Comments
Description
Transcript
リスクシナリオごとの脆弱性評価結果(暫定案)
資料1 リスクシナリオごとの脆弱性評価結果(暫定案) 1 大規模自然災害が発生したときでも人命の保護が最大限図られる 1-1 地震に起因する建物・交通施設の大規模な倒壊・火災等による多数の死傷者の発生 ○ 住宅、特定建築物(※)の耐震化 【建築都市部】 <施策分野:①住宅・都市> セミナーの開催や相談窓口の設置等を通じて県民や設計者等に耐震化の必要性を周知する とともに、市町村と連携して木造戸建て住宅の耐震改修工事や大規模特定建築物の耐震診断に 要する経費の補助を行っており、平成 27 年度から、大規模特定建築物に対し市町村を通じた 耐震改修補助制度を創設している。 その他、家具の転倒防止や屋根瓦の落下防止等の耐震対策、火災警報器や消火器等の住宅用 防災機器の設置に関する啓発を行っている。 また、ブロック塀倒壊防止対策、建築物の外壁や広告物などの破損・落下防止対策として、 点検・調査や改善指導等を行うとともに、エレベーター閉じ込め防止対策として、地震時管制 運転装置などの安全装置を設置するよう、管理者に対し周知や指導等を行っている。 全国平均並みの進捗が図られているものの、更なる安全確保を図るため、引き続きこのよう な取組が必要である。 ※特定建築物:昭和 56 年以前の建築物のうち学校、体育館、病院、老人ホーム、百貨店その 他不特定多数の者が利用する建築物で一定の規模以上の建築物等 ○ ・ 住宅の耐震化率 83%(H25 年) <全国値:約 82%(H25 年)> ・ 特定建築物の耐震化率 86%(H26 年度) <全国値:約 85%(H25 年)> 警察施設の耐震化及び老朽化対策 【警察本部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防、⑫老朽化対策・研究開発> 福岡県耐震改修促進計画(平成 18 年度~27 年度)に基づき、警察本部及び警察署の耐震改 修事業を進め、平成 25 年度までに全施設の耐震化が完了している。また、老朽警察署や耐用 年数を超過した交番・駐在所について、点検・補修等の必要な維持管理を実施しつつ、改築を 進めている。 警察本部及び警察署の耐震化は既に完了しているが、施設の老朽化が進んでいるため、老朽 警察署等の改築等を含む施設の適切な維持管理を行っていくことが必要である。また、交番・ 駐在所の耐震化及び老朽化の早期対策が必要である。 ○ ・ 警察本部及び警察署の耐震化率 100%(H25 年度末) <全国値:87%(H26 年度末)> ・ 耐用年数超過警察署数 ・ 耐用年数超過交番・駐在所数 329 箇所中 105 箇所(32%)(H27.7 月) 35 箇所中 7 箇所(20%)(H27.7 月) 消防本部・消防署の耐震化 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 災害時の防災拠点となる消防施設の耐進化を促進するため、市町村・消防本部に対し消防本 部・消防署の耐進化を要請しており、市町村において計画的な補強、建替えが実施されている。 1 資料1 地域住民の安全・安心を確保するため、更に耐進化を進めることが必要である。 ・ ○ 消防本部・消防署の耐震化率 81.6%(H26 年度末) <全国値:86.1%(H26 年度末)> 私立学校施設の耐震化 【総務部(私学学事振興局)】 <施策分野:①住宅・都市> 平成 26 年度から、学校法人が行う私立学校施設の耐震改修及び改築工事について、国庫補 助に加え、県費で補助を上乗せするとともに、私立学校の設置者に対し、説明会の開催や個別 ヒアリングの実施などにより、補助制度、融資制度等の周知を図りながら耐震化の働きかけを 行っている。 私立学校施設は、園児、児童、生徒の学習、生活の場であるとともに、災害時には地域住民 の避難場所として利用されることもあることから、引き続き耐震化の一層の促進が必要であ る。 ・ ○ 私立学校施設の耐震化率 71.0%(H26.4.1 時点) <全国値:80.6%(H26.4.1 時点)> 病院、社会福祉施設の耐震化 【保健医療介護部、福祉労働部】 <施策分野:②保健医療・福祉> 災害時に重要な役割を果たす災害拠点病院等の医療機関の耐震化を促進するため、災害拠点 病院等の開設者が実施する耐震化整備や、非常用自家発電装置、災害用ヘリポート、災害時用 簡易ベッドなどの施設や設備の整備に要する経費の補助を行っている。また、避難行動要支援 者等が利用する社会福祉施設の耐震化を促進するため、国庫補助や基金等を活用して、高齢者 福祉施設、障害者福祉施設、児童福祉施設等の改築や改修に対する経費の補助を行っている。 災害時の医療・福祉機能を確保するため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 病院の耐震化率 61.7%(H26.9.1 時点) <全国値:67%(H26.9.1 時点)> ・ 災害拠点病院の耐震化率 72%(H26.9.1 時点) <全国値:82.2%(H26.9.1 時点)> (※国の指標は「全国の災害拠点病院及び救命救急センターの耐震化率」となっているが、本 県の救命救急センターは全て災害拠点病院でもあるため、災害拠点病院として整理。 ) ・ 社会福祉施設等の耐震化率(政令市・中核市除く) 85.6%(H25.10.1 時点) <全国値:86.3%(H25.10.1 時点)> ○ 応急危険度判定体制の整備 【建築都市部】 <施策分野:①住宅・都市> 被災後の宅地の崩壊等による二次災害、被災した建築物の倒壊や落下物等による二次災害を 防止するため、被災宅地及び被災建築物の応急危険度判定を行う被災宅地危険度判定士及び被 災建築物応急危険度判定士の登録者数拡大に向けた養成講習会を開催し登録を行っている。 被災後の宅地の崩壊や被災した建築物の倒壊等による死傷者の発生を防ぐため、引き続きこ のような取組が必要である。 ・ 被災宅地危険度判定士の登録者数 713 人(H26 年度末) ・ 被災建築物応急危険度判定士の登録者数 2,365 人(H26 年度末) 2 資料1 ○ 住環境等の整備 【建築都市部】 <施策分野:①住宅・都市> 住環境等の整備を促進するため、細分化された敷地の集約、不燃化された共同建築物の建築 などを行う市街地再開発事業や、良好な宅地の造成、道路・公園等の公共施設の整備・改善を 行う土地区画整理事業を実施する組合等、及び老朽住宅等の除却、生活道路・児童遊園等の公 共施設の整備・改善を行う住環境整備事業や、狭あい道路の拡幅整備を行う狭あい道路整備等 促進事業を実施する市町村に対し、国の交付金による各種事業手法について助言を行ってい る。 火災に強いまちづくりを推進するため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ ○ 市町村や組合等を対象とした研修、会議、勉強会などの実施 年 2 回(H26 年度末) 不燃化を行う区域の指定 【建築都市部】 <施策分野:①住宅・都市> 市町村と連携して、建築基準法に基づき、屋根の不燃化及び延焼のおそれのある外壁の準防 火性能化を行う区域を指定することで、市街地における防火対策を促進している。 なお、都市計画法による防火地域又は準防火地域を除く市街地について、全て指定済みであ る。 法に基づく区域指定による更なる防火対策の普及を図るため、引き続きこのような取組が必 要である。 ○ 指定緊急避難場所等の指定 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 災害発生時の県民の安全かつ迅速な避難のため、全市町村に対し、指定緊急避難場所及び指 定避難所の早急な指定を要請しており、特に指定緊急避難場所については、想定される災害の 種類ごとに速やかに指定し、住民に周知を図るよう要請している。 引き続き、指定緊急避難場所等の早急な指定に向けた指導が必要である。 ○ ・ 指定緊急避難場所の指定状況 ・ 指定避難所の指定状況 92%(55/60 市町村) (H27.9 月末) 93%(56/60 市町村)(H27.9 月末) 指定緊急避難場所となる県営公園の整備、老朽化対策 【建築都市部】 <施策分野:①住宅・都市、⑫老朽化対策・研究開発> 指定緊急避難場所として指定され、所在市の地域防災計画に位置付けられている県営公園の 機能を維持するため、予防保全的管理によって低廉なコストで実施できる施設管理計画(福岡 県公園施設長寿命化計画(平成 24 年 3 月策定))に基づき、改築・更新等の維持管理を適切に 行っている。 災害時に指定緊急避難場所となる公園内の施設の機能を維持するため、引き続きこのような 取組が必要である。 ○ 道路の防災対策 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流> 県管理道路については、点検結果を踏まえ、道路法面等の崩壊、落石等の災害を防止するた めの対策を実施しており、更なる安全性確保のため、引き続きこのような取組が必要である。 3 資料1 ・ ○ 道路防災整備率 73%(H26 年度末) 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流> 地域防災計画に位置付けた緊急輸送道路について、災害に強い道路とするため、現道拡幅事 業やバイパス事業等を実施している。 また、 「道の駅」を防災拠点として位置付け、非常用トイレや防災倉庫等の整備を行ってい る。 さらに、各道路管理者が管理する道路の通行止めや啓開作業実施の有無等の情報を共有する など、災害時に効率的な啓開作業を行うための環境整備を行っている。 緊急輸送道路の整備や啓開体制の強化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 県が管理する緊急輸送道路上の耐震対策が必要な橋梁(15m 以上)において地震時に落橋・ 崩壊といった致命的な損傷を防止するための対策率 98%(H26 年度末) ・ 「道の駅」の防災施設整備率 ・ 啓開道路情報共有システムの運用訓練 年 1 回実施(H26 年度) ○ 71%(H26 年度末) 橋梁の耐震化 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流> 昭和 55 年以前の基準により建設され、地震時に重大な損傷が発生するおそれのある橋梁に ついて、まずは橋長 15m 以上の橋梁を対象として、落橋・崩壊などの致命的な損傷を防止する ための耐震対策工事を実施している。 橋梁の更なる安全性確保のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 耐震対策が必要な橋梁(15m 以上)において地震時に落橋・崩壊といった致命的な損傷を防 止するための対策率 ○ 94%(H26 年度末) 道路施設の老朽化対策 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流、⑫老朽化対策・研究開発> 福岡県道路施設維持管理基本計画(平成 18 年度策定)に基づき、道路施設のメンテナンス サイクル(点検・診断・措置・記録)を実施している。特に、県が管理する全ての橋梁につい ては、福岡県橋梁長寿命化修繕計画(平成 22 年度策定)に基づき、メンテナンスサイクルを 回しつつ、長寿命化を図りながら維持管理を行うとともに、計画的な架替えを実施している。 また、路面下の空洞調査については、まずは緊急輸送道路を優先に実施しており、陥没危険 度の高い空洞に対して速やかに補修を実施している。 