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ヴィクトル ・ ユ、、コに於ける宇宙開南論

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ヴィクトル ・ ユ、、コに於ける宇宙開南論
、
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論
i人間の誕生を中心にして1
団ユo︼βo鎚ΩB餌づ餌巴qD℃o‘内ρ09一げ巨oωa皆轡
’
塚
辱
?カ9鉦ω=σqぐ鋤日螢︶
杉 山 正
PΦω閏①巳=①゜。山、諺三〇日器゜<.O①ρロ”op①葺魯山ω仁=㊤日〇三謎コo・<・謡︺
序
、
ヴィクトル゜ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶ ﹂ 一三三
ロメテウスがやはり土から人を造り、これに火を与えたと想像していた。自ら宗教の創立者をもって任じていたヴ
創造の後、土から人を造ったと信じていた。また、ヨーロッパ文明のもう一つの源である古代ギリシャの人々はプ
宇宙創造の物語りを作り上げ、この間に答えようとした。始めて唯一の神を信じた古代ヘブライ人はエホバが天地
﹁われわれ人類はどこから来たのか?﹂これはあらゆる疑問の中で最も古いものである。様々な民族がそれぞれ
(目
樹
O
ヴィクトル・エゴに於ける宇宙囎開論︵核山︶
二三四.
イクトル・ユゴが宇宙創造の神秘を探ろうと努力したのは云うまでもない。 だが彼の宇宙開開論の中に描かれてい
る人の誕生も、ある場所では ’
目、きひq①匹Φ三p二、①ω9ρΦ二、①ω9&①乱〇二、8目ヨΦ゜
FΦωOo暮①日営四臨o冨゜<H°××︿脾く.刈包
︹大意︺天使は精霊となり、精霊は人となった。
と述べ、他の場所では
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︹いpい価σq①目畠①山①ωωδ巳①斡××Fい①ω鉾博①゜HH.いoづ9μ<願蔭ωO︺
︹大意︺しかし大気が精霊にならんと欲し、人が現れる。
と云うが如き一見きわめて矛盾に満ちた様相を呈しているのである。
天使から人間へー悪と自由の問題ー
ユゴは﹁亡命日記﹂に﹁此の世紀に於いて︵動物の霊魂のみならず、 物の霊魂を最初に口にしたのは私である。﹂
と誇らしげに書いている 。 、
炉.偉ぎ8=①匹①∪δ∼一莇B①w①ω什α四口ω8葺①oげoωΦ゜
︹U同①FHり≦H幽ピ、﹀づσq①も゜H8H血巴、aぼ8α巴9コ曾餌①.︺
︹大意︺神の火花である霊魂はあらゆるものの申に存在する。
それ故、すべては神であり、神に属する。
’
顧
博
目2巴Φωゆ茸①のωo韓∪陣2・⋮⋮
︹大意︺すべての存在は神である。
︹Hげ達も.δ゜。°。山巴、窪三8餌巴鏑勺盛巴ρ︺
かくの如く、すべては神であり、神がすべてである以上、神はすべてを創.造したのでなければならない。
ρ
uしかし神は絶対であり、完全であるが故に、絶対の存在、唐76全な存在を創らなかった。何故なら、もしそうと
ζ巴ω冒冨冒三ωきωρ8一る負冨目⑪羅げき§さ
三9=聾。泰︾げ①睾。9昌島伍ρ巴。﹃匿ρ
∪δ信昌、鋤9徐虐巴、Φ嘗Φ冒b8衆錘¢ρ
●
すれば神は自分自身を再現してし翫ったであろうか︵3︶ら。﹂
ヴィクトル.ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二三五
︹大意︺神は重さのないものしか創らなかった。神はそれを輝かしく、美しく、無垢な、愛すべき、しかし不完全なものにし
︹冨ω08梓Φ唇霞8ω゜≦°×盗.02に&三暮2筈&、§再ρ︿°竃1①o︺
勺。霞ゆ幕b嘆。︷・巳①霞一塵Φ琶3幕凶暑践葺Φ゜
訂。同貫δ冨臨導①εみく巴①鷲。嘗伽β
穿ζωΦ邑貫魯鼠Φ匁づ、き邑ε器象゜
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い四鼠㊤葺象叶き幕σq餌冨p¢。は器β 、
O
’
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶ 二三六
た。さもなくば、被造物が神と同じ高度で、創造者と同じ価値をもってしまい、この完全なるものは無限の中に埋もれて神
﹁と混じり合い、混同されてしまった事であろう。そして万物は光に満ち洛れるのあまり、神の中に再び戻ってしまい存在し
なかった。
得なかったであろう。予言者が夢想する聖なる万物が存在するためには、おお深遠なる者よ それは不完全でなければなら
不完全であるが故に過失を犯し得る此の被造物即ち天使が罪科を犯し、それがら悪が混入したあらゆる存在が生
@ ○同し㊤娼同Oヨ准同Φ貯β8
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﹂
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ノ
じたのである。
,
く い①ヨ巴も、①ω二騨目髄島評p⋮⋮
脅げ箆゜︿°①Oo∼刈GQ①けく.OQbっ゜︺
︹大意︺さて、最初の罪科が最初の重さになった。神は苦痛を感じた。重さは一つの形をとり、鳥さしが戦標き腕く小鳥を捕
お のの
え去るように、失墜のさ中で取り乱した天使を引きずって落下した。悪が為されつつあった。それからすべては重くなって
ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ へ
獣、’木、それらより下にいるあのおぞましい盲者、物思いに沈んでいる小石の中にまで落ち込んだ。⋮⋮悪、それは物質で
行った。霊気は空気になり、空気は風になった。天使は精霊となり、精霊は人となった。霊魂は悪の総量を増しながら、禽
ある。
﹁亡霊の口﹂が解き明した宇宙創造論には、このように悪が必要不可欠のものとされていた。しかし﹁最初の罪
科﹂がいかにしてなされたかについては全然触れていないのである。
一八四三年以来、彼は最愛の娘レオポルディーヌと我が子のように可愛いがっていたジュリエットの娘クレi
ル.プラディエの相次ぐ死にうちひしがれた。この冷酷な運命に直面した詩人は人間の苦悩の無罪証明の拠り所と
う なる宇宙の根源と概念とを追求する必要を痛切に感じた。その後政界に身を投じ、人の苦悩を救うために社会的仁
愛の必要性を説いたが、亡命がこの多忙な日々に終止符を打ち、瞑想の時が再び訪れると、悪に肉薄し、それを更
に近くから見窮めようとした。その結果、一八五四年にその大部分が書かれた﹁魔王の最後﹂が生れたのである。
この詩は、
∪①娼三ωρ‘騨茸o目已①州5ω一一8日びo詳塵きG・一、騨ぼヨρ
︹訂閃ぎ山①ω。号゜出。誘臨巴餌§HΦ.H﹄;。.×醇雷Φωこも,♂乱①胃ひ畠三8匹巴餌コひ芭㊦︺
︹大意︺四千年来、彼は深淵の中を落下しつつあった。
L
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶ 二三七
’
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開聞論︵杉山︶ ・ 二三八
で始まる壮大な悪の叙事詩である。この目も眩むような落下の最中に、堕天使リュシフェルが神に向って投げつけ
フ た呪咀と反抗の叫び声が後にカイン、ユダ、ソドムとなり、神に向って吐きつけた唾からはバラバが生れる。それ
故、この堕天使こそは地上の悪の生みの親であり、しかも神のように、その言葉が創造する力を持っているほど強
力な存在だったので、闇に住む魔神になるのである。
ここでも、此の堕天使の神に対する反抗の動機とも云うべきものについては明確な説明がなされていず、﹁亡霊の
口﹂に書かれている﹁最初の罪科﹂と共に遂にユゴ自身の口からは直接明らかにされていないのである。
当時、フーリエ派の接神論者でユゴに影響を与えたコンスタン師は、天使リュシフェルの反抗を生命の源泉であ
ると考え、宇宙に運動を与えるためには神に反抗し、神から解放される事が必要であると説いていた。 弘
すべてが光であった時には、光はどこにも存在しなかった。光は、それを生み出すための苦しみを味わってい
る神の胸を満たしていた。
そして神が﹁光あれ!﹂という時、神は闇に光を押し返す事を許し、宇宙が混沌の中から姿を現わす。
生れると同時に奴隷である事を拒んだ天使の拒絶が世界の均衡を構成し、天体の運動が始まった。
無限の塞間は庇の自由への愛を称讃した。この自由への愛は永遠の闇の虚しさを満たすのに充分な程巨大であ
りまた神の憎しみに堪え得る程強力だった。
しかし神は己れの子の中の最も高貴なる者を憎む事は出来なかった。そして神が怒りによってその子を苦しめ
たのは、彼が神の力の及ぶ処にいる事を裏書きするためだけの理由によるのである。
かくの如くして、神自身の御言葉もまた、恰もリュシフェルを羨んでいるかのように空から降り地獄の闇の中
を意気揚々と横切らんとしていた。
彼は追放され、罰せられる事を望んでいた。そして彼は、罰が終って、﹁神様、神様、なぜあなたは私をお見棄
てになったのですか?﹂と叫ぶであろう時の事を前以って考えていた。
朝の星が太陽に先行するように、リュシフェルの反抗は生れ出る自然に対して近く行われる神の肉体化を告げ
た。
おそらく、リュシフェルは闇の中へ落ちながら、その栄光の引力によって、 一回に降る雨の数ほどの太陽と星
とを引き率れていた事であろう。
おそらく、私達の太陽はリュシフェルが天使の間の悪魔であるように、星の間の魔王なのであろう。
ユゴの想像力もコンスタンの此の主張ほどには大胆になれなかったのであろうか? 否、ユゴが悪魔の反抗をコ
け ンスタン師やミルトンから借用し、ユダヤ神秘教徒の友、アレクサンドル・ウェイルの教えによってイジス・リリ
ットなる人物を作り上げる事が出来たとすれば、﹁自由の天使﹂は彼のみから生れ出たものである。神の支配する天
の ヨ
上界の近くに
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ヴィクトル・ユゴに於ける字宙開開論︵杉山︶ 一=二九
’
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︾島゜。娼錠β甲8三①鼠8員①
二四〇
一つの形をとり、生命を捧
﹀αΦ8ほ巴島ヨo日o葺98耳び歪搾 F
,Ooヨヨ①暮昌巴けロ昌需o営Φ”ζ団ω件酵Φ一
であった。
かくの如く、ヴィクトル・ユゴにとって、自由は最も大切な理念であったし、悪と同じように創造に必要なもの
として二つの要素、善と悪の和解を成就するために選ばれるのである。
このようにして﹁天国と地獄﹂の妹が生れ出た。この﹁自由の天使﹂の二重の天性が、後に天国と地獄の媒介者
お げられた。それは恰も目のくらめきが一人の女になったようだった。
︹大意︺この光、静かな超自然の閃光の下で、その羽根は打ち震え、撮き、振動し、大きくなり、
︹守己゜ウooOP︺
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ωo島8㌶冤oPξ①¢目窪o鐸8①け゜。ロヨ象霞o=①︾
一
け この羽毛の上に神は突然﹁神秘の眼差し﹂を落した。
︹大意︺一片の羽根がその首天使の翼から抜けて残り、清らかな純白のまま戦標いていた。
おのの
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉出︶
,
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ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶
︹大意︺いかにしで一つの民族が生れるか? 神秘よ! ある時、物音がすべて消え去り、
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卑8︿①葺︾。、①ω二巴皆①誉黛
団ε。岳8β巴Φ︿8ω①け8ロω、8ヨヨ①゜。り
国包Φ8ωoω出建&①ωぎヨヨ①9 .
Qo
,
地上はすべて闇の平野のようにな
一一四一
1
ヴィクトル。ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶
る。すぺての光は消え去った。言葉も思想も消え去り、闇の中にあるものとてなく、
けず.∵.・.色を失った砂漠は小石で充満する。エゼキエルよ、エゼキエルよ!
