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Something New, Something Different

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Something New, Something Different
Something New, Something Different
アニュアルレポート 2005
2005 年 3 月期
プロファイル
Something New, Something Different
小林製薬は、1886 年の創業以来、
“ 創造と革新により人と社会に「快」を提供する”という
経営理念を追求しながら、事業基盤を拡大してきました。現在は、家庭用品製造販売事業を
柱とし、家庭用品卸事業、医療関連事業をあわせた 3 つの事業領域で独自性を発揮しながら
成長を続けています。
小林製薬は、経営ポリシーである“ Something New, Something Different ”を具現化
したユニークな製品、すなわち今までにない新しい製品・商品、新しいサービス、新しい仕組
みを世に送り出し、新しい市場の創造者として独創的な世界を築いてきました。現在では、
販売ネットワークを英国・米国・中国・香港とグローバルに広げています。
今後も、既成の枠にとらわれない自由な発想とスピーディな開発体制を最大限に駆使し
て“あったらいいな”をカタチにしながら、新しい市場の創造と自社ブランドの差別化に挑
戦を続けていきます。
目 次
コーポレートブランド経営 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
連結財務ハイライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
連結セグメント情報ハイライト . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
CEOメッセージ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
ステークホルダーの皆さまへ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
小林製薬組織図 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
コーポレートガバナンス . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
小林製薬の事業セグメントの概要 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
家庭用品製造販売事業 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
家庭用品卸事業 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
医療関連事業 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
環境問題への取り組み . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
財務セクション . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
6 年間の要約連結財務データ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
会社概要/投資家情報 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
取締役、監査役及び執行役員 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
1
2
3
4
5
8
9
10
12
18
20
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23
49
50
51
将来見通しの記述について
このレポートに記載されている小林製薬株式会社の現在の計画、戦略、確信などのうち、過去の事実以外の
ものは、小林製薬株式会社の将来の業績に関する見通しの記述であり、現在入手可能な情報に基づき、経営陣
の仮定と確信に基づくものであります。
これらの将来見通しの記述は、すでに知られているリスク、知られていないリスクの不確かさ、その他の要因
などを含み、小林製薬株式会社の実際の経営成績、業績などはこのレポートに記載した見通しとは大きく異なる
結果となる可能性があります。
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
小林製薬グループ ブランド憲章
私たちは、日々変化し進化する
お客様のニーズを解決するだけでは満足しません。
お客様も気づいていない必要なものを発見し、
「こんなものがあったらいいな」をカタチにして、
一刻も早く送り届けます。
お客様の立場で開発した製品やサービスが、
社会の信頼、お客様の期待を裏切ることのない
品質を私たちは追求します。
暮らしの中の発見から生まれた喜びが、
いつしか世界にも広がることを夢見て。
私たちは、お客様と深く関わり合い、
今までになかった満足を提供することによって
社会に貢献する開発中心型企業です。
コーポレートブランド経営
コーポレートブランド経営とは
企業力の判断基準として、保有する資産規模が目安となっていた時代もありましたが、これからの
企業経営においては、有形資産の大小ではなく、いかに資産を効率よく使っているかがその企業の
経営力を測るカギとなります。そのためには、有形資産の保有を拡大せず、知的財産や人的資産、ブラ
ンド力といった無形資産の価値を最大化することが重要となります。こうした新しい企業価値を示し
たものが「コーポレートブランド」です。これは「人々がその企業に抱くイメージを決定づける無形の
個性」のことであり、すでに具体的な評価方法も開発され、重要な経営指標の一つとして企業でも
導入されています。当社でも、2003 年 4 月から、コーポレートブランドの向上による企業価値の増大
を目指した「コーポレートブランド経営」への具体的な取り組みを進めています。
コーポレートブランド経営の実践
コーポレートブランド経営で難しいのは、お客さまであれば製品の利便性、株主であれば株価、従業
員であれば仕事のやりがいというように、求められる価値の尺度が、立場によって異なることです。
当社では、その視点をお客さまに置き、
コーポレートブランド経営への取り組みを、
「 並外れたお客さま
志向」に徹することを核として推進しています。というのは、より多くのお客さまに満足を提供する
ことで、結果的に利益が向上し、株価の上昇や仕事のやりがいにも結びついて全てのステークホル
ダーの幸せにつながると考えているからです。当社は、コーポレートブランド経営への着手時に、ブ
ランド憲章とブランドスローガンを作成しました。ブランド憲章は、グループ全社員の想いのもと、小
林製薬らしさ、社会・お客さまとの信頼関係、希望、企業姿勢を表現しています。現在は、各カンパニー、
関係会社でブランド憲章に基づいたアクションプランを策定しており、それらの遂行によってお客さ
まの満足、全てのステークホルダーの満足、そして企業価値の向上につなげることを目指しています。
1
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
連結財務ハイライト
3月31日に終了した会計年度
(百万円)
2003
2004
2005
増減率
(%)
¥ 210,922
15,852
12,951
6,605
¥ 211,670
16,123
14,127
6,677
¥ 215,708
15,698
14,159
6,730
1.9
△2.6
0.2
0.8
231.25
1,747.98
21.00
157.25
1,307.16
21.00
160.64
1,443.30
33.00
2.2
10.4
57.1
125,679
49,267
128,326
54,454
134,629
60,116
4.9
10.4
会計年度:
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
:
1株当たり情報(円)
当期純利益
株主資本
配当金
会計年度末:
総資産
株主資本
財務指標(%)
:
増減
総資産経常利益率(ROA)
10.5
14.1
39.2
株主資本当期純利益率(ROE)
株主資本比率
11.1
12.9
42.4
10.8
11.7
44.7
△0.3
△1.2
2.3
注 1. 2003年11月20日付けをもって株式分割
(1株につき1.5株の割合で分割)
を行っており、
2004年3月期の1株当たり当期純利
益、1株当たり株主資本は、株式分割が期首に行われたものとして算出しています。
2. 株式分割が2003年3月期期首において行われたと仮定して算出した2003年3月期に係る1株当たり当期純利益は154.17円、
1株当たり株主資本は1,165.32円です。
営業利益
経常利益
(百万円)
売上高
(百万円)
(百万円)
(百万円)
当期純利益
250,000
20,000
15,000
8,000
200,000
16,000
12,000
6,000
150,000
12,000
9,000
4,000
100,000
8,000
6,000
50,000
4,000
3,000
2,000
0
0
01 02 03 04 05
2
0
01 02 03 04 05
0
01 02 03 04 05
01 02 03 04 05
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
連結セグメント情報ハイライト
3月31日に終了した会計年度
(百万円)
2003
2004
2005
¥ 85,559
¥ 87,055
¥ 89,273
14,438
14,631
14,492
125,858
126,080
128,356
255
534
799
16,113
15,608
16,056
828
644
189
11,706
11,859
12,205
265
153
140
会計年度:
家庭用品製造販売事業
売上高
営業利益
家庭用品卸事業
売上高
営業利益
医療関連事業
売上高
営業利益
その他事業
売上高
営業利益
セグメント別売上高
家庭用品製造販売事業
家庭用品卸事業
医療関連事業
その他事業
(百万円)
(百万円)
(百万円)
(百万円)
100,000
150,000
20,000
15,000
80,000
120,000
16,000
12,000
60,000
90,000
12,000
9,000
40,000
60,000
8,000
6,000
20,000
30,000
4,000
3,000
0
0
01 02 03 04 05
0
01 02 03 04 05
0
01 02 03 04 05
01 02 03 04 05
3
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
CEOメッセージ
反映されるまでに至らず、引き続き消費の低迷が
続く厳しい経営環境となりました。また、大衆薬の
卸業界ではさらに業界の再編が進み、価格競争も
一段と厳しさを増しました。
その中で当社は、売上・利益ともに好調さを維持
し、連結決算導入以来、7 期連続で増収・増益を達成
しました。
人と社会に役立つ会社に
小林製薬は 1886 年に創業された、120 年近い歴
史を持つ会社です。当社は、雑貨や化粧品の販売店
からスタートし、その後、消費者の皆さま、お得意
先に、より喜ばれる製品やサービスを求めてきた
結果、現在の一般用医薬品、芳香消臭剤などの製造
販売および卸売り、医療機器の製造および販売を
主要業務領域とする事業モデルをつくり上げてき
ました。私たちの成長の原点は、お客さまに喜ばれ
る製品やサービスを創造することにあります。そし
て現在、
「 並外れたお客さま志向」に徹することを
核とした「コーポレートブランド経営」を実践して
代表取締役会長 小林 一雅
います。
消費者の皆さまからは、売上および利益の拡大
会長就任後の 1 年を振り返って
という形で高いご支持をいただいていることを実
2004年4月に、小林製薬は監督と経営執行の役割
感していますが、会社は製品だけで成り立つもので
を分離しました。同時に事業統括本部を新設して社
はありません。株主の皆さまや従業員も含めた全て
内組織を一新、私が会長として経営の監督に専念す
のステークホルダーの皆さまにもご満足いただけ
る体制としてから1年が経過しました。私は、体制変
るよう、透明性の高いしっかりとした経営で、社会
更の趣旨として、自分で考え、責任を持って実行でき
の役に立つ企業として価値の最大化に努めていき
る組織への移行を掲げました。1 年で組織が急激に
ます。
変わるというものではありませんが、私の考えは着
実に浸透し、会社として好ましい方向へ進んでいる
2005 年 7 月
と感じられる動きが出てきたことを実感しています。
代表取締役会長( CEO )
当期も増収増益を継続
2005 年 3 月期は、多くの企業が業績を好転させ
たことが、経済的には明るいニュースとなりました
が、こうした情勢はまだ一般消費者の購買行動に
4
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
ステークホルダーの皆さまへ
就任 1 年で見えてきた課題
2004 年 6 月 29 日の社長就任以来、私は当期の経
営目標の達成に全力を尽くしてきました。増収増益
を継続できたことで、業績に関しては満足のいく出
来であったと考えています。
しかし、この 1 年で今後の成長を考える上で、克
服していかねばならない当社の問題点もいくつか
見えてきました。今後の継続的な成長のためには、
強い組織と人材の育成、そしてお客さまとの接点で
ある現場の力を強化し、経費削減などによる利益
創出だけではなく、売上増大による真の成長を実現
する必要があると考えています。
成功体験を共有できる強い組織を目指す
私には、小林製薬の 120 年近い歴史の中で培わ
れてきたすばらしい遺伝子をさらに優れたものに
して次の世代に引き継ぐ任務があります。それは、
消費者の皆さまの健康的で快適な生活に役立つ
製品やサービスを追求する執念、それを実現する
ために新しいものを生み出そうとするチャレンジ
代表取締役社長 小林 豊
精神などと考えています。
一方、何十年も組織の拡大が続いてきた中で、
当期の業績
トップダウンの指示を待つ風土が生まれてきたこと
2005 年 3 月期は、2004 年 4 月から消費税込みの
も否めません。
しかし、上からの指示に従って動くだ
総額表示が導入され、新しい表示価格に慣れない
けでは本当の成功体験は得られません。個々人が実
消費者の買い控えや、消費税分を吸収しようとする
現に向けた強い意志がなければ、逆境に立ったとき
価格低下圧力などが加わり、厳しい経営環境でのス
に何も実現できない弱い組織になってしまいます。
タートでした。
私の使命は、自らの意志を持つ強い組織を築き、
その後、猛暑、例年以上の台風の上陸、暖冬など
強い人材が育つ土壌を作ることであると考えてい
不順な天候が続き、業績への影響が懸念されまし
ます。すでに、事業統括本部長以下、執行役員にも
たが、年末からのインフルエンザや花粉症の流行
大幅に決定権を移し、そこで意思決定ができるよう
によって冷却シートの「熱さまシート」や洗眼薬の
な組織づくりを図っています。今後、何を実現して
「アイボン」などに対する需要が高まりました。その
いくべきかの目標をはっきりさせ、数年をかけての
結果、連結売上高が前年比1.9% 増の2,157 億円、当
体制づくりに努めていきたいと思います。
期純利益が前年比 0.8% 増の67 億円と、増収増益を
達成することができました。
5
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
人材育成による競争力の強化
今後の成長戦略
同時に、人材の育成も非常に重要な課題と考え
当社を取り巻く事業環境としては、企業業績の好
ています。人材に求める知識やスキルは事業部門
転により、バブル崩壊以降低迷していた経済活動に
によって異なります。家庭用品製造販売事業におい
も活気が戻る気配も出始め、製品価格の底入れやデ
ては、従来にない新製品を生み出すアイデアやそ
フレ経済の終息が期待されています。当社では、こ
れを形にする力が重要ですし、家庭用品卸事業で
うした景気の浮上局面においてトップライン(売上
はお得意さまから頼られる信頼関係を築くことが
高)を伸ばすことに重きを置き、利益を伴った売上
大切です。医療機器の部門では、専門性の高い商品
拡大につながる施策を徹底して実行していく方針
