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3-1.ESCO事業について 3.施設の省エネルギー可能性調査
3.施設の省エネルギー可能性調査 3-1.ESCO事業について 近年、確実に省エネルギーを実現する対策としてESCO事業(Energy Service Company)を活用する事例が顕著な増加(※1)を示しています。地方公共団体におかれ ましても、ESCO事業を活用した事例がすでに十数件報告されています。本節では、E SCO事業の仕組み、ESCO事業の利点等について報告します。 (※1)ESCO推進協議会が会員企業 95 社を対象に調査した結果によると、1998 年~2002 年の 4 年間にESCO省エネルギー事業受注額は 14 倍に増加。 (毎年ほぼ倍増のペース) ESCO事業とは ESCO(Energy Service Company)事業とは、省エネルギーを民間の企業活動とし て行い、顧客にエネルギーサービスを包括的に提供するビジネスです。 ESCO事業者は顧客に対し、工場やビルの省エネルギーに関する診断をはじめ、方策導 入のための設計・施工、導入設備の保守・運転管理、事業資金の調達などの包括的なサービ スを提供し、それまでの環境を損なうことなく省エネルギー改修工事を実現し、その結果得 られる省エネルギー効果を保証します。ESCO事業者の経費等については、顧客の省エネ ルギー効果(メリット) の一部から報酬として 受け取ります。 ESCO事業と顧客の関係について ESCO事業者と顧客の関係について は、省エネルギー効果を保証するためにパ フォーマンス契約(出来高契約)を締結し ます。顧客は、ESCO事業者が提供する 包括的なサービスに対する対価をサービ ス料として支払います。 17 省エネルギー改修工事にESCO事業を導入することの利点 (1)新たな負担を必要としない省エネルギー促進策 省エネルギー改修に要した全ての経費(工事費、金利、ESCO事業者への経費等)は、 省エネルギー改修で実現する経費削減分で賄われます。 (2)省エネルギー効果(メリット)の保証 ESCO事業者が省エネルギー効果を保証すると同時に、顧客の利益を保証します。保証した 省エネルギー効果が得られなかった場合、ESCO事業者は顧客の損失を補填します。 (3)包括的なサービスの提供 省エネルギー経験がなくても、人材が確保できなくても省エネルギーは実現できます。す べては、ESCO事業者が責任をもって、エネルギーに関する包括的なサービスの提供を行 います。包括的なサービスとは、以下のすべて又は、それらの組み合わせで構成されます。 ○ 省エネルギー方策発掘のための診断・コンサルティング ○ 省エネルギー方策導入のための計画立案、設計、施工、施工管理 ○ 導入後の省エネルギー効果の計測・検証 ○ 導入した設備やシステムの保守、運転管理 (4)省エネルギー効果の計測・検証の徹底 省エネルギー改修後の省エネルギー効果を把握する作業を計測・検証といいます。計測・ 検証手法は、導入される省エネルギー技術毎に、短・長期計測、統計解析、またはシミュレ ーションによる手法が適用され、パフォーマンス契約の中でESCO事業者が保証した省エ ネルギー効果を、定期的に確認を行なうため持続させることが可能になります。省エネルギ ー効果を確認後、顧客はESCO事業者にサービス料を支払うこととなります。 ○ 事業資金の調達(ファイナンス) 、金融機関のアレンジ等 ESCO事業が導入できる対象施設 省エネルギー改善を行なう既設の建物、施設が対象です。 ○ オフィスビル、庁舎(政府機関、地方自治体) ○ ホテル ○ 病院 業務用ビル ○ 一般商業ビル ○ 学校群、研究機関等の建物 ○ 工場施設など 18 ESCO事業の工事計画 一般的な省エネルギー改修工事は、対応可能な箇所から段階的に実施していくことがほと んどですが、ESCO事業の場合には、計画・立案において、省エネルギーの可能性のある 全ての工事手法を一括検討します。ESCO事業者は、回収期間の長短、事業採算性の有無、 省エネルギー効果のバランスを考えた包括的な提案を行ないます。施設の部分的な計画では なく、施設全体について総合的な検討を行なうからこそ、施設に最適な省エネルギー改修工 事の提案ができるようになるのです。 一般的な省エネルギー改修工事との違い 省エネルギー改修工事にESCO事業を導入する場合には、省エネルギーの診断から改修 工事、導入設備の運転管理に至るまで、ESCO事業者が包括して携わります。つまり、初 期の省エネルギー改修工事 の計画を、省エネルギー効果 の計測・検証まで責任を持っ て行なうことができるため、 省エネルギー効果の保証が 可能となるわけです。一方、 一般的な省エネルギー改修 工事の場合には、設計契約、 工事契約、設備の運転管理契 約は、別々となることが多い ため、省エネルギー効果を得 ることは困難です。 ESCO事業の工事計画 ESCO事業者と顧客が締結するパフォーマンス契約には、顧客が事業資金を調達するギ ャランティード・セイビングス契約とESCO事業者が事業資金を調達するシェアード・セ イビングス契約の 2 種類の形態があります。ギャランティード・セイビングス契約では、実 19 際の省エネルギー改修に係る初期投資を自治体が行ないます。しかし、ESCO事業者は自 治体に対して省エネルギー改修による光熱水費の削減を保証するため、現実的には自治体に 経済的な負担を強いることはありません。それに対して、シェアード・セイビングス契約で は、ESCO事業者が金融機関からの借り入れ等をして資金調達を行なうため、自治体は一 切の金融負担を負わないことになります。以下の表は、ギャランティード・セイビングス契 約とシェアード・セイビングス契約についてまとめたものです。 3-2.省エネルギー可能性算出機器について 市有6施設省エネルギー診断結果から、表3-1に示す機器及び施設について、省エネ ルギー可能性量の算出を検討することとしました。なお、今回のウォークスルー調査にて、 市民会館以外の 5 施設(庁舎本館、第1別館、第2別館、附属棟、公会堂)には、トイレ への擬音装置、節水コマ設置等、上水道使用量削減手法が取り入れられていることから、 上水道に関する検討は対象外としました。 20 表3-1 省エネルギー可能性算出機器及び施設 省エネルギー可能性 算出機器 変圧器 庁舎本館、第1別館、第2別館、附属棟、市民会館、公会堂 ターボ・スクリュー冷凍機 庁舎本館、第1別館、市民会館、公会堂 ガス焚吸収式冷温水機 第2別館 熱搬送設備(ポンプ設備) 庁舎本館、第1別館、第2別館、市民会館、公会堂 施設名称 エアーハンドリングユニット 庁舎本館、第1別館、第2別館、市民会館 照明設備(蛍光灯) (誘導灯) 庁舎本館、第1別館、第2別館、附属棟、市民会館 3-3.省エネルギー可能性算出方法について 表3-1「省エネルギー可能性算出機器」の省エネルギー可能性量算出方法については、 熱関係機器と電気関係機器で、表3-2のような内容について検討し、省エネルギー効果 を算出することとしました。 表3-2 熱関係機器省エネルギー可能性算出内容 機器名称 省エネルギー可能性量算出内容 ・空冷式ヒートポンプ空調機への更新 庁舎本館ターボ冷凍機 ・最新式高効率COP機器への更新 ・最新式ガス吸収式冷温水機への更新 ・空冷式ヒートポンプ空調機への更新 第1別館ターボ冷凍機 ・最新式高効率COP機器への更新 ・最新式ガス吸収式冷温水機への更新 ・空冷式ヒートポンプ空調機への更新 第2別館ガス吸収式冷温水機 ・最新式高効率COP機器への更新 ・最新式ガス吸収式冷温水機への更新 ・空冷式ヒートポンプ空調機への更新 市民会館スクリュー冷凍機 ・最新式高効率COP機器への更新 ・最新式ガス吸収式冷温水機への更新 ・空冷式ヒートポンプ空調機への更新 公会堂ターボ冷凍機 ・最新式高効率COP機器への更新 ・最新式ガス吸収式冷温水機への更新 表3-2-1.電気関係機器省エネルギー可能性算出内容 機器名称 省エネルギー可能性算出内容 ・最新高効率変圧器への更新 変圧器 ・冷凍機不使用時変圧器の停止 熱搬送設備(ポンプ設備) ・インバータ制御の採用 エアーハンドリングユニット ・インバータ制御の採用 照明設備(蛍光灯) (誘導灯) ・高効率Hf照明器具への更新 ・高輝度誘導灯への更新 21 また、省エネルギー可能性量試算に必要な、更新設備機器の仕様及び性能について、表 3-3にまとめました。 