mV/div
0V
INPUT
500mV/div
OUT
(20mV/div)
Output swings within 6mV
of ground
TIME (20ns/div)
16
6mV
NEW PRODUCTS
電流フィードバックアンプである
MAX4188∼MAX4190シリーズは、
0.1dB利得平坦特性が 80MHzまで伸びて
いるほか、微分利得エラーが0.03%、位相
エラーが0.05˚という特長を備えているた
め、ビデオアプリケーションに最適です。
MAX4188及びMAX4190は閉ループゲイン
が6dB(+2V/V)以上に最適化され、- 3 d B
帯域幅が250MHzです。又、MAX4189は
閉ループゲインが0dB(+1V/V)以上で、
-3dB帯域幅が250MHzです。
MAX4188∼MAX4190は+5V単一電源、
又は±2.25V∼±5.5Vのデュアル電源動作が
可能です。バッテリ駆動機器アプリケー
ションに適しており、消費電流は1アンプ
当たり僅か1.5mAで、±55mAの出力電流を
供給する能力を備えています。さらに高速の
イネーブル/ディセーブル機能によって入力
のアイソレーション、出力のハイインピー
ダンス化、消費電流の低減(450µA)などが
瞬時に行なえます。各アンプはそれぞれ
個別のディセーブル機能を備えています。
m
AVAI
L
LE IN S
AB
0m
10
m x 3. 0 m
1
1
10 100 1k 10k 100k 1M 10M
FREQUENCY (Hz)
低スイッチングトランジェント(45mVp-p)、
及び高速イネーブル/ディセーブルタイム
(120ns/35ns)により、MAX4188/
MAX4189はポータブルのビデオマルチ
プレクサなどのアプリケーションに適して
います。高速セトリング時間22ns(0.1%)、
スルーレート350V/µs、低歪み(fC=5MHz、
V 0 = 2Vp-pのとき、-70dB SFDR)などの
特徴を備え、汎用の高速システムにも適し
ています。
トリプルアンプMAX4188/MAX4189は、
1 4ピンSOPパッケージ及び省スペースの
16ピンQSOPパッケージで提供されていま
す。シングルアンプMAX4190は、小型8ピン
µMAX及びSOPパッケージで提供されていま
す。価格については、¥390(1,000個以上)
からとなっています。
LOW POWER
250 MAX4190
-3dB BW (MHz)
高速イネーブル/
ディセーブルモード動作、
250MHzの
ローパワー電流
フィードバックアンプ
INPUT VOLTAGE NOISE DENSITY
100
23-5
OT
低ノイズ、かつスプリアスフリーのダイナ
ミックレンジが大きくとれることから
(-88dBc)、これらオペアンプはビデオや
通信機器などの低ノイズ/低歪みアプリケー
MAX4104/MAX4105及びMAX4304/
MAX4305オペアンプは、5 ピンS O T 2 3
パッケージ及び8ピンSOPパッケージで提供
されています。価格については¥210
(1,000個以上)からとなっています。
3.
MAX4104/MAX4105及びMAX4304/
MAX4305は超高速オペアンプで、2.1nV/√Hz
の低入力ノイズ特性を備えています。ユニティ
ゲイン安定のMAX4104は僅か20mAの電流
しか消費せず、周波数帯域幅880MHz、
スルーレート400V/µs、又0.1dBの利得平坦
特性100MHzを提供します。MAX4304は
最小利得+2V/Vに補償され、帯域430MHz、
スルーレート 1 0 0 0 V /µs を提供します。
MAX4105は最小利得+5V/Vに補償され、
430MHz、1400V/µs、MAX4305では、最小
利 得 +1 0 V / V で 補 償 さ れ 、 3 5 0 M H z 、
1400V/µsとなっています。
ションに最適です。出力電圧のスイング幅
も大きく(±3.7V)、高出力電流(±70mA)と
いう特長があります。
NOISE DENSITY (nV/ÖHz)
5ピンSOT23、
880MHz動作の
低ノイズ、
低歪みオペアンプ
200
150
100
CLOSEST COMPETITION
50
0
0
1 2 3 4 5 6 7
MAX SUPPLY CURRENT (mA)
LOW GLITCH
DISABLE
1V/div
OUT
20mV/div
100ns/div
17
レイルトゥレイル
入出力の低コスト、
低電力SOT23
オペアンプ
MAX432_ファミリは低コスト、低電力の
オペアンプで、5MHzの利得帯域幅積、優れた
DC精度(オフセット電圧250µV)、レイルトゥ
レイルの入出力特性を備えています。これら
の特長により、低コストが要求されるポータ
ブル機器などのアプリケーションに最適で、
価格、性能間で不本意な妥協をする必要がな
くなります。このファミリには、シングル
MAX4322(5ピンSOT23パッケージ)、シン
グルMAX4323(シャットダウンモード動作
可 能 )、 デ ュ ア ル M A X 4 3 2 6 / M A X 4 3 2 7