天空も虚しく、
二四二 ・
一つの眼すら眼瞼を開
まなご
しかし一陣の風が際しなき天空よりまき起り瓢洪水の如くに陰りをあげて、これらの暗い石の上に吹きつけ、これらの小
きつけ、これを動かし、これらの骨で人々を作る。かくてわれらは立ち上り、存在する。して此の風こそは自由である。
石を骨にする。これらの骨は響きを発する塊りとなって打ちふるえる。風はますます吹ぎつのり、この悲しき堆積の上に吹
ヘ へ
.創造と悪及び自由の問題に於いてユゴがとった立場は、当時の神秘論者で、同じく詩人に影響を与えたといわれ
ているバランシュの態度にも近いものであった。バランシュは﹁亡霊の口﹂の云う﹁最初の罪科﹂を人が犯したも
お のと考えてはいたが、此の過ちの性質を決定する事は避けていた。なぜなら、いかなる伝説、いかなる宗教をとっ
てみても、この点に関しては神秘の淵をのぞかせるだけだからである。﹁自由、それは人間そのものである。﹂これ
け レロマロジユ
がバランシュの結論であり、﹁東方の賢者﹂の説く処もこれと一致している。ユゴは人の原罪について、﹁人は此の
︵18︶ ︵19︶
罪、原罪のいかなるものかを知らない。しかし人は罪の意識を持っている。この前世の罪の意識は、あらゆる宗教
に 見 出 せる
し て 、 此の問題には敢えて深入りをしなかったのである。
も
の
で
あ
る
。
﹂
と 二 動物から人間ヘー進歩の問題i
すべてのものが神から生れた以上、すべては神に帰る。これは詩人の哲学体系の根本的な断言の一つである。そ
れ故、最後には魔王すら赦され、救われねばならない。ユゴが望んだわけではないが、創造に悪の存在が不可欠の
ものであるならば、魔王と共に創られた宇宙は魔王の消滅と時を同じくして存在理由を失わねばならないのである。
ヨ器竃゜・沖馨5器邑9ひ営象葭邑①ωけ2
@ @ Z三衝巴、き§・冴。H巳巴.§耳2
@ g訂巴①・9器ぴ 奮 含 箕 。 σ ・ 誉 く ・ 邑 ・ 。 邑 い
ー ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二四三
@ H写。跨一、諺。巳9匡ρ出貫oま冨い
巨ヨゆず暇Φωρ器餅9。巳.ゆB①象σqΦ霞①巨ヨ巴ロ゜
0Φ轟該困巴餅−訂暮。89口二ΦαQ国8自ξ旨魯の
@ ○、①ω二・山①ω爵山巴げOBB①か一四旨警践少
出。N°。匹巴p℃ 。 ω き 8 霞 も . ① ω = 、 碧 Φ 巳 焦 。 巳 禽
⋮−出。嵩自巴、き昔器・けく出象8ヨげΦ導
O、・ω二、霧8邑8ぼ2①餅゜。8箕①巨興山ΦσqN食
、
○圧8茜三お︷巴二Φ︿o葦σq①鍔。H赴
ペタンやジフォールの飛行船の成功を彼の哲学に結びつける事は容易である。
お ﹁闇から抜け出して、天空目指して天翔ける﹂という事は、悪が附与した重量を克服する事に他ならない。をれ故、
て 天 翔 け よ !
︹大意︺魔王は死んだ。おお天上のリュシフェルよ、蘇がえれ! 来れ、額にいただく曙光と共に闇から出でて、天空目指し
≦・β日。韓①げ。同巴巴げ白評。碧8証霞。器巴︷8口件゜ 昌 ,
、 ︹霊司言窪ΦQ。器昌﹂<°ω導p口冨凱8幕゜×5b°漣ρ匹巴、匿三8ロ巴帥勺感巴ρ︺
’
、
ギ
ヴィクトル゜ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二四四
︹訂濯αq°巳①ユ①匂・餓亀p目く日﹄目コ①冒Ω①劉︿°a①ーおOも絹ω乙①一、往三8山巴㊤コ訟卑山①︺
︹大意︺おお、この︵天翔ける︶船は聖なる旅をする。これは、︵宇宙の︶始源の段階を目指して青空の中を翔け昇る事であり、
戯計の騰しい残骸から抜け出し、重量を克服して築かれる未来である。最後には︵地上を︶脱出し、錨をあげて欄から抜け出
る人間の運命なのだ。
この船が最後には天空に於いて偉大なる結合を成し遂げる。それは神と人類の霊魂とを一つにしてしまう事にも等しい。
測り知れざるものを見、それに触れる。これこそは天空へ向う進歩の大いなる飛躍なのだ。
詩人が藷世紀の璽Lを凝視して・そこに発見したものは、人類の晃に向う果しなき上昇轟Lであり、進歩
に対する確固たる信念であった。ユゴにとって、進歩は人類の法則だったのである。彼は此の理念になんらの制限
をつけなかった。彼の信ずる進歩は、貧困を絶滅するための物質的進歩、自然法則をより深く見窮めるための科学
の進歩・人間道徳の進歩・更曇術の進歩までを含んでい.燈。この慧に基ずいて、人の誕生を﹁半神獣﹂の中で
歌うのである。
ピ・ゆqoΦωけ幽.9げ賃山冨9臨ひげ同葺①①コBO三ぴ︷oみ∬
]≦巴ω一、﹀マ︿Φ二梓鮎①︿①巳円一、国ω℃はr一炉oヨヨo⇔℃づ餌民巴け
︹い餌ピひσq①p山①αΦωQDδ08°。°×己ドピ①ω痺旨①.HH.ピ①ロo搾く°おり1心ω9℃.お昌
︹大意︺﹁生あるもの﹂の始めは半ば禽獣であり、半ばは森である。しかし﹁空気﹂が﹁精霊﹂にならんと欲し、人が現れる。
、更に詩人は、ダーウィンを彷彿とさせる断言を﹁神﹂の中で次のように簡潔に表明している。
い”㊤pαQΦ8ヨヨoコ8聾一げoヨB①①=げoヨヨΦ㊤二〇プ卑ヨ唱鋤目価”
・
、
’
い、o蜀昌αq6ロ冨ロαq蓉oロヰ卿①”①ωけg口げo旨ヨ①帥莇8p −
︹Uδq﹂H.<目゜い.︾口αqρやHOQQ蔭畠Φ一ぴ集畝o昌仙Φド国蝕⇔山Φ︺
学を断念し、翌八月には将来の進路として法律を選ぶに至っている。いずれにしろ、ユゴは若かりし頃、相当に古
に於いても、このように良い資質を見せ、立派な成績を挙げながら、なぜか一八一八年七月には高等理工科学校入
等中学校のコンクールに於いても物理科目で七位を占め、褒状を受けたのである。古典科目のみならず、理科科目
番を占める成績を挙げた。第二年次は数学専修科に入り、二十数人の生徒中、物理に六番の成績をあげ、更に四高
も ら ヤ も へ お お コルディエの寄宿塾で数学、透視画法などの勉学にいそしんだ。翌一六年には寄宿塾に存籍のままルイ・ル・グラ
ン高等中学校に通学し、始めの一年は哲学コースで初級数学をやり直し、学年末には幾何で約四十人のクラス中七
カ ル師に初級数学を学び、息子を軍人にしようとする父の希望により、高等理工科学校を目標にして、一八一五年、
ヵ お エコ ルコボリテクニ ク
ユゴが青少年時代に受けた教育である。ここでは、理科科目のみをとりあげるとすれば、彼は始めラ・リヴィエー
させたりしながら⋮⋮云々﹂ーを見出す事が出来るのである。このような科学的知識の基礎をなしているものは
お 方の眼で自然を見ているキュヴィエは化石と創世記の原文を比べてみたり、巨怪象をしてモーゼの事をほめたたえ
マストドン
ジョルジュ・キュヴィエの古生物学上の発見に関する作者の知識を証明する一節ー﹁一方の眼で創世記を見、他
お い。彼は自然科学については並々ならぬ関心を持っていたのである。例えば、レ・ミゼラブルの中には、博物学者
.思い込み、専ら道徳的な配慮からこの進化論者に非難を浴せたものであって、科学そのものを侮辱したわけではな
ぬ ユゴは一八七四年にダーウィンに対する痛烈な風刺詩を書いてはいるが、それはダーウィンを無神論者の一人と
︹大意︺天使は人に始まり、人はチンパンジーに始まる。お前の兄、オランウタンは手さぐりをしている人間なのだ。
,
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶ 、 二四五
鮨
︹い、﹀昌ρH°目O。毛傷”8出σq曾吟巴も゜G。H°。︺
〇三8仁旨08ヨ日o口口σqδげΦぴロ霞ヨ①匹①診ヨひρ
<998目o昌山①Φω砕島、昏o巳碁ロo巻ロ山Φ<巷Φ霞
表現し、哲学詩﹁ろば﹂の中では、
やラプラスの考えていた太陽系の起源を知っていたと思われるふしもあるのである。彼らはアンドロメダ星雲が渦
も 巻くガスの塊りであると想像し、太陽及びその惑星は、その渦巻くガスから生れたと老えていた。ユゴはそれを
の ﹁哲学的序文﹂の中では﹁球体の化石となった煙りが回転し、俳徊し、惑星が手さぐりで軌道をたどっている。﹂と
・構造論を展開しているのである。その上、彼が常に座右に置いて参考にしたモルリの辞典には戴っていないカント
お の比、光の速度、地球から太陽までの距離などは比較的正確に記しているし、詩人の直観からか、正鵠を射た宇宙
ハゆ お あ ルにしたり、シリウス星を太陽に最も近い星だと述べたりする小さな誤りを犯してはいるが、地球と太陽の大きさ
む れ も 旅を五分間で終えてしまう。﹂と書いている。がこれは約八分の誤りである。またシリウス星の発見者をハーシェ
お にして調べてみよう。ユゴは、一日に千里を行く人が一時も休まずに太陽に到達するには千年かかるが、﹁光は此の
世界創造に深い関係を持つ宇宙についてのユゴの知識を、レ・ミゼラブルによせた﹁哲学的序文﹂の中の記述を基
では詩人ヴィクトル・ユゴが一八五〇1六〇年代に持っていた科学的知識はどの程度のものであったろうか?
どを相当熱心に学んでいたのである。
めかしくもあり、程度もそう高くはなかったではあろうが、数学、幾何、物理、化学、動物学、植物学、鉱物学な
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 工四六
’
︹大意︺見よ! 此の世界は始め煙りの巨大な球のように、回転している蒸気の核なのだ。
L
で始まる科学的とさえ云える貰創造の護を歌・て滝・かくの如き科学的馨と、その華なしている青少年時
代に受けた理科教育が、科学の進塊による全的な進歩という十九世紀の重要なドグマを受け入れるのに大きな役割
を果した事は明らかである。
進歩という思想や言葉がユゴのものとなったのは一八三〇年以後の事であり、実際には亡命時の哲学構成に於い
ロ て入類の歴史一般を老える際に、始めて進歩に重きを重いたのであるが、﹁人類の迷路の偉大にして神秘なる糸、即
ち進鋪﹂を明確にせんとした藷世紀の伝説﹂の中では、キリスト教伝説にの・と・た創生記すら、科学と進歩と
いう鋳型にはめられてしまうのである。
ピ㊤昌信津ω①蜘厨ω9︿臥梓α四昌ω冨ω①口ONB①ω9①信× ,
○仁く臼ε器山ニヨo昌山o=口ω$馨層o岳σq冨ロ×一
0倖臨oづロΦ言oヨ匡ρo仲ユ①昌昌①且①舞①Wo曽ユ窪昌oωo¢中目9
Uδ信ωΦヨ゜。b罵Φω富津鎚磐ωω㊤o巴ヨ①σq冨昌血Φ05
>三碧叶ρ¢Φ﹃6ゲ8巴㊤ξヨ箒8傘蝕けσqoβ中H2
0①三ε幽①娼oβ=、節旨Φ簿唱oρ=①ω団2×ω覧①昌山2二
∪①h鉱80づ︷巴8”㊤信9色息ω霞8羅ρ①け山螢富8三〇ω
い①ω曾巴ωω①霞ψ山Φ胃蝉おp仁×一員5ヨげ轟匡oω︿o律Φ9
0⇒くo団巴ニリσ︿凱oづ8㊤山o蚕三〇曾冨8目甲
いΦ日o匿Φω.ひげ窪o訂詳い8葺器ヨ三p潔B注騨Φコ
リ①゜。蔓b①ω℃ユヨ三諭”o融崇5梓山碧ω♂霞ヨひドコσq①
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二四七
、
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶
℃冨ωρ仁①冨げ毎器冒♂﹁ヨ①①叶≡山①簿凛oωρ器忙きσQ①︺
二四八
ω霞σq博ω゜・包①口30鎚σqΦ‘×導σq置㊤導Φωρ信①ρ8信中話⋮ !
