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営農情報局(広報誌「敦賀美方」 2012年10月号より)

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営農情報局(広報誌「敦賀美方」 2012年10月号より)
環境と調和した農業を目指しましょう!!
水 稲
○病害防除
本年は、エコ肥料の本格的実施にあたり施肥体系の変更もありましたが、生育
初期の低温・寡日照、一転して7月以降の高温・多日照等、生育期間中は気象変動
が大きい年になりました。このため、地域によってあるいは品種によって収量に
かなり差がでたようです。
一方、
9月15日現在の倉前検査の1等米比率は、管内平均でハナエチゼンが
84.
7%、
コシヒカリが87.
1%となっています。格落ちの理由は、ハナエチゼンが
斑点米と胴割粒、
コシヒカリは斑点米が主な原因に挙げられています。
○間引き・追肥の施用
●倉前検査における地区別1等比率(%)
近年は8∼9月の高温のため、ダイコンの播種やハクサイ、キャベツ等の定植を遅らせる傾向にありますが、本年も9月中旬
以降の播種や定植をする方が多かったのでは?とおもいます。播種や定植を遅らせた圃場は、前月号を参照して、生育に応じた
適期の間引きや適期・適量施肥を行って下さい。
★玉ネギの定植
定植予定の20日前までに、
圃場全面に堆肥2t/10a、
石灰質資材100kg/10aを施用し、
できるだけ深く耕耘して下さい。さら
に、定植1週間前に基肥として、
「あさひ」を60kg/10a全面に施用後、畝立てをして下さい。畝幅は1.
2m、高さは最低30cmを
基準として下さい。
「タマネギは堆肥で作る」
ことが基本です。
○定植
・株間10cm、
条間20cmの4条植えを基準とします。
・定植適期は、草丈25cm前後で、10月下旬から11月上旬です。ただし、
この頃は気温、地温が低くなるため、定植時の植え傷み
や根の乾燥はその後の生育を遅らせ、球の肥大が悪くなります。このため、苗は根の乾燥防止に留意して下さい。なお、
自家育苗
で、
草丈が20cm未満の場合は、
できるだけ草丈を大きくしたほうが活着がよくなるので、
定植を11月中旬に遅らせて下さい。
・葉の緑色部まで深植えすると活着不良により枯死したり、生育不良の原因になります。茎下部の白色が見える程度に深さ2cmま
での浅植えにして下さい。
○追肥
順調に生育している場合は、収穫までに2回の追肥で十分です。1回目は12月上∼中旬に「そさい5号」を㎡当たり10∼15g、
2回目は消雪後の3月上旬に同量施用して下さい。なお、
翌春3月中旬頃の生育が悪い場合は4月上∼中旬に
「そさい5号」を㎡当
たり10gを施用して下さい。
○夏秋播き野菜に発生した病害虫名が不明で、防除薬剤が解らない場合は、実物を営農課または各支店までご持
参下さるか、症状を電話でお知らせ下さい。
果 樹
★温州ミカンの追肥
翌年の花芽着生を増加させるために10月中旬に追肥(観光みかん園は開園直前)
を施用して下さい。施用する肥料は「果樹
追肥」、施用量は本年の結実量の多少に関係なく60kg/10aとして下さい。
★落葉果樹苗木の植穴準備
果樹類の植付け適期は、落葉果樹が11月、常緑の柑橘類やビワは3∼4月ですが、植え穴の準備は1か月前の今月中に済ま
せて下さい。理由は投入する堆肥等の有機質資材と土を十分なじませ、根の活着を良くするには最低1か月間必要なためです。
植穴は幅1m、深さは最低50cmとし、1穴当たり堆肥2∼3kg、
ようりん1kg、石灰質資材1∼2kgを掘り上げた土と十分混和
し、埋め戻しておきます。最近、果樹苗が手元に届いてからあわてて植え穴を掘り、定植するケースが目立ちますが、翌年以降の
生育を良好にするために是非厳守して下さい。
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組合員の方は、
JA本店・営農課へいつでもお気軽にお越し下さい。
敦賀美方農業協同組合広報誌
品
種
敦賀本店
美浜支店
三方支店
合
ハナエチゼン
84.