(シャットダウンモード動作可能)、及び
クワッドMAX4329があります。
MAX432_は+2.4V∼+6.5V単一電源、又
は、±1.2V∼±3.25Vのデュアル電源で動作
します。消費電流は、各アンプ当たり僅か
650µAで、入力のオーバドライブによって
も、出力位相の反転は発生しません。全て
ユニティゲイン安定(500pFまでの負荷容量
でも)となっており、250Ω負荷を駆動する
こ と が で き ま す 。 シャットダウンモード
(MAX4323/MAX4327)により、消費電流は
25µAまで低下し、出力はハイインピーダンス
の状態に置かれます。
レイルトゥレイルのコモンモード入力レンジ
を備え、出力スイングが大きいことにより、
これらのアンプは低電圧、単一電源での動作
に適しています。さらに、オフセット電圧が
低く、高速動作が可能であることにより、高
精度、低電圧のデータアクイジションシステム
での信号処理に最適となっています。
パッケージは、小型5ピンSOT23又は8ピン
µMAX及びSOP(MAX4322)、8ピンµMAX
及びSOP(MAX4323及びMAX4326)、
10ピンµMAX及び14ピンSOP(MAX4327)、
14ピンSOP(MAX4329)で提供されていま
す。価格については、MAX4329が¥ 3 0
(100,000個以上)からとなっています。
NEW PRODUCTS
レイルトゥレイル
入出力のSOT23、
低コスト、高性能、
超低電力オペアンプ
MAX4040~MAX4044シリーズは低コスト、
超低電力のオペアンプで、レイルトゥレイル
入出力(100kΩ負荷時、各電源から10mV以
内)を備えているため、レイルトゥレイル全て
を信号範囲として使用することができます。
利得帯域幅積が90kHz、消費電流が10µAの
特徴を備えているため、コストの厳しい
ポータブル機器に最適です。
MAX4040ファミリのオペアンプは、
+2.4V∼+5.5V単一電源、又は±1.2V∼
±2.75Vのデュアル電源による動作が可能で
す。MAX4041及びMAX4043は、シャット
ダウンモードを備えているため出力をハイ
インピーダンス状態に、そして消費電流を
1µA以下に低減することができます。全製品
とも、2 5 0µVの入力オフセット電圧、
200pFまでの負荷容量ならばユニティゲイン
安定の出力を提供します。これらのアンプ
はバッテリ動作のポータブルシステムなど、
低電圧、低電力、高精度のアプリケーション
に最適です。
パッケージは、小型5ピンSOT23、8ピン
µMAX又は8ピンSOP(シングルMAX4040)、
8 ピンµMAX又は8 ピンSOP(シングル
MAX4041及びデュアルMAX4042)、10ピン
µMAX又は14ピンSOP(デュアルMAX4043)、
14ピンSOP(クワッドMAX4044)で提供され
ています。価格については、MAX4044が
¥30(100,000個以上)からとなっています。
OUTPUT
500mV/div
LE IN S
AB
MAX4529は±2.7V∼±6Vの2電源、又は
+2.7V∼+12V単電源で動作し、消費電力は
僅か1µW以下で、双方向でレイルトゥレイル
のアナログ信号を許容できます。±5Vの電源
動作時において、オン抵抗(最大70Ω)は全
規定信号範囲内で10Ω以内の平坦性を維持
しています。オフリーク電流は、+25℃で
1nA以下(+85℃で20nA)となっています。
m
3.
0m
MAX4529は低電圧動作のアナログスイッチ
で、50Ω及び75ΩシステムでのDC∼300MHz
までのRF/ビデオ信号のスイッチングの使用
に適しています。スイッチは、「T型」で構成
されているため、高周波でのオフアイソレー
ションが非常に優れて(10MHzで-80dB)い
ます。
5V又は±5V動作時、MAX4529のディジ
タル入力スレッショルド値は0.8V/2.4Vで、
TTL及びCMOSロジックとコンパチブルで
す。本デバイスは、2 k V以上(MIL-STD883の3015.7法による)のESD保護を備え
ています。価格については、¥110(1,000個
以上)となっています。
23-5
OT
AVAI
L
8mV
高周波での
オフアイソレーションが
高い、低電圧、300MHz
ビデオ/RFスイッチ
m x 3. 0 m
8mV
INPUT
500mV/div
MAX4529
“T” SWITCH CONFIGURATION
4 x SPST、
2 x SPDT、又は
D P D Tに構成可能な
万能型クワッド
アナログスイッチ
MAX4613クワッドSPSTアナログスイッチ
は、ノーマリオン 2回路、及びノーマリオフ
を2回路備えたICです。これらのスイッチは、
自由に構成を設定できSPST 4回路、又は
SPDT 2回路、あるいはDPDT 1回路とする
ことができます。例えば、2つのSPDTスイッチ
として使用したり、1つのDPDTスイッチと
して使用することも可能です。このデバイスは、
業界標準のDG213とピンコンパチブルです。
MAX4613のオン抵抗は低く(最大85Ω)、
各スイッチのマッチングも最大で4Ω以内、
又全信号範囲での平坦性は9Ω以内となって