を扱っているため、商品に関する正しい知識を身に
です。
つける必要があります。そのため、現場では OJT を
教育の基本としています。例えば、医療関連事業で
家庭用品製造販売事業の成長戦略:開発力の強化
は、業界での教育経験豊富な人材を採用し、専門
家庭用品製造販売事業において何より重要なの
部署を設けて営業トークや商品訴求方法を指導し
は開発力です。2005 年 4 月から、カテゴリーごとに
ています。また、優秀な営業マンをトレーナーとし
ブランドマネージャー、開発担当者、研究者、技術者
て抜擢し、若手営業マンのスキルアップに向けた直
を配置し、一貫した組織による製品開発やブランド
接指導も行っています。
育成を行う体制としています。その中で、
トップが
開発初期段階から関与することで開発スピードを
現場起点の営業力アップ
また、現場は、競争力強化の原点でもあると考え
6
より早め、製品化までのさらなる期間短縮を図って
います。また、消費者の将来のニーズを想定し、中
ています。これまでも、取引先の満足度の向上に努
期的な研究開発テーマとしてストレス、免疫不全、
めてきましたが、さらに現場での提案力を強化し、
ダイエット、更年期障害などを中心に据え、当社の
取引先の売上や利益に直接貢献できる活動を増や
マーケティング力および技術力を活かすことをポ
しています。具体的には、店舗を回る営業担当の陳
イントとしています。
列方法を含めた店頭展開の提案により、商品の消
最近の社会的な傾向として、質が高ければ高価
化が上昇した成功事例を、営業担当者全員が共有
格の商品が売れる現象があります。そこで、消費者
できる体制を整えています。効果的な陳列スキルは
は同質商品の安売り競争に飽きているのではない
すぐに水平展開されて取引先へのより効果的な提
かという仮説のもとで、高品質高価格商品の開発
案となり、全体の営業力強化につながっています。
にも取り組んでいきます。幸い、当社には開発力と
現場でのOJTと販売スキルの強化を両輪として力
スピード力があります。小回りのきく製造委託先と
を入れることにより、その成果が売上として顕在化
の協力関係を活かし、新しい試みにも積極的に挑
し、競争力の強化にもつながると期待しています。
戦していく方針です。
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
家庭用品卸事業の成長戦略:全国展開卸を目指す
あくまで開発中心型企業であり続ける
一般用医薬品卸業界の競争は熾烈です。価格競
当社は、開発中心型企業として、常に Something
争が激しく、利益の確保はますます難しくなってき
New(今までにない何か新しいこと)、Something
ています。ここで生き残るには、営業展開地域と売
Different( 今までと何か違うこと)を追求していま
上規模を拡大し、絶対的な強さを身につけることが
す。その中で、判断基準となるのは「消費者の立場
重要です。
に立ち、
“あったらいいな”
という製品やサービスを
2005 年 4 月、当社の子会社である㈱コバショウ
創出する」という考え方に適するか否かです。当社
が、医薬品卸の大手である㈱スズケンの一般用医
が自社開発にこだわるのは、機械的に製品を製造
薬品卸事業の移管を受け、同時に㈱コバショウは
販売するだけでなく、
こうした思い入れのある自社
㈱スズケンからの出資を受け入れました。これに
開発商品を世の中に送り出すことで、自分たちの存
より、㈱コバショウは一般用医薬品卸業界で No.1
在意義と社会的価値が確認できるからにほかなり
の規模を確立すると同時に、これまで事業展開し
ません。当社が世の中で必要なもの、喜んでいただ
ていなかった北海道と中部地方に営業地域を拡大
けるものの提供に徹すれば、消費者の支持を得て
でき、全国網羅を進める上で、大きなメリットとな
売上が伸長し、株価も向上し、株主の皆さまをはじ
りました。
め全てのステークホルダーに満足していただくこ
これを機に、全国を網羅する組織を早急につくり
とができるようになるはずです。
上げたいと考えています。大規模な合併や提携が
これからも、小林製薬は、ユニークな製品やサー
進む中で、今後もお互いのメリットを享受できるよ
ビスを創造し続け、企業価値の最大化を目指してま
うな M & A を積極的に考えていきます。
い進していきます。株主の皆さま方には、今後とも
ご指導・ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
医療関連事業の成長戦略:自社ブランド製品の拡大
医療関連事業の小林メディカルカンパニーでは、
2005 年 7 月
米国 など海外の医療 機器を輸入販 売す ると同時
に 、国 内で開発した自 社製 品を販 売しています 。
代表取締役社長( COO )
2004 年4 月から、自社製品の開発組織を発足させ、
「 Kobamed(コバメッド)」という自社ブランドの販
売を開始しました。現在 4 品目の製品を販売してい
ますが、今後さらに増やし、小林メディカルカンパ
ニーの売上高の 25%まで拡大していきたいと考え
ています。特に、市場が拡大している整形外科領域
はまだまだ開発の余地が大きく、今後の注力領域と
考えています。
7
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
小林製薬組織図
創造と革新の企業風土をつくり上げる各種制度
実行重視と成果を公正に評価するため、会社に貢献した
小林製薬には、社員が“あったらいいな”というアイデア
社員や、成果を上げた社員には、小林社長から「ホメホメ
の「種」を、いつでも提案することができる制度があります。
この「提案制度」は 20 年以上続いており、
これが当社の今の
強さにつながっています。
メール」が発信されます。
また、社員自らが成果を積極的にアピールした「青い鳥
カード」を報告し、自己主張を行います。
人材育成には「目標管理制度( MBO )」の導入や「社内プ
ロジェクトへの参加」という OJT 制度があります。さらに、幹
これらの制度が社員のモチベーションを高め、創造と革
新の企業風土を創り上げるのです。
部候補生を育成するために「選抜教育制度」を導入し、3 段
階による選抜教育システムがあります。
小林製薬組織図
国際営業カンパニー
品質保証室
国際営業事業部
薬粧品マーケティング部
日用品マーケティング部
マーケティング室
広告販促部
リサーチG
研究開発部
株主総会
研究開発カンパニー
取締役会
薬粧品開発部
日用品開発部
研究開発管理部
技術開発部
会 長
製品事業統括本部
社 長
製造カンパニー
購買部
業務部
大阪工場
監査グループ
経営企画G
取締役会室
グループ統括本社
北日本営業部
財務経理部
東京日用品営業部
広報総務部
東京ドラッグ営業部
法務グループ
東京第二営業部
人材開発グループ
ビジネスシステム
カンパニー
食品部
ビジネス改革
推進部
広域チェーンストア部
IT部
製品営業カンパニー
成長戦略室
中部営業部
大阪営業部
中四国営業部
九州営業部
特販部
業務管理部
製品計画部
通信販売部
事業戦略部
管理部
医療機器事業
統括本部
小林メディカルカンパニー
営業部
整形部
品質保証部
卸事業統括本部
8
営業開発G
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
コーポレートガバナンス
当社は企業価値の最大化という経営の基本方針を実現
㈱スズケンとの資本業務提携締結、2005 年 1 月の一般用女
するためには、株主価値を高めることが重要な課題の一つ
性医薬品の独占販売権取得、3 月の合弁会社の 100% 子会
と位置づけています。このため迅速かつ正確な情報開示に
社化などの成長戦略と同時に、不採算事業の撤退及び再編
努めるとともに、経営の透明性を高めていきたいと考えて
の推進も実施してきました。
います。
社外取締役につきましては、現状、当社の経営理念を理
2000 年 6 月の株主総会の決議を経て実施した経営機構
改革では、取締役の人数の最適化(当時7 名、現在6 名)、執行
役員制度の導入(当時 13 名 内取締役兼任 7 名、現在13 名 内
取締役兼任5 名)、
カンパニー制の導入を行いました。
これに
解し実践できる人材が意思決定を行っているため選任して
より取締役会の活性化と迅速な意思決定と業務執行機能の
本監査法人とは、毎月開催しております定例会議などを通
強化を図る体制を整えています。2004 年 4 月には当社グ
じて、業務運用上の改善につながる情報共有を行っていま
ループを製品事業統括本部、卸事業統括本部、医療機器事
す。また、企業経営及び日常の業務に関しては、適時顧問弁
業統括本部、グループ統括本社に集約し、社長ならびに事
護士などの専門家から経営判断上の参考とするためアドバ
業統括本部長以下、執行役員が経営の執行にあたっていま
イスを受けています。
おりませんが、監査役制度の充実強化を進めています。監査
役 4 名のうち 2 名は社外監査役で、社外監査役と当社との資
本関係及び取引関係はありません。会計監査人である新日
す。
これに対し、会長を中心とする取締役会が経営の監督機
また、2003 年 4 月には企業活動における法令遵守精神の
能を担っています。取締役会は月 1 回の定例取締役会のほ
徹底、強化を図るため「コンプライアンス委員会」を設置し、
か、必要に応じ機動的に臨時取締役会を開催し、法令で定め
「 役員及び従業員の行動基準」
9 月に「企業行動の基本方針」
られた事項や経営に関する重要事実を決定するとともに、
を制定しました。そしてこの基本方針、行動基準を全社的に
業務執行の状況を逐次監督しています。
積 極 的 に 展 開しており、コンプ ライアンス の 意 識向 上 を
この体制のもと2001 年 4 月に卸事業の分社化、6 月の桐
図っています。
また2003 年 1 月には従業員の窓口として「従
灰化学㈱買収、2004 年 3 月の卸事業子会社㈱コバショウと
業員相談室」を社内外に開設しており、情報の早期収集・対
三菱商事㈱、㈱菱食との業務提携、9 月の㈱コバショウと
応にも努めています。
コーポレートガバナンス体制
株 主 総 会
쒆
쒆
쒆
監査役会
会計監査人
社内監査役
監査
社外監査役
内部監査室
アドバイザリー
ボード
取締役会
社内取締役
助言
経営会議
監査
執行役員
社外顧問
コンプライアンス
委員会
社内窓口
(法務)
社長
社外弁護士
などの専門家
助言
社外窓口
(弁護士)
事業統括本部長
監査
カンパニープレジ
デント
各カンパニー及び各事業部門
助言
助言
9
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
小林製薬の事業セグメントの概要
家庭用品
製造販売事業
事業部別売上シェア
(%)
31.3%
売上高(百万円)
営業利益(百万円)
100,000
15,000
80,000
12,000
60,000
9,000
40,000
6,000
20,000
3,000
0
0
01
家庭用品卸事業
事業部別売上シェア
(%)
59.5%
02
03
04
05
売上高(百万円)
150,000
800
120,000
600
90,000
400
60,000
200
30,000
0
7.4%
02
03
04
05
売上高(百万円)
04
05
01
02
03
04
05
04
05
営業利益(百万円)
20,000
1,000
16,000
800
12,000
600
8,000
400
4,000
200
0
0
01
その他事業
03
–200
01
事業部別売上シェア
(%)
02
営業利益
(損失)
(百万円)
0
医療関連事業
01
02
03
04
05
事業部別売上シェア 売上高(百万円)
(%)
01
02
03
営業利益
(損失)
(百万円)
15,000
300
12,000
200
9,000
1.8%
100
6,000
0
3,000
0
–100
01
10
02
03
04
05
01
02
03
04
05
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
2005 年 4 月から、カテゴリーごとにブランドマネージャー、開発担当者、研
究者、技術者をグループ化し、一貫した組織による製品開発やブランド育成を
行う体制としています。その中で、トップが初期段階から関与することで開発
スピードを高め、商品化までの期間短縮を図っています。
中期的な研究開発テーマとしてストレス、免疫不全、ダイエット、更年期
障害などを中心に据え、
当社のマーケティング力および技術力を活かすことを
ポイントとしています。
小回りのきく製造委託先との協力関係を活かし、新しい試みにも積極的に
挑戦していく方針です。
主要な会社
・小林製薬㈱
・仙台小林製薬㈱
・富山小林製薬㈱
・愛媛小林製薬㈱
・桐灰化学㈱
・小林コーム㈱
・小林ヘルスケア
インコーポレーティッド
・小林ヘルスケア
ヨーロッパ リミティッド
・上海小林日化有限公司
・小林製薬(香港)有限公司
2005年4月、当社の子会社である㈱コバショウが、医薬品卸業界で大手である
㈱スズケンの一般用医薬品卸事業の移管を受け、
同時に㈱コバショウは㈱スズ
ケンからの出資を受け入れました。
これにより、
㈱コバショウは一般用医薬品卸
これまで事業展開していなかった北海
業界でNo.1の規模を確立すると同時に、
道と中部地方に営業地域を拡大しました。
今後も合併や提携を進め、
全国で事業
主要な会社
・㈱コバショウ
・㈱健翔
・㈱KS北海道
・㈱KS東海
・㈱青瑛
展開できる卸を目指していきます。
小林メディカルカンパニーは、
米国など海外メーカーの医療機器を輸入販売す
主要な会社
ると同時に、
自社製品を製造・販売しています。
2004年4月に、自社製品の開発組
・小林製薬㈱
・シールド カリフォルニア ヘルスケア
センター インコーポレーティッド
・シールド デンバー ヘルスケア
センター インコーポレーティッド
・メール オーダー メディカル サプラ
イズ インコーポレーティッド
・㈱メディコン
(コバメッド)
」
という自社ブランドの販売を開始しま
織を発足させ、
「Kobamed
した。
現在4品目の製品を販売しており、今後さらに増やし、小林メディカルカ
特に、市場が
ンパニーの売上高の25%まで拡大していきたいと考えています。
拡大している整形外科領域にはまだまだ開発の余地が大きく、
今後の注力領域
としています。
主要な会社
その他事業は、
「家庭用品製造販売事業」
「家庭用品卸事業」
「医療関連事業」の
3事業の運送・販売促進・市場調査において、資材やサービス提供を行い貢献す
ることを事業の目的としています。
・青い鳥物流㈱
・小林製薬プラックス㈱
・すえひろ産業㈱
・㈱アーチャー新社
・エスピー・プランニング㈱
・小林製薬ライフサービス㈱
11
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
家庭用品製造販売事業
マーケティング戦略
開発製品の種類
家庭用品製造販売事業は、当期の売上高で 31.3% 、営業
マーケットにおいて、当社の新製品は、大きく
「需要創造
利益で 92.3% を占める当社の主力事業です。当事業では、
型新製品」、
「 需要拡大型新製品」、
「 競合対策型新製品」、
ニッチ市場を狙ったユニークな製品の企画開発・製造・販売
を行っています。
売上成長を目指す経営方針のもと、新製品開発および
「ブランド強化・拡大型新製品」の 4 つに分類されます。
当社が最も得意とするのは、今まで市場になかった、全く
新しい製品を開発して市場を創造する「需要創造型新製品」
マーケティングを一層強化し、独自性の高い自社製品の拡
です。
「 需要拡大型新製品」は、
まだ発達していない市場に当
販に注力していきます。
社が強力な製品を投入して一気に市場を拡大させる開発パ
ターンを指します。一方、すでに当社が築いた市場に他社が
ニッチ市場の開拓
当社は、創業以来、
“ 創造と革新により人と社会に「快」を
持つ「競合対策型新製品」を開発・投入し、当社製品の地位
提供する”を経営理念としており、家庭用品製造販売事業に
を死守しなければなりません。一方、マーケット戦略として
おいては、世の中で求められる「快」を追求してきました。そ
欠かせない新製品として「ブランド強化・拡大型新製品」が
の結果、日常生活からニーズやウォンツを探し出し、それに
あります。これは、同じブランド内で付加価値を加えたライ
応える製品を開発、製品化することによって、市場で独自の
ンエクステンションを行い、市場におけるブランドの確立を
ポジションを獲得するに至っています。
図るものです。代表的製品としては、
「 ブルーレット」、
「 熱さ
当社が注力しているのは、生活者のニーズを十分に満たす
まシート」
「 ブレスケア」などがあり、同一ブランドの中で商
商品が世の中に存在しない、あるいは商品はあっても認知
品の種類を拡大しながら、
ビッグブランドへと育成させるこ
度 が 低く、まだ世 の 中 に 広まってい ないといった 市 場 の
