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八重山地域経済の産業構造の特徴について
107 八重山地域経済の産業構造の特徴について 王 在喆 【要旨】 本稿では,『2005 年八重山地域産業連関表』を用いた計量分析の結果に基づい て石垣島,西表島,竹富島からなる八重山地域経済の構造的な特徴を考察した. 主な計量分析手法は二つである.一つは,産業連関分析の均衡産出高モデルから 導出される「スカイライン分析」の手法である.この分析では八重山の産業構造 の特徴が解き明かされた.もう一つは,分析対象地域についての生産誘発過程に おいて域外へ流出する付加価値,域内に留まる付加価値を計測する分析手法であ る.この分析では,独特な産業構造をもつ八重山地域の生産活動が国内その他地 域および海外経済に与える影響も明らかにされた. 本研究の主な成果は次のようにまとめられる.八重山地域経済は主に農林水産 業とサービス業の産業部門に依存している.サービス業の産業部門への依存は比 較的に大きい.八重山地域は国内その他地域にある程度依存しているが,海外経 済との繋がりが極めて弱い.国内その他地域や海外経済に対する影響も極めて小 さい.したがって,石垣島を中心とする八重山地域の経済は内向型経済である. ところが,石垣島に比べれば,八重山地域全体は国際貿易を通して海外経済との 繋がりを比較的に強く維持している. 【キーワード】 八重山地域,産業連関構造,スカイライン分析,影響力係数,感 応度係数 108 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 1. はじめに 本稿1 では,『2005 年八重山地域産業連関表』2 を用いて石垣島,西表島,竹富 島から構成される八重山地域経済の構造的特徴を計量分析する.分析の際に主と して『2005 年八重山地域産業連関表』 (80 部門表)を使用している.これは『2005 年八重山地域産業連関表』の基本表が 404 行×350 列を有するデータベースであ り,このような膨大な基本表を用いた計量分析がかえって産業構造の特徴を析出 するという分析目的に支障を来たすからである. 第 2 節以降の計量分析の手法について,一つはワシリー・レオンティエフ教授 が開発した産業連関分析の均衡産出高モデルから導出される「スカイライン分析」 と呼ばれるものであり,もう一つは八重山地域における誘発される生産過程の中 で域外に流出する付加価値および自域内に留まる付加価値を計測するものである. スカイライン分析によって八重山の産業構造の特徴が明らかになり,付加価値計 測の分析ではこのような構造的特徴を有する八重山地域の生産供給が自地域のみ ならず,国内その他地域および海外経済に与える影響も計量分析される. 本研究の主な研究成果は次の如くである.構造的には,八重山地域経済は農林 水産業とサービス業の産業部門に依存している.サービス業の産業部門への依存 度は農林水産業より大きい.八重山地域は国内経済にある程度依存しているが, 海外経済との繋がりが極めて弱い.域外(国内と海外)経済に対する影響も極めて 小さい.したがって,石垣島を中心とする八重山地域の経済は内向型経済である. ところが石垣島経済に比べて,八重山地域は国際貿易を通して海外経済との繋が りを比較的に強く維持している. 1 本稿は王(2011)第 3 章の一部に加筆したものである.本稿の中に出所が記されていな い図表はすべて筆者が計算・作成したものである 2 『2005 年八重山地域産業連関表』基本表の作成に関しては,王(2012)が詳しい. 八重山地域経済の産業構造の特徴について 109 2. スカイライン分析について スカイライン分析は,一国経済の産業構造の特徴を一本の屈折ラインによって 表示するスカイライン・チャートを求める方法である3.スカイライン・チャート (図 1)はあたかも遠くから眺める山なみのスカイラインに擬せられるものであり, 高さで各産業部門の自給度(=自給率)を表しており,横幅で各産業部門の生産構 成比を示している. スカイライン・チャートの自給度を観察することによって各産業部門に対する 直接的,間接的な需要のうち,どれだけを域内で生産し,どれだけを域外から搬 入(移入か輸入)したかについて調べることができる.これによって経済に著しく 欠如している産業部門がどの部門であるかを,中間取引構造をも視野に入れてはっ きりさせることができる.したがって,スカイライン・チャートの高さは経済の 成熟度を示している. スカイライン・チャートの部門別生産高構成比を観察することによって経済の 産業構造の形状が分かる.生産高構成比は部門別の生産誘発額の構成比である. 生産誘発額は各産業部門に対する直接的,間接的な需要を満たすために,中間取 引構造に基づいて域外からの生産搬入を内生化した上で計算される各産業の域内 生産高である. 経済の成熟度と産業構造の形状を取り扱うスカイライン・チャートの形状は要 素賦存条件に基づいて選択された機械の型によって一義的に定まる技術構造によっ て決定される.したがって,スカイライン・チャートは技術構造を基底に置く産 業構造の地域格差(もしくは国民経済の格差)を具現化することができる. スカイライン・チャートによって経済の成熟度が次のように推察できる.経済 先進国の産業構造に自給度の高い産業部門は多く,部門別のスカイラインの高さ もほぼ 100%(自給自足ライン)の近傍に っている.経済後進国の場合,部門別 3 スカイライン分析についての叙述は王(2009)を参考にしている.本節では,分析の概 要を述べる. 110 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 のスカイラインはデコボコが激しく,高さも わない.また,成熟経済の第一次 産業の横幅が狭く,第二次産業,とりわけ第三次産業の横幅が広い.これに対し て後進国の第一次産業と軽工業の横幅が広く,重工業や第三次産業のそれは狭い. 部門別のスカイラインが自給自足ラインの近傍に う姿をもつ経済はなぜ成熟 度が高いか.産業連関構造の観点から見ると,後進国の特徴は,いわゆる装置産 業ブロック内部の中間財取引が欠如しているため,そのブロックの比重が極めて 小さい.