います。これらスイッチは、双方向特性で
優れています。MAX4613は、全温度範囲
で低チャージインジェクション(10pC
max)、及び低オフリーク電流(+85℃で5nA
以下)を保証しています。MIL-STD-883の
3015.7法でも、本デバイスは2kV(min)の
ESDに耐えることができました。
MAX4613はレイルトゥレイル信号を
取り扱え、tON/tOFF切り替え時間は250ns/
70ns以下となっており、+10V∼+30Vの
単一電源(又は、±4.5V∼±20Vのデュアル
電源)動作で最大35µWしか電力を消費しま
せん。ディジタル入力はTTL/CMOSコンパ
チブルです。MAX4613は16ピンQSOP、
DIP及びTSSOPパッケージで提供されてい
ます。価格については、¥130(1,000個以
上)となっています。
18
NEW PRODUCTS
MAX4142は差動ラインドライバで、高速、
+2V/Vの閉ループ利得、完全なシンメトリカル
入出力という特長を備えています。この
デバイスは、逆終端されたケーブルや伝送
線路のドライブに最適となります。
レーザトリミングによる薄膜抵抗の使用、
及びコモンモードキャンセル回路の内蔵によ
り、MAX4142ではコモンモード除去能力が
10MHzで70dBと高くなっています。内部
電流フィードバック技術を採用しているた
め、帯域幅250MHz(A V=+2V/V)、スルー
レート1400V/µsという特性を実現していま
す。低利得/位相エラー(0.01%/0.01°)及び
低ノイズ特性により、ビデオや高周波の信号
処理アプリケーションに最適です。
MAX4142は±5V電源で動作し、自己消費
電流は僅か12mAとなっています。シャット
ダウンでは8 0 0µAとなり、また出力段は
100Ω負荷時において、ディファレンシャル
では±6V、又はシングルエンドのアプリケー
ションでは±3Vのドライブ能力を備えてい
ます。
MAX4142は1 4ピンSOPパッケージで
提供されており、価格については、¥ 3 0 0
(1,000個以上)からとなっています。
小型、96%効率の
新ステップダウン
DC-DCコントローラ
MAX1652∼MAX1655はステップダウン
DC-DCコントローラで、広範に使用されて
いるMAX797ファミリの次世代製品です。
自己消費電流が少なく(MAX797の5mWに
対し1mW)、電圧ドロップも小さく(MAX797
の600mVに対し200mV)、可変出力電圧
範囲も低く(MAX797の最小2 . 5 Vに対し
1.0V)なっています。さらに、パッケージ
サイズの小型化(16ピンQSOP、従来の16
ピンナローSOPパッケージの半分)も図って
あります。
これらのデバイスは、同期整流、及び
300kHz低ノイズのPWM/Idle ModeTM制御
方式を用いていることにより、96%という
高い動作効率を実現しています。外付の低
価格デュアルnチャネルMOSFETを制御する
ディジタルカメラ
CCD用
コンパクト、
デュアル出力
DC-DCコンバータ
MAX685は、ディジタルカメラに用いら
れるチャージ・カップルド・デバイス
(CCD)やLCDなどへの電源供給に適した
DC-DCコンバータです。MAX685は2.7V∼
5 . 5 Vの入力電圧から、低ノイズの+ 1 5 V
及び-7.5Vのデュアル電源を発生し、大型で
高価なトランスを単一のインダクタで置き
換えます。
パワースイッチを内蔵し、400kHzの固定
周波数パルス幅変調を採用することで、
MAX685は僅か97mm2の実装面積に収まり
ます。各出力電圧は独立して安定化され、
-9V∼+24Vの範囲でシンプルな抵抗分圧器
によって調整することができます。出力の
リップル電圧は極めて小さく、僅か
30mVp-p程度です。さらにダイオード及び
コンデンサをそれぞれ1個外付けすること
により、各出力電圧を-16V∼+45V、出力
電流を10mAに設定できます。
MAX685は電源シーケンスを選択するこ
とができるため、正電圧又は負電圧のいず
れかを先に出力するかを設定できます。
パワーOKは、両出力がレギュレーション範囲
に達した時に信号を出力します。入出力間
ことで、最大10Aの電流を出力することが
できます。
MAX1652∼MAX1655コントローラは、
入力電圧4.5V∼30Vで動作し、出力は3.3V
又は5.0V(又は可変出力、MAX1655では最低
1Vまで可能)のピンセレクタブルとなってい
ます。MAX1652にはフィードバック端子
が追加されており、これによって、例えば
12V等の2次正電圧レギュレーションが可能
となります。MAX1654では、この端子に
より-5V等の2次負電圧レギュレーションが
可能です。
推奨外付け部品が実装された評価キット
(MAX1653EVKIT)の使用により、設計時間
を短縮することができます。MAX1652EEE∼
MAX1655EEEは、8ピンSOPと同サイズの
小型16ピンQSOPパッケージで提供されて
います。MAX1653ESE/MAX1655ESEは
16ピンナローSOPパッケージで提供されて
おり、オリジナルのMAX797ESEとピン