とに成功しています。
創造・拡大です。その市場に強力な製品を投入し、一気に
市場を拡大し、高いシェアを確保するのが当社の得意とする
戦略です。
これは、当社にそうしたニッチな市場を開拓する
アイデアとチャレンジ精神、他社の追随を許さないスピード
開発を実現できる体制、そして全く新しい機能やコンセプト
をアピールできるマーケティング力があるからこそ可能と
なっています。
「プル型」マーケティング戦略
マーケティングは、当社が開発した新しいコンセプトの製
品を拡販する上で、欠かせない機能の一つです。ニッチ戦略
を追求している当社が投入する新製品は、今まで市場にな
かったものが多く、何に使う製品なのか、
どのような効果を
導き出す製品なのかを消費者に理解していただかなけれ
ば、購買まで結びつけることは困難です。そこで、パッケー
ジデザイン・ネーミング・広告宣伝・店頭での販促に至るま
で、徹底的に「わかりやすさ」を追求した独自の訴求戦略を
採用しています。製品の使用シーンを含めた提案を行い、消
費者のウォンツを引き出し、市場を育成するという「プル型
戦略」です。
12
参入してきた場合は、他社製品と差別化できる付加価値を
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
戦略ポートフォリオ
成長市場
1 需要創造型新製品
まだ存在していない市場において消費者のニー
ズに応える新製品を投入する、当社が最も得意
とする製品です。
1
2 需要拡大型新製品
市場は存在するものの、まだ認知度が低い市場
で新製品を投入し、当社独自のマーケティングに
より認知度を引き上げる製品です。
4
3
3 競合対策型新製品
2
既存市場
新規市場
競合他社の類似品に対して、ブランドのポジショ
ニングを高め、既存ブランドを守るために投入す
る製品です。
4 ブランド強化・拡大型新製品
市場で優位性を確立したブランド製品を育成す
るために、剤形・機能などにバリエーションを付
けた製品です。
成熟市場
ブランド管理
れによって投下資本の効率が大きく向上し、無駄のない製
当社では、効果的な経営資源の投入のため、開発・発売
品ポートフォリオの形成につながりました。また、ブランド
する品目については十分な検討を重ねて選定を行ってい
マネージャーが各ブランドの育成・販売促進のフォローを
ます。開発に着手する前には徹底したリサーチを行い、発売
定期的に行い、不採算製品の撤退もしくはブランド育成の
後は広告費の集中投下、小売店での販売促進活動などを強
ためのリニューアルなどで売上および利益の向上を図って
化して、一製品あたりの密度を高める方針としています。こ
います。
需要創造型新製品の一例
13
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
家庭用品製造販売事業
製品開発の体制と特徴
スピード感あふれる「コンカレント開発」
家庭用品製造販売事業でマーケットシェアを維持・拡大
当社において、一つの新製品の発案から製品化までにか
していくためには、新製品のコンスタントな開発とスピー
かる期間は平均約 13 ヶ月で、そのスピードは、業界内外か
ディな市場への投入が不可欠です。
ら高い評価をいただいています。
このスピードは、
「 研究・開発」
「 品質保証」
「 試作・生産準
アイデア会議からのトップ関与でスピーディな製品化を実現
備」
「販売企画」
といった工程を、緊密な連携により同時に進
家庭用品製造販売事業において最も重要なのは新製品
める「コンカレント開発」によって、支えられています。通常
開発です。経営理念でもある「創造と革新」の精神を発揮し、
リレー方式で行うこれらの開発手順を、垂直に並行して進
顧客ニーズに的確にお応えできる新製品を順次市場に投
めていくことで、短期間での市場への投入が可能となって
入しています。
います。
顧客のニーズに合った独自性の高い製品を間断なく開発
するため、社員の提案制度や広告代理店をはじめとする取
引先など、多くのアイデアソースを活用しています。社員は、
マザーコンセプト開発
市場における独自性とブランド力を活かすため、当社で
日々、
「こんなものがあったらいいな」という消費者の視点
は「マザーコンセプト開発」に注力しています。
「 マザーコン
でアイデアを出しており、その数は年間 2 万件にものぼりま
セプト開発」
とは、社会のトレンドを分析し、消費者の将来の
す。そこから集まったアイデアを、製品開発に携わる担当者
ニーズを想定して大きなテーマを設定し、その中でブランド
が議論を通してブラッシュアップしていきます。その内容を
を育成していく手法です。一つのテーマに基づいたカテゴ
月 1 回開催するアイデア会議で経営陣にプレゼンテーショ
リーの中にブランドを持つことで、マーケティングや広告、
ンし、その場で製品化するかどうかが判断されます。こうし
販売促進などを効率的に進めていくことができます。
て、早い段階で経営陣による製品化に向けた意思決定が行
われることによって、創造性の高い新製品のスピーディな
製品化が可能となっています。
現在当社では、社会の高齢化とともに増えると思われる
「更年期障害」をマザーコンセプトのテーマの一つとして、
治療・予防・美容・心理の切り口から中長期にわたった製品
開発に取り組んでいます。治療面での品揃え強化のため、更
カテゴリー制による製品開発
当 社では、2 0 0 5 年 4 月より、製 品の 開 発 体 制 をカ テゴ
年期の症状改善を目的とした女性保健薬「命の母 A 」の独占
販売権を取得し、2005 年 6 月から発売しています。
リー制に移行しました。医薬品、オーラルケア、食品、衛生
雑貨、芳香消臭剤、洗浄剤・家庭雑貨の 6 つのカテゴリーに
おいて、それぞれブランドマネージャー、開発担当者、研究
マザーコンセプト開発(更年期対策)
者、技術者がチームとなって新製品開発と既存ブランドの
育成を行います。
これにより、新製品開発と既存品のライン
エクステンション(シリーズ製品の追加)やリニューアル
予防分野
治療分野
更年期障害の治療を
目的とした医薬品
(製品の改良)など、それぞれ異なるカテゴリーの市場環境
により適切に対応し、どこに重点を置くかのバランスをカ
テゴリーごとに決定することができるようになります。担
当カテゴリー内で個別最適を追求し、より一層の競争力強
更年期の不調を整え
る食品、特定保健用
食品
更年期対策の4分野
働く中高年女性の増加、
少子化に伴う
介護負担、
子供の受験・就職など、
中高
年女性のストレスが社会的に増加
化を図っています。
美容分野
更年期以降の皮膚の
不調を整えるスキン
ケア
14
心理分野
芳香剤や入浴剤などに
より心の悩みを解消
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
新製品紹介
2005 年春に以下の 7 品目を市場に投入いたしました。こ
れら7 点の発売初年度の販売目標額は46億円としています。
「アンメルツヨコヨコ フェルビナエース」
消炎鎮痛剤成分フェルビナクを3%配合し、
つらい肩こりや筋肉痛に効く
「ドアコロン」
ドアを開閉するたびに香りが
広がる消臭効果
「生葉液薬」
4 つの有効成分が患部に浸透し、
歯槽膿漏に優れた効き目を発揮
「サラサーティやわらかシルクタッチ」
さらさらの肌ざわりで気持ちよく使える
おりものシート
「生葉液」
ヒノキチオールなど天然由来成分
を配合した薬用デンタルリンス
「ケシミンシールジェル」
貼るだけで日焼けによるしみ、
そばかすなど気になる部分を
集中ケア
「ファンデリッチ」
ファンの力で部屋の隅々まで消臭、香りを
広げる芳香消臭剤
15
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
家庭用品製造販売事業
M & A 戦略
M & A の狙いと成果
画期的な新製品の開発を強みとする当社ですが、開発や
当社はこれまでに、企業の買収や営業権の譲受などに
ブランド育成にかける時間を短縮し、投資効率を高めるた
よって、数々の商品を自社のラインアップに加えてきました。
め、あるいは当社が開拓を進める領域に、高い品質や機能
これらの商品の共通点は、すでに全国的な知名度を誇るブ
を備 えた 商 品 がすでに 存 在す る 場 合 などに は 積 極 的 に
ランドや企業であり、すでにある程度の市場が形成され、そ
M & A を活用しています。
の中でかなりのシェアを確保していたという点にあります。
そのため、市場創造や認知度向上のためにかける時間が大
幅に短縮でき、また、技術開発や製造設備にかける投資を
M&Aによる売上の拡大
抑制できたことが大きなメリットとなっています。
(億円)
今後も、既存事業とのシナジー効果が期待できるブラン
120
ドや企業を対象に、国内外を問わず積極的に M & A を進めて
100
いく方針です。対象領域としては、高齢化や生活習慣病など
に対する関心の高まりを背景として伸びている「ヘルスケ
80
ア」を中心に考えています。M & A を行うための原資には今
60
後当社が生み出すフリー・キャッシュ・フローを充て、
より高
いリターンを獲得するよう努めていきます。
40
20
最新の M & A
最近では、2005 年 3 月に米国のコーム社からかゆみ止め
0
2000
2001
2002
2003
2004
2005
■「イージーファイバー」の売上高
■ ホワイトホールジャパン(「キムコ」、
「プリティー」など)の売上高
■ 桐灰化学の売上高
■「杜仲茶」の売上高
2002年 12月
「杜仲茶」営業権譲り受け
2001年6月
桐灰化学㈱買収
2001年1月
「プリティー」など
「ホワイトホールジャパン」買収「キムコ」、
1998年2月
「イージーファイバー」の営業権譲り受け
薬「フェミニーナ」
「 ラナケイン」の商標権を取得し、小林製
薬ブランドとしての販売を
開始しました。また、同年 3
月、特殊な断熱繊維を使用
した保温性の高い「足の冷
えない不思議なくつ下」の
事業を譲り受けました。
また、2005 年 1 月に女性用更年期障害改善薬「命の母 A 」
の独占販売権を笹岡薬品㈱より取得し、当社が総発売元と
なりました。
この販売権取得は、更年期をテーマとする製品
開発のマザーコンセプトをサポートする
とともに、主要領域の一つとして注力して
いる一般用医薬品カテゴリーの強化にも
つながっています。
さらに、7 月には中国に製造拠点を持
ち、健康補助食品および医薬品事業を展
開している井藤漢方製薬㈱との間で資本
業務提携の契約を締結しました。
16
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
海外拠点
2
カイロ、
冷却シート
冷却シート、
カイロ
1
芳香消臭剤、
カイロ
1
3
現地法人
小林ヘルスケア インコーポレーティッド
小林ヘルスケア ヨーロッパ リミティッド
上海小林日化有限公司
小林製薬(香港)有限公司
生産拠点
1 上海小林日化有限公司(中国)
4
1
2
3
4
海外事業
中長期的な戦略の一つとして、積極的なグローバル展開
による海外市場の拡大を図っています。
「東アジア」
と
「カイロ」に注力
現在、米国・英国・中国・香港に現地法人を設立し、自社製
品の販売を進めています。当期より「上海小林日化有限公
司」、
「小林製薬(香港)有限公司」が連結子会社となりました。
地域別では、中国で「芳香消臭剤」
「カイロ」
「 冷却シート」
上海工場
の生産・販売、英・米においては、
「 冷却シート」
「カイロ」の販
売を行っています。中でも、現地に工場を持ち、経済成長の
また、
「カイロ」については、海外ではまだ十分に市場が形
著しい中国をはじめとする東アジアを最重点エリアとして
成されておらず、かつ寒いときに暖まりたい、腰痛や膝痛な
います。中国では生活の向上に伴い、暮らしや身の回りの清
どは暖めて緩和したいという万国共通の消費者ニーズがあ
潔感への関心が高まっており、販売している「サワデー(中
ることから、今後は全展開エリアにおいて重点製品として
シャンファレイ
シャンチュユェン
注力していく予定です。
国名:爽花蕾)」
「 お部屋の消臭元(中国名:香居源)」など今
後の伸びが期待できます。
各国で販売している代表的な製品
米 国
中 国
英 国
香 港
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K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
家庭用品卸事業
家庭用品卸事業の拡大戦略
家庭用品卸事業で取り扱っている商品は、当社が開発し、
競争の激しい一般用医薬品卸事業においては、他社との
製造を行っている製品が約 18% で、残りは他のメーカーの
アライアンスによる全国卸へのネットワークづくりと、展開
商品です。商品構成は、医薬品が約4割、食品と日用品がそれ
エリアでのシェア拡大に注力しています。サービス地域の
ぞれ約 2 割、
コンタクト用品が約 1 割、その他が約 1 割となっ
拡大は順調に進んでおり、残すは東北と九州エリアとなっ
ています。卸事業では、規模の拡大が経営戦略上の重要課題
ています。
であり、近年取扱量が拡大している販売チャネルであるド
ラッグストアで伸びている健康食品を中心とする食品、
コン
バランスの取れた商品構成
タクトケア関連商品のラインアップ強化に注力しています。
当社の事業は、医薬品の卸からスタートしており、現在で
も家庭用品卸事業の売上高に占める割合は 59.5%と、当社
の主力事業となっています。
家庭用品卸事業の拡大戦略
小林製薬
2001年4月
2001年10月
2003年10月
分社化
㈱健翔を
連結子会社化
四国の卸事業会社3社と
㈱コバショウの合計4社で
㈱青瑛設立
㈱コバショウ
2004年3月
㈱コバショウ、
三菱商事㈱、
㈱菱食と業務提携
2005年4月
㈱スズケンより
一般用医薬品卸事業を譲
り受ける
㈱コバショウ
㈱コバショウ
㈱コバショウ
㈱コバショウ
㈱健翔
㈱健翔
㈱健翔
㈱健翔
㈱青瑛
㈱青瑛
㈱青瑛
㈱KS北海道
三菱商事㈱
業務提携
㈱KS東海
㈱菱食
三菱商事㈱
㈱菱食
目標売上高
3,000億円
※㈱青瑛は持分法非適用関連会社です。
18
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
家庭用品卸事業の事業エリア
市場シェア(2005年3月期末)
北海道地域
22.5%
中国地域
中部地域
関西地域
四国地域
卸事業のサービスおよび地域拡大
関東地域
■
■
■
■
■
コバショウ
健 翔
青 瑛
KS 北海道
KS 東海
㈱スズケンとの連携による機能強化
当社は全国展開を進め、事業規模拡大により競争力強化
さらに、2005 年4 月には、医薬品卸売大手の㈱スズケンよ
を図るため、2001 年に卸部門を㈱コバショウとして分社化
り、一般用医薬品卸事業を譲り受け、同時に㈱コバショウは
しました。これにより、独立した卸会社として他の卸業者と
㈱スズケンからの出資を受け入れました。
これによりこれま
パートナーシップを構築し、全国的なネットワークの構築を
で当社が未進出であった北海道および中部地域では、地域
進める体制ができました。
性を生かした効率のよい経営を行うことを目的として、新た
その後、中国地方を拠点とする㈱健翔を連結子会社とし、
に㈱ KS 北海道、㈱ KS 東海の子会社を設立したものです。
また四国の卸会社 3 社と㈱コバショウの 4 社の合弁会社とし
㈱コバショウでは、ヘルスアンドビューティーケア市場に
て㈱青瑛を設立した結果、それまで関東・関西が中心であっ
おける中核卸としての地位確保に向け、総合的営業力と商
た営業領域を中国・四国へと拡大することができました。
ま
品力を向上させる体制構築は一段と進み、残るエリアは東
た 2004 年には、㈱コバショウ、三菱商事㈱、㈱菱食との業務
北と九州のみになりました。
これにより、家庭用品卸事業が
提携を締結し、海外商品を含む商品調達や物流、リテール
目指す「全国展開」および「年商3,000 億円構想」の実現にさ
サポート機能の強化に取り組んでいます。
らに一歩近づくことができました。
19
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
医療関連事業
こうして両社は参入領域の棲み分けを行いながら、医療
経営理念「人と社会に快を提供する」のもと、医療関連事業
では、小林メディカルカンパニー(当社の事業部門の一つ)
現場に「安全と安心」を提供することをミッションに掲げ、そ
および持分法適用会社の㈱メディコンが国内市場で、米国
れぞれの参入領域でNo.1となることで、激変する医療業界
子会社のシールドヘルスケアセンター3社が米国市場で活動
における地位の確立と更なる成長を目指します。
しています。
高い専門性と顧客との信頼関係が強み
No.1 戦略によって強い領域作りを目指す
医療機器の分野は技術革新のスピードが速いため、欧米の
㈱メディコンは1972 年の合弁会社設立当時から米国C.R.
