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パブ リック スペ ー ス の たのし み
〃 パブリック スペースの たのしみ 市民とパブリックスペースの系譜 │ まちの物語へ 白幡洋三郎 オープン・カフェを超えて │ 真のまちの活力とは 篠原 修 対 談 北原 理雄 ″ 欧米では街路に面したカフェテラスでの憩いや広場 で演じられるイベント・パフォーマンスへの集いなど パ ブ リ ッ ク ス ペ ー ス を た の し む 光 景 が よ く 見 ら れ、 ま ち に 活 気をもたらしている。これに比べて、わが国 ではパブリックスペースの賑わいへの活用はこれまで あまり盛んには行われてこなかった。 しかしながら近年では、行政や企業主導のまちづく り か ら、市 民・NPO・行 政・企 業 な ど の パ ー ト ナ ー シップによるまちづくりへの流れが顕著になる中、パ ブリックスペースを行政だけの管理空間として捉える のでなく、文字どおり〃市民が共有する魅力的な資源 として、まちづくりに活かしてゆく取り組みが全国各 地で行われ、期待以上の賑わいを見せるなど、注目を 集めている。同様に、プライベートなスペースを一定 期間パブリックスペース化して一般に開放するという 取 り 組 み も、さ ま ざ ま な 姿 を と り な が ら 行 わ れ て い 角野 幸博 パブリックスペースにおける対話の可能性 平田オリザ ● 栗本 智代 都心居住とパブリックスペースのカスタマイズ 足立 基浩 パブリックスペース利用の先進地から 畠中 洋行 北川フラム 赤岡のまつりと空間資源の再発見 永田 宏和 運河の有効利用によるまちの賑わいづくり 米村 洋一 灯りが描き出すもう一つの風景 松原 俊彦 九州大学伊都キャンパスのパブリックスペース創造 坂井 猛・有川 節夫 ″ 里山というパブリックスペース パ ブ リック スペー スの 多 様 な 活 用 事 例 か ら 東京都ヘブンアーティスト 芦屋市オープンガーデン 百万遍さんの手づくり市 旧遷喬尋常小学校 豊田 尚吾 10 3 16 る。地域の風物として定着している活動から社会実験 としての試みまで、パブリックスペースの共的な活用 は、まちに豊かな表情を生み出し、暮らしの楽しみを 映し出す鏡でもある。 そこで今回は、パブリックスペースが育み得る多様 な賑わいの場の創出の魅力とそのプロセスや課題を考 オープンスペースでゆっくり憩う パブリックスペースが生きるデザイン 察することで、これからのまちづくりのあり方への提 言などを試みようとして特集を組んだ。本特集で紹介 アートで開かれ変容するパブリックスペース 二見恵美子 す る 考 え 方、種 々 の 事 例 が、ま ち づ く り に 携 わ る 機 関・方々への参考となり、活かしていただけることを 多木 秀雄︵CEL所長︶ 和歌山市の片男波海岸で行われたオープンカフェの 社会実験にて (写真提供:足立基浩氏) 願っている 。 千葉市で実施された社会実験におけるパラソルギャラリー の風景 (写真提供:北原理雄氏) 49 45 40 36 31 27 23 53 44 35 60 58 56 54 62 64 パブリックスペース・データファイル ﹁消費者庁構想﹂を期に、 善い消費者を育もう 大阪・上町台地発 都心居住文化の創造へ︵第 話︶ 地域資源情報によるコミュニティ・ エンパワーメントの可能性︵1︶ 弘本由香里 からのメッセージ 橋本 佳也 橋爪 節也 髙田 光雄 パブリックスペースにおける賑わいが 持続的であるために 多木 秀雄 時の話題 京都市新景観政策の概要と意義 おおさか美術館ストーリー │商都の博覧会で花ひらいた ″ 美の殿堂 │ 連載﹁美術都市・大阪 発見﹂第八 回 CEL TOPICS FROM EDITO R 65 71 77 80 87 86 82 13 本の万華鏡 パブリックスペースのたのしみ を紐解くヒント 藤森 照信 ″ C E L O U T P U T C E L S E R I E S C E L 岡山県真庭市に残る旧遷喬尋常小学校の教室スペースを 利用した図書館 秋の観月祭に合わせて行灯を並べる 「万葉のあかり」 は、 奈良・明日香村 の街路を幻想的な雰囲気に包み込む (撮影:伊東俊介写真事務所) ボランティアの人々によって芦屋浜の運河沿いに 設けられた花壇