○口ωΦ三巴什窪窃ω鉱=冒ωoロω8霞゜。σq8信娼①゜。8ほロ゜。
いp8旨ρぎ伽℃巳ω①江①①叶旨冒ゆヨ①日讐ユ8W
ピ㊤o同$島oロ鈴凶耳ρ呼8ロ8霞o融象ユoρ
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︹大意︺世界の序曲だ! 神秘な瞬間! 闇が、何物も戦標する事なく、何物も涙を流さず、何物も苦しまない巨大な天空の
中に溶け込んだ。混沌も光も同じように深淵だった。神は霊魂にとっては安らぎを与えるものとなり、その静かな偉大さを
身にまとい姿を現わした。峯から峯へ天上でも地上でも、無数の弩隆をもつ存在︵森︶のあらゆる繁みの中にも、崇拝すべき
あった。原始の生物が混ぜ合わされたものの中に崎型の荒々しい禽獣の如き姿と天使の如き姿を見せながら現われる。それ
明らかなる証しが、きらきら光っているのが見られた。世界の下ごしらえが出来たのだ。すべては瞑想にふけるかの如くで
らは騒々しく、巨大で何もかもが錯綜していた。そのまぜこぜの群の下で尽きざる崇高な子宮である大地が震えているのが
感じられた。神聖なる創造物が今度は創造者となり、漠然と不思議な姿の原型を作り、物語りに出て来るような生きものの
群を、ある時には森から、ある時には海から、ある時には雲から生ぜしめ、考え深い収獲者である時が後に変えてしまった
噛
、
・
未知の形を神に提示していた。
かくの如く、一見ユゴは何の躊躇もなく科学を彼の哲学に結びつけようとしているかの如くであるが、彼にとっ
て、進歩は万物の蹟罪と神による宇宙の最後の救いという意味しか持っていなかったので、人類全体を考える時に
は十九世紀の人々の前に開かれた科学の進歩による幸福な未来の予想図に熱狂したり酔わされもしたが、進歩をた
だ単に物質文明の一つの道具と老える風潮に対しては不安や恐れを感じていた。現世を超越した真実に触れ得ぬ科
決ー存在の二元性と無限i
学は真の科学たり得ないのであ嘘・またそれ故に詩人にと・て自分の哲学・そは最も科学的だ・たのであ寵。
三 解
これまで述べて来たように、ヴィクトル・ユゴの哲学に於いては、人間の起源があるものでは天使から人間へと
いう下向きの流れを、他のものでは動物から人間へという上向きの流れを、つまり全く逆の方向を示しているので
ある。これは一を肯定し、他を否定すべきものなのであろうか? あるいは両者共肯定または否定すべきものなの
であろうか?
解決をもたらす唯一のもの、またはそう思われるものはユゴの思考構造である。彼はすべてのものの中に対立物
を見ていた・麟壮厳とグ。テスク・悲劇と喜劇とを同時に含むべきものであ囎、詩歌には、美しい形態と共に思
想、影像、感情が包含さるべ湿であるというのが詩人の考え方であった。此の思老形態から、人は善即ち霊魂と悪
即ち肉体とに四つ裂きにされながら﹁地獄が下に引っぱり、永遠の夢想が天空に繋ぎとめている。﹂という定義が導
き出されるのである。地上に縛りつけられている肉体は自然の進化によって作られる。しかし神から出た霊魂は此
ヅィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二四九
、
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ ’ 二五〇
の肉体を地上に於ける一時の宿とし、それに生命を与える。だが肉体も要するに神の造り給うたものなのである。
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戸①ωOo算①ヨ℃莚餌o霧゜<目゜××<腔しd80﹃①免o日ぼΦ.︿.に蔭︺
︹大意︺すべては、・悪ですら創造物である。
神が始めに作った重量のない存在、つまり
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︹大意︺我々にとっては神々であり、神にとっては被造物である存在
が永久に神の奴隷である事に甘んぜず、自由への憧れから起した反抗によって悪がなされたものであれば、悪もま
た被造物であり、神の子である。
ね このように、神と悪魔、善と悪とに親子の関係を結ばせた事だけがユゴを二神論から救っている。親から生れ、
遂には独立した自由意志を持つにいたる子に完全な人格を認めようとせず、いつかは親の権力下に再び平伏すべき
ものとする考えーというよりユゴ.にとっては実感であったろうが、ーは詩人の実生活に於いても明瞭に見る事
が出来る。例えば、息子シャルルの手から恋人アリス・オズイを横取りした事件や、娘アデールの望む結婚を、自
分の盲目的な愛国心から、相手が英国軍人であるという理由だけで許さず、遂にアデールを発狂するに至らしめた
事醐などに、詩人が老え、かつ実行した親の絶対権力が如実に示されている。
かくの如き詩人の感性がもたらしたものが﹁魔王の最後﹂である。魔王が天上から失墜する時、その身体から抜
け落ちた一片の羽根が神の慈悲によって蘇えり、自由の天使となり、,此の天使の手で悪の世界が天上へ復帰する事
になるのである。この壮大な悪の歴史の中でも、詩人はアダム以前の人類を描き出している。
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︹大意︺過去の暗黒の洞穴。日付けもなく、光もなく、暗く際限なく続く時の入口。人類以前にめぐり廻っていた時代。混沌、
天空、不可思議な存在が充満していた怖ろしい世界。果しない闇の中で直立して姿を見せているアダム以前の人々を包んで
いた恐ろしい覇。誰が、深淵よ! 知られざる時よ! 君達の深さを測る事が出来ようか?
裏実、ユゴは測り知る事の出来ない時の深淵が遠い昔に口を開けているので、現在の我々の時につながる世界と
は隔絶された別の世界があったと考えていた。
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ヴィクトル。ユゴに於げる宇宙開開論︵杉山︶ 二五一
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ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ ° 二五二 ・
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︹大意︺われらの祖先r少くともこんな風にお前が名付けている、白髪の幽霊の如きアダムより一千年も前に、巨人たちが
まだ人の中に混ざっていた時に、誰の口にも一度ものぼった事のない時代に、煉瓦作りの町がそこにあったのだ:・:・
この町よりも更に前に他の世界があった。その世界には悪がはびこり、充満していた。
国け一、oコ︿o詳日巴βけ①口㊤づ陸︾8口梓oプ㊤﹃σqひo。山Φ山ひω㊤o。自Φ9
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︹大意︺それらの中のいくつかは楽園であり星辰であった。だが今、災禍が充満し、希望を失い、あるものは空間に恐ろしい
種子を蒔き散らし、あるものは癩を、他は壊疽を引きずりながら、業病にとりつかれた暗黒の太陽が転落して行くのが見ら
れる。
こうして崩壊した世界の残骸が混沌なのである。神はノアの洪水の後の如く、これらの世界を再び救うために光を
与える。
、
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︹大意︺曙光が現れた。いかなる曙光か? 広大で、測り知れず、崇高な眩量の深淵。安らぎと善意の燃える閃き。これが地
球の最初の日であった。
お 混沌は神そのものである光に浴したために内在する霊魂の量が増し、そこに海、山が形作られ、動物が生れ、植
物が成長して人間が誕生する。﹁半神獣﹂﹁女の戴冠式﹂に於ける世界創造の図は、それ故、神がする最初の宇宙開
開ではなく、破壊された世界の再生を歌っていると考えるべきである。
これらすべての世界より更に前には、まだ何物も失墜しない宇宙が存在していた。
い、蝉冨o誌少思餌詠畠二目⇔団oコげpω島ヨ巴︾
国づ山①。・器日もo。山o葺口oロωω①巳のoo昌ω臼くo昌ω冨密σ日o罵①9
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ヴィク略ル.ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二五三
、
’
ヴィクトル・ユゴに於ける字宙開開論︵杉山︶ 二五四
︹目ΦのOo巨Φ5箪⇔蕗o口ω゜<H°×区ユ゜bdo仁o冨山.oヨ暫ρ︿°①bOl①○。︺
日o葺昌暫σq$貫8昇くoド搾゜
︹大意︺私達︵首天使等︶だげがその記憶を持ち続けでいる時代には洗礼の光で飾ざられた被造物は、栄えある光の翼に乗って、
光輝の中を飛翔していた。すべては歌、芳香、炎、眩最であった。黄金の翼となった被造物は美しい光線の中を彷よい、,す
ぺての芳香を次々と訪れた。すべては遊泳し、飛翔していた。
この楽園から天使の失墜が始まるのである。﹁最初の罪科﹂から生れた重量は、失墜の中で取り乱した天使をひきず
って奈落の淵を落下する。
国二.蜂ゲ①Hら①︿一口二.巴H”①二、oマユ①︿冒二①︿①韓⋮
ピ、僧口σq①ユ①<﹃二げ゜・只貫①一一げ゜・宥搾号くぎニゴo日日Φ゜・
︹一げ一匹゜︿°刈蒔i刈㎝︺
︹大意︺それから霊気は空気となり、空気は風になった。天使は精霊となり、精霊が人となった。
かくして誕生した人の住む土地ば何処だったのであろうか? ここで神が最初に創造した悪の混入していない宇宙
に注目しなければならない。この楽園は我々の宇宙の原型である。というよりは、物質という仮面を被せられた現
在の宇宙は始めの楽園を模倣して作られているのである。
O胃﹃山①ロ㊤霧αロヨpωρロ①①ωけoづ8お﹃山αq霞①’
︹守箆゜︿μH巴
︹大意︺なぜならば、仮面の内部は今も尚素顔なのだから。
可視の世界は非物質世界の象徴的な表現であ嘔、現在多様な世界も始めは一つであっ煙。この非物質世界が堕天
﹁
﹁
ゴはこのように信じた。否、信じたかったのである。
よって準備された動物や植物、あるいは小石の中にまで転落して行くのである。かくして万物の輪唖が始まる。ユ
を作・あ噂自らの間に支配者、王を定めてお吾戦火を交え・憎みあ強・その結果更に悪を奨させ・自然に
こに閉じこめられて人間となる。人は、奨の記憶の委す・かり絶ち切られてしまうの砲、神を探し求めて撰
用意される。天上に住んでいた天使も楽園の失墜と共に地上に用意された、神にかたどられた肉体の中に堕ち、そ
質の大地に生れ変ると、そこに進化によって、動物、植物が生れ、悪をなすであろう人間の霊魂が落ちゆく肉体が
からである。ここでは禽獣や木や小石は既に存在しているものとされている。すべてが重くなり、天上の楽園が物
特にこれらの詩句に注意しなければならない。なぜなら﹁亡霊の・﹂は天が霧になる・﹂とは宣言していない
にまで落ち込んだ。
︹大意︺霊魂は悪の総量を増しながら、禽獣、木、それからより下にいるあのおぞましい盲者、物思いに沈んでいる小石の中
口げ崔.︿°刈①I G ◎ 已
UPロω♂O巴=ooO①口の隊”O卑缶くΦ口σq冨巨鎚Φロ×°
U四昌ωごげN葺ρ価餌昌゜。一、母げ目ρ①け日価ヨρ⇔午α①のωoロ◎。畠、o信き
ピ、ゆヨ08ヨげρα①ω讐p二属ヨ三叶一鳳す三ポωoB日ρ
存在になってしまう。、
風となって荒れ狂い、楽園の住民であった天使は地上に近い空中をさまよう精霊となか、遂に地上から離れられぬ
使の罪により重量を得て物質化される。そこでは天上の楽園を包んでいた霊気は空気になり、更に災いをもたらす
1
、
ヴィクトル.意.に於ける宇宙開闘論︵杉山︶ 二五五
†
●
閏昌ロ励巳話巨台一騨o冨同ま匹二げ一①昌8εO仁Hω℃みω〇三①甲
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ピ”﹃oヨヨ①①゜・二、口三ρζoOoぎけ傷o﹃o審讐一〇p
では人とそれ以下の存在との違いはどこから来るのであろうか?
