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「西山実幾のスキー理論」考 - 天理大学情報ライブラリーOPAC
天理大学学報 1 9 7:45 6 3,2 0 01 「 西山実幾のスキー理論」考 中 山 厚 生1) ZurSki Theor ievonProf .Ji t s ukiNi s hi yama At s uoNa ka ya mal Synop凱S Pr o f .Ji t s ukiNi s hi ya ma( 1 91 01 998)i s twe i t hi n be ka nntal sbe de ut e nde r Ski l e hr e rundal sPi o ni e rde rSki Fo r s c hungundSki phi l o s o phi e. Erko nz i pi e r t es e i neGr unds a t z ei m Hi nbl i c ka ufs e i neSki Le hr pl a neum 1 934u n df t i hr t es e i tdi e s e rZe i ts ys t e mat i s c heu n di nve r s i e de ne nFo r t s c hr it t St uf e ne nt wi c ke l t e Ski l e he r g畠 ngedur c hu n d br ac ht e di e s ei n de n vo ni hm J bungs a bs c mi l t t e nz urVo l l e ndung. e l nge t e i l t e nt Se i nebal m br e c he ndel de ewa re s ,de ns po r t l i c he nA s pe ktde sSki 免血r e ns aufde nme ns c hl i c he nA s pe kthi nz ue r we i t e n,d. r h.Ni s hi yamawo l l t edur c hde n Ski s po r tauc hdasa l l g e me i neGl t i c kde rMe ns c he nve r gr 6 L 3 e n .Erha r t t eg r o L 3 e n Ei nf luL 3ni c htnuraufSki Tec hni k,S onder nauc haufdi eGei s t i gkei tder Me ns c he n. Be s o nde r saufOs t e r r e i c ht i bt e ns e i nel de e ne i ne ng r o L 3 e nEi nf luL 3aus . I n de nl e t z t e n Ja hr e n hat t ee rs e i nedama l i ge n Sc hwung t he o ie r ne t was mo di 丘z i e r t . Be i m Sc hwunga ns a t zz e i g ts i c hnunFo r ge nde s : 1 .De rZe i t r aum, wodi ehi nt e r e nSki Ende ns c hwi nge n2.De rZe i t r a um,woe svo nde rGe g e nve r bi ndung2 : urEnt l as t n gdur u c hdas Auf s t r e c ke nde sK6 r pe r sko mmt 3.De rZe i t r aum,Woni tge be ug t e n Kni e n dur c h de n vo r anf o r t be wo ge ne n Sc hwe r punktdi ef la c he n Ski Spi t z e ni n Ri c ht ung de rFa l l i ni eg e dr e ht we r de n4.De rZe i t r a um,wodi eunt e rde n Bauc hge be ug t e nKni e nde nSkina c hvo n r t r e i be n. Be ide rSt e ue r phas ez e i g ts i c hFo r ge nde s : 1.De r Ze i t r a um,Wo di e Skidur c h Be l as t ung und Dr e he n de r Fe r s e n a nge s c ho be nwe r de n. Abe rde rFe r s e nd r e hs c hubdi e ntde rBe we g ung,We l c hez urI nne nne i g ung de rSc he nke lf t i hr t ,um s oe i ne nwi r ks ame nBe r t i hr ungs I Punktz wi s c he nSki n dSc u me l e o be r lac f hez ue r z i e l e n.Dasbe de ut e t ,daL 3de rkr af ti geDr e hs c hub ke i nSc hwu ng f a kt o rde rSt e ue r be we g n gi u s t 2.De rZe i t r a um,woe sz urVo r l a gede sga nz e nK6 r pe r sko mmt ,undz wa rni t nac hγor nge beugt enKni enunddenmac hi nnengenei gt enBei nenoder Unt e r s c he nke l( Ha mo r ni eni tde rRt i c kl ag ebe i m Sc hwu n gans a t zu n dni t de rVo r l a gebe 主de rSt e ue r pha s e ) . I ns e i ne rThe o iebe r ha upt e t ee rf o l ge ic r ht i g,da J 3a ufdi eSt e ue r phas eke i ne Mus ke l kr a 氏wi r kt ,s o nde n daL r Se sda r a ufe i nes o l c heHa n dl ungi s t ,wi ema n e i n Fahr z e ugt r e i bt , Fo l li g c hbi e t , e tPr o f .Ji t s ukiNi s hi yamau n sni ts e i ne nGe danke nd i et r e f f e ndeRi c ht n gde u rThe o iede r rSki Te c mi l k. 1)天理大学体育学部 1.De p a r t me n to fHe a l t ha n dS p o r tS c i e n c e s 46 「 西山実幾のスキー理論」考 [ 要 Ⅰ 旨] 西山実幾は,類い稀 な指導者,研究者 とし 西山実幾 ( 1 91 0-1 9 9 8)は,その人生の大 て先駆的役割 を果た した。彼 は,1 9 3 4年 ( 昭 部分 をスキーの指導 と研究 にかたむけた。彼 , 自分 流 の指 導 方 法 を考 案,実 施 和 9年) は,1 91 0年 ( 明治4 3年) 8月 2日に積雪のほ し,以後それを修正 しなが ら用いて きた。指 とんど見 られない福岡県三池郡高田町に生誕 導の内容は,運動要素 によって系統的 ・段階 し,1 9 2 8 年 ( 昭和 3年),東京高等 師範学校 的に構成 され,その方法は,分習 を積み重ね 体育科乙組 に入学 し,そこで専門として取 り て,最終的に綜合 ・統合することによった。 組 んだ競技 は柔道であった。そ こでは,他 に 彼 は,指導 を通 して,技術 だけでな く人の 多 くの競技 を学 んだが,西山は,スポーツの 心性 に働 きかけた。『 スキーは人の幸せの帽 技術 はその軽妙 さが理詰めで理解で きて,技 を広げるもの』 という彼のスキーに村す る思 術の発揮 と勝敗の理由 との関係 を理解 しやす いや行動 には,表面的な物や事ではな く,人 い と早 くか ら考 え,スポーツ技術 に対する興 間の内的な深い面 にかかわる哲学が土台にな 味 を生涯持 ち続けた1 ) 。 っていた。 ターン理論 には,オース トリアスキー技術 の影響が大 きい。 1 9 3 2年 ( 昭和 7年)卒業 にあたって,文部 省 より 「 師範学校,中学校,高等女学校の修 身,教育,柔道,体操,生理衛生の教員たる ター ン理論 は,い くらかの変遷を した。 ことを」免許 され,長野県立飯山中学校 に教 「キ ッカケ」の変遷 として,次の ものがあ る。 : 員 として赴任 して以来,西山のスキー人生が 始 まる。体育 ・スポーツ教育の場で指導 に没 1.テールを振 り出す シュビングを用い 頭 しなが ら,柔軟な感覚で,スキー技術 の分 た時期。 析 と体 系付 けの方 向へ とのめ り込 んで行 っ 2.逆ひね りか らの解放 を用いた時期。 3.重 心 先 行,屈 膝,平 踏 み,先 落 と た。 し, と,抱 え込み送 り出 し ( 一瞬の後 9 3 8 年 ( 昭和 1 3年)長野県立青年 その後 ,1 学校教員養成所教員兼長野県上水内農学校教 傾)の時期。 諭 ,1 9 3 9年 ( 昭和 1 4年)鹿児島商業学校教諭 「 舵作 用」の変 遷 と して,次 の ものが あ 兼鹿児 島県立青年学校教諭 ,1 9 41 年 ( 昭和 1 6 午)香 川県 体 育 運動 主 事 ,1 9 4 8年 ( 昭和2 3 る。 : 1.荷重,鐘のひね り押 し出 しの時期。 