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委員 - 日本藻類学会

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委員 - 日本藻類学会
第2
3巻 第 2号
昭和
3首'
d芯
委
員
目
次
アマクサキ リンサイに 関するこ,三の ?
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I見
日本産エドクラディウム h
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斎藤英三 ・山洋高庇 5
3
...一造力武彦 ・ il~瀬弘幸
60
総 説
葉緑体微細鱗造の研究とその紅務純物の系統分類への谷与 I
I.
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口.
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日本 1~~ 知学会々 見Ij
第 1条
J.i~j 2.
条
本会 l
土F
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,
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菜類学会と称)-る。
本会 l士総'1': の進歩普及を 1'~1 9. fJI: せ て会口和正の i割削 f~ に親睦を関心こと
を目的とする 0
本会はがj条の目的を述ナるために汰の事業を行う,
1
. 総会の開催(年 l回)
2, ì.~m に関する liJl 究会, ii権利会,採集会等の 11~ H
l
¥
t矧刊行物の発刊
きするために必2!fな事業
4, その{
也市j条の口 的をi
<
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ζ会の事務所は会長が適当と必める場所におく。
第 4粂 :
第 5条 本会の事業年!
支は l刀 11
'
1
1
と始主り, 同年 1
2凡31
1
1に終る。
全員は次の 3種とする。
第 6条
L 普通会 H'
,
(藻類に関心をも色、,本会の趣旨に焚問ナ
;
:
, ~õl 人メ lよ I 'Jì体で,役Ll
会の承認す争もの)。
2, .
4',寺子会員 ・
(務学の発達に貢献があり .A.~ 会の趣旨に賛同する何人で,役11会
の推薦するもの)。
3
. 特別会員(本会の趣震に賛同し,本会の発展{こ特に翁:
J
j
ーした個人又は同体で ,
役礼会の推薦するもの)。
j万r. 氏巳 4字名~ 1
(
川
刊
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刊
川
(
I
付
作
{
年
咋
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乍
名,
λ
),職業を;記己人した
第 7条 オ本£会に入会するには, 住0]主'Ï凶
会長に差!
山
Aすものとする。
第 8条
会 Hは毎年会費 1800円 (,
ア
ノ.
1
:
は
、:
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u
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Dを前納するものとする。 但 し.1',存
m3条
:
3
,
会見(次条に定める名誉会長a:令む)及び特別会員は会民金~しなし‘。外国会 H の
会!
[
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は 2100円とする。
i
iく
。
第 9条 本会には次の役員を i
会 長 l名
。
幹事務干名。
評議員若干名。
会計民主事 21
"0
役員一
の任期 l
立2ヶ年とし重任することカ '
1
1
¥来る。{旦し,会長と評議はは引続き 3期
選出されることは出来ない。
・(j
剣 第 1条 第 4条)
役員選出 の規定は別に定め(.>0 (
本会に1'
,
誉会長を置くことが H
¥
来る。
第 10条
会長門会を 代表し ,会務の余休や統べる。幹事は会長のむを受けて 1
1
'ì;~ の
会務を行う。会H監事は前年!立の i
k
J
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l財必の状l
i
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G
などを E
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査する。
1条 評議Hは評議員会を構成し ,会の妥務に関し会長の a
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¥にあずかる。 評議
第1
民会内会長が招集し,また文 ;
I
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:をも Jて,これに 代えることが 1
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米る。
2条
本会内正月j
刊行物 r
i
:
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iJを 1
,
,1fll f'PJ1 f し , 会 i立に 1n~ *,I. C'頒布する。
第1
(
付 知J
)
第 l条
会長 l
土問内在住の全会 の投;?:により,会員の I
[選 で 定 め る (その際評議
制 約 ることが出来る')0 !:tf~市町会長が会員中
員会は参務のため若干名の候補者を j
よ り これを指 名委嘱する。会計5i~'JTI t 討議 ~1i~ の協議によ 9 ,会.ll lj ,
から選び総会
f
(
認を受ける。
において i
匂
:
NI
lは次のニ方法による。
第 2条
評議 F
L 各地区 7
)
J
I
に会員中より選 /
1
1される。そのたf
J
.
:
主
各地│天 11',とし,会員数ぷ 5
0
f,を越える地区では 5
01',までごとに 11',を加える。
2. 総会において会長・が会 H'
I'
よ日 f
戸 名を扱薦する。イH.L,そのa放は全評議 H
の1
/3を越えることは山梨な L。
、
地区答I
j;ま次の 7地区とする。
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日梨を含む )
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部地 1
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三n
1を合む)。
北海道地区。東北地区。関東地区(新潟,長l
近絞、地区。中間 .R
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主l
地区。九州地区(jl
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'織を含む)0 •
第 3条
会長, 幹事及び会計般事 1
1
:評議 を兼
イEすることは /
1
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会長およZJllli 区選 11\の WI日施 lth:~欠 n を 生 じた場 {~ f士, l
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l背の残余期
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l
i欠
第 4条
点者をもって充当する。
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,分 !
日
}の均 f
Tは各号 600
第 5条 会員がバックT-.ンパーを:!<め却ときは各巻 1
円とし,非会ょ i
の予不購読料 1
立各号 900円とする。
第 6条 本会則は昭和 4
91
]
:9j~ 31よリ j
血行ナる。
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47
新村・アマクサキリンサイの知見
新村
巌*. アマクサキリンサイに関するこ,三の知見料
Iwao SHINMURA*: Someobservationson Eucheumaa
makusaensis
料
アマクサキリンサイ E
ucheumaa
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sOKAMURA は紅藻類スギノリ目に属
し,九州西岸の漸深帯に生育する食用海藻である。本種は熊本県天草に産する。ほか鹿
児島県下では甑島,長島に産し,
“つのまた"と称し,塩蔵品として阪神方面へ出荷さ
れ,高値で取り引きされている。
筆者は本種の増殖を目的として,その生態を調変中であるが,今回胞子発生その他に
ついて観察調査し,多少の知見を得たので報告する。
報告にあたり,指導と校関をいただいた鹿児島大学名誉教授田中
剛博士に心から感
謝の意を表すると共に,実験材料の提供と調査に便宜をいただいた鹿児島県西露地区水
産改良普及所,長島町漁業協同組合ならびに同組合員大平清信氏に厚くお礼を申しあげ
る。また研究の機会を与えられた鹿児島県水産試験場長茂野邦彦博士に謝意を表する。
結 果
分布と生育概況
このことについての知見は潜水漁業者からの聴取調査によった。本
種は飯島では主として東側に面した治岸に,長島では西側に面した海岸に分布し,いず
れも外洋水の疏通のよい水深 3-15mの岩礁地帯に生育している (
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)。飯島沿岸
では 7-8m の水深付近が最も生育量が多いと"、ぅ。着生基質は岩礁,死んだサンゴ
礁に普通にみられるが,稀には海底に遺棄された網漁具のロープにも着生していた
(
F
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.2
)。本種の生育期間については飯島,長島の潜水漁業者が共に晩夏には消失する
ということであった。
本種の採藻漁業は潜水器を使用し, 6-7月を採取期間としている。生産量は甑島の
3漁協分で1
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7
3
年に 7
.
3トン, 1
9
7
4
年に 2
.
