...

平成22年度 宮城県東部土木事務所の概要

by user

on
Category: Documents
3

views

Report

Comments

Transcript

平成22年度 宮城県東部土木事務所の概要
平 成 22年 度
宮城県東部土木事務所の概要
平成 21 年 12 月に供用した(国)398号石巻北部バイパス(曽波神大橋)
平 成 22年 6月
目
1.管内の概要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2.事務所の案内
3.基本方針
次
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
4.主な取り組み
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
5.主な実施事業等の概要
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
(参考)石巻地域における水害・地震・津波災害
・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
平成22年度 東部土木事務所の事業概要
1.管内の概要
当事務所の所管区域は、平成17年4月1日の市町村合併により、石巻市(旧:石巻市、河北・雄勝・
河南・桃生・北上・牡鹿町)、東松島市(旧:矢本・鳴瀬町)、牡鹿郡女川町の2市1町で構成され、面
積は約 723 ㎢、人口が約 217 千人で、それぞれ県全体の約1割を占めています。
圏域の地形は、東部及び南部は太平洋に面し、東部地域一帯は丘陵が連なり北上山地の一端を形成し
ています。一方、中央部を北上川と旧北上川が流れ,それを取り巻くように広大な耕地が開け、西部地
域には南北に低い丘陵が走っています。
産業については、稲作に適した沖積平野や金華山・三陸沖の豊かな漁場を有しており、古くから農業・
漁業ともに発達してきています。工業の分野では木材関連業などが基幹産業として成長している一方、
観光面では観光客の入り込み数及び宿泊客数ともに減少傾向にあり、通過型となっています。
管内の主要な基盤整備では、北上川下流流域下水道、石巻港(雲雀野地区)の水深 13 メートル岸壁
及び三陸縦貫自動車道の石巻河南インターチェンジがそれぞれ平成 10 年に供用しており、三陸道は平
成 22年 3 月には登米東和インターチェンジまで供用区間が拡大し、現在も延伸工事が進められていま
す。当事務所でも関連する道路整備を含め,圏域の産業・生活基盤を支える道路交通網の整備や,河川・
海岸・砂防事業などの安全・安心の圏域づくりを目指した各種事業を展開しています。
面
積
世帯数
人
口
石 巻 市
555.78 ㎢
60,525 戸
163,594 人
東松島市
101.86 ㎢
15,038 戸
43,337 人
女 川 町
65.79 ㎢
3,883 戸
10,232 人
723.43 ㎢
79,446 戸
217,163 人
計
(面積はH21.10.1 国土地理院,世帯数・人口はH22.3.31 住民基本台帳:県統計課資料)
2.事務所の案内
当事務所は、昭和8年土木部発足とともに、石巻市門脇に設置され、昭和38年に現在の石巻市東中
里に移転しました。現在、事務所の組織は10班体制(職員数65名(事務20名,技術39名,非常
勤6名))で,道路、公園の建設・管理、河川海岸等の整備・管理、建築確認等の業務を行っています。
平成20年度より、事務所名を「石巻土木事務所」から「東部土木事務所」と改名、新たなスタート
を切り,今年が3年目となります。また、「登米土木事務所」は「東部土木事務所登米地域事務所」と
なっています。
(1)総務班
収入、支出、職員の給料、旅費等の庶務事務のほかに、公用車、庁舎の維持管理、また、建設業法
に基づく建設業許可に係る審査、証明並びに建設統計事務を行っています。
(2)経理班
土木工事の入札、契約等の経理事務を行っています。工事・委託の契約件数・契約額は以下のとお
りです。
-1-
(件数:件、契約額:百万円)
区分
本庁契約
公所契約
計
平成 19年度
件数
契約額
0
0
194
3,858
194
3,858
平成20年度
件数
契約額
1
366
163
3,187
164
3,553
平成21年度
件数
契約額
0
0
181
3,326
181
3,326
※契約額は、当初契約額で,精算ではありません。
(3)行政班(※スマイル・プログラム等については、P26∼P28)
道路法・河川法等に基づく許認可等の事務を行っているほか、道路の区域の変更、供用開始、旧道
処理などの法的手続や、県立都市公園矢本海浜緑地の管理を行っています。併せて、道路、河川敷等
の不法占用や違反広告物の除去などの違法な行為への対応を行い、公共施設の適切な管理を行ってい
ます。
(件数:件)
業務内容
道路の占用の許可
河川区域内の占用の許可等
屋外広告物の許可
その他の許可等
計
根拠法令
道路法 32 条-1・3、35 条
河川法 24、26、55、95 条
屋外広告物条例 4 条、8 条
道路法、河川法、海岸法など
平成 19 年度
平成 20 年度
平成 21 年度
585
186
126
263
1,160
547
143
293
189
1,172
614
190
314
212
1,330
(4)用地班
事業を進めるのに必要となる用地買収及び補償を行っています。その内容は下表のとおりです。ま
た、買収した土地の登記を行っています。
(件数:件、金額:千円)
区分
現年度予算
繰越分予算
計
平成 19 年度
件数
金 額
92
155,504
2
2,066
94
158,570
平成 20 年度
件数
金 額
67
195,318
18
44,687
85
240,005
平成 21 年度
件数
金 額
86
182,697
2
236
88
182,933
(5)道路管理班(※担当事業については、P8∼P9)
県民の日常生活や県内各地域の産業活動を支える根幹的な社会資本である道路を、だれもが安心・
快適に利用できるよう適切な道路管理に努めています。現在、管理する 39 路線,約 417km の道路
のパトロールを強化し、道路破損箇所の補修や側溝・暗渠等の排水施設の修繕、路面清掃、舗装補修
など道路の保全に努める一方、道路災害を未然に防止するための災害防除事業、安全で安心な道づく
りとして交通安全施設整備事業を施行しています。更に近い将来発生が想定される宮城県沖地震等の
大規模災害に備え,災害時緊急輸送道路に指定されている路線の橋梁の耐震補強工事を実施していま
す。
(6)道路建設第一班(※担当事業については、P10∼P15)
国道 398 号等広域幹線道路網の整備を進めるとともに、三陸沿岸部の狭あい区間の解消を目指し、
主要地方道石巻鮎川線,県道石巻女川線,女川牡鹿線等の改良を実施しています。
-2-
(7)道路建設第二班(※担当事業については、P16∼P18)