午)香川県体育課長,1 9 5 1 年 ( 昭和2 6年)山 桂のひね り押 し出 しは,下肢 を前内 9 5 5年 ( 昭和 形県体育課長,等 を歴任 した。1 傾 させ,スキー と雪面 との有効なコン 3 0年)天理大学教授 ( 体育学部) に赴任す る タク トのための働 きであ り, 自分の力 で押 しひねることが ターンの主たる要 ことによって,指導者 としての立場 とともに 研究者 と しての立場 を深 めてい くこ とにな 素ではない, とした。 る。 後傾か ら前傾へ,脚の伸 ば しと曲げに 1 9 6 2年 ( 昭和3 7 年) 2月 -4月にかけて約 3か月間オース トリアにスキー留学 し, 日本 よる調和 を求めた時期。 からスキー先進国への留学 として先駆的な役 2.下肢前内傾で もって,キ ッカケでの 舵 をとってい く作用の操作要素は,下肢内 割 を果た した。 この間,5 2 才の年令 を越えた 傾であ り,これが筋力操作でな くて乗 り物操 超人的な意欲 と体力 をもって,スキーの研究 作であることを一貫 して主張 し,技術理論 に と研修 に明け暮れた。 しか し肉体的には,毎 一つの方向性 を与 えた。 日,講習が終わって帰室す るとベ ッ ドに崩れ 47 中山 落ちて しば らくは動かずに倒れたまま休 まな して利用するのみであった り,各個の研究 に ければな らない とい う経験 を余儀 な くさせ ら とどまっていた。本書では,学校スキーの教 れた。 この留学の経験が,後年の指導理論や 育 としての計画,指導方針,指導の展開など 技術体系の再編などに繋がって行 く。天理大 について述べ られ,単 なる技術書ではな くて 1 9 65年 4月∼1 9 6 9年 3 学 で は 2期 4年 間 ( 学校教育 としてのスキー指導の専門書 として 月)体育学部長 を務めた。 発刊 された。教育復興の時代的認識の中で, スキー連盟関係 では,奈良県スキー連盟, 指導要領の大綱 に対 して,正課 に必要な細部 西 日本スキー連盟関係 のみならず,全 日本ス に亘 って取扱い, 目標 と指導上の注意,教材 キー連盟教育部技術部長 として,その能力 を と中心技術の指導,指導計画などについて著 述 されている。 発揮 した。 また,大学 におけるスキー指導者の全国組 教材の指導の中では,滑降法,廻韓法 など 織 として,大学スキー研究会の礎 を作 る一月 とともに,滑走法や飛躍法,用杖滑降,用杖 とな り,指導者 として,役員 として指導的立 廻韓 などがあ り, さらに,競技スキーまで広 場で研究会 を推進 した。 このスキー研究 と指 い範囲にわたっている。 さらに,小学校,中 導 に先駆的役割 を果た したスキーの学識経験 学校男女,高等学校男女のそれぞれに対する 者集団の指導者 として,西山実幾 は,スキー 指 導計 画 と して,年 間計 画,月 間計 画,過 の理論,指導の技術,動機付 けの技術 などに 莱,指導案 などを例示 している。 おいて尊敬 された。西山実幾の全人教育 に影 響 を受け触発 された大学の指導者は多い。 今 回,西山実幾のスキー理論 について,そ の変遷 を含めて概要 を纏めたい。 Ⅰ 1 95 6年 ( 昭和31 年)丹内正一 との共著 「ク リスチ ャこヤ ー練習 と指導 -」 は, クリス チ ャこヤの上達 を目標 として,今 までの指導 書 と違 って連続写真 を用いて,初歩か らの練 習法 を段階的に著述 した ものである2)。 内容は,練習準備,平地の基本,登行法, 西山実幾のスキーに関する業績 は,スキー 直滑 降,斜 滑 降,Ⅴ 字 系 滑 降,そ して,段 指導その もの とともに,著書,学会発表,雑 階 をお っ て Ⅴ 字 系 回転,ボ ー ゲ ン,横 滑 誌等への投稿 などによって残 されている。そ り,山回 りクリスチ ャニヤ,山回 りクラゲ, れ らは,専 門書の出版があま りにも難 しく些 シュテムクリスチ ャこヤ,パ ラレルクリスチ 少であった時代 に遡 る。 ャニヤへ と導 か れ る。他 に,ス テ ップ ター ここでは,スキー指導者 とスキー技術研究 者 としての立場か らの著書 と学会発表,雑誌 等投稿 について,戦後教育の復興期か ら技術 ン,ゲ レンデ シュプル ング ( 山地飛躍),辛 地滑走,練習計画がある。 スキーフランセのロタシ ョンとオース トリ 9 7 0 年頃 までの もの 体系の改変 にまで至 った1 アのシュブ ングについての著述があるが,用 を扱 った。 語 としては,プ7ルー クファー レン, シュテ スキーに関するお もな業績 は資料 の項 に記 した。 ムファー レン,プ7ルー クボーゲ ン,ア ンシ 1 9 49年 ( 昭和2 4年)の著書 「 学校スキーの 手引 き」 は, 日本で最初の学校スキーの指導 ュテ ンメン,ア ップシュテ ンメンなど ドイツ 語が多 く用い られている。 1 95 8年 ( 昭和3 3年) 4月 「スキー 一体育 書 として学校体育界 に大 きな寄与 をもた らし 図書館 シ リーズ④ -」 は,主 に中学校や高等 た。スキーは,冬期学校体育の最 も重要な教 学校の生徒 に,スキー全般 についての広い範 材 と考 え られていた に も拘 らず,それ まで 囲の知識 として,スキーの紹介,スキーの歴 は,指導者が一般スキーの技術書 を手引 きと 史,滑る前の準備,技術,山地滑降,競技ス 48 「 西山実幾のスキー理論」考 キー,スキーの効果 と価値 などについて纏め 役割 を している最 中に,その機 を逸すること て概説 したものである。滑降法 として,直滑 がないように, 日本の もっている新技術体系 降,斜滑降,プフルー ク ・ファー レン ( 全制 を残 してお く必要から,出版 されたものであ る。 動滑降),シュテム ・ファー レン ( 半制動滑 降),スケー ト滑走があ り,回転法 として, 雑 誌 へ の投 稿 は,1 9 5 4年 ( 昭 和2 9年)か プフルーク ・ボーゲ ン,山回 りクリスチ ャニ ら,1 9 7 0 年 ( 昭和4 5 年)に出版 された 「 全日 ア,直滑降か らの クリスチ ャニア,谷回 りク 本スキー連盟 スキー研究」「 体育 の科学」 リスチ ャニ アが あ り,横 滑 りを山回 りの前 「 体育科教育」「 学校体 育」「 新体育」「スキ に, シュテム ・クリスチ ャニアを最後 に配置 ー」「ゲ レ ン デ ス キ ー」「 岳 人」「 S KI′ している。 6 4,6 5 」「レデ ィーススキー ′72」「スポーツ 1 9 5 8年 ( 昭和3 3年) 1 2月 「 新 しいクリスチ マガジン スキー案内」「 登山」「 山と高原」 ャニヤ」 は,混迷 していたスキー技術 を解決 など,所謂,山の専門誌,体育学雑誌,指導 す るために,オース トリアのスキー術 を基本 に関わる雑誌 などに見 られ る。今 回,「スキ として科学的背景 をもって理論的に述べ られ ージャーナル」への投稿 は新 しい著書で代表 たものである.当時一般スキーヤーの 目標で し, ここには古 くに投稿 された3 8点 を収集 し あ り念願であったクリスチ ャこヤまでの練習 た。これ らを通 して技術理論の変遷 について に絞 って,段階的に著述 された。 窺 うことがで きる。 内容 は,直滑 降,プ7ルー ク ・ファー レン 内容 は,一般スキーすなわち現在の基礎ス ( 仝制動 滑 降),プフルー ク ・ボー ゲ ン ( 全 キーの分野で,技術 その ものに関す るもの, 制動 回転), シュテム ・ファー レン ( 半制動 技術 と指導 ・練習段階 を組み合わせ た もの, 滑 降),斜滑降,シュテム ・ボーゲ ン,横滑 技術の在 り方,意義,理念 についてなどで, り,山回 りクリスチ ャニヤ,,シュテム ・ク 技術 に関係 した ものが圧倒的に多かった。他 リスチ ャニヤ,谷 回 りパ ラレルクリスチャニ に,検定受験, まだよく知 られていなかった ヤの順序で著述 されている。 時代 を反映 した用具の情報,オース トリアス フランススキー術が 日本に紹介 されて影響 が大 きかった頃か ら,西山は,シュビング系 キー技術 の情報 などがあった。 日本体育学会の学会大会 における口頭発表 技術 と してオース トリア技術 に も力点 をお では,スキー技術 の研究の成果が発表 され, き,疑問の中で研究 していた時,フランスで 発表抄録が 「 体育学研 究」大会号 Vo l . 4- ロタシ ョンだけでな くゴデ イユ と呼ばれる く Vo l . 1 5に収め られている。 これ らの研究発表 の字姿勢が現れたことを知 った。 さらに,昭 にも,時代 を追って技術の変遷が現れる。 和3 3年 1月ルデ イ ・マ ッ ト氏の来 日と福 岡孝 1 9 6 9年 ( 昭 和4 4年 ) 1 0月 「 S A Jス キ ー 教 行氏訳 「オース トリア ・スキー教程」 などで 程」では全 日本スキー連盟技術部の責任者 と 技術系統が運動力学的立場で纏め られたこと して研究部で研究 し検討 を重ねた新 しい技術 9 5 8年 ( 昭和3 3 年) などを通 した判断か ら,1 体系A BCD項 を発 表 し,1 9 71 年 ( 昭 和4 6 「 S A Jス キー教 程」で は,特 徴 の シーズ ンをオース トリア技術の練習,指導, 午) 1 0月 研究 に明け暮れた。 ある曲進系技術 をその体系の中核 に置いた。 その後,技術 に対する研究 を続け,幾多の 変遷 を経て技術改変へ と繋がってい く。 術 として発表 されたが, ター ンの原則 として これ らは,新雪 ・悪雪技術 として斬新 な技 1 9 7 0 年 ( 昭和 4 5年)「 新 しい 回 転 技 術」 は,下肢の内傾操作の交換 ( 斜面下か ら見て は,西 山が,S AJスキー教程 におい て新 し 左右の動 き) とター ンの前半の後傾操作 と後 い技術理念の体系 を確立する過程で主動的な 半の前傾操作が調和 した有効 な使い方 ( 斜面 4 9 中山 横か ら見て前後の動 き) に裏付 けされた。 