最先端技術や商品に関する情報収集を効率良く行うことと、
バード社が開発する泌尿器科・消化器科・循環器科関連の医
収集した情報を国内の医療機器市場へタイムリーに紹介す
療機器の販売を行ってきました。特に泌尿器科領域では
ることが重要です。当社では、欧米をはじめとする海外の医
マーケットリーダーとして医療の向上に貢献してきました。
療機器メーカーの最新の情報をいち早く入手し、営業活動を
一方、小林メディカルカンパニーは、㈱メディコンと重複し
はじめ国内各地で主催しているセミナーや研究会を通して
ない分野の優れた医療機器の輸入販売を目的として1992年
日本の医療現場に情報を紹介する体制を整えています。
また、近年の「高機能化」
「 低侵襲化」にともない「複雑化」
に設立され、
整形外科・手術室関連・麻酔科・脳神経外科・耳鼻
咽喉科の領域で最先端の医療機器を販売しています。特に
が進む医療機器において、医療従事者にとっては医療機器
米国アキュメッド社の骨接合材、日本特殊陶業社製の人工骨
に関する情報だけでなく、その使用方法や臨床効果といっ
など整形外科領域で多様な商品販売の実績を重ね、当期は
た関連情報についても益々重要になってきています。そこ
米国オーソフィックス社品の独占販売権を取得し、創外固定
で海外取引メーカーと連携してトレーニングのサポートなど
器の販売を開始しました。
も行っています。一方、社内では徹底した専門教育を行うと
小林製薬の医療関連事業
1972年
㈱日本メディコ設立
1976年
C.R. バード社との合弁で
㈱メディコンへ社名変更
1990年
シールドヘルスケア
センター社を買収
小林製薬
<
メディコンと重複しない
医療機器の輸入販売、
自社
製品の開発
シールドヘルスケア
センター3社
シールドヘルスケア
センター3社
<
米国内の在宅患者向け医
療機器の販売
㈱メディコン
㈱メディコン
<
C.R. バード社製医療機器
買収
50%出資
㈱日本メディコ
㈱メディコン
50%
出資
JMF
出資
C.R.バード社
小林メディカル事業部
(現小林メディカルカン
パニー)
を設立
小林メディカル
カンパニー
事業部設立
出資
1992年
メディコンの取扱商品
出資
C.R.バード社
バード I . C . シルバー
フォーリートレイ
20
の輸入販売
バード メッシュ
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
同時に独自の営業スキルアップの研修も実施しています。
こ
れにより、最新情報を共有し、医療現場から信頼される高い
専門性を備えたプロフェッショナル集団となることを目指し
ています。
また、医療現場に「安全と安心」をお届けするため、改正
薬事法に準拠した管理組織体制を構築し、医療機器におけ
る品質マネジメントシステムの国際規格である ISO13485
の認証取得に向けた社内体制を整えています。
商社とメーカーの両機能で高い成長性を目指す
小 林メ ディカ ルカン パ ニ ー は 設 立 以 来 、国 内 外 のメ ー
カーと販売契約を締結し、最先端の商品を医療現場へ提供
製品開発会議
してきました。現在は 21 社と契約しています。
㈱メディコンおよび小林メディカルカンパニーでは、長年
の経験で培った情報ネットワークを駆使し、専門領域に特
一方で、医療現場からの「より日本の市場にフィットした
化した商品の導入でこれまでに多くのヒット商品を生み出
製品を」
という声に応えるため、2003年に製品開発センター
し、医療に貢献してきました。今後も高い専門性と顧客との
を設立し、自社開発の体制を整えました。当期、自社ブラン
信頼をもとに、既存商品の育成に注力し、シェアを拡大して
ド
「 Kobamed(コバメッド)」4 品目を市場に導入し、
メーカー
いきます。
としての基盤を築きました。今後は、産官学との連携や医療
機関、取引メーカーとの共同開発など、
より積極的に投資を
小林メディカルカンパニーの取扱商品
行い、自社開発のスピードアップと自社ブランド製品の拡大
を推進していきます。
自社ブランドの導入で、従来の商社としての機能にメー
カー機能を加え、
さらに高い成長の実現を目指していきます。
コンメド社 電気メス
日本特殊陶業社 セラタイト人工骨
自社開発製品「Kobamed 」ブランド製品
オーソフィックス社
創外固定器
アキュメッド社 アキュトラック
スクリュー
ミニマム創内視鏡下手術関連製品
トロッカーカテーテルキット
21
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
環境問題への取り組み
当社では、環境負荷の低減、資源の有効活用を考慮した事業活
に対し、有限な資源である化石原料を有効活用する省エネル
動を行うため、
小林環境宣言のもと環境行動指針を定め、
1997年
ギー・省資源活動に取り組み、事業活動に伴い排出される廃棄
より環境保全活動を開始し、環境問題に取り組んできました。
物、二酸化炭素を適切に管理し、削減活動を行っています。毎年
CO2排出量の削減、廃棄物量の削減、リサイクル率の向上にそれ
環境保全に関する経営方針
ぞれ目標を設定し、その達成度合いを数値で管理しています。
■小林環境宣言
ネルギーの有効活用を行うとともに、環境汚染の予防と継続的
温暖化防止策
当社では、1997 年度から二酸化炭素排出量を把握し、2000
な改善に取り組みます。
年度には生産重量原単位で管理を始めるなど、地球温暖化防止
小林製薬グループは、環境の保全を目指し、限りある資源・エ
に本格的に取り組んでいます。2005 年 3 月期は、製品の輸送に
■環境行動指針
あたり、鉄道輸送への切り替えを積極的に行い、約 1,198.91t-
1. 法令遵守及び目標の実行
事業分野における環境保全に関連する法規制や協定を遵守
2
CO(小林製薬グループの製造過程で発生する二酸化炭素の約
9.32% )の削減を行いました。今後もCO 2排出量の少ない輸送
するとともに、環境目標・自主基準を定め、実行します。
形態を選択していく予定です。
2. 廃棄物の削減とリサイクルの向上
事業分野の各段階において発生する廃棄物について、再生・
再利用可能なものは積極的にリサイクルを行い、廃棄物の
量的削減を行います。
3. 省資源・省エネルギー
産業廃棄物削減
2005 年 3 月期の廃棄物最終処分量は 22トンで、2004 年 3 月
期の 244トンに比べて91.0% の削減となりました。これは1998
年 3 月期の 1,644トンから 98.7% の削減となります。これは、工
限りある資源を有効活用するため、エネルギーの効率的利
場から出た段ボール、古紙、
ガラス、廃プラスチック、金属、廃液
用と再生資源の積極的使用を促進します。
などを徹底して分別し、リサイクル化を実現したことによるも
4. 環境配慮製品・サービスの提供
のです。さらに、最終処分量の削減だけではなく、廃棄物発生量
環境への負荷低減を心がけた製品の開発・サービスを提供
自体の削減にも取り組み、2,609トンと、前年よりも18% の削減
するため、使用する物資や使用方法を考慮した事業活動を
に成功いたしました。廃棄物量の再資源化を中心に、圧縮や分
行います。
別による廃棄物量の収縮により、今後も排出量削減に努力して
5. 行動指針の共有及び環境意識の向上
まいります。
この指針をグループ全社員で共有し、また教育・啓発活動を
通じて、一人ひとりの環境保全意識の向上に努めます。
環境負荷の全体像と当社の取り組み
リサイクルへの取り組み
2005 年 3 月期のリサイクル率は 99.2% で、前年と比較して7
ポイントのリサイクル率の向上となりました。リサイクルの方
当社は製品製造の過程において、化学物質を使用し、化石原
法は、サーマルリサイクルによる熱エネルギーとしての再利用
料などの資源・エネルギーを消費しています。その結果、廃棄物
と分別によるマテリアルサイクルの両面を採用しています。今
や二酸化炭素を排出し、環境に対して影響を与えています。
これ
期は大阪工場をはじめ、4 事業所で「ゼロ・エミッション」が達成
できました。今後も、
リサイクル率のさらなる向上を目指し、活
動を行っていきます。
2005年3月期目標と実績
2005年3月期目標
1. 省エネルギーへの取り組み
CO2排出量を生産重量原単位で前年度
比10%削減する
2005年3月期実績
2004年3月期に対して2005年3月期実績
は、
生産重量原単位で16%の削減また、
総
排出量は2004年3月期比2%削減
2. 廃棄物削減への取り組み
産業廃棄物排出量を前年度比で10%削
減する
2004年3月期に対して2005年3月期実績
は、91.0%の削減達成
ゼロ・エミッション達成 4工場
(大阪工場・富山工場・仙台工場・愛媛工場)
ゼロ・エミッション未達の工場はリサ ゼロ・エミッション未達成工場はリサイク
ル率を前年度比21ポイント向上
イクル率前年度比3ポイント向上
以下に削減
22
■環境配慮型製品の取り組み
小林製薬では、現行製品の容器を素材の変更などにより減量
化を進めています。2005 年 3 月期には、
「 サラサーティ」
「 消臭
ガーデン」の包装形態の簡素化を行いました。また、1977 年に
ブルーレットの詰め替えを発売して以来、詰め替え・つけ替え
3. リサイクルへの取り組み
ゼロ・エミッション達成 3工場
4. 化学物質の安全管理
PRTR対象物質の各工場排出量を100kg
製品面における環境への配慮
全工場にて目標達成
製品による本体・機能部分の再使用ができる製品が、2005 年 4
月現在、あわせて24 品目( 54アイテム)になりました。製品の容
器包装においては、その製品の用途や機能に影響のない範囲
で、再生紙や再生PET などの再生品を使用する方向で、検討をし
ています。
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
財務セクション
目
次
経営陣による財務分析 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 24
連結貸借対照表 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 32
連結損益計算書 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34
連結剰余金計算書 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35
連結キャッシュ・フロー計算書 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 36
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 37
注記事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 40
6年間の要約連結財務データ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 49
23
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
経営陣による財務分析
連結および持分法適用の範囲
小林製薬の連結子会社数は22社(国内13社、海外9社)、持分法適用関連会社数は国内に1社です。事
売上総利益/売上高総利益率
(百万円/%)
業内容は、製造販売事業(連結子会社8社)、卸事業(連結子会社2社)、医療関連事業(連結子会社7社、持
分法適用関連会社1社)、その他事業(連結子会社5社)です。
80,000
連結業績について
60,000
当期の市場環境は、景気回復に兆しがみられたものの、社会保障費負担増など先行きの懸念により
33.4
32.8 33.2 33.3
風の上陸、
冬季の天候不順に加えてインフルエンザの流行、
驚異的な花粉の飛散など、
事業環境の変動
31.9
40,000
個人の消費回復については依然として不透明な状況で推移しました。
また、
記録的な猛暑、
度重なる台
が特に激しい期でした。
そうした状況の中、小林製薬は経営理念である「創造と革新」の精神をフルに発揮し、新市場を創造
20,000
する製品やサービスの提供により顧客の潜在ニーズを開拓してきました。また、既存の参入市場に対
しても新たな付加価値を付けた製品やサービスの提供により市場の活性化に努めるとともに、
ブラン
0
01
02
03
04
05
ド買収や事業提携、海外展開も積極的に推進しました。
一方、製造原価低減によるコスト削減や販促費の見直しなどを実施しましたが、ブランド育成のた
■ 売上総利益
めに積極的に広告投下を実施したことなどから、営業利益は減益となりました。
売上高総利益率
なお、
当期より上海小林日化有限公司、
小林製薬
(香港)
有限公司、
小林製薬ライフサービス株式会社、
販売費及び一般管理費/
売上高販管費率
小林コーム株式会社の4社が連結子会社として加わりました。
(百万円/%)
60,000
売上高
当期の売上高は前期比1.9%増加して215,708百万円となりました。
家庭用品製造販売事業は、
新製品
50,000
の発売、
医薬品の規制緩和、
花粉飛散量の増加などにより売上高は増加しました。
家庭用品卸事業は、
消
費税の総額表示導入や猛暑・暖冬の影響による厳しい事業環境でしたが、
インフルエンザの流行や花粉
40,000
関連の商品売上が伸長したことなどにより、
売上高は増加しました。
医療関連事業は、
国内においては特
30,000
26.0
26.0
25.2 25.3 25.6
定した参入分野における商品アイテムの充実を図り、
メーカー機能にも注力した結果、
売上高が増加し
ました。
一方、
海外においては事業展開しているカリフォルニア州の保険制度が変更したことや、
円高の
20,000
影響を受け、売上高は減少しました。
10,000
売上総利益および営業利益
0
05
売上原価は前期比1.8%、
2,524百万円増加しました。また、売上総利益は前期比2.2%増加して71,795
■ 販売費及び一般管理費
百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、
積極的な広告投下のために、
前年比3.6%、
1,937百万円
01
02
03
04
売上高販管費率
増となりました。
その結果、
営業利益は前期比2.6%減少して15,698百万円となりました。
なお、
売上高
営業利益/売上高営業利益率
総利益率は前期の33.2%から33.3%に改善、売上高営業利益率は前期の7.6%から7.3%となりました。
(百万円/%)
20,000
営業外損益および経常利益
営業外収益は、
前期比16.7%増加して1,705百万円となりました。
これは持分法による投資利益の増
加によるものが主な増加の要因です。営業外費用は、前期比6.1%減少して3,245百万円となりました。
15,000
この結果、経常利益は前期比0.2%増加して14,159百万円となりました。
10,000
7.5
7.5
7.6
7.3
6.7
特別損益および当期純利益
特別利益は前期比59.6%減少して847百万円となりました。
特別損失は前期比49.2%減少して2,237百万円となりました。
主な内訳は、
棚卸評価廃棄損が874百
5,000
万円、固定資産処分損が118百万円、関係会社整理損が277百万円、投資評価損による投資損失引当金
0
01
02
03
04
■ 営業利益
売上高営業利益率
24
05
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
繰入額が 188 百万円となっています。特別利益と特別損益を加算した当期の特別損益は、前期の
△ 2,303百万円から△1,390百万円となりました。
この結果、
税金等調整前当期純利益は前期比8.0%増加して12,769百万円となり、
当期純利益は前期
当期純利益/
1株当たり当期純利益
比0.8%増加して6,730百万円となりました。
(百万円/円)
8,000
1株当たり当期純利益は、前期の157円25銭から2.2%増の160円64銭となりました。
232.64 231.25
※2003年11月20日付けで株式1株につき1.5株の株式分割を行っております。
前連結会計年度の1株当たりの当期純利益は、
6,000
株式分割が期首に行われたものとして算出しています。
212.34
160.64
4,000
セグメント別の概況
157.25
小林製薬の事業セグメントは、家庭用品製造販売事業、家庭用品卸事業、医療関連事業、その他事業
の4つに区分されています。
所在地別セグメントについては、
日本国内の連結売上高が全セグメントの
2,000
90%を超えているため、記載を省略しています。
また、
セグメント売上高には、
セグメント間の内部売上高及び振替高を含んでおり、
その金額は前期
0
01
02
03
04
05
では28,933百万円、当期では30,182百万円となっています。
■ 当期純利益
1株当たり当期純利益
セグメント別売上高および営業利益
(百万円)
家庭用品製造販売事業
2001
2002
2003
2004
2005
外部顧客に対する売上高
59,696
64,977
66,026
66,522
67,524
セグメント間の内部売上高又は振替高
17,237
19,028
19,532
20,532
21,748
76,934
84,005
85,559
87,055
89,273
107,485
117,214
125,858
126,080
128,356
–
4
0
–
–
107,485
117,218
125,858
126,080
128,356
15,490
19,931
16,113
15,608
16,056
2,330
2,523
2,923
3,458
3,770
10,323
10,108
8,783
8,401
8,434
12,653
12,631
11,706
11,859
12,205
2001
2002
2003
2004
2005
12,764
13,397
14,438
14,631
14,492
家庭用品卸事業
499
△58
255
534
799
医療関連事業
259
440
828
644
189
82
△14
265
153
140
家庭用品卸事業
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高又は振替高
医療関連事業
外部顧客に対する売上高
その他事業
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高又は振替高
営業利益(損失)
(百万円)
家庭用品製造販売事業
その他事業
25
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
■家庭用品製造販売事業
発売い
当事業では新市場の創造と既存市場の拡大に努めた新製品を16品目(栄養補助食品は除く)
たしました。
中でも、
ビタミン効果で日焼けによるしみ・そばかすをケアするクリーム
「ケシミンクリー
ム」や浴槽のお湯に浮かべて楽しむアロマエッセンス「オフロート」、医薬品の規制緩和を受けて発売
した口腔内殺菌剤
「のどぬーるスプレー」
(医薬部外品)
などは売上拡大に寄与しました。また通信販売
とドラッグストア店頭の2つのチャネルで販売を行っている栄養補助食品は、健康志向の高まりの影
響もあり、
引き続き順調に売上を拡大しております。
また昨年に比べ花粉の飛散量が多かったため、
洗
眼薬「アイボン」など花粉関連製品が大きく売上を伸ばしました。
当期の売上高および営業利益
小林製薬連
当期の家庭用品製造販売事業の売上高は、
前期比2.5%増の89,273百万円となりました。
結売上高に占める割合は前期の31.4%から31.3%となりました。
カテゴリー別売上では、
医薬品が前期比1.4%の増加、
芳香・消臭剤が前期比2.9%の増加、
家庭雑貨品
が前期比8.2%の減少となりました。口腔衛生品ならびに衛生雑貨品はそれぞれ前期比2.0%、同5.3%
増加しました。また、食品の売上は前期比12.4%と引き続き大きく増加しました。