︹大意︺物質は存在しない。霊魂のみが存在するのだ。
︹9窪﹂H°<目Hい巴ロ巨ΦHoも゜口H蜘Φ一.注三8山Φ冨℃蚕巴o・︺
冨日⇔昌評①昌、窃け娼㊤ω〇二醇3Φω㊦巳①Φ図一ω8°
在し得ない。,しかし物質はいつかは消滅する運命にあるが、霊魂は神の許に帰り永久に存続するであろう。
かくの如く霊魂の下降と自然の進化によって万物が形成される。霊魂と物質のいずれが欠けても地上の存在は存
物、植勅、鉱物の中に転落して行く。
て人となる。人は不完全な相対的な地上の世界で苦し魂、自ら偶像を作り、暴君を選んで悪をなし、その霊魂が動
した世界には動物、植物が生れ、天使が物質界の近くまで堕ちて精霊となり、遂に地上の肉体の中に閉じこめられ
園も失墜を始めるが、最初の堕天使は人になるにはあまりに偉大だったので闇に住む悪神となる。失墜して物質化
故に、﹁亡霊の口﹂の天地創造を再構成するとすれば、次のようになるであろう。まず天使の失墜と共に天上の楽
越えられぬ時の深淵が初めの創造の時を無限の彼方に押しやり、その真相を知る事は不可能だからである。
しかしこの点に関するユゴの信念は夢想と直観に頼るより他に証明の道がなかったのである。というのは、飛び
ヴィクトル゜ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二壬ハ
,
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<o蹄U冨∼o、oo隣二餅舞冒①ぎρΦけHΦω8①嵩oげ⇔旨伽一〇言゜
︹い①ωOo導Φヨ覧豊8ω゜<押××<一讐切o仁畠ΦqOヨげ8°︿眞b。①①一く眞ωOーおω︺
︹大意︺人間は万物の中で類を絶する点である。人は神を見る事が出来ない。しかし常に現存する善の光を追う事によって神
これこそ、彼らに対する罰なのである。
の許に行く事が出来る。木、岩、砲障する獣などという怪物は神を見ながら、鎖に繋がれているので近ずく事が出来ない。
かくして最初の世界が出来ると次に世界の分裂が始まる。
妙器゜・琶ωρ口.帥器σq器二①ωきσq①ω曾ロヨΦ同①簿
国梓鎚Φ8島8ωpヨ器自㊦ωσq一〇げ①ωωΦ︷oH日酵9計
国け山①旨δNo8ω匡08昌oρ三二帥ωoヨ訂①ロ巳侍゜
︹Hび置゜く゜刈Φ ー O Q 己
︹大意︺天使達がいやいや列挙する騰しい数々の存在! これらの堆積から数々の球体が形作られ、そしてこれらの塊りの後
ろに闇が生れた。
このように悪の増大によって崩壊した世界の残骸が混沌なのである。それ故混沌が存在するという事は、その前
に既に他の世界が存在した事の証拠である。ユゴの宇宙開開論に影響を与えたユダヤ神秘教の教典は次のように教
えている。
﹁聖なる神はすべての世界を創り、それらを破壊する。神よことほがれてあ誓この故に聖書は﹃地は域蕩な
む な お く嘱空しくして﹄といっている。しかして此の混沌の状態は世界創造以前の状態である。しかし、これは既にそ・
ヴィクトル.ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶ 二五七
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶ 二五八
れ以前に存在していて、しかも神が破壊した世界を聖書が此の﹃地﹄という言葉で云い表わしているのであると
解釈される。﹂
ハ この故にこそ他の場合ではすべて、混沌が創造に大きな役割を果しているのに、﹁亡霊の口﹂が説く最初の宇宙創
造の図分中には混沌という言葉を見出すことが出来ないのである。﹁魔王の最後﹂に於いてもサタンは失墜の途中
で岩を掴み、混沌の頂に達している。このサタツの失墜以前に既に他の世界が存在していた事を明らかにするには
ゐ 次の詩句を挙げるだけで充分であろう。
ピΦヨoづω窪ρ伍①ドωoユρ ,
閏話gぼ二①ω窯⑦日冨屋一poω紆一、一ヨ日Φpωぱσヨo諄ρ
∪、o口o冨コωoゴ8ω︿崔①ωρ巳08信且゜。ω巴①艮匹血呼゜
ヘ ヘヘ
ヘヘ
ヘ
ヘ
ヘ な
ヘ
ヘ
ヘ
ヘ
ヘ
ヘ
へ
ヘ ヘ へヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ
︹ピp司ヨαΦの卑雪.国o話畠①一p8踵pH°︿°やミO自Φ一.びα三8畠①冨コ像巴①゜︺
︹大意︺その怪物はこのようにして、死せる無限の最初の湖と既によどんでいる虚しい古しえの混沌を飛び込えた。
ユゴは﹁魔王の最後﹂によって悪の始めから終りまでを描こうとしたが、その試みは創造に関する限り失敗に終っ
ている。あるいは、神は無限なる故に、始めの宇宙が失墜するとすぐ械れのない宇宙を再び作り、そこに住む天使
がまた神に反抗して、既に失墜し崩壊した混沌の世界に落ちたと考えるべきであろうか。ともあれ、既に混沌が存
在する以上、この魔王は最初の堕天使ではなく、﹁亡霊の口﹂に描かれている暗黒の太陽に仕える堕天使の一人と考
も ヤ も も ヨ だ えるべきであろう。
さて、時を潮のぼって最初の創造に達し、再び時の流れに従い初めの世界の出現、そ﹁の分裂、崩壊という宇宙の
生々流輔の後に出来た混沌にまで達した。次に混沌と曙の結婚から星が生れ麺。自ら光を発する太陽は天使の住み
家となり、地球のような惑星は照罪の場となって、人を長とする物質的な存在の住居になる。
ピ四8旨①Φ馨㊤信ωoげ出8ρロΦ一、げo目BΦΦ゜。け呼一、餌昌σq①゜
ピ、qづ①の二㊤詳傷Φの覧①づ山Φロコ一、酋ロ自①oωけ幕践畠Φ︷きσqo°
目o葺①偉o津①①鴇ω o 冨 昌 ; ○ 葺 霧 霞 ① o ° ・ け ℃ 9 冨 岳 の ゜
︾昌o霞山Φωσqδぴ①゜。O霞゜。ωoコニ①ωヨo昌αΦωヨ僧信集aW
団叶山p口ω一げヨ訂Po曽一、①ω層詳くo詳ヨδロ×ρ仁①冨一q口①茸ρ
いΦ゜。oげ出娼母⇔岳ω叶冨ぎΦ一.Φ隷興営p口蝉Φ゜
ピ.p昌σq①﹃9窪$三鎚Φ一”pω自ΦΦωけh鉱岳匡2①梓”$山三♂
H﹁需葺山①︿①巳=げoヨヨΦげ9げ蹄p算αΦ冨昌三戸
︹ピΦωOO暮Φ目厄9臨o屋゜H目゜×認.国×眉目8島op︿°μーOQ︺
︹大意︺地球と太陽の関係は人と天使の関係と同じである。後者は光輝で作られ、前者は泥で造られている。星はすべて太陽
の出事る闇の中で、天国である太陽が地獄である地球を引きずっているのだ。星に住む天使は過ちを犯し得るものなので、
であり、星辰は天国である。純らかな天体の周りには呪われた世界がある。そして精霊なら遠眼鏡よりはっきり物を見る事
誘惑されて闇に住む人間になる事もある。
このように天使が人間になる事もあると同時に、動物もまた人になる可能性を有しているのである。
⋮⋮目㊤げΦ8節唱抽ω冨ヨoHけ団ヨ〇三Φ”
︹いΦ゜。Oo三Φヨ官讐δ霧゜<一。××言゜切o償oプρ住、oヨげおく°ωΦO︺
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開閥論︵杉山︶ 二五九
、
ヴィクトル・ユゴに於げる宇宙開開論︵杉山︶ 二六〇
︹大意︺動物も死後そこへ登るのだ。
これが輪廻である。罪の重さいかんによって、天使が人に堕ち、人が動物に生れ変る事もあり、また縢罪の力に
よって動物が人になり、人が天使の位にも昇る。しかも神に近い星ほど清純な楽園であり、恒星に近い惑星ほど罪
の少い存在の住み家になる。﹁亡霊の口﹂の教えでは、この宇宙の中で我々の住む地球は罪の世界の入口に存在する。
目8ω⊆①昌①ω=βσ q 仁 訂 Φ ① け 富 8 疑 Φ ① ω け ゲ 〇 三 匡 ① ゜
<o窃プpげ蹄①N冨ω Φ ρ 臣 山 ρ 日 o コ 岱 ① o げ 節 臨 ヨ ① 9 °
°骨玄伽.︿°HOG。∼H8▽
︹大意︺お前の太陽は不吉で、お前の地球は恐ろしい。お前達は懲らしめの世界の入口に住んでいるのだ。
このように宇宙全体も、内包する悪の多少によって一つの梯子をなし、万物は星から星へ、星から惑星へ、惑星
ない。ユゴがある詩の中で
旨、巴ロ、9げOa傘少山p霧一①ω三①¢麟︾σq8u
勺巳ωゆヨ⑦oロ8お薯2σq冨①けびユωきけ日四箕凶ωoP
d器訂三①ヨ8♂σq器0ヨ覧一。・ωきニゴoユNo三
これは史家の多くがいうような支離滅裂なものでは
,
から惑星へと住所を変えて生れ変るが、全体からみれば一歩一歩神に近づき、最後には神の許に復帰するのである。
論
以上の如きがユゴの宇宙開闘論であり、宇宙進化論である。
結
﹂
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙[開關論︵杉山︶ 二六一
一v㌫仲巴ロo一導卑HOぴ9昌σq⑦ωO副け鎖罵Φ゜
︸ΦψO昌ωρβΦ一餌山δ一導巴娼一9ロ価W
﹀奉曇臼ゆgω霞8箒侍o旨ρ
と云い、更にそのニケ月後には、
︹大意︺人とは、肉体に所有された天上からの光、霊魂が生きている動物である。
ヘ へ
︹一甑山゜H°︿出ドω二津①゜︵ωづO︿①日げ巴①HQQ㎝蔭︶<巳戯bつ1心G◎︺
ピ”Φヨρ巳螢洋σ匹植Φ口﹃㊤信一℃餌H一①OO同娼ω℃Oωωひ自ひρ
・::・HへMげOヨヨ①Oω一一9⇔昌一ヨ㊤一〇ゆく一け ,
と書き、その一年後には、
砂漠の中で夢想する獅子になり、強り声をあげて暗い夜に話しかげた。今、私は人になっている。
の梯子を一段だげ昇り樫の木になった。そして私は祭壇と僧侶とを持った。私は空中に不思議な音を投げていた。次に私は
︹大意︺私は遠い昔、地平線をふさいでいた高い山であった。次に私は、まだ盲目の霊魂ではあったが、牢獄をやぶり、万物
︹い①ω088暮藝8°・°HHH°陣出。葺買§・×霞巳・冨山・冨u三go§B・虫・合・。U巨・二・。αω・︶・・①∼H色
ζ臨昌一Φづ国Pρ一①ω自尻げO旨P5ρ・::・
℃餌ユ卑旨一呼冨旨三一ωO臥げ吋ΦP︿ΦOω帥くO一×σq同Oロ山⇔づ8旧
℃ロ一ψ一①hβo。仁ず嵩Oロ﹁ゆくQロけ伍拶5ω一Φω窪伽ωΦH房導
国け一〇UΦ齢鉱山OωげH二一研傘同㊤口σqΦωα卑昌ω一①ωP貯ω甲
一〇︷ロωO口Oプ①口ρΦ叶一、〇二ω畠①ω騨蝿冨﹃①甘窪①oゆ唱目ゆ辞吋①白oり
旨ΦヨOコ辞巴山ゴコ山Φσq吋伽﹄㊤コω一鴇伽O﹃Φ=Φ﹄Φω⑪嘗Φ9
西
・
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶
こそ未来を信じ、亡命の苦しい生活にもよく堪え得たのである。
’
二六二
しかしユゴは最後まで、すべては神から出、神によって成り、神に帰す、という信念を曲げなかった。それ故に
う﹂ので、彼本来の思想からはみ出してしまうのである。
カ に一時間いるとすれば、流暢の悪魔、疲労の悪魔、宣伝の悪魔、余計な事を添加する悪魔にすぐに唆かされてしま
ユ︹コが人の蒙を啓こうとする時には、﹁同じ詩的標高に長い間止まっている事が出来ないのである。彼が悦惚境
さ げ
︹大意︺おお、動物に対する蔑すみと物質に対する侮蔑。これらは人の二重の誤りであり、二重の不幸である。
︹虫①ロ﹄°乱゜U”﹀づσQ①も﹂OG。Φ幽巴.巴三。口幽巴騨勺蚕巴ρ︺
Uoロ甑Φ貯三①ユΦ一げoヨヨΦ卑ωo口儀oロ匡Φヨ巴げ①ロ㎏一
09壁ぎ山巴鋤びゆ8卑ヨ曾H一ω匹巴四〇ぎω巴
て、動物が人の祖先である事を強調するのである。
ユゴは此のような輪廻によって生ずる人と動物との血縁関係を信じない者には、最初の字宙創造を故意に言い落し
と記したとしても、これは輪廻の諸相を説いているだけの事であって、決してお互に矛盾するものではない。ただ、
︹大意︺この地にある前、私は嘗て自分が空中を飛翔していたと感ずる。私は孤独な天使長だったのだ。
︹守匡゜<H°×︿齢︾8=①ρ三①゜。けくoまρ︵二﹂雪≦2HG。8︶︿.8ー㊤蔭゜︺
’
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℃㊤三bJΦ霞①け鱒くδ8H団⊆σqρ℃.直H①゜
Zユm”1ζO尉二ー﹃ω℃Oぎαqω酔0コ畠口ω︿0屋一いOヨげHΦ<置①゜
00目POけ℃一信ω停口門山h⊆一ゲOBヨ①①叶ω堕P℃℃OζO免凹戸
ω舞9コ伽﹃Oωω9一騨一ゆ80辞ユ一計δ︿鶴oP一ω①ωび目9ω鱒
︹い9閏一昌幽Ooり聾岱戸H°国けロO×hgO50ωけ゜H°や刈①GQ臨O一堕傷臼自O昌畠Oぽり辰冨αρ︺
二六三
どに詳しい。荷拙著、詩篇﹁半神獣﹂の背景と意義︹学習院大学文学部研究年報、6︺三六〇ー三六一頁及び三九〇1四〇〇
㎝㊤︶、クレール・プラディエの死については、Uo巳゜。Ω巳ヨげ掌。口匙”<凶08同国ロσqo①帥匂巳δヰoU昌口9の第五章︵娼゜℃°Hboり∼HOoo︶な
︵5︶ 娘レオポルデーヌの死については、特にζ餌ロニooい①︿巴鼠具門ピ㊤o巴♂Φ日遂口ρ口⑦匹⑦<言ε同国口αqo°の第一部︵℃°℃°bσω∼
に引用する散文の中には、此の範囲外のものもある。o捗℃⇔巳しU①霞Φ汀い毘9出oωo℃ぼo亀Φ≦08H出口σqoも゜やb。①∼卜。N
に於いては第三部ω曾霞ま鉱口喝Φロ■■Φξのみをとるぺきである、というポール・ベレの指示に従うつもりである。ただ傍証
於いては、第二部第七章.の郎ooロ8N[O冨く尻ω①Nδ誌巴℃㊤ω卿弓pω゜︹℃﹂O①刈匹Φ一.ひ臼鼠o口偽①﹃℃ま冨匹ρ︺以後、及び詩篇﹁ろば﹂
︵4︶ ユゴの哲学を研究するに際しては、 ヅ八五二年以前及び一.八五九年以降のテキストは避けるべきであり、詩篇.﹁神﹂に
︵3︶Hぽ臣も゜ω㊤ 9
︵2︶ <8什O同一山口σqO⋮旨Oβ肖コ巴匹σ一いO×出︵︾<H昌HcQ㎝bo㊦︹ω①勺8ヨσ﹃OHGQO心︶w9鼠島9昌ω勺9ロ一しd①霞Φ計く88﹃国口σqO°ややGQ㊤ら∼ωりO.