曲進系技術の名称 は,1 9 7 3 年 ( 昭和4 8 年) 要,上学年で理解力 に応 じて理論的に行 うこと。 「日本スキー教程」では発展技術の ピボ ッ ト ⑨理論の内容 として,技術 に関する力学的 ・ター ンや凹凸技術 ,新雪技術へ と姿 を変え な教養,天候,スキーの特殊性 を考 えて た。 他の競技以上 に危害防止の知識 と衛生, 西山実幾の研究 には,後年の切れるスキー や走 るスキーなどと言 う表硯 によって表 され 登山や競技,塗蝋 (ワックス) などにつ いて適切 な知識 を与 えること。 る,所謂ズ レを少 くして雪面 を切 ってい くス ⑲ スキーの特殊性 を考慮 して,悪条件 を伴 キー操作 における下肢の使い方 について,早 わない具体的計画,進度 目標 を定めた立 い時期 にすでに言及 し,そこには動態力学的 案 な どすべ て計 画性 をもって進 め る こ 要素か らの影響が窺 える。 と。 Ⅱ 西 山実 幾 の ス キ ー に携 わ っ た経 歴 は長 く,1 9 3 2 年長野県立飯 山中学校 に赴任 した と きに遡 る。従 ってスキー理論は,研究 と指導 ⑪ 服装 と用具 について,経済的条件 と実用 価値の条件か ら選ぶ こと。 ⑫他教科 との連携 よる教育的効果 を計 るこ と。 教材は,低学年 に対する 「 一 -遊 び」 や 「 - の長年 に亘 る深 く広 い経験 に沿 って変遷す ごっこ」 とい う遊戯的なものか ら始 まる。高 る。近年の業績は,スキー指導者 にはよ く知 学年 になるに したが って,スキーのつけ方や られているが, とりわけ,学校スキー教育 に 登行か ら,滑 り方,廻鱒の方法 などがあ り, 携わる人々は,その卓越 した指導性か ら強 く 同時 に理論の範囲 も広が る。高度 になると技 影響 を受けている。 術 はクリスチ ァニ 7,競技 として距離競技, 西山実幾のスキー理論 について次 に考察 し たい。 廻韓競技,滑降競技,小飛躍競技, また,ツ アーや登山を伴 う山巡 りなどに至 り,それ ら に対応 した理論 を取 り扱 っている。 これらの 1. スキー指導について 1 9 4 9 年 「 学校スキーの手引 き」の中に述べ られている指導上の留意すべ き事項 を纏める と概 ね次の ものである。 : ①小学校,中学校,高等学校別 に設定 した 目標 に沿って指導上注意すること。 ②技術指導は,枝葉末節 にとらわれず本質 的技量 を目指す こと。 ③指導 の順序 は,漸進 的段 階的 で あ る こ と。 教材 を指導す る要領が,図示 ( 図 1例) とと もに展開 される。 すでに当著 にある 「 本節 と末節」 とい う哲 学的表現 は後年 に至るまで好 んで用い られた が,動作 の基本要素を身につけることの重要 性 につ い て,「 技 術 の枝 葉 末節 に と らわ れ ず,技術の根本 たる身体の動 きに着眼 して指 導 す る こ とが望 ま しい。」 と,表 硯 して い る3)。 1 9 5 6 年 「クリスチ ャニヤ」では,技術向上 ④実践 はすべて理論的に,指導は合理的に 行 うこと。 ついて併行 して述べている。全体 としては, ⑤分解 ・綜合 ・団体 ・班別 ・個人指導の各 練習 を積み上げてい く順序の骨格 を段階的に 種 を適切 に取 り入れて行 うこと。 ⑥反復練習 を用いること。 を目標に置いて, ター ン技術の理論 と練習 に 示 し,技術の内容 を分析的に説明 している。 技術習得の本質 について 「 本当の上達 は, ⑦個性 を生かす こと。 難 しい技術 をこなす能力,その難 しい技術の ⑧理論指導では,低学年に難 しい理論 は不 動 きを構成 している要素 を身につけること」 0 5 「 西山実幾のスキー理論」考 鞍 金側断絶中 卒 夢 上 租 韓 叫 ・ 十 十 三 ∴室←+ + も′ . /, ・ 上 辛 身 内 周 例 養 図 2 全制動廻穐 ( プフルークボーゲン) 1 9 5 8年1 2月 「 新 しい ク リス チ ャニ ヤ」で は,クリスチ ャニヤをめ ざす練習 に しぼって 書 きなが ら,基礎練習 を行 うべ きで あ る こ と,そ して,精神的なことを強調 している。 それは,俊敏で しか も余裕のある動作 を行 う ための,観察 ・判断の適確 さ,汰断力,沈着 図 1 蹴上廻韓 ( キックターン) さなどである。 また,当然のこととして,ス キーを愛 し斜面や大 自然 を大切 にすること, と述べ,個々の技術の習得 よりも技術全体 に 人に迷惑 を掛 けない心配 り,危険 に対す る周 通ずる運動の要素の習得 を一般スキー技術の 到 な配慮,コンデ ィシ ョンをつ くり上げる生 指導の本筋 と位置付 けた4) 。 活態度,スキーを行 う上での人間的な態度 な 1 95 8年 4月 「 スキー ー体育図書館 シリー ズ④ -」では,練習上の注意 として,指導者 につ く,安全 に注意する,衛生 に注意する, 段 階的に練習 をする,用具を大切 にする,身 ど,人 と して の行 動 の 方 向付 け を して い る5)。 雑誌 に投稿する中で も,西山は,指導 につ いて,多 くの ことを述べている。 体の調子 を調 える,エチケ ッ トを守 る,雪の 性質を知るとい う項 を設けて,指導者の側か 統的発展的指導法,分習 と複合 ・綜合,計画 らも ∼させる」 とい う指導上の注意 として 的な合理的積み上げ方式 などを中心 とした指 受け取 ることがで きる意味内容が示 されてい 導法である。そ して,別の視点では,安全へ る。 の配慮,エチケ ットの指導,自信や勇気 に繋 「 それ らは,一貫 した理論体系の必要性,系 51 中山 がる心理的配慮 などの指導がある。 さらに, る く楽 しくし,白銀の大 自然の中で行 う健全 学校教育の視点か ら,中学校,高等学校,大 なレクリエーシ ョンとしての意義 を述べてい 学における学校体育 として指導の要点 を述べ 一度覚 えた ら泳 ぎや 自転車の よ る。 また,「 ている。 うに忘れず, ・-・ 老人スキーヤー も相当 1 9 3 4 年 ( 昭和 9年),西 山実 幾 は, 自分流 多 く - ・ 上手 になる程病みつ くように面 の系統的指導法 を考案実施 し,その後は改善 白い」 と知的好奇心を指摘 し生涯スポーツと しなが ら用いて きた。その ような指導法 は自 )。 しての意義 を述べている10 分 で実施 す る以前 は経験 した こ とが なか っ 雑誌の中で も,スキーが冬の厳 しい 自然 に た。その方法 として,技術 を単純化 して分解 積極 的に挑 む活気のあるレクリエーシ ョンと した ものを段階的に分習 して最後 に複合する して人生 を豊かにすること, また,人間教育 9 5 4年 方 法 を用 い た。 この こ とにつ い て,1 として も重要なことなどについて,スキーの 9 年)「 スキー研 究 ( 昭和2 一指導上 の問題 点 -」の中で,昭和 9年 を回顧 して, 自ら述 べ ている6 ) 0 意義 を繰 り返 し主張す る。 そ こには,単 にスキー技術が上手 になるだ けでな く,人の精神力,体力,思考力のすべ てを含む全人教育 を通 して,人の幸福 のため 2.スキー教育理念について 「 学校スキーの手引 き」 を著作 した1 9 4 9 年 とい う目的意識 とともに,社会への貢献 と社 会 に対す る啓蒙的姿勢が認め られる。 に,西 山は,「 新 しい民主的文化 国家 と科学 的 な考 え方 による我 国教育 の大 転換」の 中 で,スキーや各教材 以前に 「 学校体育につい 4.スキー技術について 1 9 4 9 年 「 学 校 ス キ ー の 手 引 き」で は,Ⅴ て新指導要綱や指導要領が揃 うことや教育上 字型 ター ンでは外スキー荷重回転,全体 には の研究が進むことによる次代の望 ましい国民 外傾の傾向が見 られる。外 向姿勢は特別 には の育成が期待 される」 とい う,第 2次大戟後 強調 されていない。 の復興の時代 的背景 を認識 していた7 J 。 半制動 ター ンを-種 目に位置づけ,半制動 その上で,スキーは,雪国での実生活 と関 の要素 をター ン指導 に生か している。半制動 連 してい ること, また,「白銀 の大 自然 に親 斜滑降 よ り廻韓 に移 る とき 廻韓 について,「 しみ,寒 さに打 ち勝 って,饗 しさと豪快 さを まず谷脚 を開 き出 して半制動 を行い一度その 満喫出来る外,体育教材 として種々独特の効 谷脚 に全体量 を移す ように して屈 身 し,制動 果が期待出来る」 と,スキーの教材 としての を強めて適宜 な速度 に達 した時体 を起 こ しつ 意義 を述べ ている8)0 つ,抜重 された山側 ( 外側)スキーを平踏の 1 9 5 6 年 「クリスチ ャニヤ」 には,「 大いに 上達 していただ くように ・-・ スキーをよ り楽 しく,楽 しいスキーで人生 を明る く健康 まま後端 を外側 に押 し開 きつつ,幾分荷重す る。 - - 外側スキーが谷 に正面近 く向いた とき一段 とそれに荷重 し身体が谷側正面 にな に,そ して社会 も明る くなるように, と念 じ る頃は大体左右均等荷重で次の瞬間速 に外側 -」 と述べ,社会や人の幸せ に対する スキーに体重の殆 どを移 し,仝制動廻韓の要 つつ 西 山実幾の広い視野が現れる9 ) 。 1 9 5 8 年 4月 「 スキー ー体育図書館 シリー 領 で 後 半 の 廻 韓 に這 入 る。 」 と述 べ て い る11) 。 