4トンを示し,年による変動がみられる。長
島ではトサカノリ採藻を主体とした片手間採藻で, 1日1-2kg程度ということから
生産量は飯島にくらベ極めて少いようであった。
胞子放出期 実験材料は長島町指江地先で採取したものを,現場海水と共に実験室へ
持ち帰った。実験観察には20
個体を用い,各株から成熟していそうな藻体約 5cmを切
りとり,鴻過海水で洗糠後
8
1個体あてスライドグラスを敷いた腰高シャーレに溜過海
鹿児島県水産試験場 (
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2鹿児島市錦江町 2
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藻 類 第 23巻 第 2号 昭 和 50年 6月
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9
7
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水を入れて静置した。 24時間後,スライドグラスを静かに取り出し,検鏡して胞子又は
9
7
4年 5月から 8月にかけて行 った。
発生体の有無を調べた。実験は 1
観察結果は Tabl
e1 に示したように
6月上旬に僅かに放出する個体が四分胞子体
- 2ー
49
新村:アマクサキリンサイの知見
に認められはじめ, 7月上旬には加%の個体が胞子を放出していた。 8月上旬には呆胞
子をつけた体を 2個体しか入手できなかったが,これらは多量に胞子を放出した。 9月
以降は実験母藻が入手できなかった。
以上のことから,本種は呆胞子体,四分胞子体ともに 6-8月に成熟放出することが
単jった。
Table1
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9481
5 8 1 2 2 2I
19.6μm
実験材料のアマクサキリンサイは 1
9
7
3
年 7月 4日甑島の鹿島村吹切地先の
水 深 7m付近で採集し,水試実験室へ海水に浸演して運搬されたもので, 7月 5日夕刻
から実験に供した。実験は胞子放出実験と同様に,滅過海水をみたした大型シャーレに
0
時間後に胞子の着生を確認したスライドグラスを 11容ビーカーへ移
母藻を静置し, 2
∞o
50C にセットしたグロースチャンパー内で,照度 2
して通気培養した。培養は室温 2
1ux(白色蛍光灯),明期 1
2
時間,時期 1
2
時間の光条件下で実施した。培養液は漉過海水
を使用し, 1週間ごとに換水した。
果胞子の発生放出された果胞子は直径 16-24p
.m,平均 20.4μmの球形で,内部に
F
i
g
.3,1
)。果胞子は基質に着生後 24
紅褐色の不鮮明な形をした色素体をもっていた (
- 3ー
日
藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 5
0年 6月
時間以内に 2細胞, 4
0
時間までに 4細胞に分割した (
F
i
g
.3,2-4)0 3日後, 5-6細
F
i
g
.3,5
)。
胞に分割した発生体にはその周辺細胞の一部に柔細胞の突出がみられた (
その後,細胞分裂によって細胞数を増加し,半球状に盛り上!),発生体の最大直径は 6
日後に 35μm
,1
3日に 50I
lm,1
8日後に 110μmとな!), 2
6日後には直径 0.2mm,高さ
0.3mmの円柱状の幼体へ発達した。その後は生長悪く,観察できなかった。
1
2
3
4
5
6
7
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四分胞子の発生放出された胞子は直径 1
5
ー 2
6μm,平均 19.6μmで果胞子と大差な
かった。その発生も果胞子とほとんど同様な分割経過をたどり,発生様式において果胞
子のそれと相違点は見出せなかった。
考 察
アマクサキリンサイは 1
9
1
6
年岡村2) によって記載発表され,天草,牛深に分布すると
してあ!),その後山岡田によって天草,飯島とし,比較的分布の狭い海藻であると記さ
れている。そのためか本種の生態については,従来あまり調査されることなく現在に至
ったもののようである。今回の調査で,本種は 6-8月頃に成熟し, 9月に濠体が消失
5
) の提称する直接盤状型であることが明らかとなっ
すること,初期発生様式が猪野4,
た。筆者5,りが先に報告した近縁のトサカノリ Meristothecapaj
切l
OEa では,成熟期が
- 4ー
新村:アマクサキリンサイの知見
5
1
5月下旬から 8月で, 8月下旬以降に消失する一年海藻であることが確認され,さらに
初期発生様式も直接盤状型を示していた。このように,アマクサキリンサイはトサカノ
リと極めてよく似た生態を示す一年性海藻である。一方, DOTY的によると,フィリッ
ピン,ス - Jレー海治岸に生育するキリンサイ類(7種類)は周年にわたって生育生産さ
れていることが報告されているが,これらの生育年限については述べられていない。
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eの胞子発生については,ホソパ
アマクサキリンサイが属するミリン科 S
ミリン S
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, トサカノリ叫に次いで本種まで 3種が明らかとなり,いずれ
も直接盤状型を示した。胞子の産径は,ホソパミリンが 27μm,トサカノリが 16.5pm
であるのに対し,本種はその中間の 20pmであった。
Summary
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文 献
1)岡村金太郎(19
日)日本海藻誌.内田老鶴圃,東京
1
6
) 日本藻類名実.成美堂,東京
2) 岡村金太舘(19
1-964.
1-362.
3) 山 田 幸 男 (
1
9
3
3
) 有用有害観賞水産動植物図説.大地書院,東京:570-607.
4
4
) 発生学よ P
見た真正紅譲類の系統関係.植雑, 5
8
:田 ー5
1
.
4)猪 野 俊 平 ( 19
1
9
4
7
)海藻の発生.北陸館,東京
5)猪 野 俊 平 (
- 5ー
1ー 2
5
5
.
5
2
藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
6)新 村
巌(19
7
4
) トサカノリの胞子発生とその生長.言葉類, 2
2
:77-82.
7)新 村
巌 (
1
9
7
4
) トサカノリ生育の季節約消長と胞子放出期.渓類, 2
2
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8) DOTY,M.S
.(
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4
) ホソパミリンの胞子発生について.植雑, 6
7
:8
7
一
9)猪野俊平・太田三木夫 (
9
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.
口 JohnD.DODGE: TheFineStructureofAlgalCel
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,
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∞円)本文は 1
4章からなり,そのうち 9章をさいて藻類細胞器官(細胞表層構造
・鞭毛・葉緑体・ピレノイド・限点等)について各論的に詳しく総説している。終章では
微細構造を基にした藻類群の系統関係についての著者の見解が簡潔に述べられている。
使用されている写真 1
5
6葉のうち大半は切片法による TEM像である。そのうちわけは
著者および彼の共同研究者によって既に発表されているもの 4
4
葉,他の研究者の論文か
らの引用 2
3
葉,そして本書で初めて発表された 8
9
葉の秀れた原図である。これは毎年秀
れた電顕写真とともに数多くの論文を発表している
DODGE博士にして可能なことであ
り本書の特色をなすものである。
1
9
5
0年代の初頭から生物学分野への電子顕微鏡技法の利用が始まり今日に到ってい
るが,その歴史はそのまま藻類学の分野にも当てはまる。藻類を材料に使った電顕的研
究の論文は 5
0
年代の終わりには 1
0
0編前後発表されていたに過ぎないが, 6
0
年代後半に
なるとその数は急速に増加し,現在では筆者の推計でも数千編におよんでいる。したが
って我々が全ての情報に精通することが不可能に近くなりつつある。そのような時期に
7
3
3編の文献(19
7
3年までのものが引用されている)を駆使して書かれた本書が世に出
たことは類書が無いだけに一層有意義である。 E
菜類学におけるこの方面に進もうとする
者,この方面の知識を広く得ょうとする者にとって好適な入門書としても役立つばかり
でなく,藻類学に広く関心を持つ者の座右に是非一冊置かれてよい本である。文章がわ
かり易い英語で舎かれていることも本書の特色である。
(堀輝三)
- 6ー
斎藤・山岸:日本産エドクラディウム属
5
3
斉藤英三九山岸高旺紳: 日本産エドクラディウム属
EizoSAITO* and Takaaki YAMAGISHI**: Genus Oedocladiumin Japan
サヤミドロ科 Oedogoniaceaeの 3属の中,サヤミドロ属 Oedogoniumとブルボケー
テ属 B
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eは淡水域にきわめて普通に生育している。しかし,エドクラディウム
属 Oedocladiumは畑などの土壌表面にコケ植物の原糸体や他の士壌藻などと混生して
いることが多く,その発見や採集はやや困難である。そのためであると恩われるが,世
界的にみても他の 2属に比べ,報告は非常に少ない。
4種 1-12) 知られている。そのうち日本からはただ 1種
この属は,現在まで世界で 1
Oedocladiumo
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mが秋山 18,
1
4
) によって報告されているのみである。筆者らは
ここ数年,この属の野外における調査と培養観察をおこなってきたが,その結果上記の
.carolinianumも産することを知った。秋山は前記の種については藻体の詳
種以外に O
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mについての観察事項も併せて
しい性状を述べていないので,ここでは0. o
報告する。なお,これらの他に数穫が各地から得られているが,有性生殖器官の形態が
まだよくわからないため,それらについては培養して観察を継続中である。
1.エドクラディウム属について
この属のアキネートの形成とその発芽および生卵器の形成様式などについては従来よ
く知られていない点が多かった。以下に筆者らの観察結果を中心として属のもつ諸特徴
を述べる。
藻体:藻体は葉緑体をもっ円筒形の栄養細胞から成る地上部と,それよりも細長くて
ほとんど無色に近い細胞からなる仮根部とから成る。地上部は単列でよく分校し,直立
性または旬筒性である。仮根部はよく分枝し,根をはったような形で土中に伸びてい
る。以上は土壌表面に生育しているものに見られる形状であるが,液体培地で培養した
場合1)でも,また水中から発見された種 10)でも,藻体には栄養細胞部分と仮根部との分
化がみられる。
無性生殖:この属では遊走子形成の他にアキネートの形成が見られる。遊走子の形状
は他の 2属と基本的には同じで,ほぽ球形 卵形で頭部に繊毛冠をもっ。しかし,発芽
体には他の 2属にみられるような付着器は形成されず,葉緑体をもった糸状の細胞列や
本専修大学生物学研究室 (
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0 川崎市多摩区生田)
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4東京庇世田谷区下馬)
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藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
仮根状の細胞列が分校しながら伸びている。このことは液体培地中でも寒天培地上でも
同様に見られた。ときに発芽体が数細胞の糸状体にまで生長してから仮根部が伸びるも
のも観察された。
糸状細胞列は周囲の状況(おそらく乾燥が大きい条件であると思われる)によって,
しばしばアキネートに変成する。アキネートは内部にカロチノイド系と恩われる色素 16)
を形成して赤褐色を呈し,細胞が大きくふくらみ細胞壁も肥厚する。各細胞は分離しや
すくな!),ときには土壌表面に散在する。なお,仮根部の細胞がそのままアキネートに
なることはないが,仮根部の細胞から 1個 数個の原形質に富んだ細胞が分校して,そ
れらの細胞がアキネートになることは普通にみられる。アキネートは発芽の際には内容
物が緑色に変化し,やがて発芽管をのばし糸状細胞列や仮根状細胞列となり,新しい藻
体に発達する。
有性生殖:有性生殖の様式は,この科の他の 2属と基本的には同じである。ただし,
雌雄異株で媛雄体性および異株雄性胞子性の種はこの属ではまだ報告されていない。
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mの培養によって観察された生卵器形成の状態はおよそ次の通りであ
る。まず円錐形の頂帽をもった先端細胞が膨らんで生卵器母細胞に変成する。その後 1
回の分裂によってこの母細胞は生卵器と支持細胞を形成する。生卵器母細胞は他の糸状
体の細胞より膨大し,多量の葉緑体や貯蔵物質をもって濃緑色を呈するが,分裂に際し
てはその内容のほとんどが生卵器細胞内に移!),支持細胞となる細胞の内容には核物質
と空胞状の構造が僅かに見られるだけである。
野外から得た材料では媛雄体を観察することは困難であったが,液体培養によって雄
性胞子の放出の状況および雄性胞子が生卵器母細胞墜に付着して媛雄体になる様子を観
察することができた (P
.
