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環境報告書 - ダイキン工業株式会社
環境報告書 目 次 対象範囲 ■ 対象範囲 P1 ■ 会社概要・編集方針 P2 「環境報告書2003」でデータを集計している報告対象範囲は、 ダイキン工業4事業場および下記の研究子会社、生産子会社(生産活動 を行っており、ダイキンの出資比率が50%以上)です。 ダイキン工業株式会社 ダイキンの環境活動の理解のために 堺製作所 ■ ダイキンの環境経営 P3 ■ エアコンと環境との関係 P5 ■ ダイキンと環境との関係 P7 ■ ダイキンがめざす2010年の姿 P9 研究子会社 株式会社ダイキン空調技術研究所 生産子会社 事業報告 P11 ■ 2002年度事業の概況 P13 環境報告 欧 州 ■ 環境担当役員のメッセージ P15 2002年度の活動ハイライト P16 中 国 ■ 環境マネジメント 環境マネジメントシステムの概要 P17 環境行動計画 P19 環境会計 P21 ■ 製 品 製品の環境影響評価 P23 省エネルギー P25 冷媒の環境影響低減 P27 グリーン調達と有害物質含有量の削減 リペア&3R アジア P29 P31 ■ 生 産 株式会社ダイキンシステムソリューションズ研究所 株式会社ダイキン環境研究所 日 本 ■ 戦略経営計画「FUSION 05」 滋賀製作所 淀川製作所 鹿島工場 米国 ● ダイキン電子部品株式会社 ● ダイキンパイピング株式会社 ● ダイキンシートメタル株式会社 ● ダイキンプラント株式会社 ● 東邦化成株式会社 ● 共栄化成工業株式会社 ● 大阪ハイドロリックス株式会社 ● 株式会社ダイキンサンライズ攝津 ● オーケー器材株式会社 ● ダイキンヨーロッパ社 ● ダイキンケミカルネザーランド社 ● 上海大金空調有限公司 ● 西安大金慶安圧縮機有限公司 ● 恵州大金三石空調有限公司 ● 大金フッ素塗料(上海)有限公司 ● ダイキンインダストリーズタイランド社 ● ダイキンエアコンディショニングシンガポール社 ● ダイキンエアコンディショニングタイランド社 ● ダイキンアレンエアコンディショニング社 ● ダイキンシュリラムエアコンディショニング社 ● ダイキンコンプレッサーインダストリーズ社 ● ダイキンアメリカ社 ● は機械系子会社 は化学系子会社 生産活動での地球温暖化防止 P33 廃棄物の削減 P36 化学物質管理 P37 環境リスクマネジメント P38 ダイキン工業草加事業所・志免事業所・小牧事業所 物流部門での取り組み P39 サイアムダイキンセールス社(タイ) ■ 環境活動へのQ&A P40 社会性報告 ● 上記の対象範囲以外で活動事例を紹介している会社・事業所 対 象 期 間 発 行 日 お よ び 経 緯 2002年4月1日∼2003年3月31日 お問い合わせ先 ダイキン工業株式会社 地球環境室 2003年6月発行 1998年から毎年発行 次回発行日:2004年6月予定 ■ 従業員とのかかわり P41 ■ 地域・社会とのかかわり P43 ■ 皆様とのコミュニケーション P45 第三者意見 P46 T E L: (06)6374‐9304 F A X: (06)6373-4380 E‐mail:[email protected] 会社概要(2003年3月末現在) 社 名 : ダイキン工業株式会社 事 業 場・工 場 本 社 所 在 地 : 大阪市北区中崎西二丁目4番12号 本 社 (大阪市北区) (梅田センタービル) 東 京 支 社 設 立 : 昭和 9 年 2 月11日 創 業 : 大正13 年(1924年)10月25日 代 (東京都新宿区) 堺 製 作 所: 空調・冷凍機器、極低温装置、圧縮機 (大阪府堺市) 表 : 取締役社長 北井 啓之 滋 賀 製 作 所: 空調機器、圧縮機 資 本 金 : 280億円 (滋賀県草津市) 総 資 産 額 : 単独:3,695億円 連結:4,758億円 (大阪府摂津市) 淀 川 製 作 所: フッ素化学製品、油圧機器、空調機器、防衛精密機器 鹿 島 工 場: フッ素化学製品 事業内容 (茨城県波崎町) 【空調・冷凍機部門】 空調機・冷凍機・空気清浄機 【化学部門】 フッ素化学製品 売上高 ■ 単独 ■ 連結 (億円) 6,000 5,724 5,388 5,319 5,000 14.6% 79.3% 部門別売上高(連結) 4,631 4,643 4,000 3,675 3,200 3,649 3,718 3,205 3,000 化学部門 1998 1999 2000 2001 2002 (年度) 経常利益 機械部門 (億円) 500 2.7% 【油機部門】 油圧機械・油圧装置 3.4% 100 【新規事業】 コンピューター・グラフィックス、極低温・極超高真空機器、半導体製造関連装置 地域別売上高(連結) アメリカ 4.1% その他の地域 0.3% アジア・オセアニア 16.5% 249 415 268 203 157 107 127 1998 1999 14,337 14,280 2000 2001 2002 (年度) 従業員数 (人) 16,000 15,047 15,466 15,845 14,000 12,000 10.6% ヨーロッパ 283 300 200 403 375 400 【特機部門】 防衛精密機器 10,000 日本 68.5% 8,000 7,675 7,481 7,227 7,002 6,894 6,000 1998 1999 2000 2001 2002 (年度) 編集方針 環境報告書を、情報開示と、社会との良好なコミュニケ なお、読みやすくするために ーションのための重要なアイテムと考え、全体像がわかるこ ・冊子の冒頭に、当社の環境への姿勢、主な環境影響と と、読みやすいことに配慮して編集しています。記載項目は、 課題、2010年にめざす姿をまとめました。この部分だけを 環境省「環境報告書ガイドライン」を参考にしています。ま お読みいただいても活動の概要がつかめるようにしてい たGRIガイドラインによる「持続可能性報告書」への発展 をめざしており、 「環境報告」 「社会性報告」に加えて、戦 略経営計画と営業の概況を「事業報告」として記載しました。 「事業報告」 「社会性報告」により、当社と当社の環境活 ます。 ・サイトデータなど、 より詳しい内容はホームページに紹介し ています。冊子の情報量をホームページで補うことで、読 みやすさと資源消費の抑制を図っています。 動について、 よりご理解いただくことができると考えています。 ・2002年度の環境保全活動を報告するにあたり、データを精査した結果、昨年の報告書と実績数値が異なっている項目があります。 ・端数処理のため、合計が合わない項目があります。 ・将来の予測等に関する情報を含む個所がありますが、 あくまで当社の予測であり、当社はその確実性・完全性に関して責任を負うものではありません。 ダイキンの環境経営 「環境」と企業経営を融合し、 真の世界的企業へ ダイキングループの2大事業である空調事業、フッ素化学事業の 二つは、地球環境とりわけ地球温暖化へ の影響度が大きい事業で あり、環境影響の低減に真正面から取り組み、それに大きく貢献す ることは、当社の企業としての使命であります。 当社は、戦略経営計画「FUSION 05」の中で2005年度の経 営目標として、空調とフッ素化学の両分野でグローバルナンバー ワン・ナンバーツーのメーカーになるということを掲げています。 加えて、技術の高度化、マネジメントスタイルの改革などさまざま な施策を展開し、 「 世界的企業 」 「 真の一流企業 」となることを中 取締役社長 兼 COO 期的な目標と定めています。特に、地球環境問題へ の取り組みは 重要な要素で、環境問題に積極的に取り組むことなしには、真に世 界的な一流企業となることはおろか、企業としての存続すら危ぶま れる時代であります。 「FUSION 05」目標達成のためには、日本はもちろんヨーロッ パや中国、アジア・オセアニア、中南米等を含めた世界的な規模で の事業拡大が、必須不可欠の条件であります。それぞれの地域特 性にあった事業を展開していく中で、生産事業場内での環境保全 はいうに及ばず、提供する商品については環境性を訴求し、 「環境」 という面で、ライバルと差別化できるものを重点的に開発していき たいと考えております。例えば、空調機の稼動台数が増加すること によりエネルギー消費量も増えます。エネルギー消費量の増加を 抑え、世界の人々に快適な空気環境の中で生活していただくため に空調機はどうあるべきかを追求し続けます。ダイキングループは、 将来のあるべき姿を念頭に置き、環境対応と企業経営を融合しな がら、事業を発展させてまいりたいと考えております。 この環境報告書によって多くの皆さんに当社の取り組みと、当社 がめざす姿をご理解いただければ幸いです。 グループ経営理念 「次の欲しい」を先取りし、新たな価値を創造する 環境社会をリードする 世界をリードする技術で、社会に貢献する 社会との関係を見つめ、行動し、信頼される 企業価値を高め、新たな夢を実現する 働く一人ひとりの誇りと喜びがグループを動かす力 地球規模で考え、行動する 世界に誇る「フラット&スピード」の人と組織の運営 柔らかで活力に満ちたグループ 自由な雰囲気、野性味、ベストプラクティス・マイウェイ グループ環境基本方針 環境理念 環境社会をリードする 地球環境への積極的な対応は、さまざまな事業を展開する私たちの使命であり、これを優先して経営に組み込ん でいきます。 商品開発、生産、販売など経営全般にわたり、あらゆる地球環境の維持向上活動を展開するとともに、より良い環 境社会を実現するための商品開発や技術革新を推進します。 「環境対応は重要な経営資源」と捉え、環境対応と企業経営を融合し、環境対応の実践が、外部からの信頼の獲 得や事業の拡大、さらには業績の向上につながるという「環境経営」の先進企業であり続けます。そして良き地球 市民として、快適な地球環境をつくりあげる活動の一翼を担います。 行動指針 グループ全員が環境問題への知識を深め、社会全体とのかかわりに責任を持って行動する。 グループで「環境経営」を積極的、かつ効率的に実践するために、環境マネジメントシステムを構築し、その徹底 とさらなる向上をはかる。 商品開発、生産、販売、物流、サービス、 リサイクルなど事業全般にわたって環境活動を展開する。 特に、地球環境の維持向上に貢献できる商品開発や技術革新、さらには環境ビジネス展開で社会をリードする。 グローバルに整合した施策を展開するとともに、国や地域の特性に応じた環境対策を推進する。 さらに、関連企業や外部の組織・機関との連携、協業を積極的に進める。 環境に関する情報を正直かつ公平に開示する。 また、社内外の意見に率直に耳を傾け、環境保全活動の継続的な改善に活かす。 エアコンと環境との関係 エネルギー消費と 冷媒による環境影響が エアコンの課題です ダイキンの事業で最もウェイトの高いのは、エアコンをはじめ とする空調事業。次にフッ素化学事業です。フッ素化学製品には、 エアコンの中で熱を運ぶ冷媒に使われるフルオロカーボン(通 常はフロンと呼ばれる)も含んでいます。エアコンは、生産時か らお客さまのもとで使用され、廃棄されるまでに、環境に対して さまざまな影響を及ぼしますが、とりわけ大きい課題が使用時の エネルギー消費による地球温暖化への影響です。 また、冷媒として使用するフルオロカーボンは、地球温暖化や オゾン層破壊との関連が指摘されています。エアコンにおける 主な環境テーマは、エネルギー消費の低減と環境特性にすぐれ た冷媒の開発といえるでしょう。 エアコンの仕組みと主要な環境課題( 冷房時 ) 冷 媒 が室 内 出した に戻 放 を る 熱 室外に熱を 放出する 室内の空気から 熱を取る 室外機 取 り 込 す 熱 を 室内機 冷媒 んだ 冷 媒 が室 外に熱 を運 び 出 エネルギー消費による 地球温暖化への影響 冷媒による温暖化と オゾン層への影響 室外機で熱を放出するときに、エアコンは多くの電 エアコンには、室内機と室外機の間で熱を運ぶた 力を消費します。その電力が発電所で作られる際に めの「冷媒」が使われています。従来使用されていた 発生するCO2は、地球温暖化を引き起こします。 冷媒CFC、 HCFCは、大気中に放出されるとオゾン層 に影響を及ぼし、オゾン層を破壊しない新冷媒HFC も、地球温暖化に影響しています。 エアコンと環境との関係についての詳細は下記のホームページでご覧ください。 「エアコンのおもな環境課題はなに?」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/koza /koza01.html ダイキンと環境との関係 ダイキンは 事業活動が及ぼす影響を きちんと把握しています 環境保全へ の取り組みを推進するうえでは、自らの事業活動 が環境に及ぼす影響を正確に把握し、個々の環境負荷の低減に 向けて努力することが大切です。ダイキンは、エアコンのライフ サイクル全体を視野に入れた環境側面の認識に基づき、それぞ れ環境負荷の低減に努めています。 主力製品のエアコンの、最も大きな環境負荷は、使用時の電 力消費に起因する温暖化への影響です。また、冷媒として使用し ているフルオロカーボンについては、国際的なプログラムにより 生産の制限と大気放出の抑制が進められています。 こうしたことから、世界で唯一、エアコンと冷媒の両方を生産し ているダイキンは、機器の省エネルギーの推進と環境負荷の少 ない冷媒の開発、さらに市場に出ているフルオロカーボンの大 気排出防止について社会的な責任があると認識しています。 ダイキンの重点課題 地球温暖化防止のために 製品・生産活動における省エネルギー 地球温暖化防止とオゾン層の保護のために フルオロカーボンによる環境影響の最小化 資源循環型社会の構築のために 資源の有効な利用 ダイキンの事業における環境負荷(2002年度ダイキン工業実績) CO2以外の ●資 材 アルミニウム 10,000t 鉄 180,000t 銅 12,000t プラスチック類 8,000t 冷媒 2,900t 化学物質 (PRTR対象) 73,000t 温室効果ガス (CO2換算) 設計 P23 ∼ P32 調達 P29 ∼ P30 ガス 40,000km3 石油 600k 蒸気 196,000GJ エネルギー起因の CO2 16万t ●エネルギー 電力 190MWh 478万t 生産 梱包 P33 ∼ P39 再資源化物 2.6万t 廃棄物 669t PRTR対象 化学物質 NOX SOX 89t 0.1t 排水量 VOC COD 3,100km3 192t 15t 864t P39 ●水 使用量 3,600km3 製品 梱包材 7,500t 販売 燃料 3,800k 輸送 P39 CO2 NOX 21,000t 70t 施工 市場での電力使用量* 30,500MWh *国内でのダイキン空調機の 年間消費電力(当社試算) CO 2 使用 * 1,170万t 回収 サービス P34 フロン回収破壊事業 P28 *国内でのダイキン空 調機使用時の電力消 費によるCO 2発生量 (当社試算) フロン回収量 174t フロン回収量 58t フロン回収量 51t 分 解・分 別 再資源化 P32 再資源化物 3,352t ダイキンがめざす20 10年の姿 ダイキンは 地球規模で将来の課題を 見据えています 2002年現在、世界中で1,300万台以上のダイキン空調機が 稼動しており、2010年には4,000万台に達すると見込んでい ます。このままなにもしなければ、空調機の稼動に必要な電力を 発電する際に発生するCO 2 の量も約3倍に増加することになり ます。