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CSR・環境レポート 2010
新日本無線グループ CSR・環境レポート 2010 "マイクロエレクトロニクス技術" に象徴される半導体技術は今やナノレベルの技術へと発展 し、集積回路の高度化の歩みはとどまるところを知りません。 "マイクロ波技術" に象徴される無 線通信技術はマイクロ波帯のみならずミリ波帯へも展開し、ますます高速・大容量化されていき ます。この2つのマイクロテクノロジー 「μ&μ (ミュー・アンド・ミュー)」は、マルチメディ ア時代を担うキーテクノロジーです。 「μ&μ」は、それぞれ個別に発展してきた半導体技術とマイクロ波技術の2つの「μ」を限 りなく近づけます。この2つの技術の融合によってマルチメディアの可能性は飛躍的に広がりま す。 この2つの「μ」技術を融合させ、より高く飛躍させること。これは、マルチメディア時代を 見据えた新日本無線の大きな使命です。広大なマルチメディアの世界がひろがる21世紀、時代の 照準は情報通信、オーディオ・ビジュアルのさらなる進化へと向けられています。 新日本無線は「μ&μ」を合い言葉として、マイクロエレクトロニクス技術とマイクロ波技術 の開拓に挑んでいきます。 新日本無線グループ CSR・環境レポート 2010 目次 トップメッセージ 1 企業理念 CSRビジョン 会社の概要 3 会社の商号等 子会社 コーポレート・ガバナンス 5 コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方 企業統治の体制 内部統制システムの整備 ステークホルダーとの約束 7 従業員の皆様との約束 顧客の皆様との約束 株主の皆様との約束 取引先の皆様との約束 地域社会の皆様との約束 品質/環境マネジメントシステム 19 品質/環境基本方針 品質/環境マネジメント体制 環境への取り組み 事業活動と環境とのかかわり 製品の環境配慮 地球温暖化防止 省資源活動 環境安全化学物質管理・対策 廃棄物の削減 環境汚染予防・法規制への対応 環境会計 中期環境目標 データ根拠 23 トップメッセージ 現代社会の繁栄は、エレクトロニクス技術の発展の上に成 り立っていると言っても過言ではありません。私たち新日本 無線は、我が国のマイクロ波技術と半導体技術のパイオニア である日本無線㈱の技術と成果を継承するかたちで、1959 年に誕生しました。以来、独自の技術を練磨し、特色ある製 品を生み育てることによって、エレクトロニクス技術の発展 に寄与し続けてまいりました。 そして現在では、LSI技術とマイクロ波技術の融合「μ& μ」技術を旗印として、マルチメディアという時代の要請に 積極果敢に応え続けております。 私たち新日本無線は、常に時代を見据えた企業戦略と、 刻々と進化する技術に先駆する高度なテクノロジーを糧とし て、幅広い先端分野や産業社会の発展に貢献し続けてまいり ます。 新日本無線株式会社 代表取締役社長 未来に向かって 私たち新日本無線の社会的責任(CSR)は「企業とは社会的な装置である」という考え方に基づいています。 社会の一員として存在していくためには、社会に存在する確かな意義を持って社会的な価値を生み出せる存 在でなければならないということを従業員一人ひとりが理解し、自ら判断して行動することが大切と考えてい ます。 そこで、社会的責任経営をより具現化するために、企業理念、すなわち、コーポレートミッションを拠り所 としてCSRビジョンを策定し、CSR活動を推進しています。 私たちは、私たちのビジネステーマとも言える「μ&μ技術を軸とした最適部品の提供」を通して、ステー クホルダーの皆様との対話に努めながら、刻々と変化する期待や要請にお応えするとともに持続可能な社会の 実現に貢献できるよう未来に向かって歩み続けてまいります。 自然との調和を目指して 環境問題については国際的な2つの大きな潮流(グローバルな要請)があります。 1つは、地球温暖化対応で、2009年12月に地球温暖化に関するCOP15コペンハーゲン合意がなされ、 2010年1月には加盟主要国が2020年に向けたCO2削減目標を提出しました。日本も2009年9月に発足し た鳩山政権が「1990年に比べてCO2の排出量を25%削減する」という大きな目標を掲げ、これを受けて環 境省がチャレンジ25政策パッケージにおいて地球温暖化対応の政策方針の提示を開始しました。 もう1つの生物多様性については、2010年10月に名古屋において生物多様性に関するCOP10が開催さ れる予定であり、民間企業の役割の重要性が一層打ち出される状況にあります。 このような中、私たちは、これらの動向をしっかりと見据え、遅れることなく最大限に配慮して対応しなけ ればならないと考えています。今後も環境意識の向上に努め、環境保全活動を推進するとともに「きれいな水 と緑の地球に住みたい」という思いを込めて積極的に取り組んでまいります。 なお、当社はこれまで環境への取り組みを中心とした「環境報告書」を継続して発行してまいりましたが、 2010年度から「CSR・環境レポート」としてリニューアルしました。 今後は、環境的側面のみならず社会的側面に関する考え方や取り組み、成果などについてもご報告してまい りますので、皆様からの忌憚のないご意見やご感想をいただければ幸いに存じます。 2010年8月 1 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 1 新日本無線グループCSR・環境レポート2010 企業理念 コーポレートミッション 社会の期待と顧客の期待の適合における 中心的役割を果たすことによって、 健全な社会成長の一助となる 独創的「マイクロエレクトロニクスとマイクロウェーブ」技術を軸とした 最適部品の提供を通してコーポレートミッションを実現する CSRビジョン 「コーポレートミッションを実現し、そして、健全な社会成長の一助となる存在であり 続けること」が私たち新日本無線グループの社会的責任であるとの考えに立って、 ① 私たちは、社会の一員であることを自覚します ② 私たちは、μ&μ技術を軸とした最適部品の提供を通して、社会の発展や人々 の暮らしを更に良いものにしていくために何ができるかということを常に考え ます ③ 私たちは、私たちを取り巻く社会やステークホルダーからの期待に応えるとと もに信頼関係の構築に努めます ④ そして、私たちは、持続可能な社会の実現に貢献してまいります 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 2 会社の概要 (2010年3月31日現在) 会社の商号等 商 号 新日本無線株式会社 (英訳名)New Japan Radio Co.,Ltd. 創 立 1959年(昭和34年)9月8日 本 社 所 在 地 〒103-8456 東京都中央区日本橋横山町3番10号 電話/FAX番号 (電話)03-5642-8222(大代表) 資 5,220,075,750円 本 金 (FAX)03-5642-8220 発行済株式総数 39,131,000株 株 数 3,138名 場 2002年(平成14年)9月2日 東京証券取引所市場第一部指定(証券コード6911) 高 (単体)33,439百万円 (連結)40,287百万円 (2010年3月期) 数 (単体)1,603名 株 主 式 売 従 上 上 業 員 主要営業品目 (連結)3,163名 事業部門 マイクロ波管 ・周辺機器 マイクロ波 応用製品 半導体 事 業 所 営業品目 マイクロ波電子管 (マグネトロン、CFA、TWT、クライストロン、切換管等) レーダコンポーネント カソード(バリウム含浸型陰極等) マイクロ波コンポーネント (衛星通信/地上通信用コンポーネント、センサモジュール等) 半導体集積回路 (バイポーラ、CMOS、Bi-CMOS) 半導体デバイス (光半導体素子、GaAs IC) 川越製作所 所 在 地 〒356-8510 埼玉県ふじみ野市福岡2丁目1番1号 電 話 049-264-2111(代表) F A X 049-264-4241 関 西 支 店 (2010年4月1日から「西日本統括部」) 所 在 地 〒541-0052 大阪府大阪市中央区安土町3丁目3番9号(田村駒ビル4階) 電 話 06-6262-0200 F A X 06-6262-0878 仙台営業所 所 在 地 〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町2丁目3番22号(仙台ビルディング8階) 電 話 022-225-4395 F A X 022-225-4398 3 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 売上高構成比(%) 7.9 6.3 85.8 子会社 佐賀エレクトロニックス株式会社 創 立 本 社 所 在 地 佐 賀 製 作 所 資 本 金 主要な事業内容 1965年4月 〒103-0003 東京都中央区日本橋横山町3番10号 〒842-0032 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町立野950 50,000,000円(新日本無線100%出資) 半導体製品の設計及び組立・販売 株式会社エヌ・ジェイ・アールトレーディング 創 立 本 社 所 在 地 資 本 金 主要な事業内容 1978年10月 〒103-0003 東京都中央区日本橋横山町3番10号(NB日本橋ビル3階) 20,000,000円(新日本無線100%出資) 半導体製品等の販売 NJR CORPORATION 創 立 本 社 所 在 地 資 本 金 主要な事業内容 1979年4月 125 Nicholson Lane, San Jose, CA 95134, U.S.A. 70,000US$(新日本無線100%出資) 半導体製品等の販売 株式会社エヌ・ジェイ・アール秩父 創 立 本 社 所 在 地 資 本 金 主要な事業内容 1989年5月 〒369-1802 埼玉県秩父市荒川上田野1646 80,000,000円(新日本無線100%出資) 半導体製品の組立 THAI NJR CO.,LTD. 創 立 1989年6月 本 社 所 在 地 88 MU 13,TAMBOL MAKHUAJAE,AMPHUR MUANG,LAMPHUN 51000 THAILAND 資 本 金 240,000,000Baht(新日本無線93%出資) 主要な事業内容 半導体製品の組立 NJR(SINGAPORE)PTE LTD 創 立 1992年12月 本 社 所 在 地 NO.1 TANNERY ROAD #05-01/02 ONE TANNERY SINGAPORE 347719 資 本 金 200,000SP$(新日本無線100%出資) 主要な事業内容 半導体製品等の販売及び設計 株式会社エヌ・ジェイ・アールサービス 創 立 本 社 所 在 地 資 本 金 主要な事業内容 2001年4月 〒356-0011 埼玉県ふじみ野市福岡2丁目1番1号(新日本無線川越製作所内) 20,000,000円(新日本無線100%出資) 各種派遣及び間接業務代行 株式会社エヌ・ジェイ・アール福岡 創 立 本 社 所 在 地 資 本 金 主要な事業内容 2003年1月 〒819-0161 福岡県福岡市西区今宿東1丁目1番2号 300,000,000円(新日本無線100%出資) 半導体製品の製造・販売 恩結雅(上海)貿易有限公司 創 所 立 2008年1月 地 中華人民共和国 上海市浦東新区張楊路838号華都大厦30楼A2室 資 本 金 200,000US$(新日本無線100%出資) 主要な事業内容 半導体製品等の販売 在 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 4 コーポレート・ガバナンス コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方 新日本無線は、内部統制システムを継続的に整備・運用することで業務の有効性、効率性及び適正性を確保 し、経営層による意思決定の迅速化と経営透明性の堅持に努めることにより、企業価値の増大を通してステー クホルダーの期待に応えていくことをコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方としています。 企業統治の体制 株主総会 選解任 選解任 取締役会 選解任 監督 選解任 監査 監査役会 付議 報告 代表取締役社長 監査 業務執行会議 会計監査人 執行役員 業務執行部門 内部 監査 監査部 取締役会・業務執行会議と監査役会 監査役監査及び内部監査の状況 新日本無線の取締役会は、取締役9名(2010年6月 新日本無線の監査役は、取締役会や業務執行会議等の 29日現在)で構成され、重要な業務執行の決定や取締役 重要な会議に出席して適宜意見を述べるとともに、当グ の職務の執行の監督を行っています。また、これら経営 ループの監査等を行っています。監査役には専従のス の意思決定や監督機能と業務執行機能を分離し、双方の タッフは配置していませんが、使用人に監査業務に必要 機能強化を図るために執行役員制度を導入しています。 