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「企業理念の浸透」の課題に向けて 全従業員参加
最優秀 総務大賞 総務マイスター部門 ★優秀総務大賞 イノベーションの施策 ――大きく4つに整理、責任者を明確にして運用 ている株式会社イノベーション。同 て、 ﹁売 れ る 仕 組 み 事 業﹂を 展 開 し アウトソーシングなどの事業を通じ イ ン タ ー ネ ッ ト マ ー ケ テ ィ ン グ、 差を感じることがありました。そこ 中で、従業員との間にときおり温度 人さんは﹁年々従業員が増えていく 動機について、代表取締役の富田直 の結果だった。この調査を実施した で現実を把握しようとアンケートを 社では二〇〇七年にクレド︵企業の 取 っ た と こ ろ、 ﹃い つ も 話 し て い る う﹄と思っていたことが、 実は伝わっ カ ー ド﹂の 作 成 と 配 布、従 業 員 ism 間で感謝の気持ちを伝え合う﹁TH 考える必要があると考えました﹂と えないという声もあり、すぐ対策を ショックでした。会社の方向性が見 ていないとわかったのです。これは さまざまな施策を通じて理念の浸透 当時を振り返る。 一〇周年プロジェクトで さらなるチャレンジ 具 体 化 す る 場 合 が 多 い で す。ま た、 たちが解決するための案を出し合い、 このプロジェクトでは、社内外へ 新たなプロジェクトを発足させた。 さ ら に 飛 躍 し た い と い う 思 い か ら、 そして二〇周年、三〇周年に向けて る。記 念 す べ き 年 を 盛 り 上 げ た い、 富田が他社の経営者から聞いたプラ 向けての﹁一〇のチャレンジ﹂を設 今年、同社は創立一〇周年を迎え ンを社に持ち帰ることも少なくあり けた。その内容は、お客さま満足度 が気になる〟という声に応え、委員 ません。委員会ではそのノウハウを 良い施策はどんどん取り入れるよう それについて富田さんは﹁他社の ど多岐にわたる。その中には、現在、 業担当者を支援する営業塾の開催な の向上、新事業の立ち上げ、若手営 ンが欠かせない、メンバーが同じ方 いる inno-ism の浸透度を、年度末ま でにさらに上げ、九五%にするとい 業員が﹁浸透している﹂と回答して ます。とはいえ、やっていることは これらの目標に向けて、これから う目標もある。 当たり前のことをちゃんとやってい う。今後の展開が楽しみだ。 どんな仕組みを構築していくのだろ のです﹂と話す。 るだけ。しかし、それこそが重要な 特 別 目 新 し い 内 容 で は あ り ま せ ん。 だまねるのではなく、 inno-ism に沿っ てさらにブラッシュアップさせてい 向を見ていないと勝てない、といっ ます﹂と増田さん。 自社流にアレンジし、取り入れてい 施 策 は、 ﹁富 田 や 従 業 員 の〝こ こ ていくことに魅力を感じた﹂と話す。 大切さを実感し、それを社内に伝え ﹁合 宿 に 参 加 し、会 社 の 風 土 作 り の を目指している。 ANKSカ ー ド﹂の 活 用 を は じ め、 ビジョン・バリューを記した﹁ inno- ことだから、当然わかっているだろ 〇〇五年に行った、社内満足度調査 になったのは、会社創立五年目の二 この活動を始める大きなきっかけ 株式会社イノベーション アンケート結果ですでに九二%の従 たことを再認識する場となった。 ま た 合 宿 を 平 日 に 行 っ た の に も、 大 き な 意 味 が あ る。 ﹁一 日 仕 事 を 休 めば、会社の売り上げには大きな影 響が出る。それをあえて決行するこ とで、みんな合宿の持つ意義の大き さをわかってくれるはず﹂と考えた もキャリアも年齢も違う従業員六人 たとえば同社では週に一度、部署 のだ。そのねらい通り、従業員たち は 企 業 理 念 や コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン、 手 応 え と や り が い を 感 じ て い ま す﹂ 増 田 さ ん も﹁社 内 か ら﹃ inno-ism を 通じて成長できた﹄という声もあり、 の浸透や従業員との距離が inno-ism 縮まっていることを実感するという。 が、富田さんはそのやり取りからも、 社のいいところや課題を話している 長ランチ﹂を行っている。