ダイキンは、省エネルギー空調機の販売を増やすことで、 CO 2 の排出量を抑えようとしています。2010年には、販売台数 の8割を省エネルギー機とすることで、CO 2 の排出量の伸びを 60%程度に抑えることができると考えています。 また、機器廃棄時などの冷媒回収を、2010年までには世界 各地で実施することもめざしています。地域ごとに冷媒回収の 構図を明確にし回収量を増やすことで、温暖化ガスである冷媒 の排出量を削減し、温暖化防止に貢献します。 ダイキンがめざす2010年の姿 ヨーロッパ 中 国 日 本 その他の地域 2002年 2002年 2002年 200万台 70万台 市場の ダイキン空調機 台数 1,000万台 2002年 100万台 2010年 90% は省エネ機比率 90% 80% 2010年 2010年 2010年 1,000万台 700万台 1,700万台 60% 600万台 2002年 CO2 2002年 2002年 300万t 200万t ダイキン空調機 使用による エネルギー起因 CO 2 排出量 冷媒 回収 ダイキンによる 市場での 冷媒回収量 1,170万t 2002年 400万t 2010年 2010年 600万t 700万t 2010年 2010年 1,300万t 800万t 2002年 2002年 2010年 2002年 280t 2002年 2010年 2010年 2010年 事業報告 戦 略 経 営 計 画「 FU S I O N 0 5 」 ダイキングループでは、2005年度を目標年度とする戦略経営計画「FUSION 05」 (フュージョン・オーファイブ) を掲げ、世界で認知を受ける企業、真の一流企業の実現に向けて挑戦しています。 FUSION 05の概要 FUSION 05では、 「時価総額重視の経営の徹底」と 「グローバルに通用する当社独自のフラット&スピードの 経営の高度化」とを融合させ、 ダイキンが「人・資本・情 報をひきつける魅力ある企業」となることをめざしています。 戦略経営計画「FUSION 05」 時価総額重視の 経営の徹底 グローバルに通用する 当社独自の フラット&スピードの 経営の高度化 ダイキンがめざす姿 「世界的企業」 「真の一流企業」へ 「人・資本・情報をひきつける魅力ある企業」の実現 強靭な収益構造・ 財務構造 グローバルに通用する 企業倫理、透明性 地球環境先進企業の確立 主力事業(空調、フッ素化学)で グローバルNo.1、No.2の地位 世界に誇れる 企業文化・風土 時価総額重視の経営の徹底 当社独自のフラット&スピードの経営の高度化 当社は、企業価値の向上をめざし、企業の成長・拡大 信頼するもの同士のチームワーク重視など当社の良 を図るとともに、身軽で強靱な財務構造を確立するため、 き企業風土・伝統の上に、男女、年齢、役職を問わず、 率の経営の数値目標にこだわった事業運営を進めてい テーマに最適な人材を思い切って登用するなど、 ダイキ ます。時価総額の向上は、株式交換によるM&Aや当社 ングループ独自の運営を定着させます。革新の担い手 主導の提携・連携の推進、多様な資金調達手段の獲 は「人」以外にありえないとの認識の下、 「人に基軸を 得など、将来の発展に向けた選択肢を増やし、柔構造 置いた経営」を徹底的に推進します。 の施策展開を可能とします。 その結果、会社が発展し、顧客、株主、従業員、地域 社会など、 さまざまなステークホルダーに、 より報いること ができると考えています。 ダイキンがめざす姿 ダイキンがめざす「人・資本・情報をひきつける魅力ある企業」とは、以下のような企業です。 1.収益構造、財務構造が強靭であること 2.主力事業がグローバルNo.1、No.2の地位にあること 3.グローバルに通用する企業倫理、透明性を持っていること 4.世界に誇れる企業文化・風土を持ち、 「当社で働きたい、働きつづけたい」、 「当社に投資したい」、 「当社と提携・連携したい」と思わせる会社であること 事 業 報 告 ・ 戦 略 経 営 計 画 ﹁ F U S I O N 0 5 ﹂ 1.収益構造、財務構造 FCF (フリーキャッシュフロー)、 DVA (ダイキン流経済的付加価値) 、 ROA (総 資本利益率)等を経営の指標とし、キ ャッシュフロー重視の経営を推進して います。 ・FCF(フリーキャッシュフロー)= 税引後営業利益+減価償却費―投資額±運転資本増減額 事業活動がどの程度のキャッシュを生み出すかをみる指標 ・DVA (ダイキン流経済的付加価値)= 税引後営業利益−投下資本×加重平均資本コスト 投下資本コストに対しどの程度の純利益が生み出されているかをみる指標 ・ROA(総資本利益率)=当期利益(税引後利益)/資産合計×100 総資産をいかに有効に活用し、利益を生み出すかをみる指標 財務データについては、下記のホームページでご覧ください。 「投資家情報」 http://www.daikin.co.jp/investor/index.html 2.グローバルNo.1、No.2 2002年度ダイキンの認識 主力事業である、空調、 フッ素化学 空調事業 グローバル第3位 事業において、 売上高がグローバルNo.1、 化学事業 グローバル第2位グループ No.2であることをめざしています。 (売上高より当社推定) 3.企業倫理・透明性 グローバルに企業倫理の一層の高 度化をはかり、透明性のある企業経営 を行います。その中で、事業と一体とな った環境活動に積極的に取り組み、 地球環境先進企業を目指しています。 ・地球環境先進企業の確立 詳細は「環境行動計画」 (19∼20ページ) をご覧ください。 ・企業倫理・法令遵守のさらなる高度化 ・積極的な情報開示 一例を、 「地域・社会とのかかわり」、 「皆様とのコミュニケーション」 (43∼46ページ)で ご紹介しています。 4.世界に誇れる企業文化・風土 「人に基軸を置いた経営」により磨 きをかけ、世に誇るべきものとして定着 させるため、右記項目について取り組 んでいます。 ・キラキラ輝く人間集団の実現 詳細は「従業員とのかかわり」 (41∼42ページ) をご覧ください。 ・グローバルマネジメントスタイルの確立 詳細は「従業員とのかかわり」 (41∼42ページ) をご覧ください。 事業報告 2002年度事業 の 概 況 ダイキン工業の2002年度の事業の概況をご報告します。 空調・冷凍機部門 【国 内】 国内住宅用空調機器では、ルームエアコンはシーズン 前半の天候不順と個人消費の低迷により業界需要が 減少する中、家電量販店ルート、電設資材卸ルートでの 拡販に努めた結果、大幅なシェアアップを達成しました。 売上高は販売価格低下の影響もあり、横ばいにとどまり NEWうるるとさらら ました。 商品面では、年間を通じ最適な湿度をコントロールす る機能に加え、マイナスイオン発生により健康・快適な やすらぎ感を実現した『NEWうるるとさらら』がお客様よ り高い評価をいただきました。 また前期に市場投入しました自然冷媒(CO 2 ) を使っ た給湯機『エコキュート』についても商品ラインアップを 拡充し、順調に販売数量を伸ばしております。 業務用空調機器では、パッケージエアコンは民間設備 投資が減少し建築着工が低調に推移する中、差別化 商品・高付加価値商品に重点をおいた拡販策に取り組 コンビニパックZEAS-AC んだことによりシェアアップを果たしましたが、売上高は、 需要低迷の影響が大きく、減少しました。 シリーズ』、業界で初めて冷凍・冷蔵・空調を1台の室外 商品面においては、業界最高の省エネ率を達成し、 か 機で駆動・制御することにより、消費電力約50%節減と つオゾン破壊係数ゼロの新冷媒を採用した『スーパー 設置スペース約60%削減を実現したコンビニエンススト インバーターZEASⅡ』、省エネ性・コンパクト性に加え ア専用ユニット『コンビニパックZEAS-AC』を発売し、 高い設計自由度を兼ね備えた『ビル用マルチVe-upⅡ お客様から高い評価をいただきました。 【海 外】 住宅用および業務用空調機器について、主要マーケ 動リスクや需要変動に速やかに対応するため、従来はタ ットであるヨーロッパ、中国、 オーストラリアともに好調な イで生産したヨーロッパ向けの製品については、一旦、 需要に支えられて現地の販売台数を大きく伸ばしたこと 日本を経由し輸出するようにしていましたが、今回、直接 により、売上高は増加しました。 現地の販売会社へ供給するよう商流を変更しました。 本年度より海外現地での価格競争力を高め、為替変 【舶用機器】 海上コンテナ冷凍装置について、従来の日本船社に 加え世界No.2の欧州大手コンテナ運航船社P&ON社 から大型受注を獲得したことにより、売上高は大幅に増 加しました。 空調・冷凍機部門全体の売上高は、輸出を含め前期 比3.4%増の2,806億9千3百万円となりました。 海上コンテナ 油機部門 産業機械用油圧機器は、主力の工作機械向け需要 アーダンフォス社との合弁会社を は低迷しましたが、 インバーター駆動油圧ユニット、オイ 設立し販売を移管しました。 ルコンなど差別化商品の拡販によりシェアアップを果た 油機部門全体の売上高は、輸 し、売上高は大幅に増加しました。また、機械式立体駐 出を含め前期比7.0%減の111億 車場システムも、新商品の投入効果が寄与し、売上高 7千7百万円(建機・車両用油圧 は増加しました。 機器の販売移管による影響を除 建機・車両用油圧機器については、前期に米国のザウ くと前期比21.1%増) となりました。 エコリッチ 特機部門 防衛庁向け砲弾の受注減少の影響を受け、売上高 需分野においては在宅医療用機器として家庭用酸素 は前期比2.2%減の196億9千5百万円となりました。民 濃縮器の販売を開始し順調に売上高を伸ばしております。 化学部門 フッ素樹脂は、半導体市場向け需要の回復遅れや、 高は増加しました。フルオロカーボンガスは、HFC冷媒 米国でのIT関連投資の低迷によるLANケーブル市場 (R410A、R407Cなど)への切り替えが進んだことと、拡 向け需要の減少により、売上高は減少しました。化成品 販により、 日本、アジア向けを中心に売上高は増加いた は、撥水撥油剤がアジア、米国向け輸出が大幅に増加 しました。 したことに加え、半導体向けエッチング剤もアジア向け 化学部門全体の売上高は、輸出を含め前期比1.4% 輸出が好調に推移したことにより、化成品全体の売上 減の602億7千9百万円となりました。 New「ス ーパ ーインバ ーターZEAS」シリーズ新発売 年間消費電力を約50%削減できる、店舗オフィス用エアコン「スーパーインバー ターZEAS」の新シリーズを発売しました。この製品は、優れた省エネルギー性能、静 音性に加え、ユーザーの設置状況や用途に合わせた最適な仕様が設定できます。 また、機械室やOAルームに対応した省エネルギー優先運転や、大型店舗、工場等 で消費電力を決められた範囲内に収めることができます。 New「スーパーインバーターZEAS」 中・小型チラー新冷媒R407C採用2シリーズを新開発 2003年2月より、 オゾン層破壊係数ゼロの冷媒HFCを採用した中・小型「空冷ヒ ートポンプチラー」、 「空冷冷専ウォーターチリングユニット」の2シリーズを発売して います。今回の製品により、 チリングユニットの全シリーズにおいて、冷媒のHFC化 を完了しました。 空冷ヒートポンプチラー 事 業 報 告 ・ 2 0 0 2 年 度 事 業 の 概 況 環境報告 マ ネジメントシステムを 強 化し 環 境 負 荷 削 減をグロー バ ル に推 進します。 ダイキンと環境 ダイキンの事業は、オゾン層や地球温暖化に深いか かわりがあります。それを認識し、事業活動がもたらす環 境負荷を減らすために何ができるかを考えることから、 ダ イキンの環境活動は始まっています。ダイキンが最も貢 献可能な「冷媒」と「省エネルギー」について、 オゾン層 に影響を与えない冷媒の開発と実用化、温暖化防止の ための省エネルギー技術の開発など、真正面から取り組 んできました。環境問題への積極的な貢献は、社会から その存在を支持される企業であるための必須条件です。 経営に「環境」という視点を取り入れ、事業と一体とな 取締役副社長・環境担当 った環境活動を推進しています。 水野 哲 2002年度の主な取り組みと成果 2002年8月に「グループ環境基本方針」を制定しまし た。環境活動をグループ全体で推進するにあたっての 理 念と行 動 指 針を定めたものです。それに基づき、 2002年度は「環境保全活動のグローバル展開」に重 点をおいて取り組みました。海外拠点での環境活動を、 環境負荷をグループ全体で効果的に削減していくもの とするために、 ダイキン本社と海外拠点各社が環境につ いて率直に意見を交換し合う場として、 「地域環境会議」 を2002年から開催しています。この一年半の間に、中国、 明 欧州で各2回、東南アジア、米国で各1回の会議を持ち 体 ました。その結果、 ダイキングループの方針に基づいた 環境活動を、 グローバルに進めていく体制ができてまい りました。生産活動における環境負荷削減も、温暖化ガ ス排出についてグローバル総量で前年度比2%削減、 廃棄物のゼロ化については新たに1拠点(累計で全世 界6拠点)で達成など、順調に進んでいます。また、省エ ネルギー空調機に代表される環境配慮型製品の販売 強化も、軌道に乗りつつあります。 製品に関する取り組みとしましては、従来から推進し ている省エネルギー化や冷媒のHFC(オゾン層に影響 をあたえない新冷媒)化などに加え、製品に使用される 有害物質の削減を進めるため、 グリーン調達ガイドライ ンを改訂しました。ダイキン製品に組み込まれる部品一 つひとつについて、 どのような物質を使用しているのかを 2002年 度 の 活 動 ハイライト 環境活動のグローバル化を推進 グリーン調達の徹底 環境負荷をグループ全体で効果的に削減するために、 ダイキングループが生産する製品に、 海外生産拠点を中国、欧州、東南アジア、米国の4地域に 有害化学物質が含有されるリスクを回 分け、地域毎に定期的に環境会議を行っています。 避するため、グリーン調達の基準を強 それぞれの地域での活動と成果を把握するとともに、 それ 化しました。 「グリーン調達ガイドライン」 に対する改善要望や新たな課題の提示を行い、活動のレ の改訂版を資材購入先に配布し、徹底 ベルアップを図っています。 を図っています。 グリーン調達ガイドライン(改訂版) サスティナビリティインデックスに選定 2002年9月、 ダウジョーンズ社のサス アセアン地域環境会議(5月) 米国地域環境会議(11月) し 社会の各方面から総合的に分析、スコ の ア付けし、そのうち約300社を選定した 、 もので、当社が積極的に環境問題、社 重 を、 ティナビリティインデックスに選定されま した。世界27カ国の企業を、環境・経済・ 会問題に取り組んでいる企業であるこ 欧州地域環境会議(10月) 中国地域環境会議(2月) とが認められたものです。 の つ 」 、 ち 明らかにし、有害物質が製品の中に含まれる事態を防ぐ また、 グループ全体での環境活動を効率的に進める 体制を整えました。 上で、環境マネジメントシステムの強化が必須です。 2005年度には、非生産拠点を含めたグローバル全拠点 た い ガ 「環境行動計画2005」 で環境マネジメントシステムを構築すること、 また日本国 内につきましては、2003年度中に非生産拠点も含めた 「グループ環境基本方針」を受け、 グループ全体の行 グループ全体でひとつのマネジメントシステムを作り上げ 世 動計画と目標値を定めた「環境行動計画2005」を策定 ることを目標に定めました。 