な事項につき指示することを可能とし、監査役から監査 そして、常勤取締役、常勤監査役及び執行役員で構成す 業務に関する指示を受けた使用人は、監査役の指示に関 る業務執行会議を毎月2回開催し、日常の業務に関して して取締役や所属部門の上司による指揮命令を受けない 意思決定の迅速化、効率化を図り、また、取締役会への ものとしています。 付議事項につきその内容の適正性、有効性を十分に討議 するとともに、構成員相互の意思疎通を図っています。 新日本無線の監査役会は、監査役4名(2010年6月 新日本無線では監査部を設け、随時必要な内部監査を 実施し、同時にコンプライアンスの徹底を図っていま す。監査部は業務監査に加え、内部統制システムの有効 29日現在)で構成され、それぞれの監査役が、独立した 性に関する監査を計画的に行っています。 立場から内部統制システムの整備・運用状況を含め、取 社外取締役及び社外監査役 締役の職務の執行等を監査しています。 新日本無線は、社外取締役を、客観的な視点から経営 会計監査人の状況 新日本無線は、有限責任監査法人トーマツと監査契約 を締結しており、監査に際して要請のあった書類及び監 査の実施に必要な資料のすべてを提供するなど、適正な 監査を受けるための体制を整備しています。 全般のチェックを行うことを期待し選任しています。ま た、親会社を有し、そのグループに属する新日本無線に 期待される役割に基づいた助言を得るため、親会社出身 者を選任しています。 社外監査役については、財務・会計及び経営管理の知 識・経験を活かして、業務執行の監査・監督が有効にな されることを期待し選任しています。 5 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 内部統制システムの整備 新日本無線は、企業の健全で持続的な発展のために内部統制システムを持続的に整備し運用することが経営 上の重要な課題であると考え、会社法及び会社法施行規則の規定に従って「内部統制システムの整備の基本方 針」を決定し、この方針に従って業務の有効性、効率性及び適正性の確保に向けて取り組んでおり、各子会社 にも展開しています。 コンプライアンスの徹底 財務報告の信頼性の確保 コンプライアンス活動の拠り所として、新日本無線は 新日本無線は、財務報告の信頼性を確保するために財 「新日本無線企業行動規準」を、各子会社においては各 務報告統制システム運用規程に従って財務報告に関係す 社で企業行動規準を制定し、会社の役員・従業員の 姿 る業務について定期的に有効性を評価するなど一連のマ 勢、指針を宣言しています。また、教育用テキストを整 ネジメントサイクル(PDCAサイクル)を回し、同様の え、定期的に実施されるコンプライアンス教育などを通 手続きを各子会社でも実施しています。そして、一定の じて浸透を図り、更に、監査部によるコンプライアンス 基準に該当する業務については監査部による財務報告統 監査を実施して浸透度や徹底の程度を確認しています。 制監査を実施してその有効性を確認し、更に、有限責任 2009年度につい ては、教育用テキストを 一部改 訂 監査法人トーマツによる内部統制監査を受けています。 し、このテキストに基づいてコンプライアンス教育を実 2009年度については、「財務報告統制システムを効 施するとともにコンプライアンス監査によって浸透度や 率的に運営する」ことを目標に掲げ、このシステム導入 徹底の程度を確認したほか、社内・社外それぞれに内部 2年目として同一業務に係る文書類の統合や監査の効率 通報窓口を設置するなどコンプライアンスの徹底に努め 化を図るとともに、引き続き、財務報告の重要な事項に ました。 虚偽記載が生じることがないことを目指して取り組みま した。この結果、2008年度と比較して当該システムの 運営について効率化が進み、適切に運営することができ ました。 なお、2010年6月29日に内部統制報告書 (※) を関東 財務局に提出しています。 リスクマネジメントの推進 新日本無線は、「事業の円滑な運営に重大な影響を及 ぼすリスクに的確に対処することを通じて社会的責任を 果たし、かつ、従業員をはじめステークホルダーの安全 と安心の確保、経営資源の保全、継続的なサービスの提 供による信頼を確保して永続的発展を目指す」というリ スクマネジメント方針を掲げてグループ全体におけるリ スクマネジメントシステム(以下、RMS)を運用して います。 新日本無線と国内子会社は、経営に対して影響を及ぼ すおそれのあるリスクや緊急事態発生時への対応などリ スクの未然防止及び被害の最小化に向けてRMSを運用 するとともに継続的改善を図ってきました。 2009年度については、RMSの適用範囲を海外子会 ◎事業継続計画(BCP)への取り組み 新日本無線は、「大規模災害が発生または見込まれ る場合において、必要な対策を定めることにより従業 員・来訪者等の安全確保、企業資産の保全、業務の早期 復旧と継続、地域社会の早期安定化への貢献を図り、 企業としての社会的責任を果たす」ことを目的とする 大規模災害管理規定に基づいて事業継続計画 (震度6 強以上の地震が発生した場合を想定) を運用する取り 組みを始めました。 2009年度については、国内子会社に対して同様に 震度6強以上の地震が発生した場合を想定したビジネ ス影響度分析やリスク分析等を展開し、新日本無線グ ループとして事業継続計画の充実を図っています。 社まで拡大し、リスクの洗い出しを行った上で、取り組 むべきリスクを特定するなど、グループRMSの確立と 定着に向けて活動を推進しました。 (※) 内部統制報告書は「金融商品取引法に基づく有価証 券 報告書 等の開 示書 類に 関する 電子開 示シ ステム」 EDINET(Electronic Disclosure for Investors’ NET work)サイトから閲覧できます。 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 6 ステークホルダーとの約束 私たち新日本無線グループが私たちを取り巻くステークホルダーからの期待や要請にお応えしていくために は、ステークホルダーの皆様との信頼関係を構築することが重要と考えています。 ここでは、「従業員」「顧客」「株主」「取引先」「地域社会」のそれぞれとの関係において私たちの将来 のありたい姿、目指すべき方向性を表明し、それに向かって取り組んでいる状況や活動の成果などをご報告し ます。 これらのご報告をステークホルダーとの対話の1つとして位置づけ、今後も皆様からの期待や要請にお応え しながら信頼関係の構築に努めてまいります。 株 主 取引先 従業員 顧 7 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 客 地域社会 「新日本無線グループの一員で良かった!」と思ってもらえるように 従業員の皆様との約束 私たち新日本無線グループは、 従業員一人ひとりが会社の価値観を大切にしてお互いに共有し合いながら、 誠実にプロ意識を持って仕事ができる環境を整備し、かつ、充実した育成システムを提供することで、 従業員の皆様から「新日本無線グループの一員で良かった!」 と心からご満足いただける企業グループとなることをお約束します。 体系図イメージ 新日本無線は、人事処遇の各制度が互いに連鎖し合う との認識から、全体を捉えた上で「資格等級制度」を基 本 制 度 と し て「採 用・配 置」「育 成」「評 価」「処 遇」 育 成 採用・配置 について多岐にわたった制度を構築しています。 また、「潜在的な情報を従業員から直接聴取して諸制 度の検証を行う」ことを目的とした自己意識調査を毎年 資格等級制度 実施して人事諸施策の立案に役立てています。 なお、これらの制度や以下の取り組みについては、順 評 次各子会社に展開してグループ全体の最適化を図ってい 価 処 遇 きます。 適性な人材採用と活性化に向けた人員の配置を目指して 新日本無線は、自ら成長しようとする人材を職種に応じて一定数確保することを基本として採用活動を行っています。 更に、より職場のニーズにマッチした採用を行うために技術職では事業部採用も実施しており、適性な人材の確保に努め ています。 また、「従業員一人ひとりの自律(自立)を促し、キャリア形成を支援するなど長期的視点に立った適材適所の人員配 置を推進する」ことを目的としたジョブエントリー制度を2008年度から導入しています。加えて、自己意識調査におい ても潜在的な異動に関する意識調査を行うなど組織の活性化と個人のキャリア意識に配慮した人員配置を目指していま す。 充実した育成システムの構築に向けて 新日本無線は、階層別の育成システムに加え、成長意 欲の高い従業員を支援するために、外部講師、社内講師 による実務から専門教育に至る集合教育や自律選択型教 育の企画・運営を行っています。また、求められる能力 向上のための通信教育、公開セミナーの紹介も積極的に 行って、教育・育成環境を整えています。 通信教育/公開セミナートップ画面 自律選択型教育の企画と導入 新日本無線は、従業員の自主性を尊重した自律選択型 教育の企画・導入に積極的に取り組んでいます。 2009 年 度 は、「新 教 育・研 修 を 企 画 立 案・実 施 す る」ことを目標に掲げ、会社を取り巻く環境の変化も考 慮し、社内開発した「ストレスマネジメントセミナー」 や社内のニーズやシーズに基づいた「新入社員フォロー 教育」などを新たに導入しました。 また、技術者の育成には基礎力の向上が必要不可欠と 考え、新入社員導入教育の一環として「技術基礎講座」 をはじめ、若手IC技術者向けの基礎教育を充実しまし た。 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 8 「新日本無線グループの一員で良かった!」と思ってもらえるように 環境変化に適応した評価や処遇の実施 新日本無線グループは、「組織の活性化、従業員の多様化への対応及び専門職の活用」を目的とした複線型の処遇制度 を採用しています。また、評価については成果に偏ったものではなく、会社の理念に基づいた自らの役割認識の中でどの ような活動を行ってきたかという点、即ちプロセスも重視した評価としています。その上で会社に対する貢献度を適正に 評価し、その結果を処遇につなげていくことが重要と考えています。 人事考課制度の見直し 2009年度は、「環境変化に対応した人事考課制度を再構築する」ことを目標に掲げ、業務成果だけでなく、業務遂行 過程においての能力発揮度も評価することとし、更に、従業員が安心して働くための職場環境の整備に対する活動につい ても評価するなど人事評価項目の見直しに向けて取り組んできました。 従業員のモチベーション維持に向けた活動 出産育児パンフレット 新日本無線は、従業員のモチベーション維持に向 け て、MBO制度(※)とキャリア開発の連動が重要であると の認識から、MBO制度への支援活動を充実させていま す。 また、キャリア意識に対するアドバイスにとどま ら ず、職場環境・人間関係等への悩みについての相談が可 能な「キャリア相談室」を常設し、更に、「次世代育成 支援の一環として従業員が仕事と育児・家庭生活を両立 でき、より働きやすい環境を作り出す」ことを目的とし た各 種休暇制度(ボランティア、自己啓発、ヘルス ケ ア、看護及び育児)や出 産育児に関する制度の充 実を 図っています。 サポーターの養成と活動支援 新日本無線は、2008年度から仕事の悩みやその他ス トレスから生じるメンタル不全の予防施策の一環として 管理職「サポーター」を育成しています。 この目的は、メンタル不全の早期発見と早期対応を可 能とし、必要な知識を備えた管理職の育成です。 2009年度は、そ の活動 を定着さ せるた めにサポ ー ターを支援する仕組みづくりに取り組みました。 MBO制度支援活動 新日本無線グループは、「組織活動としてトップダウ ンとボトムアップのバランスを保ちつつ、一人ひとりの 組織全体にわたる参画、自主性の発揮及び課題形成能力 を向上していく」ことを目的としてMBO制度を導入し ており、目標設定やMBO制度の組織内運営に関して適 宜支援する仕組みを整えています。 2009年度は、MBO初年度の従業員に対する支援活 動に重点を置いて個別に面談・指導を行うなど支援活動 を充実しました。 (※)MBO=当社では、Management By Objectives and Self Controlの略称としています。 9 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 サポーター研修 「新日本無線グループの一員で良かった!」と思ってもらえるように 従業員の安全衛生 新日本無線グループは、「安全と健康はすべてに優先する」という基本理念のもとに、全員が安全衛生の重要性を認識 し合い、設備・環境・作業方法の改善活動により安全・快適な職場づくりに取り組み、また、産業医をはじめとする医療 スタッフを常駐させて従業員の健康維持・増進活動にも積極的に取り組んでいます。 2009年度は、新日本無線グループ10社の統一的安全衛生活動を推進するため、安全衛生管理規程を制定し、グルー プ内で発生した労働災害情報を共有化し、グループ全体の安全衛生水準の向上に取り組み始めました。 新日本無線川越製作所は、連続無災害継続を目標に保護具着用の徹底、4S (整理、整頓、清掃、清潔) 活動、リスクア セスメント活動等による安全衛生リスクの低減に努めています。