毎回、会 が富田さんと昼食をともにする﹁社 組織力、チーム力の重要性への意識 を高め、理解を深めていった。 でクレドを考えるための合宿を実施。 さらに二〇〇七年には、全従業員 同社のクレドを﹁ inno-ism ︵イノイズ ム︶ ﹂と 名 付 け、新 た に 委 員 会 を 立 ち上げた。委員は全員社内公募。こ れ は、従 業 員 の 自 主 性 を 重 ん じ た かったことと、いくつもの部署から 会社の方針や経営者の夢に 共感できる総務に ● し、対 策 を 検 討。ま ず 行 っ た の が、 外部コンサルタントなどにも相談 創業時に掲げた企業理念を見直すこ と を 目 的 と し た、マ ネ ジ ャ ー 合 宿 だった。話し合いをする中で、会社 の方向性である企業理念が浸透しな いのは、運営ができていなかったか らだと気付いたという。マネジャー たちは、まず自分たちが理解しない とみんなに伝わらないと考え、あら ためて自分たちで企業理念を作ろう と、合 宿 期 間 中 に と こ と ん 議 論 し、 叩き台を構築した。 あえて平日に合宿を行うことで その重要性を理解してもらう マネジャー合宿で作り上げたミッ ﹁全国総務大賞﹂風土作り部門 最優秀総務大賞を受賞して ご希望の方は、下記までご応募ください。 ◆月刊総務オンライン 「総務コンベンション2010」開催報告 http://www.xxxxxxxxx 通貨いの 人事制度 ● 270度チェック (多面評価) ● いの新聞 (社内報) ● いの文庫 (図書館) ●NAOTYSランチ (社長ランチ) ● ● ● ● ●審査委員総評 Inno-ism inno-ism 会 社の 発 展 や 従 業 員の 成 長 には、明確なビジョンや価値観や ゴールは不可欠です。そのために も企業理念を浸透させる、組織 力 を 高 め るこ と は 、非 常 に 重 要。そこからビジネスモデルが生 まれることもあり、時 間や手 間 を投 資するだけの、大きな価 値 があると考えています。 今 回﹁ 全 国 総 務 大 賞 ﹂で 、当 社がやってきたことを客 観 的な 視 点で高く評 価していただいた ことは、素 直にうれしく 思いま す。従業員にとっても﹁これを継 続 すれば、会 社はもっと良 くな る ﹂と自 信につながると期 待し ています。今後も受賞を励みに、 従 業 員一同で力 を 合わせ、課 題 に向け意 欲 的に取り組んでいこ うと考えています。 Present 第1回「全国総務大賞」入選作品集を無料プレゼント! InnoAct i ve (部活動支援) Innorval (海外事業支援) InnoAct i ve innoventure(ベンチャー支援制度) (部活動支援) Inno−CSR (環境、 社会貢献) ● Innorval (海外事業支援) ● innoventure 風土作りの施策部門 (ベンチャー支援制度) Inno-ism プロジェクト ● Inno− CSR 総務マイスター部門 浸透社会貢献) (環境、 ● 代表取締役 富田直人さん(右) マーケティング推進部ディレクター inno-ism委員会委員長 増田智紀さん(左) 代表取締役 富田直人さん(右) マーケティング推進部ディレクター inno-ism委員会委員長 増田智紀さん(左) 信条や行動指針︶として﹁ inno-ism ︵イ ノ イ ズ ム︶ ﹂を 策 定。全 従 業 員 参 加 風土作りの施策部門 合宿やリーダー合宿、ミッション・ 従業員満足度調査結果から 見えてきた大きな課題 風土作りの施策部門 にしています。ただ、その際にはた チームにはリーダーや明確なビジョ どを実施。チームの大切さや、勝つ でのチーム対抗のアクティビティな ここでは本音で議論のほか、雪山 さん。 る必要があると考えました﹂と富田 について話し合うには、場所を変え ﹁部 署 を 超 え て 交 流 を 深 め、会 社 た。 て全従業員を対象とする合宿も行っ 性を社内に浸透させるために、続い ション・ビジョン・バリューの重要 第1回「全国総務大賞」の風土作り部門で、最優秀総務大賞に輝いた株式会社イノベーション。 選出したかったから。現在委員長を 第三者からの 高い評価が自信に ﹁全国総務大賞﹂風土作り部門 最優秀総務大賞を受賞して 第三者からの 高い評価が自信に 会社の発展や従業員の成長には、 明 確 なビジョンや価 値 観やゴールは 不可欠です。