「グループ環境基本方針」 エ しました。グローバルでの環境負荷削減、環境マネジメ に基づいた環境活動を徹底するとともに、製品開発、生 売 ントシステムの強化、環境ビジネス展開などに取り組み、 産はもちろん、販売、物流、サービスなど事業全般にわた 「一流の環境経営の実現」をめざすものです。 って環境負荷を低減してまいります。 、 し グローバルでの環境負荷の中で、最も大きな課題は「温 響 暖化ガス排出」です。ダイキンの場合、エネルギー使用 「環境行動計画2005」の下、 「ひとりひとりに、 グリー る によるCO2の他に、冷媒として用いられるフルオロカーボ ンハート」をキャッチフレーズに、従業員一人ひとりが自 イ ンの排出削減が重要です。フルオロカーボンについて、 分の役割を認識し、持てる能力を存分に発揮して、目標 一 取扱量に対する排出量の割合を2005年度までに0.5% 達成にむけて努力を積み重ねています。その姿の一端が、 を 以下にするという数値目標を掲げ、取り組んでまいります。 みなさまにお伝えできれば幸いです。 環 境 報 告 ・ 環 境 担 当 役 員 の メ ッ セ ー ジ 環境報告 環 境 マ ネジメントシステム の 概 要 ダイキンでは、環境経営を積極的、かつ効率的に実践するために、環境マネジメントシステム(EMS)を構築してい ます。グローバルに環境経営を徹底し、事業と直結したマネジメントを行うために、グループ全体でのEMSの統合を 計画しています。 推進体制 事業と直結した環境マネジメントを行うために、2003 審議する「環境マネジメント会議」とします。 年度から推進体制を見直します。従来の「工場環境部会」 事業部の運営責任者が環境の責任者となり、事業 を発展させ、生産活動での環境負荷に加え、販売、輸送、 活動全般にわたった環境活動を、事業部主体で推進す メンテナンス等の事業活動全般での環境負荷について る体制を整えました。 推進体制 会長兼CEO 社長兼COO 環境会議 環境担当役員 環境に関する方針・ 施策の審議決定 環境マネジメント会議 地球環境室 事業活動全般における環境負 荷の低減についての審議・立案 ダイキングループ環境保 全活動の統括 製品環境会議 各事業部担当役員 エネルギー削減分科会 排出物削減分科会 化学物質分科会 製品省エネ分科会 製品開発における環境性向 上についての審議・立案 LCA・3R分科会 地域環境会議 各事業部 各地域ごとの、事業活動全般に 中国、アジア・オセアニア、 おける環境負荷の低減について 欧州、米国、国内子会社 の審議・立案 グループ会社 ISO14001認証取得状況 ダイキン工業のすべての生産事業場は、1996年度に は新たに7社が認証を取得しました。 ISO14001の認証を取得しています。2000年以降、非 また、事業と直結したマネジメントをグループ全体で行 生産事業場での取得を進め、2002年度には本社・東京 うために、認証の統合を計画しています。まず、2003年 支社で認証を取得しました。 度に国内グループを統合する予定です。 国内外の生産子会社でも取得を進め、2002年度に I SO14001認証取得状況 〈ダイキン工業〉 全生産事業場で取得 取 得 年月 〈生産子会社〉 事業場 取 得 年月 22社中15社取得 事業場 1997年 9月 ダイキンアメリカ社 1998年 2月 ダイキンインダストリーズタイランド社 1998年 2月 ダイキンヨーロッパ社 鹿島工場 2001年11月 西安大金慶安圧縮有限公司 2000年12月 サービス本部 2001年11月 上海大金空調有限公司 2001年 7月 草加事業所 2001年12月 株式会社ダイキンサンライズ摂津 2002年 1月 東邦化成株式会社 2003年 3月 本社・東京支社 物流本部 2002年 2月 共栄化成工業株式会社 1996年10月 堺製作所 1996年12月 滋賀製作所 1997年 1月 淀川製作所 1997年 1月 志免・小牧事業所 生産事業場 非 生 産 部 門・事 業 場 2002年 6月 大金フッ素塗料(上海)有限公司 2002年 9月 ダイキン電子部品株式会社 2002年11月 恵州大金三石空調有限公司 2002年12月 オーケー器材株式会社 2003年 3月 ダイキンシートメタル株式会社 ダイキンパイピング株式会社 大阪ハイドロリックス株式会社 環境監査 環境監査は、環境マネジメントシステムが適切に運用 の問題を発掘し的確な改善を促すものと位置付け、質 されているかを把握する重要な機能です。当社では、 「事 をより高めるために、社内環境監査員の養成や監査能 業場内部監査」 「認証機関による審査」の2種類の環 力のレベルアップを図っています。 境監査を行い、 その結果を事業場所長に報告。それに また、各事業場の活動を経営的視点から確認、指導 基づいて定期的にシステムの見直しを実施しています。 するために、環境担当役員による取り組み現場視察を、 内部監査を単なる仕組みの監査に終わらせない、真 グローバルに実施しています。 環境監査フロー 全社環境マネジメントシステム 地球環境室(環境担当役員) ③環境取り組み視察 事業場環境マネジメントシステム ISO認証機関 各事業場 ②認証機関による審査 ①事業場内部監査 ISO14001認証審査 環境教育 ダイキンは、企業の環境活動は従業員一人ひとりの 行動の総和だと考えています。環境活動への正しい理 解と知識をもち、自ら進んで行動することができるよう、 新入社員導入教育、全従業員を対象とした環境影響教 育、環境マネジメントシステムの内部監査員教育など、 さ まざまな教育を実施しています。 本社、東京支社の、全従業員を対象とした環境教育 では、 イントラネットを利用した学習プログラムを実施しま した。各自自由な時間にイントラネットで学習し、テストを 受け、学習の結果を把握するしくみです。部門ごとの受 講率や平均点も自動的に算出され、学習の推進に活用 しています。 イントラネット学習ページ 計1,370名が受講、平均点は92点でした。 新入社員導入教育 環 境 報 告 ・ 環 境 マ ネ ジ メ ン ト 環境報告 環境行動計画 従来から取り組んできました「環 環境行動計画2005(抜粋) 境行動計画2005」を2002年度 項 目 目指す方 向・考え方 グループ環境管理体制 環境マネジメントシステム(EMS) をグループ全 拠点(含非生産拠点) で確立、 グループ全員が EMSの下で活動する に見 直しました 。2 0 0 2 年 8 月に 制定されたグループ環境基本方針 (4ページを参照ください)を受け、 「環境社会をリードする」ために必 環境経営 要な項目を追加または強化したも ループ全体で推進するための計画 環境コミュニ ケーション としています。 グループ全体で環境経営を効率 2 度 グローバルに環境負荷を総量管理し、負荷削 減を推進するために、効果の極大化を評価す るための経営ツールとして活用する 連結レベ 情報公開 正直かつ公平な情報開示は企業の社会的責 任と位置付け、顧客・社会から信頼を得る グローバ アセアン 啓発活動 グループ全員が環境問題への知識を深め、社 会との関連で個々の責任を自覚し行動する イントラ が年2回 グリーン調達 製品の環境性を高める。特に、有害化学物質 の含有を全廃する グリーン 害化学物 総環境負荷 環境自主基準に適合する製品を増やし、環境 に与える負荷を極小化する 製品環境 しめる割 省エネルギー化 省エネルギー化を推進し、機器使用時のCO 2 排出量を削減する 住宅用 レベルを 冷媒 冷媒の環境負荷をより一層低減する 見直しの要点 1. 環境マネジメントシステムを強化し、 海外 2 環境会計 のです。従来ダイキン工業が中心 だった環境活動を、グローバルにグ 日本 的に推進するための土台とする。 日本 2. すべての環境活動をグループ全 体で展開する。特に温暖化ガス 海外 排出、廃棄物排出に関しては、 グ ローバルに総量を管理する。 3. 事業全般にわたって環境活動を 展開し、市場での環境負荷低減 にも努める。 再資源化しやすい製品を作るとともに、再生材 の使用を増やし、資源消費の抑制を図る 3R 製品での 取り組み (空調機器) 鉛、六価クロム、 カドミウム、水銀、特定臭素系 難燃剤(PBB、PBDE)、ポリ塩化ビニル、アゾ 化合物の使用廃止 有害化学物質 追加・強化した項目 全製品 樹脂の再 2003年 2005年 包装材 包装材使用量の削減 製品あた 2000年 使用済み空調機のリサイクル 使用済み家庭用エアコンの回収・再資源化を 推進し、社会での環境負荷を低減する 法定基 冷媒回収・破壊 市場での冷媒回収強化 業務用 新機冷 欧州、中 図の明確 2005年 /取扱 フルオロカーボン 排出の徹底削減 生産工程でのフロン排出量を削減。全生産拠 点で対策を取り、温暖化影響を極小化する 温暖化ガス 排出削減 ぴちょんくん 生産での 取り組み 機械 化学 エネルギー 使用量削減 エネルギー使用量を削減し、CO 2発生量を抑 制する。生産工程での省エネルギー施策は、 グ ローバルに優先順位をつけ効果的に推進する 廃棄物ゼロ化 生産事業場からの排出物の再資源化を推進し、 すべての生産拠点で埋め立て・焼却処分量を ゼロ(廃棄物ゼロ) とする 機械・ 化学 ※当社ルームエアコンCMキャラクター 2002年度の実績に対する自己評価を 行いました。目標の達成度を3段階で 評価しています。 廃棄物 … … … よくできました … … … … … もう少しがんばりましょう 販売・物流 での 取り組み 温暖化ガス 排出削減 機械 2 廃 化学 2 2 廃 当社化学物質管理指針による管理を推進 機械・ 化学 省エネルギー 空調機の拡販 省エネルギー機の販売比率を増やすことにより、 空調機使用によるCO2排出量を削減する 機械 輸送によるCO2 排出の削減 輸送の効率化等を推進し、CO2排出量を削減 する 売上高あ 削減 化学物質管理 … たいへんよくできました グ 2 0 0 5 年 度目標 グループ全 ープ全員が 2002年度実績 日本 2003年度にEMSを統合し、 I SOの認証統合 で全拠点を包含する 本支社で統合のベースとなるEMSを構築し、ISO 認証を取得 海外 2004年度に全拠点でEMSを確立、2005年 度に全拠点で認証取得をめざす 欧州地区販売会社でEMSの構築を開始 自己評 価 記載頁 17 し、負荷削 化を評価す 連結レベルで環境保全予算立案に活用 連結での環境会計集計を実施 21-22 社会的責 を得る グローバル環境報告書の年次発行。欧州、中国、 アセアン各地域版環境報告書の年次発行 地域版環境報告書発行に着手 45 を深め、社 動する イントラネットを利用した環境教育を、 グループ全員 が年2回受講 本支社で、 イントラネット環境教育を実施 18 化学物質 グリーン調達ガイドラインをグローバルに適用し、有 害化学物質の含有を全廃 グリーン調達ガイドラインを改定し、化学物質管 理を強化 29 やし、環境 製品環境自主基準に適合する製品が、全生産量に しめる割合を50%以上に 適合製品比率 16% 23 時のCO 2 住宅用および業務用エアコンのCOPは業界トップ レベルを維持する 25 トップレベルを維持 日本 HFC化の完了 主要機種HFC化完了(機種ベース) 海外 中国、 アセアン諸国向け機器のHFC化時期 の明確化 2003年度より検討を開始 27-28 る に、再生材 図る 定臭素系 ニル、アゾ 再資源化を る 。全生産拠 化する 生量を抑 施策は、 グ に推進する 全製品のリサイクル可能率を2005年度に95% 90% 樹脂の再生材使用比率を2005年度に5% 2003年度からの再生材使用計画を策定 2003年度より、新製品に鉛はんだを使用しない 適用機種の拡大 2005年度末に左記8物質の製品での使用を廃止 代表機種での使用量把握 製品あたりの包装材使用量を2005年度に 2000年度比10%削減 6%削減 39 法定基準値を超える再商品化率の達成 再商品化率76%(法定基準値 60%) 32 業務用空調機器での冷媒回収率(=回収量/更 新機冷媒量) を2005年度に70% 23% 欧州、中国、 アセアン等の地域でのフロン回収の構 図の明確化 2003年度より検討を開始 2005年度にフルオロカーボンの排出率(=排出量 /取扱量) を0.5%以下に 排出率1.9% 機械 グループすべての拠点で関連する工程に対策 ダイキン工業の排出率 0.7% 海外拠点は2003年度より取り組み強化 化学 フッ素化学製品製造工程での温暖化影響 を2005年度に2001年度比97%削減 温暖化影響を35%削減 31 30 機械・ 売上高あたりのCO 2排出量を2000年度比 化学 10%削減 すことにより、 減する ダイキンインダストリーズタイランド社で廃棄物 ゼロ化を達成 化学 2 0 0 3 年 度にダイキン工 業 化 学 事 業 部、 2005年度にグループすべての生産拠点で 廃棄物ゼロ化を達成 ダイキン工業化学事業部で2003年度ゼロ化 達成見込み 出量を削減 機械 省エネルギー空調機の販売拡大を定量管理 売上高あたりのCO2排出量を、毎年前年比3%以上 削減 (新目標のため実績評価なし) 目標達成に向け、取り組みを 強化します。 33 35 9%削減 2004年度にグループすべての生産拠点で 廃棄物ゼロ化を達成 機械・ PRTR対象物質排出量を2005年度に2001 化学 年度比75%削減 市場での回収促進に 取り組みます。 28 機械 化を推進し、 却処分量を を推進 (新目標のため実績評価なし) 36 37 48%削減 2003年度より取り組みを開始 4%削減 (新目標のため実績評価なし) 39 環 境 報 告 ・ 環 境 マ ネ ジ メ ン ト 環境報告 環境会計 環境保全活動を定量的に把握・評価するために、1999年度から環境会計を導入しています。 2002年度は、グループ会社を含めグローバルに集計しました。 2002年度集計結果 (単位:百万円) 環境保全コスト 分 類 主な取り組みの内容 設備投資額 費用額 895 2,159 333 843 393 243 169 1,074 34 472 12 664 1,143 4,740 0 8 0 28 2,085 8,071 事業エリア内コスト ① 公害防止コスト ② 地球環境保全コスト ③ 資源循環コスト 上・下流コスト 管理活動コスト 研究開発コスト 社会活動コスト 環境損傷対応コスト 合 公害防止施設・設備の導入・維持管理 大気・水質・振動・騒音などの測定・分析 省エネ型設備・機器の導入 生産工程からのフロン排出削減・回収 廃棄物減量化・リサイクル、外部委託処理 省資源活動 使用済み製品のリサイクル、サービス時や 使用済み製品からのフロン回収・処理 環境担当組織運営、環境教育、情報開示 環境マネジメントシステム構築・維持 空調機の環境3課題対応 環境対応フッ素化学製品開発 環境関連団体への人材派遣・寄付 地域における環境保全活動 地下水の環境基準超過の浄化対策 計 当該期間の設備投資額の総額 24,714 当該期間の研究開発費の総額 23,905 集計範囲:ダイキン工業、研究子会社、生産子会社(ダイキン出資比率50%以上) 対象期間:2002年4月1日∼2003年3月31日 集計方法:環境省の環境会計ガイドライン2002年版に準拠してコストと効果を算定、集計しています。 〈環境保全コスト〉 費用額には人件費を含みます。設備投資の減価償却費は含みません。 環境以外の目的のあるものについては、当社基準による按分集計を行っています。 