利益においては、
徹底した製造原価低減によるコスト削減などを実施しましたが、
国内・海外におい
てブランド育成に強化することから積極的な広告投下を行ったため、営業利益は前期比 1.0% 減の
14,492百万円となりました。
カテゴリー別売上高
(百万円)
2004
2005
増
金額
構成比(%)
金額
構成比(%)
金額
減
増減率(%)
14,957
17.2
15,164
17.0
207
1.4
口腔衛生品
9,891
11.4
10,091
11.3
200
2.0
衛生雑貨品
11,879
13.7
12,506
14.0
627
5.3
芳香・消臭剤
27,258
31.3
28,036
31.4
778
2.9
△410
△8.2
医薬品
家庭雑貨品
5,008
5.7
4,598
5.2
食品
9,958
11.4
11,196
12.5
1,238
12.4
△5.2
2.5
8,104
9.3
7,682
8.6
△422
87,055
100.0
89,273
100.0
2,218
カイロ
合計
主力ブランドの市場シェア
洗眼薬
口中清涼剤
額用冷却シート
おりものシート タンククリーナー
36.6%
51.6%
アイボン
26
60.7%
ブレスケア
56.9%
熱さまシート
69.8%
サラサーティ
ブルーレット
芳香消臭剤
39.2%
サワデー、
消臭元など
カイロ
26.5%
桐灰・はる
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
黒字・赤字ブランド数の推移
黒字・赤字ブランド数の推移
200
150
2001
2002
2003
2004
2005
黒字
85
83
97
82
83
81
赤字
65
54
46
38
34
27
2000
2001
2002
2003
2004
2005
初年度
15.2
10.7
13.0
11.4
9.8
7.0
4年間
44.7
39.9
35.9
33.0
30.7
31.6
新製品の売上高に占める割合
150
137
(%)
143
120 117
108
100
2000
85
83
97
82
83
81
50
65
54
46
引き続き厳しい環境が続くものと考えますが、
今春には4つの有効成分が患部に浸透し、
歯槽膿漏に
38
34
27
すぐれた効き目を発揮しきちんと治す「生葉液薬」、ファンの力でお部屋のすみずみまで消臭し、香り
03
04
05
を広げる芳香消臭剤「ファンデリッチ」、ふんわり、さらさらの肌ざわりでいつも気持ちよく使えるお
0
00
01
02
2006年の課題
■ 黒字ブランド
りものシート
「サラサーティやわらかシルクタッチ」
など消費者の潜在ニーズを満たす新製品7品目を
■ 赤字ブランド
発売しました。また2005年6月より独占販売権を取得しました更年期障害を治す女性保健薬「命の母
A」を販売しています。これらにより売上高は前期比4.2%増の93,000百万円となる見込みです。
新製品の売上高に占める割合
利益面では、
原価低減によるコスト削減と同時にブランド育成のための広告宣伝投資を積極的に行
(%)
50
い、営業利益は前期比3.5%増の15,000 百万円となる見込みです。
40
■家庭用品卸事業
30
事業環境でしたが、
年明けからのインフルエンザの流行や花粉関連商品の売上が伸長したことや四国
主要顧客であるドラッグストアにおける消費税の総額表示導入、猛暑・暖冬の影響といった厳しい
地方の卸への新規の売上が、売上高に大きく影響しました。
20
当期の売上高および営業利益
当期の家庭用品卸事業の売上高は、前期比1.8%増の128,356百万円となりました。小林製薬連結売
10
上高に占める割合は前期の59.6%から59.5%となりました。
0
00
01
02
03
04
05
カテゴリー別売上では、医薬品で製品が前期比9.8%の増加、
商品で同2.6%の減少となりました。一
■ 初年度
方、市場が拡大している健康食品・コンタクトケア関連商品の売上が引き続き伸長したことで、
雑貨及
■ 4年間
び食品が製品で前期比9.5%、商品で同2.1%増加しました。
利益においては、
事業規模拡大によるスケールメリットを生かしたメーカーからの商品一括仕入れ
や配送費などの徹底したコスト削減により、営業利益は前期比49.6%増の799百万円となりました。
27
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
カテゴリー別売上高
(百万円)
2004
構成比(%)
金額
医薬品
雑貨及び食品
2005
増
構成比(%)
金額
減
増減率(%)
金額
製品
7,606
6.0
8,352
6.5
746
9.8
商品
43,165
34.2
42,025
32.7
△1,140
△2.6
製品
14,594
11.6
15,976
12.5
1,382
9.5
商品
60,715
48.2
62,003
48.3
1,288
2.1
126,080
100.0
128,356
100.0
2,276
1.8
合計
2006年の課題
主要顧客であるドラッグストアの広域化に対応した展開地域拡大のための他社との提携をより一
層推進するとともに、
市場が拡大している健康食品やコンタクトケア関連で差別化された商品ライン
の強化、
ベビー関連やシルバー関連などの新カテゴリーに積極的に取り組むことにより売上高は前期
比25.4%増の161,000百万円、営業利益は前期比0.1%増の800百万円となる見込みです。
なお、
2005年
4月より㈱スズケンの一般用医薬品卸事業を㈱コバショウおよび新たに連結子会社となる㈱KS北海道、
㈱KS東海が譲り受けました。
■医療関連事業
国内においては、
整形外科、
手術室、
脳神経外科、
耳鼻咽喉科など、
特定した参入分野における商品ア
イテムの充実に努めました。
特に整形外科領域への営業注力と商品ラインの充実を図りました。
また、
これまでの商社機能だけにとどまらずメーカー機能にも注力し、
自社開発製品を4品目発売しました。
海外においては、シールドヘルスケアセンター3社は顧客リストの買収による顧客の囲い込みを行
いましたが、展開しているカリフォルニア州の保険制度の変更
(保険償還削減など)
と円高の影響が収
益に大きく影響しました。
当期の売上高および営業利益
当期の医療関連事業の売上高は、前期比2.9%増の16,056 百万円となりました。小林製薬連結売上
高に占める割合は前期同様、7.4%となりました。
カテゴリー別売上では、整形外科、手術室、脳神経外科、耳鼻科に強みを持つ小林メディカルカンパ
ニーの売上が前期比11.1%増加しました。一方、シールドヘルスケアセンター3社は、カリフォルニア
州の保険制度の変更や円高などの影響により前期比4.6%減少して8,245百万円となりました。
なお、
当事業の関連会社として持分法適
営業利益は前期比70.7%減少して189百万円となりました。
用の㈱メディコンがあり、持分法による投資利益は330百万円です。
カテゴリー別売上高
(百万円)
2004
金額
構成比(%)
金額
増
構成比(%)
金額
減
増減率(%)
小林メディカルカンパニー
5,937
38.0
6,594
41.1
657
11.1
シールドヘルスケアセンター3 社
8,639
55.3
8,245
51.3
△394
△4.6
その他
1,032
6.7
1,217
7.6
185
17.9
15,608
100.0
16,056
100.0
448
2.9
合計
28
2005
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
2006年の課題
小林メディカルカンパニーにおきましては、
海外メーカーを中心に整形外科などの分野での商品ラ
インをさらに充実させると同時に、
自社ブランドKobamedの製品開発を積極的に進めていきます。ま
た米国で展開していますシールドヘルスケアセンター3社は引き続き顧客リスト買収などによる顧客
数の増加と徹底した経費削減に努めます。これらにより売上高は前期比5.9%増の17,000 百万円、営
業利益は111.6%増の400百万円となる見込みです。
■その他事業
上記の3事業をサポートする目的で設立・運営している当事業では、
各社が独立採算で経営をしてい
るものの、
主要3事業への利益貢献もその目的としており、
資材やサービス提供についてその納入価格
の見直しを適宜行いました。
その結果、
売上高は前期比2.9%増加して、12,205百万円、営業利益は前期比8.5%減少して140百万
円となりました。
財務状況の分析
資産
2005年3月期末の総資産は、前期末と比べて4.9%増加し、134,629百万円となりました。これは主に
流動資産の増加によるものです。
有利子負債
(百万円)
10,000
流動資産は、
前期末と比べて8.3%増加し、
86,704百万円となりました。卸事業の一括購入による影響
により、受取手形及び売掛金が前期末と比べて5.7%、
2,365百万円、棚卸資産が前期末と比べて12.0%、
1,689百万円増加したことが主な要因です。
有形固定資産は、
前期末と比べて1.8%増加し、
25,002百万円となりました。これは主に、建物及び構
8,000
築物が増加したことによるものです。
6,000
無形固定資産は、前期末と比べて15.3%増加し、6,877百万円となりました。これは主に女性用保健
薬「命の母A」のブランド買収や、米国コーム社からの商標権取得によるものです。
4,000
投資その他の資産は、前期末と比べて9.7%減少し、16,044百万円となりました。
2,000
負債
0
01
02
03
04
05
2005年3月期の負債合計は、前期末と比べて0.8%増加し、73,966百万円となりました。流動負債は
前期末と比べて1.1%増加し、
65,007百万円となりました。これは主に桐灰化学㈱の買収資金を返済し
たことに伴い短期借入金が減少したことによります。短期借入金は前期末と比べて40.3% 減少し、
株主資本当期純利益率/
総資産経常利益率
(%)
20
2,692百万円となりました。この結果、流動比率は前期末より8.9ポイント改善し、133.4%となりました。
固定負債は、前期末と比べて1.5%減少し、8,959百万円になりました。これは流動負債と同様、桐灰
化学㈱の買収資金を返済したことで、長期借入金が減少したことによります。長期借入金は前期末と
比べて62.3%減少し、341百万円となりました。
株主資本
15
2005年3月期末の株主資本は、前期末に比べて10.4%増加し、60,116百万円となりました。これは
主に、利益剰余金が5,399百万円増加したことによります。自己株式は前期末に比べ14百万円増加し
て2,331百万円となりました。これらの結果、株主資本比率は前期末の42.4%から2.3ポイント増加し
て44.7% となりました。株主資本当期純利益率( ROE )は前期末の12.9% から 1.2 ポイント低下して
11.7%になりました。総資産経常利益率(ROA)は前期末の11.1%から0.3ポイント減少して10.8%と
10
5
なりました。
0
01
02
03
04
05
株主資本当期純利益率(ROE)
総資産経常利益率(ROA)
29
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
キャッシュ・フローの分析
営業活動によるキャッシュ・フロー
2005年3月期における営業活動によるキャッシュ・フローは、8,364百万円となりました。前期と比
較すると、1,393 百万円収入が増加しています。この主な要因は税金等調整前当期純利益が944 百万
円増加したのに加え、
運転収支の改善や試験研究費の特別控除の増加などによる法人税の支払額の減
少などによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,936百万円となりました。前期と比較すると1,578 百万円
支出が増加しています。
これは、
新製品開発のための金型購入などの購入、
米国子会社の顧客リスト買
収および国内での営業権や商標権の譲り受けなどによるものです。
この結果、当期のフリー・キャッシュ・フローは前期に比べて185百万円減少し、4,428百万円となり
ました。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、
3,369百万円となりました。前期と比較すると1,205百万円支
現金及び現金同等物の
期末残高の推移
(百万円)
出が減少しています。
これは、配当金支払額は283百万円増加しましたが、当期は取締役会の決議によ
る自社株式の取得を実施しなかったことなどによるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期に比べて1,372 百万円増加し、19,035 百万円
20,000
となりました。
16,000
キャッシュ・フローの推移
12,000
8,000
4,000
(百万円)
2004
2005
金額
金額
増
金額
減
比率(%)
営業活動によるキャッシュ・フロー
6,971
8,364
1,393
投資活動によるキャッシュ・フロー
△2,358
△3,936
△1,578
–
△4.0
フリー・キャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
20.0
4,613
4,428
△185
△4,574
△3,369
1,205
–
17,663
19,035
1,372
7.8
0
01
02
03
04
05
現金及び現金同等物期末残高
研究開発費
研究開発費の推移
(百万円)
研究開発は小林製薬の強みである製品開発力の重要な源であると認識しております。
このため販売費
2,500
及び一般管理費のうち研究開発費は、
2,115百万円と前期と比べ5.2%、105百万円の増加となりました。
2,000
1,500
1,000
500
0
01
30
02
03
04
05
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
リスク情報
小林製薬がとっている経営方針
「絶えざる創造と革新によって新しいものを求め続け、
人と社会に素晴らしい
“快”
を提供する」
こと
を経営理念としており、
全ステークホルダーに「健康であること」
「心地よいこと」
、
「便利であること」
、
などを提供する、いわば『あったらいいなをカタチにする』ことが使命だと考えています。
そして、
変化するスピードが早く、
競争がますます激化する時代においては、
常に
“Something New,
Something Different”を追い求め、顧客のニーズを満たす新しい製品やサービスを開発し続けること
が、小林製薬成長の原動力であり、これにより企業価値を増大させて全ステークホルダーの満足度を
高めていきたいと考えています。
財政状態及び経営成績について
当連結会計年度は海外子会社の整理損として277百万円を計上すると共に、
国内子会社の損失に対
し188百万円の投資損失引当金を計上しました。さらに国内子会社の㈱キックスのこれからの発展の
ために同業他社に売却を行い売却損277百万円が発生しました。
また、時価のない投資有価証券に対し評価損162百万円の計上を行いました。
キャッシュ・フローの状況について
小林製薬の経営指標であるKOVA(Kobayashi Value Added)の向上を図るために、今期は商標権取
得など無形固定資産の取得に2,322百万円を支出しました。
特定の取引先等で取引の継続性が不安定であるものへの高い依存度について
特に継続性が不安定な取引先に依存していることはありませんが、
取引先の倒産や経営不安等によ
り貸倒引当金が発生する場合があります。
特定の製品、技術等で将来性が不明確であるものへの高い依存度について
小林製薬は将来性が不明確なものへの依存度が高いとは認識していません。
法的規制等について
家庭用品製造販売事業及び医療機器事業は薬事法等の規制を受けています。
重要な訴訟について
現時点におきましては、特に経営に大きな影響を及ぼす重要な訴訟等は有していません。
31
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
連結貸借対照表
区分
注記番号
前連結会計年度
当連結会計年度
(平成16年3月31日)
(平成17年3月31日)
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
62.4
19,035
44,137
1,000
15,783
2,417
4,976
△647
86,704
64.4
19.1
12,234
1,360
9,928
284
1,195
25,002
18.6
4.7
1,148
1,423
910
3,099
294
6,877
5.1
13.8
37.6
100.0
8,758
119
2,329
6,781
△188
△1,756
16,044
47,924
134,629
11.9
35.6
100.0
(資産の部)
Ⅰ 流動資産
1. 現金及び預金
2. 受取手形及び売掛金
3. 有価証券
4. 棚卸資産
5. 繰延税金資産
6. その他
※
4
貸倒引当金
流動資産合計
17,663
41,771
—
14,093
2,453
4,577
△529
80,030
Ⅱ 固定資産
1. 有形固定資産
(1)建物及び構築物
(2)機械装置及び運搬具
(3)土地
(4)建設仮勘定
(5)その他
※
※
※
1
4
4
有形固定資産合計
2. 無形固定資産
(1)営業権
(2)商標権
(3)ソフトウェア
(4)連結調整勘定
(5)その他
964
—
875
3,759
367
5,967
無形固定資産合計
3. 投資その他の資産
(1)投資有価証券
(2)長期貸付金
(3)繰延税金資産
(4)その他
投資損失引当金
貸倒引当金
投資その他の資産合計
固定資産合計
資産合計
32
11,964
1,149
9,949
361
1,143
24,568
※
2,4
※
2
9,871
132
2,460
7,738
△332
△2,110
17,760
48,296
128,326
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
区分
注記番号
前連結会計年度
当連結会計年度
(平成16年3月31日)
(平成17年3月31日)
金額(百万円)
構成比(%)
金額(百万円)
構成比(%)
(負債の部)
Ⅰ 流動負債
1. 支払手形及び買掛金
※
4
41,277
43,532
2. 短期借入金
※
4
4,512
2,692
10,208
10,321
4. 未払法人税等
3,479
3,790
5. 未払消費税等
709
383
6. 返品調整引当金
344
499
7. 賞与引当金
1,852
1,879
8. その他
1,912
1,907
3. 未払金
64,297
流動負債合計
50.1
65,007
48.3
Ⅱ 固定負債
1. 長期借入金
※
4
905
341
2. 退職給付引当金
6,320
6,474
3. 役員退職慰労引当金
1,157
1,263
710
880
4. その他
9,093
7.1
8,959
6.6
73,391
57.2
73,966
54.9
480
0.4
546
0.4
3,450
2.7
3,450
2.6
Ⅱ 資本剰余金
4,183
3.2
4,183
3.1
Ⅲ 利益剰余金
48,185
37.5
53,585
39.8
固定負債合計
負債合計
(少数株主持分)
少数株主持分
(資本の部)
Ⅰ 資本金
※
5
Ⅳ その他有価証券評価差額金
1,640
1.3
1,851
1.4
Ⅴ 為替換算調整勘定
△688
△0.5
△622
△0.5
△2,317
△1.8
△2,331
△1.7
54,454
42.4
60,116
44.7
128,326
100.0
134,629
100.0
Ⅵ 自己株式
資本合計
負債、少数株主持分及び資本合計
※
6
33
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
