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Cyclone III USB3.0 ボード 電源設計ガイドライン

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2010 年 8 月
1. はじめに
この資料は、(株)アルティマがオリジナルで開発した Cyclone III USB3.0 用ボードに搭載されている電源における、部品
選定、外付け部品選定およびレイアウト設計手順について記載しています。
なお、Cyclone III USB3.0 用ボードに関する情報は、弊社ホームページでご覧いただけます。
►
Cyclone III USB3.0 Board 開発事例
http://www.altima.co.jp/products/altera/cyclone3_usb30.html
►
Cyclone III USB3.0 Board 開発者のコラム
http://www.altima.jp/usb30b_column_intro.html
2. USB3.0 システム
2-1. FPGA + ASSP (USB3.0 PHY) による構成
FPGA で MAC までの制御を行い、外付けの PHY で構成する。
低コスト FPGA 採用による低コストソリューションの実現。
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2-2. FPGA + ASSP による構成のブロック図および電源ツリー
FPGA + ASSP を使用して USB3.0 システムを構成したときのブロック図および電源ツリーを示します。
図 1: USB3.0 システム ブロック図
DC12V(AC Adapter)
@2A
1.2V
DC/DC
2.5V
DC/DC
3.3V
DDR
Tremination
VTT0.9V
FPGA
VREF0.9V
DC/DC
OSC40
MRAM
1.1V
DC/DC
TUSB1310A
(USB PHY)
FLASH
1.8V
DC/DC
LCD
7seg
1.8V
DC/DC
DDR2
DC/DC
V-Bus用IC
OSC33
Clock Driver
UART PHY
5.0V
図 2: USB3.0 ボード パワー・ツリー
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3. 電源選定と設計
3-1. 電源の種類と特徴
表 1: 電源の種類と特徴
電源の種類
設計工数
部品点数
簡単
少ない
スイッチング(コントローラ)
難しい
多い
中~特大電力向け。検討項目が多い。
スイッチング(モノリシック)
普通
普通
小~大電力向け。
スイッチング(モジュール)
簡単
少ない
リニアレギュレータ
■
その他
効率低く発熱の問題があり使用できる範囲が狭い
小~大電力向け。検討項目少ない
調達性が良いこと および 設計が容易な電源
短期間でボードを開発するには、電源を構成する全ての部品をより早く集約させる必要があります。しかしながら電源設
計する際には多くの検討すべき内容があります。
a)
電源の種類の選択
b)
周辺部品の検討
3-2. 要求仕様から型番の選択
今回は短期間の設計に主眼を置き選定を行います。3-1 項 a) と b) の検討内容から最もシンプルに電源を構成するた
めに、モジュールタイプを選択します。モジュールは選択できる製品種類が豊富で、短納期調達が可能なリニアテクノロジー
社の μModuleTM Family を選定します。
表 2: μModule Family (抜粋)
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仕様要求は表 3 のとおりです。この仕様から μModule Family の中で最適なデバイスを選択します。
■
要求仕様から型番の選択
USB3.0 ボードの仕様から LTM8025 および LTM8032 を選択
表 3: 電源仕様と選択型番
電源型名
入力電圧
出力電圧
出力電流
LTM8025
12V
1.2V
2AMAX
LTM8025
12V
2.5V
2AMAX
LTM8025
12V
3.3V
2AMAX
LTM8025
12V
1.1V
2AMAX
LTM8025
12V
1.8V
2AMAX
LTM8025
12V
1.8V
2AMAX
LTM8032
12V
5.0V
1AMAX
備考
低ノイズ要求有
3-3. 外付け部品の選定
μModule Family は、表 4 のように仕様に応じて推奨外付け部品表がデータシートに記載されています。表 4 は LTM8032
の推奨部品の構成表です。表 4 から外付け部品を選定します。今回の仕様の場合は、赤枠の箇所の定数です。
表 4: 推奨部品の値と構成
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3-4. 回路図作成
3-3 項で選定した部品からスイッチング周波数を 2MHz として回路図を作成し図 3 に示します。部品点数は抵抗 2 個および
コンデンサ 2 個で電源を構成することができます。オプション用として C333,340 はランドのみを用意します。位相補償回路の
調整等で使用できます。
図 3: LTM8032 回路図
3-5. 基板設計
μModule Family のレイアウトでは、いくつか注意するポイントがあります。Cin コンデンサは LTM8032 の Vin および
GND にできるだけ近くに配置します。Cout コンデンサは LTM8032 の Vout および GND にできるだけ近くに配置します。
近くに配置した Cin コンデンサ、Cout コンデンサおよび LTM8032 はできるだけ太いパターンで短く配線を行います。配置が
遠いとノイズが大きくなるなど安定動作に影響を与える場合があります。
図 4 は、USB3.0 ボードの LTM8032 および周辺部品の配置です。図 5 は、そのパターン図です。図 5 において GND を青、
Vin を赤、および Vout をピンクで示されているように、μModule Family はピン数は多いが GND、Vin および Vout は固ま
っているので容易に最適なレイアウトを行うことができます。
LTM8032
図 4: LTM8032 および周辺部品配置
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図 5: LTM8032 パターン図
直近に配置
3-6. µModule 資料
µModule Family データシートおよび各種資料は、リニアテクノロジー社のホームページよりご入手いただけます。また、ご不明
な点は弊社までお問い合わせください。
►
リニアテクノロジー社
ホームページ: http://www.linear-tech.co.jp/
►
日本代理店 (株)アルティマ
ホームページ: http://www.altima.co.jp
商品のお問い合わせ https://www.altima.co.jp/inquiry/inquiry.html
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弊社より資料を入手されましたお客様におかれましては、下記の使用上の注意を一読いただいた上でご使用ください。
1.
本資料は非売品です。許可無く転売することや無断複製することを禁じます。
2.
本資料は予告なく変更することがあります。
3.
本資料の作成には万全を期していますが、万一ご不明な点や誤り、記載漏れなどお気づきの点がありましたら、弊社までご一報いただければ幸いです。
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