表3-3 名称 対象機器仕様及び性能 種類 電灯用変圧器 動力用変圧器 容量(kVA) 無負荷損(W) 負荷損(W) 50 115 875 単相変圧器 75 125 875 (モールドタイプ) 100 160 1,406 150 200 1,719 50 100 1,250 75 120 1,438 100 160 1,813 150 240 1,938 200 325 2,063 三相変圧器 (モールドタイプ) ○空冷式ヒートポンプ空調機 必要能力 名称 仕様 (kW) (冷房/暖房) 消費電力 台 (kW) 数 冷房最大電気容量 COP (kW) (冷房/暖房) 庁舎本館 80RT 310/355 2 89.3/111.1 189.6(2 台計) 3.47/3.2 第1別館 80RT 310/355 2 89.3/111.1 189.6(2 台計) 3.47/3.2 第2別館 100RT 371/425 3 107.2/129.7 338.1(3 台計) 3.46/3.28 市民会館 50RT 185/212 1 53.6/64.8 57.3 3.45/3.27 公会堂 100RT 371/425 1 107.2/129.7 118.2 3.46/3.28 ○水冷式インバータスクリューチラー 消費電力 最大電気容量 (kW)(冷房) (kW) 1 100.4 120.9 5.24 526 1 100.4 120.9 5.24 150RT 526 2 100.4 241.8(2 台計) 5.24 市民会館 50RT 177 1 45.3 54.2 3.91 公会堂 100RT 350 1 73.4 96.3 4.77 必要能力 名称 仕様 庁舎本館 150RT 526 第1別館 150RT 第2別館 (kW)(冷房) 台数 22 COP ○ガス焚吸収式冷温水機 必要能力 名称 仕様 (kW) 台数 (冷房/暖房) ガス消費量 冷房最大 (m3/h) 電気容量 (冷房/暖房) (kW) COP (冷房/暖房) 庁舎本館 160RT 1 32.6/32.6 33.4 1.1/0.85 第1別館 160RT 1 32.6/32.6 33.4 1.1/0.85 第2別館 100RT 3 25/25 58 1.1/0.85 市民会館 50RT 1 12/12 11.4 1.1/0.85 公会堂 100RT 1 20/20 31.5 1.1/0.85 352/272 ○高効率照明設備(Hf 蛍光灯器具) 名称 入力電力(W) 定格寿命 全光束(lm) 従来全光速(lm) Hf32W×1灯 36 12,000 4,650 3,560 Hf32W×2灯 70 12,000 9,300 7,120 Hf86W×2灯 176 12,000 18,400 17,340 ○誘導灯設備(高輝度誘導灯器具) 名称 B級・BH型 (20A 形) B級・BL型 (20B 形) C級(10 形) 定格電圧(V) 入力電流(A) 定格電力 (W) AC 100 0.14 8.3 AC 100 0.11 6.0 AC 100 0.08 4.6 23 蓄電池定格 密閉型 Ni-cd 蓄電池 4.8V、600mAh 密閉型 Ni-cd 蓄電池 4.8V、600mAh 密閉型 Ni-cd 蓄電池 3.6V、600mAh 3-4.省エネルギー可能性量試算結果 第 2 章市役所施設における省エネルギー診断及び「3-2.省エネルギー可能性算出方 法について」に基づき省エネルギー可能性量を試算しました。 ○変圧器 変圧器については、普段電気を使用していなくても、本体を充電しているだけで損失が 発生します。これが、無負荷損と呼ばれるもので、できる限り無負荷損の小さな変圧器に 更新することにより省エネルギーが図られます。そこで、庁舎本館、第 1 別館、第 2 別館、 附属棟、市民会館の変圧器を更新した場合の省エネルギー効果を表3-3-1に示します。 公会堂の冷凍機については、2000 年製のため、今回は対象外としました。 表3-3-1 名称 変圧器に関する省エネルギー効果 最新変圧器 省エネル 平均 平均 年間 容量 更新後 製造年 使用量 負荷率 負荷損 ギー効果 年間負荷損 (kVA) (kWh) (%) (kWh) (kWh) (kWh) 本館電灯 No.1 100 1993 16.6 16.6 2,715 2,213 502 本館電灯 No.2 100 1993 8.5 8.5 3,653 1,538 2,115 本館動力 200 1993 26.3 13.1 7,424 3,998 3,426 第 1 別館電灯 №1 75 1999 13.3 17.7 3,561 1,513 2,048 第 1 別館電灯 №2 100 1999 14.3 14.3 3,197 1,879 1,318 第1別館動力 100 1971 8.6 8.6 6,584 1,711 4,873 第 2 別館電灯 №1 150 1993 67.98 15.7 3,556 2,492 1,064 第 2 別館電灯 №2 100 1993 15.4 15.4 4,060 1,909 2,151 第 2 別館動力 200 1993 37.8 18.9 8,545 4,266 4,280 附属棟電灯 100 1993 10.2 10.2 2,068 1,586 481 市民会館電灯 50 1984 10.2 20.4 4,065 1,553 2,512 市民会館動力 50 1984 10.2 20.4 4,065 1,655 2,410 市民会館冷凍機 75 1988 15.3 20.4 3,689 1,947 1,741 ○本館ターボ冷凍機 本館ターボ冷凍機は、1979 年製造の機器で有り、製造後 26 年が経過されています。現 在設置されているターボ冷凍機の、成績係数(COP)は、2.03 ですが、最近製造されている スクリュー冷凍機では、高 COP タイプ(5~17.5)が製造されており、以前より小型で同 じ能力を発揮し、消費電力も少なくなっています。今回検討している案は、空冷式タイプ、 スクリューインバータチラー、ガス吸収式(高効率タイプ)の 3 案について検討しました。 省エネルギー効果を試算した結果を、表3-3-2にまとめました。 24 表3-3-2 本館ターボ冷凍機に関する省エネルギー効果 消費量 項目 機器概要 使用燃料 省エネ 電気 都市ガス A重油 換算 可能性量 (kWh/年) (m3/年) (L/年) (GJ/年) (GJ/年) 81,586 0 24,728 1,799 0 80,977 0 0 830 969 40,030 0 24,728 1,373 426 27,390 16,465 0 1,039 760 ターボ冷凍機 現状方式 電気+油熱源 160RT×1 暖房は蒸気 方式1 空冷ヒートポンプチラー 全電気熱源 80RT×2 水冷インバータチラー 方式2 電気+油熱源 150RT×1 暖房はボイラ流用 方式3 吸収式 都市ガス熱源 160RT×1 ○第1別館ターボ冷凍機 第1別館ターボ冷凍機は、1971 年製造の機器であり、 製造後 34 年が経過されています。 現在設置されているターボ冷凍機の、成績係数(COP)は、3.40 ですが、最近製造されてい る機器には高 COP タイプが製造されており、以前より小型で同じ能力を発揮し、消費電 力も少なくなっています。今回検討している案は、空冷式タイプ、スクリューインバータ チラー、ガス吸収式(高効率タイプ)の 3 案について検討しました。省エネルギー効果を試 算した結果を、表3-3-3にまとめました。 表3-3-3 第 1 別館ターボ冷凍機に関する省エネルギー効果 消費量 項目 現状方式 電気+油熱源 機器概要 160RT×1 電気 都市ガス A重油 換算 可能性量 (kWh/年) (m3/年) (L/年) (GJ/年) (GJ/年) 74,331 0 28,437 1,869 0 104,361 0 0 1,070 799 46,462 0 28,437 1,584 285 28,412 21,545 0 1,283 586 暖房は蒸気 空冷ヒートポンプチラー 全電気熱源 80RT×2 電気+油熱源 省エネ ターボ冷凍機 方式1 方式2 使用燃料 水冷インバータチラー 150RT×1 暖房はボイラ流用 方式3 吸収式 都市ガス熱源 160RT×1 25 ○第 2 別館ガス焚吸収式冷温水機 第 2 別館ガス焚吸収式冷温水機は、1993 年製造の機器で有り、平成 6 年に設置され設置 後 10 年を経過しています。現在設置されている吸収式については、真空槽の真空維持が性 能に関係するため、経年使用による COP の低下が考えられます。そこで今回検討している 案は、空冷式タイプ、スクリューインバータチラー、ガス吸収式(高効率タイプ)の 3 案につ いて検討しました。省エネルギー効果を試算した結果を、表3-3-4にまとめました。 表3-3-4 第 2 別館ガス焚吸収式冷温水機に関する省エネルギー効果 項目 機器概要 現状方式 吸収式 都市ガス熱源 100RT×3 方式1 空冷ヒートポンプチラー 全電気熱源 100RT×3 水冷インバータチラー 150RT×2 暖房はボイラ流用 方式2 電気+油熱源 方式3 都市ガス熱源 (取替) 吸収式 100RT×3 使用燃料 換算 (GJ/年) 省エネ 可能性量 (GJ/年) 電気 (kWh/年) 消費量 都市ガス (m3/年) 29,587 53,391 0 2,762 0 153,383 0 0 1,572 1,190 77,510 0 24,944 1,766 996 29,587 38,217 0 2,063 699 A重油 (L/年) ○市民会館スクリュー冷凍機 市民会館スクリュー冷凍機は、1989 年製造の機器であり、平成 2 年に設置されていま す。