ズ④ -」で は,ス キーの効 果 と価 値 につ い 仝制動廻韓の ター ン技術 として,「 外 スキ て,雪国 とスキー,都会人 とスキー,体育 レ ーに荷重 して廻韓,-- 内スキーは平踏に クリエーシ ョン的価値,スポーツとしてのス 近い,技量に近い」 と表 し,この回転の きっ キーについて述べ,寒 さと雪の冬の生活 を明 かけで内スキーをフラッ トにする操作 を随所 52 「 西 山実幾のスキー理論」考 に用い, これ を 「 平踏み」 と呼 んでいる1 2 ) 0 転法 は,半制動廻韓 よ りさらに一歩高度 にな この ように,滑降の項で説明がある半制動 った速度の高 い廻轄法で,滑降 によって生ず 滑降や半制動廻韓な ど,半制動要素が指導 に る速度 を無理 に殺す必要 もな く,技術的な高 効果的 に用い られている。 また, この半制動 度の楽 しみ を伴 って急斜面 を滑れる最 も利用 廻韓 は,要素 として,最近の谷 開 きシュテム 価値 の広 い回転方法であるとしている。 の谷 スキー加重角付けか ら踏み蹴 る方法 と変 わ らない。 制動 クリスチアニアは,制動 は本来の 目的 でな く,普通 の滑降速度 を保 ったまま行 うシ 後年 にまで,半制動 での腰 の構 えや荷重抵 ュテム ター ンを指 している。 抗 の増減,平踏み な どは,西山のスキー指導 まず,体 を深 く沈み込 ませ た谷 スキー加重 の筋道 にある一つの特徴 ある要素であった。 か ら山ス キ ー ( 外 ス キ ー) を聞 き出 し,吹 すで にこの頃か ら指導 に用い,研究 されてい に,立 ち上が って外 スキーに加重 ( 抜重跳乗 たことがわかる。 5 ) ) し,回 り込 んでい く。 り1 前傾 は主 に回 転 中期 に必要 とされ,外傾が極めて大切であ る。 ター ンしている間は角付 けが少な く,角 付けが強 くなった ときター ンが終 わって斜滑 降 ( 直線滑降) に入 る。指導要領 として,多 くの練習法が述べ られているが,基礎教材 の 習熟 とともにの中で もとりわけ半制動の習熟 が第一 と してい る。「 廻 韓孤 の 中心 に杖 を突 き,内側 スキーを浮か し,外側 スキーのみで LST初歩)」 も用 いている1 6 ) 。 廻轄す る ( クリスチアニ アは,「ライネク リスチ アニ 7)Jを理 想 と した高速 ア (ク リスチ ァニ 7)1 ター ンである。 これは,制動 ク リスチアニア の動作 を熟練 した動 き と見 て よい。す なわ 図 3 半制動廻碑基本練習 ( シュテムボーゲン) 両肩 の線 を絶 えず雪面 に平行 姿勢 では,「 の位置 を保 って遅れ ない ように廻す ことが, 体重の移動 を滑 らか に し」 と説明 し,外傾姿 勢が基本姿勢 として考 えられている1 3 ' O ち,外 スキーの押 し開 きに次 ぐ内スキーの回 転操作 を早 くして制動 を短 くし,外 スキー と 同時 に回転 に入 る動作 には大差が ない もの と 捉 えている。 シェ レンクリスチアニ ア18)は,根本 的 に違 った動 きで行 われ, ジャンプクリスチアニア 「 身体 の向 きは,山スキー前 出の度合い に は,基本の方法 に直結す ると述べ ている19)。 歴 じ幾分谷 に向いた方が姿勢 として禦である ク リスチアニアのキ ッカケで横 に振 り出す が別 にそれ にとらわれて硬い姿勢 にならぬ方 とスキーの横ずれが多 く速度が制せ られるの 」 と外 向姿勢 はそ う強調 されてい な が よい。 で,振 出 しは少 ない程 よい。回 り込 む要領 o い 1 4) は,制動 クリスチアニア と同 じである2 0 ) 0 クリスチ アニアは技術 的に多種多様 である 回転 のキ ッカケは,内側 スキーの蹴 りによ とし,学校教材 として指導す る本質的な分 け る方法 と両脚 同時の蹴 りによる方法があ り, 方 として,制動 ク リスチアニア とク リスチ ア 前者 は制動 ク リスチ アニアを習熟 してい った ニアに二分 した。 もので,後者 はジャンプクリスチアニアに繋 この高度 な廻韓技術 に直結す る前外傾の回 がる ものである。そ して, この他 に,強度の 53 中山 2 1 ) 。 前傾 によって外スキーに乗 る方法がある は高度で身に付 けられない人 も多いが,ボー 一貫 した要領は,平踏,シュテムでは外側 ゲ ンとシュテムクリスチ ャこヤでほとんど雪 スキー荷重が中心で,速度 を伴 うほ ど前傾, 山を十分楽 しんで安全 に滑 り降 りることがで そ して,外傾の必要性 などで,パ ラレルでの きるとしている。 外脚荷重 は出てこない。 パ ラレルクリスチャニヤには,フランスの 1 9 5 6 年 「クリスチ ャニヤー練習 と指導 -」 オレイエ氏の来 日が契機 になって隆盛 をみた では,プフルークボーゲ ンでは外側 スキーへ ロタシ ヨンで捻 ることに原動力 を求めるフラ の思い切 った加重 ,山回 りクリスチ ャニヤで ンス系 と,常 に上半身谷向 きを保 ったシュブ はスキーの横ずれを用いなが ら, これに前傾 ング系があ り, これについて 「 上達 した人が を強めることによって細いシュプールを描 く 自然 に行 えばシュブング系の動 きが現れ ことに導 く。 - - スキーフランセの出身者 も競技で示 して 練習段階で,斜滑降一斜め前横滑 り一回 り い る動 きは ( オ レイエ選手 も自由に滑 る と 込みでは 「スキーフランセでア ッペールと言 き) ロタシ ョンにとらわれてお らず,シュブ う技術 -- 一度谷側 に逆捻 りを強めてか ンク系の本場 オース トリアの選手 と同 じよう ら捻 り戻 しとともにスキーのテールの横ずれ な柔軟で の きっかけをつ くり捻 り戻 した谷側の手 を体 いる 「 くの字」 を経過する動 きを見せて --」 と述べている25)。 の前 に持 って きなが ら山へ 回る。前傾で過度 さらに 「くの字」姿勢 について写真 を数枚 の ズ リ落 ち を防 ぐ。」が 出 て くる2 2 ) 。これ 掲載 して,スキーフランセ も連続 シュヴング は,上半身の捻 りをター ンの きっかけ とする には くの字や外 向が現れることを認めている ロタシ ョンによる ク リスチ ャこヤへ と繋 が こと,ロタシ ヨンは練 習 シス テム と して良 る。 シュヴングによるクリスチャニヤは,山回 りの練習 を一応 口タシ ョンで回れるようにな ってか ら始めるのがよい と述べ ている。 シュ く,外向外傾姿勢 は自然 に現れて くる必然姿 勢であることを説明 している2 6 ) 0 この ように,西山は早 くか らオース トリア 技術が合理性があると理解 していた。 ヴングによる山回 りクリスチ ャニヤの方法は パ ラレルクリスチャニヤの立場は最 も高度 「 斜滑降か ら谷向 き逆捻 りを軽 く行い,山側 な回転技術 で,その高度性 は斜面,雪質,ス の手 を前 方 にだ し,瞬 間的 な屈伸 か ら伸 上 ピー ドなど多方面 に伸 びてい く。 り,腰か ら下 を谷側 に振出す ように して抜重 パ ラレルクリスチャニヤでは両脚均等荷重 したスキーのテールを谷側 にず り落 ちさせ, 意識が よい と,西山は考 えていた。 これに関 上半身谷向 きのまま,腰が山側 に寄 った 「く 連 して,パ ラレルクリスチ ャニヤでの基礎実 の字」姿勢で ぐっとスキーに乗れば悟性は続 験 によると,両脚均等荷重意識の場合が最 も いて回 り込みが始 まる。」 と述べている23)。 安定度が高 く,次が谷脚荷重,最後 に山脚荷 シュヴングによるクリスチャニヤでは, く の字姿勢 が とられそ こに外 向姿勢 が見 られ る。 重であることか ら示唆 を得ている2 7 ) 0 1 9 5 8年 4月 「スキー ー体育図書館 シリー ズ④-」では,滑降法 として,直滑降,斜滑 山回 りクラゲ と一般 に呼ばれていたギルラ 降,プ フ ル ー ク ・フ ァー レ ン ( 仝制動滑 ンデは,ロタシ ヨンか らシュヴンクに至る良 降),シュテム .ファー レン ( 半制動滑降), い練習法 として揚 げ られている2 4 ) 。 スケー ト滑走がある。回転法 として,プフル シュテムクリスチャニヤは外スキーに乗 り ーク ・ボーゲ ン,山回 りクリスチ ャニア,直 込み易い利点があ り, シュテムクリスチ ャニ 滑降か らのクリスチャニア,谷 回 りクリスチ ヤの立場は,実用価値が高いこと,パ ラレル ャニアがあ り,山回 りの前 に横滑 りを配置 し 54 「 西山実幾のスキー理論」考 ている。 す るが,パ ラレルでは片側スキーへの荷重の シュテム ・ク リスチ ャニ アは最後 に在 っ 表現 は見 られず,む しろ,横滑 りに示 された て,パ ラレルがや りに くくなるので省いて も ように,揃 えた両スキーに均等荷重 とい う傾 よい し,山スキーなどのために行 って もよい 向が強い。 としている2 ㌔ そ して,回転法 として,プフルーク ・ボー ゲ ンで は,セ ー フテ ィー ( 安全) とス ロー ( 緩速) を特徴 とし,外側スキーの前半内側 1 95 8年1 2月 「 新 しい ク リス チ ャニ ヤ」で は,ルデ イ ・マ ッ ト氏の影響で, くの字姿勢 が強調 され,強い外向外傾姿勢が現れる。 直滑降での基本姿勢について,膝 を前 に曲 エ ッジに荷重 し,その荷重 を交換す る。 シュ げてその膝の上に直立 した腰の伸 びた高い姿 テム ・ボーゲ ンでは半制動 を用いてやは り外 勢が,安定性,変化に対応,スキーの動作 に 側スキーへの荷重 を用いている。 横滑 りは,山回 りクリスチ ャニアの きっか 適当など,スキーに最 も適 した姿勢 として理 論的に説明 されている。 このオース トリア ・ け動作 を理解で きる もので, この感覚はクリ 一 スキー術 の基本姿勢 について,西 山は,「 スチ ャニアに役立つ。山スキーをやや前 に出 貫 した姿勢 としての基本的性質が強 く取 り上 し,両スキーは閉脚で,上半身やや谷向 き, げ られたのが近代スキー術 の一つの特徴 とい 両スキー均等一足荷重,柔軟 な姿勢でバ ラン える。 