三陸縦貫自動車道に、接続する県道の整備を行っています。また、国道398号等の交通安全施設整
備を進めています。このほか、県立都市公園矢本海浜緑地の施設の維持を図るため、設備等の改修工
事も行っています。
(8)河川砂防第一班(※担当事業については、P19∼P21)
管内の沿岸部はリアス式の急峻な地形を呈していることから,人家の裏が山の斜面となっていて過
去に土砂災害が発生したり,発生の危険性が高い箇所が多数存在しています。土石流やがけ崩れ等の
土砂災害危険(ランクⅠ)箇所数は924箇所と県内の約29%も占めており、土砂災害から住民の生命
を守るため、砂防及び急傾斜地崩壊対策事業を実施しています。現在、砂防指定地は350箇所、急傾
斜地危険箇所520箇所のうち急傾斜地崩壊危険区域指定箇所は123箇所、地すべり防止区域指定箇
所は1箇所となっています。
(9)河川砂防第二班(※担当事業については、P22∼P24)
一級河川北上川・鳴瀬川水系の33河川121,230m及び二級河川の11河川40,634mの維持管理
を行うとともに、治水安全度の向上を図るため河川改修事業を実施しています。また、管内は407.2
㎞の海岸線に囲まれており、東部は三陸特有のリアス式海岸を呈しています。このうち、国土交通省
所管の海岸保全区域は26海岸24,617mとなっており、海岸の保全を図るため侵食対策事業等の海
岸事業を実施しています。
(10)建築班(※
詳細は、P25)
建築行政は,健全な都市づくりを目標に個々の建築物の安全・衛生については勿論のこと,防災や
居住環境の向上の観点から市町村と連携し,住みよい街づくりに努めています。具体的には,建築基
準法に基づく確認業務,都市計画法の開発許可制度に係る審査と幅広い分野での業務となっています。
東松島市と女川町の建築基準法関係確認件数は以下のとおりです。
確認申請受理件数
計画変更確認申請
中間検査申請
完了検査申請
計
平成 19 年度
147(-57)
51(3-1)
75(+59)
99(-50)
372(-49)
平成 20 年度
141( -6)
42(3-9)
88(+13)
124(+25)
395(+23)
平成 21 年度
127(-14)
40(-2)
56(-32)
108(-16)
331(-64)
※( )は対前年度比
3.基本方針
『県民と共に、未来に誇れる強く美しい地域づくり』のため、以下の3本柱に沿って施策を推進して
います。
(1)富県宮城(産業構造をより幅広で足腰の強いものにし、根付かせるための施策展開)
地域が活性化し,持続的な発展に寄与する社会資本整備を促進します。
・ 石巻圏域の産業・生活基盤を支える交通網の整備
(2)安全安心(大規模災害にも強く安全で安心して生活できる圏域づくり)
将来にわたり機能が保全され、災害に強く安全で安心な県土づくりを推進します。
・ 石巻圏域の安全・安心を支える河川・砂防等の施設整備の計画的整備
・ 宮城県沖地震等の大規模災害に備えた危機管理体制の強化と減災対策
-3-
(3)県民協働(県民ニーズや地域の要望を的確に捉えた県民と共に進める取り組み)
行政と地域住民が共に考え共に創る県土づくりを推進します。
・ 県民に対する積極的な情報発信と多様な主体との連携や協働
・ 県民の視点に立った信頼される事務事業の執行
4.主な取り組み
(1)産業・生活基盤を支える交通網の整備
石巻圏域においては,他の圏域との物流・交流を促進し,地域の経済・産業の活性化,振興に資す
る道路網の整備が求められています。その大動脈となる三陸縦貫自動車道が登米東和ICまで開通し、
更に気仙沼圏域に向けて延伸工事が進められ,これに合わせたアクセス道路の整備も進捗しています。
一方,圏域内の骨格を成す主要幹線国道等については、一次改築は概ね完了しているものの、円滑
な交通の確保や安全な通行には十分対応していないため,バイパスや現道対策等の整備を促進し,地
域間の連携・交流の強化を図っていきます。
また,管内の国県道については、車社会により交通量が増大する中,歩道が無い区間や部分的に道
路幅員が狭小な箇所が存在しているため,歩行者(特に高齢者)や自転車利用者の安全を確保する,
交通安全施設整備を進めていきます。
①地域間の連携・交流を強化する道路事業の推進
国道398号石巻北部バイパス大瓜工区、橋浦工区の整備を促進します。石巻女川線浦宿工区,
女川牡鹿線夏浜工区、石巻鮎川線風越Ⅱ工区、釜谷大須雄勝線立浜工区、出島線出島工区などの整
備を促進していきます。
②地域に密着した生活関連道路の整備推進
国道398号石巻市門脇地区、中瀬地区(内海橋)、女川町浦宿地区,石巻鹿島台大衡線塩入地
区などの歩道整備等を地域の実情に応じて推進していきます。
(2)安全・安心を支える防災施設の計画的整備
今後高い確率で発生が想定されている宮城県沖地震等の大規模災害に備えて,発災直後より防災拠
点を結ぶ緊急輸送道路を確保する必要があるため,特に橋梁の耐震化を進めていきます。
また,圏域中央部を流れる北上川や旧北上川の沿川は低平地が多く、無堤区間や堤防の高さが不十
分な区間では、平成14年の台風6号や高潮などにより冠水や浸水被害が発生しているほか、大曲海
岸や横須賀海岸では海岸堤防の決壊につながる急激な侵食が進んでいます。
更に、当圏域は北上山地の南端、北上川の河口部に位置することから、平地は低湿で軟弱な地盤と
なっており集落は山裾に形成されることが多いこと、また、牡鹿半島の沿岸部では山肌が海岸まで迫
り、限られた平地に集落が形成されていることから、人家の背後は危険な急傾斜地が多く、土砂災害
の発生が懸念されています。
これらの河川・海岸・砂防・急傾斜等の防災施設の整備については,その緊急度に応じ計画的に整
備するとともに,自然を相手とする事業であることから、日常のパトロールに加え市町や住民からの
情報収集に努めながら、必要に応じ迅速かつ柔軟な施設整備を進めていきます。
①緊急輸送道路上の橋梁の耐震化等防災機能の強化
日和大橋や新北上大橋などの緊急輸送道路に指定されている路線の橋梁の耐震補強工事を推進
していきます。
②北上川、旧北上川等に合流する低平地河川流域の浸水被害を軽減する河川事業の推進
皿貝川、真野川、加茂川などの河川整備を促進していきます。
-4-
③高潮・津波等防御施設の着実な整備推進と浸食の著しい海岸の浸食対策の推進
大曲海岸の浸食対策を図っていきます。また、洲崎海岸などの堤防整備を促進していきます。
④土砂災害を防止する砂防施設等の整備推進
砂防や急傾斜地工事の促進を図っていきます。また,6月の土砂災害防止月間に合わせ管内40
カ所の危険箇所のパトロールを行っていきます。
(3)大規模地震等に備えた危機管理体制の強化と減災対策
平成15年7月の宮城県北部連続地震による石巻圏域の住宅被害は、全壊908世帯、半壊2,63
9世帯など全体で9,031世帯に及び、崖崩れ等についても約100箇所発生しており、今後高い確率
で発生が想定されている宮城県沖地震に対応するために、住宅の耐震化や土砂災害、津波対策の実