これらの取り組みの成果もあって、労働災害の指標とい える業務災害度数率(労働災害発生率)、業務災害強度率(災害の重篤度)は全国平均を下回る水準となりました。 2010年度は、グループ安全衛生方針を表明し、更なるグループ全体の安全衛生水準向上を図っていきます。 業務災害 強度率 業務災害 度数率 (100万時間あたりの件数) 3 新日本無線(川越製作所) 製造業 新日本無線(川越製作所) 製造業 電気機械器具製造業 0.12 電気機械器具製造業 2.5 (1000時間あたりの休業日数) 0.14 0.1 2 0.08 1.5 0.06 1 0.04 0.5 0.02 0 0 ’00 ’01 ’02 ’03 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 ’09 (年度) ’00 ’01 ’02 ’03 ’04 ’05 ’06 ’07 ’08 ’09 (年度) ◎流行性疾患(新型インフルエンザ)への対応 新日本無線グループでは、新型インフルエンザに対す る感染防止及び感染拡大防止策の徹底は、従業員の安全 を守るだけでなく社会貢献の1つでもあると考えていま す。 その対応として2009年度は、新型インフルエンザ予 防マニュアルを配付するとともに新日本無線グループの 従業員としての対応指示を徹底しました。また、風邪様 症状の場合にも一定基準を超えたときには、感染者と同 様の取り扱いを行うなど事業所内での拡散を最大限防止 し、更に、一定量のマスクを備蓄して必要に応じて従業 員へ配付するなど新型インフルエンザの感染、感染拡大 の予防につなげています。 出入り口に設置したアルコール消毒薬 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 10 「さすが新日本無線グループ!」と思ってもらえるように 顧客の皆様との約束 私たち新日本無線グループは、 私たちの製品やサービスがお客様にどのような喜びやご満足を提供できるか といったことに思いをめぐらせ、求められる「QCDES」に応えていくことにより、 お客様から「さすが新日本無線グループ!」 と心からご満足いただける企業グループとなることをお約束します。 QCDESと主な取り組み 「Q」品質経営の推進 新日本無線は、品質経営スローガン「PPM品質保証の実現」を掲げ、CS (顧客満足) の向上を目指して品質マネジメン トシステム・品質改善活動を軸とした品質経営を推進しています。 2009年度は、品質経営の一層の推進を図るため、前年度に引き続き品質教育体系の見直しや品質活動の「見える化」 としてのQMAP委員会による運営など各種活動を実施しました。 品質マネジメントシステムについては、19ページ以降に記述しています。 「C」コスト低減 新日本無線グループは、お客様から継続的に支持される価値交換性の向上を目指し、常にコスト競争力のある製品・ サービスの提供に向けて取り組んでいます。 2009年度は、革新的なコストダウン戦略の構築を目的とした「生産体制再構築/コストダウン検討チーム」から提案 された半導体の前工程/後工程の生産体制の再構築や設備保全に係る戦略等を実行に移し、コスト競争力を更に強化する 取り組みを始めました。 「D」納期管理 新日本無線グループは、お客様から指定された納期に合わせて適切なタイミングで製品・サービスを提供できるよう、 受注予測等を営業部門と生産部門が共有することによって、受注変動、生産変動にも柔軟に対応できる体制の維持・向上 に努めています。 「E」環境への取り組み 環境マネジメントシステムについては19ページ以降に、環境への取り組みについては23ページ以降にそれぞれ記述し ています。 「S」製品の安全性 新日本無線グループは、設計又は製造に起因する欠陥の発生を防ぐことに留意し、製造物責任法の趣旨を十分に理解し た上で、品質マネジメントシステムを運用することによって、お客様に提供する製品・サービスのより高度な安全性を目 指しています。 新製品の開発体制 顧客のニーズ・市場のニーズ・社会のニーズ 新日本無線は、顧客のニーズ・市場のニーズ・社会の ニーズを先取りした研究開発や新製品開発の提案を行っ 商品企画部門 ており、新製品開発の各段階において実施されるデザイ 量産/製品出荷 ン・レビューにより、品質や要求特性のみならず環境・安 全性・顧客満足度などを企画段階から審査する社内体制を 整備しています。 2009年度は、148件の新製品 (コア製品) を開発しま した。 独創性豊かな製品の一例として、従来の常識に捕らわ 研究開発提案 研究開発 ○ 回路研究 ○ プロセス開発 ○ パッケージ開発 ○ 要素技術研究開発 新製品開発提案 DR(デザイン・レビュー) ① 開発仕様審査 ② 目標値実現の確認 ③ 試作結果の確認 ④ 製品化審査 れない素材と技術を導入することによって開発した高音質オペアンプ“MUSES(ミューズ)シリーズ”を世に送り出 し、高級オーディオ機器メーカーから自作オーディオファンに至るまで広くご好評いただいています。また、電波資源の 有効利用を促進する狭帯域レーダ用マグネトロンや省電力効果が期待されているワイドバンドギャップ半導体デバイスな ど社会に貢献できる新製品を開発しています。 11 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 「さすが新日本無線グループ!」と思ってもらえるように ◎迅速なクレーム処理対応 新日本無線グループは、迅速なクレーム対応ができるように社内体制を整え、効率の高い業務の実現に向けて取り組む ことでCSの向上に結びつけています。 お 客 様 営 業 部 門 設 計 部 門 技 術 部 門 生 産 部 門 品 質 管 理 部 門 ◆不具合現象確認 不 具 合 現 象 確 認 苦 情 解 析 ・ 原 因 調 査 ① データベース入力 ② 不具合現象の情報を収集 ③ 不具合現象確認 解 析 クレーム ◆解析 ○ 原因調査 ○ 対策 ○ 効果の確認 対 策 の 立 案 ・ 効 果 の 確 認 報 告 書 作 成 報 告 書 作 成 是 正 ・ 予 防 ◆報告書作成 ○ 調査報告書の作成 対 策 の 実 施 ◆妥当性の確認 妥 当 性 の 確 認 報 告 ○ 現象、原因、対策の妥当性の検証 ◆是正・予防 是 正 ・ 予 防 ○ 水平展開を含む活動 ◎CSアンケート結果 新日本無線は、お客様に提供する製品やサービスをお客様がどのようなお気持ちで受けとめているかの検証方法を抜本 的に見直し、2009年度からアンケートを中心とした検証に移行して「CS(顧客満足)管理規定」を改訂するとともにCS アンケートを実施しています。 2009年度のアンケート結果の概要は次のとおりです。 1.アンケートの実施時期:2009年9月 2.アンケートの総数:81社 3.回答数:72社(回答率:88.9%) 4.評価結果 マイクロ波管・周辺機器 マイクロ波応用製品 半導体 4.8 4.7 4.5 ①営業活動全般 4.7 4.6 4.4 ②納期 4.8 4.5 4.7 ③品質・機能 4.9 4.6 4.7 ④技術サポート 4.8 4.9 4.3 総合満足度 カテゴリー別 評価の尺度 6:非常に満足 5:満足 4:やや満足 3:やや不満 2:不満 1:非常に不満 (中央値 3.5) ◎お客様からの表彰等 トヨタ自動車㈱様から品質最優秀賞を受賞 高品質な製品の納入に関する感謝状 新日本無線は、主にハイブリッド車 新日本無線は、マイク に使われるオペアンプ、電源ICの部 ロ波電子管の製造会社と 品を対象として、納入した製品の不良 して豊富な経験と高度な が ゼ ロ で あ っ た こ と が 評 価 さ れ、 技術力をもって高品質な 2007 年 度、2008 年 度 の 品 質 優 秀 賞 製品づくりに努めていま に 引 き 続 き、2009 年 度 は、品 質 最 優 す。防 衛 省 様 か ら、長 年 秀賞を受賞しました。 にわたる高品質な製品の 納入などが評価され、感 2010年5月受賞 謝状をいただきました。 2009年11月 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 12 「新日本無線グループを応援して良かった!」と思ってもらえるように 株主の皆様との約束 私たち新日本無線グループは、 高い透明性の実現により株主の皆様のご支援を得ながら、 継続的成長と社会的責任とを遂行し、その成果を適正に還元することにより、 株主の皆様から「新日本無線グループを応援して良かった!」 と心からご満足いただける企業グループとなることをお約束します。 適正な株主還元 最適な資金調達と運用の展開 新日本無線は、株主の皆様に対して安定した配当を継 新日本無線は、短期的な資金調達構造から中長期的な 続することが重要であると考え、中間、期末の年2回の 資金調達構造へ転換を図り、更には財務体質改善を目指 配当実施を基本的な方針としています。 して活動しています。 2009年度については、安定配当を継続するために早 2009年度については、長期資金調達による安定的な 期の業績回復に向けて鋭意努力を重ねてきましたが、極 事業運営を図るため、㈱みずほコーポレート銀行をアレ めて多額の損失計上を余儀なくされたことなどから中間 ンジャーとするシンジケートローンを組成し、100億円 配当、期末配当ともに0円と決定しました。 のタームローン契約及び50億円のコミットメントライ ン契約 (契約期間は各3年間) を複数の金融機関との間で (1株当たり配当金の推移) 締結しました。 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度 中間 6円 6円 6円 6円 0円 期末 6円 6円 6円 2円 0円 年間 12円 12円 12円 8円 0円 その結果、2009年9月末から3年間にわたる長期資 金を得ることができ、長期資金調達による安定的な事業 運営に資することができました。 開かれた株主総会に向けて 新日本無線は、会社の最高意思決定機関である株主総 会を適正に運営し、株主の皆様に会社の経営をご理解・ ご支持いただくことが重要と考えています。そのため、 会社の事業環境を肌で感じていただける川越製作所にお いて毎年株主総会を開催しており、かつ、運営にあたっ 企業情報の適時・適切な開示 ては十分な広さの会場を準備し、ご納得いただける説明 と質疑時間の確保に努めています。 新日本無線は、経営の透明性を堅持するため、法令等 2009年度については、2010年6月29日に定時株主 で定められた情報を適時に開示することはもとより、株 総会を開催し、各種報告事項をご報告するとともに、す 主・投資家の皆様に有用な情報を継続的に開示すること べての議案に対してご承認をいただきました。 が重要と考えています。 2009年度については、5月及び11月に業績回復に向 株主の皆様からご承認いただいた内容に基づいて事業 経営等に取り組んでまいります。 けた戦略を中心とした決算説明会を機関投資家や証券ア ナリストの皆様に対して実施したほか、株主の皆様に報 告書をお送りしました。また、海外投資家の皆様に対し て英文アニュアルレポートを公開しています。(※) (※) 開示書類や決算説明会資料等は「当社ウェブサイト (http://www.njr.co.jp)」から閲覧できます。 13 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 第75回定時株主総会 「新日本無線グループを応援して良かった!」と思ってもらえるように ◎中長期的な経営戦略 新日本無線グループの成長のための中長期的な経営戦略は、以下の点を重視し策定しています。 1.営業力の強化と体制の拡充 (施策) ①恩結雅(上海)貿易有限公司による中国華北・華東地域における拡販 ②東アジアを中心とした海外営業拠点の設置 ③FAE(フィールドアプリケーションエンジニア)の活用 2.価格競争力の強化と利益の確保 (施策) グループ全体最適化の視点に立った生産体制再構築・コストダウンの推進 3.協業による新製品、独自性豊かな高付加価値製品・技術、新デバイスの開発 (施策) ①ユー・エム・シー・ジャパン㈱との協業によるBCD(Bipolar-CMOS-DMOS)プロセスを使用した パワーデバイス等の新製品開発 ②デジタル電源制御IC、デジタルビデオデコーダ、微弱無線トランシーバIC等のSiICの新製品開発と 実用化 ③SiC及びGaNのワイドバンドギャップ半導体、MEMS(Micro Electro Mechanical System)デバイス及び ミリ波デバイス等の開発と実用化 4.社会的責任経営の実践 (施策) ①品質経営・環境経営の推進 ②ISO/TS16949(自動車業界向けの品質マネジメントシステムの国際規格)のグループ内への適用拡大 ③内部統制システムの整備・運用 ◎目標とする経営指標と実績値の推移【連結】 新日本無線グループを取り巻く経営環境は、非常に厳しいものとなっていますが、早期の業績回復を目指すとともに引 き続き次の4指標を目標としています。 