19
が常時ダイオード接続される他のステップ
アップDC-DCコンバータとは異なり、
MAX685はロジック制御によるシャット
ダウン入力によって両出力とも完全にターン
オフすることができます。
推奨の外付け部品が実装された評価キット
(MAX685EVKIT)を使用することで、設計
時間を大幅に短縮することができます。
MAX685は16ピンQSOPパッケージ(8ピン
SOPと同サイズ)で提供されています。価格
については、¥420(1,000個以上)。
インダクタ1個で
+15Vと-7.5VのCCD用電源を発生
INPUT
2.7V TO 5.5V
VP
POSITIVE
OUTPUT
UP TO 24V,
10mA
LXP
VDD
FBP
ON
SHDN
OFF
MAX685
OPTIONAL
POS
SYNC
LXN
SEQ
FBN
NEGATIVE
OUTPUT
DOWN TO -9V,
10mA
NEG
POWER-OK
INDICATOR
POK
GND
REF
コンパチブルであるため置き換えが可能で
す。価格については、¥420(1,000個以上)
となっています。
Idle Mode はマキシム社の商標です。
UP TO 96% EFFICIENCY
100
EFFICIENCY (%)
スルーレート
1400V/µsの250MHz
差動ラインドライバ
V+ = 6V
90
80
V+ = 28V
70
60
50
V+ = 12V
MAX1655
5V, 3A CIRCUIT
0.001 0.01 0.1
1
10
OUTPUT CURRENT (A)
NEW PRODUCTS
超小型、GaAsFET
パワーアンプ用、
負バイアスIC
8ピンSOPの面積1/2
MAX881Rは低ノイズリニアレギュレータ
を内蔵し、携帯電話や無線ハンドセットで
のGaAsFETパワーアンプなどに必要な負
バイアスを作り出すチャージポンプコン
バータです。固定周波数100kHzのチャージ
ポンプ及びリニアレギュレータフィルタ
リングの結合によって、固定周波数での出力
リップルとノイズを1mVp-p以下に抑えます。
MAX881Rのパッケージ(10ピンµMAX)
は、高さ1.11mm以下、面積は8ピンSOP
の半分のサイズです。チャージポンプは、
0 . 2 2µF が3 個、4 . 7µF が1個の小型セラ
ミックコンデンサで動作します。バイアス
電圧が公称安定化レベルの5%以内に達する
と、パワーOK(POK)信号を送出します。
POK信号は、デバイス出力がGaAsFETパワー
アンプのドレインスイッチを駆動するのに
充分であることを示し、この機能により、
アクティブマトリックス
LCD用、電源及び
バックプレーン
ドライバIC
MAX1664は、アクティブマトリックス
TFT液晶ディスプレイ(LCD)ドライブ用の、
電源及びバックプレーンドライバ回路を内蔵
したデバイスです。このデバイスには0.25Ω
スイッチ内蔵のシングル出力、パルス幅変調
ブーストコンバータのほか、コンプリメンタリ
の0.9Ωスイッチ内蔵のデュアル出力シングル
インダクタコンバータ、ならびにコンプリメン
タリの0 . 3 5Ωスイッチ内蔵のLCDバック
プレーンドライバを備えています。また
フェーズロックループも内蔵し、3出力の
同期を取って干渉を最小限に抑えます。
適切なバイアスが与えられる以前にパワー
アンプをスィッチオンとして、損傷を引き
起こすことを防止します。
MAX881Rの入力電圧範囲(2.5V∼
5.5V)が広いため、+3V又は+5V電源、又は
リチウム電池から供給することもできます。
自己消費電流は500µAと低く、ロジック制
御のシャットダウンにより、電流は僅か
0.05µAに低減します。MAX881Rの出力電圧
は-2Vにプリセットされていますが、外付け
抵抗デバイダにより-0.5V∼-VINの範囲で調
整することができます。保証出力電流は
4mAです。
推奨外付け部品が実装された完全組立て
済みの評価キット(MAX881REVKIT)の
使用により、設計時間を大幅に短縮するこ
とができます。MAX881Rは10ピンµMAX
パッケージで提供されています。価格につ
いては、¥230(1,000個以上)からとなって
います。
ダウン(1µAに低減可能)回路、ならびに全
3出力がレギュレーション範囲に入った時
に発生するレディ信号出力も備えています。
ブーストコンバータの動作周波数は、
LCDバックプレーンクロックの16倍、24倍、
又は32倍に設定可能です。これらの倍率に
よって、20kHz∼72kHzの広範なバックプ
レーン周波数でもコンバータ周波数を最大
限に高めることが可能です。MAX1664は、
高さ僅か1.1mmの20ピンTSSOPパッケー
ジのみ提供されています。価格については、
¥460(1,000個以上)からとなっています。
VSUPPLY
2.8V TO 5.5V
-10V
フェーズロック動作、及びスイッチング
周波数を高めた(標準値1MHz)ことにより、
外付け部品に超小型の最低の高さの部品を
用いても、出力ノイズを低減することができ
ます。入力電圧は規定範囲(2.8V∼5.5V)内
にあれば、どのようなロジック電圧でも動作