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.8-10)。雄性胞子褒の形成,雄性胞子の放出,生卵器
母細胞への付着,それに伴なう生卵器母細胞の分裂誘起など,生殖器官発生の相互関係
は,媛雄体性のサヤミドロ m やプJレボケーテ 15) で観察されている場合とおよそ一致し
ているようである。さらに綿密な観察は繕養によ
P継続中である。
2
. 日本産の種について
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雌雄異株,媛雄体性。同株雄性胞子位。糸状体細胞は円筒状で 8-22X35-190Po仮
根部の細胞は 4-12x80-270p.生卵器は通常糸状体の先端に 1個(稀に 2個)生じ,
ほぽ球形で 54-68X54-64p.生卵器は糸状体の中聞に支持細胞と交互に並んで生ずる
こともあるが支持細胞はやや膨らみ 18-30X34-62p.生卵器の関口は裂開型で下位。
卵胞子はほぼ球形で 46-56X46-56p.卵胞子膜の外層と内層は平滑,中層は角ばって
いる。雄性胞子褒は真直ぐかまたは轡曲して,却個ぐらいまで連続して生じ, 1
O-20X
1
4
μ ,造精器l
ま8-12X
8-20p。媛雄体は長楕円形 倒卵形で柄細胞は 8-12X88-14μ で 1個宛精子を形成する。
- 8ー
斎藤・山岸:日本産エドクラディウム属
5
5
分布:ノースカロライナ口(原記載地)。採集地:神奈川(藤沢,平塚,伊勢原,厚木,
秦野),静岡(御殿場,裾野)。
今回の筆者らの材料は
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tumBEANEY& HOFFMANl)に近い形状を示している
が,生卵器と雄性胞子褒の形状が異っている。
2) Oedocladiumo
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雌雄同株,大雄体性。糸状体細胞は円筒状で 8-13x28-170,
u
.仮根部の細胞は 41
2x6
O230,
u
.生卵器は 1個(稀に 2個)糸状体の先端に生じ,橋円形,卵形 球形で
20-34X32-48,
u
. 受精期の関口は裂開型で最上位。蓋は小型でしばしば脱落する。卵
胞子はほぼ楕円形で生卵器内に一杯になり ,18-32x30-40,
u
. 卵胞子膜の外層と内層
は平滑,中層には小孔状の凹み模様がある。造精器は 1- 6~国連続して,ふつうは生卵
器のすぐ下に,ときに糸状体の先端や中聞に散在して,形成され, 8-12X8-15向
精子は 1個宛形成される。
分布:プエルトリコ山(原記載地),インド 8),日本(山陰山,沖縄凶)。採集地神
奈川 I(藤沢,座間,秦野,生田,小田原),静岡(長岡)。
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i ISLAM') に類似しているが,後者では卵胞子膜中層が平滑で
この種は O
あり,両者は容易に区別できる。
神奈川県藤沢市近郊の畑と園芸混室表土上に出現したこっ種の周年の生育状態はおよ
そ次のようであった。 4月下句頃から糸状体の発育やアキネートの形成がみられ, 6月
中旬には稀に有性生殖が観察される。しかし,有性生殖の最盛期は 9-10月(稀に 1
1月
上旬まで)であった。また,採集した糸状体は水道水などを満した容器内に入れておく
と
, 12-24
時間後に多数の遊走子放出をおこなうのがふつうである。この遊走子放出.土
春や秋に採集したものよ P‘夏に採集した場合の方がより多いようである。したがっ
て,この種では有性生殖の行なわれる時期の少し前である 7-8月l
こ,一時的な降雨な
どの際 i
こ多数の遊走子を放出し,無性的に増殖しているものと考えられる。 1
1月には有
性生殖がみられなくなり,土壌表面には僅かの糸状[本やアキネートのみが観察されるに
過ぎなくなる。
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造力武彦事・広瀬弘幸料: 淀川汽水域の藻類について
TakehikoZORIKI* and Hiroyuki HIROSE**: On the algae found
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n brackish-water areaofYodo River
淀川の汽水域は河口より上流 9.5kmの長
柄橋までの水域である。筆者等は 1
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資料と方法
資料の採集は水中の岸壁または小石に着生するものをかきとることによった。浮遊性
藻類の採集は XX13の北原式ネットによる表面曳きによった。同定には酸処理を行ない
Pleuraxで封入した混種プレパラートを用い,相対頻度の計算にはフォルマリンで固定
した標本をそのまま用いた。また採集地点で 10-20cmの水深から採水した検水を赤沼
式比重計で比重を測定し, Knudsen1)の海洋調査常用表により塩素量と塩分量を算出し
た。その結果を Table1に示す。
権大阪成挺女子短期大学生物学数室(回3大阪市東淀川区相川中遜 2-5)
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iの 2種類は海産種として記載されているものであるが8・
14,
1
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0
種類は,
3
種以外
従来,汽水性または汽水及び海産として報告されているものである門的。上記 1
に比較的多数検出された種 (
T
a
b
l
e2で冊以上を示す印のある)は 1
3
種である。これ等
1
3
種のうち C
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aの 2種は汽水
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産または海産としては報告されていないものであ!J7-16>,M
る残り 8種は汽水産または海産とされているものである門的。琵琶湖の特産種である前
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aならびに Pediastrumbiwaeとその変種 v
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aとが淀川の汽
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6
種のうちで C
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5
種のすべては汽水域全域
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a
b
l
e1
)に
にわたって産出するが,このことは本水域の上,中,下流における塩分量 (
大差が無いためと考えられる。淀川淡水域M ・
S
・
6
>の観察結果と大阪港叫におけるそれを
比較 (
T
a
b
l
e2
)すると,総数 1
1
4種のうちこの汽水域のみで検出したものは 3
1種であ
〆
る。この 3
1
種のうち An
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,Synedrai
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c
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s
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,P
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3種以外はすべて汽水性または海水性のものばかりである。
-1
5ー
藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
62
Table2
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4,1
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⑥
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6
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造カ・広瀬:淀川汽水域の藻類
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H
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⑥
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H
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藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
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mとその生活史.