連結売上高 目標値:1,000億円以上 総資産回転率 連結売上高 (百万円) 目標値:1.2回転以上 総資産回転率 (回) 1 .4 1 1 0 ,0 0 0 1 0 0 ,0 0 0 目標値 9 0 ,0 0 0 8 0 ,0 0 0 1 .2 目標値 1 .0 7 0 ,0 0 0 0 .8 6 0 ,0 0 0 5 0 ,0 0 0 0 .6 4 0 ,0 0 0 0 .4 3 0 ,0 0 0 2 0 ,0 0 0 0 .2 1 0 ,0 0 0 0 0 .0 '0 0 '0 1 '0 2 '0 3 '0 4 '0 5 '0 6 '0 7 '0 8 '0 9 '0 0 '0 1 '0 2 '0 3 '0 4 '0 5 '0 6 '0 7 '0 8 (年度) 連結売上高経常利益率 目標値:10%以上 自己資本当期純利益率 目標値:20%以上 連結売上高経常損益率 (%) '0 9 (年度) 自己 資 本当 期 純損 益 率 (%) 1 5 .0 20.0 1 0 .0 目標値 目標値 10.0 0.0 5 .0 △ 10.0 △ 20.0 0 .0 △ 30.0 △ 5 .0 △ 40.0 △ 50.0 △ 1 0 .0 △ 60.0 △ 70.0 △ 1 5 .0 '0 0 '0 1 '0 2 '0 3 '0 4 '0 5 '0 6 '0 7 '0 8 '0 9 ( 年 度) '00 '01 '02 '0 3 '04 '0 5 '06 '07 '0 8 '09 (年 度 ) 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 14 「信頼できる新日本無線グループ!」と思ってもらえるように 取引先の皆様との約束 私たち新日本無線グループは、 取引先との健全な取引を通じて信頼と尊敬に満ちた 最良のパートナーシップを築き、ともに発展・成長を目指すことで、 取引先の皆様から「信頼できる新日本無線グループ!」 と心からご満足いただける企業グループとなることをお約束します。 CSR調達の推進 新日本無線は、QCDESに優れた部材やサービスを調達するとともに、CSRの観点からコンプライアンス、環境へ の配慮も怠ることなく、安定的・継続的な生産活動及び業績の向上に寄与することを私たちのMission(使命) としていま す。 2009年度は、購買・外注活動を推進するにあたっての私たちのMission(使命) &Value(価値観、基本姿勢) を明文化し て、その拠り所となる調達基本方針を策定し、2010年4月に制定しました。 2010年度は、「CSR調達指針」又は「CSR調達ガイドライン」の制定について検討し、グループ全体における本格的な CSR調達に向けて取り組んでいきます。 調達基本方針(新日本無線) 1.オープン・ドア・ポリシー 自由競争の原則により、オープンで公平、公正な購買・外注活動に努めます。 2.パートナーシップ 健全な取引関係を通じた対等なパートナーとして、お取引先と共に発展、成長したいと願っております。そのために、 より緊密なコミュニケーションを通じ、相互理解、信頼関係を深めていくよう努力します。 3.法令順守・機密保持 法令を順守することはもとより、社会規範を尊重し、良識ある購買・外注活動を推進します。また、取引を通じて知り 得たお取引先の秘密情報は、適正に管理し、お取引先の承諾なしに外部に対して開示することはありません。 4.グリーン調達 地球環境保全のために、環境に優しい調達に取り組んでいきます。 5.CSR 当社は、CSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)への取り組みを全社的に推進しています。 そのため、購買・外注活動についてもCSR調達を進めていきます。 ◎グリーン調達への取り組み 文房具、事務用品のグリーン調達 新日本無線グループは、事務用品の調達基準として、エコマーク認定品やグ リーン購入ネットワーク記載品等を定め、グリーン調達率の維持向上に取り組 んでいます。 設備のグリーン調達 新日本無線グループは、設備を調達する前に、有害化学物質を含有しないこ とや省資源タイプになっているかということを、「設備調達チェックシート」 を使って確認しています。 部品、材料のグリーン調達 新日本無線グループは、購入する部品・材料等への含有禁止物質を明確にす るため、「新日本無線グループ環境管理物質の管理基準」を作成し、取引先の 皆様へ周知するとともに、含有成分などの調査も実施しています。 15 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 グリーン調達品 文具類 「新日本無線グループとならやっていける!」と思ってもらえるように 地域社会の皆様との約束 私たち新日本無線グループは、 製品やサービスの提供のみならず、そこで働く従業員や企業活動全体が社会において 意義あるものになっているか、更には地域の貢献に結びついているか、という視点を常に持ち続け、 地域社会の皆様から「新日本無線グループとならやっていける!」 と心からご満足いただける企業グループとなることをお約束します。 災害への備え 新日本無線グループは、大規模災害管理規定及び各事業所の防災関係マニュアルに従い、地震をはじめ各種災害の予防 や災害が発生した場合、有する組織力、装備を活用して人的・物的被害を最小限にとどめるために各種の防災活動に取り 組んでいます。 2009年度は、新日本無線川越製作所では「2009年度防災活動計画」に則り、各種の防災教育及び訓練(新入社員防災 教育、消火器訓練、消火栓操法訓練、合同避難訓練等)を実施しました。また、高圧ガス及び危険物等を取り扱う事業所 では各専門委員会を設置するなど災害予防活動を継続的に実施しています。 2009年11月には、グループ全体で安否確認訓練を実施し、災害発生時におけるグループ間の連絡体制を整えていま す。 2010年度は、改正消防法への対応として新日本無線川越製作所では「消防計画」「消防組織」の見直しを行い、更な る防災活動の強化を図っていきます。 (携帯防災カード) 大地震等の緊急事態発生時の行動指針や 安否連絡、緊急連絡先、本人の情報等を 記載したカードです。 新日本無線 川越製作所 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 16 「新日本無線グループとならやっていける!」と思ってもらえるように ◎社会貢献・地域活動のご紹介 インターンシップ生の受け入れ 文化保護継承の推進 「ダムホア」(※) 新日本無線とTHAI NJR CO.,LTD.は、学生が企業 THAI NJR CO.,LTD.は、文化保護継承の一環とし 等における労働を通じて、在学中に自らの専攻、将来 て、タイ国の旧正月ソンクラーン祭りにあわせて2010 のキャリアに関連した就業体験を行うことを支援して 年4月に副社長によるダムホアの儀式を行いました。従 おり、毎年インターンシップ生を受け入れています。 業員代表、役職者と日本人駐在員が参加し、厳かに執り 2009年度は、12名のインターンシップ生を受け入 行われました。 れました。 社会体験チャレンジ事業による地元中学生の受け入れ 新日本無線は、埼玉県ふじみ野市が主催する中学生 社会体験チャレンジ事業に賛同し、市内3校の中学生 を川越製作所に受け入れて同活動を支援しています。 職場で働く人たちとふれあうことで人生の視野を広 め、働くことの大変さや喜び、将来の進路を考える機 会の一助となることを願っています。 2009年度は、5名の中学生を受け入れました。 (※) タイ国民にとって大切な地域文化であり、旧 地元中学生の 社会体験チャレンジ 年中の無礼を詫び、目上の方への敬意を表し祝福 の言葉をいただく行事です。 会社周辺の清掃活動 新日本無線グループの主要な事業所は、いつもお世話 になっている地域へ感謝し、地域美化に協力するため、 地域ボランティア活動の一環として、労働組合や従業員 の家族の協力のもと、会社周辺の清掃活動を定期的に実 施しています。 佐賀エレクトロニックス佐賀製作所周辺 新日本無線 川越製作所周辺 17 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 エヌ・ジェイ・アール福岡周辺 「新日本無線グループとならやっていける!」と思ってもらえるように ◎地域団体等からの表彰等 全国安全事業所コンテスト表彰 ゼロアクシデントキャンペーン銅賞 THAI NJR CO.,LTD.は、タイ国労働省によるタイ THAI NJR CO.,LTD.は、タイ国労働省による安全 国内事業所の安全衛生に関するコンテストにおいて優 衛生に関する管理システムや管理状況、無事故記録な 秀事業所として表彰されました。 どに関するコンテストにおいて銅賞を受賞しました。 なお、この受賞は6年連続となります。 2009年7月受賞 ごみ減量・リサイクルなどに関する感謝状 新日本無線本社でも、ごみ減量・リサイクル及び適 正処理に向けて積極的に取り組んでいます。 東京都中央区から、分別しやすい環境とごみ減量に 向けた取り組みが評価され感謝状をいただきました。 2009年7月受賞 赤十字社からの表彰 THAI NJR CO.,LTD.で毎年行っている献血への協 力に対し、タイ国ランプーン県の赤十字社から表彰さ れました。 Red cross prize (赤十字賞)として冷水器を授与 していただきました。 2009年8月受賞 2009年12月 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 18 品質/環境マネジメントシステム 品質/環境基本方針 新日本無線グループでは、品質経営及び環境経営の一環として位置づけられる2つのマネジメントシステム を維持・改善することにより、品質や環境に貢献することに努めています。品質経営/環境経営を推進するた めに、新日本無線グループ品質ビジョン/環境ビジョンを掲げて、新日本無線グループ各社の上位指針とし、 そして、各社ごとに方針を定め、改善活動とマネジメント活動を両軸に活動を進めています。 新日本無線グループ品質ビジョン 私たち新日本無線グループは、 独創的技術とグループ全員の創意により、 社会の期待とお客様の期待を満足する品質の製品とサービスを提供します。 品質基本方針(新日本無線) (a)お客様の期待・要望に耳を傾け、全員の創意と工夫でその要求を満たす製品を提供すると共に、魅力的 品質の創出に努力します。 (b)製品を提供する全てのプロセスにおいて継続的な品質改善活動を行い、お客様の立場に立った品質の確 保を行います。 (c)年度ごとに品質目標を設定し、全員が協働してその実現を目指します。 (d)品質マネジメントシステムを基本なしくみとし、PDCAサイクルを有効にまわし、問題の再発を防止・ 予防します。 (e)法令・規制要求事項を順守し、安全・安心な製品とサービスを提供します。 新日本無線グループ環境ビジョン 私たち新日本無線グループは、 持続的発展が可能な社会の構築のために、地球環境を守ることが人類共通の重要課題であることを認識し、 半導体製品及びマイクロ波製品の生産・販売・サービスの全活動分野で環境保全に一致協力して努めます。 環境保全基本方針(新日本無線) (a)環境関連法規制及び当社が同意した協定・指針等を順守するとともに、必要に応じて自主基準を設定 し、これを順守します。 (b)環境管理活動の基本となる文書を制定し、それを見直し・改善することにより、環境マネジメントシス テムの継続的改善に努めます。 (c)環境目的・目標を設定し、環境パフォーマンスの継続的向上に努めます。 (d)環境負荷を低減するため、地球温暖化防止、廃棄物削減、有害物質削減、省資源等の観点から以下の活 動に取り組むとともに、環境汚染の予防に取り組みます。 ① 製造設備並びに用役設備の省エネルギーを図るとともに、節電運動を展開します。 ② 一般廃棄物、産業廃棄物の排出抑制に努めます。 ③ 製造工程における化学物質の排出量削減や環境負荷の小さい化学物質への代替化に努めます。 ④ 低消費電力など、環境負荷低減に配慮した製品の開発、提供に努めます。 ⑤ 製品含有化学物質の管理を行い、製品への有害物質の不使用及び削減を推進します。 ⑥ 本来業務の改善を通じて、環境に有益な活動を拡大します。 (e)全員参加による環境教育を実施し、環境保全への意識向上を図ります。 (f)環境方針は社外へ公表します。 19 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 品質/環境活動を通じた社会貢献度向上を目指して 品質/環境マネジメント体制 品質管理及び環境保全の取り組みをシステムとして構築するため、品質/環境マネジメントシステムの国際 規格であるISO9001/ISO14001の認証を取得し、継続的な改善を推進しています。 また、自動車業界向けの国際規格ISO/TS16949については、半導体集積回路製品を対象としてグループ 各社で認証取得を果たしました。 品質/環境管理組織体制 外部審査、内部監査 新日本無線グループビジョンのもとで、各社ごとに、 監査には、外部審査 (審査機関が実施する監査) とISO規 品質/環境管理組織体制を整え、品質管理及び環境保全 格が要求する内部監査(企業自らが行う監査)がありま 活動に取り組んでいます。 す。新日本無線グループでは、審査機関による外部審査 新日本無線では、社長を頂点として、これを補佐する 品質/環境管理責任者のもとに各部門長が実務責任者と して組織されています。また、グループ全体の活動を推 進するため、情報交換や支援を行っています。 