連結損益計算書
区分
注記番号
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
金額
(百万円)
211,670
141,326
70,343
344
283
70,282
Ⅰ 売上高
Ⅱ 売上原価
売上総利益
1. 返品調整引当金繰入額
2. 返品調整引当金取崩額
差引売上総利益
百分比
(%)
百分比
(%)
金額
(百万円)
100.0
66.8
33.2
0.1
0.1
33.2
215,708
143,826
71,881
430
344
71,795
100.0
66.7
33.3
0.2
0.2
33.3
56,096
15,698
26.0
7.3
1,705
0.8
3,245
14,159
1.5
6.6
847
0.4
Ⅲ 販売費及び一般管理費
1. 販売促進費
2. 運賃保管料
3. 広告宣伝費
4. 貸倒引当金繰入額
5. 給料諸手当賞与
6. 退職給付費用
7. 役員退職慰労引当金繰入額
8. 租税公課
9. 減価償却費
10. 賃借料
11. 支払手数料
12. 研究開発費
13. 連結調整勘定償却額
14. その他
※
3
4,395
7,741
10,820
513
11,474
752
101
255
853
2,717
3,505
2,010
687
8,329
営業利益
54,159
16,123
25.6
7.6
4,715
8,059
11,494
365
11,571
780
144
380
1,038
2,705
3,572
2,115
502
8,650
Ⅳ 営業外収益
1. 受取利息
2. 受取配当金
3. 受取ロイヤリティ
4. 持分法による投資利益
5. 不動産賃貸料
6. その他賃借料
7. 為替差益
8. その他
81
33
381
280
240
8
—
435
1,461
0.7
75
55
440
391
229
8
79
425
Ⅴ 営業外費用
1. 支払利息
2. 売上割引
3. 投資有価証券評価損
4. 棚卸評価廃棄損
5. 不動産賃貸原価
6. その他賃貸原価
7. 為替差損
8. その他
72
1,025
7
1,675
100
40
47
487
経常利益
3,456
14,127
1.6
6.7
86
1,027
—
1,835
105
28
—
161
Ⅵ 特別利益
34
1. 固定資産売却益
2. 営業権譲渡益
3. その他
※
※
1
4
1,310
714
72
2,097
1.0
6
735
105
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
区分
注記番号
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
百分比
(%)
金額
(百万円)
百分比
(%)
金額
(百万円)
Ⅶ 特別損失
1. 固定資産処分損
2. 投資有価証券売却損
3. 投資有価証券評価損
4. 棚卸評価廃棄損
5. 関係会社整理損
6. 貸倒引当金繰入額
7. 投資損失引当金繰入額
8. その他
※
2
1,993
—
—
521
357
974
332
221
4,400
11,825
税金等調整前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
5,993
法人税等調整額
△778
2.1
5.6
5,214
△66
6,677
少数株主利益又は損失(△)
当期純利益
2.5
118
227
162
874
277
—
188
389
6,024
△56
△0.1
3.2
2,237
12,769
1.1
5.9
5,967
70
6,730
2.8
0.0
3.1
連結剰余金計算書
区分
注記番号
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
金額(百万円)
金額(百万円)
(資本剰余金の部)
4,183
Ⅰ 資本剰余金期首残高
4,183
Ⅱ 資本剰余金増加高
自己株式処分差益
—
Ⅲ 資本剰余金期末残高
—
4,183
0
0
4,183
(利益剰余金の部)
42,141
Ⅰ 利益剰余金期首残高
48,185
Ⅱ 利益剰余金増加高
1. 当期純利益
2. 連結範囲変更に伴う増加高
6,677
—
6,677
6,730
72
6,802
Ⅲ 利益剰余金減少高
1. 配当金
2. 役員賞与
3. 連結範囲変更に伴う減少高
Ⅳ 利益剰余金期末残高
591
42
—
633
48,185
874
38
490
1,403
53,585
35
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
連結キャッシュ・フロー計算書
区分
Ⅰ 営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益
減価償却費
連結調整勘定償却額
貸倒引当金の増減額
退職給付引当金の増減額
受取利息及び受取配当金
支払利息
関係会社整理損
持分法による投資利益
棚卸評価廃棄損
営業権譲渡益
固定資産除売却損
投資有価証券売却損
投資損失引当金繰入額
売上債権の増減額
棚卸資産の増減額
仕入債務の増減額
未払消費税等の増減額
役員賞与の支払額
その他
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュ・フロー
Ⅱ 投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の純増減額
有形固定資産の取得による支出
有形固定資産の売却による収入
無形固定資産の取得による支出
投資有価証券の取得による支出
投資その他の資産の取得による支出
投資その他の資産の売却による収入
短期貸付金の純増減額
長期貸付けによる支出
長期貸付金の回収による収入
営業権譲渡による収入
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
Ⅲ 財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額
長期借入れによる収入
長期借入金の返済による支出
自己株式の取得による支出
配当金の支払額
その他
財務活動によるキャッシュ・フロー
Ⅳ 現金及び現金同等物に係る換算差額
Ⅴ 現金及び現金同等物の増減額
Ⅵ 現金及び現金同等物の期首残高
Ⅶ 連結範囲の変更に伴う期首調整
Ⅷ 現金及び現金同等物の期末残高
36
注記番号
※
1
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
金額
(百万円)
金額
(百万円)
11,825
2,662
687
1,159
△59
△115
72
357
△280
2,197
△714
2,458
—
332
△3,254
△2,355
54
129
△42
△1,808
13,307
118
△77
△6,377
6,971
12,769
2,735
502
△232
149
△131
86
277
△391
2,709
△735
118
227
188
△1,503
△4,174
2,044
△332
△38
△228
14,042
131
△86
△5,722
8,364
10
—
△1,288
△2,256
2,391
25
△574
△3,542
△725
△2,322
△177
△400
493
274
△25
25
714
△112
△2,358
174
62
△9
22
735
208
△3,936
△145
△1,336
212
△2,508
△1,539
△591
△2
△4,574
△127
△88
17,752
—
17,663
—
△1,143
△16
△874
2
△3,369
41
1,099
17,663
272
19,035
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
1. 連結の範囲に関する事項
(1)連結子会社の数 18社
主要な連結子会社の名称
(1)連結子会社の数 22社
主要な連結子会社の名称
富山小林製薬㈱、仙台小林製薬㈱、
㈱コバショウ、
愛媛小林製薬㈱、
小林
富山小林製薬㈱、仙台小林製薬㈱、
㈱コバショウ、
愛媛小林製薬㈱、
小林
製薬プラックス㈱、
青い鳥物流㈱、
すえひろ産業㈱、
㈱アーチャー新社、
製薬プラックス㈱、
青い鳥物流㈱、
すえひろ産業㈱、
㈱アーチャー新社、
エスピープランニング㈱、桐灰化学㈱、㈱健翔、シールド カリフォルニ
エスピープランニング㈱、桐灰化学㈱、㈱健翔、シールド カリフォルニ
ア ヘルスケア センター インコーポレーティッド、シールドデンバー
ア ヘルスケア センター インコーポレーティッド、シールド デンバー
ヘルスケア センター インコーポレーティッド、
メール オーダー メディ
ヘルスケア センター インコーポレーティッド、
メール オーダー メディ
カル サプライズ インコーポレーティッド、ブルーバード ディベロプ
カル サプライズ インコーポレーティッド、ブルーバード ディベロプ
メント エルエルシー、小林ヘルスケア インコーポレーティッド、小林
メント エルエルシー、小林ヘルスケア インコーポレーティッド、小林
へルスケア ヨーロッパ リミティッド、
小林ファーマスーティカルズ オ
へルスケア ヨーロッパ リミティッド、
小林ファーマスーティカルズ オ
ブ アメリカ インコーポレーティッド
ブ アメリカ インコーポレーティッド、上海小林日化有限公司、小林製
薬(香港)有限公司、小林製薬ライフサービス㈱、小林コーム㈱
なお、前連結会計年度において連結子会社でありましたチバ コバヤシ
なお、
前連結会計年度において非連結子会社であった上海小林日化有限
インクは清算したため連結の範囲から除いております。
公司、
小林製薬(香港)有限公司、小林製薬ライフサービス㈱は重要性が
増したことにより、
持分法適用会社であった小林コーム㈱は完全子会社
化にともない当連結会計年度より連結の範囲に含めております。
(2)主要な非連結子会社名
(2)主要な非連結子会社名
小林製薬大阪セールスプロモーション㈱、小林製薬東京セールスプロ
小林製薬セールスプロモーション㈱、
㈱魚雅、
ピーティー小林イグリン、
モーション㈱、
小林製薬ライフサービス㈱、
㈱魚雅、
ピーティー小林イグ
㈲ケー・エム・エス、㈱ガン免疫情報研究所
リン、㈱キックス、
㈲ケー・エム・エス、上海小林日化有限公司、㈱創快ド
なお平成16年4月1日に小林製薬大阪セールスプロモーション㈱と小林
ラッグ、小林製薬(香港)有限公司、㈱ガン免疫情報研究所
製薬東京セールスプロモーション㈱は合併し小林製薬セールスプロ
モーション㈱となっております。
連結の範囲から除いた理由
連結の範囲から除いた理由
非連結子会社11社は、いずれも小規模会社であり、合計の総資産、売上
いずれも小規模会社であり、
合計の総資産、
売上高、
非連結子会社5社は、
高、
当期純損益
(持分に見合う額)
及び利益剰余金
(持分に見合う額)
等は、
当期純損益
(持分に見合う額)
及び利益剰余金
(持分に見合う額)
等は、
い
いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
ずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2. 持分法の適用に関する事項
(1)持分法適用の関連会社数 2社
主要な会社等の名称
㈱メディコン、小林コーム㈱
(2)持分法非適用の非連結子会社及び関連会社のうち主要な会社等の名称
(1)持分法適用の関連会社数 1社
主要な会社等の名称
㈱メディコン
(2)持分法非適用の非連結子会社及び関連会社のうち主要な会社等の名称
ピーティー小林イグリン、㈱キックス、㈱ザ・ファン、㈱創快ドラッグ
ピーティー小林イグリン、㈱ザ・ファン、㈱創快ドラッグ、㈱青瑛
持分法を適用していない理由
持分法を適用していない理由
持分法非適用会社は、
それぞれ当期純損益及び利益剰余金等に及ぼす影
同左
響が軽微であり、かつ全体としても重要性がないため、
持分法の適用か
ら除外しております。
決算日が連結決算日と異なる会社については、 (3)同左
(3)持分法適用会社のうち、
各社の事業年度にかかる財務諸表を使用しております。
3. 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち、
シールド カリフォルニア ヘルスケアセンター インコーポ
連結子会社のうち、
シールド カリフォルニア ヘルスケアセンター インコー
レーティッド、
シールド デンバー ヘルスケアセンター インコーポレーティッ
ポレーティッド、シールド デンバー ヘルスケアセンター インコーポレー
ブルー
ド、
メールオーダー メディカル サプライズ インコーポレーティッド、
ティッド、
メール オーダー メディカル サプライズ インコーポレーティッド、
小林ヘルスケア インコーポレーティッ
バード ディベロプメント エルエルシー、
小林ヘルスケア インコーポ
ブルーバード ディベロプメント エルエルシー、
ド、
小林ヘルスケア ヨーロッパ リミティッド、
小林ファーマスーティカルズ オ
レーティッド、
小林ヘルスケア ヨーロッパ リミティッド、
小林ファーマスー
連結財
ブ アメリカ インコーポレーティッドの決算日は12月31日であります。
上海小林日化有限公司、
ティカルズ オブ アメリカ インコーポレーティッド、
務諸表の作成にあたっては同日現在の財務諸表を使用し、
連結決算日との間に
連結
小林製薬
(香港)
有限公司、
小林コーム㈱の決算日は12月31日であります。
生じた重要な取引については、
連結上必要な調整を行っております。
財務諸表の作成にあたっては同日現在の財務諸表を使用し、
連結決算日との間
また、連結子会社のうち桐灰化学㈱の決算日は9月30日であります。
に生じた重要な取引については、
連結上必要な調整を行っております。
これらの会社については、
連結決算日現在で実施した仮決算に基づく財務諸
また、連結子会社のうち桐灰化学㈱の決算日は9月30日であり、連結決算日
表を使用しております。
現在で実施した仮決算に基づく財務諸表を使用しております。
37
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
4. 会計処理基準に関する事項
(1)重要な資産の評価基準及び評価方法
①有価証券
(1)重要な資産の評価基準及び評価方法
①有価証券
その他有価証券
その他有価証券
時価のあるもの…連結決算日の市場価格等に基づく時価法
時価のあるもの…同左
(評価差額は全部資本直入法により処理し、売却原価は主として移動
平均法により算定)
時価のないもの…主として総平均法による原価法
時価のないもの…同左
②デリバティブ…時価法
②デリバティブ…同左
③棚卸資産
③棚卸資産
棚卸資産は主として次の方法により評価しております。
棚卸資産は主として次の方法により評価しております。
商品、原材料…移動平均法による原価法
商品、原材料…同左
製品、仕掛品、貯蔵品…総平均法による原価法
製品、仕掛品、貯蔵品…同左
(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法
①有形固定資産
当社及び国内連結子会社は定率法を採用し在外連結子会社は定額法
(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法
①有形固定資産
同左
によっております。
ただし、当社及び国内連結子会社の一部は平成 10 年 4 月 1 日以降の
取得に係る建物(建物附属設備を除く。)については定額法によって
おります。
②無形固定資産
定額法によっております。
②無形固定資産
同左
なお、自社利用のソフトウェアについては、
社内における利用可能期
間(5年)に基づいております。
③長期前払費用
均等償却しております。
③長期前払費用
同左
なお償却期間については法人税法に規定する方法と同一の基準に
よっております。
(3)重要な引当金の計上基準
①貸倒引当金
当社及び国内連結子会社は、
売上債権等の貸倒れによる損失に備える
(3)重要な引当金の計上基準
①貸倒引当金
同左
ため、一般債権については貸倒実績率により、
貸倒懸念債権等特定の
債権については個別に回収可能性を勘案し、
回収不能見込額を計上し
ております。
在外連結子会社は、債権の実態に応じて回収不能見積額
を計上しております。
②賞与引当金
当社及び国内連結子会社は従業員に対して支給する賞与の支出に充
②賞与引当金
同左
てるため、支給見込額に基づき計上しております。
③返品調整引当金
当社及び国内連結子会社のうち1社は、返品損失に備えるため、返品
損失見積額を計上しております。
④退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、
当社及び国内連結子会社のうち2社
は、
当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に
基づき計上しております。
国内連結子会社は期末要支給額の100%を計上しております。
また、
在外連結子会社の一部は確定拠出型年金制度を採用しております。
数理計算上の差異は、
各連結会計年度の発生時における従業員の平均
による定額法により按分した
残存勤務期間以内の一定の年数
(10年)
額を、それぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
過去勤務債務は、
その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定
の年数(10年)による定額法により費用処理しております。
38
③返品調整引当金
当社及び国内連結子会社のうち4社は、返品損失に備えるため、返品
損失見積額を計上しております。
④退職給付引当金
同左
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
⑤役員退職慰労引当金
⑤役員退職慰労引当金
当社及び国内連結子会社のうち1社は、役員の退職慰労金の支給に備
当社及び国内連結子会社のうち4社は、
役員の退職慰労金の支給に備え
えるため、内規に基づく期末要支給額を計上しております。
⑥投資損失引当金
るため、
内規に基づく連結会計年度末要支給額を計上しております。
⑥投資損失引当金
関係会社への投資に係る損失に備えるため、
当該会社の財政状態を勘
同左
案し、損失負担見込み額を計上しております。
(4)重要なリース取引の処理方法
リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以外のファイ
(4)重要なリース取引の処理方法
同左
ナンス・リース取引については、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた
会計処理によっております。
(5)重要なヘッジ会計の方法
(5)重要なヘッジ会計の方法
①ヘッジ会計の方法
①ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、
為替予約について振当処
同左
理の要件を充たしている場合は振当処理を金利スワップについて特
例処理の条件を充たしている場合には特例処理を採用しております。
②ヘッジ手段とヘッジ対象
②ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段…為替予約、金利スワップ
ヘッジ手段…同左
ヘッジ対象…外貨建債務及び外貨建予定取引、借入金
③ヘッジ方針
ヘッジ対象…同左
③ヘッジ方針
外貨建予定取引に関して、
為替予約を付し為替変動リスクをヘッジす
同左
る方針であります。
また、
金利スワップ取引は金利リスクの低減のた
め、対象債務の範囲内でヘッジする方針であります。
④ヘッジ有効性の評価の方法
④ヘッジ有効性の評価の方法
通貨関連の取引につきましては、
ヘッジ対象の時価変動額とヘッジ手
同左
段の時価変動額を比較し、
両者の変動額等を基礎にして判断しており
ます。金利スワップについては、有効性の評価を省略しております。