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7
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務類, 1
-20-
原慶明:紅藻植物の微細構造 E
原
6
7
慶明本:葉緑体微細構造の研究と紅藻植物
の系統分類への寄与
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1
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C 糞縁体微細構造からみた紅藻植物群内の類縁関係
この総説の Iで紹介した諸研究結果から考察すると,葉緑体をはじめとする細胞器官
の微細構造およびそれらの存在様式と分布様式は紅藻植物門内部の分類群の類縁関係を
1
9種の葉
よく反映するもののように思われる。ここでは最近,原・千原20)が紅藻植物 1
縁体微細構造を研究し,得られた知見に基づき紅藻植物の分類についていくつかの間題
を考察した要旨を中心に,紅藻植物の葉緑体微細構造の研究成果とその紅藻植物の分類
学への寄与について紹介する。
(
1
) 紅藻植物に見られる葉緑体のいろいろ。
原・千原則は次に掲げた 9つの形質に注目して紅藻植物の批細構造の調査を進め,葉
緑体およびそれに付随する細胞器官の類型化を行なった結果,紅藻植物の葉緑体を 7型
に分類することができた。 1)ピレノイドの有無, 2) o
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dの有無,
3)管状チラコイドの有無, 4)葉緑体の形, 5) 1細胞中の葉緑体の数, 6)細胞内
の葉緑体の位置,7)ピレノイドを被う紅藻デンプン殻の有無, 8) ピレノイド基質を
取りまくチラコイドの有無, 9) チラコイドのピレノイド基質への入 Pこみ様式。な
お,類型化にあたっては,原・千原則ら自身の研究成果に加えて,既知の紅藻植物の微
細構造上の知見も参考にされた。 7型の葉緑体の名称とそれぞれの特徴は下記のようで
ある。
1.ウミゾウメン型 (
N
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.
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)葉緑体。細胞中には星形の薬縁体が l個 あ れ
中央部に埋没された状態のピレノイドをもっ。ピレノイドの周囲には幾層かのチラコイ
ドが取り囲み,その一部はピレノイド基質内に浸入する。ピレノイドは紅藻デンプンの
殻に被われることはない (
F
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.1
)。
2
. 変形ウミゾウメン型 (
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)第縁体。 1個の板状ないし筒状
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車筑波大学生物科学系 (
33
1茨城県.!f;治郡樹J
大字妻木字宍久保)
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8
藻 類 第 23巻 第 2号 昭 和 50年 6月
の葉緑体が細胞周縁部に位置する。ピレノイドはやや突出した状態で存在し,それを取
りまくチラコイドのいく.っかは基質内に直線的に貫通する。葉緑体の形およびピレノイ
ドとチラコイドの位置関係を除けば,この型はウミゾウメン型葉緑体と基本的には同じ
である (
F
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g
.2
)。
3
. ペニモズク型 (
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)葉緑体。細胞内には裂片部(lo
b
e
)が比較
的良く発達した 1個の星状葉緑体がある。ピレノイドの構造はウミゾウメン型のそれと
同様である。デンプン殻は裂部片を除く葉緑体の表面を被う (
F
i
g
.3
)。
F
i
g
.1
. ウミゾウ, ;
/
型 (
N
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)架線体.
F
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. 変 形 ウ ミ ゾ ウ メ Y型 (
M
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)葉緑体.
F
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3
. ベュモズク型 (
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t
y
p
e
)紫殺体.
4. コナハダ型 (
L
i
・
agora
勾p
e
)葉緑体。ベニモズク型と同じように,葉緑体は裂片
部が極端に発達した星状で,裂片部の先端は原形質膜の内側に沿って接するように伸び
る。ピレノイドは葉緑体の中央に位置し,葉緑体限界膜によって直接被われ,裂片部の
チラコイドの一部により基質は貫通される。葉緑体の数は 1細胞内に 1個である (
F
i
g
_
4
)。
2)によって R
5
. ロデラ型 (Rh
o
d
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y
p
e
)葉緑体。この型の葉緑体は EVANSI
hodella
maculataで最初に観察され,後に
WEHRMEY印 刷 は
Porphyridiumviolaceumで見
ているものである。コナハダ型葉緑体の特徴とほぼ一致するが,ピレノイド基質に入り
こむチラコイドを全く欠くことで区別できる。ピレノイドに陥入部があり,その部分に
舌状の核の突起部の一端が入 Pこむこともある (
F
i
g
.5
)。
6. イトグサ型 (
P
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l
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s
i
p
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o
n
i
a勾 p
e
)葉緑体。 1細胞中に多数の葉緑体が存在し,ま
たピレノイドを欠く点で,前述の 5型と著しく異なる。この型の葉緑体はレンズ状,盤
状,板状等,分類群により異なる形状を示す。基本的には,これらの葉緑体は細胞周縁
部に位置する。また,葉緑体限界膜のすぐ内側に沿って,葉緑体内容物全体を取り囲む
h
y
l
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dと呼ばれるラメラ配列が例外なく認められる。紅
ように発達する outermostt
藻植物の中で最も多くの分類群に出現する型の葉緑体である (
F
i
g
.6
)。
- 22 ー
原慶明:紅藻植物の微細構造 E
6
9
Fig.4 コナハダ型 (
L
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.
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)葉緑体.
Fig.5 ロデラ型 (
Rhode
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)薬縁体.
Fig.6 イ tグサ型 (
P
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a
.
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)葉緑体.
7
. カワモズク型(但
Bat
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e門
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加η
ル
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z
ト
.
勾p
e
め)葉緑体。
特異的な管状チラコイドの出現する点を除けば,構造上
の特徴はイトグサ型葉緑体と一致する。それ故,イトグ
サ型葉緑体の変形と考えられるが,カワモズク属のメン
ーに限ってこの特異的なチラコイドが出現するので,
ノf
カワモズク型葉緑体として区別するのが現時点では妥当
と考えられる (
F
i
g
.7
)。
F
i
g
.
7
Fig.7. カワモズク型
(Batrachospennum
・
type)
幻
(
ピレノイドの分布とその分類学的意義。
上記の 7型の葉緑体がそれぞれどのような分類群で見
られたかを示したものが Table1である。この表からピ
葉緑体.
レノイドは原始紅藻綱の各目のメンパーと真正紅務綱の
中で最も原始的と考えられているウミゾウメン目のメンパーに限って存在することがわ
かる。例外:カクレイト目のコナハダモドキ Rhodopeltis liagoroides。この事実は褐
藻植物において
EVANS10),11)が述べた「ピレノイドの存在は生殖または形態の面でより
下等と考えられる形質をもっ藻に限られる」とする見解が紅藻植物の場合にもあてはま
ることを示すとも考察できる。
(
3
) 葉緑体微細構造からみた原始紅藻綱。
現在ま Pに原始紅藻綱に属する 3目27種の葉緑体(0微細構造が明らかにされている
(Table2
)。その結果いくつかの興味ある分類学的知見が得られた。まず第ーは,単純
P
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) で,調査された種類数がそれほど多くないに
胞性紅藻のチノリモ目 (
もかかわらず,既に 4つの型の葉緑体が見い出されたことである。チノリモ目はその体
制が単細胞性であるという属性に基づいて設立された分類群であるが,その外部形態的
特徴が光学顕微鏡のレベルではとらえにくく,しかも有性生殖が未知であることからい
- 23ー
。
Table1
. 紅藻植物における葉緑体の裂の分布
ウミ薬ゾ縁ウ体
メ 変
ダ型
メ
形
ン
型
ウ
葉
ミ
緑
ゾ
体
ウベニ葉モ緑ズ体ク型 コ葉ナ緑ハ体
ン型
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*を付した数字は調査された種類数を示す。
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h初 出 泊
濁
輔
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一一一
N 品中
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主
7
1
原慶明:紅藻植物の微細構造 E
まだに満足すべき分類系が確立されていない。上記の 4裂の葉緑体の発見は,この目が
系統的に異質な群を含むらしいことを示唆するもののように解釈される。
Table2
. 原始紅藻綱の各メンパーに見られる菜縁体の型
Typeo
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C
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臼
つ
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3
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3
),1
4
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1
5
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N N N N N N N N N N N N N -N
-N
- N N一
mmmm
本コンコセリス期糸状体のみの観察による。
NNNRRLP
P
o
r
p
h
y
r
i
d
i
a
l
e
s (チノリモ目)
Porphyridiumc
r
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e7
l
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umチノリモ
P
.aeruginum
p
.PU1"jJUreum
Rhodellam
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s (ウシケノリ目)
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Porphyrat
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sキイロタサ
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a
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u
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P
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e
1
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a
t
aアナアマノリ
P
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c
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t
a
P
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m
i
t
h
i
i
Smithoranaiadum
Compsopogonales(オオイシソウ目)
Com
ρ'
s
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g
o
no
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iオオイシソウ
C
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u
s
R
e
f
e
r
e
n
c
e
s
72
藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 5
0年 6月
紅藻植物の自の階級の分類は有性生殖の様式を第一義的にと
Pあげて行なわれてい
る。したがって,有性生殖の知られていない種類の分類上の位置については諸学者の意
見は必ずしも一致していない。オオイシソウ属は体制と無性生殖器官の形成様式の類似
から原始紅藻綱に所属させられる場合がふつうである。しかし葉緑体のもつ特徴はこの