その他の研究書に於いても、多かれ少かれ論考されている。 .
︵1︶、この点に関しては、一︶①三ωQり餌ξ讐n<88目缶ロσqo①二鵠甑窪×匹⊆b窪営①゜一.H<°=二σqPho昌仙讐⑦霞﹂o”①ごαqδ戸に詳しいが、
註
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶
1
同一
頁。
76
((
))
.
1
尚、この人の影響については、ζ帥5団8い㊦<帥已9算“○℃島o置唱も﹄2∼b。O卜。にも誌されている。
二六四
9
解したであろう。o播﹀¢σq口ωδ≦讐9”<ざ樽o目=二σqo①二①ω旨信3冒傍血①ωo⇒8日甥.b°㊤Q。”喝゜HOO°醇勺霧ω団∋.
ている原稿を知っていたなら、そして自分自身の作品と対照したら、此の二人の思想の相似は偶然の事でないという事を理
ユゴを崇拝する事あつく、 一八六二年に﹁此の新しいプロメテ﹂に一篇の短詩﹂を献じている。もし彼がゲルヌゼィに眠っ
ドゥ・ジラルダソ夫人の肖像を描いている。
﹁吟遊詩人の才能﹂を称めたたえた。此の前助祭は後に画家となり、アレクサソドル・デュマの小説の捜し絵を書いたり、
当時ユゴと直接面識はなかつたが、詩人はその著書を読んでいた。 一八七三年、お互に知り合うに及び、レヴィはユゴの
神秘教に近ずいた接神論者である。 °
が、マパ︵ζ9喝偶げ︶の演説を聴いてから左翼の神秘宗教家となり、後に名をエリファ。レヴィ︵国甥℃ゴ霧い傷鼠︶と変えてユダヤ゜
︵9︶ コソスタソ師︵一、㊤げ900暴雷算︶は本名をアルフォソス・ルイ・コソスタンといい、神学校を卒業して助祭を務めていた
︹い僧聞ぎ匹oω讐雪゜戸.一゜い弾甘濠ρ<母㍗G。°。O匹巴、忠三8﹂⑦ドコ働巴ρ︺
一︶.ロ雛ω舞螢コーOδロρ93σq口①①斤匹p扇ドロ巳けω、9ω。。δ昏
︵8︶ ⋮⋮:⋮⋮⋮⋮・:⋮・HΦo鳳血窃げoヨヨo。。ω〇二。。♂且a
︹一げ己゜喝゜刈①Qo︺
・.⋮:OOo壁oげ讐︷9鳳信ω齢費ユ切弾鑓げげ窃゜
ω讐卑コは計oけo鑓oげ⇔ユ信OΦ一伽匹ロ8ココ①旨ρ・:・:
︹同げ己゜℃°刈①㊤゜︺
目岳汀−ー国昌︷Φ=iO①30什巳ロq︻部﹁畠臼伽餌ωOユOBρ
︹Hげ凱゜噂゜刈①α7°︺
ー目ロヨ2ω一−Ooヨo斤巨ロω臼巳注二、ゆ∋o︵δ匂¢盛霧゜
ヴィク土ル。ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶
1
︵10︶ い・印びま08ωむ茸nピ①↓霧5ヨ①葺色①鼠いぴ9欲︵易ら◎。︶匂覧幽∼90濠α雪の﹀口σQロω3くド一8⋮○℃島o団仲も゜喝。bOHO。∼卜。ぼ・
︵11︶ アレクサンドル・ウェイルの影響については、殆んどの参考書が言及しているが、特に∪①菖ωω9霞讐、”ピ9幻Φ累σqδづα①
≦90村=ロσqρに詳しい。尚、拙著、詩篇﹁半神獣﹂の背景と意義︹学習院大学文学部研究年報6︺三八八−三八九頁、四一二
頁を参照。 . ’
︵12︶ ユダヤ神秘教によれば、イジス・リゾットはサタソの娘で、アダムの最初の配偶者であρた。この人物のために、人は
ン臼缶ロ臥OOピ ① < 舷 昌 騨 昌 一 n O ℃ 信 ω 9 戸 ℃ ° H μ G o °
目O犀梓卿OO口唱 二 昌 H ① α q 臼 肖 匹 飢 ① 一 層 8 岸 娼 昌 O 岳 σ q δ 口 ×
︹いp国p窪①oりp母戸寓o話山Φ︸p酔Φ霞ρHH°℃°﹂QQOO窪①一.似臼口oコα①ドコ曾p色①︺
O卑8ω8口Hユ①一い⑦ロ︷㊦﹁2匹¢℃僧巴P瓢尻ロP津円ρ
バランシュ︵じd巴鼠口oプΦ︶はリヨソ生れの神秘家で、パ﹁リではレカミエ夫人のナロソに出入していた。 一八三〇年から一
︹Hげこ゜℃.o◎OO︺
ヴィクトル。ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二六五
外に残しておく事は不可能である。﹂と宣言し、またヴィニィにはユゴの後に立候補するように薦めている。ヴィクトル.
一八四〇年のアカデミー立候補の際に、バラソシュはユゴの対立候補になる事を拒み、﹁ヴィクトル・ユゴをアカデミーの
算・°・.︶
勾①︽ロ9=飢︶のユゴへの影響はポ可ル・ベレも指摘している。︵o浄℃鋤巳しσ①肖o汀い缶℃甑一〇ωoOゴ凶⑦血o<88﹁寓=σqρ戸戸QO刈卑ω巳く学
日Q。G。ド︶此のバラソシュの理論の継承者との中に数えられているピエール。ルルゥ︵勺凶Φ﹁巴① 一ギ①﹃O口×︶やジャソ.レイノー︵匂①壁
ヴ・プラソシュ等の批評家、史家の認める処である。︵o捗園①︿ロΦ・。﹄①ωUoロ×ζo口山oω・螢コ鼠㊦HQ。㊤ω・ピΦ旨〇二3節=.﹀三ω峠ρき駄o
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、
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題 八四 八 年 ま で の 問に
会 主 義 的 神 秘 論 が 巷聞
に な っ た 事 は 、エミール・ファゲやギュスタ書
︵16︶
〇三め一げ日o昌鉱①鎖く①O伍億一〇口さ8ヨげ◎ω¢門①=ρ
) )
悪に犯された事になっている。o︷.U①三。。ω9ξ象”○℃口゜。9戸唱.①◎Q窪喝﹂卜⊃①.ζ霊円80ピ①︿巴=髄艮”○℃臣息戸℃﹂H①
1413
︵15︶
( (
ヅィクトル。ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶
二六6六
①×℃冨江o昌と﹁新生﹂冨嵩昌σqぴコ傍δというバラソシュの理論の中で屡≧使われる言葉を使っているからである。
ブーヴがバラソシュの事をユゴの耳に入れている筈である。というのは、サソト・ブーヴはユゴへの手紙の中で、﹁蹟罪﹂
ソシュに関する記事が出たので、ユゴはこれを読んでいる筈である。その上、レカミエ夫人のサロソの常連であるサソト・
更に遡のぼり、 一八三〇年、 エルナニ事件でユゴが特にジャーナリズムに敏感になっていた時、ル・グローブ紙上にバラ
ユゴは此のような男を知らなかったり無関心でいられる筈がないのである。
、
かくa如きが、バランシュがユゴに影響を与えたと主張するジャク・ロースの説である。o捗旨鴛ρβΦωヵooω”いoω己仙oω
匂ooρρΦω菊Oo㎝”O唱ρω9戸℃°勺.㎝①∼α刈゜ ・ , ’
℃巨ざωo勺三ρ二①ω伍o<言ε目踏仁σqρbd巴鼠コoげ①⑦骨く言δ巴出二㈹ρ喝゜℃°bσO∼b◎心゜
ピoo臥ヨΦoユσqぎ9二.①⇒︷Φ二ゆくΦ①二9娼oヨヨ巴
o︷°勺固犀一ゆO員虫”いp℃げ昌oωo娼げδ畠①<δε目==σqO°℃.℃]°H一∼ド目ω簿℃°℃.H卜⊃㎝∼HON
の如き詩句で否定している。
︹Hび己゜℃° H O 刈 ω ︺
) )
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℃み跡oσ匹①鼠ピ伽σq①口島①島①ωω罷9窃゜℃°ω゜匹①一.σ岳缶O昌ω仁ω岳ε゜
<剛08同=ロαqo”い餌く﹃ご昌匹、oウ霧臼ωo肘諏oo=︿Hρ<﹂.匹僧コωハド㊤い邸αQ①口匹①伍①ωωゆ⊆①ω゜、.℃°Qo匹①一、邸岳二〇口畠①﹃℃尿す畠①゜
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︹一︶冨二。HH噌く謡゜い、﹀口σqρ℃°同O①P︵一①一い傷住一葺op山①一9勺辰一p匹①︺
℃費ωopコ⑦μ. ㊦ ω ぱ ℃ ¢ 巳 喝 o = 昌 貯 貯 艮 ① 山 、 拶 β 嘗 9 .
