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Type II イニシアチブ:持続可能な開発のためのパートナーシップ

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Type II イニシアチブ:持続可能な開発のためのパートナーシップ
6OFA
SOF
持続可能な開発のためのパートナーシップ
* 経済的および社会的開発の基盤となる天然資源の保護および管理 (海洋/沿岸域/漁業)
No.
代表パートナー
タイプ 2 のパートナーシップ/イニシアティブ
1
アンコナ市 (イタリア)
A21 アドリア海フォーラム-アドリア海地域 A21
2
イタリア環境国土省、地球環境課、国際お
よび地域条約担当 Massimo Cozzone
ADRICOSM−アドリア海統合沿岸域および河川流域管
理システム・パイロットプロジェクト
3
海洋保護諮問委員会 (ACOPS) (ロンドン)
サハラ以南アフリカにおける海洋および沿岸環境の
開発と保護に対する協議体
4
コペンハーゲン大学(デンマーク)
ベンゲラ沿岸域における有害藻類の異常繁殖に対す
る核・非核技術を用いたモニタリングと管理
5
国家海洋局 (オーストラリア、タスマニア
州ホバート)
アラフラ海-ティモール海専門家フォーラム
6
財団法人国際エメックスセンター (日本)
アジア沿岸域の総合環境アセスメント
7
農水林産省 (オーストラリア)
珊瑚礁および漁業のネットワーク
8
国際海事機関 (IMO)
バラスト水管理グローバルプロジェクト
9
東アジア海域海洋環境管理計画 (PEMSEA,
フィリピン)
環境投資に関する公・民パートナーシップの実施
10
運輸省 (インドネシア、ジャカルタ)
インドネシア領海における海洋汚染低減政策
11
東 ア ジ ア 海 域 海 洋 環 境 管 理 計 画
(PEMSEA)(フィリピン)
東アジア海域での持続可能な開発戦略樹立のための
政府間、機関間、セクション間パートナーシップ
12
国際沿岸海洋機構 (ICO)および沿岸諸国機
構 (CSO) (米国)
沿岸・海洋管理プログラムの実施のための実務者お
よび学術関係者間国際ネットワーク
13
国連環境計画 (UNEP)/珊瑚礁ユニット (ジ
ュネーブ)
国際珊瑚礁行動ネットワーク (ICRAN)
14
国際海事機関 (IMO)
マラッカ海峡およびシンガポールにおける海洋電子
高速網
15
太平洋地域機構評議会 (CROP) (太平洋諸
島フォーラム事務局、フィージー)
太平洋諸島海洋イニシアティブ (2003-2007)
16
東アジア海域海洋環境管理計画 (PEMSEA,
フィリピン)
東アジアにおける沿岸戦略および統合沿岸管理プロ
グラムの地域実施のためのパートナーシップ
17
地球海洋観測パートナーシップ (カナダ)
POGO-IOC 海洋の賢明な利用および管理に関するイ
ニシアティブ
18
国際原子力機関 (オーストリア、ウィー
ン)
持続可能な水資源および沿岸域管理へのアイソトー
プ技術の活用に対する科学技術協議 (SWARCOZM)
19
複数団体
カリブ海の持続可能な開発および管理
20
イタリア - DGCS
西アジア/中央アジア地域および北アフリカにおけ
る持続可能な淡水管理に関する国および地域レベル
での体系的ネットワーク統合
21
国連環境計画 (オランダ、ハーグ)
H2O(Hilltops-2-Oceans)パートナーシップ: 沿岸と
海洋環境を共に守ろう
22
米国務省 (米国、ワシントン)
White Water to Blue Water: 地域海域および沿岸
の生態系管理に関する断面的アプローチ
1
主要イニシアティブの目次
1. A21 アドリア海フォーラム−アドリア海地域 A21
2. ADRICOSM−アドリア海統合沿岸域および河川流域管理システム・パイロッ
トプロジェクト
3. サハラ以南アフリカにおける海洋および沿岸環境の開発と保護に対する協
議体
4. ベンゲラ沿岸域における有害藻類の異常繁殖に対する核・非核技術を用い
たモニタリングと管理
5. アラフラ海−ティモール海専門家フォーラム
6. アジア沿岸域の総合環境アセスメント
7. 珊瑚礁および漁業のネットワーク
8. バラスト水管理グローバルプロジェクト
9. 環境投資に関する公・民パートナーシップの実施
10.インドネシア領海における海洋汚染低減政策
11.東アジア海域での持続可能な開発戦略樹立のための政府間、機関間、セ
クション間パートナーシップ
12.沿岸・海洋管理プログラムの実施のための実務者および学術関係者間国
際ネットワーク