可能です。出力電圧は、最大5.5V(DCDC1)、及び最大28V(DC-DC2)までの範囲
で設定することができます。又は外付け部品
を用いて負電圧を最大-20Vまでに設定でき
ます。その他、ロジックレベル動作のシャット
LX2P
†
MAX1617 は、リモートセンサ部と
パッケージ自身の温度を測定する高精度
デジタル温度計です。リモートセンサ部に
PentiumⅡチップ、又はダイオード接続され
たローコスト2N3904のようなnpnトランジ
スタを用いることで、サーミスタ、熱電対な
どの従来型のセンサを置換えることができ
ます。複数のメーカから供給されている上記
トランジスタであっても、精度は無較正で
も±3 %に保つことが可能となります。又
リモートチャネルを利用すると、接続可能
なダイオード接続トランジスタを内蔵した
あらゆるIC(例えばマイクロプロセッサ)の
温度を測ることができます。
温度データを読んだり、リモートスレッ
ショルド値をプログラムするため、
MAX1617では標準の書込みバイト、読込み
バイト、アクセプトバイトによるコマンド
を、2線式シリアルインタフェースの
System Management Bus(SMBus)TMを介し
て受取れるようにしてあります。データ
フォーマットは7ビット+符号で2の補数形式
で、各LSBは1℃を表わします。変換レート
(消費電流に関係)はユーザプログラマブルで、
アンダー及びオーバ時の温度アラーム設定
ができ、また一回のみの測定、あるいは連続
測定の設定も可能です。
MAX1617は+3V∼+5.5Vで動作し、
スタンバイモードでの消費電流は、僅か
3 µA ( typ) です。M A X 1 6 1 7 は、1 6ピン
QSOPパッケージで提供されており、温度
範囲はミリタリ仕様(-55℃∼+ 1 2 5℃)で
す。価格についてはお問い合わせくだ
さい。
† 特許申請中
REF
FB2-
SMBus シリアル
インタフェース使用の
リモート/ローカル
温度センサ
SMBusはIntel Corp.の商標です。
LX1
5.5V
FB1
+3.3V
MAX1664
PGND1
28V
LX2N
VCC
FB2+
BPVDD
PGND2
BPDRV
PLLC
GND
FPLL
RDY
BPCLK
BACKPLANE
DRIVER
ON-CHIP
TION
P-N JUNC
BPVSS
SHDN
REF
20
E
CPU DI
ON
DXP
10k
SMBCLK
A
SMBDAT
2200pF
ALERT
DXN
REMOTE
TURE
TEMPERA
SENSOR
10k
MAX1617
GND
OFF
10k
SMBus
SERIAL
E
INTERFAC
)
(TO HOST
NEW PRODUCTS
入力電圧0.87Vから
動作する
ページャ用、
高効率DC-DC
コンバータ
MAX1678は、ページャ及び1 ∼3 セル
バッテリ動作のアプリケーションに最適な高
効率ステップアップDC-DCコンバータです。
アルカリ、NiCd、NiMH電池1個の使用の場
合でも、出力電流は 50mA となります。自己
消 費 源 電 流 は 、 僅 か 3 7 µA で す (シ ャ ッ ト
ダウン時2µA)。このデバイスは、0.87Vから
の動作が保証されています。
同期整流器を内蔵することにより、外付け
のショットキダイオードが不要になり、コス
ト及び省スペースが可能になります。又出力
電圧がかなり低くても、効率も高く 90%が
得られます。電池2セルの動作では、
MAX1678から90mAが供給できます。
出力は3.3Vプリセット、又は外部抵抗2本を
用いれば2V∼5.5Vの範囲で調整することも
できます。
供給されます。消費電流は3µA(3Vモード)、
そ し て 4 5 µA ( 5 V モ ー ド )で す 。 ど ち ら の
モードでも、シャットダウン機能によって
出力がグラウンドされ、消費電流は0.1µA
に低減されます。
SIMカード用、超小型、
+3V∼+5V電源
MAX1686はSIM(Subscriber Identification
Module、加入者認識モジュール)カードの電源
で、3Vバッテリしか使用できない携帯電話
でも3V又は5V出力を供給できます。
MAX1686は、入力(電話電源の3V)と出力
間のスイッチを閉じて直接出力するか、あ
るいは内部の安定化チャージポンプで入力
電圧を5Vに昇圧して出力するか、いずれか
によってSIMカードを動作させます。
チャージポンプは周波数1MHzで動作し
ます。外付けに必要な部品はセラミック・
コンデンサ3個(0.047µF, 0.1µF, 2.2µF)
です。MAX1686の特長はソフトスタート、
短絡保護、高さ1.11mm、面積が標準8ピン
SOPの半分の8ピンµMAXパッケージに収め
られていることです。価格については、
¥180(1,000個以上)となっています。
3VモードではMAX1686は、5Ω以下の
内部スイッチにより入出力間がショートされ
ます。5Vモードでは安定化チャージポンプ
の働きで、 4 . 7 5V (最低4.55V)12mAが
0.047µF
REGULATED
CHARGE-PUMP