しかし,後進国においても装置産業ブロックに対する最終需要が存在し, その最終需要は最終生産物を先進国から直接輸入することによって満たされてい る.直接輸入している限り,後進国は装置産業ブロックで生産を行わず,また生 産のための中間財も必要としない.先進国は国内の最終需要のみならず,後進国 の輸入需要をも満たすために生産を行わなければならない.生産のための中間需 要はまた装置産業ブロックにおいて新たな生産を誘発的に引き起こす.それゆえ 先進国の特徴は装置産業のブロック内部の中間財取引が頻繁に行われているため, そのブロックの比重が比較的大きい. 「比重が大きい」とはスカイライン・チャー トで見た場合に,要するに装置産業ブロックの棒の「高さ」も高いし,棒の「横 幅」も広いことを意味している.言い換えれば,装置産業ブロックを中心とした 先進国のスカイラインは自給自足ラインの近傍に安定しているようにみえる. 図 1 は 2 部門経済を例に描いたスカイライン・チャートである.横軸は産業部 — 門別生産額構成比の大きさ,縦軸は自給率の大きさを表している. 「FG=第Ⅰ産 — — 業部門の生産額構成比」, 「GH=第Ⅱ産業部門の生産額構成比」である.また FA — — — — と HC は輸出を含む国内の生産分,DA と EC は輸入分である.したがって,DF — — — — — (=FA−DA )と EH(=HC−EC )はそれぞれ第Ⅰ部門の自給率と第Ⅱ部門の自 — 給率を示す.第Ⅰ部門の自給率 DF は 100% の自給自足ラインを超えている.こ れは,第Ⅰ部門の産出水準がこの部門の国内最終需要を上回り、 その上回った分 — が輸出に回されたことを意味している.第Ⅱ部門の自給率 EH は 100% ラインを 超えていない.これは,第Ⅱ産業部門において国内最終需要を充足するために国 内生産のみならず、 輸入供給にも頼っていることを示している.したがって,屈 折線 DBIE は 2 部門経済の産業構造を示すスカイライン・チャートになる.因み に,図 1 のスカイライン・チャートを地域経済に適用させた場合, 「移入」を「輸 八重山地域経済の産業構造の特徴について 111 ⮤⤝⋙㸝%㸞 A C 100㸚 D B I E ➠Ϩ⏐ ᴏ㒂㛓 F ➠ϩ⏐ ᴏ㒂㛓 G H ⏐ᴏ㒂㛓ื⏍⏐㢘 ᵋ ᠺ Ẓ 㸝 % 㸞 図 1 2 部門からなる経済のスカイライン・チャート 入」に, 「移出」を「輸出」にそれぞれ算入すればよい.そうすれば,地域経済の スカイライン・チャートが得られる. 3. 地域別付加価値配分割合の計測モデルについて 地域別付加価値配分割合についての計測モデルを以下で述べる4. A 地域でマクロ的に最終需要が 1 単位発生したとしよう.この最終需要を満た すためには当該地域のすべての産業部門が財・サービスの生産を行わなければな らない.これらの産業部門の生産は,直接的に自部門に対する最終需要を満たす ためでもあるし,他部門の原材料投入としての中間需要を間接的に満たすためで もある.直接的,間接的な生産過程においては,A 地域で生産できない,あるい は A 地域のみでの生産が供給に間に合わない財・サービスもあろう.この場合に 財・サービスの供給は海外からの輸入,もしくは国内その他地域からの移入に頼 らざるをえない.A 地域は域外(国内その他地域と海外地域)から財・サービス を域内に搬入(移入と輸入)することによって域外経済との繋がりを結ぶ.この繋 がりは,ここで地域間のリンケージだと考える.A 地域は域外経済とのリンケー 4 本節の内容の一部は王(2009)を参考にしている. 112 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 ジを通じて,A 地域の生産によって発生するマクロ的な付加価値誘発額 1 単位の うち,幾分移入を通じて国内その他地域に,輸入を通じて海外に流出する.A 地 域と域外経済の地域間リンケージの関係が緊密になるほど,流出する付加価値は 大きい.言い換えれば,流出付加価値が大きいほど,A 地域と域外経済との地域 間リンケージは緊密になる.したがって,A 地域と国内その他地域とのリンケー ジの緊密さを測るには,A 地域の生産供給で発生するマクロ的な付加価値誘発額 1 単位のうちどの位の割合で国内その他地域へ流出するかを計測すればよい.ま た A 地域と海外経済とのリンケージの緊密さも,1 単位の付加価値誘発額のうち 輸入による海外への流出割合を把握することによって計測できる. 2 部門(2 財)のみからなる地域経済を例として計測方法について具体的に説明 する.2 部門(2 財)地域経済の地域内産業連関表は下図の如くである. 第Ⅰ産業 第Ⅱ産業 域内最終需要 輸出 移出 X11 第Ⅰ産業 X12 d F1 E1 d E2 第Ⅱ産業 X21 X22 付加価値 V1 V2 域内生産額 X1 X2 F2 輸入 移入 域内生産額 S1 −M1 −N1 X1 S2 −M2 −N2 X2 域内における需要(左辺)と供給(右辺)の均衡式は(1)式によって示される. d X11+X12+F1+E1+S1=X1+M1+N1 d X21+X22+F2+E2+S2=X2+M2+N2 ni= N1 i, j=1,2)を移入係数,mi= ( d ΣX +F ij i M1 j i, j=1,2)を輸入係数 ( d ΣX +F ij (1) i j Xij ; i, j=1,2)と定義する.ここから移入と輸入を分 とする.投入係数を aij= X ( j けて説明をする. 移入控除を行わない場合に(1)式より(2)式が導かれる. 八重山地域経済の産業構造の特徴について 113 X1 X2 = 1−a11 −a12 −a21 1−a22 X1 X2 = −1 d F1+E1+S1−M1−N1 d F2+E2+S2−M2−N2 d b11 b12 F1+E1+S1−M1−N1 b21 b22 F2+E2+S2−M2−N2 d (2) 移入控除を行うと,(2)式から(3)式が導かれる. X1 X2 = 1−(1−n1)a11 −(1−n1)a12 −(1−n2)a21 X1 X2 = −1 1−(1−n2)a22 (1−n1)F1+E1+S1−M1 d (1−n2)F2+E2+S2−M2 d b111−n b112−n (1−n1)F1+E1+S1−M1 1 1 1−n2 1−n2 b21 b22 d (1−n2)F d 2+ (3)5 E2+S2−M2 ここでマクロ的な最終需要が 1 単位発生したと仮定する.