13.国際珊瑚礁行動ネットワーク (ICRAN)
14.マラッカ海峡およびシンガポールにおける海洋電子高速網
15.太平洋諸島海洋イニシアティブ (2003-2007)
16.東アジアにおける沿岸戦略および統合沿岸管理プログラムの地域実施の
ためのパートナーシップ
17.POGO-IOC 海洋の理性的な活用および管理に関するイニシアティブ
18.持続可能な水資源および沿岸域管理へのアイソトープ技術の活用に対す
る科学技術協議 (SWARCOZM)
19.カリブ海の持続可能な開発および管理
20.西アジア/中央アジア地域および北アフリカにおける持続可能な淡水管理
に関する国および地域レベルでの体系的ネットワーク統合
21.H2O(Hilltops-2-Oceans)パートナーシップ:沿岸と海洋環境を共に守ろう
22.White Water to Blue Water: 地域海域および沿岸の生態系管理に関する
断面的アプローチ
2
1.A21 アドリア海フォーラム−アドリア海地域 A21
アジェンダ 21 をアドリア海周辺で地域的に実施することを目標としたイニシアティブである
A21 アドリア海フォーラムは、2002 年に発足し 2005 年の完了を予定している。アドリア海および
イオニア海沿岸都市フォーラムは、アドリア海およびイオニア海沿岸の 43 都市から構成されたネ
ットワークで、アンコナ市が代表を努めている。同フォーラムでは社会的-経済的な発展、持続可
能な形での資源およびエコシステムの管理、全ての利害関係者の協力などを奨励することを通じ
てアジェンダ 21 の促進して、管理を後押しする。A21 アドリア海フォーラムは関連する都市およ
び地域社会を構成する各セクター (行政、経済、社会、文化)に属する利害関係者から構成される。
フォーラムにはテーマ別、地域別の分科会が組織されており、それぞれの目標、およびプログラ
ムを実施する際に必要とされる能力について、地域社会の各セクター毎に評価および定義が行わ
れている。
連絡先
Piero Remitti
Head of Environmental Service Comune di Ancona
(City of Ancona)
P.za XXIV Maggio 60100 Ancona, Italy
電話: (39)71-222-2433
ファックス: (39)71-222-2360
E-メール: [email protected]
2.ADRICOSM−アドリア海統合沿岸域および河川流域管理システム・パイロットプロジェ
クト
アドリア海沿岸域、河川流域統合管理システム・パイロットプロジェクトは 2001 年に発足し、
2004 年の完了を予定している。同プロジェクトは、アドリア海沿岸域の統合管理システムの実施
を目的としている。統合管理システムは、海洋循環予測モジュールと、河川流域・排水管理モジ
ュールから構成される。北アドリア海 (イタリア、スロベニア)およびクロアチア沿岸域に対して
構築される大陸棚予測システムは、これらの海域の海流について向こう 6 ヶ月分の週間予報を提
供する。クロアチア沿岸に設けられた河川試験サイトでは、都市部の排水に関する計画および管
理を行う統合システムが実装される予定である。さらに、これら 2 つのモデル (沿岸海域の予報
モデルおよび河川流域管理モデル)は有機的に組み合わせられる。沿岸域の状態は、河川の集水域
の分布に大きく依存しており、ここで集められた流れは複雑な水力学的環境に基づき分散されて
ゆく。したがって集水域の分布、雑排水管理の 2 つを海洋環境のモニタリング・予測と関連付け
て考察することが、沿岸海域および河川流域の統合管理システムを実現するための鍵となる。パ
イロットプロジェクト (ADRICOSM-PULA BAY)ではプラ市がこの手法を導入し、湾内・沿岸環境マ
スタープランが作成される予定である。
連絡先
Massimo Cozzone
Ministry for the Environment and Territory - Department for Global Environment,
International and Regional Conventions
Via Cristoforo Colombo, 4400147 Rome - ITALY
電話: (39)65-722-8141
ファックス: (39)65-722-8180
E-メール: [email protected]
3
5.アラフラ海−ティモール海専門家フォーラム
2002 年に発足し、2005 年の完了を予定しているアラフラ海 - ティモール海専門家フォーラムで