道路施設の安全性向上及び長寿命化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ ・ 緊急輸送道路における路面下空洞調査の実施率 ・ 橋梁架換え事業に着手済み橋数 30%(H26 年度末) 76 橋(H26 年度末) 基幹的道路ネットワークの整備 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流> 自動車関連工場や港湾・空港等の物流拠点と高速道路のインターチェンジを結ぶ道路、また、 4 資料1 県南地域の三池港等の物流拠点と九州自動車道や有明海沿岸道路のインターチェンジを結ぶ 道路の整備を進めることで、平常時の円滑な物流のみならず、大規模自然災害発生時の災害対 応力の強化に資する道路ネットワークの構築を推進している。 災害対応力の強化に資する物流インフラ網を構築するため、引き続きこのような取組が必要 である。 ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流> 本州と九州を結ぶ関門橋及び関門トンネルは、近年、施設の老朽化に伴う補修工事や悪天候、 事故の発生による通行制限が頻繁に行われており、大規模自然災害発生時には長期にわたる通 行規制が懸念される。このため、多重性・代替性の確保の観点からも信頼性の高いネットワー クの構築が必要である。下関北九州道路の具体化に向け、必要な調査を行うよう国に働きかけ るため、現社会情勢下における整備効果を具体的に把握する「経済影響調査」を平成 25 年度 から実施している。 大規模自然災害時における多重性・代替性の確保のため、引き続き国への働きかけが必要で ある。 ○ 無電柱化の推進 【県土整備部、建築都市部】 <施策分野:⑤交通・物流> 災害に強いまちづくり及び快適な歩行空間の確保等の観点から、防災上重要な道路等につい て、電線管理者と協議の上、無電柱化の取組を進めてきた。また、国において検討されている 次期無電柱化推進計画に位置付けるべき県管理道路の抽出を行っている。 災害時における道路の安全確保を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ ○ 県管理道路の無電柱化延長(整備延長) 15.4km(H26 年度末) 常備消防の充実強化 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 消防職員や消防団員の教育訓練を行うため、県消防学校を設置しているが、施設が老朽化し ていることや、災害の大規模・複雑化による消防防災ニーズの変化に応じた教育訓練機能の強 化が求められていることから、平成 29 年度の開校を目標に、新消防学校の整備を進めている。 このほか、県内で大規模災害が発生した場合に、被害を最小限に抑えるため、県内市町村・ 消防一部事務組合間において相互応援協定が締結されている。 また、全国の消防機関による応援を速やかに実施するために創設された緊急消防援助隊の応 受援体制の確立を目的に、緊急消防援助隊九州ブロック合同訓練を毎年度行っている。 常備消防の充実強化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ ・ 新消防学校の整備 建築工事着工(H26 年度) ・ 緊急消防援助隊九州ブロック合同訓練の開催 年 1 回(H26 年度) 消防団の充実強化 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 地域防災力の中核となる消防団の充実強化を図り、住民の安全を確保するため、消防団活動 の周知や加入促進を行うとともに、消防団員の報酬引上げ等による処遇改善、他市町村からの 5 資料1 通勤者や通学者の入団を認めること、従業員が消防団に入団している事業所等を住民に周知す る「消防団協力事業所表示制度」の導入について、市町村に対し、働きかけを行っている。 消防団員数の減少に伴う地域防災力の低下を防ぐため、引き続きこのような取組が必要であ る。 ・ 消防団員数 25,015 人(H26 年度) <全国値:864,347 人(H26 年度)> ・ 消防団協力事業所表示制度実施市町村数及び協力事業所数 44 市町村(H26 年度)、282 事業所(H26 年度) ○ 防災情報通信基盤の整備 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 地上無線や衛星無線などを組み合わせた二重の無線通信回線、非常用電源を備えた福岡県防 災・行政情報通信ネットワークを整備して、県と国、市町村、防災関係機関とを結んでいる。 現在、同ネットワークの維持管理を行うとともに、平成 26 年度に作成した再整備基本設計 に基づき、再整備工事に必要な実施設計を行っている。 法令に基づく情報の収集・伝達を確実に実施するため、継続的な維持管理を行うとともに、 着実な再整備が必要である。 ・ ○ 福岡県防災・行政情報通信ネットワークシステムの再整備 実施設計中(H27.9 月末) 市町村における情報伝達手段の整備 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 住民に迅速かつ確実に災害・防災情報を伝達するため、市町村に対し、防災行政無線に加え、 インターネットや緊急速報メールなどによる情報伝達手段の多重化を促すとともに、国の財政 措置に関する助言等を行っている。 全国平均並みの進捗が図られているものの、情報伝達手段の多重化を更に促進するため、引 き続きこのような取組が必要である。 ・ 市町村防災行政無線(同報系又は移動系)整備率 93.3%(H26 年度末) <全国値:95.3%(H26 年度末)> ・ ○ 災害情報共有システム(L アラート)の導入 実施設計中(H27.9 月末) 防災メール・まもるくんの運用 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 災害・防災情報を利用登録者に対して電子メールで提供するシステムである防災メール・ま もるくんの維持管理を行うとともに、登録者数の拡大を図るため、県広報誌への情報掲載、関 係各機関へのリーフレット・ポスターの配布等を通じた周知・啓発を行っている。 防災メール・まもるくんのシステムの適切な運用及び更なる普及啓発を図るため、引き続き このような取組が必要である。 ・ 防災メール・まもるくん登録者数 9.4 万件(H26 年度末) 6 資料1 ○ 避難行動要支援者の避難支援 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 避難行動要支援者名簿の作成が市町村に義務付けられ、同名簿を活用した避難支援を円滑に 行うため、市町村は、避難行動要支援者の個別避難支援計画策定を進めており、県は、モデル 地区を選定し、自主防災組織や民生委員等を対象とした研修会の開催、避難訓練の実施等を通 じて市町村や自主防災組織等が協働で計画策定作業を実践する取組を支援するとともに、その 成果を他地区へ波及させるほか、市町村職員に研修を行うなど、市町村による名簿の作成や計 画策定を支援している。 避難行動要支援者の円滑な避難の実施のため、市町村に対するきめ細かな支援が必要であ る。 ・ ○ 避難行動要支援者個別避難支援計画の策定率 53.3%(H27.8 月末) 自主防災組織の充実強化 【総務部(防災危機管理局)】<施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 自主防災組織の設立促進や活性化を図るため、地域住民の防災意識を高めることを目的とし た講演会や、地域のリーダーを対象とした自主防災組織の設立・運営のノウハウ等を学ぶ研修、 自主防災組織が行うコミュニティ活動と一体となった防災活動への支援、自主防災組織と消防 団等の連携強化を目的とした研修等の取組を行っている。 自主防災組織の更なる設立促進・活性化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ ○ 自主防災組織の組織率 89.9%(H26.4 月) 各種防災訓練の実施 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防、⑪リスクコミュニケーション> 関係機関の連携強化や県民の防災意識の高揚等を図るため、毎年度、総合防災訓練及び石油 コンビナート等総合防災訓練等を実施している。 防災担当職員の技術の向上や関係機関との更なる連携強化を図るため、引き続きこのような 取組が必要である。 ・ ○ 総合防災訓練及び石油コンビナート等総合防災訓練の実施件数 年 1 回(H26 年度) 防災教育の推進 【教育庁】 <施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 児童生徒の防災意識の向上や安全確保を図るため、各学校が行う防災に関する学習や防災訓 練の実施、危険等発生時に職員が講じるべき措置の内容や手順を定めた危機管理マニュアルの 作成等を推進している。また、実践研究に取り組む防災教育推進実践校に対する助言等を行っ ている。 学校における防災教育を推進するため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 地震に関する避難訓練の実施率(公立学校) 小:98.4%、中:81.0%、高:69.2%(H26 年度) 7 資料1 ○ 帰宅困難者に対する支援 【総務部(防災危機管理局)】<施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 災害時に発生する帰宅困難者に対する支援として、徒歩帰宅者支援ステーションの整備、市 町村が行う帰宅困難者の一時滞在に協力する事業所等との協定締結への助言等を行っている。 帰宅困難者に対する支援の充実強化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 災害時における徒歩帰宅者支援に関する協定の締結事業者数 15 業者(H27.9 月)、約 2,890 店舗(H26.6 月末) 1-2 津波・高潮による多数の死傷者の発生 ○ 海岸保全施設等の整備 【農林水産部、県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全> 高潮や高波から背後地を守るため、各管理者において、耐震化対策も含め優先度の高い箇所 から順次堤防や護岸等の施設整備を行っている。 また、県は、市街地等を風害、潮害などから守るため、海岸防災林の整備や病害虫被害の防 止に取り組んでいる。 高潮等から背後地を守るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ ・ 海岸堤防(農林水産部管理)の整備済延長 約 18.3km(H26 年度末) ・ 海岸堤防(県土整備部管理)の整備済延長 約 65km(H26 年度末) 海岸保全施設の老朽化対策 【農林水産部、県土整備部】 <施策分野:⑥農林水産、⑦県土保全、⑫老朽化対策・研究開発> 海岸保全施設の機能回復及び強化を図るため、農林水産部管理分の海岸保全施設について は、国が直轄事業として整備を行っている有明海東部の 4 海岸を除く 5 海岸を対象として、健 全度を判定するための機能診断を終えており、診断結果を踏まえ、長寿命化計画の策定に向け た検討を進めている。 また、県土整備部管理分の海岸保全施設については、平成 25 年度までに全施設の点検を終 え、現在、詳細な点検を要する箇所に対する二次点検を実施しているところであり、点検結果 を基に長寿命化計画を策定することとしている。 海岸保全施設の安全性確保及び長寿命化を図るため、長寿命化計画の早急な策定が必要であ る。 ・ 海岸保全施設(農林水産部管理)の長寿命化計画策定率 0%(H26 年度末) ・ 海岸保全施設(県土整備部管理)の長寿命化計画策定率 0%(H26 年度末) ○ 指定緊急避難場所等の指定(1-1 再掲) ○ 津波・高潮に対するハザードマップの作成 【総務部(防災危機管理局)、県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全、⑪リスクコミュニケーション> 8 資料1 津波・高潮発生時に円滑・迅速な避難が行われるよう、津波については、モデル地区を設定 し、災害図上訓練や避難訓練などを通じ、避難計画の策定など関係市町を支援してきたほか、 市町におけるハザードマップ作成を支援している。また、高潮については、浸水想定区域図の 作成及び関係市町への提供等を行うことで、市町におけるハザードマップ作成を支援してい る。 ハザードマップの作成が進んでいない市町に対し、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 津波ハザードマップの作成支援率 ・ 津波ハザードマップの作成率 65%(H26 年度末) ・ 高潮ハザードマップの作成支援率 ・ 高潮ハザードマップの作成率 5%(H26 年度末) ○ 100%(H26 年度末) 62%(H26 年度末) 津波に関する避難場所・避難所の確保及び周知 【総務部(防災危機管理局)、県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全、⑪リスクコミュニケーション> 津波に関する浸水想定、避難場所・避難所等について住民に事前に周知するため、関係市町 に対し、ハザードマップ作成を支援するほか、浸水想定区域図の掲示や避難経路等の誘導標識、 避難場所・避難所の表示板の設置などを行うよう助言することとしている。 津波に関する避難場所・避難所等の更なる周知を図るため、観光地、海水浴場、河川公園等 の集客場所でも津波等災害の危険性を事前に周知する取組が必要である。 ・ ○ 避難場所・避難所の確保及び周知に関する市町村説明会の開催 0 回(H26 年度末) 大型台風を想定したタイムラインの導入 【総務部(防災危機管理局】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 国(九州地方整備局)は、大型台風の接近・上陸を想定した「九州地方整備局災害対策本部 版タイムライン」 (平成 27 年 3 月策定)を、実際の防災対応に適用し、その検証結果等を踏ま え、逐次レベルアップを図ることとしている。 あらかじめ発生が予測できる台風について、災害対応の遅れや漏れを防ぐため、国のタイム ラインを参考に、大型台風を想定したタイムラインの導入について検討が必要である。 ・ 大型台風を想定したタイムラインの策定 未策定(H27.9 月末) ○ 防災情報通信基盤の整備(1-1 再掲) ○ 市町村における情報伝達手段の整備(1-1 再掲) ○ 防災メール・まもるくんの運用(1-1 再掲) ○ 避難行動要支援者の避難支援(1-1 再掲) 9 資料1 ○ 漁村地域における防災・減災対策の推進 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 関係市町に対し、防波堤と防潮堤を組み合わせた多重防護による津波対策について、研修会 等を通じて普及、啓発を行っており、津波対策の必要性の更なる浸透のため、引き続きこのよ うな取組が必要である。 また、漁村地域における避難路を確保するため、関係市町において避難路の点検を行ってい るが、災害時の迅速な初動対応のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 防災機能の強化対策が講じられた漁村の人口比率 100%(H26 年度末) <全国値:54%(H25 年度末)> ○ 自主防災組織の充実強化(1-1 再掲) ○ 各種防災訓練の実施(1-1 再掲) ○ 防災教育の推進(1-1 再掲) 1-3 広域の河川氾濫等に起因する浸水による多数の死傷者の発生 ○ 河川改修事業の推進 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全> 大雨による洪水被害の軽減・防止を図るため、県管理河川のうち、過去に浸水被害をもたら した河川や大きな被害が想定される河川について、河道掘削や洪水調節施設等の整備を行って いる。 大雨による洪水被害の軽減・防止を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ 河川堤防の耐浸透、耐震、液状化対策 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全> 河川堤防の耐浸透、耐震及び液状化対策について、堤防の点検を進めつつ、その点検結果に 基づいて検討を行っている。 大雨や地震時における河川堤防の安全性確保を図るため、引き続きこのような取組が必要で ある。 ○ ・ 河川堤防の耐浸透対策延長 3.1km(H26 年度末) ・ 河川堤防の耐浸透点検延長 254.5km(H26 年度末) ・ 河川堤防の耐震点検延長 0km(H26 年度末) 河川管理施設の老朽化対策 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全、⑫老朽化対策・研究開発> 県が管理する主要な河川管理施設について、平成 24 年度から施設の点検を実施していると ころであり、点検結果に基づき、施設の長寿命化計画の策定を進めている。 河川管理施設の計画的な維持管理や施設更新を行うため、長寿命化計画の早急な策定が必要 である。 10 資料1 ・ ○ 河川管理施設(排水機場)の長寿命化計画策定数 2 施設(H26 年度末) 雨水流出抑制策の推進 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全> 流域の都市化により低下している保水機能、遊水機能を復元するため、洪水対策の一つとし て雨水貯留・浸透施設の設置等の雨水流出抑制策を推進しており、当該施設の必要性について 理解を深めるため、出前講座の実施等による普及啓発に取り組んでいる。 また、一部の市町村では、雨水タンク設置に係る助成制度の創設、学校施設への雨水タンク 設置の取組等が進められている。 大雨時における都市部の安全性確保を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ ダムの整備 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全> 治水対策の強化や水資源の安定的な確保を図るため、現在、多目的ダムである五ヶ山ダム及 び伊良原ダムの整備(平成 29 年度中の完成を予定)を進めている。また、独立行政法人水資 源機構において、小石原川ダムの整備が進められている。 施設の完成に向けて、引き続き整備の推進が必要である。 ・ ○ 五ヶ山ダム、伊良原ダム建設 工事施工中(H27.9 月末) ダムの老朽化対策 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全、⑫老朽化対策・研究開発> 大雨による洪水被害の軽減・防止、水資源の安定的な確保を目的に整備された 15 の県営ダ ムについて、平成 25 年度から施設ごとの長寿命化計画の策定に着手している。 ダム施設の計画的な維持管理や施設更新を行うため、長寿命化計画の早急な策定が必要であ る。 ・ ○ ダムの長寿命化計画策定数 0 ダム(H26 年度末) 下水道による都市浸水対策 【建築都市部】 <施策分野:⑦県土保全> 都市における浸水対策の強化を図るため、都市浸水対策(下水道整備)に取り組む市町を必 要な助言等により支援している。 全国平均並みの進捗が図られているものの、都市における更なる浸水対策の強化を図るた め、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 下水道による都市浸水対策達成率 61.4%(H26 年度末) <全国値:57%(H25 年度末)> ○ 指定緊急避難場所等の指定(1-1 再掲) ○ 洪水及び内水に対するハザードマップの作成 【県土整備部、建築都市部】 <施策分野:⑦県土保全、⑪リスクコミュニケーション> 水害時に円滑かつ迅速な避難が行われるよう、市町村では、洪水ハザードマップ及び内水ハ ザードマップの作成を進めており、県は、未作成団体に対する作成支援を行っている。 11 資料1 洪水ハザードマップを作成・公表し、防災訓練等を実施した市町村の割合は全国値を上回っ ているものの、洪水時の円滑かつ迅速な避難の確保のため、引き続きこのような取組が必要で ある。また、内水ハザードマップを作成・公表し、防災訓練等を実施した市町村の割合は、全 国平均に比べてやや低く、市街地等の浸水に対する避難体制の強化を図るため、引き続きこの ような取組が必要である。 ・ 洪水ハザードマップの作成率 100%(H26 年度末) ・ 洪水ハザードマップを作成・公表し、防災訓練等を実施した市町村の割合 81%(H25 年度末) ・ 内水ハザードマップを作成・公表し、防災訓練等を実施した市町村の割合 44%(H26 年度末) ○ <全国値:69%(H25 年度末)> <全国値:43%(H25 年度末)> 浸水に対する警戒体制の整備 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全> 福岡県水防計画に基づき、指定河川の水位の把握や、市町村等水防関係機関への避難判断水 位到達情報等の通知を行うための体制を整備している。 また、国、県、政令市を構成員とする協議会を設置し、情報共有や意見交換を行うとともに、 災害時の危機管理体制の確認等を行っている。 浸水に対する更なる体制強化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ ○ 水防関係機関への情報伝達訓練の実施 年 1 回(H26 年度) 適時適切な避難勧告等の発令 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 国は、過去の災害の経験等を踏まえ、平成 26 年 4 月に「避難勧告等の判断・伝達マニュア ル作成ガイドライン」の改定を行い、市町村に対し、ガイドラインを踏まえ避難勧告等の判断 基準を見直すよう求めている。 県は、市町村に対し、ガイドラインの趣旨を説明するとともに、河川管理者による氾濫危険 水位等の見直し後に、各関係機関の助言を得てガイドラインを踏まえ避難勧告等の判断基準を 見直すよう、要請している。 なお、土砂災害については、平成 26 年 6 月末までに全市町村においてガイドラインに基づ く基準の運用が開始された。 市町村が避難勧告等を適時適切に発令できるよう、ガイドラインを踏まえた避難勧告等の判 断基準の見直しを引き続き支援することが必要である。 ・ ガイドラインの改定を踏まえて避難勧告等(水害)の判断基準を見直した市町村の割合 0% (H26 年度末) ○ 大型台風を想定したタイムラインの導入(1-2 再掲) ○ 市町村災害対策本部設置運営訓練等への支援 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 12 資料1 市町村の災害対応能力の向上を図るため、市町村が実施する災害対策本部設置運営訓練の支 援を行っており、訓練の検証結果を基に、市町村が地域防災計画や災害対応マニュアルなどの 見直しを行うよう助言を行っている。 市町村の災害対応能力の向上を図るため、市町村からの要請に基づき、的確な助言等の支援 が必要である。 ○ 防災情報通信基盤の整備(1-1 再掲) ○ 土木総合防災情報システムの整備 【県土整備部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 河川やダムの水位計、雨量計、河川監視カメラ等を活用して収集した情報の確認及び伝達を 行う土木総合防災情報システムを整備し、県の防災対策に活用するほか、県ホームページ等を 通じて市町村や県民に対して情報提供することにより、水防活動や自助行動を促進している。 水防活動や自助行動の更なる促進を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 土木総合防災情報システムの再整備(防災・行政情報通信ネットワークシステムと調整を要 する部分) ○ 実施設計中(H27.9 月末) 災害情報収集システムの活用 【県土整備部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 職員等が携帯電話やスマートフォン等で撮影した災害現場の写真をメール送信することで 自動的に電子地図上に表示できる災害情報収集システムを平成 24 年度に整備しており、災害 時に同システムを活用した迅速かつ正確な情報収集ができるよう、市町村職員も含めた一斉演 習等の取組を行っている。 災害時における迅速かつ正確な情報収集・伝達の体制強化を図るため、引き続きこのような 取組が必要である。 ・ 県・市町村職員を対象とした災害情報収集システムの一斉演習の実施 ○ 市町村における情報伝達手段の整備(1-1 再掲) ○ 防災メール・まもるくんの運用(1-1 再掲) ○ 避難行動要支援者の避難支援(1-1 再掲) ○ 自主防災組織の充実強化(1-1 再掲) ○ 各種防災訓練の実施(1-1 再掲) ○ 防災教育の推進(1-1 再掲) 13 年 1 回(H26 年度) 資料1 1-4 大規模な土砂災害・火山噴火等による多数の死傷者の発生及び後年度にわたる県土の 脆弱化 ○ 砂防施設等の整備 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全> 県内の土砂災害危険箇所 13,150 箇所のうち、対策を必要とする 5,571 箇所について、保全 対象となる人家、病院、公共施設等の施設の状況や被災履歴等を勘案しながら、緊急性、重要 性の高い箇所を中心に砂防堰堤や渓流保全工等の砂防施設、地すべり防止施設、急傾斜地崩壊 防止施設の整備を進めている。 土砂災害から住民の生命や身体を守るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ 砂防施設等の老朽化対策 【県土整備部】 <施策分野:⑦県土保全、⑫老朽化対策・研究開発> 県が管理する砂防堰堤や渓流保全工等の砂防施設、地すべり防止施設、急傾斜地崩壊防止施 設について、長寿命化計画の策定に必要な施設の点検を実施し、現在、施設の長寿命化計画の 策定に向けた検討を行っている。 砂防施設等の計画的な維持管理や施設更新を行うため、長寿命化計画の早急な策定が必要で ある。 ・ ○ 砂防施設等の長寿命化計画策定率 0%(H26 年度末) 治山施設の整備 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 山地に起因する災害から県民の生命、財産を保全するとともに、水源のかん養、生活環境の 保全・形成等を図るため、緊急かつ計画的な実施が必要な荒廃地等を対象とする保安林及び治 山施設の整備を行っている。 山地災害を防止し、被害を最小限にとどめ、地域の安全性の向上に資するため、引き続きこ のような取組が必要である。 ・ 周辺の森林の山地災害防止機能等が適切に発揮された集落の数 1,797 集落(H25 年度末) ○ <全国値:55 千集落(H25 年度末)> 森林の整備・保全 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 長期間放置され荒廃した森林を水源のかん養、土砂災害防止等の公益的機能が十分に発揮で きる健全な森林に再生するため、市町村が実施する荒廃森林再生事業に対し、森林環境税を財 源とする交付金を活用して支援している。また、森林の有する多面的機能の維持、向上のため、 森林所有者、森林組合、市町村等が行う間伐等の森林整備に要する経費の一部を補助している。 荒廃森林の更なる再生、森林の有する多面的機能の維持・向上のため、引き続きこのような 取組が必要である。 ・ ○ 荒廃森林の再生面積 18,391ha(H26 年度末) 指定緊急避難場所等の指定(1-1 再掲) 14 資料1 ○ 土砂災害に対する警戒避難体制の整備 【県土整備部、建築都市部】 <施策分野:⑦県土保全、⑪リスクコミュニケーション> 土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定を進めるほか、市町村による土砂災害ハ ザードマップの作成を支援するとともに、市町村と連携して、住民に対する防災教育や防災訓 練の実施、啓発パンフレットの配布などを行っている。 また、土砂災害特別警戒区域内の建築物の所有者、住宅関係団体に対しては、市町村と連携 し、がけ地近接等危険住宅移転事業などの移転支援制度についての説明や周知を行っている。 区域の指定はほぼ完了しているが、ハザードマップ作成・配布などによる更なる土砂災害の 警戒避難体制の強化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定区域 警戒区域:17,553 区域、特別警戒区域:16,035 区域(H27.9 月) ・ ○ 土砂災害ハザードマップの作成率 98%(H27.9 月) 山地災害危険地区の指定・公表 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産、⑪リスクコミュニケーション> 山地災害が発生するおそれの高い箇所を「山地災害危険地区」に指定し、県ホームページを 活用して情報提供しており、山地災害に対する避難体制の更なる強化を図るため、引き続きこ のような取組が必要である。 ・ 山地災害危険地区の情報提供率 100%(H25 年度末) ○ 適時適切な避難勧告等の発令(1-3 再掲) ○ 市町村災害対策本部設置運営訓練等への支援(1-3 再掲) ○ 防災情報通信基盤の整備(1-1 再掲) ○ 土木総合防災情報システムの整備(1-3 再掲) ○ 災害情報収集システムの整備(1-3 再掲) ○ 市町村における情報伝達手段の整備(1-1 再掲) ○ 防災メール・まもるくんの運用(1-1 再掲) ○ 避難行動要支援者の避難支援(1-1 再掲) ○ 自主防災組織の充実強化(1-1 再掲) 15 資料1 ○ 各種防災訓練の実施(1-1 再掲) ○ 防災教育の推進(1-1 再掲) 1-5 情報伝達の不備や深刻な交通渋滞等に起因する避難の遅れによる多数の死傷者の発生 ○ 防災情報通信基盤の整備(1-1 再掲) ○ 土木総合防災情報システムの整備(1-3 再掲) ○ 災害情報収集システムの整備(1-3 再掲) ○ 市町村における情報伝達手段の整備(1-1 再掲) ○ 防災メール・まもるくんの運用(1-1 再掲) ○ 信号機電源付加装置の整備 【警察本部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 停電による信号機の停止が原因で発生する交通渋滞等を回避するため、停電時の電力供給装 置である信号機電源付加装置を県内主要交差点の信号機に整備している。 災害発生時における円滑な交通を確保するため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 停電による信号機の機能停止を防止する信号機電源付加装置の整備台数 180 基(H27.2 月 末) <全国値:5,907 基(H26 年度末)> ○ 交通情報の収集・提供 【警察本部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 国は、集約したプローブ情報を迅速な警察活動に活かすとともに、テレビ、ラジオ、インタ ーネットを通じて一般向けに情報提供するための環境整備を進めている。 県は、プローブ情報による詳細な渋滞情報の提供や避難誘導経路の把握等を行うため、新型 光ビーコン(プローブ情報収集装置)の整備を計画的に進めている。 災害時における交通情報の的確な収集・提供のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 新型光ビーコン(プローブ情報収集装置)の整備台数 月末) ○ 指定緊急避難場所等の指定(1-1 再掲) ○ 自主防災組織の充実強化(1-1 再掲) ○ 各種防災訓練の実施(1-1 再掲) 16 220 基(新設 20 基、更新 200 基) (H27.2 資料1 ○ 防災教育の推進(1-1 再掲) ○ 外国人に対する支援 【新社会推進部】 <施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 災害時に外国人の適時適切な避難が行われるよう、多言語防災ハンドブックの作成及び県ホ ームページへの掲載、防災メール・まもるくん英語版及び多言語 FM ラジオによる情報配信、 福岡県国際交流センターを通じた「災害通訳・翻訳ボランティア」の登録などを行っている。 災害時に外国人が被災する危険性が高まってきていることから、引き続き、外国人に対する 言葉や文化の違いを考慮した防災知識の普及や災害時の情報伝達体制の整備、「災害通訳・翻 訳ボランティア」の登録促進などの取組が必要である。 ・ ○ 英語版の防災メール・まもるくん登録者数 240 人(H27.9 月末) 避難行動要支援者の避難支援(1-1 再掲) 2 大規模自然災害発生直後から救助・救急、医療活動等が迅速に行われる 2-1 被災地における水・食料等、生命に関わる物資供給の長期停止 ○ 公助による備蓄・調達の推進 【総務部(防災危機管理局)、保健医療介護部、福祉労働部、商工部、 農林水産部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 福岡県備蓄基本計画(平成 26 年 3 月策定)に基づき、食糧、生活物資、避難所運営に必要 な資機材等の備蓄を行うとともに、市町村に対して同計画で定めた目標量の備蓄を促してい る。また、災害発生時における災害応急対策の実施に必要な食糧及び生活必需品等の物資やそ の保管場所並びに緊急輸送手段を確保するため、民間事業者等との間で協定の締結を行ってい る。 公助による備蓄・調達の更なる推進を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 福岡県備蓄基本計画に基づく県の食糧の備蓄量の充足率 100%(食糧 47,000 食分) (H27.9 月) ・ 福岡県備蓄基本計画に基づく県の避難所運営資機材の備蓄量 仮設トイレ 60 台、発電機 60 台等(H27.9 月) ・ 福岡県備蓄基本計画に基づく食糧の備蓄量を充足している市町村の割合 ○ 48.3%(H27.9 月) ・ 物資の供給に関する協定の締結事業者数 48 業者(H27.9 月) ・ 物資等の緊急輸送に関する協定の締結事業者数 ・ 災害時における物資の保管等に関する協定の締結事業者数 1 業者(H27.9 月) 10 業者(H27.9 月) 自助・共助による備蓄の促進 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 県民、事業所など各主体による備蓄を促進するため、啓発用チラシの配布やテレビ・ラジオ・ 電車の中吊り等を活用した広報・啓発を実施してきた。 