さらに第 1 部門(財) d と第 2 部門(財)に対する域内最終需要構成比が変わらず,それぞれ d1= F1 d d F1+F2 d と d2= F2 d d(d1+d2=1)であると考える.したがって,移入控除 F1+F2 を考えないケースでは第 1 部門と第 2 部門における付加価値誘発額は, V1 V2 = v1 0 0 v2 b11 b12 × b21 b22 × d1 d2 (4) によって算出される6.但し,V1+V2=1 である.移入控除を考える場合に第 1 部 5 (2)と(3)式において 1−a11 −a12 −a21 1−a22 1−(1−n1)a11 −(1−n1)a12 −(1−n2)a21 1−(1−n2)a22 6 −1 −1 = b11 b12 および b21 b22 1−n1 1−n1 2 2 b11 b12 と定義している. 1−n 1−n b21 b22 V1 V v= 2 産業部門別の粗付加価値率は v1= X1 と 2 X2 である. = 114 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 門と第 2 部門の付加価値誘発額は, V11−n 1 1−n2 V2 = v1 0 × 0 v2 b111−n b121−n 1 1 1−n2 1−n2 b21 b22 d1 × (5) d2 になる.但し,V11−n1 +V21−n2 <1 である.さらに付加価値誘発額のうち移入に伴 う国内その他地域へ流出する部門別の付加価値誘発額は, n V1 V = n 2 V1 V2 V11−n 1 − n (6) V21−n 2 n によって計測される.したがって,V1+V2 は地域間のリンケージの関係に基づ いて国内その他地域に流出する付加価値誘発額の割合である.割合の大きさはそ の他地域とのリンケージの緊密さを表している. (2)式から(6)式までの計測方法は生産過程で輸入による海外への付加価値誘 発割合の計算にも適用できる. (2)式, (5)式, (6)式の中の「移入係数」を「輸 入係数」に取り替えて,海外への付加価値誘発額は産業部門別に, m V1 V = m 2 V1 V2 V11−m 1 − (7) 1−m2 V2 によって計算される.(7)式に V 1 +V 2 <1 が成立している.したがって, m m m m V 1 +V 2 は輸入によって結ばれる海外とのリンケージの関係によって海外に流出 する付加価値誘発額の割合である.割合の大きさは海外経済とのリンケージの緊 密さを表している. 付言すれば, (6)式と(7)式は n 部門からなる地域経済が流出する付加価値誘発 n n m n m m 額割合の計算にも拡張できる.計算結果を V 1 +V 2 +…+Vn と V 1 +V 2 +…+V n でまとめると,前者は国内その他地域,後者は海外経済とのリンケージの緊密さ を示す指標になる.しかし, (V1 +V2 +…+Vn )+(V 1 +V 2 +…+V n )<1 は n 成立する.なぜなら,1−{(V n n 1+ V n 2 +…+ m n n +( n ) V 生産地域に留まる付加価値誘発額だからである. V m m 1 + V m 2 +…+ m V } がその m n ) 八重山地域経済の産業構造の特徴について 115 4. 2005 年八重山地域経済の産業構造の特徴 4‒1. 八重山地域経済のスカイライン・チャート 『2005 年八重山地域産業連関表』(80 部門表)に基づいて八重山地域の産業部 門別自給率(=自給度)を算出し(表 1),それを用いて描いた 2005 年の八重山経 済のスカイライン・チャートが図 2 である. 図 2 を眺めると,最初に目に付くのは,スカイラインが激しく凹凸している特 徴であろう.一般的には地域経済が需要規模や資源賦存状況などによってすべて の産業部門が均一とした生産能力をもっていない.これは地域経済のスカイライ ン・チャートに凹凸をもたらす一つの原因である. もう一つの特徴として,製造業部門の自給率がほとんど 100% 自給自足ライン より低く,農林水産業やサービス業の産業部門の自給率が比較的に高いことが観 察される.製造業における例外は, 「3 非金属鉱物」 (自給率: 211.8,生産シェア: ㎨ᯐỀ⏐ᴏ ࢦ࣭ࣄࢪᴏ 図 2 2005 年八重山地域経済のスカイライン・チャート 116 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 表 1 2005 年八重山経済の自給率・輸出率・輸入率・産業別生産額構成比 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 自給率 126.4 金属鉱物 0.0 非金属鉱物 211.8 石炭・原油・天然ガス 0.0 食料品・たばこ 55.7 飲料 42.0 繊維工業製品 9.6 衣服・その他の繊維既製品 2.8 製材・木製品 1.0 家具・装備品 34.2 パルプ・紙・板紙・加工紙 0.0 紙加工品 0.0 印刷・製版・製本 11.5 化学肥料 0.0 無機化学基礎製品 53.8 石油化学基礎製品 0.0 有機化学工業製品(除石油化学基礎製品) 0.0 合成樹脂 0.0 化学繊維 0.0 化学最終製品(除医薬品) 0.9 医薬品 0.0 石油製品 0.0 石炭製品 262.4 プラスチック製品 0.4 ゴム製品 0.0 ガラス・ガラス製品 2.7 セメント・セメント製品 99.2 陶磁器 87.1 その他の窯業・土石製品 6.2 銑鉄・粗鋼 0.0 鋼材 0.0 鋳鍛造品 0.0 その他の鉄鋼製品 8.4 非鉄金属製錬・精製 0.0 非鉄金属加工製品 0.0 建設・建築用金属製品 45.5 その他の金属製品 3.0 一般産業機械 0.0 特殊産業機械 0.5 その他の一般機械器具及び部品 8.1 農林水産業 輸出率 126.7 