は、アラフラ海およびティモール海の沿岸各国で、情報を共有するための取り決めを改善する概
念を提供する。また、共同研究の課題を抽出し、アラフラ海 - ティモール海を持続可能な形で管
理する能力を向上させるべく取り決めを行う機会を提供する。アラフラ - ティモール海フォーラ
ムは、アジェンダ 21 の第 17 章に記された各目的を支持しており、同章に含まれるプログラムエ
リア F: 地域協力を含む国際協調の強化(Strengthening international, including regional
cooperation and coordination)については特別に参考している。また、同フォーラムでは以下の
課題が特に強調されている。
‐沿岸諸国間の効率的な情報交換や政策の開発。
‐既存の合意を増進させる科学的・組織的な連携。
‐政府間地域協力の拡大。
連絡先
Rowan Wylie
Manager, North team, National Oceans Office
GPO Box 2139, Hobart, TAS, 7000
電話: 03 6221 5023
ファックス: 03 6221 5050
E-メール: [email protected]
6.アジア沿岸域の総合環境アセスメント
国際エメックスセンターを主導的パートナーとする CEACOZ には、アジア太平洋諸国、関連学術
団体のメンバー等が参加している。2002 年に発足し、2005 年の完了を予定している同環境アセス
メントの目的としては、アジア沿岸域における環境変化の主な動向、政策の策定や決断に寄与す
る科学的知識のデータベースの構築、沿岸域の管理に関する対話の促進などが挙げられる。同ア
セスメントでは、以下の各課題に取り組んでゆく計画である。
‐アジア沿岸域の環境、および環境に関連する社会活動の現状についてデータベースの構築。
‐環境の現状、動向の解析、将来の方向性、行政的な対策の提言などを含む総合環境アセスメ
ント報告の作成。
‐アジアの沿岸域の管理に関係する全ての利害関係者間で対話体系構築。
ウェブサイト: http://www.emecs.or.jp
連絡先
Eiji Ishihara
Director, International EMECS Center Secretariat
IHD Bldg. 5-1 Wakinohama-kaigandori 1-chome, Chuo-ku, Kobe 651-0073, Japan
電話: (81)78-252-0234
ファックス: (81)78-252-0404
E-メール: [email protected]
7.珊瑚礁および漁業のネットワーク
珊瑚礁および漁業のネットワークは 2003 年に発足し、2005 年の完了を予定している。このプロ
ジェクトでは沿岸諸国のほか、珊瑚礁に関係する組織、産業間の相互協力、情報交換の枠組みを
4
提供して、アジア太平洋域を網羅するネットワークを構築することにより、これらの課題につい
て議論するフォーラムを提供することを目的としている。このネットワークは、珊瑚礁および漁
場を健全かつ適切に管理することによって、長期的に持続可能な生活基盤を確保することを目的
としている。
連絡先
Glenn Hurry
Agriculture, Fisheries and Forestly - Australia
GPO Box 858, Canberra ACT 2601
電話: +61 2 6272 5777
ファックス: +61 2 6272 4875
E-メール: [email protected]
8.バラスト水管理グローバルプロジェクト
バラスト水の管理に関するグローバルプロジェクトでは、地域的なパートナーシップを構築す
ることによって、バラスト水の管理・制限を世界規模で行うことを目標としている。また、海洋
外来種に対する総合的な対策、行動計画を地域レベル・国家レベルで開発・実施することが盛り
込まれている。この計画は 2004 年 3 月の完了を予定しているグローバルバラスト水管理プログラ
ムの初期段階で地域的な対処方法として計画された。船舶のバラスト水と堆積物の規制および管
理 に 関 す る 国 際 条 約 (The International Convention for the Control and Management of
Ships' Ballast Water and Sediments)は、2003 年後半までに採択される見通しである。このよう
な背景から、発展途上国が短期間で効果的に新条約を実施するためには、GloBallast イニシアテ
ィブが必要不可欠となっている。また、Globallast Advanced 構想はさまざまな組織の共同イニシ