キリスト教の原罪については、詩篇﹁神﹂の中で、
<δδH=ロσqo”﹄oロ同昌巴伍①一.①恩r9芯飢9コo。勺9巳ゆ㊦﹃H①π<ざ8同=二σqO°℃°℃°ωり心∼ωOα゜ 、
A 19 18 17
) ) )
22
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︵23︶ ℃°ω国くΦ団・○隣ωQ吋自”い①OユヨΦ①け一簿勺包口O飢鋤コω一、ΩΨρ<HΦ塵①<δ臼O脱缶ロσqρ℃°Hムb⊃幽 ・
︵24︶ 当時、詩人はあまり読書をせず、ダーウィソ及びその進化論についても槌く簡単な耳学問程度の知識しか持っていなか
つた。・︵o︷°Oo鑓口﹂<①ロN麟o”い①ωOユσqぼ①゜。同①鵠αqδロ゜。①の鎚①<ざ8同︼悶口σQρ戸一匹Φ℃°昏QQド︶
国梓ρq二9コ山自コαq﹃O︿Φ餌昌σQ一Pδ博OO吋目①O叶噂.び一①ロヨ団潮げΦ9二団コσqΦ讐
ダーウィソを攻撃した詩句は﹁諸世紀の伝説﹂の中に見られる次の二つである。
ζ①伍評鱒i︽U一〇β齢い魯h9謬ゲO日5PO①一ヨO一一〇帥⑦h卑δしo一昌σqO甲
即oコαしo°叶9臼σqコo叫層同伽ω①ロ仲α、ロコ①冨=①︷P<①二H一︾ー . 、
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OO陣①七門OヨO鼠 O 昌 旨 ① 一 ◎ 剛 o D ω ① 口 昌 唱 ① 口 目 ゆ く ① 9 ﹁ °
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HQ。謹゜︺ ・
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ポール・ベレは﹁神﹂の詩句を挙げて、ユゴは人が猿の後商であると主張しているのでなく、ただ猿や動物を誤解して
貰いたくなかったのだ、と述べ、その証拠として﹁諸世紀の伝説﹂の中の上記の詩句を挙げ、これはユゴが、ダーウィ
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ . 二六七
.
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ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶
臣
二六八
ソ主義、虚無主義、無神論などとはいかに無縁であるかをよく表わしている。と主張している。︵oh℃9巳bd①旨①﹃<団oδH
寓口αqo°勺゜戯b⊃ド︶更にベレは、 一八六〇年以後のユゴは説教癖が前面に出て来て思想の統一が欠けているので、ユゴの哲学
を研究するに際して、註ωの如きテキストの制限をすべきでありとし、その例として上記の﹁神﹂及び﹁諸世紀の伝説﹂
︵25︶ キュヴィエ︵OooHσq①ωOβ≦臼︶は博物学者で比較解剖学及び古生物学︵化石学︶の創始者。自分の理論に従って、こなごな
の前記詩句を引用している。︵9℃ρ巳bσo鐸卑”日餌娼三一〇。・o℃三①^δ≦。δ尻山⊆σqo°戸H窪①緊卜⊃◎︶
︵巨大な象の一種︶も含まれていた。1を発見した。︵一七六九−一八三二︶
になっている骨から既に死滅してしまっている数種の動物1その中に、第三紀ないしは第四紀に死滅したマストドソト
が指定されているので、ユゴはルイ。ル・グラソで此の教科書を使用していた筈である。︵o浄○①鑓信島く①pN餌o”い霧窟①日δ窃
一八一三年から一=一年まで効力を有していた仏国政府教育綱領によると、博物学の教科書に、キュヴィエの﹁動物基本表﹂
日巴貸①ω傷①<ざ8門国犀σq9℃°ωO卜σ︶
尚、ユゴはキュヴィエの進化説に対しても次のような非難を浴せている。
国侍O二く冨び霞四帥嘗op口く冨ご℃o霞①茸①℃蝕脱島o閃冨口oP ’
↓3億露Φ匹①ω8ヨ℃ω只o剛o昌山ω冨8ヨ耳①言9霧や費⑦⇒o⑦゜
︹目”︾ロρ一﹂鰹Oo¢喝匹.8昌σQ価口鋒巴゜喝゜ωb⊃O︺
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国8°。°<o島O仁くδ門勺くo⊆ω︿o島ゆ8°。嘗oヨO価ωξ一、﹃9β日①hoωω隣ρ
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︹勺み︷餌8℃ゲ昌o°。o℃三ρロ①餌①ω竃δ仙富匡8°目゜崔゜い①゜・]≦δ酔四乞①ω゜戸月℃°ω刈昌 ・
︵26︶ い①゜均]≦ぴ曾9匡①ω゜H°閃餌昌昏p①゜三゜国昌一、餌口融①Hooミ゜H﹂、缶コロ伽①HQQ嵩゜︵縛゜H℃もμbo癖∼HbσO︶ ..
︵27︶ 一八一四年、ティオンヴィルへ旅行中の母への手紙。﹁僕達は毎朝ラテソ語と数学の勉強をしています。﹂Oo旨窃唱o亭
︵28︶ <剛oδ村=ζα口oNoooロ菰唱碧信コ蒜ヨoぎ﹂①゜。9≦ρ××<ハ↓oヨ①一.やHり幽幽①一、σ象匡op=①欝① ︺またユゴ自身、
︹§8﹂もbO同゜︵b。ω日巴H°。=︶
ひ
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旨.四ξ巴゜・蜂伽゜。o匡讐もご⑦嵩.蜂巴ωもo窪Φ゜
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︹○山①ω2切巴ド魁Φω.<°H×﹂≦oロo巳㊤poρH°︿.卜⊃︺
︵29︶数学はドウ.コット師︵∪・o。星に、透視画法努ド氏︵ζゐ巴g︶に学ぶ。禽﹃・ロ﹂<Φ口N・。・ピ・の℃門㊦巳①﹃.■舞ゆ陣目①−,﹂①
と云っている。
34 33 32 31 30
亭こ゜喝b刈①゜虫戸ピ
<δδ﹁出ロαqo°℃﹂H9
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守己.b﹄刈刈2喝﹄刈Φ゜
Hげ達の喝゜b◎QQGQ°
Hげ凱.眉b◎Qg
Hげ置゜℃°bOQQ①゜
四高等中学校は、ルイ。ル・グラソ、アソリW、シャルルマーニュ、ブルボソである。H玄ユも゜N刈P
一八一八年七月二十日の父宛ての手紙。﹁僕達の今の状態では二つの職、医学か法律を選ぶより他に道がありません。﹂
を測り、直径五千五百光年、厚さは中心部で千光年の円盤型をしていると発表した。︵現在では直径十万光年、厚さ丁五万
光年とされている。畑中武夫著、上掲書八六−八七頁。︶
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開開論︵杉山︶ 二六九
軍
、
︵41︶ ハーシェル︵国感匹σ臨o・Ω巳=髭B①護ΦH°.げ卑嵩ωQ。1蜀Nbの︶は英国の著名な天文学者で、十八世紀の終り頃、銀河素の大きさ
︵40︶ 畑中武夫著・宇宙と星。六頁。 . ’
︵39︶即陳p8嘗ま゜・o℃三ρロΦ山窃]≦ω曾麟匡Φω.H°<同゜︵目oヨΦHやωω①︶
︵38︶ 一げこ゜℃も゜亀ω∼自①゜
︵37︶ 子己゜や娼﹄這t幽HGO卑戸卜∂°匹①℃﹄這゜
一げ己.喝゜似旨゜
A ) ). ) ) )
) )
A A A
36 35
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶ ’ 二七〇
︵42︶ ℃み融o①唱ゲ臨oωo惚ぼρ¢①﹂①のζ置伽霞窪窃﹄。<一︵↓oヨoH°戸ωQoo。︶太陽に最も近い星はケソタウルス座のα星で四。三光年、シ
リゥスは八・七光年である。尚、ユゴはシリウスの大きさを太陽の約三倍といっているが、これは約三・二倍︵半怪で一・八倍︶
なので正確といえよう。︵畑中武夫著、宇宙と星、四九頁及び七六頁。︶
︵43︶ 誤りか思い違いかという事は当時の天文学と現在のそれとの正確度を比ぺてみなければ判断し難い箏であるが、十七世
紀には既にケプレルの如き天才的な天文学者が出、ニュートン、、ハーシェルの如き天文学者も相次いで新しい知識を発表し、
+八世紀の終り頃には大変不正確なものではあるが前述したようにハーシェルが銀河系の大きさを測り、ブラソスのメシエ
も約百個の星雲のカタログを作つた。一八三〇年代には、ドイツのベツセルを始めストルーヴェ、ヘソダーソンらが恒星の
距離を測定し、ペツセルが測定した白鳥座六一はきわめて正確にその距離がきめられた。︵ペツセルの決めた距離が一〇・三
光年であり、最近の値は一丁一光年。︶ペツセルはまたシリウスの位置も精密に測定した。それ故一八五〇年代には、我々
のごく近くにある星の事はほy正確に判っていたいたと考えてもよいだろうと推定出来る。︵畑中上揚書、ポール・クー
︵44︶ ユゴは﹁太陽は地球より百三十六万倍大きい﹂︵℃み獄oΦ℃ぼδωo喜β口①も゜ωω①︶としている。家際は体積で百三十万倍で
デール﹁宇宙﹂、ピエール・ルソー﹁望遠鏡なしの天文学﹂︵クセジュ文庫︶︶
︵45︶ ユゴの記した光速は、 一秒七万里、︵℃泳鼠8℃窪ざωo唱ぽ2﹄o﹁℃ゆωQ。Q。︶即ち二八万粁︵一里を四粁として︶になる。現在は通
ある。きわめて正確である。
■
︵46︶ ユゴの書いた距離は三千五百万里、︵Hげ己゜やω心O︶即ち一億四千粁。現在では約一億五千粁とされている。
常、約三十万粁とされている。
︵47︶ o︷﹂露昏H°<閏戸卑H×°特に﹁恒星は各ζその周囲に各自の惑星系を持っている。﹂︵Hび己.℃.ωωり︶は二十世紀に入ってか
ら証明されようとしている事である。但し、これはすべての恒星ではなく、一〇パーセソト以下の恒星という事ではあるが。
︵48︶ モルリ︵ぴo巳ω]≦o掃員H①“QOIH①◎。O︶はフラソスの伝記学者で、歴史大辞典を田し、ユゴはこれを大いに利用した。︵勺隅三
︵畑中前掲書。 一九頁及び一六三−一七一頁。︶
7
1
z系の旭源を逆用して、世界創生の図を描き、人間が動物、植物、鉱物などと一種の血縁関係にある事を明らかにし、、、人闘
・ ペレの忠告︵註㈲を参照せよ。︶に従って本文には此の宇宙開關論を引用しない。 ユゴは﹁ろば﹂の中でカソトの考えていた太
︵51︶ ﹁ろば﹂に於いては、最後の﹁思想家の安心﹂ω価oロ葺α餌ロ℃⑦ロ゜。og﹁しかユゴの哲学を表わしていない、と云うポール・
︵50︶牢無§℃琶。ω。℃9・①゜℃°°。芦 ・
︵49︶ 畑中上掲書。九四頁及び一六八頁。 , ’
biΦ護⑦ゴく甘δ﹁=⊆σqo°戸心OO°その他。︶ . −
メBグ8暮巳①①・。乙.ゆげ。巳巨ぎ冨乱①︿p。冨霞
の思い上りを練めているのである。
レげ。鼻9器.餌廉量齢⑦冴①8巳窪。。p①二.①窪 ・
ロX。”臨び。三鋤ま。運ρ・=鼻ぴ邑ω$島§侮①⋮
@空三恥§﹁ρg§。hp・σqσ︾窪︷。巳ユ巴.①p霧、§⇔.■ω⑦脚
@〇.①。・二.助諄・&ωω舞駐賢。︷。昌亀窪誘9舞。・い
@閏。簑回き・三属含び。N匹窪。ωげ。器員§ξΦげ
@ヴィクトル.ユゴに於ける宇宙開閥論︵杉山︶ ・ 二七一、
@oΦ・・8訂ω①ω給♂鼻α。ヨ。・ω冒。・ζ署Φ冤 .
, 8
o①ω︿¢房臨§ω冨§乙①。。︷8σQ伽﹁Φωσq$具。ω
>g2鼠.き量艮ρ巳ω。﹁乱①ω①讐×①ε三くΦ巳三
Q①ω二、ξ時p。.①゜・二p乱①⋮⑦二9ヨ霞の.弩○巳圃戸 、
ω霞8器く霧①8<。津居§冒興葛巴冒碧p .