」 と述べている32)。 スを保 って乗 り,荷重スキーのエ ッジングを プ7ルーク ・ファー レンは,オース トリア 調節す ることが動作 の重点であることを述べ ・スキー術 と同 じく, また,この数年間の 日 ている29)。 山回 りクリスチ ャニアの方法 は,斜滑降か 本の指導者の大半の考 え方 と同 じく,ご く緩 斜面の基本練習だけに して,制動力 よりもス ら,膝 を伸 ば して上方 に立 ち上が りエ ッジン キーのテールを開 き出す回転技術への導入段 グを緩め,スキーのテールを谷側 に少 しず ら 階 として取 り扱 うこ とに西 山は賛成 してい すのをきっかけとして,その後両膝 を前に出 る。 してやや山側 に傾 けエ ッジングをほんの少 し プ7ルーク ・ボーゲ ンでは,外 向 と外傾 を 強める。体力で回す と失敗 し,合理的にスキ 用いて外側スキー内エ ッジにに加圧する33)。 ーに乗 って回転が生ずるように操作す ること シュテム ・ファー レンは,半制動 によるシ の重要性か ら,力操作 と乗 り物操作の違いを ュテム ・ボ-ゲ ンへの導入段階 として有効で 説いている。 あ り, また,谷スキー荷重,谷 向 き,谷傾 き 直滑降か らのクリスチ ャニアでは,山回 り と同 じ方法 と, きっかけで "シュビング" と い う抜重 と捻 りを用いるものがある3 0 ) 。 の,斜面 に対する基本姿勢 を覚え, クリスチ ャニヤの基本的動作感覚 を分習で きる3 4 ) 。 斜滑降姿勢は,山スキーが前 に出た分,山 谷回 りクリスチ ャニアで も,シュビングを 側 の膝,腰,肩 が前 に出 て,斜 面 と両膝, 用いてスキーと雪面 との間に生 じた 「 スキー 4 年の著書 「 学 腰,両肩が平行である。昭和2 の構造か ら生ずる舵作用」 を腰 を回転内側 に 校 スキーの手 引 き」 に も記 され た この姿 勢 寄せてバ ランスを保 って乗 っていると回 り込 は,力学的に も合理性があるクリスチ ャニヤ みが続 くこと, また,抜重 を強 くするとジャ 姿勢の基本的条件であ り,オース トリアでは ンプ ・クリスチ ャニアや リュア- ド ・クリス パ ラレル姿勢 と言われた。荷重は 「 両脚一束 ) 。 チ ャニアになることを説明 している31 この ように,キ ッカケはシュ ビングでテー ルを少 しず らし,回 り込みは舵作用である。 シュテムでは外側スキーへの体重移動 を指示 感均等荷重意識」で,斜面の関係で結果的に 谷脚 6村山脚 4になる。 自ら6 :4とか 7 : 3にする理由は判然 としない としている35)。 シュテム ・ボーゲ ンでは,外向外傾がつ よ 55 中山 く現れ,立 ち上がって沈みなが ら内スキーを 強 く引 き寄せ る。 山回 りク リスチ ャニヤは,横滑 りを十分練 習 して感覚 を身につけてか ら行 うのが よく, その動作 と姿勢 には立 ち上が りか ら沈み込み 動作 に外 向外傾の強い逆捻 りが現れる。 スキーの揃え方は,開脚 よりも閉脚 ( 一束 感)の立場 をとっている。 シュテム ・クリスチ ャニヤを練習指導段階 また,重い頭が乗 っている上半身は内傾せ ず直立 に保 ち,ス ピー ドに応 じて腰か ら下だ けを内傾 するのは, 自転車やオー トバイとよ く似 た動作 としている42)0 1 9 7 0年 1 1月発刊 された 「 新 しい回転技術 一平踏み先落 としの各種 ター ンー」では,冒 頭か らい きな り 「えらいことにな りにけ り」 と書 き出す心境 であ った。6 0才 の西 山実幾 が,「 技術革新 の波」 と表現 し,全 日本 ス キ に入 れ るか,これ を抜 いてパ ラ レル に行 く ー連盟の技術部会の長 とい う立場の責任感 を か,二つの立場がある3 6 ) 0 一言で言い表 した ものである。前書 きの中で 谷 回 りクリスチ ャニヤか ら以降,所謂パ ラ は 「 1 9 6 8年のアスペ ンのイ ンタースキーで新 レル ・クリスチ ャニヤについては,多 くのタ しい技術傾 向が出始めた とも言えるが実際の ー ン練習について記 され,それぞれについて 傾向は もっと早 く現われていたこと, 日本で ㌧ それ らは, の問題点の研究が されている37 もアスペ ンで新傾向を一つ打 出す話 も進めた テールジャンプとエ ッジング,抜重 シュビン が,それが熟せず,満 を持 した形 にな り,昨 グ,ね じ巻 き姿勢か ら立上 った時のね じ戻 し 年新技術 を取 り上げた教程 を刊行 し各国にも シュビング,連続浅回 り回転の回 り込み,や 送 ったこと」 などを述べている43)。 や探回 り,探回 り連続3 8 ) ,姿勢動作 の研究, また, SAJの技術理念 は私物ではな く SAJ 横 滑 りか らの 入 り方,山回 り谷 落 と しの連 教育部の中心的な人達が 日本 中の研究 をまと 読,停 止 か ら逆捻 りジ ャ ンプ,回転 か ら停 めて作 り上げた もので,責任者の西山が代理 止,大回 り,小回 り,急斜面,深雪,チェッ として取 り急 ぎ自身の理論 を取 り入れて私的 ク,クリスチ ャニヤ と踏み換 えなどである。 な出版物 に した もの と,その関係 と区別 を記 している44)。 また,探回 りの連続 に関連 して, ター ン初期 に 「 先落 とし」 という表現がある3 9 ) 。 研究のい とぐちは,1 9 6 2 年 にオース トリア 力学的説明 として 「スキーの回転では,筋 力 を用いた体の縦軸でのツイス トでは進路 を で技術の研究 と研修帰国後の二 シーズ ンをそ 変 える動力 とはならず,円形 に滑降方向 を変 9 6 5年に始めた動態分析 に 技術革新 に向って1 える回転の動力 は引力で,回転のモーメン ト 関わっていた。 の練習 と指導 に全力 を傾 けた後,感 じていた を形成す るのは,雪面 とスキー との接触 面 「 深雪 に挑んだ経験か らチェ ックやシュー で,雪,スキーの構造,エ ッジングとスキー プを中核 とす る動 きが如何 に抵抗雪 に不向 き の置 き方,それ とスキー-の荷重の仕方であ であるか を感 じたのが,研究 を始めた動機の る」 と強 く述べ ている40)。 これは, 日本 にお 一つであった」 と述べ, さらに 「 絶えず側圧 ける先駆 的 なス キーの分析 であ った とい え をとらえる形で,上体 を動揺 させず,スキー 乗 ったスキーの上でい くら る。す なわち,「 を走 らせ るように,下半身を自在 に使 う動 き 力んで もスキーには体重以外の力 は加わ らな が,競技 の一流選手や名手の動 きに含 まれる い, ことを見出だ した」 と研究の糸 口 ・動機の中 -- 力で解決で きない もの を力で処 理 しようとする一つの錯覚 を早 く解消す るの に述べているが, この序論部分 に,すでに技 4 】 ) と し,筋力 がスキー技術 で は極 め て重要」 術の精粋が抽出 されていると言 える4 5 ) 。 操作 と乗 り物操作 の違いをすでにこの時代 に 明確 に示唆 していた。 また, クル ツケ ンハ ウザ一教授一行の来 日 でブライ トテヒニークが指導実験-の きっか 5 6 「 西山実幾のスキー理論」考 けを与 えて くれたこと, 日本代表選考会のク ている。 ラス トした難雪で軽快 に滑 り降 りた佐藤勝俊 スキー教程の内容 は,制作 に直接携 わった 氏 ( パ ンチ ョ氏)のテクニ ックを,研究の苦 人 も現在 もお られ,理論 として も感覚 として 労の連続か ら 「 神 に祈 るような気持 ちで」見 も充分経験 され,多 くの指導者や研究者 によ たこと,などが記 されている46)。 く知 られている。 SんI教育部で技術 の責任者 となった西 L L l 1 9 6 9 年1 0月 の 「 SA J ス キ ー教 程」で は, 実幾 は,イ ンタースキー翌年 の 「 ス キー教 パ ラレル クリスチ ャニアの分類 を ABCD の 程」改訂 を迎 えるにあたって,教程 を手直 し 項 に分けた。 ここでは,西山実幾は,原案作 程度の補足 に止めるか全面改訂するかの岐路 成に携 わ り,技術 と筋力操作 をで きるだけ分 関係者一同揃 って全面 に立た された とき,「 けようと考 えた。例 えば,それをL L 個 りクリ 改訂 を選んで くれた」結果 となった。それま スチ ャニアで見 ると,前年 までのスキー教程 でのチ ェックや シュープといった技術 にも功 ( 1 9 6 5 年1 0月 ∼1 9 6 8 年1 0月)で は,「 ス キー 績 を認めて残 し,混乱 を避 けるために技術体 のテールを蛙で押 し続 けてい く必要」,「 回転 系 を一挙 に改善することは避けた。到達技術 弧の大 きさを決定するのはエ ッジングと蛙の として,従前 よ りのシュープ型のジャンプ系 押 し出 しの強 さ」などとあるが,1 9 6 9 年1 0月 ( B型),新型の上下動が少 な く抜重が少 な エ ッジ ングの加減 による回転 の教程では,「 い もの ( C 型),新型の上下動が少 な く抜重 後半の処理」,「 両膝 を山側 に押 し付 けエ ッジ を伴 う もの ( D型) と し,初心 者 か らの練 ングを強め,回転弧 をコン トロールする」 な 習路線 として,三者 に容易 に展開で きるブラ どと,力操作の表硯が少な くなっている4 8 ) 0 A 型) を作 った47)0 イ トを利用 した基本型 ( 1 9 71 年1 0月 「 SんIス キ ー教 程」 で は,基 「 新 しい回転技術」 はスキー関係者の間で 礎 回転 か らジ ャ ンプ系,曲進系,ス テ ップ すでによく読 まれ検討 もされているので,内 系,その他 に繋 ぐ技術体系 を構成 した。基礎 容 については周知のことと思われる。 回転技術 は, ター ンを屈膝平踏みか ら起 こす これ らの中に生かされている,西山実幾の もの となっている。 