品質環境会議 を受けるとともに、内部監査員による内部監査を実施し ています。 2009年度は、外部審査・内部監査のいずれにも重大 な違反などに関する指摘事項はありませんでした。 議長:品質環境企画部担当役員 環境影響評価 品質環境管理委員会 社 委員長:品質環境企画部長 長 品質/環境管理責任者 新日本無線では、化学物質のインプット、アウトプッ トの評価に加え、各部門が担当する業務について環境に 新日本無線㈱ 品質環境企画部長 配 慮 で き る 要 素 を 抽 出し、評 価 す る シ ス テ ム を 導 入 し 品質環境企画部 新日本無線 マルチサイト (※) て、環境に有益な影響を与える施策を推進しています。 この環境影響評価は毎年実施しており、環境影響評価 各種委員会 高圧ガス 管理委員会 を通じて担当業務と環境とのかかわりを再認識し、従業 製品含有化学物質 管理委員会 員一人ひとりの環境意識の向上を図っています。 2009年度は、環境安全化学物質管理基準をリニュー 川越製作所 環境安全化学物質 省エネ委員会 管理委員会 アルし、インプットの環境影響評価を化学物質管理と連 動したシステムに改善しました。 情報交換 ・支援 評価結果から、廃棄物のクロムエッチング廃液、フッ 新日本無線グループ各社 化カルシウム汚泥が環境に与える影響が高いと判断され (※) マルチサイト ISO9001 = ㈱エヌ・ジェイ・アール秩父 ISO14001 = ㈱エヌ・ジェイ・アールトレーディング、㈱エヌ・ ジェイ・アール秩父、㈱エヌ・ジェイ・アールサービス たので、新日本無線の著しい環境側面として特定し、今 後削減活動を行っていきます。 <ISO9001/TS16949、ISO14001認証取得状況> 会社名 規格 新日本無線㈱ ISO9001 ISO/TS16949 ㈱エヌ・ジェイ・アールトレーディング 品質ISO9001/TS16949 認証機関 取得時期 1994.11 JQA JQA 2007.03 - - - ㈱エヌ・ジェイ・アール秩父 ISO9001 ISO/TS16949 JQA JQA * ㈱エヌ・ジェイ・アールサービス - - ISO9001 JQA ISO/TS16949 ISO9001 ISO/TS16949 ISO9001 ISO/TS16949 JQA LRQA LRQA SGS SGS - 1994.12 (ISO9002取得) 2003.08 (ISO9001に移行) 2007.04 佐賀エレクトロニックス㈱ ㈱エヌ・ジェイ・アール福岡 THAI NJR CO., LTD. 2009.03 2003.11 2009.03 1996.04 2010.04 規格 環境ISO14001 認証機関 取得時期 ISO14001 JQA 1997.03 ISO14001 * * ISO14001 * * ISO14001 * * ISO14001 JQA 2001.11 ISO14001 LRQA 2006.11 ISO14001 BVQI 2004.06 *:新日本無線のマルチサイトとして 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 20 品質/環境活動を通じた社会貢献度向上を目指して 従業員の品質/環境教育 各種イベントによる啓蒙活動 新日本無線グループでは、従業員の品質/環境教育を 新日本無線グループでは、日常の品質や環境に対する 各社で実施しています。教育や訓練を通じて、従業員が 意識を再確認し、更なる意識高揚を目的とした強化期間 品質/環境に関する方針・目標を理解し、継続的な改善 として、各種月間活動や週間活動を開催しています。月 活動や品質/環境マネジメントシステムの維持・管理・ 間中は、社内で作成したポスター掲示や従業員参加型の 改善に結びつけるため、各種教育を行っています。 イベント実施等を通じて、従業員への啓蒙活動を実施し また、環境保全や法令に対する意識を高めるよう努力 しています。 ています。 また、不定期ですが、営業部門と連携し、お客様や専 高圧ガス、化学薬品の取り扱いなど、著しい環境影響 門家を招いて、社内で講演会を開催しています。 がある業務に携わる従業員、環境法規制にかかわる業務 に携わる従業員に対しては、当該業務についての専門的 な教育研修を実施し、事故などの発生防止に努めていま す。 ◆ 新日本無線 品質月間/環境月間、電力削減月間 ■ 新日本無線 品質/環境マネジメントシステムにかかわる教育・訓練体系 品質月間/環境月間2009 毎年9月に環境月間、11月に品質月間を実施してい ます。環境月間では、社員参加型を重視した、「エコ 教育・訓練 アイデア募集」や「エコキャップ活動」、「地域清掃 品質環境教育 品質経営/環境経営教育 QC手法/QCサークル教育 指定職種教育 活動」を実施しました。 品 質月間で は「品質改 善標語募 集」やお 客様との 「品質技術交流会」を実施しました。 品質監査員/環境監査員教育 計測器校正員教育 環境検証員教育 その他 実務教育 新人導入教育・実務研修 環境一般教育 環境安全教育 有意業務教育 緊急時対応訓練 特定業務教育 法に基づく教育 品質技術交流会 その他の教育 安全衛生教育 電力削減月間 毎年6月から9月までを電力削減月間とし、「COOL BIZ」を実践しています。2009年度は窓辺にゴーヤ を植え「緑のカーテン」を実施しました。体感温度よ りも見た目に涼しいと好評でした。 品質教育(問題解決型品質管理教育) 緑のカーテン 21 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 品質/環境活動を通じた社会貢献度向上を目指して 従業員とその家族への啓蒙活動 品質/環境活動の歴史 新日本無線グループでは、品質及び環境の活動や情 報 に つ い て、社 内 報 で 紹 介 し て い ま す。こ の 社 内 報 は、従業員の意識高揚だけでなく、従業員の家族の理 解にも役立つと考えています。 2009年 11月に は前 年度 の埼玉県 主催 エコ ライフ DAY冬のキャンペーンへの参加人数が埼玉県内事業者 で第3位であったことが評価され、埼玉県から表彰され ました。 ■・・・・・品質に関する取り組み(新日本無線) ■・・・・・環境に関する取り組み(新日本無線) ■・・・・・新日本無線グループの品質/環境ISO認証取得 1984年 ■TQC導入宣言 ■QCサークル導入 1994年 ■ISO9001(品質マネジメントシステム)の認証取得 ■佐賀エレクトロニックス㈱ ISO9002認証取得 1995年 ■環境ISO認証取得事務局が発足 ■第1回 環境管理委員会の開催(以降、随時開催) エコ ライ フDAY は家 族も 一緒 に取 り組 めるの で、 2010年2月も継続して参加しました。 1996年 ■環境方針の制定 ■講演会開催(環境ISOの動向と企業の取り組み) ■環境管理マニュアルの制定 ◆ THAI NJR CO.,LTD. 環境週間 ■THAI NJR CO.,LTD. ISO9001認証取得 1997年 ■ISO14001(環境マネジメントシステム)の認証取得 環境週間 2009年5月及び6月の2回に分けて、環境週間を実 施 し ま し た。「環 境 保 全」に 関 す る 標 語 コ ン ク ー ル や、「環境負荷を発生させる行動」の写真コンテスト 1998年 ■講演会開催(環境保証活動の取り組み事例) 1999年 ■フッ酸廃液リサイクル開始 ■ジクロロメタン全廃 では従業員から多数の応募がありました。また、掲示 2000年 ■トリクロロエチレン全廃 板を利用して「地球温暖化防止キャンペーン」、「森 ■環境方針の改訂 と水源保全」、「省資源キャンペーン」を呼びかけま した。 2001年 ■鉛フリー製品の供給開始 ■佐賀エレクトロニックス㈱ISO14001認証取得 2003年 ■フッ酸廃液除害装置稼働 ■新日本無線本社及び㈱エヌ・ジェイ・アール秩父に 環境マネジメントシステム拡大 ■環境方針の改訂 ■講演会開催(環境マネジメントシステムと企業の対応) ■佐賀エレクトロニックス㈱ ISO9001に移行 ■㈱エヌ・ジェイ・アール福岡 ISO9001認証取得 2004年 ■新日本無線本社及び㈱エヌ・ジェイ・アール秩父に 認証登録範囲拡大 ■THAI NJR CO.,LTD. ISO14001認証取得 写真コンクール優勝者 ■環境方針の改訂 ■品質マネジメントシステムと複合審査 植樹キャンペーン 環 境 週 間 に 植 樹 キ ャ ン ペ ー ン の 参 加 を 呼 び か け、 2009年8月と2010年1月に地球温暖化防止及び緑化 2005年 ■■「品質経営・環境経営」開始 ■■第1回 品質環境会議開催 活動として工場裏の空き地にカナガ18本、コーク・ツ ■環境方針の改訂 リー14本の合計32本を植えました。 ■ISO14001:2004年度版移行審査 2006年 ■講演会開催(マネジメントツールとしてのISO -本来業務改善に向けて-) ■第1回 川越製作所 省エネ委員会開催 ■品質月間2006開催(初開催) ■㈱エヌ・ジェイ・アール福岡 ISO14001単独認証取得 2007年 ■佐賀エレクトロニックス㈱ ISO/TS16949認証取得 ■環境月間2007開催(初開催) ■ハロゲンフリー製品の供給開始 ■ISO/TS16949認証取得 2009年 ■㈱エヌ・ジェイ・アール秩父 ISO/TS16949認証取得 ■㈱エヌ・ジェイ・アール福岡 ISO/TS16949認証取得 植樹 2010年 ■THAI NJR CO.,LTD. ISO/TS16949認証取得 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 22 環境への取り組み 環境への取り組みの主要対象範囲 新日本無線㈱ 本社、川越製作所、㈱エヌ・ジェイ・アールトレーディング ㈱エヌ・ジェイ・アール秩父、㈱エヌ・ジェイ・アールサービス 佐賀エレクトロニックス㈱、㈱エヌ・ジェイ・アール福岡、THAI NJR CO. , LTD. 事業活動と環境とのかかわり 各製品群の原材料調達・研究・設計・開発・製造・販売・輸送等の事業活動は、周辺地域や地球環境にさま ざまな環境影響を与えます。それらの影響を評価し、影響が大きいと判断されたものに対して負荷を低減する ような活動を推進しています。 新日本無線グループマテリアルフロー 新日本無線グループは、環境負荷の低減に取り組む上で、事業活動における環境負荷の全体像の把握に努めています。 ここでは、新日本無線グループの事業における環境負荷の概要を、原材料・エネルギーなどの投入から製造・物流活動 に伴う環境負荷に至るまで、製品の流れに沿って図示しています。 INPUT OUTPUT 新日本無線グループ エネルギー 電 CO2排出量 電 力:11,422 万kWh (11,932 万kWh) (1,613 km ) 重 690 kℓ プロパンガス: 46 t-CO2 ガソリン: 57 t-CO2 軽 27 t-CO2 3 油: (604 kℓ) プロパンガス: 15 t ガソリン: 24 kℓ (16 t) 設計・開発 油: 油: 1,871 t-CO2 油: P F C 等:38,209 t-CO2 (29 kℓ) 軽 力:42,577 t-CO2 都市ガス: 3,244 t-CO2 都市ガス: 1,416 km3 重 *( )内は2008年度実績 11 kℓ TOTAL: 86,031 t-CO2 (12 kℓ) (89,751 t-CO2) 製 造 PRTR法対象物質排出 化学物質 有機薬品、無機薬品、 販 売 PFC等、フッ酸、 29.3 t 排出量: 0.1 t 移動量: 6.0 t 排水 油類、レジスト類、 高圧ガス類 取扱量: 河川系: 124 km3 輸 送 (99 km3) 下水道: 721 km3 (909 km3) 原材料・資材 廃棄物 ウェハ、塗料、 顧 客 総発生量: 897 t (942 t) 半田類、接着剤、紙 リサイクル量:592 t (611 t) COD、SS排出量 水利用 上 水: 33 km3 (136 km3) 3 地下水:864 km (1,002 km3) 23 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 水循環利用量 180 km3 (147 km3) COD: 10 t SS : 20 t NOx、SOx排出量 NOx: 13 t SOx: 4 t きれいな水と緑の地球に住みたい 製品の環境配慮 製品の使用・廃棄における環境負荷低減のため、製品の設計初期段階で省電力化・小型化・有害物質の不使 用等の目標を定め、開発の各段階でチェックしています。 環境品質の向上 環境配慮設計・開発 製品づくりにおいて、製品が環境に与えるさまざまな 影響を考慮しなければなりません。 昨今、環境への関心が高まり、新日本無線製品の環境 への配慮についても品質と捉え、日本だけでなく、主要 新日本無線グループでは、新たに開発する製品につい ては、すべてを環境配慮製品にすることを目標に積極的 に推進しています。 国の環境関連法規制への対応をしています。 また、製品に含有される化学物質を把握し、お客様の お 問 合 せ に 対し 迅速 に 対 応 状況 を 回答 で き る仕 組 み、 具体的には、消費電力の低減、水や燃料の使用量低減 などの省エネルギーや省資源への対応、更には、環境影 REACHなど新たな規制に迅速に対応できる体制づくりを 新日本無線グループとして進めています。 