唱日。ヨげ①碧。①昌&巳鷺σq。虫綜コ9お轟﹂巨。い
n葺。¢墓8ヨ壽§σq喜①曾。§巴①ごヨ璽 @ @ @ @ ,
@ r
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ヴィクトル・ユゴに於げる宇宙開開論︵杉山V 二七二
ぴ.臣℃℃o冨ヨoω〇二岱①岡.一ヨヨ①霧①op山㊦o冨o霞ρ
い①ω⑦N℃Φ三〇げ20げ①仁口山四口ooウ℃[oコσQ霞o。餌℃β酔肘ρ
O⑦く霧8ωヨ三①豆①ユω゜。①q巴ロ①三し⑦﹃﹁餌犀①戸
、
ω⑦∋げ♂ロpHoOげ臼くそ鋤三し。o信ω一、巴σQロΦ①二〇=oげΦP
日贈oげ①恥.驚おぢ自おロ信く皇一、跳お¢×冥酔○餌餌臼覧①い
国け﹃℃o巳勺P餌αq睡59ω餌8β中①oo三﹁9。o巳P
℃三ψ伍①ωヨ已δ目ω儀.βoロωo・①唱鎚o・°・①韓⋮鋤属﹁o器螢弓
ωo昌一.帥昌げ話︾ 簿 一 . ㊤ 冒 α ① ︿ 即 Φ 葺 器 ω 営 鑓 巨 o 帥 一 . o 尻 o 簿 5
い、出①o。oロα価㊦節一、出Φ⑪げ印信oゲ①二口oOロユ昌①口ρ
国二poげ9仁く①・ωoρユωα価oδド⑦梓︿90二、巴αqδ︾
O.①ωけ酔助二”9ロげ①傷ヨo﹁σq①①什圏oおoロ=日日①コo・Φ
両二、﹃oヨヨΦ国唱O肖帥津5∼喝①二ω罵卑﹁餌団o昌昌9簿.
UΦωヨoコ切環Φ9盛信oげ帥8”窪①ωま⇒伽げおq。︾ooヨ日①口o①咽
︹﹃、﹀口ρ一.目.Oo仁℃匹、8鵠σqひ⇒②巴℃°勺゜QQHQo−GQ一り︺
ン
︹大意︺見よ、此の世界は始め煙りの巨大な球のように、くるくる廻っている蒸気の核なのだ。それは広大で、炎を上げて
いる懊のように、閃く太陽の光に煮えたぎっているっ沸騰し、それから少し冷えて凝固し、水が大きな暗い光輪の中心に落
ちて来る。ついで、まだどろくの大地が水底に積み上る。この水盤の中には、なめくじのような怪魚が見られる。これが
から現われた島である。巨人の如き羊歯の間には巨大な蛆虫がうようよしている。ぬかるんでいる群島の岸辺では巨獣等が
水蛇であり、生命である。そして、水から突き出て、緑が芽生える一点の周りに海が集まる。これが大きく口を開けた深み
怪物のような陶︺瞳を交し合い、河馬が暗い広大な波聞から姿を現わし、蛇は咬みついて深くえぐる脇腹を探し、巨大なむ瓶
○
、
ノ
でが這い廻り、鳶賊の怪物は、聾と苔歪えている生命あ・・暮であ・かの如く、蜻は伸替在の.轡如き足を動かし
ながら飛竜を空中で抱き締めようとしている。それから誓万年かの芳が流れ、葦から木が生れ、空気は鳥の呼吸に適す
るようになる。こうもりが減り、鷲が現れる。風は冷え、波が衰え、海は調い、島が島にくっついて大地の下ごしらえをし、
一糸まとわぬ人間が物思いにふけり、光輝を放射しながち登場する。これで完成だ。夜明けの光明が現われ出、怪物、混沌、
闇の果しない退却が始まる。
勿論、ユぽフプ一フス・その審形成論嘉・ていたので、﹁科学的序文﹂の中羨のポに書いている・国三巳自①冨
で﹃出80℃訂ρ¢Φ氏①ωH≦睡の傷鑓窪窃.同゜<H.戸H°b°ωωN︺
ユ。ρ‘①=Φロ9峠q同o①ω件8︷o苫共ー1げω⊆亀︶∼⋮−90び①一昌8己①ω8艮餌く①。巨①象∋o°。嘗評①伍、ぎ8民同ρ゜・巴゜コい号﹃°⑦曾︹中驚餌8
b弓け窃−︿oロωピ鎚互国oΦ国く○口Q。︿oqω贈窃窪oヨ℃仙゜。口﹁ぽωぴo一観①゜α゜
ン
︹℃H像鋤o㊦﹁霞δo。o勺窪曾ρ閏゜目H°戸H℃°ω﹃ご
︵25︶ユゴに於ける進歩は、勿論科学による誰だけでなく、苦脳及び愛による進歩があ・。9.℃塁b・。轟”≦9°島。σqρ
︵53︶ Ω①鑓ロ匹く2母﹃ピ①ω冒①ヨδH。。ヨ㌫茸Φω鎚①<一〇8居缶口σqρ℃°自刈゜
娼・℃・ωりO∼ωりH・及びい餌bぴ出80b︼]δ⊆①≦20﹃閏口σqρ戸卜⊃O°
︵55︶ ℃は貯o①鉱①﹃目伽σq①け山①山①゜。ωδ9窃陰℃°癖亀①一.傷臼且oロ山①ξ℃辰鼠αρ
︵45︶。霜善。。量g番・飢・駐ω匿・・°尚、皐註くΦ§°6冨葺゜呈H°・°
︵56︶ ︾ロσq¢ω冨く 帥 讐 8 囲 ○ ℃ 5 ロ n o 剛 戸 O ° H H 卜 ∂ °
︵75︶ユゴにとっては回転テしフルの現象さえ科学的なものだった。・こ・・α・・島⋮6霧゜凹・毛G・G・∼ωり三ゴは﹁科学は・
,我々が述べた如く、鍵である。それは未来の鍵なのだ。だが我々の望んでいるのは錠前によく合った鍵である・﹂︵℃はh§
二七三
琶。ω。℃9⊆⑦﹄・<母二も・ω。。H︶といって、自分の哲学は宇宙の神秘を探るのに適した鍵であるという事をほのめかせて
いる。
ヴィクトル・ユゴに於げる宇宙開關論︵杉山︶
贈
、
@ヴ・クル三ゴに於ける宇宙臨論︵杉山︶ . 二茜
@ @曾巴.・・︷・・ユ話2げ・・ρ舞9・.・鼠丹。§冨・・ . ・・.・
︵60︶︵い、83ヨε
︵59︶9≦。8・田σ・﹃宴邸・葺・・6髭。・。葺・ヨ2似$£ざ ... .... 、 ...
︵58︶9≦。δ肖臣σq。㌔灸碧。山・ρ§壽F唱゜・。ω゜
@ 「窃曾畳゜§巨巴、①゜・冨゜臼ドくい.≦。・.旨⊥“。°︺
@〔
曹ャ鼠§①①江゜膏①︿①量8享g①臨ヨ゜ε゜墓8・ま・・巳貰霞・曽器臨・ρ8写団・霧。⋮Φ伽含aぐ。邑。。互ω9
亘一.呂量∋・江.・葺墨ま邑.葺・蚤警g巴露器一貫諒げ。喜・・二・・冒⋮δ口・L.・ロ・吋Φ・ヨ紹H鼠ω仁同一。−曜伽昌。−印.隅。
@uε゜霞゜三・。臣・膏巳・§’・き巴.ぎ33・・︽目話・・飢。邑ρゴ・・8暑。・盆&窪・痒・・L.暮鼻望壁。し.−・毎・ぎ§7
lを此のように定義するのは﹁クロムェルの序文﹂で既に行っている。
@ @ @ 国まゲ鋤ぽ①壁即ヨ餌ヨ魯戸゜
カて居り、これを否定し﹁ているが、ユ.ゴの二元論的傾向は諸史家の指摘ずる処である。oh°OΦ巳ψω鋤ロ轟け”い㊤器甥σqδ口山o<す
︵62︶ユ﹂ゴの自身、二神論については詩篇﹁神﹂の第二部、第三章﹁マネス教﹂や﹁諸宗教論考﹂の第四歌﹁声﹂の中で論
ルルジオソ エロルリジオン
から出ている。
︵61︶ ﹁魔王の最後﹂に於ける、神と魔王、それに自由の天使の関係を参照せよ。尚魔王とイジス..リリツトの関係も同じ思想
冨幕︾ヨ⑦8喜幕時・ヨ窪象。廉゜︹℃隆§鳥①9§毒拝娼゜琶
一・
??ミ・。﹄﹄幽ピ。ヨ巴・昌g。・°℃°喝゜刈。。2。。刈噸評三ゆ・墓コ≦。§田σ・。も・ω。。o・舞
@旨゜1い゜︿ρ&°養”≧冨O塁。巳.﹀.■霧δヨa§。°閲。α塾。. . ,
ヵ昌ヨ。巳閏ω9集臼鱒ご昌暫ヨ9三山。σq伽巳⑦も。℃bりト。2b。㊤刈゜
︵63︶。︷°ぎ匹融ζ窪8巨9団ヨ暮。巳塁冨窪。≦。§国二σq。°o°ω8°
@ ・
︵64︶。︷°﹀巳菰ζp・蒼・6℃蕊つ拝℃°99 .
1
Raymond Escholier:Optis cit. p.521.
(8)
Dieu, c’est le jour sans borne et sans丘n qui dit:j’aime. ’r
〔Dieu. II. viii. La Lumibre. P.1106 de l’6dit三〇n de la P16iadeJ
Dieu n’a qu’un front:Lumiさre!et n’aqu’un nom:Amour! .
〔Ibid. p.111.〕 畠 層
Pr6face philosophique des Mis6rables. II. III.(Tome I. p.369ノ .、
ト㊤
ラ oO
︵ ︵ ︵
8
Ibid. II. II。 p.368. ・ ・ 『
Dieu, quand une ame 6cl6t dans l’homme au bien pouss6,−
Casse en son souvenir le fil de son pass6; . . .
.〔Les Contemplations, VI. xxvi. Bouごhe d’ombre. V.421−422〕
($)
Ωuelqu,un est. ’
Mais celu三一la, lamais rhomme ne le connait.
L’human三t6 supPose,6bauche, essaye, apProche; ’. 幽
.Elle fag・nne un marbre, elle taille une roche,
Et fait une statue, et dit:Ce sera lui. . . 1. ・
L’homme reste devant cette pierre 6bloui. .
MQnde, tout le mal vient de la forme des dieux. ・
〔La L6gende des Siさcles. XXII. iv. L’6toil6. v.664−670.et v.713. P. P,428 et 429 de r6dit量on de la Pl6iade.〕
Le mal avait filtre dans les hommes. Par oti?
ムヤへAミ・ザ哩魯恋ゆ坤細置麗儒Gさヨ) . liギ国1
7
騨
. ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶ ↑二㌔七六
@頴二、己。ゴ冨=、書冨2︿。﹃耳Φρg臼窪ω。
@ y寄α。ω・§°訂℃讐袖伽亀韓H°Hも゜註童.仙匙 §ω象邑 .
α昌。島①注お莫紆霧一、ゆ∋①巨ヨ鉱器$器げ8ロ器゜ . ’
@ @ @ @〔
?B§=ロσq。も゜° 。 ° 。 P ⑦ 8 °
ぎσq。Φ二①ω旨¢自鼠。。α①の。茸§℃ωも゜唱゜同゜。①ー“。oH°膨三bd臼蝋①ゴ鐵孚ま墨量①儀。≦。§頃・σqρ℃°8∼㎝戯゜評巳ゆ臼曇”
︵71︶ 万物の輪廻については、﹁亡霊の口﹂特に二〇四行から六九〇行までを参照せよ。尚その他、o地﹀⊆σq=。。冨.≦讐8”<ざけo﹁
︵70︶g訂譲・巳①駐ω歪。⋮訂ω昌・ρH戸訂・§び・ρ及び罫閃巨①゜。欝戸ピ巴一墓゜§尋−常σ・薯゜°
@∪伽。,Φ二Φ卑く己P9訂年⑦ロ8臣・日ゆ−げo﹃ρ儀、oウき口ωロ<gω葺巴①ヨ98巨−げoぎ.い、︾げ帥ヨρま穿Ω﹄8まβ8﹁﹃①ω℃o民9茸
プレイヤッド版はこれに次のような註をつけている。
︹い.﹀旦9日Φ器3Φ口二゜Ω①⇒肝①﹂°b。’︺
︵73︶訂雪゜豊鳳ω①村8①件乱ρ
︵72︶≦。§田σ・。こ8§こΦ一、①×剛汀ま匹きω.臣巳じd①邑悉・≦。§ぎσ・ρ勺゜ωoα゜・
@冨ヨ巴驚ΦLΦ募ρ鼠︷餌コαqΦL帥σqまゲ。雪ρ
ユゴも こ れ を 次 の よ う な 詩 句 で 認 め て い る 。
︵47︶∪窪ω。。師ξ讐≦。§=・σq。①二。ω象①莫含℃①旦ρ℃°Hb。①. . .