設置後 15 年経過していますが、現在設置されているスクリュー冷凍機の、成績係数 (COP)は、3.56 ですが、最近製造されている機器には高 COP タイプが製造されており、 以前より小型で同じ能力を発揮し、消費電力も少なくなっています。今回の案は、空冷式 タイプ、水冷チラー(更新)、ガス吸収式(高効率タイプ)の 3 案について検討し、省エネル ギー効果試算結果を、表3-3-5にまとめました。 表3-3-5 市民会館スクリュー冷凍機に関する省エネルギー効果 項目 機器概要 現状方式 電気+油熱源 水冷チラー 50RT×1 暖房は蒸気 方式1 空冷ヒートポンプチラー 全電気熱源 方式2 電気+油熱源 (更新) 方式3 50RT×1 水冷チラー 50RT×1 暖房はボイラ流用 吸収式 都市ガス熱源 50RT×1 電気 (kWh/年) 消費量 都市ガス (m3/年) A重油 (L/年) 使用燃料 換算 (GJ/年) 省エネ 可能性量 (GJ/年) 29,908 0 20,183 1,093 0 57,272 0 0 587 506 27,702 0 20,183 1,070 23 18,014 13,533 0 808 285 26 ○公会堂ターボ冷凍機 公会堂ターボ冷凍機は、1976 年製造の機器であり、昭和 51 年に設置されています。設 置後 27 年を経過しており、設置されているターボ冷凍機の、成績係数(COP)は、3.00 で す。最近製造されている機器には高 COP タイプが製造されており、以前より小型で同じ 能力を発揮し、消費電力も少なくなっています。今回の案は、空冷式タイプ、水冷チラー (更新)、ガス吸収式(高効率タイプ)の 3 案について検討し、省エネルギー効果試算結果を、 表3-3-6にまとめました。 表3-3-6 公会堂ターボ冷凍機に関する省エネルギー効果 項目 機器概要 現状方式 電気+油熱源 ターボ冷凍機 110RT×1 暖房は蒸気 方式1 空冷ヒートポンプチラー 全電気熱源 方式2 電気+油熱源 (更新) 方式3 100RT×1 水冷インバータチラー 100RT×1 暖房はボイラ流用 吸収式 都市ガス熱源 100RT×1 電気 (kWh/年) 消費量 都市ガス (m3/年) A重油 (L/年) 使用燃料 換算 (GJ/年) 省エネ可能 性量 (GJ/年) 33,030 0 11,994 806 0 45,742 0 0 469 337 21,347 0 11,994 686 120 16,638 8,939 0 582 224 ○熱搬送ポンプ(冷温水 1 次・2 次、冷却水ポンプ) 熱搬送ポンプについては、ウォークスルー調査及び動力測定結果を基に、省エネルギー効 果を試算した結果について表3-3-7にまとめました。 <条件> 項目 現状 ・冷温水 1 次ポンプ×1 台 本館冷温水関係ポンプ 第 1 別館冷温水関係ポンプ ・冷温水 2 次ポンプ×2 台 市民会館冷温水関係ポンプ 公会堂冷温水関係ポンプ ・冷温水 1 次・2 次ポンプ 3 台→1 台更新(30kW) ・冷却水ポンプ×1 台 ・現状冷却水ポンプ流用 ・冷温水 1 次ポンプ×1 台 ・冷温水 1 次・2 次ポンプ ・冷温水 2 次ポンプ×2 台 ・冷却水ポンプ×1 台 第 2 別館冷温水関係ポンプ 改善策 ・冷温水 2 次ポンプ×4 台 ・冷却水ポンプ×3 台 3 台→1 台更新(30kW) ・現状冷却水ポンプ流用 ・冷温水 2 次ポンプ 4 台の内 1 台にインバータ設置 ・現状冷却水ポンプ流用 ・冷温水ポンプ×1 台 ・現状冷温水ポンプ流用 ・冷却水ポンプ×1 台 ・現状冷却水ポンプ流用 ・冷温水ポンプ×1 台 ・現状冷温水ポンプ流用 ・冷却水ポンプ×1 台 ・現状冷却水ポンプ流用 27 表3-3-7 冷温水・冷却水ポンプに関する省エネルギー効果 ・冷温水ポンプ 容量 測定値 削減量 (kW) (kWh) (%) 省エネ 可能性量 (kWh/年) 本館 30 35.2 60 14,263 第1別館 30 30.6 60 14,263 第 2 別館 11 12.5 80 6,526 11kW ポンプ 4 台の内 1 台をインバータ採用 市民会館 3.7 3.6 50 1,574 3.7kW ポンプにインバータ採用 公会堂 7.5 8.8 50 1,603 7.5kW ポンプにインバータ採用 施設 省エネ対策 ポンプ更新、容量見直し、インバータ採用 FCU 系統ニ方弁制御に変更 ポンプ更新、容量見直し、インバータ採用 AHU:三方弁、FCU:ゾーン別ニ方弁制御 ・冷却水ポンプ 容量 測定値 削減量 (kW) (kWh) (%) 省エネ 可能性量 (kWh/年) 本館 15 14.2 60 3,298 15kW ポンプにインバータ設置 第1別館 11 11.0 60 2,707 11kW ポンプにインバータ設置 施設 備考 現状が冷却塔一体型のため改造についての 確認が必要です 第 2 別館 7.5 6.8 市民会館 3.7 3.4 50 1,487 3.7kW ポンプにインバータ採用 公会堂 7.5 7.9 50 1,439 7.5kW ポンプにインバータ採用 ○空調設備(AHU:エアーハンドリングユニット) 空調設備(エアーハンドリングユニット)については、本館議場、第 1 別館、第 2 別館、市 民会館、公会堂の空調用に設置されています。現状の設備には、第 1 別館 1FL の AHU に ついては、インバータが設置されていますが、それ以外の AHU については、インバータ制 御を採用していないことがわかりました。そこで、使用頻度の少ない本館議場、第1別館 3 階北・南系統以外について、インバータを設置し平均インバータ回転数を 80%とした場合に、 削減効果は風量の 3 乗の効果(削減率 48.8%)があります。インバータを設置した場合の試 算結果について、表3-3-8にまとめました。 28 表3-3-8 施設 第 1 別館 第1別館 第 2 別館 市民会館 公会堂 空調設備に関する省エネルギー効果 2 階南 容量 (kW) 3.7 測定値 (kWh) 1.27 削減率 (%) 48.8 省エネ可能性量 (kWh) 754.79 4 階南 3.7 1.56 48.8 927.14 5 階南 0.75 0.44 48.8 261.50 5 階北 1.5 0.78 48.8 463.57 6 階南 3.7 1.95 48.8 1,158.93 7 階南 3.7 2.34 48.8 1,390.72 8 階南 3.7 1.66 48.8 986.58 9 階南 3.7 2.12 48.8 1,259.96 10 階南 3.7 2.10 48.8 1,248.08 合計 - - - 8,451.27 1 階南 0.4 0.29 48.8 292.91 1 階北 0.4 0.34 48.8 343.41 2 階南 0.4 0.30 48.8 303.01 2 階北 0.4 0.28 48.8 282.81 3 階南 0.4 0.32 48.8 323.21 3 階北 0.4 0.26 48.8 262.61 4 階南 0.4 0.31 48.8 313.11 4 階北 0.4 0.22 48.8 222.21 5 階南 0.4 0.30 48.8 303.01 5 階北 0.4 0.26 48.8 262.61 6 階南 0.4 0.30 48.8 303.01 6 階北 0.4 0.22 48.8 222.21 7 階南 0.4 0.32 48.8 323.21 7 階北 0.4 0.25 48.8 252.51 8 階南 0.4 0.32 48.8 323.21 8 階北 0.4 0.21 48.8 212.11 9 階南 0.4 0.31 48.8 313.11 9 階北 0.4 0.28 48.8 282.81 10 階南 0.4 0.33 48.8 330.28 10 階北 0.4 0.23 48.8 228.27 11 階南 1.5 停止 48.8 - 11 階北 1.5 0.79 48.8 797.93 13 階南 0.4 0.21 48.8 216.27 合計 - - - 6,713.83 小会議室用 7.5 5.02 48.8 4,196.74 大会議室用 5.5 4.53 48.8 2,618.18 ホール用 22.0 19.2 48.8 14,217.91 名称 29 ○照明設備 本館、第 1 別館、第 2 別館、附属棟、市民会館、公会堂について、ウォークスルー調査を した結果では、施設の中では市長室の一部に高効率照明器具(Hf 蛍光灯)の採用している個所 が見られたが、それ以外の施設については旧式の蛍光灯が設置されていた。