1
77.
6
92.
5
84.
7
コ シ ヒ カ リ
88.
4
80.
2
92.
8
87.
1
●倉前検査におけるハナエチゼンの地区別格落ち理由
○圃場準備
3
★倉前検査速報
9月中旬以降10月中旬にかけての急激な気温低下は、各種病害の発生好適条件になります。
①ダイコンは、軟腐病の発生が懸念されます。発生の有無に関係なく、今月上旬から中旬にかけて、デランKまたはZボルドー
500倍液を交互に7∼10日おきに最低2回散布し、予防防除を徹底して下さい。
②キャベツは、べと病の発生が多くなります。早期発見に努め、発病がみられたら、
ダコニール1000の1000倍液またはジマ
ンダイセン水和剤600倍液を葉裏にかかるよう丁寧に散布して下さい。
③ハクサイは、
ダイコン同様、軟腐病の発生が多くなります。近年多発傾向にあり、ハクサイの病害の中で最も注意が必要な病
気で、多発すると有効薬剤が少なく、全滅してしまうことがあります。病徴がみられたら、一刻も早くZボルドー500倍液を散
布して下さい。
格 落 ち 理 由( % )
斑点米 乳 白 青未熟 籾混入 胴割粒
地
区
敦
賀
69
―
―
―
美
浜
48
25
―
1
三
方
34
―
―
―
計
(注)
9月15日現在
●倉前検査におけるコシヒカリの地区別格落ち理由
格 落 ち 理 由( % )
白 青未熟 籾混入 胴割粒
地
区
31
敦
賀
76
―
8
4
12
26
美
浜
39
1
15
2
43
66
三
方
100
―
―
―
―
斑点米 乳
(注)
9月15日現在
(注)
9月15日現在
★年々増加している難防除雑草の除草対策
本年も昨年同様、
ヒエとともに、写真に示した①1年生のコナギや、②塊茎とよばれる小さなイモ状の根で繁殖する②ウリカ
ワ、③オモダカ、④クログワイ等の難防除多年生雑草の除草に対する問合せが数多くありました。これらの雑草が多発生した水
田では、生育期の除草剤処理だけでは除草は困難です。今月は来年に備えた雑草対策の月に当たりますから、雑草多発水田で
は必ず除草対策を実施して下さい。
花
塊茎
①多年生雑草が多発した水田では、水稲刈
り取り直後から茎葉が再生してきます。
発芽が確認されたら、
「 ラウンドアップマ
ックスロード」または「三共の草枯らし」等
の地下部移行性の除草剤を施用して下
さい。
コナギ(1年生)
ウリカワ
○ラウンドアップマックスロード、三共の
草枯らしは、10a当り薬剤500ccを50
∼100ℓの水で希釈し、動力噴霧器で散
塊茎
塊茎
布して下さい。
②また、
ヒエが多発した水田では、数多くの
種子が土中に残存しており、また多年生
雑草は地下部に塊茎を形成しており、こ
の塊茎から来年発芽します。来年の発芽
個体を少なくするために、石灰窒素を20
オモダカ
クログワイ
∼30kg/10a施用して下さい。石灰窒
写真.水田の難防除雑草
素には植物の塊茎や種子の休眠を打破
する効果があり、今年中に塊茎や種子の発芽を促し、発芽した雑草は冬期の寒さで枯死します。なお、石灰窒素を施用した場
合は、①石灰窒素施用後10∼14日はそのまま放置後、秋起しを行い、②土壌改良資材の「いね一番」は施用しないようにし
て下さい。
露地野菜
9月中旬以降、朝晩の冷え込みが強くなることが予想されますが、急な冷え込みは各種病害の発生を助長します。秋冬野菜類
の観察に努め、早期発見・早期防除をお願いします。
★初秋播きダイコン・キャベツ・ハクサイ等の葉菜類の管理
○害虫防除
本年は、8∼9月の高温により、モンシロチョウ、キアゲハの蝶類や各種の蛾やヨトウムシ、
コナガ類が多発しています。
早期発見、
早期防除を徹底して下さい。発生がみられたらジェイエース水溶剤1,000∼1,500倍液を散布して下さい。
敦賀美方農業協同組合広報誌
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