属がより高等とされる真正紅藻綱の多くの分類群と類似することを示している。
FAN51)
による原形質連絡糸の存在の発見,及び HIROSEe
tal
.56).57lにより得られた色素タンパ
クの吸収曲線についての知見等を併せ考えるとき,上記の研究結果は興味がある。
以上紹介したいくつかの例からもわかるように,有性生殖器官の未知な分類群.の位置
の決定には,葉緑体の微細構造上の特性が極めて有効な手がかりを提供することが期待
できる。
(
4
) 葉緑体微細構造からみたウミゾウメン目。
ウミゾウメン自に属する 3
4
種類の葉緑体の微細構造を調査した結果,この自には紅藻
植物に存在するほとんどすべての型の葉緑体が出現することが判った (
T
a
b
l
e3
)。比較
的原始的と考えられているアクロキティウム科やウミゾウメン属のメンパーは原始紅藻
綱のアマノリ属などに広く見られるウミゾウメン型,あるいは変形ウミゾワメン型葉緑
体を有し,逆に比較的高等なグループとみなされているカギノリ科やガラガラ科(ガラ
ガラ属は除く)のメンパーには,真正紅藻綱のテングサ白からイギス目に至る紅藻一般
に見られる,イトグサ型葉緑体が存在する。さらにベニモズク科やガラガラ属のメンバ
ーでは他の目では極めて稀れにしか出現しないベニモズク型やコナハダ型葉緑体が見つ
かっている。これらの事実はウミゾウメン目が系統的に異質なグループを含むとする見
解と,ウミゾウメン目が原始紅藻綱と真正紅潔綱の橋渡し的存在であるとする見解とを
ともに支持する証左と考えてよいであろう。
淡水産藻類のシマチスジノリとオキチモズクはオオイシソウ属のメンバーと同様,有
性生殖が知られておらず,主として体制が噴水型のそれであるという根拠からウミゾワ
メン目に置かれている。しかし,葉緑体はイトグサ型のそれであり,より高等な分類群
との類縁が推察できる。
(
5
) 葉緑体微細構造からみた真正紅藻綱テングサ目ー→イギス目。
真正紅藻綱のテングサ目からイギス自にいたる 5つの目に所属する種類で葉緑体の型
が調べられた数は合計 1
0
0にのぼるが,そのうちただ 1種を例外として,すべてがイト
グサ型葉緑体をもつことが判った幻, 7),
町
, 20),
26-29),
3
5
),
8
6
),
42),
44),
剖
)
, 50),
5
2
),
58),
6
,
)
1 64)。この
事実はこれらの各目が全体として分類上よくまとまった群であるとする従来の見解を支
持するものと理解できる。
ただ一つの例外であるコナハダモドキ (
R
h
o
d
o
p
e
l
t
i
sl
i
a
g
o
r
o
i
d
e
s
) の葉緑体はコナハ
ダ型である。このコナハダ型薬縁体はウミゾウメン目のコナハダ属に所属する 5種とそ
の近縁種であるオオヌルハダやアケボノモズク属の 2種の計 9種に限られている。興味
- 26ー
7
3
原慶明:紅藻植物の微細構造 E
Table3
. ワミゾウメン目のメンパーに見られる葉緑体の型
Typeo
f
C
h
l
o
r
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p
l
a
s
t
s
S
p
e
c
i
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s
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),4
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2
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1
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)
mumm 却mmmm 却 却 初
却
2
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)
2
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)
n4n4
)0
)0
)0
)0
)0
)0
)0
)5
)
0
d η L n 4 4n4ηACO
内
内
HHHHppppp
J
ー
,
,
、
、
,
,
、
‘
,
,
、o
0
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p
p
2
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2
0
)
1
7
)
3
5
)
)))))))))))))
ツクモノリ
Helmintho
c
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adiaa
u
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a
l
i
sベエモズク
H m
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l
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T干i
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T
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Liagorav
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aイシハダ
L
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aケコナノ、ダ
L
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aスジコナハダ
L
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s コナハダ
L
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Thoreaceae
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aオキチモズク
C
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e(ガラガラ科)
Galaxauraf
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s
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a ガラガラ
G
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a ヒラガラガラ
G
.1
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l
a ウスパガラガラ
G
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aモサガラガラ
S
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aフサノリ
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o
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i
i ヒラフサノリ
S
.l1lo
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l
i
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m
i
sジュズフサノリ
P
s
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l
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p
h
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e
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P
.c
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u
s
a
Bonnemaisoniaceae (カギノリ科)
D
e
l
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s
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aメm
b
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a
l
a タマイタダキ
Bonnemaisoniahamiferaカギノリ
(
T
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) タマノイト
As
μ ragop
巾 t
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s カギケノリ
NNNHHLHLLLLLL
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.11lult~βdum
m-N
m-N
m-N
N
BBP
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e (アクロキティウム科)
A
c
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l
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u
l
u
m
Batrachospennaceae (カワモズク科)
Batrachospermumm
o
n
i
l
i
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o
r
m
eカワモズク
B
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i
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g
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t
u
mアオカワモズク
S
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.
o
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o
t
i
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s
s
i
m
aユタカカワモズク
H
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l
m
i
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t
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l
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d
i
a
c
e
a
e (ベニモズク科)
Nemalionvermi
ωl
a
r
e ウミゾウメン
N.pulvinatumカモガシラノ!I
R
e
f
e
r
e
n
c
e
s
3
菜 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
7
4
あることに,コナハダモドキはこれらの植物群の体制や胞子発芽の様式の上でも類似性
を示す事実が知られている。これらの類似性がどのような分類学上の意味をもつかにつ
いてはいまだ不明であ孔今後の各方面からの研究が待たれる。
D 葉緑体微細構造の特性からみた単細胞性紅藻の分類
微細構造上の特性を光学顕微鏡レベルの形態上の特性と同じように,種・属あるい
はさらに高次の分類階級,たとえば綱における識別形質として利用することは単細胞
性の藻類,例えばプラシノ藻 (
P
r
a
s
i
n
o
p
h
y
c
e
a
e
),ハプト藻 (Haptophyceae) および
Eustigmatophyceae等で最近手掛けられ,多くの成果を得ている。紅務植物における
この分野の研究は,さきに紹介したように, EVANSI2>が単細胞性紅濠 R
h
o
d
e
l
l
amac-
u
l
a
t
a を新属新種とした際に,葉緑体,核などの微細構造上の特徴を最も重要な分類上
の基準形質として取りあげたものが最初である。しかし,それ以後発表された論文は意
外と少なし僅かに EVANSt2>の意見に従って, P
orphyridiumv
i
o
l
a
c
e
u
mを R
h
o
d
e
l
l
a
に移行させた WEHRMEYER柑の研究を見るのみである。この分野の研究はようやく緒
についたばか Pといえるかもしれない。
本総説の目的は,葉緑体微細構造の研究成果の紅藻植物の分類への寄与についてであ
るが,ここにとりあげた分野の研究は僅かに 2例で,あまりに情報が乏しい。そこで,
ここでは今までに得られた研究成果に基づき,単細胞性の紅藻檎物の分類のあり方の一
例を考えてみたい。
単細胞性の紅藻類は有性生殖が見つからないために,体制が単細胞性であるという属
性に基づいて一つの分類群にまとめられている。たとえば KYLIN舶によると,それらは
すべてウシケノリ亜綱の,チノリモ自の,チノリモ科 (
B
a
n
g
i
o
p
h
y
c
i
d
a
e,
P
o
r
p
h
y
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l
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s,
P
o
r
p
h
y
r
i
d
a
c
e
a
e
) に所属させられる。さらに KYLlN聞はチノリモ科の内部を分類する
に当って,葉緑体の形状,ピレノイドの有無,細胞の形,コロニーの外部形態の諸形質
Table4
. チノリモ科 P
o
r
p
h
y
r
i
d
i
a
c
e
a
eの属の検索
1.葉緑体は 1個で星状,中央にピレノイドをもっ。
a
. f
r
e
e・
l
i
v
i
n
gもしくは不定形の寒天質塊。柄はない。...・ ・
.
.Porphyridium (
4
)
H
b
. 不規則な裂縁の塊状コロニーを形成する。山 ・・
.
.
.
.
・ ・
.
.
.
.
. Vanh
ザ初旬
(
1
)
c
. 細胞は寒天質に包まれ,寒天質外被は鮮明な層を示す。… C
h
r
o
o
t
h
e
c
e
(
1
)
H
H
H
d
. 細胞は柄をもち,寒天質には包まれない。
…
.
.
.
・ ・
.
.
.
・ ・
.
.
.
.
.
・ ・
.
.
.