そのためにも企業理念 を 浸 透させる、組 織 力 を 高めるとい うことは、非常に重要。そこからビジ ネスモデルが生まれることもあり、時 間や手 間を投 資するだけの、大きな 価値があると考えています。 今回﹁全国総務大賞﹂ で、当社がや ってきたことを客観的な視点で高く 評価していただいたことは、素直にう れしく 思います 。従 業 員にとっても ﹁これを継続すれば、会社はもっと良 くなる ﹂と自 信につながると期 待し ています。今後も受賞を励みに、従業 員一同で 力 を 合わせ、課 題に向け意 欲 的に取り組んでいこうと考えてい ます。 総務マイスター部門 ●応募費用 ★最優秀総務大賞 と取り組みの効果を感じているよう 風土作りの施策部門 ●募集部門 『月刊総務』編集長 福西七重 だ。 総務コンベンション2011 自社の理念や方向性、組織力の重要性などを、全従業員に深く理解してもらうために展開して 務める増田智紀さんも、手を挙げた 応募費用 第1回「全国総務大賞」入選作品集を無料プレゼント! ●風土作りの施策部門で最優秀総務大賞を受賞した株式会社イノベーション の「inno-ism (クレド) の構築と浸透の軌跡」の詳しい施策内容が掲載された 『入選作品集』 (非売品) をご希望の方は、下記までご応 募ください。無料で差し上げます。 ◆月刊総務オンライン 「総務コンベンション2010」開催報告 http://www.xxxxxxxxx 「企業理念の浸透」の課題に向けて 全従業員参加型の施策を考案し、 着実に運用 一人だ。当時は入社約半年だったが 第1回「全国総務大賞」入選作品集を無料プレゼント ! 58 2010.9 2010.9 59 ●開会のごあいさつ いる施策や活動は、工夫や熱意にあふれている。その姿から多くのことを学べそうだ。 委員会 委員会 「企業理念の浸透」の課題に向けて 全従業員参加型の施策を考案し、着実に運用 「企業理念の浸透」の課題に向けて 全従業員参加型の施策を考案し、 着実に運用 ● 通貨いの ● 人事制度 ● 270度チェック (多面評価) ● いの新聞 (社内報) ● いの文庫 (図書館) ●NAOTYSランチ (社長ランチ) ● 通貨いの 人事制度 ● 270度チェック (多面評価) ● いの新聞 (社内報) ● いの文庫 (図書館) ●NAOTYSランチ (社長ランチ) inno-ism浸透のために、定期的に ポスターを掲示。 「全国総務大賞」 最優秀総務大賞受賞のポスターも VOL.1 特別連載 人事制度・ 教育研修 inno-ism委員会 美化委員 ● 改善提案 ●レク委員 (月間一番星、誕生会、 いのカップ) ● 入選企業紹介 第1回「全国総務大賞」風土作りの施策部門 人事制度・ 教育研修 ● 入選企業紹介 第1回「全国総務大賞」風土作りの施策部門 InnoAct i ve (部活動支援) ● Innorval (海外事業支援) ● innoventure (ベンチャー支援制度) プロジェクト ● Inno-CSR (環境、 社会貢献) 第三者からの高い評価が自信に 株式会社イノベーション 最優秀総務大賞 inno-ismカード 毎朝の唱和 ● Inno-テスト ● いのマナー (規範マニュアル) ● THANKSカード ●ミニTHANKSカード ● ポスター掲示 inno-ism ● いのコン (成果発表会) 浸透 ● inno‒ism 合宿 ● 「元気に挨拶」 など毎月テーマを 決めて、優秀者を表彰する 「月 月1回発行される社内紙『いの新聞 』 間一番星」制度。受賞者は社 は、業務に関することだけでなく、 メンバ 長ランチのご褒美がある ーのトピックも満載。写真が多く、 楽しい 株式会社イノベーション 最優秀総務大賞 設立年月日: 2000年12月14日 本社所在地: 東京都渋谷区広尾5-8-14 東京建物広尾ビル5階、 6階 事 業 内 容 : アウトソーシング事業、 インターネットマーケティング事業 従 業 員 数 : 100人(2010年7月現在) 業務中のちょっとした ことへの感謝が綴られ た 「mi n i THANKSカ ード」。集まったものは、 毎週掲示される VOL.1 特別連載 「企業理念の浸透」の 課題に向けて 全従業員参加型の 施策を考案し、 着実に運用