施が急務となっています。
①大規模地震に備えた防災訓練等初動態勢の充実強化
大規模地震発生時に事務所の非常配備初動態勢が確立できるように,情報伝達,パトロール,安
否確認,非常設備の操作,備品の点検・確認等の防災訓練を実施し,初動態勢の充実強化を図って
いきます。
②大規模地震等災害発生時における市町等と連携した予防減災対策の推進
大規模地震発生時は,市町をはじめ関係機関との情報共有,協力態勢が重要であることから,相
互の情報伝達訓練等を踏まえ,市町とのスムーズな連携体制の構築を図っていきます。
③津波避難対策の推進
地震・津波対策が急務な海岸の開口部処理や,避難階段・警報表示板等の避難のための施策整備
に合わせ,津波の恐ろしさや津波防災の重要性を広く知ってもらうことが被害の軽減に大きな効果
があることから,5月の津波防災月間に合わせた津波防災ウォッチング,津波防災パネル展等をと
おして,県民の防災意識の向上を図っていきます。
④土砂災害防止法に基づく区域指定の推進
全ての土砂災害危険箇所における対策工事の実施は難しい現状から,土砂災害防止法に基づく区
域指定や説明会等のソフト対策を推進し、避難態勢の充実に努めていきます。
(4)県民に対する積極的な情報発信と多様な主体との連携や協働
①県民に対する積極的な情報発信
事業を展開するに当たっては,県民に対して客観性や透明性が高く,分かり易い形で説明するこ
とが求められており,事務所の広報紙やホームページなどにより積極的に情報発信すると共に,必
要に応じ説明会を開催するなどして,地域住民や関係団体等の意見を聴きながら情報提供に努め,
説明責任を果たしていきます。
②スマイルサポーターやNPO等多様な主体が参加する道路、河川、公園等の管理と施設利用の促進
当事務所は、道路管理延長が約417km、河川管理延長が約166km、海岸保全区域延長が約25
kmと県内でも上位の管理区間を抱えており、また広域都市公園矢本海浜緑地の管理もしています。
行政と住民が共に考え、共に創る社会資本整備を推進するため、地域の方々や多様な主体との「協
働」による公共土木施設の維持管理は欠かすことのできないものとして、今後一層の連携を推進し
ていきます。
③地域住民他とのコラボレーションによる事業の実施
地域住民の生活に密着した身近な生活基盤については、県民と行政が「ともに考え・ともにつく
り・ともに育む」を基本理念に、柔軟かつ的確に施設の整備や運用の改善を図るコラボ事業を、道
路整備や河川整備に取り入れていきます。
-5-
(5)県民の視点に立った信頼される事務事業の執行
①事業の適正な執行
事業の執行に当たっては,県の厳しい財政状況の中,より適正な執行が求められており,PDS
型の事業進行管理の徹底を図っていきます。
建設工事の入札・契約についても,公平性・透明性・競争性の確保が求められていることから,
公共工事品確法の施行に伴う入札制度の的確な運用を図り,施工状況の評価,工事の監督,検査等
発注者の責務を果たしていきます。
工事中の労働災害絶滅に向け,県工事事故防止対策推進計画に基づき,
「災害ゼロから危険ゼロ」
を目指して,安全パトロール等の請負者と一体となった取り組みを実施していきます。
②許認可業務の厳格化
建築行政においては,平成18年6月の改正建築基準法の施行により確認審査の一層の厳格化等
が求められており,ホームページ等により許認可等に関する情報の周知を図る一方,確認審査は公
正で的確,なおかつ迅速な処理を行っていきます。
③みやぎ型ストックマネジメントの推進
公共施設の老朽化に伴う修繕,更新にかかる費用は膨大であり,維持管理費を含め減少する予算
の中で職員自ら施設パトロールを実施し,適正な維持管理による施設の長寿命化を図る「みやぎ型
ストックマネジメント」を推進し,後生に良質な施設ストックを蓄積していきます。
(6)平成22年度の事業費
(単位:百万円)
平成 18 年度
平成 19 年度
平成 20 年度
平成 21 年度
平成 22 年度
補助事業
3,468
2,237
2,618
2,683
1,850
県単独事業
2,930
2,483
1,891
2,221
1,600
計
6,398
4,720
4,509
4,904
3,450
※
-6-
平成 22 年度は当初予算である。
主 な事 業 等 の概 要
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
⑫
(一)石巻女川線 日和大橋橋梁補修事業
(一)釜谷大須雄勝線 名振災害防除事業
(国)398号 石巻北部バイパス(大瓜工区)整備事業
(主)石巻鮎川線 風越Ⅱ道路改良事業
(一)石巻女川線 浦宿道路改良事業
(一)出島線 出島道路改良事業
(主)女川牡鹿線 夏浜道路改良事業
(一)釜谷大須雄勝線 立浜道路改良事業
(国)398号 門脇交通安全施設整備事業
(国)398号 中瀬交通安全施設整備事業
(県立)矢本海浜緑地公園 都市公園整備事業
(一)鰒取(ふぐとり)沢 通常砂防事業
⑬ 出島の 8 急傾斜地崩壊対策事業
⑭ 川尻 急傾斜地崩壊対策事業
⑮ (一)皿貝川 総合流域防災事業
⑯ 大曲浜 海岸浸食対策事業
⑰ 横須賀 海岸浸食対策事業
⑱ 建築班の業務概要
⑲ スマイルサポーター等について
横須賀海岸(H19.5 月撮影)
-7-
①(一)石巻女川線
事
業
名
日和大橋橋梁補修
日和大橋橋梁補修事業 (石巻市)
緊急輸送道路の一般県道石巻女川線の旧北上川に架かる日和大橋において耐
事 業 概 要
震補強工事を実施します。
中央径間の橋脚の補強、落橋防止システムの見直し、ダンパー装置の設置
により、橋梁の安全性を高めるものです。
事 業 の内 容
事 業 効 果
1事業箇所
石巻市雲雀野
<計画諸元>
2全体事業費
C=649百万円
変位制限装置
3施工延長
L=716.6m
橋脚補強(RC巻立て)N=2基
4事業期間
平成 18∼22 年度
ダンパー装置
5進捗率
61.5%
高欄交換
N=18基
N=8基
L=592m
耐震補強により橋梁の安全性の向上。
全景
橋脚耐震補強施工状況
P7橋脚
RC巻立完了状況
P8橋脚
-8-
RC巻立施工状況
②(一)釜谷雄勝大須線
事
業
名
名振災害防除
名振災害防除事業 (石巻市:旧雄勝町)
石巻市名振小浜集落は釜谷大須雄勝線が集落の外に出る唯一の道路となって
事 業 概 要
いる。しかし、急峻な地形により落石、土砂崩落の危険があり、合わせて車道
幅員も狭いことから少量の落石で、集落の孤立が懸念される。H18から、落
石や岩盤崩壊を防ぐ工事を実施している。
事 業 の内 容
事 業 効 果
1事業箇所
石巻市名振
<計画諸元>
2全体事業費
C=350 百万円
吹付法枠工A=6,300 ㎡
3施工延長
L=156m
法面長さ 20∼60m
4事業期間
平成 18∼22 年度
ロックボルト工N=1,391 本
5進捗率
87.7%
生活道路として安全・安心を確保する。
着工前写真
崩落状況
一部法枠完了
平成 22 年 4 月撮影
-9-
③