0.0 147.4 23.6 56.5 52.5 30.3 17.0 9.4 18.4 38.4 40.4 27.9 123.8 88.3 17.2 31.9 23.4 24.6 29.1 3.5 41.3 169.5 24.0 20.9 29.6 3.2 65.8 5.9 0.0 6.7 4.6 15.6 6.3 15.8 19.2 16.0 5.3 5.8 11.3 輸入率 100.3 0.0 35.6 123.6 100.8 110.5 120.7 114.2 108.4 84.3 138.4 140.4 116.4 223.8 134.5 117.2 131.9 123.4 124.6 128.1 103.5 141.3 7.2 123.7 120.9 126.9 4.0 78.7 99.8 0.0 106.7 104.6 107.2 106.3 115.8 73.7 113.0 105.3 105.3 103.2 産業別シェア 3.73% 0.00% 0.67% 0.00% 2.62% 0.55% 0.09% 0.02% 0.00% 0.11% 0.00% 0.00% 0.07% 0.00% 0.07% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.01% 0.00% 0.00% 0.20% 0.00% 0.00% 0.00% 1.03% 0.06% 0.01% 0.00% 0.00% 0.00% 0.01% 0.00% 0.00% 0.34% 0.02% 0.00% 0.00% 0.01% 八重山地域経済の産業構造の特徴について 117 (表 1 の続き) 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 自給率 事務用・サービス用機器 産業用電気機器 電子応用装置・電気計測器 その他の電気機器 民生用電気機器 通信機械・同関連機器 電子計算機・同付属装置 半導体素子・集積回路 その他の電子部品 乗用車 その他の自動車 自動車部品・同付属品 その他の輸送機械 精密機械 その他の製造工業製品 再生資源回収・加工処理 建築及び補修 公共事業 その他の土木建設 電力 ガス・熱供給 水道・廃棄物処理 商業 金融・保険 不動産 住宅賃貸料(帰属家賃) 運輸 通信 放送 情報サービス インターネット附随サービス 映像・文字情報制作 公務 教育・研究 医療・保健・社会保障・介護 広告 物品賃貸サービス その他の対事業所サービス 対個人サービス その他 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 14.9 365.4 100.0 100.0 100.0 98.7 0.0 105.5 89.1 99.3 100.1 100.0 183.3 89.4 113.4 20.0 7.0 97.9 99.8 91.7 100.9 0.0 169.1 68.8 183.7 87.6 輸出率 6.0 5.4 1.4 7.4 1.2 2.2 0.3 15.6 10.7 0.0 0.1 23.3 34.8 6.3 9.4 301.2 1.9 0.0 0.0 23.2 33.6 23.9 37.1 30.5 17.1 0.0 142.2 42.9 21.2 15.4 32.1 53.9 0.6 3.2 1.9 44.2 110.4 23.6 95.7 37.3 輸入率 106.0 105.4 101.4 107.4 101.2 102.2 100.3 115.6 110.7 100.0 100.1 123.3 134.8 106.3 94.5 35.8 1.9 0.0 0.0 24.5 133.6 18.4 48.0 31.1 17.0 0.0 58.9 53.5 7.8 95.4 125.0 56.0 0.8 11.5 1.0 144.2 41.3 54.8 12.0 49.7 産業別シェア 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.00% 0.13% 0.03% 7.49% 4.88% 1.01% 2.13% 0.00% 1.06% 9.64% 4.47% 2.05% 4.91% 10.74% 0.38% 0.18% 0.22% 0.00% 0.82% 8.14% 4.47% 8.22% 0.00% 2.42% 3.01% 13.34% 0.62% 118 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 0.67%),「23 石炭製品」(自給率: 262.4,生産シェア: 0.20%),「56 再生資源 回収・加工処理」 (自給率: 365.4,生産シェア: 0.03%)この 3 部門で見られる. ところが,以上の 3 部門の生産構成比は極めて低く,合計でも 1% 未満である. 自給率と生産額シェアが両方とも高い部門は主に以下の 4 つの産業部門である. 「79 対個人サービス」 (自給率: 183.7,生産シェア: 13.34%), 「67 運輸」 (自給 率: 183.3,生産シェア: 10.74%), 「77 物品賃貸サービス」 (自給率: 169.1,生 産シェア: 2.42%),「1 農林水産業」(自給率: 126.4,生産シェア: 3.73%).4 つの産業部門の中にサービス業の産業部門は 3 つもある.サービス業以外の産業 部門は「1 農林水産業」である.したがって,八重山地域経済は農林水産業とサー ビス業の産業部門に依存している. 因みに,本研究の分析対象である「八重山地域」は石垣島,西表島,竹富島の みから構成されている.需要規模や生産規模などから見ると,石垣島の経済は圧 倒的に大きなウェイトを占めており,3 島の中で中心的な役割を果たしている.し たがって,以上で観察された八重山地域の産業構造の特徴が石垣島経済の構造的 特徴であると言っても過言ではなかろう. 4‒2. 八重山地域経済の影響力係数と感応度係数 続いて,八重山経済の構造的特徴をより一層明らかにするために「影響力係数」 と「感応度係数」という産業連関関係を示す二つの指標を用いて考察を行う. 「影響力係数」および「感応度係数」は,産業連関関係を分析する際によく用い られる指標である7.