(6)その他連結財務諸表作成のための重要な事項
(6)その他連結財務諸表作成のための重要な事項
消費税等の会計処理方法
消費税等の会計処理方法
税抜方式によっております。
同左
5. 連結子会社の資産及び負債の評価に関する事項
全面時価評価法を採用しております。
同左
6. 連結調整勘定の償却に関する事項
桐灰化学㈱
その他
10年均等償却
5年均等償却
同左
7. 利益処分項目等の取扱いに関する事項
連結剰余金計算書は、
連結会社の利益処分について連結会計年度中に確定し
同左
た利益処分に基づいて作成しております。
8. 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、
要求払預金及び取得日から3ヶ月以内に満期日の到来する流動性
同左
の高い、
容易に換金可能であり、
かつ価値の変動について僅少なリスクしか
負わない短期的な投資からなっております。
39
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
表示方法の変更
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
————————
(連結貸借対照表)
「商標権」
は、
前連結会計年度までは、
無形固定資産の
「その
他」
に含めて表示しておりましたが、
当連結会計年度において、
資産の総額の
100分の1を超えたため区分掲記しました。なお、前連結会計年度末の「商標
権」は74百万円であります。
注記事項
前連結会計年度
当連結会計年度
(平成16年3月31日)
(平成17年3月31日)
連結貸借対照表関係
※1 有形固定資産の減価償却累計額は17,887百万円であります。
※1 有形固定資産の減価償却累計額は18,876百万円であります。
※2 非連結子会社及び関連会社に対する主な資産及び負債は次のとおりで
※2 非連結子会社及び関連会社に対する主な資産及び負債は次のとおりで
あります。
あります。
投資その他の資産
投資有価証券(株式)
その他(出資金)
投資その他の資産
2,309百万円
1,008百万円
3 保証債務
投資有価証券(株式)
その他(出資金)
3
2,374百万円
3百万円
————————
①連結会社以外の会社の金融機関等からの借入に対し、債務保証を
行っております。
上海小林日化有限公司
計
184百万円
184百万円
※4 担保に供している資産は次のとおりであります。
受取手形
建物及び構築物
土地
投資有価証券
計
109百万円
1,141百万円
2,122百万円
98百万円
3,472百万円
支払手形及び買掛金
長期借入金
計
受取手形
建物及び構築物
土地
投資有価証券
計
137百万円
1,079百万円
2,122百万円
124百万円
3,464百万円
(上記に対応する債務)
(上記に対応する債務)
短期借入金
※4 担保に供している資産は次のとおりであります。
7,071百万円
350百万円
39百万円
7,460百万円
支払手形及び買掛金
短期借入金
長期借入金
計
8,312百万円
180百万円
32百万円
8,524百万円
※5 当社の発行済株式総数は、普通株式42,525,000株であります。
※5 当社の発行済株式総数は、普通株式42,525,000株であります。
※6 当社が保有する自己株式の数は、普通株式898,597株であります。
※6 当社が保有する自己株式の数は、普通株式903,577株であります。
7. 当社及び連結子会社(㈱コバショウ、富山小林製薬㈱、仙台小林製薬㈱、
7. 当社及び連結子会社(㈱コバショウ、小林ヘルスケア ヨーロッパ リミ
小林製薬プラックス㈱、愛媛小林製薬㈱)においては、運転資金の効率
ティッド、シールド カリフォルニアヘルスケア センター インコーポ
的な調整を行うため取引銀行7行と当座貸越契約及び貸出コミットメ
レーティッド)
においては、
運転資金の効率的な調整を行うため取引銀
ント契約を締結しております。これら契約に基づく当連結会計年度末
行4行及び生命保険会社2社と当座貸越契約及び貸出コミットメント契
の借入未実行残高は次のとおりであります。
約を締結しております。
これら契約に基づく当連結会計年度末の借入未
実行残高は次のとおりであります。
当座貸越極度額及び貸出
当座貸越極度額及び貸出
借入実行残高
32,300百万円
1,100百万円
借入実行残高
33,103百万円
450百万円
差引額
31,200百万円
差引額
32,653百万円
コミットメントの総額
40
コミットメントの総額
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
連結損益計算書関係
※1 特別利益のうち、固定資産売却益の内訳は次のとおりであります。
※1 特別利益のうち、固定資産売却益の内訳は次のとおりであります。
その他
1,299百万円
10百万円
その他
5百万円
0百万円
計
1,310百万円
計
6百万円
土地
※2 特別損失のうち、固定資産処分損の内訳は次のとおりであります。
その他
355百万円
99百万円
1,011百万円
527百万円
計
1,993百万円
建物及び構築物
機械装置及び運搬具
土地
※3 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費
土地
※2 特別損失のうち、固定資産処分損の内訳は次のとおりであります。
その他
18百万円
62百万円
2百万円
35百万円
計
118百万円
建物及び構築物
機械装置及び運搬具
土地
※3 一般管理費及び当期製造費用に含まれる研究開発費
2,010百万円
※4 営業権譲渡益
2,115百万円
※4 営業権譲渡益
当社は、
持分法適用関連会社であった小林ソファモアダネック株式会社
同左
について、
平成14年3月27日に共同出資元である米国メドトロニック ソ
ファモアダネック社との間で合弁関係を解消する旨の基本合意にいた
りました。
この合意に基づき、
平成14年4月に持分株式が売却され、
営業
権譲渡対価を平成15年3月期より7年間に分割して受領し、営業権譲渡
益として特別利益に計上する予定です。
営業権譲渡契約の概要
(1)譲渡する営業権 医療用具の販売
(2)営業権譲渡日 平成14年4月1日
(3)譲渡価格およびその受領方法
58,000千米ドルを平成15年3月期より7年間で分割受領
(4)譲渡代金受領日(受領予定日)および金額
平成14年4月17日
平成15年4月
平成16年4月
平成17年4月
平成18年4月
平成19年4月
平成20年4月
3日
5日
4日
3日
3日
3日
3,000千米ドル
6,000千米ドル
7,000千米ドル
10,000千米ドル
10,000千米ドル
11,000千米ドル
11,000千米ドル
連結キャッシュ・フロー計算書関係
※1. 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科
目の金額との関係
目の金額との関係
(平成16年3月31日現在)
現金及び預金勘定
(平成17年3月31日現在)
17,663百万円
預入期間が3か月を超える
定期預金
現金及び現金同等物
※1. 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科
現金及び預金勘定
19,035百万円
預入期間が3か月を超える
—百万円
17,663百万円
定期預金
現金及び現金同等物
—百万円
19,035百万円
41
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
リース取引関係
リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以外のファイナン
リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以外のファイナン
ス・リース取引
ス・リース取引
1. 借主側
1. 借主側
(1)
リース物件の取得価額相当額、
減価償却累計額相当額及び期末残
高相当額
(1)リース物件の取得価額相当額、
減価償却累計額相当額及び期末残
高相当額
取得価額 減価償却累計額 期末残高
相当額
相当額
相当額
(百万円) (百万円) (百万円)
その他
8,300
2,413
2,561
4,312
1,408
1,579
3,988
1,004
981
合計
13,275
7,301
5,974
機械装置及び運搬具
工具器具及び備品
(2)未経過リース料期末残高相当額
取得価額 減価償却累計額 期末残高
相当額
相当額
相当額
(百万円) (百万円) (百万円)
その他
8,184
2,301
2,540
4,878
1,325
1,845
3,306
975
694
合計
13,026
8,049
4,977
機械装置及び運搬具
工具器具及び備品
(2)未経過リース料期末残高相当額
1年内
1年超
2,187百万円
3,923百万円
1年内
1年超
2,552百万円
2,542百万円
合計
6,110百万円
合計
5,094百万円
(3)支払リース料、減価償却費相当額及び支払利息相当額
2,556百万円
減価償却費相当額 2,315百万円
支払利息相当額
129百万円
支払リース料
(4)減価償却費相当額の算定方法
リース期間を耐用年数とし、
残存価額を零とする定額法によって
(3)支払リース料、減価償却費相当額及び支払利息相当額
支払リース料
減価償却費相当額
支払利息相当額
(4)減価償却費相当額の算定方法
同左
おります。
(5)利息相当額の算定方法
リース料総額とリース物件の取得価額相当額との差額を利息相当
額とし、各期への配分方法については、
利息法によっております。
42
2,381百万円
2,253百万円
104百万円
(5)利息相当額の算定方法
同左
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(平成16年3月31日)
(平成17年3月31日)
有価証券関係
1. その他有価証券で時価のあるもの
種類
1. その他有価証券で時価のあるもの
取得原価 連結貸借対照表
差額
(百万円) 計上額(百万円)(百万円)
連結貸借対照表 (1)株式
591
3,415
2,824
(2)債券
計上額が
取得原価を
①国債・地方債等
②社債
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
591
3,415
2,824
79
70
△8
③その他
(3)その他
小計
連結貸借対照表 (1)株式
(2)債券
(3)その他
3,009
—
300
—
3,007
—
298
—
小計
3,389
3,376
△12
3,980
6,791
2,811
取得原価を
①国債・地方債等
②社債
③その他
合計
684
3,805
3,121
(3)その他
2,503
—
—
—
2,508
—
—
—
5
—
—
—
小計
3,187
6,314
3,126
73
62
△10
500
—
—
—
500
—
—
—
0
—
—
—
(2)債券
取得原価を
①国債・地方債等
超えるもの
②社債
③その他
連結貸借対照表 (1)株式
(2)債券
計上額が
超えないもの
取得原価 連結貸借対照表
差額
(百万円) 計上額(百万円)(百万円)
連結貸借対照表 (1)株式
計上額が
超えるもの
計上額が
種類
△2
取得原価を
①国債・地方債等
—
△1
—
超えないもの
②社債
(注)前連結会計年度において、有価証券について13百万円(その他有価証券で時価のあ
③その他
(3)その他
小計
合計
574
563
△11
3,761
6,877
3,115
(注)当連結会計年度において、減損処理は行っておりません。
る株式13百万円)減損処理を行っております。
なお、減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ、50%以上下落
なお、減損処理にあたっては、期末における時価が取得原価に比べ、50%以上下落
した場合には全て減損処理を行い、30∼50%程度下落した場合には、当該金額の
した場合には全て減損処理を行い、30∼50%程度下落した場合には、当該金額の
重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行って
重要性、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行って
おります。
おります。
2. 前連結会計年度中に売却したその他有価証券
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
2. 当連結会計年度中に売却したその他有価証券
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
売却額
(百万円)
売却益の合計額
(百万円)
売却損の合計額
(百万円)
売却額
(百万円)
売却益の合計額
(百万円)
売却損の合計額
(百万円)
—
—
—
6
2
—
3. 時価評価されていない主な有価証券の内容(平成16年3月31日)
3. 時価評価されていない主な有価証券の内容(平成17年3月31日)
連結貸借対照表計上額(百万円)
その他有価証券
595
174
非上場株式(店頭売買株式を除く)
株式投資信託
1年以内
(百万円)
1年超5年以内 5年超10年以内
株式投資信託
(百万円)
(百万円)
10年超
(百万円)
2,007
—
300
—
—
—
—
—
—
—
—
—
2,307
—
—
1.債券
(2)社債
(3)その他
2.その他
合計
284
222
非上場株式(店頭売買株式を除く)
4. その他有価証券のうち満期があるもの及び満期保有目的の債券の今後の
償還予定額(平成16年3月31日)
(1)国債・地方債等
連結貸借対照表計上額(百万円)
その他有価証券
4. その他有価証券のうち満期があるもの及び満期保有目的の債券の今後の
償還予定額(平成17年3月31日)
1年以内
(百万円)
1年超5年以内 5年超10年以内
(百万円)
(百万円)
10年超
(百万円)
1,000
—
—
—
2,008
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
1,000
2,008
—
—
1.債券
999
—
—
—
999
(1)国債・地方債等
(2)社債
(3)その他
2.その他
合計
43
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
デリバティブ取引関係
1 取引の状況に関する事項
1. 取引の内容
当社グループの利用しているデリバティブ取引は、為替予約取引と通
1 取引の状況に関する事項
1. 取引の内容
同左
貨オプション取引及び金利スワップ取引であります。
2. 取引に対する取組方針
当社グループのデリバティブ取引は、将来の為替相場又は金利の変動
2. 取引に対する取組方針
同左
によるリスク回避の目的及び資金の効率的な運用を行う目的で取り組
む方針であります。
3. 取引の利用目的
当社グループのデリバティブ取引は、外貨建金銭債権債務の為替変動
3. 取引の利用目的
同左
リスクの回避と借入金に係る将来の金利変動によるリスクの軽減を目
的として利用しております。
なお、デリバティブ取引を利用してヘッジ会計を行っております。
ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。
なお、
為替予約について振当処理
の要件を満たしている場合は振当処理を採用しております。
ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段…為替予約、金利スワップ
ヘッジ対象…外貨建債務及び外貨建予定取引、借入金
ヘッジ方針
外貨建予定取引に関して、為替予約を付し為替変動リスクをヘッジす
る方針であります。
また金利スワップ取引は、金利リスクの低減のため対象債務の範囲内
でヘッジする方針であります。
ヘッジ有効性の評価の方法
通貨関連の取引につきましては、ヘッジ対象の時価変動額とヘッジ手
段の時価変動額を比較し、両者の変動額等を基礎にして判断しており
ます。金利スワップについては、有効性の評価を省略しております。
4. 取引に係るリスクの内容
為替予約取引・通貨オプション取引は為替相場の変動によるリスクを
4. 取引に係るリスクの内容
同左
有しております。
なお、
当社グループのデリバティブ取引の契約先は、
いずれも信用度の
高い国内の銀行であるため、相手方の契約不履行によるリスクは殆ど
ないと認識しております。
5. 取引に係るリスク管理体制
当社グループのデリバティブ取引の開始にあたっては財務担当役員が
5. 取引に係るリスク管理体制
同左
決裁し、実行及び管理は財務経理部が行っております。
2 取引の時価等に関する事項
当社グループが利用しているデリバティブ取引はすべてヘッジ会計が適
2 取引の時価等に関する事項
同左
用されるため、該当事項はありません。
退職給付関係
1. 採用している退職給付制度の概要
当社は、確定給付型の制度として、
適格退職年金制度及び退職一時金制度
を設けております。
国内連結子会社は確定給付型の制度として、退職一時金制度を設けてお
ります。
さらに、在外連結子会社の一部は確定拠出型年金制度を採用しており
ます。
44
1. 採用している退職給付制度の概要
同左
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
2. 退職給付債務に関する事項(平成16年3月31日)
2. 退職給付債務に関する事項(平成17年3月31日)
(1)退職給付債務(百万円)
△10,602
(2)年金資産(百万円)
(3)未積立退職給付債務(百万円)
(1)+(2)
(4)未認識数理計算上の差異(百万円)
(5)未認識過去勤務債務(百万円)
(6)連結貸借対照表計上額純額(百万円)
(3)+(4)+(5)
(7)前払年金費用(百万円)
(8)退職給付引当金(百万円)
(6)—(7)
2,860
△7,741
599
933
△6,208
111
△6,320
(注)国内連結子会社は、退職給付債務の算定にあたり簡便法を採用しております。
3. 退職給付費用の内訳
△11,701
(2)年金資産(百万円)
3,769
(3)未積立退職給付債務(百万円)
(1)+(2)
△7,932
(4)未認識数理計算上の差異(百万円)
1,094
829
△6,007
466
△6,474
(5)未認識過去勤務債務(百万円)
(6)連結貸借対照表計上額純額(百万円)
(3)+(4)+(5)
(7)前払年金費用(百万円)
(8)退職給付引当金(百万円)
(6)—(7)
(注)国内連結子会社は、退職給付債務の算定にあたり簡便法を採用しております。
3. 退職給付費用の内訳
975
616
224
43
103
74
29
退職給付費用(百万円)
(1)勤務費用(百万円)
(2)利息費用(百万円)
(3)期待運用収益(減算)
(百万円)
(4)過去勤務債務の費用処理額(百万円)
(5)数理計算上の差異の費用処理額(百万円)
(6)臨時に支払った割増退職金(百万円)
4. 退職給付債務等の計算の基礎に関する事項
1,003
681
200
57
103
75
28
退職給付費用(百万円)
(1)勤務費用(百万円)
(2)利息費用(百万円)
(3)期待運用収益(減算)
(百万円)
(4)過去勤務債務の費用処理額(百万円)
(5)数理計算上の差異の費用処理額(百万円)
(6)臨時に支払った割増退職金(百万円)
4. 退職給付債務等の計算の基礎に関する事項
(1)割引率(%)
2.0
2.0
(2)期待運用収益率(%)
(3)退職給付見込額の期間配分方法
(1)退職給付債務(百万円)
期間定額基準
(4)過去勤務債務の処理年数(年)
10
10
(5)数理計算上の差異の処理年数(年)
(1)割引率(%)
2.0
2.0
(2)期待運用収益率(%)
(3)退職給付見込額の期間配分方法
期間定額基準
(4)過去勤務債務の処理年数(年)
10
10
(5)数理計算上の差異の処理年数(年)
税効果会計関係