BOOST
INPUT
3V NOMINAL
5V
IN
0.1µF
3V
OUT
3V
5 W, max
OUTPUT
5V/3V/0V
2.2µF
3/5
5V
MAX1678は内蔵ダンピング・スイッチに
よってインダクタ・リンギングを制御し、
電磁妨害を低減しています。その他の特長と
して、パワーフェイルコンパレータ、バッテリ
逆方向接続のプロテクション回路を内蔵して
あ り ま す 。 回 路 全 体 ( M A X 1 6 7 8 、 1 0 µF
コンデンサ2個、超小型表面実装インダクタ
47µH)は、僅か49mm2です。
推奨外付け部品が実装された完全組み立て
済みの評価キット(MAX1678EVKIT)の使用
により、設計時間を大幅に短縮することがで
きます。MAX1678は、拡張工業用(-40℃∼
+85℃)温度範囲となっています。パッケージ
は高さ1.11mmの8ピンµMAXで、面積は標準
の8ピンSOPの半分です。価格については、
¥200(1,000個以上)となっています。
SHDN
ON
MAX1686
OFF
シャントレギュレータに
リセット回路を
結合した高精度IC
MAX6330/MAX6331は、高精度なシャント
レギュレータにパワーオン・リセット回路を
結合し、3ピンSOT23パッケージ1個に封入
したICです。これらのデバイスを用いると
高電圧しかない場合でも、µPべ―スの小型
システムがローコストで構築できるばかりで
なく、µPそのものを起動時や停止時に、又
故障につながる状態などからも保護できるよ
うになります。
NO DIODE NEEDED!
INPUT
0.87V START-UP
LX
10µF
OUT
BATT
1 OR 2
CELLS
(0.7V TO
5.5V)
ON
OFF
LOW-BATTERY
DETECT INPUT
SINGLE-CHIP SOLUTION
OUTPUT
3.3V @ 50mA
(ADJ. 2V TO 5.5V)
47µH
各デバイスには、5V、3.3V、3.0Vバー
ジョンがあります。出力はプッシュ/プルで、
アクティブローリセット(MAX6330)、及び
アクティブハイリセット(MAX6331)の両
デバイスがあります。リセットスレッショ
ルドの許容誤差は2 5℃で±1 . 5 %です。
MAX6330/MAX6331はシャント電流範囲
が広く(100µA∼50mA)、非常に良好な耐
トランジェント特性を備えています。複数
のICを使用する回路と比較した場合、
MAX6330/MAX6331の3ピンSOT23パッ
ケージはボード占有スペース及び信頼性が
優れています。価格については、¥150
(2,500個以上)となっています。
VIN
10µF
VCC
MAX1678
SHDN
PFO
PFI
GND FB
LOW-BATTERY
DETECT OUTPUT
RESET
MAX6330
21
mP
NEW PRODUCTS
SOTリセットIC
2.5V監視で
僅か500nA消費
MAX6326/MAX6327/MAX6328及び
MAX6346/MAX6347/MAX6348は超低消費
電力のリセット回路で、ディジタル・システム
における2.5V、3V、3.3V及び 5V電源監視
用に設計した製品です。消費電流が極めて
少ない(+3.3Vで500nA)ため、ポータブル
機器の使用に最適です。外付け部品及び
調整を必要としないため信頼性が高いうえ
に、低コストです。
各デバイスともVCCが内部スレッショルド
値以下になると、最小100msのリセット信
号を発生し、VCCがスレッショルド値以上に
復帰して後でも、最小100msのリセット
状態を維持します。各製品の相違は、出力
構成が異なる点だけです。MAX6326/
MAX6346はアクティブローのプッシュ/プル
出力、MAX6327/MAX6347はアクティブ
ハイのプッシュ/プル出力、又MAX6328/
MAX6348はアクティブローのオープン
ドレイン出力となっています。リセット出力
は、1VまでのVCC に対して有効であること
が保証されています。内部コンパレータは、
又V CC 上の高速トランジェントに対しては
反応しないよう設計されています。
標準的な内部リセットスレッショルド値
は 2.20V、 2.33V、 2.63V、 2.93V、
3.08V、 4.38V及び4.63Vに設定してあり、
標準製品数は2 1種類に達します。他の
リセットスレッショルド値については、
2.20V∼4.63Vの範囲で100mVステップで
設 定 可 能 な た め 、お 問 い 合 わ せ く だ さ い 。
MAX6326/MAX6327/MAX6328及び
MAX6346/MAX6347/MAX6348は、
3ピンSOT23パッケージで提供されており、
温度範囲は拡張工業用(-40℃∼+85℃)です。
価格については、¥120(2,500個以上)と
なっています。
SUPPLY CURRENT vs. TEMPERATURE
SUPPLY CURRENT (mA)
1.0
0.8
VCC = 3V, VTH = 2.63V
0.6
0.4
0.2
0
-40
-20
0
20
40
60