「影響力係数」は,ある産業部門が最終需要を満たすために 7 影響力係数を計算する際に各産業部門の列和を合計して産業部門の数で割るように当該 地域の平均値を求めている.しかし,この平均値は移出入の大きさによってばらつきが 大きくなる.言うまでもなく,ばらつきの大きい値で割って求められる影響力係数もそ の影響を受ける.したがって,影響力係数を指標として検討する際に以上の点も考慮す る必要があろう.これを避けるための方法としては,各産業部門の列和を影響力係数の 代替指標として使用する.また,感応度係数は各部門に 1 単位ずつの最終需要が発生 した際にその部門が受ける影響を測る指標である.しかし,1 単位の最終需要の発生は 理論的なことであり,実際に考えられない現象である.したがって,感応度係数によっ て分析結果を吟味するときはこの限界にも注意を要する. 八重山地域経済の産業構造の特徴について 119 生産供給を行う場合の産業全体に与える影響を計測する指標である.「感応度係 数」は,すべての産業部門がそれぞれ 1 単位最終需要を満たすために生産供給を 行う場合,ある産業部門が他の産業部門からどの程度影響を受けているかを測定 する指標である.したがって, 「影響力係数」と「感応度係数」がともに「1」を 超える産業部門は,生産する際に他部門へ大きな影響を及ぼすことができ,また 他部門から影響を受けやすい部門となっている.一般的には,原材料部門がこの ような特性を持っている. 2005 年八重山地域経済の産業部門別の「影響力係数」と「感応度係数」は表 2 に示されている.表 3 は,表 2 から「影響力係数」と「感応度係数」がともに 「1」以上の産業部門を抽出してまとめたものである. 表 2 2005 年八重山地域経済の影響力係数と感応度係数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 影響力係数 農林水産業 金属鉱物 非金属鉱物 石炭・原油・天然ガス 食料品・たばこ 飲料 繊維工業製品 衣服・その他の繊維既製品 製材・木製品 家具・装備品 パルプ・紙・板紙・加工紙 紙加工品 印刷・製版・製本 化学肥料 無機化学基礎製品 石油化学基礎製品 有機化学工業製品(除石油化学基礎製品) 合成樹脂 化学繊維 化学最終製品(除医薬品) 医薬品 石油製品 石炭製品 1.10 0.84 1.20 0.84 1.32 1.04 1.07 1.02 1.02 1.06 0.84 0.84 1.01 0.84 1.03 0.84 0.84 0.84 0.84 0.96 0.84 0.84 1.23 感応度係数 1.24 0.84 1.11 0.84 0.96 0.86 0.89 0.85 0.85 0.88 0.84 0.84 0.89 0.84 0.87 0.84 0.84 0.84 0.84 0.85 0.84 0.84 0.87 120 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 (表 2 の続き) 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 影響力係数 プラスチック製品 ゴム製品 ガラス・ガラス製品 セメント・セメント製品 陶磁器 その他の窯業・土石製品 銑鉄・粗鋼 鋼材 鋳鍛造品 その他の鉄鋼製品 非鉄金属製錬・精製 非鉄金属加工製品 建設・建築用金属製品 その他の金属製品 一般産業機械 特殊産業機械 その他の一般機械器具及び部品 事務用・サービス用機器 産業用電気機器 電子応用装置・電気計測器 その他の電気機器 民生用電気機器 通信機械・同関連機器 電子計算機・同付属装置 半導体素子・集積回路 その他の電子部品 乗用車 その他の自動車 自動車部品・同付属品 その他の輸送機械 精密機械 その他の製造工業製品 再生資源回収・加工処理 建築及び補修 公共事業 その他の土木建設 電力 ガス・熱供給 水道・廃棄物処理 商業 1.02 0.84 1.17 1.46 1.15 1.19 0.84 0.84 0.84 1.00 0.84 0.84 1.04 1.04 0.84 0.97 0.97 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 1.02 1.68 1.11 1.24 1.16 1.16 0.84 1.12 1.05 感応度係数 0.85 0.84 0.85 1.22 0.85 0.85 0.84 0.84 0.84 0.90 0.84 0.84 0.90 0.86 0.84 0.85 0.85 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.84 0.88 0.86 1.21 0.84 0.84 1.57 0.84 1.09 2.43 八重山地域経済の産業構造の特徴について 121 (表 2 の続き) 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 影響力係数 1.11 1.04 0.95 1.12 1.06 1.18 1.06 1.12 1.04 1.04 1.06 1.03 0.84 1.06 1.00 1.13 1.65 金融・保険 不動産 住宅賃貸料(帰属家賃) 運輸 通信 放送 情報サービス インターネット附随サービス 映像・文字情報制作 公務 教育・研究 医療・保健・社会保障・介護 広告 物品賃貸サービス その他の対事業所サービス 対個人サービス その他 感応度係数 表 3 影響力係数と感応度係数が 1 以上の産業部門 1 3 27 57 60 62 63 64 65 67 73 74 77 78 80 農林水産業 非金属鉱物 セメント・セメント製品 建築及び補修 電力 水道・廃棄物処理 商業 金融・保険 不動産 運輸 公務 教育・研究 物品賃貸サービス その他の対事業所サービス その他 影響力係数 感応度係数 1.100 1.196 1.465 1.115 1.159 1.121 1.053 1.114 1.037 1.122 1.043 1.058 1.059 1.001 1.654 1.236 1.108 1.221 1.212 1.573 1.086 2.432 2.928 1.157 2.948 1.077 1.413 1.433 2.069 1.204 2.93 1.16 0.84 2.95 0.94 0.87 0.90 0.85 0.99 1.08 1.41 0.93 0.84 1.43 2.07 0.92 1.20 122 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 表 3 から分かるように「影響力係数」および「感応度係数」がともに「1」以 上の部門数は全部で 15 産業部門である.15 産業部門の中にサービス業の産業部 「7 運輸」, 「64 金融・保険」, 門数は 9 部門で最も多い.