事
業
名
(国)398号
石巻北部バイパス
大瓜工区
大瓜道路改良事業(石巻市)
石巻バイパスは、国道45号を起点とし、石巻市と女川町の市町界を
東西に結ぶ延長約 10.8kmの広域幹線道路で、石巻市街地の慢性的な
交通渋滞を緩和するほか、周辺で開発中の業務拠点地区を結ぶ新たな都
事 業 概 要
市圏形成に資する道路として計画され、平成10年度から南境工区
(L=2.7km)の事業に着手し、平成21年度に供用を開始した。平成 21
年度から第Ⅱ期計画として大瓜工区(L=3.4km)の事業に着手し、平
成30年度の完成を目指し事業を推進している。
事 業 の内 容
事 業 効 果
<計画諸元>
1事業箇所
石巻市南境∼真野
2全体事業費
C=9,800百万円 道路の規格
3施工延長
L=3.4km
交通区分
C交通
4事業期間
平成21∼30年度
設計速度
60km/h
5進捗率
1.0%
計画交通量
3種2級
6.5(11.0)m
(台/日)
① 市街地の慢性的な渋滞の緩和、②業務拠点地区の支援、③仙台圏や
大崎圏など他圏域との連携強化、④緊急輸送道路の確保
- 10 -
④
事
業
名
(主)石巻鮎川線
風越Ⅱ工区
風越Ⅱ道路改良事業(石巻市)
石巻鮎川線は石巻市の渡波と旧牡鹿町鮎川を結ぶ重要な生活道路で
ある。本事業の風越地区は幅員が狭小で急カーブが連続する危険箇所で
事 業 概 要
あり,平成4年度から道路改良事業に着手し,現在までに風越Ⅰ工区及
び祝田工区(L=2.7km)が完成している。地域住民から残る 1.2km
の完成が待ち望まれており,早期に改良を実施し、地域住民の安全の確
保や地域活性化を図る。
事 業 の内 容
1事業箇所
石巻市渡波字須崎浜 <計画諸元>
2全体事業費
C=2,900 百万円
道路の規格
3種 2 級
3施工延長
L=1.2km
交通区分
B 交通
4事業期間
平成 19 年度
設計速度
60km/h
計画交通量
4,254(台/日)
∼平成 28 年度
5進捗率
事 業 効 果
6.5(11.0)m
2.6%
急カーブ、急勾配及び幅員狭小を解消し、利用者の安全性、走行性を確
保すると共に、地域の活性化に寄与する。
位
置
図
起点側
市道取付箇所(急カーブ)
- 11 -
⑤ (一)石巻女川線
事
業
名
浦宿工区
浦宿Ⅰ期 道路改良事業(石巻市)
石巻女川線は、石巻市と女川町を結ぶ重要な幹線道路である。計
画区間である浦宿地区は 1 万台を越える交通量が発生しているにも
事 業 概 要
かかわらず、幅員が狭小で JR 石巻線跨道橋付近は線形が不良であ
り高さ制限がある等、人の移動や物資の輸送に支障をきたしている。
これらの状況を踏まえ、地域住民の安全性及び物資の円滑な通行
機能を確保するため、パイパスによる整備を実施するものである。
事 業 の内 容
1事業箇所
女川町浦宿浜
<計画諸元>
2全体事業費
C=4,150 百万円
道路の規格
3種 2 級
3施工延長
L=1.1km
交通区分
C交通
4事業期間
平成 20 年度
設計速度
50km/h
計画交通量
6,800(台/日)
∼平成 30 年度
5進捗率
事 業 効 果
6.5(11.5)m
0.7%
幅員狭小及び線形不良を解消し、利用者の安全性、通行性を確保する
と共に、地域の活性化に寄与する。
位
置
図
- 12 -
⑥
事
業
名
(一)出島線
出島工区
出島 道路改良事業(女川町)
出島線は女川町の離島出島の出島地区と寺間地区を結ぶ唯一の生活
道路である。島中心部に位置する小中学校への通学路にもなっている
事 業 概 要
が、カーブもきつく幅員が狭く、縦断も急勾配であり、通行者が非常に
危険な状態となっている。このため、歩道を含めた幅員の確保と線形・
縦断の改良を実施し、地域住民の安全性の確保や地域活性化を図る。
事 業 の内 容
1事業箇所
女川町出島∼寺間
<計画諸元>
2全体事業費
C=3,530 百万円
道路の規格
3種4級
3施工延長
L=2.6km
交通区分
A交通
4事業期間
昭和 63 年度
設計速度
40km/h
計画交通量
875(台/日)
∼平成 24 年度
5進捗率
事 業 効 果
94.3
6.0(10.0)m
%
急カーブ、急勾配及び幅員狭小を解消し、利用者の安全性、走行性を確
保すると共に、地域の活性化に寄与する。
位置図
始点側
終点側(寺間漁港)
- 13 -
⑦
事
業
名
(主)女川牡鹿線
夏浜工区
夏浜道路改良事業 (女川町)
本路線は、女川町女川浜から石巻市牡鹿町大原浜までの路線集落を結
事 業 概 要
ぶ生活道路である。本区間は、本路線の中でも曲線半径が非常に小さい
区間であるため、その線形を改善し、視距などの交通障害をなくすもの
である。
事 業 の内 容
事 業 効 果
1事業箇所
女川町夏浜
<計画諸元>
2全体事業費
C=804 百万円
道路の規格
3種4級
3施工延長
L=0.54km
交通区分
A交通
4事業期間
平成 14∼22 年度
設計速度
40km/h
5進捗率
92.5%
計画交通量
2,182(台/日)
6.0(10.0)m
急カーブ、急勾配及び幅員狭小を解消し、緊急輸送道路(2次)を確保
するとともに、地域利用者の安全性、走行性が向上する。
位置図
夏浜道路改
進捗状況
- 14 -
⑧
事
業
名
(一)釜谷大須雄勝線
立浜工区
立浜道路改良事業 (石巻市:旧雄勝町)
本路線は、石巻市河北町釜谷から石巻市雄勝町の半島部を周回する路
事 業 概 要
線集落を結ぶ生活道路である。本区間は、本路線の中でも曲線半径が非
常に小さく、縦断勾配も大きい区間であるため、その線形を改善し交通
障害をなくすものである。
事 業 の内 容
事 業 効 果
1事業箇所
石巻市雄勝町立浜
<計画諸元>
2全体事業費
C=700 百万円
道路の規格
3種4級
3施工延長
L=0.5km
交通区分
A交通
4事業期間
平成 15∼23 年度
設計速度
30km/h
5進捗率
77.3
計画交通量
3,283(台/日)
%
6.0(10.0)m
急カーブ、急勾配及び幅員狭小を解消し、利用者の安全性、走行性が向
上する。
位置図
立浜道路改良
終点側から大須方向を望む
起点側から雄勝方向を望む
- 15 -
⑨ (国)398 号
事
業
名
門脇交通安全施設整備
門脇交通安全施設整備事業
(石巻市)
(国)398号は、石巻市を起点とし秋田県由利本荘市へ至る延長290.2
kmの幹線道路である。当地区の(国)398号は、市の中心部に位置し、交通
事 業 概 要
の混雑から交通事故も頻繁に発生している。歩行者・自転車の安全を確保する
為、歩道を拡幅し、併せて段差解消や視覚障害者誘導ブロックの設置を行い、
身障者や高齢者に配慮した歩行空間の整備を図る。また、国道45号までの歩
行道線の確保の為、橋梁架換を行うものである。
事 業 の内 容
<計画諸元>
1事業箇所
石巻市門脇
2全体事業費
C=1200 百万円 道路の規格
3施工延長
L=267m
設計速度
50km
4事業期間
平成 19∼25年度
自動車交通量