〈環境保全効果〉 製品使用時の省エネルギー効果は、超省エネルギー機と標準機との差を、2002年度の販売台数と推定耐用年数から算出しています。 なお、他の項目も含め、詳細は各々の関連ページを参照してください。 〈環境保全対策に伴う経済効果〉 費用節減効果は、前年度との生産高調整比較による方法で算定しています。 当社の考える環境会計 空調機器が主力事業である当社の特徴です。 当社は、環境会計を環境情報開示の重要項目とする 研究開発コストの内訳は、空調事業関連が約68%、 とともに、環境経営を推進するためのツールと考えてい 化学事業関連が約18%、空調以外の機械および環境 ます。ダイキングループでグローバルに環境負荷を総量 研究所関連が残りの14%となっています。空調の研究 管理し、最も効果的、効率的に削減するために、環境会 開発コストの内容は、約81%が省エネルギー化やエネ 計を活用していきます。 ルギー多様化への対応などのエネルギー問題に関する もので、約16%がHFCへの冷媒転換や自然冷媒機の 2002年度集計結果について 開発など冷媒対応に関するものです。 2002年度実績は、国内外の生産子会社も含めて集 なお、前年度の集計と同じ範囲(ダイキン工業本体 計しました。環境保全コストの総額は101.6億円(設備 及び研究開発分社)で比較すると、環境保全コストの 投資額20.9億円、費用額80.7億円)で、内訳をみると、 総額で8.4%の増加となっています。分類別では、工場 研究開発コストが全体の60%近くを占めています。 「省 省エネやフルオロカーボン排出対策等の地球環境保全 エネルギー」 「冷媒」 「リサイクル」の環境3課題をもつ コストの増加が顕著です。 環境保全効果 効果の内容 効果の値 ①事業活動に投入する資源に関する効果 エネルギー消費に起因する CO2排出量の削減 水使用量の削減 NOx排出量の削減 燐排出量の削減 廃棄物量の削減 3,214t VOC排出量の削減 ②事業活動から排出する環境負荷及び 廃棄物に関する効果 フロン回収量 COD排出量の削減 窒素排出量の削減 上・下流コストに対応する効果 研究開発コストに対応する効果 283,000m3 ▲ 56t ▲ 0.8t 189t 327t 8.6t ▲ 0.8t 0.5t SOx排出量の削減 事業エリア内コストに 対応する効果 20,000t 住宅用エアコンの回収台数 事業活動から産出する財・サービスに 関する効果 フロン回収量 製品使用時の省エネルギー効果 業務用及び住宅用エアコンの 超省エネルギー機による CO2排出量の削減 容器包装リサイクル委託量 96,000台 283t 8.6t 60万t-CO 2 (単位:百万円) 環境保全対策に伴う経済効果(実質的効果) 効果の内容 金 額 廃棄物のリサイクル売却収入 収 益 78.9 省エネルギーによるエネルギー費の節減 450.5 省資源又はリサイクル活動に伴う廃棄物処理費の節減 255.6 費用節減 環境保全コストの内訳 5.0% 0.3% 0.1% 空調事業の 研究開発コストの内訳 リサイクルその他 2.4% 6.3% 冷媒関連 16.4% 6.7% 11.6% エネルギー関連 81.2% 社会活動コスト 研究開発コスト 環境損傷対応コスト 資源循環コスト 上・下流コスト 公害防止コスト 地球環境保全コスト 管理活動コスト 内部管理への活用を具体化します。グローバルに各々 の取り組みの費用対効果を比較し、優先順位をつけて 実行することにより、 より効率的な環境投資でより効果 的な環境負荷削減を実現できる仕組みを確立します。 そのために、 グローバル各地域における環境保全コスト 57.9% 12.2% 今後の取り組み に対する環境負荷削減効果の把握をより詳細に実施し、 かつ精度を上げることが課題と考えています。 環 境 報 告 ・ 環 境 マ ネ ジ メ ン ト 環境報告 製品の環境影響評価 製品の環境性を向上させることを目的として、製品アセスメントによる、環境に配慮した製品づくりを行っています。 また、アセスメントを経て設計された新製品の環境性を定量的に把握し、その向上を確認するために、LCA(ライフサ イクルアセスメント)評価と、製品環境自主基準による環境影響の点数化を実施しています。 製品アセスメント 製品アセスメント評価項目 新製品を設計する際に、性能や使いやすさなどに加え、 環境性についても向上させるため、製品アセスメントを 1.製品の減量化 実施しています。再生資源・再生部品の使用、再資源 2.再生資源・再生部品の使用 10.使用段階における省エネ 化の可能性の向上、分離・分別処理の容易化、使用段 3.長期使用の促進 11.情報開示 4.収集・運搬の容易化 12.LCA 5.再資源化の可能性の向上 13.製造段階における 階における省エネルギーなどの14項目について評価基 準を定めており、 その基準に基づいて設計するよう定め ています。 9.安全性・環境保全性 6.分離・分別処理の容易化 環境負荷低減 7.破砕・選別処理の容易化 14.流通段階における 8.包装 環境負荷低減 製品アセスメント評価項目の詳細は、下記のホームページでご覧ください。 「製品アセスメント評価項目」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/data/shohin/assess.html 製品環境自主基準 製品アセスメントに基づいて設計された製品の環境 度に30%、2005年に50%とすることを目標に取り組ん 性を定量的に把握するため、環境自主基準を設け、環 でいます。2002年度は16%でした。 境影響の点数化を行っています。合計点が80点以上 * のものを環境基準適合製品とし、その比率 を2003年 *全生産台数における、環境基準適合製品生産台数の占める比率 (日本国内) 製品環境自主基準 合計点が80点以上のものを環境基準適合製品としています (2001年策定・2002年改訂) 点 数 本 体 地球温暖化防止 エネルギー消費効率が省エネ法基準より10%以上高い(省エネ法非該当製品は個別に設定) 待機時消費電力を従来機より低減(目標は個別に設定) 冷媒回収の容易化設計がなされている 25 5 5 オゾン層保護 冷媒にオゾン層破壊物質を使用していない 10 省資源化 リデュース、 リユース設計がなされている (例:部品共通化、部品交換の容易化) リサイクル設計に努めている (例:部品点数の削減、 ビスの削減、接着剤の削減) リサイクル可能率95%以上 樹脂のPP、PS、ABS比率80%以上 樹脂のうち再生樹脂が5%以上 5 5 5 5 3 有害物質削減 ダイキン化学物質管理指針の禁止物質を含まない 鉛フリーはんだを使用 鉛、六価クロム、 カドミウム、水銀、PBB、PBDEを含まない 塩化ビニルを含まない 5 5 5 2 LCA LCA(ライフサイクルアセスメント) を実施し、最適な設計を考慮している 5 省資源化 包装材の減量化、簡素化が図られている 5 有害物質削減 廃棄後に有害物質を生じない(例:塩化ビニルを使用しない、 インクに重金属を含まない) 5 包 装 材 合 計 100 LCA(ライフサイクルアセスメント) 空調機器の最大の環境影響は、地球温暖化です。 ての新製品(空調機器)について、LCA評価を実施し、 そのため当社では、空調機器のライフサイクルにわたっ 従来品よりも温暖化影響が削減されていることを確認し ての温暖化影響を、LCAを用いて把握しています。すべ ています。 LCA事例:ライフサイクルCO2排出量の比較 環 境 報 告 ・ 製 品 ※1 [業務用エアコン] [住宅用エアコン] 合計 29, 561kg-CO2 合計10,830kg-CO2 98.6% 標準機 合計 15,550kg-CO2 超省エネ機 (ZEAS) 97.2% 98.7% 1992年度機 合計4,104kg-CO2 2002年度機 約1/2に低減 96.4% 約60%削減 省エネルギー化を進めることで CO2排出量を大幅に削減 ■ 素材・部品製造工程 ■ 製品製造工程 ※2 ■ 流通工程 ■ 使用 ■ 廃棄・リサイクル工程 ※1 業務用エアコンは8.0kWクラス、住宅用エアコンは2.8kWクラスでの当社基準による算出 ※2 期間消費電力量は (社) 日本冷凍空調工業会の規格を使用 LCAデータの詳細は、下記のホームページでご覧ください。 「ライフサイクルCO2排出量」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/data/shohin/life.html ダイキンヨーロッパ社 エコデザインチャートによる製品環境影響評価 独自に商品開発を行っているダイキン・ 材料・部品調達 ヨーロッパ社(ベルギー)では、製品の環 境影響評価も一部独自の手法で実施し ています。 廃棄・処理 現状 目標 MATERIAL ACQUISITION WASTE TREATMENT ダイキン・ヨーロッパ 社 では E R P (Environmental Responsible Product) マトリックスという手法を使い、定性的に 製品の環境性を評価し開発戦略に反映 しています。右の図はその評価例です。 製品のライフステージを大きく5つ(材料・ 部品調達、組立・生産、梱包・輸送、設置・ 組立・生産 使用・メンテナンス、廃棄・処理)に分割し、 PRODUCTION ASSEMBLY さらに各ライフステージを詳細に分割して、 現在の生産や物流のシステムや製品設 計が環境に与える影響を評価しています。 今後、欧州の評価方法の長所を日本 で実施している環境自主基準に反映し、 より良い手法を作ってダイキングローバ ル基準としたいと考えています。 設置・使用・ メンテナンス INSTALLATION USE MAINTENANCE 梱包・輸送 PACKAGING TRANSPORT 環境報告 省 エネ ル ギ ー 空調機器のエネルギー消費による地球温暖化影響は、ダイキンの環境影響の中で最も大きなものです。その低減を 社会的使命と考えて取り組んでいます。 個々の製品の省エネルギー性向上に加え、それを効率的に組み合わせた省エネルギーシステムや、エネルギー使 用量を管理・削減するための管理システムの提供などにより、社会のエネルギー使用量削減に貢献します。 空調機器の省エネルギー化 日本の家庭で最も電気を多く消費する家電製品はエ 消費電力量とCOPの推移 アコンで、家庭での年間消費量の約24%を占めています。 [業務用エアコン] このように空調機器がエネルギー消費量全体に占める (消費電力:kWh) 割 合は大きく、その削 減のために、単に定 格 条 件の COP(エネルギー効率)の向上だけでなく、通年の消費 5,000 2,000 1,000 0 ついて、 目標とするCOP値が定められ、業務用空調機は 2007年度から、住宅用は2004年度から適用されます。 基準達成製品の生産比率は下記の通りです。 ( ) は昨年度の値 41%(29%) 3.54 2.61 29%(19%) 3,844 3,583 3 2 1 1998 スーパーインバーター60 2000 ZEAS 2001 ZEASⅡ 0 2003 (年度) New ZEAS 省エネ法基準値 [住宅用エアコン] (2004年度から適用) (消費電力:kWh) 3,000 2,500 (冷暖平均COP) 2,535 5.45 5.90 4.90 1,591 1,500 2.89 4.10 3.55 1,209 1994 1996 4.22 970 7 6 5 4 963 938 3 2 500 0 住宅用エアコン 4 ※ 8.0kWクラスでの当社試算。 (社) 日本冷凍空調工業会条件による。 1,000 業務用エアコン 5 4.20 4.03 3.06 2,000 省エネルギー基準達成製品比率 4,115 3,000 化を進めています。 省エネルギー法では、 日本国内で販売する空調機に (冷暖平均COP) 4,687 4,000 電力削減という2つの面から、空調機器の省エネルギー 省エネルギー法クリア製品の生産比率 省エネ法基準値 (2007年度から適用) 1 1992 1998 2000 0 2002(年度) ※ 2.8kWクラスでの当社試算。 (社) 日本冷凍空調工業会条件による。 システムとしての省エネルギー化 機器単体ではなく空調や冷凍のシステム全体で「最 エアネットECO 小のエネルギーで最大の快適性」を実現する省エネル 従来からの遠隔監視システムに、 さらに全国850地点 ギーシステムを開発し、お客様のエネルギー使用量を減 の局地気象予測データを追加し、お客さまビル周辺の らすお手伝いをすることで、社会全体のエネルギー使用 局地気象予測と遠隔監視システムに収集したお客さま 量削減に貢献しています。 の空調機の運転状態とに基づいて、運用の無駄を省い コンビニパック 長時間営業のコンビニエンスストアでは、空調・冷蔵・ た最適な省エネルギー運転制御に設定します。 エアネットECOシステムイメージ 照明などによるエネルギー使用量が多いことが、大きな 環境負荷となっています。そこに着目し、 ショーケース(冷 凍・冷蔵) と空調を統合することでエネルギー使用量を エアネット コントロールセンター お客さま 空調機の遠隔監視 削減する、コンビニエ ンスストア専用システ ム「コンビニパック」を 開発しました。従来と 比 べ 、消 費 電 力を約 50%削減します。 最適な省エネ制御 気象情報 お客さまビル周辺の 局地気象予測(全国850地点) 「コンビニパック」によるエネルギー使用量削減 空調営業本部 店舗システム営業部長 環 境 報 告 ・ 製 品 藤本 遊二 昨年発売を開始した、消費電力を従来より50%削減する コンビニエンスストア専用システム「コンビニパック」について、 営業部長に聞きました。 ■ 発売から現在までの動きを教えて下さい。 □ 大手コンビニチェーン数社におい て「コンビニパック」を実験的に導 コンビニパックの月間平均消費電力と気温 (kW) 冬期の消費 (℃) 電力は真夏 30 の約1/4 入いただいており、 うち1社では、 14 2003年度からの新設店舗、更新 12 店舗での採用が決定しています。 10 15 8 10 他数社でも前向きに検討いただ いています。 20 6 ということでご提案し、実験的に採 4 用いただいているわけですが、実 2 験店ではほぼ満足いただける結果 0 がでていると考えています。電気 代があまりに少ないので、店舗の 担当者の方が「今月電気代まち がってるんじゃない?」と言われた、 コンビニパックに 更新して、CO 2 排 出を半分に 25 5 年間電力使用量を50%削減する コンビニパックによる、日本全国のコンビニエンス ストアでの冷凍・冷蔵・空調によるCO2排出量の 削減イメージ 0 C O 新 設 店もコンビニパ ック採用で、CO 2 排出 の増加を抑制 2 排 出 量 コンビニパック 採用店が増える と、店舗数が増 えてもトータル のCO2排出量は 削減 -5 -10 -15 -20 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 ■ 空調+冷凍+冷蔵の消費電力 (弊社内設置機器でのデータ) ● 平均気温:データは堺市の気象データ (出展:気象庁データ) 現状 2年後 4年後 5年後 ■ 新規出店(コンビニパック採用)からのCO2排出量 ■ 更新店(コンビニパック採用) からのCO2排出量 ■ 既存店のCO2排出量 ● 全国店舗数 という話も聞いています。大変うれ しいことです。 ■ 拡販の手応えあり、ですね? ■ 今後はどう展開していくのでしょうか? □ 数年後には、 ほとんどすべてのコンビニ店で「コンビニ □ 現在は、 コンビニエンスストアでのエネルギー使用量削 パック」が使われていると確信しています。