県民や事業者における更なる備蓄の促進を図るため、引き続きこのような取組が必要であ 17 資料1 る。 ・ 県民及び事業所における 3 日分以上の備蓄実施率 県民:食糧 35.8%、飲料水 17.6%(H27.9 月) 事業所:食糧 6.8%、飲料水 8.8%(H27.9 月) ○ 給食施設における給食供給体制の整備 【保健医療介護部、福祉労働部、教育庁】 <施策分野:②保健医療・福祉> 健康増進法に基づき、一定規模の食事を提供する施設(特定給食施設)の栄養管理について 指導を行っており、施設管理者に対し、提供する食事の情報等のほか、備蓄の状況についても 記載した「特定給食施設栄養報告書(以下「報告書」という)」を毎年度提出させている。 特定給食施設のうち、特に病院や老人福祉施設等では、食事の提供が停止することで患者や 入所者の生命に危険を及ぼす恐れがあることから、施設基準の指導監査を行う所管部局からの 適切な備蓄量等の指導が必要であるが、報告書で確認した各施設における備蓄実施状況につい て所管部局と情報共有がされていない。 災害発生時に、日常的に食事を提供している施設における患者や入所者の生命を保護するた め、特定給食施設の給食供給体制の整備が必要である。 ・ ○ 特定給食施設の備蓄量に関する情報共有 未実施(H27.9 月末) 水道施設の耐震化 【県土整備部】 <施策分野:①住宅・都市> 県内の水道事業者及び水道用水供給事業者に対し、国の「水道事業におけるアセットマネジ メント(資産管理)に関する手引き」等を基にしたアセットマネジメントの実施や水道施設耐 震化計画の策定を要請するとともに、国庫補助を活用した施設整備について助言等を行ってい る。 耐震適合率は、ほぼ全国並みであるが、耐震化の更なる促進のため、引き続きこのような取 組が必要である。 ・ 上水道の基幹管路の耐震適合率(簡易水道事業を除く) 33.4%(H25 年度末) ○ <全国値:34.8%(H25 年度末)> 水道広域化の推進 【県土整備部】 <施策分野:①住宅・都市> 地域ごとに「広域的水道整備計画」を策定するとともに、水道の広域化に向けた検討会を県 内の各地域において開催し、水道事業者が抱える課題・問題の共有化及び広域連携についての 検討を行うことで、地域の実情に応じた水道の広域化を推進している。 また、北九州市と福岡都市圏を結ぶ水道用水の緊急時用連絡管の整備を支援し、平成 23 年 度に供用が開始されたところである。 より一層の広域化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) 18 資料1 ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 橋梁の耐震化(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) ○ 市町村道路施設の老朽化対策【県土整備部】<施策分野:⑤交通・物流、⑫老朽化対策・研究開発> 市町村道路施設のメンテナンスサイクルを構築するため、国、県、市町村、高速道路会社等 の道路管理者で構成する「道路メンテナンス会議」 (平成 26 年 6 月設置)による支援や、橋梁 の点検・診断及び修繕に関する技術講習会の開催等、市町村への技術的な助言、指導等の支援 を行っている。 道路施設の安全性確保及び長寿命化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ ○ 市町村橋梁点検等技術講習会の実施 年 4 回(県内 4 ブロックで各 1 回)(H27 年度) 港湾施設の耐震化 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流> 緊急物資輸送のため、国のマニュアル等に沿って、苅田港において耐震強化岸壁の整備を行 った。 また、県管理港湾の臨港道路については、他の県管理道路と同様、橋梁の落下防止対策工事 等耐震化を進めることとしており、対象となる全橋梁 6 橋のうち、現在、苅田港の 2 橋につい て耐震化工事を実施している。 港湾施設の更なる安全性確保を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 国のマニュアルに基づく港湾施設(岸壁)の耐震化率 100%(H26 年度末) ・ 臨港道路の橋梁耐震化率 ○ 16%(H26 年度末) 港湾施設の老朽化対策 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流、⑫老朽化対策・研究開発> 県が管理する 7 港湾施設について、現在、国庫補助交付金の対象施設とされている防波堤、 係留施設等に関する維持管理計画の策定を進めている。 港湾施設の計画的な維持管理や施設更新を行うため、維持管理計画の早急な策定が必要であ る。 ・ 主要施設(水域・外郭・係留・臨港交通)の維持管理計画策定率 37%(H26 年度) 19 資料1 2-2 多数かつ長期にわたる孤立集落の同時発生 ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 橋梁の耐震化(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) ○ 市町村道路施設の老朽化対策(2-1 再掲) ○ 農道・林道の整備、保全 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 避難路や輸送道路となる主要道路が被災し途絶した場合の代替道路や迂回道路としての活 用が期待されている農道・林道の整備を行っているところであり、農道・林道を管理している 市町村では、対象となる農道・林道トンネル、農道・林道橋の全 69 箇所で点検・診断に取り 組んでいる。 災害時の代替道路等の確保のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 農道橋・林道橋(延長 15m 以上)及び農道トンネル・林道トンネルを対象とした点検・診断 の実施割合 農道 35%(H26 年度末)、林道 37%(H26 年度末) <全国値:農道 73%(H26 年度末) 林道 48%(H26 年度末)> ○ 公共土木施設等の復旧・復興に係る事業者との協力関係の構築 【農林水産部、県土整備部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 災害に備え、関係出先機関ごとに管内の建設関係業者との間で「風水災害時の緊急対策工事 等に関する協定」や、県土整備部と建設関係業界団体との間で「災害復旧支援業務等に関する 協定」等を締結している。 災害発生時に復旧業務を円滑に行える体制を確保するため、引き続きこのような協定の締結 先を増やす取組が必要である。 ○ 現場映像配信体制の構築 【警察本部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 国(九州管区警察局福岡県情報通信部)は、被災現場の映像を配信するモバイル型映像伝送 装置などを整備しており、これらの装置を活用した現場映像配信の実効性を高めるため、映像 配信の訓練、平常時における装置の活用等を行っている。 被災現場の映像伝送の更なる実効性の向上のため、継続的な訓練等の実施が必要である。 ・ 各種訓練等への参加により映像配信訓練を実施した件数 20 26 件(H26 年) 資料1 ○ 防災拠点施設、避難所等への分散型エネルギーの導入促進 【企画・地域振興部、施設所管部局】 <施策分野:③エネルギー> 市町村や事業者と連携して、防災拠点施設や避難所・福祉避難所等において、停電時にも最 低限必要な機能を維持するため、再生可能エネルギー発電設備、蓄電池等の導入を進めている。 また、コージェネレーションシステムの導入を促進するため、国や関係団体と連携し、導入に よる経済的メリットや導入支援制度等を紹介する民間事業者向けの「コージェネレーション導 入セミナー」を開催している。 非常時のエネルギー供給を確保するため、防災拠点、避難施設における再生可能エネルギー の普及やコージェネレーションシステムの普及のための取組が必要である。 ・ 再生可能エネルギー設備導入を行った防災拠点、避難施設(県有施設、市町村施設、民間施 設)数 56 施設(H26 年度末) ※ グリーンニューディール基金以外で整備しているものを除く ○ 公助による備蓄・調達の推進(2-1 再掲) ○ 自助・共助による備蓄の促進(2-1 再掲) ○ 給食施設における給食供給体制の整備(2-1 再掲) 2-3 警察、消防等の被災による救助・救急活動の停滞 ○ 警察施設の耐震化及び老朽化対策(1-1 再掲) ○ 災害対応装備資機材等の整備 【警察本部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 東日本大震災や平成 24 年 7 月の豪雨以降、ゴムボートや救命胴衣等の豪雨災害に係る資機 材、非常食や毛布等の物資の整備を行っている。 災害対応装備資機材等の更なる整備を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 電動コンビツール、エンジンカッター等の救助資機材整備率 9%(35 警察署中 3 警察署) (H27.7 月) ○ 災害時の警察業務継続体制の確保 【警察本部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 福岡県地域防災計画で示された被害想定等を基に、業務の維持を図るための措置を示した 「福岡県警察大規模災害対応業務継続計画」 (平成 24 年 7 月策定)について、毎年度必要な見 直しを行っている。 計画は策定済みであるが、災害への的確な対応が求められるため、継続的な見直しが必要で ある。 ・ 福岡県警察大規模災害対応業務継続計画の策定 21 策定(H24.7 月) 資料1 ○ 災害警備本部機能の確保 【警察本部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 災害時に警察本部が機能不全となった場合に備え、代替庁舎への災害警備本部の機能移転訓 練等を実施するとともに、代替庁舎の機能強化に向けて、通信設備の確保等に取り組んでいる。 災害警備本部機能の更なる強化を図るため、継続的な訓練等の実施が必要である。 ・ ○ 災害警備本部機能移転訓練の実施 年 1 回(H25 年度) 警察の広域応援体制の整備 【警察本部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 災害時における他の都道府県警察の警察災害派遣隊による支援を受けるための受援体制、被 災地で活動する「福岡県警察災害派遣隊」 (平成 25 年 2 月設置)による広域応援体制の整備を すでに終えており、災害時の広域応援が円滑に行える体制を確保している。 また、九州各県警察との合同訓練や各自治体等の防災訓練への参加を通じ、広域応援体制の 実効性の確保に努めている。 体制は整備済みであるが、災害への的確な対応が求められるため、継続的な訓練の実施及び 体制の見直しが必要である。 ・ 九州管区持ち回りによる九州広域緊急援助隊合同訓練の実施 年 1 回(H26 年度) ・ 自治体等防災訓練への福岡県警察災害派遣隊(広域緊急援助隊)の参加 ○ 信号機電源付加装置の整備(1-5 再掲) ○ 交通情報の収集・提供(1-5 再掲) ○ 消防本部・消防署の耐震化(1-1 再掲) ○ 常備消防の充実強化(1-1 再掲) ○ 消防団の充実強化(1-1 再掲) ○ 自主防災組織の充実強化(1-1 再掲) ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) 22 年 5 回(H27.9 月) 資料1 ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) 2-4 大量かつ長期の帰宅困難者に対する水・食料等の供給不足 ○ 帰宅困難者に対する支援(1-1 再掲) ○ 自助・共助による備蓄の促進(2-1 再掲) ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) 2-5 被災地における医療・福祉機能の麻痺 ○ DMAT、医療救護班等による医療支援 【保健医療介護部】 <施策分野:②保健医療・福祉> 災害現場に出動し、迅速な救命措置等を行うことにより、被災者の救命率の向上及び後遺症 の軽減を図るため、災害拠点病院との間で「福岡県災害医療チームの派遣に関する協定」を締 結しており、災害時には福岡県災害派遣医療チーム(DMAT)の派遣を要請することができる。 DMAT は、県、消防、医療関係機関等で構成される福岡県災害派遣医療チーム運営委員会が指 定を行っており、県は、指定したチームの災害医療知識・技術の維持、資質向上に向けた取組 を行っている。 全ての災害拠点病院において DMAT を保有しているが、DMAT による迅速かつ適切な医療支援 のため、引き続きこのような取組が必要である。 さらに、避難所又は災害現場等に設置する救護所における医療活動を円滑に行うため、福岡 県医師会、福岡県看護協会、福岡県薬剤師会との間で「災害時の医療救護活動に関する協定」 を締結しており、医療救護班・薬剤師班の編成及び派遣、災害支援ナース(看護師・助産師) の派遣を要請することができる。また、福岡県医師会が毎年度実施する災害時を想定した医療 救護訓練への支援を通じて、日本医師会災害医療チーム(JMAT)の災害医療知識・技術の維持、 資質向上に取り組んでいる。 災害時の円滑な医療活動のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 災害拠点病院における DMAT 保有率 100%(H27.4 月) <全国値:80%(H25 年度末)> ・ DMAT 養成研修・訓練の実施 年 1 回(H26 年度) 23 資料1 ・ ○ 県医師会が実施する災害医療救護訓練の支援 年 1 回(H26 年度) 福祉避難所の設置・運営 【福祉労働部】 <施策分野:②保健医療・福祉> 災害時における福祉避難所の迅速で的確な開設と円滑な運営のため、「福祉避難所設置・運 営に関するマニュアル」 (平成 25 年 9 月策定)を踏まえ、福祉避難所整備に向けた市町村と施 設経営者との協力体制の構築等を支援している。 また、日本福祉用具供給協会との間で締結した「災害時における物資(福祉用具)の調達及 び供給に関する協定」 (平成 25 年 10 月締結)に基づき、福祉避難所等で必要となる福祉用具 の供給を要請することができ、さらに、福岡県介護福祉士会との間で締結した「災害時におけ る福祉避難所等への介護福祉士の派遣に係る協定」 (平成 27 年 3 月締結)に基づき、介護福祉 士の派遣を要請することができる。 全市町村において福祉避難所の指定を行っているが、要配慮者に応じた指定と、多様な専門 人材の確保を図るため、市町村に対する適切な福祉避難所の指定指導や、専門団体への協定締 結の働きかけなどの取組を引き続き実施していく必要がある。 ・ 市町村の福祉避難所指定率 100%(H27.1 月末) <全国値:67%(H25.6 月末)> ・ 市町村が指定した福祉避難所における福祉・医療施設等の割合 ○ 病院、社会福祉施設の耐震化(1-1 再掲) ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) 85%(H27.1 月末) 2-6 被災地における疫病・感染症の大規模発生 ○ 疫病のまん延防止 【保健医療介護部】 <施策分野:②保健医療・福祉> 疫病のまん延予防上緊急の必要があると認める場合に、予防接種法の規定に基づく臨時の予 防接種を迅速に実施できるよう、国や関係機関との情報共有を図るとともに、日頃から予防接 種の実施主体である市町村との連絡体制の構築を行っており、災害時における疫病のまん延防 止のため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ 感染症の予防・まん延防止 【保健医療介護部】 <施策分野:②保健医療・福祉> 感染症の発生の予防及びまん延防止のため、福岡県感染症予防計画(平成 24 年改定)に基 24 資料1 づき、感染症指定医療機関を指定するとともに、感染症指定医療機関における施設整備に要す る経費の補助や感染症患者の入院受入体制等の訓練を実施しており、引き続きこのような取組 が必要である。 ・ 第 2 種感染症指定医療機関病床数 56 床(H27.9 月末) (※第 2 種感染症指定医療機関:二類感染症(ジフテリア、SARS など)、新型インフルエンザ 等感染症の患者の入院を担当させる医療機関として県知事が指定した病院) ○ 下水道施設の耐震化 【建築都市部】 <施策分野:①住宅・都市> 県が管理する流域下水道施設については、福岡県流域下水道地震対策計画(平成 25 年度策 定)に基づき、地震対策を実施している。 また、市町が管理する下水道施設の耐震化を促進するために、情報提供や必要な助言等によ りその取組を支援している。 地震対策実施率が全国値を下回っており、下水道施設の更なる耐震化を図るため、引き続き これらの取組が必要である。 ・ 地震対策上重要な下水道管きょにおける地震対策実施率 33%(H26 年度末) ○ <全国値:約 46%(H25 年度末)> 下水道 BCP の策定 【建築都市部】 <施策分野:①住宅・都市> 県が管理する 8 流域下水道の下水道 BCP の策定を進めている。また、市町が管理する下水道 の BCP 策定を促進するため、情報提供や必要な助言等によりその取組を支援している。 下水道 BCP 策定率が全国値を下回っており、下水道 BCP の策定を着実に推進していくため、 引き続きこのような取組が必要である。 ・ 下水道 BCP 策定率 8%(H26 年度末) <全国値:約 15%(H25 年度末)> (※国土強靱化アクションプランでは、「東海、東南海・南海地震、日本海溝・千島海溝周 辺海溝型地震が想定されている地域における下水道津波 BCP」とされている。) ○ 農業集落排水施設の老朽化対策 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産、⑫老朽化対策・研究開発> 農業集落排水施設については、市町村において、老朽化(供用開始後 20 年経過)した施設 の機能診断を平成 32 年度までに実施することとしている。 機能診断の実施割合が全国値を下回っており、老朽化対策の更なる拡大を図るため、機能診 断の早急な実施が必要である。 ・ 農業集落排水施設の機能診断の実施割合 24%(H25 年度末) <全国値:4 割(H25 年度末)> ○ 浄化槽の整備 【環境部】 <施策分野:⑧環境> 25 資料1 浄化槽については、福岡県汚水処理構想(平成 21 年 3 月策定)に基づき、老朽化した単独 浄化槽から災害に強い合併浄化槽への転換を促進する必要があり、市町村が行う浄化槽整備事 業に要する経費の一部を補助している。 合併浄化槽への転換を一層促進するため、引き続きこのような取組が必要である。 3 大規模自然災害発生直後から必要不可欠な行政機能は確保する 3-1 警察機能の大幅な低下による治安の悪化・交通事故の多発 ○ 警察施設の耐震化及び老朽化対策(1-1 再掲) ○ 災害対応装備資機材等の整備(2-3 再掲) ○ 災害時の警察業務継続体制の確保(2-3 再掲) ○ 災害警備本部機能の確保(2-3 再掲) ○ 警察の広域応援体制の整備(2-3 再掲) ○ 信号機電源付加装置の整備(1-5 再掲) ○ 交通情報の収集・提供(1-5 再掲) 3-2 行政機関の職員・施設の被災による行政機能の大幅な低下 ○ 防災拠点となる公共施設の整備 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 地震防災緊急事業五箇年計画に基づき、県の防災拠点となる施設等のうち緊急性の高い箇所 の整備を推進するとともに、市町村における取組を支援している。 全国値を上回っているものの、防災拠点となる施設等の更なる整備を図るため、引き続きこ のような取組が必要である。 ・ 防災拠点となる公共施設等の耐震化率 92.0%(県が所有又は管理する施設:92.9%、市町 村が所有又は管理する施設:91.9%) (H26 年度末) ○ <全国値:88.3%(H26 年度末)> 業務継続体制の確保 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 大規模災害発生時において、県の行政機能を維持し、災害応急対策業務や優先度の高い業務 などを継続できる体制をあらかじめ構築するため、業務継続計画の策定を進めている。 早期に業務継続計画を策定し、大規模災害時における業務継続体制を確保することが必要で ある。 26 資料1 ・ 業務継続計画の策定 未策定(H27.9 月) ○ 各種防災訓練の実施(1-1 再掲) ○ 市町村災害対策本部設置運営訓練等への支援(1-3 再掲) 4 大規模自然災害発生直後から必要不可欠な情報通信機能は確保する 4-1 情報通信・放送ネットワークの麻痺・長期停止等による災害・防災情報の伝達不能 ○ 防災情報通信基盤の整備(1-1 再掲) ○ 市町村における情報伝達手段の整備(1-1 再掲) ○ 防災メール・まもるくんの運用(1-1 再掲) 5 大規模自然災害発生後であっても、生活・経済活動に必要最低限の電気、ガス、上下水 道、燃料、交通ネットワーク等を確保するとともに、これらの早期復旧を図る 5-1 エネルギーの長期にわたる供給停止 ○ 各主体と連携したエネルギー需給の確保 【企画・地域振興部】 <施策分野:③エネルギー> エネルギーを安定的に確保するため、事業者における省エネルギー対策の支援、地域の資源 を活用した再生可能エネルギーの導入促進に向けた施策を展開するなど、需給両面での取組を 進めており、平成 25 年 2 月に設置した「福岡県地域エネルギー政策研究会」では、分散型電 源や高効率発電の普及などにおける地方の役割や取組について幅広く研究を行っている。 また、エネルギーを災害時においても確実に確保するためには、エネルギーインフラ(送電 線・ガス管等)の災害対応力の強化を図ることが不可欠であり、広域的な電力融通を可能とす る地域間連系線の強化・新設の積極的な検討などについて、国に提言している。 エネルギーを安定的に確保するため、エネルギーを巡る情勢の変化に対応した取組が必要で ある。 ・ 再生可能エネルギー導入容量 137 万 kW(H26 年度末) ○ 防災拠点施設、避難所等への分散型エネルギーの導入促進(2-2 再掲) ○ 県の発電施設の老朽化・耐震対策 【企業局】 <施策分野:③エネルギー、⑫老朽化対策・研究開発> 県企業局が運営する 3 水力発電所の施設及び設備の老朽化対策として、劣化状況の的確な把 握、発電所ごとに策定した修繕(更新)計画に基づく発電設備や水路の点検・修繕等を計画的 に行っている。また、発電施設の耐震対策として、平成 26 年度に大渕発電所及び木屋発電所 27 資料1 の耐震診断を実施した。 