アティブとなることが予想される。これらの組織には GEF、UNDP、IMO、その他国連機関 (UNEP、
IOC、WHO、FAO 等)、環境関係の国際 NGO、国際船舶産業、さまざまな地域組織、GEF の連合プロジ
ェクト、IMO 加盟国などが含まれる。GloBallast 構想は 2004 年に始動し、2009 年までに完了する。
ウェブサイト: http://globallast.imo.org
連絡先
Dandu Pughiuc
Chief Technical Adviser, GloBallast PCU, International Maritime Organization
4 Albert Embankment, London, SE1 7SR, United Kingdom
電話: (44)2-7587-3247
ファックス: (44)2-7587-3261
E-メール: [email protected]
9.環境投資に関する公・民パートナーシップの実施
東アジア海域海洋環境管理計画(PEMSEA)が主導する環境投資に関する公・民パートナーシッ
プは、2002 年に発足し 2004 年の完了を予定している。東アジア海域の海洋資源および沿岸資源の
保護、および持続可能な利用を目標にする本イニシアティブでは、公・民パートナーシップ
(PPP: public-private partnership)の枠組みを活用して、環境関連の施設およびサービスに対す
る地域・政府レベルの投資を促進する。このプロジェクトでは PEMSEA により開発されて、フィリ
ピンのバタンガス湾で適用された手法を利用して局地的・国内的・国際的レベルでの公共と民間
部門の協力を試している。PPP プロセスは政治、社会、経済、環境の異なる 6 箇所のパイロットサ
イトに適用され、効果が試されたのち改善、検証が実施される。パイロットサイトにはバリ (イ
ンドネシア)、渤海 (中国)、ダナン (ベトナム)、クラン (マレーシア)、マニラ湾 (フィリピン)、
5
および厦門 (シアメン = 中国)である。各パイロットサイトでは海洋資源および沿岸資源の管理
に関する統合プログラムが実施中であり、民間セクターからの投資や参加に適した政治・投資環
境が整っている。
ウェブサイト: http://www.pemsea.org
連絡先
Chua Thia-Eng
Regional Programme Director
P.O. Box 2502, Quezon City 1165, Philippines
電話: (632)926-9712
ファックス: (632)926-9712
E-メール: [email protected]
10.インドネシア領海における海洋汚染低減政策
インドネシア領海における海洋汚染低減イニシアティブは、インドネシア交通省 (Indonesia
Department of Transportation)の主導の下、国際海運組織、地元住民、NGO、民間部門、研究、
科学の各分野の支援を受けて 2002 年に発足した。このパートナーシップではインドネシアでの海
洋汚染防止と海洋資源保護のための海洋安全システムを構築を目的とする。
連絡先
Albert Lapian or Adriyanto Papuke
Director of Protection and Safety, Directorate General of Marine Transportation,
Department of Transportation, Indonesia
Gedung Karya 12th floor, Jalan Merdeka Barat No. 8, Jakarta 10110, Indonesia
電話: (62)21-845-0788
ファックス: (62)21-845-0789
E-メール: [email protected]
12.沿岸・海洋管理プログラムの実施のための実務者および学術関係者間国際ネットワー
ク
政府機関、政府間組織、沿岸の管理団体や学術団体から構成される地域ネットワークに支援を
受ける、沿岸・海洋管理プログラムの実施支援を目的とする実践団体および学術団体の国際ネッ
トワークは、統合沿岸管理 (ICM : Integrated coastal management)の技術支援ネットワークを
提供することを目的にしている。この支援ネットワークでは、実践団体や学術機関の間の連絡を
活性化し、有効な手法や ICM のモデルプログラムの事例について情報を提供してゆく。同イニシ
アティブでは沿岸管理団体および学術機関が地域ネットワークに対して協力、情報共有、体験交