16,736 台/12h
5進捗率
27.7%
自転車交通量
1,250 台/日
(H21 年度末)
歩行者交通量
356 人/日
第3種2級
7.0(15.0)m
① 歩道を拡幅し、歩行者・自転車の安全性を確保。
② 段差解消や視覚障害者誘導ブロックの設置を行い、身障者や高齢者に
事 業 効 果
配慮した歩行空間の整備。
③ 老朽化している大街道新橋の架換(両側歩道付き)及び国道45号と
の交差点改良。
大街道新橋架換計画位置
北北
上運
河
- 16 -
⑩ (国)398号
事
業
名
中瀬交通安全施設整備事業
中瀬交通安全施設整備事業
(石巻市)
(国)398号は、宮城県石巻市を起点として秋田県由利本荘市へ至る延長2
90.2kmの幹線道路である。当地区に架かる東内海橋・西内海橋は、石巻・
湊小学校の通学路として、また、隣接する石ノ森漫画館等の観光施設や石巻市
事 業 概 要
役所等の公共施設への連絡路として広く利用されている。当該橋梁は、歩道は
両側にありますが、歩道幅員が1.2m程度と狭い状況であり、自転車と歩行
者がすれ違いできない状況であります。歩行者・自転車の安全を確保する為、
片側については歩道を拡幅(W=3.0m)し、児童や地域住民が安心して通行
できる歩道の整備を図るものである。
事 業 の内 容
事 業 効 果
1事業箇所
石巻市中瀬
<計画諸元>
2全体事業費
C=210 百万円
道路の規格
第3種2級
3施工延長
L=142.5m
設計速度
40km
4事業期間
平成 20∼22 年度
自動車交通量
21,377 台/12h
5進捗率
68.0%
自転車交通量
465 台/日
歩行者交通量
347 台/日
歩道を拡幅し、歩行者・自転車の安全性を確保。
現況
計画断面図
施工中写真
- 17 -
6.0(10.9)m
⑪ 矢本海浜緑地公園
事
業
名
都市公園整備事業
矢本海浜緑地公園 都市公園整備事業 (東松島市)
県立矢本海浜緑地公園は、東松島市矢本字下立沼前、牛網に位置しています。
開園面積は15.9haで、北上運河と太平洋に挟まれた海岸林の中の散策路
事 業 概 要
が通り、各種広場を有しており、森林浴、ピクニックに最適で、野鳥観察、サ
イクリングなど四季折々の各種レジャーも楽しめます。公園施設(トイレ・園
路・遊具等)が老朽化してきており、補修・新設により、公園利用者に安全にか
つ快適に利用できるよう整備しています。
事 業 の内 容
1事業箇所
東松島市矢本
2開園面積
A=15.9ha
<計画諸元>
トイレ統合化
木製遊具補修
園内舗装補修
事 業 効 果
公園利用者の安全確保と快適な公園利用の促進を図る。
★公園利用者の安全確保・快適な公園利用の促進
H21年度
公園来場者日平均
517人
公園来場者最大日
4月29日(水曜日・昭和の日) 2,981人
水洗化(H20)
水洗化(H21)
遊具補修(H20)
遊具補修(H20)
トイレ解体(H22)
トイレ改築(H22)
トイレ解体(H22)
- 18 -
⑫ 鰒取(ふぐとり)沢
事
業
名
通常砂防
鰒取沢通常砂防事業 (石巻市:旧北上町)
鰒取沢渓流は石巻市北上町の西側に位置し、一級水系北上川の左支川西沢川
に流入する流域面積 0.54km2 の土石流危険渓流である。当該地区の地形は急
峻で渓岸の浸食や崩壊が各所に見られるほか、渓床には砂礫や土砂が厚く堆積
事 業 概 要
している。このため、集中豪雨等により土砂災害が発生すれば、下流保全地域
に甚大な被害を及ぼすことが予想される。保全対象の町道大須長尾線は地域防
災計画で緊急避難路に指定されている。このため、被災を未然に防止し民生の
安定を図るため、砂防設備の整備を実施するものである。
事 業 の内 容
1事業箇所
石巻市北上町
<計画諸元>
2全体事業費
C=376 百万円
流域面積
3施工延長
砂防堰堤
貯砂量
2基
渓流保全工250m
事 業 効 果
4事業期間
平成 16∼24 年度
5進捗率
80.7%
被災の未然防止及び民生の安定
下流部の堰堤1基、渓流保全
工は設置済み→
- 19 -
0.54km2
9,400m3
最大洪水量
18.00m3/s
⑬ 出島の8
事
業
名
急傾斜地崩壊対策
出島の8急傾斜地崩壊対策事業 (女川町)
寺間地区は宮城県沿岸部女川町の離島出島に位置し、リアス式海岸特有の急
峻な斜面に張り付くように65戸の保全対象人家が密集している急傾斜地であ
事 業 概 要
る。降雨・地震時にはたびたび小崩壊が発生しているなど、斜面の危険度は高
い状況である。また、避難場所へ通ずる県道は狭隘で、土砂災害などにより寸
断された場合には孤立化が懸念される。これらの状況を踏まえて、被災を未然
に防止し民生の安定を図るため、急傾斜施設の整備を実施するものである。
事 業 の内 容
事 業 効 果
1事業箇所
女川町寺間
<計画諸元>
2全体事業費
C=600 百万円
家戸数
3施工延長
L=600m
公共施設
65 戸
県道出島線
吹付法枠工
町道寺間 1・2・14 号線
4事業期間
平成 18∼27 年度
漁協・集会所・保育所
5進捗率
47.4%
被災の未然防止及び民生の安定
全体計画 L=600m
- 20 -
⑭ 川尻
事
業
名
急傾斜地崩壊対策
川尻急傾斜地崩壊対策事業 (女川町)
川尻地区は宮城県東部沿岸部女川町に位置し、二級河川女川沿いに面してい
る。保全対象人家は43戸で斜面と二級河川女川に挟まれた急隘な箇所に密集
事 業 概 要
している。また、斜面状況は亀裂の発達した岩で風化が著しく傾斜も急なため
崩壊の危険性が高い状況である。保全区域には地区住民の避難路になっている
ことから、被災を未然に防止し民生の安定を図るため、急傾斜施設の整備を実
施するものである。
1事業箇所
女川町川尻
<計画諸元>
2全体事業費
C=360 百万円
家戸数
3施工延長
L=430m
公共施設
事 業 の内 容
吹付法枠工
落石防護柵工
事 業 効 果
4事業期間
平成 18∼24 年度
5進捗率
50.6%
被災の未然防止及び民生の安定
全体計画 L=430m
- 21 -
43 戸
町道清水1号線
⑮ 一級河川皿貝川
事
業
名
総合流域防災事業
皿貝川 総合流域防災事業 (石巻市)
沿川は山地と北上川堤防に挟まれ、北上川の水位が上昇すると自然排水が困
事 業 概 要
難となる低平地となっています。また堤防高が不足し毎年のように洪水被害が
発生しています。このため、月浜第一水門の改築と連携して河川改修を行うこ
とにより、人家や耕地の浸水被害を軽減します。
石巻市北上町字十三浜 <計画諸元>
1事業箇所
から石巻市字皿貝
事 業 の内 容
事 業 効 果
皿貝川築堤
L=8.1km
L=2.5km
2全体事業費
C=51 億円
大沢川築堤
3施工延長
L=10.6km
大沢川分派水門
1基
4事業期間
平成 14∼33 年度
その他付帯工事
一式
5進捗率
53.5%
沿川の家屋(285戸)や耕地(718ha)、公共施設への浸水被害軽減
皿貝川
- 22 -
大沢川
⑯ 大曲浜
事
業