・ ・P
t
e
r
o
v
a
n
e
l
l
a (
1
)
デスミット様形状を示す。・・ ・・
H
H
H
H
H
H
n
.葉緑体は多数で,細胞周縁部に位置し,ピレノイドをもたない。
Rh
o
d
o
s
p
o
r
a
(
1
)
m
.葉緑体は 1個で裂片部をもった長円状,ピレノイドをもっ。…
R
h
o
d
o
s
o
r
u
s
(
1
)
()の数字は記載された種類数。
-28ー
原慶明:紅藻植物の微細構造 E
75
を識別形質にとりあげ,この科を 6属 9種に分類した (
T
a
b
l
e4)0 KYLIN58l が提示し
たこの分類体系は下記の 3例を除き,その後ほとんど修正されることなく現在に至って
)従来藍葉植物に属するものとされていたイデユコゴメ Cyanidium
いる。すなわち, 1
82
l,SECKBACH a
c
a
l
d
a
r
i
u
mがこの分類群に移されたこと (HIR05E師
"l
¥
f
ERCER e
ta
1
nd
IKAN87l),2) 新属
Rh
o
d
e
l
l
aが新らたに
EVAN5ω によ
P設立され,この属に新種
Table5
. 単細胞性紅蕊の分類形質と葉緑体の型
ら 轡 型
細胞の形
有ノ無
イ
幌管 有性生殖 の1細築の縁数胞体中 ピドレ
の
l
-
PO
ゅ,
hyridium
c
r
u
e
n
t
u
m
球状
分裂
1
+
P
.aerugineum
,
,
1
+
P
.sordidum
1
1
1
1
l
+
1
1
P
.marinum
1
1
1
1
1
+
1
1
1
1
n
P
.purpureum
,
1
1
1
+
蹴
?
ー
V
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n
n
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h
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F
T
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t
n
z
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球
月
状
状
1
1
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+
,
官
C
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r
o
o
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c
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r
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r
i
a
n
a
長円状
n
1
+
,
官
P
t
e
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v
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l
l
a
m
o
b
i
l
i
s
デスド状
ミッ
n
1
+
1
1
官
Rho
d
o
s
o
r
u
s
mannus
球状
,
1
+
Rho
d
e
l
l
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m
a
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l
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a
1
1
1
1
1
+
1
1
R
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1
1
1
1
1
+
1
1
R
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o
o
d
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s
i
1
d
b
o
a
ra
,
内
生
分
胞
裂子
多
Cyanidium
c
a
l
d
a
r
i
u
m
,
内生胞子
1
- 29ー
裂
発
昼
片
達
状
郊
し
の
た コナハダ
型
盤状
p
布
ー
状
セ
,ー
ジ状
ロデラ型
,
イトグサ
型
,
7
6
藻 類 第 23巻 第 2号 昭 和 50年 6月
R
h
o
d
e
l
l
am
a
c
u
l
a
t
a
,移行種 R
h
o
d
e
l
l
av
i
o
l
a
c
e
aが所属させられたこと,および 3) チ
orphyridiump
U
r
p
U
I
.
e
U
mが加えられたことである。従ってチノリモ
ノリモ属に新種 P
3
種が所属していることになる。
科には現在 8属1
3
種について,細胞の形,生殖方法, 1細胞中の葉緑体の数,ピレノイド
これら 8属1
の有無,葉緑体の形状等,従来用いられていた分類形質に,新らたに,微細構造上の特
able5のようになる。
性を加えて整理すると T
この T
able5からピレノイドの分布様式と無性生殖の方法に対応関係があることに
orphyridium
,Van
h
1
J
f
f
e
n
i
a
,C
h
r
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t
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e
c
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,P
t
e
r
o
v
a
n
e
l
l
a
,
気づく。ピレノイドをもっ P
Rho
d
e
l
l
aおよび Rhod
o
s
o
r
u
sの 6属の無性生殖は分裂 (
f
i
s
s
i
o
n
)による方法であるのに
o
d
o
s
p
o
r
aと Cyanidiumの 2属はともに内生胞子を形
対し,ピレノイドをもたない Rh
成する無性生殖を行なう。
次に気づく点は各属毎にそれぞれ特有の葉緑体の型が存在することである。すなわ
ゆ,
hyridiumの 3種はともにウミゾウメン型薬縁体 (BROOY andVATTER8),
ち, PO
GANTT e
ta
l
.18),!4)'!5),DREW仰
)
,
R
h
o
d
o
s
o
r
u
sはコナハダ型 (GIRAU01的,
) Rho
d
e
l
l
aは
d
o
s
p
o
r
aについては未だ微細構造が調査されていないが, 1細胞
ロデラ型である。 Rho
中に複数個存在ししかもピレノイドを欠く業縁体は,筆者らの調査によると,原則とし
てイトグサ型葉緑体であることから,光学顕微鏡レベルの観察から判断して,イトグサ
yanidiumの葉緑体は基本的にはイ
型の葉緑体であろうと思われる。イデユコゴメ属 C
トグサ型のそれであるが,下記に述べるような特殊な性質をそなえている点で,上述の
ta
l
.62),
いずれの属とも異なっている。すなわち, ROSENandSIEGESMUN06円 MERCERe
SECKBACHa
ndIKAN仰によるとイデユコゴメ
Cyanidiumc
a
l
d
a
r
i
u
mの葉緑体は 1細
胞中に 1個だけであり,さらに葉緑体はただ 1枚の限界膜でつつまれている。
Table6
. 単細胞性紅藻の属の検索
I.葉緑体はピレノイドをもっ。
a. 葉緑体は 1細胞に 1個で星状.ピレノイドの外周を紅藻デン
プン殻が固まない(ウミゾウメン型)・ ・・・・
…
.
.
.
・ ・
.
.
.
・ ・
.P
orphyridium
H
H
H
H
H
H
b. 葉緑体は 1細胞に 1個で裂片部が発達した星状,ピレノイド
の外周を紅蔀デンプン殻が囲む
Q.
ピレノイド基質にチラコイドが直線的に入りこむ
o
s
o
r
u
s
(
コ
ナ
ノ
、
ダ
画
.
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原慶明:紅藻植物の微細構造 E
77
そこで以上の研究成果に基づいてチノリモ科の属の検索表の作成を試みる Table 6
のようになる。ただし葉緑体の型が未だ不明な Van
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の 3属は対象外とした。
前章でも紹介したように,これら単細胞性紅藻に存在する葉緑体の型のほとんどのも
のは多細胞性紅藻においても出現するもので,しかも,それぞれの型は多細胞性紅藻の
特定の分類群にのみ存在するものである。同一型の葉緑体微細構造をもっこれらの単細
胞性と多細胞性の分類群が系統的に同じなかまであるとするのがより自然な考え方であ
るか否かの論議はここでは行なわない。しかし,いずれにしても葉緑体微細構造の研究
が紅藻纏物の分類系の確立に大きく寄与することはたしかと考えられる。
原稿を読んで下さった筑波大学生物科学系千原光雄教授および貴重な助言を下さった
神戸大学理学部生物学教室広瀬弘幸教授に感謝申しあげる。
References
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藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
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fBangiaf
*1)-45) は本総説 1 (藻類
23(1):28-38) に掲載。
- 32-
今堀:第 2回藻類学国際シンポジウム
今堀宏三本: 第 2回藻類学国際シンポジウムに参加して
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シンポジウムも終り近く