換の場を提供し、国内レベルで実践団体 (多くの場合、沿岸および海洋プログラムの実施を委ね
られている)の役割を強化することに特に力点を置いている。このイニシアティブは学術・実践団
体の間で情報交換、共同活動、共同訓練などを行う機会を提供することにより、学際的な研究、
教育、政策、管理業務により強力な結びつきが生まれることが見込まれる。
連絡先
Bililana Cicin-Sain and Tony MacDonald
International Coastal and Ocean Organization (ICO), c/o Center for the Study of Marine
Policy, University of Delaware, 301 Robinson Hall, Newark, Delaware, 19716, USA
電話: (1)302-831-8086
6
ファックス: (1)302-831-3668
E-メール: [email protected]
13.国際珊瑚礁行動ネットワーク (ICRAN)
国際珊瑚礁アクションネットワーク (ICRAN)は珊瑚礁の健康状態の世界的な悪化に歯止めをか
け、流れを転換させることを目的として 1999 年に創設された。このグローバルパートナーシップ
には珊瑚礁海域の国および寄付国の政府、UNEP、その他の政府組織、および非政府組織が参加し
ている。さらに、国連基金 (United Nations Foundation)から全面支援を受けている。実地活動
は、世界の主要な珊瑚礁において地域プログラムを通じて行われている。珊瑚礁の機能に対する
伝統的かつ科学的な理解を伝播するため、珊瑚礁の仕組みに関する知恵を実地に活用して、人間
と珊瑚礁の双方に利益をもたらすことができるよう、ICRAN では資金調達のしくみを模索している。
WSSD の枠組みの上に構築される ICRAN であるが、現時点で適用対象外の地域 (南アジア、紅海、
アデン湾、アラビア湾岸地域など)への拡張を模索している。さらに、民間セクターや観光産業へ
のパートナーシップの拡張も検討されている。パートナーシップでは国際珊瑚礁アクションネッ
トワークを通じて公的な情報サービスを提供し、珊瑚礁の管理について地域ごとに訓練活動を行
っている。
ウェブサイト: http://www.icran.org, and http://www.unep.ch/coral.html
連絡先
Kristian A. Teleki
Assistant Director, International Coral Reef Action Network (ICRAN) c/o UNEP – WCMC
219-Huntingdon Road Cambridge CB3 0DL, United Kingdom
電話: (44)1223-277314
ファックス: (44)1223-277136
E-メール: [email protected]
14.マラッカ海峡およびシンガポールにおける海洋電子高速網
マラッカ海峡およびシンガポールにおける海洋電子高速網(MEH)では海運サービスを向上させ、
航行の安全やマラッカ海峡の沿岸および海洋地域の統合管理の推進につながるとして、海洋情
報・インフラシステムの設立と管理を目標としている。MEH は電子航海図の導入により実現された
革新的システムで、環境管理システムと海運安全技術を統合したシステムである。電子航海図シ
ステムには電子チャート表示システムおよび情報システム、差分式 GPS、自動認識システムなどを
含む航海技術が導入されている。このイニシアティブを先導するのは国際海事機関 (IMO)で、イ
ンドネシア、マレーシア、シンガポールの各国政府、GEF、World Bank、IHO、INTERTANKO、
PEMSEA などが出資している。マラッカ海峡を部分的にカバーし、MEH デモプロジェクトと呼ばれ
るこのタイプ II イニシアティブは 2003 年に発足し、2007 年の完了を目標としている。このイニ
シアティブに続くのが大規模 MEH 開発プロジェクトで、こちらはマラッカ海峡の全域をカバーす
る予定である。
ウェブサイト: http://www.imo.org/HOME/html and PEMSEA, http://www.pemsea.org
連絡先
Koji Sikimizu
Director, Marine Environment Division, IMO
4 Albert Embankment, London, SE1 7SR, United Kingdom
電話: (44)207-587-3119