名
海岸侵食対策事業
大曲浜海岸侵食対策事業 (東松島市:旧矢本町)
大曲海岸は太平洋に面した総延長約7㎞の砂浜海岸ですが、度重なる高波な
どにより、従前の砂浜が失われ、波浪による越波の被害が発生しました。この
ため、東松島市大曲から東松島市浜市区間に突堤や消波工を設置し、砂浜の回
事 業 概 要
復と安定を図つつあります。平成 21年度以降は、侵食された海岸に人工的に
砂を供給する養浜工を実施し海浜の安定化を図ることにより、海岸侵食や波浪
の打ち上げ・越波を防いでいます。今後も、各関係機関との調整を進めるとと
もに、周辺に与える影響についてモニタリング調査を行っていきます。
1事業箇所
事 業 の内 容
事 業 効 果
東松島市大曲地先
<計画諸元>
2全体事業費
C=72 億円
突堤
7基(1,075m)
3事業期間
平成 2∼27 年度
消波工
L=1,165m
4進捗率
47.4%
消波堤
L=
養浜工
V=90,000m3
200m
防護延長L=6,830m、防護人口1,736人、防護面積200ha
平成 21 年4月
養浜工
消波工
平成 21 年 9 月
- 23 -
⑰ 横須賀
事
業
名
海岸浸食対策事業
横須賀海岸侵食対策事業 (石巻市:旧河北町)
横須賀海岸は北上川河口と長面湾に挟まれた砂浜海岸で海水浴場としても利
用されていました。しかし、冬期風浪等により汀線が著しく後退し近年10カ
年では80mも砂浜が消失し、背後保安林の流出や応急対策として実施した捨
事 業 概 要
石護岸が被災しました。このため、H18年からは海水浴も休止となっていま
す。背後地への浸水被害防止と海浜利用の復活に向けて検討会を重ね、試験突
堤工(L=50m)を設置し、海岸線の前進が確認され安定していることなどから、
恒久的な対策工として突堤工と養浜工が妥当とされた。今後数年間は海岸線観
測を行っていきます。
1事業箇所
事 業 の内 容
2事業期間
石巻市長面字須賀地先 <計画諸元>
平成 18∼
(調査)
突堤工
1式
養浜工
1式
(施設詳細は今後検討)
事 業 効 果
防護延長L=750m、防護人口104人、防護面積274ha
試験突堤工(L=50m)
平成 18 年 10 月
- 24 -
平成 21 年 3 月
⑱ 建築班の業務概要
建築班管轄地域
東松島市・女川町
※建築士法に関しては石巻市も含む
○建築基準法に関して
建築基準法の目的は、第1条で「建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を
定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資すること」と
しています。
建築班は、建築基準法に基づく建築確認、中間検査、完了検査、建築許可等の事務を行っ
ています。
○都市計画法に関して
計画的な市街化を図るため、都市計画法に基づいて、いわゆる線引き都市計画区域では市
街化区域と市街化調整区域の区分が行われています。市街化区域では 1,000 ㎡以上の、市
街化調整区域内では面積に関わらず、開発行為(主として建築物の建築又は特定工作物の建
設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更)を行う場合は、原則として知事等の許可
が必要です。
また、市街化調整区域内で建築物の新築、改築若しくは用途の変更を行う場合も、原則と
して許可が必要です。
○建設リサイクル法に関して
特定建設資材(コンクリート、アスファルトコンクリート、木材、鉄混じりコンクリート)
の分別解体等及び再資源化等を促進することを目的に建設リサイクル法が定められていま
す。下表の左欄の工事で右欄の規模以上を行う場合は、知事等に届出を行う必要があります。
対象建設工事の種類
規模の基準
建築物の解体工事
床面積の合計
80 ㎡
建築物の新築・増築工事
床面積の合計
500 ㎡
建築物の修繕・模様替等工事(リフォーム等)
請負代金の額
1 億円
建築物以外の工作物の工事(土木工事等)
請負代金の額
500 万円
○建築班では上記の他に、以下のような業務も行っています。
・特殊建築物等防災査察
不特定多数の利用する施設等の適正な維持管理を図るため、年 2 回これらの施設を選定
して査察を行っています。
・建築士法関係
建築士や建築士事務所の登録の受付業務を行っています。(石巻市内の事務所も含む。)
・だれもが住みよい福祉のまちづくり条例関係
規則で定める規模の公益的施設は条例に基づいた整備と届出や検査が必要です。
- 25 -
⑲「みやぎスマイルサポーター」等について
1.みやぎスマイルサポーター・プログラムについて
宮城県では、県民参加型のボランティア活動として、道路(ロード)、河川(リバー)、公園(パー
ク)、港湾(ポート)、海岸(ビーチ)の5つのプログラムを展開しております。この制度は、アドプ
ト (adopt)制度と呼ばれており、アドプトとは「養子縁組をする」という意味です。地域の方々
が道路、河川、公園などの公共スペースを養子に見立て、愛情をもって面倒をみる(清掃・美化する)
ことから命名されたものです。東部土木事務所管内では5つのプログラムを展開中で、このうち、当事
務所では港湾を除く4つのプログラムを展開しております。
(1)みやぎスマイルロード・プログラムについて
道路においては、スマイルロード・サポーターとして県内で193団体、当事務所管内では、石巻市・
東松島市・女川町の下記31団体が活動しております。
施設名
団
体
名
認定月日
活
動
区
域
と
主
な
活
動
内
容
道路
1
東松島市赤井地区フラワーロード推進委員会 H14.04.12 (主)石巻鹿島台大衡線、赤井地区1.6kmの清掃・植栽
同
2
大須「灯台(ともしび)会」
H.14.05.31 (一)釜谷大須雄勝線、大須地区3kmの清掃等
同
3
宮城奥松島つばきの会
H.15.03.18 (主)奥松島松島公園線、大高森付近3kmの植栽・害虫駆除等
同
4
上街道フラワーアベニュー推進協議会
H.15.06.20 (主)矢本河南線、矢本消防署前から1.1kmの植栽等
同
5
和渕山根老人クラブ
H.15.06.30 (主)河南米山線、和渕地区800mの植栽・清掃
同
6
鈴木貞夫
H.15.07.18 (国)398号、大街道地区1.2kmの清掃等
同
7
石巻かほく商工会女性部雄勝支所
H.16.04.27 (国)398号、雄勝地区300mの清掃・植栽
同
8
東松島市大塩地区コミュニティ推進協議会
H.17.02.04 (一)河南鳴瀬線・大塩小野停車場線、大塩地区2.5kmの清掃緑化除雪
同
9
石巻市朝日行政区
H.17.02.08 (一)河南南郷線、北村地区2.6kmの清掃、緑化
同
10
東松島市高松行政区
H.17.03.09 (一)鳴瀬南郷線・河南鳴瀬線、高松地区2.7kmの清掃
同
11
イオンスーパーセンター(株)イオンスーパーセンター石巻東店
H.17.07.21 (国)398号、流留地区550mの清掃
同