50%削減で 減を、空調・冷凍・冷蔵の分野でお手伝いしているわけ きるシステムは他にはありません。電力使用量の削減は、 ですが、 ダイキンの技術がお役にたてることはまだまだ コンビニエンスストア業界にとって大きな課題ですし、 あると思っています。そのためには、ユーザーの中に入り 日本全体のCO2排出量削減にも大きく貢献します。ま こんで、 ダイキンの技術のなにがお客さまの役に立つの た実際、 コンビニ5社が共同で省エネルギー機器の企 か、 ダイキンになにができるのか、いっしょに考えさせて 画開発を行っているのですが、空調・冷蔵・冷凍機器 いただくことが最も必要です。どこにニーズがあって、 そ のメーカーにはダイキンを指名いただいています。 れをどうするかを考え、一歩先をみて差別性を打ち出す。 従来の一般的なシステム 冷蔵 冷凍 コンビニパック 空調 冷蔵/冷凍/空調2台分 そのために、 コンビニの本部に何度も 足を運び、お客さまに半ばうるさがられ ながらも、 お話を聞く毎日です。 4台分の室外機を1台に集約 環境報告 冷媒の環境影響低減 オゾン層保護のために、空調機の冷媒をオゾン層破壊係数ゼロの新代替物質(HFC)へと転換しています。また地 球温暖化防止のために、フロン回収破壊事業を行うなど、冷媒の大気放出の防止を図っています。 フルオロカーボンの規制について 当社の主力商品である空調機には、そのほとんどに フルオロカーボンの環境影響と規制内容 * 冷媒としてフルオロカーボンガス(HCFC、HFC)が使 われています。現在、 フルオロカーボンは環境面から2つ 種類 オゾン層 破壊 係数*1 地球 温暖化 係数*1 京都議定書 モントリオール議定書 (温暖化防止) (オゾン層保護) 10,600 先進国1995年生産全廃 非対象 1,700 先進国2020年生産全廃 非対象 の規制を受けています。 オゾン層の保護を目的としたモントリオール議定書では、 CFC 1.0 今までの主力冷媒であったHCFCの生産を2020年(先 進国)に全廃することを定めています。 HCFC 0.055 また、地球温暖化防止を目的とした京都議定書では、 温暖化ガス6種*2ト ータルで2008年から 2012年の年平均排 出量を先進国全体 で5%削減(90年比) オゾン層を破壊しない物質としてHCFCからの切り替え が進められているHFCが、規制の対象となっています。 HFC 0 1,975 非対象 HFCを含めたCO 2など6種類の温暖化ガスを、2008年 から2012年の年平均排出量を1990年排出量にくらべ、 先進国全体で5%削減することが決まっています。 *1 オゾン層破壊係数、地球温暖化係数:CFC12、 HCFC22、 HFC410Aの値 *2 温暖化ガス6種:CO2、 N2O、 CH4、 HFC、 PFC、 SF6 *フルオロカーボン:通常フロンと呼ばれる。 冷媒のHFC転換 オゾン層保護のために、空調機の冷媒をオゾン層破 壊係数ゼロの新代替物質(HFC)へと転換しています。 冷媒のHFC化を進めることでHCFC使用量を減らし、冷 冷媒の製品への充填量と オゾン層破壊影響の推移 (t) 4,500 媒のオゾン層破壊影響をCFC12換算で、前年度に比 べて全世界で45%削減しました。 ■ HFC ■ HCFC ■ オゾン層破壊影響 (CFC12換算量) 製品への充填量 4,225 4,163 4,000 786 3,500 HFCの温暖化影響や冷媒としての効率は、従来使 3,000 用されてきた代替フロン(HCFC) と同程度です。HFC 2,500 化を進めることによりオゾン層への影響を抑え、併せて 2,000 3,377 オゾン層 破壊影響を 45%削減 1,862 冷媒回収や製品の省エネルギー化を進めて温暖化影 200 響を削減することが、当面の最も有効な環境負荷低減 100 策だと考えています。 2,363 186 102 0 2001 2002 (年度) ダイキンの取り組み 冷媒メーカーの社会的責任として、当社は、オゾン層 空調機器については、冷媒のHFC転換を進める一方、 に影響を与えず冷媒としての機能も損なわない物質の 大気への排出防止を徹底しています。冷媒が漏れにくく、 開発・普及に取り組んできました。1991年にはHFCの 回収しやすい空調機器の開発や、生産工程・機器修理 量産プラントを日本で初めて稼動させるなど、 HCFCに 時の冷媒回収などを実施しています。 代わるものとして、 HFCの普及を進めてきました。また、 また、使用済み機器から冷媒を回収し、適正に処理す フルオロカーボン破壊設備を自社内に整備し、自社回 るシステムを全国規模で構築しました。2002年4月から 収分に加え、業界を通じて回収されたフルオロカーボンも、 稼動させています。 環境に影響のない物質に分解処理しています。 →詳しくは、28ページ、 フロン回収破壊事業をご覧ください。 フルオロカーボンの環境影響や規制、 ダイキンの取り組みの詳しい内容は、下記のホームページでご覧ください。 「冷媒(フロン)によるオゾン層破壊・地球温暖化を防ぐために」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/koza/koza03.html より環境影響の小さい冷媒 自然冷媒の導入 現在、アンモニアを使った吸収式冷凍機、チリングユ また、CO 2は毒性、可燃性など安全上の問題はありま ニット、CO 2を使った給湯器を商品化しています。アンモ せんが、冷媒としての性能が低いため使用時の電力消 ニアは温暖化への影響はなく、冷媒としての優れた特 費による温暖化影響が大きくなる課題があります。しかし、 性を持っていますが、毒性とわずかな燃焼性があり徹底 給湯などの用途では従来冷媒と同等の性能を発揮でき した管理が必要です。そのため当社では工場など厳重 るため、当社では給湯機の冷媒として商品化しています。 な管理が可能な場所で使用される大型冷凍空調機器 自然冷媒は、 これからも性能や安全性を考慮して可能な に使用しています。 分野で使用していく方針です。 主な自然冷媒 アンモニア プロパン イソブタン CO( 2 炭酸ガス) 自然冷媒の特性については、下記のホームページでご覧ください。 「自然冷媒等将来冷媒候補の特性」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/reibai/reibai03.html#1 台所リモコン 浴室リモコン ヒートポンプユニット アンモニア吸収式冷凍機 貯湯ユニット CO2冷媒ヒートポンプ給湯機 温暖化係数の小さいHFC冷媒 より環境影響の小さい冷媒として、 HFCの一種である 焼性があります。このため、 プロパン(可燃性の自然冷媒) HFC32に着目しています。HFC32は、温暖化係数が現 などと併せて、可燃冷媒を安全に使用するための国際 在冷媒として使われているHFC410Aなどの1/3程度です。 規格の検討も行われています。当社からも積極的に参 冷媒としての効率も高く、温暖化影響を大幅に削減で 加し、 これらが使用できる環境づくりを進めています。 きる可能性があります。しかし、 HFC32にはわずかに燃 フロン回収破壊事業 使用済み機器から冷媒を回収し適正に処理するシス フロン回収破壊事業の流れ テムを全国規模で構築し、回収事業を行っています。 ダイキンコンタクトセンターで、空調機器からのフロン フロン回収依頼 (有料) 回収依頼を24時間365日受け付けています。全国に配 置した冷媒回収チーム(1,500チーム)が現地に赴いて フロンを回収し、当社の鹿島工場他、全国の破壊提携 ダイキン <受付> コンタクトセンター 0120-88-1081 空調機 ユーザー 販売工事店 回収作業手配 先に輸送して、確実に分解処理しています。2002年度 冷媒回収チーム の回収・破壊量は、58トンでした。 ダイキンでは、廃棄される当社業務用空調機に充填 されている冷媒量の2割強が、現在適正に回収・破壊さ 回収作業 運 搬 れていると推定しています。ユーザー、販売店、工事店 などへの適正処理の働きかけを強化し、2005年にはこ れを70%まで引き上げる目標です。空調機器を更新・廃 棄されるなど、冷媒回収の必要な場合がございましたら、 コンタクトセンターまでご依頼をお願いします。 回収済みフロン 集積場所 運 搬 フロン回収・処理のご依頼は ダイキンコンタクトセンター TEL:0120-88-1081 回収済みのフロンの破壊処理にも対応しています。 破壊処理施設 環 境 報 告 ・ 製 品 環境報告 グリーン調 達と有 害 物 質 含 有 量 の 削 減 製品の環境性向上のために、環境負荷の少ない資材を優先的に購入するグリーン調達を実施しています。とりわけ、 グリーン調達での化学物質管理を徹底することにより、有害物質含有量の把握・削減を強化しています。 「グリーン調達ガイドライン」の強化 2000年に『グリーン調達ガイドライン』を策定し、 グリ ーン調達に取り組んでいます。2003年3月にガイドライ ンを改訂し、取り組み範囲を、従来のダイキン工業単独 からダイキングループへと拡大しました。同時に、 ダイキ ンが提示するグリーン調達要求事項を遵守することを資 材の購入条件とし、すべての資材購入先に協力を要請 しています。 購買説明会 グリーン調達 要求事項(概要) 取引先の経営に関する要件 必須事項(必ず守っていただきたい事項) ・環境マネジメントシステムを構築し、省エネルギー活動、廃棄物排出量の削減、化学物質管理等を実施 ・関係する法律を遵守(過去2年間 法律違反の処罰なし) ・ダイキンが要求する場合、必要な環境情報を提供 要望事項(お願いする事項) ・ISO14001等の第三者認証の取得 調査票による自己評価 製品に関する要件 立ち入り調査(必要に応じて) 必須事項(必ず守っていただきたい事項) ・当社に納入される資材・部品等について、 ダイキンが指定する禁止物質の含有を禁止 ・製造工程において、 ダイキンが指定する物質の使用を禁止 ・ダイキンが要求する場合、化学物質について、含有量、含有部位、含有目的の把握と情報提供 要望事項(お願いする事項) ・全廃ランク物質について、2006年3月までに使用を廃止する計画をたて実行 ・削減ランク物質について、自主的な削減 ・納入品の包装材減量・適正化 グリーン調達ガイドラインの内容は、下記のホームページでご覧ください。 「グリーン調達ガイドライン」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/data/shohin/guide.html 資材購入先に対し、調査票による自己評価を依頼し ます。その結果を毎年集約・評価し、必要に応じて環境 取り組み状況調査を行い、調査結果に基づいて改善要 望などを提示します。 必要事項を遵守し、 かつ要望事項に対して一定のレ ベルに達した資材取引先をグリーンベンダーとして認定 し、優先的にお取引いたします。 グリーン調達調査表 改善要望提示 グリーンベンダーとして認定 グリーン調達による化学物質管理 ダイキンでは、化学物質364物質を管理の対象とし、 * 管理指針 を定めています。そのうち、 「使用禁止」 「2006 年3月末までに使用全廃」 「使用削減」を定めた49物 質について、資材購入先にもこれらを遵守いただくこと をグリーン調達の要求事項に加えました。資材購入先と 連携して、納入される資材に含有する化学物質を把握・ 管理することにより、対象物質を全廃、あるいは削減す 管理対象49物質 管 理ランク 物 質 名 使用禁止 PCB、 アスベスト、ポリ塩化ナフタレン など (24物質) 使用全廃 鉛、六価クロム、 カドミウム、水銀、特定臭素系難燃剤 PBDE)、ポリ塩化ビニル、 アゾ化合物 (2006年3月末まで) (PBB、 使用削減 アンチモン、 ひ素、ベリリウム、 ビスマス など (17物質) *化学物質管理指針については、37ページをご覧ください。 る体制を整えました。 使用全廃物質 2006年3月末までに、鉛、六価クロム、 カドミウム、水銀、 期限内の全廃を進めています。ポリ塩化ビニルは、圧縮 特定臭素系難燃剤(PBB、PBDE)、ポリ塩化ビニル、 機などの防音材として使用されています。ポリ塩化ビニ アゾ化合物の8物質について、製品への使用を全廃す ルを含まない素材への変更を一部機種ではじめています。 る取り組みを行っています。 また、 その他の物質についても、 それらを含んでいる部品 鉛は、 プリント基盤などのはんだに含まれています。新 をデータベース化し、一つひとつ代替策を具体化してい しく開発する商品にはすべて鉛フリーはんだを適用し、 ます。 1台あたりの使用全廃物質含有量 (単位: g) 業務用エアコン 住宅用エアコン SZYCP140M S28DTRS 鉛 53.2 23.0 含有する部品・部材 代替策 プリント基板などの内部接続はんだ リード端子等のはんだメッキ処理 塩化ビニル電線(安定剤として使用) 鉛フリーはんだ 鉛レス電線 六価クロム 0.031 0.0057 ネジ類・鋼板の防錆下地処理 クロムフリー防錆 カドミウム 0.924 0.075 スイッチ・リレー等の接点 ニカド電池 塩化ビニル電線(安定剤として使用) カドミレス接点 ニッケル水素電池 カドミレス電線 0 0 5.14 0 ポリ塩化ビニル 1746.2 1907.9 アゾ化合物 調査中 調査中 水銀 PBB、PBDE ─ プリント配線基板 ハロゲンフリー素材 電装品、電線、防音材、 ダクト 塩ビフリー化 海外の資材購入先にも「要求事項」の遵守を要請 グリーン調達取り組み範囲をダイキングループに拡大したことにより、2003年 度から海外の資材購入先についても、 日本同様に「要求事項」の遵守を求 めていきます。 「グリーン調達ガイドライン」の英語版をインターネットで公開し ています。 ─ 環 境 報 告 ・ 製 品 環境報告 Repair & 3R リペ ア&3R Repair リペア(修理) 資源の保護と廃棄物の削減を推進するために、 リデュース(発生抑制)、 リユース(再利用)、 リサイクル(再資源化)の3Rに、 リペア(修理)を加えた 「リペア&3R」を重点課題のひとつと位置付け、取り組んでいます。 Reduce リデュース(発生抑制) Reuse リユース(再使用) Recycle リサイクル(再資源化) リペア メンテナンス体制を整えて故障した製品の修理をしや すくし、 より長く使っていただくことが、資源使用量の削 減(リデュース)につながります。 日本では、24時間365日依頼を受け付けるダイキンコ ンタクトセンターで、修理依頼に迅速にお応えしています。 中国では、 メンテナンス体制を強化するため、独自資本 サービス会社を2003年1月に設立。中国内のダイキン 製品アフターサービスに関するすべてを担当し、最高の サービス品質を提供しています。 コンタクトセンター サイアムダイキンセールス社 故障診断コンテストを実施 タイの販売会社サイアムダイキンセールス社では、2003年1月に、 メンテナンス技術 向上を目的としたエアコンの故障診断コンテストを実施しました。バンコク周辺のサー ビス協力会社などのサービスマン43名が参加、4種類の故障モデルの診断と150問の 筆記試験に挑みました。 故障診断の様子 リデュース 製品の小型化・軽量化 減量化指標 旧機種 資源使用量の削減のためには、製品の小型化・軽量 化が重要です。しかし、空調機器の場合、省エネルギー 性などの性能を落とさずに軽量化することは、技術的に 困難があります。