響が大きい化学物質の使用禁止や使用量削減を図ってい ます。 製品サイクル 省資源/省エネルギー 設計・開発 ・小型化/軽量化/微細化 ・部品点数削減、材料共通化 ・長寿命化、省電力 ・省エネルギー化 有害物質 ・不使用化 ・最少化 製品含有化学物質の管理 新日本無線グループの製品、その包装材等に含有され る化学物質について、法令を守り、地球環境保全及び生 態系に対する影響を軽減するために、管理の対象とする 化学物質(環境管理物質)を明確にし、別途、製品群ご とに定める管理基準に対して新日本無線グループとして の 基 準 の 指 針 を 示 す こと を 目 的 と し て「新 日 本 無 線 グ 製 造 ・歩留まり向上 ・工程削減 ・製造の省エネルギー化 ・製造設備の省エネルギー化 ・不使用化 ・最少化 ・有害廃棄物の最小化 ループ環境管理物質の管理基準」を定めています。 管理の対象とする化学物質は、禁止物質、全廃物質及 び管理物質の3つの水準に分類し、更に、別途、新日本無 線グループの製品、その包装材に適用される製品群ごと の管理基準を定めています。 輸送 ・包装材の減量化 ・包装材の再使用 ・再資源化 ・通函化 ・包装材の有害物質の 不使用/最少化 使 用 ・消耗品/交換品の最少化 ・省電力化 ・省エネルギー化 ・電波資源の有効利用 ・消耗品無害化 廃 棄 ・廃製品の再資源化 (分解/分離/分別の容易化) ・廃製品減量化 (粉砕の容易化) ・有害物質含有最少化 ・処理の安全化 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 24 きれいな水と緑の地球に住みたい ◆環境配慮製品のご紹介 衛星通信VSATシステム用 屋外送信機 -ユニバーサルKu帯 4W出力モデル- NJT5207 NJT5207シリーズは、衛星通信VSAT (※) 用屋外送信機で、出力 周波数がユニバーサルKu帯(13~14GHz)、出力電力が4Wの製品 です。従来モデルと比較して、重量比約30%、容積比40%の軽量化・小 型化を実現しており、これによってパラボラアンテナへの重量負荷を低減 し、アンテナ機構部品の削減にも寄与しています。 消費電力は約25%の低減によって省エネルギー化を図っています。ま た、使用部品も現在最も多く生産されている送信機と80%までの共通化を 図り、部品点数も従来モデルから約15%の削減を実現しています。梱包部 材に関しても製品の小型化によって使用量が削減されています。 更に、ユニバーサルKu帯をカバーすることにより、従来、必要であった 2種類の周波数ラインナップを1製品で共通化することができました。 また、製品に含まれる化学物質や製造工程で使用される化学物質の管理・ 削減を行い環境負荷低減に努めるとともに、RoHS指令など環境関連法規 制にも対応した製品となっています。 NJT5207 今後もこのような有害物質に配慮しながら小型・軽量化、省電力化を目指 した環境負荷低減型製品ラインナップを計画しています。 (※) VSAT=Very Small Aperture Terminal(超小型地球局)の略称 信号レベル検出IC NJU7181 NJU7181は音声信号の有無を検出して、マイクロプロセッサや他のデ バイスに信号有無の情報を送る信号レベル検出ICです。本製品の開発背景に は、エネルギー使用製品に対して環境配慮設計 (エコデザイン) を義務づける ErP (Energy-related Products) 指令が今後広まっていくという情勢があ ります。 環境配慮設計を行う場合には、低消費電力のデバイスを使用することに加 え、使用していない状態では電源を切って極力無駄な電力を消費しないとい うことが非常に重要になってきます。 NJU7181は、各デバイスが無駄な電力を消費しないように、動作する 必要がないときには各デバイスの電源を切るためのトリガーとなる役目を果 たします。具体的な使用例としては、オーディオ機器に外部からの音声信号 が入ってきたときにだけデバイスをオンにしてスピーカーから音を出し、音 声信号が入ってきていないときにはデバイスをオフにするといったことがで きます。 NJU7181は信 号検 出の調 整が できる こと や、低 消費電 力、小 型パ ッ ケージといった特徴があり幅広い分野で活躍が期待される製品です。 今後は、更に厳しくなる環境配慮設計への対応を想定した製品開発を予定 しています。 25 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 NJU7181 きれいな水と緑の地球に住みたい デジタル電源制御用DSC(Digital Signal Controller) NJU20010 NJU20010は、デジタル電源向けにリアルタイム性の向上を追及し、 最適設計された最大動作周波数62.5MHzの日本初の計測制御用、新日本 無線オリジナルDSCです。DSPとマイクロ・コントローラの特徴を合わ せたハイブリッド型16ビット固定小数点DSPコアXimo16Aと、高速AD 変換機能、柔軟なPWM機能など周辺回路を含めた高速応答の実現に向け た機構を備えます。また、プログラマブルなクロック周波数設定機能、各 種スリープ機能などシステム構成や仕事量に応じた消費電力管理の実現が 可能となります。 アナログ制御では、負荷の急変には過渡応答 (発振しやすく、制御させ るにはカットアンドトライが必要) となり制御が困難ですが、デジタル制 御にすることで電流負荷の急変に対応し、出力へのスパイク・リップルが 少なくでき、更に、安定化容量を小さくできるメリットがあります。サー NJU20010 バー、PC、調光器、などの負荷 (急変) 変動の高性能制御が可能です。ア ナログ電源に対しデジタル電源には,次のようなメリットがあります。 ● 高速スイッチング制御 ● 複数回路(経路)の制御 ● 回路の簡素化 ● 回路、システムの無調整化 ● 電流と電圧の同時制御 ● 機能追加と変更、仕様変更が容易 半田バンプ搭載汎用GaAs_SPDTスイッチ NJG1674WB NJG1674WBは、携帯電話をはじめとするワイヤレス通信用途で広 く用いられる汎用のSPDTスイッチですが、新日本無線のGaAs製品で は初めてパッケージを使用せず、半導体チップ上に半田バンプを搭載し た製品となります。 半導体チップむき出しの実装となるため、当面、モジュール用途を想 定していますが、チップサイズ0.35x0.53と同機能のパッケージ品 (1.2x 1.0x0.4 mm)に比 較し縮 小率84.5% 大幅に 小型 となるほ か、厚みも0.2mm_max(バンプ込み)と薄く、またパッケージレスに よる低価格化も実現でき、小型、薄型、低価格の市場要求にいずれも応 えることができます。 環境負荷低減の観点からも、パッケージを使用しない、搭載基板を小 NJG1674WB 型化できるなど省資源の点で大きく貢献できる製品です。 今回、本製品と同時に類似のDPDTスイッチ(NJG1675WB)も製 品化しましたが、メリットも大きく、今後も順次半田バンプ製品を製品 化していく予定です。 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 26 きれいな水と緑の地球に住みたい 地球温暖化防止 地球温暖化の主な原因は、「温室効果ガス」の増加です。エネルギーの使用により発生するCO2排出量抑制 のため、省エネルギー対策の実施とエネルギーの効率的な使用に留意しています。また、温暖化係数の高い PFC等のガスについては、使用量の削減や温暖化係数の低いガスへ代替化を推進しています。 省エネルギー活動推移 社有車に伴うCO2削減 新日本無線グループでは、各社、各事業所で、生産・ 新日本無線グループでは、社有車に伴うCO2 排出量削減 空 調 設 備 の 省 エ ネ ル ギ ー 化、設 備 の 高 効 率 稼 働、空 調 のため、公共交通機関の利用、ハイブリッド車など低燃費 機・照明器具・排気設備のインバーター化、生産プロセ 車への切り替え、アイドリングストップの取り組みを行っ スの効率化や合理化、重油や灯油から都市ガスへの燃料 ています。 転換を進めており、CO2 排出量の増加をできる限り抑制 ■ ガソリンによるCO2排出量推移 するよう努めています。 (t-CO2) ■ CO2排出量推移 (t-CO2) 55,000 ガソリン 80 電気 重油 都市ガス LPガス ガソリン 軽油 60 40 20 0 50,000 '07 '08 '09 (年度) 45,000 ■ 社有車保有台数 0 40,000 (台) '07 '08 '09 (年度) ■ 新日本無線グループ使用エネルギー内訳 保有台数 低公害車保有台数 30 20 10 ガソリン 0.1% 軽油 0.1% 電気 LPガス 0.1% 0 '07 重油 電気 92.4% '08 '09 (年度) 都市ガス LPガス 都市ガス 5.1% ガソリン 重油 2.2% 軽油 温室効果ガス(PFC等)の削減 新日本無線グループでは、半導体関連の製造工程で、 パーフルオロカーボン(PFC)、ハイドロフルオロカーボン (HFC)、 六フッ化硫黄(SF6)などの温室効果ガスを使用して います。地球温暖化防止のため、これらの使用・排出の削 減や物質の代替化に努めています。取り組みを開始した 輸送量(輸送トンキロ)の正確な把握 2001年度当初は、主にガス流量の削減でしたが、その後、 新日本無線グループでは貨物輸送量を把握するために、 貨物ごとの重量と輸送距離の管理を行っています。 温暖化係数の低いガスへの代替化を推進し、代替化できる ものについて導入・拡大を図っています。 ■ 温室効果ガス排出量推移 ■ 輸送量推移 (千トンキロ) 2,500 輸送量 (t-CO2) 45,000 排出量 2,000 30,000 1,500 1,000 15,000 500 0 0 '07 27 '08 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 '09 (年度) '07 '08 '09 (年度) きれいな水と緑の地球に住みたい ◆ 新日本無線の活動及びエネルギーフロー図 2009年度の省エネルギ-活動は、設備投資抑制の 計450台強の蛍光灯にキャノピースイッチを取り付 状況下で設備運転条件の見直しや自社による設備改造 けることができました。その結果、年間約2.5万kWh など、費用をかけずに行える省エネ方策について取り の電力削減効果が得られました。 組みました。一つひとつの省エネ効果は例年より少な 2009年度はその他数多くの省エネ施策を実施し、 いながらも、数多くの施策を実施することができ、そ エネルギー総量は減少しました。しかし、会社業績が の中の空調システムに関する施策、送水ポンプの運転 予想以上に厳しかったことから生産対応売上高 (※) が 条件変更に関する施策及び電気設備の改善に関する施 伸び悩み、2009年度のエネルギ-起因CO2原単位は 策についてご紹介します。 0.605t-CO2/百万円となり、前年比10.4%の増加と まず、空調システムではクリーンルーム空調用の冷 なりました。 凍機6台のうち、冬季の必要負荷に最も合致した能力 のターボ冷凍機をベース機として運転することでエネ ルギーの無駄を無くしました。また、夜間休日に非稼 働となっているクリーンルームの空調機を一部停止し ました。これらの施策により電力を約9万kWh削減す ることができました。 次に、送水ポンプの省エネでは、飲料水系統の送水 ポンプをインバーター化しました。また、2台ある地 下水揚水ポンプの運転システムを見直し、消費電力の 少ないポンプを優先的に運転するように改善しまし た。こ れらにより約2 万kWhの電力削減が図れまし た。 電気設備では変圧器の電力負荷を集約し、変圧器2 基を停止したことにより無負荷損電力を削減しまし た。また、必要度の低い外灯を消灯したり、事務所の 照明へのキャノピースイッチ取付 蛍光灯へキャノピー (ひも状) スイッチを取り付けたこ とにより照明電力の削減に努めました。中でも蛍光灯 (※)生産対応売上高=環境負荷発生の成果物である 生産高を売上高に換算しなおした数値です。 のキャノピースイッチ化は、当初、ごく一部の事務所 にて取り組みを開始しましたが、その後、工場内や他 の事務所など構内各所に展開が図られ、最終的には合 電力 4,963 万kWh 電力 470 万kWh 上水 4 km 地下水 3 生活排水 3 19 km 生産排水(間接冷却水) 事務棟 電力 2,187 万kWh 上水 地下水 3 5 km 3 593 km 上水 1 km 3 地下水 120 km 3 純水 254 km 3 生産排水(間接冷却水) 河川系排水 3 118 km フッ酸排水 工場 生産排水 327 km 3 (IC・マイクロ波管) フッ酸処理設備 3 16 km 純水 都市ガス 958 km 3 電力 地下水 都市ガス 重油 重油 236 kℓ kl 2,306 万kWh 454 km 3 ボイラ 冷凍機 純水プラント 用役排水 3 65 km 3 958 km 236 kℓ kl 工場付帯設備棟 中和処理設備 3 407 km 下水道 3 465 km 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 28 きれいな水と緑の地球に住みたい 省資源活動 限りある資源を有効に使用することは、地球環境保全の大きな課題の1つです。 