ファックス: (44)207-587-3210
7
E-メール: [email protected]
15.太平洋諸島海洋イニシアティブ (2003-2007)
太平洋地域機構評議会の主導する太平洋諸島海洋イニシアティブは、2003 年に発足し、2007 年
の完了を予定している。同イニシアティブは太平洋の島々および地域、地域固有の政府間組織、
民間部門、市民団体、環境 NGO、および寄付パートナーから構成される。このパートナーシップで
は太平洋諸島海洋政策の実施を援助し、地域内ですでに実施中の海洋プログラムとの融和を計り
つつ、さらにその上に構築する形で活動プログラムを計画し、実施することを目的としている。
太平洋諸島海洋政策は国連海洋法条約、バルバドス行動計画、GPA モントリオール行動計画、生物
多様性条約に関するジャカルタ・マンデートおよびカルタヘナ議定書等の合意事項を含め、現行
の全ての海洋関連国際条約を対象とすることにより、太平洋の島国および地域に対して支援を行
っている。太平洋諸島海洋イニシアティブは CROP の海洋部門実務グループを実行機関とし、一連
の支援会議を経たのちに実施される。
ウェブサイト: http://www.spc.int/mrd/asides/other_orgs/SPOCCMSG/msg.htm
連絡先
Tim Adams
Director, Marine Resources Division, Secretariat of the Pacific Community (SPC)
Boite Postale D5, 98848 Nouméa Cedex, Nouvelle-Calédonie (New Caledonia)
ファックス: (687)26-38-18
E-メール: [email protected]
17.POGO-IOC 海洋の賢明な利用および管理に関するイニシアティブ
2002 年に発足し、2012 年の完了を予定している海洋の賢明な利用および管理に関するイニシア
ティブパートナーシップは海洋の賢明で、持続可能な利用、管理を推進することを目的としてい
る。イニシアティブを主導するグローバル海洋観測パートナーシップ (POGO)は、政府間組織であ
る UNESCO の海洋学評議会の支援を受けている。また、海洋調査に関する科学委員会とは予備協力
関係にある。このイニシアティブは主要な海洋学研究機関の相互間の協力・協調を推進し、能力
の構築を必要に応じて手助けし、海洋の健全な利用と管理を広告することに焦点を定めている。
具体的には、特に南半球およびインド洋諸国を対象にして、海洋観測や訓練の機会を提供するた
めに海洋学を学ぶ者に対して研究資金支援や、交流プログラムを主催している。
ウェブサイト: http://www.oceanpartners.org
連絡先
Shubha Sathyendranath
Executive Director, Bedford Institute of Oceanography
Dartmouth, Nova Scotia, B2Y 4A2, Canada
電話: (1)902-426-8044
ファックス: (1)902-426-9388
E-メール: [email protected]
19.カリブ海の持続可能な開発および管理
カリブ海の持続可能な開発および管理は 2002 年に発足し、2007 年の完了を予定している。カリ
ブ海の大多数の国では、海洋から得られる商品やサービスが経済の基盤を提供しているが、いま
8
やこれらの持続可能な供給が脅かされている。イニシアティブは、現在のカリブ海の環境に対し
て脅威となる要因に対応できる能力を開発することを目標としている。カリブ海に住む人々の生
活を維持・向上させる上で、カリブ海自体の健康を維持することは必要不可欠である。過去の国
連総会において、カリブ海は持続可能な開発を実現する特別領域に指定されており、現在、すで
に実施中のイニシアティブはこの決議に基づいて作成されたものである。提唱されているイニシ
アティブはこの現行のイニシアティブを補足するものである。特別イニシアティブの目的は、カ
リブ海の持続可能な開発を目指す行動計画の実施を手助けすることである。このイニシアティブ
ではすでに地域内で実施中のプログラムとの融和が計られ、また、こうしたプログラムの上に構
築される。さらに、環境と持続可能な開発について主導的な役割を果たして来た団体 (政府代表、
学術関係者、NGO、中米およびカリブ海の寄付団体等)が一堂に会した初の会合では、カリブ海の
持続可能な開発の問題が連携、協力して取り組むべき最優先課題として認識された。また、この