そこで、市長室 等 Hf 蛍光灯が設置されていた執務室以外について、高効率照明器具(Hf 蛍光灯)を採用した 場合の省エネルギー可能性量についてまとめた結果を表3-3-9に示します。また、公会 堂については特殊照明設備がほとんどを占めており、今回は対象外としました。 表3-3-9 施設 本館 第 1 別館 第 2 別館 附属棟 市民会館 照明設備に関する省エネルギー効果 灯具名称 灯具数 年間消費 電力 (kWh) 40W×2 灯式 304 65,676 52,138 13,538 40W×1 灯式 105 9,634 7,227 10,397 110W×2 灯式 108 47,680 37,283 2,407 合計 517 122,990 96,648 26,342 40W×2 灯式 45 11,350 9,029 2,321 40W×1 灯式 646 88,880 66,659 10,397 合計 691 100,230 75,688 24,542 40W×2 灯式 546 118,794 94,493 24,301 40W×1 灯式 32 4,341 3,256 1,085 合計 578 123,135 97,749 25,386 40W×3 灯式 12 8,224 4,497 3,727 40W×2 灯式 23 5,370 4,111 1,259 40W×1 灯式 1 138 104 34 合計 36 13,732 8,712 5,020 40W×2 灯式 4 1,173 855 318 40W×1 灯式 54 7,919 5,939 1,980 合計 58 9,092 6,794 2,298 30 更新による 年間消費電力量 (kWh) 省エネ 可能性量 (kWh) ○誘導灯 本館、第 1 別館、第 2 別館、附属棟、市民会館、公会堂について、ウォークスルー調査を した結果では、市庁舎施設へ設置されている誘導灯の灯具数は少なく、高輝度誘導灯が設置 は 1 ヶ所程度で有った。そこで、本館、第 2 別館、市民会館に設置されている誘導灯を全て 高輝度誘導灯へ変更した場合の省エネルギー可能性を表3-3-10にまとめました。高輝 度誘導灯については、現状大型タイプが設置されている個所には、B 級 BH 形両面を、現状 中型及び小型タイプが設置されている個所には、C 級両面を設置するものとします。 従来誘導灯 誘導灯採用効果 高輝度誘導灯 表3-3-10 誘導灯に関する省エネルギー効果 誘導灯種類及び本数 施設 現状 交換後 省エネ 消費電力量 消費電力量 可能性量 (kWh) (kWh) (kWh) 大 中 小 本館 0 1 0 201 138 63 第 2 別館 0 14 2 3,079 2,107 972 市民会館 5 5 0 5,125 1,120 4,005 31 ○変圧器不使用時における停止 今治市役所 6 施設にて、空調用冷凍機に使用されている変圧器は、本館、第 1 別館、市民 会館、公会堂にそれぞれ設置されている。本館、第 1 別館については、第 2 別館電気室にて 操作スイッチにより、変圧器の停止は可能であるが、それ以外の市民会館、公会堂について は、現状の設備では変圧器の停止は無理である。そこで、工事を行い夏期使用時以外に変圧 器を停止運用した場合における無負荷損削減量を試算し、表3-3-11にまとめました。 表3-3-11 冷凍機用変圧器不使用時における停止運用による省エネルギー効果 夏期運転中 機器停止中 損失 損失 (kWh) (kWh) 610 1,191 4,421 4,421 200 610 1,107 4,421 4,421 市民会館スクリュー用 75 330 1,063 2,313 2,313 公会堂ターボ用 150 540 1,960 3,110 3,110 容量 無負荷損失 (kVA) (W) 本館ターボ用 200 第 1 別館ターボ用 変圧器名称 32 省エネ可能 性量(kWh) 3-5.工事費算出方法について 今回試算した省エネルギー可能性項目について、工事費用の試算を行いました。費用の 試算に当たっては、工事費用試算担当者にて現場確認を実施し、設置場所及びそれに伴う 新設、撤去費用、更新機器費用等を試算しました。 <試算条件> ・ 電気関係機器更新に伴う効果試算電力量料金については、平成 16 年度年間使用電力 量を支払金額で割った数値とする。公会堂料金は 37.1 円、公会堂以外の施設(庁舎 本館、第 1 別館、第 2 別館、附属棟、市民会館)については、21.8 円とします。 ・ 熱源関係機器更新効果試算について、節減効果額試算に使用する燃料(ガス料金)及び 電力量料金は、各機器単位で表3-4-1の通りとします。 ・ A重油の金額については、54 円/Lとしました。 表3-4-1 熱源機器試算金額 電力量料金 電力量料金(円/kWh) 基本料金 (円/kW・月) 夏期 その他季 1,435 11.57 10.52 ガス料金 その他期(4~11 月検針分) 定額基本料金 流量基本料金 冬期(12~3 月検針分) 従量料金 定額基本料金 流量基本料金 従量料金 (円/月) (円/m3 月) (円/m3) (円/月) (円/m3 月) (円/m3) 8,000 1,792 57.86 8,000 4,747 57.86 項目 熱関係機器 試算条件使用対象機器 ・冷凍機、冷温水機 ・熱搬送設備(冷温水 1 次・2 次、冷却水ポンプ) ・変圧器 電気関係機器 ・空気調和設備(AHU:エアーハンドリングユニット) ・照明設備(誘導灯を含む) 33 3-6.回収年、費用対効果算出結果 工事費試算結果及び省エネルギー可能性量から、回収年について試算しました。また、 回収年試算については、設備及び施設単位で試算することにしました。 ○変圧器 変圧器に関する工事費試算結果を表3-5-1に示します。なお、工事費試算にあたっ ては、電気室単位での算出とするため、次の点を考慮しました。 ・本館,附属棟は、第 2 別館電気室より電源供給のため、第 2 別館に含める。 ・公会堂は、使用頻度が少ないため、試算より除外する。 また、空調に使用する冷凍機用変圧器において、夏期以外の不使用時停止運用による無 負荷損低減効果について試算しました。結果を表3-5-2に示します。 表3-5-1 変圧器更新に伴う回収年試算結果 省エネルギー可能性量 省エネ削減額 工事費用 (kWh/年) (千円/年) (千円) 第1別館 8,239 180 8,222 46 第 2 別館 14,019 306 17,538 57 市民会館 6,663 145 3,992 28 電気室名称 表3-5-2 変圧器名称 本館ターボ 冷凍機用 第 1 別館ターボ 冷凍機用 市民会館スクリュー 冷凍機用 公会堂ターボ 冷凍機用 回収年 変圧器停止遠制化停止操作スイッチ設置に伴う回収年試算結果 省エネルギー可能性量 省エネ削減額 工事費用 (kWh/年) (千円/年) (千円) 4,421 96 300 3 4,421 96 300 3 2,313 50 300 6 3,110 115 400 4 34 回収年 ○熱源設備 熱源設備に関する、本館、第 1 別館、第 2 別館、市民会館、公会堂について、それぞれ更新 3 案毎の更新機器、撤去内容、新設内容、場 所及び工事費用について、表3-5-3にまとめました。 表3-5-3 熱源設備(冷凍機、吸収式冷温水機)更新に伴う工事費算出内容及び費用 ・本館 更新案1(全電気熱源) 更新案2(電気+油熱源) 更新案3(都市ガス熱源) 更新機器 空冷ヒートポンプチラー 80RT×2 (重量 3.6t、電力 112kW) 冷温水ポンプ 5.5kW×2(重量 120Kg) 水冷インバータチラー 150RT×1 (重量 2.5t、電力 95kW) 冷水ポンプ 7.5kW×1 冷却水ポンプ 7.5kW×1 冷却塔は既設流用 160RT×1 (重量 8.7t、電力 3.6kW) 冷水ポンプ 7.5kW×1 冷却水ポンプ 7.5kW×1 冷却塔 5.5kW×2(重量 3.3t) 撤去内容 現状機器(冷却塔を除く) 熱交換器、機器回り配管、電源配管 ターボ冷凍機(解体搬出) 現状機器(冷却塔を除く) 機器回り配管 ターボ冷凍機(解体搬出) 現状機器(冷却塔を除く) 熱交換器、機器回り配管、電源配管 ターボ冷凍機(解体搬出) 新設内容 機器回り配管、機器用電源 地下より屋外機械室までの冷温水配管 機器回り配管、熱源用電源 機器回り配管、ガス配管、熱源用電源 地下より屋外機械室までの冷温水配管 吸収式 場所 屋外地下機械室出入口横 現状機器と入替 屋外地下機械室出入口横 工事額(千円) ※¥42,800- ※¥16,800- ※¥38,000- ※アスベスト対策費用は含まず 35 ・第 1 別館 更新案1(全電気熱源) 更新案2(電気+油熱源) 更新案3(都市ガス熱源) 更新機器 空冷ヒートポンプチラー 80RT×2 (重量 3.6t、電力 112kW) 冷温水ポンプ 5.5kW×2(重量 120Kg) 水冷インバータチラー 150RT×1 (重量 2.5t、電力 