使用量削減や再資源化、再利用を推進し、環境負荷の低減に努めます。 水資源の保護対策 新日本無線グループでは、水使用量の削減とともに水 のリサイクルを推進しています。水資源がエネルギー資 源と大きく異なるのは、「再生利用が可能な循環資源」 ■ 水使用量推移 (km 3) 地下水 上水道 再利用 1,800 であるということです。無駄な使用を減らし、水の利用 効率を高める活動を推進した結果、2009年度は、前年 度比で約13%削減しました。 新日本無線グループで使用する水は、約87%が地下水 からの供給です。用途は、製造工程の純水、設備の冷却 1,200 600 0 '07 水、空調用などの温調用水、その他雑用水等です。地下 '08 '09 (年度) 水や上水道は、様々な用途に利用された後に排出されま す。地下水のうち、設備を間接的に冷却する用途に使用 されたものは循環して再利用しています。製造工程で利 用された水は、法律に基づく基準値内に処理された後に 下水道に排出しています。 地下水の利用のうち、純水は半導体製造工程において薬 品処理後の洗浄や治具洗浄に使用されるため、不純物を極 力取り除くことが必要です。そのため電力や薬品を使用し ■ 水排出量推移 (km 3) 下水道 河川 1,500 1,000 500 て純水を製造します。純水使用量を削減することは、地下 水の揚水量・電力使用量・薬品使用量の削減及び地盤沈下 の防止につながります。 0 '07 '08 '09 (年度) ◆ エヌ・ジェイ・アール福岡 N2(窒素)ガス削減 シラン希釈チャンバー改善によるN2削減 シラン希釈チャンバー内の排気配管清掃を水洗洗浄化 に変更し、各排気配管のパージ用N2 ガスを削減しまし 回転軸パージ用N2の流量適正化を実施しました。 また、ロードロックなどプロセスガスが流れないポン プはパージ用N2からドライエアーに変更しました。 た。 N2 29 真空ポンプのパージ用N2ガス削減 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 N2流量設定器 きれいな水と緑の地球に住みたい 環境安全化学物質管理・対策 製造工程で使用される化学物質の中には、少量でも人へ健康被害を与えたり、自然環境に重大な悪影響を及 ぼすものがあります。化学物質の適正な使用や管理に加えて、有害物質の代替化や排出量の削減に取り組んで います。 環境安全化学物質の管理体制 PRTR法対象物質の管理 新日本無線グループは、種々の化学物質を使用するた 新日本無線グループの国内の各社、各事業所は、PRTR め、化学物質の管理体制を整えるとともに使用量の削減 法 (特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改 に取り組んでいます。 善の促進に関する法律) にもとづいて、化学物質の大気や 新日本無線では、使用されている主な化学物質、使用 公共水域などへの排出量、廃棄物として事業所外へ持ち される可能性があると判断される化学物質、使用を禁止 出した移動量、下水道に排出した移動量を把握し、自治 する物質について、約350種の物質名と管理区分を明確 体に報告しています。 にした「環境安全化学物質管理基準」を定め、適正管理 ■ PRTR法対象物質推移 を確実に行っています。 取扱量 (t) 60 新規に化学物質を導入するにあたっては、環境及び人 体への影響や法規制について調査し、危険、有害性の高 排出・移動量 40 い物質や法規制に該当する物質については審議を行い、 20 合格した物質のみを許可しています。 許可されたすべての化学物質については、MSDSを 0 データベースで公開し、利用しやすくしています。 また、排水に含まれる化学物質については、法規制よ りも更に厳しい自主基準値を設けて、定期的に環境測定 '07 '08 '09 (年度) ■ PRTR法対象物質取扱量と排出・移動量 移動量 20.5% を実施し、監視しています。 排出量 0.5% 取扱量 29.3t 製品などへの使用 製品など 79.0% ◆ 新日本無線 化学物質管理フロー図 法的監視及び自己監視 排出抑制管理 定期分析 物質に関する環境影響評価 化学物質購入量管理 化学物質排出量管理 排気・排水 化学物質 廃棄物 化学物質使用の合理化 工程の見直し等による合理化 ・製品の歩留まり向上 ・代替物質の使用及び代替技術の導入 ・回収及び再利用の促進 設備の改善等による合理化 ・水及び土壌への浸透防止 ・大気への排出抑制 ・下水への排出抑制 ・化学物質の使用等にかかわる施設、設 備の維持管理 労働安全衛生管理 環境負荷低減 化学物質導入事前評価 化学物質使用量削減 有害化学物質の使用廃止 低環境負荷化学物質への代替化 環境安全化学物質管理委員会 作業環境測定 環境安全教育 化学物質の流れ 情報整備 製品安全データシート「MSDS」閲覧システム 情報 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 30 きれいな水と緑の地球に住みたい 廃棄物の削減 企業活動に伴って排出される不用物には、廃棄物や有価物などがあります。「混ぜればごみ、分ければ資源」 を合い言葉として、廃棄物の分別活動とリサイクルの拡大を推進し、有価物への転換を図っています。 廃棄物の排出抑制 廃棄物のリサイクル化 新日本無線グループでは、従来から廃棄物の発生抑制 リサイクル率は、THAI NJR CO., LTD.が廃棄物のリ と再利用、再資源化に努めてきました。事業所内で発生 サイクル化をしていなかったものの、新日本無線グルー し た さ ま ざ ま な 廃 棄 物 を 資 源 別、種 類 別 に 細 か く 分 類 プとしては2007年度まで75%以上を維持していました し、それぞれ再使用、リサイクル処理するため、廃棄物 が、2008年度に新日本無線で年間約60tを排出していた の集積方法の見直しや従業員への分別方法の周知徹底を 「フッ化汚泥廃棄物」が受け入れ業者の都合によりリサ 図っています。 イ ク ル で き な く な っ てし ま っ た た め、グ ル ー プ 全 体 で 2009年度 の廃棄物 排出量は、897t と なり前年度比 75%以下となりました。そこで、2009年度にリサイク 5%の減少となりました。これまで進めてきた分別・分解 ル利用できる受入先を開拓し、フッ化汚泥はリサイクル による廃棄物の有価物化推進と工場生産量の減少による 廃棄物とすることができ、2010年度はリサイクル率が ものが主な減少要因です。 向上する見込みです。 2009年度の主な廃棄物削減活動は次のとおりです。 ■ リサイクル率推移 (1)金属複合物の細分別化。 複合物を銅・鉄・ステンレス・プラスチック等に細分 (%) リサイクル率 100% 化し、金属屑を有価物化。 (2)製品屑の細分別化 75% 梱 包 材(プ ラ ス チ ッ ク・紙)、製 品(貴 金 属・ア ル 50% ミ・銅)等に再分化し有価物化。 (3)廃プラスチック類の新規有価物化 25% 新日本無線川越製作所では、2008年度に実施した「廃 プラスチックの素材別排出量調査」をもとに同一素材で 0% '07 '08 '09 (年度) 多量に排出される廃棄物を分別し有価物を拡大。 2009年度も廃棄物の有価物化による排出量削減に取 り 組 ん で き ま し た。し か し、有 価 物 化 も 限 界 に き て お り、今後は廃棄物発生量を抑制する方向で削減を推進し ていきます。 ◆ 佐賀エレクトロニックス有価物化の推進 廃棄されていた製品収納材のリユース化を検討 し、その中でプラスチックステイック、リール、ト レイ、FFP基板の有価物化が2009年10月より実 ■ 廃棄物排出量推移 (t) 施することができました。 廃棄物量(最終処分量) リサイクル量 1,200 900 600 300 0 '07 '08 '09 (年度) プラスチックスティック 31 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 きれいな水と緑の地球に住みたい 環境汚染予防・法規制への対応 法規制を守るため、法規制値より厳しい自主基準値を設定して監視しています。 また、法規制に適合するためのシステムの向上を図っています。 環境関連法規制への適合状況 PCB廃棄物の処分計画 新日本無線グループの環境マネジメントシステムに関 PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、熱に対して安定で電 する主な法的規制及びその他の要求事項への適合状況は 気絶縁性が高いため、加熱・冷却用媒体、変圧器やコン 次のとおりです。 デンサなどの電気機器の絶縁油、可塑剤、塗料など幅広 い分野で使われていました。一方で、発ガン性があり、 法規制及びその他要求事項の違反及び事故 皮膚障害や内臓障害を起こすことが分かったため生産・ 2009年度事例は発生していません。 使用が中止されましたが、適切な処分方法がなかったた 環境関連の訴訟の有無、内容・対応状況 め、使用者が保管することが義務づけられました。新日 2009年度事例は発生していません。 本無線グループでも、PCB廃棄物について、管理台帳を 作成して厳重に保管しています。 環境に関する罰金、科料等の金額・件数 2001年に東京電力の化学処理施設が神奈川県で運転 2009年度事例は発生していません。 開始したほか、国による拠点的広域処理施設の建設が東 環境に関する苦情 京都、福岡県北九州市などで進められており、佐賀エレ 2009年度事例は発生していません。 クト ロニックス ではPCB 機器処分の 早期登録 を行い、 2009年6月にコンデンサ5基を処分し、2011年度には 安定器を処分する予定です。 大気汚染防止対策 水質汚濁防止対策 新日本無線グループでは、水質汚濁防止のため、法及 新日本無線グループでは、大気汚染防止や地球温暖化 び条例で義務づけられた法的監視のほかに自己監視項目 防止のため、法規制で定めるNOx(窒素酸化物)、SOx を定めて管理しています。水質汚濁の指標の1つである (硫黄酸化物)の排出濃度より厳しい「自主管理基準」 COD(化学的酸素要求量) やSS(浮遊物質) 排出濃度の測定 を定め、環境負荷の低減に取り組んでいます。 を定期的に行って環境汚染を未然に防止しています。 ■ COD、SS排出量推移 ■ NOx、SOx排出量推移 (t) COD排出量 SS排出量 (t) 30 25 25 20 20 NOx排出量 SOx排出量 15 15 10 10 5 5 0 0 '07 '08 '09 (年度) '07 '08 '09 (年度) 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 32 きれいな水と緑の地球に住みたい 環境会計 環境投資・環境活動の効率化と継続的な改善を推進し、経営資源を環境活動に適切に配分して、その効果や 効率に関する情報を開示してステークホルダーに理解を深めてもらうことを目的として、環境会計を行ってい ます。 2009年度環境会計 グループ全体の環境保全コストと経済効果 新日本無線グループでは、環境マネジメントシステム 2009年度環境投資額は約1千8百万円、環境保全費用 の効率性及び有効性を評価する経営管理ツール並びに情 額は約4億9千7百万円でした。環境保全効果としては、 報開示ツールとして環境会計を行っています。環境会計 省エネ活動の結果から、355t-CO2、資源等の削減量とし には、企業が環境保全対策として投じたコストやその効 て は 電 気 が 108.5 万 kWh、水 が 64.7km3、包 装 材 が 果を通貨価値あるいは物量単位で定期的に評価すること 1,205kgでした。環境保全対策に伴う経済効果は約7百万 により、対策の効率化を図ることを目的とする内部情報 円ありました。代表的な経費と設備投資は以下のとおりで としての機能と、消費者や地域住民などのステークホル す。 ダーへの情報提供を通じ、環境に配慮した事業活動への 評価を得ることを目的とする外部情報としての機能があ 【主な経費】 ります。 ・市水ポンプインバーター化による電力削減 環境省環境会計ガイドラインに基づき、新日本無線グ ・排水用逆浸透膜による下水再利用化 ループの環境会計を行っていますが、環境会計は環境保 ・レジスト廃液の削減 全に取り組むにあたり、自らの環境保全に関する投資額 ・生産空調の設定変更 や費用額を正確に認識・測定して、集計・分析を行い、 ・冷凍機冬季ベース運転の最適化 その投資や費用に対する効果を知り、一層の効率化や今 ・冬季フリークーリング運転による省エネ 後の活動を決定づけるために重要です。 ・PCB処理費用の引当額 ・集計の基本的な考え方:環境省「環境会計ガイドライン (2005年度版)」に基づきます。 【主な設備投資】 ・環境保全に要したコストは、環境保全目的で実施した施 ・ヒートレスエアードライヤー更新 策コストとし、結果的に環境保全につながった施策のコ ・IPA精製装置蒸発缶ユニット増設 ストは含めません。 ・排水リユースシステム過酸化水素水薬中装置設置 ・効果はデータの拠り所がある直接効果のみを集計し、み ・FCL-BACKUP WATER TANK FOR BOIL更新 なし効果(リスク回避効果など、拠り所がはっきりしな (ボイラー設備に水を供給するための水を貯めて置く水槽) いもの)などは集計しません。 環境保全費用額 項目 環境投資額 (千円) 減価 償却額 (千円) 物品サービス 費用 (千円) 環境保全効果 費用 合計 (千円) 人件費 (千円) 温室効果 ガス削減量 (t-CO2) 資源等の 削減量 資源の種類 環境保全 対策に伴う 経済効果 (千円) 150 3,252 - - 3,252 - 2,670 210,886 995 1,882 213,763 355 14,742 40,078 48,575 11,913 100,566 - 上・下流 - - - 157 157 - 1,205kg 包装材 管理活動 - - 12,628 32,103 44,731 - - - - 研究開発 - - 34,663 31,641 66,304 - - - - 社会活動 - - 18 2 20 - - - - 環境損傷対応 - - - - - - - - - その他 - - 16,749 51,272 68,020 - - - - 17,562 254,216 113,628 128,970 496,813 355 公害防止 事業 エリア内 地球環境保全 資源循環 合計 33 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 - - 1,085,350kWh 電気 64,670m3 6,878 - フッ化汚泥水 - 6,878 きれいな水と緑の地球に住みたい 中期環境目標 新日本無線グループの2010年度中期環境目標を設定し、活動は各社独自に実施しています。 新日本無線グループ中期環境目標 2009年度実績/判定結果 目標項目 目標の種類 単位 2010年度目標 年度目標 実績値 判定 OA用紙使用量(絶対量) 絶対値目標 千枚 7,870 4,320 ○ 8,266 使用エネルギー 絶対値目標 千GJ 1,299 1,081 ○ 1,599 二酸化炭素の排出量 絶対値目標 t-CO2 97,820 79,400 ○ 78,821 輸送量 絶対値目標 千トンキロ 4,120 1,151 ○ 6,969 PRTR物質取扱量 絶対値目標 Kg 39,160 28,940 ○ 66,590 非リサイクル廃棄物排出量 絶対値目標 t 378 302 ○ 354 ◆ 新日本無線㈱、㈱エヌ・ジェイ・アールトレーディング、㈱エヌ・ジェイ・アール秩父、㈱エヌ・ジェイ・アールサービス 目標項目 OA用紙使用量(絶対量) 使用エネルギー 二酸化炭素の排出量 輸送量 PRTR物質取扱量 非リサイクル廃棄物排出量 目標の種類 単位 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 千枚 千GJ t-CO2 千トンキロ Kg t 目標の種類 単位 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 千枚 千GJ t-CO2 千トンキロ Kg t 目標の種類 単位 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 絶対値目標 千枚 千GJ t-CO2 千トンキロ Kg t 目標の種類 単位 絶対値目標 t 2009年度実績/判定結果 年度目標 5,188 725 44,100 4,032 22,140 40 実績値 判定 2,832 569 28,266 1,091 12,030 32 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 2010年度目標 5,593 802 48,100 5,417 25,090 35 ◆ 佐賀エレクトロニックス㈱ 目標項目 OA用紙使用量(絶対量) 使用エネルギー 二酸化炭素の排出量 輸送量 PRTR物質取扱量 非リサイクル廃棄物排出量 2009年度実績/判定結果 年度目標 2,400 190 7,400 72 1,100 11 実績値 判定 1,300 173 6,453 44 990 3 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 2010年度目標 2,400 190 7,400 72 500 11 ◆ ㈱エヌ・ジェイ・アール福岡 目標項目 OA用紙使用量(絶対量) 使用エネルギー 二酸化炭素の排出量 輸送量 PRTR物質取扱量 非リサイクル廃棄物排出量 2009年度実績/判定結果 年度目標 282 384 46,320 16 15,920 30 実績値 判定 188 339 44,681 16 15,920 20 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 2010年度目標 273 607 23,321 1,480 41,000 2 ◆ THAI NJR CO., LTD. 目標項目 非リサイクル廃棄物排出量 2009年度実績/判定結果 年度目標 297 実績値 247 判定 ○ 2010年度目標 306 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 34 ◆ 新日本無線活動実績ハイライト 新日本無線の環境保全活動中期計画は、3年間とし、毎年見直しを行っています。 新日本無線 2009年度環境活動実績 下表に示す項目について取り組みました。 対象範囲:新日本無線㈱、㈱エヌ・ジェイ・アールトレーディング、㈱エヌ・ジェイ・アール秩父、㈱エヌ・ジェイ・アールサービス (佐賀エレクトロニックス㈱、㈱エヌ・ジェイ・アール福岡、THAI NJR CO., LTD.は、独自に目的・目標を作成し、新日本無線と連携 をとりながら活動を展開しています。) 項目 地球温暖化防止 基準年 (基準数値) 2009年度目標 エネルギー起因CO2排出量の生産対応売上高原単位を 0.629(t-CO2/百万円)以下にする。 → 目標値の見直し 0.611→0.629 (※1) 前年度 (0.611(t-CO2/百万円)) 2009年度結果 達成 状況 0.681(t-CO2/百万円) 未達成 41.2%削減 達成 2004年度 廃棄物排出量を絶対量で23%削減する。 (330(t)) 廃棄物の削減 リサイクル率84%以上にする。 - 83% 未達成 部門で選択した化学物質の使用量原単位又は使用量を 一品種毎に前年度より改善する。 - 全施策目標達成 達成 - 全30部門取り組み45テーマ中 41テーマ達成(達成率91%) 達成 - 8月日本語版発行 12月英語版発行 達成 - 環境経営指標作成し提案したが 数字目標の公表見送り 未達成 IC製品のライフサイクルアセスメント(LCA)検討 - LCA計算実施 製品との対比一覧作成 達成 IC製品に於ける環境配慮製品の定義を決める。 - 環境配慮製品定義設定 達成 製品含有化学物質管理 各製品事業部で計画した施策が達成されている。 - 3施策中1施策未達成 未達成 社会的貢献活動 社会貢献活動を1件以上実施している。 - 2件実施 達成 化学物質の環境負荷低減 業務を通じて環境影響の改善 業務を通じて環境影響の改善が引き続き全部門で実施されている。 (全施策の80%以上の施策が計画を達成している。) グループ環境報告書の発行を継続する。 環境コミュニケーション 環境ビジョンに「将来の有るべき姿」を記載する。 環境配慮製品の取り組み 新日本無線2010年度~2012年度環境活動計画 2009年度に見直した3年間の中期計画です。 2010年度は下表の「2010年度目標」に沿って実施します。 項目 地球温暖化防止 2010年度版環境目的 (2012年度達成目的) エネルギー起因CO2排出量の生産対応売上高原単位を 0.620(t-CO2/百万円)以下にする。 基準年 (基準数値) (※1) - 廃棄物排出量を2004年度の53%以内にする。 (絶対量管理) 廃棄物の削減 2004年度 (330(t)) 2011年度目標 2012年度目標 0.681 0.633 0.620 (t-CO2/百万円) (t-CO2/百万円) (t-CO2/百万円) 57%以内 55%以内 53%以内 (※2) リサイクル率99% 2010年度にゼロエミッションを達成し、以降維持する。 化学物質の環境負荷低減 2010年度目標 インプット物質環境影響評価で有意となった物質の削減目 的計画がすべて達成されている。 (対象部門:インプット物質 - 全施策で目標達成 業務を通じて環境影響の改善が引き続き全部門で実施され ている。 - 各部門で取り組む施策の 80%以上の施策で計画が達成されている 循環型社会の実現に貢献する製品の拡販 - ライフサイクルアセスメント(LCA)の実施 - 製品含有化学物質管理の継続 - 各製品事業部で計画した施策が達成されている 社会的貢献活動を継続して実施している。 - 社会的貢献活動を実施する 生物多様性活動を継続して実施している。 - 生物多様性活動を実施する 環境影響評価で有意となった物質を使用する部門) 業務を通じて環境影響の改善 環境配慮製品の取り組み 製品含有化学物質管理 環境配慮製品を 特定し売上比率 目標を検討する 売上比率目標を設定し拡販 IC製品のLCA検討 IC製品のLCA実施 社会的貢献活動 (※1)生産対応売上高=環境負荷発生の成果物である生産高を売上高に換算しなおした数値です。 (※2)ゼロエミッションの定義=リサイクル率99%以上。リサイクル率=リサイクル量/産業廃棄物発生量(有価物、一般廃棄物は除く) 35 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 データ根拠 データを集計する上で重要なことは、データの出所や単位を換算するときの根拠を明確化することです。 単位を換算する係数は見直しされることがあります。そのような場合は最新の係数を使用して換算します。 名称 電力使用量 単位 kWh データの出所,換算の根拠 電力会社の「電気料金計算書」 都市ガス使用量 m 重油使用量 kℓ 重油購入先の「請求書」 プロパンガス使用量 m3 プロパンガス会社の「請求書」 地下水使用量 m 3 各社設置流量計 上水道使用量 m 3 各社設置流量計 下水道排水量 m 3 各社設置流量計 河川排出量 m3 各社設置流量計 3 都市ガス会社の「請求書」 電力:電気消費量(MWh)× 0.357(t-CO2/MWh) (新日本無線㈱、㈱エヌ・ジェイ・アールトレーディング、㈱エヌ・ジェイ・アール秩父、 ㈱エヌ・ジェイ・アールサービス) CO2排出量 t-CO2 電力:電気消費量(MWh)× 0.348(t-CO2/MWh) (佐賀エレクトロニックス㈱) 電力:電気消費量(MWh)× 0.387(t-CO2/MWh) (㈱エヌ・ジェイ・アール福岡) 電力:電気消費量(MWh)× 0.425(t-CO2/MWh) (THAI NJR CO., LTD) 都市ガス:都市ガス消費量(m )× 45(MJ/m )× 10-3 × 0.0138(t-C/GJ)× 44 / 12 3 3 A重油:A重油消費量(kℓ)× 39.1 (GJ/kℓ) × 0.0189(t-C/GJ)× 44 / 12 プロパンガス:プロパンガス消費量(t)× 50.2 (GJ/t) × 0.0163(t-C/GJ)× 44 / 12 ガソリン:ガソリン消費量(kℓ)× 34.6 (GJ/kℓ) × 0.0183(t-C/GJ)× 44 / 12 軽油:軽油消費量(kℓ)× 38.2 (GJ/kℓ) × 0.0187(t-C/GJ)× 44 / 12 廃棄物排出量 t 廃棄物業者の計測重量:マニフェスト伝票に記載重量 リサイクル率 % 定義:{ (リサイクル物重量) / (廃棄物重量+リサイクル物重量) } ×100 昼間電力:電力量 (MWh) × 9.97 (GJ/MWh) × 0.258 (kℓ/10GJ) × 10-1 エネルギーの原油換算量 kℓ 夜間電力:電力量 (MWh) × 9.28 (GJ/MWh) × 0.258 (kℓ/10GJ) × 10-1 都市ガス:都市ガス量 (m3) × 0.045 (GJ/m3) × 0.258 (kℓ/10GJ) × 10-1 A重油:A重油量 (kℓ) × 39.1 (GJ/kℓ) × 0.258 (kℓ/10GJ) × 10-1 温室効果ガス排出量 t-CO2 IPCC (気候変動に関する政府間パネル) の算出式により算出 取扱量:購入量の集計、生成量の算定 PRTR集計量 t 大気排出量:大気中の濃度分析 下水道への排水の移動量:排水中の濃度分析 廃棄物の当該事業所の外への移動量:物質収支計算 CSR・環境レポートに関するお問い合わせ先 新日本無線株式会社 CSR企画推進部 CSR推進課 〒103-8456 東京都中央区日本橋横山町3番10号 TEL:03-5642-8162 FAX:03-5642-8221 この報告書の内容は,新日本無線ホームページからもご覧いただけます。 http://www.njr.co.jp/ 発行年月:2010年8月 新日本無線グループ CSR・環境レポート2010 36