長期 にわたる変遷 を経 た指導 と研究の経験か 1 9 7 3 年1 0月 「日本スキー教程」では,基本 ら洞察 されたターンの基本的要素 を簡明に纏 めると : 技術であるパ ラレルターンが 「曲げと伸 ば し ① スキーのター ンの原則は内傾 と前後傾, に変わった。曲進系 とい う名称は取 り去 られ ②基本的に,力操作ではな く乗 り物操作の たが,高度 なパ ラレルターンや ウェーデル ン 舵作用で,弧 に乗 ってい く, ③ 身体の縦軸 を中心 に捻 る作用が ター ンの 原動力ではない, などである。 具体的方法 として : による押 し出 しの要領 を生か し」 と言 う表現 にはその要素が残 り,発展技術の中で系統の 分類 としてピボ ッ ト・ター ン,ジャンプ ・タ ー ン,ステ ップ ・ター ンなどがある。 西山実幾の研究の成果は, 日本体育学会の 学会大会において第 9回大会か ら第21 回大会 ① ター ンきっかけでの平踏み先落 とし, にかけて発表 された。そこに表れた研究の特 ②下肢の内傾 とェ ッジング, 徴 と変遷 を次 に要約 したい 49)0 ③上半身は基本的に直立, ④適度な外向外傾 による くの字姿勢, などが見 られる。 1 9 5 8 年 「クリスチャニアシュビングについ て」 ね じを巻いたような姿勢 ( 外向谷 向 き逆捻 現在 までに著 された幾つかの著書 において りの姿勢)か ら全身を伸 ばす ような抜重立上 ち, ター ンの根幹部分の基本的要素は一貫 し が りによって,必然的に抵抗が減 じた瞬間, 中 スキーが向 き換 える。 57 山 型 ターンの構造 について」 それ までのター ンのパ ター ンは,第-が最 伸身立上 り ( アウフ) に変わって,重心ス も古 く,テールを回転外側 に振 り出す もの, ライ ド先行,平踏み先落 とし,加速送 り出 し 第二がロタシオンによる脚の位置 を軸 として によってター ンのキ ッカケ とし,前後操作調 スキーの向 きを変える ものであった。 和 として下肢伸縮 ( 送 り出 し引 き戻 し操作) 1 9 6 0年 「スキー回転の原理 について」 によって前傾 をとる。 上半身を起 こした外 向 くの字姿勢で,内側 立上が りを用いたシュビングによるテール エ ッジは弧線 を底面 はバ ンク状の弧形 を描い の振 出 しか ら荷重回転へ とい う理論か ら離脱 て雪面 を庄す る。 1 9 6 2年 「スキー,ウエーデルンの動 きにつ いて」 トップを中心 としたテールの振 りで安全確 実 な方向変換 を行 うことがで きる。 1 9 6 6年 「 抵抗雪 ウエーデルンの動作 につい て」 抵抗雪 におけるウエーデル ンでは,アウフ してい く過程 で,スキー板の構造や回転性能 の発達が関係 している。技術理論は,スキー 板の堅い木製か ら振れや しな りのあるメタル やグラスなどへの変化 に対応 して きた。 指導員研修会やスキー大学での レクチ ャー CD 型 ター ン)の理 では,新 しい回転技術 ( AJの新 解 の ため に,新技術発 生 の要 因,S 技術追及の特性,新 しい回転技術の内容 と様 の後 シュープする時,膝 を曲げる動作で重心 棉,新技術 の動作要素 と要因などについて, 落下 を押 さえている間に雪面 をなでるように 動態力学の視点か ら丁寧 な学術的資料 を作成 スキーを廻す。 して技術 の理解 を促 した。 1 9 6 7 年 「 深雪抵抗雪のウエーデル ン動作 に ついて」 事前のスキーの強いシナ リの逆 シュープか らアウフ動作で重心 を浮かす ように跳ぶ。 1 9 6 8年 「悪雪 に適す る特殊 ウエーデル ン構 造 について」 雑誌投稿 を通 して,同様 な技術 に対する理 論的変遷が表 される。 1 9 5 4年11月 「 体育の科学」 には,技術 の段 階的分習の中で,ボーゲ ンとして所謂 シュテ ムボーゲ ンが示 され,外脚荷重が図示 されて いる。 また,遠心力に対応する姿勢 として, 深雪ではスキーを横 向 きに押せ ないので, クリスチ ァニアに至るまで一貫 して,ローテ フェルゼ ンシュープを動作の中核 とする硯技 ィシ ヨンよりも外傾姿勢が大切 な内容 を持つ 術の枠 を打 ち破 って思い切 って新 しい動作構 こ とを示 してい る。そ して,ア ンシュテ メ 造の追及 に踏み切 った。 アウフは直立でな く ン,ア ップシュテメンなどの用語 とともにオ 脚の位置 を回転外側 に遠 ざけるように抜 き上 ース トリア技術の影響が現れている5 0 ) 。 げて,腰 をポイ ン トに した L字姿勢 を使 っ 1 9 5 7 年1 2月 「スキー」 には, クリスチ ャニ て,屈膝切 り換えで逆斜滑降方向に引 き出 し ヤについて,力学的には乗 った 自分の力でス 走 らせ たスキーが,上体直下に来た ときに荷 キーを回す ことがで きないこと,上半身谷向 重 しなが ら走 らせ,次のアフウ動作 でその方 きの まま重心の惰性 を用いて荷重す ること, 向へ抜 き上げる。 これ を繰 り返 して,ターン ロタションに意味がないことなどが述べ られ の中か ら荷重要素を取 り去 ろうとした。 ている5 1 ) 。 1 9 6 9年 「スキーに於 ける新型 ター ンの構造 について」 前傾平踏み先落 としを用いて,上下動のな い荷重のままのター ン,シュープない。 1 9 7 0年 「スキーにおける抱 えこみ送 り出 し 1 9 60 ・ 1 9 61 年頃か ら,上半身の外向外傾 と 下半身内偵の くの字姿勢,雪面 とスキー との 関係か ら,荷重 されて初めて舵作用が起 こる こと,そ して,キ ッカケで は筋力処理 が で き,逆捻 りか らの転 じり戻 しの原理 を用いる 58 「 西山実幾のスキー理論」考 と谷 に放 り出 される惰性 と先落 しが使 えると 校体育研究同好会代表佐々木舌戒は,著者西 し,オース トリア技術の合理性 に共鳴 してい く。 山実幾について 「 昭和 9年以来文部省が例年 中堅指導者 を集め開催す る菅平体育研究場で 1 9 6 2年にはキ ッカケでの抜重,ター ンでは の全国学校指導者講習合の講師であ り,その 「 下半 身の内傾 が 自転車 と同 じ舵作 用 を と 斬新な理論 と技術 は勿論,その高い人格 と卓 る。 」 と,乗 り物 操 作 で あ る こ とを主 張 す る52)。 越 した指導法は何人 も名講師 として敬慕する ところである。--著者が-たびスキー場 に 1 9 6 2年か ら1 9 6 4年頃にかけて,オース トリ 立てば,初心者 も瞬時に して高い技術 と態度 アスキー技術では,急斜面深雪技術 を目標 に を身につけ,生涯スキーを忘れることがで き して,強い外向外傾姿勢 を用いたアウフとシ ない とい うその指導技術 は,一体 どうして生 ュープによる徹底 したス ピー ドコン トロール み出 されるものだらうか」 と述べ,類い稀 な の練習があることを報告 し,緩斜面でス ピー 指導者であることを表 してい る 55)0 ドを出す遊 びと区別 してこの様 な練習の必要 性 を説明 し奨励 している㍊) 0 1 9 5 5年 ( 昭和3 0年)天理大学教授 として教 9 6 2年 ( 昭和3 7 年) オース 育研究職に就 き,1 1 9 6 7年頃か らスキーの先落 し形横ずれによ トリアへのスキー留学が契機 になって,よ り る キ ッカケ とシ ュー プの組 み合 わせ が 現 深 くスキーの教育研究 を推進することになっ れ,1 9 7 0年 にはオース トリアのパ インシュピ た。その指導 と研究の先駆的内容 を次 に要約 ール技術 を平踏み先落 し前輪駆動的動作 と理 する。 解 して,技術 や指導法の近代 化 を打 ち出 し 1 9 3 4年 ( 昭和 9年)に自分流の指導方法 を た。平踏み先落 しの谷 開 きシュテム も現 れ 考案実施 し以後はそれ を修正 しなが ら用いて る5 4 ) 0 きた と自認す るスキー指導方法に関 しては, それ らが抱 え込み送 りだ しター ンへ と繋が ①理論体系 に基づいた,系統的 ・発展的 ・ って,キ ッカケが次の下肢内傾-の準備 とな 段階的 ・積み上げ方式 を確立 し,分習か る重心移行か ら始 まる操作 にな り,舵作用 も ら複合 ・綜合す る方法 をとった, 下肢内傾操作 を理論の骨子 としてい く。 この ように,西山実幾は,キ ッカケ操作 を 追及す るとともに,回転技術 と筋力操作が別 ②判断,決断,沈着 さ,勇気 など,活性的 な精神面 を引 き出す指導 を心掛 けた, ③安全,マナー,用具,衛生, コンデ ィシ の ものであることを一貫 して主張 して きた。 ョニ ングな ど,多岐 に亘 る配慮 を行 っ そ こには,スキーの乗 り物操作 としての運動 た, 要素 を明確 にすることに対する長年の取組み などが特徴である。 の軌跡がある。すなわち,技術 を運動力学の スキー教育理念 としては, 視点か ら純粋 に技術 その もの として扱い,技 ①体育の教材 として,寒 さに打 ち勝 って楽 術要素 を洗練 した もの として表現 しようとし た方向性が捉えられ,スキーの技術思考に示 唆 を与えようとした。 Ⅳ 西山実幾の指導者 としての資質は,すでに 0年前 に,高い評価 を得ている。 約5 1 9 4 9年 ( 昭 和2 4年)「 畢校 ス キーの手 引 き」の刊行 にあた り,監修者である文部省筆 しさと豪快 さを満喫で きる独特 の効果, ②知的好奇心 を刺激する生涯スポーツ, ③人生 を豊かにする人間教育, ④人の幸せの幅 を広げるスポーツ, など,スキーの本質において人間社会や人そ の ものにおける意義 を述べ,スキー教育 を価 値づけた。彼の思いは,表面的な事物 にでは な く人の心性 に働 きかけるものであった。 