リデュースのためにエネルギー使用量 が上がってしまったのでは、製品トータルでの環境性が 高まったとはいえません。そのため、製品重量をエネルギ ー効率(COP)で割った値を管理指標とし、 その低減を めざして取り組んでいます。 たとえば、海外向け住宅用エアコンでは、COPあたり34 %の減量化を実現しました。 包装材使用量の削減 空調製品1台あたりの包装材使用量を、2005年度に 2000年度比10%削減する目標を立て推進しています。 2002年度は6%の削減でした。 →詳しくは39ページ、物流部門での取り組みをご覧ください。 製品重量(kg) 新機種 36 40 COP 3.10 5.27 管理指標 100 66 COPあたりの製品重量を 34%減量 リユース 補修用部品に再利用 空調機は製品寿命が長いため、廃棄製品から部品を 環 境 報 告 ・ 製 品 取り出して新製品に再利用することはほぼ不可能です。 ダイキンでは、比較的使用年数が少ない製品から取り 出した部品について、劣化部分を交換し、全数について 動作試験を行った後に、可能な範囲でメンテナンス用 部品へ再利用しています。 製品解体作業 リユース用圧縮機 リサイクル 家電リサイクル 2002年度家電リサイクル実績 使用済み住宅用エアコンを回収し、分解・分別して再 資源化するリサイクルを行っています。 * 回収された住宅用エアコン 163万台 2002年度に回収されたエアコンの台数は、全メーカ ダイキン製 96,000台 ー合計約163万台で、前年度に比べ23%増加しました。 ダイキン製エアコンの回収台数は96,000台で、前年度 比25%の増加です。回収されたエアコン全体に占める ダイキン製の割合は約6%で、当時の販売シェアとほぼ 一致しています。 *家電リサイクル協会調べ 4,371トン 回収されたエアコンの再資源化率は76%で、法の定 めた60%を大きく上回っています。また、前年度より1% 向上しました。 2002年度は、冷媒の回収技術向上に力点を置き、作業 者講習会の開催や回収に使用する器具の改良に努め、 適正処理 再資源化 その結果冷媒回収量は前年度の1.6倍、51トンとなりました。 再資源化率 76% リサイクル設計 リサイクル性を考慮した製品設計を推進しています。 リサイクル可能率95%以上を製品環境自主基準として 定めており、2005年にはすべての機種で達成することを 目標に、 リサイクル設計の水平展開を進めています。 また、製品への再生材の使用についても検討しており、 2003年度製品から一部再生材を使用する計画です。 2005年には、使用する樹脂の5%を再生樹脂とすること をめざしています。 冷媒 51トン 鉄 銅 1,713トン 175トン 非鉄・ その他 鉄混合物 有価物 164トン 1,247トン 53トン アルミニウム その他有価物 2% 非鉄・鉄混合物 37% アルミニウム 5% 回収物の 内訳 鉄 51% 銅 5% 環境報告 生 産 活 動で の 地 球 温 暖 化 防 止 地球温暖化を抑制するために、生産工程でのフルオロカーボンの回収に取り組み、大気への排出を防止しています。 また、生産活動で使用するエネルギーに起因するCO2排出の削減に取り組んでいます。グループ全体で温暖化ガス排 出総量を管理し、最も効果的な施策を優先的に実施することで、効率的な削減を実現します。 フルオロカーボンの大気排出防止 フッ素化学製品生産工程、空調機生産工程において、 る排出率(=排出量/取扱量) を2005年度に0.5%以 フルオロカーボンの回収を実施し適正に処理することで、 下とする目標です。また、市場に出回った空調機のメンテ 大気への放出を防止しています。2002年度で1.9%であ ナンス時においても、冷媒回収を確実に行っています。 フッ素化学製品生産工程 フルオロカーボン排出量 フッ素化学製品の生産工程で原料として使用する ■ PFC ■ HCFC ■ 温暖化影響 ■ HFC ■ CFC (t) 2,000 1,924 100 100 HCFCや副生するHFCなどの、大気への排出量削減に 取り組んでいます。工程の改善による発生量の削減と 80 1,500 同時に、回収し破壊(分解)する処理を行っています。 2003年度中に回収設備を整備し、2005年度には温暖 1,213 65 60 1,000 化影響を2001年度比97%削減する計画です。2002年 度は前年度に比べ35%削減しました。 40 500 20 また、破壊処理の際、生成される蛍石を、原料として 再利用しています。 3 0 2001 空調機生産工程 2002 0 2005(年度) 目標 HFC回収処理設備 空調機製造工程での冷媒回収量(ダイキン工業の値) 空調機生産工程では、運転検査時に製品に充填し 排出率 0.9% た冷媒などを大気に排出することなく回収しています。 ダイキン工業生産事業場では、従来より目標を設定し回 2,883t 2001 59t 27t 収技術の向上とその維持管理を行ってきました。実績 は右グラフのとおりです。海外拠点においても、従来の個々 2002 の拠点での取り組みを強化し、 グループ全体としての施 (年度) 策を展開して排出を低減します。 製品充填量 2,939t 56t 20t 回収量 排出量 排出率 0.7% また、製品不良による冷媒の漏れを防止するために、 工程中数回にわたって漏洩検査を実施しています。また、 個々の作業者の冷媒配管ろう付け作業技術を向上させ ることも重要です。社内技能認定制度を設け、合格者を 認定することにより、 ろう付け技術のレベルアップを図っ ています。海外生産拠点への技術指導も行い、 グローバ ルに冷媒漏れを発生させない製品づくりを実施しています。 ろう付け作業 ダイキンヨーロッパ社での冷媒回収 ダイキンヨーロッパ社では、製造ラインに大型回収装置を2台 設置し、配管を工場内の必要個所に張りめぐらせて、冷媒回 収を確実に実施しています。回収した冷媒は配管を通って、直 接工場外の大型ボンベに充填されます。一杯になったボンベ は冷媒メーカーが持ちかえり、新しい冷媒にリサイクルされます。 大型回収装置で必要の都度、回収 回収された冷媒は直接ボンベに 空調機メンテナンス時の回収 日本全国のサービスステーションに冷媒回収装置を 配備し、 メンテナンス時の冷媒回収を実施しています。 メンテナンス時の冷媒回収量(日本国内) 0.8t 2000 21.5t 21.5t 3.4t ダイキングループ内はもちろん、 メンテナンス協力会社に 対しても、冷媒の放出を許さない姿勢を徹底しています。 2001 18.8t 57.5t 回収量 2.2倍 2002年度の回収量は170トンで、前年度に比べ2倍以 150t 2002 上に増加しました。 欧州、中国など日本以外の地域については、地域毎 (年度) 17.0t 5.7t CFC類 HCFC類 HFC類 に回収・破壊システムの構図を作っていく段階です。 空調機からの冷媒回収 サービス本部 西日本サービス部 寺籠 政則 冷媒を空調機から回収するとはどういう作業なのか、 担当者に聞きました。 ■ 冷媒回収と一言でいいますが、実際はどういう作業を するのですか? □ 冷媒回収が必要な場面は、大きく2つあります。ひとつは、 空調機を新しいものに更新する際。もうひとつは故障 終了後、新しい冷媒を充填して作業完了です。回収し た冷媒はボンベで持ち帰ります。 古い空調機を新しいものに更新する場合は、室内外 機両方の冷媒をすべて回収します。 などで冷媒に関係する部品を交換する際です。どちらも 冷媒を回収してから冷媒配管をはずさないと、冷媒が ■ 苦労する点などありますか? 大気に放出されてしまいます。 □ まず、荷物が多くなること。回収機、空ボンベ、補充用 サービスという立場上、多いのはメンテナンス時の回 の冷媒ボンベ、電源のない屋上などに室外機が設置 収です。その場合、 まずポンプダウンという作業をします。 してあるなら発電機も必要です。エレベーターのない屋 冷媒配管のバルブを閉め、冷媒を室内機または室外 上での作業など、 それらを上げるだけで大変です。 機のどちらか修理が必要ない方に閉じ込めてしまい、 それはさておき、回収機を使っても空調機の中の冷媒 修理が必要な方を空にします。空にするといっても多 を100%回収することはできないということがあります。 少残りますので、回収機でボンベに回収します。残った 冷媒は、数%程度が圧縮機という部品の内部の油に 分だけなのですが、結構時間がかかる作業です。回収 溶け込んでおり、 それが回収機では簡単には回収でき し終わった後、修理(部品の交換作業など)に入ります。 ないのです。温度が低いときは溶けたままなのですが、 時 間がたって温 度 が上がると、徐々に 大気に漏れ出してき ます。それをできるだ け漏らさずに作業す ることが課題です。 サービスカーには、必ずフロン回収機を 搭載 回収機をつないで回収 環 境 報 告 ・ 生 産 環境報告 生 産 活 動で の 地 球 温 暖 化 防 止 エネルギー使用量の削減 売上高あたりのCO 2排出量(生産工程) を、2005年 転換を進めています。グループ全体のCO 2排出総量を 度に2000年度にくらべ10%削減する目標で、エネルギ 管理し、最も効果的な施策を効果的な地域で優先的に ー使用量の削減と、CO 2排出の少ないエネルギーへの 実施、効率的にCO2排出量を削減します。 売上高あたりのCO2排出量 売上高あたりのCO2排出量原単位 ● ● 売上高あたりCO 2排出量を、2000年度にくらべグル (t /億円) ● グループ全体 海外 日本 72 75 ープ全体で9%削減しました。 70 国内では、熱利用用途の多い淀川製作所でコジェネ 70 レーションシステムを更新し、エネルギーの有効利用を 65 推進することでCO2排出量を削減しました。 60 海外では、 日本でのノウハウを基に、地域特性をいか 55 した施策を各地で展開しています。 61 57 55 52 49 50 48 51 46 45 40 2000 2001 2002 CO2排出総量 CO2排出総量 ■ 海外 ■ 日本 (t) CO 2排出総量は2000年度に比べ、2%削減しました。 350,000 地域別にみますと、 日本では7%削減しましたが、海外で 300,000 は中国での生産量が増加したこと、 タイで新工場が稼 250,000 動を開始したことなどから、増加しました。しかし、海外売 200,000 上高26%増に対し、6%増に抑えました。 150,000 2005(年度) 目標 301,000 298,000 295,000 123,000 126,000 130,000 178,000 172,000 165,000 2000 2001 100,000 50,000 0 2002 (年度) 取り組み事例の紹介 淀川製作所 ダイキンインダストリーズタイランド社 上海大金空調有限公司 コージェネレーションシステムを更新し、 射出成型機の油圧ポンプ用モーターに 生産能力の増大を図るため、熱交換器 発電時に発生する熱をより効率よく利用し、 電圧制御型変換器を取り付けることにより、 の乾燥炉を電気式からガス式に変更。熱 CO2排出量を前年度より2%減らしました。 成型機一台あたり消費電力を15.2kW/h ロスが減少し、一年間に原油換算で252kl 削減しました。 を削減しました。 廃棄物の削減 すべての生産拠点で「廃棄物のゼロ化」を実現することをめざし、廃棄物の削減と再資源化に取り組んでいます。 不要物発生量と再資源化の事例 2002年度に生産関連事業場・ 子会社で発生した不要物のうち、 24%を廃棄物として熱回収を伴わ 不要物発生量 再資源化の事例 ●発泡スチロール 廃プラス ●タイラップベルト ●ビニール袋 チック ●プラスチック ●梱包用バンド ボックス 廃棄量 24% 10,250トン ない焼却または埋めたて処分してい ます。残り76%を資源として再利用 壁材の材料 プラスチック原料 ●洗浄場汚泥 セメント原料 ●排水処理汚泥 路盤材原料 ●廃油 燃料油 金属、化学部門では汚泥が最も多く、 ●廃シンナー シンナー原料 金属は再生金属に、汚泥はセメント 木 材・ 紙類 ●廃木材 合成板 ●使用済事務用紙 再生紙原料 金属 ●加工後の残金属など 再生金属 汚泥 または熱回収を行っています。再資 源化しているものは、機械部門では や路盤材の原料として再利用され 廃油 再資源化量 76% 32,070トン ています。 廃棄物のゼロ化 不要物を100%再資源化する「廃棄物のゼロ化」を 推進しています。ダイキン工業機械部門では、すべての 廃棄量 (t) 14,000 工場でゼロ化を達成しています。また、海外2拠点でゼ 12,000 ロ化しました。2004年度には、機械系のすべての拠点 10,000 12,740 海外 日本 海外 日本 10,250 11,090 での達成を目標としています。化学部門については、 8,000 2003年度末までにダイキン工業化学部門でゼロ化達 6,000 成をめざしています。 4,000 1,940 2,000 540 800 廃棄物の削減活動は順調に進み、海外の化学会社 ■ 化学 ■ 化学 ■ 機械 ■ 機械 14,370 0 2000 11,050 8,990 870 530 290 710 470 80 2001 2002 (年度) を除けば、廃棄量は1,260トンまで削減しました。残る課 はこれをセメントなどの原料として再利用しています。ダ 題は、全体の88%を占める海外の化学会社、すなわち イキンアメリカ社では汚泥をすべて廃棄物として処理し ダイキンアメリカ社での廃棄物削減です。フッ素化学製 ています。米国でも日本同様に再利用することが可能 品生産工程での最も多い廃棄物は汚泥ですが、 日本で かどうか、検討を開始します。 取り組み事例の紹介 ダイキンインダストリーズタイランド社 滋賀製作所 上海大金空調有限公司 分別基準を定め、現物添付の容器を配 食堂から排出される残飯を箸やスプーン 部品ごとに分別回収を実施し、再資源 置し、教育とチェックを実施することにより、 などが混入しないように分別、バイオの力 化を推進しています。2003年度ゼロ化を 継続的に改善、2002年度に廃棄物のゼ で分解して、肥料として再利用しています。 めざしています。 ロ化を達成しました。 環 境 報 告 ・ 生 産 環境報告 化学物質管理 製品に含まれる、あるいは生産工程で使用される化学物質の管理を強化し、有害物質を含まない製品づくりと環境 汚染の未然防止を進めています。 化学物質管理指針 総合的な化学物質管理のために管理指針を策定し、 化学物質管理指針 製品に含まれる、 または生産工程で使用される化学物質 管理ランク のうち、対象となる物質を自主規定で厳しく管理しています。 対象物質 実施事項 禁止 法令で製造や使用が禁止もしく 製造または生産工程での使 は厳しく制限されている物質。CFC、 用を禁止する。使用中のもの PCB、アスベストなど。 20物質 があれば、全廃計画を策定する。 ダイキンの管理指針を適用していただくよう強化しました。 排出 削減 将来的に製造などが規制されて いる物質及び法令で排出基準な どが設けられている物質。26物質 代替・削減方法を調査し、削 減計画を立案する。 化学物質管理指針の内容は、下記のホームページでご覧ください。 「化学物質管理指針」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/data/seisan/kanri.html 適正 管理 法令で排出状況の把握や排出の抑 制が求められている物質。318物質 収支管理を実施し、排出抑制 に努める。 