県の発電施設の更なる老朽化・耐震対策を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 年間供給電力量(公営企業) 45,377,134kWh(H26 年度) ・ H18 年度劣化診断に基づく発電用水路隧道・放水路補修工事実施率(補修対象延長 2,677m) 98.13%(H26 年度末) ・ ○ 大渕及び木屋発電所の建屋耐震補強工事実施率 0%(H26 年度末) 高圧ガス事業者に対する保安支援 【商工部】 <施策分野:④産業> 県内高圧ガス取扱事業者に対し、県、高圧ガス関係団体及び大学で構成する福岡県高圧ガス 保安推進会議(平成 21 年度設置)を通じて保安支援活動、災害対策マニュアルの作成支援等 を行うとともに、県として関係法令に基づく許可や検査、指導のほか、高圧ガス関係団体主催 の保安講習会への講師派遣等を行っている。 高圧ガス事故撲滅のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 高圧ガス事業者における災害対策マニュアル作成率 49%(H26 年度末) ・ 高圧ガス事故発生件数 22 件(H22~26 年度平均) ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) 5-2 上水道等の長期にわたる供給停止 ○ 水道施設の耐震化(2-1 再掲) ○ 水資源の有効利用 【県土整備部】 <施策分野:①住宅・都市> 雨水の有効利用の推進策として、情報発信力のある施設や学校等への雨水タンクの設置、ホ ームページ等を活用した普及啓発を行っている。 水資源の有効利用を推進するため、引き続き様々な機会を捉えて普及啓発等を行っていくこ とが必要である。 ○ 水道広域化の推進(2-1 再掲) 28 資料1 ○ 工業用水道施設の老朽化・耐震対策 【企業局】 <施策分野:④産業、⑫老朽化対策・研究開発> 県企業局が運営する 4 工業用水道の各水道施設及び設備の老朽化対策として、劣化状況を的 確に把握するとともに、工業用水道ごとに策定した修繕(更新)計画に基づく取水施設、浄水 施設及び配水施設の更新等を計画的に行っている。 また、工業用水道施設の耐震対策として、平成 24 年度から国の補助事業を活用し、各工業 用水道の取水施設、浄水施設及び配水施設の耐震化を進めている。 老朽化対策及び耐震化の更なる推進を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 苅田工業用水道施設の改良工事実施率 42%(H26 年度末) ・ 大牟田工業用水道施設の改良工事実施率 ・ 鞍手・宮田工業用水道施設の改良工事実施率 55%(H26 年度末) 40%(H26 年度末) 5-3 汚水処理施設等の長期にわたる機能停止 ○ 下水道施設の耐震化(2-6 再掲) ○ 下水道 BCP の策定(2-6 再掲) ○ 農業集落排水施設の老朽化対策(2-6 再掲) ○ 浄化槽の整備(2-6 再掲) 5-4 交通インフラの長期にわたる機能停止 ○ 鉄道駅の耐震化 【企画・地域振興部】 <施策分野:⑤交通・物流> 災害時の避難拠点となる主要ターミナル鉄道駅の耐震化を推進しており、現在、鉄道事業者 が実施している 3 駅の耐震補強工事に対し、国とともに補助を行っている。 耐震補強工事が計画的に実施されるよう、県としても引き続き支援が必要である。 ・ 主要なターミナル駅の耐震化率 81.0%(H26 年度末) ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 橋梁の耐震化(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) 29 資料1 ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) ○ 市町村道路施設の老朽化対策(2-1 再掲) ○ 港湾施設の耐震化(2-1 再掲) ○ 港湾施設の老朽化対策(2-1 再掲) ○ 港湾施設の整備 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流> 県管理港湾の機能拡充・利用促進を図るため、苅田港において、貨物量の増加や船舶の大型 化に対応した国際物流ターミナル等の整備、新松山臨海工業団地の整備を進めるとともに、三 池港において、貨物量の増加や船舶の大型化に対応したコンテナターミナル等の整備を進めて いる。 港湾機能の拡充及び利用促進を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ ・ 苅田港貨物取扱量 3,527 万トン(H25 年末) ・ 三池港コンテナ貨物取扱量 16,990TEU(H25 年度末) 港湾 BCP の策定 【県土整備部】 <施策分野:⑤交通・物流> 大規模災害時に緊急物資の輸送や復旧作業といった優先業務に取り組むとともに、低下した 物流機能をできる限り早期に回復できるようにするため、重要港湾である苅田港及び三池港の 港湾 BCP の策定を検討している。 経済活動や災害対応において港湾が担う重要な機能を維持するため、早急に港湾 BCP の策定 を進める必要がある。 ・ 重要港湾(苅田港・三池港)の港湾 BCP(事業継続計画)策定率 0%(H26 年度末) <全 国値:36%(H26 年度末)> ○ 空港の耐震化 【企画・地域振興部】 <施策分野:⑤交通・物流> 国は、国管理空港のうち、緊急輸送の拠点となり、かつ航空輸送上重要な 13 空港の耐震性 向上を推進しているところである。 県内では福岡空港がその対象となっており、平成 24 年度から国による耐震対策が進められ ており、現在滑走路直下の液状化層の改良工事が行われている。 大規模地震時においても空港機能を維持するため、引き続きこのような取組が必要である。 6 大規模自然災害発生後であっても、経済活動を機能不全に陥らせない 6-1 サプライチェーンの寸断、金融サービスの機能停止、風評被害等による経済活動の機 能不全 30 資料1 ○ 企業 BCP の策定促進 【商工部】 <施策分野:④産業> 県内中小企業等における BCP の普及を目的に、福岡県中小企業団体中央会が行う BCP 策定マ ニュアルや様式等の作成・公表、専門家派遣の取組、福岡県中小企業振興センターや商工会議 所・商工会が行う窓口相談やセミナー開催などの取組を支援している。 緊急事態における損害の最小化と事業の継続・早期復旧のため、今後も策定普及に向けた取 組が必要である。 ・ 県内企業の BCP の策定状況 10.1%(H27.9 月) <全国値:大企業 53.6%(H25 年度)、中堅企業 25.3%(H25 年度)> ※内閣府調査 ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 橋梁の耐震化(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) ○ 市町村道路施設の老朽化対策(2-1 再掲) ○ 港湾施設の耐震化(2-1 再掲) ○ 港湾施設の老朽化対策(2-1 再掲) ○ 港湾施設の整備(5-4 再掲) ○ 港湾 BCP の策定(5-4 再掲) 6-2 食料の安定供給の停滞 ○ 企業 BCP の策定促進(6-1 再掲) ○ 農地の防災・減災対策 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産、⑫老朽化対策・研究開発> 既存の農地の湛水被害のリスクを軽減し、生産力を維持安定させるため、湛水被害が生じて いる地域を対象として、市町村と協議の上、排水機、排水樋門、排水路等の整備を実施してい る。 31 資料1 また、地すべり防止区域内の農地を保全するため、地表水、地下水の処理及び抑止工等の地 すべり防止工事を実施するとともに、地すべり防止施設の長寿命化を図り、効用の継続的発現 を図るため、長寿命化計画の策定に取り組んでいる。 農地に係る防災・減災対策の更なる強化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 湛水被害等のリスクを軽減する整備地区数 ・ 地すべり防止施設の長寿命化計画策定率 ○ 82 地区(H26 年度末) 0%(H26 年度末) 農業水利施設の老朽化対策 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産、⑫老朽化対策・研究開発> 農業生産力の維持安定を図るため、県が造成した基幹的農業水利施設の機能診断を行い、劣 化状況に応じた補修・更新等の機能保全計画を策定し、施設の長寿命化対策に取り組んでいる。 農業水利施設の計画的な維持管理や施設更新を行うため、機能保全計画の早急な策定が必要 である。 ・ 県が造成した基幹的農業水利施設の機能保全計画策定割合 28%(H26 年度末) <全国値: 68%(H25 年度末)>(全国値については、国営造成施設) ○ 農道・林道の整備、保全(2-2 再掲) ○ 地域における農地・農業水利施設等の保全 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 食料の安定供給のみならず、国土保全や自然環境の保全等農業の有する多面的機能を支える 農地、農地周辺の水路、農道等の地域資源は、過疎化、高齢化、混住化等の進行に伴う集落機 能の低下により、その適切な保全管理が困難となってきていることから、市町村を通じて、農 業者、地域住民等で構成される活動組織により実施される水路、農道等の保全活動を支援して いる。 農地等の地域資源の保全管理のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ ○ 地域による農道等の保全活動の実施 45 市町村、869 組織(H27.3 月) 漁港施設等の耐震化 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 漁港施設の耐震対策として、県内の流通拠点及び防災拠点となる漁港の機能診断着手率を平 成 28 年度までに 100%達成することを目標に、市町と連携して機能診断を進めるとともに、 岸壁の耐震対策に取り組んでおり、漁港施設等の更なる耐震化を図るため、引き続きこのよう な取組が必要である。 ・ 陸揚岸壁が耐震化された流通拠点漁港の割合 50%(H26 年度末) <全国値:44%(H26 年度末)> ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) 32 資料1 ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 橋梁の耐震化(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) ○ 市町村道路施設の老朽化対策(2-1 再掲) ○ 港湾施設の耐震化(2-1 再掲) ○ 港湾施設の老朽化対策(2-1 再掲) ○ 港湾施設の整備(5-4 再掲) ○ 港湾 BCP の策定(5-4 再掲) 7 制御不能な二次災害を発生させない 7-1 海上・臨海部における広域複合災害の発生 ○ 石油コンビナート等における耐災害性の向上 【総務部(防災危機管理局)】<施策分野:④産業> 本県における石油コンビナート等特別防災区域に係る災害の発生及び拡大の防止等のため、 昭和 51 年に石油コンビナート等防災計画を策定し、平成元年及び平成 8 年にアセスメント調 査を実施するとともに、適宜必要な見直しを行ってきたが、平成 25 年に国の防災アセスメン ト策定指針で新たに評価すべき項目として示された津波や長周期・短周期地震動による被害等 に対応するため、平成 26 年度に防災アセスメント調査を実施した。 アセスメント調査の結果を踏まえ、早期に石油コンビナート等防災計画の見直しを行い、防 災体制を強化することが必要である。 ・ 石油コンビナート等防災計画の改定 改定作業中(H27.9 月末) ・ 石油コンビナート等総合防災訓練の実施件数 ○ 高圧ガス事業者に対する保安支援(5-1 再掲) ○ 港湾施設の耐震化(2-1 再掲) ○ 港湾施設の老朽化対策(2-1 再掲) 33 年 1 回(H26 年度) 資料1 ○ 各種防災訓練の実施(1-1 再掲) 7-2 ため池、ダム、防災施設等の損壊・機能不全、天然ダムの決壊による二次災害の発生 ○ ため池の防災対策 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 県が防災重点ため池として位置付けたため池 80 箇所を中心に、ため池施設の点検・耐震診 断を実施しており、併せて、市町村と連携してハザードマップ作成に取り組んでいる。 ため池施設の点検・診断の実施割合は全国値を大きく上回っているが、ハザードマップの作 成割合は大きく下回っており、ため池の更なる防災対策を図るため、引き続きこのような取組 が必要である。 ・ 防災重点ため池について、点検・耐震診断を実施した割合 93%(H26 年度末) ・ 防災重点ため池について、ハザードマップを作成した割合 1%(H26 年度末) ○ <全国値:4 割(H25 年度末)> <全国値:4 割(H26 年度末)> ダム(基幹的農業水利施設)の耐震化 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 国営事業により基幹的農業水利施設として建設され、国から管理委託を受けて維持管理を行 っている合所ダムについては、国の国営農業用ダムに係る安全性評価委員会において耐震性能 を有していると評価されている。 耐震機能については問題ないが、施設機械、管理システム等の補修更新を引き続き実施する など、適正な維持管理が必要である。 ・ 合所ダムの耐震診断及び評価の実施 100%(H25 年度) ○ ダムの老朽化対策(1-3 再掲) ○ 河川堤防の耐浸透、耐震、液状化対策(1-3 再掲) ○ 河川管理施設の老朽化対策(1-3 再掲) ○ 砂防施設等の整備(1-4 再掲) ○ 砂防施設等の老朽化対策(1-4 再掲) ○ 治山施設の整備(1-4 再掲) ○ 農地の防災・減災対策(6-2 再掲) 34 資料1 ○ 農業水利施設の老朽化対策(6-2 再掲) ○ 地域における農地・農業水利施設等の保全(6-2 再掲) ○ 土砂災害に対する警戒避難体制の整備(1-4 再掲) ○ 山地災害危険地区の指定・公表(1-4 再掲) 7-3 有害物質の大規模な流出・拡散 ○ 大気汚染物質、水質汚濁状況等の常時監視等 【環境部】 <施策分野:⑧環境> 大気環境や水質、土壌の保全等を図り、県民の健康被害のリスクを低減するため、大気汚染 物質、水質汚濁状況及びダイオキシン類の常時監視や、事業者等に対する指導等を実施してお り、引き続きこのような取組が必要である。 ○ 毒物劇物の流出等の防止 【保健医療介護部】 <施策分野:⑧環境> 災害に起因する毒物劇物の流出等を防ぐため、毒物劇物の業務上取扱施設への立入調査や講 習会の開催等による取扱事業者に対する管理徹底の指導、県ホームページを活用した毒物劇物 の事故未然防止対策等の情報発信、協議会を活用した関係行政機関及び取扱事業者との連絡・ 協力体制の確保等を行っている。 毒物劇物の流出防止のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 災害・事故時等における毒物劇物地域対策に係る協議会の開催 隔年開催 7-4 農地・森林等の荒廃による被害の拡大 ○ 農地の防災・減災対策(6-2 再掲) ○ 地域における農地・農業水利施設等の保全(6-2 再掲) ○ 耕作放棄地対策 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 県内の耕作放棄地の再生利用等を促進するため、県や農業団体等で構成する「福岡県耕作放 棄地対策協議会」を通じ、国の交付金を活用して、市町村が設置する地域耕作放棄地対策協議 会が実施する耕作放棄地の農地再生や営農に要する経費の補助を行っている。 また、県内の耕作放棄地面積 4,528ha に対する当該事業の実績は少なく、地域耕作放棄地対 策協議会の設置も 20 市町と少ない状況であることから、未設置市町村に対する協議会設置の 働きかけを行っている。 土砂災害防止にもつながる耕作放棄地の解消による農地の有効利用を促進するため、引き続 きこのような取組が必要である。 35 資料1 ・ 耕作放棄地再生利用緊急対策交付金による再生復旧面積 ○ 52.5ha(H26 年度末) 森林の整備・保全(1-4 再掲) 8 大規模自然災害発生後であっても、地域社会・経済が迅速に再建・回復できる条件を整 備する 8-1 災害廃棄物の処理停滞による復旧・復興の大幅な遅れ ○ 災害廃棄物処理体制の整備 【環境部】 <施策分野:⑧環境> 平成 24 年 7 月の豪雨などの災害時において、被災地の迅速な復旧・復興のため、被災市町 村からの災害廃棄物の広域処理要請に応じ、他の市町村に対して調査・協力依頼を行うなど、 個別の調整を実施している。 広域処理の調整を迅速かつ円滑に進めるため、あらかじめ広域的な処理に関する手順をまと める等の対策が必要である。 ・ 福岡県災害廃棄物処理計画の策定 方針検討中(H27.9 月) ○ 道路の防災対策(1-1 再掲) ○ 緊急輸送道路の整備及び啓開体制の整備(1-1 再掲) ○ 道路施設の老朽化対策(1-1 再掲) ○ 基幹的道路ネットワークの整備(1-1 再掲) ○ 下関北九州道路の実現に向けた取組(1-1 再掲) 8-2 復旧・復興を担う人材不足による復旧・復興の大幅な遅れ ○ 県及び市町村の防災担当職員等の育成 【総務部(防災危機管理局)、農林水産部、県土整備部】 <施策分野:⑩行政/警察・消防> 県及び市町村の防災担当職員を育成するため、講習会の開催、講師の派遣、災害復旧事業の 解説 DVD の作成・配布などの取組を行っている。また、緊急初動班の訓練や職員に対する研修 会の開催等の取組を行っている。防災担当職員等の更なる育成のため、引き続きこのような取 組が必要である。 ・ 県・市町村防災担当職員を対象とした講習会 ・ 緊急初動班の訓練 年 1 回実施(H26 年度) 36 年 8 回(H26 年度) 資料1 ○ 公共土木施設等の復旧・復興に係る事業者との協力関係の構築(2-2 再掲) ○ 建設人材の確保・育成【福祉労働部、農林水産部、県土整備部、建築都市部】<施策分野:④産業> 災害時の建設人材不足の状況を踏まえ、復旧・復興を担う建設人材の確保・育成のため、公 共工事に係る設計労務単価の適正な設定及び最低制限価格の引上げ等による就労環境の整備、 セミナー等を通じた建設業の魅力発信等による若者への働きかけの強化、若年技術者採用企業 に対する総合評価での加点措置等による若年人材の建設関係企業への就労促進及び定着支援 等の取組を行っている。 建設人材の更なる確保・育成のため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ ○ 建設セミナー実施回数 88 回(H26 年度) 災害ボランティア活動の強化 【総務部(防災危機管理局)】 <施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 災害ボランティアセンターの円滑かつ効果的な運営体制の構築を図るため、市町村社会福祉 協議会の職員等を対象とする災害ボランティアコーディネーターの養成や、大学生を対象とす る災害ボランティアセンターの運営を担う人材の育成などを行っている。 災害ボランティア活動の更なる強化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ ・ 災害ボランティアコーディネーター養成研修会参加者数 181 人(H26 年度) ・ 大学生災害ボランティアサポーター養成研修会参加者数 153 人(H26 年度) 農地防災・災害アドバイザーの育成・確保 【農林水産部】 <施策分野:⑥農林水産> 農地、農業用施設の防災や被災施設の早期復旧を推進するため、平常時における農業用施設 の点検や維持管理の指導のほか、災害時における被害状況の調査、応急措置及び災害復旧業務 への技術支援を担う農地防災・災害アドバイザーを育成・確保し、体制整備に努めており、引 き続きこのような取組が必要である。 ・ 農地防災・災害アドバイザーの登録者数 53 人(H26 年度末) 8-3 地域コミュニティの崩壊、治安の悪化等による復旧・復興の大幅な遅れ ○ 地域コミュニティの活性化 【企画・地域振興部】 <施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 市町村における地域コミュニティ活性化の取組を支援するため、市町村職員を対象とした研 修会や自治会役員等を対象とした活動事例報告会の開催、情報誌の発行等の取組を行ってい る。 地域コミュニティの更なる活性化を図るため、引き続きこのような取組が必要である。 ・ 地域コミュニティ活性化に取り組む市町村数 37 40 市町村(H26 年度末) 資料1 ○ 警察施設の耐震化及び老朽化対策(1-1 再掲) ○ 災害対応装備資機材等の整備(2-3 再掲) ○ 災害時の警察業務継続体制の確保(2-3 再掲) ○ 災害警備本部機能の確保(2-3 再掲) ○ 警察の広域応援体制の整備(2-3 再掲) ○ 地籍調査の促進 【農林水産部】 <施策分野:⑨土地利用(県土利用)> 復旧、復興を円滑に進める上で、土地境界等を明確にしておくことが重要であるため、県内 市町村が実施している地籍調査に要する経費の一部を補助している。 全国値を上回る進捗が見られるが、更なる土地境界等の明確化を図るため、引き続きこのよ うな取組が必要である。 ・ ○ 地籍調査進捗率 約 73%(H26 年度末) <全国値:51%(H26 年度末)> 被災者等支援制度の周知 【総務部(防災危機管理局)、福祉労働部】 <施策分野:⑪リスクコミュニケーション> 大規模な災害が発生した場合には、人命及び財産に多大な被害をもたらす可能性があり、こ うした場合には被災者の生活再建が急務となるため、各種被災者支援をまとめて「被災者支援 関連制度」として、ホームページで公表を行っている。 より一層の周知が必要であるため、引き続きこのような取組が必要である。 ○ 応急仮設住宅の供給体制等の整備 【建築都市部】 <施策分野:①住宅・都市> 平成 24 年度に「応急仮設住宅建設・管理マニュアル」を策定し、地震防災アセスメント調 査による想定地震被害から建設必要戸数(避難世帯数から民間賃貸住宅の借上げ可能戸数を控 除して算定)を想定し、最大となる建設必要戸数の供給体制の確保、建設に必要な用地の確保、 仮設住宅の仕様、建設・運営・撤去までの事務、執行体制等を定めた。 市町村は、被災者に対して応急仮設住宅を迅速に提供するため、予め住宅建設に適する建設 用地を選定し、建設候補地台帳を作成する等、供給体制の整備に努めている。 県は、一般社団法人プレハブ建築協会との間で締結した「災害時における応急仮設住宅の建 設に関する協定」 (平成 7 年 3 月締結)により、災害時における必要な仮設住宅の供給に備え ている。 また、災害時の「雇用創出・復興支援」や「地域特性」の視点から、多様な供給方策が求め られており、地元工務店による木造の建設仮設住宅の供給体制整備を行っている。 今後も、災害時に応急仮設住宅が迅速かつ適切に提供できる体制を維持することが必要であ る。 38 資料1 ・ 応急仮設住宅(プレハブ)の供給能力の確認 年 1 回(H26 年度末) ・ 応急仮設住宅建設・管理マニュアルに基づく連携・役割分担についての市町村への周知 年 1 回以上(H26 年度末) ・ 建設候補台帳の更新 年 1 回(H26 年度末) 39