12
中野老友会
H.17.10.14 (一)北上河北線、中野地区500mの清掃、緑化
同
13
(株)木村土建、
H.17.11.29 (主)石巻鹿島台大衡線、大塩地区1.2kmの清掃、緑化
(株)クレアールキムラ及び協力会(浩友会)
同
14
イオン石巻ショッピングセンタージャスコ石巻店
H.18.11.22 (主)石巻鹿島台大衡線、蛇田地区300mの清掃、緑化
同
15
ファミリーマート石巻折立店
H.18.12.20 (国)398号、(一)稲井沢田線、沢田地区100mの清掃、緑化
同
16
(株)丸本組
H.18.12.25 (国)398号、(一)石巻雄勝線、八幡町地区800mの清掃、緑化
同
17
マルハン石巻店
H.19.12.27 (国)398号、大街道地区1.7kmの清掃、緑化
同
18
石巻環境サービス(株)
H.20.05.27 (一)石巻女川線、魚町地区565mの清掃
同
19
ツクイ大街道
H.20.08.25 (国)398号、大街道地区500mの清掃
同
20
鹿又新田町クリーンクラブ
H.20.11.06 (一)鹿又停車場広渕線・鹿又停車場線、鹿又地区1.2kmの清掃、緑化
同
21
(株)マルテック
H.20.11.20 (一)石巻女川線、松並・緑町地区1.5km の清掃
同
22
ホーマック(株)石巻蛇田店
H.21.01.14 (主)石巻鹿島台大衡線、蛇田地区300mの清掃
同
23
(株)丸本組
H.21.02.20 (主)奥松島松島公園線、野蒜地区1kmの清掃
同
24
(株)西條設計コンサルタント
H.21.03.19 (主)河南米山線、桃生町中津山地区350mの清掃、緑化
同
25
鹿島道路(株)石巻出張所
H.21.05.21 (一)石巻女川線、大街道東・雲雀野地区2.6kmの清掃
- 26 -
同
26
重吉興業(株)
H.21.06.09
(一)石巻港インター線、門脇元明神地区500mの清掃、緑化
同
27
ーACT−石巻若者ネットワーク
H.21.08.31
(国)398号、(主)石巻停車場線
同
28
女川町出島行政区
H.22.02.01
(一)出島線、出島・合ノ浜地区1,300mの清掃
同
29
女川町寺間行政区
H.22.02.01
(一)出島線、別当浜・寺間地区 900m の清掃
同
30
佐藤工業(株)
H.22.02.01
(一)出島線、出島・寺間地区 2,200m の清掃
同
31
田中建設(株)
H.22.04.20
(国)398号、女川町浦宿・鷲神地区 2.500m の清掃、除雪
石巻駅から700mの清掃
(2)みやぎスマイルリバー・プログラムについて
河川においては、スマイルリバー・サポーターとして県内で74団体、当事務所所管内では、石巻市・
東松島市の下記7団体が活動しております。
施設名
団
体
名
認定月日
活
動
区
域
と
主
な
活
動
内
容
河川
1
特定非営利活動法人 ひたかみ水の里
H.15.07.18 (二)北北上運河、石井閘門から600m(両岸)の清掃
同
2
松葉の会
H.16.02.24 (二)相川沢川、北上町十三浜500mの清掃・緑化
同
3
定川を守る会
H.18.02.14 (二)定川、赤井(石巻市境)から南北上運河合流点7.5kmの清掃・緑化
同
4
真野内原行政区(石巻市)
H.19.02.26 (一)内の原川、内原274地先から子萩山1号橋下流1.3kmの清掃・除草
同
5
宮城労働者共済生活協同組合(石巻市)
H.21.07.11 (二)北北上運河、中埣橋から左岸下流500mの清掃
同
6
(有)東邦総合開発
H.21.07.14 (二)北北上運河、明神新橋から左岸上流200mの清掃・除草
同
7
明神建設興業(株)
H.21.07.14 (二)北北上運河、門脇字明神44地先から左岸上流200mの清掃・除草
同
8
(有)三條土木
H.22.05.27 (一)富士川、新北上大橋から釜谷水門まで2,600mの清掃・除草
(3)みやぎスマイルビーチ・プログラムについて
海岸においては、スマイルビーチ・サポーターとして県内で8団体、当事務所所管内では、石巻市・
東松島市の下記4団体が活動しております。
施設名
団
体
名
認定月日
活
動
区
域
と
主
な
活
動
内
容
海岸
1
ヘビーカレント・サーフ
H.20.06.03 州崎海岸、鳴瀬川右岸河口から約500mの清掃
同
2
追波湾サーファー
H.20.08.07 長塩谷海岸・横須賀海岸、長塩谷地区300m・須賀地区1kmの清掃
同
3
浜市サーフィンクラブ
H.20.08.08 浜市海岸、浜市橋から東西各々100mの清掃
同
4
石巻信用金庫
H.21.07.09 長浜海岸、渡波字長浜地区1,000の清掃
(4)みやぎふれあいパーク・プログラムについて
公園においては、ふれあいパーク・ サポーターとして県内で16団体、当事務所では矢本海浜緑地
で下記2団体が活動しております。
施設名
団
体
名
認定月日
活
動
区
域
と
公園
1
宮城いきいき学園石巻校六期会
H.16.11.25 矢本海浜緑地公園の清掃
同
2
NTT東日本−宮城
H21.06.30 矢本海浜緑地公園の清掃
石巻営業支店
主
な
活
動
内
容
(5)各プログラムのサポーター募集について
県土木事務所が管理する道路、河川、公園、海岸の清掃・美化活動や草刈りをこれまでに続けられて
いた方々はもちろん、これから活動に参加してみたいという方々を募集しています。
登録は、個人、団体、企業を問いません。皆様の御参加をお待ちしております。
◇申し込みから活動までの流れは、概ね次のとおりです。(保険料は、宮城県で負担します。)
- 27 -
① 申し込み(各プログラムごとに、東部土木事務所へ申し込みます。)
② 審査(関係する市町長から意見を聴き、審査します。)
③ 認定(審査後、認定となります。)
④ 覚書締結(サポーター、関係市町、東部土木事務所の 3 者で覚書を締結します。)
⑤ 認定証の交付(覚書締結後、認定証を交付します。)
⑥ 保険加入(活動作業中のけが等に対処するため、傷害保険に加入します。)
⑦ 表示板の設置(活動する箇所にサポーター名を記載した表示板を設置します。)
⑧ 活動(活動予定表の作成や、報告書の提出があります。)
2.みやぎ違反広告物除却サポーター制度について
電柱などに大量に貼られる違法な「はり紙」は、はがしてもすぐに貼られてしまう「イタチごっこ」
を繰り返しており、行政の対応だけでは限界が生じています。そこで宮城県では、県民の皆様の力をお
借りし、ボランティア団体にはり紙の除却を委任する「みやぎ違反広告物除却サポーター制度」を発足
させております。
従来は、電柱等に貼られている違反広告物をはがすのに、電柱や道路の管理者の立ち会いが必要でし
たが、こうした手続を簡略化し、違法なはり紙を発見次第、除却作業に取りかかることができるように
なりました。
当事務所では、石巻市の 21団体を「除却推進団体」として認定し、その構成員582名に講習会を
受講していただき、「除却サポーター」を委任しております。