また、 「グリーン調達ガイドライン」を改訂し、部品・資材 の購入先の生産工程で使用される化学物質についても、 化学物質の排出・移動量の削減 PRTR法対象354物質について、環境への排出・移 り、2002年度は48%削減しました。2002年度の集計結 動量などの管理を行っています。2005年度の排出量を 果は下記のとおりです。 (ダイキン工業の値) 2001年度に比べ75%削減するという目標を設定してお 事業場ごとの集計結果は、下記のホームページでご覧ください。 「サイトデータ」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/data/main.html#site 2002年度PRTR集計結果(取扱量1トン以上の対象物質) 化学物質名 環境への排出 移動量 大気 公共水域 下水 廃棄物 除去処理量 クロロジフルオロメタン(HCFC-22) 280.55 0.00 0.00 9.62 1.42 1, 1−ジクロロ−1−フルオロエタン(HCFC-141b) 161.55 0.00 0.00 1.09 0.07 テトラフルオロエチレン 141.94 0.00 0.00 0.00 0.00 ジクロロメタン 115.62 0.00 0.04 0.01 0.01 2−クロロ−1, 1, 1, 2−テトラフルオロエタン(HCFC-124) 50.44 0.00 0.00 0.00 0.00 1−クロロ−1, 1−ジフルオロエタン(HCFC-142b) 26.25 0.00 0.00 0.00 0.00 トルエン 22.87 0.00 0.00 0.89 8.80 キシレン 22.22 0.00 0.00 0.88 3.10 エチルベンゼン 21.00 0.00 0.00 0.12 0.66 ジクロロテトラフルオロエタン(CFC-114) 10.79 0.00 0.00 0.00 0.00 クロロメタン 5.73 0.00 0.00 0.00 0.00 1, 1, 1−トリクロロエタン 3.72 0.00 0.00 0.00 0.00 クロロホルム 0.88 0.00 0.01 0.05 0.00 ふっ化水素及びその水溶性塩 0.34 0.00 0.00 29.22 1033.98 ほう素及びその化合物 0.36 0.00 0.07 1.98 0.00 四塩化炭素 0.00 0.00 0.00 0.01 0.00 アセトニトリル 0.00 0.00 0.00 1.98 0.00 2−アミノエタノール 0.00 0.00 3.08 2.39 0.00 ポリ (オキシエチレン)=オクチルフェニルエーテル 0.00 0.00 0.21 35.85 0.00 ポリ (オキシエチレン)ノニルフェニルエーテル 0.00 0.00 0.18 0.22 0.00 ポリ (オキシエチレン)=アルキルエーテル 0.00 0.00 0.13 20.17 0.00 エチレングリコール 0.00 0.00 0.00 7.50 0.00 亜鉛の水溶性化合物 0.00 0.00 0.00 1.48 0.27 アクリル酸 0.00 0.00 0.00 29.38 0.00 アンチモン及びその化合物 0.00 0.00 0.00 2.80 0.00 4, 4’ −イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノールA) 0.00 0.00 0.00 0.19 0.00 銅水溶性塩 0.00 0.00 0.00 0.00 0.73 ヒドロキノン 0.00 0.00 0.00 1.28 0.00 864.26 0.00 3.72 147.11 1049.04 合 計 (単位:t) 環 境リスクマ ネジメント 日々の事業活動に伴う環境リスクを予測し、その未然防止に務めています。 汚染防止 環境監視データ 土壌・地下水汚染への対応 大気や水質への汚染物質の排出や、騒音・振動の 国内生産事業場において、地下水に含まれる有機塩 発生について、国や自治体の規制値より厳しい自主基 素系化合物の測定を継続的に実施しており、環境基準 準を設け、管理しています。 の超過が認められた事業場について、汚染源での土壌 2002年度の法令違反、環境にかかわる罰金、科料 の除去・浄化、地下水の揚水・浄化と汚染の拡散防止 等はありませんでした。 対策を行っています。 各事業場の環境監視データは、下記のホームページでご覧ください。 「サイトデータ」 http://www.daikin.co.jp/kankyo/data/main.html#site 2003年度には重金属類についても測定を開始し、必 要が認められた場合、是正処置を実施します。 海外生産事業場では、 ダイキンヨーロッパ社で、条例 基準を上回るリンが地下水より検出されました。2003年 度から対策を実行します。 事故再発防止の取り組み 8月22日、淀川製作所の製造施設の一部から3フッ化 発防止に向け、 プラント全体の緊急点検と対策を施すと 塩化エチレンガス(フッ素化学品の一種)が漏洩し、黒 ともに、淀川製作所長を対策責任者とし、外部の識者 煙が発生する事故が発生しました。施設中の配管に、 の意見等も参考にして、安全性のより一層の向上に向 外部からの腐食により穴が空いたことが原因でした。再 けた取り組みを推進しています。 緊急時対応 万一異常が発生した場合の環境被害を最小限に抑 災害防止処理訓練、避 えるため、定期的な訓練を実施しています。 難訓練を実施。1,500 さまざまな化学物質を取り扱う化学事業部では、危機 名が参加しました。 管理マニュアルを作成し、事故・災害発生時の対応を 細かく定め、 それに基づいた防災訓練を行っています。 2002年度は、貯槽からの化学物質の漏えいを想定した 災害防止処理訓練 ダイキンアメリカ社の「安全・環境システム」 ダイキンアメリカ社では、安全・環境を経営の最上位に位置付け、 「安全・環境 システム」を確立し、確実に実行しています。想定されるリスクに対し、環境に 排出される最悪のシナリオ、次に起こる可能性の高いシナリオに添ったマニュ アルを整備。24時間操業、3交替勤務のどの時間帯でもすみやかに対応でき るよう担当責任者を設定しており、3ヵ月に1日のトレーニングを受けています。 ダイキンアメリカ社監視センター 環 境 報 告 ・ 生 産 環境報告 物 流 部 門で の 取り組 み 物流での取り組み(二本柱) 全世界での輸送によるCO 2 排出量の削減、製品包装材使用量の削 CO2排出量削減 包装材使用量削減 減に取り組んでいます。また、2002年度には、物流部門全事業所で ISO14001の認証を取得しました。 CO2 排出削減 * 日本国内での取り組み 輸送によるCO2排出量原単位(日本) 輸送によるCO2排出量を、毎年前年度比3%以上(原 100 100 単位)削減することを目標とし、輸送の効率化、低公害 95 91 車の優先利用、モーダルシフトの拡大などに取り組んで います。2002年度は、前年度比4%削減しました。 88 90 80 70 2000 天然ガス自動車を導入 海外での取り組み 2001 2002 2003 (年度) 目標 *原単位:売上高あたりのCO2排出量 欧州でのモーダルシフトの取り組み(陸送→船舶輸送) 陸送を船舶輸送に変更し、CO 2の排出を削減してい 日本・タイ アントワープ (ベルギー) ます。日本やタイで生産された製品を欧州販売拠点(ベ 100km 欧州販売拠点 (オステンド) ルギー)へ運ぶ際、従来は大型港(アントワープ) まで船 舶輸送し、アントワープから約100kmの距離をトラックで 改善前 輸送していました。2002年より、最寄港までを小型船舶 5km での輸送に変更し、 トラック輸送距離を5kmとすることで、 年間のCO2排出量を690トン削減しました。2003年度は、 改善後 南欧州配送拠点(ミラノ) を活用し、CO2排出量2,500ト 最寄港 (オステンド) ン削減を目標として輸送距離の短縮を推進します。 包装材使用量の削減 空調製品の包装材使用量を、2005年度に2000年 時の品質保持の問題から木材を使った木枠梱包を行っ 度比10%削減する目標を立て推進しています。2002年 ていました。それを、強度などに配慮しながら段ボールを 度は累計で6%削減しました。 主とした組み合わせ構造の包装とすることにより、木材 住宅用エアコンなどの小型製品は、包装材に主に再 の使用量削減を実施しています。 生段ボールを使っていますが、大型の空調機では、輸送 簡易包装化の事例(業務用空調機室外機) 製品1台あたりの包装材使用量 (木材、段ボール、スチロール等) 100 木材の使用量 (t) 3,000 前年度比 4%削減 100 98 2,750 2,750 94 90 2,707 2,609 90 2,500 80 2,250 70 改善前 (木枠枠組み構造) 改善後 (天面段ボール、底面簡易木材) 2,000 2000 2001 2002 2005目標 (年度) 2000 2001 2002 (年度) 環境活動へ のQ&A 環境報告書をお読みくださった方からのご質問に、担当者がお答えします。 Q 10年使ったルームエアコン。 このまま使いつづけるのと新しいのに買い替えるのとでは、 どちらが環境にいいのでしょうか? 回答者 A 10年前のエアコンを使いつづけた場 合と、新しいものに買い替えた場合の、 最初の1年間のCO2排出量を比較してみましょう。 (2.8kw冷暖兼用機(8畳∼12畳用)で試算) 10年前のエアコンを使いつづけた場合のCO 2 排出 量は、使 用 時の電力によるもので、年 間 空調生産本部 開発支援グループ 本林 誠治 1年間のCO2排出量の比較 ■ 10年前のエアコン(当社S283TSX)を 使いつづけた場合 使用時 973 kg 計 973 kg 973kgです。 一方、新しいものに買い替えた場合、使用時 の電力によるCO 2に加え、新しい機械の製造、 流通時と、古い機械のリサイクル時にCO 2が排 出されます。それらを合計すると、501kgになります。 したがって、CO 2排出量から見た場合、新しいも のに買い替えたほうが環境にいいということです。 ■ 新しいもの(当社S28DTRS)に 買い替えた場合 買い替え機の製造時 125 kg 買い替え機の流通時 6 kg 買い替え機の使用時 360 kg 使用済み機のリサイクル時 10 kg ちなみに、5年前のエアコンの場合ですと、使 用時のCO 2排出量は年間439kgですので、 その 計 501 kg ままお使いいただいた方がCO 2 排出量は少なく なります。 これはあくまでも試算で、お持ちのエアコンや 新しいエアコンの省エネルギー性、使用頻度など によって数値は変わります。めやすとして、 ご参考 になさってください。 ■ 5年前のエアコン(当社S288TSX)を 使いつづけた場合 使用時 439 kg 計 439 kg 年間電力使用量は(社)日本冷凍空調工業会条件により算定 Q 今使っているエアコンの冷媒を、 オゾン層を破壊しない冷媒に入れ替えることはできるの ですか? A 残念ながら、冷媒を入れ替えて使うことはできません。オゾン層を破壊しない新冷媒 (HFC)は、エアコンの心臓にあたる圧縮機に使われている、従来冷媒(HCFC)用の 潤滑油と溶け合わないため、油がたまって冷暖房がうまくできなくなります。 また、新冷媒の中ではすり減ったり、焼きついたりしやすい材料が使われている部分もあり、 故障しやすくなってしまうのです。 環境活動へのご意見、ご質問をお寄せください。 「環境報告書2003」にはアンケート用紙を添付しています。みなさまのご意見、 ご質問をお寄せください。2003年10月末までにアンケートにご回答くださった方の 中から抽選で20名様に、ぴちょんくんのボールペンをプレゼントします。 ホームページでも受け付けています。 http://www.daikin.co.jp/kankyo/report2003/anq.html 地球環境室メンバー 環 境 報 告 ・ 生 産 社会性報告 従 業 員との か かわり 「一人ひとりの成長の総和がグループの発展の基盤となる」と、ダイキンでは考えています。人が成長し、持てる力 を十分に発揮することが企業の成長につながります。多様な個性を持った人々が集い、さまざまな挑戦をし、新たなも のを生み出しつづける企業をめざして、必要な制度を整えています。 「キラキラ輝く人間集団」の実現 世界に誇れるダイキンの企業文化は「人に基軸をお いう考え方に基づき、従業員一人ひとりが意欲と誇りを いた経営」です。 もち、能力を発揮できる環境づくり、 「キラキラ輝く人間 「企業の競争力の源泉は人以外にはありえない」と 集団」の実現を推進しています。 独自の成果主義処遇制度 成果主義の人事評価を採用しています。結果のみを 挑戦・結果・成長のサイクルイメージ スピード 評価する、一般的な成果主義ではなく、 「挑戦」、 「結果」、 「成長」という3つの要素を組み合わせた評価を行って います。 「挑戦」は新しいものに取り組む姿勢、 「成長」 は自らの成長と組織の成果の極大化への貢献の度合 いを評価します。 結果という定量だけではなく、そこに至るまでの定性 的なプロセスも評価するというダイキン独自の処遇制度 で、 「個人の成長の総和が企業の成長である」という理 成長 タ ー ゲ ッ ト の 高 さ 結果 より高度な 挑戦 成長 結果 挑戦 念を具現化しています。 挑戦的な風土づくり 個々人のチャンスを拡大する人材育成 ハード事業からソリューション型ソフト事業へ、 あるい 具体的には、次のような育成プログラムがあります。 は国内から海外へという、時代の流れに対応した事業 これらをはじめとするさまざまな研修を、継続的かつ時々 展開のための能力開発・人材育成に注力しています。 のニーズにあわせて展開しています。 海外拠点実践研修:海外での実践的な業務を通じて、 日本では経験できない幅広い業務体験、異文化経験を積む 中で、 グローバルな視野を持つ人材を育成。期間は2年間で、2002年度は9名が研修に参加。 システムエンジニアなど、 eビジネスを推進する専門家を育てるための長期 ダイキンEカレッジ:システムアナリスト、 研修プログラム。2000年の開講以来、101名が受講。 人員構成 (ダイキン工業の値) 60歳以上 従業員数 平均勤続年数 基幹職人数 役員人数 再雇用者人数 (年) (人) (人) (人) (人) * 男性 6,304 18.4 901 23 女性 590 11.8 5 1 * 468 6 *男性、女性とも、内1名は社外取締役 さまざまな勤務制度 ・フレックス勤務 ・時差勤務 ・アチーブメント勤務 (時間管理をしない勤務) ・育児休暇 ・介護休暇 ・半日有給休暇 ・65歳までの再雇用制度 ・育児勤務・介護勤務 (時差・フレックス・短時間勤務) グローバルマネジメントスタイルの確立 多様な文化、人材、制度・法律を柔軟に反映しつつ、 「フラット&スピードの経営」を進化させ、 グローバル企 業に適したマネジメントスタイルの確立をめざしています。 たとえば、空調の商品開発部門においては、年齢、役 職、資格にとらわれず、最適な人材を開発グループリー ダーに配置するとともに、意思決定の階層を、六階層(チ ーフ/リーダー/主任研究員/主席研究員/本部長 フラット&スピードの人と組織の運営 /担当役員) から二階層(グループリーダー/担当役員) スピードの速い意思決定と実行が、激動の時代を生き としました。第一線のアイデアを迅速に商品化することで、 抜く企業の条件です。当社は、 「フラット&スピード」の人 ユーザーのニーズを実現する開発力の向上を追求して と組織の運営で、素早い意思決定と実行を実現しています。 います。 