95kW) 冷水ポンプ 7.5kW×1 冷却水ポンプ 7.5kW×1 冷却塔は既設流用 160RT×1 (重量 8.7t、電力 3.6kW) 冷水ポンプ 7.5kW×1 冷却水ポンプ 7.5kW×1 冷却塔 5.5kW×2(重量 3.3t) 撤去内容 現状機器(冷却塔を除く) 熱交換器、機器回り配管、電源配管 ターボ冷凍機(解体搬出) 現状機器(冷却塔を除く) 機器回り配管 ターボ冷凍機(解体搬出) 現状機器(冷却塔を除く) 熱交換器、機器回り配管、電源配管 ターボ冷凍機(解体搬出) 新設内容 機器回り配管、機器用電源 地下より附属棟 RF までの冷温水配管 機器回り配管、熱源用電源 機器回り配管、ガス配管、熱源用電源 地下より附属棟 RF までの冷温水配管 吸収式 場所 附属棟の RF に設置 現状機器と入替 附属棟の RF に設置 工事額(千円) ※¥45,800- ※¥16,800- ※¥39,600- ※アスベスト対策費用は含まず 36 ・第 2 別館 更新案1(全電気熱源) 更新案2(電気+油熱源) 更新案3(都市ガス熱源) 更新機器 空冷ヒートポンプチラー 100RT×3 (重量 3.9t、電力 130kW) 冷温水ポンプ 5.5kW×3 水冷インバータチラー 100RT×3 (重量 2.1t、電力 69kW) 冷水ポンプ 5.5kW×3 冷却水ポンプ 7.5kW×3 冷却塔 4.4kW×3(重量 2.7t) 100RT×3 (重量 4.2t、電力 4kW) 冷水ポンプ 5.5kW×3 冷却水ポンプ 7.5kW×3 冷却塔 4.4kW×3(重量 1.1t) 撤去内容 現状機器 機器回り配管、電源配管 現状機器 機器回り配管 現状機器(冷却塔を除く) 熱交換器、機器回り配管、電源配管 機器回り配管、熱源用電源 機器回り配管、熱源用電源 地下より附属棟 RF までの冷温水配管 地下機械室内熱交換器 温水ポンプ 11kW 新設 機器回り配管、ガス配管、熱源用電源 新設内容 吸収式 場所 吸収式撤去後に設置 吸収式撤去後に設置 吸収式撤去後に設置 工事額(千円) ※¥70,700- ※¥62,700- ※¥66,000- ※アスベスト対策費用は含まず 37 ・市民会館 更新案1(全電気熱源) 更新案2(電気+油熱源) 更新案3(都市ガス熱源) 更新機器 空冷ヒートポンプチラー 50RT×1 (重量 2t、電力 65kW) 冷温水ポンプ 3.7kW×1 水冷インバータチラー 50RT×1 (重量 1.3t、電力 54kW) 冷水ポンプ 3.7kW×1 冷却水ポンプ 3.7kW×1 冷却塔は既設流用 50RT×1 (重量 3.2t、電力 11kW) 冷水ポンプ 3.7kW×1 冷却水ポンプ 3.7kW×1 冷却塔 1.5kW×1 撤去内容 冷却塔+回り配管(1F 機器を除く) 現状機器 機器回り配管、電源配管 冷却塔+回り配管(1F 機器を除く) 新設内容 機器回り配管、熱源用電源 エアハン暖房熱源変更(蒸気→温水) 機器回り配管、熱源用電源 吸収式 機器回り配管、ガス配管、熱源用電源 エアハン暖房熱源変更(蒸気→温水) 場所 市民会館 RF 1F 冷凍機と入替 市民会館 RF 工事額(千円) ※¥15,100 ※¥7,400- ※¥14,000- ※アスベスト対策費用は含まず 38 ・公会堂 更新案1(全電気熱源) 更新案2(電気+油熱源) 更新案3(都市ガス熱源) 更新機器 空冷ヒートポンプチラー 100RT×1 (重量 3.9t、電力 130kW) 冷温水ポンプ 11kW×1 水冷インバータチラー 100RT×1 (重量 2.1t、電力 69kW) 冷水ポンプ 11kW×1 冷却水ポンプ 7.5kW×1 冷却塔 4.4kW×1(重量 2.7t) 100RT×1 (重量 4.2t、電力 4kW) 冷水ポンプ 11kW×1 冷却水ポンプ 7.5kW×1 冷却塔 5.5kW×1(重量 1.1t) 撤去内容 機器回り配管+熱源電源 現状機器(ターボ冷凍機→解体搬出) 機器回り配管、電源配管 機器回り配管+熱源電源 新設内容 機器回り配管、熱源用電源 場所 工事額(千円) 機器回り配管、熱源用電源 吸収式 機器回り配管、ガス配管、熱源用電源 公会堂東駐輪場横 B1F 冷凍機と入替 公会堂東駐輪場横 ¥22,300- ¥16,400- ¥26,800- ※アスベスト対策費用は含まず 39 表3-5-3の工事費用算出結果及び更新案毎での省エネルギー可能性量から、回収年 を試算した結果を表3-5-4にまとめました。 表3-5-4 熱源設備更新に伴う回収年試算結果 ・本館ターボ冷凍機回収年試算 項目 更新案 省エネ削減額 (千円/年) 工事費用 (千円) 回収年 全電気 空冷ヒートポンプチラーへの更新 1,096 42,800 39 水冷インバータチラーへの更新 1,105 16,800 15 1,830 38,000 21 電気+油 都市ガス 吸収式への更新 ・第 1 別館ターボ冷凍機回収年試算 項目 更新案 省エネ削減額 (千円/年) 工事費用 (千円) 回収年 全電気 空冷ヒートポンプチラーへの更新 394 45,800 116 水冷インバータチラーへの更新 493 16,800 34 1,083 39,600 37 電気+油 都市ガス 吸収式への更新 ・第 2 別館吸収式冷温水機回収年試算 項目 更新案 省エネ削減額 (千円/年) 工事費用 (千円) 回収年 全電気 空冷ヒートポンプチラーへの更新 417 70,700 170 1,392 62,700 45 1,078 66,000 61 電気+油 水冷インバータチラーへの更新 都市ガス 吸収式への更新 ・市民会館スクリュー冷凍機回収年試算 項目 更新案 省エネ削減額 (千円/年) 工事費用 (千円) 回収年 全電気 空冷ヒートポンプチラーへの更新 717 15,100 21 電気+油 水冷インバータチラーへの更新 19 7,400 389 都市ガス 吸収式への更新 537 14,000 26 ・公会堂ターボ冷凍機回収年試算 項目 更新案 省エネ削減額 (千円/年) 工事費用 (千円) 回収年 全電気 空冷ヒートポンプチラーへの更新 578 22,300 39 電気+油 水冷インバータチラーへの更新 512 16,400 32 都市ガス 吸収式への更新 875 26,800 31 40 ○熱源搬送設備(冷温水 1 次・2 次、冷却水ポンプ) 冷温水 1 次・2 次ポンプ及び冷却水ポンプについて、インバータを設置した場合の工事 費及び省エネルギー可能性量から、回収年を試算しました。 (表3-5-5) 表3-5-5 冷温水 1 次・2 次ポンプ、冷却水ポンプ回収年試算結果 節減効果 (kWh/年) 節減額 (千円) 工事費用 (千円) 回収年 本館冷温水ポンプ 14,263 157 13,504 86 本館冷却水ポンプ 3,298 38 2,108 55 第 1 別館冷温水ポンプ 14,263 157 17,785 113 第 1 別館冷却水ポンプ 2,707 31 2,103 68 第 2 別館冷温水 2 次ポンプ 6,526 73 2,047 28 公会堂冷温水ポンプ 1,603 18 2,059 114 公会堂冷却水ポンプ 1,439 16 2,059 129 市民会館冷温水ポンプ 1,574 18 2,025 113 市民会館冷却水ポンプ 1,487 17 2,025 119 ポンプ名称 ○空気調和設備(エアーハンドリングユニット) 空気調和設備(エアーハンドリングユニット)について、インバータを設置した場合の 工事費及び省エネルギー可能性量から、回収年を試算しました。 (表3-5-6) 公会堂エアーハンドリングユニットにつきましては、ファン自体の交換が必要で有り、 またエアーハンドリングユニット自体が建物と一体型のため、インバータ設置による効果 試算は対象外としました。 施設 表3-5-6 空気調和設備回収年試算結果 節減効果 節減額 工事費用 (kWh/年) (千円) (千円) 回収年 第 1 別館 8,451.27 184 16,341 89 第 2 別館 6,713.83 146 14,924 102 市民会館 6,814.92 149 2,025 14 41 ○照明設備(蛍光灯) 現状の市庁舎に設置している蛍光灯について、Hf 蛍光灯器具に更新した場合の工事費 及び省エネルギー可能性量から、回収年を試算しました。(表3-5-7)公会堂につき ましては、ホールに使用しているため特殊照明が多くあり、今回の試算は対象外としまし た。 表3-5-7 蛍光灯回収年試算結果 施設 節減効果 (kWh/年) 節減額 (千円) 工事費用 (千円) 回収年 本館 26,342 574 20,002 35 第1別館 24,542 535 25,957 49 第 2 別館 25,386 553 28,561 52 附属棟 5,020 109 2,301 21 市民会館 2,298 50 2,402 48 ○照明設備(誘導灯) 庁舎本館、第 2 別館、市民会館に設置されている旧式誘導灯について、高輝度誘導灯に 交換した場合の工事費及び省エネルギー可能性量から、回収年を試算しました。