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光の表情 ~美観性、機能性から考える大宮キャンパス照明設計~ R07019 荻原 輝道 指導教員 中野 恒明 1.背景・目的 照明は夜間快適に生活するためには必要不可欠なもの である。人の行動を理解し、美観性、機能性に優れた照 明計画をすることで快適な空間をつくることができる。 芝浦工業大学大宮キャンパスの照明は古く美観性でも 機能性でも問題がある。本研究では芝浦工業大学大宮キ ャンパスに新しい照明計画を行うことにより、大宮キャ ンパスを利用する人に快適な空間を提案する。また、 【ナ イトキャンパス】と呼ばれるように夜間の大宮キャンパ スに魅力的な新しい表情をつくる。 本研究は昨年の卒業生大川郷さんの大宮キャンパスの 照明に関する提案型論文の卒業研究とリンクしており、 提案に重点をおいた照明設計の研究である。 2.分析 ◇現状外部照明器具配置 器具配置図・器具配置表 ◇問題点 ①街灯は主に高い位置から強い光で路面を照らすものば かりで、地平面の照度が確保できていても、光源が眩し くグレアが生じている。 ②高い木が照明の光を遮り路面に大きい影を落とし空間 全体を暗くしている。 ③建物から溢れる光が齊藤記念館、図書館、5号館など からみられたが、有効的に利用されていない。 ④齊藤記念館内部に関して、光が行き届いていない場所 があり学生の利用用途に適した照度が得られていない。 ⑤展示物が影になっていたり、むき出しの光源がガラス に反射していたりと、美観性に問題がある。 3.提案 街路に確かな明るさを与えてくれると同時に安心感を 与えてくれる『建物から溢れる光』を効果的に計画する ことで、余分な街灯を減らせると同時に暖かみのある光 を外部空間に生み出す。路面の照度を低下させると同時 に人影を感じさせ、不安感を与える『夜間の影』を計算 することは照明計画にとって重要な要素である。 D の建物から光が全く溢れないものに対して、D’は建 物から溢れた光が路面を照らし、街路利用者に明るさと 安心感を与える。E と E’は同じ光源を同じ高さに設置し たものだが、 E に対し E’は木の影が路面に落ちていない。 ◇提案対象: 外部…バス通りから図書館までの主動線を対象範囲とする。 内部…齊藤記念館を範囲とする。 ◇concept:建物から溢れる光を利用する。 夜間の影の出方を考える。 ◇zoning:下図のように対象範囲を 4 分割し提案を行う。 ◇齊藤記念館 A.サルーンスペース B.展示ホール C.大教室前通路 ◇saito-kinenkan a’’ サルーンスペースや自習スペースは製図や模型などの細 かい作業をする学生も多いので、空間全体を明るくする。 展示ホールの柱にはスポットライトを使用し、展示物を演 出する。トイレ前の通路などはできるだけ光を抑え壁面を 照らすことにより空間を認知させる。サルーンスペースは 光源がガラスに映り込み光が反射しないようにする。 大教室 a’ 自習スペース サルーンスペース image 展示ホール 展示ホール image サルーンスペース a エントランス 齊藤記念館平面照明 image a a’ 0m 1m 2m 5m 10m a’’ 齊藤記念館断面照明 image ◇keyaki-street 0m 1m 2m 5m 10m 齊藤記念館・新2号館前断面照明 image 20000 5100 1500 1900 1000 3100 240 520 直接外に漏れる光 木を通り抜ける光 床や壁に反射して漏れる光 外部に漏れる光 複雑に反射する光 何度も床や壁に反射する光 齊藤記念館前・新2号館前 image ◇master-plan 0m 1m 2m 5m 10m 木を照らす光 齊藤記念館・新2号館前断面照明 diagram 路面に落ちる光 b-b S=1:100 0m 1m 2m 5m 齊藤記念館、新2号館 のピロティから溢れる光 を有効利用する。この空 間には欅のライトアップ の照明を設置するだけで、 その他に街灯を設置しな い。ピロティと齊藤記念 館内部の照明を管理する ことによって、無駄な光 を生まない。 10m concept ・建物から溢れる光を利用する。 ・夜間の影の出方を考える。 ・建物から溢れる光を有効利用し、街灯を最低限 の個数にする。 ・路面に落ちる影を減らすために高さの高いポー ル照明を減らし、 人の目線に近い高さの照明 を動線に沿って設置する。 ・現状より W 数の低い器具を使用することにより、 照明器具一つ当たりの電気量を減らし、照明 器具の個数を増やす。 全体照明平面図