TEMPERATURE (°C)
80
3,224種類もの
リセット出力、
ウォッチドッグ、
マニュアルリセットの
組合わせを有する
µP監視回路
MAX6316∼MAX6322は、ディジタル
システムの電源電圧とµPの動作を監視する
µP監視回路です。これらのデバイスはソフト
ウェアウォッチドッグ、マニュアルリセット
及び様々な組合わせのプッシュ/プル、オー
プンドレイン及び双方向性リセット出力
(例:Motorola 68HC11とコンパチブル)を
提供しています。各デバイスの機能につい
ては、マキシム社の「製品選択ガイド」に10
デバイスがリストしてありますので、ご参照
ください。
高速、ローパワーの
RS-232通信用
トランシーバ
MAX3224∼MAX3227は3V駆動のデータ
トランシーバで、ポータブルやバッテリ駆動
のRS-232通信機器への使用に最適なデバイス
です。消費電流は僅か1µAと低く、バッテリ
の寿命を拡張します。MAX3224/
MAX3225は、トランスミッタ及びレシーバ
を2個ずつ、MAX3226/MAX3227は、
トランスミッタ及びレシーバを1個ずつ備え
ています。これらのデバイスは小型16ピン
SSOPパッケージで提供されており、ハンド
シェイクや制御線を要しない、サイズに余裕
がないアプリケーションに最適です。
MAX3224/MAX3226は、250kbpsまで
のデータレートが保証され、MAX3225/
MAX3227(マキシム社のMegaBaudTM機能
付)は、ISDNモデムなど高速アプリケーション
用として1Mbpsまでのデータレートが保証
されています。
MAX3224∼MAX3227は、マキシム社
独自の電圧ダブラ及び低ドロップアウト出
力段を備え、3V∼5.5VのV CC 範囲で真の
RS-232性能を提供します。消費電力が大き
い電圧トリプラとは異なり、これらのデバ
イスは電源電圧に関係なく4個の外付けコン
デンサしか必要としません。さらにマキシム社
のAutoShutdown PlusTMの回路構成により、
ソフトウエアを変更加えることなく電力を
自動的に節約できます。
22
デバイスの組合わせは、出荷時にトリ
ミングした26種類のリセット電圧(100mV
ステップで2.5V∼5V)、4種類の最小リセット
タイムアウト時間(1ms、20ms、140ms、
1.12sec)及び4種類の最小ウォッチドッグ
タイムアウト時間(6.3ms、102ms、1.6sec、
25.6sec)から選択できます。各デバイスの
消費電流は僅か5µAで、いずれもVCCの負の
高速トランジェントを無視するように設計
されています。リセット出力は、1Vまでの
VCCに対して有効であることが保証されてい
ます。
MAX6316∼MAX6322は5ピンSOT23
パッケージで提供されており、温度範囲は
民生用(0℃∼+70℃)のものが用意されてい
ます。価格については、¥140(2,500個以
上)からとなっています。標準以外のデバイ
スのご注文は、10,000個以上です。詳細は
お問い合わせください。
MAX3224∼MAX3227は全て、有効な
R S - 2 3 2の動作が3 0秒以上検出されない
場合(例えば、RS-232ケーブルが切断され
た場合やデバイス周辺機器間の通信が途切
れた場合など)、低電力シャットダウンモード
に入ります。デバイス通信動作は、トランス
ミッタ又はレシーバ入力に有効な動作が検出
されると再開され、レシーバはシャット
ダウンモード中でも、常時アクティブ状態
に置かれています。
これらのデバイスは、2 0ピンD I P及び
SSOPパッケージでも提供されています。
価格については、MAX3224/MAX3225が
¥230(1,000個以上)、MAX3226/
MAX3227が¥150(1,000個以上)となって
います。
MegaBaud及びAutoShutdown Plusは、
マキシム社の商標です。
VCC = 3.0V to 5.5V
AUTOSHUTDOWN PLUS
REDUCES SUPPLY CURRENT TO 1mA
1µA
MAX3227
R1
T1
IC SHUTDOWN AT 30sec INACTIVITY
OR CABLE DISCONNECT
NEW PRODUCTS
精度1%の
ピエゾ抵抗センサ用
信号
コンディショニングIC
MAX1450/MAX1458の信号コンディショ
ニングICは、ピエゾ抵抗圧力センサ用として
開発したデバイスです。オフセット、フル
スケール、オフセット温度係数(tempco)、
フルスケール温度係数などの修正によって、
これらのデバイスは精度1%(ただし、センサ
に固有の直線性誤差は除く)を達成すること
ができます。この優れた精度により、センサ
の較正及び補償が簡単に行えるようになり
ます。
MAX1458は、EEPROM、4個の12ビット
調整用D/Aコンバータ(DAC)、電流ソース、
3ビットプログラマブルゲインアンプ(PGA)
を内蔵しています。内部電流ソースはセンサ
ブリッジのドライブ用で、0.1mA∼2mAの
範囲でプログラムできます。EEPROMは較正
値及び補償係数を保存し、これらデータは
センサの調整後にDACにダウンロードされ