1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(繰延税金資産)
退職給付引当金損金算入限度超過額
2,231 百万円
繰越欠損金
1,166
賞与引当金損金不算入額
743
役員退職慰労引当金損金不算入額
544
貸倒引当金損金算入限度超過額
501
未払経費否認
498
未払事業税否認
326
分社譲渡損益
281
未実現利益
272
固定資産廃棄損否認
134
ソフトウェア開発費否認
113
返品調整引当金損金算入限度超過額
86
減価償却超過額
81
ゴルフ会員権評価損否認
58
未払特別退職金加算
39
その他
63
繰延税金資産小計
評価性引当額
繰延税金資産合計
(繰延税金負債)
その他有価証券評価差額
その他
繰延税金負債合計
繰延税金資産の純額
7,145
△1,032
6,113
1,142
56
1,199
4,914
1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
(繰延税金資産)
退職給付引当金損金算入限度超過額
繰越欠損金
賞与引当金損金不算入額
未払経費否認
役員退職慰労引当金損金不算入額
貸倒引当金損金算入限度超過額
未実現利益
未払事業税否認
ソフトウェア開発費否認
返品調整引当金損金算入限度超過額
ゴルフ会員権評価損否認
減価償却超過額
その他
2,241 百万円
1,750
755
666
527
392
276
261
103
86
81
22
327
7,495
繰延税金資産小計
評価性引当額
△1,730
繰延税金資産合計
5,765
(繰延税金負債)
その他有価証券評価差額
繰延税金負債合計
繰延税金資産の純額
1,017
1,017
4,747
45
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因と
2. 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因と
なった主な項目別の内訳
なった主な項目別の内訳
法定実効税率
欠損子会社の未認識税務利益
税務上の繰越欠損金の利用
試験研究費等の特別控除
連結調整勘定償却
受取配当金等永久に益金に算入されない項目
交際費等永久に損金に算入されない項目
税率変更による期末繰延税金資産の減額修正
持分法による投資損益
その他
41.99%
5.22%
△3.40%
△2.18%
2.01%
△1.63%
1.50%
0.88%
△0.55%
0.25%
40.63%
3.18%
2.10%
△2.05%
1.56%
△1.25%
0.42%
2.14%
法定実効税率
欠損子会社の未認識税務利益
連結調整勘定償却
試験研究費等の特別控除
交際費等永久に損金に算入されない項目
持分法による投資損益
住民税均等割額
その他
46.73%
税効果会計適用後の法人税等の負担率
44.09%
税効果会計適用後の法人税等の負担率
セグメント情報
事業の種類別セグメント情報
最近2連結会計年度の事業の種類別セグメント情報は次のとおりであります。
前連結会計年度(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
家庭用品
製造販売事業
(百万円)
家庭用品
卸事業
(百万円)
医療関連事業
(百万円)
66,522
126,080
15,608
その他事業
(百万円)
計
(百万円)
消去又は全社
(百万円)
連結
(百万円)
Ⅰ 売上高及び営業損益
売上高
(1)外部顧客に対する売上高
3,458
211,670
—
211,670
(2)セグメント間の内部売上高
又は振替高
20,532
—
—
8,401
28,933
(28,933)
—
計
87,055
126,080
15,608
11,859
240,603
(28,933)
211,670
営業費用
72,424
125,545
14,964
11,706
224,639
(29,092)
195,546
営業利益
14,631
534
644
153
15,963
159
16,123
51,968
1,764
1,647
43,319
207
500
9,082
408
172
7,334
149
83
111,704
2,530
2,404
16,621
132
37
128,326
2,662
2,441
Ⅱ 資産、減価償却費及び
資本的支出
資産
減価償却費
資本的支出
46
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
当連結会計年度(自 平成16年4月1日∼至平 成17年3月31日)
家庭用品
製造販売事業
(百万円)
家庭用品
卸事業
(百万円)
医療関連事業
(百万円)
67,524
128,356
16,056
その他事業
(百万円)
計
(百万円)
消去又は全社
(百万円)
連結
(百万円)
Ⅰ 売上高及び営業損益
売上高
(1)外部顧客に対する売上高
3,770
215,708
—
215,708
(2)セグメント間の内部売上高
又は振替高
21,748
—
—
8,434
30,182
(30,182)
–
計
89,273
128,356
16,056
12,205
245,891
(30,182)
215,708
営業費用
74,780
127,556
15,866
12,064
230,269
(30,259)
200,009
営業利益
14,492
799
189
140
15,621
76
15,698
53,687
1,827
3,305
46,150
162
176
8,687
466
781
8,084
158
727
116,609
2,614
4,991
18,019
121
29
134,629
2,735
5,020
Ⅱ 資産、減価償却費及び
資本的支出
資産
減価償却費
資本的支出
(注)1. 事業区分の方法
事業は、製品の系列及び市場の類似性を考慮して区分しております。
2. 各事業の主な製品
(1)家庭用品製造販売事業……家庭用医薬品、口腔衛生品、芳香・消臭剤、雑貨品
(2)家庭用品卸事業……………家庭用医薬品、雑貨及び食品
(3)医療関連事業………………医療用具、医療機器
(4)その他事業…………………運送業、合成樹脂容器の製造販売、保険代理業、不動産管理、広告企画制作
3. 資産のうち、消去又は全社の項目に含めた全社資産の金額は、前連結会計年度33,342百万円、当連結会計年度36,207百万円であり、その主なものは、親会社での余資運用
資金(現金及び有価証券)、長期投資資金(投資有価証券)及び管理部門に係わる資産等であります。
4. 減価償却費及び資本的支出には、長期前払費用と同費用に係る償却額が含まれております。
所在地別セグメント情報
海外売上高
前連結会計年度(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
前連結会計年度(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
本邦の売上高及び資産の金額は、
全セグメントの売上高の合計及び全セグメ
海外売上高は連結売上高の10%未満のため、記載を省略しております。
ント資産の金額の合計額に占める割合がいずれも90%超であるため、記載
当連結会計年度(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
を省略しております。
海外売上高は連結売上高の10%未満のため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
本邦の売上高及び資産の金額は、
全セグメントの売上高の合計及び全セグメ
ント資産の金額の合計額に占める割合がいずれも90%超であるため、記載
を省略しております。
関連当事者との取引
(1)役員及び個人主要株主等
前連結会計年度(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
属性
会社等の
名称
住所
役員
堀口 彰
—
資本金又は
議決権等の
事業の内容
出資金
所有(被所有)
又は職業
(百万円)
割合
—
専務取締役
関係内容
役員の
事業上の
兼任等
関係
(被所有) (株)メディコン
代表取締役
0.05%
—
取引金額
取引の内容 (百万円)
住宅資金
貸付
0
科目
期末残高
(百万円)
長期貸付金
1
科目
期末残高
(百万円)
長期貸付金
—
(注)上記取引金額に消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
属性
会社等の
名称
住所
役員
堀口 彰
—
資本金又は
議決権等の
事業の内容
出資金
所有(被所有)
又は職業
割合
(百万円)
—
専務取締役
関係内容
役員の
事業上の
兼任等
関係
(被所有) (株)メディコン
代表取締役
0.05%
—
取引金額
取引の内容 (百万円)
住宅資金
貸付
1
(注)上記取引金額に消費税等は含まれておりません。
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K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
前連結会計年度
当連結会計年度
(自 平成15年4月1日∼至 平成16年3月31日)
(自 平成16年4月1日∼至 平成17年3月31日)
1株当たり情報
1株当たり純資産額
1,307円16銭
1株当たり当期純利益
157円25銭
なお、潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、希薄化効果を
1,443円30銭
1株当たり純資産額
1株当たり当期純利益
160円64銭
なお、潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、希薄化効果を
有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
有している潜在株式が存在しないため記載しておりません。
当社は平成15年11月20日付で株式1株につき1.5株の株式分割を行ってお
ります。
なお、
当該株式分割が前期首に行われたと仮定した場合の前連結会計年度に
おける1株当たり情報については以下のとおりとなります
1株当たり純資産額
1株当たり当期純利益
1,165円32銭
154円17銭
(注)1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
当期純利益(百万円)
普通株主に帰属しない金額(百万円)
(うち利益処分による役員賞与金)
普通株式に係る当期純利益(百万円)
期中平均株式数(株)
6,677
42
(42)
6,635
42,196,235
(注)1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
当期純利益(百万円)
普通株主に帰属しない金額(百万円)
(うち利益処分による役員賞与金)
普通株式に係る当期純利益(百万円)
期中平均株式数(株)
6,730
44
(44)
6,686
41,622,832
重要な後発事象
当社の子会社である㈱コバショウと㈱スズケンとの間で、㈱スズケンの一般用医薬品卸売事業の㈱コバショウへの物的吸収分割、物的新設分割による事
業移管とそれに伴う株式交換を平成17年4月1日付けで行いました。
1. 事業移管について
㈱スズケンの一般用医薬品卸売事業のうち首都圏と近畿圏の事業については、㈱コバショウと㈱スズケンとの間で物的吸収分割により事業移管を行い
ました。また、北海道と東海の事業については、㈱スズケンにおける物的新設分割により、一旦㈱KS北海道及び㈱KS東海として分社化し、その後、当該2子
会社の株式について、㈱コバショウと㈱スズケンとの間で株式交換を実施することにより事業移管を行いました。
2.株式の割当について
(1)㈱コバショウへの物的吸収分割に際し、㈱コバショウは普通株式1,756株を発行し、そのすべてを㈱スズケンに割当交付しました。
(2)㈱KS北海道の物的新設分割に際し、㈱KS北海道は普通株式200株を発行し、そのすべてを㈱スズケンに割当交付しました。さらに当該全株式につい
て、㈱KS北海道と㈱コバショウとの間で株式交換を実施しました。なお、その際の株式交換比率は当該株式1株に対して㈱コバショウ普通株式4.53
株を割当交付しました。
(3)
㈱KS東海の物的新設分割に際し、
㈱KS東海は普通株式200株を発行し、そのすべてを㈱スズケンに割当交付しました。
さらに当該全株式について、
㈱
KS東海と㈱コバショウとの間で株式交換を実施しました。なお、その際の株式交換比率は当該株式1株に対して㈱コバショウ普通株式0.16株を割当
交付しました。
上記により、
㈱コバショウは普通株式2,694株を発行し、
そのすべてを㈱スズケンに割り当てることになりました。結果、
㈱スズケンは㈱コバショウの発行
済み株式の20%を取得することになりました。
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K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
6年間の要約連結財務データ
百万円
3月31日に終了した会計年度
2000
2001
2002
2003
2004
2005
180,731
121,739
58,992
46,121
12,870
10,805
9,389
4,822
185,001
123,140
61,860
48,053
13,807
12,758
11,452
6,019
204,647
139,404
65,242
51,613
13,629
12,103
10,923
6,595
210,922
141,675
69,247
53,394
15,852
12,951
12,839
6,605
211,670
141,388
70,282
54,159
16,123
14,127
11,825
6,677
215,708
143,912
71,795
56,096
15,698
14,159
12,769
6,730
170.80
15.0
212.34
17.5
232.64
18.5
231.25
21.0
157.25
21.0
160.64
33.0
7,306
2,662
1,921
3,667
1,292
3,961
△817
2,157
4,926
1,774
4,038
△2,892
2,598
4,329
1,778
12,046
11,770
2,793
2,631
1,785
6,971
4,613
2,662
2,441
2,010
8,364
4,428
2,735
5,020
2,115
69,248
34,463
62,977
9,197
32,142
104,331
6,721
8,432
64,849
41,542
57,871
10,067
38,436
106,391
6,978
3,461
72,758
48,096
62,644
13,218
44,427
120,855
10,114
9,194
77,315
48,364
65,925
9,936
49,267
125,679
11,390
7,859
80,030
48,296
64,297
9,093
54,454
128,326
15,733
5,417
86,704
47,924
65,007
8,959
60,116
134,629
21,697
3,033
32.7
7.1
6.0
2.7
110.0
19.2
5.0
30.8
0.26
33.4
7.5
6.9
3.3
112.1
17.1
5.7
36.1
0.09
31.9
6.7
5.9
3.2
116.1
15.9
5.8
36.8
0.21
32.8
7.5
6.1
3.1
117.3
14.1
5.4
39.2
0.16
33.2
7.6
6.7
3.2
124.5
12.9
5.3
42.4
0.10
33.3
7.3
6.6
3.1
133.4
11.7
5.1
44.7
0.05
会計年度:
売上高
売上原価(返品調整引当後)
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
経常利益
税金等調整前当期純利益
当期純利益
:
1株当たり指標(円)
当期純利益
配当金
営業活動によるキャッシュ・フロー
フリーキャッシュ・フロー
減価償却費
設備投資額 ※1
研究開発費
会計年度末:
流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
株主資本
総資産
運転資本
有利子負債
財務指標(%)
:
売上高に対する割合:
売上総利益
営業利益
経常利益
当期純利益
流動比率
株主資本当期純利益率
総資産当期純利益率
株主資本比率
デット・エクイティ・レシオ(倍)※2
※1. 設備投資額:セグメント情報の資本的支出
※2. デット・エクイティ・レシオ:期末有利子負債/株主資本
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K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
会社概要/投資家情報
会社概要
(2005年3月31日現在)
● 会 社 名
小林製薬株式会社
● 創 立
1919年(大正8年)8月22日
● 本社所在地
大阪市中央区道修町4丁目3番6号
● 代 表 者
代表取締役社長
●従業員数
2,398人(連結)
● 連結子会社
22社
● 非連結子会社
5社
●関連会社
1社
小林 豊
投資家情報
(2005年3月31日現在)
● 資 本 金
34億5千万円
●株式総数
170,100,000株
● 発行済株式総数
42,525,000株
● 株 主 数
7,696人
●上場市場
東京証券取引所第一部、大阪証券取引所第一部
● 名義書換代理人
東京都千代田区丸の内1丁目4番3号
UFJ信託銀行株式会社
● 定時株主総会
6月中
● 問い合わせ先
小林製薬株式会社
財務経理部 IR担当
TEL. 06-6222-0089
FAX. 06-6222-0114
E-mail. [email protected]
URL. http://www.kobayashi.co.jp/
50
K O B AYA S H I P H A R M A C E U T I C A L C O. , LT D .
取締役、監査役及び執行役員
代表取締役会長(CEO)
代表取締役社長(COO)
小林 一雅
小林 豊
専務取締役
専務取締役
常務取締役
取締役
島谷 尚温
堀口 彰
田中 正昭
小林 章浩
取締役
監査役
執行役員
代表取締役会長( CEO )
小林 一雅
森井 敏之
常務執行役員
辻野 隆志
代表取締役社長( COO )
小林 豊
仲田 哲雄
常勤
研究開発カンパニープレジデント
常勤
三木 譲治
製品営業カンパニープレジデント
最高執行責任者
林 浩志
専務取締役
島谷 尚温
酒井 竜児
執行役員
野本 宏
製品営業統括担当
桐灰化学株式会社 代表取締役社長
堀口 彰
坂口 孝文
医療機器事業統括本部長
小林メディカルカンパニープレジデント
常務取締役
田中 正昭
ビジネスシステムカンパニープレジデント
山本 英嗣
グループ統括本社本部長
山根 聡
取締役
小林 章浩
国際営業カンパニープレジデント兼
マーケティング室長
成長戦略室長兼取締役会室長
永原 知晴
製造カンパニープレジデント
小坂 晴良
卸事業統括担当
*小林豊、島谷尚温、堀口彰、田中正昭、小林章浩は執行役員を兼務しています。
(2005年6月29日現在)
51
東京支店:〒 103-0023 東京都中央区日本橋本町 2-3-4
Tel: 03-3241-3151(代表)
URL. http://www.kobayashi.co.jp/
Printed on recycled paper in Japan
アニュアルレポート2005 2005年3月期
本社:〒 541-0045 大阪市中央区道修町 4-3-6
Tel: 06-6222-0897(代表)
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