シンポジウムのプログラムの前半を終えたころからプログラムの中の講演取消しがめ
だちはじめ,聴衆も心もち少なくなってきたようである。いわゆる大物の講演があらか
たすんだせいか,旅のつかれがぽつぽつ出はじめてきたためだろうか。それとも土地の
地理も覚えて土産物買いや,観光にエスケープする者がふえたせいだろうか。私自身も
できればエスケーフ。してタジマハールだけは見に行こうかとも考えていたが,あいにく
の瀬木さんの入院さわぎでそれどころではなくなってしまった。かといってシンポジウ
ムの方も出たり入ったりであまり落着いて聞くことができなかったが,とにかく今少し
私の日記をつづけることにしよう。
第 5日(金)の靭,瀬木教授を見舞ったが症状はさらにはげしいようで,たびたび唖
吐を催すということである。聞くと生水をたびたび飲用していたということで,おそら
くそのために胃腸障害をひきおこしたのではあるまいかと思われた。筆者はかねてイン
ドでは生水は一切だめだと聞いていたので, 220V用の湯沸かしを持参しホテルで出さ
れた水も,もう一度煮沸するという用心をしたのである。この日の講演は不参加者の続
出で,午前中の 8講演のうち 2講演のみを 1
1持からはじめ1
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時で終るという有様で,終
りに近くなってシンポジクムもいささかだれ気味である。この日は,ランソウ類の分類
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ィー,電気泳動,血清法あるいは核酸による分析などによってランソウ類の分類を再検
討しようとするもので,研究そのものはまだようやく緒についたばかりのようであった
ものの,グリコーグン代謝に関係する enzymesの活性で分類したデータを示した。
このほか,フィコピリンについて血清学的方法やアミノ酸組成などのデータからも分類
に適用の可能性を示した。午後の講演が始まってしばらくすると,瀬木教授入院という
ことで又よぴ出された。大学の寧でホテルに向い,救急車に瀬木教授を移し,ホテルの
フロントにとりあえずチップを与えてのち,救急車に同乗して聖イザベラ病院に向っ
た。病院につくと大学の車で先に到着していた DESIKACHARY教授と秘書が入院手続を
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0豊中市待兼山町 1-1)
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- 33-
8
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藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
してくれていた。病院はカソリック系で,日本の病院よりもむしろ清潔であり,病室に
トイレ,浴場などもドアをへだてて付属させ,エアコンディショナーのはいった満足す
べきものであった。夕刻まで荷物の整理や,瀬木教授の御自宅への連絡事項など打合わ
せて, 5時半に大学へ帰ったら,講演は丁度終了したところであった。
第 6日(土)最終日である。いわゆる大物の講演はなく. IRvINE による Rhody・
meniaceaeの分類学的研究を除き,インドおよび東南アジア(フィリッピン,タイ,マ
レーシア)系の人たちによるものであった。発音のなまりがひどく,米語を聴きなれて
いる私にとって,とても理解し難いものが多かった。しかし,シンポジウムの最後に立
ったタイの女性学者 LEWMANOMONT. K. はアメリカ留学をしていたせいもあ札美し
い発音とカラーフィルムで聴衆をひきつけた。内容はタイのウミウチワ属の紹介で,
600以上に上る標本から 8穏を確認したこと。またタイ新産種として,日本になじみの
深い P
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aの 3種をあげて,シンポジ
ウムの講演はすべて終了となった。
月曜日以来の講演もこの日で終ったが,連日の講演のほか,月曜日と水曜日は夕刻か
ら公開講演,火曜日はレセプション,金曜日はインドの芸術祭の見学,そして土曜日は
大学生によるインド音楽の演奏会が,いずれも講演終了後行なわれた。こうした次第
で,連日帰るのは 8時四 1
0
時がほとんどという忙しさで,いささかの疲労を覚えた。
第 7日(日)はエクスカーションである。マドラス郊外に散在する寺院群を訪れた。
いずれも 7世紀ごろに自然石をもって建造された建物,あるいは見事な彫刻や色彩鮮や
かな石造建造物である。当時のインド文明のすばらしさに,とくに歴史と伝説に弱い米
人たちは wonderful をく
P返していた。日もとつぶ P暮れてから帰途につき,ホテル
前で別れを惜しみつつ一週間にわたるシンポジウムの幕は下 Pたのである。
おわりに
Convener の DESIKACHARY教授は有名な故 IYENGAR博士のーの愛弟子であり,マ
ドラス大学の藻煩学の伝統をひきついでいる人である。写真(本誌. 2
3
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.4O)をみて
も察せられるように学者としてのきびしさの中に人間味も豊かな人物で,今回のシンポ
ジウムは実質的には彼一人によって支えられたといってよい。若いインドの藻類学者た
ちは,よく DESIKACHARY教授の努力にこたえ,シンポジウムをもり立てるのに懸命で
あった。コーヒープレークや昼食は期間を通じて参会者一同が同じ室で話しあいながら
飲みかつ食べたのであるが,こうしたときにもさきにのべたようにインド人どうしが固
まってヒンズー語で話すようなことは全くなし常に外国人グルーフ・の中に分れて加わ
り,交流を深めるとともに自らの知識吸収にせいいっぱいの努カを傾けていた。こうし
た雰囲気がシンポジウムの成功の原動カのーっとなったことは否定できない。われわれ
が国際会議を催すときなどにあたり大いに学ぶべきことであると思う。
-34ー
吉崎:藻類採集地
8
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藻顛採集地案内
吉 崎 誠 : 千 葉 県 大 原 町 丹 ケ 滞 海 岸 MakotoYOSHIZAKI: TangauraBeach.
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Ohara,ChibaP
日本一長い砂浜として知られる九十九里浜の南の端は太東岬で終る。太東崎よりさら
,長い砂浜を南下すると大原漁港がある。千葉県夷隅郡大原町は上総大原の名
に約 6km
で日本海藻誌にもしばしば登場する。山悶幸男博士もかつてたびたびこの地を訪れ,こ
9
5
8
) で紹介されている。ヤツデガタ
こで珍稀な海藻を得たことを本誌第 6巻第 1号(1
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yとして記載された種類である。他
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eYAMADAなどは上総大原を typel
にカエルデグサ,ホシガタイパラ,ハリイギスなども採集された記録がある。
大原漁港の南側にある小高い八幡岬に塗ると束に太平洋,北側足下に大原漁港を見下
し,はるかに太東岬を望む。南側は岬のつけ根近くまで入 P込んだ入江がeIb!
J,その向
うは太平洋の荒波に侵蝕されて急激に海に落ち込んだ断崖が続いている。岬の頂き近く
から岬の先端に下る急な細道がある。岬の下にはほんのすこしの平らな輔があ!J,そこ
で磯採集が出来るが,時折恩わぬ大波がおしょせることがあるので注意を要する。大原
での採集は磯採集よりも,八幡岬の南側にある丹ケ浦と呼ばれる幅約 80m程の砂浜の
海藻打ちあげに大きな興味がある.丹ケ捕は 2月頃より 6月頃にかげての毎大潮の干潮
時にはよくたくさんの海藻が打ちあげられる。打ちあげられる海藻の大半は,かなりの
宮
至
至御宿
図 1 千葉県大原海錯{右図は 1
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2
藻 類 第2
3巻 第 2号 昭 和 5
0年 日月
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深所に生育すると 思われる ものである。岡村博士 (
1
93
4
) は太東岬より南白色 (
現在の
4-3
0mのところでドレッジを行い,キヌダJレスをはじ
長生郡白子町牛込)の沖合水深 1
2種の海渓を報告したが,筆者はその全穏類をこの地の打ちあげ採集で得ている。こ
め2
れらは大原町の 沖合にかなりの広さで発達した岩盤上に生育する海藻と 推測 される。
9
7
3
年より侵蝕防止の目的で丹ケ
さて,この付 近の海岸は近年侵蝕が進み,そのため 1
消の左端より八幡岬の先端部に向 って約 2
50m, テ トラポッ トの防波堤が築かれるにい
たった。この工事が進むにつれ,丹ケ i
雨前の海流状態が変化し ,これまでは干潮の折々
丹ケ浦の砂浜に小高くなる程に打ちあげられていた海藻が小潮 ・中潮の干潮H
寺には直後
浜に 打 ちあげられず,水際に深うようになることが多くなったことはいささか残念であ
る。そのような時には胴付長グツをはき ,レーキあるいは浜に打ちあげられた竿などを
もってこの潔う海藻をかき集め ,I
盛にあげ,それらをより分けるという方法をとると便
利 である。
図 2 千築県大原町丹ケ浦海岸
採集することのできた主な種類 緑藻類
ヤブレグサ,オオシオグサ
, カタシオ グサ,
フジノハ ヅタ ョフサイワヅタなど。褐藻類 ;サナダグサ ,フ クリンア ミジ,ヤ ノ、
ズ グサ ,
イチメガサ, タバコグサ,オオノアナメ,ヒロメ ,アオワカメ,オオパノコギリモクな
ど。紅藻類 :フサノ
Y,ニセフサノムヒラガラガラ, タマイタダ キ,マ クサ ,コヒラ,