それぞれが「80 その他」, 「77 物品賃貸サービス」, 「63 商業」, 「74 教育・研究」, 「65 不動産」, 「73 公務」, 「78 その他の対事業所サービス」である.「1 農林水産業」の「影響力係数」と 「感応度係数」は大きくもないし,小さくもない. 表 4 は,表 3 から「影響力係数」を取り出して,値の大きい順で並べて表示し ている.表 4 をみれば, 「80 その他」の産業全体に与える影響は最も大きく, 「78 その他対事業所サービス」の影響力は最も小さいことが分かる. 「影響力係数」の 大きさで「80 その他」に次ぐ部門は「27 セメント・セメント製品」の 1.47 であ る.この特徴を持つのは,主として石垣島経済からの影響であると考えられる. 表 4 「影響力係数」の大きい順 影響力係数 80 27 3 62 60 67 64 57 1 77 63 74 65 73 78 その他 セメント・セメント製品 非金属鉱物 水道・廃棄物処理 電力 運輸 金融・保険 建築及び補修 農林水産業 物品賃貸サービス 商業 教育・研究 不動産 公務 その他の対事業所サービス 1.63 1.29 1.18 1.13 1.12 1.11 1.10 1.10 1.09 1.07 1.07 1.06 1.05 1.03 1.01 表 5 は,「感応度係数」を大きい順で並べて表示している.他部門から影響を 受けやすいという観点で見ると, 「3 非金属鉱物」は最も「敏感」であり, 「64 金 融・保険」は最も「鈍感」である. 八重山地域経済の産業構造の特徴について 123 表 5 「感応度係数」の大きい順 感応度係数 3 62 73 27 80 1 77 57 65 74 60 67 78 63 64 非金属鉱物 水道・廃棄物処理 公務 セメント・セメント製品 その他 農林水産業 物品賃貸サービス 建築及び補修 不動産 教育・研究 電力 運輸 その他の対事業所サービス 商業 金融・保険 1.03 1.11 1.11 1.17 1.19 1.21 1.28 1.30 1.31 1.45 1.58 1.84 1.95 2.43 2.76 八重山地域で観光業依存の「67 運輸」と「63 商業」については, 「影響力係数」 も大きくないし,「感応度係数」も小さい(表 4 と表 5).とりわけ「63 商業」の 「影響力係数」と「感応度係数」はともに小さい. 4‒3. 八重山地域経済と域外経済との繋がりについて 最後に,八重山地域経済と国内その他地域および海外地域との繋がりについて 考察する. 表 6 は,八重山地域経済の生産活動によって流出した地域別付加価値割合を示 している.表 6 の読み方は次の通りである.2005 年に八重山地域経済に対してマ クロ的に 1 単位の最終需要が発生するとき,八重山経済はその需要を満たすため に生産供給を行う.生産活動によって生み出される付加価値のうち,0.1137 単位 が国内その他地域へ,0.01476 単位が海外へ流出する.すなわち,約 11.4% が国 内他地域へ,約 1.5% が海外へ流出し,残りの約 87% は八重山地域に留まる.割 合的には,八重山地域が国内経済に多少依存しているが,海外経済との繋がりが 極めて弱いと言える.これは,石垣島経済を中心とする八重山地域経済の特性を 124 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 反映している.また,発生付加価値の 87% も自地域に残っているという観察事 実から,八重山地域の域外(国内と海外)経済に対する影響も極めて小さいと分か る.したがって,石垣島を中心とする八重山地域の経済が内向型の地域経済であ ると言えよう. しかし,王(2011)によれば,次の興味深い観察事実も見られている.八重山 地域における国内他地域への付加価値の流出分は石垣島経済に比べて多少減って いる(0.1377 㱺 0.1137).輸入による海外地域への流出分は石垣島経済のそれよ り逆に大幅に増えている(0.0044 㱺 0.01476).したがって,国際貿易を通して八 重山地域の海外経済との繋がりが比較的に強いということは上記の観察事実によっ て示唆されている. 表 7 は表 6 の値の大きさを降順で並べ替えている.表 7 によれば,国内その他 地域への流出については,比較的に高い産業部門が「63 商業」(0.02071),「78 その他の対事業所サービス」(0.01271),「67 運輸」(0.01099),「1 農林水産業」 0.00824)などである.海外への流出の順位については,上位 4 位が「67 運輸」 (0.00265), 「1 農林水産業」 (0.00195), 「63 商業」 (0.00146), 「64 金融・保険」 (0.00141)である.全体的に見ると,国内他地域へ流出する付加価値が海外への それより相当大きい. 