(表3- 5-8) 表3-5-8 誘導灯回収年試算結果 施設 節減効果 (kWh/年) 節減額 (千円) 工事費用 (千円) 回収年 本館 63 1.4 32 23 第 1・2 別館 972 21 518 25 市民会館 4,005 87 554 6 42 3-7. 施設の省エネルギー可能性調査まとめ ・市役所庁舎 6 施設全体(本館、第 1・第 2 別館、附属棟、市民会館、公会堂) 今治市 6 施設における削減原油換算量は、113.8kL、削減二酸化炭素排出量 217.55 トン、回収年は 39 年になり、削減原油換算率 20%、 二酸化炭素排出量削減率は 22%になりました。 省エネ 削減原油 削減二酸化 工事費用 エネルギー換算 可能性量 回収年 施設名称 換算量 炭素排出量 (千円) (GJ) (千円) (トン) (kL) 本館 ▲22.85 ▲34.00 426.48 1,971 52,746 27 第 1 別館 ▲22.99 ▲34.21 476.61 1,676 87,508 52 第 2 別館 ▲39.63 ▲55.75 996.53 2,491 126,288 51 附属棟 ▲1.28 ▲1.90 0.05 109 2,301 21 市民会館 ▲19.82 ▲53.85 506.25 1,232 28,491 23 公会堂 ▲7.23 ▲20.74 224.06 1,025 31,250 30 合計 ▲113.8 ▲217.55 8,504 328,584 39 2,629.98 3 3 都市ガス発熱量換算:46.0MJ/m ,二酸化炭素排出量換算:2.27kg-CO2/m 原油換算比較 更新前原油換算量 使用量(kL) 576.5 更新後原油換算量 使用量(kL) 462.7 二酸化炭素排出量比較 更新前二酸化炭素 更新後二酸化炭素 排出量(トン) 排出量(トン) 990.06 772.51 削減率 (%) 20 600 576.5 462.7 500 400 300 200 削減率 (%) 22 100 0 43 更新前原油換算量 使用量(kL) 更新後原油換算量 使用量(kL) 削減量 20% ・本館 本館における、機器更新による回収年は 27 年になり、原油換算削減率 17%、二酸化炭素排出量削減率 14%になりました。 省エネ 削減二酸化 エネルギ 削減原油 工事費用 省エネ ー換算 換算量 炭素排出量 可能性量 回収年 機器名称 更新内容 項目 (千円) 可能性 (千円) (トン) (GJ) (kL) 変圧器 機器不使用時変圧器停止 電気 ▲4,421 ▲1.12 ▲1.67 0.04 96 300 3 電気 ▲41,556 ▲10.56 ▲15.71 冷凍機 ターボ冷凍機 又は ガス - - - ↓ 426 1,105 16,800 15 吸収式 重油 現状通り - - 水冷インバータチラーに更新 冷温水機 計 ▲10.56 ▲15.71 冷温水P 流量制御(インバータによる) 電気 ▲17,561 ▲4.46 ▲6.64 0.17 195 15,612 80 照明 Hf蛍光灯に更新 電気 ▲26,342 ▲6.69 ▲9.96 0.26 574 20,002 35 誘導灯 高輝度誘導灯に更新 電気 ▲63 ▲0.02 ▲0.02 0.0006 1 32 23 合計 ▲22.85 ▲34.00 1,971 52,746 27 426.48 3 3 都市ガス発熱量換算:46.0MJ/m ,二酸化炭素排出量換算:2.27kg-CO2/m 原油換算比較 更新前原油換算量 使用量(kL) 132.38 更新後原油換算量 使用量(kL) 109.53 削減率 (%) 17 二酸化炭素排出量比較 更新前二酸化炭素 更新後二酸化炭素 排出量(トン) 排出量(トン) 240.54 206.54 削減率 (%) 14 140 120 100 80 60 40 20 0 44 132.38 109.53 更新前原油換算量 使用量(kL) 更新後原油換算量 使用量(kL) 削減量 17% ・第 1 別館 第 1 別館における、機器更新による回収年は 52 年、削減原油換算率は 24%、二酸化炭素排出量削減率は 19%になりました。 省エネ 削減二酸化 エネルギ 削減原油 工事費用 省エネ ー換算 換算量 炭素排出量 可能性量 回収年 機器名称 更新内容 項目 (千円) 可能性 (千円) (トン) (GJ) (kL) 変圧器更新 電気 ▲8,239 ▲2.09 ▲3.11 0.08 180 8,222 46 変圧器 機器不使用時変圧器停止 電気 ▲4,421 ▲1.12 ▲1.67 0.04 96 300 3 電気 ▲27,869 ▲7.09 ▲10.55 冷凍機 ターボ冷凍機 又は ガス - - - ↓ 476 493 16,800 34 吸収式 重油 現状通り - - 水冷式インバータチラーに更新 冷温水機 計 ▲7.09 ▲10.55 冷温水P 流量制御(インバータによる) 電気 ▲16,970 ▲4.31 ▲6.41 0.17 188 19,888 106 エアハン 流量制御(インバータによる) 電気 ▲8,451 ▲2.15 ▲3.19 0.08 184 16,341 89 照明 Hf蛍光灯に更新 電気 ▲24,542 ▲6.23 ▲9.28 0.24 535 25,957 49 合計 ▲22.99 ▲34.21 1,676 87,508 52 476.61 都市ガス発熱量換算:46.0MJ/m3,二酸化炭素排出量換算:2.27kg-CO2/m3 原油換算比較 更新前原油換算量 使用量(kL) 96.78 更新後原油換算量 使用量(kL) 73.79 削減率 (%) 24 100 96.78 73.79 80 60 40 二酸化炭素排出量比較 更新前二酸化炭素 更新後二酸化炭素 排出量(トン) 排出量(トン) 179.29 145.1 20 削減率 (%) 19 0 45 更新前原油換算量 使用量(kL) 更新後原油換算量 使用量(kL) 削減量 24% ・第2別館 第 2 別館における、機器更新による回収年は 51 年、削減原油換算率は 19%、二酸化炭素排出量削減率は 16%になりました。 省エネ 削減二酸化 エネルギ 削減原油 工事費用 省エネ ー換算 換算量 炭素排出量 可能性量 回収年 機器名称 更新内容 項目 (千円) 可能性 (千円) (トン) (GJ) (kL) 変圧器 変圧器更新 電気 ▲14,019 ▲3.56 ▲5.30 0.14 306 17,538 57 電気 △47,923 △12.17 △18.11 冷凍機 吸収式冷温水機 又は ガス ▲53,391 ▲63.38 ▲121.20 ↓ 996 1,392 62,700 45 吸収式 重油 △24,944 △25.19 △67.60 水冷式インバータチラーに更新 冷温水機 計 ▲26.01 ▲35.48 冷温水P 流量制御(インバータによる) 電気 ▲6,526 ▲1.66 ▲2.47 0.06 73 2,047 28 エアハン 流量制御(インバータによる) 電気 ▲6,714 ▲1.71 ▲2.54 0.07 146 14,924 102 照明 Hf蛍光灯に更新 電気 ▲26,358 ▲6.69 ▲9.96 0.26 574 29,079 51 合計 ▲39.63 ▲55.75 2,491 126,288 51 996.53 3 3 都市ガス発熱量換算:46.0MJ/m ,二酸化炭素排出量換算:2.27kg-CO2/m 原油換算比較 更新前原油換算量 使用量(kL) 210.87 更新後原油換算量 使用量(kL) 171.24 削減率 (%) 19 250 210.87 200 171.24 150 100 二酸化炭素排出量比較 更新前二酸化炭素 更新後二酸化炭素 排出量(トン) 排出量(トン) 341.8 286.05 50 削減率 (%) 16 0 46 更新前原油換算量 使用量(kL) 更新後原油換算量 使用量(kL) 削減量 19% ・市民会館 市民会館における、機器更新による回収年は 23 年、削減原油換算率は 50%、二酸化炭素排出量削減率は 76%になりました。 