スキー技術 に関 しては, 5 9 中山 ① スキーを経験 した初期 の頃か らオース ト 3)文部省学校体育研 究同好会監修 西山実 リア技術 の影響があった と考 え られるこ 幾著 「 学 校 ス キ ー の 手 引 き」原 書 房 と, p. 1 1 51 9 4 9 . 1 2 . 振 出 し,伸身立 ち上が り,逆捻 りか らの 4)丹内正一,西山実幾 「クリスチ ャニヤー . 1 3 91 9 5 6. 1 2 . 練習 と指導 -」朋文堂 p 解放,重心先行 と屈膝平踏み先落 とし, 5)西山実幾 「 新 しい クリスチ ャニヤ」朋文 抱 え込 み送 り出 しとい う変 遷 を経 た こ 堂p . 1 3-p. 1 41 9 5 8 . 1 2. 6)西山実幾 スキー指導上の問題点 (スキ ② ター ンのキ ッカケにおいては,テールの と, ③ ター ンは,一貫 して,舵作用 とし,荷重 に加 えて乗 り物操作が必要 なこと, ④姿勢は,一貫 して,外 向,外傾, くの字 姿勢, ー研 究 第 1競 (昭和2 9 年1 2月)全 日本 ス キ ー連 盟 一 般 ス キ ー 技 術 研 究 会 p. 2 2-p. 2 71 9 5 4. 1 2 . 7)前 掲 「 学 校 ス キ ー の 手 引 き」p . l l ⑤ ター ン理論の変遷 とスキーの発達 が密接 に関係 してい ること, な どを先駆的 に表わ している。 変遷 を経て,現在, 日本 では,横 ずれを伴 わない内傾 カー ビングター ンが隆盛である。 西山実幾 は,技術研 究の先駆者 として,主 に筋力操作 と乗 り物操作の違い とい う観点か ら, ター ンの本質 を内傾 と前後傾 による舵作 用理論 とす る純粋 な技術志 向によって,弧 を 描 いて動 いてい くスキーに乗 ってい くことの 動 態力 学理論 を早 くか ら提 起 した。 これ ら は,スキーの基礎 か らター ンの理想像 にまで 広い適応範囲 をもつ技術体系 を構築 し,技術 思考 に一つの方向付 けをもた らした。 1 9 9 8 年 ( 平成1 0年) 9月2 1日,西 山実幾名 誉教授 は,スキーの指導者,研 究者,哲学者 としての生涯 を閉 じられた。 注 1 9 4 9 . 1 2 . 1 2 8)前 掲 「学 校 ス キ ー の 手 引 き」p. 1 9 4 9 . 1 2. 9)前掲 「ク リスチ ャニ ヤ ー練 習 と指 導 -」p. 1 4 21 9 5 6. 1 2 . 1 0 )西山実幾 「スキー」体育図書館 シリーズ ④ 不味堂 p . 8 9-p, 9 31 9 5 8 .4. 6 9 -p. 7 1 l l )前掲 「学校 スキーの手引 き」p. 1 9 4 9 . 1 2 . 1 2 )前掲 「学校 スキーの手引 き」p. 61 -p. 6 4 1 9 4 9 . 1 2 . 7 2 1 3 )前 掲 「学 校 ス キ ー の 手 引 き」p. 1 9 4 9 . 1 2 . 1 4 )前 掲 「学 校 ス キ ー の 手 引 き」p. 4 7 1 9 4 9 . 1 2 . 8 2 1 5 )前 掲 「学 校 ス キ ー の 手 引 き」p. 1 9 4 9 . 1 2 . T. リ フ ト ・シ ュ テ ミ ン グ ・タ ー 1 6 )LS. ン。ス トックを使 って立 ち上が りを用 い 1)西山実幾教授 ,生前 の聞 き取 りよ り。助 て ター ン外脚の内エ ッジに乗 って回る回 言 として,いろいろな話題 に触 れ られた 転の方法 を示 してい る。 シュテム ター ン 時の一部 に拠 る。専 門のスキーに対す る の練習段 階の中で行 われる。前掲 「 撃校 捉 え方 の一面が うかがえる。1 9 8 0 年頃 2) ク リスチ ャニヤ オス ロ市周辺で発展 し スキーの手引 き」p . 9 11 9 4 9 . 1 2. 1 7 )r e i n 〔ライ ン〕 純粋 な,本物 の,純正 た ター ン技術 に市 の旧名 を冠 したことは の。 ドイツ語使用 は,スキー先進 国オー 周知。 日本語 カ タカナ表記 として, クリ ス トリアの影響。 スチ ャニヤ, クリスチ ャニア, ク リスチ 1 8 )Sc he r e 〔シ ェ ー レ〕 鉄,鉄 状 の も アニア, クリスチアニアな どが用い られ の。 ドイツ語使用 は,スキー先進国オー てい る。 ス トリアの影響。 60 「 西山実幾のスキー理論」考 1 9)前掲 「 学校スキーの手引 き」 p. 1 0 4, p. 1 0 6 1 9 4 9. 1 2. 学 校 ス キ ー の 手 引 き」p. 1 0 8 2 0)前 掲 「 1 9 4 9. 1 2. 学 校 ス キ ー の 手 引 き」p. 1 0 921)前 掲 「 p. 1 1 31 9 4 9. 1 2. 2 2)前掲 「ク リスチ ャこ ヤ ー練 習 と指 導 -」p. 6 2-p. 6 31 9 5 6. 1 2. 2 3)前掲 「ク リス チ ャニヤ ー練 習 と指 導 -」p. 6 61 9 5 6. 1 2. 2 4)前掲 「ク リス チ ャニ ヤ ー練 習 と指 導 -」p. 7 0-p. 7 51 95 6. 1 2. 2 5 )前掲 「ク リスチ ャニ ヤ ー練 習 と指 導 -」p. 8 81 9 5 6. 1 2. 2 6)前掲 「ク リスチ ャニ ヤ ー練 習 と指 導 -」p. 1 1 41 9 5 6. 1 2. 2 7 )前掲 「ク リスチ ャニヤ ー練 習 と指 導 -」p. 1 2 4-p. 1 2 81 9 5 6. 1 2. 2 8)前掲 「 ス キー」体 育 図書 館 シ リーズ④ p. 4 41 9 5 8.4. ス キー」体 育 図書館 シ リーズ④ 2 9)前掲 「 p. 3 4-p. 351 9 5 8.4. 3 0)前掲 「 ス キー」体 育 図書 館 シ リーズ④ p. 3 81 9 5 8.4, ス キー」体 育 図書館 シ リーズ④ 31)前掲 「 p. 3 9-p. 4 31 9 5 8.4. 新 しい ク リス チ ャニ ヤ」p. 2 23 2)前掲 「 p. 2 41 9 5 8. 1 2. 新 しい ク リス チ ャ ニ ヤ」p. 51 3 3)前 掲 「 1 9 5 8. 1 2. 3 4)前 掲 「 新 しい ク リス チ ャニ ヤ」p. 5 9 1 9 5 8. 1 2. 3 5 ) 前掲 「 新 しいクリスチ ャこヤ」 p. 6 3-p. 6 7 1 9 5 8. 1 2. 3 6)前掲 「 新 しい ク リスチ ャ二ヤ」p. 1 1 9p. 1 2 21 9 5 8. 1 2. 新 しい ク リスチ ャニヤ」p. 1 2 33 7)前掲 「 p. 1 2 61 9 5 8. 1 2. 3 8)前掲 「 新 しいクリスチ ャニヤ」 ヴェデル ン p. 1 6 51 9 5 8. 1 2. 新 しい ク リスチ ャニヤ」p. 2 0 93 9 )前掲 「 p. 21 11 9 5 8. 1 2. 4 0)前 掲 「 新 しい ク リス チ ャニ ヤ」p. 5 2p. 5 31 9 5 8. 1 2. 新 しい ク リス チ ャニヤ」p. 5 卜 41 )前掲 「 p. 5 21 9 5 8. 1 2. 新 しい ク リスチ ャニ ヤ」p. 1 0 2 4 2)前掲 「 1 9 5 8, 1 2. 4 3)西山実幾 「 新 しい回転技術 一平踏み先 落 しの各種 ター ンー」スキージャーナル p.2 1 9 7 0. l l . 新 しい回転技術 」p.3 1 97 0. l l . 4 4)前掲 「 新 しい回転技術 」p. 1 01 9 7 0. l l. 4 5)前掲 「 新 しい 回 転 技 術 」p. l l-p. 1 3 4 6)前 掲 「 1 9 7 0. l l . 47 )前掲 「 新 しい回転技術」p. 1 41 9 7 0. l l . 4 8) 「 SAJスキー教程」ス キー ジ ャーナル p. 4 3,p. 4 41 9 6 9. 1 0. 「 SAJス キー教程」ス キー ジ ャー ナル p. 7 71 9 71 . 1 0. 49 ) 日本体育学会大会抄録 :体育学研究 参 考文献口頭発表の項 参照 1 9 5 8-1 9 7 0 中級)(体育 5 0)西 山実幾 スキーの指導 ( l . 4,No. l l . 1 2( 昭 和2 9 年1 1 の 科 学 Vo 月%)p. 451-p. 45 51 9 5 4 5 1 )西山実幾 私はクリスチ ャニアをこう考 える (スキー Vo l . 1 6 (昭和 3 2年 1 2月 号)p. 3 5-p. 3 91 9 5 7 5 2)西山実幾 クリスチ ャニアに失敗する原 因は -カジをとるとい うこと- (岳人 1 6 6 号 ( 昭和3 7年 2月号)p. 1 0 4-p. 1 0 5 1 9 6 2 5 3)西 山実幾 オース トリアのス キー技術 (体 育 の 科 学 Vo l . 1 2,No. 1 2( 昭和3 7 年1 2月号)p. 6 2 5-p. 6 2 81 9 6 2 速度 と回転 と -オース トリアでのスキ ー指 導 - (岳 人 1 7 6号 ( 昭和3 7 年1 2月 号)p. 2 7-p. 2 91 9 6 2 初心者 の ための ク リスチ ャニ アへ の道 (スポーツマガジン スキー案内第 2集 ( 昭和3 7 年1 2月号)p. 5 4-p. 611 9 6 2 他 5 4)西山実幾 スキー技術 と初心者指導の間 61 中山 題 点 く新体 育 Vo l . 4 0,No. 1 (昭和4 5 年 1月号)p. 5 2-p. 5 71 9 7 0 1 4. 「 SXI FLI CK 2 曲進系技術」 スキ 9 7 2. 1 0. ージャーナル1 最 近 の ス キ ー指 導 の傾 向<体 育 の科 学 Vo l . 2 0,No. 1 2 (昭和4 5 年1 2月号)p. 7 6 7 -p. 7 7 01 9 7 0 女子 と近代 的回転技術 (レデ ィーススキ 口頭発表 1. クリスチ ャニアシュ ビングについて 日本体育学会第 9回大会 ー ′7 2 札幌 オ リンピック特集号 ( 昭和 4 6年1 0月)p. 4 2-p. 451 9 71 他 5 5 )前 掲 「学 校 ス キ ー の 手 引 き」p.1p.2 1 9 4 9. 