八重山地域経済の産業構造の特徴について 125 表 6 2005 年八重山地域経済生産活動による地域別付加価値流出割合 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 海外流出 農林水産業 金属鉱物 非金属鉱物 石炭・原油・天然ガス 食料品・たばこ 飲料 繊維工業製品 衣服・その他の繊維既製品 製材・木製品 家具・装備品 パルプ・紙・板紙・加工紙 紙加工品 印刷・製版・製本 化学肥料 無機化学基礎製品 石油化学基礎製品 有機化学工業製品(除石油化学基礎製品) 合成樹脂 化学繊維 化学最終製品(除医薬品) 医薬品 石油製品 石炭製品 プラスチック製品 ゴム製品 ガラス・ガラス製品 セメント・セメント製品 陶磁器 その他の窯業・土石製品 銑鉄・粗鋼 鋼材 鋳鍛造品 その他の鉄鋼製品 非鉄金属製錬・精製 非鉄金属加工製品 建設・建築用金属製品 その他の金属製品 一般産業機械 特殊産業機械 その他の一般機械器具及び部品 0.00195 0.00000 0.00018 0.00000 0.00070 0.00010 0.00052 0.00012 0.00133 0.00021 0.00000 0.00000 0.00011 0.00000 0.00020 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00023 0.00000 0.00000 0.00000 0.00030 0.00000 0.00014 0.00007 0.00007 0.00018 0.00000 0.00000 0.00000 0.00003 0.00000 0.00000 0.00009 0.00020 0.00000 0.00004 0.00004 国内流出 0.00824 0.00000 0.00051 0.00000 0.00454 0.00271 0.00403 0.00100 0.00268 0.00082 0.00000 0.00000 0.00471 0.00000 0.00082 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00130 0.00000 0.00000 0.00003 0.00246 0.00000 0.00083 0.00011 0.00019 0.00105 0.00000 0.00000 0.00000 0.00029 0.00000 0.00000 0.00287 0.00348 0.00000 0.00080 0.00022 126 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 (表 6 の続き) 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 合計 海外流出 事務用・サービス用機器 産業用電気機器 電子応用装置・電気計測器 その他の電気機器 民生用電気機器 通信機械・同関連機器 電子計算機・同付属装置 半導体素子・集積回路 その他の電子部品 乗用車 その他の自動車 自動車部品・同付属品 その他の輸送機械 精密機械 その他の製造工業製品 再生資源回収・加工処理 建築及び補修 公共事業 その他の土木建設 電力 ガス・熱供給 水道・廃棄物処理 商業 金融・保険 不動産 住宅賃貸料(帰属家賃) 運輸 通信 放送 情報サービス インターネット附随サービス 映像・文字情報制作 公務 教育・研究 医療・保健・社会保障・介護 広告 物品賃貸サービス その他の対事業所サービス 対個人サービス その他 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00052 0.00000 0.00006 0.00000 0.00000 0.00015 0.00000 0.00006 0.00146 0.00141 0.00014 0.00000 0.00265 0.00007 0.00001 0.00011 0.00001 0.00006 0.00018 0.00021 0.00002 0.00000 0.00029 0.00057 0.00006 ―0.00008 0.01476 国内流出 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00000 0.00209 0.00000 0.00046 0.00000 0.00000 0.00128 0.00000 0.00070 0.02071 0.00590 0.00160 0.00000 0.01099 0.00130 0.00003 0.00446 0.00043 0.00155 0.00020 0.00166 0.00019 0.00000 0.00363 0.01271 0.00021 ―0.00009 0.11371 八重山地域経済の産業構造の特徴について 127 表 7 産業部門別の国内他地域流出と海外流出の順位 63 78 67 1 64 13 5 70 7 77 37 36 6 9 24 55 74 65 72 68 20 60 29 8 26 10 15 39 62 3 57 71 33 40 79 73 75 28 27 69 23 国内流出 商業 その他の対事業所サービス 運輸 農林水産業 金融・保険 印刷・製版・製本 食料品・たばこ 情報サービス 繊維工業製品 物品賃貸サービス その他の金属製品 建設・建築用金属製品 飲料 製材・木製品 プラスチック製品 その他の製造工業製品 教育・研究 不動産 映像・文字情報制作 通信 化学最終製品(除医薬品) 電力 その他の窯業・土石製品 衣服・その他の繊維既製品 ガラス・ガラス製品 家具・装備品 無機化学基礎製品 特殊産業機械 水道・廃棄物処理 非金属鉱物 建築及び補修 インターネット附随サービス その他の鉄鋼製品 その他の一般機械器具及び部品 対個人サービス 公務 医療・保健・社会保障・介護 陶磁器 セメント・セメント製品 放送 石炭製品 0.02071 0.01271 0.01099 0.00824 0.00590 0.00471 0.00454 0.00446 0.00403 0.00363 0.00348 0.00287 0.00271 0.00268 0.00246 0.00209 0.00166 0.00160 0.00155 0.00130 0.00130 0.00128 0.00105 0.00100 0.00083 0.00082 0.00082 0.00080 0.00070 0.00051 0.00046 0.00043 0.00029 0.00022 0.00021 0.00020 0.00019 0.00019 0.00011 0.00003 0.00003 67 1 63 