なお、この制度は、石巻法人会青年部等の要望を受けて、宮城県が制度化したものです。
※東松島市は独自に制度を設けています。
お問い合せ先:宮城県東部土木事務所
行政班
50225−94―8692(直通)まで
- 28 -
(参考)
石巻地方における『水害』『地震・津波災害』
『 水害等 』
平成14年7月洪水(台風6号)
平成14年7月10日から11日にかけて宮城県を襲った台風6号は、県内の広範囲
にわたり200mm以上の豪雨をもたらしました。
これだけ広範囲に200mm以上の雨が降ったのは、昭和61年の8.5降雨以来で
あり、迫川、白石川では概ね20年に1度の降雨となりました。
この降雨により、県内各河川5箇所で堤防決壊、4箇所で堤防越水、排水不良による
内水氾濫が相次ぎました。
増水のピークと満潮時が重なり、石巻市内では、浸水被害が発生しました。
平成 14 年 7 月洪水
20
20
22
24
20
22
加茂川氾濫状況
22
22
20
20
雨量及び親水実績図
旧北上川下流(石巻市)
- 29 -
低気圧災害(平成18年10月)
10月5日に発生した低気圧は、四国沖からゆっくりと東北東進し、6日には関東の
南海上で急速に発達しながら、7日15時には宮城県沖を通って、8日北海道の東海上
に進みました。
この低気圧はゆっくり北上したため、5日夕方から7日夕方にかけて雨が降り続き、
東部仙南、石巻地域を中心に大雨となり、河川の増水や浸水、土砂崩れが発生しました。
また、低気圧が急速に発達したため、6日から8日にかけて石巻地域、気仙沼地域では
暴風や高波、高潮による被害が多発しました。
総雨量は、雄勝で 311 ミリに達し、さらに 6 日 18 時 59 分に石巻で 32.5 メートル(北
北東)の最大瞬間風速を、7 日 7 時 30 分に江ノ島で年間の極値更新となる 30 メートル
(北北東)の最大風速を観測しました。
横須賀海岸(石巻市長面)の被災
女川牡鹿線飯子浜(女川町)の越波による冠水
◆1976 以降 10 月の記録として1位を更新した
観測地点と 24 時間雨量
観測地点名
24 時間雨量
1位更新
古 川
107 mm
〃
大 衡
136 mm
〃
石 巻
167 mm
〃
塩 釜
129 mm
〃
仙 台
115 mm
〃
亘 理
156 mm
〃
丸 森
169 mm
〃
筆 甫
264 mm
皿貝川(石巻市馬鞍)の越水状況
◆1979 年の観測開始以来、通年で最も強い風を観測
観測地点名
最大風速
1位更新
江ノ島
30 m/s
石巻市門脇地区の冠水状況
鮎川港の最高潮位 116cm
1934年以降の観測史上第2位を記録
- 30 -
『 地震・津波災害 』
宮城県沖地震(昭和53年6月)
気象庁が「1978 年宮城県沖地震」と名付けた昭和53年6月12日に発生した地震は、
マグニチュード7.4の規模で、東北、関東地方を大きく揺さぶり、仙台市,石巻市で震度5
を記録し,宮城県に甚大な被害をもたらしました。
宮城県においては、27 人の尊い人命と 2,687 億にのぼる貴重な財産とを一瞬のうちに奪
い去りました。
全半壊した建物、倒壊したブロック塀、大きく口を開ける道路など、何の予告もなく突如
襲い来る地震の恐ろしさを身をもって体験しました。
過去繰り返し発生してきた宮城県沖地震の平均発生間隔は 37.1 年で,前回(昭和 53 年)
の宮城県沖地震から,平成21年は31年目にあたります。
石巻港では荷役機械が脱輪し
脚部が曲がり海側に傾斜
北上河北線に生じた亀裂と路面沈下
過去に発生した宮城県沖地震
西 暦
月 日
経過年数
地震規模
備考
1793 年 2 月 17 日
−
M=8.2 程度
連動
1835 年 7 月 20 日
42.4 年
M=7.3 程度
単独
1861 年 10 月 21 日
26.3 年
M=7.4 程度
単独
1897 年 2 月 20 日
35.3 年
M=7.4
単独
1936 年 11 月 3 日
39.7 年
M=7.4
単独
1978 年 6 月 12 日
41.6 年
M=7.4
単独
- 31 -
古い木造住宅に倒壊が多かった
宮城県北部連続地震(平成15年7月)
平成15年7月26日深夜から前震、本震、最大余震と立て続けに発生した大規模地震は、
震源付近の石巻圏、大崎圏を中心に、多くの負傷者や家屋の損壊、崖崩れ、道路、河川、橋
梁などの多くの施設に甚大な被害をもたらしました。旧矢本町、旧河南町、旧鳴瀬町などを
中心に、県内では負傷者675名、住家全壊1,276棟、住家半壊3,809棟,住家一
部損壊10,975棟となるなど,局地的に甚大な被害をもたらしました。
特に、旧鳴瀬町では、実に全世帯の13%に相当する住宅が全壊し、約25%の住宅が半
壊以上の被害を受けました。
ブロック塀の倒壊状況
石巻鹿島台大衡線に発生した路面の亀裂
八幡川
旧河南町の小学校
- 32 -
チリ地震津波(昭和35年5月)
昭和35年(1960 年)日本時間の5月23日午前4時11分に、南米チリ中部沿岸で巨
大地震が発生し、大津波を伴い、大災害となった。この津波は途中でハワイを襲って、地震
発生から22時間以上を経過して、24日午前3時すぎ日本の太平洋沿岸各地を襲いました。
日本では、地震を感じられなかったために、無警戒のまま津波に襲われた地域が多く、特
に波高の大きかった三陸沿岸が大きな被害を受けました。
犠牲者の中には、海水の大きな干退によって露出した海底を珍しがっているうちに逃げ遅
れた人、地震がないから大丈夫と思っていた人が多かったと言われています。
最近の事例では、必ずしも引き潮から始まるものではなく、突然襲ってくる津波もあるた
め注意が必要です。
八幡川
チリ地震津波
女川町の様子
チリ地震津波
雄勝町の様子
石巻市内海橋 北上川下流から寄せ上げら
れた船舶が橋に激突
(チリ地震津波調査報告写真集 昭和 36
年 1 月より)
○津波襲来の後、チリ地震津波恒久対策事業計画が打ち出され、防潮堤の整備はもちろん、
津波災害復興土地区画整理事業など各省様々な事業が投入され、復興へ歩み出しました。
- 33 -
チリ地震津波(平成22年2月)
平成22年2月27日に発生した南米チリ中部沿岸を震源とする大地震(M8.8)による津
波が,翌日28日に日本を襲いました。
東北の太平洋沿岸には大津波警報が発令され,石巻管内の市町では,約3万3000世帯
に避難指示を発令し,避難・警戒を呼びかけ,沿岸住民は高台等に避難を行いました。
当事務所においても警戒配備態勢をしき,沿岸道路の交通規制や陸閘・水門等の閉扉確認
業務等にあたりました。
人的被害は幸い無かったものの,各地で浸水被害が発生し,また津波の莫大なエネルギー
により,養殖施設や海産物を中心に甚大な被害が発生しました。
近い将来発生するであろう宮城県沖地震でも,津波が発生すると想定されており,地震発
生から津波到達まで時間的余裕がないので,十分な警戒が必要です。
女川町市街地の浸水状況
女川町市街地の浸水状況
女川町市街地の浸水状況
津波浸水痕跡
- 34 -
Fly UP