ヒラクサ ,ユ イキリ,ミチガエソウ,ナミノハナ,エツキイワノカワ ,キョウノヒモ ,
ツノレツノレ,ヒラキントキ ,ナガキ ン トキ,オオパキ ン トキ,ヒロハ ノカクレイ ト, ヒロ
ノ、ノトサカモドキ,ヤツデガタトサカモドキ ,ホソパ ノ トサ カモ ドキ
, クロト サカモド
キ,ベ ニスナゴ,サイダイパラノリ,タチイパラノリ,ホシガ タイバ ラ
, キジノオ,ア ー
ツパノリ,オオパツノマタ,コトジツノマタ ,フクロツナギ,キヌ ダノレス,ホソダノレス ,
マサゴシパリ, ヒラ ワツナギソウ,ハネ クスダ-<,キヌイト グサ ,フ タツガサ ネ
, ヨツ
ガサネ,カザシグサ ,キヌイ トカザ、シグサ ,ベニヒパ,ナガウブゲグサ,ハリイギス ,
ノ、ネイギス,フトイギス,サエ ダ,チ リモミジ,ハブ タエノリ,タチウスベニ,ノ、スジ
ギヌ,ヤレワスパノリ ,カギウスパノリ,スジウスパノリ,カ クレ スジ, イソハギ¥シ
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6
8
3
吉崎:藻類採集地
マダジア,ペンテンモ,ユナ,ハネソゾ,ハネク・サ,ケハネク'サ,コザネモ,ホソコザ
ネモ,イソムラサキ,ヒヨクソウなど。
0%以上は紅藻類で占めら
ここでの打ちあげ海言葉は種類数の上でもまた量の上でも約8
れる。ここには美しいもの,あるいはいわゆる珍品稀品と称される種類も実に多い。筆
者はここでフジノハヅタ,イチメガサ,オオノアナメ,キヌダJ
レス,カエルデグサなど
をしばしば採集した。またヤツデガタトサカモドキ,ヤレウスパノムノ、スジギヌなど
は
, .2-7月には極く普通に採集できるといってよい。
交通外房線で東京駅よ
P大原まで特急で 1時間半,快速で 2時間である。駅前に大
原町観光案内図がある。線路治いに隣駅浪花方向に約 100m進み,線路を直角に横切っ
てどこまでも進むと大原漁港に至る。港の手前約 200mのところの左側に郵便ポストが
あ札右手に海の見えるところがある。そこが丹ケ浦である。丹ケ浦まで大原駅よ
P徒
歩で約却分,タクシーでは約 5分である。車では国道 1
2
8号線を南下し,大原漁港入口
で左折するとよい。東京地方からは手頃な日帰りコースといえる。
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本書は同出版社の植物学モノグラフ 1
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)の続編ともみなすべきものであり,その題目で明かのように,務類全般の生理生
化学の各専門別総説集である。後者が回章 3付 章 (9
3
9頁)から成るのに反して,前者
は3
2
章 1付 章 (9
8
9買)として,章の数が減らされているだけに,かなり後者には見ら
最近に
れない厚い内容の章もあ!J,全体的には生化学的内容が多くなっている。やは P
なって,藻類学の分野にも近代生物学の進展方向が浸潤して来たことが窺われる。内容
を大別すると,細胞壁関係や貯蔵性多糖を包含した炭水化物,ステロイドを含めた脂
質,タンパク代謝に関連付けた核酸生化学,色素,明暗雨反応を含めた光合成,明暗両
呼吸,窒素およびリン酸,珪酸,石灰などの無機塩代謝,ピタミンやホルモンの影響も
検討したいわゆる生長生理学,増殖,運動,向調培養などとなる。付章として,編者
STEWARTの分類学所見がある。
このように,本書の内容は多彩であ1),それだけに“藻類に興味をもつあらゆる学徒
のための良書である"という推薦の言葉を惜しまない。事実,文献なども一般的にみて
かなり詳しく引用されており,日本語のこの種の本の出版を望んでいた筆者にとって
は,将にしてやられた感さえある。
(西沢一俊)
- 37-
8
4
藻 類 第 23巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
学会録事
1.評議員会報告
昭和田年 4月 2日に東京水産大学水産資料鋪で評議員会を開催しました。
出席者評議員:増田道夫,秋山和夫,加崎英男,片岡
実,小林弘,喜田守幸四郎
谷口森俊,広瀬弘幸
会長:西沢一俊
幹事:山岸高庇,千原光雄,有賀祐勝,渡辺真之,原慶明,猪川倫好
評議員会は例年総会の前に開催されていましたが,今回は会長,評議員,幹事が改選
・交替したこと,会計年度制の変更に伴う移行措置が必要なこと,従前からの懸案事項
があることなどのために,とくに開催しましたが,次の様な事項について審議承認され
ました。なお,これらについては今秋の総会に提案し,ご審議を頂くことになります。
(
1
) 会計監事として岩本康三氏(東水大)と古谷庫三氏(東学大)を選任。
(
2
) 年度予算は「次年度の予算案を総会に提出する」方式をとる。
(
3
) 昭和.
4
9
年度 (
4
9・4-49・12) 決算報告。
(
4
) 昭和田年度 (
5
0・1-50・3)会計中間報告 (
4
9・9 ・3。総会決議の暫定予算
関係分)。
(
5
) 昭和5
0
年度(日・ 4-50・12) 予算案予算案は従来の方式では秋の総会に提出
することになっていますが,会計年度制変更の移行措置として,回年度分についてとく
にご審議頂き,それに基づいて事業を進めることが承認されました。
(
6
) 昭和5
1
年度予算案と会費の値上について。
(
7
) 賛助会員と団体会員の新設。
r
(
8
) 編集委員会制については学会誌( 藻類」の編集・刊行のために編集委員会を置
く。編集委員会の構成,運営などについては別に定める内規による)の一項を会則に加
える。
これについての内規はさらに検討する。
白
(l 学会誌「藻類」の編集方針従来の基本方針に治って編集し,更に内容の充実を
はかるために研究ノート(研究成果の短報,国際会議紹介,報告など),藻類分布資料
(分布資料の他に他誌に発表された新種や新産地の要約,
リストなど),藻類採集地案
内,新刊紹介などの欄を新設または充実させる。裏表紙に欧文の目次を入れることなど
が承認されました。
(
1
0
) パックナンバー,索引の価格。
削
山田幸男博士の喜寿(昭和52年 8月)を記念して「漢類」の「山田幸男博士喜寿
-3
8ー
学会事録
85
記念号」を発刊する。発刊事業計画の具体案については持ち廻り評議員会で検討する。
同
名与会員の推せん候補者は「会長経験者で満 70才以上の方」とし,今回は時間郷
氏を推せんする。
同
今秋の植物学会でのシンポジウムについては加時英男氏が中心となって計画をす
すめ,関係方面との交渉を進める。
~4)
その他庶務・会計などの報告。
2
. 懇談会報告
昭和田年度目:本水産学会年会を期に,昭和5
0
年 4月20日午後 6侍から,東京水産大学
水産資源研究施設会議室において,恒例の本学会懇談会が開催されました。参会者は前
会長中村義輝氏,新会長西沢一俊氏ほか40
名で近来にない盛会でした。
会は有賀祐勝氏の司会で進められ,前会長,新会長の挨拶のあと乾杯,懇談に入りま
した。例年の様に全員の自己紹介をかねたスピーチが終ってから広瀬弘幸氏の「英国ノξ
ンゴールで開催された第 8回国際海藻学会議に参加して」と題する講演をスライドを観
賞しながら拝聴しました。北から南から参会された方々のお話し合いもつきませんでし
たが,名残りを惜しみつつ 8時半閉会しました。終りに,懇談会の開催にあたっていろ
いろとご尽力頂いた東京水産大学の岩本,片岡,三浦,庵谷の諸氏に学会として心から
お礼を申上ます。
3
. 持廻り評議員会報告
4月 2日の評議員会に引続き,持廻り評議員会 (4月2
8日付)を開催し,編集委員会
制の件と山田幸男博士記念号の発刊について審議の結果,次の様に決定致しました。
(
1
) 編集委員会制の内規について。
編集委員会内規
1.編集委員会は編集委員長 1名,編集委員若干名,編集幹事若干名をもって構成す
る
。
2
. 編集委員長,編集委員,編集幹事は会長がこれを指名委嘱する。任期はそれぞれ
2年とし,重任することができる。
3
. 編集委員長は編集委員会を代表し
r
藻類」の編集,刊行に関する責任を負う。
r
藻類」の編集,刊行に関す
4. 編集委員は投稿された原稿の審査に当るとともに
る事項を審議する。
5
. 編集幹事は「藻類」の編集,刊行に関する業務に当る。
(
2
) 山田幸男博士喜寿記念号の発刊について。
山田幸男博士が昭和52年 8月に満 77才の喜寿を迎えられる日を機会に記念号を発刊す
る計画が承認されました。これについては更に具体的に準備を進め,秋の総会に計画案
- 39-
86
藻 類 第 23巻 第 2号 昭 和 田 年 6月
を提出致します。
4. 編集委員会について
前記の様に編集委員会内規が制定されましたが
r
渓類Jの編集,刊行について編集
委員会制をとることは,既に 20
回総会において決定され. 21図
, 22
回総会においてもそ
巻
の実現について討議されてお Pますので,会長から次の 7名の方に委員を委嘱し. 23
2号から委員会を発足させました。
編集委員長
千原光雄(筑波大・生物)
編集委員
秋山
優(島根大・教育) 新 崎 盛 敏 ( 日 大 ・ 農 獣 医 )
広瀬弘幸(神戸大・理)
黒木宗尚(北大・理)
今堀宏三(大阪大・教養)
館協正和(北大・海渓研)
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詳細は下記にお問合せ下さい。
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なお,シンポジウムの前後にドイツおよびオーストリアのエクスカーションがありま
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。
(今泉カ蔵)
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〒1
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)東京都文京区大塚 3-2
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