会合にて認識されたそれぞれの優先事項を実施に移すべく、このイニシアティブにおいて援助を
行うことも目的とされている。こうした優先項目には国連海洋法条約 (UNCLOS)、UNEP 資源汚染の
陸上要因、アジェンダ 21 (第 17 章)、バルバドス行動計画、GPA モントリオール行動計画、生物
多様性条約に関するジャカルタマンデートおよびカルタヘナ議定書、漁業管理に関する地域協定
など、地域における海洋関連の既存の国際合意も含まれている。
連絡先
Byron Blake
CARICOM Secretariat
Prof. Norman Givan, Association of Caribbean States
21. H2O(Hilltops-2-Oceans)パートナーシップ: 沿岸と海洋環境を共に守ろう
H2O パートナーシップは 2003 年に発足し、2006 年の完了を予定している。海洋、沿岸、および
島々の重要性を環境的、経済的、社会的側面から訴える運動を推進することを目的としている。
さらに、水質汚染や資源の質の劣化を山頂から海洋までの範囲で改善するという、モントリオー
ルで合意された国際条約の実現を手助けすることも目標としている。H2O パートナーシップは国連
環境プログラム - グローバル行動プログラム (UNEP-GPA)が主導しており、ユネスコ政府間海洋
学委員会、WHO、および複数の NGO が参加している。H2O パートナーシップは淡水と海洋環境の間
の基本的なつながりについて、各国政府および国際社会の認識を高めることを目的としている。
また、現存する資源の有効活用や、別の新たな資金調達手段について国や地域に対して助言を行
ったり、参加している開発途上国および民間セクターに対して助言や指導を行うことも目的にし
ている。こうした目的を実現するため、淡水および海水の管理に関する国際合意に対する支持を
獲得し、実施にこぎ着けるまでの期限を H2O パートナーシップでは設定している。H20 パートナー
シップでは、参加各組織の代表から構成される運営委員会の提言を受け UNEP-GPA 事務局が調整を
行っている。持続することが不可能な形で水資源を利用することをなくすというミレニアム宣言
の目標を直接的に取り上げると同時に、過去の蓄積の上にさらに構築する形で沿岸域および河川
流域の管理に関するイニシアティブを実施することを目標としている。
ウェブサイト: http://www.gpa.unep.org
連絡先
Veerle Vandeweerd
P.O. Box 16277, 2500 BE, Hague, Netherlands
電話: (31)70-311-4461
ファックス: (31)70-345-6648
E-メール: [email protected]
9
22.White Water to Blue Water: 地域海域および沿岸の生態系管理に関する断面的アプ
ローチ
White Water to Blue Water: 地域海域および沿岸の生態系管理に関する断面的アプローチは、
米国が主催した地域の権利者による会合によって 2003 年に発足する。沿岸域の海洋資源管理を改
善する活動をカリブ海および周辺海域で推進することを目的としており、カリブ海、その周辺海
域およびヨーロッパの各国政府、国際的組織、非政府組織、民間セクターなどが参加している。
水の流れを断面的に分割して考察することにより、海洋資源に対する理解を深めるアプローチが
強調されている。具体的には河川の流域の考察、内陸における森林の役割、農業地域や公害発生
源の影響 (海洋だけでなく湿地帯、マングローブ林、珊瑚礁等の汚染原因の約 9 割を占めるもの
と考えられている)などに分けて活動が行われている。漁業、珊瑚礁、海洋科学、汚水処理、持続
可能な農業手法、船舶に起因する汚染および油の流出、持続可能な観光といった諸問題が、議論
すべき課題として権利者より指摘されている。継続実行プログラムでは、大衆および民間セクタ
ーが海洋資源をエコシステムとして管理する能力を向上させることを目標とする。さらに、権利
者間の地域内または国境横断的な調整を改善することにより、利用可能な資源を有効に活用する
ことを目指す。目下、UNEP のカリブ海環境計画の主導により企画化の作業が進行中である。
連絡先
Richard M. Wilbur
U.S. Department of State
2201 C Street, NW Washington, DC 20520, U.S.A.
電話: (1)202-647-3879
ファックス: (1)202-647-9099
E-メール: [email protected]
10
Fly UP