省エネ 削減二酸化 エネルギ 削減原油 工事費用 省エネ ー換算 換算量 炭素排出量 可能性量 回収年 機器名称 更新内容 項目 (千円) 可能性 (千円) (トン) (GJ) (kL) 変圧器更新 電気 ▲6,663 ▲1.69 ▲2.52 0.07 145 3,992 28 変圧器 機器不使用時変圧器停止 電気 ▲2,313 ▲0.59 ▲0.87 0.02 50 300 6 電気 △27,364 △6.95 △10.34 冷凍機 水冷チラー 又は ガス - - ↓ 506 717 15,100 21 吸収式 重油 ▲20,183 ▲20.38 ▲54.70 空冷ヒートポンプチラーに更新 冷温水機 計 ▲13.43 ▲44.35 冷温水P 流量制御(インバータによる) 電気 ▲3,042 ▲0.77 ▲1.15 0.03 34 4,118 121 エアハン 流量制御(インバータによる) 電気 ▲6,815 ▲1.73 ▲2.58 0.07 149 2,025 14 照明 Hf蛍光灯に更新 電気 ▲6,303 ▲1.60 ▲2.38 0.06 137 2,956 22 合計 ▲19.82 ▲53.85 1,232 28,491 23 506.25 都市ガス発熱量換算:46.0MJ/m3,二酸化炭素排出量換算:2.27kg-CO2/m3 原油換算比較 更新前原油換算量 使用量(kL) 39.69 更新後原油換算量 使用量(kL) 19.87 削減率 (%) 50 二酸化炭素排出量比較 更新前二酸化炭素 更新後二酸化炭素 排出量(トン) 排出量(トン) 71.16 17.31 削減率 (%) 76 40 35 30 25 20 15 10 5 0 47 39.69 19.87 更新前原油換算量 使用量(kL) 更新後原油換算量 使用量(kL) 削減量 50% ・公会堂 公会堂における、機器更新による回収年は 30 年、削減原油換算率は 9%、二酸化炭素排出量削減率は 16%になりました。 省エネ 削減二酸化 エネルギ 削減原油 工事費用 省エネ ー換算 換算量 炭素排出量 可能性量 回収年 機器名称 更新内容 項目 (千円) 可能性 (千円) (トン) (GJ) (kL) 変圧器 機器不使用時変圧器停止 電気 ▲3,110 ▲0.79 ▲1.18 0.03 115 400 3 電気 ▲16,392 ▲4.16 ▲6.20 冷凍機 ターボ冷凍機 又は ガス △8,939 △10.61 △20.29 ↓ 224 875 26,800 31 吸収式 重油 ▲11,994 ▲12.11 ▲32.50 吸収式冷温水機に更新 冷温水機 計 ▲5.67 ▲18.41 冷温水P 流量制御(インバータによる) 電気 ▲3,061 ▲0.78 ▲1.16 0.03 35 4,050 116 合計 ▲7.23 ▲20.74 1,025 31,250 30 224.06 3 3 都市ガス発熱量換算:46.0MJ/m ,二酸化炭素排出量換算:2.27kg-CO2/m 原油換算比較 更新前原油換算量 使用量(kL) 77.23 更新後原油換算量 使用量(kL) 70 削減率 (%) 9 二酸化炭素排出量比較 更新前二酸化炭素 更新後二酸化炭素 排出量(トン) 排出量(トン) 127.75 107.01 削減率 (%) 16 80 70 60 50 40 30 20 10 0 48 77.23 更新前原油換算量 使用量(kL) 70 更新後原油換算量 使用量(kL) 削減量 9% ・附属棟 附属棟における、機器更新による回収年は 21 年、削減原油換算率は 7%、二酸化炭素排出量削減率は 6%になりました。 省エネ 削減二酸化 エネルギ 削減原油 工事費用 省エネ ー換算 換算量 炭素排出量 可能性量 回収年 機器名称 更新内容 項目 (千円) 可能性 (千円) (トン) (GJ) (kL) 照明 Hf蛍光灯に更新 電気 ▲5,020 ▲1.28 ▲1.90 0.05 109 2,301 21 合計 ▲1.28 ▲1.90 109 2,301 21 0.05 原油換算比較 更新前原油換算量 使用量(kL) 19.64 更新後原油換算量 使用量(kL) 18.36 削減率 (%) 7 20 19.64 18.36 15 10 5 二酸化炭素排出量比較 更新前二酸化炭素 更新後二酸化炭素 排出量(トン) 排出量(トン) 29.52 27.62 削減率 (%) 6 0 49 更新前原油換算量 使用量(kL) 更新後原油換算量 使用量(kL) 削減量 7% 3-8. 運用による省エネルギー可能性量の試算 今治市 6 施設における、ウォークスルー調査及び計測データの解析を行なった結果、運用 による省エネルギー施策として以下の4点が考えられ、その省エネルギー可能性について試 算いたしました。 ○ 計測システムの導入(現状計測システムへの計測ポイント追加) ○ ノー時間外デーの設定及び遵守 ○ 本館、第 1 別館冷凍機の有効活用(台数調整) ○ トイレへの人感センサーの採用 ○ 計測システムの導入(現状計測システムへの計測ポイント追加) 1.現状の問題点 省エネルギーを進めるためには、エネルギーが「いつ」「どこで」「どれくらい」「何の目 的で」使用されているのかを分析して把握することが重要です。現在、今治市役所における、 計測システムとしては、空調機器(冷温水ポンプ、エアーハンドリングユニット、ファンコ イルユニット、冷凍機)に関する運転パターン、機器の ON-OFF 時間、警報等印字できる ようになっていますが、電灯・動力負荷を把握する計測ポイントは設けられておりません。 2.対策 電灯・動力負荷を把握するための測定ポイントを追加することで、エネルギー使用における運 用面での問題を浮き彫りにし、対策を講じることによって更なる省エネルギーが可能となります。 3.試算条件 ・エネルギー管理による省エネルギー可能性率を 3%とします。計測システムを導入し、 下記項目を実施することによる期待省エネルギー量を想定しました。 a.エネルギー管理体制の整備・確立 b.エネルギー原単位の管理 c.省エネルギー管理目標の設定 ・電気料金の単価: 20.45 円(基本料金を含む、市民会館、公会堂は除く) (平成 16 年度年間使用電力量:1,456,215kWh、支払金額:29,772,729 円) 4.省エネルギー効果試算 ・効果試算結果 a.年間使用電力量削減量 1,456,215kWh ×0.03 = 43,686[kWh/年] b.年間電気料金策減額 43,686kWh ×20.45 円 = 893[千円/年] c.原油換算削減量 43,686kWh÷1,000×0.254= 11.2 kL d.二酸化炭素排出量削減量 43,686kWh÷1,000×0.378= 16.6 トン 年間削減電力量 (kWh/年) 43,686 年間電気料金削減量 (千円/年) 893 原油換算削減量 二酸化炭素排出量削減量 (kL/年) (トン/年) 11.2 16.6 5.投資回収年 ① 測定計器及びソフト改造費用 追加測定点数 省エネ計測 システム改造費用 15 内容 PT、CT等取 付けソフト改造 50 改造費用(概略費用、工事費含む) 6,000 千円 22:40:00 附属棟電灯 30 25 20 15 10 5 0 51 22:40:00 21:15:00 19:50:00 18:25:00 23:20:00 21:40:00 20:00:00 18:20:00 16:40:00 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 17:00:00 第2別館電灯No.2 15:00:00 13:20:00 11:40:00 10:00:00 8:20:00 0:00:00 22:30:00 21:00:00 19:30:00 18:00:00 16:30:00 15:00:00 13:30:00 12:00:00 10:30:00 9:00:00 7:30:00 6:00:00 年間電気料金削減量(千円) 893 15:35:00 14:10:00 12:45:00 11:20:00 kWh 6:40:00 5:00:00 Wh 9:55:00 80 70 60 50 40 30 20 10 0 4:30:00 kWh 8:30:00 第2別館電灯No.1 7:05:00 40,000 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 3:20:00 第1別館電灯No.1 5:40:00 20 3:00:00 30 1:40:00 40 4:15:00 20 1:30:00 50 0:00:00 0 0:00:00 22:40:00 21:15:00 19:50:00 18:25:00 17:00:00 15:35:00 14:10:00 12:45:00 25 60 2:50:00 9:55:00 11:20:00 70 1:25:00 0:00:00 22:30:00 21:00:00 19:30:00 18:00:00 16:30:00 15:00:00 13:30:00 12:00:00 10:30:00 8:30:00 本館電灯No.1 0:00:00 0:00:00 22:30:00 21:00:00 19:30:00 18:00:00 16:30:00 15:00:00 13:30:00 12:00:00 10:30:00 9:00:00 7:05:00 5:40:00 4:15:00 2:50:00 1:25:00 0:00:00 改造費用(千円) 6,000 21:15:00 19:50:00 18:25:00 17:00:00 15:35:00 14:10:00 12:45:00 kWh 11:20:00 9:00:00 kWh 7:30:00 6:00:00 4:30:00 3:00:00 1:30:00 0:00:00 Wh 9:55:00 7:30:00 6:00:00 4:30:00 3:00:00 1:30:00 0:00:00 kW h 8:30:00 7:05:00 5:40:00 4:15:00 2:50:00 1:25:00 ○ 0:00:00 ② 投資回収年 投資回収年 6.7 ノー時間外デーの遵守 1.