64 9 5 78 7 55 24 77 20 74 10 15 37 3 73 29 60 65 26 8 70 13 6 36 28 68 27 72 79 57 62 40 39 33 75 71 69 23 海外流出 運輸 農林水産業 商業 金融・保険 製材・木製品 食料品・たばこ その他の対事業所サービス 繊維工業製品 その他の製造工業製品 プラスチック製品 物品賃貸サービス 化学最終製品(除医薬品) 教育・研究 家具・装備品 無機化学基礎製品 その他の金属製品 非金属鉱物 公務 その他の窯業・土石製品 電力 不動産 ガラス・ガラス製品 衣服・その他の繊維既製品 情報サービス 印刷・製版・製本 飲料 建設・建築用金属製品 陶磁器 通信 セメント・セメント製品 映像・文字情報制作 対個人サービス 建築及び補修 水道・廃棄物処理 その他の一般機械器具及び部品 特殊産業機械 その他の鉄鋼製品 医療・保健・社会保障・介護 インターネット附随サービス 放送 石炭製品 0.00265 0.00195 0.00146 0.00141 0.00133 0.00070 0.00057 0.00052 0.00052 0.00030 0.00029 0.00023 0.00021 0.00021 0.00020 0.00020 0.00018 0.00018 0.00018 0.00015 0.00014 0.00014 0.00012 0.00011 0.00011 0.00010 0.00009 0.00007 0.00007 0.00007 0.00006 0.00006 0.00006 0.00006 0.00004 0.00004 0.00003 0.00002 0.00001 0.00001 0.00000 128 立正大学経済学季報第 62 巻第 4 号 (表 7 の続き) 2 4 11 12 14 16 17 18 19 21 22 25 30 31 32 34 35 38 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 58 59 61 66 76 56 80 国内流出 金属鉱物 0.00000 石炭・原油・天然ガス 0.00000 パルプ・紙・板紙・加工紙 0.00000 紙加工品 0.00000 化学肥料 0.00000 石油化学基礎製品 0.00000 有機化学工業製品(除石油化学基礎製品) 0.00000 合成樹脂 0.00000 化学繊維 0.00000 医薬品 0.00000 石油製品 0.00000 ゴム製品 0.00000 銑鉄・粗鋼 0.00000 鋼材 0.00000 鋳鍛造品 0.00000 非鉄金属製錬・精製 0.00000 非鉄金属加工製品 0.00000 一般産業機械 0.00000 事務用・サービス用機器 0.00000 産業用電気機器 0.00000 電子応用装置・電気計測器 0.00000 その他の電気機器 0.00000 民生用電気機器 0.00000 通信機械・同関連機器 0.00000 電子計算機・同付属装置 0.00000 半導体素子・集積回路 0.00000 その他の電子部品 0.00000 乗用車 0.00000 その他の自動車 0.00000 自動車部品・同付属品 0.00000 その他の輸送機械 0.00000 精密機械 0.00000 公共事業 0.00000 その他の土木建設 0.00000 ガス・熱供給 0.00000 住宅賃貸料(帰属家賃) 0.00000 広告 0.00000 再生資源回収・加工処理 0.00000 その他 –0.00009 2 4 11 12 14 16 17 18 19 21 22 25 30 31 32 34 35 38 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 58 59 61 66 76 56 80 海外流出 金属鉱物 0.00000 石炭・原油・天然ガス 0.00000 パルプ・紙・板紙・加工紙 0.00000 紙加工品 0.00000 化学肥料 0.00000 石油化学基礎製品 0.00000 有機化学工業製品(除石油化学基礎製品) 0.00000 合成樹脂 0.00000 化学繊維 0.00000 医薬品 0.00000 石油製品 0.00000 ゴム製品 0.00000 銑鉄・粗鋼 0.00000 鋼材 0.00000 鋳鍛造品 0.00000 非鉄金属製錬・精製 0.00000 非鉄金属加工製品 0.00000 一般産業機械 0.00000 事務用・サービス用機器 0.00000 産業用電気機器 0.00000 電子応用装置・電気計測器 0.00000 その他の電気機器 0.00000 民生用電気機器 0.00000 通信機械・同関連機器 0.00000 電子計算機・同付属装置 0.00000 半導体素子・集積回路 0.00000 その他の電子部品 0.00000 乗用車 0.00000 その他の自動車 0.00000 自動車部品・同付属品 0.00000 その他の輸送機械 0.00000 精密機械 0.00000 公共事業 0.00000 その他の土木建設 0.00000 ガス・熱供給 0.00000 住宅賃貸料(帰属家賃) 0.00000 広告 0.00000 再生資源回収・加工処理 0.00000 その他 –0.00008 八重山地域経済の産業構造の特徴について 129 参考文献 尾崎巌(2004)『日本の産業構造』慶應義塾大学出版会. 王在喆(2009)『中国経済の地域構造』慶應大学出版会. ―(2010)「地区投入产出表的理论和应用―以制作日本 2005 年石恒市投入产出 表 为例―」中国投入産出学会第 8 回年総会(2010 年 8 月 17−19 日; 中国・山東 大学)報告論文. ―(2011) 『産業連関分析モデルを活用したサンゴ礁―人間共生系の環境経済学的 研究』 (科学研究費補助金(新学術領域研究),課題番号: 21121504),立正大学研究 支援課所収. ―(2012)「『2005 年八重山地域産業連関表』の構築について」『経済学季報』立 正大学経済学会,第 62 巻第 1 号,pp. 1–41. 宮沢健一(1994)『産業連関分析入門』,日本経済新聞社.