622Mbps、低ノイズの
トランスインピーダンス
プリアンプ
LAN/WANオプティカル
レシーバ用
MAX3760は622MbpsのATMアプリケー
ションに最適な、トランスインピーダンス
プリアンプです。このデバイスによって、
フォトダイオードの小信号電流を測定可能な
差動電圧に変換されます。そしてDCキャンセ
レーション回路の内蔵によって広範な電流
レンジにわたって真の差動出力スイングが
得られるため、パルス幅歪みの低減が可能と
なっています。このデバイスは+5Vの単電源
で動作し、消費電力は100mW(typ)となって
います。
MAX3760は、トランスインピーダンス
ゲイン6 . 5 kΩ、帯域幅560MHzの特性を
備え、入力は1mAまでオーバロード可能と
なっています。動作温度範囲は- 4 0℃∼
+85℃です。入力換算ノイズは極めて低く
(73nA)、標準入力感度は1300nmレシーバ
で-31.5dBmとなっています。標準オプティ
カル入力のオーバロードは-3dBmで、総合
ダイナミック・レンジは28.5dBとなります。
ます。これらの修正によって、センサのプリ
テスト及び工場生産が簡単に行えるように
なります。
MAX1450はローコストの信号コンディ
ショナで、プログラマブルな電流ソース及び
3ビットPGAを内蔵しています。必要なのは
センサ較正及び補償に用いる、数個のレーザ
トリム外付け抵抗(ポテンショメータ、又は
DAC用)だけです。
これら両デバイスは+5V単電源動作、
レシオメトリック動作を提供し、加速度計、
ストレインゲージ、及び他の抵抗性センサ
への応用に最適です。MAX1450/
MAX1458は低レベル、差動、±10mV∼
±30mVのフルスパン入力信号で動作し、補償
後の圧力トランスデューサ出力は0.5V∼
4.5Vの範囲になります。
MAX1458は16ピンSSOPパッケージで
提供されており、価格は、¥420(1,000個以
上)からとなっています。MAX1450は2 0
ピンSSOPパッケージで提供されており、
価格は¥240(1,000個以上)からとなってい
ます。
MAX3760は内部補償されているため、
外付け部品は必要ありません。ダイ・ベース
で省スペースのフィルタ接続を行うことで、
フォトダイオードにVCCへの1kΩを介して
正バイアスを提供します。これらの特長に
より、MAX3760及びフォトダイオードを、
TOスタイルのヘッダー内に簡単に封入する
ことも可能です。MAX3760はリミティング・
アンプのMAX3761又はMAX3762と組み
合せて使用するよう設計してあります。
フォトダイオードと組み合わせることで、
5V動作の完全な622Mbpsレシーバを構成
することができます。MAX3760はダイ、
又は8ピンのSOPパッケージで提供されてい
ます。価格は¥1,000からとなっています
(1,000個以上)。
省スペース、省電力
5次エプリティック
フィルタ
MAX7411/MAX7415はスィッチド
キャパシタの、5次エプリティックロー
パスフィルタで、8ピンDIP及びµMAXパッ
ケージて提供されています。独自のµMAX
パッケージによって8ピンDIPよりも80%省
スペースが実現でき、業界最小のスィッチ
ドキャパシタフィルタとなっています。
これらのフィルタは単電源動作可能で、
消費電流は僅か1.2mAです。電源電圧はそれ
ぞれ+5V(MAX7411)、又は+3V(MAX7415)
です。シャットダウンモードでは、自己消費
電流は僅か0 . 2µAに低減します。小型、
低コスト、低電力という特長により、これ
らデバイスはコストがキーとなるポータブ
ル機器でのアンチエイリアシング、ならび
にDACのポストフィルタリングに最適とな
ります。
MAX7411/MAX7415は、トランジション
比1.25で、シャープなロールオフ特性を有
するほか、THD+Nは-81dB、ストップ
バンド除去比は37dBとなっています。コーナ
周波数は1 H z∼1 5 k H zの範囲でクロック
チューンが可能で、コーナー対クロック比
は 1 0 0で す 。 ク ロ ッ ク に は 、 外 付 け コ ン
デンサによる内部クロックと、遮断周波数
の精密制御を行える外部クロックの2つの
オプションがあります。オフセット調整
ピンを使用することにより出力オフセット
(標準は4mV)をゼロにしたり、又はDC出力
レベルを精密に設定できます。
パッケージは8ピンµMAX、又は8ピンDIP
となっています。価格は¥120(100,000個
以上)からとなっています。
WORLD’S SMALLEST
5TH-ORDER LOWPASS FILTER
V+
+5V
INPUT
0.01mF
CLK
VCC
1k
MAX3761
MAX3762
MAX3760
FILTER
100pF
OUT+
INREF
0.01mF
100W
(OPTIONAL)
IN
OUT-
GND
COMP (N.C.)
23
0.01mF
LIMITING
AMPLIFIER
8-PIN mMAX
3.0mm x 5.0mm
MAX7411
MAX7415
SHDN
OUT
COM
OS
Fly UP