現状の問題点 毎週水曜日については、ノー残業デーと以前から決められていますが、現状は遵守されて いない箇所が多いことが、今回の電力量測定で判りました。 本 館 電 灯 No .2 15 10 10 5 0 第1別館電灯No.2 45,000 40,000 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 2.対策 今回測定した 8 月 24 日(水)の計測結果グラフから、本館電灯No.1 以外については、 勤務終了時間の 17 時15 分を過ぎても電灯を使用していることが判りました。今回の計測 結果を踏まえて、水曜日につきましては、以前から決まっていたノー残業デーを確実に実施 することにより、省エネルギーが可能となります。 3.試算条件 ・水曜日 17 時 15 分以降から、深夜待機電力までの電力使用量は、計測結果から以下のよう になりました。 (年間ノー時間外デー可能率は 50%として試算) a.本館電灯消費電力量 :110kWh (計測結果より) b.第 1 別館電灯消費電力量:140kWh (計測結果より) c.第 2 別館電灯消費電力量:180kWh (計測結果より) ・電気料金の単価: 20.45 円(基本料金を含む、市民会館、公会堂は除く) (平成 16 年度年間使用電力量:1,456,215kWh、支払金額:29,772,729 円) 4.省エネルギー効果試算 ・効果試算結果 a.年間使用電力量削減量(110+140+180)kWh×0.5×34 日=7,310[kWh/年] b.年間電気料金策減額 7,310 kWh × 20.45 円 = 149[千円/年] c.原油換算削減量 7,310 kWh ÷ 1,000 × 0.254 = 1.9 kL d.二酸化炭素排出量削減量 7,310 kWh ÷ 1,000 × 0.378 = 2.8 トン 年間削減電力量 (kWh/年) 7,310 ○ 年間電気料金削減量 (千円/年) 149 原油換算削減量 (kL/年) 1.9 二酸化炭素排出量削減量 (トン/年) 2.8 本館、第 1 別館冷凍機の有効活用(台数調整) 1.現状の問題点 市役所本館、第 1 別館の夏場の空調は、地下機械室から、それぞれの冷凍機により冷水を 供給し、冷房を行なっております。 2.対策 今回のウォークスルー調査により、2 次側冷温水ヘダーに連絡弁が設置されており、その 間に配管を設置することで冷凍機 1 台運転が可能になります。配管を設置し、気温が低い 6 月及び 9 月中旬以降については、COPの高い第 1 別館冷凍機 1 台にて、本館、第 1 別館へ 冷水の供給を行なうことにより、省エネルギーが可能となります。 3.試算条件 ・ 6 月及び 9 月の運転記録日誌、気温(気象庁今治市気象統計情報)から、本館、第 1 別館ターボ冷凍機両方が運転時におけるデータは以下の通りです。 項目 平成 14 年度 6 月運転時間(h) 100 9 月運転時間(h) 68 6 月平均最高気温(℃) 27.5 9 月平均最高気温(℃) 25.8 平成 15 年度 21 76 25.7 27.1 平成 16 年度 61 60 28.8 27.0 3 ヵ年平均 61 68 27.3 26.6 ・本館及び第 1 別館に個々に供給していた場合から、1 台運転にて両方に供給する場合の 52 動力増加分を 20%と仮定します。 ・電気料金の単価: 20.45 円(基本料金を含む、市民会館、公会堂は除く) (平成 16 年度年間使用電力量:1,456,215kWh、支払金額:29,772,729 円) ・本館及び第 1 別館冷凍機計測結果 本 館 ・・・ 平均電力:102kW(COP:2.03) 第 1 別館 ・・・ 平均電力:88kW(COP:3.40) 4.省エネルギー効果試算 ・効果試算結果 a.年間使用電力量削減量 第 1 別館冷凍機で両方へ冷水を供給した場合には、本館ターボ冷凍機の停止による 効果から、第 1 別館動力増加分を減じたものが、省エネルギー効果になります。 102 kWh×(61+68)h-(88×1.2-88)kWh×(61+68)h = 9,836[kWh] b.期間電気料金策減額 9,836 kWh × 20.45 円 = 201[千円/年] c.原油換算削減量 9,836 kWh ÷ 1,000 × 0.254 = 2.5 kL d.二酸化炭素排出量削減量 9,836 kWh ÷ 1,000 × 0.378 = 3.7 トン 年間削減電力量 (kWh/年) 9,836 年間電気料金削減量 (千円/年) 201 原油換算削減量 (kL/年) 2.5 二酸化炭素排出量削減量 (トン/年) 3.7 5.投資回収年 ① 連絡配管等設置費用 連絡配管設置費用 ② ○ 配管 1 投資回収年 改造費用(千円) 1,000 内容 連絡配管設置 改造費用(概略費用、工事費含む) 1,000 千円 年間電気料金削減量(千円) 201 投資回収年 5 トイレへの人感センサーの採用 1.現状の問題点 庁舎本館、第 1 別館、第 2 別館のトイレの照明には、人感センサーが設置されていな いため、照明が点灯したままになっています。 2.対策 庁舎本館、第 1 別館、第 2 別館の男女トイレの照明回路に、人感センサーを用いた 照明の自動制御を取り入れることで、省エネルギーが可能となります。 3.試算条件 施設 庁舎本館 各棟別照明器具数及び点灯時間は以下の通りです。 灯具数 ( )内は消費電力 1 日点灯 年間点灯 階数 時間(h) 時間(h) 40W×1(48W) 27W×1(31W) 20W×1(24W) 1 9 2,378 3 3 2 2 9 2,738 4 3 6 1,595 4 53 1 9 2,458 4 2 2 10 2,815 4 2 1 8 2,155 4 3 2 7 1,903 4 3 3 8 2,019 4 3 4 9 2,360 4 3 5 8 1,892 4 3 第 2 別館 6 6 1,576 4 3 7 9 2,113 4 3 8 8 2,229 4 3 9 8 2,062 4 3 10 9 2,331 4 3 13 6 1,537 4 3 ※ 1 日及び年間点灯時間については、アンケート調査結果により、照明点灯時間中の 7 割点灯していると仮定。また、各トイレへの人感センサー設置個数は以下の通りです。 施設 階数 設置個数 備考 1F 男子:4 台,女子:5台 9 本館 2F,3F 男子,女子:各3台 6 第 1 別館 1F,2F 男子,女子:各3台 6 第 2 別館 1~10,13F 男子,女子:各3台 66 ※ 人感センサー設置し、無駄な照明点灯防止による効果を消費電力量の 50%と仮定 第 1 別館 4.省エネルギー効果試算 ・効果試算結果 a.年間使用電力量削減量及び電気料金削減額 上記男女トイレに人感センサーを設置した場合の省エネルギー可能性量は、 階 年間消費 人感センサー設 人感センサー設 電気料金削減額 施設 数 電力量(kWh) 置削減率(%) 置削減量(kWh) (千円) 1 678 50 339 6.9 庁舎本館 2 526 50 263 5.4 3 306 50 153 3.1 1 624 50 312 6.4 第 1 別館 2 715 50 358 7.3 1 569 50 285 5.8 2 502 50 251 5.1 3 533 50 267 5.5 4 623 50 312 6.4 5 499 50 250 5.1 第 2 別館 6 416 50 208 4.3 7 558 50 279 5.7 8 588 50 294 6.0 9 544 50 272 5.6 10 615 50 308 6.3 13 406 50 203 4.2 合計 8,702 50 4,351 89.1 54 b.原油換算削減量 4,351 kWh ÷ 1,000 × 0.254 = 1.1kL c.二酸化炭素排出量削減量 4,351 kWh ÷ 1,000 × 0.378 = 1.6 トン 年間削減電力量 (kWh/年) 4,351 年間電気料金削減量 (千円/年) 89.1 原油換算削減量 (kL/年) 1.1 二酸化炭素排出量削減量 (トン/年) 1.6 5.投資回収年 ① 人感センサー設置費用 設置数 内容 改造費用(概略費用、工事費含む) 87 人感センサー設置 1,800 千円 人感センサー設置 ② 投資回収年 改造費用(千円) 年間電気料金削減量(千円) 投資回収年 1,800 89 20 55