資 日本体育大学 抄録 :体育学研究 書 日本体育学会第11回大会 早稲 田大学 料 ( 単著,共著分) 1,文部省学校体育研 究同好会監修 西山実 幾著 「 学 校 ス キ ー の 手 引 き」原 書 房 1 9 4 9. 1 2. 2.丹内正一,西 山実幾 「クリスチ ャニヤ ー練習 と指導 -」朋文堂 1 9 5 6. 1 2. 3.西 山実幾 「スキー」体育図書館 シ リーズ ④不味堂 1 9 5 8 .4. 4.西 山実幾 「新 しい クリスチ ャニヤ」朋文 堂1 9 5 8. 1 2. 5.西山実幾 「新 しい回転技術 一平踏み先 落 しの各種 ター ンー」 スキージャーナル 1 9 7 0. l l . 著 書 4巻 1号 p. 1 3 9 2.スキー回転 の原理 について 抄録 :体育学研究 著 ( 分担執筆分 ) 6. 「 SAJ スキー テキス ト」朋 文堂 1 959. 1 1 . 7. 「シーハ イル」玉川大学出版部 1 9 6 2. l l . 9 6 3, 8. 「大学 スキー教程」体育 の科学社 1 11. 9 6 3, l l . 9. 「スキー教程」平凡社 1 1 0. 「 SAJスキー教程」 ( 原案作 成、制作 責 任者)スキージャーナル1 9 6 9. 1 0. l l . 「 SAJス キー教程」 ( 原案作 成、制作責 9 71 . 1 0, 任者)スキー ジャーナル1 1 2, 「曲進系技術 の理解 のため に」スキージ ャーナル1 9 71 . 1 2. SKI FLI CK l 基礎 回転技術」 ス 1 3. 「 キージャーナル1 9 7 2. 1 0. 1 9 5 8. l l . 1 9 6 0. l l . 6巻 1号 p. 7 3 3.スキー, ウェーデル ンの動 きについて 日本体育学会第 1 3回大会 9 6 2. l l . 慶鷹義塾大学 1 抄録 :体育学研究 8巻 1号 p. 3 0 2 4.抵抗 雪 に於 けるウェーデル ンの動作 につ いて 7回大会 日本体育学会第 1 東京大学 1 9 6 6. 1 0. 抄録 :体育学研究 1 1 巻 5号 p. 1 4 5 5.深雪抵抗 雪の ウェーデル ン動作 について 8回大会 日本体育学会第 1 9 6 7. l l . 大阪大学 1 抄録 :体育学研究 1 2巻 5号 p. 2 5 6.悪雪 に適す る特殊 ウェーデル ン構造 につ いて 日本体育学会第1 9回大会 東海大学 1 9 6 8.9. 抄録 :体育学研究 1 3 巻 5号 p. 1 61 7.スキーに於 ける新型 ター ンの構造 につい て 日本体育学会第2 0回大会 広 島工業大学 1 9 6 9.9. 抄録 :体育学研究 1 4巻 5号 p. 1 5 0 8.スキーにおける抱 えこみ送 り出 し型 ター ンの構造 について 日本体育学会第2 1回大会 国士舘大学 抄録 :体育学研究 1 9 7 0. l l . 1 5 巻 5号 p. 1 1 3 6 2 「 西山実幾のスキー理論」考 雑誌等投稿 [Ⅰ]スキー研究 1.スキー指導上の問題点 第 1競 ( 昭和2 9 年1 2月)全 日本スキー連盟一般スキー技 . 2 2 -p. 2 7 術研究会 p 1 9 5 4 [Ⅲ]体育の科学 2.スキーの指導 ( 中級) Vo l . 4,No . l l . 1 2(昭和2 9 年11月号) p. 4 5 1 -p. 4 5 5 1 9 5 4 3,スキーの指導大学の正課体育 を中心 とし て Vo l . 8,No . 1 2(昭和3 3 年1 2 月号) 1 9 5 8 p. 5 2 8-p. 5 3 0 4.オース トリアのスキー技術 Vo l . 1 2 ,No . 1 2(昭和3 7 年1 2 月号) 1 9 6 2 p. 6 2 5-p. 6 2 8 5.スキー回転技術の分析 Vo l . 1 7 ,No . 1 2( 昭和4 2 年1 2 月号) 1 9 6 7 p. 6 9 3-p. 6 9 7 6.最近のスキー指導の傾向 Vo l . 2 0,No . 1 2(昭和4 5 年1 2 月号) p. 7 6 7-p. 7 7 0 1 9 7 0 [Ⅲ]体育科教育 7.ス キー指 導 の 要 点 昭和3 2 年 1月号 p. 4 2-p. 4 6 1 9 5 7 8.スキー指導の実際 ( 指導の系統性 につい 4 年 1月号 て)昭和3 p. 31 -p. 3 5 1 9 5 9 9.回転の科学 昭和3 6 年 2月号 p, 2 2 -p. 2 4 1 9 6 1 1 0 .ス キ ー 回転 の科 学 昭和3 7 年 1月号 p. 3 4-p. 3 6 1 9 6 2 l l.オース トリアの国立スキー学校 昭和3 8 年 1月号 p. 4 4-p. 4 7 ,p. 4 3 [ Ⅳ]学校体育 1 2 .ス キ ー用 具 の選 び方 1 9 6 3 Vo l . 9,No. 1 2(昭和3 1 年1 2月号 )p. 4 2 -p. 4 7 1 9 5 6 1 3 .ス キー用 具 の選 び方,買 い方 Vo l . l l ,No . 1 3 (昭和3 3 年11月号)p. 4 4 -p. 4 8 1 9 5 8 1 4.ス キ ーの新 しい基礎 回転 Vo l . 1 3 ,No. 1 3 (昭和3 5 年1 2 月号 )p. 4 2 -p. 4 5 1 9 6 0 1 5 .シュ テ ム ・シュ ブ ング ( ス キ ー) Vo l . 1 7 ,No. 1 2(昭和3 9 年1 2 月号 )p. 8 4 6 4 -p. 8 9 1 9 [ Ⅴ]新体育 1 6 ,高校スキーの指導について Vo l . 2 6,No . 1 (昭和3 1 年 1月号 )p. 4 7 -p, 5 1 1 9 5 6 1 7 .スキー指導 について Vo l . 2 7 ,No . 1 2(昭 和3 2 年1 2 月 号)p . 4 4 -p. 4 8 1 9 5 7 1 8.スキー指導 について Vo l . 2 9,No . 1 2(昭 和34年1 2 月 号)p . 9 8 -p. 1 0 6 1 9 5 9 1 9.ス キー技術 と初心 者指 導 の問題 点 Vo l . 4 0 ,No . 1( 昭 和4 5 年 1月 号)p . 5 2 -p. 5 7 1 9 7 0 [ Ⅵ]スキー 2 0.スキー上達のコツ Vo l . 1 2( 昭 和3 1 年11月 号)p . 4 3-p. 4 4 1 9 5 6 21.私 はクリスチ ャニアをこう考 える Vo l . 1 6( 昭 和3 2 年1 2月 号)p. 3 5 -p. 3 9 1 9 5 7 2 2. 日本 におけるオース トリアスキー ーそ の吸収消化 について- Vo l . 2 5( 昭 和3 5 年1 2 月 号)p . 6 4-p. 6 6 1 9 6 0 2 3 .安定速度 と姿勢 Vo l . 3 3(昭 和3 9 年1 0月 号)p . 5 7 -p. 5 9 1 9 6 4 2 4.私のパ ラレルクリスチ ャニア Vo l . 3 5(昭 和4 2 年1 1月 号)p . 1 6-p. 1 7 6 3 中 山 1 9 6 7 3 5 .女子 と近代 的回転技術 6 年1 0 札 幌 オ リ ン ピ ック特 集 号 ( 昭和4 [ Ⅶ]ゲ レンデスキー 月)p. 4 2-p. 4 5 2 5 .検定基準 の改正 について 6号 (昭和3 6 年 1月)p. 5 8-p. 6 11 9 6 1 2 6 .日で見 るウェーデル ンへ の段 階 (-) 7号 (昭和3 6 年11月)p. 7 3-p. 8 41 9 6 1 2 7 .日で見 るウェーデル ンへの段 階 8号 (昭和3 6 年1 2 月)p . 9 7-p. 1 1 21 9 6 1 2 8.スキー とカー 1 2 号 ( 昭和3 8 年1 2 月)p . 2 1 -p. 2 21 9 6 3 [ Ⅷ]岳人 ジをとるとい うこと- 1 6 6 号 ( 昭 和3 7 年 2月 号)p. 1 0 4-p. 1 0 5 1 9 6 2 3 0 .速度 と回転 と -オース トリアでのスキ ー指導 - 1 7 6 号 ( 昭 和3 7 年1 2 月 号)p , 2 7 -p. 2 9 1 9 6 2 3 1.斜滑 降 と横滑 り -スキーツアーのため の応用技術 - 1 8 9 号 ( 昭 和3 8 年1 2 月 号)p . 3 5 -p. 3 7 1 9 6 3 3 2.準指への段階 一的確 な技術 よき指導者 それ と勉強 一 1 9 6 4 [ Ⅸ]sKI′ 6 4 3 3.クル ツケ ンハ ウザ一教授一行 の教 えた オース トリア ・スキーの受 け と り方 8 年第 1集 昭和3 Bl ueGui d eGr a p hi c p. 1 6-p. 1 7 1 9 6 3 3( 1 0月) [ Ⅹ]sKI′ 6 5 3 4.これがスキー上達のポイン ト ! 大切 な 構 えの姿勢 9 年第 2集 昭和3 Bl ueGui d eGr a p hi c 6( 1 1 月) p. 7 1 -p. 7 2 1 9 6 4 [ X I ] レデ ィーススキー ′7 2 [ Ⅱ]スポーツマガジ ン 3 6 .初心者 のための クリスチ ャニアへ の道 昭和3 7 年1 2月号) スキー案内第 2集 ( p. 5 4-p. 6 1 1 9 6 2 [ 1 Ⅲ]登山 3 7 .初歩のスキー技術 一直滑降か らクリス チャニアに入 るまで- 2 9 .クリスチ ャニアに失敗す る原 因は -カ 別冊 ( 昭和3 9 年1 0月)p. 2 9-p. 3 1 1 9 7 1 2号 (昭和3 3 年1 2月号)p. 6 6 -p. 7 0 1 9 5 8 [ⅩⅣ] 山 と高原 3 8.バ ッジテス ト合格への要領 2 5 6 号 ( 昭和3 3 年 2月号)p. 1 2-p. 1 3 1 9 5 8