従業員の声 空調生産本部 開発信頼性グループ セントラル空調事業部 商品企画部 植野 武夫 山下 由美子 60歳を超えての活躍 仕事と家庭の両立 計測技術と運転試験が私の専門分野で、いわばフ 私は、大型空調機を担当するセントラル空調事業部 リーのスペシャリストとして仕事をしてきました。60歳に で、3次元コンピュータ画像を使った製品設計の推進 なっても手抜きをするのはいやで、今も昔とまったく同じ 業務をしております。自宅では、小学校2年生の娘の母 気持ちでやってます。 親でもあります。 実際、定年(60歳)直前から取り組み始めたシステム 私が働き続けるには、子供や夫、祖父母など家族の の開発が、過去に開発した一番複雑なシステムの3倍 協力や、保育園や学童保育、学校の先生方など地域 程度のボリュームのある大テーマ。仕事はむしろ高度化 社会の協力。そして何よりも、職場で一緒に働く上司 しています。これをものにして、 あと2∼3機種の新製品を や仲間の理解なしに働き続けることはできません。そん 開発できれば、事業の新しい柱にできる。社内からも外 な多くの方の理解と協力を得て働くのですから、私自 からも、 さんざんムリではないかと言われてますが、 自分で 身も、それに答えるだけの努力をしなければと強く思っ はそんなに難しいことと思っていません。頑張ってくれて ています。 いる若いスタッフたちといっしょに、絶対に成功させますよ。 ベテラン層比率の推移(ダイキン工業の値) ■ 60歳以上再雇用者 ■ 56歳以上従業員 ■ 55歳以下従業員 (人) また、幼い娘が「母親と過ごせる大切な時間」とひき かえに、私に与えてくれた大切な勤務時間なので「子 8,000 335 591 449 538 474 510 6,636 6,464 6,384 供に誇れる働き方」が出来るよう、 日々頑張っています。 数字で見る「仕事と家庭の両立」 (ダイキン工業の値) 子どもあり 32% 6,000 女性 従業員数 590人 4,000 既婚 48% 0 2000 2001 2002 (年度) 社 会 性 報 告 ・ 従 業 員 と の か か わ り 社会性報告 地 域・社 会との か かわり 「社会との関係をみつめ、行動し、信頼される」をグループ経営理念に掲げ、オープンであり、フェアであること、そし てそれらを知ってもらうことにより、社会からより信頼される企業となることをめざしています。 地域とのかかわり 地域の方を対象とした工場見学会 当社の事業活動への理解を深めるため、周辺地域 の自治会役員の方を対象とした工場見学会を開催して います。実際に工場内を見ていただくことで、 ダイキンの 活動への理解が深まり、住民の方との信頼関係を築く ことができると考えています。 淀川製作所見学会 オクトーバーフェスティバル 2002年10月、 ダイキンアメリカ社ディケーター工場で、 チャリティーオークション、懸賞くじ、バンド演奏などを行う 地域交流イベント「オクトーバーフェスティバル」を開催 しました。参加者は2,000人にのぼり、集まった収益金 ダイキンアメリカ社が行った オクトーバーフェスティバル の4万ドルはすべて地域ボランティア団体へ寄付してい ます。 社会とのかかわり 研究機関との連携 環境事業創出のイメージ図 2002年12月、 (株)ダイキン環境研究所は、独立行 テーマ抽出、 企画、 研究費用 の拠出 政法人産業技術総合研究所と連携し、 「環境ベンチャ 技術、特許 産業技術 総合研究所 ベンチャー企業A ー創出事業」を開始しました。産業技術総合研究所が 所有する特許技術の中からダイキンの環境事業分野に 役立つものを選び、事業化の資金を出資するというもの ダイキン 環境研究所 出資、 研究員 投資事業組合 です。眠っている知識を活用してベンチャー企業を立ち 出資、運営管理 上げ、環境事業を創出します。 ベンチャー企業C エルベック (ベンチャーキャピタル) ベンチャー育成 文化交流会「VIPフォーラムⅡ」 2002年12月北京にて、 ロッキーマウンテン研究所所 長エイモリー・ロビンス氏の講演会と懇親交流パーティ ーからなる文化交流会「VI PフォーラムⅡ」を開催しまし た。環境経済、経営学の専門家であるロビンス氏には「自 然資本の有効利用と経済発展との調和」というテーマ で講演いただきました。環境保全を図りながら事業の拡 大を目指すダイキンの経営理念に合致するとともに、中 国の最重要課題の一つに該当するテーマでもあり、空 調業界をはじめ、日本大使館、中国政府関係者など多 岐にわたる方々にご出席いただき好評を得ました。 ベンチャー企業B エイモリー・ロビンス氏と参加者の皆さん びわ湖環境ビジネスメッセ 2002 2002年11月、 「びわ湖環境ビジネスメッセ(環境産業 見本市)」が開催され、 その中で、当社滋賀製作所環境 担当課長が環境活動についての講演を行いました。 「ISO14001を活用した環境負荷低減活動」を講演テ ーマに、パフォーマンス(環境実績) を継続的に向上さ せるための滋賀製作所の取り組みについて紹介しました。 ダイキンの環境負荷低減活動について講演 大阪大学公開講座 大阪大学経済学部公開講座「会社の仕組み・企業 体制およびソリューションビジネスへの取り組みなど、 さ の運営∼製造業への実務からのアプローチ」に協力し、 まざまな角度から当社の活動を紹介しました。 2002年10月から翌1月にかけて、井上会長以下役員・ 幹部13名が講義を行いました。 この公開講座では、 「会社とは何か」というテーマのも と、経営戦略、提携・連携戦略、 コア事業戦略、企業倫 理とコーポレートガバナンス、環境保全活動、人的資源 管理、生産管理、経理・財務管理、研究開発、サービス 公開講座で講義する井上会長 環境保全活動の講義 社外表彰 環境 生産 おおさか環境賞大賞 ものづくり大賞 物流合理化賞 堺・淀川製作所 廃棄物ゼロ工場達成 滋賀製作所 物流本部 ハイサイクル生産システムが評価された 協力会社と一体の生産性向上取り組みに 当社堺製作所と淀川製 作所における「廃棄物ゼロ 工場達成」の取り組みが評 価され、2002年度「おおさ か環境賞」において事業者 部門大賞を受賞しました。 「将来的に継続が見込まれる」と 評価された エネルギー管理功績者 近畿経済産業局長賞 人事 労務 空調生産本部 滋賀製造部 湯口課長 障害者雇用職場改善好事例優秀賞 滋 賀 製 作 所 省エネルギ 双愛双評活動先進企業賞 (株)ダイキンサンライズ摂津 大金フッ素塗料(上海)有限公司 知的障害者が働きやすい職場への改善に 会社と労働組合の相互理解と行動に ー委員長の湯口課長が、永 年にわたるエネルギー管理 の推進に努力したことが認 められ、経済産業省「エネル ギー管理功績者 近畿経済 産業局長賞」を受賞しました。滋賀製作所・湯口課長 社 会 性 報 告 ・ 地 域 ・ 社 会 と の か か わ り 社会性報告 皆 様とのコミュニケ ーション お客様の声を製品やサービスなどに反映させる「ダイキンコンタクトセンター」をはじめ、投資家の皆さまへの情報 開示、環境取り組みの情報開示など、社外の皆様とのコミュニケーションを大切にしています。 お客様ご相談窓口 ダイキンとお客様をダイレクトに結び、 より充実したサ ービスをご提供するお客様総合窓口「ダイキンコンタク トセンター」で、お客様からのご相談を24時間・365日体 ご相談受付件数の推移 (万件) 140 100 制で受け付けています。2002年度のご相談受付件数 80 は130万件で、前年度より23%増加しました。 40 いただいたお客様の声をそのまま商品開発部門に届 けるシステムにより、新商品の開発はもちろん、 カタログ、 取扱説明書などにも反映しています。 106万 6万 14万 19万 120 130万 7万 20万 30万 ■ その他 ■ 補習用部品のご依頼 ■ 使い方などのご相談 ■ 修理のご依頼・ お問い合わせ 60 67万 73万 2001 2002 (年度) 20 0 ダイキンコンタクトセンター http://www.daikincc.com TEL:0120-88-1081 投資家への情報開示 FUSION 05に掲げる「時価総額重視の経営」をめ が評価され、 日本証券アナリスト協会による「リサーチア ざす中で、投資家への情報開示にも注力しています。機 ナリストによるディスクロージャー優良企業選定」で機械 関投資家を対象とした工場見学会や、IR活動を国内を 部門第1位を受賞しました。 はじめ、米国、欧州で実施するなどの積極的な情報開示 環境コミュニケーション 環境報告書の発行 環境展への参加 ダイキンでは、環境報告書を1998年から毎年発行し 2002年10月に開催された「NEW EARTH2002 地 ており、2003年版で6冊目となります。2002年版からは 球環境技術展」に出展し、およそ6000人の方々にダイ 内容をコンパクトにまとめたダイジェスト版も発行してい キンの環境取り組みをご覧いただきました。2日目には秋 ます。また、2003年版から中国、アセアン、欧州の各地 篠宮殿下・同妃殿下がご来場になり、 ダイキンのブース 域ごとに「地域環境報告書」を発行する予定です。 を視察されました。 環境プレスコミュニケーション 編集後記 2002年度から、 ダイキンの環境活動について新聞・ 雑誌記者の方々に定期的に説明する「環境プレスコミ ダイキン環境報告書2003をお読みいただき、 ありがとうござ ュニケーション」を実施し いました。今年は新たに、NPOの代表者の方からダイキンの ています。2002年度には 環境活動へのご意見をいただき、掲載しました。自己満足に 計6回実施し、のべ75人が 参加、 ダイキンの取り組み についての理解を深めて いただきました。 終わらない環境活動を推進するためにも、 こういった外部の方 とのコミュニケーションを今後も進めていきたいと考えています。 お読みいただいたご意見、 ご感想をぜひお寄せください。お 待ちしています。 第三者意見 フロン放出防止に取り組んでいる「ストップ・フロン全国連絡会」、滋賀製作所と関わりの深い琵琶湖の水質改良に 取り組んでいる「赤野井湾流域協議会」、それぞれの代表者に当社の工場をご見学いただき、環境活動についてのご 意見をいただきました。 群馬大学助教授 特定非営利活動法人ストップ・フロン全国連絡会代表 西薗 大実様 フルオロカーボン類およびフッ素樹脂の製造プロセスにおいて、 フルオロカーボンの 漏洩を最少にとどめることは重要な課題である。私がとくに注目したのは、HCFC-22製 造時に副生成物として発生するHFC-23だ。この物質はGWP(地球温暖化係数)が フッ素化学製品製造設備を見学 CO2の1万2千倍と非常に大きく、排出を徹底的に減らす必要がある。淀川製作所の 一角には、 このHFC-23を破壊してホタル石にリサイクルするプラントが設置されており、 2003年度からは全量処理する計画だという。製造時の反応制御によるいっそうの発 生率低減とともに、大いに有効な技術であると感じた。また、 フルオロカーボン製品の ボンベが工場へ戻ってきた際の残ガスも、今後は回収するということであり、 これら漏洩 量を極少化しようとする取り組みを着実に進めていくことを望む。 滋賀製作所では、 エアコン製造における溶接技術者の熟練度を評価し冷媒漏洩し ない製品づくりを行っており、製造工程を通じて入念な漏洩チェックが行われているこ とが印象深かった。また、将来の冷媒のあり方について、環境負荷や安全性の観点か ら多角的な検討を行っている技術者の方にお話を聞くことができて、有意義であった。 ダイキン工業では「環境行動計画2005」を制定し努力を重ねているということである。 リーディングカンパニーとしての誇りを持って、環境負荷低減に真の成果をあげられるこ とを期待したい。 ダイキンからのコメント: 返却されたボンベに残るガスの回収につきまして、HCFCは以 前から回収・再利用しています。HFCについては現在回収設備 西薗 大実(にしぞの ひろみ) ストップ・フロン全国連絡会 オゾン層破壊もしくは地球温暖化を促 進するフロン等の放出を防止するため の諸活動を行うとともに、全国各地の 団体と連携し、活動を有効に進めるこ とで、環境の保全に寄与することを主 たる目的とするNPO法人。本部事務局・ 横浜市港南区。 を整備中で、今秋から回収を開始します。 豊穣の郷赤野井湾流域協議会 事務局長 長尾 是史様 「地域住民から見たダイキン工業の環境対策」という観点から、工場の環境対策関 連施設を見学させていただきました。と言っても、私は環境施設については素人ですが、 琵琶湖を抱える滋賀の大企業は水問題等には敏感でしょうから、琵琶湖を守る市民運 動をしている我々にとっては学ぶべきことが多々あると期待して出かけました。 特に、水処理については、 トラックから道路にこぼれた油等を含む雨水排水を油水分 離装置で処理している等、 きめこまかい対策に感心しました。自動車からの油分の問 題は琵琶湖湖周道路でも問題になっています。このようにきめこまかな環境対策に徹 底した企業だからこそ世界に羽ばたけるのだなと納得した次第です。 以下に、今回の見学で感じた、地域住民としての感想を述べさせていただきます。 1. 環境報告書を読ませていただききましたが、環境行動計画の中で、 グループ企業 の目標が本体より低く設定されているのは遺憾です。グループ企業に対する指導 力を強力に発揮し、 グループ全体のレベルアップを図るべきと思います。 2. 蓄積した環境保全のノウハウを地域社会に還元していただきたいです。また、会 社や従業員の方々がもっと積極的に地域社会に出て行って、市民団体との交流 や、ボランティア活動に参加してもらいたいと思います。 3. 廃棄物の自己申告制度では、職場の末端で働く人の意識がトップダウンで行われ ていると感じました。ボトムアップに意識変革してこそ持続可能な環境保全が出 来てくるのではと思います。 ダイキンからのコメント: 改訂した「環境行動計画2005」 (19-20ページ)では、本体と グループの同一目標を設定しました。グループ全体で環境負荷 低減を実行します。 排水処理を見学 長尾 是史(ながお ただし) 豊穣の郷赤野井湾流域協議会 琵琶湖の赤野井湾(元は琵琶湖で最 も汚れていた)の水質改善・生態系復 活を目標に活動。会員は個人350名、 企業・自治体・各種団体100団体、守 山市内の64自治会など。事務局滋賀 県守山市。 社 会 性 報 告 ・ 皆 様 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 環境シンボルマーク 環境保全活動は、一人ひとりの小さな行動の積み重ねの 総和が大きな成果をあげていくものです。緑のハート型の地 球で表現した当社のシンボルマーク(2002年2月制定)には、 従業員一人ひとりがグリーンハート(地球を思いやり、環境を 大切にする心) を持って行動するという決意が込められています。 表紙では、 グローバルに環境保全活動を展開しているダイ キングループ従業員とその家族の笑顔を紹介しています。 地球環境室 〒530-8323 大阪市北区中崎西二丁目4番12号(梅田センタービル) TEL 06-6374-9304 FAX 06-6373-4380 ホームページ「ダイキンの環境活動」もご覧ください。 http://www.daikin.co.jp/kankyo/ 古紙含有率100%の再生紙 を使用しています。 アロマフリー型大豆油インキを 使用しています。 この報告書は、古紙含有率100%の再生紙(白色度76%) を使用しています。 また、印刷には脱墨性や生分解性に優れたアロマフリー型大豆油インキを使用しています。 2003年6月発行