暮8号乱巴.$邑。§﹂。目①量ωω。58き乱巨×9ヨ姦・°︹罫しd邑Φい二゜い、﹀昌。否↓婁9。壽昌ζ゜盟゜一、巴ぎ=賃準邑
pβザ量。昌帯口。邑、・⋮旨豊ぎ基∋巽︾・℃馨邑隷・量。&・⋮魯守塁象§5ヨ・壼ρ爵・・巳、書。毛馨肪
ロ
@ @ @ s。ψO。艮窪冨二8ω゜≦°××︿凶﹄。g冨匹.。ヨ穿。°︿﹄°。朝ーαω①゜︺
@〔
︵75︶]8ヨ琶傅。↓ε38ξ§﹁。90隻霧9ヨ舞゜
@ ピ.ひε羅L①。冨。ωL、三くg鼠ω﹂①ド蚕口ρ
︵76︶
、
@ ︹卸国昌店①Q。器戸=°誘自①.阿蚕﹁ρ=も゜刈①゜。α巴.似山三gユ巴。勺蚕巴ρ︺
q器δ魯o
︻=騨9呼灸。。①。・冨詠叶。g頴H⑦三低①ω8ヨB①件。■°
ω゜鴇邑包ロ8マぴδ巳短噌住8ヨヨ㊦8げ奮ρ巳ω、9。℃冒87ρ
﹁
︹転ユ﹂ ° 目 も ゜ 8 ° 。 ︺ ・
国二、8<°津舞︷°巳とロ昌三.8出8亀﹄①゜・8包円ρ
﹀鐸ユ①醇山①ξ三p皿含゜。。ロ田⑦曾含げ三計. . . ・
@ ︹い①ωo°幕日冨まつω゜≦.×三﹄2。冨氏、。∋訂①゜<﹂°。蔭−軽。。①゜︺
d昌黙器轟ω゜ 蛋 写 。 貯 山 、 ◎ ウ ﹁ 塁 。 目 ① ﹃ 5 巨 ゜
ユゴは早くから宇宙は生々流転すると考えていた。 ,
ピ゜霞亀8民お帥山①づ2︿$β×°・已oβ
ピロ9曾口o昌旨兜①①冨伽ヨ①
国冨゜。ωΦω8° 。 或 ω ゜ ・ 臼 匹 ① 一 鑓 8 。
dロく幽①口r巨碧幕﹃おヨ℃再①︾ ’
@ ︹い霧o・幕暑甑8ω﹄H.萸×°ζ品爵巳。冒三゜く゜置ol置ω︺
月2;・ユo搾ρロ①ωgσqF山。g﹁㊦乱9胃pξρ
智ω巷、帥8ρロΦごつ巳二①身98コεgω。ω団2朗
ヴィクトル・ユゴに於げる宇宙開開論︵杉山︶
ピ.妙旨①くΦ霞p量σq①=①ω塾﹃①ω紆富.蕾。雪邑
い.鋒。昌①<。津悉σq①=①墨白。ω母霧ぽ8ヨげ⑦︾
9≡三2ユ=⇔巳冨ρ口①一、傘亀$口゜・°。=。ヨσρ
︵77︶
、
二七七、
@ヴ,ノ,ル.ユ.コに於げる宇宙開開論︵杉山︶ 、 ≒夫
ヒ
@ここに使用したテキストは.
㌧゜テキストについ.て
︵97︶≧h或Q霧①畳=¢σq。①二・唱。鐙。陰﹁。も゜°。9
︵78︶bh.﹃勝昌灸﹃属①・色&①゜・ω藪①ω¶×首︶﹄一゜い自葺く°ω8⊥8°
︹H集げ.︿﹂紹i冨o︺
@ @ 巳
@鑑けασ・。&鼠。°・・藪。・°い・閃罠①ωp・§﹄歪“蜜一雪量笛暴蒼o。岳3艮.ま゜°
@目§︶・・62曇幕寅o・器く。ω巨。昌。8∼§幽︶ら・9胃ζヨ・o鍵・∪”・ぴ尋︵H㊤GQωiH㊤αb∂︶
, 及び、 ﹂ ﹂ 、 .
@ピ.婁δロ2・巳臨・≧葺≦。冨一︵鼻⑦谷巴、ぎヨヨa①2巴。邑①︾︶・忌㎝邑§⑦・愚・げ辱實℃°三竃震一8︵目8→
@ サの他の注釈本として、いo°。男①口筥①ω仙.p葺o日口ρい①。。O訂コ富山ロo誌℃¢ωo巳ρ日oω<o算﹃鼠臨①震窃゜い窃ヵ9団o自〇二①ω
@ζヨ・野・・。3匙・︶・<凶。δ・臣σ・曾§鼠冨口三曾。一&・・塁団。︹国象。・誹欝・;幽齢゜︽gく巴⑦冒︾︺
r 尚、左記のみはエツツ・ル版に拠る。 ,
@に拠った。文中引用個処で頁数のみを記してあるのは国畠三〇ρ山巴、H日震冒o﹁δ2帥ま昌巴①の頁数である。
@ @ @.
@詩の解釈の助けとするために使用した参考書は次の通りである。
ているOド゜。匹ρロΦ.09﹁巳霞版を参考にした。
@○,日げ﹃・・・い⋮O。9。居藝8・°鑑ピ曹邑・駐・豊・・°はアンドレ・デュマ﹀巳誌黒舞゜・・が﹁前書き﹂と﹁謎﹂をつけ
@ @ @ ヨい.臼“<﹃①島⑦≦。什。N国仁・qρ℃曇ρ勺・。・・ρ月まゆ斤・。亀・。量ζ。ユ§。ヨ。奮。・吾・邑襲舞一8い①︿き婁︹u°°
@ , .
@②い餌℃。伽ω一¢像①≦。丹。脱=ロ・・p国・仲琶ξ奢暴・・§。・書・ま羅8い⋮壽羅ま§羅o題゜u客婁︹窪苧
ぽαQ量く①﹂O器︺ ° . .
@.
σq屋くρH8①゜︺ ﹂. , ﹂ ﹂ .,
@ P
童L・.・6・i・・P6・i・1・d・・ce・vres幽d・Vi・t・・H・g6,・n 15.・・1・m・・, avec une ch・…1・gi・, un・n・tice li廿6・ai・e et d・・n・tes、
explicatives par Philippe van Thieghem.〔Les Clas5iques illustr6s Vaubourdolles. Librairie Hachette.〕
§ La s6rie des Geuvres de Victor Hugo, en 14 volumes avce une notice biographique, une Notice historique et litt6・
」/t−∫alre, des Notes explicatives. des Jugements, unΩuestionnaire sur les extraits et des Sujets de devoirs.〔Classiques
Laroロsses.〕 ..’ , ・ .
@ Victor Hugo:P6esles, en 2 volumes, avec les notes de M. Chabro1.〔Collection du Flambeau. Hachette.〕.
§ Victor Hugo・Po6sie, annot6e par J.−R. Chevallier et P. Audiat,〔Hachette〕
.櫓穂神 . . . .,・ 1 , 、、
8 Barrさre(Jean・Bertrand):Hugo,1’homme et l’ceuvre.〔Paris, Boivin et Ciθ,1952〕 .
§lBellessort(Andr6):Victor Hugo, Essa三sur sop oeuvre.〔Paris, L三brairie Acad6mique Perrin.1951.〕.二 .,
奪 Berret(Paul):La PhiIosophie de Victor Hugo(1854−1859)et Deux mythes de la L6gende des.Siさcles(Le Satyre・
Pleine Mer−Pl6in Ciel.)〔Paris, Henri Paulin,1910.〕
§
Berret(Paul):Victor Hugo.〔Paris, Garnier’ frさres,1927.〕 ,
Echolier(Raymond):Un amant de g6nie〔Paris, Arthさme Fayard,1953.〕 . 、
︵9
Glauser(Alfred):Hugp et la poφsie pure.〔Librairie E. Droz et Librairie Minard,1657.〕
︵と
Gregh(Femand):Victor Hugo. Sa vie−son㏄uvre.(Paris, FlammariQn」¢allection《Les Grandβs Biqgraphies》1854,〕
︵o◎︶
Grillet(Clqudius):La Bible dans Victgr Hugo, d’aprさs de nombreux tableaux de concordance.〔Paris, Hachette.
1910.〕
§ Grillet(Claudius):Victor Hugo spirite.〔(Nouvelle Edition)Paris, Descl6e de Brouwer et C置e.1935.〕 .,.
§ Guillemin(Henri):Victor Hugo par lui.mame,〔重dition du Seuil, Collection《1至crivain de toujours》,195L〕
ムヤヘムミ・油慰禽愈ゆい榔麗躍儒(恥ヨ) . 牌R
‘
,
]量b。°︾ま巳 . .. ’
二八Q
⑳<魯N国。︵Ω①茜民︶鱒い①ω℃H①巳①閉日餌帥欝ω号≦。8H==σqρ︹臣量巨。巳節09団゜貧田話貨匹巴.ζ。・窪三。象8言ロ①鮎。
山①・霊ユρH°︾H8巳 ’ .
⑲<・§。︵○§民︶・い・・■g・.凶弱・・愚・・.■邑・≦。︷。臣重匿︹℃婁穿巳節Ω塁゜︽ぎ蓉二2.舅剛言;・註吾。
︿餌巳o矯臼︵冨きトo巳゜。︶”≧幕○塁。三、﹀ω冨。・剛。ヨ。匹①日ρ︹評誘噂日泳ヨ。冨H80°︺
お8︺ , ,
⑰ω碧。団6§具勺゜︶・界臼一目①①二起①ぎ9嘗巴、鼠くお仙①≦。耳野σqρ︹震量中。・°・窃¢暑。冠゜・莚§山①.閏脱き8°
⑱ω壁邑︵O①巳゜。︶⋮≦g。同=⊆σqO①二①゜。島窪×臼冨葛一ρ︵評帯”い9。O⊆。ヨげρO。頴&8︽Zgεg︾﹂㊤蔭゜。°︺
㈲ω餌§梓︵Og一ω︶”い罠①掃一゜&⑦≦°百臣σ・ρ︹臣ユ゜・﹄昏g①゜§㊤゜︺
⑬ヵ§︵︸§・①・︶一い①ψ己ひ①ω娼巨。ω。音澹Φ乙①≦。§田σq。﹄とpg浮2<§。周穿σqρ︹勺巴゜・”い凶げ目畳Φz剛N。二8°。︺
⑬ζ餌霞。幽ω︵﹀巳邑“○ζヨ℃δ。巳餌≦&・≦。§=ロαqρ︵℃巴ω”朗。冨帥峠①﹂㊤総︶
09ニレO罐゜︺
6再 ゜
匹①
。ω
εヨ。三ωぎ巴冨︹臣﹁凶゜・しo器
⑫ピ①<巴=養︵竃p巨8︶”い”2ω①ヨ黄畳巴①≦。8目窪αq.σ︵H°。心ωlH°。o①︶五.曽見゜。ユ
コ
⑪9ぎげ監︵い2帥ω︶“≦。δ・国¢σq。。こβ厨箒92卑︹空量︾ロαQ更①bd蛋NgμO罫︶
ヴィクトル・ユゴに於ける宇宙開關論︵杉山︶
1
②ζ旨ゲ。δαq︻。σq冨8琴⑦耳。日昏①も鷲℃b。ヨ日①臣.︹Ω婁蒼㊦ω9ヨ貯﹂㊤α①゜︺’ .・
k臣ぎ邑①鼠震芭①゜︺
ω額bづ転①”円。目①Hト、︾ロ。δロ↓①゜。冨日①鼻塑弓o停0喝費臣。奉巳・08毒ρ岡円鉛爵罫。訂豊。け﹀三〇ヨ①O¢已きヨ8ρ
その他、聖書、ギリシャ神話、天文学に関しては、次の如きを使用した。
ぢ
㎝≦曽量﹀話量①︶”<♂吟゜臣。σ・°①二゜ω暮日謀ω山゜°・°三書℃ω゜28仲蕾一ピ①ω蜜陸言&巴、︾受゜.謹ω︺
⑧ ポール・ク︷デ﹂ル著、石田五郎訳、﹁宇宙﹂︵ク池ジュ文庫︶
9
.
i
覧
ピエール.ルソー薯、石田五郎訳、﹁望遠鏡なしの天文学﹂
畑中武夫 薯 、 ﹁ 宇 宙 と 星 ﹂ ︵ 岩 波 新 書 、 さ こ ミ ︶
ザィノトル.ユゴに於ける宇宙開瀾論︵杉山﹀
︵クセジュ文庫︶
二溢
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④
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